JP2023012919A - 電力変換装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】薄型化と磁気干渉抑制とを両立させた電力変換装置を提供する。
【解決手段】
電力変換装置は、インバータ回路と、交流導体と、交流電流が流れたときに生じる磁気を検出する磁気センサと、前記交流導体と前記磁気センサを挟んで対向する第1磁性体および第2磁性体と、導電性部材で形成される第1筐体と第2筐体と、を備え、前記第1筐体は、前記第1磁性体と前記第2磁性体に挟まれた空間において、一方の開口を覆い、前記第2筐体は、前記空間の他方の開口を覆い、前記第1磁性体と前記第2磁性体のそれぞれの端部は、前記第1筐体又は前記第2筐体までの距離が前記第1磁性体と前記第2磁性体の配列方向の厚みより小さくなるように形成されている。
【選択図】図5
【解決手段】
電力変換装置は、インバータ回路と、交流導体と、交流電流が流れたときに生じる磁気を検出する磁気センサと、前記交流導体と前記磁気センサを挟んで対向する第1磁性体および第2磁性体と、導電性部材で形成される第1筐体と第2筐体と、を備え、前記第1筐体は、前記第1磁性体と前記第2磁性体に挟まれた空間において、一方の開口を覆い、前記第2筐体は、前記空間の他方の開口を覆い、前記第1磁性体と前記第2磁性体のそれぞれの端部は、前記第1筐体又は前記第2筐体までの距離が前記第1磁性体と前記第2磁性体の配列方向の厚みより小さくなるように形成されている。
【選択図】図5
Description
本発明は、電力変換装置に関する。
本発明の背景技術として、下記の特許文献1は、磁気シールドの外部から磁気ノイズが及ぶ場合であっても電流検出の応答遅れが生じないように、磁気センサの側面と下面とを磁性体によりシールドしているコアレス電流測定装置について技術開示されている。
特許文献1に記載の構成を踏まえて、さらなる顧客要請に応えるため、薄型の電力変換装置の構造であっても同様の効果が出るようにするために、本発明は、薄型化と磁気干渉抑制とを両立させた電力変換装置を提供することが目的である。
電力変換装置は、直流電流を交流電流に変換するインバータ回路と、前記交流電流を伝達する交流導体と、前記交流電流が前記交流導体を流れたときに生じる磁気を検出する磁気センサと、前記交流導体と前記磁気センサを挟んで対向する第1磁性体および第2磁性体と、導電性部材で形成される第1筐体と第2筐体と、を備え、前記第1筐体は、前記第1磁性体と前記第2磁性体に挟まれた空間において、一方の開口を覆い、前記第2筐体は、前記空間の他方の開口を覆い、前記第1磁性体と前記第2磁性体のそれぞれの端部は、前記第1筐体又は前記第2筐体までの距離が前記第1磁性体と前記第2磁性体の配列方向の厚みより小さくなるように形成されている。
本発明によれば、薄型化と磁気干渉抑制とを両立させた電力変換装置を提供できる。
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。以下の記載および図面は、本発明を説明するための例示であって、説明の明確化のため、適宜、省略および簡略化がなされている。本発明は、他の種々の形態でも実施する事が可能である。特に限定しない限り、各構成要素は単数でも複数でも構わない。
図面において示す各構成要素の位置、大きさ、形状、範囲などは、発明の理解を容易にするため、実際の位置、大きさ、形状、範囲などを表していない場合がある。このため、本発明は、必ずしも、図面に開示された位置、大きさ、形状、範囲などに限定されない。
(第1の実施形態および電力変換装置の構成)
図1は、本発明の一実施形態に係る電力変換装置の外観斜視図と筐体カバーを外した筐体内部図である。
図1は、本発明の一実施形態に係る電力変換装置の外観斜視図と筐体カバーを外した筐体内部図である。
