JP2833763B2 - 内視鏡 - Google Patents

内視鏡

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JP2833763B2
JP2833763B2 JP63252955A JP25295588A JP2833763B2 JP 2833763 B2 JP2833763 B2 JP 2833763B2 JP 63252955 A JP63252955 A JP 63252955A JP 25295588 A JP25295588 A JP 25295588A JP 2833763 B2 JP2833763 B2 JP 2833763B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、神経ブロック等の治療時において体腔内に
薬剤を経内視鏡的に注入するための薬剤注入用内視鏡に
関する。
〔従来の技術〕
神経ブロックによる治療、例えば脊髄に麻酔薬等の薬
剤を注入する場合、従来は注射器を用いて行なってい
た。ところが、この方法では注射針の目的部位への刺入
が半盲目的であり、正確に薬剤注入を行なうにはかなり
の熟練を要していた。
そこで、内視鏡を用いて目的部位を観察しながら薬剤
を経内視鏡的に確実、かつ安全に注入する方法が検討さ
れている。この場合、内視鏡の挿入部は非常に狭い部位
に挿入するため細径でなければならない。
このような背景において、体腔内に薬剤を経内視鏡的
に注入する方法としては、従来、内視鏡の操作部に設け
たチャンネル入口に注射筒を取付け、この注射筒内の薬
剤をチャンネル内を通じて先端構成部に設けたチャンネ
ル出口から体腔内に注入するものがあった。また、特公
昭52−11156号公報に示されるように内視鏡の先端構成
部に薬剤を吸込み、押出す薬剤注入装置を組込み、この
薬剤注入装置のピストンを操作部に設けた操作部材によ
り進退させることによって薬剤を体腔内に注入するもの
もあった。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら、上述したように薬剤を注入するために
用いられる内視鏡の挿入部は細径でなければならないこ
とから、この挿入部内に設けられるチャンネルも細く、
しかも長いものであった。そのため、上記前者の従来例
のように手元側の操作部からチャンネル内を通じて先端
構成部まで薬剤を押出すものでは管路抵抗が非常に大き
く、薬剤の注入が困難であった。また、上記後者の従来
例のように先端構成部に薬剤注入装置を組込んだもので
は構造が複雑となり、挿入部の細径化を図ることが難し
かった。しかも、従来からある内視鏡をそのまま使うこ
とができないので、薬剤注入専用機として用いることに
なり、高価であるとともに、鉗子等の処置具を使う場合
には処置具挿通用のチャンネルを別に設けなければなら
ず、挿入部の細径化を図る上で不利であった。さらに、
先端構成部の軸方向の長さが長くなり、患者に与える苦
痛が増大するという問題もあった。
本発明は上記事情に着目してなされたもので、その目
的とするところは、挿入部を細径化でき、しかも薬剤注
入も容易に行なうことができる内視鏡を提供することに
ある。
〔課題を解決するための手段および作用〕
上記課題を解決するために、本発明の内視鏡は、先端
が挿入部における先端構成部に開口し、基端が手元操作
部に開口したチャンネルと、このチャンネル内に進退自
在に設けられたピストンと、上記チャンネル内に挿通さ
れ、先端がピストンに接続されるとともに、基端が上記
手元操作部の開口に達する操作部材とを具備し、上記手
元操作部にて操作部材を操作することにより上記ピスト
ンを上記チャンネル内にて前進させ、上記ピストンの前
方に貯溜された薬剤を上記先端構成部の開口から外部に
散布することを特徴とする。
〔実施例〕
以下、本発明の第1の実施例を第1図ないし第3図に
基づき説明する。第3図は内視鏡1の全体を示し、この
内視鏡1は手元側の操作部2と、この操作部2の先端側
に接続された細長状の挿入部3とを備えて構成されてい
る。上記挿入部3は長尺な可撓管部4と、この可撓管部
4の先端側に設けられた湾曲部5およびこの湾曲部5の
先端側に設けられた先端構成部6とからなる。上記湾曲
