JP3156586B2 - 耐白錆性と耐傷付き性に優れた亜鉛系めっき鋼板の製造方法 - Google Patents
耐白錆性と耐傷付き性に優れた亜鉛系めっき鋼板の製造方法Info
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Description
き性に優れ、かつ6価クロムを全く含有しない皮膜を施
した亜鉛系めっき鋼板の製造方法に関する。
っき、溶融めっきにより製造され、そのめっき皮膜の犠
牲防食性により地鉄の腐食を大きく抑制することができ
るため、広く使用されてきている。
用過程において亜鉛が腐食して白色の亜鉛錆が生じ、外
観品質が大きく低下してしまう。この白錆を抑制するた
めに、亜鉛系めっき後、種々の後処理が広く行われる。
この後処理の代表的な方法としては、クロム酸またはそ
の塩類を主成分として、その他種々の添加剤を加えたク
ロメート処理法が挙げられる。このクロメート処理法は
耐食性に優れ、かつ、比較的簡単に行うことができる経
済的な処理方法である。
ート処理は毒性の高い6価クロムを使用するものであ
り、処理工程ではクロム酸塩の人体への悪影響や廃水処
理後のクロムスラッジの廃棄処理の問題、また、クロメ
ート処理後の製品からの6価クロムの溶出など種々の問
題を有している。
を防止するために、クロメート処理によらない無公害の
処理技術が数多く提案されている。
分子、あるいは、これらを組み合わせた溶液を用い、浸
漬、塗布、電解処理などの方法により薄膜を形成する方
法である。具体的には、以下に示すような技術が提案さ
れている。
金属酸化物を用いる方法(例えば、特開昭57−587
5号公報) (2)タンニン酸を用いた方法(例えば、特開昭51−
71233号公報) (3)3価クロムを使用し、6価クロムを含まない処理
液を用いた無公害のクロメート処理方法(例えば、特開
昭61−587号公報) しかしながら、上記(1)の方法では、モリブデン、タ
ングステンなどのポリ金属酸化物の腐食に対する安定領
域はクロムのそれより狭く、クロメートと同程度の耐食
性を得ることは不可能である。
性を得ようとすると、タンニン酸による着色が生じると
いう問題がある。
(反応時間)を比較的長くとる必要があり、また、その
耐食性も十分に高いとはいえない。
有することが望ましい。近年家電メーカーでは最終製品
に無塗装の化成処理鋼板を使用する割合が増加してい
る。皮膜が耐傷付き性に劣る場合、加工・組立等の作業
解きに鋼板の表面に傷が付き、商品価値が大きく低下し
てしまう。
のであって、製造工程上および使用過程において安全で
無害な化成処理皮膜を形成し、もって耐白錆性と耐傷付
き性に優れた亜鉛系めっき鋼板を製造することができる
方法を提供することを目的とする。
決するために、第1に、ケイ酸エステルとアルミニウム
無機塩とをAl/(Al+Si)モル比として0.01
5以上0.75以下とし、さらに樹脂をその固形分の量
がアルミニウム無機塩中のAl量とケイ酸エステル中の
Si量の合計量に対し重量比で0.1以上20以下にな
るように混合した溶液を、鋼板上に塗布した後、加熱乾
燥し、付着量が(Al+Si)金属換算で50mg/m
2 以上の皮膜を形成することを特徴とする耐白錆性と耐
傷付き性に優れた亜鉛系めっき鋼板の製造方法を提供す
る。
無機塩として硝酸アルミニウムを用いることを特徴とす
る耐白錆性と耐傷付き性に優れた亜鉛系めっき鋼板の製
造方法を提供する。
熱乾燥温度を200℃未満とすることを特徴とする耐白
錆性と耐傷付き性に優れた亜鉛系めっき鋼板の製造方法
を提供する。
記溶液が、ニッケル、コバルト、マグネシウムの無機塩
の1種または2種以上をAlに対するモル比で0.01
以上、Alと同モル数以下含有することを特徴とする耐
白錆性と耐傷付き性に優れた亜鉛系めっき鋼板の製造方
法を提供する。
方法において、前記溶液が、リン酸またはリン酸化合物
を、リン酸のモル数として、アルミニウムとケイ酸エス
テルの合計モル数に対し、5%から200%の範囲にな
るように含有することを特徴とする耐白錆性と耐傷付き
性に優れた亜鉛系めっき鋼板の製造方法を提供する。
方法において、前記溶液が、3価クロム化合物をクロム
