JP3145931B2 - 薄膜トランジスタ - Google Patents

薄膜トランジスタ

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JP3145931B2
JP3145931B2 JP22396496A JP22396496A JP3145931B2 JP 3145931 B2 JP3145931 B2 JP 3145931B2 JP 22396496 A JP22396496 A JP 22396496A JP 22396496 A JP22396496 A JP 22396496A JP 3145931 B2 JP3145931 B2 JP 3145931B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、薄膜トランジスタ
に関し、特にアクティブマトリクス型の液晶表示装置に
用いられる薄膜トランジスタに関するものである。
【0002】
【従来の技術】現在液晶表示装置は、低消費電力、軽量
等といった特徴を持つディスプレイとして、ノート型パ
ソコンの表示部やデスクトップ型パソコンのモニターを
はじめ様々な用途に使用されている。とくにアクティブ
マトリクス型の液晶表示装置は、高精細な表示が得られ
ることからより用途の広いディスプレイとして使用され
ている。
【0003】一般的なアクティブマトリクス型液晶表示
装置の断面図を図9に示す。走査電極線と信号線の交差
部に薄膜トランジスタ(TFT)の形成されたTFT基
板16と、対向電極及び赤、緑、青の着色層が形成され
た対向基板15が数μmのギャップで重ねられており、
両基板間には液晶19が満たされている。また、TFT
基板16と対向基板15にはそれぞれ偏光板17が貼り
つけてあり、各薄膜トランジスタに接続された表示電極
に電圧をかけることで、液晶分子の配向が変化しバック
ライト18から照射される光の透過量を制御することが
できる。
【0004】このような液晶表示装置に用いられる薄膜
トランジスタには、順スタガード型と逆スタガード型と
がある。
【0005】まず図3を用いて、一般的な順スタガード
型薄膜トランジスタの構造を説明する。図3(a)は従
来の順スタガード型の薄膜トランジスタを含む一表示画
素部分の平面図であり、図3(b)は(a)のE−Eで
示す薄膜トランジスタの断面図、また図3(c)は
(a)のF−Fに沿ったゲート配線部3の断面図であ
る。
【0006】この順スタガード型薄膜トランジスタは、
ガラス等の絶縁基板1上に不透明な金属遮光膜12が少
なくとも薄膜トランジスタのチャネル部を覆う程度の形
状で形成され、さらに遮光膜12上にはSiN等からな
る層間絶縁膜13が積層されている。さらに遮光膜に相
対する層間絶縁膜13上にソース電極7とドレイン電極
8とが、さらにその上に半導体膜5が所定パターンに形
成され、その上にゲート絶縁膜4が積層され、さらにゲ
ート絶縁膜4上にゲート電極2が形成されている。以上
の構造の薄膜トランジスタは、少なくともトランジスタ
のチャネル部を覆う大きさの遮光膜12が形成されてい
るため、絶縁基板1側から入射した光が半導体膜5に入
るのを防ぐことができる。従って、光の照射によるトラ
ンジスタのオフ電流の増加を抑えることができ、良好な
トランジスタ特性を得ることができる。
【0007】この従来技術は下記の欠点を有する。金属
遮光膜12はバックゲート電極として作用する位置にあ
るため、その電位はトランジスタ特性に影響を及ぼすこ
ととなる。その遮光膜の電位について、その初期電位は
ほぼグラウンドと考えられるが、電気的にフローティン
グの状態にあり、さらに遮光膜はソース電極、ドレイン
電極及びゲート電極それぞれと容量結合しているため
に、各電極の電位変動の影響を受け、遮光膜の電位も変
動している。すなわち、バックゲートとして作用する位
置にある遮光膜の電位が、トランジスタのオフ時にしき
い値電圧を越えた場合、リーク電流が発生し画素電極が
目的の電位に保持されず表示不良となる。遮光膜の容量
結合の状態を図4に模式的に示す。図4に示すように、
金属遮光膜12はソース電極7、ドレイン電極8及びゲ
