JP2558772Y2 - 絆創膏 - Google Patents

絆創膏

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JP2558772Y2
JP2558772Y2 JP1991055306U JP5530691U JP2558772Y2 JP 2558772 Y2 JP2558772 Y2 JP 2558772Y2 JP 1991055306 U JP1991055306 U JP 1991055306U JP 5530691 U JP5530691 U JP 5530691U JP 2558772 Y2 JP2558772 Y2 JP 2558772Y2
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康嗣 森田
好雄 松生
浩二 小西
司郎 太治
俊和 牧原
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共立薬品工業株式会社
日本ハム株式会社
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、絆創膏としてすぐれた
適性を有し、傷口にやさしく、かつ製造工程およびコス
トの点からも有利な絆創膏に関するものである。
【0002】
【従来の技術】〈絆創膏〉 織布、不織布、孔あきシートなどの通気性を有する基材
層の片面に粘着剤層を設け、該粘着剤層に薬剤を配合し
ておくか、あるいは該粘着剤層に薬剤を含ませた不織布
・ガーゼ・綿片を貼着した絆創膏は、単に治療を要する
皮膚面に貼るだけで治療目的が達成できるという手軽さ
から、広く利用されている。
【0003】〈コラーゲンの利用〉 コラーゲンは、動物生体中などに存在する高分子量の蛋
白質であって、人体に対する生体適合性を有することが
知られている。コラーゲンを絆創膏などに適用したもの
として、次のような文献がある。
【0004】特公昭55−6061号公報(特開昭47
−30738号公報)には、微粉砕された微結晶コラー
ゲンを基材上に静電気的に吸引させることにより、該基
材上に微結晶コラーゲンからなる層を固着させた体液吸
収または止血用微結晶コラーゲン積層物が開示されてお
り、該積層物は絆創膏、外科用、包帯、止血用パッドお
よびマットとして有用であることが示されている。
【0005】特公昭59−41745号公報(特開昭5
2−102418号公報)には、特定量のイオン化性の
酸を含有するイオン化性、水不溶性コラーゲン部分塩で
できた止血性接着性繊維から形成された液体保持不織ウ
エッブからなる止血性および創傷封鎖特性を持つコラー
ゲン繊維誘導ウェッブが示されている。
【0006】特開昭49−22474号公報には、天然
ゴムまたは合成ゴムの水溶液もしくは懸濁液の中で膨潤
した蛋白質繊維の分散体を作り、これになめし剤等を加
え、水溶液または分散液の凍結温度以上の温度で硬化さ
せ、ついで混合物から余剰水を分離してスポンヂ状吸収
性蛋白繊維マトリックスを得る方法が示されている。こ
のマトリックスは生物の体内に挿入するために使われる
としている。
【0007】特開昭60−147487号公報には、コ
ラーゲン加水分解物であるゼラチンと、可塑剤と、ゲル
化阻害剤とを含む粘着剤が示されており、この粘着剤
は、水溶性で粘着力が強く絆創膏用粘着剤等に用いられ
ることが記載されている。
【0008】実開昭51−145367号公報、実開昭
54−115194号公報、実開昭62−157524
号にも、コラーゲンを用いた被覆材が示されている。
【0009】
【考案が解決しようとする課題】従来の典型的な絆創
膏、すなわち、基材層の片面に粘着剤層を設け、該粘着
剤層に薬剤を配合しておくか、あるいは該粘着剤層に薬
剤を含ませた不織布・ガーゼ・綿片を貼着した絆創膏
は、不織布等の傷面への付着、通気性、接触感、傷の治
りなどの点で、さらに改良を図る余地がある。
【0010】本考案者らは前述のコラーゲンが上記問題
点を解決できる可能性を有するのではないかと考え、コ
ラーゲンの絆創膏への適用につき検討を重ねた。
【0011】しかしながら、特公昭55−6061号公
報に記載の微結晶コラーゲン積層物は、フィブリル化し
た微結晶コラーゲンをフロック加工(植毛加工)により
基材上に固着させるものであり、製品コストが極めて高
くなる上、フロック加工時の作業環境も悪く、また皮膚
への適用時にフィブリル化物の先端が傷口を刺激した
り、傷口に付着して剥落したりするおそれもある。
【0012】特公昭59−41745号公報に記載のコ
ラーゲン繊維誘導ウェッブは、傷面との接着適合性によ
り止血を図ることができ、しかも上記傷面以外の部分と
は接着しないという性質を有するが、絆創膏に適用しよ
うとした場合は傷口にくっつきやすいという不利があ
り、またコラーゲンの不織布化は極めてコスト高にな
り、実用化の支障となる。
