JP2611849B2 - 光ディスク装置 - Google Patents

光ディスク装置

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JP2611849B2
JP2611849B2 JP4323690A JP4323690A JP2611849B2 JP 2611849 B2 JP2611849 B2 JP 2611849B2 JP 4323690 A JP4323690 A JP 4323690A JP 4323690 A JP4323690 A JP 4323690A JP 2611849 B2 JP2611849 B2 JP 2611849B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、光デイスク、光磁気デイスク(以下これら
を単に光デイスクという)に情報を記録し、また再生す
る光デイスク装置に関し、さらに詳述するとそのサーボ
回路を安定して作動させるための手段を備えた光デイス
ク装置に関するものである。
〔従来の技術〕
光デイスクに対する情報記録、情報再生は光ヘツドを
記録媒体に対して非接触にして行われるので、トラツキ
ング制御が必要であり、また正確な情報の記録再生のた
めにフオーカス制御が必要であり、何れの制御にもサー
ボ回路が用いられる。このサーボ回路は信号処理系のド
リフトのみならず、記録媒体の駆動系の安定性、更には
記録媒体の個体差等に拘らず安定した動作が行われるこ
とが望ましい。このようにサーボ回路を安定して作動さ
せるために、従来は例えばトラツキング制御についてみ
ると、個体差を解消するためにオフセツトを与える。こ
れは機械的には調整しきれない光学系のずれを正しいト
ラツキングを行わせるために電気的に調整するために与
える信号であり、安定した制御を行わせる為にはこのよ
うな補正は必須であり、例えば製造者の最終調整工程で
決定される。
〔発明が解決しようとする課題〕
このようにしてオフセツト量が設定された光デイスク
装置は需要家に渡るまでの間に機械的衝撃を受け、また
経年変化、さらには、使用時の環境条件の変化等による
デイスクの反りにより、設定されているオフセツト量が
最適なものでなくなることがある。従つて需要家での使
用に先立つて再調整をしたり、また定期、不定期的にオ
フセツトを調整することが望まれるが現実には困難であ
ることが多い。オフセツト量が適切でない場合はトラツ
クミスを生じて記録データ、再生データに誤りを生じる
ことがある。
さらに、デイスクに均一のオフセツトを与えたとして
もデイスク面の位置によつては必ずしもそのオフセツト
量が最適値ではなく、最悪の場合にはオフセツトを与え
ているにもかかわらず、サーボはずれを生じる場合も考
えられる。
本発明は斯かる問題点を解消するためになされたもの
であり、デイスク面上の各位置において自動的にオフセ
ツト量を決定する手段を設けることにより常に安定した
サーボ制御が可能となる光デイスク装置を提供すること
を目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
請求項1に係る本発明の光デイスク装置は、光デイス
クにビームを照射し、照射したビームの反射光に基いて
上記ビームの照射位置を制御するサーボ回路を備えたも
のであつて、上記光デイスクを1又は複数の領域に分割
する手段、分割された各領域の所定のトラツクを横断す
ることによつて得られる信号の最大値及び最小値を検出
する手段検出された最大値及び最小値より上記信号の振
幅を検出する手段、並びに検出された振幅を一定とする
ようにセンサゲインを変更する手段を備え、変更された
センサゲインにより各領域のサーボ回路を制御すること
を特徴とする。
請求項2に係る本発明の光デイスク装置は投射光ビー
ムを光デイスク上の記録トラツクに追随させるトラツキ
ング制御を行うものであつて、上記光デイスクを1又は
複数の領域に分割する手段、分割された各領域に照射し
たビームの反射光より得た信号の振幅を検出する手段、
上記トラツキング制御のオフセツトを与える手段、少な
くとも3点の相異なるトラツキング制御位置で得た上記