電力変換装置の筐体2aは、筐体2aの内部に収納しているインバータ回路に直流電流を供給する直流入力端子22と、インバータから交流電流を外部へ出力する交流導体6と、インバータ回路を冷却する冷媒を筐体2a内部へ供給する冷媒流入口21と、インバータ回路の制御信号を外部の制御装置と伝送する制御信号入出力端子7と、を備えている。筐体2aの底部(ベース)の筐体2は、導電性部材である。この筐体2aのカバーによって内部を密閉することにより、外部から異物や水が侵入することを防いでいる。
筐体2aの内部には、直流入力端子22から入力される入力電流を平滑化するコンデンサ25と、直流電流を交流電流に変換する主回路部24と、主回路部24を冷却する冷媒流路23と、交流導体6が生成する磁束を検出する磁気検出用基板8と、磁気検出用基板8を覆うように形成されている第1筐体1と、が収納されている。第1筐体1は、導電性部材である。磁気検出用基板8は、3相分の交流導体6にそれぞれ対応する3つの磁気センサ5(図3参照)を有しており、第2筐体2にねじ止めなどで固定されている。
図2は、本発明の一実施形態に係る電力変換装置の分解斜視図とブロック図である。
インバータ回路の主回路部24は、直流入力端子22と、コンデンサ25と、IGBT素子26と、ダイオード素子27と、交流導体6と、により構成されている。コンデンサ25は、直流入力端子22の正極及び負極と並列に接続されている。IGBT素子26とダイオード素子27とを直列に接続してスイッチング素子として機能する部分は、コンデンサ25と並列に接続されることで、ハーフブリッジ回路を構成している。IGBT素子26は、図示されていない制御回路の信号に基づいてオンまたはオフされることによって直流電流を交流電流に変換している。
主回路部24の上下の主面には、冷媒流路23が設けられている。冷媒流路23の内部には、冷媒流入口21を介して外部から供給されるロングライフクーラントなどの冷媒が流れる。冷媒流路23は、冷却性能を向上させるため内部にフィンが形成されている。主回路部24は、冷媒流路23や第2筐体2と絶縁するため絶縁性樹脂で封止されている。
冷媒流路23が接触する主回路部24の放熱面は、放熱グリス等を塗布することで冷媒流路23との密着性が高められ、接触熱抵抗が低減されている。主回路部24は、プリント基板などの配線材料にIGBT素子26およびダイオード素子27を実装することで構成されている。
主回路部24とコンデンサ25は、はんだなどの接合材料によって電気的に接続されている。交流導体6は、ねじ締結やはんだ接合などにより主回路部24と電気的に接続されている。
図3は、本発明の第1の実施形態に係る、磁気センサ周辺部の斜視図とA-A断面図である。
磁気センサ5の出力信号は、磁気検出用基板8の配線を介して制御信号入出力端子7から、筐体2a外部の図示されていないインバータ制御回路へ伝送される。磁気検出用基板8には磁気センサ5のほかに磁気センサ5に電力を供給する電源回路などが搭載される。交流導体6は磁気センサ5の下面を通過した後、第1筐体1の下面方向に突出させることで、モータ電流の磁束が磁気センサ5以外の電子部品に干渉することを抑制している。
第1磁性体3および第2磁性体4は磁気センサ5よりも紙面左右方向に長く形成されている。これによって、第1磁性体3および第2磁性体4の左右側面から回り込む磁束を抑制することができる。
図4は、図3(b)をR方向から見た断面図である。
第1磁性体3と第2磁性体4は、電磁鋼板やフェライトコアなどで構築され、交流導体(配線)6と磁気センサ5を間に挟んで、それぞれが互いに対向する位置に配置されている。第1筐体1は、第1磁性体3と第2磁性体4とに挟まれた空間において、一方の開口を覆い、第2筐体2は他方の開口を覆っている配置になっている。これによって、交流導体6に電流が流れた際に発生する磁束のうち、左右に広がる磁束を集磁することで周囲へ漏洩することを抑制することができる。第1磁性体3と第2磁性体4は、磁気検出用基板8に設けられた図示しない貫通孔に固定される。この貫通孔によって、磁性体3,4の位置が磁気センサ5および交流導体6の中央から線対称に定められている。
