JP2919771B2 - 速溶解性錠剤の製造方法及び該製造方法により製造した速溶解性錠剤 - Google Patents
速溶解性錠剤の製造方法及び該製造方法により製造した速溶解性錠剤Info
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Description
の際に口腔内で迅速に溶解される錠剤の製造方法の改良
及びその製造方法により製造された速溶解性錠剤に関す
る。
自体の溶解性がそれに含有される薬物の有効性に対して
影響する重要な因子と成り得る。すなわち、迅速な溶解
性を有する錠剤は、生体内における薬物の作用発現を早
め、さらに作用効果をも増加させることになる。
は、服用後に口腔内で迅速に溶解させることによって消
化管を通過させず口腔粘膜からの直接的な薬物吸収を期
待することも可能となる。さらに、そのような速溶解性
の錠剤では、水無しで服用することも可能であり、場所
や時間を問わず適宜容易に服用でき、高齢者、幼児、病
人などに適した剤型と成り得るものである。
の硬度とは互いに二律背反の関係にある。すなわち、錠
剤の溶解性を向上させ溶解速度の迅速化を図ることは、
錠剤硬度を劣化させることにつながる。しかし、錠剤硬
度は、製造過程での運搬や包装工程、さらには流通過程
を経て利用者の服用時における包装からの錠剤の取出し
時などにおいて重要な要素である。この錠剤硬度が不十
分であれば、上記各過程において錠剤が形状を保持でき
ず型崩れを起こしてしまうこととなる。
技術として以下のような種々の手段が提案されている。
一環としての「高齢者に適した剤型の開発」(日本薬剤
学会6、杉林)の中で紹介されている口腔内溶解型製剤
ザディス速溶製剤(アール・ピー・シーラ社)、特公昭
58−24410「崩壊性良好な多孔性錠剤」、特願平
5−513955号「速溶錠」、特願平5−51154
3号「口腔内崩壊製剤」、特願平5−511543号
「速解性バッカル錠」、特願平5−271054号「口
腔内溶解型製剤」などが挙げられる。
は、固形製剤は、迅速な溶解性を有するものの十分な機
械的強度が得られなかったり、完成状態での吸湿性が高
く通常の取扱いが困難であるなどの問題を残している。
さらに、上記各開示技術に共通して用いられている製造
方法は、種々の組成物を加熱溶融して充填成形した後で
冷却固化する方法、あるいは湿潤状態にて充填成形また
は加圧成形した後乾燥する方法である。
の固形製剤の成形工程では、一般にロータリー式打錠機
が使用されている。このロータリー式打錠機は、錠剤成
形用の複数の貫通孔の形成された回転板を有し、それら
貫通孔内に錠剤材料を充填し、加圧部材にてその錠剤材
料を加圧成形するものである。
記従来の錠剤製造方法では、半固形状態あるいは湿潤状
態にある錠剤材料を上記錠剤成形用貫通孔へ連続的に充
填する動作が行われるが、供給材料の流動性不良や加圧
時における材料の加圧部材への付着などの障害が発生す
る。このような製造上の不具合は、錠剤製造の歩留りの
低下をもたらし、量産化の障害となる。
タリー式打錠機で錠剤の形態に加圧成形することによっ
て、その後の各製造工程及び流通過程において形状維持
可能な錠剤硬度を得るためには、加圧圧力は大きな圧力
とする必要があるので、完成した錠剤の良好な溶解性を
確保することは困難である。
使用することなく特殊な成形装置を使用する場合には、
新たな設備投資や生産効率の低下、さらに含有する薬物
の含量均一性の不良などを生ずる恐れがある。
ものであり、その目的は簡単な製造工程で効率良く速溶
解性錠剤を製造することのできる量産性に優れた速溶解
性錠剤の製造方法及び該製造方法により製造された速溶
解性錠剤を提供することにある。
請求項1に記載の速溶解性錠剤の製造方法は、薬剤、水
溶性結合剤及び水溶性賦形剤を含む乾燥状態の錠剤材料
を錠剤の形態として次段の製造工程へ移行させる際にそ
の形態を維持可能な硬度とするために最低必要な低圧力
