JP2021020893A - ドーパミンd3受容体拮抗作用を有する縮環化合物を含有する医薬組成物 - Google Patents

ドーパミンd3受容体拮抗作用を有する縮環化合物を含有する医薬組成物 Download PDF

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JP2021020893A
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裕之 飛永
Hiroyuki Tobinaga
裕之 飛永
功嗣 増田
Koji Masuda
功嗣 増田
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Abstract

【課題】D3受容体拮抗作用を有する新規な化合物を含有する医薬組成物を提供する。【解決手段】式(IA)’:(式中、Aは、SまたはOであり;R1aは置換若しくは非置換のアルキルオキシ等、R2a〜R2dはそれぞれ独立して水素原子等、環Bは4〜8員非芳香族炭素環等、R3はそれぞれ独立してハロゲン等、rは0〜4の整数、R4は置換若しくは非置換の芳香族複素環式基等)等で示される化合物またはその製薬上許容される塩、を含有する医薬組成物。【選択図】なし

Description

本発明は、ドーパミンD3受容体(以下、D3受容体とする)拮抗作用を有し、D3受容体に起因する疾患の治療および/または予防剤として有用な化合物またはその製薬上許容される塩、およびそれらを含有する医薬組成物に関する。
ドーパミンは、中枢神経系において重要な神経媒介物質である。ドーパミンの生物学的活性は、Gタンパク質共役受容体(GPCR)を通して媒介され、感情、認知、運動機能を含む多様な機能の制御に関与する。ヒトにおいては、5つの異なるドーパミン受容体(D1〜D5)が同定されており、D2、D3およびD4受容体からなるD2様受容体と、D1およびD5受容体からなるD1様受容体の2つのサブタイプに分けられる。
D3受容体は、側坐核、カエハ島、嗅結節などの脳辺縁領域に選択的に分布している。いくつかの研究報告により、D3受容体拮抗剤は、統合失調症、パーキンソン病、薬物依存、ストレスの任意の形態、不安及び睡眠障害などの多くの神経症の治療および/または予防において有用であることが示唆されている。さらに、D3/D2選択的なD3受容体拮抗剤は、D2受容体拮抗剤である既存の抗精神病薬と比べ、D2受容体介在による副作用(錐体外路症状、プロラクチンの上昇、認知機能の低下等)が少ないと考えられている(非特許文献1〜6)。
また、D3受容体拮抗剤は、注意欠如・多動症(AD/HD)の治療および/または予防においても有用であることが示唆されている(非特許文献7)。
従って、D3受容体拮抗活性を有する化合物、特に好ましくはD3/D2選択性の高い化合物は、D3受容体が関与する疾患の治療および/または予防において有用な医薬になる可能性が高い。
特許文献1〜15および19、ならびに非特許文献8、11、12および13には、D3受容体に親和性を有する化合物が記載されているが、実質的に開示された化合物は、いずれも本発明の医薬組成物に係る化合物とは異なる構造を有するものである。特許文献16〜18、ならびに非特許文献9および10に実質的に開示された化合物は、いずれも本発明の医薬組成物に係る化合物とは異なる構造を有するものであり、D3受容体拮抗作用については記載も示唆もされていない。
国際公開第9602249号 国際公開第9738998号 国際公開第9806699号 国際公開第9849145号 国際公開第9850363号 国際公開第9850364号 国際公開第9851671号 国際公開第9959974号 国際公開第9964412号 国際公開第2000/021950号 国際公開第2000/021951 国際公開第2000/024717号 国際公開第2002/040471号 国際公開第2004/069830号 国際公開第2006/050976号 米国特許第5294621号 国際公開第2011/109441号 国際公開第2009/011904号 国際公開第2017/021920号 国際公開第2018/021447号
ドラッグ・ディスカバリー・トゥデイ(Drug Discovery Today)2005年、10巻、13号、917〜925頁 ファーマコロジー&セラピューティクス(Pharmacology & Therapeutics)2001年、90巻、231〜259頁 ジャーナル・オブ・クリニカル・サイキアトリー(Journal of Clinical Psychiatry)2010年、71巻、9号、1131〜1137頁 ニューロサイコファーマコロジー(Neuropsychopharmacology)2012年、37巻、770〜786頁 サイコファーマコロジー(Psychopharmacology)2008年、196巻、1号、157〜165頁 ジャーナル・オブ・クリニカル・サイコファーマコロジー(Journal of Clinical Psychopharmacology)2009年、29巻、6号、571〜575頁 ジャーナル・オブ・ファーマコロジー・アンド・エクスペリメンタル・セラピューティクス(Journal of Pharmacology and Experimental Therapeutics)2013年、344巻、501〜510頁 ケムバイオケム(ChemBioChem)2004年、5巻、508〜518頁 ジャーナル・オブ・メディシナル・ケミストリー(Journal of Medicinal Chemistry)2015年、58巻、5287〜5307頁 バイオオーガニック・アンド・メディシナル・ケミストリー・レターズ(Bioorganic & Medicinal Chemistry Letters)2012年、22巻、14号、4540〜4545頁 バイオオーガニック・アンド・メディシナル・ケミストリー・レターズ(Bioorganic & Medicinal Chemistry Letters)2000年、10巻、2553〜2555号 ジャーナル・オブ・メディシナル・ケミストリー(Journal of Medicinal Chemistry)2003年、46巻、4952〜4964頁 バイオオーガニック・アンド・メディシナル・ケミストリー・レターズ(Bioorganic & Medicinal Chemistry Letters)1997年、7巻、18号、2403〜2408頁
本発明の目的は、D3受容体拮抗作用、および好ましくは高いD3/D2選択性を有し、D3受容体に起因する疾患の治療および/または予防剤として有用な化合物またはその製薬上許容される塩、およびそれらを含有する医薬組成物を提供することにある。
本発明は、例えば、以下に示す発明に関する。
(1)’’式(IA)’もしくは(IB):
Figure 2021020893

(式中、
Aは、SまたはOであり;
1aは、置換若しくは非置換のアルキルオキシ、または置換若しくは非置換の非芳香族炭素環オキシであり;
1bは、置換若しくは非置換のアルキルオキシ、置換若しくは非置換の非芳香族炭素環オキシ、または置換若しくは非置換のアルキルであり;
1dおよびR1eは、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、置換若しくは非置換のC1−C6アルキル、または置換若しくは非置換のC1−C6アルキルオキシであり;
2a〜R2dは、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、置換若しくは非置換のC1−C6アルキル、または置換若しくは非置換のC1−C6アルキルオキシであり;
は、それぞれ独立して、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、置換若しくは非置換のC1−C6アルキル、または置換若しくは非置換のC1−C6アルキルオキシであり;
異なる環構成原子に結合する2つのRは一緒になって、結合または置換若しくは非置換の(C1−C3)架橋を形成してもよく、該(C1−C3)架橋を構成する炭素原子の1つは酸素原子または窒素原子で置き換えられてもよく;
結合手aは−CR2c2d−に結合し;
結合手bは−NH−に結合し;
環Bは非芳香族炭素環または非芳香族複素環であり;
rは0〜4の整数であり;
は、置換若しくは非置換の芳香族炭素環式基、置換若しくは非置換の非芳香族複素環式基、置換若しくは非置換の芳香族複素環式基、−CR5a5b−R、または−CR7a=CR7b−Rであり;
5a、R5b、R7a、およびR7bは、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン、置換若しくは非置換のC1−C6アルキル、または置換若しくは非置換のC1−C6アルキルオキシであり;
は、置換若しくは非置換の非芳香族複素環式基、置換若しくは非置換の芳香族複素環式基、置換若しくは非置換の芳香族複素環オキシ、または置換若しくは非置換の非芳香族複素環オキシであり;
は、置換若しくは非置換の非芳香族複素環式基、または置換若しくは非置換の芳香族複素環式基である)で示される化合物(ただし、以下の(i)〜(viii)に示される化合物を除く:
(i)式(IA)’または(IB)において、Aが、Sであり;R1aまたはR1b
Figure 2021020893

で示される基であり;R1dおよびR1eが水素原子であり;R2a〜R2cが水素原子であり;R2dが水素原子、ヒドロキシ、またはハロゲンであり;
Figure 2021020893

で示される基が、
Figure 2021020893

であり;Rが、非置換の若しくはオキソ、メチル、およびエチルから選択される一以上の基で置換された非芳香族複素環式基、非置換の若しくは1つのメチル基のみで置換された芳香族複素環式基、−CH−R(式中、Rは、1つのメチル基のみで置換された5員芳香族複素環式基(ただし、トリアゾリルを除く)、1つのアルキルオキシ基のみで置換された5員芳香族複素環式基(ただし、トリアゾリルを除く)、1つのメチル基のみで置換されたピリジル、非置換の若しくは1つのメチル基のみで置換されたピリジルオキシ、または1つのメチル基のみで置換されたピリミジルオキシ)、または−CH=CH−R(式中、Rは非置換の芳香族炭素環式基、または1つのメチル基のみで置換された5員芳香族複素環式基)である化合物、
(ii)式(IA)’または(IB)において、Aが、Sであり、R1eが、水素原子であり;R2a〜R2dが水素原子であり;環Bがシクロヘキサン環であり;rが0であり;Rが、
Figure 2021020893

で示される基である化合物、
(iii)式:
Figure 2021020893

(式中、Rが、以下で示される基:
Figure 2021020893

である)で示される化合物、
(iv)式:
Figure 2021020893

(式中、Rが、以下で示される基:
Figure 2021020893

である)で示される化合物、
(v)式:
Figure 2021020893

(式中、Rが、以下で示される基:
Figure 2021020893

である)で示される化合物、
(vi)式:
Figure 2021020893

(式中、Rが、以下で示される基:
Figure 2021020893

である)で示される化合物、
(vii)式:
Figure 2021020893

(式中、R1aが、以下で示される基:
Figure 2021020893

である)で示される化合物、および
(viii)以下の化合物:
Figure 2021020893

Figure 2021020893

)またはその製薬上許容される塩、を含有する医薬組成物。
(1)式(IA)もしくは(IB):
Figure 2021020893

(式中、
1aは、それぞれ独立して、置換若しくは非置換のアルキルオキシ、または置換若しくは非置換の非芳香族炭素環オキシであり;
1bは、置換若しくは非置換のアルキルオキシ、置換若しくは非置換の非芳香族炭素環オキシ、または置換若しくは非置換のアルキルであり;
1dおよびR1eは、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、置換若しくは非置換のC1−C6アルキル、または置換若しくは非置換のC1−C6アルキルオキシであり;
2a〜R2dは、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、置換若しくは非置換のC1−C6アルキル、または置換若しくは非置換のC1−C6アルキルオキシであり;
は、それぞれ独立して、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、置換若しくは非置換のC1−C6アルキル、または置換若しくは非置換のC1−C6アルキルオキシであり;
異なる環構成原子に結合する2つのRは一緒になって、結合または置換若しくは非置換の(C1−C3)架橋を形成してもよく、該(C1−C3)架橋を構成する炭素原子の1つは酸素原子または窒素原子で置き換えられてもよく;
結合手aは−CR2c2d−に結合し;
結合手bは−NH−に結合し;
環Bは非芳香族炭素環または非芳香族複素環であり;
rは0〜4の整数であり;
は、置換若しくは非置換の芳香族炭素環式基、置換若しくは非置換の非芳香族複素環式基、置換若しくは非置換の芳香族複素環式基、−CR5a5b−R、または−CR7a=CR7b−Rであり;
5a、R5b、R7a、およびR7bは、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン、置換若しくは非置換のC1−C6アルキル、または置換若しくは非置換のC1−C6アルキルオキシであり;
は、置換若しくは非置換の非芳香族複素環式基、置換若しくは非置換の芳香族複素環式基、置換若しくは非置換の芳香族複素環オキシ、または置換若しくは非置換の非芳香族複素環オキシであり;
は、置換若しくは非置換の非芳香族複素環式基、または置換若しくは非置換の芳香族複素環式基である)で示される化合物(ただし、以下の(i)〜(viii)に示される化合物を除く:
(i)R1aまたはR1b
Figure 2021020893

で示される基であり;R1dおよびR1eが水素原子であり;R2a〜R2cが水素原子であり;R2dが水素原子、ヒドロキシ、またはハロゲンであり;
Figure 2021020893

で示される基が、
Figure 2021020893

であり;Rが、非置換の若しくはオキソ、メチル、およびエチルから選択される一以上の基で置換された非芳香族複素環式基、非置換の若しくは1つのメチル基のみで置換された芳香族複素環式基、−CH−R(式中、Rは、1つのメチル基のみで置換された5員芳香族複素環式基、1つのアルキルオキシ基のみで置換された5員芳香族複素環式基、1つのメチル基のみで置換されたピリジル、または非置換の若しくは1つのメチル基のみで置換された芳香族複素環オキシ)、または−CH=CH−R(式中、Rは非置換の芳香族炭素環式基、または1つのメチル基のみで置換された芳香族複素環式基)である化合物、
(ii)R1eが、水素原子であり、R2a〜R2dが水素原子であり;環Bがシクロヘキサン環であり;rが0であり;Rが、
Figure 2021020893

で示される基である化合物、
(iii)式:
Figure 2021020893

(式中、Rが、以下で示される基:
Figure 2021020893

である)で示される化合物、
(iv)式:
Figure 2021020893

(式中、Rが、以下で示される基:
Figure 2021020893

である)で示される化合物、
(v)式:
Figure 2021020893

(式中、Rが、以下で示される基:
Figure 2021020893

である)で示される化合物、
(vi)式:
Figure 2021020893

(式中、Rが、以下で示される基:
Figure 2021020893

である)で示される化合物、
(vii)式:
Figure 2021020893

(式中、R1aが、以下で示される基:
Figure 2021020893

である)で示される化合物、および
(viii)以下の化合物:
Figure 2021020893

Figure 2021020893

)またはその製薬上許容される塩、を含有する医薬組成物。
(1)’式(IA)もしくは(IB):
Figure 2021020893

(式中、各記号は上記(1)’’と同意義)で示される、上記(1)’’に記載の化合物またはその製薬上許容される塩、を含有する医薬組成物。
ただし、好ましくは、式(IA)または(IB)において、R1aまたはR1b
Figure 2021020893

で示される基であり;R1dおよびR1eが水素原子であり;R2a〜R2cが水素原子であり;R2dが水素原子、ヒドロキシ、またはハロゲンであり;および、
Figure 2021020893

で示される基が、
Figure 2021020893

であるとき、Rは、ハロアルキルで置換された芳香族複素環式基(該芳香族複素環式基はさらにハロゲンおよびアルキルから選択される1以上の基で置換されていてもよい)、ハロアルキルで置換された非芳香族複素環式基(該非芳香族複素環式基はさらにオキソ、ハロゲン、およびアルキルから選択される1以上の基で置換されていてもよい)、または−CR5a5b−Rであり;R5aおよびR5bは、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン、置換若しくは非置換のC1−C6アルキル、または置換若しくは非置換のC1−C6アルキルオキシであり;ならびに、Rは、置換若しくは非置換のトリアゾリル、または置換若しくは非置換のピラジニルオキシである。
(2)R1aが、非置換の若しくは1以上のハロゲンで置換されたC2−C4アルキルオキシまたは非置換の若しくは1以上のハロゲンで置換されたシクロブチルオキシであり;
1bが、非置換の若しくは1以上のハロゲンで置換されたC2−C4アルキルオキシ、非置換の若しくは1以上のハロゲンで置換されたC2−C4アルキル、非置換の若しくは1以上のハロゲンで置換されたシクロペンチルオキシ、または非置換の若しくは1以上のハロゲンで置換されたシクロブチルオキシである、上記(1)、(1)’、および(1)’’のいずれかに記載の化合物またはその製薬上許容される塩、を含有する医薬組成物。
(3)R1aおよびR1bが、それぞれ独立して、以下で示される基:
Figure 2021020893

(式中、R9aはハロゲンであり;R9bおよびR9cはそれぞれ独立して、水素原子、ハロゲン、またはメチルであり;R10a〜R10fは、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲンまたはメチルであり;R11aおよびR11bは、それぞれ独立して、水素原子またはハロゲンである)である、上記(1)、(2)、(1)’、および(1)’’のいずれかに記載の化合物またはその製薬上許容される塩、を含有する医薬組成物。
(4)R1aおよびR1bが、それぞれ独立して、以下で示される基:
Figure 2021020893

である、上記(1)〜(3)、(1)’、および(1)’’のいずれかに記載の化合物またはその製薬上許容される塩、を含有する医薬組成物。
(5)式(IB):
Figure 2021020893

(式中、R1bは非置換のアルキルオキシまたは非置換の非芳香族炭素環オキシである)
で示される、上記(1)〜(4)、(1)’、および(1)’’のいずれかに記載の化合物またはその製薬上許容される塩、を含有する医薬組成物。
(5)’’式(IA):
Figure 2021020893

(式中、各記号は上記(1)’’と同意義)で示される、上記(1)〜(4)、(1)’、および(1)’’のいずれかに記載の化合物またはその製薬上許容される塩、を含有する医薬組成物。
(6)R1dおよびR1eが、水素原子である、上記(1)〜(5)、(1)’、および(1)’’のいずれかに記載の化合物またはその製薬上許容される塩、を含有する医薬組成物。
(6)’’式(IC)’:
Figure 2021020893

(式中、
Aは、SまたはOであり;
1cは、置換若しくは非置換のC2−C4アルキルオキシ、置換若しくは非置換のシクロブチル、または置換若しくは非置換のシクロブチルオキシであり;
2a〜R2dは、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン、ヒドロキシ、置換若しくは非置換のC1−C6アルキル、または置換若しくは非置換のC1−C6アルキルオキシであり;
は、それぞれ独立して、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、置換若しくは非置換のC1−C6アルキル、または置換若しくは非置換のC1−C6アルキルオキシであり;
異なる環構成原子に結合する2つのRは一緒になって、置換若しくは非置換の(C1−C3)架橋を形成してもよく、該(C1−C3)架橋を構成する炭素原子の1つは酸素原子または窒素原子で置き換えられてもよく;
結合手aは−CR2c2d−に結合し;
結合手bは−NH−に結合し;
環Bは6〜8員非芳香族炭素環、または6〜8員非芳香族複素環であり;
rは0〜4の整数であり;
は、置換若しくは非置換の芳香族炭素環式基、置換若しくは非置換の非芳香族複素環式基、置換若しくは非置換の芳香族複素環式基、−CR5a5b−R、または−CR7a=CR7b−Rであり;
5a、R5b、R7a、およびR7bは、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン、置換若しくは非置換のC1−C6アルキル、または置換若しくは非置換のC1−C6アルキルオキシであり;
は、置換若しくは非置換の非芳香族複素環式基、置換若しくは非置換の芳香族複素環式基、置換若しくは非置換の芳香族複素環オキシ、または置換若しくは非置換の非芳香族複素環オキシであり;
は、置換若しくは非置換の非芳香族複素環式基、または置換若しくは非置換の芳香族複素環式基であり;
ただし、(a)Aが、Sであり、R1cが、置換若しくは非置換のC2−C4アルキルオキシであり;R2a〜R2dが水素原子であるとき、環Bはシクロヘキサン環、ピペリジン環またはスピロヘプタン環であり;
(b)Aが、Sであり、R1cが、置換若しくは非置換のC2−C4アルキルオキシであり;R2a〜R2dが水素原子であり;環Bがシクロヘキサン環であり;およびrが0であるとき、
は、ハロゲンおよびアルキルで置換されたインダゾリル、または−CR5a5b−Rであり;Rは置換若しくは非置換のトリアゾリル、または置換若しくは非置換のピラジニルオキシであり;ならびにR5aおよびR5bは前記と同意義である)で示される化合物(ただし、以下の(i)〜(iii)で示される化合物を除く:
(i)式:
Figure 2021020893

(式中、Rが、以下で示される基:
Figure 2021020893

である)で示される化合物、
(ii)式:
Figure 2021020893

(式中、R1cが、以下で示される基:
Figure 2021020893

である)で示される化合物、および
(iii)以下の化合物:
Figure 2021020893

Figure 2021020893

)またはその製薬上許容される塩、を含有する医薬組成物。
(7)式(IC):
Figure 2021020893

(式中、各記号は上記(6)’’と同意義)で示される、上記(6)’’に記載の化合物またはその製薬上許容される塩、を含有する医薬組成物。
(8)R1cが、
Figure 2021020893

(式中、R12aはハロゲンであり;R12bおよびR12cはそれぞれ独立して、水素原子、ハロゲン、またはメチルであり;R13aおよびR14aは、それぞれ独立して、ハロゲンであり;R13bおよびR14bは、それぞれ独立して、水素原子またはハロゲンである)
である、上記(6)’’または(7)に記載の化合物またはその製薬上許容される塩、を含有する医薬組成物。
(9)’’式(ID−1)’もしくは(IE−1):
Figure 2021020893

(式中、
Aは、SまたはOであり;
は、CR1dまたはNであり;Yは、CR1eまたはNであり;Yは、NまたはCR1fであり;
1d〜R1fは、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、置換若しくは非置換のC1−C6アルキル、または置換若しくは非置換のC1−C6アルキルオキシであり;
1gおよびR1hは、置換若しくは非置換のアルキル、置換若しくは非置換のアルケニル、置換若しくは非置換のアルキニル、置換若しくは非置換のアルキルオキシ、置換若しくは非置換のアルケニルオキシ、置換若しくは非置換のアルキニルオキシ、置換若しくは非置換のアルキルアミノ、置換若しくは非置換のアルケニルアミノ、置換若しくは非置換のアルキニルアミノ、置換若しくは非置換の芳香族炭素環式基、置換若しくは非置換の非芳香族炭素環式基、置換若しくは非置換の芳香族複素環式基、置換若しくは非置換の非芳香族複素環式基、置換若しくは非置換の芳香族炭素環オキシ、置換若しくは非置換の非芳香族炭素環オキシ、置換若しくは非置換の芳香族複素環オキシ、置換若しくは非置換の非芳香族複素環オキシ、置換若しくは非置換の芳香族炭素環アミノ、置換若しくは非置換の非芳香族炭素環アミノ、置換若しくは非置換の芳香族複素環アミノ、または置換若しくは非置換の非芳香族複素環アミノであり;
pは1または2であり;
2a〜R2dは、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、置換若しくは非置換のC1−C6アルキル、または置換若しくは非置換のC1−C6アルキルオキシであり;
15aおよびR15bは、異なる環構成原子に結合し、R15aおよびR15bは一緒になって、置換若しくは非置換の(C1−C3)架橋を形成し、該(C1−C3)架橋を構成する炭素原子の1つは酸素原子または窒素原子で置き換えられてもよく;
16は、それぞれ独立して、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、置換若しくは非置換のC1−C6アルキル、または置換若しくは非置換のC1−C6アルキルオキシであり;
結合手aは−CR2c2d−に結合し;
結合手bは−NH−に結合し;
sは0〜4の整数であり;
は、置換若しくは非置換の芳香族炭素環式基、置換若しくは非置換の非芳香族複素環式基、置換若しくは非置換の芳香族複素環式基、置換若しくは非置換の非芳香族炭素環式基、−(CR5a5b)m−R、または−CR7a=CR7b−Rであり;
mは1〜3の整数であり;
5aは、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン、置換若しくは非置換のC1−C6アルキル、または置換若しくは非置換のC1−C6アルキルオキシであり;
5bは、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン、置換若しくは非置換のC1−C6アルキル、または置換若しくは非置換のC1−C6アルキルオキシであり;
7a、およびR7bは、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン、置換若しくは非置換のC1−C6アルキル、または置換若しくは非置換のC1−C6アルキルオキシであり;
は、置換若しくは非置換の非芳香族複素環式基、置換若しくは非置換の芳香族複素環式基、置換若しくは非置換の非芳香族炭素環式基、置換若しくは非置換の芳香族炭素環式基、置換若しくは非置換の芳香族複素環オキシ、置換若しくは非置換の非芳香族複素環オキシ、置換若しくは非置換の芳香族炭素環オキシ、または置換若しくは非置換の非芳香族炭素環オキシであり;
は、置換若しくは非置換の非芳香族複素環式基、置換若しくは非置換の芳香族複素環式基、置換若しくは非置換の非芳香族炭素環式基、または置換若しくは非置換の芳香族炭素環式基である)で示される化合物またはその製薬上許容される塩、を含有する医薬組成物。
(9)’式(ID−1)もしくは(IE−1):
Figure 2021020893

(式中、各記号は上記(9)’’と同意義である)で示される、上記(9)’’に記載の化合物またはその製薬上許容される塩、を含有する医薬組成物。
(10)’
Figure 2021020893

で示される基が、以下で示される基:
Figure 2021020893

(式中、
はCR17a17b、O、またはNR18であり;
はCR19a19bであり;
17a、R17b、R19a、およびR19bは、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン、またはC1−C6アルキルであり;
18は、水素原子またはC1−C6アルキルであり;その他の各記号は上記(9)’’と同意義)である、上記(1)〜(8)、(1)’、(9)’、(1)’’、(5)’’、(6)’’および(9)’’のいずれかに記載の化合物、またはその製薬上許容される塩、を含有する医薬組成物。
(11)’式(ID−2)もしくは(IE−2):
Figure 2021020893

(式中、
1gおよびR1hは、非置換若しくは1以上のハロゲンで置換されたC1−C6アルキルオキシであり;pは2であり;R2a〜R2dが、水素原子であり;
はCHまたはOであり;XはCHであり;
16は、それぞれ独立して、ハロゲンであり;sは0〜2の整数であり;その他の各記号は上記(9)’と同意義)である、上記(1)〜(8)、(1)’、(9)’、(10)’、(1)’’、(5)’’、(6)’’、および(9)’’のいずれかに記載の化合物またはその製薬上許容される塩、を含有する医薬組成物。
(12)’ 式(IA):
Figure 2021020893

(式中、R1aは、非置換の若しくは1以上のハロゲンで置換されたC2−C4アルキルオキシまたは非置換の若しくは1以上のハロゲンで置換されたシクロブチルオキシであり;R2a〜R2cが、水素原子であり;R2dが、水素原子または置換若しくは非置換のC1−C6アルキルオキシであり;環Bが6〜8員非芳香族炭素環または6〜8員非芳香族複素環であり;
結合手aは−CR2c2d−に結合し;
結合手bは−NH−に結合し;
が、それぞれ独立して、ハロゲン、または異なる環構成原子に結合する2つのRが一緒になって、置換若しくは非置換のC2架橋を形成してもよく;rが、0〜4の整数、好ましくは1〜4の整数であり;Rは上記(1)と同意義)で示される、上記(1)〜(8)、(1)’、(9)’〜(11)’、(1)’’、(5)’’、(6)’’、および(9)’’のいずれかに記載の化合物、またはその製薬上許容される塩、を含有する医薬組成物。
(13)’Rが、置換基群β1で置換されていてもよいフェニル、置換基群β2で置換されていてもよい6員若しくは2環非芳香族複素環式基、置換基群β1で置換されていてもよい6員若しくは2環芳香族複素環式基、−CH−R、または−CH=CH−Rであり;
が、置換基群β2で置換されていてもよい5員若しくは6員非芳香族複素環式基、置換基群β1で置換されていてもよい5員若しくは6員芳香族複素環式基、置換基群β1で置換されていてもよい5員若しくは6員芳香族複素環オキシ、または置換基群β2で置換されていてもよい5員若しくは6員非芳香族複素環オキシであり;
が、置換基群β2で置換されていてもよい5員若しくは6員非芳香族複素環式基、または置換基群β1で置換されていてもよい5員若しくは6員芳香族複素環式基である、上記(1)〜(8)、(1)’、(9)’〜(12)’、(1)’’、(5)’’、(6)’’、および(9)’’のいずれかに記載の化合物またはその製薬上許容される塩、を含有する医薬組成物。
(14)’Rが、以下に示される基:
Figure 2021020893

である、上記(1)〜(8)、(1)’、(9)’〜(13)’ 、(1)’’、(5)’’、(6)’’、および(9)’’のいずれかに記載の化合物またはその製薬上許容される塩、を含有する医薬組成物。
(14)’’Rが、以下に示される基:
Figure 2021020893

