JP2019219619A - 半導体装置およびその製造方法 - Google Patents

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哲也 飯田
康▲隆▼ 中柴
Yasutaka Nakashiba
康▲隆▼ 中柴
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Abstract

【課題】光損失を低減して特性向上を図った、立体的な光導波路を含む半導体装置を提供する。【解決手段】半導体装置は、第1クラッド層CLと、第1クラッド層上に平面的に形成された第1光導波路WG1と、第1光導波路上および第1クラッド層上に形成され、かつ、平面視において第1光導波路の一端部に重なる開口部OP1を有する第2クラッド層IF1、IF2,PFと、第1光導波路と光学的に接続され、かつ、開口部の内部に形成された湾曲形状を含む立体的な第2光導波路WG2と、開口部の内部を埋め込み、かつ、第2光導波路を囲うように形成された第3クラッド層R1、R2と、を備え、第2光導波路は、第1光導波路の一端部から第3クラッド層の上面に達するように形成されている。【選択図】図5

Description

本発明は、半導体装置およびその製造技術に関し、例えば、光導波路を含む半導体装置およびその製造技術に適用して有効な技術に関する。
特開2017−151146号公報(特許文献1)には、縦型光導波路を有する半導体装置に関する技術が記載されている。
特開2013−178333号公報(特許文献2)には、立体的に湾曲したシリコン細線光導波路を形成する技術について記載されている。
特開2017−151146号公報 特開2013−178333号公報
光回路は、通常、一層の平面内で構築されることが多い。ところが、近年では、光回路を含む半導体装置の小型化を実現するために、光回路の集積度および光回路の実装自由度を向上することが望まれている。この点に関し、例えば、光信号を伝搬させる光導波路を立体的(3次元的に)形成することによって、光導波路を含む半導体装置の小型化を実現することが検討されている。この際、立体的な光導波路を含む半導体装置において、光損失を低減して特性向上を図ることが望まれている。
その他の課題と新規な特徴は、本明細書の記述および添付図面から明らかになるであろう。
一実施の形態における半導体装置は、平面的に形成された第1光導波路と、この第1光導波路と光学的に接続され、かつ、湾曲形状を含む立体的な第2光導波路とを含む。
一実施の形態によれば、半導体装置の特性向上を図ることができる。
実施の形態1における光混載装置の模式的な構成を示す図である。 光変調器の概略平面図である。 実施の形態1における光変調器のデバイス構造を示す断面図である。 実施の形態1における入出力素子のデバイス構造を示す平面図である。 図4のA−A線で切断した断面図である。 実施の形態1における受光器のデバイス構造を示す断面図である。 ナノインプリント技術を説明する図である。 ナノインプリント技術を説明する図である。 ナノインプリント技術を説明する図である。 ナノインプリント技術を説明する図である。 (a)は、実施の形態1における半導体装置の製造工程を示す平面図であり、(b)は、実施の形態1における半導体装置の製造工程を示す断面図である。 (a)は、図11(a)に続く半導体装置の製造工程を示す平面図であり、(b)は、図11(b)に続く半導体装置の製造工程を示す断面図である。 (a)は、図12(a)に続く半導体装置の製造工程を示す平面図であり、(b)は、図12(b)に続く半導体装置の製造工程を示す断面図である。 (a)は、図13(a)に続く半導体装置の製造工程を示す平面図であり、(b)は、図13(b)に続く半導体装置の製造工程を示す断面図である。 (a)は、図14(a)に続く半導体装置の製造工程を示す平面図であり、(b)は、図14(b)に続く半導体装置の製造工程を示す断面図である。 (a)は、図15(a)に続く半導体装置の製造工程を示す平面図であり、(b)は、図15(b)に続く半導体装置の製造工程を示す断面図である。 (a)は、図16(a)に続く半導体装置の製造工程を示す平面図であり、(b)は、図16(b)に続く半導体装置の製造工程を示す断面図である。 (a)は、図17(a)に続く半導体装置の製造工程を示す平面図であり、(b)は、図17(b)に続く半導体装置の製造工程を示す断面図である。 変形例1における入出力素子の模式的な構成を示す平面図である。 変形例2における入出力素子の模式的な構成を示す断面図である。 (a)は、実施の形態2における入出力素子の模式的な構成を示す平面図であり、(b)は、(a)のA−A線で切断した断面図である。 実施の形態3における入出力素子の模式的な構成を示す断面図である。 実施の形態4における入出力素子の模式的な構成を示す断面図である。
以下の実施の形態においては便宜上その必要があるときは、複数のセクションまたは実施の形態に分割して説明するが、特に明示した場合を除き、それらはお互いに無関係なものではなく、一方は他方の一部または全部の変形例、詳細、補足説明等の関係にある。
また、以下の実施の形態において、要素の数等(個数、数値、量、範囲等を含む)に言及する場合、特に明示した場合および原理的に明らかに特定の数に限定される場合等を除き、その特定の数に限定されるものではなく、特定の数以上でも以下でもよい。
さらに、以下の実施の形態において、その構成要素(要素ステップ等も含む)は、特に明示した場合および原理的に明らかに必須であると考えられる場合等を除き、必ずしも必須のものではないことは言うまでもない。
