JP2772673B2 - 塑性材料の帯状巻材 - Google Patents

塑性材料の帯状巻材

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憲治 勝島
茂明 辻
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、未加硫ゴム材料等の塑性材料の帯状巻材
に係わり、更に詳しくは塑性材料の巻取り時に、材料の
変形を防止すると共に、巻不良の発生を防止した塑性材
料の帯状巻材に関するものである。
〔従来の技術〕
従来の未加硫ゴム材料を巻取る場合に使用される帯状
の巻材は、薄いポリエチレンシートや、布等で構成され
た帯状の材料が一般に使用されていたが、近年、高精度
のタイヤを生産するために、その素材となる幅方向に厚
み差のある未加硫ゴム材料を巻材を介在させながら巻取
る際、巻取り時に未加硫ゴム材料が変形したり、巻不良
が発生するのを防止して精度良く巻取る技術が要望され
ている。
〔発明が解決しようとする問題点〕
ところで、従来の未加硫ゴム材料を巻取る場合に使用
される帯状の巻材は、薄いポリエチレンシートや、布等
で構成された一層の帯状材料を使用していたため、幅方
向で径に差が生じ、未加硫ゴム材料が変形したり、また
長尺巻きすると自重により圧縮されて潰れて変形してし
まい、精度を保つことが出来ないと言う問題があった。
そこで、かかる問題を解決するために、例えば特開昭
63−139858号公報に開示されているように、軟質発泡体
の芯材の間に伸縮性のない補強布を介在させ、外側の面
には伸縮性のある布材を接着して5層構造にした巻材が
提案されている。
然しながら、この5層構造にした巻材の場合には、中
心に伸縮性のない補強布を介在させてあるために、微妙
な変動が吸収できず、蛇行して巻き不良が発生すると言
う問題があり、また構造が複雑であるために、製造工程
が多く、コストアップとなる問題があり、更に異材質の
接着面が多いことから剥離等が生じて耐久性に劣ると言
う問題があった。
〔発明の目的〕
この発明は、かかる従来の課題に着目して案出された
もので、塑性材料の巻取り時に、材料の変形を防止する
と共に、巻不良の発生を防止し、更に耐久性を向上させ
る一方、安価に製造することが出来る塑性材料の帯状巻
材を提供することを目的とするものである。
〔課題を解決するための手段〕
この発明は上記目的を達成するため、帯状の巻材を、
所定の厚さを有する軟質発泡体から成る芯材と、この芯
材の一側面に接着した伸縮性のない平織布と、芯材の他
側面に接着した伸縮性を有する布材とで積層構造にした
ことを要旨とするものである。
〔発明の作用〕
この発明は上記のように構成され、軟質発泡体から成
る芯材の一方の面に伸縮性を有する布材を接着すること
で、帯状塑性材料の厚み差を吸収して幅方向に巻径差な
く巻取り、塑性材料の変形を有効に防止し、また軟質発
泡体から成る芯材の他方の面に補強布として平織布を用
いることにより、巻取り機の微少な変動も吸収して巻不
良を有効に防止するものである。
〔発明の実施例〕
以下、添付図面に基づき、この発明の実施例を説明す
る。
第1図は、一定の長さで所定の厚さを有する未加硫ゴ
ム材料等の塑性材料Wを巻材1を介在させながら巻取る
一般的な巻取り装置2の概略構成図を示し、3は塑性材
料Wの搬送コンベヤー、4は巻取りロール、5は巻材1
の供給ロールを示している。
この発明では、上記巻材1を、第2図及び第3図に示
すように、所定厚さを有する軟質発泡体から成る芯材6
の一側面に、伸縮しない平織布7を熱溶着により接着す
ると共に、他側面に伸縮性を有する布材8を熱溶着によ
り接着して3層の積層構造に構成してある。
前記、芯材6はポリウレタン製のスポンジを使用し、
またリムクッション平坦部に接触する伸縮しない平織布
7としては、20番手ポリエステル平織布(20番手:265デ
ニール(D))を使用し、更にプロファイル側に接触す
る伸縮性を有する布材8としては、70デニール(D)ポ
リエステル製たて編みトリコット布を使用している。
また、ポリウレタン製のスポンジの芯材6と、平織布
7及び布材8との接着は、上述したように接着剤を使用
せずにウレタンを熱溶解して熱溶着して接着するもので
ある。
上記のようにして巻取り装置2で巻取る塑性材料W
は、塑性材料Wを供給する工程と、使用する工程との間
で一時保管する際に、上記のように巻材1を介在させた
状態でロール状に巻取った状態で保管するものである。
この際、軟質発泡体から成る芯材6の一方の面に伸縮
性を有する布材8を用いることで、帯状塑性材料Wの厚
み差を吸収して幅方向に巻径差なく巻取って塑性材料の
変形を有効に防止し、また軟質発泡体から成る芯材6の
他方の面に補強布として平織布7を用いていることによ
り、巻取り装置の微少な変動も吸収して巻不良を有効に
防止することが出来るのである。
〔発明の効果〕
この発明は、上記のように帯状の巻材を、所定の厚さ
を有する軟質発泡体から成る芯材と、この芯材の一側面
に接着した伸縮性のない平織布と、芯材の他側面に接着
した伸縮性を有する布材とで積層構造にしたので塑性材
料の巻取り時に、材料の変形を防止すると共に、巻不良
の発生を防止し、更に耐久性を向上させる一方、安価に
製造することが出来る効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図は、一定の長さで所定の厚さを有する未加硫ゴム
材料等の塑性材料を巻材を介在させながら巻取る一般的
な巻取り装置の概略構成図、第2図は巻材の斜視図、第
3図は巻材の断面図である。 1……巻材、6……芯材、7……平織布、8……布材、
W……塑性材料。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B65H 18/00 - 18/28 B32B 5/24 101

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】帯状の巻材の間に塑性材料を挟み込んで巻
    取る塑性材料の帯状巻材に於いて、前記帯状の巻材を、
    所定の厚さを有する軟質発泡体から成る芯材と、この芯
    材の一側面に接着した伸縮性のない平織布と、芯材の他
    側面に接着した伸縮性を有する布材とで積層構造にした
    ことを特徴とする塑性材料の帯状巻材。
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