JP2619576B2 - ポリカーボネート樹脂組成物 - Google Patents

ポリカーボネート樹脂組成物

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JP2619576B2 JP30034591A JP30034591A JP2619576B2 JP 2619576 B2 JP2619576 B2 JP 2619576B2 JP 30034591 A JP30034591 A JP 30034591A JP 30034591 A JP30034591 A JP 30034591A JP 2619576 B2 JP2619576 B2 JP 2619576B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はポリカーボネート樹脂組
成物に関し、さらに詳しくは透明性に優れ、かつ難燃性
及び離型性にも優れたポリカーボネート樹脂組成物に関
するものである。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】ポリカ
ーボネート樹脂は機械的強度,電気的特性,透明性に優
れ、エンジニアリングプラスチックとして、電気・電子
機器分野,自動車分野等様々な分野において幅広く使用
されている。この様な特性を有するポリカーボネート樹
脂は、剛性及び寸法安定性を向上させるためにガラス繊
維を添加したガラス繊維強化ポリカーボネート樹脂がよ
く知られている。しかしながら、ポリカーボネート樹脂
は、ガラス繊維を添加することにより、透明性が大幅に
低下し、不快な半透明又はもやもやした状態の外観を呈
する欠点を有する。これは、ポリカーボネート樹脂とガ
ラス繊維との屈折率(nD ) の違いに起因するものであ
る。ポリカーボネート樹脂の屈折率は約1.585であ
り、ガラス繊維強化樹脂に広く用いられている“E”ガ
ラスのそれは約1.545であり、かなりの差異がある。
この欠点を改良する方法としては、特公昭62−133
8号公報に開示されているように、ガラスの主成分であ
るSiO2 に屈折率向上効果のあるZrO2 やTiO2
を添加した特殊なガラス繊維を用い、ポリカーボネート
樹脂とブレンドしている。しかし、TiO2 を配合する
ことにより、ガラスが茶色に着色するという問題があ
る。また、ガラスに、ZrO2 やTiO2 を添加するこ
とにより高価になる難点がある。
【0003】そこで、本発明者は、従来法の欠点を解消
して、透明性に優れ、しかも難燃性及び離型性にも優れ
たポリカーボネート樹脂組成物を開発すべく鋭意研究を
重ねた。その結果、ポリカーボネート−ポリオルガノシ
ロキサン共重合体,ガラス及びポリカーボネート樹脂か
らなる樹脂組成物により、目的とする性状を備えたポリ
カーボネート樹脂組成物が得られることを見出した。本
発明はかかる知見に基いて完成したものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、
(A)ポリカーボネート−ポリオルガノシロキサン共重
合体10〜95重量%,(B)ガラス5〜60重量%及
び(C)ポリカーボネート樹脂0〜85重量%からな
り、(A)及び(C)の混合樹脂の屈折率とガラスの屈
折率との差(絶対値)が、0.01以下であることを特徴
とするポリカーボネート樹脂組成物を提供するものであ
る。
【0005】本発明の成分(A)であるポリカーボネー
ト−ポリオルガノシロキサン共重合体(PC−PDM
S)は、様々なものがあるが、好ましくは一般式(I)
【0006】
【化1】
【0007】〔式中、R1 及びR2 は、それぞれ水素原
子,ハロゲン原子(例えば塩素,臭素,フッ素,沃素)
又は炭素数1〜8のアルキル基であり、それらは同一で
あってもよいし、異なっていてもよく、m及びnは、そ
れぞれ1〜4の整数であって、mが2〜4の場合はR1