同様に、以下の実施の形態において、構成要素等の形状、位置関係等に言及するときは、特に明示した場合および原理的に明らかにそうではないと考えられる場合等を除き、実質的にその形状等に近似または類似するもの等を含むものとする。このことは、上記数値および範囲についても同様である。
また、実施の形態を説明するための全図において、同一の部材には原則として同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。なお、図面をわかりやすくするために平面図であってもハッチングを付す場合がある。
(実施の形態1)
<光電気混載装置の構成>
まず、本実施の形態1における光電気混載装置の構成例について、図面を参照しながら説明する。図1は、本実施の形態1における光混載装置の模式的な構成を示す図である。図1において、本実施の形態1における光電気混載装置LEは、例えば、4個の半導体チップSC1〜SC4と、光源LSとを含んで構成されている。
半導体チップSC1には、電子回路EC1が形成されている。同様に、半導体チップSC2には、電子回路EC2が形成され、半導体チップSC3には、電子回路EC3が形成されている。一方、半導体チップSC4には、光回路LC1〜LC4が形成されている。
光源LSは、所定波長のレーザ光を放射するレーザ発振器であり、例えば、光ファイバ等を通じて半導体チップSC4に形成されている光回路LC1と光学的に接続されている。すなわち、光源LSから放射された所定波長の連続波レーザ(Continuous Wave Laser)光は、光回路LC1に入射するようになっている。
半導体チップSC1の電子回路EC1は、例えば、制御回路およびメモリ回路を備えており、半導体チップSC2の電子回路EC2と電気的に接続されている。電子回路EC2は、例えば、トランシーバIC(Transceiver Integrated Circuit)等のような双方向の信号のやり取りが可能な回路から構成されており、半導体チップSC4の光回路LC1と電気的に接続されている。
光回路LC1は、電気信号を光信号に変換する光回路であり、例えば、光変調器LMから構成されている。光回路LC1は、光源LSから入射された光の位相を、電子回路EC1から電子回路EC2を介して送られた制御信号(電気信号)に基づいて変調するように構成されている。
なお、この場合、光源LSは、光回路LC1(光変調器LM)の入力用の光導波路と光学的に接続されている。これにより、光源LSから放射された連続波レーザ光は、光回路LC1(光変調器LM)の入力用の光導波路に入射する。ここで、「光学的に接続されている」とは、光が伝達され得ることを意味する。
また、電子回路EC2は、光回路LC1(光変調器LM)を構成する光変調用の光導波路(一対の光導波路)と電気的に接続されている。これにより、電子回路EC1から電子回路EC2を介して光回路LC1に供給された電位は、光回路LC1の光変調用の光導波路に供給される。
光回路LC1の出力(光変調器LMの出力用の光導波路)は、同一の半導体チップSC4内に形成されている光回路LC2と光学的に接続されている。本実施の形態1における光回路LC2は、例えば、光導波路から構成される入出力素子(I/O素子)で構成されており、例えば、グレーティングカプラから構成される通常の光回路とは相違する。そして、光回路LC1から送られた光信号は、本実施の形態1における光回路LC2の入出力素子を介して光電気混載装置LEの外部に出力される。
半導体チップSC4に形成されている光回路LC3も、本実施の形態1における光回路LC2と同様に、例えば、光導波路から構成される入出力素子(I/O素子)で構成されており、例えば、グレーティングカプラから構成される通常の光回路とは相違する。この光回路LC3は、同一の半導体チップSC4に形成されている光回路LC4と光学的に接続されている。光電気混載装置LEの外部から入力された光信号は、光回路LC3を介して光回路LC4に入力される。
光回路LC4は、光回路LC3から送られた光信号を電気信号に変換する光電変換用の受光器(例えば、フォトダイオード)であり、半導体チップSC3に形成されている電子回路EC3と電気的に接続されている。この電子回路EC3は、例えば、トランシーバIC等のような双方向の信号のやり取りが可能な回路で構成されており、半導体チップSC1に形成されている電子回路EC1と電気的に接続されている。
以上のようにして、本実施の形態1における光電気混載装置LEが構成されている。
<光変調器の構成>
次に、本実施の形態1における光電気混載装置LEの光回路LC1に含まれる光変調器LMの構成について、図面を参照しながら説明する。
図2は図1に示す光回路LC1を構成する光変調器LMの概略平面図である。なお、図2に示す矢印は光の伝搬方向を示している。
図2において、光変調器LMは、入力用の光導波路Liと、出力用の光導波路Loと、入力用の光導波路Liと出力用の光導波路Loとの間に並列に接続された2本の光導波路LA、LAとを有している。このとき、入力用の光導波路Liと、2本の光導波路LA、LAと、出力用の光導波路Loは、光学的に接続されている。
このように構成されている光変調器LMでは、入力用の光導波路Liを通じて入力された光が、2本の光導波路LA、LAに分岐され、それぞれの光導波路LA、LAで位相差を与えられてから、出力用の光導波路Loで合流するように構成されている。そして、出力用の光導波路Loでの合流の際に生じる光の干渉により、光の位相や振幅を変調することが可能になっている。