である、上記(1)〜(8)、(1)’、(9)’〜(13)’ 、(1)’’、(5)’’、(6)’’、および(9)’’のいずれかに記載の化合物またはその製薬上許容される塩、を含有する医薬組成物。
(15)’上記(1)〜(8)、(1)’、(9)’〜(14)’、(1)’’、(5)’’、(6)’’、(9)’’、および(14)’’のいずれかに記載の化合物(ただし、国際公開第2018/021447号に実施例として記載された化合物を除く)またはその製薬上許容される塩、を含有する医薬組成物。
(9)Rが、置換若しくは非置換のフェニル、置換若しくは非置換のインダゾリル、置換若しくは非置換のピラゾロピリジル、置換若しくは非置換のベンゾトリアゾリル、置換若しくは非置換のピリジル、置換若しくは非置換のイソインドリニル、置換若しくは非置換のジヒドロイソキノリニル、置換若しくは非置換のジヒドロピリジル、−CR5a5b−R、または−CR7a=CR7b−Rであり;
が、置換若しくは非置換のオキサゾリル、置換若しくは非置換のイソオキサゾリル、置換若しくは非置換のオキサジアゾリル、置換若しくは非置換のピラゾリル、置換若しくは非置換のトリアゾリル、置換若しくは非置換のチアゾリル、置換若しくは非置換のチアジアゾリル、置換若しくは非置換のピリミジニル、置換若しくは非置換のピリミジニルオキシ、置換若しくは非置換のピラジニルオキシ、または置換若しくは非置換のイソオキサゾリルオキシであり;
5a、R5b、R7a、およびR7bは、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン、置換若しくは非置換のC1−C6アルキル、または置換若しくは非置換のC1−C6アルキルオキシであり;
が、置換若しくは非置換のピリミジニル、または置換若しくは非置換のピラゾリルである、上記(1)〜(8)、(1)’、(9)’〜(15)’、(1)’’、(5)’’、(6)’’、(9)’’、および(14)’’のいずれかに記載の化合物またはその製薬上許容される塩、を含有する医薬組成物。
(10)Rが、ハロアルキルで置換された芳香族複素環式基(該非芳香族複素環式基はさらにハロゲンおよびアルキルから選択される1以上の基で置換されていてもよい)、ハロアルキルで置換された非芳香族複素環式基(該非芳香族複素環式基はさらにオキソ、ハロゲン、およびアルキルから選択される1以上の基で置換されていてもよい)、または−CR5a5b−Rであり、Rが、置換若しくは非置換のトリアゾリル、または置換若しくは非置換のピラジニルオキシである、上記(1)〜(9)、(1)’、(9)’〜(15)’、(1)’’、(5)’’、(6)’’、(9)’’、および(14)’’のいずれかに記載の化合物またはその製薬上許容される塩、を含有する医薬組成物。
(11)環Bがピペリジン環またはスピロヘプタン環である、上記(1)〜(10)、(1)’、(9)’〜(15)’、(1)’’、(5)’’、(6)’’、(9)’’、および(14)’’のいずれかに記載の化合物またはその製薬上許容される塩、を含有する医薬組成物。
(12)rが1〜4の整数である、上記(1)〜(11)、(1)’、(9)’〜(15)’、(1)’’、(5)’’、(6)’’、(9)’’、および(14)’’のいずれかに記載の化合物またはその製薬上許容される塩、を含有する医薬組成物。
(13)Rが、それぞれ独立して、ハロゲン、または異なる環構成原子に結合する2つのRが一緒になって、置換若しくは非置換のC2架橋を形成してもよい、上記(1)〜(12)、(1)’、(9)’〜(15)’、(1)’’、(5)’’、(6)’’、(9)’’、および(14)’’のいずれかに記載の化合物またはその製薬上許容される塩、を含有する医薬組成物。
(14)R2a〜R2cが、水素原子であり、R2dが、水素原子または置換若しくは非置換のC1−C6アルキルオキシである、上記(1)〜(13)、(1)’、(9)’〜(15)’、(1)’’、(5)’’、(6)’’、(9)’’、および(14)’’のいずれかに記載の化合物またはその製薬上許容される塩、を含有する医薬組成物。
(15)R2dが、置換若しくは非置換のC1−C6アルキルオキシである、上記(1)〜(14)、(1)’、(9)’〜(15)’、(1)’’、(5)’’、(6)’’、(9)’’、および(14)’’のいずれかに記載の化合物またはその製薬上許容される塩、を含有する医薬組成物。
(15)’’Aが、Sである、上記(1)〜(14)、(1)’、(9)’〜(15)’、(1)’’、(5)’’、(6)’’、(9)’’、および(14)’’のいずれかに記載の化合物またはその製薬上許容される塩、を含有する医薬組成物。
(16)’実施例I−010、I−015、I−019、I−023、I−024、I−026、I−027、I−031、I−037、I−043、I−044、I−048、I’−36、I’−37、I’−38、I’−40、I’−41、I’−42、I’−43、I’−44、II−6、II−7、II−8、II−9、II−11、およびII−12からなる群から選択される、上記(1)〜(15)、(1)’、(9)’〜(15)’、(1)’’、(5)’’、(6)’’、(9)’’、(14)’’、および(15)’’のいずれかに記載の化合物またはその製薬上許容される塩、を含有する医薬組成物。
(16)’’実施例I−010、I−015、I−019、I−023、I−024、I−026、I−027、I−031、I−043、I−044、I−048、I’−36、I’−37、I’−38、I’−40、I’−41、I’−42、I’−43、およびI’−44からなる群から選択される、上記(1)〜(15)、(1)’、(9)’〜(15)’、(1)’’、(5)’’、(6)’’、(9)’’、(14)’’、および(15)’’のいずれかに記載の化合物またはその製薬上許容される塩、を含有する医薬組成物。
(17)’実施例I−010、I−015、I−019、I−023、I−024、I−026、I−027、I−031、I−043、I−044、およびI−048からなる群から選択される、上記(1)〜(15)、(1)’、(9)’〜(15)’、(1)’’、(5)’’、(6)’’、(9)’’、(14)’’、(15)’’および(16)’’のいずれかに記載の化合物またはその製薬上許容される塩、を含有する医薬組成物。
(18)’実施例I’−36、I’−37、I’−38、I’−40、I’−41、I’−42、I’−43、およびI’−44からなる群から選択される、上記(1)〜(15)、(1)’、(9)’〜(15)’、(1)’’、(5)’’、(6)’’、(9)’’、(14)’’、(15)’’および(16)’’のいずれかに記載の化合物またはその製薬上許容される塩、を含有する医薬組成物。
(19)’実施例II−6、II−7、II−8、II−9、II−11、およびII−12からなる群から選択される、上記(1)〜(15)、(1)’、(9)’〜(15)’、(1)’’、(5)’’、(6)’’、(9)’’、(14)’’、(15)’’および(16)’’のいずれかに記載の化合物またはその製薬上許容される塩、を含有する医薬組成物。
(16)上記(1)〜(15)、(1)’、(9)’〜(19)’、(1)’’、(5)’’、(6)’’、(9)’’、(14)’’、(15)’’および(16)’’のいずれかに記載の化合物またはその製薬上許容される塩、を含有する医薬組成物。
(17)ドーパミンD3受容体拮抗剤である、上記(1)〜(15)、(1)’、(9)’〜(19)’、(1)’’、(5)’’、(6)’’、(9)’’、(14)’’、(15)’’および(16)’’のいずれかに記載の医薬組成物。
(18)上記(1)〜(15)、(1)’、(9)’〜(19)’、(1)’’、(5)’’、(6)’’、(9)’’、(14)’’、(15)’’および(16)’’のいずれかに記載の化合物またはその製薬上許容される塩、を含有する、ドーパミンD3受容体拮抗剤。
(18)’ドーパミンD3受容体の関与する疾患の治療および/または予防のための、上記(1)〜(15)、(1)’、(9)’〜(19)’、(1)’’、(5)’’、(6)’’、(9)’’、(14)’’、(15)’’および(16)’’のいずれかに記載の医薬組成物。
(19)ドーパミンD3受容体の関与する疾患の治療および/または予防作用を有する、上記(1)〜(15)、(1)’、(9)’〜(19)’、(1)’’、(5)’’、(6)’’、(9)’’、(14)’’、(15)’’および(16)’’のいずれかに記載の医薬組成物。
(20)認知障害、薬物中毒、鬱病、不安症、薬物依存症、ギャンブル依存症、認知症、記憶障害、統合失調症、統合失調感情障害、双極性障害、躁病、精神病性鬱病を含む精神病性障害、偏執症及び妄想を含む精神病、注意欠如・多動症、中毒、および/または強迫性障害の治療および/または予防のための、上記(1)〜(15)、(1)’、(9)’〜(19)’、(1)’’、(5)’’、(6)’’、(9)’’、(14)’’、(15)’’および(16)’’のいずれかに記載の医薬組成物。
(21)注意欠如・多動症の治療および/または予防のための、上記(1)〜(15)、(1)’、(9)’〜(19)’、(1)’’、(5)’’、(6)’’、(9)’’、(14)’’、(15)’’および(16)’’のいずれかに記載の医薬組成物。
(22)上記(1)〜(15)、(1)’、(9)’〜(19)’、(1)’’、(5)’’、(6)’’、(9)’’、(14)’’、(15)’’および(16)’’のいずれかに記載の化合物、またはその製薬上許容される塩、を含有する医薬組成物を投与することを特徴とする、D3受容体の関与する疾患の治療および/または予防方法。
(23)上記(1)〜(15)、(1)’、(9)’〜(19)’、(1)’’、(5)’’、(6)’’、(9)’’、(14)’’、(15)’’および(16)’’のいずれかに記載の化合物、またはその製薬上許容される塩、を含有する医薬組成物を投与することを特徴とする、認知障害、薬物中毒、鬱病、不安症、薬物依存症、ギャンブル依存症、認知症、記憶障害、統合失調症、統合失調感情障害、双極性障害、躁病、精神病性鬱病を含む精神病性障害、偏執症及び妄想を含む精神病、注意欠如・多動症、中毒、および/または強迫性障害の治療および/または予防方法。
(24)上記(1)〜(15)、(1)’、(9)’〜(19)’、(1)’’、(5)’’、(6)’’、(9)’’、(14)’’、(15)’’および(16)’’のいずれかに記載の化合物、またはその製薬上許容される塩、を含有する医薬組成物を投与することを特徴とする、注意欠如・多動症の治療および/または予防方法。
(25)D3受容体の関与する疾患の治療および/または予防剤を製造するための、上記(1)〜(15)、(1)’、(9)’〜(19)’、(1)’’、(5)’’、(6)’’、(9)’’、(14)’’、(15)’’および(16)’’のいずれかに記載の化合物、またはその製薬上許容される塩の使用。
(26)認知障害、薬物中毒、鬱病、不安症、薬物依存症、ギャンブル依存症、認知症、記憶障害、統合失調症、統合失調感情障害、双極性障害、躁病、精神病性鬱病を含む精神病性障害、偏執症及び妄想を含む精神病、注意欠如・多動症、中毒、および/または強迫性障害の治療および/または予防剤を製造するための、上記(1)〜(15)、(1)’、(9)’〜(19)’、(1)’’、(5)’’、(6)’’、(9)’’、(14)’’、(15)’’および(16)’’のいずれかに記載の化合物、またはその製薬上許容される塩、を含有する医薬組成物の使用。
(27)注意欠如・多動症の治療および/または予防剤を製造するための、上記(1)〜(15)、(1)’、(9)’〜(19)’、(1)’’、(5)’’、(6)’’、(9)’’、(14)’’、(15)’’および(16)’’のいずれかに記載の化合物、またはその製薬上許容される塩、を含有する医薬組成物の使用。
(28)D3受容体の関与する疾患の治療および/または予防に使用するための、上記(1)〜(15)、(1)’、および(9)’〜(19)’、(1)’’、(5)’’、(6)’’、(9)’’、(14)’’、(15)’’および(16)’’のいずれかに記載の化合物、またはその製薬上許容される塩、を含有する医薬組成物。
(29)認知障害、薬物中毒、鬱病、不安症、薬物依存症、ギャンブル依存症、認知症、記憶障害、統合失調症、統合失調感情障害、双極性障害、躁病、精神病性鬱病を含む精神病性障害、偏執症及び妄想を含む精神病、注意欠如・多動症、中毒、および/または強迫性障害の治療および/または予防に使用するための、上記(1)〜(15)、(1)’、(9)’〜(19)’、(1)’’、(5)’’、(6)’’、(9)’’、(14)’’、(15)’’および(16)’’のいずれかに記載の化合物、またはその製薬上許容される塩、を含有する医薬組成物。
(30)注意欠如・多動症の治療および/または予防に使用するための、上記(1)〜(15)、(1)’、(9)’〜(19)’、(1)’’、(5)’’、(6)’’、(9)’’、(14)’’、(15)’’および(16)’’のいずれかに記載の化合物、またはその製薬上許容される塩、を含有する医薬組成物。
(101)上記(1)〜(15)、(1)’、(9)’〜(19)’、(1)’’、(5)’’、(6)’’、(9)’’、(14)’’、(15)’’および(16)’’のいずれかに記載の化合物、またはその製薬上許容される塩を含有する、経口投与のための医薬組成物。
(102)錠剤、散剤、顆粒剤、カプセル剤、丸剤、フィルム剤、懸濁剤、乳剤、エリキシル剤、シロップ剤、リモナーデ剤、酒精剤、芳香水剤、エキス剤、煎剤またはチンキ剤である、上記(101)記載の医薬組成物。
(103)糖衣錠、フィルムコーティング錠、腸溶性コーティング錠、徐放錠、トローチ錠、舌下錠、バッカル錠、チュアブル錠、口腔内崩壊錠、ドライシロップ、ソフトカプセル剤、マイクロカプセル剤または徐放性カプセル剤である、上記(102)記載の医薬組成物。
(104)上記(1)〜(15)、(1)’、(9)’〜(19)’、(1)’’、(5)’’、(6)’’、(9)’’、(14)’’、(15)’’および(16)’’のいずれかに記載の化合物、またはその製薬上許容される塩を含有する、非経口投与のための医薬組成物。
(105)経皮、皮下、静脈内、動脈内、筋肉内、腹腔内、経粘膜、吸入、経鼻、点眼、点耳または膣内投与のための、上記(104)記載の医薬組成物。
(106)注射剤、点滴剤、点眼剤、点鼻剤、点耳剤、エアゾール剤、吸入剤、ローション剤、注入剤、塗布剤、含嗽剤、浣腸剤、軟膏剤、硬膏剤、ゼリー剤、クリーム剤、貼付剤、パップ剤、外用散剤または坐剤である、上記(104)または(105)記載の医薬組成物。
(107)上記(1)〜(15)、(1)’、(9)’〜(19)’、(1)’’、(5)’’、(6)’’、(9)’’、(14)’’、(15)’’および(16)’’のいずれかに記載の化合物、またはその製薬上許容される塩を含有する、小児用または高齢者用の医薬組成物。
本発明に係る化合物は、D3受容体に対する拮抗作用、および好ましくは高いD3/D2選択性を有し、D3受容体の関与する疾患の治療剤および/または予防剤として有用である。
投与量0.3、1および3mg/kgにおける、化合物I−015のラット ドーパミンD3受容体占有率の測定結果を示す。横軸は投与量を示し、縦軸は、占有率(%)を示す。 化合物I−037(3 mg/kg、経口投与)および基剤対照群のラット衝動性抑制作用の試験結果を示す。縦軸は、5日間の総試行回数50回中に大報酬を選択した回数を示す。
以下に本明細書において用いられる各用語の意味を説明する。各用語は特に断りのない限り、単独で用いられる場合も、または他の用語と組み合わせて用いられる場合も、同一の意味で用いられる。
「からなる」という用語は、構成要件のみを有することを意味する。
「含む」という用語は、構成要件に限定されず、記載されていない要素を排除しないことを意味する。
「ハロゲン」とは、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、およびヨウ素原子を包含する。フッ素原子、および塩素原子が好ましく、特にフッ素原子が好ましい。
「アルキル」とは、炭素数1〜15、好ましくは炭素数1〜10、より好ましくは炭素数1〜6、さらに好ましくは炭素数1〜4の直鎖又は分枝状の炭化水素基を包含する。例えば、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、n−ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、n−ヘキシル、イソヘキシル、n−へプチル、イソヘプチル、n−オクチル、イソオクチル、n−ノニル、n−デシル等が挙げられる。
「アルキル」および「C1−C6アルキル」の好ましい態様として、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、n−ペンチルが挙げられる。さらに好ましい態様として、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、tert−ブチルが挙げられる。
「C2−C4アルキル」としては、例えばエチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチルが挙げられ、より好ましくはエチル、n−プロピル、およびイソプロピルが挙げられる。
「アルケニル」とは、任意の位置に1以上の二重結合を有する、炭素数2〜15、好ましくは炭素数2〜10、より好ましくは炭素数2〜6、さらに好ましくは炭素数2〜4の直鎖又は分枝状の炭化水素基を包含する。例えば、ビニル、アリル、プロペニル、イソプロペニル、ブテニル、イソブテニル、プレニル、ブタジエニル、ペンテニル、イソペンテニル、ペンタジエニル、ヘキセニル、イソヘキセニル、ヘキサジエニル、ヘプテニル、オクテニル、ノネニル、デセニル、ウンデセニル、ドデセニル、トリデセニル、テトラデセニル、ペンタデセニル等が挙げられる。
「アルケニル」の好ましい態様として、ビニル、アリル、プロペニル、イソプロペニル、ブテニルが挙げられる。
「アルキニル」とは、任意の位置に1以上の三重結合を有する、炭素数2〜10、好ましくは炭素数2〜8、さらに好ましくは炭素数2〜6、さらに好ましくは炭素数2〜4の直鎖又は分枝状の炭化水素基を包含する。さらに任意の位置に二重結合を有していてもよい。例えば、エチニル、プロピニル、ブチニル、ペンチニル、ヘキシニル、ヘプチニル、オクチニル、ノニニル、デシニル等を包含する。
「アルキニル」の好ましい態様として、エチニル、プロピニル、ブチニル、ペンチニルが挙げられる。
「芳香族炭素環」とは、単環または2環以上の、環状芳香族炭化水素環を意味する。例えば、ベンゼン環、ナフタレン環、アントラセン環、フェナントレン環等が挙げられる。
「芳香族炭素環」の好ましい態様として、ベンゼン環が挙げられる。
「芳香族炭素環式基」とは、単環または2環以上の、環状芳香族炭化水素基を意味する。例えば、フェニル、ナフチル、アントリル、フェナントリル等が挙げられる。
「芳香族炭素環式基」の好ましい態様として、フェニルが挙げられる。
「非芳香族炭素環」とは、単環または2環以上の、環状飽和炭化水素環または環状非芳香族不飽和炭化水素環を意味する。2環以上の非芳香族炭素環は、単環または2環以上の非芳香族炭素環に、上記「芳香族炭素環」における環が縮合したものも包含する。
さらに、「非芳香族炭素環」は、以下のように架橋している環、またはスピロ環も包含する。
Figure 2021020893

単環の非芳香族炭素環としては、炭素数3〜16が好ましく、より好ましくは炭素数3〜12、さらに好ましくは炭素数3〜6である。例えば、シクロヘキサン、シクロヘキセン、シクロヘキサジエン等の「6員非芳香族炭素環」、シクロプロパン、シクロブタン、シクロペンタン、シクロヘプタン、シクロオクタン、シクロノナン、シクロデカン、シクロプロペン、シクロブテン、シクロペンテン、シクロヘプテン等が挙げられる。
2環以上の非芳香族炭素環としては、例えば、スピロヘプタン、ビシクロオクタン、インダン、インデン、アセナフタレン、テトラヒドロナフタレン、フルオレン等が挙げられる。
非芳香族炭素環の別の態様としては、6〜8員非芳香族炭素環が挙げられる。6〜8員非芳香族炭素環としては、例えば、シクロヘキサン、スピロヘプタン、ビシクロオクタン等が挙げられ、例えば、シクロヘキサンが挙げられる。
「スピロヘプタン環」の好ましい態様としては、以下で示される環が挙げられる。
Figure 2021020893

「ビシクロオクタン環」としては、以下で示される環が挙げられる。
Figure 2021020893

「非芳香族炭素環式基」とは、単環または2環以上の、環状飽和炭化水素基または環状非芳香族不飽和炭化水素基を意味する。2環以上の「非芳香族炭素環式基」は、単環または2環以上の非芳香族炭素環式基に、上記「芳香族炭素環式基」における環が縮合したものも包含する。
さらに、「非芳香族炭素環式基」は、以下のように架橋している基、またはスピロ環を形成する基も包含する。
Figure 2021020893

単環の非芳香族炭素環式基としては、炭素数3〜16が好ましく、より好ましくは炭素数3〜12、さらに好ましくは炭素数3〜6である。例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル、シクロノニル、シクロデシル、シクロプロペニル、シクロブテニル、シクロペンテニル、シクロヘキセニル、シクロヘプテニル、シクロヘキサジエニル等が挙げられる。
2環以上の非芳香族炭素環式基としては、例えば、インダニル、インデニル、アセナフチル、テトラヒドロナフチル、フルオレニル等が挙げられる。
「芳香族複素環」とは、O、SおよびNから任意に選択される同一または異なるヘテロ原子を環内に1以上有する、単環または2環以上の、芳香族環を意味する。
2環以上の芳香族複素環は、単環または2環以上の芳香族複素環に、上記「芳香族炭素環」における環が縮合したものも包含する。
単環の芳香族複素環としては、5〜8員が好ましく、より好ましくは5員または6員である。例えば、ピロール、イミダゾール、ピラゾール、トリアゾール、テトラゾール、フラン、チオフェン、イソオキサゾール、オキサゾール、オキサジアゾール、イソチアゾール、チアゾール、チアジアゾール等の「5員芳香族複素環」、およびピリジン、ピリダジン、ピリミジン、ピラジン、トリアジン等の「6員芳香族複素環」等が挙げられる。
2環の芳香族複素環としては、例えば、インドール、イソインドール、インダゾール、インドリジン、キノリン、イソキノリン、シンノリン、フタラジン、キナゾリン、ナフチリジン、キノキサリン、プリン、プテリジン、ベンズイミダゾール、ベンズイソオキサゾール、ベンズオキサゾール、ベンズオキサジアゾール、ベンズイソチアゾール、ベンゾチアゾール、ベンゾチアジアゾール、ベンゾフラン、イソベンゾフラン、ベンゾチオフェン、ベンゾトリアゾール、ピラゾロピリジン、イミダゾピリジン、トリアゾロピリジン、イミダゾチアゾール、ピラジノピリダジン、オキサゾロピリジン、チアゾロピリジン等が挙げられる。
3環以上の芳香族複素環としては、例えば、カルバゾール、アクリジン、キサンテン、フェノチアジン、フェノキサチイン、フェノキサジン、ジベンゾフラン等が挙げられる。
「芳香族複素環式基」とは、O、SおよびNから任意に選択される同一または異なるヘテロ原子を環内に1以上有する、単環または2環以上の、芳香族環式基を意味する。2環以上の芳香族複素環式基は、単環または2環以上の芳香族複素環式基に、上記「芳香族炭素環式基」における環が縮合したものも包含する。
単環の芳香族複素環式基としては、5〜8員が好ましく、より好ましくは5員または6員である。例えば、ピロリル、イミダゾリル、ピラゾリル、トリアゾリル、、テトラゾリル、フリル、チエニル、イソオキサゾリル、オキサゾリル、オキサジアゾリル、イソチアゾリル、チアゾリル、チアジアゾリル等の「5員芳香族複素環式基」、およびピリジル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピラジニル、トリアジニル等の「6員芳香族複素環式基」が挙げられる。
2環の芳香族複素環式基としては、例えば、インドリル、イソインドリル、インダゾリル、インドリジニル、キノリニル、イソキノリニル、シンノリニル、フタラジニル、キナゾリニル、ナフチリジニル、キノキサリニル、プリニル、プテリジニル、ベンズイミダゾリル、ベンズイソオキサゾリル、ベンズオキサゾリル、ベンズオキサジアゾリル、ベンズイソチアゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾチアジアゾリル、ベンゾフリル、イソベンゾフリル、ベンゾチエニル、ベンゾトリアゾリル、ピラゾロピリジル、イミダゾピリジル、トリアゾロピリジル、イミダゾチアゾリル、ピラジノピリダジニル、オキサゾロピリジル、チアゾロピリジル等が挙げられる。
3環以上の芳香族複素環式基としては、例えば、カルバゾリル、アクリジニル、キサンテニル、フェノチアジニル、フェノキサチイニル、フェノキサジニル、ジベンゾフリル等が挙げられる。
「非芳香族複素環」とは、O、SおよびNから任意に選択される同一または異なるヘテロ原子を環内に1以上有する、単環または2環以上の、環状非芳香族環を意味する。
2環以上の非芳香族複素環は、単環または2環以上の非芳香族複素環に、上記「芳香族炭素環」、「非芳香族炭素環」、および/または「芳香族複素環」におけるそれぞれの環が縮合したものも包含する。さらには、2環以上の非芳香族複素環は、単環または2環以上の芳香族複素環に、上記「非芳香族炭素環」における環が縮合したものも包含する。
さらに、「非芳香族複素環」は、以下のように架橋している環、またはスピロ環も包含する。
Figure 2021020893

単環の非芳香族複素環としては、3〜8員が好ましく、より好ましくは3〜6員、より好ましくは5員または6員である。例えば、チアゾリジン、ピロリジン、ピロリン、イミダゾリジン、イミダゾリン、ピラゾリジン、ピラゾリン、テトラヒドロフラン、ジヒドロチアゾール、テトラヒドロチアゾール、テトラヒドロイソチアゾール、ジオキソラン、ジオキソリン等の「5員非芳香族複素環」、ジオキサン、チアン、ピペリジン、ピペラジン、モルホリン、チオモルホリン、ジヒドロピリジン、テトラヒドロピリジン、テトラヒドロピラン、ジヒドロオキサジン、テトラヒドロピリダジン、ヘキサヒドロピリミジン、チアジン等の「6員非芳香族複素環」、および、チイラン、オキシラン、オキセタン、オキサチオラン、アゼチジン、ヘキサヒドロアゼピン、テトラヒドロジアゼピン、ジオキサジン、アジリジン、オキセパン、チオラン、チイン等が挙げられる。
2環の非芳香族複素環としては、例えば、オキサビシクロオクタン、インドリン、イソインドリン、クロマン、イソクロマン、ジヒドロベンゾフラン、ジヒドロイソベンゾフラン、ジヒドロキノリン、ジヒドロイソキノリン、テトラヒドロキノリン、テトラヒドロイソキノリン等が挙げられる。
非芳香族炭素環の別の態様としては、6〜8員非芳香族複素環が挙げられる。6〜8員非芳香族複素環としては、例えば、ピペリジン、テトラヒドロピラン、オキサビシクロオクタン等が挙げられ、例えば、テトラヒドロピランが挙げられる。
「オキサビシクロオクタン環」としては、例えば、以下で示される環が挙げられる。
Figure 2021020893

「非芳香族複素環式基」とは、O、SおよびNから任意に選択される同一または異なるヘテロ原子を環内に1以上有する、単環または2環以上の、環状非芳香族環式基を意味する。2環以上の非芳香族複素環式基は、単環または2環以上の非芳香族複素環式基に、上記「芳香族炭素環式基」、「非芳香族炭素環式基」、および/または「芳香族複素環式基」におけるそれぞれの環が縮合したものも包含する。
さらに、「非芳香族複素環式基」は、以下のように架橋している基、またはスピロ環を形成する基も包含する。
Figure 2021020893

単環の非芳香族複素環式基としては、3〜8員が好ましく、より好ましくは5員または6員である。例えば、チアゾリジニル、ピロリジニル、ピロリニル、イミダゾリジニル、イミダゾリニル、ピラゾリジニル、ピラゾリニル、テトラヒドロフリル、ジヒドロチアゾリル、テトラヒドロチアゾリル、テトラヒドロイソチアゾリル、ジオキソラニル、ジオキソリニル等の「5員非芳香族複素環式基」、ジオキサニル、チアニル、ピペリジル、ピペラジニル、モルホリニル、モルホリノ、チオモルホリニル、チオモルホリノ、ジヒドロピリジル、テトラヒドロピリジル、テトラヒドロピラニル、ジヒドロオキサジニル、テトラヒドロピリダジニル、ヘキサヒドロピリミジニル、チアジニル等の「6員非芳香族複素環式基」、チイラニル、オキシラニル、オキセタニル、オキサチオラニル、アゼチジニル、ヘキサヒドロアゼピニル、テトラヒドロジアゼピニル、ジオキサジニル、アジリジニル、オキセパニル、チオラニル、チイニル等が挙げられる。
2環の非芳香族複素環式基としては、例えば、インドリニル、イソインドリニル、クロマニル、イソクロマニル、ジヒドロベンゾフリル、ジヒドロイソベンゾフリル、ジヒドロキノリニル、ジヒドロイソキノリニル、テトラヒドロキノリニル、テトラヒドロイソキノリニル等が挙げられる。
「ヒドロキシアルキル」とは、1以上のヒドロキシ基が、上記「アルキル」の炭素原子に結合している水素原子と置き換わった基を意味する。例えば、ヒドロキシメチル、1−ヒドロキシエチル、2−ヒドロキシエチル、1−ヒドロキシプロピル、2−ヒドロキシプロピル、1,2−ヒドロキシエチル等が挙げられる。
「ヒドロキシアルキル」の好ましい態様として、ヒドロキシメチルが挙げられる。
「アルキルオキシ」とは、上記「アルキル」が酸素原子に結合した基を意味する。例えば、メトキシ、エトキシ、n−プロピルオキシ、イソプロピルオキシ、n−ブチルオキシ、tert−ブチルオキシ、イソブチルオキシ、sec−ブチルオキシ、ペンチルオキシ、イソペンチルオキシ、へキシルオキシ等が挙げられる。
「アルキルオキシ」および「C1−C6アルキルオキシ」の好ましい態様として、メトキシ、エトキシ、n−プロピルオキシ、イソプロピルオキシ、tert−ブチルオキシが挙げられる。
「C2−C4アルキルオキシ」としては、例えばエチルオキシ、n−プロピルオキシ、イソプロピルオキシ、n−ブチルオキシ、イソブチルオキシ、sec−ブチルオキシ、tert−ブチルオキシが挙げられ、より好ましくはエチルオキシ、n−プロピルオキシ、およびイソプロピルオキシが挙げられる。
「アルケニルオキシ」とは、上記「アルケニル」が酸素原子に結合した基を意味する。例えば、ビニルオキシ、アリルオキシ、1−プロペニルオキシ、2−ブテニルオキシ、2−ペンテニルオキシ、2−ヘキセニルオキシ、2−ヘプテニルオキシ、2−オクテニルオキシ等が挙げられる。
「アルキニルオキシ」とは、上記「アルキニル」が酸素原子に結合した基を意味する。
例えば、エチニルオキシ、1−プロピニルオキシ、2−プロピニルオキシ、2−ブチニルオキシ、2−ペンチニルオキシ、2−ヘキシニルオキシ、2−ヘプチニルオキシ、2−オクチニルオキシ等が挙げられる。
「ハロアルキル」とは、1以上の上記「ハロゲン」が上記「アルキル」に結合した基を意味する。例えば、モノフルオロメチル、モノフルオロエチル、モノフルオロプロピル、2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピル、モノクロロメチル、トリフルオロメチル、トリクロロメチル、2,2,2−トリフルオロエチル、2,2,2−トリクロロエチル、1,2−ジブロモエチル、1,1,1−トリフルオロプロパン−2−イル等が挙げられる。
「ハロアルキル」の好ましい態様として、ジフルオロメチル、トリフルオロエチル、ジフルオロエチル、トリフルオロメチル、トリクロロメチルが挙げられる。
「ハロアルキルオキシ」とは、上記「ハロアルキル」が酸素原子に結合した基を意味する。例えば、モノフルオロメトキシ、モノフルオロエトキシ、トリフルオロメトキシ、トリクロロメトキシ、トリフルオロエトキシ、トリクロロエトキシ等が挙げられる。
「ハロアルキルオキシ」の好ましい態様として、トリフルオロエトキシ、ジフルオロエトキシ、トリフルオロメトキシ、トリクロロメトキシが挙げられる。
「アルキルカルボニル」とは、上記「アルキル」がカルボニル基に結合した基を意味する。例えば、メチルカルボニル、エチルカルボニル、プロピルカルボニル、イソプロピルカルボニル、tert−ブチルカルボニル、イソブチルカルボニル、sec−ブチルカルボニル、ペンチルカルボニル、イソペンチルカルボニル、へキシルカルボニル等が挙げられる。
「アルキルカルボニル」の好ましい態様として、メチルカルボニル、エチルカルボニル、n−プロピルカルボニルが挙げられる。
「アルケニルカルボニル」とは、上記「アルケニル」がカルボニル基に結合した基を意味する。例えば、エチレニルカルボニル、プロペニルカルボニル等が挙げられる。
「アルキニルカルボニル」とは、上記「アルキニル」がカルボニル基に結合した基を意味する。例えば、エチニルカルボニル、プロピニルカルボニル等が挙げられる。
「アルキルアミノ」とは、「モノアルキルアミノ」および「ジアルキルアミノ」を包含する。
「モノアルキルアミノ」とは、上記「アルキル」がアミノ基の窒素原子と結合している水素原子1個と置き換わった基を意味する。例えば、メチルアミノ、エチルアミノ、イソプロピルアミノ等が挙げられる。
「モノアルキルアミノ」の好ましい態様として、メチルアミノ、エチルアミノが挙げられる。
「ジアルキルアミノ」とは、上記「アルキル」がアミノ基の窒素原子と結合している水素原子2個と置き換わった基を意味する。2個のアルキル基は、同一でも異なっていてもよい。例えば、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、N,N−ジイソプロピルアミノ、N−メチル−N−エチルアミノ、N−イソプロピル−N−エチルアミノ等が挙げられる。
「ジアルキルアミノ」の好ましい態様として、ジメチルアミノ、ジエチルアミノが挙げられる。
「アルキルスルホニル」とは、上記「アルキル」がスルホニル基に結合した基を意味する。例えば、メチルスルホニル、エチルスルホニル、プロピルスルホニル、イソプロピルスルホニル、tert−ブチルスルホニル、イソブチルスルホニル、sec−ブチルスルホニル等が挙げられる。
「アルキルスルホニル」の好ましい態様として、メチルスルホニル、エチルスルホニルが挙げられる。
「アルケニルスルホニル」とは、上記「アルケニル」がスルホニル基に結合した基を意味する。例えば、エチレニルスルホニル、プロペニルスルホニル等が挙げられる。
「アルキニルスルホニル」とは、上記「アルキニル」がスルホニル基に結合した基を意味する。例えば、エチニルスルホニル、プロピニルスルホニル等が挙げられる。
「アルキルカルボニルアミノ」とは、「モノアルキルカルボニルアミノ」および「ジアルキルカルボニルアミノ」を包含する。
「モノアルキルカルボニルアミノ」とは、上記「アルキルカルボニル」がアミノ基の窒素原子と結合している水素原子1個と置き換わった基を意味する。例えば、メチルカルボニルアミノ、エチルカルボニルアミノ、プロピルカルボニルアミノ、イソプロピルカルボニルアミノ、tert−ブチルカルボニルアミノ、イソブチルカルボニルアミノ、sec−ブチルカルボニルアミノ等が挙げられる。
「モノアルキルカルボニルアミノ」の好ましい態様としては、メチルカルボニルアミノ、エチルカルボニルアミノが挙げられる。
「ジアルキルカルボニルアミノ」とは、上記「アルキルカルボニル」がアミノ基の窒素原子と結合している水素原子2個と置き換わった基を意味する。2個のアルキルカルボニル基は、同一でも異なっていてもよい。例えば、ジメチルカルボニルアミノ、ジエチルカルボニルアミノ、N,N−ジイソプロピルカルボニルアミノ、エチルカルボニルメチルカルボニルアミノ等が挙げられる。
「ジアルキルカルボニルアミノ」の好ましい態様として、ジメチルカルボニルアミノ、ジエチルカルボニルアミノが挙げられる。
「アルキルイミノ」とは、上記「アルキル」がイミノ基の窒素原子と結合している水素原子と置き換わった基を意味する。例えば、メチルイミノ、エチルイミノ、n−プロピルイミノ、イソプロピルイミノ等が挙げられる。
「アルキルオキシイミノ」とは、上記「アルキルオキシ」がイミノ基の窒素原子と結合している水素原子と置き換わった基を意味する。例えば、メチルオキシイミノ、エチルオキシイミノ、n−プロピルオキシイミノ、イソプロピルオキシイミノ等が挙げられる。
「アルキルスルホニルアミノ」とは、「モノアルキルスルホニルアミノ」および「ジアルキルスルホニルアミノ」を包含する。
「モノアルキルスルホニルアミノ」とは、上記「アルキルスルホニル」がアミノ基の窒素原子と結合している水素原子1個と置き換わった基を意味する。例えば、メチルスルホニルアミノ、エチルスルホニルアミノ、プロピルスルホニルアミノ、イソプロピルスルホニルアミノ、tert−ブチルスルホニルアミノ、イソブチルスルホニルアミノ、sec−ブチルスルホニルアミノ等が挙げられる。
「モノアルキルスルホニルアミノ」の好ましい態様としては、メチルスルホニルアミノ、エチルスルホニルアミノが挙げられる。
「ジアルキルスルホニルアミノ」とは、上記「アルキルスルホニル」がアミノ基の窒素原子と結合している水素原子2個と置き換わった基を意味する。2個のアルキルスルホニル基は、同一でも異なっていてもよい。例えば、ジメチルスルホニルアミノ、ジエチルスルホニルアミノ、N,N−ジイソプロピルスルホニルアミノ等が挙げられる。
「ジアルキルスルホニルアミノ」の好ましい態様として、ジメチルスルホニルアミノ、ジエチルスルホニルアミノが挙げられる。
「アルキルカルボニルオキシ」とは、上記「アルキルカルボニル」が酸素原子に結合した基を意味する。例えば、メチルカルボニルオキシ、エチルカルボニルオキシ、プロピルカルボニルオキシ、イソプロピルカルボニルオキシ、tert−ブチルカルボニルオキシ、イソブチルカルボニルオキシ、sec−ブチルカルボニルオキシ等が挙げられる。
「アルキルカルボニルオキシ」の好ましい態様としては、メチルカルボニルオキシ、エチルカルボニルオキシが挙げられる。
「アルケニルカルボニルオキシ」とは、上記「アルケニルカルボニル」が酸素原子に結合した基を意味する。例えば、エチレニルカルボニルオキシ、プロペニルカルボニルオキシ等が挙げられる。
「アルキニルカルボニルオキシ」とは、上記「アルキニルカルボニル」が酸素原子に結合した基を意味する。例えば、エチニルカルボニルオキシ、プロピニルカルボニルオキシ等が挙げられる。
「アルキルオキシカルボニル」とは、上記「アルキルオキシ」がカルボニル基に結合した基を意味する。例えば、メチルオキシカルボニル、エチルオキシカルボニル、プロピルオキシカルボニル、イソプロピルオキシカルボニル、tert−ブチルオキシカルボニル、イソブチルオキシカルボニル、sec−ブチルオキシカルボニル、ペンチルオキシカルボニル、イソペンチルオキシカルボニル、へキシルオキシカルボニル等が挙げられる。
「アルキルオキシカルボニル」の好ましい態様としては、メチルオキシカルボニル、エチルオキシカルボニル、プロピルオキシカルボニルが挙げられる。
「アルケニルオキシカルボニル」とは、上記「アルケニルオキシ」がカルボニル基に結合した基を意味する。例えば、エチレニルオキシカルボニル、プロペニルオキシカルボニル等が挙げられる。
「アルキニルオキシカルボニル」とは、上記「アルキニルオキシ」がカルボニル基に結合した基を意味する。例えば、エチニルオキシカルボニル、プロピニルオキシカルボニル等が挙げられる。
「アルキルスルファニル」とは、上記「アルキル」がスルファニル基の硫黄原子と結合している水素原子と置き換わった基を意味する。例えば、メチルスルファニル、エチルスルファニル、n−プロピルスルファニル、イソプロピルスルファニル等が挙げられる。
「アルケニルスルファニル」とは、上記「アルケニル」がスルファニル基の硫黄原子と結合している水素原子と置き換わった基を意味する。例えば、エチレニルスルファニル、プロペニルスルファニル等が挙げられる。
「アルキニルスルファニル」とは、上記「アルキニル」がスルファニル基の硫黄原子と結合している水素原子と置き換わった基を意味する。例えば、エチニルスルファニル、プロピニルスルファニル等が挙げられる。
「アルキルスルフィニル」とは、上記「アルキル」がスルフィニル基に結合した基を意味する。例えば、メチルスルフィニル、エチルスルフィニル、n−プロピルスルフィニル、イソプロピルスルフィニル等が挙げられる。
「アルケニルスルフィニル」とは、上記「アルケニル」がスルフィニル基に結合した基を意味する。例えば、エチレニルスルフィニル、プロペニルスルフィニル等が挙げられる。
「アルキニルスルフィニル」とは、上記「アルキニル」がスルフィニル基に結合した基を意味する。例えば、エチニルスルフィニル、プロピニルスルフィニル等が挙げられる。
「アルキルカルバモイル」とは、「モノアルキルカルバモイル」および「ジアルキルカルバモイル」を包含する。
「モノアルキルカルバモイル」とは、上記「アルキル」がカルバモイル基の窒素原子と結合している水素原子1個と置き換わった基を意味する。例えば、メチルカルバモイル、エチルカルバモイル等が挙げられる。
「ジアルキルカルバモイル」とは、上記「アルキル」がカルバモイル基の窒素原子と結合している水素原子2個と置き換わった基を意味する。2個のアルキル基は、同一でも異なっていてもよい。例えば、ジメチルカルバモイル、ジエチルカルバモイル、エチルメチルカルバモイル等が挙げられる。
「アルキルスルファモイル」とは、「モノアルキルスルファモイル」および「ジアルキルスルファモイル」を包含する。
「モノアルキルスルファモイル」とは、上記「アルキル」がスルファモイル基の窒素原子と結合している水素原子1個と置き換わった基を意味する。例えば、メチルスルファモイル、エチルスルファモイル等が挙げられる。
「ジアルキルスルファモイル」とは、上記「アルキル」がスルファモイル基の窒素原子と結合している水素原子2個と置き換わった基を意味する。2個のアルキル基は、同一でも異なっていてもよい。例えば、ジメチルスルファモイル、ジエチルスルファモイル、エチルメチルスルファモイル等が挙げられる。
「芳香族炭素環アルキル」、「非芳香族炭素環アルキル」、「芳香族複素環アルキル」、および「非芳香族複素環アルキル」のアルキル部分も、上記「アルキル」と同様である。
「芳香族炭素環アルキル」とは、1以上の上記「芳香族炭素環式基」で置換されているアルキルを意味する。例えば、ベンジル、フェネチル、フェニルプロピル、ベンズヒドリル、トリチル、ナフチルメチル、以下に示される基
Figure 2021020893