は互いに同一であっても異なるものであってもよいし、
nが2〜4の場合は互いに同一であっても異なるもので
あってもよい。そして、Zは、炭素数1〜8のアルキレ
ン基,炭素数2〜8のアルキリデン基,炭素数5〜15
のシクロアルキレン基,炭素数5〜15のシクロアルキ
リデン基又は−SO2 −,−SO−,−S−,−O−,
−CO−結合もしくは一般式(II)
【0008】
【化2】
【0009】で表わされる結合を示す。〕で表わされる
構造を有する繰返し単位を有し、重合度3〜50のポリ
カーボネート部と、一般式(III)
【0010】
【化3】
【0011】〔式中、R3 ,R4 及びR5 は、それぞれ
水素原子,炭素数1〜5のアルキル基またはフェニル基
であり、それぞれ同じであっても異なるものであっても
よい。また、p及びqは、それぞれ0または1以上の整
数である。〕で表わされる繰返し単位を有するポリオル
ガノシロキサン部からなるものである。このポリオルガ
ノシロキサン部の重合度は100以下が好ましく、より
好ましくは50以下である。この重合度が100を超え
ると、共重合体の透明度が低下して好ましくない。上記
のポリカーボネート−ポリオルガノシロキサン共重合体
は、上記一般式(I)で表わされる繰返し単位を有する
ポリカーボネート部と、上記一般式(III)で表わされる
繰返し単位を有するポリオルガノシロキサン部とからな
るブロック共重合体であって、粘度平均分子量10,00
0〜40,000、好ましくは15,000〜35,000の
ものである。
【0012】この(A)ポリカーボネート−ポリオルガ
ノシロキサン共重合体におけるポリカーボネート部とポ
リオルガノシロキサン部の割合は、必要とする屈折率に
より異なり、一義的に定めることはできないが、通常は
ポリカーボネート部50〜99.9重量%、好ましくは6
0〜99.5重量%、ポリオルガノシロキサン部50〜0.
1 重量%、好ましくは40〜0.5重量%の範囲で選定さ
れる。このようなポリカーボネート−ポリオルガノシロ
キサン共重合体は、例えば予め製造されたポリカーボネ
ート部を構成するポリカーボネートオリゴマー(PCオ
リゴマー)と、ポリオルガノシロキサン部を構成する、
末端に反応性基を有するポリオルガノシロキサン(例え
ばポリジメチルシロキサン,ポリジエチルシロキサン等
のポリジアルキルシロキサンあるいはポリメチルフェニ
ルシロキサン等)とを、塩化メチレン,クロロベンゼ
ン,ピリジン等の溶媒に溶解させ、ビスフェノールの水
酸化ナトリウム水溶液を加え、触媒としてトリエチルア
ミンやトリメチルベンジルアンモニウムクロライド等を
用い、界面反応することにより製造することができる。
また、特公昭44−30105号公報や特公昭45−2
0510号公報に記載された方法によって製造されたポ
リカーボネート−ポリオルガノシロキサン共重合体を用
いることもできる。ここで、一般式(I)で表わされる
繰返し単位を有するポリカーボネートオリゴマーは、溶
剤法、すなわち塩化メチレンなどの溶剤中で公知の酸受
容体、分子量調節剤の存在下、一般式(IV)
【0013】
【化4】
【0014】(式中、R1 ,R2 ,Z,m及びnは、前
記ど同じである。)で表わされる二価フェノールとホス
ゲンのようなカーボネート前駆体との反応又は二価フェ
ノールとジフェニルカーボネートのようなカーボネート
前駆体とのエステル交換反応によって製造することがで
きる。この上記一般式(IV)で表わされる二価フェノール
としては様々なものがあるが、特に2,2−ビス(4−
ヒドロキシフェニル)プロパン〔ビスフェノールA〕が
好ましい。また、ビスフェノールAの一部又は全部を他
の二価フェノールで置換したものであってもよい。ビス
フェノールA以外の二価フェノールとしては、ビスフェ
ノールA以外のビス(4−ヒドロキシフェニル)アルカ
ン,ハイドロキノン;4,4’−ジヒドロキシジフェニ