続いて、光変調器LMのデバイス構造について、図面を参照しながら説明する。
図3は、本実施の形態1における光変調器LMのデバイス構造を示す断面図である。図3に示すように、基板SBは、支持基板SSBと、支持基板SSB上に形成された絶縁層CLと、絶縁層CL上に形成された半導体層SLとを有するSOI(Silicon on Insulator)基板から構成されている。ただし、基板SBは、支持基板SSBを有するものに限定されるものではなく、例えば、SOS(Silicon on Sapphire)基板のように、支持基板自体を持たず、支持基板として機能する絶縁層(サファイアや石英等)上に半導体層を設けた2層構造の基板を用いてもよい。
最下層の支持基板SSBは、例えば、面方位が(100)、抵抗率が5〜50Ωcm程度のp型のシリコン(Si)単結晶からなる。中間の絶縁層CLは、BOX(Buried Oxide)層とも呼ばれ、例えば、酸化シリコン膜からなる。絶縁層CLの厚さは、光損失を低減するために、例えば、1μm以上、具体的には、例えば、2μm〜3μm程度である。また、絶縁層CLを厚くすることにより、支持基板SSBと半導体層SLとの間の静電容量(寄生容量)を低減することができる。さらに、最上層の半導体層SLは、SOI層あるいは素子形成層とも呼ばれ、例えば、Si単結晶膜から構成される。半導体層SLの厚さは、例えば、180nm〜250nm程度である。
この半導体層SLを構成するシリコン(Si)は、例えば、光通信用の1.3〜1.6μm帯(通信波長帯)の光に対して透光性を有する材料であり、シリコンの屈折率は、当該波長帯の光に対して、例えば、3.5である。このようなシリコンからなる半導体層SLは、後述するように、光を伝搬するコア層(光導波部)を構成している。これに対して、絶縁層CLを構成する酸化シリコン(SiO)の屈折率は、半導体層SLの屈折率より低く、当該波長の光に対して、例えば、1.45であり、絶縁層CLは、クラッド層(クラッド部)を構成している。
このように構成されている基板SBの主面上(絶縁層CL上)には、光導波路LAが形成されており、この光導波路LAを覆うように、絶縁膜IF1が形成されている。光導波路LAは、基板SBの主面に沿って光を伝搬するコア層として機能する部分であり、上述した半導体層SLで形成されている。この光導波路LAを覆う絶縁膜IF1上には、配線MA1および配線MB1と、この配線MA1および配線MB1を覆うように絶縁膜IF2とが形成されている。さらに、絶縁膜IF2上には、配線MA2および配線MB2と、この配線MA2および配線MB2を覆うように保護膜PFとが形成されている。
以下、これらの構成について説明する。
<<光導波路LAについて>>
光導波路LAは、光導波路LAを伝搬する光の位相を電気的に制御(変調)する電気制御型の光変調器(LM)を構成する光導波路を例示している。この光導波路LAは、例えば、光信号の伝搬方向に対して交差する断面の形状が凸状に形成されている。すなわち、光導波路LAは、相対的に厚いリブ部LArと、その幅方向(短方向、光の伝搬方向に交差し、上記主面に沿う方向)の両側に形成された相対的に薄いスラブ部LAsとを一体的に有している。
リブ部LArは、主に光を伝搬する部分である。リブ部LArは、光導波路LAの幅方向(短方向、光の伝搬方向に交差し、上記主面に沿う方向)の中央に配置されており、断面視において、スラブ部LAsの上面から上方に突出するようにスラブ部LAsより厚く形成されている。すなわち、絶縁層CLの上面からのリブ部LArの上面の高さは、絶縁層CLの上面からのスラブ部LAsの上面の高さより高い。リブ部LArの高さ(厚さ)は、光の伝搬方向に沿って略同一になるように形成されており、例えば、180nm〜250nm程度である。このリブ部LArの幅(短方向の寸法)は、光の伝搬方向に沿って略同一になるように形成されており、例えば、300nm〜400nm程度である。
スラブ部LAsは、主に光導波路LAに電位を供給する部分である。このスラブ部LAsの高さ(厚さ)は、光の伝搬方向に沿って略同一になるように形成されており、例えば、100nm程度である。リブ部LArの幅方向の一方のスラブ部LAsの外方端部には、n型の半導体領域NRが形成され、リブ部LArの他方のスラブ部LAsの外方端部には、p型の半導体領域PRが形成されている。リブ部LArの幅方向における半導体領域NRおよび半導体領域PRの長さは、キャリアが供給できる程度であればよく、例えば、0.5μm程度である。また、光導波路となるリブ部LAr内を光が伝搬するときに、リブ部LArの外部に染み出す光が、半導体領域NRおよび半導体領域PRの内部に存在する導電型不純物によって散乱されて、光の伝搬損失が生じることを抑制することが好ましい。この観点から、リブ部LArの幅方向の端から半導体領域NRの端までの間隔(スラブ部LAsの幅)と、リブ部LArの幅方向の端から半導体領域PRの端までの間隔(スラブ部LAsの幅)は、ある程度大きいことが好ましい。これらの間隔は、例えば、1μm(=1.5/1.45)よりも大きい。なお、n型の半導体領域NRには、例えば、リン(P)またヒ素(As)が含まれ、p型の半導体領域PRには、例えば、ホウ素(B)が含まれている。