等が挙げられる。
「芳香族炭素環アルキル」の好ましい態様としては、ベンジル、フェネチル、ベンズヒドリルが挙げられる。
「非芳香族炭素環アルキル」とは、1以上の上記「非芳香族炭素環式基」で置換されているアルキルを意味する。また、「非芳香族炭素環アルキル」は、アルキル部分が上記「芳香族炭素環式基」で置換されている「非芳香族炭素環アルキル」も包含する。例えば、シクロプロピルメチル、シクロブチルメチル、シクロペンチルメチル、シクロへキシルメチル、以下に示される基
Figure 2021020893

等が挙げられる。
「芳香族複素環アルキル」とは、1以上の上記「芳香族複素環式基」で置換されているアルキルを意味する。また、「芳香族複素環アルキル」は、アルキル部分が上記「芳香族炭素環式基」および/または「非芳香族炭素環式基」で置換されている「芳香族複素環アルキル」も包含する。例えば、ピリジルメチル、フラニルメチル、イミダゾリルメチル、インドリルメチル、ベンゾチオフェニルメチル、オキサゾリルメチル、イソキサゾリルメチル、チアゾリルメチル、イソチアゾリルメチル、ピラゾリルメチル、イソピラゾリルメチル、ピロリジニルメチル、ベンズオキサゾリルメチル、以下に示される基
Figure 2021020893

等が挙げられる。
「非芳香族複素環アルキル」とは、1以上の上記「非芳香族複素環式基」で置換されているアルキルを意味する。また、「非芳香族複素環アルキル」は、アルキル部分が上記「芳香族炭素環式基」、「非芳香族炭素環式基」および/または「芳香族複素環式基」で置換されている「非芳香族複素環アルキル」も包含する。例えば、テトラヒドロピラニルメチル、モルホリニルエチル、ピペリジニルメチル、ピペラジニルメチル、以下に示される基
Figure 2021020893

等が挙げられる。
「芳香族炭素環オキシ」、「芳香族炭素環アミノ」、「芳香族炭素環スルファニル」、「芳香族炭素環カルボニル」、および「芳香族炭素環スルホニル」の「芳香族炭素環」部分も、上記「芳香族炭素環式基」と同様である。
「芳香族炭素環オキシ」とは、「芳香族炭素環」が酸素原子に結合した基を意味する。例えば、フェニルオキシ、ナフチルオキシ等が挙げられる。
「芳香族炭素環アミノ」とは、「芳香族炭素環」がアミノ基の窒素原子と結合している水素原子1個と置き換わった基を意味する。例えば、フェニルアミノ、ナフチルアミノ等が挙げられる。さらに、アミノ基の窒素原子と結合しているもう一方の水素原子は、上記「アルキル」と置き換わっていてもよい。
「芳香族炭素環スルファニル」とは、「芳香族炭素環」がスルファニル基の硫黄原子と結合している水素原子と置き換わった基を意味する。例えば、フェニルスルファニル、ナフチルスルファニル等が挙げられる。
「芳香族炭素環カルボニル」とは、「芳香族炭素環」がカルボニル基に結合した基を意味する。例えば、フェニルカルボニル、ナフチルカルボニル等が挙げられる。
「芳香族炭素環スルホニル」とは、「芳香族炭素環」がスルホニル基に結合した基を意味する。例えば、フェニルスルホニル、ナフチルスルホニル等が挙げられる。
「非芳香族炭素環オキシ」、「非芳香族炭素環アミノ」、および「非芳香族炭素環スルファニル」の「非芳香族炭素環」部分も、上記「非芳香族炭素環式基」と同様である。
「非芳香族炭素環オキシ」とは、「非芳香族炭素環」が酸素原子に結合した基を意味する。例えば、シクロプロピルオキシ、シクロヘキシルオキシ、シクロへキセニルオキシ等が挙げられる。
「非芳香族炭素環アミノ」とは、「非芳香族炭素環」がアミノ基の窒素原子と結合している水素原子1個と置き換わった基を意味する。例えば、シクロプロピルアミノ、シクロヘキシルアミノ、シクロへキセニルアミノ等が挙げられる。さらに、アミノ基の窒素原子と結合しているもう一方の水素原子は、上記「アルキル」と置き換わっていてもよい。
「非芳香族炭素環スルファニル」とは、「非芳香族炭素環」がスルファニル基の硫黄原子と結合している水素原子と置き換わった基を意味する。例えば、シクロプロピルスルファニル、シクロヘキシルスルファニル、シクロヘキセニルスルファニル等が挙げられる。
「非芳香族炭素環カルボニル」とは、「非芳香族炭素環」がカルボニル基に結合した基を意味する。例えば、シクロプロピルカルボニル、シクロヘキシルカルボニル、シクロへキセニルカルボニル等が挙げられる。
「非芳香族炭素環スルホニル」とは、「非芳香族炭素環」がスルホニル基に結合した基を意味する。例えば、シクロプロピルスルホニル、シクロヘキシルスルホニル、シクロヘキセニルスルホニル等が挙げられる。
「芳香族複素環オキシ」、「芳香族複素環アミノ」、および「芳香族複素環スルファニル」の「芳香族複素環」部分も、上記「芳香族複素環式基」と同様である。
「芳香族複素環オキシ」とは、「芳香族複素環」が酸素原子に結合した基を意味する。例えば、ピリジルオキシ、オキサゾリルオキシ等が挙げられる。
「芳香族複素環アミノ」とは、「芳香族複素環」がアミノ基の窒素原子と結合している水素原子1個と置き換わった基を意味する。例えば、ピリジルアミノ、オキサゾリルアミノ等が挙げられる。さらに、アミノ基の窒素原子と結合しているもう一方の水素原子は、上記「アルキル」と置き換わっていてもよい。
「芳香族複素環スルファニル」とは、「芳香族複素環」がスルファニル基の硫黄原子と結合している水素原子と置き換わった基を意味する。例えば、ピリジルスルファニル、オキサゾリルスルファニル等が挙げられる。
「芳香族複素環カルボニル」とは、「芳香族複素環」がカルボニル基に結合した基を意味する。例えば、ピリジルカルボニル、オキサゾリルカルボニル等が挙げられる。
「芳香族複素環スルホニル」とは、「芳香族複素環」がスルホニル基に結合した基を意味する。例えば、ピリジルスルホニル、オキサゾリルスルホニル等が挙げられる。
「非芳香族複素環オキシ」、「非芳香族複素環アミノ」、「非芳香族複素環スルファニル」、「非芳香族複素環カルボニル」、および「非芳香族複素環スルホニル」の「非芳香族複素環」部分も、上記「非芳香族複素環式基」と同様である。
「非芳香族複素環オキシ」とは、「非芳香族複素環」が酸素原子に結合した基を意味する。例えば、ピペリジニルオキシ、テトラヒドロフリルオキシ等が挙げられる。
「非芳香族複素環アミノ」とは、「非芳香族複素環」がアミノ基の窒素原子と結合している水素原子1個と置き換わった基を意味する。例えば、ピペリジニルアミノ、テトラヒドロフリルアミノ等が挙げられる。さらに、アミノ基の窒素原子と結合しているもう一方の水素原子は、上記「アルキル」と置き換わっていてもよい。
「非芳香族複素環スルファニル」とは、「非芳香族複素環」がスルファニル基の硫黄原子と結合している水素原子と置き換わった基を意味する。例えば、ピペリジニルスルファニル、テトラヒドロフリルスルファニル等が挙げられる。
「非芳香族複素環カルボニル」とは、「非芳香族複素環」がカルボニル基に結合した基を意味する。例えば、ピペリジニルカルボニル、テトラヒドロフリルカルボニル等が挙げられる。
「非芳香族複素環スルホニル」とは、「非芳香族複素環」がスルホニル基に結合した基を意味する。例えば、ピペリジニルスルホニル、テトラヒドロフリルスルホニル等が挙げられる。
また、「置換若しくは非置換の非芳香族炭素環式基」および「置換若しくは非置換の非芳香族複素環式基」は「オキソ」で置換されていてもよい。この場合、以下のように炭素原子上の2個の水素原子が置換されている基を意味する。
Figure 2021020893
上記、「置換若しくは非置換の非芳香族炭素環オキシ」、「置換若しくは非置換の非芳香族炭素環アミノ」、「置換若しくは非置換の非芳香族炭素環スルファニル」、「置換若しくは非置換の非芳香族炭素環カルボニル」、「置換若しくは非置換の非芳香族炭素環スルホニル」、「置換若しくは非置換の非芳香族複素環オキシ置換若しくは非置換の非芳香族複素環アミノ」、「置換若しくは非置換の非芳香族複素環スルファニル」、「置換若しくは非置換の非芳香族複素環カルボニル」、および「置換若しくは非置換の非芳香族複素環スルホニル」の非芳香族炭素環、および非芳香族複素環部分も上記と同様に「オキソ」で置換されていてもよい。
「置換若しくは非置換のアルキル」、「置換若しくは非置換のC1−C6アルキル」「置換若しくは非置換のアルキルオキシ」、「置換若しくは非置換のC1−C6アルキルオキシ」、および「置換若しくは非置換のC2−C4アルキルオキシ」の置換基としては、以下の置換基群C1が挙げられ、好ましくは、置換基群C2が挙げられる。これらから選択される1以上の基で置換されていてもよい。
置換基群C1:ハロゲン、ヒドロキシ、カルボキシ、アミノ、カルバモイル、スルファモイル、シアノ、ニトロ、ウレイド、アミジノ、グアニジノ、置換基群Aから選択される1以上の基で置換されていてもよいアルキルオキシ、置換基群Aから選択される1以上の基で置換されていてもよいアルケニルオキシ、置換基群Aから選択される1以上の基で置換されていてもよいアルキニルオキシ、置換基群Aから選択される1以上の基で置換されていてもよいアルキルアミノ、置換基群Aから選択される1以上の基で置換されていてもよいアルケニルアミノ、置換基群Aから選択される1以上の基で置換されていてもよいアルキニルアミノ、置換基群Aから選択される1以上の基で置換されていてもよいアルキルスルファニル、置換基群Aから選択される1以上の基で置換されていてもよいアルケニルスルファニル、置換基群Aから選択される1以上の基で置換されていてもよいアルキニルスルファニル、置換基群Aから選択される1以上の基で置換されていてもよいアルキルイミノ、置換基群Aから選択される1以上の基で置換されていてもよいアルキルオキシイミノ、置換基群Aから選択される1以上の基で置換されていてもよいアルキルカルボニル、置換基群Aから選択される1以上の基で置換されていてもよいアルキルスルホニル、置換基群Aから選択される1以上の基で置換されていてもよいアルキルカルボニルアミノ、置換基群Aから選択される1以上の基で置換されていてもよいアルキルスルホニルアミノ、置換基群Aから選択される1以上の基で置換されていてもよいアルキルカルバモイル、置換基群Aから選択される1以上の基で置換されていてもよいアルキルスルファモイル、置換基群B1から選択される1以上の基で置換されていてもよい芳香族炭素環式基、置換基群B1’から選択される1以上の基で置換されていてもよい非芳香族炭素環式基、置換基群B1から選択される1以上の基で置換されていてもよい芳香族複素環式基、置換基群B1’から選択される1以上の基で置換されていてもよい非芳香族複素環式基、置換基群B1から選択される1以上の基で置換されていてもよい芳香族炭素環オキシ、置換基群B1’から選択される1以上の基で置換されていてもよい非芳香族炭素環オキシ、置換基群B1から選択される1以上の基で置換されていてもよい芳香族複素環オキシ、置換基群B1’から選択される1以上の基で置換されていてもよい非芳香族複素環オキシ、置換基群B1から選択される1以上の基で置換されていてもよい芳香族炭素環スルファニル、置換基群B1’から選択される1以上の基で置換されていてもよい非芳香族炭素環スルファニル、置換基群B1から選択される1以上の基で置換されていてもよい芳香族複素環スルファニル、置換基群B1’から選択される1以上の基で置換されていてもよい非芳香族複素環スルファニル、置換基群B1から選択される1以上の基で置換されていてもよい芳香族炭素環アミノ、置換基群B1’から選択される1以上の基で置換されていてもよい非芳香族炭素環アミノ、置換基群B1から選択される1以上の基で置換されていてもよい芳香族複素環アミノ、および置換基群B1’から選択される1以上の基で置換されていてもよい非芳香族複素環アミノ、置換基群B1から選択される1以上の基で置換されていてもよい芳香族炭素環カルボニル、置換基群B1’から選択される1以上の基で置換されていてもよい非芳香族炭素環カルボニル、置換基群B1から選択される1以上の基で置換されていてもよい芳香族複素環カルボニル、置換基群B1’から選択される1以上の基で置換されていてもよい非芳香族複素環カルボニル、置換基群B1から選択される1以上の基で置換されていてもよい芳香族炭素環スルホニル、置換基群B1’から選択される1以上の基で置換されていてもよい非芳香族炭素環スルホニル、置換基群B1から選択される1以上の基で置換されていてもよい芳香族複素環スルホニル、および置換基群B1’から選択される1以上の基で置換されていてもよい非芳香族複素環スルホニル。
置換基群A:ハロゲン、ヒドロキシ、カルボキシ、アミノ、カルバモイル、スルファモイル、シアノ、およびニトロ。
置換基群Aの一態様としては、ハロゲンおよびヒドロキシが挙げられる。
置換基群Aの一態様としては、ハロゲンが挙げられる。
置換基群B1:ハロゲン、ヒドロキシ、カルボキシ、アミノ、カルバモイル、スルファモイル、シアノ、ニトロ、ウレイド、アミジノ、グアニジノ、置換基群Aから選択される1以上の基で置換されていてもよいアルキル、置換基群Aから選択される1以上の基で置換されていてもよいアルケニル、置換基群Aから選択される1以上の基で置換されていてもよいアルキニル、置換基群Aから選択される1以上の基で置換されていてもよいアルキルオキシ、置換基群Aから選択される1以上の基で置換されていてもよいアルケニルオキシ、置換基群Aから選択される1以上の基で置換されていてもよいアルキニルオキシ、置換基群Aから選択される1以上の基で置換されていてもよいアルキルアミノ、置換基群Aから選択される1以上の基で置換されていてもよいアルケニルアミノ、置換基群Aから選択される1以上の基で置換されていてもよいアルキニルアミノ、置換基群Aから選択される1以上の基で置換されていてもよいアルキルスルファニル、置換基群Aから選択される1以上の基で置換されていてもよいアルケニルスルファニル、置換基群Aから選択される1以上の基で置換されていてもよいアルキニルスルファニル、置換基群Aから選択される1以上の基で置換されていてもよいアルキルカルボニル、置換基群Aから選択される1以上の基で置換されていてもよいアルケニルカルボニル、置換基群Aから選択される1以上の基で置換されていてもよいアルキニルカルボニル、置換基群Aから選択される1以上の基で置換されていてもよいアルキルスルホニル、置換基群Aから選択される1以上の基で置換されていてもよいアルケニルスルホニル、置換基群Aから選択される1以上の基で置換されていてもよいアルキニルスルホニル、置換基群Aから選択される1以上の基で置換されていてもよいアルキルカルボニルアミノ、置換基群Aから選択される1以上の基で置換されていてもよいアルキルスルホニルアミノ、置換基群Aから選択される1以上の基で置換されていてもよいアルキルカルバモイル、置換基群Aから選択される1以上の基で置換されていてもよいアルキルスルファモイル、置換基群Aから選択される1以上の基で置換されていてもよいアルキルカルボニルオキシ、置換基群Aから選択される1以上の基で置換されていてもよいアルキルオキシカルボニル、置換基群Aから選択される1以上の基で置換されていてもよいアルキルスルホニルオキシ、置換基群Aから選択される1以上の基で置換されていてもよいアルキルオキシスルホニル;ならびに芳香族炭素環式基、非芳香族炭素環式基、芳香族複素環式基、非芳香族複素環式基、芳香族炭素環アルキル、非芳香族炭素環アルキル、芳香族複素環アルキル、非芳香族複素環アルキル、芳香族炭素環オキシ、非芳香族炭素環オキシ、芳香族複素環オキシ、非芳香族複素環オキシ、芳香族炭素環アミノ、非芳香族炭素環アミノ、芳香族複素環アミノ非芳香族複素環アミノ、芳香族炭素環スルファニル、非芳香族炭素環スルファニル、芳香族複素環スルファニル、非芳香族複素環スルファニル、芳香族炭素環カルボニル、非芳香族炭素環カルボニル、芳香族複素環カルボニル、非芳香族複素環カルボニル、芳香族炭素環スルホニル、非芳香族炭素環スルホニル、芳香族複素環スルホニル、および非芳香族複素環スルホニル(それぞれの芳香族炭素環、非芳香族炭素環、芳香族複素環および非芳香族複素環はハロゲン、アルキル、ヒドロキシおよびアルキルオキシから選択される1以上の基で置換されていてもよい)。
置換基群B1’:オキソ、ハロゲン、ヒドロキシ、カルボキシ、アミノ、カルバモイル、スルファモイル、シアノ、ニトロ、ウレイド、アミジノ、グアニジノ、置換基群Aから選択される1以上の基で置換されていてもよいアルキル、置換基群Aから選択される1以上の基で置換されていてもよいアルケニル、置換基群Aから選択される1以上の基で置換されていてもよいアルキニル、置換基群Aから選択される1以上の基で置換されていてもよいアルキルオキシ、置換基群Aから選択される1以上の基で置換されていてもよいアルケニルオキシ、置換基群Aから選択される1以上の基で置換されていてもよいアルキニルオキシ、置換基群Aから選択される1以上の基で置換されていてもよいアルキルアミノ、置換基群Aから選択される1以上の基で置換されていてもよいアルケニルアミノ、置換基群Aから選択される1以上の基で置換されていてもよいアルキニルアミノ、置換基群Aから選択される1以上の基で置換されていてもよいアルキルスルファニル、置換基群Aから選択される1以上の基で置換されていてもよいアルケニルスルファニル、置換基群Aから選択される1以上の基で置換されていてもよいアルキニルスルファニル、置換基群Aから選択される1以上の基で置換されていてもよいアルキルカルボニル、置換基群Aから選択される1以上の基で置換されていてもよいアルケニルカルボニル、置換基群Aから選択される1以上の基で置換されていてもよいアルキニルカルボニル、置換基群Aから選択される1以上の基で置換されていてもよいアルキルスルホニル、置換基群Aから選択される1以上の基で置換されていてもよいアルケニルスルホニル、置換基群Aから選択される1以上の基で置換されていてもよいアルキニルスルホニル、置換基群Aから選択される1以上の基で置換されていてもよいアルキルカルボニルアミノ、置換基群Aから選択される1以上の基で置換されていてもよいアルキルスルホニルアミノ、置換基群Aから選択される1以上の基で置換されていてもよいアルキルカルバモイル、置換基群Aから選択される1以上の基で置換されていてもよいアルキルスルファモイル、置換基群Aから選択される1以上の基で置換されていてもよいアルキルカルボニルオキシ、置換基群Aから選択される1以上の基で置換されていてもよいアルキルオキシカルボニル、置換基群Aから選択される1以上の基で置換されていてもよいアルキルスルホニルオキシ、置換基群Aから選択される1以上の基で置換されていてもよいアルキルオキシスルホニル;ならびに芳香族炭素環式基、非芳香族炭素環式基、芳香族複素環式基、非芳香族複素環式基、芳香族炭素環アルキル、非芳香族炭素環アルキル、芳香族複素環アルキル、非芳香族複素環アルキル、芳香族炭素環オキシ、非芳香族炭素環オキシ、芳香族複素環オキシ、非芳香族複素環オキシ、芳香族炭素環アミノ、非芳香族炭素環アミノ、芳香族複素環アミノ、非芳香族複素環アミノ、芳香族炭素環スルファニル、非芳香族炭素環スルファニル、芳香族複素環スルファニル、非芳香族複素環スルファニル、芳香族炭素環カルボニル、非芳香族炭素環カルボニル、芳香族複素環カルボニル、非芳香族複素環カルボニル、芳香族炭素環スルホニル、非芳香族炭素環スルホニル、芳香族複素環スルホニル、および非芳香族複素環スルホニル(それぞれの芳香族炭素環、非芳香族炭素環、芳香族複素環および非芳香族複素環はハロゲン、アルキル、ヒドロキシおよびアルキルオキシから選択される1以上の基で置換されていてもよい)。
置換基群C2:ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、置換基群Aから選択される1以上の基で置換されていてもよいアルキルオキシ、置換基群Aから選択される1以上の基で置換されていてもよいアルケニルオキシ、置換基群Aから選択される1以上の基で置換されていてもよいアルキニルオキシ、置換基群B2から選択される1以上の基で置換されていてもよい芳香族炭素環式基、置換基群B2’から選択される1以上の基で置換されていてもよい非芳香族炭素環式基、置換基群B2から選択される1以上の基で置換されていてもよい芳香族複素環式基、置換基群B2’から選択される1以上の基で置換されていてもよい非芳香族複素環式基、置換基群B2から選択される1以上の基で置換されていてもよい芳香族炭素環オキシ、置換基群B2’から選択される1以上の基で置換されていてもよい非芳香族炭素環オキシ、置換基群B2から選択される1以上の基で置換されていてもよい芳香族複素環オキシ、および置換基群B2’から選択される1以上の基で置換されていてもよい非芳香族複素環オキシ。
置換基群B2:ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、置換基群Aから選択される1以上の基で置換されていてもよいアルキル、置換基群Aから選択される1以上の基で置換されていてもよいアルケニル、置換基群Aから選択される1以上の基で置換されていてもよいアルキニル、置換基群Aから選択される1以上の基で置換されていてもよいアルキルオキシ、置換基群Aから選択される1以上の基で置換されていてもよいアルケニルオキシ、および置換基群Aから選択される1以上の基で置換されていてもよいアルキニルオキシ。
置換基群B2’:オキソ、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、置換基群Aから選択される1以上の基で置換されていてもよいアルキル、置換基群Aから選択される1以上の基で置換されていてもよいアルケニル、置換基群Aから選択される1以上の基で置換されていてもよいアルキニル、置換基群Aから選択される1以上の基で置換されていてもよいアルキルオキシ、置換基群Aから選択される1以上の基で置換されていてもよいアルケニルオキシ、置換基群Aから選択される1以上の基で置換されていてもよいアルキニルオキシ、および置換基群Aから選択される1以上の基で置換されていてもよいアルキルスルホニル。
「置換若しくは非置換の芳香族炭素環式基」、「置換若しくは非置換の芳香族複素環式基」、「置換若しくは非置換の芳香族炭素環オキシ」、および「置換若しくは非置換の芳香族複素環オキシ」の「芳香族炭素環」および「芳香族複素環」の環上の置換基としては、例えば、置換基群B1が挙げられ、好ましくは、置換基群B2が挙げられる。これらから選択される1以上の基で置換されていてもよい。
「置換若しくは非置換の非芳香族炭素環式基」、「置換若しくは非置換のシクロブチル」、「置換若しくは非置換の非芳香族複素環式基」、「置換若しくは非置換の非芳香族炭素環オキシ」、「置換若しくは非置換のシクロブチルオキシ」および、「置換若しくは非置換の非芳香族複素環オキシ」の「非芳香族炭素環」、「シクロブチル環」および「非芳香族複素環」の環上の置換基としては、例えば、置換基群B1’が挙げられ、好ましくは、置換基群B2’が挙げられる。これらから選択される1以上の基で置換されていてもよい。
1aにおける「置換若しくは非置換のアルキルオキシ」の好ましい置換基としては、ハロゲンが挙げられる。これらから選択される1以上の基で置換されていてもよい。
1bにおける「置換若しくは非置換のアルキル」、および「置換若しくは非置換のアルキルオキシ」の好ましい置換基としては、ハロゲンが挙げられる。これらから選択される1以上の基で置換されていてもよい。
1cにおける「置換若しくは非置換のC2−C4アルキルオキシ」の好ましい置換基としては、ハロゲンが挙げられる。これらから選択される1以上の基で置換されていてもよい。
1gおよびR1hにおける「置換若しくは非置換のアルキル」、「置換若しくは非置換のアルケニル」、「置換若しくは非置換のアルキニル」、「置換若しくは非置換のアルキルオキシ」、「置換若しくは非置換のアルケニルオキシ」、「置換若しくは非置換のアルキニルオキシ」、「置換若しくは非置換のアルキルアミノ」、「置換若しくは非置換のアルケニルアミノ」、および「置換若しくは非置換のアルキニルアミノ」の好ましい置換基としては、ハロゲンが挙げられる。これらから選択される1以上の基で置換されていてもよい。
1aおよびR1bにおける「置換若しくは非置換の非芳香族炭素環オキシ」の環上の好ましい置換基としては、ハロゲン、アルキル、およびハロアルキルが挙げられ、特に好ましくはハロゲンが挙げられる。これらから選択される1以上の基で置換されていてもよい。
1cにおける「置換若しくは非置換のシクロブチル」、「置換若しくは非置換のシクロブチルオキシ」の環上の好ましい置換基としては、ハロゲン、アルキル、およびハロアルキルが挙げられ、特に好ましくはハロゲンが挙げられる。これらから選択される1以上の基で置換されていてもよい。
1gおよびR1hにおける「置換若しくは非置換の芳香族炭素環式基」、「置換若しくは非置換の非芳香族炭素環式基」、「置換若しくは非置換の芳香族複素環式基」、「置換若しくは非置換の非芳香族複素環式基」、「置換若しくは非置換の芳香族炭素環オキシ」、「置換若しくは非置換の非芳香族炭素環オキシ」、「置換若しくは非置換の芳香族複素環オキシ」、「置換若しくは非置換の非芳香族複素環オキシ」、「置換若しくは非置換の芳香族炭素環アミノ」、「置換若しくは非置換の非芳香族炭素環アミノ」、「置換若しくは非置換の芳香族複素環アミノ」、および「置換若しくは非置換の非芳香族複素環アミノ」の環上の好ましい置換基としては、ハロゲン、アルキル、およびハロアルキルが挙げられ、特に好ましくはハロゲンが挙げられる。これらから選択される1以上の基で置換されていてもよい。
1dおよびR1e、R1f、R2a〜R2d、R、R5a、R5b、R7a、およびR7bにおける「置換若しくは非置換のC1−C6アルキル」および「置換若しくは非置換のC1−C6アルキルオキシ」の好ましい置換基としては、例えば、ハロゲンおよびヒドロキシ、例えばハロゲンが挙げられる。
およびRにおける「置換若しくは非置換の芳香族炭素環式基」の環上の好ましい置換基としては、置換基群β1が挙げられ、例えばハロゲン、アルキルおよびハロアルキルが挙げられる。これらから選択される1以上の基で置換されていてもよい。
置換基群β1:ハロゲン、アルキル、ハロアルキル、アルキルオキシ、およびハロアルキルオキシ。
およびRにおける「置換若しくは非置換の芳香族複素環式基」の環上の好ましい置換基としては、置換基群β1が挙げられ、例えばハロゲン、アルキルおよびハロアルキルが挙げられる。これらから選択される1以上の基で置換されていてもよい。
における「置換若しくは非置換の芳香族複素環式基」、「置換若しくは非置換の芳香族複素環オキシ」、「置換若しくは非置換の芳香族炭素環式基」、および「置換若しくは非置換の芳香族炭素環オキシ」の環上の好ましい置換基としては、置換基群β1が挙げられ、例えばハロゲン、アルキルおよびハロアルキルが挙げられる。これらから選択される1以上の基で置換されていてもよい。
、およびRにおける「置換若しくは非置換の非芳香族複素環式基」および「置換若しくは非置換の非芳香族炭素環式基」の環上の好ましい置換基としては、置換基群β2が挙げられ、例えば、オキソ、ハロゲンおよびアルキルが挙げられる。これらから選択される1以上の基で置換されていてもよい。
置換基群β2:オキソ、ハロゲン、アルキル、ハロアルキル、アルキルオキシ、およびハロアルキルオキシ。
における「置換若しくは非置換の非芳香族複素環式基」、「置換若しくは非置換の非芳香族複素環オキシ」、「置換若しくは非置換の非芳香族炭素環式基」、および「置換若しくは非置換の非芳香族炭素環オキシ」の環上の好ましい置換基としては、置換基群β2が挙げられ、例えばオキソ、ハロゲンおよびアルキルが挙げられる。これらから選択される1以上の基で置換されていてもよい。
における「置換若しくは非置換のピリジル」のピリジルとしては、好ましくは、以下に示される基:
Figure 2021020893

が挙げられる。
における「置換若しくは非置換のトリアゾリル」のトリアゾリルとしては、好ましくは、1,2,3−トリアゾリルが挙げられる。
における「置換若しくは非置換のトリアゾリル」のトリアゾリルとしては、好ましくは、以下に示される基:
Figure 2021020893

特に好ましくは、
Figure 2021020893

が挙げられる。
Figure 2021020893

で示される基において、置換基R3は、置換可能な環構成原子のいずれに置換していてもよい。例えば、
Figure 2021020893

である場合、置換基Rは、置換可能な環構成原子のいずれに置換していてもよい。
「異なる環構成原子に結合する2つのRが一緒になって、結合または置換若しくは非置換の(C1−C3)架橋を形成してもよく、該(C1−C3)架橋を構成する炭素原子の1つが酸素原子または窒素原子で置き換えられてもよい」とき、該窒素原子には水素原子またはアルキルが結合していてもよく、該(C1−C3)架橋を構成する炭素原子は、アルキルまたはハロゲンで置換されていてもよい。例えば、
Figure 2021020893

(式中、r’’は、0〜2の整数であり、Rは前記と同意義)
であることを包含する。
Figure 2021020893

で示される基において、置換基R15a、R15b、およびR16は置換可能な環構成原子のいずれに置換していてもよい。「R15aおよびR15bは、異なる環構成原子に結合し、R15aおよびR15bは一緒になって、置換若しくは非置換の(C1−C3)架橋を形成し、該(C1−C3)架橋を構成する炭素原子の1つは酸素原子または窒素原子で置き換えられてもよい」とき、該窒素原子には水素原子またはアルキルが結合していてもよく、該(C1−C3)架橋を構成する炭素原子は、アルキル、ハロアルキルおよびハロゲン(好ましくは、アルキルおよびハロゲン)から選択される1以上の基で置換されていてもよい。
式(IA)’、式(IA)、式(IB)、式(IC)’、式(IC)、式(ID−1)’、式(ID−1)、式(IE−1)、式(ID−2)、または式(IE−2)(以下、式(IA)’〜(IE−2)とする)で示される化合物またはその製薬上許容される塩、またはそれらを含有する医薬組成物の好ましい実施形態を以下に例示する。
式(IA)’で示される化合物としては、以下のとりうる全ての組み合わせの態様が例示される。
式(IA)で示される化合物としては、以下のとりうる全ての組み合わせの態様が例示される。
式(IB)で示される化合物としては、以下のとりうる全ての組み合わせの態様が例示される。
式(IC)’で示される化合物としては、以下のとりうる全ての組み合わせの態様が例示される。
式(IC)で示される化合物としては、以下のとりうる全ての組み合わせの態様が例示される。
式(ID−1)’ で示される化合物としては、以下のとりうる全ての組み合わせの態様が例示される。
式(ID−1)で示される化合物としては、以下のとりうる全ての組み合わせの態様が例示される。
式(IE−1)で示される化合物としては、以下のとりうる全ての組み合わせの態様が例示される。
式(ID−2)で示される化合物としては、以下のとりうる全ての組み合わせの態様が例示される。
式(IE−2)で示される化合物としては、以下のとりうる全ての組み合わせの態様が例示される。
Aが、SまたはOである(以下、Aが、A1とする)。
Aが、Sである(以下、Aが、A2とする)。
Aが、Oである(以下、Aが、A3とする)。
1aが、置換若しくは非置換のアルキルオキシ、または置換若しくは非置換の非芳香族炭素環オキシである(以下、R1aが、R1A1とする)。
1aが、置換若しくは非置換のC2−C4アルキルオキシ、または置換若しくは非置換のシクロブチルオキシである(以下、R1aが、R1A2とする)。
1aが、非置換の若しくは1以上のハロゲンで置換されたC2−C4アルキルオキシ、または非置換の若しくは1以上のハロゲンで置換されたシクロブチルオキシである(以下、R1aが、R1A3とする)。
1aが、以下で示される基:
Figure 2021020893