ル;ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロアルカン;
ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルフィド;ビス(4
−ヒドロキシフェニル)スルホン;ビス(4−ヒドロキ
シフェニル)スルホキシド;ビス(4−ヒドロキシフェ
ニル)エーテル;ビス(4−ヒドロキシフェニル)ケト
ンのような化合物又はビス(3,5−ジブロモ−4−ヒ
ドロキシフェニル)ブロパン;ビス(3,5−ジクロロ
−4−ヒドロキシフェニル)ブロパンのようなハロゲン
化ビスフェノール類等を挙げることができる。本発明に
おいて、ポリカーボネート−ポリオルガノシロキサン共
重合体の製造に供されるポリカーボネートオリゴマー
は、これらの二価フェノール1種を用いたホモポリマー
であってもよく、また2種以上を用いたコポリマーであ
ってもよい。さらに、多官能性芳香族化合物を上記二価
フェノールと併用して得られる熱可塑性ランダム分岐ポ
リカーボネートであってもよい。かくして得られるポリ
カーボネート−ポリオルガノシロキサン共重合体の屈折
率(nD ) は、共重合体中のポリオルガノシロキサンの
含有量を適宜選択することにより変化させることができ
る。例えば、ポリオルガノシロキサンとしてポリジメチ
ルシロキサンを用いた場合、nD はポリカーボネート単
品の1.585から1.50程度まで変えることができる。
【0015】次に、本発明の(C)成分であるポリカー
ボネート樹脂(PC)は、二価フェノールとホスゲンま
たは炭酸エステル化合物とを反応させることにより容易
に製造することができる。すなわち、例えば、塩化メチ
レンなどの溶媒中において、公知の酸受容体や分子量調
節剤の存在下、二価フェノールとホスゲンのようなカー
ボネート前駆体との反応により、あるいは二価フェノー
ルとジフェニルカーボネートのようなカーボネート前駆
体とのエステル交換反応などによって製造される。ここ
で、二価フェノールとしては、前述した一般式(IV)で表
わされる化合物と同じものでもよく、また異なるもので
もよい。そして、炭酸エステル化合物としては、ジフェ
ニルカーボネート等のジアリールカーボネートやジメチ
ルカーボネート,ジエチルカーボネート等のジアルキル
カーボネートが挙げられる。
【0016】一方、ポリカーボネート−ポリオルガノシ
ロキサン共重合体やポリカーボネート樹脂と共に用いら
れる(B)ガラスとしては、様々な種類あるいは形態の
ものを充当することができる。例えば、ガラス繊維,ガ
ラスビーズ,ガラスフレーク,ガラスパウダー等を用い
ることができ、これらは単独でも二種以上を組み合わせ
て用いてもよい。これらの中で、樹脂強化用に広く用い
られているガラス繊維は、含アルカリガラス,低アルカ
リガラス,無アルカリガラスのいずれであってもよい。
また、その繊維長は1〜8mm、好ましくは3〜6mmであ
って、繊維径は3〜20μm 、好ましくは5〜15μm
である。そして、ガラス繊維の形態は、特に制限はな
く、例えばロービング,ミルドファイバー,チョップド
ストランド等各種のものが挙げられる。これらのガラス
繊維は単独でも二種以上を組み合わせて用いてもよい。
さらに、これらのガラス材は、樹脂との親和性を高める
ために、アミノシラン系,エポキシシラン系,ビニルシ
ラン系,メタクリルシラン系等のシラン系カップリング
剤、クロム錯化合物、ホウ素化合物等で表面処理された
ものであってもよい。
【0017】本発明の樹脂組成物は、上記(A)〜
(C)成分よりなるものであるが、それらの配合割合
は、(A)ポリカーボネート−ポリオルガノシロキサン
共重合体10〜95重量%、好ましくは10〜90重量
%、(B)ガラス5〜60重量%、好ましくは10〜5
0重量%及び(C)ポリカーボネート樹脂0〜85重量
%、好ましくは0〜80重量%である。ここで、(A)