ート電極2と、それぞれCS、CD及びCGの容量結合をし
ているため、それぞれの電極の電位変動の影響を受け
る。
【0008】次に遮光膜の電位変動について、図を用い
て以下に説明する。図5は一般的なアクティブマトリク
ス型薄膜トランジスタアレイのゲート及びドレイン配線
の配列を示したものである。ゲート配線とドレイン配線
の交差部にはそれぞれ薄膜トランジスタ及び薄膜トラン
ジスタのソース電極に接続された画素電極が形成されて
いる。この薄膜トランジスタアレイにおいて、ゲート配
線は1、2…n番目、n+1番目…の順番で順次選択さ
れ、それぞれのゲート配線に接続している薄膜トランジ
スタに対して、ドレイン配線1、2…m番目、m+1番
目…より目的の電位が与えられるものとする。いまn番
目のゲート配線に接続しているある一つの薄膜トランジ
スタを考え、この薄膜トランジスタの各電極の電位につ
いて、トランジスタがオフしている場合を図6を用いて
説明する。この薄膜トランジスタがオフしている場合の
ゲート電極の電位を実線a、ドレイン電極の電位を実線
b、画素電極の電位を実線c、そして遮光膜の電位を実
線dで示す。ゲート電極はトランジスタをオフするのに
必要な電位、例えば−5Vで一定の電位を保つ。また画
素電極は、一つ前のフレームでこの画素に供給された電
位、例えば+2Vで一定に保たれている。しかしなが
ら、ドレイン電極の電位は次のフレームでこの同じ薄膜
トランジスタに対してある所定の電位を与えるまでの
間、同一のドレイン配線に接続されている他の薄膜トラ
ンジスタに対してそれぞれ所定の電位を与えるために、
電位は例えば+2Vから+10V程度の範囲で、水平走
査周波数につれて変動している。この際、チャネル部分
のみ遮光している場合には、ドレイン、ソース電極との
容量結合が支配的となる。また遮光膜の初期電位はほぼ
グラウンドであるとすると、遮光膜の電位変動(ΔV)
はΔV=ΔVD×CD/(CD+CS+CG)で表される。
尚、ΔVDはドレイン電極の電位変動である。その結
果、バックゲートとして働く位置にある遮光膜の電位が
トランジスタのしきい値電圧を越える場合にはリーク電
流が発生して、画素電極に対し目的の電位を与えること
ができず明点欠陥等の表示不良となる。また工程プロセ
スばらつき等により、同一パネル内でもトランジスタ特
性にばらつきがある場合などは、各トランジスタが受け
る遮光膜電位の変動の影響が異なるために、明点欠陥不
良が発生する。
【0009】次に、図7を用いて一般的な逆スタガード
型薄膜トランジスタの構造を説明する。図7(a)はこ
の従来技術の逆スタガード型の薄膜トランジスタを含む
一表示画素を示す平面図で、図7(b)は(a)のG−
Gに沿った断面図、図7(c)は(a)のH−Hに沿っ
た断面図である。
【0010】従来の逆スタガード型薄膜トランジスタ
は、ガラス等の絶縁基板1上にゲート電極2が形成さ
れ、その上にSiN等からなるゲート絶縁膜4が積層さ
れる。さらにゲート電極2と相対するゲート絶縁膜4上
にa−Si等からなる半導体膜5及びソース電極8、ド
レイン電極7とオーミックコンタクトをとるためにn−
a−Si等からなるオーミックコンタクト膜6が所定パ
ターンに形成される。さらにオーミックコンタクト膜6
上にソース電極7、ドレイン電極8が形成され、ソース
電極7に接続してITO等からなる画素電極10が形成
される。さらにその上に保護膜11が積層され、この保
護膜11上のトランジスタのチャネル部の相対する位置
に少なくともチャネル部を覆う程度の大きさに遮光膜1
2が形成されている。なお、従来の逆スタガード型薄膜
トランジスタ場合、絶縁基板1の側にあるバックライト
等の光源からの光は、ゲート電極2で遮光されるために
トランジスタのチャネル部に入射する光は少ない。また
従来、対向基板のトランジスタに相対する位置にはブラ
ックマトリクスが形成されているために、対向基板側か
らの先入射も少なく、チャネル部上に遮光膜12がなく
てもある程度良好なトランジスタのオフ特性が得られ
る。しかしながら、プロジェクター等へ液晶ディスプレ
イを適用する場合にはバックライトの光量が強いため、
液晶セル間での光の反射等によってチャネル部に光が入