金属モル数として、アルミニウムとケイ酸エステルの合
計モル数に対し、0.1倍から3倍の範囲になるように
含有することを特徴とする耐白錆性と耐傷付き性に優れ
た亜鉛系めっき鋼板の製造方法を提供する。
酸エステル、アルミニウムの無機塩、樹脂を含有した溶
液を鋼板上に塗布することにより、耐食性、耐傷付き性
に優れた皮膜を形成することができる。その理由につい
ては必ずしも明らかではないが、ケイ酸、アルミニウム
酸化物がネットワーク構造を形成し、緻密な複合酸化物
薄膜を形成し、白錆抑制能が得られるものと考えられ
る。また、皮膜中に樹脂を添加することにより皮膜表面
の摺動抵抗が低減し、耐傷付き性が向上するものと考え
られる。
ニウム、塩化アルミニウム、硫酸アルミニウムなどを用
いることができるが、中でも硝酸アルミニウムが望まし
い。その理由は、現状では必ずしも明らかではないが、
硝酸根が皮膜のネットワーク構造を形成することを促進
する、またはこのようなネットワーク構造形成の障害と
ならないことなどが考えられる。
シリケート、エチルシリケート、n−ブチルシリケート
を使用することができる。コスト面から考慮すると、安
価であるエチルシリケートを用いることが好ましいが、
特に限定されるものではない。
レタン系、ポリオレフィン系、アクリル系、アルキド
系、ビニル系、シリコン系、レテックス系のものを使用
することができるが、溶液中にて安定して分散すること
ができればよく、特に限定されるものではない。
割合は、Al/(Al+Si)モル比で0.015以上
0.75以下の範囲とする。これは、この値が0.01
5より低いと耐食性が大きく低下して白錆抑制能力に問
題が生じ、0.75を超える場合にも同様に白錆抑制能
力が不十分であるからである。ここで、このようにAl
/(Al+Si)モル比によって耐食性が変化する理由
としては、得られた皮膜構造の緻密さに耐食性が依存す
るためと考えられる。
ム無機塩中のAl量とケイ酸エステル中のSi量の合計
量に対し重量比で0.1以上20以下になるように混合
する。これは、この添加比が0.1未満であると耐傷付
き性の向上効果はほとんどみられず、逆に添加比が20
を超えてもそれ以上の効果は得られないからである。
アルミニウム無機塩、有機系固形潤滑剤の他に、ニッケ
ル、コバルト、マグネシウムの無機塩の1種または2種
以上をAlに対するモル比で0.01以上、Alと同モ
ル数以下の範囲で溶液中に含有させることが好ましい。
このようにニッケル、コバルト、マグネシウムの無機塩
を添加することにより、Al−Si系皮膜の欠陥部(成
膜時に生じる欠陥、および鋼板の成形時に生じる比較的
小さい欠陥の両方を含む)における耐食性の低下を著し
く低減することができる。
量をAlに対するモル比で0.01以上としたのは、こ
れより少量であると皮膜欠陥部の耐食性の低下を抑制す
る効果がほとんどみられないからであり、Alと同モル
数以下としたのは、これを超えると皮膜中に占めるAl
およびSiの割合が減少し、ニッケル、コバルト、マグ
ネシウムによってAl−Si系皮膜の造膜作用を妨害す
るようになり、被覆率の乏しい皮膜となって耐食性が劣
化するからである。
ムの無機塩としては、硝酸塩、硫酸塩、塩化物などが挙
げられるが、特に制限されるものではない。
化合物はリン酸のモル数として、アルミニウムとケイ酸
エステルの合計のモル数に対し、5%から200%の範
囲で溶液に含有されることが好ましい。これにより一層
耐白錆性を向上させることができる。
下としたのは、5%未満であるとリン酸化合物添加によ
る効果がほとんど見られず、逆に200%を超えると白
錆抑制効果がみられなくなるからである。この理由は2
00%を超えるとリン酸イオンが緻密なAl−Siネッ
トワーク構造の成長を阻害し、皮膜欠陥を発生させるた
めと推測される。また、リン酸化合物の添加によって効
果が発揮されるメカニズムは、現状では必ずしも明らか
ではないが、リン酸化合物によるめっき表面の不活性化
や、リン酸化合物によるAl−Siネットワーク構造の
強化などが考えられる。
1アンモニウム、リン酸第2アンモニウム、リン酸第3
アンモニウム、リン酸ナトリウムなどを使用することが
可能であるが、これらに限定されるものではない。