このn型の半導体領域NRとp型の半導体領域PRとの間のスラブ部LAsおよびリブ部LArは、例えば、真性半導体(すなわち、i(intrinsic)型の半導体)で形成されている。すなわち、光導波路LAは、例えば、pin接合のダイオード構造となっている。ただし、光導波路LAの構造は、pin接合ダイオード構造に限定されるものではなく種々変更可能であり、pn接合ダイオード構造やSIS(Semiconductor Insulator Semiconductor)構造としてもよい。pn接合ダイオード構造の場合は、光導波路LAを構成する半導体層SLに、n型の半導体領域NRと接するn型の半導体領域と、p型の半導体領域PRと接するp型の半導体領域とが形成され、そのp型の半導体領域とn型の半導体領域とがリブ部LArで接触してpn接合が形成される。一方、SIS構造の場合は、光導波路LAを構成する半導体層SL上に誘電体層を介して制御用の半導体層が設けられる。
型の半導体領域NRは、複数のプラグPA1を通じて配線MA1と電気的に接続され、p型の半導体領域PRは、複数のプラグPB1を通じて配線MB1と電気的に接続されている。プラグPA1とプラグPB1のそれぞれは、絶縁膜IF1に穿孔されたコンタクトホールCT1の内部に、例えば、タングステン(W)などからなる導体膜が埋め込まれることにより構成されている。なお、n型の半導体領域NRの不純物濃度は、プラグPA1との接触状態がオーミック接触になるように設定されている。同様に、p型の半導体領域PRの不純物濃度は、プラグPB1との接触状態がオーミック接触になるように設定されている。
配線MA1および配線MB1のそれぞれは、例えば、チタン(Ti)、窒化チタン(TiN)、アルミニウム(Al)、窒化チタン(TiN)およびチタン(Ti)の順に積層された積層膜から構成されている。ただし、アルミニウム(Al)に替えて、例えば、銅(Cu)やタングステン(W)を用いることもできる。チタン(Ti)および窒化チタン(TiN)の積層膜はバリアメタル層である。配線MA1は、例えば、平面視において光導波路LAのn型の半導体領域NRと重なるように形成されている。一方、配線MB1は、平面視において光導波路LAのp型の半導体領域PRと重なるように形成されている。
図3に示すように、配線MA1は、複数のプラグPA2を通じて配線MA2と電気的に接続され、配線MB1は、複数のプラグPB2を通じて配線MB2と電気的に接続されている。プラグPA2およびプラグPB2のそれぞれは、絶縁膜IF2に穿孔されたコンタクトホールCT2の内部に、例えば、タングステン(W)などのような導体膜が埋め込まれることにより構成されている。また、配線MA2および配線MB2のそれぞれ構成は、例えば、上述した配線MA1および配線MB1と同様の構成をしている。
配線MA2および配線MB2を覆う保護膜PFは、例えば、酸化シリコン、酸窒化シリコン、PSG(Phospho Silicate Glass)または窒化シリコン(SiN)により形成されている。保護膜PFの一部には、開口部Hpが形成されており、配線MA2および配線MB2の一部が露出されている。この配線MA2および配線MB2の露出部は、外部配線と接続するためのパッド部になっている。
このような電気制御型の光変調器(LM)を構成する光導波路LAでは、キャリアプラズマ効果(光導波路LAの屈折率が、光導波路LAを構成する半導体中のキャリア(電子正孔対)濃度に依存する現象)を利用して光の位相を変調する。すなわち、pin接合ダイオード構造の光導波路LAでは、ダイオードに順バイアス(逆バイアス)を印加することにより、光導波路LA(主にリブ部LAr)にキャリアを注入し(キャリアを引き抜き)、光導波路LA(主にリブ部LAr)の屈折率を減少(増加)させて光の位相を変調させる。また、pn接合ダイオード構造またはSIS構造の光導波路LAでは、制御用の半導体層に電圧を印加することで、光導波路LA(主にリブ部LAr)にキャリアを注入し(キャリアを引き抜き)、光導波路LA(主にリブ部LAr)の屈折率を減少(増加)させて光の位相を変調させる。
<<絶縁膜IF1と絶縁膜IF2について>>
絶縁膜IF1および絶縁膜IF2は、光導波路LA中に光を閉じ込めるクラッド層(クラッド部)として機能する絶縁膜であり、例えば、絶縁層CLと同一の材料から形成されていることが望ましい。絶縁膜IF1の厚さは、例えば、1μm〜2μm程度である。また、絶縁膜IF1と絶縁膜IF2の合計の厚さは、例えば、2μm〜5μm程度である。ここで、光導波路LA(半導体層SL)の屈折率をn1とし、絶縁層CLと絶縁膜IF1と絶縁膜IF2の屈折率をn2とすると、n1>n2の関係を満たす。このように相対的に屈折率が大きな光導波路LAを、相対的に屈折率の小さな下層の絶縁層CLおよび上層の絶縁膜IF1および絶縁膜IF2で取り囲むことにより、光導波路LABの内部に光を閉じ込めつつ伝搬させることができる。
<入出力素子の構成>
続いて、光回路LC2および光回路LC3を構成する入出力素子のデバイス構造について説明する。図4は、本実施の形態1における入出力素子のデバイス構造を示す平面図である。図4において、本実施の形態1における入出力素子は、例えば、x方向に延在する光導波路WG1と、この光導波路WG1と光学的に接続された光導波路WG2とを有する。
光導波路WG1は、例えば、シリコンやゲルマニウムなどから構成される。ここで、図4に示すように、光導波路WG1は、幅(y方向における光導波路WG1の長さ)が略同一のライン形状からなる部分P1と、光導波路WG1の端面EP1に近づくにつれて幅が狭くなるテーパ形状からなる一端部である部分P2とを含んでいる。言い換えれば、光導波路WG1の延在方向(x方向)と直交する方向(y方向)における光導波路WG1の幅は、光導波路WG1の一端部(部分P2)の端面EP1に近づくにつれて小さくなる。そして、このテーパ形状からなる部分P2は、光導波路WG1の一部を構成するとともに、スポットサイズコンバータの一部を構成することになる。