信号の振幅からトラツキング制御と振幅との間の関係を
示す関数を算出する手段、並びに上記関数の極大値に関
連するトラツキング制御位置となるように各領域のトラ
ツキング制御のオフセツト値を算出する手段を備え、算
出されたオフセツト値によつて各領域のトラツキング制
御を校正することを特徴とする。
請求項3に係る本発明の光デイスク装置は、投射光ビ
ームを光デイスク上の記録トラツクに追随させるフオー
カス制御を行うものであつて、上記光デイスクを1又は
複数の領域に分割する手段、分割された各領域に照射し
たビームの反射光より得た信号の振幅を検出する手段、
上記フオーカス制御のオフセツトを与える手段、少なく
とも3点の相異なるフオーカス制御位置で得た上記信号
の振幅からフオーカス制御と振幅との間の関係を示す関
数を算出する手段、並びに上記関数の極大値に関連する
フオーカス制御位置となるように各領域のフオーカス制
御のオフセツト値を算出する手段を備え、算出されたオ
フツト値によつて各領域のフオーカス制御を校正するこ
とを特徴とする。
〔作用〕
本発明に係る光デイスク装置では、サーボ回路の校正
値をデイスクの領域毎に記憶し、記憶された校正値によ
り領域毎のビームの照射状態を制御する。
〔発明の実施例〕
以下、本発明の実施例を詳述する。この発明は光ディ
スク媒体の複数の位置でサーボ制御のオフセツトを与
え、またサーボゲインを変更する為に、光デイスクを複
数の領域に分割し、分割した領域毎にオフセツト値、サ
ーボゲイン等の校正値を記憶させる為のマツピングに関
するものである。そしてこのマツピングを光デイスクの
起動時又はアクセス時等に各領域毎に適宜行うことが可
能となるようにオフセツト値又はサーボゲイン等を検出
し、調整することができるようにするものである。ま
ず、光デイスク媒体の所定の領域におけるオフセツトの
検出について説明する。
第1図は本発明のサーボ回路を備えた光デイスク装置
の模式的ブロツク図である。第2図は本発明の動作を示
すフローチャートである。光デイスク(10)の下方には
固定の発光素子(1b)、受光素子(1e)等を備えてなる
光ヘツド(101)(102)が配されており、発光素子(1
b)が発した光ビームは光ヘツド(102)を構成する対物
レンズ(1a)を介して光デイスク(10)に投射され、こ
こからの反射光が再び対物レンズ(1a)を経て受光素子
に到るようにしている。光ヘツド(102)はキヤリツジ
(103)に搭載されており、これに設けたリニアモータ
(1c)の駆動によつてシーク動作、つまり、光デイスク
(10)の半径方向への粗移動をし、また対物レンズ(1
a)に付設した電磁アクチユエータ(1d)により光ビー
ム投射点の光デイスク(10)の半径方向の密移動を行わ
せてトラツキング制御を行わせるようになつている。
光デイスク媒体上の所定の領域のオフセツトを検出す
るためには、光ヘツドが所定のトラツク上にトラツキン
グ制御されている状態から加算器(12)を介して電磁ア
クチユエータ駆動回路(14)へ所要の信号を発して当該
トラツクを内周側から外周方向へ、外周側から内周方向
へ交互に移動させる。このような動作を行わせることに
より差動増幅器1gの出力は第3図に示すように正弦波状
となる。この差動増幅器1gの出力はA/D変換器2へ入力
され、ここで所定ビツドのデイジタル信号に変換され、
このデイジタル信号は最大値レジスタ3、最小値レジス
タ4、比較器6及びサーボ外れ検出回路7へ入力され
る。最大値レジスタ3及び最小値レジスタ4の内容はマ
ルチプレクサ5によつて比較器6へ交互に与えられるよ
うになつている。比較器6はA/D変換器2から入力され
る内容とマルチプレクサ5からの入力とを比較し、その
比較結果に応じて最大値レジスタ3、最小値レジスタ4
の内容を更新する。
即ち、マルチプレクサ5は図示しない制御回路からの
信号によつて最大値レジスタ3(又は最小値レジスタ
4)の内容を比較器6に与えている場合においては、A/
D変換器2からの入力がマルチプレクサ5からの入力よ
りも大(又は小)である場合にA/D変換器2出力を最大
値レジスタ3(又は最小値レジスタ4)に取込ませてそ
の内容を更新させる。逆に小(又は大)である場合は最
大値レジスタ3(又は最小値レジスタ4)の内容を更新