で加圧成形する打錠工程と、前記打錠工程で成形された
錠剤に吸湿させるための加湿工程と、前記加湿工程で加
湿された錠剤を乾燥させる乾燥工程と、を備えている。
は、前記加湿工程において、前記錠剤の表面部のみに吸
湿させるようにしている。
は、前記水溶性結合剤を、ポリビニルピロリドン、ヒド
ロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチル
セルロース、ポリビニルアルコール、メチルセルロー
ス、プルラン、カンテン、ゼラチン、アルギン酸ナトリ
ウムのいずれか一種または2種以上の混合物としてい
る。
は、前記水溶性賦形剤を、糖アルコール及び/又は糖で
構成している。
1に係る製造方法により製造されたことを特徴としてい
る。
ば、打錠工程においては、半固形あるいは湿潤状態とさ
れていない乾燥状態の錠剤材料を加圧成形するが、その
際加えられる圧縮圧力は、流通過程や利用者の使用段階
である包装からの取り出し動作時にその形状を保持でき
る程度の大きい圧力ではなく、次段の製造工程へ移行さ
せる際に形状保持可能な硬度を得るために最低必要な低
圧力で圧縮している。従って、このような低い圧力で成
形しているので、良好な速溶解性を損うことなく成形が
行われている。
ら、ロータリー式打錠機などによる打錠工程において、
加圧部材などへの錠剤材料の付着も生じる恐れがなく、
また流動性不良による錠剤材料の不足等の発生も回避す
ることができるので、量産時における歩留りの向上も図
ることができる。
と、錠剤材料に含まれた水溶性結合剤が吸湿膨潤し、薬
物や水溶性賦形剤等の他の混合粒子間により深く侵入す
る。
の混合粒子間により深く侵入した状態のまま水溶性結合
剤から水分が除去され、水溶性結合剤の他の材料に対す
る結合機能はこれを保持することができる。従って、製
造された錠剤は、低圧力で成形された状態のまま上記加
湿工程及び乾燥工程を経ることにより、上記流通過程等
においてその形状を維持し得る程度の硬度を有すること
となる。このように、低圧力で成形されることにより良
好な速溶解性を保ちつつ流通及び利用過程で必要な硬度
をも備える速溶解性錠剤を製造することが可能となる。
よれば、上記加湿工程において、上記打錠工程で成形さ
れた錠剤の表面層のみに吸湿させている。従って、吸湿
のための時間が短縮化され、さらに次段の乾燥工程によ
って吸湿された表面部の粒子結合力が増強され、表面部
の硬度がより高められる。これにより、上記請求項1と
同様に流通・利用に耐えることのできる硬度並びに良好
な速溶解性を有する速溶解性錠剤がより簡単に製造され
る。
よれば、水溶性結合剤として、上記加湿工程において良
好に吸湿膨潤するセルロース系またはビニル系高分子で
ある各種物質が用いられ、上記加湿工程における他の混
合物の粒子間への良好な侵入性が確保され、乾燥工程後
に非常に良好な結合機能を果す。これにより、完成した
錠剤の硬度は信頼性の高いものとなる。
よれば、水溶性賦形剤として糖アルコール、糖が用いら
れているので、良好な速溶解性を害することなくかつそ
の甘味による服用感の向上が図られている。
剤、水溶性結合剤及び水溶性賦型剤を含む乾燥した状態
の錠剤材料を次段への製造工程に移行させるのに最低必
要な硬度を確保するための低い圧力で圧縮成形した状態
でさらに圧力が加えられることなく最終的錠剤として製
造されているので、優れた速溶解性を有し、かつ水溶性
結合剤の加湿工程と乾燥工程の作用による良好な結合機
能によって流通・利用に際して必要な硬度も備えてい
る。従って、例えばロータリー式打錠機などにおける量
産に極めて有効に適合する。
て詳細に説明する。
方法の基本的製造工程を示すフローチャート図である。
錠工程、第2段階の加湿工程及び第3段階の乾燥工程の
一連の工程からなっている。
し所定の圧力を加え所定の錠剤の形態に成形する動作が
行われる。錠剤の材料は、薬物、賦形剤、結合剤などか
らなる乾燥状態にある混合組成物である。なお、賦形