磁気センサ5は、磁気検出用基板8上に第1磁性体3と第2磁性体4の配列方向に複数配置されており、交流導体6に流れる各相の電流が生成する磁束を検出するため、それぞれの相の交流導体6の上部に配置されている。磁気センサ5は、紙面左右方向の磁束を検出することにより、外部磁束の干渉を低減している。また、磁気センサ5は、交流導体6と近接させることによって磁束の検出感度を高めることができる。
図5は、本発明の第1の実施形態に係る、磁気センサ周辺部の断面図である。
第1筐体1と第2筐体2は、アルミなどの非磁性導体で構築され、第1磁性体3と第2磁性体4に挟まれた空間の開口部を覆うように配置されている。これによって、交流導体6にモータ電流11が流れた際に発生する磁束9が、第1筐体1と第2筐体2に誘導電流10を生じさせ、この誘導電流10に起因する磁束がモータ電流11に起因する磁束9を遮っている。こうすることで、各相の交流導体6の間であり磁気センサ5の側方のみに磁性体3,4を配置する構成にして、高さ方向(紙面上下方向)に磁気シールドを設けないことで薄型化に貢献させつつ、この空間から他相への磁束漏洩を抑制している。
本構造により、磁気センサ5の上面と交流導体6の下面に追加の磁性体を設けることなく、交流導体6に流れるモータ電流11の磁束9が他相の磁気センサ5や周囲の回路へ干渉することを抑制することができる。これにより、電力変換装置の薄型化と電流検出精度の向上とが両立される。さらに、本構造は磁束9の漏洩を抑制する磁性体3,4および筐体1,2がそれぞれ分割されているため組み立て性が向上する。
第1筐体1は、磁気検出用基板8を覆うように配置され、図示しない制御基板を上部へ配置する際の固定対象物になるとともに、制御基板の下面にケース電位面を広く形成させることで制御回路の電位を安定化させる。
交流導体6は、銅などの導体で構築され、パワーモジュールの出力端子やモータと溶接やねじ止めにより電気的に接続される。また、交流導体6は、絶縁材料28を介して第2筐体2に固定されている。そのため交流導体6と磁性体3,4および磁気センサ5は、第2筐体2と磁気検出用基板8を介して相対位置が定められている。
図6は、本発明の第1の実施形態に係る、筐体と磁性体との距離についての説明図である。
第1磁性体3と第2磁性体4の配列方向の厚み12は、第1磁性体3または第2磁性体4が、それぞれ第1筐体1または第2筐体2と最も接近する箇所(磁性体の端部)の厚みを指している。第1磁性体3または第2磁性体4のそれぞれの端部から、第1筐体1または第2筐体2までの距離13は、第1磁性体3または第2磁性体4が第1筐体1または第2筐体2と最も接近する箇所の間の距離を指している。距離13は、磁性体3,4の端部の厚み12よりも小さくなるように磁性体3,4が配置されている。この条件を達成できれば、磁性体3,4の中心部分の形状に限定はなく、たとえば、磁性体3,4の中心部分がくびれるような形状でもよい。また、磁性体3,4と筐体1,2は接触していてもよい。
(第2の実施形態)
図7は、本発明の第2の実施形態に係る、磁気センサ周辺部の断面図である。
図7は、本発明の第2の実施形態に係る、磁気センサ周辺部の断面図である。
第1筐体1は電子部品14の設置箇所に対してのスペースを取りながら、第2筐体2と対向する面であって、磁気センサ5と第1磁性体3と第2磁性体4と交流導体6の上面に凸部1aを有する。第1筐体1は、凸部1aにより第1磁性体3と第2磁性体4のそれぞれの端部が第1筐体1と近接している。このようにしたので、磁気検出用基板8に磁気センサ5よりも大型な電子部品14が搭載される場合に、第1磁性体3と第2磁性体4を大型化させる必要がない。また、前述した第1磁性体3と第2磁性体4の配列方向の厚み12よりも第1筐体1または第2筐体2までの距離が小さくなるように配置されている。
(第3の実施形態)
図8は、本発明の第3の実施形態に係る、磁気センサ周辺部の断面図である。
図8は、本発明の第3の実施形態に係る、磁気センサ周辺部の断面図である。