しない。このような処理を反復すると最大値レジスタ3
にはそれまでのA/D変換器2出力の最大値(即ち正弦波
状信号の最大値)が、また最小値レジスタ4には同じく
最小値(即ち正弦波状信号の最小値)が記憶されること
になる。マイクロプロセツサ8は片道の移動ごとの最大
値及び最小値を取り込む。なお、マイクロプロセツサ8
が電磁アクチユエータ14に光ヘツドの移動のための信号
を発する都度、最大値レジスタ3及び最小値レジスタ4
をリセツトすることで光ヘツド1の片道の移動ごとの最
大値、最小値を求めることができる。マイクロプロセツ
サ8はこのようにして求めた最大値、最小値の中央値の
値と0レベルとの差をオフセツト値とする。
次にマツプ化について説明する。マツプ化する為には
このようなオフセツトの値を例えば第4図に示すように
光デイスク媒体を複数の領域(第4図では16領域)に分
割し、各領域毎にその領域を代表する最大値及び最小値
を算出する。即ち、領域1内で、所定のトラツク上にあ
る光ビームを光ヘツド内のレンズを操作することにより
トラツクの内周側から外周方向へ1トラツクジヤンプし
た後、外周側から内周方向へ1トラツクジヤンプするよ
うに交互に移動させる。これにより前述したようにそれ
ぞれの片道の移動ごとの最大値、最小値を求めた後、こ
れら最大値、最小値の平均値を求め、領域1を代表する
最大値、最小値とする。この最大値と最小値の中央値と
0レベルとの差を領域1のオフセツト値としメモリ15に
記憶する。デイスクの回転に沿つて領域5→領域9→領
域13のオフセツト値を上述したのと同様に算出して記憶
する。次に領域2にある所定のトラツクに光スポツトを
移動させ、同様に領域2→領域6→領域10→領域14のオ
フセツト値を同様の方法で算出し記憶する。以下この動
作を繰返す。領域16までのオフセツト値を算出し記憶し
終えると各領域のオフセツト値の割りつけ(以下光デイ
スクのマツピングと称す。)は全て終了したことにな
る。上記の方法で各領域の所定のトラツクはどのトラツ
クを選択してもよいが領域内の中央トラツク(第5図
A)を選択することが比較的偏りのないオフセツト値が
得られるものと考えられる。また、上述の方法では各領
域の所定のトラツクを予め選択したが、第6図に示すよ
うに、連続n本のジヤンプを光ヘツドに指示し、ジヤン
プ毎に最大値、最小値を求めてこの平均値から各領域の
オフセツト値を算出してもよい。
光デイスク媒体のマツピングの領域の配列(map)
は、トラツク方向(径方向)の割り付けをトラツクグル
ープNO、セクタ方向(周方向)の割り付けをセクタグル
ープNOとすると map=(トラツクグループNO、セクタグループNO) のマトリツクスで表わすことができる。ここで、 トラツクグループNO≦トラツク数or外部スケールの最
大きざみ、1≦セクタグループNO≦周方向セクタ数orデ
イスクモータ回転パルス数 とする。考えられるトラツクグループ数及びセクタグル
ープ数としては トラツクグループ数=4、8、16、32 セクタグループ数=4、8、16、セクタ数 である。これについては各グループ数は偶数とした方が
マイコンの演算速度を速くすることができ、4以下の数
では本発明の目的である補正を充分に行うには不足であ
り、さらに32以上では処理時間のオーバヘツドが生じる
からである。
セクタ方向の領域の割りつけは、マイコンが周方向の
アドレス位置を検知している方法では、セクタの境界点
を領域の境界とし、マイコンがデイスクモータの回転パ
ルスを検出している方法ではこの検出値を利用する。セ
クタの境界点を利用する場合、現在の130mmの光デイス
クのセクタ数は17セクタ(1セクタ512バイト)又は31
セクタ(1セクタ1Kバイト)であり、90mmのものでは13
セクタ又は25セクタであるため、例えば13セクタの光デ
イスクでセクタループ数を4とする場合、第7図に示す
ように光デイスクを4等分した後にこの等分線から距離
の近いセクタの境界点を各領域の境界として割りつける
ことが必要である。
上述した例(以下ジヤンピング法と称す。)では、オ
フセツト値を得るために1本又はn本のトラツクジヤン
プにより生じるトラツキングセンサ波形を使用した。こ