【0013】特開昭49−22474号公報のスポンヂ
状吸収性蛋白繊維マトリックスは、製造工程が複雑であ
る上、コストも極めて高く、また吸収性を第一義として
いるため、体内挿入用などの目的には用いることができ
ても、絆創膏の目的には必ずしも適していない。
【0014】特開昭60−147487号公報の発明
は、絆創膏等に用いる粘着剤に関するものであり、本発
明とは目的を異にするものである。
【0015】実開昭51−145367号公報、実開昭
54−115194号公報、実開昭62−157524
号に記載のコラーゲンを用いた被覆材は、クッション層
に相当する層を有していないか、あるいは生体吸収性の
合成樹脂繊条よりなる編、織成物に含浸させているた
め、性能上やコストの点から、絆創膏としては種々の不
利がある。
【0016】本考案は、コラーゲンを利用しながらも、
絆創膏としてすぐれた適性を有し、傷口にやさしく、か
つ製造工程およびコストの点からも有利な絆創膏を提供
することを目的とするものである。
【0017】
【課題を解決するための手段】本考案の絆創膏は、片面
に粘着剤層(2)を設けた基材層(1)上の粘着剤層
(2)側の面の中央領域に、クッション層(4)を介し
て、薬剤を含有する膜状のコラーゲン薄膜層(3)を設
けた構成を有するものである。
【0018】以下本考案を詳細に説明する。
【0019】基材層(1)としては、織布、不織布、孔
あきプラスチックスシートをはじめ、ある程度の通気性
を有すると共に、貼付部位の皮膚の動きに追従できる程
度の柔軟性を有するものが用いられる。基材層(1)の
形状は、円形、長円形、正方形、長方形、多角形、長方
形の少なくとも一辺が曲線になっているもの、長方形の
中央部分を大きくしてあるものなど任意である。
【0020】基材層(1)の片面には粘着剤層(2)が
設けられる。該粘着剤層(2)における粘着剤として
は、ゴム系粘着剤、アクリル系粘着剤、ポリエステル系
粘着剤、ビニル系粘着剤をはじめ、従来より絆創膏に使
われているような種々の粘着剤が用いられ、人体に悪影
響を及ぼさず、しかも皮膚の動きや摩擦によっても剥離
することのないような粘着力を有するようにする。
【0021】基材層(1)上の粘着剤層(2)側の面の
中央領域には、クッション層(4)を介して、薬剤を含
有する膜状のコラーゲン薄膜層(3)が設けられる。
【0022】ここでクッション層(4)としては、不織
布、織布、ガーゼ、綿片、連続気泡性発泡体などが用い
られる。
【0023】コラーゲン薄膜層(3)形成用のコラーゲ
ンとしては、種々の動物の結合組織、骨、軟骨、ジン
帯、真皮、ヒ臓、スイ臓、脂肪組織などから得られるコ
ラーゲンが用いられ、入手の容易さなどを考慮すると特
に牛皮コラーゲンが重要である。コラーゲンは適当な処
理(加水分解やペプチド鎖間のイオン結合・水素結合の
切断)を行って可溶化したものを用いることが好まし
い。
【0024】膜状のコラーゲン薄膜層(3)は、コラー
ゲン水溶液を支持体上に流延して製膜化した後、支持体
から剥離することによって得られる。得られた膜状の
ラーゲン薄膜層(3)をクッション層(4)を介して粘
着剤層(2)の上に置く。
【0025】コラーゲン薄膜層(3)およびクッション
層(4)の形状は、長方形のほか、円形、星形、ハート
形などとすることもできる。このときの大きさは基材層
(1)よりやや小さ目の幅とし、基材層(1)からはみ
出さないようにする。厚みは適宜に設定するが、全体を
均一の厚みにする場合だけでなく、中心側を厚く周辺側
を薄くするなど不均一にすることもできる。
【0026】上記膜状のコラーゲン薄膜層(3)には、
殺菌剤、消毒剤、創傷治療剤、ホルモン剤などの薬剤が
含有されるようにする。薬剤のほか、浸透剤、その他の
助剤を含有させることもできる。
【0027】薬剤の含有は、好適には、膜状のコラーゲ
ン薄膜層(3)形成時に予めコラーゲン水溶液中に薬剤
を添加しておくことによりなされるが、膜状のコラーゲ
ン薄膜層(3)形成後に該層(3)に薬剤を含む溶液を
浸透させることによっても達成できる。
【0028】薬剤を含有する膜状のコラーゲン薄膜層
(3)の上には、基材層(1)の粘着剤層(2)の全面
を覆うように剥離性シート(5)が積層される。剥離性
シート(5)の大きさは、基材層(1)と同程度かそれ
よりも大きくする。剥離性シート(5)は、全体が1枚
になっていてもよいが、剥離操作を容易にするために2
枚以上で構成してもよく、ミシン目を入れてもよい。
【0029】上記構成を有する本考案の絆創膏は、適当
な包装形態で流通に供される。特に、耐薬剤性、ヒート
シール性および酸素遮断性を有する単層または複層のシ
ートで作られた袋に、個別にまたは複数個をひとまとめ
にして密封包装することが好ましい。
【0030】
【作用】本考案の絆創膏を使用するにあたっては、剥離
性シート(5)を剥離除去してから、薬剤を含有する膜
状のコラーゲン薄膜層(3)が患部に当接するように押