光導波路WG2は、光導波路WG1と平面的に重なり、かつ、光導波路WG1と光学的に接続された光結合部分OCと、この光結合部分OCと接続され、かつ、z方向に向かって湾曲した湾曲部分CVとを有する。ここで、平面視において、光導波路WG2の光結合部分OCと、光導波路WG1の部分P2(一端部)とは、互いに重なる部分を有する。
この光導波路WG2は、例えば、紫外線硬化樹脂や熱硬化樹脂に代表される樹脂から構成される点で、シリコンやゲルマニウムから構成される光導波路WG1とは異なる。
図4において、光導波路WG2は、開口部OP1の内部に形成されており、この開口部OP1の内部には、光導波路WG2よりも屈折率の小さな樹脂R2と樹脂R1とが充填されている。この光導波路WG2は、樹脂R1と樹脂R2によって囲まれている。そして、光導波路WG2は、z方向に向かって湾曲しており、光導波路WG1の一端部から樹脂R2(樹脂R1)の上面にまで達するように形成されている。この結果、図4に示すように、光導波路WG2の端面EP2は、樹脂R2(樹脂R1)の上面から露出している。一方、開口部OP1の外側には、保護膜PFが形成されており、光導波路WG1は、開口部OP1の外側から開口部OP1の内部にわたって延在するように形成されている。なお、例えば、図4に示すように、開口部OP1は、平面視において、光導波路WG1と部分的に重なるように形成される。つまり、開口部OP1は、平面視において、光導波路WG1の一端部(部分P2)と重なるように形成される。
次に、図5は、図4のA−A線で切断した断面図である。図5に示すように、絶縁層CL上には、半導体層SLからなる光導波路WG1が形成されており、この光導波路WG1は、部分P1と部分P2とを含んでいる。光導波路WG1は、光が伝搬するコア層として機能する一方、絶縁層CL1は、光が伝搬する光導波路WG1よりも屈折率が小さく、クラッド層として機能する。そして、光導波路WG1上から絶縁層CL上にわたって、例えば、酸化シリコン膜からなる保護膜PRFが形成されている。
この保護膜PRF上には、絶縁膜IF1が形成され、この絶縁膜IF1上に絶縁膜IF2が形成されている。さらに、絶縁膜IF2上には、保護膜PFが形成されている。このとき、絶縁膜IF1と絶縁膜IF2と保護膜PFからなる積層膜は、光導波路WG1よりも屈折率が小さく、クラッド層として機能する。そして、図5に示すように、この積層膜には、積層膜を貫通する開口部OP1が形成されており、この開口部OP1の底面においては、保護膜PRFが露出する。
ここで、保護膜PRFは、開口部OP1を形成する際に使用されるエッチングによる光導波路WG1のダメージを抑制するために設けられている。すなわち、光導波路WG1上に保護膜PRFが形成されていない場合には、開口部OP1を形成する際のエッチングによって、光導波路WG1の上面の表面粗さ(凹凸形状)が大きくなってしまう。このことは、光導波路WG1の上面に形成される凹凸形状によって、光導波路WG1を伝搬する光の散乱が大きくなることを意味し、これによって、光導波路WG1を伝搬する光の特性に悪影響が及ぶことになる。これに対し、本実施の形態1では、光導波路WG1上に保護膜PRFを形成している。このため、保護膜PRFの存在によって、開口部OP1を形成する際に使用されるエッチングによるダメージが光導波路WG1に及ぶことを抑制することができる。この結果、本実施の形態1によれば、光導波路WG1を伝搬する光の特性を劣化させることなく、開口部OP1を形成することができる。
続いて、図5に示すように、開口部OP1の内部には、光導波路WG1の一端部が形成されているとともに、光導波路WG1と光学的に接続された光導波路WG2が形成されている。そして、この開口部OP1の内部を埋め込むように樹脂R1および樹脂R2が形成されている。この樹脂R1および樹脂R2は、光導波路WG2よりも屈折率が小さく、クラッド層として機能する。ここで、例えば、半導体装置(物)としては、樹脂R1と樹脂R2とを合わせて第3クラッド層として取り扱っている。一方、後述する半導体装置の製法方法としては、樹脂R1と樹脂R2とを別の構成要素として、樹脂R1を第3クラッド層として取り扱い、かつ、樹脂R2を第4クラッド層として取り扱っている。
光導波路WG2は、光導波路WG1の部分P2と平面的に重なり、かつ、光導波路WG1と光学的に接続された光結合部分OCと、この光結合部分OCと接続され、かつ、z方向に向かって湾曲した湾曲部分CVとを有する。この結果、図5に示すように、光導波路WG2は、光導波路WG1の一端部(部分P2)から樹脂R1(樹脂R2)の上面に達するように形成されていることになる。ここで、図5に示すように、光導波路WG1と光導波路WG2との間には、光導波路WG1や光導波路WG2よりも屈折率の小さな保護膜PRFが形成されている。このため、光導波路WG1(部分P2)と光導波路WG2(光結合部分OC)との間の光学的な接続が可能となるかが疑問となる。この点に関し、例えば、保護膜PRFの厚さが、光の染み出し距離よりも薄く形成されているため、保護膜PRFが存在しても、エバネッセント光(染み出し光)によって、光導波路WG1と光導波路WG2との間の光学的な接続が可能となる。また、光導波路WG2が樹脂R1(樹脂R2)の上面に「達するように形成されている」とは、光導波路WG2が、樹脂R1(樹脂R2)の上面に完全に達している必要はない。例えば、光導波路WG2は、光導波路WG2からの出射光が外部に到達できる程度に実質的に樹脂R1(樹脂R2)の上面に達していればよい。