物(3価クロムイオン)をクロム金属モル数として、ア
ルミニウムとケイ酸エステルの合計のモル数に対し、
0.1倍から3倍の範囲で溶液に含有されることが好ま
しい。これによっても一層耐白錆性を向上させることが
できる。
範囲としたのは、0.1倍未満であるとクロム化合物添
加効果がほとんど見られず、逆に3倍を超えると白錆抑
制効果がみられなくなるからである。この理由は3倍を
超えるとクロムイオンが緻密なAl−Siネットワーク
構造の成長を阻害し、皮膜欠陥を発生させるためと推測
される。また、3価クロム化合物の添加によって効果が
発揮されるメカニズムは、現状では必ずしも明らかでは
ないが、クロム化合物によるめっき表面の不活性化や、
クロム酸化物によるAl−Siネットワーク構造の強化
などが考えられる。
クロム、塩化クロム、硫酸クロム、酢酸クロムなどを使
用することが可能であるが、これらに限定されるもので
はない。
に限定されないが、例えば、メタノール、エタノール、
ブタノール、プロパノール、メチルセロソルブ、エチル
セロソルブ、ブチルセロソルブ、エチレングリコール、
ジホルムアルデヒドメトキシエタノールなど、ケイ酸エ
ステル、アルミニウム塩、樹脂を溶解させ得る有機溶媒
を使用することができ、また、1,4ジオキサンのよう
な非極性の溶液でもアルコールのような極性溶媒と組み
合わせて使用することができる。また、水もアルコール
等と組み合わせて使用することができる。
しては、ロールコーターを用いる方法、鋼板を溶液に浸
漬するかまたはめっき鋼板に溶液をスプレーした後、ロ
ールにより過剰な溶液を除去する方法を適用することが
できる。
燥を行うが、その際の温度は200℃未満であることが
好ましい。鋼板への塗布後の熱処理温度はAl−Si系
皮膜の耐食性に影響を与え、200℃以上であっても白
錆抑制能は得られるが、熱処理温度を上げていくことに
より耐食性が低下する傾向にある。これは有機溶媒の急
激な蒸発に伴い生じるピンホール数の増加や皮膜の硬質
化に伴うクラックの増加によるものと推測される。加熱
温度は、用いた溶媒が揮発可能であれば問題なく、その
下限は溶剤の揮発度により決定される。
めっき鋼板に施されるが、その処理温度は、亜鉛めっき
およびその基板である鋼板の熱拡散が急速に生じない温
度にする必要があり、約350℃が事実上の上限になる
と考えられる。
(Al+Si)金属換算で50mg/m2 以上である。
これは、50mg/m2 未満では耐食性が不十分である
からである。付着量の上限は特に存在しないが、付着量
が多くなりすぎると可撓性が劣化し、クラックや剥離が
生じやすくなるため、膜厚がおよそ1.0μmとなる
1.0g/m2 程度以下が好ましい。
鉛系めっき鋼板を使用することができ、特に限定される
ものではない。例えば電気めっき法による亜鉛めっき鋼
板、亜鉛−ニッケル合金めっき鋼板、溶融めっき法によ
る亜鉛めっき鋼板、アルミニウム−亜鉛系合金めっき鋼
板などが挙げられる。
g/m2 の電気亜鉛めっき鋼板、板厚0.7mmの付着
量片面あたり20g/m2 の電気亜鉛−ニッケル合金め
っき鋼板(ニッケル含有量13%)、板厚0.7mmの
付着量片面あたり60g/m2の溶融亜鉛めっき鋼板、
板厚0.7mmの付着量片面あたり45g/m2 の合金
化溶融亜鉛めっき鋼板、板厚0.7mmの付着量片面あ
たり80g/m2 の溶融アルミニウム−亜鉛合金めっき
鋼板(アルミニウム含有量55%)を用意し、表1に示
すケイ酸エステル、アルミニウム塩、樹脂を表2に示す
組成で溶解させたメチルセロソルブ溶液をロールコータ
ーによって塗布した後に、熱風乾燥炉により加熱温度を
変えて加熱処理を施し、実施例1〜36および比較例1
〜8の皮膜を形成した。その際の加熱温度を表2に併記
した。この際の化成処理皮膜付着量は、処理液中の固形
成分量、またはロールコーターなどの塗布条件によって
変えることができる。
1〜30、比較例1〜8は電気亜鉛めっき鋼板、実施例
31〜33は溶融亜鉛めっき鋼板、実施例34は電気亜
鉛−ニッケル合金めっき鋼板、実施例35は溶融アルミ
ニウム−亜鉛めっき鋼板、実施例36は合金化溶融亜鉛
めっき鋼板を用いた。
耐食性および耐傷付き性を以下に示す方法で評価し、併