のようなトラツクジヤンプにより生ずる波形は後述する
シーク時に検出する波形に比べクリアな波形を得ること
ができ、さらにジヤンプの際に、トラツクアドレスを検
出する為測定点が非常に明確である。この為、マツプ作
成に生じるエラーの処理がしやすいという利点を有して
いる。このようにビームをジヤンピングさせてオフセツ
ト値をマツピングする方法は光デイスク起動時で記録再
生前の段階で行うのに適しているが、記録再生時のデー
タアクセス時に行うこともできる。この場合についてさ
らに詳細に説明する。第8図に現在トラツクaから目的
トラツクbまでリニアモータの駆動により光スポツトを
移動させた時、トラツキングセンサ波形は波形Bのよう
に検出される。この波形でCの部分ではリニアモータの
駆動速度が速い為、トラツキングセンサ信号は検出され
ないが、駆動開始時(D)又は駆動終了時(E)には検
出される。このいずれか又は両方の波形を使用して正弦
波状波形の最大値及び最小値を検出し、オフセツト値を
算出する。このような方法ではトラツキングセンサ波形
がクリアでない。また、シーク時であるのでトラツクの
本数はカウントしているが、トラツクアドレスを検出し
ていない為、ジヤンピング法に比べ測定点も不明確であ
る。しかし、データアクセスと連動してマツピングする
ことが可能であるという利点を有する。また、ジヤンピ
ングによるシーク動作を行う装置であれば多少時間がか
かるがデータアクセスと連動させてアクセス毎に領域を
マツピングしていくことも可能である。
また、本願出願人が製作した光デイスク装置では、速
度検出方式として現代制御理論に基づく状態観測器(オ
ブザーバ)を用いており、リニアモータの駆動による粗
移動のみで任意のトラツクへダイレクトにアクセス可能
としている(マクロシーク)。このシステムを使用する
ことによりリニアモータを低速度でかつ一定速度で駆動
させることにより上記ジヤンピングシークよりも迅速
に、上記アクセス法よりも正確にマツピングが可能とな
る。このようなオブザーバの構成は、特開昭63−271728
号公報に詳細に説明されている。第9図にオブザーバを
使用した光デイスク駆動装置の全体構成のブロツク図、
第10図は第9図の光デイスク駆動装置における速度制御
系のブロツク図を示す。リニアモータを低速度でかつ一
定速度に制御するためには目標速度発生回路に速度一定
のパターンを設定しこのパターンに沿つて速度制御され
るか否かを状態観測器(16)で検出し、されていない場
合はパターンと検出値との差をリニアモータ駆動回路
(13)にフイードバツクする。このようにリニアモータ
の制御を行うことでジヤンピングシーク時よりも迅速に
かつ、アクセス法で得られるトラツキングセンサ信号よ
りもクリアな波形を得ることができ、より正確な領域代
表値によるマツピングが可能となる。
以上、マツピングを行う方法としてジヤンピング法、
アクセス法、ジヤンピングシーク法、マクロシーク法
(オブザーバ法)について述べたが、これらを組み合わ
せてマツピングを行つてもよい。例えば、デイスク挿入
時にジヤンピング法により割りつけたデイスクの全領域
をマツピングした後、アクセスがある毎にアクセス法に
より、アクセスした領域の値を更新させる学習機能を付
加する等の方法である。この領域の値を更新させる具体
的な算式としては更新データ=a1×(アクセス時に算出
した領域代表値)+a2×(デイスク挿入時に算出した領
域代表値)ただしa1+a2=1とし、例えば 等を設定すれば良い。
また、マツピングを行う時期としては、上述したデイ
スク挿入時及びアクセス時の他に、デイスク装置内に温
度センサ、湿度センサ等の環境センサを設置しておきこ
れらセンサの変化量が一定の変化量を超えた時に行うよ
うにしたり、さらには所定時間毎に行うようにしても良
い。
以上の実施例ではトラツキングセンサ信号波形の最大
値と最小値を使用したオフセツト値を算出し、マツピン
グを行う方法を述べてきたが、第11図のように通常トラ
ツキングセンサ信号と同様に検知しているトラツキング
クロツシング信号(TCS信号)の最大値のタイミングで
のトラツキングセンサ信号とトラツキングセンサ信号の
0レベルとの差をオフセツト値としても良い。