剤、結合剤は最終的に口腔内で溶解される必要性から水
溶性のものが用いられる。そして、水分を加えることな
く乾燥状態のまま大気雰囲気中で所定の圧縮力により加
圧成形される。この圧縮圧力条件は、混合される薬物の
種類によって適宜選定されるが、基本的に成形された錠
剤が次段の加湿工程へ移行される際にその形態を維持す
ることのできる硬度を有するために最低必要な圧力であ
る。
錠剤、すなわち流通過程に乗りさらに利用者の使用段階
まで形態を維持できることまでを考慮した硬度ではな
く、次段の製造工程へ移行する間のみを考慮した圧力で
あり、加圧成形にて上記最終的な錠剤を製造する場合の
圧力に比べ低い圧力である。
度・湿度に設定された雰囲気中に、打錠工程にて成形さ
れた錠剤を一定時間存置させ、錠剤に吸湿動作を行わせ
るものである。この吸湿動作は、上記温度・湿度さらに
時間の設定により錠剤の表面層のみの吸湿から内部全体
に渡って吸湿させる段階まで適宜設定することが可能で
ある。これは混合される薬物等の種類にもよるが、例え
ば、表面層のみの吸湿で足りる場合には、非常に短時間
の加湿工程で良好な性能を有する速溶解性錠剤を製造す
ることが可能である。
湿工程にて吸湿した水分を十分に除去する動作が行われ
る。これら加湿工程及び乾燥工程によって打錠工程にて
一応錠剤の形態に成形されたものに対し製品として流通
し、利用者の使用に供するために十分な錠剤硬度が付与
されるものである。
び乾燥工程における錠剤硬度の上昇作用の説明図であ
る。
れた状態の錠剤の薬物、賦形剤、結合剤の粒子状態を示
しており、図上10が薬物、12が賦形剤、14が結合
剤である。次に、加湿工程において水分が付与されると
水溶性の結合剤14は吸湿膨潤し、同図(B)に示すよ
うに薬物10及び賦形剤12の組成物粒子間に侵入す
る。これにより、各組成物粒子間が吸湿膨潤した結合剤
14によってより強力に結合される。
われると、製剤の性状、結合剤14による結合力は変化
することなく乾燥状態となり、錠剤硬度の大幅な向上が
図られる。
物、賦形剤、結合剤などの組成物粒子は、各粒子間に作
用する結合力によってその錠剤硬度を保持するものであ
り、水分を含んだ状態での打錠によれば、結合剤として
用いられているセルロース系、ビニル系等の高分子結合
剤が他の粒子を繊維状に結合させているものと考えられ
ている。しかし、本実施例では同図(A)に示した状態
では、圧縮圧力を加湿工程に各錠剤を移行させるのに最
低必要な硬度を得るための比較的低い圧力としているの
で、迅速良好な溶解性を損うことのない状態が保持され
ているが、その硬度は流通過程等において耐え得る十分
なものではない。そこで、上記加湿工程により同図
(B)に示したような結合剤の吸湿膨潤作用並びにその
後の乾燥工程によって十分な速溶解性を保持した状態で
適切な錠剤硬度を得るようにしたものである。
に速溶解性錠剤を製造する例をさらに具体的に説明す
る。
第1段階の打錠工程を行うための装置であり、構成要素
として錠剤材料を溜めておく容器部22、その容器部2
2から錠剤材料の供給を受け、それに所定圧力を付加し
て所定形状に成形する回転部24、回転部24の部分で
加圧成形された錠剤100を次段の工程に移行させるた
め搬出する搬出部26などを有している。容器部22に
入れられる錠剤材料は、乾燥状態にある薬物、水溶性賦
形剤、水溶性結合剤などであり、これに水分を加えるこ
となく大気雰囲気中で加圧動作が行われる。
定されるものではないが、速溶解性錠剤としての特徴を
生かすという点から、鎮咳去痰剤、鎮うん剤、解熱鎮痛
消炎剤、向精神病薬、催眠鎮静薬、胃腸薬、不整脈薬、
血圧降下薬などが好ましい。また、水溶性の賦形剤とし
ては、その混入される目的である服用感の向上並びに増
量など、さらに速溶解性を阻害しないという観点より糖
アルコール、糖などから選択されるのが好適である。糖
アルコールのうちエリスリトール、キシリトール、マン
ニトールなどを用いることにより、本製剤の特性をさら