射し、オフ特性を悪化させることがある。従って、バッ
クライトの光量が強いなどの条件によっては、チャネル
部に相対する保護膜11上に遮光膜12を形成すること
によりオフ特性を改善することが必要である。そしてこ
の場合には、上に示した順スタガード構造の薄膜トラン
ジスタと同様の問題点が生じる。
【0011】これらの問題点を解決するために、以下の
従来技術が知られている。図8を参照してその従来技術
の構成を説明する。
【0012】図8(a)はこの従来技術の逆スタガード
型薄膜トランジスタを含む一表示画素を示す平面図で、
図8(b)はI−Iに沿った断面図、図8(c)はJ−
Jに沿った断面図である。この従来技術による薄膜トラ
ンジスタは、ガラス等の絶縁基板1上にゲート電極2が
形成され、さらにゲート電極上にはSiN等からなるゲ
ート絶縁膜4が積層されている。さらにゲート電極に相
対するゲート絶縁膜上に半導体膜5及びオーミックコン
タクト膜6が所定のパターンに形成され、さらにゲート
電極2上のゲート絶縁膜4に所定パターンでコンタクト
ホール14が形成されている。またオーミックコンタク
ト膜6に接続してソース電極7及びドレイン電極8が形
成され、さらにソース電極7には画素電極10が接続さ
れている。さらにその上に保護膜11が形成されてい
る。さらに保護膜上に少なくともトランジスタのチャネ
ル部を覆うように遮光膜12が形成されている。さらに
この遮光膜12は、保護膜11とゲート絶縁膜4に所定
パターンで形成されたコンタクトホール14を介してゲ
ート配線3と電気的に接続されている。
【0013】以上の工程にて形成された薄膜トランジス
タは、トランジスタのチャネル部の上下にゲート電極が
形成されることになる。従って、トランジスタチャネル
部への光の入射を防ぐことができると同時に、遮光膜1
2の電位はゲート電極2と同一となるため、良好なトラ
ンジスタ特性が得られる。しかしながらこの技術によれ
ば、遮光膜12とゲート電極2の導通をとるため、ゲー
ト絶縁膜4と保護膜11にコンタクトホール14を形成
する必要があり、フォトリソグラフィーやエッチング等
の工程負荷が増大する。また、工程増により歩留りの低
下等も生じるなどの問題もある。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】第1の問題点は、従来
技術において電気的にフローティングな状態にある遮光
膜の電位が変動し、それによりトランジスタのオフ特性
が低下することである。
【0015】その理由は、遮光膜がドレイン電極と容量
結合しているために、ドレイン電極の電位変化の影響を
受けて遮光膜の電位も変動し、遮光膜の電位がトランジ
スタのしきい値電圧よりも高い電位になるためである。
【0016】第2の問題点は、従来技術において遮光膜
の電位変動がトランジスタのしきい値電圧を越えないよ
うに制御するためには、新たなプロセスの追加が必要と
なることである。
【0017】その理由は、遮光膜の電位を制御するに
は、遮光膜パターンを表示部の外側まで延ばして、そこ
でスルーホール(コンタクトホール)を形成して外部か
らある一定電位を与える、もしくはトランジスタ付近で
遮光膜パターン上にスルーホールを形成してゲート電極
と電気的に接続するなどする必要があるためである。
【0018】本発明の目的は上記の欠点を排除し、新た
なプロセス負荷を増やすことなく、電気的にフローティ
ングな状態にある遮光膜の電位が、ドレイン電極との容
量結合により変動してトランジスタのしきい値電圧より
も高い電圧になることを防止し、トランジスタのオフ特
性の低下を防ぐと共に、トランジスタのオン時には遮光
膜の電位がしきい値電圧より高い電位となってトランジ
スタのオン特性をも良好に保つことである。
【0019】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決する本発
明の薄膜トランジスタは、透明絶縁基板上に形成され
た、ゲート配線、ドレイン配線及びその交差部に形成さ
れた、少なくともチャネル領域を遮光する遮光膜を有す
る薄膜トランジスタにおいて、前記遮光膜を、遮光膜と
ゲート電極及びゲート配線間との結合容量が、遮光膜と