さらにセクタのヘツダ部等のプリフオーマツト部での
再生信号が最大となるようにオフセツト値を与えてもよ
い。第12、13、14図において、この方法でのオフセツト
値の算出の仕方について説明する。第12図は光デイスク
(10)のマツピングを行う所定の領域内のトラツク(1
7)上のヘツダ部(18)(19)(20)を示したものであ
る。第13図のフローチャートで示すようにマイクロプロ
セツサ(8)によりヘツダの検出手段(図示せず)によ
りヘツダを検出した時にオフセツト加算ゲイン切換回路
(9)に所定のオフセツトを与える。即ちヘツダ(18)
を検出した時に所定のオフセツト量(オフセツト0)を
与えその際のデータ信号の振幅を算出する(第14図
)。次にヘツダ(19)を検出した時に上記オフセツト
0+20Hのオフセツト量を与えその際のデータ信号の振
幅を算出する(第14図)。次にヘツダ(20)を検出し
た時に同様にオフセツト0−20Hのオフセツト量を与
え、その際のデータ信号の振幅を算出する(第14図
)。このようにして得られた3点での情報を用いてオ
フセツト量とトラツキング制御のための信号の振幅との
間の関係を表す関数を算出する。この関数は上に凸の2
次関数として近似できるので、上述の3点での情報によ
つて特定できる。
このようにして関数を定数と、極大値をとるオフセツ
ト量とが求められるが、マイクロプロセツサ8はその
「微分値=0」等の条件を用いて当該オフセツト量を算
出し、これを最適オフセツト量として領域のオフセツト
値としてメモリ(15)に記憶する。この実施例では3つ
のヘツダ部を使用して説明したが、ヘツダより長いプリ
フオーマツトデータがある場合はそのデータ部を使用し
て、上述したようにオフセツト量を変化させオフセツト
値を決定してもよい。またアドオンデータ(記録された
情報データ)でも精度は落ちるが可能である。
さらにプツシユプルセンサ方式でアクチユエータの駆
動電流を制御できる場合で以下のようにした場合オフセ
ツト値を0にすることが可能となる。マイクロプロセツ
サ8は加算器12へトラツクジヤンプ指令を与え、その際
に得られるセンサ出力、つまり差動増幅器1g出力の振幅
の最大値、最小値、つまり上下の振幅を求める。これを
駆動電流を相違せしめて、即ち対物レンズ1aのアクチユ
エータ1dの駆動回路14に異なる直流成分を付加せしめて
少なくとも2回求める。第15図は横軸にアクチユエータ
の直流駆動電流を、また縦軸にセンサ出力をとつて、そ
の測定結果を黒点で示しており、この例では駆動電流0
(直流成分0)と、駆動電流20Hとの2点で測定してい
る。このようにして求めた最大値、最小値夫々を結ぶ直
線(実線)を求め、これによりその中心値相当の直線
(破線)を求める。この破線とセンサ出力0(座標横
軸)との交点(X点)を最適駆動電流値として算出す
る。即ちこのX点に相当する直流電流を駆動回路14に与
えると、X点は中心値の直線上にあるから上下の振幅が
等しくなる、つまり、オフセツト=0となるのであり、
上下の振幅が等しいということはトラツクの中心をビー
ムが正確にトレースしていることを意味するからであ
る。この場合は上記オフセツト値の代りに駆動電流をマ
ツプすることになる。以上のように光デイスクの各領域
のトラツキングを行う際のオフセツト値がメモリ(15)
にマツピングされていれば、マイクロプロセツサ(8)
はトラツキングの際トラツキング信号を、マツピングさ
れているオフセツト値により調整し、調整されたトラツ
キング信号は位相補償回路(11)へ入力され、位相補償
及び結合補償が行われ、電磁アクチユエータ(1d)の駆
動に係るデータを加算器(12)へ、またリニアモータ
(1c)の駆動に係るデータをリニアモータ駆動回路(1
3)へ与える。これにより校正された正確なトラツキン
グ信号によりトラツキングサーボ制御が行われる。
尚、第1図において、差動増幅器(1g)の後段にA/D
変換器(2)、その後段に最大、最小レジスタを設けて
いるが差動増幅器の後段にピーク検知回路を設け、これ
により最大、最小を算出した後A/D変換器(2)でデジ
タル化するようにしてもよい。
今までマツピングする量としてオフセツト値について
述べてきたが、その他センサゲイン、閾値、フオーカス