(式中、R9aはハロゲンであり;R9bおよびR9cはそれぞれ独立して、水素原子、ハロゲン、またはメチルであり;R10a〜R10fは、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲンまたはメチルであり;R11aおよびR11bは、それぞれ独立して、水素原子またはハロゲンである)である(以下、R1aが、R1A4とする)。
1aが、以下で示される基:
Figure 2021020893

(式中、R9aはハロゲンであり;R9bおよびR9cはそれぞれ独立して、水素原子、ハロゲン、またはメチルであり;R10a〜R10fは、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲンまたはメチルであり;R11aおよびR11bは、それぞれ独立して、水素原子またはハロゲンである)である(ただし、以下で示される基:
Figure 2021020893

を除く)(以下、R1aが、R1A5とする)。
1aが、以下で示される基:
Figure 2021020893

である(以下、R1aが、R1A6とする)。
1aが、以下で示される基:
Figure 2021020893

である(以下、R1aが、R1A7とする)。
1aが、以下で示される基:
Figure 2021020893

である(以下、R1aが、R1A8とする)。
1aが、以下で示される基:
Figure 2021020893

(式中、R11aおよびR11bは、それぞれ独立して、ハロゲンである)である(以下、R1aが、R1A9とする)。
1aが、2つのハロゲンのみで置換されたC2−C4アルキルオキシである(以下、R1aが、R1A10とする)。
1aが、以下で示される基:
Figure 2021020893

である(以下、R1aが、R1A11とする)。
1aが、以下で示される基:
Figure 2021020893

である(以下、R1aが、R1A12とする)。
1aが、以下で示される基:
Figure 2021020893

である(以下、R1aが、R1A13とする)。
1bが、置換若しくは非置換のアルキルオキシ、置換若しくは非置換の非芳香族炭素環オキシ、または置換若しくは非置換のアルキルである(以下、R1bが、R1B1とする)。
1bが、置換若しくは非置換のアルキルオキシ、または置換若しくは非置換の非芳香族炭素環オキシである(以下、R1bが、R1B2とする)。
1bが、置換若しくは非置換のC2−C4アルキルオキシ、置換若しくは非置換のC2−C4アルキル、置換若しくは非置換のシクロペンチルオキシ、または置換若しくは非置換のシクロブチルオキシである(以下、R1aが、R1B3とする)。
1bが、非置換の若しくは1以上のハロゲンで置換されたC2−C4アルキルオキシ、非置換の若しくは1以上のハロゲンで置換されたC2−C4アルキル、非置換の若しくは1以上のハロゲンで置換されたシクロペンチルオキシ、または非置換の若しくは1以上のハロゲンで置換されたシクロブチルオキシである(以下、R1bが、R1B4とする)。
1bが、以下で示される基:
Figure 2021020893

(式中、R9aはハロゲンであり;R9bおよびR9cはそれぞれ独立して、水素原子、ハロゲン、またはメチルであり;R10a〜R10fは、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲンまたはメチルであり;R11aおよびR11bは、それぞれ独立して、水素原子またはハロゲンである)である(以下、R1bが、R1B5とする)。
1bが、以下で示される基:
Figure 2021020893

(式中、R9aはハロゲンであり;R9bおよびR9cはそれぞれ独立して、水素原子、ハロゲン、またはメチルであり;R10a〜R10fは、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲンまたはメチルであり;R11aおよびR11bは、それぞれ独立して、水素原子またはハロゲンである)である(ただし、以下で示される基:
Figure 2021020893

を除く)(以下、R1bが、R1B6とする)。
1bが、以下で示される基:
Figure 2021020893

である(以下、R1bが、R1B7とする)。
1bが、以下で示される基:
Figure 2021020893

である(以下、R1bが、R1B8とする)。
1bが、非置換のアルキルオキシまたは非置換の非芳香族炭素環オキシである(以下、R1aが、R1B9とする)。
1bが、非置換のシクロブチルオキシである(以下、R1aが、R1B10とする)。
1bが、以下で示される基:
Figure 2021020893

である(以下、R1bが、R1B11とする)。
1bが、非置換の若しくは1以上のハロゲンで置換されたC2−C4アルキルである(以下、R1bが、R1B12とする)。
1bが、2つのハロゲンのみで置換されたC2−C4アルキルオキシである(以下、R1bが、R1B13とする)。
1bが、以下で示される基:
Figure 2021020893

である(R1bが、R1B14とする)。
1dおよびR1eが、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、置換若しくは非置換のC1−C6アルキル、置換若しくは非置換のC1−C6アルキルオキシである(以下、R1dおよびR1eが、R1DE1とする)。
1dおよびR1eが、水素原子である(以下、R1dおよびR1eが、R1DE2とする)。
1dおよびR1eが、水素原子またはハロゲンである(以下、R1dおよびR1eが、R1DE3とする)。
1cが、置換若しくは非置換のC2−C4アルキルオキシ、置換若しくは非置換のシクロブチル、または、置換若しくは非置換のシクロブチルオキシである(以下、R1cが、R1C1とする)。
1cが、非置換の若しくはハロゲンで置換されたC2−C4アルキルオキシ、非置換の若しくはハロゲンで置換されたシクロブチル、または、非置換の若しくはハロゲンで置換されたシクロブチルオキシである(以下、R1cが、R1C2とする)。
1cが、非置換の若しくはハロゲンで置換されたシクロブチル、または非置換の若しくはハロゲンで置換されたシクロブチルオキシである(以下、R1cが、R1C3とする)。
1cが、以下で示される基:
Figure 2021020893

(式中、R12aはハロゲンであり;R12bおよびR12cはそれぞれ独立して、水素原子、ハロゲン、またはメチルであり;R13aおよびR14aは、それぞれ独立して、ハロゲンであり;R13bおよびR14bは、それぞれ独立して、水素原子またはハロゲンである)
である(以下、R1cが、R1C4とする)。
1cが、以下で示される基:
Figure 2021020893

である(以下、R1Cが、R1C5とする)。
1cが、以下で示される基:
Figure 2021020893

である(以下、R1Cが、R1C6とする)。
1cが、以下で示される基:
Figure 2021020893

(式中、R14aはハロゲンであり;R14bは、水素原子またはハロゲンである)である(以下、R1Cが、R1C7とする)。
は、CR1dまたはNであり;Yは、CR1eまたはNであり;Yは、NまたはCR1fである(以下、Y〜Yが、Y1とする)。
は、CR1dまたはNであり;Yは、CR1eまたはNであり;Yは、NまたはCR1fであり;ただし、Y〜Yの全ては同時にNではない(以下、Y〜Yが、Y2とする)。
は、CR1dまたはNであり;Yは、CR1eまたはNであり;Yは、Nであり;ただし、Y〜Yの全ては同時にNではない(以下、Y〜Yが、Y3とする)。
は、CR1dであり;Yは、CR1eであり;Yは、Nである(以下、Y〜Yが、Y4とする)。
1d〜R1fは、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、置換若しくは非置換のC1−C6アルキル、または置換若しくは非置換のC1−C6アルキルオキシである(以下、R1d〜R1fが、R1DEF1とする)。
1d〜R1fは、それぞれ独立して、水素原子、またはハロゲンである(以下、R1d〜R1fが、R1DEF2とする)。
1d〜R1fは、が、水素原子である(以下、R1d〜R1fが、R1DEF3とする)。
1gおよびR1hが、置換若しくは非置換のアルキル、置換若しくは非置換のアルケニル、置換若しくは非置換のアルキニル、置換若しくは非置換のアルキルオキシ、置換若しくは非置換のアルケニルオキシ、置換若しくは非置換のアルキニルオキシ、置換若しくは非置換のアルキルアミノ、置換若しくは非置換のアルケニルアミノ、置換若しくは非置換のアルキニルアミノ、置換若しくは非置換の芳香族炭素環式基、置換若しくは非置換の非芳香族炭素環式基、置換若しくは非置換の芳香族複素環式基、置換若しくは非置換の非芳香族複素環式基、置換若しくは非置換の芳香族炭素環オキシ、置換若しくは非置換の非芳香族炭素環オキシ、置換若しくは非置換の芳香族複素環オキシ、置換若しくは非置換の非芳香族複素環オキシ、置換若しくは非置換の芳香族炭素環アミノ、置換若しくは非置換の非芳香族炭素環アミノ、置換若しくは非置換の芳香族複素環アミノ、または置換若しくは非置換の非芳香族複素環アミノである(以下、R1gおよびR1hが、R1GH1とする)。
1gおよびR1hが、置換若しくは非置換のアルキル、置換若しくは非置換のアルケニル、置換若しくは非置換のアルキニル、置換若しくは非置換のアルキルオキシ、置換若しくは非置換のアルケニルオキシ、置換若しくは非置換のアルキニルオキシ、置換若しくは非置換の芳香族炭素環式基、置換若しくは非置換の非芳香族炭素環式基、置換若しくは非置換の芳香族複素環式基、置換若しくは非置換の非芳香族複素環式基、置換若しくは非置換の芳香族炭素環オキシ、置換若しくは非置換の非芳香族炭素環オキシ、置換若しくは非置換の芳香族複素環オキシ、または置換若しくは非置換の非芳香族複素環オキシである(以下、R1gおよびR1hが、R1GH2とする)。
1gおよびR1hは、非置換若しくは1以上のハロゲンで置換されたC1−C6アルキル、非置換若しくは1以上のハロゲンで置換されたC1−C6アルキルオキシ、非置換若しくは1以上のハロゲンで置換されたシクロブチル、非置換若しくは1以上のハロゲンで置換されたシクロブチルオキシである(以下、R1gおよびR1hが、R1GH3とする)。
1gおよびR1hが、置換若しくは非置換のアルキルオキシである(以下、R1gおよびR1hが、R1GH4とする)。
1gおよびR1hが、非置換若しくはハロゲンで置換されたC1−C6アルキルオキシである(以下、R1gおよびR1hが、R1GH5とする)。
1gおよびR1hが、C1−C6ハロアルキルオキシである(以下、R1gおよびR1hが、R1GH6とする)。
pが1または2である(以下、pが、p1とする)。
pが2である(以下、pが、p2とする)。
pが1である(以下、pが、p3とする)。
2a〜R2dが、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン、ヒドロキシ、置換若しくは非置換のC1−C6アルキル、または置換若しくは非置換のC1−C6アルキルオキシである(以下、R2a〜R2dが、R21とする)。
2aおよびR2bが、水素原子であり、R2cおよびR2dが、それぞれ独立して、水素原子、または置換若しくは非置換のC1−C6アルキルオキシである(以下、R2a〜R2dが、R22とする)。
2aおよびR2bが、水素原子であり、R2cが水素原子であり、R2dが、置換若しくは非置換のC1−C6アルキルオキシである(以下、R2a〜R2dが、R23とする)。
2aおよびR2bが、水素原子であり、R2cが水素原子であり、R2dが、メトキシである(以下、R2a〜R2dが、R24とする)。
2a〜R2dが、それぞれ独立して、水素原子である(以下、R2a〜R2dが、R25とする)。
が、それぞれ独立して、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、置換若しくは非置換のC1−C6アルキル、または置換若しくは非置換のC1−C6アルキルオキシであり;
異なる環構成原子に結合する2つのRは一緒になって、結合または置換若しくは非置換の(C1−C3)架橋を形成してもよく、該(C1−C3)架橋を構成する炭素原子の1つは酸素原子または窒素原子で置き換えられてもよい(以下、Rが、R31とする)。
が、それぞれ独立して、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、置換若しくは非置換のC1−C6アルキル、または置換若しくは非置換のC1−C6アルキルオキシであり;
異なる環構成原子に結合する2つのRは一緒になって、置換若しくは非置換の(C1−C3)架橋を形成してもよく、該(C1−C3)架橋を構成する炭素原子の1つは酸素原子または窒素原子で置き換えられてもよい(以下、Rが、R32とする)。
が、それぞれ独立して、ハロゲン、または異なる環構成原子に結合する2つのRが一緒になって、置換若しくは非置換の(C1−C3)架橋を形成してもよい(以下、Rが、R33とする)。
が、それぞれ独立して、ハロゲン、または異なる環構成原子に結合する2つのRが一緒になって、置換若しくは非置換のC2架橋を形成してもよい(以下、Rが、R34とする)。
が、それぞれ独立して、ハロゲンである(以下、Rが、R35とする)。
異なる環構成原子に結合する2つのRが一緒になって、C2架橋を形成する(以下、Rが、R36とする)。
rが0〜4の整数である(以下、rがr1とする)。
rが1〜4の整数である(以下、rがr2とする)。
rが1または2である(以下、rがr3とする)。
rが1である(以下、rがr4とする)。
rが0である(以下、rがr5とする)。
rが2〜4の整数である(以下、rがr6とする)。
rが2である(以下、rがr7とする)。
15aおよびR15bは、異なる環構成原子に結合し、R15aおよびR15bは一緒になって、置換若しくは非置換の(C1−C3)架橋を形成し、該(C1−C3)架橋を構成する炭素原子の1つは酸素原子または窒素原子で置き換えられてもよい(以下、R15aおよびR15bが、R151とする)。
15aおよびR15bは、異なる環構成原子に結合し、R15aおよびR15bは一緒になって、置換若しくは非置換のC2架橋を形成し、該C2架橋を構成する炭素原子の1つは酸素原子で置き換えられてもよい(以下、R15aおよびR15bが、R152とする)。
16が、それぞれ独立して、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、置換若しくは非置換のC1−C6アルキル、または置換若しくは非置換のC1−C6アルキルオキシである(以下、R16が、R161とする)。
16が、それぞれ独立して、ハロゲンである(以下、R16が、R162とする)。
sが0〜4の整数である(以下、sがs1とする)。
sが0〜2の整数である(以下、sがs2とする)。
sが0である(以下、sがs3とする)。
環Bが非芳香族炭素環または非芳香族複素環である(以下、環BがB1とする)。
環Bが4〜8員非芳香族炭素環または4〜8員非芳香族複素環である(以下、環BがB2とする)。
環Bが6〜8員非芳香族炭素環または6〜8員非芳香族複素環である(以下、環BがB3とする)。
環Bが6員非芳香族炭素環、6員非芳香族複素環、またはスピロヘプタン環である(以下、環BがB4とする)。
環Bがピペリジン環またはスピロヘプタン環である(以下、環BがB5とする)。
環Bがシクロヘキサン環である(以下、環BがB6とする)。
環Bがテトラヒドロピラン環である(以下、環BがB7とする)。
環Bがピペリジン環である(以下、環BがB8とする)。
環Bがスピロヘプタン環である(以下、環BがB9とする)。
Figure 2021020893

である(以下、環BがB10とする)。
Figure 2021020893

である(以下、環BがB11とする)。
環Bがビシクロオクタン環またはオキサビシクロオクタン環である(以下、環BがB12とする)。
Figure 2021020893

である(以下、環BがB13とする)。
がCR17a17b、O、またはNR18であり;XがCR19a19bであり;R17a、R17b、R19a、およびR19bは、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン、またはC1−C6アルキルであり;R18は、水素原子またはC1−C6アルキルである(以下、XおよびXが、X1とする)。
がCR17a17bまたはOであり;XがCR19a19bであり;R17a、R17b、R19a、およびR19bが、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン、またはC1−C6アルキルである(以下、XおよびXが、X2とする)。
がCHまたはOであり;XがCHである(以下、XおよびXが、X3とする)。
Figure 2021020893

で示される基(以下、環式基abとする)が、以下で示される基:
Figure 2021020893

(式中、R15aおよびR15bは、R151である)である(以下、環式基abがab1とする))。
環式基abが、以下で示される基:
Figure 2021020893

(式中、R15aおよびR15bは、R152である)である(以下、環式基abがab2とする))。
環式基abが、以下で示される基:
Figure 2021020893

(式中、XおよびXはX1)である(以下、環式基abがab3とする)。
環式基abが、以下で示される基:
Figure 2021020893

(式中、XおよびXはX2)である(以下、環式基abがab4とする)。
環式基abが、以下で示される基:
Figure 2021020893

(式中、XおよびXはX3である)である(以下、環式基abがab5とする)。
環式基abが、以下で示される基:
Figure 2021020893

である(以下、環式基abがab6とする)。
環式基abが、以下で示される基:
Figure 2021020893

である(以下、環式基abがab7とする)。
が、置換若しくは非置換の芳香族炭素環式基、置換若しくは非置換の非芳香族複素環式基、置換若しくは非置換の芳香族複素環式基、−CR5a5b−R、または−CR7a=CR7b−Rであり;
5a、R5b、R7a、およびR7bが、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン、置換若しくは非置換のC1−C6アルキル、または置換若しくは非置換のC1−C6アルキルオキシであり;
が、置換若しくは非置換の非芳香族複素環式基、置換若しくは非置換の芳香族複素環式基、置換若しくは非置換の芳香族複素環オキシ、または置換若しくは非置換の非芳香族複素環オキシであり;
が、置換若しくは非置換の非芳香族複素環式基、または置換若しくは非置換の芳香族複素環式基である(以下、Rが、R41とする)。
が、置換若しくは非置換のフェニル(置換基としては、置換基群β1が挙げられる)、置換若しくは非置換の6員若しくは2環非芳香族複素環式基(置換基としては、置換基群β2が挙げられる)、置換若しくは非置換の6員若しくは2環芳香族複素環式基(置換基としては、置換基群β1が挙げられる)、−CR5a5b−R、または−CR7a=CR7b−Rであり;
5a、R5b、R7a、およびR7bが、R41と同意義であり;
が、置換若しくは非置換の5員若しくは6員非芳香族複素環式基(置換基としては、置換基群β2が挙げられる)、置換若しくは非置換の5員若しくは6員芳香族複素環式基(置換基としては、置換基群β1が挙げられる)、置換若しくは非置換の5員若しくは6員芳香族複素環オキシ(置換基としては、置換基群β1が挙げられる)、または置換若しくは非置換の5員若しくは6員非芳香族複素環オキシ(置換基としては、置換基群β2が挙げられる)であり;
が、置換若しくは非置換の5員若しくは6員非芳香族複素環式基(置換基としては、置換基群β2が挙げられる)、または置換若しくは非置換の5員若しくは6員芳香族複素環式基(置換基としては、置換基群β1が挙げられる)である(以下、Rが、R42とする)。
が、置換若しくは非置換のフェニル、置換若しくは非置換の6員若しくは2環非芳香族複素環式基、置換若しくは非置換の6員若しくは2環芳香族複素環式基(1つのメチル基のみで置換されたインドリルを除く)、−CR5a5b−R、または−CR7a=CR7b−Rであり;
5a、R5b、R7a、およびR7bが、R41と同意義であり;
が、置換若しくは非置換の5員若しくは6員非芳香族複素環式基、置換若しくは非置換の5員若しくは6員芳香族複素環式基(1つのメチル基のみで置換されたチアゾリルを除く)、置換若しくは非置換の5員若しくは6員芳香族複素環オキシ、または置換若しくは非置換の5員若しくは6員非芳香族複素環オキシであり;
が、置換若しくは非置換の5員若しくは6員非芳香族複素環式基、または置換若しくは非置換の5員若しくは6員芳香族複素環式基である(以下、Rが、R43とする)。
が、置換若しくは非置換の6員若しくは2環非芳香族複素環式基(置換基としては、置換基群β2が挙げられる)、または置換若しくは非置換の6員若しくは2環芳香族複素環式基(置換基としては、置換基群β1が挙げられる)である(以下、Rが、R44とする)。
が、−CR5a5b−Rであり;R5a、R5bおよびRが、R41と同意義である(以下、Rが、R45とする)。
が、−CR7a=CR7b−Rであり;R7a、R7bおよびRが、R41と同意義である(以下、Rが、R46とする)。
が、置換若しくは非置換のフェニル、置換若しくは非置換のインダゾリル、置換若しくは非置換のピラゾロピリジル、置換若しくは非置換のベンゾトリアゾリル、置換若しくは非置換のピリジル、置換若しくは非置換のイソインドリニル、置換若しくは非置換のジヒドロイソキノリニル、置換若しくは非置換のジヒドロピリジル、−CR5a5b−R、または−CR7a=CR7b−Rであり;
5a、R5b、R7a、およびR7bが、R41と同意義であり;
が、置換若しくは非置換のオキサゾリル、置換若しくは非置換のイソオキサゾリル、置換若しくは非置換のオキサジアゾリル、置換若しくは非置換のピラゾリル、置換若しくは非置換のトリアゾリル、置換若しくは非置換のチアゾリル、置換若しくは非置換のチアジアゾリル、置換若しくは非置換のピリミジニル、置換若しくは非置換のピリミジニルオキシ、置換若しくは非置換のピラジニルオキシ、または置換若しくは非置換のイソオキサゾリルオキシであり;
が、置換若しくは非置換のピリミジニル、または置換若しくは非置換のピラゾリルである(以下、Rが、R47とする)。
が、ハロアルキルで置換された芳香族複素環式基(該非芳香族複素環式基はさらにハロゲンおよびアルキルから選択される1以上の基で置換されていてもよい)、ハロアルキルで置換された非芳香族複素環式基(該非芳香族複素環式基はさらにオキソ、ハロゲンおよびアルキルから選択される1以上の基で置換されていてもよい)、または−CR5a5b−Rであり、R5aおよびR5bが、R41と同意義であり、Rが、置換若しくは非置換のトリアゾリル、または置換若しくは非置換のピラジニルオキシである(以下、Rが、R48とする)。
が、ハロアルキルで置換されたピリジル(該ピリジルはさらにハロゲンおよびアルキルから選択される1以上の基で置換されていてもよい)である(以下、Rが、R49とする)。
が、−CH−Rであり、Rが置換若しくは非置換のトリアゾリルである(以下、Rが、R410とする)。
が、置換若しくは非置換のフェニル、置換若しくは非置換のインダゾリル、置換若しくは非置換のピラゾロピリジル、置換若しくは非置換のベンゾトリアゾリル、置換若しくは非置換のピリジル、置換若しくは非置換のイソインドリニル、置換若しくは非置換のジヒドロイソキノリニル、または置換若しくは非置換のジヒドロピリジルである(以下、Rが、R411とする)。
が、−CH−Rであり、Rが、R47と同意義である(以下、Rが、R412とする)。
が、−CH=CH−Rであり;Rが、R47と同意義である(以下、Rが、R413とする)。
が、置換若しくは非置換の芳香族炭素環式基、置換若しくは非置換の非芳香族複素環式基、置換若しくは非置換の芳香族複素環式基、置換若しくは非置換の非芳香族炭素環式基、−(CR5a5b)m−R、または−CR7a=CR7b−Rであり;
mは1〜3の整数であり;
5aは、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン、置換若しくは非置換のC1−C6アルキル、または置換若しくは非置換のC1−C6アルキルオキシであり;
5bは、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン、置換若しくは非置換のC1−C6アルキル、または置換若しくは非置換のC1−C6アルキルオキシであり;
7a、およびR7bは、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン、置換若しくは非置換のC1−C6アルキル、または置換若しくは非置換のC1−C6アルキルオキシであり;
は、置換若しくは非置換の非芳香族複素環式基、置換若しくは非置換の芳香族複素環式基、置換若しくは非置換の非芳香族炭素環式基、置換若しくは非置換の芳香族炭素環式基、置換若しくは非置換の芳香族複素環オキシ、置換若しくは非置換の非芳香族複素環オキシ、置換若しくは非置換の芳香族炭素環オキシ、または置換若しくは非置換の非芳香族炭素環オキシであり;
は、置換若しくは非置換の非芳香族複素環式基、置換若しくは非置換の芳香族複素環式基、置換若しくは非置換の非芳香族炭素環式基、または置換若しくは非置換の芳香族炭素環式基である(以下、Rが、R414とする)。
が、置換若しくは非置換の芳香族炭素環式基、置換若しくは非置換の非芳香族複素環式基、置換若しくは非置換の芳香族複素環式基、置換若しくは非置換の非芳香族炭素環式基、−(CR5a5b)m−R、または−CR7a=CR7b−Rであり;mは1であり;R5a、R5b、R7a、R7b、R、およびRが、R414と同意義である(以下、Rが、R415とする)。
が、以下に示される基:
Figure 2021020893

である(以下、Rが、R416とする)。
が、以下に示される基:
Figure 2021020893

である(以下、Rが、R417とする)。
が、以下に示される基:
Figure 2021020893

である(以下、Rが、R418とする)。
が、以下に示される基:
Figure 2021020893

である(以下、Rが、R419とする)。
が、−CH−Rであり、Rが、置換基群β1で置換されていてもよい6員芳香族複素環オキシである(以下、Rが、R420とする)。
が、−CH−Rであり、Rが、アルキルで置換されていてもよいピリミジニルオキシである(以下、Rが、R421とする)。
が、以下で示される基:
Figure 2021020893

である(以下、Rが、R422とする)。
が、置換基群β1で置換されていてもよい6員芳香族複素環式基である(以下、Rが、R423とする)。
が、−CH−Rであり、Rが、置換基群β1で置換されていてもよいピラジニルオキシである(以下、Rが、R424とする)。
が、以下で示される基:
Figure 2021020893

(式中、Z〜Zはそれぞれ独立してC、CH、N、OまたはSであり;ZおよびZはそれぞれ独立してCまたはNであり;Z〜Zおよび炭素原子で構成される環は、5員芳香族複素環であり;Z、Z、Z、Z、および炭素原子で構成される環は、5員芳香族複素環であり;R21はそれぞれ独立してC1−C3アルキルである)である(以下、Rが、R425とする)。
が、以下で示される基:
Figure 2021020893

(式中、Z〜Zはそれぞれ独立してC、CH、またはNであり;ZおよびZはそれぞれ独立してCまたはNであり;Z〜Zおよび炭素原子で構成される環は、トリアゾール環であり;Z、Z、Z、Z、および炭素原子で構成される環は、トリアゾール環であり;R21はそれぞれ独立してC1−C3アルキルである)である(以下、Rが、R426とする)。
が、以下で示される基:
Figure 2021020893

(式中、Z〜Zはそれぞれ独立してC、CH、またはNであり;ZはCまたはNであり;Z〜Zおよび炭素原子で構成される環は、トリアゾール環であり;R21はC1−C3アルキルである)である(以下、Rが、R427とする)。
が、以下で示される基:
Figure 2021020893

(式中、R21はC1−C3アルキルである)である(以下、Rが、R428とする)。
が、以下に示される基:
Figure 2021020893

(式中、R20はハロアルキルである)である(以下、Rが、R429とする)。
式(IA)’で示される化合物としては、
Aが、A1〜A3から選択される1つの態様であり;
1aが、R1A1〜R1A13から選択される1つの態様であり;
2a〜R2dが、R21〜R25から選択される1つの態様であり;
が、R31〜R36から選択される1つの態様であり;
rがr1〜r7から選択される1つの態様であり;
環BがB1〜B13から選択される1つの態様であり;および
が、R41〜R429から選択される1つの態様である、全ての組み合わせの態様が例示される。
式(IA)’で示される化合物の別の態様としては、
Aが、A1〜A3から選択される1つの態様であり;
1aが、R1A1〜R1A13から選択される1つの態様であり;
2a〜R2dが、R21〜R25から選択される1つの態様であり;
環式基abが、ab1〜ab7から選択される1つの態様であり;
sがs1〜s3から選択される1つの態様であり;
16が、R161またはR162であり;および
が、R41〜R429から選択される1つの態様である、全ての組み合わせの態様が例示される。
式(IA)で示される化合物としては、
1aが、R1A1〜R1A13から選択される1つの態様であり;
2a〜R2dが、R21〜R25から選択される1つの態様であり;
が、R31〜R36から選択される1つの態様であり;
rがr1〜r7から選択される1つの態様であり;
環BがB1〜B13から選択される1つの態様であり;および
が、R41〜R429から選択される1つの態様である、全ての組み合わせの態様が例示される。
式(IA)で示される化合物の別の態様としては、
1aが、R1A1〜R1A13から選択される1つの態様であり;
2a〜R2dが、R21〜R25から選択される1つの態様であり;
環式基abが、ab1〜ab7から選択される1つの態様であり;
sがs1〜s3から選択される1つの態様であり;
16が、R161またはR162であり;および
が、R41〜R429から選択される1つの態様である、全ての組み合わせの態様が例示される。
式(IB)で示される化合物としては、
1bが、R1B1〜R1B14から選択される1つの態様であり;
1dおよびR1eが、R1DE1〜R1DE3であり;
2a〜R2dが、R21〜R25から選択される1つの態様であり;
が、R31〜R36から選択される1つの態様であり;
rがr1〜r7から選択される1つの態様であり;
環BがB1〜B13から選択される1つの態様であり;および
が、R41〜R429から選択される1つの態様である、全ての組み合わせの態様が例示される。
式(IB)で示される化合物の別の態様としては、
1bが、R1B1〜R1B14から選択される1つの態様であり;
1dおよびR1eが、R1DE1またはR1DE3であり;
2a〜R2dが、R21〜R25から選択される1つの態様であり;
環式基abが、ab1〜ab7から選択される1つの態様であり;
sがs1〜s3から選択される1つの態様であり;
16が、R161またはR162であり;および
が、R41〜R429から選択される1つの態様である、全ての組み合わせの態様が例示される。
式(IC)’で示される化合物としては、
Aが、A1〜A3から選択される1つの態様であり;
1cが、R1C1〜R1C7から選択される1つの態様であり;
2a〜R2dが、R21〜R25から選択される1つの態様であり;
が、R31〜R36から選択される1つの態様であり;
rがr1〜r7から選択される1つの態様であり;
環BがB1〜B13から選択される1つの態様であり;および
が、R41〜R429から選択される1つの態様である、全ての組み合わせの態様が例示される。
式(IC)’で示される化合物の別の態様としては、
Aが、A1〜A3から選択される1つの態様であり;
1cが、R1C1〜R1C7から選択される1つの態様であり;
2a〜R2dが、R21〜R25から選択される1つの態様であり;
環式基abが、ab1〜ab7から選択される1つの態様であり;
sがs1〜s3から選択される1つの態様であり;
16が、R161またはR162であり;および
が、R41〜R429から選択される1つの態様である、全ての組み合わせの態様が例示される。
式(IC)で示される化合物としては、
1cが、R1C1〜R1C7から選択される1つの態様であり;
2a〜R2dが、R21〜R25から選択される1つの態様であり;
が、R31〜R36から選択される1つの態様であり;
rがr1〜r7から選択される1つの態様であり;
環BがB1〜B13から選択される1つの態様であり;および
が、R41〜R429から選択される1つの態様である、全ての組み合わせの態様が例示される。
式(IC)で示される化合物の別の態様としては、
1cが、R1C1〜R1C7から選択される1つの態様であり;
2a〜R2dが、R21〜R25から選択される1つの態様であり;
環式基abが、ab1〜ab7から選択される1つの態様であり;
sがs1〜s3から選択される1つの態様であり;
16が、R161またはR162であり;および
が、R41〜R429から選択される1つの態様である、全ての組み合わせの態様が例示される。
式(ID−1)’で示される化合物としては、
Aが、A1〜A3から選択される1つの態様であり;
1gが、R1GH1〜R1GH6から選択される1つの態様であり;
pが、p1〜p3から選択される1つの態様であり;
2a〜R2dが、R21〜R25から選択される1つの態様であり;
環式基abが、ab1〜ab7から選択される1つの態様であり;

sがs1〜s3から選択される1つの態様であり;
16が、R161またはR162であり;および
が、R41〜R429から選択される1つの態様である、全ての組み合わせの態様が例示される。
式(ID−1)で示される化合物としては、
1gが、R1GH1〜R1GH6から選択される1つの態様であり;
pが、p1〜p3から選択される1つの態様であり;
2a〜R2dが、R21〜R25から選択される1つの態様であり;
環式基abが、ab1〜ab7から選択される1つの態様であり;

sがs1〜s3から選択される1つの態様であり;
16が、R161またはR162であり;および
が、R41〜R429から選択される1つの態様である、全ての組み合わせの態様が例示される。
式(ID−2)で示される化合物としては、
1gが、R1GH1〜R1GH6から選択される1つの態様であり;
pが、p1〜p3から選択される1つの態様であり;
2a〜R2dが、R21〜R25から選択される1つの態様であり;
およびXが、X1〜X3から選択される1つの態様であり;
sがs1〜s3から選択される1つの態様であり;
16が、R161またはR162であり;および
が、R41〜R429から選択される1つの態様である、全ての組み合わせの態様が例示される。
式(IE−1)で示される化合物としては、
〜Yが、Y1〜Y4から選択される1つの態様であり;
1hが、R1GH1〜R1GH6から選択される1つの態様であり;
1d〜R1fが、R1DEF1〜R1DEF3から選択される1つの態様であり;
pが、p1〜p3から選択される1つの態様であり;
2a〜R2dが、R21〜R25から選択される1つの態様であり;
環式基abが、ab1〜ab7から選択される1つの態様であり;
sがs1〜s3から選択される1つの態様であり;
16が、R161またはR162であり;および
が、R41〜R429から選択される1つの態様である、全ての組み合わせの態様が例示される。
式(IE−2)で示される化合物としては、
1hが、R1GH1〜R1GH6から選択される1つの態様であり;
pが、p1〜p3から選択される1つの態様であり;
2a〜R2dが、R21〜R25から選択される1つの態様であり;
およびXが、X1〜X3から選択される1つの態様であり;
sがs1〜s3から選択される1つの態様であり;
16が、R161またはR162であり;および
が、R41〜R429から選択される1つの態様である、全ての組み合わせの態様が例示される。
式(IA)’〜(IE−2)で示される化合物またはその製薬上許容される塩、またはそれらを含有する医薬組成物の別の実施形態を以下に例示する。
式(IA)’において、AがOであり;
1aが、置換若しくは非置換のアルキルオキシであり;
2a〜R2dは、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、置換若しくは非置換のC1−C6アルキル、または置換若しくは非置換のC1−C6アルキルオキシであり;
は、それぞれ独立して、ハロゲンであり;
異なる環構成原子に結合する2つのRは一緒になって、結合または置換若しくは非置換のC2架橋を形成してもよく、該C2架橋を構成する炭素原子の1つは酸素原子または窒素原子で置き換えられてもよく;
環Bは4〜8員非芳香族炭素環または4〜8員非芳香族複素環であり;
rは0〜4の整数であり;
は、置換若しくは非置換の芳香族炭素環式基、置換若しくは非置換の非芳香族複素環式基、置換若しくは非置換の芳香族複素環式基、−CR5a5b−R、または−CR7a=CR7b−Rであり;
5a、R5b、R7a、およびR7bは、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン、置換若しくは非置換のC1−C6アルキル、または置換若しくは非置換のC1−C6アルキルオキシであり;
は、置換若しくは非置換の非芳香族複素環式基、置換若しくは非置換の芳香族複素環式基、置換若しくは非置換の芳香族複素環オキシ、または置換若しくは非置換の非芳香族複素環オキシであり;および、
は、置換若しくは非置換の非芳香族複素環式基、または置換若しくは非置換の芳香族複素環式基である。
式(IA)または式(IB)において、
1aおよびR1bが、それぞれ独立して以下で示される基:
Figure 2021020893