第1筐体1は、磁気センサ5と第1磁性体3と第2磁性体4と交流導体6の上面において、外部方向に凹部1bを有する。凹部1bにより第1磁性体3と第2磁性体4の側面が第1筐体1で覆われるため、第1磁性体3および第2磁性体4と第1筐体1の隙間から、側方へ(紙面左右方向へ)漏洩する磁束を抑制することができる。
(第4の実施形態)
図9は、本発明の第4の実施形態に係る、磁気センサ周辺部の断面図である。
図9は、本発明の第4の実施形態に係る、磁気センサ周辺部の断面図である。
第1磁性体3と第2磁性体4は、それぞれが対向する面に磁性体凸部15を有している。磁性体凸部15は、それぞれの凸部分の延長線が、磁気センサ5の上面と交流導体6の下面よりも、第1筐体1および第2筐体2側に形成されている。このように、第1磁性体3と第2磁性体4の対向面に凸部15を設けることで、交流導体6を流れるモータ電流の磁束が磁性体凸部15へ誘導され、第1磁性体3と第2磁性体4それぞれの磁性体凸部15に挟まれた空間あるいはその開口部分から周囲へ漏洩する磁束が抑制される。
(第5の実施形態)
図10は、本発明の第5の実施形態に係る、磁気センサ周辺部の断面図である。
図10は、本発明の第5の実施形態に係る、磁気センサ周辺部の断面図である。
第1磁性体3と第2磁性体4は、磁性体凸部15を有し、磁性体凸部15によって磁気検出用基板8にそれぞれ固定されることで、高さ位置が決定する。これにより、第1磁性体3および第2磁性体4と磁気センサ5の相対位置を精度よく定めることができる。
なお、固定方法として、第1磁性体3と第2磁性体4それぞれの凸部15に対して、接着剤を付着させることで磁性体3,4を磁気検出用基板8へ固定させることもできる。また、第1磁性体3と第2磁性体4を挿入するために磁気検出用基板8に設けられる貫通孔8aの周囲に図示しない筐体電位配線を配置し、第1磁性体3と第2磁性体4を筐体電位配線にはんだ付けすることで第1磁性体3と第2磁性体4の電位を定めることができる。
(第6の実施形態)
図11は、本発明の第6の実施形態に係る、磁気センサ周辺部の断面図である。
図11は、本発明の第6の実施形態に係る、磁気センサ周辺部の断面図である。
本実施形態では、前述の交流導体6に替えて、磁気検出用基板8上に交流配線6aが設けられており、この交流配線6aにモータ電流11が流れるように構成されている。このとき、磁気検出用基板8において、磁気センサ5を搭載する面の裏面に交流配線6aを設けることによって、磁気センサ5と交流配線6aの間を絶縁するために必要な沿面距離29を確保しつつ、磁気センサ5と交流配線6aを近接させることができる。これにより、磁気センサ5が磁束を検出する感度が向上する。さらに、交流配線6aと磁気センサ5の位置が正確に定められるため、磁気センサ5の検出精度が向上する。
(第7の実施形態)
図12は、本発明の第7の実施形態に係る、磁気検出感度補正部についての図である。
図12は、本発明の第7の実施形態に係る、磁気検出感度補正部についての図である。
磁気センサ5は、交流導体6を流れるモータ電流の磁束を検出し、磁束検出感度補正部17に磁束検出値を出力する。角度センサ20は、モータの回転子と接続され、速度変換部19に回転子位置信号を出力する。速度変換部19は、角度センサ20から入力される回転子位置信号に基づいて、磁束検出感度補正部17にモータの回転子の角速度を算出する。この角速度は、交流導体6を流れるモータ電流の周波数と対応している。なお、磁束検出感度補正部17、速度変換部19は、図1の制御信号入出力端子と接続される図示しない筐体外部の制御部に搭載されている。
磁束検出感度補正部17には、モータの回転子の角速度と、磁気センサ5における磁束検出感度との関係が予め設定されている。この関係に基づき、磁気センサ5から入力される磁束検出値と、速度変換部19から入力される角速度と、を用いて、補正後磁束検出値を算出して電流算出部18に出力する。電流算出部18は、予め設定された磁束検出値とモータ電流との関係に基づき、入力された補正後磁束検出値からモータ電流を算出する。なお、電流算出部18は、図1の制御信号入出力端子と接続される図示しない筐体外部の制御部に搭載されている。