オフセツト等が考えられる。以下各量について述べる。
センサゲイン 上述したように、トラツクを横切ることによつて得ら
れるトラツキングセンサ信号の最大値、最小値を光デイ
スクの各領域(例えば第4図(1〜16)毎に求めた後、
マイクロプロセツサ(8)は上記最大値、最小値より振
幅を算出し、この振幅を一定にするようなセンサゲイン
をメモリ15に記憶する。トラツキングの際はこのセンサ
ゲインに従いゲンインを変更する。例えば、第16図には
大ダイナミツクレンジの再生信号の振幅を左に示し、ゲ
インを変更した後の小ダイナミツクレンジ出力を右に示
している。図において標準振幅1に対して−6dB〜+6dB
の振幅入力に対し、−6〜0dBは+3dBゲイン、0dB〜+6
dB入力に対しては−3dBゲインにすると、ゲイン切換後
のセンサ振幅は標準振幅1に対して−3dB〜+3dBの範囲
に入る。上述した−6〜0dBでは+3dBゲイン、0dB〜+6
dBでは−3dBゲインにするという情報が各領域にマツプ
化されることになる。
実際のゲインの切換は複数のアツテネータを設けてお
き、その切換をすることで簡単に実施できる。
より精密な調整を行わせる場合は例えば8ビツト乗算
型D/Aコンバータを用いて28段階での調節を行うことも
可能である。
閾値 上述したように、トラツクを横切ることによつて得ら
れるトラツキングセンサ信号の最大値、最小値を光デイ
スクの各領域(例えば第4図1〜16)毎に求めた後、マ
イクロプロセツサ(8)は上記最大値、最小値より振幅
を算出し、そのK倍として閾値Thを決定し、メモリ15に
記憶する。トラツキングの際は、これをサーボ外れ検出
回路(7)へ与える。サーボ外れ検出回路(7)はA/D
変換器2出力と閾値Thとを比較しA/D変換器2出力がこ
の閾値を越えた場合にはサーボ外れ発生としてエラー処
理指令信号Sを出力する。この信号は例えば、記録動作
を中断するのに用いられる。閾値を越えない場合はA/D
変換器2出力はそのままオフセツト加算・ゲイン切換回
路9へ入力される。
第17図(a)、(b)、(c)は光ヘツド1又はA/D
変換器2出力と、本発明回路において用いられる閾値Th
及び固定的に設定された閾値Th′との関係を示してい
る。
第17図(b)は標準的条件を想定して設定された閾値
Th′と本発明に係るサーボ回路によつて設定された閾値
Thとが同一である場合を示し、それをA/D変換器2出力
が超えてサーボ外れとなつた状況を表している。而して
A/D変換器2出力のレベルが低下(上昇)した場合に第1
7図(a)(又は(c)に示すように本発明に係る閾値T
hはそれに応じて変化するが、固定の閾値Th′は変化し
ない。
第17図(a)では、固定の閾値では、想定しているト
ラツキングずれ量より多くずれてはじめて、サーボ外れ
と検出される。レベルがさらに低下した場合は、検出不
能となる。第17図(b)では、固定の閾値では、想定し
ているトラツキングずれ量に達する前に、サーボ外れと
検出される。レベルがさらに上昇すれば、正常時のトラ
ツキングずれ量においても、サーボ外れと検出される。
しかし、本発明に係る閾値Thはそれに応じて変化する
ためそのような不都合は発生しない。
フオーカスオフセツト 第18図にフオーカスオフセツトをマツプ化する為に必
要な構成図を示す。フオーカスオフセツトを算出するに
は第19図にフローチヤートを示しているように光デイス
クの各領域(例えば第4図1〜16)でトラツクジヤンプ
させ、ジヤンプ時において、マイクロプロセツサ8はフ
オーカス制御用のオフセツト加算・ゲイン切換回路29に
対して±20H及び0のオフセツト量を与え、これによつ
て得られる2位置とオフセツト0との3位置についての
トラツキング制御のための信号の振幅を算出する。この
ようにして得た3点を用いてオフセツト量−振幅の関係
を表す関数を算出する。この関数は合焦状態の前後にお
いては第20図に示すように上に凸の2次関数として近似
できるので上述の3点によつて特定できる。このように
して関数の定数と、極大値をとるオフセツト量が求めら
れるが、マイクロプロセツサ8はその微分値=0の条件
等を用いて当該オフセツト量を算出し、最適オフセツト