ポリカーボネート−ポリオルガノシロキサン共重合体
は、ポリカーボネート部の共重合割合が高い共重合体を
用いる場合には、(C)ポリカーボネート樹脂の配合量
を少なくすることができ、(C)成分としてのポリカー
ボネート樹脂を配合しなくてもよい場合もある。本発明
の樹脂組成物において、(B)ガラスの配合割合が5重
量%未満では、寸法安定性が低下し好ましくない。ま
た、60重量%を超えると、樹脂の混練が困難ないし不
可能となり好ましくない。そして、ガラスとして、
“E”ガラスを用いた場合、(A)成分である共重合体
中のポリオルガノシロキサン部がポリジメチルシロキサ
ンからなるものが好適である。つまりEガラスの屈折率
D が約1.545であるので、(A)共重合体中のポリ
ジメチルシロキサンの割合を13〜30重量%にするこ
とによって樹脂組成物全体のnD を1.555〜1.535
と屈折率を近づけることができ、透明性を向上させるの
に非常に効果的である。本発明においては、(A)ポリ
カーボネート−ポリオルガノシロキサン共重合体及び
(C)ポリカーボネートを配合した混合樹脂の屈折率と
ガラスの屈折率の差(絶対値)を0.01以下、好ましく
は0.005以下にする。この樹脂とガラスの屈折率の差
(絶対値)が0.01を超えると樹脂組成物から得られる
成型品の透明性が低下して好ましくない。
【0018】本発明の樹脂組成物は、前記の各成分
(A),(B),(C)及び必要に応じて用いられる各
種添加成分を配合し、混練することにより得ることがで
きる。該配合,混練は通常用いられている方法、例え
ば、リボンブレンダー,ヘンシェルミキサー,バンバリ
ーミキサー,ドラムタンブラー,単軸スクリュー押出
機,二軸スクリュー押出機,コニーダ,多軸スクリュー
押出機等を用いる方法により行うことができる。そし
て、混練に際しての加熱温度は、通常250〜300℃
の範囲で選ばれる。かくして得られたポリカーボネート
樹脂組成物は、既知の種々の成形方法、例えば、射出成
形,中空成形,押出成形,圧縮成形,カレンダー成形,
回転成形等を適用して自動車用ガラス,サンルーフなど
自動車分野の成形品や家電分野の成形品を製造すること
ができる。本発明の樹脂組成物には、必要に応じて、各
種の添加剤,他の合成樹脂,エラストマー等を、本発明
の目的を阻害しない範囲で配合することができる。例え
ば、各種の添加剤としては、ヒンダードフェノール系,
亜リン酸エステル系,リン酸エステル系,アミン系等の
酸化防止剤、ベンゾトリアゾール系やベンゾフェノン系
等の紫外線吸収剤、ヒンダードアミン系などの光安定
剤、脂肪族カルボン酸エステル系やパラフィン系等の外
部滑剤、常用の難燃化剤、離型剤、帯電防止剤、着色剤
等が挙げられる。
【0019】
【実施例】次に、本発明を製造例,実施例及び比較例に
より、さらに詳しく説明する。 製造例1 〔ポリカーボネート(PC)オリゴマーの製造〕400
リットルの5%水酸化ナトリウム水溶液に、60kgのビ
スフェノールAを溶解し、ビスフェノールAの水酸化ナ
トリウム水溶液を調製した。次いで、室温に保持したビ
スフェノールAの水酸化ナトリウム水溶液を138リッ
トル/hrの流量で、また塩化メチレンを69リットル/
hrの流量で内径10mm,管長10mの管型反応器にオリ
フィス板を通して導入し、これにホスゲンを並流して1
0.7kg/hrの流量で吹き込み、3時間連続的に反応させ
た。ここで用いた管型反応器は二重管となっており、ジ
ャケット部分には冷却水を通して反応液の排出温度を2
5℃に保った。また、排出液のpHは10〜11となる
ように調整した。このようにして得られた反応液を静置
することにより、水相を分離除去し、塩化メチレン相
(220リットル)を採取して、これにさらに塩化メチ
レン170リットルを加え、十分に攪拌したものをPC
オリゴマー(濃度317g /リットル)とした。ここで