<<湾曲部分の望ましい構成例>>
本実施の形態1における光導波路WG2の湾曲部分CVについては、入出力素子の光特性を向上する観点から、望ましい構成例が存在する。このため、以下では、この点について、具体的に説明する。
例えば、湾曲部分CVの曲率半径が、コア層(光導波路WG2)とクラッド層(樹脂R1および樹脂R2)との屈折率差で決まる許容範囲よりも小さすぎると、湾曲部分CVでの放射損失が直線部分である光結合部分OCにおける伝搬損失の数倍にもなり、光導波路WG2における導波路特性(光特性)が極端に低下する。一方、湾曲部分CVの曲率半径が、コア層(光導波路WG2)とクラッド層(樹脂R1および樹脂R2)との屈折率差で決まる許容範囲よりも大きすぎると、光導波路WG2の平面的な占有面積が大きくなって、光回路の高集積化を阻害することになるため、光回路の高集積化を実現する観点から望ましいとは言えない。
そこで、例えば、コア層(光導波路WG2)とクラッド層(樹脂R1および樹脂R2)との屈折率差Δ=10%の場合、湾曲部分CVの曲率半径は、10μm以上100μm以下であることが望ましい。また、例えば、コア層(光導波路WG2)とクラッド層(樹脂R1および樹脂R2)との屈折率差Δ=25%の場合、湾曲部分CVの曲率半径は、1μm以上10μm以下であることが望ましい。
さらに、湾曲部分CVの幅と厚さが小さすぎると、光導波路WG2の伝搬損失と放射損失とが増加する。一方、湾曲部分CVの幅と厚さが大きすぎると、光モードの変換が光導波路WG2の内部で急激に生じるため、エネルギー損失が発生する。さらには、湾曲部分CVの幅と厚さとを光ファイバや外部導波路の受光面のサイズに対応させる程度の幅と厚さに調整する必要がある。なぜなら、このようにすることで、光導波路WG2と外部導波路(光ファイバ)との光結合損失を低減することができるからである。
そこで、例えば、コア層(光導波路WG2)とクラッド層(樹脂R1および樹脂R2)との屈折率差Δ=10%の場合、湾曲部分CVの幅と厚さは、1μm以上10μm以下であることが望ましい。また、例えば、コア層(光導波路WG2)とクラッド層(樹脂R1および樹脂R2)との屈折率差Δ=25%の場合、湾曲部分CVの幅と厚さは、0.5μm以上5μm以下であることが望ましい。
<<入出力素子における光の伝搬>>
本実施の形態1における入出力素子は、上記のように構成されており、以下に、本実施の形態1における入出力素子での光の伝搬について説明する。まず、図1において、光源LSから射出された光は、光回路LC1に含まれる光変調器LMによって位相が変調される。その後、光回路LC1で位相が変調された光は、光回路LC2に含まれる入出力素子に入射する。例えば、図5に示す入出力素子において、光回路LC1で位相が変調された光は、光導波路WG1を伝搬する。具体的に、光回路LC1で位相が変調された光は、光導波路WG1の部分P1からスポットサイズコンバータとして機能する部分P2に伝搬する。ここで、光導波路WG1の部分P1から部分P2に向って光導波路WG1の内部を伝搬する光は、テーパ部分である部分P2における回折効果によって、スポットサイズが徐々に大きくなる。この結果、光導波路WG1から光導波路WG2の光結合部分OCにレーザ光の分布が移動する。その後、スポットサイズが拡大された光は、光導波路WG2を伝搬して、光導波路WG2の端面EP2から入出力素子の外部に出力される。以上のようにして、光回路LC2に含まれる入出力素子によって、光回路LC1で位相が変調された光は、光電気混載装置LEの外部に出力される。
一方、図1において、光電気混載装置LEの外部から入力された光は、光回路LC3に含まれる入出力素子に入射する。例えば、図5に示す入出力素子において、入出力素子に入射した光は、光導波路WG2の端面EP2から、光導波路WG2の湾曲部分CVを介して、光導波路WG2の光結合部分に達する。そして、例えば、光導波路WG2から光導波路WG1に光が伝搬する際、スポットサイズコンバータとして機能する光導波路WG1の部分2によって、スポットサイズが徐々に縮小することになる。その後、スポットサイズコンバータとして機能する光導波路WG1の部分P2によって、スポットサイズが縮小された光は、光導波路WG1を伝搬する。以上のようにして、光回路LC3に含まれる入出力素子によって、外部から光電気混載装置LEの内部に取り込まれた光は、光回路LC3に含まれる入出力素子の光導波路WG1を伝搬する。その後、光導波路WG1を伝搬する光は、光回路LC3と同じ半導体チップSC4に形成されている光回路LC4を構成する受光器に入力して、電気信号に変換される。
<受光器の構成>
次に、光回路LC4を構成する受光器のデバイス構造について説明する。図6は、本実施の形態1における受光器のデバイス構造を示す断面図である。
受光器PDは、光信号を電気信号に変換する光電変換器である。図6では、縦型のpin接合ダイオード構造の受光器PDが例示されている。すなわち、図6に示すように、受光器PDは、絶縁層CL上に形成されたp型の半導体層Daと、このp型の半導体層Da上に形成されたi型の半導体層Diと、さらに半導体層Di上に形成されたn型の半導体層Dbとを有している。