に増長させることが可能である。
において、吸湿膨潤するセルロース系またはビニル系高
分子が好ましく、ポリビニルピロリドン、ヒドロキシプ
ロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロー
ス、ポリビニルアルコール、メチルセルロース、プルラ
ン、カンテン、ゼラチン、アルギン酸ナトリウムなどが
好適であるが、これらのうちポリビニルピロリドンを用
いることにより、良好な速溶解性を保った状態で必要な
硬度を有しているという本製剤の特性をさらに増長する
結果を得ることができる。
28が用いられている。この回転式錠剤粉取り機28で
は、所定温度、所定湿度を有する加湿空気を空気送込み
口30から内部に送り込んでおり、ロータリー式打錠機
20から送り出される錠剤100は、錠剤受入れ口32
から回転式錠剤粉取り機28内に取り込まれ、回転部3
4の回転動作で徐々に次段の工程へ送られる。この回転
式錠剤粉取り機28では、送り込まれる空気の温度及び
湿度並びに錠剤の内部通過速度を調整することにより吸
湿度合の調整を行うことができる。例えば、錠剤100
の表面層のみに吸湿させる場合には、温度、湿度を下げ
るかあるいは通過速度を上げることにより調整が可能で
ある。
網棚36が用いられ、この網棚36内に加湿工程の終了
した錠剤100が薄く敷かれ、図示していない通風式箱
形乾燥機37に搬入される。ここで所定温度で所定時間
の温風乾燥が行われ、十分に水分が除去される。この乾
燥工程においては、加湿工程において吸湿した水分を十
分に除去することが望ましい。これは、残存する過剰の
水分によって本製剤の長期保管時の溶解性・錠剤硬度な
どに変化を与える恐れがあるからである。
0.1〜2.0t/cm2、更に好ましくは0.2〜
1.0t/cm2、加湿工程の条件としては温度が10
℃〜60℃更に好ましくは30℃〜40℃、湿度が50
%〜100%、更に好ましくは70%〜95%、加湿時
間が10秒〜30分、更に好ましくは30秒〜5分であ
る。また、乾燥工程の条件としては、例えば50℃の温
風で30分間の乾燥動作が行われる。
結合剤、賦形剤等の種類によって種々適切な値が異なる
が、打錠段階から加湿段階への移行においてその形状を
保持することのできる硬度を得るための最低必要な圧力
で足りる。
した速溶解性錠剤と従来例(比較例1及び比較例2)と
の特性の比較測定結果について説明する。
示す。 ・リン酸ジヒドロコデイン 100重量部(咳止め用の薬物として) ・エリスリトール 865重量部(製剤の増量、甘味付けのための 賦形剤として) ・アスパルテーム 10重量部(甘味付けのための賦形剤として) ・P.V.P.−K25 20重量部(結合剤として) (「ポリビニルピロリドン」) ・エタノール 180重量部(材料を顆粒状とするための湿潤 剤として) ・ステアリン酸マグネシウム 5重量部(滑剤として) 上記リン酸ジヒドロコデイン、エリスリトール、アスパ
ルテームを混合し、P.V.P.−K25のエタノール
溶液を加え押出し造粒後、通風乾燥し顆粒を製する。こ
れにステアリン酸マグネシウムを混合し、ロータリー式
打錠機に搬入する。上記エタノール及びステアリン酸マ
グネシウムは、本発明の必須の構成要素ではないが、ロ
ータリー式打錠機を用いた打錠工程において、錠剤材料
の加圧動作部分への流入性を良くするために顆粒状に
し、かつ滑りを良くするために用いているものである。
圧条件を0.3t/cm2として1錠重量1,000m
gで直径15mmの錠剤を製造した。
を2.0t/cm 2 として1錠重量1,000mgで直
径15mmの錠剤を製造した。
の錠剤の状態から、更に温度40℃、湿度90%の条件
の回転式錠剤粉取り機28内を30秒で通過する回転速
度にセットして加湿工程を行った。そして、更にこの加
湿された錠剤を50℃の温風で30分間乾燥して実施例
1を製造した。
並びに速溶解性製剤である実施例1の製造直後の物理的