せて表2に示した。
71)を実施し、24時間、48時間後の白錆発生面積
率を調べ、これにより耐白錆性を評価した。
た。
し付け荷重:50kg/m2 、変形高さ:1mm)によ
り、各サンプルを変形させながら引き抜き、皮膜の剥離
状態およびサンプルに生じた傷の有無を目視により調
べ、以下の基準で評価した。
実施例1〜36はいずれも良好な耐白錆性および耐傷付
き性を示したのに対し、比較例1〜8はいずれも耐白錆
性、耐傷付き性が悪いことが確認された。
面あたり20g/m2 の電気亜鉛めっき鋼板上に、表3
に示すような、ケイ酸エステル、アルミニウム塩、樹脂
を用い、溶媒として表3に示す種々のものを用いて、か
つ表4に示すようにAl/(Al+Si)のモル比が
0.2、樹脂の固形分の量がアルミニウム無機塩中のA
l量とケイ酸エステル中のSi量の合計量に対し重量比
で3.0の一定値となるようにして含有した溶液をロー
ルコーターによって塗布した後に、熱風乾燥炉により加
熱処理を施し、実施例37〜43の皮膜を形成した。
同様、塩水噴霧試験(JIS−Z−2371)を実施
し、24時間、48時間後の白錆発生面積率を調べ、こ
れにより耐白錆を評価した。またさらに、各サンプルに
ついて、第1実施例と同様に耐傷付き性を評価した。そ
の結果を表4に示す。なお、評価基準は第1実施例と同
様とした。
ば、溶媒の種類にほとんど影響されずに良好な耐白錆性
および耐傷付き性を示すことが確認された。
面あたり20g/m2 の電気亜鉛めっき鋼板を用意し、
表5に示すケイ酸エステル、アルミニウム塩、樹脂を溶
解させ、さらにマグネシウム、ニッケル、コバルトの無
機塩のいずれかを表6に示す組成で溶解させたメチルセ
ロソルブ溶液をロールコーターによって塗布した後に、
熱風乾燥炉により加熱温度を変えて加熱処理を施し、実
施例44〜58および比較例9〜16の皮膜を形成し
た。その際の加熱温度を表6に併記した。この際の化成
処理皮膜付着量は、処理液中の固形成分量、またはロー
ルコーターなどの塗布条件によって変えることができ
る。
例と同様、耐食性、耐傷付き性を評価した。また、カッ
ト部の耐食性を評価するために、化成処理後のサンプル
表面にカッターナイフで地鉄に達する傷をつけ、塩水噴
霧試験24時間後の白錆発生程度を調べた、その結果も
表6に併記する。
評価した。
実施例44〜58はいずれも良好な耐白錆性およびカッ
ト部の耐食性ならびに良好な耐傷付き性を示したのに対
し、比較例9〜16はいずれも耐白錆性、カット部の耐
食性、耐傷付き性が悪いことが確認された。
面あたり20g/m2 の電気亜鉛めっき鋼板を用意し、
表7に示すケイ酸エステル、アルミニウム塩、樹脂、リ
ン酸化合物を表8に示す組成で溶解させたメチルセロソ
ルブ溶液をロールコーターによって塗布した後に、熱風
乾燥炉により加熱温度を変えて加熱処理を施し、実施例
59〜73および比較例17〜22の皮膜を形成した。
その際の加熱温度を表8に併記した。この際の化成処理
皮膜付着量は、処理液中の固形成分量、またはロールコ
ーターなどの塗布条件によって変えることができる。
様、塩水噴霧試験(JIS−Z−2371)を実施し、
48時間、72時間後の白錆発生面積率を調べ、これに
より耐白錆性を評価した。またさらに、各サンプルに対
し、第1実施例と同様に耐傷付き性を評価した。その結
果を表8に示す。なお、評価基準は第1実施例と同様と
した。
実施例59〜73はいずれも良好な耐白錆性および耐傷
付き性を示した。これに対して比較例のうちリン酸化合
物が適正範囲外である比較例17〜19は耐白錆性が悪
く、また樹脂が適正範囲外である比較例20〜22は耐
傷付き性が悪いことが確認された。
面あたり20g/m2 の電気亜鉛めっき鋼板を用意し、
表9に示すケイ酸エステル、アルミニウム塩、樹脂、3
価クロム化合物を表10に示す組成で溶解させたメチル
セロソルブ溶液をロールコーターによって塗布した後
に、熱風乾燥炉により加熱温度を変えて加熱処理を施
し、実施例74〜87および比較例23〜28の皮膜を
形成した。その際の加熱温度を表10に併記した。この
際の化成処理皮膜付着量は、処理液中の固形成分量、ま
たはロールコーターなどの塗布条件によって変えること
ができる。