p型の半導体層Daは、半導体層SLにホウ素(B)等のようなp型不純物(アクセプタ)を導入することで形成されている。i型の半導体層Diは、例えば、ゲルマニウム(Ge)からなり、真性半導体から形成されている。n型の半導体層Dbは、例えば、Ge層に所定の不純物を導入することで形成されている。なお、下層の半導体層Daをn型にし、上層の半導体層Dbをp型にすることもできる。受光器PDは、例えば、シリコンフォトニクスの受光器として公知の受光器と同様の方法により製造されうる。
p型の半導体層Daは、プラグPE1を通じて配線ME1と電気的に接続され、n型の半導体層Dbは、プラグPF1を通じて配線MF1と電気的に接続されている。プラグPE1とプラグPF1のそれぞれは、絶縁膜IF1に穿孔されたコンタクトホールCT1内に、例えば、タングステン(W)などからなる導体膜を埋め込むことにより構成されている。配線ME1および配線MF1の構成は、例えば、配線MA1および配線MB1と同様である。
配線ME1は、プラグPE2を通じて配線ME2と電気的に接続され、配線MF1は、プラグPF2を通じて配線MF2と電気的に接続されている。プラグPE2およびプラグPF2のそれぞれは、絶縁膜IF2に穿孔されたコンタクトホールCT2内に、例えば、タングステン(W)などからなる導体膜を埋め込むことにより構成されている。また、配線ME2および配線MF2の構成は、例えば、配線MA2および配線MB2と同様である。なお、保護膜PFの一部には、配線ME2と配線MF2のそれぞれの一部が露出する開口部Hpが形成されている。この配線ME2と配線MF2のそれぞれの露出部は、受光器PD用の接続パッド部になっている。
この受光器PD上には、絶縁膜IF1と絶縁膜IF2と保護膜PFとが下層から順に堆積されている。以上のようにして、受光器PDが構成されている。
<実施の形態1における構造上の特徴>
続いて、本実施の形態1における構造上の特徴点について説明する。本実施の形態1における特徴点は、例えば、図5に示すように、光学的な入出力素子が、グレーティングカプラを含まない一方、平面的に形成された光導波路WG1と、この光導波路WG1と光学的に接続され、かつ、湾曲形状を含む立体的な光導波路WG2とを含む点にある。
これにより、本実施の形態1における特徴点によれば、グレーティングカプラを入出力素子から削除しながらも、光を伝搬させる入出力素子を立体的に形成できる結果、入出力素子を含む半導体装置の小型化を実現することができる。
例えば、光学的な入出力素子を立体的に(3次元的に)形成することによって、半導体装置の小型化を実現するために、一般的な入出力素子では、回折格子を含むグレーティングカプラによって、光の伝搬方向を変えることが行なわれている。具体的な一例としては、例えば、水平方向(横方向)に伝搬する光をグレーティングカプラに入射して、グレーティングカプラから斜め上方向に光を射出することによって、光の伝搬方向を変化させることが行なわれている。このとき、グレーティングカプラから垂直方向(上方向)ではなく斜め上方向に光を射出する理由は、グレーティングカプラにおける光損失を低減するためである。すなわち、グレーティングカプラでは、光の射出方向を垂直方向とするよりもわずかに傾けた斜め上方向とするほうが光損失を少なくできる。そして、グレーティングカプラから射出された光は、光ピン(光導波路)を使用して、半導体装置の外部に取り出されることになる。ここで、グレーティングカプラから射出される光の伝搬方向が垂直方向から傾いた方向となるため、光ピンも基板の表面に対して傾けて配置する必要がある。そして、光ピンを基板の表面に対して傾けて配置することから、半導体装置の外部に外付けされる光ファイバも傾いた光ピンと接続するように、基板の表面に対して傾いて接続する必要がある。このように、光学的な入出力素子を立体的(3次元的)に形成するために、グレーティングカプラを使用すると、光損失を低減するために、光ファイバと半導体装置との高い位置合わせ精度が要求されることになる。言い換えれば、グレーティングカプラを使用した光学的な入出力素子では、光ファイバと半導体装置(入出力素子)とを低損失で光学的に接続することが困難となるのである。つまり、光学的な入出力素子を立体的に(3次元的に)形成するために、グレーティングカプラを使用すると、光学的な入出力素子を含む半導体装置の特性劣化が生じるおそれが高まるのである。
これに対し、本実施の形態1では、例えば、図5に示すように、グレーティングカプラを使用せずに、平面的に形成された光導波路WG1と、光導波路WG1と光学的に接続され、かつ、湾曲形状を有する立体的な光導波路WG2とから光学的な入出力素子を構成している。これにより、本実施の形態1における光学的な入出力素子によれば、グレーティングカプラを使用しないため、光ファイバと半導体装置(入出力素子)との高い位置合わせ精度が要求されることがない。すなわち、図5に示すように、光導波路WG2の端面EP2は、基板SBの表面に対して傾いておらず、水平になっているため、この光導波路WG2と接続される光ファイバを基板SBに対して傾けて配置する必要がない。このことから、本実施の形態1における光学的な入出力素子によれば、グレーティングカプラを使用する構成に比べて、光損失を低減するために、光ファイバと半導体装置(入出力素子)との高い位置合わせ精度が要求されることがないため、光損失の低減を実現しながら、立体的な入出力素子を実現することができる。つまり、本実施の形態1における光学的な入出力素子を採用することにより、光損失の低減による半導体装置(入出力素子)の特性向上と、立体的な入出力素子による半導体装置の小型化とを両立することができる。そして、本実施の形態1における光学的な入出力素子では、グレーティングカプラが不要となるため、さらなる半導体装置(入出力素子)の小型化を図ることができる。