ドレイン電極間の結合容量の少なくとも3倍となるよう
形成したことを特徴とする。
【0020】より具体的には、遮光膜をゲート配線側に
広げることにより、遮光膜とゲート配線が重なった領域
の面積が、遮光膜とドレイン電極が重なった領域の面積
の3倍以上となるようにパターン化することにより、遮
光膜とゲート電極及びゲート配線間との結合容量の増大
化が図れる。
【0021】
【発明の実施の形態】本発明の薄膜トランジスタでは、
遮光膜はゲート電極またはゲート配線、ドレイン電極及
びソース電極とそれぞれ容量カップリングしている。そ
して遮光膜とゲート電極またはゲート配線間の結合容量
が、遮光膜とドレイン電極間の結合容量の少なくとも3
倍以上あるため、遮光膜の電位変動はドレイン電極電位
の変動の多くとも1/5となり、トランジスタのしきい
値電圧以下となる。
【0022】次に本発明について、図面を参照して詳細
に説明する。図1(a)は本発明の一実施態様例によ
る、順スタガード型の薄膜トランジスタを含む一表示画
素部分の構造を示す平面図であり、図1(b)は(a)
のA−Aで示す薄膜トランジスタ部分の断面図で、図1
(c)は(a)のB−Bで示すゲート配線部3の断面図
である。
【0023】まず、ガラス等の絶縁基板1上にCr等を
全面に積層し、エッチングにより遮光膜12を形成し、
その上に窒化シリコン等からなる層間絶縁膜13、次に
ITO等からなるソース電極7、ドレイン電極8及び画
素電極10を形成する。さらにアモルファスシリコン
(a−Si)等からなる半導体膜5、及びSiN等から
なるゲート絶縁膜4を成膜し、それぞれエッチングして
所定パターンに形成する。さらにその後Cr、Al等を
積層、パターンニングしてゲート電極2を形成し工程を
完了する。以上の工程にて形成される薄膜トランジスタ
は、ガラス等の絶縁基板1上に遮光膜12が形成され、
さらに遮光膜12上にはSiN等からなる絶縁膜13が
積層されている。さらに遮光膜12に相対する絶縁膜1
3上にソース電極7、ドレイン電極8さらにその上に半
導体膜5が所定のパターンに形成され、これらの上にゲ
ート絶縁膜4が積層され、さらにゲート絶縁膜4上にゲ
ート電極2が形成される。本発明による薄膜トランジス
タは、この遮光膜12をゲート配線3上に延ばし、遮光
膜12とゲート電極2及びゲート配線3の重なった領域
の面積が、遮光膜12とドレイン電極8が重なった領域
の3倍以上になるようにする。すなわち、遮光膜の電位
がほぼゲート電極との結合容量で決まるようにパターン
を形成する。
【0024】次に本発明の実施例の動作について図10
を用いて説明する。例として、ゲートのオン電圧を+2
0V、オフ電圧を−5V、ドレイン電圧の振幅を+2V
から+10Vとする。また、トランジスタのしきい値電
圧を3Vとする。ゲートがオフしてドレイン電極から画
素電極に与えられた所定の電位を保持する場合、遮光膜
の電位はゲート電極及びドレイン電極との容量結合の影
響を受けて変動する。より具体的には、遮光膜の電位変
動はΔV=ΔVD×CD/(CD+CG+CS)となる。こ
こで、ΔVDとして最大10V、またCD=1として他の
容量を比で表す。まずCSについては、一般的に遮光膜
はソース電極側とドレイン電極側それぞれが重なった部
分の面積は同じで、かつ遮光膜とソース、ドレイン電極
間の層間絶縁膜は同一である。すなわちCSとCDでは、
単位面積あたりの容量は同じで、かつ面積も等しいので
S=1とする。また、CGについてはゲート絶縁膜及び
層間絶縁膜の、比誘電率及び膜厚により異なるが、まず
ここではCSとCGで、単位面積あたりの容量が同じであ
ると考えると、CSとCGの比は遮光膜とソース電極及び
ゲート電極の重なった部分の面積の比となり、本発明で
は面積比が3倍以上とするので、ここでCG=3とす
る。従って遮光膜の電位変動(ΔV)はΔV=10V×
1/(1+3+1)=2.0Vとなり、遮光膜の初期電
位をグラウンドと考えると、トランジスタのオフ時の遮
光膜の電位変動はトランジスタのしきい値電圧よりも低
くなる。よって、トランジスタのオフ時にリーク電流が
発生することがなく、良好なオフ特性が得られる。ま