し当てて皮膚に貼着すればよい。
【0031】薬剤を含有する膜状のコラーゲン薄膜層
(3)は、止血作用、創傷治療作用、止痛作用を有し、
薄いので皮膚になじみ、また通気性を有するので、傷口
をやさしく保護する。そしてこのコラーゲン薄膜層
(3)は、ウエッブ状ではなく膜状であるので、絆創膏
を剥がすときにも傷口に接着しない。
【0032】
【実施例】次に実施例をあげて本考案をさらに説明す
る。以下「部」、「%」とあるのは重量基準で表わした
ものである
【0033】実施例1 図1は本考案の絆創膏の一例を示した断面図である。図
2は図1の絆創膏の平面図であり、一部を切り欠き表示
してある。
【0034】基材層(1)としての80g/mの綿布
の片面にアクリル系粘着剤組成物を塗布して粘着剤層
(2)を形成した後、帯状に切断して粘着剤層(2)付
きの基材層(1)を作製した。
【0035】濃度0.3%のコラーゲン水溶液100部
に塩化ベンザルコニウム0.04部を添加した水溶液を
ポリエステルフィルムからなる支持体上に流延し、乾燥
後、支持体から剥離し、薬剤を含有する膜状のコラーゲ
ン薄膜層(3)を得た。なおコラーゲンとしては、牛皮
由来の可溶化コラーゲンを用いた。
【0036】この薬剤を含有する膜状のコラーゲン薄膜
層(3)を、不織布からなるクッション層(4)上に重
ね、上記で作製した粘着剤層(2)付き通気性基材層
(1)の中央部に、その粘着剤層(2)の上から、その
膜状のコラーゲン薄膜層(3)設置側が上になるように
載置して貼着させた。
【0037】ついでその上から、シリコーンによる剥離
性処理を施した2枚の剥離性シート(5)を、その剥離
性処理側が粘着剤層(2)および膜状のコラーゲン薄膜
層(3)側となりかつ粘着剤層(2)および膜状のコラ
ーゲン薄膜層(3)全体が覆われるように、しかも膜状
のコラーゲン薄膜層(3)の上部で2枚の剥離性シート
(5)が若干重なるように積層させた。
【0038】これにより、図1に断面図、図2に平面図
を示した絆創膏が得られた。
【0039】この絆創膏から剥離性シート(5)を剥離
除去した後、傷口に貼着したが、市販の絆創膏に比し、
止血性、創傷治療性、痛み止め性は明らかに良好であ
り、また傷口へのガーゼの付着も認められなかった。
【0040】
【考案の効果】本考案の絆創膏にあっては、薬剤を含有
する膜状のコラーゲン薄膜層(3)が患部に当接するよ
うにしてあるので、好ましい止血作用、創傷治療作用、
止痛作用、薄いので皮膚になじみ、また通気性を有し、
傷口をやさしく保護する。また絆創膏を剥がすときにも
傷口に接着しないので、傷口を広げたり、痛みを感ずる
ことがない。
【0041】そして本考案の絆創膏の薬剤を含有する膜
状のコラーゲン薄膜層(3)は、薬剤を添加したコラー
ゲン水溶液から容易に形成できる。上、薄いので、従来
の絆創膏に比しほとんどコストアップとならないという
製造工程上および経済上の利点もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の絆創膏の一例を示した断面図である。
【図2】図1の絆創膏の平面図であり、一部を切り欠き
表示してある。
【符号の説明】
(1)…基材層、 (2)…粘着剤層、 (3)…薬剤を含有する膜状のコラーゲン薄膜層、 (4)…クッション層、 (5)…剥離性シート
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 小西 浩二 奈良県高市郡高取町大字清水谷1085番地 共立薬品工業株式会社内 (72)考案者 太治 司郎 茨城県つくば市緑ケ原3丁目3番 日本 ハム株式会社中央研究所内 (72)考案者 牧原 俊和 茨城県つくば市緑ケ原3丁目3番 日本 ハム株式会社中央研究所内 (56)参考文献 実開 昭51−145367(JP,U) 実開 昭54−115194(JP,U) 実開 昭62−157524(JP,U)

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】片面に粘着剤層(2)を設けた基材層
    (1)上の粘着剤層(2)側の面の中央領域に、クッシ
    ョン層(4)を介して、薬剤を含有する膜状のコラーゲ
    ン薄膜層(3)を設けた構成を有する絆創膏。
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JPH05129U JPH05129U (ja) 1993-01-08
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JPS5311406A (en) * 1976-07-19 1978-02-01 Stanley Electric Co Ltd Rubber tire
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