様、塩水噴霧試験(JIS−Z−2371)を実施し、
48時間、72時間後の白錆発生面積率を調べ、これに
より耐白錆性を評価した。またさらに、各サンプルに対
し、第1実施例と同様に耐傷付き性を評価した。その結
果を表10に示す。なお、評価基準は第1実施例と同様
とした。
る実施例74〜87はいずれも良好な耐白錆性および耐
傷付き性を示した。これに対して比較例のうち3価クロ
ム化合物が適正範囲外である比較例23〜25は耐白錆
性が悪く、また樹脂が適正範囲外である比較例26〜2
8は耐傷付き性が悪いことが確認された。
ケイ酸エステル、アルミニウムの無機塩、樹脂を一定範
囲内で含有した溶液を鋼板に塗布し、その後加熱乾燥す
る工程により化成処理皮膜を形成するので、製造工程上
および使用過程において安全で無害かつ衛生的であり、
またこのようにして形成された化成処理皮膜は皮膜健全
部における白錆抑制能力および耐傷付き性に優れる。し
たがって、本発明は工業上極めて有用である。
Claims (6)
- 【請求項1】 ケイ酸エステルとアルミニウム無機塩と
をAl/(Al+Si)モル比として0.015以上
0.75以下とし、さらに樹脂をその固形分の量がアル
ミニウム無機塩中のAl量とケイ酸エステル中のSi量
の合計量に対し重量比で0.1以上20以下になるよう
に混合した溶液を、鋼板上に塗布した後、加熱乾燥し、
付着量が(Al+Si)金属換算で50mg/m2 以上
の皮膜を形成することを特徴とする耐白錆性と耐傷付き
性に優れた亜鉛系めっき鋼板の製造方法。 - 【請求項2】 アルミニウム無機塩として硝酸アルミニ
ウムを用いることを特徴とする請求項1に記載の耐白錆
性と耐傷付きつき性に優れた亜鉛系めっき鋼板の製造方
法。 - 【請求項3】 加熱乾燥温度を200℃未満とすること
を特徴とする請求項1または請求項2に記載の耐白錆性
と耐傷付きつき性に優れた亜鉛系めっき鋼板の製造方
法。 - 【請求項4】 前記溶液が、ニッケル、コバルト、マグ
ネシウムの無機塩の1種または2種以上をAlに対する
モル比で0.01以上、Alと同モル数以下含有するこ
とを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項
に記載の耐白錆性と耐傷付き性に優れた亜鉛系めっき鋼
板の製造方法。 - 【請求項5】 前記溶液が、リン酸またはリン酸化合物
を、リン酸のモル数として、アルミニウムとケイ酸エス
テルの合計モル数に対し、5%から200%の範囲にな
るように含有することを特徴とする請求項1ないし請求
項3のいずれか1項に記載の耐白錆性と耐傷付き性に優
れた亜鉛系めっき鋼板の製造方法。 - 【請求項6】 前記溶液が、3価クロム化合物をクロム
金属モル数として、アルミニウムとケイ酸エステルの合
計モル数に対し、0.1倍から3倍の範囲になるように
含有することを特徴とする請求項1ないし請求項3のい
ずれか1項に記載の耐白錆性と耐傷付き性に優れた亜鉛
系めっき鋼板の製造方法。
Priority Applications (1)
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JP11334496A JP3156586B2 (ja) | 1996-05-08 | 1996-05-08 | 耐白錆性と耐傷付き性に優れた亜鉛系めっき鋼板の製造方法 |
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JPH09296279A JPH09296279A (ja) | 1997-11-18 |
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JP5380846B2 (ja) * | 2008-01-24 | 2014-01-08 | 日本軽金属株式会社 | 曲げ加工性に優れた塗装鋼材 |
-
1996
- 1996-05-08 JP JP11334496A patent/JP3156586B2/ja not_active Expired - Fee Related
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