これにより、第1筐体1および第2筐体2に発生する誘導電流10に起因して変化する磁気センサ5の磁束検出感度の変化を補正し、モータ電流の検出精度を向上させることができる。
以上説明した本発明の第1から第7の実施形態によれば、以下の作用効果を奏する。
(1)電力変換装置は、直流電流を交流電流に変換するインバータ回路と、交流電流を伝達する交流導体6と、交流電流が交流導体を流れたときに生じる磁気を検出する磁気センサ5と、交流導体6と磁気センサ5を挟んで対向する第1磁性体3および第2磁性体4と、導電性部材で形成される第1筐体1と第2筐体2と、を備えている。第1筐体1は、第1磁性体3と第2磁性体4に挟まれた空間において、一方の開口を覆い、第2筐体2は、空間の他方の開口を覆い、第1磁性体3と第2磁性体4のそれぞれの端部は、第1筐体1又は第2筐体2までの距離が第1磁性体3と第2磁性体4の配列方向の厚みより小さくなるように形成されている。このようにしたことで、薄型化と磁気干渉抑制とを両立させた電力変換装置を提供できる。
(2)第1筐体1は、第2筐体2と対向する面に、第2筐体2に向かって突出するように形成された凸部1aを有し、凸部1aと第2筐体2との間に、磁気センサ5と、第1磁性体1と、第2磁性体2と、交流導体6と、を配置した。このようにしたことで、磁気センサ5よりも大型な電子部品が搭載される場合に、第1磁性体3と第2磁性体4を大型化させる必要がない。
(3)第1筐体1は、第2筐体2と対向する面に、第2筐体2から離れる方向に凹んで形成された凹部1bを有し、凹部1bと第2筐体2との間に、磁気センサ5と、第1磁性体と、第2磁性体と、交流導体6と、を配置した。このようにしたことで、第1磁性体3および第2磁性体4と第1筐体1の隙間から、側方へ(紙面左右方向へ)漏洩する磁束を抑制することができる。
(4)第1磁性体3と第2磁性体4は、それぞれ互いに対向する磁性体凸部15を有し、磁性体凸部15のそれぞれの凸部分の延長線は、磁気センサ5の上面と交流導体6の下面よりも、第1筐体1および第2筐体2側に形成されている。このようにしたことで、交流導体6を流れるモータ電流の磁束が磁性体凸部15へ誘導され、第1磁性体3と第2磁性体4それぞれの磁性体凸部15に挟まれた空間あるいはその開口部分から周囲へ漏洩する磁束が抑制される。
(5)磁気センサ5が配置された磁気検出用基板8を備え、第1磁性体3と第2磁性体4は、磁性体凸部1aを有し、磁性体凸部1aは、第1磁性体3と第2磁性体4とを磁気検出用基板8にそれぞれ固定させる。このようにしたことで、第1磁性体3および第2磁性体4と磁気センサ5の相対位置を精度よく定め、かつ第1磁性体3と第2磁性体4の電位を定めることができる。
(6)磁気センサ5が配置された磁気検出用基板8を備え、交流導体6は、磁気検出用基板8上に設けられた配線によって構成され、磁気検出用基板8において、交流導体6が配置されない面に磁気センサ5が配置される。このようにしたことで、磁気センサ5と交流配線6aの間を絶縁するために必要な沿面距離を確保しつつ、磁気センサ5と交流配線6aを近接させることができ、磁気センサ5が磁束を検出する感度が向上する。さらに、交流配線6aと磁気センサ5の位置が正確に定められるため、磁気センサ5の検出精度が向上する。
(7)モータの回転子に接続された角度センサ20から出力される回転子位置信号を角速度に変換する速度変換部19と、磁気センサ5が出力する磁束検出値を補正する磁束検出感度補正部17と、を備え、磁束検出感度補正部17は、磁気センサ5から出力される磁束検出値と、速度変換部19から出力される角速度と、予め設定された角速度と磁束検出感度との関係と、に基づき磁束検出値を補正する。このようにしたことで、第1筐体1および第2筐体2に発生する誘導電流10に起因して変化する磁気センサ5の磁束検出感度の変化を補正し、モータ電流の検出精度を向上させることができる。
なお、本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲内で様々な変形や他の構成を組み合わせることができる。また本発明は、上記の実施形態で説明した全ての構成を備えるものに限定されず、その構成の一部を削除したものも含まれる。