量としてメモリ15に記憶する。光デイスクに対するフオ
ーカス制御の際にはA/D変換器22出力はオフセツト加算
・ゲイン切換回路29で上述の如きオフセツト量が加算さ
れ、また必要に応じてゲインが切換えられる増幅器を経
て位相補償回路31へ入力される。この位相補償回路31で
は位相補償及び結合補償が行われ電磁アクチユエータ1h
の駆動に係る信号を電磁アクチユエータ駆動回路34へ出
力する。駆動回路34はこれにより電磁アクチユエータ1h
を駆動して対物レンズ1aの合焦制御を行う。
上記のような構成でオフセツト量をマツプ化しマツプ
化されたオフセツト量を使用して合焦制御を行うことが
できるがトラツキング制御信号は両受光素子1eの検出信
号の差信号であるため、たとえば対物レンズがトラツキ
ング方向に移動した場合に光ヘツドの受光素子への入射
光も移動してトラツキング制御のための信号に誤差が重
畳され、また非点隔差によるフオーカスズレによりトラ
ツキング制御のための信号の振幅が変化して関数値にも
誤差が生じ、誤つたオフセツト値が設定される可能性が
大きい。
従つて、トラツキングのオフセツト値のところでも述
べたようにヘツダ等のデータ信号の振幅とフオーカス制
御位置との関係より最適オフセツト値を検出し、これを
マツク化してもよい。以下これについて述べる。
第21図は上記データ信号の振幅を使用するために必要
な回路構成図である。
ジヤンプ時において、マイクロプロセツサ8はフオー
カス制御用のオフセツト加算・ゲイン切換回路29に対し
て±20H及び0のオフセツト量を与え、これによつて得
られる2位置とオフセツト0との3位置についてのデー
タ信号の信号の振幅を算出する。
このようにして得られた3点での情報を用いてオフセ
ツト量とデータ信号の振幅との間の関係を表す関数を算
出する。この関数は合焦状態の前後においては第22図に
示すように上に凸の2次関数として近似できるので、上
述の3点での情報によつて特定できる。
このようにして関数の定数と、極大値をとるオフセツ
ト量とが求められるが、マイクロプロセツサ8はその
「微分値=0」等の条件を用いて当該オフセツト量を算
出し、これを最適オフセツト量としてメモリ15にマツプ
データとして記憶する。
第23図は上述のマイクロプロセツサ8の制御内容の手
順を示すフローチヤートである。
第24図及び第25図は第2の実施例を示すためのそれぞ
れ第22図に対応するフオーカス制御位置とデータ信号の
振幅との間の関係を示すグラフ及び第23図に対応するマ
イクロプロセツサ8の制御内容を示すフローチヤートで
ある。
この第2の実施例では、オフセツト量0の±両側で同
一の振幅Cになるオフセツト量+aHと−bHとを与え、オ
フセツト量0との3位置について前述の例と同様の処理
を施す。
〔発明の効果〕
以上のようにこの発明によれば、光デイスク上の領域
からサーボ回路の校正値を簡単に算出することができ、
その時点での最適の校正値を得ることができ、常に安定
した最適のサーボ制御を行わせ得る光ディスク装置を提
供できる優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明のサーボ回路を備えた光デイスク装置の
模式的ブロツク図、第2図は本発明の動作を示すフロー
チヤート、第3図は差動増幅器の出力を示す図、第4図
は光デイスクを領域に分割した状態を示す説明図、第5
図は領域1のオフセツトを算出する為のビームの移動を
示す説明図、第6図はビームの移動を示す別の実施例の
説明図、第7図は領域の境界を決定する為の説明図、第
8図はアクセス時の差動増幅器の信号を示す説明図、第
9図はオブザーバを使用した光デイスク駆動装置の全体
構成ブロツク図、第10図は第9図の光デイスク駆動装置
における速度制御系のブロツク図、第11図はトラツキン
グセンサ信号とトラツキングクロツシング信号との関係
を示す説明図、第12図は光デイスクのヘツダ部を示す説
明図、第13図はこの方式の動作を示すフローチヤート、
第14図はデータ信号の振幅とオフセツト量の関係を示す
関係図、第15図は駆動電流とセンサ出力よりオフセツト
値を0とする説明図、第16図はセンサゲインの変更を説
明する図、第17図は固定的に設定された閾値と本発明で