た、層間絶縁膜及びゲート絶縁膜の比誘電率及び膜厚に
より、CGの単位面積あたりの容量がCSより小さい場合
には、面積比を3倍以上とることにより、遮光膜の電位
変動をトランジスタのしきい値電圧以下とすることがで
きる。また、トランジスタのしきい値電圧が3V以下の
場合でも同様に面積比を3倍以上に大きくすることによ
り、良好なオフ特性を実現できるしきい値となる。しか
も遮光膜とチャネル部及びソース電極部との容量結合
は、遮光膜とゲート電極との容量結合に比べ小さいた
め、遮光膜の電位はチャネル部及びソース電極の電位の
変動の影響をほとんど受けず、オン電流が低減するなど
トランジスタのオン特性を悪化させることがない。次
に、ゲートがオフして−5Vになり、トランジスタが保
持状態となる場合には、遮光膜の電位もゲート電極との
容量結合によりゲート電極の電位とほぼ同等の電位とな
る。しかも、チャネル部及びソース電極部の電位の変動
の影響をほとんど受けないため、リーク電流が発生する
などトランジスタのオフ特性を悪化させることがない。
【0025】図2は本発明の第2の実施態様例による薄
膜トランジスタの構造を示すものであり、図2(a)は
逆スタガード型構造の薄膜トランジスタを用いた一表示
画素部分の平面図であり、図2(b)は(a)のC−C
で示す断面図、また図2(c)は(a)のD−Dで示す
断面図である。
【0026】まず、ガラス等の絶縁基板1上にCr等に
よりゲート電極2を形成し、その上にSiN等からなる
ゲート絶縁膜4、次にa−Si等からなる半導体膜5、
さらにn+−a−Si等からなるオーミックコンタクト
膜6を連続的に成膜する。その後n+−a−Si膜及び
a−Si膜をエッチングによりパターンニングし、さら
にゲート絶縁膜を所定パターンにエッチングする。次
に、ソース、ドレイン電極としてAl、Cr等の金属膜
を積層しパターンニングしてソース、ドレイン電極7、
8を形成する。さらにITO等の透明導電膜を積層、パ
ターンニングして画素電極10を形成し、トランジスタ
チャネル部のn+−a−Si膜を除去した後、保護膜1
1としてSiN等を積層、パターンニングする。最後に
Al、Cr等の不透明膜を積層、パターンニングして遮
光膜12を形成して、TFTの形成を完了する。以上の
工程にて形成される薄膜トランジスタは、ガラス等の絶
縁基板1上にゲート電極が形成され、さらにゲート電極
上にはSiN等からなるゲート絶縁膜が積層されてい
る。さらにゲート電極に相対するゲート絶縁膜上に半導
体膜及びオーミックコンタクト膜が所定のパターンに形
成され、そのオーミックコンタクト膜に接続してソース
及びドレイン電極が形成され、さらにソース電極には画
素電極が接続されている。さらにその上に保護膜が形成
され、その保護膜上にトランジスタのチャネル部を覆
い、かつゲート電極またはゲート配線に広い面積でオー
バラップするように遮光膜が形成されている。
【0027】第1の実施態様例同様に、本実施態様例に
よる薄膜トランジスタの遮光膜の形状は、遮光膜とゲー
ト電極の重なった部分の面積が、遮光膜とドレイン電
極、遮光膜とチャネル部及び遮光膜とソース電極それぞ
れの重なった部分の面積の和以上になるようにする。す
なわち、遮光膜の電位がほぼゲート電極との容量結合で
決まるようにパターンを形成する。これにより、第1の
実施例同様に遮光膜の電位はほぼゲート電極との容量結
合で決まる。
【0028】以上本発明による薄膜トランジスタによれ
ば、電気的にフローティングな状態にある遮光膜の電位
を、新たにプロセス負荷を追加すること無くゲート電極
の電位とほぼ同等にすることができるため、表示特性の
良い高品位な液晶表示装置を得る事ができる。
【0029】
【発明の効果】本発明による効果は、表示特性の良い高
品位な液晶表示装置を、低コストで得られることであ
る。その理由は、電気的にフローティングな状態にある
遮光膜の電位が、トランジスタのオフ時にゲート電極と
ほぼ同電位となるためであり、これによりトランジスタ
の特性が安定するようになるためである。また、上記の
構造の薄膜トランジスタを形成するのに新たなプロセス
の負荷が必要ないためである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例による順スタガード型の