1 第1筐体
1a 凸部
1b 凹部
2 第2筐体(ベース部分)
2a インバータ筐体(全体)
3 第1磁性体
4 第2磁性体
5 磁気センサ
6 交流導体
6a 交流導体配線
7 制御信号入出力端子
8 磁気検出用基板
8a 貫通孔
9 磁束
10 誘導電流
11 モータ電流
12 配列方向の厚み
13 磁性体端部と筐体までの距離
14 電子部品
15 磁性体凸部
17 磁束検出感度補正部
18 電流算出部
19 速度変換部
20 角度センサ
21 冷媒流入口
22 直流入力端子
23 冷媒流路
24 主回路部
25 コンデンサ
26 IGBT素子
27 ダイオード素子
28 絶縁材料
29 沿面距離
1a 凸部
1b 凹部
2 第2筐体(ベース部分)
2a インバータ筐体(全体)
3 第1磁性体
4 第2磁性体
5 磁気センサ
6 交流導体
6a 交流導体配線
7 制御信号入出力端子
8 磁気検出用基板
8a 貫通孔
9 磁束
10 誘導電流
11 モータ電流
12 配列方向の厚み
13 磁性体端部と筐体までの距離
14 電子部品
15 磁性体凸部
17 磁束検出感度補正部
18 電流算出部
19 速度変換部
20 角度センサ
21 冷媒流入口
22 直流入力端子
23 冷媒流路
24 主回路部
25 コンデンサ
26 IGBT素子
27 ダイオード素子
28 絶縁材料
29 沿面距離
Claims (7)
- 直流電流を交流電流に変換するインバータ回路と、
前記交流電流を伝達する交流導体と、
前記交流電流が前記交流導体を流れたときに生じる磁気を検出する磁気センサと、
前記交流導体と前記磁気センサを挟んで対向する第1磁性体および第2磁性体と、
導電性部材で形成される第1筐体と第2筐体と、を備え、
前記第1筐体は、前記第1磁性体と前記第2磁性体に挟まれた空間において、一方の開口を覆い、
前記第2筐体は、前記空間の他方の開口を覆い、
前記第1磁性体と前記第2磁性体のそれぞれの端部は、前記第1筐体又は前記第2筐体までの距離が前記第1磁性体と前記第2磁性体の配列方向の厚みより小さくなるように形成されている
電力変換装置。 - 請求項1に記載の電力変換装置であって、
前記第1筐体は、前記第2筐体と対向する面に、前記第2筐体に向かって突出するように形成された凸部を有し、
前記凸部と前記第2筐体との間に、前記磁気センサと、前記第1磁性体と、前記第2磁性体と、前記交流導体と、を配置した
電力変換装置。 - 請求項1に記載の電力変換装置であって、
前記第1筐体は、前記第2筐体と対向する面に、前記第2筐体から離れる方向に凹んで形成された凹部を有し、
前記凹部と前記第2筐体との間に、前記磁気センサと、前記第1磁性体と、前記第2磁性体と、前記交流導体と、を配置した
電力変換装置。 - 請求項1に記載の電力変換装置であって、
前記第1磁性体と前記第2磁性体は、それぞれ互いに対向する磁性体凸部を有し、
前記磁性体凸部のそれぞれの凸部分の延長線は、前記磁気センサの上面と前記交流導体の下面よりも、前記第1筐体および前記第2筐体側に形成されている
電力変換装置。 - 請求項1に記載の電力変換装置であって、
前記磁気センサが配置された磁気検出用基板を備え、
前記第1磁性体と前記第2磁性体は、磁性体凸部を有し、
前記磁性体凸部は、前記第1磁性体と前記第2磁性体とを前記磁気検出用基板にそれぞれ固定させる
電力変換装置。 - 請求項1に記載の電力変換装置であって、
前記磁気センサが配置された磁気検出用基板を備え、
前記交流導体は、前記磁気検出用基板上に設けられた配線によって構成され、
前記磁気検出用基板において、前記交流導体が配置されない面に前記磁気センサが配置される
電力変換装置。 - 請求項1に記載の電力変換装置であって、
モータの回転子に接続された角度センサから出力される回転子位置信号を角速度に変換する速度変換部と、
前記磁気センサが出力する磁束検出値を補正する磁束検出感度補正部と、を備え、