(式中、R9aはハロゲンであり;R9bおよびR9cはそれぞれ独立して、水素原子、ハロゲン、またはメチルであり;R10a〜R10fは、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲンまたはメチルであり;R11aおよびR11bは、それぞれ独立して、水素原子またはハロゲンである)
であり;R1dおよびR1eが、水素原子であり;R2aおよびR2bが、水素原子であり、R2cが水素原子であり、R2dが、水素原子またはC1−C6アルキルオキシであり;Rがハロゲン、または、異なる環構成原子に結合する2つのRが一緒になって、置換若しくは非置換の(C1−C3)架橋を形成してもよく;rが0〜4の整数であり;環Bが6員非芳香族炭素環、6員非芳香族複素環、またはスピロヘプタン環であり;および、
が、R41、好ましくはR42、より好ましくはR47、特に好ましくはR416である。
ただし、より好ましくは、R1aおよびR1bが以下で示される基:
Figure 2021020893

である場合を除く。
式(IA)または式(IB)において、
1aおよびR1bが、それぞれ独立して以下で示される基:
Figure 2021020893

(式中、R9aはハロゲンであり;R9bおよびR9cはそれぞれ独立して、水素原子、ハロゲン、またはメチルであり;R10a〜R10fは、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲンまたはメチルであり;R11aおよびR11bは、それぞれ独立して、水素原子またはハロゲンである)
であり;R1dおよびR1eが、水素原子であり;R2aおよびR2bが、水素原子であり、R2cが水素原子であり、R2dが、水素原子またはC1−C6アルキルオキシであり;Rがハロゲンであり;rが1〜3の整数であり;環Bが6員非芳香族炭素環、6員非芳香族複素環、またはスピロヘプタン環であり;および、
が、R41、好ましくはR42、より好ましくはR47、特に好ましくはR416である。
ただし、より好ましくは、R1aおよびR1bが以下で示される基:
Figure 2021020893

である場合を除く。
式(IA)または(IB)において、R1aおよびR1bが、以下で示される基:
Figure 2021020893

であり;R2aおよびR2bが、水素原子であり、R2cが水素原子であり、R2dが、水素原子またはC1−C6アルキルオキシであり;Rがハロゲンであり;rが0〜4の整数であり;環Bが6員非芳香族炭素環、6員非芳香族複素環、またはスピロヘプタン環であり;および、
が、R42、好ましくはR43、より好ましくはR47である。
式(IA)または(IB)において、R1aおよびR1bが、以下で示される基:
Figure 2021020893

であり;R2aおよびR2bが、水素原子であり、R2cが水素原子であり、R2dが、水素原子またはC1−C6アルキルオキシであり;Rがハロゲンであり;rが1〜3の整数であり;環Bが6員非芳香族炭素環、6員非芳香族複素環、またはスピロヘプタン環であり;および、
が、R42、好ましくはR43、より好ましくはR47である。
式(IA)において、R1aが、以下で示される基:
Figure 2021020893

であり;R2aおよびR2bが、水素原子であり、R2cが水素原子であり、R2dが、水素原子またはC1−C6アルキルオキシであり;Rがハロゲンであり;rが0〜4の整数であり;環Bがシクロヘキサン環またはテトラヒドロピラン環であり;および、
が、R42、好ましくはR43、より好ましくはR47、さらに好ましくはR416、特に好ましくはR422である。
式(IA)において、R1aが、以下で示される基:
Figure 2021020893

であり;R2aおよびR2bが、水素原子であり、R2cおよびR2dが、水素原子であり;Rがハロゲンであり;rが0〜2の整数であり;環Bがシクロヘキサン環またはテトラヒドロピラン環であり;および、
が、−CH−Rであり、Rが、置換基群β1で置換されていてもよいトリアゾリル、または置換基群β1で置換されていてもよい6員芳香族複素環オキシである。
式(IA)において、R1aが、以下で示される基:
Figure 2021020893

(式中、R9a〜R9cは、それぞれ独立して、ハロゲンである)であり;R2aおよびR2bが、水素原子であり、R2cが水素原子であり、R2dが、水素原子またはC1−C6アルキルオキシであり;Rがハロゲンであり;rが0〜4の整数であり;環Bがシクロヘキサン環であり;および、
が、R42、好ましくはR43、より好ましくはR47である。
式(IA)または(IB)において、R1aおよびR1bがC1−C6ハロアルキルオキシであり;R2aおよびR2bが、水素原子であり、R2cが水素原子であり、R2dが、水素原子またはC1−C6アルキルオキシであり;Rが、それぞれ独立して、ハロゲン、または異なる環構成原子に結合する2つのRが一緒になって、C2架橋を形成してもよく、該C2架橋を構成する炭素原子の1つは酸素原子で置き換えられてもよく;rが0〜4の整数、好ましくは1〜4の整数であり;環Bがシクロヘキサン環またはテトラヒドロピラン環であり;および、Rが、R47、好ましくはR48、より好ましくはR416、さらに好ましくはR417である。
式(IA)において、R1aが、以下で示される基:
Figure 2021020893

(式中、R11aおよびR11bは、それぞれ独立して、ハロゲンである)であり;R2aおよびR2bが、水素原子であり、R2cが水素原子であり、R2dが、水素原子またはC1−C6アルキルオキシであり;rが0であり;環Bがシクロヘキサン環であり;
が、置換若しくは非置換のピリジル、−CH−R、または−CH=CH−Rであり;
が、置換若しくは非置換のオキサゾリル、置換若しくは非置換のオキサジアゾリル、置換若しくは非置換のピラゾリル、置換若しくは非置換のトリアゾリル、置換若しくは非置換のチアジアゾリル、置換若しくは非置換のピリミジニルオキシ、または置換若しくは非置換のイソオキサゾリルオキシであり;および、
が、置換若しくは非置換のピリミジニルである。
式(IB)において、R1bが、1以上のハロゲンで置換されていてもよいC2−C4アルキルオキシであり;R2aおよびR2bが、水素原子であり、R2cが水素原子であり、R2dが、水素原子またはC1−C6アルキルオキシであり;Rが、それぞれ独立してハロゲンであり;rが0〜4の整数であり;環Bがシクロヘキサン環またはピペリジン環であり;および、
が、R42、好ましくはR43、より好ましくはR47である。
式(IB)において、R1bが、以下で示される基:
Figure 2021020893

であり;R2aおよびR2bが、水素原子であり、R2cが水素原子であり、R2dが、水素原子またはC1−C6アルキルオキシであり;Rが、それぞれ独立して、ハロゲンであり;rが1〜3の整数であり;
Figure 2021020893

であり;および、
が、R42、好ましくはR43、より好ましくはR48である。
式(IB)において、R1bが、非置換のシクロブチルオキシであり;R2aおよびR2bが、水素原子であり、R2cが水素原子であり、R2dが、水素原子またはC1−C6アルキルオキシであり;Rが、それぞれ独立して、ハロゲンであり;rが0〜4の整数であり;
Figure 2021020893

であり;および、Rが、R42、好ましくはR45、より好ましくはR47である。
式(IC)において、
1cが、置換若しくは非置換のC2−C4アルキルオキシであり;R2aおよびR2bが、水素原子であり、R2cが水素原子であり、R2dが、水素原子またはC1−C6アルキルオキシであり;Rが、それぞれ独立して、ハロゲンであり;rが0〜4の整数であり;
Figure 2021020893

であり;および、Rが、R42、好ましくはR43、より好ましくはR47である。
式(IC)において、
1cが、置換若しくは非置換のC2−C4アルキルオキシであり;R2a〜R2dが、水素原子であり;rが0であり;
Figure 2021020893

であり;Rが、ハロゲンおよびアルキルで置換されたインダゾリル、または、−CH−Rであり;および、Rが、置換若しくは非置換のトリアゾリル、または置換若しくは非置換のピラジニルオキシである。
式(IC)において、R1cが、
Figure 2021020893

(式中、R13aおよびR14aは、それぞれ独立して、ハロゲンであり;R13bおよびR14bは、それぞれ独立して、水素原子またはハロゲンである)であり;
2aおよびR2bが、水素原子であり、R2cが水素原子であり、R2dが、水素原子またはC1−C6アルキルオキシであり;rが0であり;
Figure 2021020893

であり;
が、置換若しくは非置換のピラゾロピリジル、置換若しくは非置換のベンゾトリアゾリル、置換若しくは非置換のピリジル、置換若しくは非置換のイソインドリニル、置換若しくは非置換のジヒドロイソキノリニル、置換若しくは非置換のジヒドロピリジル、−CH−R、または−CH=CH−Rであり;
が、置換若しくは非置換のオキサゾリル、置換若しくは非置換のイソオキサゾリル、置換若しくは非置換のオキサジアゾリル、置換若しくは非置換のピラゾリル、置換若しくは非置換のトリアゾリル、置換若しくは非置換のチアジアゾリル、置換若しくは非置換のピリミジニル、置換若しくは非置換のピリミジニルオキシ、置換若しくは非置換のピラジニルオキシ、または置換若しくは非置換のイソオキサゾリルオキシであり;および、
が、置換若しくは非置換のピリミジニルまたは置換若しくは非置換のピラゾリルである。
式(ID−1)または(IE−1)において、
が、CR1dまたはNであり;Yが、CR1eまたはNであり;Yは、Nであり;ただし、Y〜Yの全ては同時にNではなく;
1dおよびR1eは、それぞれ独立して、水素原子、またはハロゲンであり;
1gおよびR1hは、非置換若しくは1以上のハロゲンで置換されたC1−C6アルキル、非置換若しくは1以上のハロゲンで置換されたC1−C6アルキルオキシ、非置換若しくは1以上のハロゲンで置換されたシクロブチル、非置換若しくは1以上のハロゲンで置換されたシクロブチルオキシであり;
pが1または2、好ましくは2であり;
2aおよびR2bが、水素原子であり;R2cおよびR2dが、それぞれ独立して、水素原子、または非置換若しくは1以上のハロゲンで置換されたC1−C6アルキルオキシであり;
環式基abが、以下で示される基:
Figure 2021020893

(式中、XがCHまたはOであり;XがCHであり;
16が、それぞれ独立して、ハロゲンであり;sが0〜2の整数である)であり;
が、置換基群β1で置換されていてもよいフェニル、置換基群β2で置換されていてもよい6員若しくは2環非芳香族複素環式基、置換基群β1で置換されていてもよい6員若しくは2環芳香族複素環式基、−CH−R、または−CH=CH−Rであり;
が、置換基群β2で置換されていてもよい5員若しくは6員非芳香族複素環式基、置換基群β1で置換されていてもよい5員若しくは6員芳香族複素環式基、置換基群β1で置換されていてもよい5員若しくは6員芳香族複素環オキシ、または置換基群β2で置換されていてもよい5員若しくは6員非芳香族複素環オキシであり;および、
が、置換基群β2で置換されていてもよい5員若しくは6員非芳香族複素環式基、または置換基群β1で置換されていてもよい5員若しくは6員芳香族複素環式基である。
式(IA)の別の実施形態を以下に例示する。
Figure 2021020893

Figure 2021020893

Figure 2021020893

Figure 2021020893

Figure 2021020893

Figure 2021020893

Figure 2021020893
式(IB)の別の実施形態を以下に例示する。
Figure 2021020893

Figure 2021020893

Figure 2021020893

Figure 2021020893

Figure 2021020893

Figure 2021020893

Figure 2021020893

Figure 2021020893

Figure 2021020893

Figure 2021020893
式(IC)の別の実施形態を以下に例示する。
Figure 2021020893

Figure 2021020893
式(IA)’〜(IE−2)で示される化合物は、特定の異性体に限定するものではなく、全ての可能な異性体(例えば、ケト−エノール異性体、イミン−エナミン異性体、ジアステレオ異性体、光学異性体、回転異性体等)、ラセミ体またはそれらの混合物を含む。
本明細書中、以下で示される基:
Figure 2021020893

(式中、各記号は前記と同意義)
は、以下で示される基:
Figure 2021020893

(式中、各記号は前記と同意義)
を意味する。
例えば、以下で示される基:
Figure 2021020893

は、以下で示される基:
Figure 2021020893

を意味する。
式(IA)’〜(IE−2)で示される化合物の一つ以上の水素、炭素および/または他の原子は、それぞれ水素、炭素および/または他の原子の同位体で置換され得る。そのような同位体の例としては、それぞれ2H、3H、11C、13C、14C、15N、18O、17O、31P、32P、35S、18F、123Iおよび36Clのように、水素、炭素、窒素、酸素、リン、硫黄、フッ素、ヨウ素および塩素が包含される式(IA)’〜(IE−2)で示される化合物は、そのような同位体で置換された化合物も包含する。該同位体で置換された化合物は、医薬品としても有用であり、式(IA)’〜(IE−2)で示される化合物のすべての放射性標識体を包含する。また該「放射性標識体」を製造するための「放射性標識化方法」も本発明に包含され、該「放射性標識体」は、代謝薬物動態研究、結合アッセイにおける研究および/または診断のツールとして有用である。
式(IA)’〜(IE−2)で示される化合物の放射性標識体は、当該技術分野で周知の方法で調製できる。例えば、式(IA)’〜(IE−2)で示されるトリチウム標識化合物は、トリチウムを用いた触媒的脱ハロゲン化反応によって、式(IA)’〜(IE−2)で示される特定の化合物にトリチウムを導入することで調製できる。この方法は、適切な触媒、例えばPd/Cの存在下、塩基の存在下または非存在下で、式(IA)’〜(IE−2)で示される化合物が適切にハロゲン置換された前駆体とトリチウムガスとを反応させることを包含する。トリチウム標識化合物を調製するための他の適切な方法は、“Isotopes in the Physical and Biomedical Sciences,Vol.1,Labeled Compounds (Part A),Chapter 6 (1987年)”を参照することができる。14C−標識化合物は、14C炭素を有する原料を用いることによって調製できる。
式(IA)’〜(IE−2)で示される化合物の製薬上許容される塩としては、例えば、式(IA)’〜(IE−2)で示される化合物と、アルカリ金属(例えば、リチウム、ナトリウム、カリウム等)、アルカリ土類金属(例えば、カルシウム、バリウム等)、マグネシウム、遷移金属(例えば、亜鉛、鉄等)、アンモニア、有機塩基(例えば、トリメチルアミン、トリエチルアミン、ジシクロヘキシルアミン、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、メグルミン、エチレンジアミン、ピリジン、ピコリン、キノリン等)およびアミノ酸との塩、または無機酸(例えば、塩酸、硫酸、硝酸、炭酸、臭化水素酸、リン酸、ヨウ化水素酸等)、および有機酸(例えば、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、トリフルオロ酢酸、クエン酸、乳酸、酒石酸、シュウ酸、マレイン酸、フマル酸、マンデル酸、グルタル酸、リンゴ酸、安息香酸、フタル酸、アスコルビン酸、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸等)との塩が挙げられる。特に塩酸、硫酸、リン酸、酒石酸、メタンスルホン酸との塩等が挙げられる。これらの塩は、通常行われる方法によって形成させることができる。
本発明の式(IA)’〜(IE−2)で示される化合物またはその製薬上許容される塩は、溶媒和物(例えば、水和物等)および/または結晶多形を形成する場合があり、本発明はそのような各種の溶媒和物および結晶多形も包含する。「溶媒和物」は、式(IA)’〜(IE−2)で示される化合物に対し、任意の数の溶媒分子(例えば、水分子等)と配位していてもよい。式(IA)’等で示される化合物またはその製薬上許容される塩を、大気中に放置することにより、水分を吸収し、吸着水が付着する場合や、水和物を形成する場合がある。また、式(IA)’〜(IE−2)で示される化合物またはその製薬上許容される塩を、再結晶することで結晶多形を形成する場合がある。
本発明の式(IA)’〜(IE−2)で示される化合物またはその製薬上許容される塩は、プロドラッグを形成する場合があり、本発明はそのような各種のプロドラッグも包含する。プロドラッグは、化学的又は代謝的に分解できる基を有する本発明の医薬組成物に係る化合物の誘導体であり、加溶媒分解により又は生理学的条件下でインビボにおいて薬学的に活性な本発明の医薬組成物に係る化合物となる化合物である。プロドラッグは、生体内における生理条件下で酵素的に酸化、還元、加水分解等を受けて式(IA)’〜(IE−2)で示される化合物に変換される化合物、胃酸等により加水分解されて式(IA)’〜(IE−2)で示される化合物に変換される化合物等を包含する。適当なプロドラッグ誘導体を選択する方法および製造する方法は、例えば “Design of Prodrugs, Elsevier, Amsterdam, 1985”に記載されている。プロドラッグは、それ自身が活性を有する場合がある。
式(IA)’〜(IE−2)で示される化合物またはその製薬上許容される塩がヒドロキシル基を有する場合は、例えば、ヒドロキシル基を有する化合物と適当なアシルハライド、適当な酸無水物、適当なスルホニルクロライド、適当なスルホニルアンハイドライド及びミックスドアンハイドライドとを反応させることにより或いは縮合剤を用いて反応させることにより製造されるアシルオキシ誘導体やスルホニルオキシ誘導体のようなプロドラッグが例示される。例えば、CH3COO−、C25COO−、tert−BuCOO−、C1531COO−、PhCOO−、(m−NaOOCPh)COO−、NaOOCCH2CH2COO−、CH3CH(NH2)COO−、CH2N(CH32COO−、CH3SO3−、CH3CH2SO3−、CF3SO3−、CH2FSO3−、CF3CH2SO3−、p−CH3O−PhSO3−、PhSO3−、p−CH3PhSO3−が挙げられる。
(本発明の医薬組成物に係る化合物の製造法)
本発明に係る式(IA)’〜(IE−2)で示される化合物は、例えば、下記に示す一般的合成法によって製造することができる。これら合成に用いる出発物質および反応試薬はいずれも、商業的に入手可能であるか、または商業的に入手可能な化合物を用いて当分野で周知の方法にしたがって製造することができる。抽出、精製等は、通常の有機化学の実験で行う処理を行えばよい。
本発明の医薬組成物に係る化合物は、当該分野において公知の手法を参考にしながら合成することができる。
下記の工程において、反応の障害となる置換基(例えば、ヒドロキシ、メルカプト、アミノ、ホルミル、カルボニル、カルボキシル等)を有する場合には、Protective Groups in Organic Synthesis, Theodora W Greene(John Wiley & Sons)等に記載の方法で予め保護し、望ましい段階でその保護基を除去してもよい。
また、下記すべての工程について、実施する工程の順序を適宜変更することができ、各中間体を単離して次の工程に用いてもよい。反応時間、反応温度、溶媒、試薬、保護基等は全て単なる例示であり、反応に支障が無い限り、特に限定されない。
本発明の式(IA)’〜(IE−2)で示される化合物は、例えば、以下に示す合成ルートによって製造することができる。
(A法)
Figure 2021020893

(式中、
Figure 2021020893

で示される基は、
Figure 2021020893

であり;
Figure 2021020893

で示される基は、
Figure 2021020893

であり;P1はアミノ基の保護基であり;その他の各記号は前記と同義)
(第1工程)
縮合剤の存在下または非存在下、化合物(ii)とアミン(i)またはその塩を縮合し、還元剤により還元することにより、化合物(iii)を得ることができる。
縮合剤としては、4−トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸、酢酸、無水硫酸マグネシウム、オルトチタン酸テトライソプロピル、四塩化チタン、モレキュラーシーブ等が挙げられ、化合物(ii)に対して、1〜10モル当量用いることができる。
アミン(i)またはその塩は、化合物(ii)に対して、1〜10モル当量用いることができる。
還元剤としては、水素化ホウ素ナトリウム、水素化シアノホウ素ナトリウム、水素化トリアセトキシホウ素ナトリウム、ボランおよびその錯体、水素化ホウ素リチウム、水素化ホウ素カリウム、水素化ジイソブチルアルミニウム等が挙げられ、化合物(ii)に対して、1〜10モル当量用いることができる。
反応温度は、−78℃〜溶媒の還流温度、好ましくは0〜25℃である。
反応時間は、0.5〜48時間、好ましくは1時間〜6時間である。
反応溶媒としては、テトラヒドロフラン、トルエン、ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタン、クロロホルム、メタノール、エタノール等が挙げられ、単独または混合して用いることができる。
(第2工程)
化合物(iv)は、GreeneのProtective Group in Organic Synthesis(第4版)に記載の方法に従って化合物(iii)の保護基P1を除去することにより合成できる。
(第3工程)
化合物(iv)に、縮合剤の存在下、化合物(v)を反応させることにより、化合物(Ia)を得ることができる。
縮合剤としては、ジシクロへキシルカルボジイミド、カルボニルジイミダゾール、ジシクロヘキシルカルボジイミド−N−ヒドロキシベンゾトリアゾール、EDC、4−(4, 6−ジメトキシ−1,3,5,−トリアジン−2−イル)−4−メチルモルホリニウムクロリド、HATU等が挙げられ、化合物(iv)に対して1〜5モル当量用いることができる。
反応温度は、−20℃〜60℃、好ましくは0℃〜30℃である。
反応時間は、0.1時間〜24時間、好ましくは1時間〜12時間である。
反応溶媒としては、DMF、DMA、N−メチル−2−ピロリドン、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジクロロメタン、アセトニトリル等が挙げられ、単独または混合して用いることができる。
(B法)
Figure 2021020893

(式中、Zはハロゲンもしくはスルホン酸エステルであり、その他の各記号は前記と同義)
(第1工程)
炭酸カリウム等の塩基存在下、化合物(vi)とアミン(i)を反応させることにより、化合物(vii)を得ることができる。
反応温度は、0℃〜溶媒の還流温度、好ましくは室温〜溶媒の還流温度である。
反応時間は、0.1時間〜24時間、好ましくは1時間〜12時間である。
反応溶媒としては、DMF、DMA、N−メチル−2−ピロリドン、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジクロロメタン、アセトニトリル等が挙げられ、単独または混合して用いることができる。
(第2工程)
A法の第2工程と同様にして化合物(viii)を合成できる。
(第3工程)
A法の第3工程と同様にして化合物(Ib)を合成できる。
本発明に係る化合物は、D3受容体拮抗作用、および好ましくは高いD3/D2選択性を有するため、D3受容体が関与する疾患の治療剤及び/又は予防剤として有用である。本発明において「治療剤及び/又は予防剤」という場合、症状改善剤も包含する。
D3受容体が関与する疾患としては、中枢性疾患が挙げられる。
中枢性疾患としては、認知障害(例えば、軽度認知障害、アルツハイマー病等)、薬物中毒、鬱病、不安症、薬物依存症、ギャンブル依存症、認知症、記憶障害、統合失調症、統合失調感情障害、双極性障害、躁病、急性躁病、精神病性鬱病を含む精神病性障害、偏執症及び妄想を含む精神病、注意欠如・多動症(AD/HD)、注意欠陥障害(ADD)、強迫性障害(OCD)、ジスキネジア障害、パーキンソン病、神経弛緩剤誘発パーキンソン症候群および遅発性ジスキネジア、摂食障害(例えば拒食症または過食症)、性的不全、知的障害、学習障害、発達障害、睡眠障害、嘔吐、運動障害、強迫神経障害、健忘症、攻撃性、自閉症、眩暈、日周期リズム障害および胃部運動性障害、薬物乱用(例えば、オピオイド薬、アルコール、コカインおよびニコチン中毒等)、および薬物乱用による精神依存等が挙げられる。
中枢性疾患として、特に好ましくは、注意欠如・多動症(AD/HD)が挙げられる。
本発明の医薬組成物に係る化合物は、D3受容体拮抗作用のみならず、医薬としての有用性を備えており、下記いずれか、あるいは全ての優れた特徴を有している。
a)CYP酵素(例えば、CYP1A2、CYP2C9、CYP2C19、CYP2D6、CYP3A4等)に対する阻害作用が弱い。
b)高いバイオアベイラビリティー、適度なクリアランス等良好な薬物動態を示す。
c)代謝安定性が高い。
d)CYP酵素(例えば、CYP3A4)に対し、本明細書に記載する測定条件の濃度範囲内で不可逆的阻害作用を示さない。
e)変異原性を有さない。
f)心血管系のリスクが低い。
g)高い溶解性を示す。
h)高いD3受容体選択性を有している(例えば、D2受容体、ムスカリン受容体、アドレナリンα1受容体、ヒスタミンH1受容体、および/またはセロトニン5HT2c受容体に対するD3受容体選択性が高い)。
i)D2受容体に対するD3受容体への選択性が高い、言い換えると、D3/D2選択性が高い(例えば、D2受容体への親和性と比較してD3受容体への親和性が高い)。
j)安全性が高い(例えば、散瞳、傾眠を軽減できる、催奇形性リスクが低い等)。
k)脳移行性が高い。
l)P−gp基質性が低い。
m)高いD3受容体占有率を示す。例えば、低い投与量で高いD3受容体占有率を示す。
本発明の医薬組成物に係る化合物は、D3受容体に対する拮抗活性が高い、および/または、他の受容体、例えばD2受容体などに対するD3受容体への選択性が高い(例えば、他の受容体、例えばD2受容体などへの親和性と比較してD3受容体への親和性が高い)ため、副作用が軽減された医薬品となりうる。該副作用としては、例えば錐体外路症状、プロラクチンの上昇、認知機能の低下等が挙げられる。
D3受容体拮抗剤としては、例えば、後述のドーパミンD3受容体結合阻害試験において、好ましくはKi値が10μM以下、より好ましくは100nM以下、さらに好ましくは5nM以下を示すものが挙げられる。
D3受容体拮抗剤としては、例えば、後述のドーパミンD3受容体結合阻害試験およびドーパミンD2受容体結合阻害試験において、好ましくはD3/D2選択性が10倍以上、より好ましくは100倍以上、さらに好ましくは500倍以上であるものが挙げられる。
ここで、D3/D2選択性は、例えば、(ドーパミンD2受容体結合阻害試験におけるKi値/ドーパミンD3受容体結合阻害試験におけるKi値)により算出することができる。
本発明の医薬組成物は、経口的、非経口的のいずれの方法でも投与することができる。非経口投与の方法としては、経皮、皮下、静脈内、動脈内、筋肉内、腹腔内、経粘膜、吸入、経鼻、点眼、点耳、膣内投与等が挙げられる。
経口投与の場合は常法に従って、内用固形製剤(例えば、錠剤、散剤、顆粒剤、カプセル剤、丸剤、フィルム剤等)、内用液剤(例えば、懸濁剤、乳剤、エリキシル剤、シロップ剤、リモナーデ剤、酒精剤、芳香水剤、エキス剤、煎剤、チンキ剤等)等の通常用いられるいずれの剤型に調製して投与すればよい。錠剤は、糖衣錠、フィルムコーティング錠、腸溶性コーティング錠、徐放錠、トローチ錠、舌下錠、バッカル錠、チュアブル錠または口腔内崩壊錠であってもよく、散剤および顆粒剤はドライシロップであってもよく、カプセル剤は、ソフトカプセル剤、マイクロカプセル剤または徐放性カプセル剤であってもよい。
非経口投与の場合は、注射剤、点滴剤、外用剤(例えば、点眼剤、点鼻剤、点耳剤、エアゾール剤、吸入剤、ローション剤、注入剤、塗布剤、含嗽剤、浣腸剤、軟膏剤、硬膏剤、ゼリー剤、クリーム剤、貼付剤、パップ剤、外用散剤、坐剤等)等の通常用いられるいずれの剤型でも好適に投与することができる。注射剤は、O/W、W/O、O/W/O、W/O/W型等のエマルジョンであってもよい。
本発明の医薬組成物に係る化合物の有効量にその剤型に適した賦形剤、結合剤、崩壊剤、滑沢剤等の各種医薬用添加剤を必要に応じて混合し、医薬組成物とすることができる。さらに、該医薬組成物は、本発明の医薬組成物に係る化合物の有効量、剤型および/または各種医薬用添加剤を適宜変更することにより、小児用、高齢者用、重症患者用または手術用の医薬組成物とすることもできる。例えば、小児用医薬組成物は、新生児(出生後4週未満)、乳児(出生後4週〜1歳未満)幼児(1歳以上7歳未満)、小児(7歳以上15歳未満)若しくは15歳〜18歳の患者に投与されうる。例えば、高齢者用医薬組成物は、65歳以上の患者に投与されうる。
本発明の医薬組成物の投与量は、患者の年齢、体重、疾病の種類や程度、投与経路等を考慮した上で設定することが望ましいが、経口投与する場合、通常0.05〜100mg/kg/日であり、好ましくは0.1〜10mg/kg/日の範囲内である。非経口投与の場合には投与経路により大きく異なるが、通常0.005〜10mg/kg/日であり、好ましくは0.01〜1mg/kg/日の範囲内である。これを1日1回〜数回に分けて投与すれば良い。
本発明の医薬組成物に係る化合物は、中枢神経刺激薬(メチルフェニデート、リスデキサンフェタミン等)、ノルアドレナリン再取り込み阻害薬、ドーパミン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬、セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬(アトモキセチン等)、α2Aアドレナリン受容体作動薬(グアンファシン等)等(以下、併用薬剤と称する)と組み合わせて用いることができる。本発明の医薬組成物に係る化合物または併用薬剤の作用の増強または本発明の医薬組成物に係る化合物または併用薬剤の投与量の低減等を目的として組み合わせて投与することができる。
この際、本発明の医薬組成物に係る化合物と併用薬剤の投与時期は限定されず、これらを投与対象に対し、同時に投与してもよいし、時間差をおいて投与してもよい。さらに、本発明の医薬組成物に係る化合物と併用薬剤とは、それぞれの活性成分を含む2種類の製剤として投与されてもよいし、両方の活性成分を含む単一の製剤として投与されてもよい。
併用薬剤の投与量は、臨床上用いられている用量を基準として適宜選択することができる。また、本発明の医薬組成物に係る化合物と併用薬剤の配合比は、投与対象、投与ルート、対象疾患、症状、組み合わせ等により適宜選択することができる。例えば、投与対象がヒトである場合、本発明の医薬組成物に係る化合物1重量部に対し、併用薬剤を0.01〜100重量部用いればよい。
(実施例)
以下に実施例および試験例を挙げて本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれらにより限定されるものではない。
また、本明細書中で用いる略語は以下の意味を表す。
Me メチル
Et エチル
Boc tert−ブトキシカルボニル
Bn ベンジル
Tf トリフルオロメタンスルホニル
TFA トリフルオロ酢酸
THF テトラヒドロフラン
EDC 1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド
TBAF フッ化テトラブチルアンモニウム
DMSO ジメチルスルホキシド
DMF ジメチルホルムアミド
DMA ジメチルアセトアミド
DME 1,2−ジメトキシエタン
dba ジベンジリデンアセトン
dppf 1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フィロセン
DIAD アゾジカルボン酸ジイソプロピル
DEAD アゾジカルボン酸ジエチル
DIEA N,N−ジイソプロピルエチルアミン
DIBAL 水素化ジイソブチルアルミニウム
LHMDS リチウムヘキサメチルジシラジド
NaHMDS ナトリウムヘキサメチルジシラジド
NBS N−ブロモスクシンイミド
TBS tert−ブチルジメチルシリル
HATU 1−[ビス(ジメチルアミノ)メチレン]−1H−1,2,3−トリアゾロ[4,5−b]ピリジニウム3−オキシド・ヘキサフルオロホスフェート
HOBt 1-ヒドロキシベンゾトリアゾール
Pd2(dba)3 トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)
xantphos 4,5−ビス(ジフェニルホスフィノ)−9,9−ジメチルキサンテン
CDCl3 重クロロホルム
CD3OD 重メタノール
MS 質量分析
SFC 超臨界流体クロマトグラフィー
各実施例で得られたNMR分析は400MHzで行い、DMSO−d6、CDCl3、CD3ODを用いて測定した。また、NMRデータを示す場合は、測定した全てのピークを記載していない場合が存在する。
本発明の医薬組成物に係る化合物のLC/MSデータは、以下の条件で測定し、保持時間(分)およびm/zを示した。
(メソッド1)
カラム:ACQUITY UPLC(R)BEH C18 (1.7μm、i.d.2.1x50mm) (Waters)
流速:0.8 mL/分
UV検出波長:254nm
移動相:[A]は10mM炭酸アンモニウム含有水溶液、[B]はアセトニトリル
グラジェント:3.5分間で5%−100%溶媒[B]のリニアグラジエントを行った後、0.5分間、100%溶媒[B]を維持した。
(メソッド2)
カラム:ACQUITY UPLC(R)BEH C18 (1.7μm、i.d.2.1x50mm) (Waters)
流速:0.8 mL/分
UV検出波長:254nm
移動相:[A]は0.1%ギ酸含有水溶液、[B]は0.1%ギ酸含有アセトニトリル溶液
グラジェント:3.5分間で5%−100%溶媒[B]のリニアグラジエントを行い、0.5分間、100%溶媒[B]を維持した。
(メソッド3)
カラム:Shim−pack XR−ODS (2.2μm、i.d.3.0x50mm) (Shimadzu)
流速:1.6 mL/分
UV検出波長:254nm
移動相:[A]は0.1%ギ酸含有水溶液、[B]は0.1%ギ酸含有アセトニトリル溶液
グラジェント:3分間で10%−100%溶媒[B]のリニアグラジエントを行い、0.5分間、100%溶媒[B]を維持した。
(メソッド4)
カラム:ACQUITY UPLC(R)BEH C18 (1.7μm、i.d.2.1x50mm) (Waters)
流速:0.55 mL/分
UV検出波長:254nm
移動相:[A]は0.1%ギ酸含有水溶液、[B]は0.1%ギ酸含有アセトニトリル溶液
グラジェント:3分間で5%−100%溶媒[B]のリニアグラジエントを行い、0.5分間、100%溶媒[B]を維持した。
参考例1 化合物6aの合成
Figure 2021020893