特性を図4に示している。なお、図示した表図における
錠剤硬度の測定には木屋式錠剤硬度測定器を用い、溶解
性の測定には日本薬局方崩壊度試験器(試験液:水37
℃)を使用し、各6回の測定を行った。
本実施例1と同様に打錠工程における加圧は低い圧力に
て行っているので、速溶解性は有している。しかしなが
ら、乾燥状態での加圧成形のみにより錠剤を完成させて
いるので錠剤硬度は非常に低く、流通過程及び利用者に
おける包装からの取出し過程においてその形状を保持す
ることが困難である。また、比較例2では、高い圧力で
打錠を行っているので、錠剤硬度はやや高いものが得ら
れているが、これに対し溶解性は大幅に低下し、速溶解
性の性能を維持することができない。
の圧力で打錠を行ったにも拘らず、錠剤硬度は流通過程
及び上記一般の利用過程においてその形状を維持するこ
とのできる硬度となっており、更に合わせて速溶解性の
性能も維持していることが確認された。
例1の錠剤をPTP包装し、さらにアルミ袋に入れて温
度40℃、湿度75%の条件に6ヶ月間保存し、経時的
に性状の観察及び物理的特性を測定した。その結果を図
5に示している。図示のように、6ヶ月経過後において
も製造直後の性状及び物理的特性に特に変化は見られな
かった。
されるものではなく、発明の要旨の範囲内で種々の変形
が可能である。例えば、上記例示した各工程における条
件は、これに限定されるものではなく、製剤の組成によ
りそれら以外の条件が好ましい場合には、異なった値に
設定される。
解性錠剤の製造方法によれば、打錠工程における作業性
の向上を図りつつ錠剤の良好な速溶解性の特性を保持す
ることができる。これにより、速溶解性錠剤の製造効率
並びに量産性の向上が達成される。また、製造された速
溶解性錠剤は、低圧力で成形されたことに基づき、良好
な速溶解性を有するだけでなく、結合剤による加湿工程
と乾燥工程での硬度増強機能により、流通過程並びに利
用過程における必要な錠剤硬度を保有している。
工程を示す工程図である。
湿工程及び乾燥工程における結合剤の作用説明図であ
る。
れる製造装置の概略説明図である。
表図である。
結果を示す表図である。
Claims (5)
- 【請求項1】 薬剤、水溶性結合剤及び水溶性賦形剤を
含む乾燥状態の錠剤材料を錠剤の形態として次段の製造
工程へ移行させる際にその形態を維持可能な硬度とする
ために最低必要な低圧力で加圧成形する打錠工程と、 前記打錠工程で成形された錠剤に吸湿させるための加湿
工程と、 前記加湿工程で加湿された錠剤を乾燥させる乾燥工程
と、を備えることを特徴とする速溶解性錠剤の製造方
法。 - 【請求項2】 前記加湿工程において、 前記錠剤の表面層のみに吸湿させるようにしたことを特
徴とする請求項1に係る速溶解性錠剤の製造方法。 - 【請求項3】 前記水溶性結合剤が、 ポリビニルピロリドン、ヒドロキシプロピルセルロー
ス、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリビニル
アルコール、メチルセルロース、プルラン、カンテン、
ゼラチン、アルギン酸ナトリウムのいずれか一種または
2種以上の混合物であることを特徴とする請求項1また
は2に記載の速溶解性錠剤の製造方法。 - 【請求項4】 前記水溶性賦形剤が、 糖アルコール及び/又は糖からなる請求項1〜3のいず
れかに記載の速溶解性錠剤の製造方法。 - 【請求項5】 請求項1に係る製造方法により製造され
たことを特徴する速溶解性錠剤。
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JP7091083A JP2919771B2 (ja) | 1995-04-17 | 1995-04-17 | 速溶解性錠剤の製造方法及び該製造方法により製造した速溶解性錠剤 |
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