得られたPCオリゴマーの重合度は3〜4であった。
【0020】〔反応性ポリジメチルシロキサンA(PD
MS−A)の合成〕 製造例2−1 1483g のオクタメチルシクロテトラシロキサン,3
36g の1,1,3,3 −テトラメチルジシロキサン及び35
g の86%硫酸を混ぜ、室温で17時間攪拌した。その
後、オイル相を分離し、25g の炭酸水素ナトリウムを
加え1時間攪拌した。濾過した後、150℃,3torrで
真空蒸留し、低沸点物を除いた。60g の2−アリルフ
ェノールと0.0014g の塩化白金−アルコラート錯体
として白金との混合物に、294g の上記で得られたオ
イルを90℃の温度で添加した。この混合物を90〜1
15℃の温度に保ちながら3時間攪拌した。80%の水
性メタノールで3回洗浄し、過剰の2−アリルフェノー
ルを除いた。その生成物を無水硫酸ナトリウムで乾燥
し、真空中で115℃の温度まで溶剤を留去した。得ら
れた末端フェノールPDMS−Aは、NMRの測定によ
り、ジメチルシラノオキシ単位の繰り返し数は10であ
った。 製造例2−2 (反応性PDMS−Bの合成)製造例2−1において1,
1,3,3 −テトラメチルジシロキサンの量を96g に変え
た以外は、製造例2−1と同様に実施した。得られた末
端フェノールPDMS−Bは、NMRの測定により、ジ
メチルシラノオキシ単位の繰り返し数は30であった。 製造例2−3 (反応性PDMS−Cの合成)製造例2−1において1,
1,3,3 −テトラメチルジシロキサンの量を56g に変え
た以外は、製造例2−1と同様に実施した。得られた末
端フェノールPDMS−Cは、NMRの測定により、ジ
メチルシラノオキシ単位の繰り返し数は50であった。 製造例2−4 (反応性PDMS−Dの合成)製造例2−1において1,
1,3,3 −テトラメチルジシロキサンの量を18.1g に変
えた以外は、製造例2−1と同様に実施した。得られた
末端フェノールPDMS−Dは、NMRの測定により、
ジメチルシラノオキシ単位の繰り返し数は150であっ
た。
【0021】製造例3−1〜8 反応性PDMS−Xのag を塩化メチレン2リットルに
溶解し、製造例1で得たPCオリゴマー10リットルと
混合した。そこへ、水酸化ナトリウムbg を水1リット
ルに溶解したものとトリエチルアミン5.7ccを加え50
0rpm で室温にて1時間攪拌した。その後、5.2重量%
の水酸化ナトリウム水溶液5リットルにビスフェノール
A600g を溶解させたもの、塩化メチレン8リットル
及びp−tert−ブチルフェノール60g を加え500rp
m で室温にて2時間攪拌した。しかる後、塩化メチレン
5リットルを加え、さらに水5リットルで水洗、0.01
N水酸化ナトリウム水溶液5リットルでアルカリ洗浄、
0.1N塩酸5リットルで酸洗浄及び水5リットルで水洗
を順次行い、最後に塩化メチレンを除去し、チップ状の
PC−PDMS共重合体を得た。得られた共重合体を1
00℃で6時間乾燥させ、290℃でプレス成型し、屈
折率(nD ) を測定した。製造例3−1〜8のX,a,
bの値と得られたPC−PDMS共重合体のPDMS含
有率及びnD の値を第1表に示す。
【0022】
【表1】
【0023】なお、PDMS含有率,PDMS鎖長(ジ
メチルシラノオキシ単位)及びnD の測定は、次の通り
である。 1)PDMS含有率及びPDMS鎖長の測定 PDMS含有率は、 1H−NMRで1.7ppm に見られる
ビスフェノールAのイソプロピルのメチル基のピークと
0.2ppmに見られるジメチルシロキサンのメチル基のピ
ークの強度比で求めた。また、PDMS鎖長は、 1H−
NMRで0.2ppm に見られるジメチルシロキサンのメチ
ル基のピークと2.6ppm に見られるPC−PDMS結合
部のメチレン基のピークの強度比で求めた。 2)nD の測定 アッベの屈折計を用いた。