工程1 化合物2aの合成
窒素雰囲気下、2,2,2−トリフルオロエタノール(2.70g、27.0mmol)のDMF(60mL)溶液を氷冷し、水素化ナトリウム(60wt%、1.08g、27.0mmol)を少量ずつ加え、0℃で1時間撹拌した。これに化合物1(3.0g、9.00mmol)を少量ずつ加えた後、65℃で4時間撹拌した。反応溶液に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)により精製して化合物2a(2.72g、収率86%)を得た。
1H-NMR (CDCl3)δ: 1.48 (s, 9H), 2.74-2.82 (brm, 2H), 2.85-2.92 (brm, 2H), 3.54-3.65 (brm, 4H), 4.72 (q, J = 8.3 Hz, 2H).
工程2 化合物3aの合成
化合物2a(6.69g、18.99mmol)をメタノール(33.5mL)に溶解させ、4mol/L塩酸(1,4−ジオキサン溶液、33.5mL、134mmol)を加え、室温で1時間撹拌した。溶媒を減圧留去した後、2mol/L炭酸ナトリウム水溶液を加えクロロホルムで抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、溶媒を減圧留去して化合物3a(4.17g、収率87%)を得た。
1H-NMR (CDCl3)δ: 2.71-2.74 (m, 2H), 2.83-2.86 (m, 2H), 2.95-2.98 (m, 2H), 3.01-3.04 (m, 2H), 4.72 (q, J = 8.4 Hz, 2H).
工程3 化合物5aの合成
化合物3a(6.0g、23.79mmol)にジクロロメタン(120mL)、トリエチルアミン(6.59mL、47.6mmol)、および化合物4(6.31g、26.2mmol)を0℃で加え、30分間撹拌した。氷冷下、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(7.56g、35.7mmol)を少しずつ加え、室温で2時間撹拌した。反応溶液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、クロロホルム、および酢酸エチルで抽出した。有機層を合わせて無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、溶媒を減圧留去した。得られた残渣をアミノシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)により精製して化合物5a(110.0g、収率88%)を得た。
1H-NMR (CDCl3)δ: 0.98-1.12 (m, 4H), 1.19-1.28 (m, 1H), 1.38-1.44 (m, 11H), 1.75-1.78 (m, 2H), 1.98-2.00 (m, 2H), 2.57-2.61 (m, 2H), 2.70-2.73 (m, 2H), 2.77-2.86 (m, 6H), 3.37 (br, 1H), 4.36 (br, 1H), 4.71 (q, J = 8.3 Hz, 2H).
工程4 化合物6aの合成
化合物5a(2.73g、5.72mmol)をジクロロメタン(27.3mL)に溶解させ、TFA(8.81mL、114mmol)を加え、室温で15分間撹拌した。溶媒を減圧留去した後、クロロホルム、および2mol/L炭酸ナトリウム水溶液を加え、クロロホルムで抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、溶媒を減圧留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム−メタノール)により精製して化合物6a(2.08g、収率96%)を得た。
1H-NMR (CDCl3)δ: 0.94-1.12 (m, 4H), 1.18-1.27 (m, 1H), 1.38-1.44 (m, 2H), 1.74-1.77 (m, 2H), 1.83-1.86 (m, 2H), 2.56-2.62 (m, 3H), 2.71-2.74 (m, 2H), 2.78-2.86 (m, 6H), 4.72 (q, J = 8.4 Hz, 2H).
実施例1 化合物I−048の合成
Figure 2021020893

工程1 化合物16の合成
窒素雰囲気下、化合物15(50mg、0.240mmol)、ギ酸2,4,6−トリクロロフェニル(108mg、0.481mmol)、酢酸パラジウム(5.4mg、0.024mmol)、およびxantphos(27.8mg、0.048mmol)をトルエン(1mL)に溶解させた後、トリエチルアミン(50μL、0.361mmol)を加え、封管して100℃で3時間撹拌した。反応溶液を濾過した後、溶媒を減圧留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)により精製して化合物16(70.6mg、収率83%)を得た。
1H-NMR (CDCl3)δ: 7.44 (t, J = 54.1 Hz, 1H), 7.46 (s, 2H), 7.65 (dd, J = 8.0, 4.8 Hz, 1H), 8.64 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 9.00 (dd, J = 4.8, 1.5 Hz, 1H).
工程2 化合物I−048の合成
化合物6a(58.9mg、0.156mmol)、化合物16(50mg、0.142mmol)、DMAP(0.87mg、7.09μmol)、およびトリエチルアミン(22μL、0.156mmol)をテトラヒドロフラン(1mL)に溶解させ、45℃で4時間撹拌した。反応溶液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム−メタノール)により精製して化合物I−048(49.3mg、収率65%)を得た。
1H-NMR (CDCl3)δ: 1.08-1.34 (m, 5H), 1.43-1.48 (m, 2H), 1.82-1.87 (m, 2H), 2.10-2.14 (m, 2H), 2.60-2.64 (m, 2H), 2.72-2.75 (m, 2H), 2.80-2.87 (m, 6H), 3.89-3.98 (br, 1H), 4.72 (q, J = 8.3 Hz, 2H), 5.85 (d, J = 7.9 Hz, 1H), 6.91 (t, J = 54.7 Hz, 1H), 7.48 (dd, J = 7.5, 4.8 Hz, 1H), 7.94 (d, J = 7.7 Hz, 1H), 8.72 (d, J = 3.9 Hz, 1H).
参考例2 化合物9aの合成
Figure 2021020893

工程1 化合物8aの合成
窒素雰囲気下、化合物7a(100mg、0.578mmol)、アクリル酸 tert−ブチル(222mg、1.734mmol)、酢酸パラジウム(26mg、0.116mmol)、トリス(4−メチルフェニル)ホスフィン(52.8mg、0.173mmol)およびDIEA(404μL、2.312mmol)をアセトニトリル(1.5mL)に溶解させ、封管してマイクロ波照射下145℃で25分間撹拌した。反応溶液を濾過した後、溶媒を減圧留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)により精製して化合物8a(87.7mg、収率69%)を得た。
1H-NMR (CDCl3)δ: 1.54 (s, 9H), 2.77 (s, 3H), 6.47 (d, J = 16.2 Hz, 1H), 7.49 (d, J = 16.1 Hz, 1H), 8.75 (s, 2H).
工程2 化合物9aの合成
化合物8a(650mg、2.95mmol)を1,4−ジオキサン(33mL)に溶解させ、4mol/L塩酸(1,4−ジオキサン溶液、13mL、52.0mmol)を加え、50℃で16.5時間撹拌した。溶媒を減圧留去して得られた残渣を酢酸エチルで洗浄して化合物9a(540mg)を粗生成物として得た。
1H-NMR (DMSO-d6)δ: 2.66 (s, 3H), 6.79 (d, J = 16.1 Hz, 1H), 7.58 (d, J = 16.1 Hz, 1H), 9.06 (s, 2H).
実施例2 化合物I−037の合成
Figure 2021020893

工程1 化合物2の合成
参考例1の工程1における2,2,2−トリフルオロエタノールの代わりに2,2−ジフルオロプロパノールを用いることにより化合物2を得た。
1H-NMR (CDCl3)δ: 1.48 (s, 9H), 1.72 (t, J = 18.7 Hz, 3H), 2.75-2.81 (brm, 2H), 2.86-2.90 (brm, 2H), 3.55-3.63 (brm, 4H), 4.48 (t, J = 11.8 Hz, 2H).
工程2 化合物3の合成
化合物2(471mg、1.352mmol)をジクロロメタン(2mL)に溶解させ、4mol/L塩酸(1,4−ジオキサン溶液、5mL、20.0mmol)を加え、室温で3時間撹拌した。溶媒を減圧留去して化合物3(375mg、収率97%)を粗生成物として得た。
1H-NMR (DMSO-d6)δ: 1.71 (t, J = 19.3 Hz, 3H), 3.03-3.07 (brm, 4H), 3.22-3.28 (brm, 4H), 4.62 (t, J = 13.1 Hz, 2H), 9.56 (br, 2H).
工程3 化合物5の合成
化合物3(200mg、0.702mmol)にジクロロメタン(4mL)、トリエチルアミン(195μL、1.405mmol)、および化合物4(178mg、0.737mmol)を加え、5分間撹拌した。トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(298mg、1.405mmol)を少しずつ加え、室温で1時間撹拌した。反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧留去して得られた残渣をアミノシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)により精製して化合物5(270mg、収率81%)を得た。
1H-NMR (CDCl3)δ: 0.98-1.12 (m, 4H), 1.19-1.28 (m, 1H), 1.38-1.44 (m, 11H), 1.66-1.78 (m, 5H), 1.98-2.01 (m, 2H), 2.57-2.61 (m, 2H), 2.70-2.72 (m, 2H), 2.80-2.85 (m, 6H), 3.36 (br, 1H), 4.35 (br, 1H), 4.47 (t, J = 11.8 Hz, 2H).
工程4 化合物6の合成
化合物5(270mg、0.570mmol)をジクロロメタン(4mL)に溶解させ、TFA(1mL、12.98mmol)を加え、室温で2時間撹拌した。溶媒を減圧留去した後、4mol/L塩酸(1,4−ジオキサン溶液)を過剰に加えて撹拌した。溶媒を減圧留去して化合物6(272mg)を粗生成物として得た。
1H-NMR (DMSO-d6)δ: 0.96-1.06 (m, 2H), 1.24-1.36 (m, 3H), 1.61-1.80 (m, 7H), 1.93-1.96 (m, 2H), 2.88-2.97 (m, 1H), 3.01-3.31 (m, 8H), 4.63 (t, J = 13.2 Hz, 2H), 8.05 (br, 3H), 11.22 (br, 1H).
工程5 化合物I−037の合成
化合物6(25mg、0.067mmol)、化合物9a(12.35mg、0.087mmol)、HATU(30.5mg、0.080mmol)およびトリエチルアミン(46μL、0.335mmol)をDMF(1mL)に溶解させ、室温で2時間撹拌した。反応溶液に水を加え、クロロホルムで抽出した。有機層を分離し、溶媒を減圧留去した。得られた残渣を逆相クロマトグラフィー(アセトニトリル-10mM炭酸アンモニウム含有水溶液)により精製して化合物I−037(24.2mg、収率70%)を得た。
1H-NMR (CDCl3)δ: 1.07-1.33 (m, 6H), 1.41-1.47 (m, 2H), 1.72 (t, J = 18.8 Hz, 3H), 1.80-1.84 (m, 2H), 2.04-2.08 (m, 2H), 2.59-2.63 (m, 2H), 2.71-2.87 (m, 11H), 3.82-3.90 (m, 1H), 4.47 (t, J = 11.8 Hz, 2H), 5.46 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 6.45 (d, J = 15.8 Hz, 1H), 7.54 (d, J = 15.6 Hz, 1H), 8.75 (s, 2H).
実施例3 I−044の合成
Figure 2021020893

工程1 化合物8の合成
化合物7(90.0g、422.2mmol)をTHF(1000mL)に溶解させ、−70℃でアリルマグネシウムブロミド(1.0mol/Lジエチルエーテル溶液、1266mL、1266mmol)を加え1時間撹拌した。反応溶液に氷水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を水、および飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル−酢酸エチル)により精製して化合物8(35.0g、収率32%)を得た。
1H NMR (CDCl3)δ 1.38-1.53 (m, 15H), 1.62-1.64 (m, 1H), 1.91-1.94 (m, 2H), 2.28 (d, J = 7.5 Hz, 2H), 3.61 (brs, 1H), 4.51 (brs, 1H), 5.12-5.20 (m, 2H), 5.85-5.90 (m, 1H).
工程2 化合物9の合成
化合物8(35.0g、137.2mmol)をTHF(500mL)および水(500mL)に溶解させ、0℃でオスミウム(VI)酸カリウム二水和物(5.05g、13.72mmol)および過ヨウ素酸ナトリウム(117.34g、548.63mmol)を加え室温で8時間撹拌した。反応溶液に水、およびチオ硫酸ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を水、および飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧留去して化合物9(35.0g)を粗生成物として得た。
工程3 化合物10の合成
化合物9(15.0g、58.33mmol)をTHF(150mL)およびメタノール(150mL)の混合溶媒に溶解させ、0℃で水素化ホウ素ナトリウム(4.41g、116.66mmol)を少量ずつ加えた。反応溶液を0℃で1時間撹拌した。反応溶液に飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧留去して化合物10(12.0g)を粗生成物として得た。
工程4 化合物11の合成
化合物10(713mg、2.75mmol)をジクロロメタン(7.4mL)に溶解させ、0℃で4−ジメチルアミノピリジン(33.6mg、0.275mmol)、トリエチルアミン(0.762mL、5.50mmol)およびp−トルエンスルホニルクロリド(577mg、3.02mmol)を加え0℃で4時間撹拌した。反応溶液に0.1mol/L塩酸を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和重曹水、水、および飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)により精製して化合物11(761mg、収率67%)を得た。
1H-NMR (CDCl3)δ: 1.29-1.38 (m, 3H), 1.43-1.50 (m, 11H), 1.57-1.66 (m, 2H), 1.86-1.93 (m, 4H), 2.46 (s, 3H), 3.57 (brs, 1H), 4.22 (t, J = 6.7 Hz, 2H), 4.46 (brs, 1H), 7.36 (d, J = 8.0 Hz, 2H), 7.79 (d, J = 8.3 Hz, 2H).
工程5 化合物12の合成
化合物11(759mg、1.83mmol)をジクロロメタン(30.4mL)に溶解させ、−78℃で(ジエチルアミノ)サルファートリフルオリド(1.45mL、11.0mmol)を加えた。反応溶液を−78℃で40分間撹拌した。反応溶液に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を水、および飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)により精製して化合物12(345mg、収率45%)を得た。
1H-NMR (CDCl3)δ: 1.36-1.48 (m, 13H), 1.80-1.99 (m, 6H), 2.46 (s, 3H), 3.40 (brs, 1H), 4.17 (t, J = 6.7 Hz, 2H), 4.38 (brs, 1H), 7.35 (d, J = 8.0 Hz, 2H), 7.79 (d, J = 8.3 Hz, 2H).
工程6 化合物13の合成
化合物3の脱塩酸体(1.00g、4.03mmol、化合物3を飽和炭酸水素ナトリム水溶液で中和後、クロロホルム抽出して調製)をアセトニトリル(40mL)に溶解させ、炭酸カリウム(1.67g、12.09mmol)および化合物12(1.67g、4.03mmol)を加え、80℃で58時間撹拌した。反応溶液に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム−メタノール)により精製して化合物13(1.45g、収率73%)を得た。
1H-NMR (CDCl3)δ: 1.38-1.56 (m, 13H), 1.67-1.86 (m, 7H), 1.91-2.01 (m, 2H), 2.71-2.74 (m, 4H), 2.77-2.86 (m, 6H), 3.44 (brs, 1H), 4.41-4.50 (m, 3H).
工程7 化合物14の合成
化合物13(1.45g、2.95mmol)をメタノール(30mL)に溶解させ、4mol/L塩酸(1,4−ジオキサン溶液、30mL、120.0mmol)を加え、室温で2時間撹拌した。溶媒を減圧留去して化合物14(1.47g)を粗生成物として得た。
工程8 化合物I−044の合成
実施例2の工程5における化合物9aの代わりに2−((2−メチルピリミジン−5−イル)オキシ)酢酸、化合物6の代わりに化合物14を用いることにより化合物I−044を得た。
1H-NMR (CDCl3)δ: 1.45-1.65 (m, 4H), 1.72 (t, J = 18.7 Hz, 3H), 1.78-1.90 (m, 4H), 1.97-2.03 (m, 2H), 2.70-2.86 (m, 13H), 3.86-3.96 (m, 1H), 4.44-4.53 (m, 4H), 6.35 (d, J = 8.5 Hz, 1H), 8.37 (s, 2H).
実施例4 化合物I−026の合成
Figure 2021020893

工程1 化合物18の合成
化合物17(200mg、0.76mmol)をDMF(4mL)に溶解させ、2,2‐ジフルオロエチルトリフルオロメタンスルホネート(324mg、1.51mmol)、および炭酸カリウム(282mg、2.04mmol)を加え室温で一晩撹拌した。反応溶液に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)により精製して化合物18(225mg、収率91%)を得た。
1H-NMR (CDCl3)δ: 1.49 (s, 9H), 2.81 (m, 2H), 3.02 (m, 2H), 3.56 (m, 4H), 4.51 (td, J = 13.6, 4.3 Hz, 2H), 6.12 (tt, J = 55.8, 4.3 Hz, 1H), 6.57 (d, J = 8.3 Hz, 1H), 7.34 (d, J = 8.3 Hz, 1H).
工程2 化合物19の合成
化合物18(5.31g、16.17mmol)を1,4−ジオキサン(40mL)に溶解させ、4mol/L塩酸(1,4−ジオキサン溶液、80.6mL、323mmol)を加え、室温で4.5時間撹拌した。溶媒を減圧留去した後、10%炭酸カリウム水溶液を加え、クロロホルムで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧留去して化合物19(3.87g)を粗生成物として得た。
1H-NMR (CDCl3)δ: 2.80-2.83 (m, 2H), 2.93-2.99 (m, 4H), 3.03-3.05 (m, 2H), 4.51 (td, J = 13.6, 4.3 Hz, 2H), 6.13 (tt, J = 55.9, 4.3 Hz, 1H), 6.54 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 7.32 (d, J = 8.2 Hz, 1H).
工程3 化合物20の合成
化合物19(0.958g、3.78mmol)に炭酸カリウム(2.089g、15.11mmol)、アセトニトリル(31.4mL)および化合物12(1.57g、3.78mmol)を加え、70℃で22.5時間撹拌した。反応溶液に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム−メタノール)により精製して化合物20(1.643g、収率92%)を得た。
1H-NMR (CDCl3)δ: 1.44-1.97 (m, 19H), 2.60-2.66 (m, 6H), 2.80-2.83 (m, 2H), 3.01-3.04 (m, 2H), 3.43 (br, 1H), 4.42-4.55 (m, 3H), 6.13 (tt, J = 55.8, 4.3 Hz, 1H), 6.55 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.31 (d, J = 8.2 Hz, 1H).
工程4 化合物21の合成
参考例1の工程4における化合物5aの代わりに化合物20を用いることにより化合物21を得た。
工程5 化合物I−026の合成
化合物21(25mg、0.067mmol)、2−(2−メチルオキサゾール−5−イル)酢酸(12.35mg、0.087mmol)、HATU(30.7mg、0.081mmol)およびトリエチルアミン(47μL、0.337mmol)をDMF(1mL)に溶解させ、室温で2時間撹拌した。反応溶液に水を加え、クロロホルムで抽出した。有機層を分離し、溶媒を減圧留去した。得られた残渣を逆相クロマトグラフィー(アセトニトリル-10mM炭酸アンモニウム含有水溶液)により精製して化合物I−026(23mg、収率69%)を得た。
1H-NMR (CDCl3)δ: 1.41-1.52 (m, 4H), 1.77-1.85 (m, 4H), 1.93-1.98 (m, 2H), 2.44 (s, 3H), 2.59-2.65 (m, 6H), 2.80-2.82 (m, 2H), 3.01-3.04 (m, 2H), 3.56 (s, 2H), 3.75-3.83 (m, 1H), 4.51 (td, J = 13.6, 4.2 Hz, 2H), 5.41 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 6.12 (tt, J = 55.9, 4.3 Hz, 1H), 6.55 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 6.82 (s, 1H), 7.30 (d, J = 8.0 Hz, 1H).
実施例5 化合物I−022の合成
Figure 2021020893

工程1 化合物22の合成
実施例1の工程1における2,2,2−トリフルオロエタノールの代わりにベンジルアルコールを用いることによって化合物22を得た。
1H-NMR (CDCl3)δ: 1.48 (s, 9H), 2.74-2.80 (brm, 2H), 2.89-2.95 (brm, 2H), 3.55-3.64 (brm, 4H), 5.34 (s, 2H), 7.34-7.44 (m, 5H).
工程2 化合物23の合成
化合物22(11.06g、30.7mmol)を酢酸エチル(83mL)およびメタノール(83mL)の混合溶媒に溶解させ、10%パラジウム炭素(4.40g)を加え、水素雰囲気下室温で終夜撹拌した。反応溶液を濾過してパラジウム炭素を除去した後、溶媒を減圧留去した。得られた残渣を酢酸エチルで再結晶し化合物23(7.05g、収率85%)を得た。
1H-NMR (CDCl3)δ: 1.47 (s, 9H), 2.57-2.68 (brm, 4H), 3.53-3.62 (brm, 4H), 9.41 (brs, 0.5H), 9.79 (brs, 0.5H).
工程3 化合物24の合成
化合物23(50mg、0.185mmol)、3,3−ジフルオロシクロブタン−1−オール(100mg、0.925mmol)およびトリフェニルホスフィン(388.5mg、1.481mmol)をテトラヒドロフラン(4mL)に溶解させ、DIAD(180μL、0.925mmol)を加え、65℃で撹拌した。溶媒を減圧留去し得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)により精製して化合物24(53mg、収率80%)を得た。
1H-NMR (CDCl3)δ: 1.48 (s, 9H), 2.71-2.90 (m, 6H), 3.05-3.15 (m, 2H), 3.53-3.64 (m, 4H), 5.02-5.09 (br, 1H).
工程4 化合物25の合成
化合物24(1.58g、4.38mmol)をメタノール(22mL)に溶解させ、4mol/L塩酸(1,4−ジオキサン溶液、21.92mL、88mmol)を加え、室温で2時間撹拌した。溶媒を減圧留去して化合物25(1.56g)粗生成物として得た。
工程5 化合物26の合成
参考例1の工程3における化合物3aの代わりに化合物25を用いることにより化合物26を得た。
工程6 化合物27の合成
参考例1の工程4における化合物5aの代わりに化合物26を用いることにより化合物27を得た。
工程7 化合物I−022の合成
実施例4の工程5における化合物21の代わりに化合物27、2−(2−メチルオキサゾール−5−イル)酢酸の代わりに2−((5−メチルイソオキサゾール−3−イル)オキシ)酢酸を用いることにより化合物I−022を得た。
1H-NMR (CDCl3)δ: 1.04-1.31 (m, 5H), 1.40-1.45 (m, 2H), 1.79-1.82 (m, 2H), 1.99-2.02 (m, 2H), 2.36 (s, 3H), 2.58-2.62 (m, 2H), 2.70-2.86 (m, 10H), 3.04-3.14 (m, 2H), 3.76-3.86 (m, 1H), 4.66 (s, 2H), 5.02-5.08 (brm, 1H), 5.70 (s, 1H), 6.15 (d, J = 8.3 Hz, 1H).
実施例6 化合物I−041の合成
Figure 2021020893

工程1 化合物32の合成
3,3−ジフルオロシクロブタン−1−カルボン酸(28.7mg、0.211mmol)をジクロロメタン(1mL)に溶解させ、触媒量のDMFおよびオキサリルクロリド(23μL、0.263mmol)を0℃で加えた。反応溶液を室温で3時間撹拌して酸クロリドを調製した。化合物31(50mg、0.176mmol)にテトラヒドロフラン(1mL)を加え、調製した酸クロリド溶液を0℃で加えた。トリエチルアミン(85μL、0.615mmol)のテトラヒドロフラン(1mL)溶液をゆっくりと滴下し、室温で終夜撹拌した。反応溶液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を水、および飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留去して化合物32(62mg、収率96%)を粗生成物として得た。
工程2 化合物33の合成
工程1で得た粗生成物の化合物32(62mg)をテトラヒドロフラン(2mL)に溶解させ、2,4−ビス(4−メトキシフェニル)−1,3,2,4−ジチアジホスフェタン−2,4−ジスルフィド(68.4mg、0.169mmol)を加え、60℃で3時間撹拌した。溶媒を減圧留去し得られた残渣をアミノシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)により精製して化合物33(20mg、収率32%)を得た。
1H-NMR (CDCl3)δ: 2.85-3.08 (m, 6H), 3.56-3.65 (m, 1H), 3.81 (br, 2H), 4.67 (s, 2H), 5.18 (s, 2H), 7.31-7.39 (m, 5H).
工程3 化合物34の合成
化合物33(5.1g、14mmol)をTFA(51mL)に溶解させ、80℃で4時間撹拌した。溶媒を減圧留去して化合物34を粗生成物として得た。
工程4 化合物35の合成
参考例1の工程3における化合物3aの代わりに化合物34を用いることにより化合物35を得た。
工程5 化合物36の合成
化合物35(6.5g、24.37mmol)を1,4−ジオキサン(20mL)に溶解させ、4mol/L塩酸(1,4−ジオキサン溶液、30mL、120mmol)を加え室温で終夜撹拌した。析出した固体を濾過し、1,4−ジオキサン、およびヘキサンで洗浄して化合物36(6.68g)を粗生成物として得た。
工程6 化合物I−041の合成
実施例4の工程5における化合物21の代わりに化合物36、2−(2−メチルオキサゾール−5−イル)酢酸の代わりに2−(5−メチルオキサゾール−2−イル)酢酸カリウム塩を用いることにより化合物I−041を得た。
1H-NMR (CDCl3)δ: 1.03-1.36 (m, 5H), 1.47-1.52 (m, 2H), 1.78-1.82 (m, 2H), 1.95-2.00 (m, 2H), 2.29 (d, J = 0.6 Hz, 3H), 2.55-2.59 (m, 2H), 2.77 (t, J = 5.4 Hz, 2H), 2.84-3.07 (m, 6H), 3.56-3.79 (m, 6H), 6.66 (d, J = 0.9 Hz, 1H), 7.29 (d, J = 7.9 Hz, 1H)
実施例7 化合物I−045の合成
Figure 2021020893

工程1 化合物38の合成
化合物37(500mg、2.22mmol)、N−メチルモルホリン-N-オキシド(780mg、6.66mmol)およびオスミン酸カリウム2水和物(82mg、0.222mmol)を0℃で、アセトン(5mL)および水(5mL)の混合溶媒に溶解させ、2時間撹拌した後、室温で撹拌した。室温で終夜静置した後、反応溶液を濾過し、得られた濾液をクロロホルムで抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、溶媒を減圧留去して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム−メタノール)により精製して化合物38(472mg、収率82%)を得た。
工程2 化合物39の合成
化合物38(150mg、0.578mmol)をDMF(3mL)に溶解させ、イミダゾール(79mg、1.157mmol)およびtert−ブチルジメチルシリルクロリド(122mg、0.809mmol)を0℃で加えた後、0℃で6時間、室温で1時間撹拌した。反応溶液に水および飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を水、および飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧留去して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)により精製して化合物39(187mg、収率87%)を得た。
1H-NMR (CDCl3)δ: 0.07 (s, 6H), 0.90 (s, 9H), 1.01-1.20 (m, 4H), 1.24-1.37 (m, 2H), 1.44 (s, 9H), 1.62-1.68 (m, 1H), 1.98-2.06 (m, 2H), 2.49 (d, J = 3.3 Hz, 1H), 3.33-3.38 (m, 2H), 3.46 (t, J = 8.8 Hz, 1H), 3.67 (dd, J = 9.8, 3.3 Hz, 1H), 4.36 (s, 1H).
工程3 化合物40の合成
1,8−ビス(ジメチルアミノ)ナフタレン(6.75g、31.5mmol)およびトリメチルオキソニウムテトラフルオロボレート(2.33g、15.74mmol)にジクロロメタン(60mL)を加えて撹拌した。化合物39(2.94g、7.87mmol)のジクロロメタン(30mL)溶液を室温で30分間かけて滴下した後、50分間撹拌した。反応溶液に炭酸水素ナトリウム水溶液を加えた後、濾過して得られた濾液をジクロロメタンで抽出した。有機層を1mol/Lクエン酸水溶液で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧留去して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)により精製して化合物40(2.74g、収率90%)を得た。
1H-NMR (CDCl3)δ: 0.05 (s, 6H), 0.89 (s, 9H), 0.98-1.30 (m, 5H), 1.43 (s, 9H), 1.67-1.72 (m, 1H), 1.84-1.88 (m, 1H), 2.01-2.04 (m, 2H), 2.91-2.95 (m, 1H), 3.37 (br, 1H), 3.41 (s, 3H), 3.58-3.68 (m, 2H), 4.34 (s, 1H).
工程4 化合物41の合成
化合物40(145mg、0.374mmol)をテトラヒドロフラン(3mL)に溶解させ、TBAF(374μL、1mol/Lテトラヒドロフラン溶液)を加え、室温で4時間撹拌した。反応溶液に飽和塩化アンモニウム水溶液を加え酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧留去して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)により精製して化合物41(82mg、収率81%)を得た。
工程5 化合物42の合成
化合物41(80mg、0.293mmol)をジクロロメタン(2mL)に溶解させ、炭酸水素ナトリウム(73.8mg、0.878mmol)およびデス−マーチンペルヨージナン(186mg、0.439mmol)を0℃で加えた後、0℃で3.5時間撹拌した。反応溶液に炭酸水素ナトリウム水溶液を加えた後、濾過して得られた濾液を酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧留去して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)により精製して化合物42(61.7mg、収率78%)を得た。
工程6 化合物43の合成
参考例1の工程3における化合物4の代わりに化合物42、化合物3aの代わりに化合物1a(実施例4の化合物19と同様の方法により合成)を用いることにより化合物43を得た。
工程7 化合物44の合成
参考例1の工程4における化合物5aの代わりに化合物43を用いることにより化合物44を得た。
工程8 化合物I−045の合成
化合物44(32.1mg、0.08mmol)にDMF(2mL)、2−(2−メチルオキサゾール−5−イル)酢酸(12.42mg、0.088mmol)、EDC塩酸塩(16.87mg、0.088mmol)、HOBt(11.89mg、0.088mmol)、およびトリエチルアミン(33μL、0.240mmol)を加え、室温で終夜撹拌した。反応溶液に炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧留去して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)により精製後、SFCキラル分取により光学活性体として化合物I−045(10.8mg)を得た。
1H-NMR (CDCl3)δ: 1.01-1.14 (m, 2H), 1.16-1.34 (m, 3H), 1.70-1.85 (m, 2H), 1.97-2.06 (m, 2H), 2.44 (s, 3H), 2.54 (d, J = 5.3 Hz, 2H), 2.59-2.75 (m, 4H), 2.80 (t, J = 4.8 Hz, 2H), 3.01 (t, J = 4.9 Hz, 2H), 3.06-3.13 (m, 1H), 3.41 (s, 3H), 3.55 (s, 2H), 3.68-3.76 (m, 1H), 4.74 (q, J = 8.7 Hz, 2H), 5.35 (d, J = 7.8 Hz, 1H), 6.59 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 6.82 (s, 1H), 7.32 (d, J = 8.0 Hz, 1H).
SFC分取条件
分取カラム(IF−IF,ダイセル製)
流速 :30mL/min
移動相 : メタノール+0.1%ジエチルアミン 30%
サンプル : 17.5mg/mL (メタノール/クロロホルム=1/1)
注入量 : 35mg
検出波長 :220nm, 背圧:8Mpa
参考例3 化合物12aの合成
Figure 2021020893

工程1 化合物11aの合成
参考例1の工程1における化合物1の代わりに化合物10aを用いることにより化合物11aを得た。
1H-NMR (CDCl3)δ: 1.49 (s, 9H), 2.70 (br, 2H), 3.72 (br, 2H), 4.39 (s, 2H), 4.76 (q, J = 8.2 Hz, 2H).
工程2 化合物12aの合成
実施例2の工程2における化合物2の代わりに化合物11aを用いることにより化合物12aを得た。
1H-NMR (DMSO-d6)δ: 2.93-2.96 (m, 2H), 3.40-3.42 (m, 2H), 4.10 (s, 2H), 5.13 (q, J = 8.8 Hz, 2H), 9.58 (br, 2H).
実施例8 化合物I−134の合成
Figure 2021020893