薄膜トランジスタを含む一表示画素部分の平面図
(a)、 A−A線で切断したときの断面図(b)、及
びB−B線で切断したときの断面図(c)である。
【図2】本発明の第2の実施例による逆スタガード型の
薄膜トランジスタを含む一表示画素部分の平面図
(a)、 C−C線で切断したときの断面図(b)、及
びD−D線で切断したときの断面図(c)である。
【図3】従来の順スタガード型の薄膜トランジスタを含
む一表示画素部分の平面図(a)、 E−E線で切断し
たときの断面図(b)、及びF−F線で切断したときの
断面図(c)である。
【図4】図3の順スタガード型の薄膜トランジスタの容
量結合を示した図。
【図5】一般的な薄膜トランジスタアレイの配線配列を
示す平面図。
【図6】従来の薄膜トランジスタの、トランジスタオフ
時の各電極の電位を示す図。
【図7】従来の逆スタガード型の薄膜トランジスタを含
む一表示画素部分の平面図(a)、 G−G線で切断し
たときの断面図(b)、及びH−H線で切断したときの
断面図(c)である。
【図8】従来の薄膜トランジスタを含む一表示画素部分
の平面図(a)、I−I線で切断したときの断面図
(b)、及びJ−J線で切断したときの断面図(c)で
ある。
【図9】一般的なアクティブマトリクス型液晶表示装置
の断面図である。
【図10】本発明による薄膜トランジスタの、各電極の
電位を示す図である。
【符号の説明】
1 ガラス基板 2 ゲート電極 3 ゲート配線 4 ゲート絶縁膜 5 半導体膜 6 オーミックコンタクト膜 7 ソース電極 8 ドレイン電極 9 ドレイン配線 10 画素電極 11 保護膜 12 遮光膜 13 層間絶縁膜 14 コンタクトホール 15 対向基板 16 TFT基板 17 偏光板 18 バックライト 19 液晶

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透明絶縁基板上に形成された、ゲート配
    線、ドレイン配線及びその交差部に形成された、少なく
    ともチャネル領域を遮光する遮光膜を有する薄膜トラン
    ジスタにおいて、前記遮光膜を前記ドレイン配線との重
    なり部分を除く前記ゲート配線の一部と重なるように
    在形成することにより、遮光膜とゲート電極及びゲート
    配線間との結合容量が、遮光膜とドレイン電極間の結合
    容量の少なくとも3倍となるよう形成したことを特徴と
    する薄膜トランジスタ。
  2. 【請求項2】 請求項1の薄膜トランジスタにおいて、
    遮光膜とゲート配線が重なった領域の面積が、遮光膜と
    ドレイン電極が重なった領域の面積の3倍以上となるよ
    うにパターン化することにより、遮光膜とゲート電極及
    びゲート配線間との結合容量が、遮光膜とドレイン電極
    間の結合容量の少なくとも3倍となるよう形成したこと
    を特徴とする薄膜トランジスタ。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2の薄膜トランジスタにお
    いて、その薄膜トランジスタは少なくとも、透明絶縁基
    板上にトランジスタのチャネル部を覆う遮光膜及び該遮
    光膜上に積層された絶縁膜、さらに該絶縁膜上に形成さ
    れたソース、ドレイン電極及びソース、ドレイン電極上
    に半導体膜、ゲート絶縁膜及びゲート電極を有すること
    を特徴とする薄膜トランジスタ。
  4. 【請求項4】 請求項1又は2の薄膜トランジスタにお
    いて、その薄膜トランジスタは少なくとも、透明絶縁基
    板上にゲート電極及びゲート電極上に積層されたゲート
    絶縁膜、さらにその上に形成された半導体膜、さらにそ
    の半導体膜上に接続されたソース、ドレイン電極及びさ
    らにその上に保護層が積層され、その保護層上にトラン
    ジスタのチャネル部を覆う遮光膜を有していることを特
    徴とする薄膜トランジスタ。
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