【0024】実施例1〜7及び比較例1〜5 PC−PDMS共重合体としては製造例3−1〜7で得
られたものを、ポリカーボネート樹脂としてはFN−2
200〔出光石油化学(株)製〕を、そしてガラスファ
イバーとしてはMA−409C〔旭ファイバーグラス
(株)製,nD=1.545)を用い、第2表に示す割合
で30mmベント付押出機により300℃でペレットを作
成した。なお、ガラスファイバーは押出機のホッパー供
給位置よりも下流側から供給した。得られたペレットを
300℃でプレス成型した。 実施例8 製造例3−7で得られた共重合体とポリカーボネート樹
脂としてFN−2000〔出光石油化学(株)製〕とを
押出機を用い、300℃で61.4:38.6の比率(重
量)で混合した。得られ混合樹脂を用いた以外は、実施
例1と同様に実施した。なお、この混合樹脂のnD は1.
547であった。 実施例9及び比較例6 ガラスとして、ガラスビーズ〔EGB−731A:東芝
パロディーニ(株)製,nD =1.545〕を用いた以外
は、実施例1と同様に実施した。 実施例10 製造例3−8で得られた共重合体と、ガラスとして、ガ
ラスファイバー〔ECR(electric corrosion resista
nt)ガラス:旭ファイバーグラス(株)製,nD =1.5
79〕を用いた以外は、実施例9と同様に実施した。 実施例11 製造例3−2で得られた共重合体とポリカーボネート樹
脂としてFN−2200〔出光石油化学(株)製〕とを
押出機を用い、300℃で11.2:88.8の比率(重
量)で混合した。得られ混合樹脂を用いた以外は、実施
例1と同様に実施した。なお、この混合樹脂のnD は1.
579であった。得られた混合樹脂とガラスとして、ガ
ラスファイバー(ECRガラス)を用いた以外は、実施
例9と同様に実施した。実施例及び比較例で得られた成
型品については、性能評価としてヘーズの測定及び難燃
性試験を行った。性能評価の結果を第3表に示す。な
お、性能評価は、下記の試験方法に従って行った。 1)ヘーズの測定 厚さ3mmの試験片をJIS K 7105に準拠して測
定した。 2)難燃性試験 難燃性試験UL−94 1/16インチ(厚さ) アンダーライダーズラボラトリー・サブジェクト94に
従って垂直燃焼試験を行った。
【0025】
【表2】
【0026】
【表3】
【0027】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、本来の
ポリカーボネートの機械的特性を有しながら、透明性が
優れると共に、難燃性及び離型性の優れたポリカーボネ
ート樹脂組成物を得ることができる。それ故、本発明の
ポリカーボネート樹脂組成物は、電気・電子機器分野、
自動車分野等において幅広く使用されている各種の成形
品の素材として有効に利用される。

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)ポリカーボネート−ポリオルガノ
    シロキサン共重合体10〜95重量%,(B)ガラス5
    〜60重量%及び(C)ポリカーボネート樹脂0〜85
    重量%からなり、(A)及び(C)の混合樹脂の屈折率
    (B)ガラスの屈折率との差(絶対値)が、0.01以
    下であることを特徴とするポリカーボネート樹脂組成
    物。
  2. 【請求項2】 ポリオルガノシロキサンが、ポリジメチ
    ルシロキサンである請求項1記載のポリカーボネート樹
    脂組成物。
  3. 【請求項3】 (B)ガラスがEガラスである請求項1
    記載のポリカーボネート樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 (B)ガラスがガラス繊維である請求項
    1記載のポリカーボネート樹脂組成物。
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