工程1 化合物46の合成
水素化ナトリウム(54.3mg、1.358mmol、60wt%)をテトラヒドロフラン(4mL)に懸濁させ、0℃でホスホノ酢酸トリメチル(228mg、1.254mmol)を加え、30分間撹拌した。化合物45(endo−exo混合物、250mg、1.045mmol)のテトラヒドロフラン(4mL)溶液を加え、室温で3時間撹拌した。反応溶液に飽和塩化アンモニウム水溶液および水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を水、および飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留去して化合物46(261mg)をジアステレオマーの混合物として得た。
工程2 化合物47の合成
立体異性体の混合物である化合物46(258mg、0.873mmol)をメタノール(3mL)およびテトラヒドロフラン(3mL)の混合溶媒に溶解させ、10%パラジウム炭素(186mg)を加えた後、水素雰囲気下、室温で5時間撹拌した。反応溶液をセライト濾過した後、溶媒を減圧留去して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)により精製して化合物47(148mg)を得た。
工程3 化合物48の合成
窒素雰囲気下、化合物47(144mg、0.484mmol)をジクロロメタン(3mL)に溶解させ、−78℃でDIBAL(1mol/Lヘキサン溶液、1452μL、1.452mmol)を加え、2時間撹拌した。反応溶液に10%酒石酸カリウムナトリウム水溶液を加え、室温で1時間撹拌した。反応溶液に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留去して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)により精製して化合物48(61mg)をジアステレオマーの混合物として得た。
工程4 化合物49の合成
実施例2の工程3における化合物3の代わりに化合物12a、化合物4の代わりに化合物48を用いることにより化合物49を得た。
工程5 化合物50の合成
化合物49(57mg、0.116mmol)を1,4−ジオキサン(1mL)に溶解し、4mol/L塩酸(1,4−ジオキサン溶液、582μL、2.33mmol)加え、室温で終夜撹拌した。溶媒を減圧留去して化合物50(55mg)を粗生成物として得た。
工程6 化合物I−134の合成
化合物50(54mg、0.117mmol)にDMF(1mL)、2−(2−メチルチアゾール−5−イル)酢酸(22.03mg、0.140mmol)、EDC塩酸塩(26.9mg、0.140mmol)、HOBt(18.94mg、0.140mmol)、およびトリエチルアミン(81μL、0.584mmol)を加え、室温で終夜撹拌した。反応溶液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を水、および飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留去して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル−メタノール)により精製後、SFCキラル分取により光学活性体として化合物I−134を得た。
1H-NMR (CDCl3)δ: 1.10-1.16 (m, 2H), 1.35-1.41 (m, 2H), 1.46-1.49 (m, 1H), 1.52-1.57 (m, 2H), 1.74-1.77 (m, 2H), 1.87-1.92 (m, 2H), 2.03 (br, 2H), 2.50-2.54 (m, 2H), 2.68 (s, 3H), 2.70-2.78 (m, 4H), 3.45 (s, 2H), 3.65 (s, 2H), 4.06-4.14 (m, 1H), 4.73 (q, J = 8.2 Hz, 2H), 5.24 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.39 (s, 1H).
SFC分取条件
分取カラム(IC−IC,ダイセル製)
流速 :30mL/min
移動相 : メタノール+0.1%ジエチルアミン 35%
サンプル : 20mg/mL (メタノール/クロロホルム=1/1)
注入量 : 14mg
検出波長 :220nm, 背圧:8Mpa
実施例9 I−028の合成
Figure 2021020893

工程1 化合物56の合成
化合物55(WO2006001752記載の方法で合成可能)(273mg、0.683mmol)をジクロロメタン(3mL)に溶解させ、−78℃で(ジエチルアミノ)サルファートリフルオリド(542μL、4.10mmol)を加え、2時間撹拌した。反応溶液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、クロロホルムで抽出した。得られた有機層をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)により精製した。得られた残渣をジクロロメタン(2mL)に溶解させ、炭酸水素ナトリウム(80mg、0.956mmol)およびメタクロロ過安息香酸(236mg)を加え、0℃で2時間撹拌した。終夜静置後、反応溶液に飽和チオ硫酸ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を5%炭酸カリウム水溶液、および水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧留去して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)により精製して化合物56(37.1mg)を得た。
1H-NMR (CDCl3)δ: 1.45 (s, 9H), 1.49-1.63 (m, 2H), 1.72-1.79 (m, 2H), 1.99 (dt, J = 20.6, 6.5 Hz, 2H), 2.46 (s, 3H), 3.02 (brs, 2H), 3.89 (brs, 2H), 4.19 (t, J = 6.4 Hz, 2H), 7.36 (d, J = 8.0 Hz, 2H), 7.79 (d, J = 8.3 Hz, 2H).
工程2 化合物57の合成
化合物56(37.1mg、0.092mmol)および化合物12a(25.4mg、0.092mmol)をアセトニトリル(4mL)に溶解させ、炭酸カリウム(38.3mg、0.277mmol)を加え、70℃で29時間撹拌した。反応溶液に水を加え、クロロホルムで抽出した。有機層を分離し、溶媒を減圧留去して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)により精製して化合物57(25mg、収率58%)を得た。
1H-NMR (CDCl3)δ: 1.46 (s, 9H), 1.49-1.68(m, 2H), 1.81-1.94 (m, 4H), 2.68-2.81 (m, 6H), 3.05-3.11 (m, 2H), 3.47 (brs, 2H), 3.92 (brs, 2H), 4.74 (q, J = 8.3 Hz, 2H).
工程3 化合物58の合成
化合物57(25mg、0.053mmol)をメタノール(1mL)に溶解し、4mol/L塩酸(1,4−ジオキサン溶液、1mL、4.00mmol)を加え、室温で1時間撹拌した。溶媒を減圧留去して化合物58を粗生成物として得た。
工程4 化合物59の合成
工程3で得た粗生成物の化合物58にジクロロメタン(2mL)、DIEA(22μL、0.127mmol)、およびN−Boc−3−(4−シアノフェニル)オキサジリジン(15.66mg、0.063mmol)を0℃で加え、2時間撹拌した。溶媒を減圧留去して得られた残渣をアミノシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)により精製して化合物59(15mg、収率59%)を得た。
1H-NMR (CDCl3)δ: 1.46 (s, 9H), 1.83-2.00 (m, 6H), 2.61-2.80 (m, 8H), 2.98-3.02 (m, 2H), 3.46 (s, 2H), 4.74 (q, J = 8.3 Hz, 2H), 5.42 (s, 1H).
工程5 化合物60の合成
実施例9の工程3における化合物57の代わりに化合物59を用いることにより化合物60を粗生成物として得た。
工程6 I−028の合成
工程5で得た粗生成物の化合物60(14.12mg)にDMF(1mL)、2−メチル−2H−インダゾール−4−カルボン酸(6.01mg、0.034mmol)、EDC塩酸塩(6.54mg、0.034mmol)、HOBt(4.61mg、0.034mmol)およびトリエチルアミン(26μL、0.186mmol)を加え、室温で3時間撹拌した。反応溶液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、クロロホルムで抽出した。有機層を分離し、溶媒を減圧留去して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム‐メタノール)と逆相クロマトグラフィー(アセトニトリル−10mM炭酸アンモニウム含有水溶液)で精製してI−028(3.8mg、収率23%)を得た。
1H-NMR (CDCl3)δ: 1.88-2.14 (m, 6H), 2.69-2.86 (m, 8H), 3.17-3.19 (m, 2H), 3.48 (s, 2H), 4.25 (s, 3H), 4.75 (q, J = 8.3 Hz, 2H), 6.93 (brs, 1H), 7.26-7.30 (m, 1H), 7.35 (d, J = 6.5 Hz, 1H), 7.85 (d, J = 8.5 Hz, 1H), 8.43 (s, 1H).
実施例10 I−047の合成
Figure 2021020893

工程1 化合物62の合成
窒素雰囲気下、1mol/LのLHMDSのテトラヒドロフラン溶液(38.9mL)に―68℃でメトキシ酢酸メチル(4.05g、38.9mmol)のテトラヒドロフラン(40mL)溶液を滴下した。30分間撹拌した後、化合物61(4.176g、18.54mmol)のテトラヒドロフラン(40mL)溶液を1時間かけて滴下し、−68℃で30分間撹拌した。反応溶液に飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留去して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)により精製して化合物62(6.20g、収率100%)をジアステレオマーの混合物として得た。
1H-NMR (CDCl3)δ: 1.43 (9H, s), 1.78-1.95 (2H, m), 2.01-2.17 (2H, m), 2.26-2.52 (4H, m), 2.74 (1H, d, J = 11.0 Hz), 3.44 (1.5H, s), 3.45 (1.5H, s), 3.66 (1H, s), 3.78 (1.5H, s), 3.79 (1.5H, s), 3.94-4.07 (1H, m), 4.53-4.66 (1H, m).
工程2 化合物63の合成
化合物62(6.11g、18.54mmol)、トリエチルアミン(3.21mL、23.18mmol)およびN,N−ジメチル−4−アミノピリジン(0.227g、1.854mmol)をテトラヒドロフラン(60mL)に溶解させ、クロログリオキシル酸メチル(2.131mL、23.18mmol)を窒素雰囲気下0℃で加え、20分間撹拌した。反応溶液に0℃で水を加え、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で塩基性とした後、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留去して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)により精製して化合物63(5.68g、収率74%)をジアステレオマーの混合物として得た。
1H-NMR (CDCl3)δ: 1.42 (9H, s), 1.80-1.94 (2H, m), 2.27-2.55 (4H, m), 2.66-2.74 (1H, m), 2.78-2.86 (1H, m), 3.41 (1.5H, s), 3.42 (1.5H, s), 3.73 (1.5H, s), 3.74 (1.5H, s), 3.88 (3H, s), 3.92-4.05 (1H, m), 4.16 (1H, d, J = 10.5 Hz), 4.53-4.64 (1H, m).
工程3 化合物64の合成
化合物63(5.67g、13.65mmol)をトルエン(280mL)に溶解させ、1mol/L水素化トリブチルすず(27.3mL、27,3mmol、シクロヘキサン溶液)およびアゾビスイソブチロニトリル(0.493g、3mmol)を加え、窒素雰囲気下115℃で4時間撹拌した。溶媒を減圧留去して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)、アミノシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル)により精製して化合物64(3.66g、収率86%)をジアステレオマーの混合物として得た。
1H-NMR (CDCl3)δ: 1.42 (9H, s), 1.70-1.84 (2H, m), 1.84-2.16 (4H, m), 2.23-2.34 (1H, m), 2.38-2.58 (2H, m), 3.37 (3H, s), 3.60-3.64 (1H, m), 3.73 (3H, s), 3.90-4.07 (1H, m), 4.50-4.66 (1H, m).
工程4 化合物65の合成
窒素雰囲気下、化合物64(842mg、2.69mmol)をジクロロメタン(25mL)に溶解させ、−78℃でDIBAL(1.02mol/Lヘキサン溶液、6.58mL、6.72mmol)を加え、2時間20分間撹拌した。反応溶液にメタノールを加えた後、酢酸エチルと1mol/L塩酸を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を希塩酸、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、および飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留去して化合物65(763mg)をジアステレオマーの混合物として得た。
工程5 化合物66の合成
実施例2の工程3における化合物3の代わりに化合物13a(参考例3と同様の手法により合成)、化合物4の代わりに化合物65を用いることにより化合物66を得た。
[M+H]502.30, メソッド3, 保持時間1.50分
工程6 化合物67の合成
参考例1の工程4における化合物5aの代わりに化合物66を用いることにより化合物67を得た。
[M+H]402,メソッド1,保持時間1.66分
工程7 I−047の合成
化合物67(173mg、0.432mmol)にDMF(2mL)、2−メチル−2H−インダゾール−4−カルボン酸(107mg、0.605mmol)、EDC塩酸塩(124mg、0.648mmol)およびトリエチルアミン(120μL、0.864mmol)を加え、室温で終夜撹拌した。反応溶液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を水、および飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留去して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル−メタノール)、およびアミノシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)により精製後、SFCキラル分取により光学活性体としてI−047(9.5mg、収率4%)を得た。
1H-NMR (CDCl3)δ: 1.72 (t, J = 18.7 Hz, 3H), 1.90-2.07 (m, 5H), 2.12-2.17 (m, 1H), 2.38-2.47 (m, 3H), 2.54-2.73 (m, 4H), 2.81-2.84 (m, 2H), 3.26-3.31 (m, 1H), 3.43-3.57 (m, 5H), 4.24 (s, 3H), 4.47-4.53 (m, 3H), 6.27 (d, J = 7.5 Hz, 1H), 7.28-7.33 (m, 2H), 7.84 (d, J = 8.3 Hz, 1H), 8.46 (s, 1H).
SFC分取条件
分取カラム(ID−ID,ダイセル製)
流速 :30mL/min
移動相 : 2−プロパノール+0.1%ジエチルアミン 40%
サンプル : 16mg/mL (メタノール/クロロホルム=1/1)
注入量 : 3.5mg
検出波長 :220nm, 背圧:8Mpa
参考例4 化合物18a、19aの合成
Figure 2021020893

工程1 化合物15aの合成
化合物14a(3.0g、13.32mmol)をテトラヒドロフラン(30mL)に溶解させ、−78℃でビニルマグネシウムブロミド(1mol/Lテトラヒドロフラン溶液、39,9mL、39.9mmol)を滴下した後、撹拌した。反応溶液に水を加え、酢酸エチルで抽出した。溶媒を減圧留去して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)により精製して化合物15a(1.49g、収率44%)を得た。
1H-NMR (CDCl3)δ: 1.43 (s, 9H), 1.77 (s, 1H), 1.82 (t, J = 9.9 Hz, 1H), 1.91 (t, J = 10.2 Hz, 1H), 2.15-2.26 (m, 3H), 2.36-2.47 (m, 3H), 4.01 (br, 1H), 4.61 (br, 1H), 5.05 (dd, J = 10.7, 0.9 Hz, 1H), 5.21 (dd, J = 17.2, 0.9 Hz, 1H), 6.04 (dd, J = 17.2, 10.7 Hz, 1H).
工程2 化合物16aの合成
化合物15a(1.5g、5.92mmol)をジクロロメタン(5.3mL)に溶解させ、−78℃で(ジエチルアミノ)サルファートリフルオリド(4.66mL、35.5mmol)を滴下した後、30分間撹拌した。反応溶液に水を加え、ジクロロメタンで抽出した。溶媒を減圧留去して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)により精製して化合物16a(600mg、収率40%)を得た。
1H-NMR (CDCl3)δ: 1.43 (s, 9H), 1.84 (dd, J = 10.9, 8.9 Hz, 1H), 1.95 (dd, J = 11.2, 8.9 Hz, 1H), 2.27 (td, J = 12.5, 4.1 Hz, 1H), 2.37-2.51 (m, 5H), 4.02 (br, 1H), 4.61 (br, 1H), 5.14 (dd, J = 11.0, 1.0 Hz, 1H), 5.28 (dd, J = 17.2, 1.4 Hz, 1H), 5.98 (td, J = 16.9, 10.8 Hz, 1H).
工程3 化合物17aの合成
ボラン-テトラヒドロフランコンプレックス(1mol/Lテトラヒドロフラン溶液、9.79mL、9.79mmol)に、0℃でシクロへキセン(1.98mL、19.58mmol)を加え、1時間撹拌してジシクロへキシルボランを調製した。化合物16a(500mg、1.958mmol)をテトラヒドロフラン(5mL)に溶解させ、調製したジシクロへキシルボランを0℃で滴下して、撹拌した。2mol/L水酸化ナトリウム(19.58mL、39.2mmol)および過酸化水素水(20%、1.67g、9.79mmol)を加え、30分間撹拌した。反応溶液を酢酸エチルで抽出し、有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧留去して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)により精製して化合物17a(500mg、収率93%)を得た。
1H-NMR (CDCl3)δ: 1.43 (s, 9H), 1.82-1.99 (m, 4H), 2.18 (td, J = 12.5, 4.2 Hz, 1H), 2.28-2.47 (m, 5H), 3.79 (q, J = 5.8 Hz, 2H), 4.02 (s, 1H), 4.62 (s, 1H).
工程4 化合物18a、19aの合成
化合物17a(500mg、1.83mmol)をジクロロメタン(4mL)に溶解させ、0℃でN,N‐ジメチル‐4‐アミノピリジン(22.4mg、0.183mmol)、トリエチルアミン(514μL、3.66mmol)およびp‐トルエンスルホニルクロリド(366mg、1.92mmol)を加え、0℃で4時間撹拌した。反応溶液に飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、クロロホルムで抽出した。有機層を分離した後、溶媒を減圧留去して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)により精製後、SFCキラル分取により化合物18a(260mg、収率33%)と化合物19a(260mg、収率33%)をそれぞれ光学活性体として得た。
1H-NMR (CDCl3)δ: 1.43 (s, 9H), 1.83 (dd, J = 10.9, 8.7 Hz, 1H), 1.91 (dd, J = 11.3, 8.8 Hz, 1H), 1.99-2.08 (m, 2H), 2.14 (td, J = 12.9, 4.0 Hz, 1H), 2.21-2.44 (m, 5H), 2.46 (s, 3H), 3.99 (br, 1H), 4.11-4.15 (m, 2H), 4.61 (br, 1H), 7.36 (d, J = 8.0 Hz, 2H), 7.78 (d, J = 8.3 Hz, 2H).
SFC分取条件
分取カラム(IA−IA−IA,ダイセル製)
流速 :30mL/min
移動相 : メタノール10%
サンプル : 63mg/mL (メタノール/クロロホルム=1/1)
注入量 : 21mg
検出波長 :220nm, 背圧:10Mpa
参考例5 化合物23aの合成
Figure 2021020893

工程1 化合物21aの合成
2−ヒドロキシ酢酸‐tert−ブチル(278mg、2.10mmol)をDMF(3mL)に溶解させ、水素化ナトリウム(60wt%、101mg、2.52mmol)を加え、0℃で30分間撹拌した。化合物20a(500mg、2.10mmol)のDMF(2mL)溶液を加え、室温で4時間撹拌した。反応溶液に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧留去して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)により精製して化合物21a(396mg、収率65%)を得た。
1H-NMR (CDCl3)δ: 1.47 (s, 9H), 4.78 (s, 2H), 8.13 (d, J = 1.4 Hz, 1H), 8.15 (d, J = 1.3 Hz, 1H).
工程2 化合物22aの合成
化合物21a(314mg、1.086mmol)、ジメチル亜鉛(1mol/Lへプタン溶液、3.26mL、3.26mmol)、[1,1‘−ビス(ジ−tert−ブチルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリド(70.8mg、0.109mmol)をテトラヒドロフラン(3mL)に溶解させ、60℃で1時間撹拌した。反応溶液に飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を水、および飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧留去して得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)により精製して化合物22a(196mg、収率81%)を得た。
1H-NMR (CDCl3)δ: 1.46 (s, 9H), 2.47 (s, 3H), 4.77 (s, 2H), 7.89 (s, 1H), 8.25 (s, 1H).
工程3 化合物23aの合成
化合物22a(196mg、0.874mmol)をジクロロメタン(2mL)に溶解させ、TFA(674μL、8.74mmol)を加え、室温で8時間撹拌した。溶媒を減圧留去して得られた残渣に、酢酸エチルおよび4mol/L塩酸(酢酸エチル溶液)を加えた。得られた固体を濾取して化合物23a(173mg)を得た。
1H-NMR (DMSO-d6)δ: 2.40 (s, 3H), 4.84 (s, 2H), 8.05 (s, 1H), 8.27 (d, J = 1.4 Hz, 1H).
実施例10 上記と同様にしてI’−37およびI’−38を合成した。
Figure 2021020893

化合物I’−37: 1H-NMR (CDCl3) δ: 1.41-1.52 (m, 4H), 1.76-1.84 (m, 4H), 1.92-1.98 (m, 2H), 2.70-2.73 (m, 4H), 2.77-2.85 (m, 6H), 3.61 (s, 2H), 3.74-3.82 (m, 1H), 4.18 (s, 3H), 4.71 (q, J = 8.3 Hz, 2H), 5.91 (d, J = 7.9 Hz, 1H), 7.48 (s, 1H).
化合物I’−38: 1H-NMR (CDCl3) δ: 1.01-1.13 (m, 4H), 1.21-1.28 (br m, 1H), 1.38-1.44 (m, 2H), 1.67-1.78 (m, 5H), 1.93-1.98 (br m, 2H), 2.56-2.60 (m, 2H), 2.70-2.72 (m, 2H), 2.77-2.85 (m, 6H), 3.59 (s, 2H), 3.66-3.75 (br m, 1H), 4.17 (s, 3H), 4.47 (t, J = 11.7 Hz, 2H), 5.77 (d, J = 7.8 Hz, 1H), 7.49 (s, 1H).
上記と同様にして以下の化合物を合成した。表中、RTはLC/MS保持時間(分)を表す。以下の表において、化合物の立体情報に関しては、構造式に示した通りに立体が決定されていることを示し、特に記載のない場合はラセミ体であることを示す。
I−045、I−049、I−112、I−119、I−123、およびI−124は、R体またはS体のいずれか一方であるが、立体情報は不明である。
I−047およびI−134は、単一の光学活性体であるが、立体情報は不明である。
Figure 2021020893
Figure 2021020893
Figure 2021020893
Figure 2021020893
Figure 2021020893
Figure 2021020893
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Figure 2021020893
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Figure 2021020893
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Figure 2021020893
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Figure 2021020893
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Figure 2021020893
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Figure 2021020893
Figure 2021020893
Figure 2021020893
Figure 2021020893
Figure 2021020893
Figure 2021020893
Figure 2021020893
Figure 2021020893
Figure 2021020893
以下の化合物も、上記と同様にして合成することができる。
Figure 2021020893
Figure 2021020893
Figure 2021020893
Figure 2021020893
以下に、本発明の医薬組成物に係る化合物の試験例を記載する。
(試験例1:ドーパミンD3受容体結合阻害試験)
(各実験条件)
細胞膜:1ウェルあたり4μgのJump−In HEK細胞膜(ヒト組換D3受容体を発現)
緩衝液:NaCl(31320−05;ナカライテスク)120mM、MgCl2・6H2O(20909−55;ナカライテスク)1mM、KCl(28514−75;ナカライテスク)5mMおよびCaCl2(067−31;NAKARAI CHEMICALS, LTD)2mMを含むTris−HCl(35409−45;ナカライテスク)50mM(pH7.4)
放射活性リガンド:最終濃度2nMの[3H]−Methylspiperone([3H−N−methyl−]−Methylspiperone、NET−856;83.8Ci/mmol、パーキンエルマー)
非特異的リガンド:最終濃度10μMのブタクラモール((+)−Butaclamol Hydrochloride、D033;シグマ)
SPAビーズ液:1ウェルあたり0.2mgのSPAビーズ(WGA PVT SPA Scintillation Beads、RPNQ0001(500mg)、RPNQ0060(2g);パーキンエルマー)
培養時間および温度:120分、25℃
Kd:0.321nM
(非特異的リガンドまたは本発明の医薬組成物に係る化合物溶液の調製)
ブタクラモールまたは本発明の医薬組成物に係る化合物を秤量し、DMSOを加えて10mM溶液とした。この溶液を用いて各濃度に希釈した。
(放射活性リガンド溶液の調製)
3H]−Methylspiperoneを秤量し、緩衝液を加えて6nM溶液とした。
(SPAビーズ溶液の調製)
SPAビーズを秤量し、水に撹拌し50mg/mL溶液とした。この溶液を用いて細胞膜との混合液を作製した。
(本発明の医薬組成物に係る化合物の結合試験)
384ウェルクリアボトムマイクロプレート(白)(3706;コーニング)の各ウェルに、各濃度の非特異的リガンドまたは本発明の医薬組成物に係る化合物溶液(vehicleでは最終濃度0.3%DMSO)225nLを添加した。Jump−In HEK細胞膜(最終反応量4μgプロテイン/ウェル)、SPAビーズ溶液(最終反応量0.2mg/ウェル)および緩衝液の混合溶液を作製し、4℃にて1時間以上静置したのちプレートの各ウェルに50μLずつ添加した。さらに25μLの6nM[3H]−Methylspiperone(最終濃度:2nM)を加え、TopSeal−A 96/384well(6050185;パーキンエルマー)をプレート上面に貼り、撹拌脱泡装置(ウェルトルネード、FK−62;榊電業)を用いて混合したのちインキュベーションした(120分、25℃)。インキュベーション終了後、D3受容体と結合した[3H]−Methylspiperoneの放射活性を1ウェルごとに液体シンチレーションカウンター(1450 Microbeta;パーキンエルマー)で測定した。非特異的結合は、リガンド非標識の10μMブタクラモール存在下、総結合は本発明の医薬組成物に係る化合物非存在下(vehicle)での[3H]−Methylspiperoneの放射活性から算出した。最終的に用量反応曲線から、Ki値を算出した。
(本発明の医薬組成物に係る化合物の結合活性は、以下の結合阻害率(%)から算出した。)
阻害率(%) = [1−(c−a)/(b−a)]×100
a ; 非特異結合の平均cpm
b ; 総結合の平均cpm
c ; 試験化合物存在下でのcpm
本発明の医薬組成物に係る化合物の試験結果を以下の表に示す。
Figure 2021020893
Figure 2021020893
Figure 2021020893
(試験例2:ドーパミンD2受容体結合阻害試験)
(各実験条件)
細胞膜:1ウェルあたり2μgのJump−In HEK細胞膜(ヒト組換D2受容体を発現)
緩衝液:NaCl(31320−05;ナカライテスク)120mM、MgCl2・6H2O(20909−55;ナカライテスク)1mM、KCl(28514−75;ナカライテスク)5mMおよびCaCl2(067−31;NAKARAI CHEMICALS, LTD)2mMを含むTris−HCl(35409−45;ナカライテスク)50mM(pH7.4)
放射活性リガンド:最終濃度1.2nMの[3H]−Methylspiperone([3H−N−methyl−]−Methylspiperone、NET−856;83.8Ci/mmol、パーキンエルマー)
非特異的リガンド:最終濃度10μMのブタクラモール((+)−Butaclamol Hydrochloride、D033;シグマ)
SPAビーズ液:1ウェルあたり0.2mgのSPAビーズ(WGA PVT SPA Scintillation Beads、RPNQ0001(500mg)、RPNQ0060(2g);パーキンエルマー)
培養時間および温度:120分、25℃
Kd:0.272nM
(非特異的リガンドまたは本発明の医薬組成物に係る化合物溶液の調製)
ブタクラモールまたは本発明の医薬組成物に係る化合物を秤量し、DMSOを加えて10mM溶液とした。この溶液を用いて各濃度に希釈した。
(放射活性リガンド溶液の調製)
3H]−Methylspiperoneを秤量し、緩衝液を加えて3.6nM溶液とした。
(SPAビーズ溶液の調製)
SPAビーズを秤量し、水に撹拌し50mg/mL溶液とした。この溶液を用いて細胞膜との混合液を作製した。
(本発明の医薬組成物に係る化合物の結合試験)
384ウェルクリアボトムマイクロプレート(白)(3706;コーニング)の各ウェルに、各濃度の非特異的リガンドまたは本発明の医薬組成物に係る化合物溶液(vehicleでは最終濃度0.3%DMSO)225nLを添加した。Jump−In HEK細胞膜(最終反応量2μgプロテイン/ウェル)、SPAビーズ溶液(最終反応量0.2mg/ウェル)および緩衝液の混合溶液を作製し、4℃にて1時間以上静置したのちプレートの各ウェルに50μLずつ添加した。さらに25μLの3.6nM[3H]−Methylspiperone(最終濃度:1.2nM)を加え、TopSeal−A 96/384well(6050185;パーキンエルマー)をプレート上面に貼り、撹拌脱泡装置(ウェルトルネード、FK−62;榊電業)を用いて混合したのちインキュベーションした(120分、25℃)。インキュベーション終了後、D2受容体と結合した[3H]−Methylspiperoneの放射活性を1ウェルごとに液体シンチレーションカウンター(1450 Microbeta;パーキンエルマー)で測定した。非特異的結合は、リガンド非標識の10μMブタクラモール存在下、総結合は本発明の医薬組成物に係る化合物非存在下(vehicle)での[3H]−Methylspiperoneの放射活性から算出した。最終的に用量反応曲線から、Ki値を算出した。
(本発明の医薬組成物に係る化合物の結合活性は、以下の結合阻害率(%)から算出した。)
阻害率(%) = [1−(c−a)/(b−a)]×100
a ; 非特異結合の平均cpm
b ; 総結合の平均cpm
c ; 試験化合物存在下でのcpm
本発明の医薬組成物に係る化合物の試験結果を以下の表に示す。
Figure 2021020893
Figure 2021020893
Figure 2021020893
(試験例3:ラット衝動性抑制作用)
雄性Crlj:WIラットを14日齢で入荷、21日齢時に離乳し、2−3匹での群飼育と摂餌制限を開始した(1日目)。給餌量は、21−28日齢(1−8日目)は1日あたり5g、29−32日齢(9−12日目)は1日あたり8.5g、33−36日齢(13−16日目)は1日あたり10gとし、自由摂餌ラットの60%以下の体重となることがないようにした。
給餌制限開始4日後(5日目)、T−maze型の左右のゴールボックスにペレットを置き、ラットにT−maze型ボックス内を5分間自由探索させ、T−mazeボックス内への馴化と左右のゴールボックスにペレットがあることの学習をさせた。翌日から4日間(6−9日目)、ゴールボックスの片方に小報酬として1つのペレット(20mg×1)を、もう片方に大報酬として5つのペレット(20mg×5)を置き、その位置関係を学習させるトレーニングを実施した。トレーニングは1日10試行とした。4日間のトレーニングにおいて10回中9回以上の大報酬を選択しなかったラットは追加トレーニングを実施し、10試行中9回以上大報酬を選択するまで継続する。12日目から、薬効評価を開始した。本発明の医薬組成物に係る化合物を、0.5%メチルセルロース(和光純薬)に溶解し、トレーニングを行ったラットに対し、1、3又は10mg/kgとなるように経口投与した。基剤対照群は0.5%メチルセルロースを投与し、各群6−8匹で投与試験を実施した。投与は12−16日目の5日間毎日実施し、投与60分後に大報酬及び小報酬どちらを選択するかの評価を行った。評価時は、大報酬側のアームに進入した場合のみ、15秒間アームの中に閉じ込め、報酬を得るまでに遅延時間を設けた。小報酬側ではすぐにドアを開け、遅延時間は設けなかった。これを12−16日目の5日間、1日10試行ずつ実施した。5日間の総試行回数50回中に大報酬を選択した回数を、基剤対照群および本発明の医薬組成物に係る化合物処置群で比較した。なお、希釈濃度や希釈溶媒は、必要に応じて変更する。
化合物I−037(3 mg/kg、経口投与)は有意に大報酬選択回数を増加させ、衝動性の改善作用を示した。結果を図2に示す。
(試験例4:ラット ドーパミンD3/D2受容体占有率)
雄性Crlj:WIラットを5週齢で入荷後、4−5匹での群飼育を開始した。自由摂餌及び自由給水とした。
入荷翌週の6週齢時にドーパミンD3/D2受容体に選択的なRIリガンドである[H]−(+)−4−プロピル−9−ヒドロキシナフトキサジン([H]−(+)−PHNO)を用いたオートラジオグラフィにより占有率を測定した。本発明の医薬組成物に係る化合物を、0.5%メチルセルロースに溶解し、ラットに対し、0.3、1又は3mg/kgとなるように経口投与した(化合物ごとで投与量は変更有)。基剤対照群は0.5%メチルセルロースを投与し、各群3−4匹で占有率試験を実施した。本発明の医薬組成物に係る化合物を経口投与から一定時間後に[H]−PHNOを静脈内投与した。[H]−(+)−PHNOの静脈内投与から30分後にイソフルラン麻酔下にて腹部大静脈よりヘパリンで処理したシリンジを用いて採血を行った。採血した血液は遠心することで血漿を得た。採血直後に断頭し、全脳を摘出した後、速やかにドライアイスにて凍結した。クライオスタットにて20μmの凍結脳切片を作製した。凍結脳切片を十分に乾燥させ、[H]用のイメージングプレートに約2週間密着することで露光させた。露光させたイメージングプレートを画像解析装置で読み取ることでオートラジオグラムを取得し、画像解析ソフトにて、各オートラジオグラム上の線条体、小脳、Cerebellar lobes9&10に関心領域を設定し、各領域における放射能濃度を解析した。なお、希釈濃度や希釈溶媒は、必要に応じて変更する。
D3受容体占有率はCerebellar lobes 9&10を対象領域とし、以下のように算出した。
受容体占有率(%)=[(a−b)/a]×100
a;基剤対照群の特異的結合割合(平均値)
b;発明化合物投与群の特異的結合割合
なお、各特異的結合割合は、以下のように算出した。
特異的結合割合=(c−d)/d
c;Cerebellar lobes 9&10における放射能濃度
d;非特異的結合領域である小脳における放射能濃度
化合物I−015のD3受容体占有率の測定結果を図1に示す。