部5は操作部2の側部に設けられたアングル操作レバー
7によって操作部2および挿入部3の内側を挿通して設
けられた図示しない複数のアングル操作ワイヤをけん引
操作することにより、所望の方向に湾曲することができ
るようになっている。また、上記先端構成部6には観察
光学系の対物レンズ8や照明光学系の照明窓9が設けら
れている。そして、照明光学系の照明窓9には図示しな
い光源装置からの照明光が上記操作部2に接続された図
示しないユニバーサルコードおよびライトガイドファイ
バを介して伝送される。また、観察光学系の対物レンズ
8に取入れられた像は光ファイバ等からなるイメージガ
イドファイバ10を通じて操作部2の後端部に設けられた
接眼部11に導びかれ、ここで観察される。
また、上記操作部2および挿入部3内には鉗子等の処
置具を挿通したり、潅流液等を送液するためのチャンネ
ル12が設けられている。このチャンネル12の一端は先端
構成部6の先端面6aにチャンネル出口13として開口して
いるとともに、他端は接続部材14を介してチャンネル口
金15に接続され、操作部2の上部にチャンネル入口16と
して開口している。
さらに、上記チャンネル12のチャンネル出口13側内部
には薬剤を吸込み、押出すピストン17が前後方向に沿っ
て進退自在に設けられている。このピストン17は例えは
ゴム等の弾性材料によって形成されており、自由状態に
おいてはチャンネル12の内径よりも若干大きな外径を有
している。したがって、チャンネル12内においてはチャ
ンネル12の内壁に密着している。
そして、上記チャンネル口金15の導出端にはピストン
17を押引き操作する操作部材19が設けられている。すな
わち、チャンネル12内には可撓性を有する操作ワイヤ18
が挿通されており、この操作ワイヤ18の一端はピストン
17の背面に接続され、他端はチャンネル口金15のチャン
ネル入口16を通じて外部に導出している。操作ワイヤ18
の導出端には操作ハンドル21が接続されており、この操
作ハンドル21はチャンネル口金15に着脱自在に取着され
た操作基部20の中心部を貫通して外部に導出している。
したがって、操作ハンドル21は操作基部20に対してチャ
ンネル口金15の長手方向に沿って摺動自在に設けられて
いる。ここで、操作ワイヤ18の長さは操作ハンドル21の
先端部が操作基部20に突当たった時点で、ピストン17の
先端面17aが先端構成部6の先端面6aとほぼ一致するよ
うに設定されている。
かくして、このような構成の内視鏡1を用いて体腔内
に薬剤を注入する場合には、まず操作ハンドル21を操作
基部20に突当たる位置まで押込んでピストン17をその先
端面17aが先端構成部6の先端面6aと一致する最前端位
置まで前進させる。ついで、この状態において先端構成
部6を薬剤中に浸漬させ、そのやや操作ハンドル21を操
作基部20から離れる方向に引いてピストン17を後退させ
る。これにより、ピストン17の前方に形成される空間部
に薬剤22が吸入される。このとき、ピストン17はチャン
ネル12の内壁に密着しているので、上記薬剤22はそのま
ま上記空間部に貯溜される。さらに、挿入部3を体腔内
に接眼部11で観察しながら挿入し、先端構成部6を目的
部位の近傍に正確に誘導する。しかる後、操作ハンドル
21を再び押込んでピストン17を最前端位置まで前進させ
ることにより、チャンネル出口13から薬剤22を目的部位
に対して確実、かつ安全に散布することができる。
このように、処置具を挿通したり潅流液等を送液する
ためのチャンネル12がそのまま薬剤22を注入するための
シリンダとしての役割を果たすので、他のカテ−テル等
を挿入する必要がなく、従来からある内視鏡1をそのま
ま利用できるとともに、構造の複雑化を招くことがな
い。したがって、チャンネル12を容易に細径化でき、ひ
いては挿入部3を細径化できる。また、チャンネル出口
13付近で薬剤22を押出すようにしたので、薬剤22が押圧
移動させられる距離を比較的短かくすることができ、し
たがって管路抵抗の大きな細径のチャンネル12としても
薬剤22を押出すための大きな押圧力を必要とせず、薬剤
22を容易に押出すことができる。しかも、チャンネル出
口13から薬剤22を吸込み、押出すため適量の薬剤22を目
的部位に対して正確に散布することができる。さらに、