前記磁束検出感度補正部は、前記磁気センサから出力される磁束検出値と、前記速度変換部から出力される角速度と、予め設定された角速度と磁束検出感度との関係と、に基づき前記磁束検出値を補正する
電力変換装置。
Priority Applications (5)
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---|---|---|---|
JP2021116682A JP2023012919A (ja) | 2021-07-14 | 2021-07-14 | 電力変換装置 |
PCT/JP2022/008994 WO2023286328A1 (ja) | 2021-07-14 | 2022-03-02 | 電力変換装置 |
DE112022001703.1T DE112022001703T5 (de) | 2021-07-14 | 2022-03-02 | Leistungsumwandlungsvorrichtung |
US18/564,819 US20240275297A1 (en) | 2021-07-14 | 2022-03-02 | Power Conversion Device |
CN202280032447.XA CN117280880A (zh) | 2021-07-14 | 2022-03-02 | 电力转换装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2021116682A JP2023012919A (ja) | 2021-07-14 | 2021-07-14 | 電力変換装置 |
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Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP6030866B2 (ja) * | 2012-06-14 | 2016-11-24 | 矢崎総業株式会社 | 電流センサ |
JP6351210B2 (ja) * | 2013-05-01 | 2018-07-04 | 富士通コンポーネント株式会社 | 電流センサ |
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2021
- 2021-07-14 JP JP2021116682A patent/JP2023012919A/ja active Pending
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2022
- 2022-03-02 DE DE112022001703.1T patent/DE112022001703T5/de active Pending
- 2022-03-02 US US18/564,819 patent/US20240275297A1/en active Pending
- 2022-03-02 CN CN202280032447.XA patent/CN117280880A/zh active Pending
- 2022-03-02 WO PCT/JP2022/008994 patent/WO2023286328A1/ja active Application Filing
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US20240275297A1 (en) | 2024-08-15 |
CN117280880A (zh) | 2023-12-22 |
WO2023286328A1 (ja) | 2023-01-19 |
DE112022001703T5 (de) | 2024-01-11 |
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Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20240917 |