D2受容体占有率は、線条体を対象領域として、上記と同様に算出することができる。また、血漿はLC/MS/MSにて血漿中薬物濃度の測定に使用できる。
試験例5:CYP阻害試験
市販のプールドヒト肝ミクロソームを用いて、ヒト主要CYP5分子種(CYP1A2、2C9、2C19、2D6、3A4)の典型的基質代謝反応として7−エトキシレゾルフィンのO−脱エチル化(CYP1A2)、トルブタミドのメチル−水酸化(CYP2C9)、メフェニトインの4’−水酸化(CYP2C19)、デキストロメトルファンのO−脱メチル化(CYP2D6)、テルフェナジンの水酸化(CYP3A4)を指標とし、それぞれの代謝物生成量が本発明の医薬組成物に係る化合物によって阻害される程度を評価する。
反応条件は以下のとおり:基質、0.5μmol/L エトキシレゾルフィン(CYP1A2)、100μmol/L トルブタミド(CYP2C9)、50μmol/L S−メフェニトイン(CYP2C19)、5μmol/L デキストロメトルファン(CYP2D6)、1μmol/L テルフェナジン(CYP3A4);反応時間、15分;反応温度、37℃;酵素、プールドヒト肝ミクロソーム0.2mg タンパク質/mL;本発明の医薬組成物に係る化合物濃度、1、5、10、20μmol/L(4点)。なお、希釈濃度や希釈溶媒は、必要に応じて変更する。
96穴プレートに反応溶液として、50mmol/L Hepes緩衝液中に各5種の基質、ヒト肝ミクロソーム、本発明の医薬組成物に係る化合物を上記組成で加え、補酵素であるNADPHを添加して、指標とする代謝反応を開始する。37℃、15分間反応した後、メタノール/アセトニトリル=1/1(V/V)溶液を添加することで反応を停止する。3000rpm、15分間の遠心後、遠心上清中のレゾルフィン(CYP1A2代謝物)を蛍光マルチラベルカウンタあるいはLC/MS/MSで定量し、トルブタミド水酸化体(CYP2C9代謝物)、メフェニトイン4’水酸化体(CYP2C19代謝物)、デキストロルファン(CYP2D6代謝物)、テルフェナジンアルコール体(CYP3A4代謝物)をLC/MS/MSで定量する。なお、希釈濃度や希釈溶媒は、必要に応じて変更する。
本発明の医薬組成物に係る化合物を溶解した溶媒であるDMSOのみを反応系に添加したものをコントロール(100%)とし、溶媒に加えた本発明の医薬組成物に係る化合物の各濃度における残存活性(%)を算出し、濃度と抑制率を用いて、ロジスティックモデルによる逆推定によりIC50を算出する。
試験例6:BA試験
経口吸収性の検討実験材料と方法
(1)使用動物:SDラットを使用する。
(2)飼育条件:SDラットは、固形飼料および滅菌水道水を自由摂取させる。
(3)投与量、群分けの設定:経口投与、静脈内投与を所定の投与量により投与する。以下のように群を設定する。(化合物ごとで投与量は変更有)
経口投与 1mg/kgまたは2μmol/kg(n=2)
静脈内投与 0.5mg/kgまたは1μmol/kg(n=2)
(4)投与液の調製:経口投与は0.5%メチルセルロース溶液またはジメチルスルホキシド/0.5%メチルセルロース溶液=1/4溶液を用いてそれぞれ懸濁液または溶液として投与する。静脈内投与はジメチルアセトアミド/プロピレングリコール=1/1またはジメチルスルホキシド/プロピレングリコール=1/1溶媒を用いて可溶化して投与する。
(5)投与方法:経口投与は、経口ゾンデにより強制的に胃内に投与する。静脈内投与は、注射針を付けたシリンジにより尾静脈から投与する。
(6)評価項目:経時的に採血し、血漿中本発明の医薬組成物に係る化合物濃度をLC/MS/MSを用いて測定する。
(7)統計解析:血漿中本発明の医薬組成物に係る化合物濃度推移について、非線形最小二乗法プログラムWinNonlin(登録商標)を用いて血漿中濃度‐時間曲線下面積(AUC)を算出し、経口投与群と静脈内投与群のAUCから本発明の医薬組成物に係る化合物のバイオアベイラビリティ(BA)を算出する。なお、希釈濃度や希釈溶媒は、必要に応じて変更する。
試験例7:代謝安定性試験
市販のプールドヒト肝ミクロソームと本発明の医薬組成物に係る化合物を一定時間反応させ、反応サンプルと未反応サンプルの比較により残存率を算出し、本発明の医薬組成物に係る化合物が肝で代謝される程度を評価する。
ヒト肝ミクロソーム0.5mgタンパク質/mLを含む0.2mLの緩衝液(50mmol/L Tris−HCl pH7.4、150mmol/L 塩化カリウム、10mmol/L 塩化マグネシウム)中で、1mmol/L NADPH存在下で37℃、0分あるいは30分間反応させる(酸化的反応)。反応後、メタノール/アセトニトリル=1/1(v/v)溶液の100μLに反応液50μLを添加、混合し、3000rpmで15分間遠心する。その遠心上清中の本発明の医薬組成物に係る化合物をLC/MS/MSまたは固相抽出(SPE)/MSにて定量し、0分反応時の化合物量を100%として反応後の本発明の医薬組成物に係る化合物の残存量を計算する。なお、希釈濃度や希釈溶媒は、必要に応じて変更する。
試験例8:CYP3A4(MDZ)MBI試験
本発明の医薬組成物に係る化合物のCYP3A4阻害に関して代謝反応による増強からMechanism based inhibition(MBI)能を評価する試験である。プールドヒト肝ミクロソームを用いてミダゾラム(MDZ)の1−水酸化反応を指標としてCYP3A4阻害を評価する。
反応条件は以下のとおり:基質、10μmol/L MDZ;プレ反応時間、0または30分;反応時間、2分;反応温度、37℃;プールドヒト肝ミクロソーム、プレ反応時0.5mg/mL、反応時0.05mg/mL(10倍希釈時);本発明の医薬組成物に係る化合物プレ反応時の濃度、1、5、10、20μmol/Lあるいは0.83、5、10、20μmol/L(4点)。なお、希釈濃度や希釈溶媒は、必要に応じて変更する。
96穴プレートにプレ反応液として100mmol/L K−Pi緩衝液(pH7.4)中にプールドヒト肝ミクロソーム、本発明の医薬組成物に係る化合物溶液を上記のプレ反応の組成で加え、別の96穴プレートに基質と100mmol/L K−Pi緩衝液で1/10希釈されるようにその一部を移行し、補酵素であるNADPHを添加して指標とする反応を開始し(プレ反応無)、所定の時間反応後、メタノール/アセトニトリル=1/1(V/V)溶液を加えることによって反応を停止する。また残りのプレ反応液にもNADPHを添加しプレ反応を開始し(プレ反応有)、所定時間プレ反応後、別のプレートに基質とK−Pi緩衝液で1/10希釈されるように一部を移行し指標とする反応を開始する。所定の時間反応後、メタノール/アセトニトリル=1/1(V/V)溶液を加えることによって反応を停止する。それぞれの指標反応を行ったプレートを3000rpm、15分間の遠心後、遠心上清中の1−水酸化ミダゾラムをLC/MS/MSで定量する。なお、希釈濃度や希釈溶媒は、必要に応じて変更する。
本発明の医薬組成物に係る化合物を溶解した溶媒であるDMSOのみを反応系に添加したものをコントロール(100%)とし、本発明の医薬組成物に係る化合物をそれぞれの濃度添加したときの残存活性(%)を算出し、濃度と阻害率を用いて、ロジスティックモデルによる逆推定によりICを算出する。「Preincubataion 0minのIC/Preincubataion 30min」を、Shifted IC値とし、Shifted ICが1.5以上の場合をPositive、Shifted ICが1.0以下の場合をNegativeとする。
試験例9:Fluctuation Ames Test
本発明の医薬組成物に係る化合物の変異原性を評価する。
凍結保存しているネズミチフス菌(Salmonella typhimurium TA98株、TA100株)20μLを10mL液体栄養培地(2.5% Oxoid nutrient broth No.2)に接種し37℃にて10時間、振盪前培養した。TA98株は7.70〜8.00mLの菌液を遠心(2000×g、10分間)して培養液を除去する。遠心に用いた菌液と同容量のMicro F緩衝液(K2HPO4:3.5g/L、KH2PO4:1g/L、(NH42SO4:1g/L、クエン酸三ナトリウム二水和物:0.25g/L、MgSO4・7H20:0.1g/L)に菌を懸濁し、120mLのExposure培地(ビオチン:8μg/mL、ヒスチジン:0.2μg/mL、グルコース:8mg/mLを含むMicroF緩衝液)に添加する。TA100株は3.10〜3.42mLの菌液をExposure培地120〜130mLに添加し試験菌液を調製する。本発明の医薬組成物に係る化合物DMSO溶液(最高用量50mg/mLから2〜3倍公比で数段階希釈)、陰性対照としてDMSO、陽性対照として非代謝活性化条件ではTA98株に対しては50μg/mLの4−ニトロキノリン−1−オキシドDMSO溶液、TA100株に対しては0.25μg/mLの2−(2−フリル)−3−(5−ニトロ−2−フリル)アクリルアミドDMSO溶液、代謝活性化条件ではTA98株に対して40μg/mLの2−アミノアントラセンDMSO溶液、TA100株に対しては20μg/mLの2−アミノアントラセンDMSO溶液それぞれ12μLと試験菌液588μL(代謝活性化条件では試験菌液498μLとS9 mix 90μLの混合液)を混和し、37℃にて90分間、振盪培養する。本発明の医薬組成物に係る化合物を曝露した菌液460μLを、Indicator培地(ビオチン:8μg/mL、ヒスチジン:0.2μg/mL、グルコース:8mg/mL、ブロモクレゾールパープル:37.5μg/mLを含むMicroF緩衝液)2300μLに混和し、50μLずつマイクロプレート48ウェル/用量に分注し、37℃にて3日間、静置培養する。アミノ酸(ヒスチジン)合成酵素遺伝子の突然変異によって増殖能を獲得した菌を含むウェルは、pH変化により紫色から黄色に変色するため、1用量あたり48ウェル中の黄色に変色した菌増殖ウェルを計数し、陰性対照群と比較して評価する。変異原性が陰性のものを(−)、陽性のものを(+)として示す。
なお、希釈濃度や希釈溶媒は、必要に応じて変更する。
試験例10:hERG試験
本発明の医薬組成物に係る化合物の心電図QT間隔延長リスク評価を目的として、human ether−a−go−go related gene (hERG)チャネルを発現させたCHO細胞を用いて、心室再分極過程に重要な役割を果たす遅延整流K+電流(IKr)への本発明の医薬組成物に係る化合物の作用を検討した。
全自動パッチクランプシステム(QPatch;Sophion Bioscience A/S)を用い、ホールセルパッチクランプ法により、細胞を−80mVの膜電位に保持し、−50mVのリーク電位を与えた後、+20mVの脱分極刺激を2秒間、さらに−50mVの再分極刺激を2秒間与えた際に誘発されるIKrを記録した。発生する電流が安定した後、本発明の医薬組成物に係る化合物を目的の濃度で溶解させた細胞外液(NaCl:145 mmol/L、KCl:4 mmol/L、CaCl2:2 mmol/L、MgCl2:1 mmol/L、グルコース:10 mmol/L、HEPES(4−(2−ヒドロキシエチル)−1−ピペラジンエタンスルホン酸):10 mmol/L、pH=7.4)を室温条件下で、7分間以上細胞に適用させた。なお、希釈濃度や希釈溶媒は、必要に応じて変更する。
得られたIKrから、解析ソフト(QPatch assay software;Sophion Bioscience A/S)を使用して、保持膜電位における電流値を基準に最大テール電流の絶対値を計測した。さらに、本発明の医薬組成物に係る化合物適用前の最大テール電流に対する阻害率を算出し、媒体適用群(0.1%ジメチルスルホキシド溶液)と比較して、本発明の医薬組成物に係る化合物のIKrへの影響を評価した。
本発明の医薬組成物に係る化合物の3μMにおけるhERG阻害率(%)を以下に示す。
Figure 2021020893
Figure 2021020893
Figure 2021020893
試験例11:溶解性試験
本発明の医薬組成物に係る化合物の溶解度は、1%DMSO添加条件下で決定する。DMSOにて10mmol/L化合物溶液を調製した。本発明の医薬組成物に係る化合物溶液2μLをそれぞれJP−1液、JP−2液198μLに添加するか、または本発明の医薬組成物に係る化合物溶液6μLをそれぞれJP−1液、JP−2液594μLに添加した。25℃で16時間静置(条件1)、または室温で3時間振盪させた(条件2)後、混液を吸引濾過した。濾液をメタノール/水=1/1(V/V)またはアセトニトリル/メタノール/水=1/1/2(V/V/V)にて10または100倍希釈し、絶対検量線法によりLC/MSまたは固相抽出(SPE)/MSを用いて濾液中濃度を測定した。なお,希釈濃度や希釈溶媒は、必要に応じて変更した。
JP−1液の組成は、以下の通りである。
塩化ナトリウム2.0g、塩酸7.0mLに水を加えて1000mLとした。
JP−2液の組成は、以下のいずれかである。
組成1. リン酸二水素カリウム3.40gおよび無水リン酸水素二ナトリウム3.55gを水に溶かし1000mLとした。
組成2. リン酸二水素カリウム3.40gおよび無水リン酸水素二ナトリウム3.55gを水に溶かし1000mLとしたもの1容量に水1容量を加えた。
Figure 2021020893
試験例12:粉末溶解度試験
適当な容器に本発明の医薬組成物に係る化合物を適量入れ、各容器にJP−1液(塩化ナトリウム2.0g、塩酸7.0mLに水を加えて1000mLとする)、JP−2液(pH6.8のリン酸塩緩衝液500mLに水500mLを加える)、20mmol/L タウロコール酸ナトリウム(TCA)/JP−2液(TCA1.08gにJP−2液を加え100mLとする)を200μLずつ添加する。試験液添加後に全量溶解した場合には、適宜、本発明の医薬組成物に係る化合物を追加する。密閉して37℃で1時間振とう後に濾過し、各濾液100μLにメタノール100μLを添加して2倍希釈を行う。希釈倍率や希釈溶媒は、必要に応じて変更する。気泡および析出物がないことを確認し、密閉して振とうする。絶対検量線法によりHPLCを用いて本発明の医薬組成物に係る化合物を定量する。
試験例13:脳移行性試験
ラットに1μmol/mL/kgあるいは0.5mg/mL/kgの用量で本発明の医薬組成物に係る化合物を静脈内投与し、30分後にイソフルラン麻酔下で下大動脈より全採血により放血死させる。
その後、脳を摘出し、蒸留水で20−25%のホモジネートを調製する。
一方、得られた血液は遠心処理後、血漿にする。その後、脳サンプルにはコントロール血漿を、血漿サンプルにはコントロール脳を1:1で添加し、それぞれのサンプルをLC/MS/MSを用いて測定する。得られた測定時のエリア比(脳/血漿)を脳Kp値とする。なお、希釈濃度や希釈溶媒は、必要に応じて変更する。
試験例14:P−gp基質試験
ヒトMDR1発現細胞または親細胞を単層培養したトランスウェル(登録商標、CORNING社)の片側に本発明の医薬組成物に係る化合物を添加し、一定時間反応させた。MDR1発現細胞と親細胞についてApical側からBasolateral側方向(A→B)とBasolateral側からApical側方向(B→A)の膜透過係数を算出し,MDR1発現細胞と親細胞のEfflux Ratio(ER;B→AとA→Bの膜透過係数の比)値を算出した。MDR1発現細胞と親細胞のEfflux Ratio(ER値)を比較し、本発明の医薬組成物に係る化合物がP−gp基質であるか否かを判断した。
本発明の医薬組成物に係る化合物の測定結果を以下の表に示す。
Figure 2021020893
試験例15:mdr1a1b(−/−)B6マウスP−gp基質試験
使用動物
mdr1a1b(−/−)B6マウス(ノックアウトマウス)またはC57BL/6Jマウス(野生マウス)
方法
1.マウスは、固形飼料および滅菌水道水を自由摂取させる。
2.本発明の医薬組成物に係る化合物は3匹の動物に各時点で投与し、血液及び脳サンプルは投与後の所定時点(例:15分、30分、1時間、2時間、4時間、6時間、8時間または24時間)で採取する。血液(0.3〜0.7mL)は血液凝固防止剤(EDTAおよびヘパリン)を含むシリンジで採取する。血液及び脳サンプルは直ちに氷冷する。
3.血液サンプルは遠心分離(1780xg、10分間)により細胞を除去し、血漿を得る。その後、血漿サンプルをチューブに移し、−70℃で保存する。
4.脳サンプルは組織重量:蒸留水重量比=1:3でホモジナイズし、チューブに移して−70℃で保存する。
5.血漿及び脳サンプルは除タンパクを行い、LC/MS/MSで分析する。測定にはブランク血漿またはブランク脳から作成した検量線を用いて、測定法の真度及び精度の確認を行うためにクオリティーコントロール用サンプルを用いる。
6.血漿および脳内濃度値(ng/mLおよびng/g)は薬物動態パラメーターを求めるための適切な方法、例えばWinNonlin(登録商標)薬物動態解析ソフトウェアプログラムで解析する。
解析
Kp;脳/血漿中濃度比
Kp比=ノックアウトマウス(KO)のKp値/野生マウス(Wild)のKp値
脳AUC/血漿AUCのKO/Wild比
={脳AUC/血漿AUC(KO)}/{脳AUC/血漿AUC(Wild)}
(製剤例)
以下に示す製剤例は例示にすぎないものであり、発明の範囲を何ら限定することを意図するものではない。
製剤例1: 錠剤
本発明の医薬組成物に係る化合物、乳糖およびステアリン酸カルシウムを混合し、破砕造粒して乾燥し、適当な大きさの顆粒剤とする。次にステアリン酸カルシウムを添加して圧縮成形して錠剤とする。
製剤例2: カプセル剤
本発明の医薬組成物に係る化合物、乳糖およびステアリン酸カルシウムを均一に混合して粉末または細粒状として散剤をつくる。それをカプセル容器に充填してカプセル剤とする。
製剤例3: 顆粒剤
本発明の医薬組成物に係る化合物、乳糖およびステアリン酸カルシウムを均一に混合し、圧縮成型した後、粉砕、整粒し、篩別して適当な大きさの顆粒剤とする。
製剤例4: 口腔内崩壊錠
本発明の医薬組成物に係る化合物および結晶セルロースを混合し、造粒後打錠して口腔内崩壊錠とする。
製剤例5: ドライシロップ
本発明の医薬組成物に係る化合物および乳糖を混合し、粉砕、整粒、篩別して適当な大きさのドライシロップとする。
製剤例6: 注射剤
本発明の医薬組成物に係る化合物およびリン酸緩衝液を混合し、注射剤とする。
製剤例7: 点滴剤
本発明の医薬組成物に係る化合物およびリン酸緩衝液を混合し、点滴剤とする。
製剤例8: 吸入剤
本発明の医薬組成物に係る化合物および乳糖を混合し細かく粉砕することにより、吸入剤とする。
製剤例9: 軟膏剤
本発明の医薬組成物に係る化合物およびワセリンを混合し、軟膏剤とする。
製剤例10: 貼付剤
本発明の医薬組成物に係る化合物および粘着プラスターなどの基剤を混合し、貼付剤とする。
本発明の医薬組成物に係る化合物は、D3受容体が関与する疾患の治療および/または予防剤として有用な医薬となり得る。

Claims (18)

  1. 式(IA)’もしくは(IB):
    Figure 2021020893

    (式中、
    Aは、SまたはOであり;
    1aは、置換若しくは非置換のアルキルオキシ、または置換若しくは非置換の非芳香族炭素環オキシであり;
    1bは、置換若しくは非置換のアルキルオキシ、置換若しくは非置換の非芳香族炭素環オキシ、または置換若しくは非置換のアルキルであり;
    1dおよびR1eは、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、置換若しくは非置換のC1−C6アルキル、または置換若しくは非置換のC1−C6アルキルオキシであり;
    2a〜R2dは、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、置換若しくは非置換のC1−C6アルキル、または置換若しくは非置換のC1−C6アルキルオキシであり;
    は、それぞれ独立して、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、置換若しくは非置換のC1−C6アルキル、または置換若しくは非置換のC1−C6アルキルオキシであり;
    異なる環構成原子に結合する2つのRは一緒になって、結合または置換若しくは非置換の(C1−C3)架橋を形成してもよく、該(C1−C3)架橋を構成する炭素原子の1つは酸素原子または窒素原子で置き換えられてもよく;
    結合手aは−CR2c2d−に結合し;
    結合手bは−NH−に結合し;
    環Bは非芳香族炭素環または非芳香族複素環であり;
    rは0〜4の整数であり;
    4は、置換若しくは非置換の芳香族炭素環式基、置換若しくは非置換の非芳香族複素環式基、置換若しくは非置換の芳香族複素環式基、−CR5a5b−R、または−CR7a=CR7b−Rであり;
    5a、R5b、R7a、およびR7bは、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン、置換若しくは非置換のC1−C6アルキル、または置換若しくは非置換のC1−C6アルキルオキシであり;
    6は、置換若しくは非置換の非芳香族複素環式基、置換若しくは非置換の芳香族複素環式基、置換若しくは非置換の芳香族複素環オキシ、または置換若しくは非置換の非芳香族複素環オキシであり;
    8は、置換若しくは非置換の非芳香族複素環式基、または置換若しくは非置換の芳香族複素環式基である)で示される化合物(ただし、以下の(i)〜(viii)に示される化合物を除く:
    (i)式(IA)’または(IB)において、Aが、Sであり;R1aまたはR1b
    Figure 2021020893

    で示される基であり;R1dおよびR1eが水素原子であり;R2a〜R2cが水素原子であり;R2dが水素原子、ヒドロキシ、またはハロゲンであり;
    Figure 2021020893

    で示される基が、
    Figure 2021020893

    であり;Rが、非置換の若しくはオキソ、メチル、およびエチルから選択される一以上の基で置換された非芳香族複素環式基、非置換の若しくは1つのメチル基のみで置換された芳香族複素環式基、−CH−R(式中、Rは、1つのメチル基のみで置換された5員芳香族複素環式基(ただし、トリアゾリルを除く)、1つのアルキルオキシ基のみで置換された5員芳香族複素環式基(ただし、トリアゾリルを除く)、1つのメチル基のみで置換されたピリジル、非置換の若しくは1つのメチル基のみで置換されたピリジルオキシ、または1つのメチル基のみで置換されたピリミジルオキシ)、または−CH=CH−R(式中、Rは非置換の芳香族炭素環式基、または1つのメチル基のみで置換された5員芳香族複素環式基)である化合物、
    (ii)式(IA)’または(IB)において、Aが、Sであり、R1eが、水素原子であり;R2a〜R2dが水素原子であり;環Bがシクロヘキサン環であり;rが0であり;Rが、
    Figure 2021020893

    で示される基である化合物、
    (iii)式:
    Figure 2021020893

    (式中、Rが、以下で示される基:
    Figure 2021020893

    である)で示される化合物、
    (iv)式:
    Figure 2021020893

    (式中、Rが、以下で示される基:
    Figure 2021020893

    である)で示される化合物、
    (v)式:
    Figure 2021020893

    (式中、Rが、以下で示される基:
    Figure 2021020893

    である)で示される化合物、
    (vi)式:
    Figure 2021020893

    (式中、Rが、以下で示される基:
    Figure 2021020893

    である)で示される化合物、
    (vii)式:
    Figure 2021020893

    (式中、R1aが、以下で示される基:
    Figure 2021020893

    である)で示される化合物、および
    (viii)以下の化合物:
    Figure 2021020893

    Figure 2021020893

    )またはその製薬上許容される塩、を含有する医薬組成物。
  2. 1aが、非置換の若しくは1以上のハロゲンで置換されたC2−C4アルキルオキシまたは非置換の若しくは1以上のハロゲンで置換されたシクロブチルオキシであり;
    1bが、非置換の若しくは1以上のハロゲンで置換されたC2−C4アルキルオキシ、非置換の若しくは1以上のハロゲンで置換されたC2−C4アルキル、非置換の若しくは1以上のハロゲンで置換されたシクロペンチルオキシ、または非置換の若しくは1以上のハロゲンで置換されたシクロブチルオキシである、請求項1に記載の化合物またはその製薬上許容される塩、を含有する医薬組成物。
  3. 1aおよびR1bが、それぞれ独立して、以下で示される基:
    Figure 2021020893

    (式中、R9aはハロゲンであり;R9bおよびR9cはそれぞれ独立して、水素原子、ハロゲン、またはメチルであり;R10a〜R10fは、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲンまたはメチルであり;R11aおよびR11bは、それぞれ独立して、水素原子またはハロゲンである)である、請求項1記載の化合物またはその製薬上許容される塩、を含有する医薬組成物。
  4. 1aおよびR1bが、それぞれ独立して、以下で示される基:
    Figure 2021020893

    である、請求項1〜3のいずれかに記載の化合物またはその製薬上許容される塩、を含有する医薬組成物。
  5. 式(IA):
    Figure 2021020893

    (式中、各記号は請求項1と同意義)
    で示される、請求項1〜4のいずれかに記載の化合物またはその製薬上許容される塩、を含有する医薬組成物。
  6. 式(IC)’:
    Figure 2021020893

    (式中、
    Aは、SまたはOであり;
    1cは、置換若しくは非置換のC2−C4アルキルオキシ、置換若しくは非置換のシクロブチル、または置換若しくは非置換のシクロブチルオキシであり;
    2a〜R2dは、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン、ヒドロキシ、置換若しくは非置換のC1−C6アルキル、または置換若しくは非置換のC1−C6アルキルオキシであり;
    は、それぞれ独立して、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、置換若しくは非置換のC1−C6アルキル、または置換若しくは非置換のC1−C6アルキルオキシであり;
    異なる環構成原子に結合する2つのRは一緒になって、置換若しくは非置換の(C1−C3)架橋を形成してもよく、該(C1−C3)架橋を構成する炭素原子の1つは酸素原子または窒素原子で置き換えられてもよく;
    結合手aは−CR2c2d−に結合し;
    結合手bは−NH−に結合し;
    環Bは6〜8員非芳香族炭素環、または6〜8員非芳香族複素環であり;
    rは0〜4の整数であり;
    は、置換若しくは非置換の芳香族炭素環式基、置換若しくは非置換の非芳香族複素環式基、置換若しくは非置換の芳香族複素環式基、−CR5a5b−R、または−CR7a=CR7b−Rであり;
    5a、R5b、R7a、およびR7bは、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン、置換若しくは非置換のC1−C6アルキル、または置換若しくは非置換のC1−C6アルキルオキシであり;
    は、置換若しくは非置換の非芳香族複素環式基、置換若しくは非置換の芳香族複素環式基、置換若しくは非置換の芳香族複素環オキシ、または置換若しくは非置換の非芳香族複素環オキシであり;
    は、置換若しくは非置換の非芳香族複素環式基、または置換若しくは非置換の芳香族複素環式基であり;
    ただし、(a)Aが、Sであり、R1cが、置換若しくは非置換のC2−C4アルキルオキシであり;R2a〜R2dが水素原子であるとき、環Bはシクロヘキサン環、ピペリジン環またはスピロヘプタン環であり;
    (b)Aが、Sであり、R1cが、置換若しくは非置換のC2−C4アルキルオキシであり;R2a〜R2dが水素原子であり;環Bがシクロヘキサン環であり;およびrが0であるとき、
    は、ハロゲンおよびアルキルで置換されたインダゾリル、または−CR5a5b−Rであり;Rは置換若しくは非置換のトリアゾリル、または置換若しくは非置換のピラジニルオキシであり;ならびにR5aおよびR5bは前記と同意義である)で示される化合物(ただし、以下の(i)〜(iii)で示される化合物を除く:
    (i)式:
    Figure 2021020893

    (式中、Rが、以下で示される基:
    Figure 2021020893
    である)で示される化合物、
    (ii)式:
    Figure 2021020893

    (式中、R1cが、以下で示される基:
    Figure 2021020893

    である)で示される化合物、および
    (iii)以下の化合物:
    Figure 2021020893

    Figure 2021020893

    )またはその製薬上許容される塩、を含有する医薬組成物。
  7. 式(ID−1)’もしくは(IE−1):
    Figure 2021020893

    (式中、
    Aは、SまたはOであり;
    は、CR1dまたはNであり;Yは、CR1eまたはNであり;Yは、NまたはCR1fであり;
    1d〜R1fは、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、置換若しくは非置換のC1−C6アルキル、または置換若しくは非置換のC1−C6アルキルオキシであり;
    1gおよびR1hは、置換若しくは非置換のアルキル、置換若しくは非置換のアルケニル、置換若しくは非置換のアルキニル、置換若しくは非置換のアルキルオキシ、置換若しくは非置換のアルケニルオキシ、置換若しくは非置換のアルキニルオキシ、置換若しくは非置換のアルキルアミノ、置換若しくは非置換のアルケニルアミノ、置換若しくは非置換のアルキニルアミノ、置換若しくは非置換の芳香族炭素環式基、置換若しくは非置換の非芳香族炭素環式基、置換若しくは非置換の芳香族複素環式基、置換若しくは非置換の非芳香族複素環式基、置換若しくは非置換の芳香族炭素環オキシ、置換若しくは非置換の非芳香族炭素環オキシ、置換若しくは非置換の芳香族複素環オキシ、置換若しくは非置換の非芳香族複素環オキシ、置換若しくは非置換の芳香族炭素環アミノ、置換若しくは非置換の非芳香族炭素環アミノ、置換若しくは非置換の芳香族複素環アミノ、または置換若しくは非置換の非芳香族複素環アミノであり;
    pは1または2であり;
    2a〜R2dは、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、置換若しくは非置換のC1−C6アルキル、または置換若しくは非置換のC1−C6アルキルオキシであり;
    15aおよびR15bは、異なる環構成原子に結合し、R15aおよびR15bは一緒になって、置換若しくは非置換の(C1−C3)架橋を形成し、該(C1−C3)架橋を構成する炭素原子の1つは酸素原子または窒素原子で置き換えられてもよく;
    16は、それぞれ独立して、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、置換若しくは非置換のC1−C6アルキル、または置換若しくは非置換のC1−C6アルキルオキシであり;
    結合手aは−CR2c2d−に結合し;
    結合手bは−NH−に結合し;
    sは0〜4の整数であり;
    は、置換若しくは非置換の芳香族炭素環式基、置換若しくは非置換の非芳香族複素環式基、置換若しくは非置換の芳香族複素環式基、置換若しくは非置換の非芳香族炭素環式基、−(CR5a5b)m−R、または−CR7a=CR7b−Rであり;
    mは1〜3の整数であり;
    5aは、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン、置換若しくは非置換のC1−C6アルキル、または置換若しくは非置換のC1−C6アルキルオキシであり;
    5bは、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン、置換若しくは非置換のC1−C6アルキル、または置換若しくは非置換のC1−C6アルキルオキシであり;
    7a、およびR7bは、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン、置換若しくは非置換のC1−C6アルキル、または置換若しくは非置換のC1−C6アルキルオキシであり;
    は、置換若しくは非置換の非芳香族複素環式基、置換若しくは非置換の芳香族複素環式基、置換若しくは非置換の非芳香族炭素環式基、置換若しくは非置換の芳香族炭素環式基、置換若しくは非置換の芳香族複素環オキシ、置換若しくは非置換の非芳香族複素環オキシ、置換若しくは非置換の芳香族炭素環オキシ、または置換若しくは非置換の非芳香族炭素環オキシであり;
    は、置換若しくは非置換の非芳香族複素環式基、置換若しくは非置換の芳香族複素環式基、置換若しくは非置換の非芳香族炭素環式基、または置換若しくは非置換の芳香族炭素環式基である)で示される化合物またはその製薬上許容される塩、を含有する医薬組成物。
  8. Figure 2021020893

    で示される基が、以下で示される基:
    Figure 2021020893

    (式中、
    はCR17a17b、O、またはNR18であり;
    はCR19a19bであり;
    17a、R17b、R19a、およびR19bは、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン、またはC1−C6アルキルであり;
    18は、水素原子またはC1−C6アルキルであり;その他の各記号は請求項7と同意義)
    である、請求項1〜7のいずれかに記載の化合物またはその製薬上許容される塩、を含有する医薬組成物。
  9. 式(ID−2)または(IE−2):
    Figure 2021020893

    (式中、
    1gおよびR1hは、非置換若しくは1以上のハロゲンで置換されたC1−C6アルキルオキシであり;pは2であり;R2a〜R2dが、水素原子であり;
    はCHまたはOであり;XはCHであり;
    16は、それぞれ独立して、ハロゲンであり;sは0〜2の整数であり;その他の各記号は請求項7と同意義)
    である、請求項7または8のいずれかに記載の化合物、またはその製薬上許容される塩、を含有する医薬組成物。
  10. が、置換若しくは非置換のフェニル、置換若しくは非置換のインダゾリル、置換若しくは非置換のピラゾロピリジル、置換若しくは非置換のベンゾトリアゾリル、置換若しくは非置換のピリジル、置換若しくは非置換のイソインドリニル、置換若しくは非置換のジヒドロイソキノリニル、置換若しくは非置換のジヒドロピリジル、−CR5a5b−R、または−CR7a=CR7b−Rであり;
    5a、R5b、R7a、およびR7bは、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン、置換若しくは非置換のC1−C6アルキル、または置換若しくは非置換のC1−C6アルキルオキシであり;
    が、置換若しくは非置換のオキサゾリル、置換若しくは非置換のイソオキサゾリル、置換若しくは非置換のオキサジアゾリル、置換若しくは非置換のピラゾリル、置換若しくは非置換のトリアゾリル、置換若しくは非置換のチアゾリル、置換若しくは非置換のチアジアゾリル、置換若しくは非置換のピリミジニル、置換若しくは非置換のピリミジニルオキシ、置換若しくは非置換のピラジニルオキシ、または置換若しくは非置換のイソオキサゾリルオキシであり;
    が、置換若しくは非置換のピリミジニル、または置換若しくは非置換のピラゾリルである、請求項1〜9のいずれかに記載の化合物、またはその製薬上許容される塩、を含有する医薬組成物。
  11. が、ハロアルキルで置換された芳香族複素環式基(該芳香族複素環式基はさらにハロゲンおよびアルキルから選択される1以上の基で置換されていてもよい)、ハロアルキルで置換された非芳香族複素環式基(該非芳香族複素環式基はさらにオキソ、ハロゲン、およびアルキルから選択される1以上の基で置換されていてもよい)、または−CR5a5b−R(式中、R5aおよびR5bは、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン、置換若しくは非置換のC1−C6アルキル、または置換若しくは非置換のC1−C6アルキルオキシであり;Rが、置換若しくは非置換のトリアゾリル、または置換若しくは非置換のピラジニルオキシである)である、請求項1〜8のいずれかに記載の化合物またはその製薬上許容される塩、を含有する医薬組成物。
  12. が、以下に示される基:
    Figure 2021020893

    である、請求項1〜10のいずれかに記載の化合物またはその製薬上許容される塩、を含有する医薬組成物。
  13. rが1〜4の整数である、請求項1〜6、または10〜12のいずれかに記載の化合物またはその製薬上許容される塩、を含有する医薬組成物。
  14. が、それぞれ独立して、ハロゲン、または異なる環構成原子に結合する2つのRが一緒になって、置換若しくは非置換のC2架橋を形成してもよい、請求項1〜6、または10〜13のいずれかに記載の化合物またはその製薬上許容される塩、を含有する医薬組成物。
  15. Aが、Sである、請求項1〜4、6〜8、および10〜14のいずれかに記載の化合物またはその製薬上許容される塩、を含有する医薬組成物。
  16. 実施例I−010、I−015、I−019、I−023、I−024、I−026、I−027、I−031、I−043、I−044、I−048、I’−36、I’−37、I’−38、I’−40、I’−41、I’−42、I’−43、およびI’−44からなる群から選択される、請求項1記載の化合物またはその製薬上許容される塩、を含有する医薬組成物。
  17. 実施例II−6、II−7、II−8、II−9、II−11、およびII−12からなる群から選択される、請求項1記載の化合物またはその製薬上許容される塩、を含有する医薬組成物。
  18. ドーパミンD3受容体の関与する疾患の治療および/または予防のための、請求項1〜17のいずれかに記載の医薬組成物。
JP2020124108A 2019-07-24 2020-07-21 ドーパミンd3受容体拮抗作用を有する縮環化合物を含有する医薬組成物 Pending JP2021020893A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2024089216A1 (en) 2022-10-27 2024-05-02 Syngenta Crop Protection Ag Novel sulfur-containing heteroaryl carboxamide compounds

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