先端構成部6の軸方向の長さを長くする必要もなく、患
者に与える苦痛を低減することができる。加えて、チャ
ンネル口金15から操作部材19を取外すことにより、チャ
ンネル入口16から操作ワイヤ18およびピストン17を容易
に引抜くことができる。したがって、チャンネル12、ピ
ストン17および操作ワイヤ18を簡単に洗浄でき、チャン
ネル12を他の用途にも勿論利用できる。
第4図は本発明の第2の実施例を示す。この実施例に
おいては、チャンネル12の先端部にノズル25が接続され
ている。このノズル25はその先端面25aを先端構成部6
の先端面6aとほぼ一致させて設けられている。また、こ
のノズル25はチャンネル12の内径よりも若干小さな内径
を有し、その背面にはチャンネル12の内壁に接合するテ
ーパ部26が設けられている。一方、ピストン27の先端部
には上記ノズル25の内面に嵌合する凸部28およびテーパ
部26に合致する傾斜部29が形成されている。その他の構
成は上記第1の実施例と同様である。
このような構成によれば、チャンネル12の内径よりも
小さな内径を有するノズル25を設けたので、チャンネル
出口13の開口径が小さくなり、したがってピストン17の
前方に貯溜された薬剤22が自然落下し難くすることがで
きる。また、薬剤22を押出す際の圧縮力が高まり、薬剤
22を勢いよく噴射することができる。したがって、目的
部位に対して薬剤22を広範囲にわたって散布できるよう
になる。
第5図は本発明の第3の実施例を示す。この実施例に
おいては、チャンネル31を挿入部3の周方向に沿って三
日月状に形成するとともに、このチャンネル31内に設け
られるピストン32も上記チャンネル32の内壁に密着する
ように三日月状に形成されている。その他の構成は上記
第1の実施例と同様である。
このように構成によれば、チャンネル31およびピスト
ン32を三日月状に形成したので、円筒状のものに比べ、
同じ容量でも挿入部3をより細径化することができる。
また、挿入部3の外径を同じとするならば、チャンネル
31の容量を増大することができる。
〔発明の効果〕
以上説明したように本発明によれば、処置具を挿通し
たり潅流液等を送液するためのチャンネルを利用し、こ
のチャンネルを生体内に薬剤を注入するためのシリンダ
として兼用したので、他のカテ−テル等を内視鏡に挿入
する必要がなく、挿入部を細径化することができる。ま
た、内視鏡の先端部に滞留された薬剤を注出するように
なっており、管路抵抗の大きな細径のチャンネルであっ
ても、手元側から薬剤を送る必要がなく、薬剤の押圧移
動させられる距離が比較的短いので、注出のための大き
な押圧力を必要とせず、薬剤を容易に押出すことができ
る。しかも、必要にして適量の薬剤を体腔内に正確、か
つ確実に注入することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
第1図ないし第3図は本発明の第1の実施例を示し、第
1図は挿入部および操作部の一部の断面図、第2図は先
端構成部の縦断正面図、第3図は内視鏡の全体を示す側
面図、第4図は本発明の第2の実施例を示す挿入部の一
部の断面図、第5図は本発明の第3の実施例を示す先端
構成部の縦断正面図である。 1……操作部、6……先端構成部、12,31……チャンネ
ル、13……チャンネル出口、16……チャンネル入口、1
7,27,32……ピストン、18……操作ワイヤ、19……操作
部材、22……薬剤。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】先端が挿入部における先端構成部に開口
    し、基端が手元操作部に開口したチャンネルと、 このチャンネル内に進退自在に設けられたピストンと、 上記チャンネル内に挿通され、先端がピストンに接続さ
    れるとともに、基端が上記手元操作部の開口に達する操
    作部材と、 を具備しており、上記手元操作部にて操作部材を操作す
    ることにより上記ピストンを上記チャンネル内にて前進
    させ、上記ピストンの前方に貯溜された薬剤を上記先端
    構成部の開口から外部に散布することを特徴とする内視
    鏡。
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