設定された閾値を比較する比較図、第18図はフオーカス
オフセツトをマツプ化する構成図、第19図は第18図の構
成を動作させるフローチヤート、第20図は最適オフセツ
トを説明する説明図、第21図は別の実施例の構成図、第
22図は第21図の構成により得られた最適オフセツトを説
明する図、第23図は第21図の構成を動作させるフローチ
ヤート、第24図はフオーカスオフセツトのさらに別の実
施例を示す図、第25図は第24図で得られるオフセット値
を得るまでの手順を示すフローチャートである。 図中、(2)はA/D変換器、(3)は最大値レジスタ、
(4)は最小値レジスタ、(5)はマルチプレクサ、
(8)はマイクロプロセツサ、(15)はメモリを示す。 尚、図中、同一符号は同一又は相当部分を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (31)優先権主張番号 特願平1 −173344 (32)優先日 平1(1989)7月4日 (33)優先権主張国 日本(JP) (31)優先権主張番号 特願平1 −189632 (32)優先日 平1(1989)7月20日 (33)優先権主張国 日本(JP) (31)優先権主張番号 特願平1 −318524 (32)優先日 平1(1989)12月7日 (33)優先権主張国 日本(JP) (72)発明者 中島 良喜 兵庫県尼崎市塚口本町8丁目1番1号 三菱電機株式会社産業システム研究所内 (72)発明者 武田 秀逸 兵庫県尼崎市塚口本町8丁目1番1号 三菱電機株式会社中央研究所内 (56)参考文献 特開 昭64−46240(JP,A) 特開 昭63−78386(JP,A)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】光ディスクにビームを照射し、照射したビ
    ームの反射光に基いて前記ビームの照射位置を制御する
    サーボ回路を備えた光ディスク装置において、前記光デ
    ィスクを複数の領域に分割する手段、分割された各領域
    の所定のトラックを横断することによって得られる信号
    の最大値及び最小値を検出する手段、検出された最大値
    及び最小値より前記信号の振幅を検出する手段、並びに
    検出された振幅を一定とするようにセンサゲインを変更
    する手段を備え、変更されたセンサゲインにより各領域
    のサーボ回路を制御することを特徴とする光ディスク装
    置。
  2. 【請求項2】投射光ビームを光ディスク上の記録トラッ
    クに追随させるトラッキング制御を行う光ディスク装置
    において、前記光ディスクを複数の領域に分割する手
    段、分割された各領域に照射した光ビームの反射光より
    得た信号の振幅を検出する手段、少なくとも3点の相異
    なるトラッキング制御位置で得た前記信号の振幅からト
    ラッキング制御と振幅との間の関係を示す関数を算出す
    る手段、並びに前記関数の極大値に関連するトラッキン
    グ位置への制御となるように各領域のトラッキング制御
    のオフセット値を算出する手段を備え、算出されたオフ
    セット値によって各領域のトラッキング制御を校正する
    ことを特徴とする光ディスク装置。
  3. 【請求項3】投射光ビームを光ディスク上の記録トラッ
    クに追随させるフォーカス制御を行う光ディスク装置に
    おいて、前記光ディスクを複数の領域に分割する手段、
    分割された各領域に照射した光ビームの反射光より得た
    信号の振幅を検出する手段、少なくとも3点の相異なる
    フォーカス制御位置で得た前記信号の振幅からフォーカ
    ス制御と振幅との間の関係を示す関数を算出する手段、
    並びに前記関数の極大値に関連するフォーカス位置への
    制御となるように各領域のフォーカス制御のオフセット
    値を算出する手段を備え、算出されたオフセット値によ
    って各領域のフォーカス制御を校正することを特徴とす
    る光ディスク装置。
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