このように、本実施の形態1における光学的な入出力素子は、平面的な光導波路WG1と半導体装置の外部に設けられる光ファイバとのインターフェースとなる立体的に湾曲した光導波路WG2を備えているため、グレーティングカプラを使用しなくても、入出力素子と光ファイバとの接続位置の自由度を向上できる。この結果、光学的な入出力素子の占有面積を低減できる実装構成を採用することが容易となり、これによって、入出力素子を含む半導体装置の小型化を図ることができる。
例えば、図5に示すように、立体的に湾曲した光導波路WG2を採用することによって、光の垂直入出力が可能となり、さらに、光導波路WG2の立体的な形状を変更することにより、入出力角度、入出力面の高さや位置、光導波路WG2の断面形状やサイズを変更する自由度を向上することができる。これにより、例えば、出力位置が一意的に固定されるグレーティングカプラを使用した入出力素子に比べて、より高密度に入出力素子を配置しても、外部に配置される光ファイバとの接続位置を適切な位置に変更することが容易となるため、光回路設計が容易になる利点を得ることができる。
さらには、後述するように、立体的に湾曲した光導波路WG2は、例えば、ナノインプリント技術を使用して容易に形成することができる。このため、本実施の形態1における立体的に湾曲した光導波路WG2は、安定的に製造することができるとともに、技術的に確立しているナノインプリント技術で製造することができることから、製造コストを削減できる。このように、本実施の形態1では、光導波路WG2の製造技術として、ナノインプリント技術を使用しているため、例えば、フォトリソグラフィ技術とエッチング技術の組み合わせ(パターニング技術)で形成される光導波路WG1とは、異なる別の材料が使用される。具体的に、光導波路WG1は、シリコンを含む材料から構成される一方、光導波路WG2は、紫外線硬化性樹脂や熱硬化性樹脂に代表される硬化性樹脂から構成される。
また、グレーティングカプラは、波長依存性がある一方、グレーティングカプラを使用せずに光導波路から構成される本実施の形態1における光学的な入出力素子は、グレーティングカプラよりも波長依存性が小さい。したがって、本実施の形態1における光学的な入出力素子は、例えば、1本の光ファイバに波長の異なる複数の光を伝搬させる波長分割多重方式の光通信に適用して有効である。
本実施の形態1における光学的な入出力素子では、例えば、図4に示すように、光導波路WG1は、幅が略同一の部分P1と、テーパ形状の部分P2とを有しており、このテーパ形状の部分P2がスポットサイズコンバータとしても機能する。そして、この光導波路WG1の部分P2は、光導波路WG2の光結合部分OCと平面的に重なっており、光導波路WG1と光導波路WG2の光学的な接続に寄与している。すなわち、本実施の形態1における光学的な入出力素子は、光導波路WG1と立体的に湾曲した光導波路WG2とから構成されているが、この入出力素子は、光の伝搬方向を変化させる機能だけでなく、光のスポットサイズを変更するスポットサイズコンバータとしての機能も内在している。この結果、本実施の形態1における光学的な入出力素子によれば、半導体装置(入出力素子)の外部に設けられる光ファイバ内を伝搬する光のスポットサイズと、入出力素子の光導波路WG1内を伝搬する光のスポットサイズとの相違に基づく光損失が低減される。
例えば、グレーティングカプラを使用した入出力素子では、グレーティングカプラ自体にスポットサイズコンバータとしての機能を内在させることは困難である。したがって、グレーティングカプラを使用した入出力素子では、光ファイバとの接続損失を低減するためのスポットサイズコンバータをグレーティングカプラとは別に設ける必要がある。これは、グレーティングカプラを使用した入出力素子では、入出力素子のサイズが大きくなることを意味し、これによって、半導体装置の小型化が阻害される。
これに対し、本実施の形態1における光学的な入出力素子によれば、光導波路WG1に対して、テーパ部分となる部分P2を形成することによって、光導波路WG1と光導波路WG2からなる入出力素子に、光の伝搬方向を変化させる機能だけでなく、光のスポットサイズを変更するスポットサイズコンバータとしての機能も内在させることができる。つまり、本実施の形態1における光学的な入出力素子によれば、立体的に湾曲した光導波路WG2に対して、光の伝搬方向を変化させる機能を持たす一方、光導波路WG1に対して、スポットサイズコンバータとしての機能も持たせることによって、半導体装置(入出力素子)の小型化を図りながら、低損失という光特性に優れた半導体装置を実現できる。
本実施の形態1における光学的な入出力素子は、立体的に湾曲した光導波路WG2を有しているが、この光導波路WG2の製造技術にも特徴点がある。特に、本実施の形態1では、光導波路WG2をナノインプリント技術で形成する点に特徴点がある。そこで、以下では、まず、ナノインプリント技術の概要について説明する。そして、ナノインプリント技術を使用した本実施の形態1における半導体装置の製造方法について説明した後、本実施の形態1における半導体装置の製造方法での特徴点について説明する。
<ナノインプリント技術の概要>
ナノインプリント技術とは、簡単にいうと、露光装置を使用せずに、押圧部材(原版)を基板に押し当てることにより微細加工を実現する技術である。このナノインプリント技術を半導体装置の製造工程に使用する際の利点は、(1)高解像度、(2)優れた寸法制御性、(3)低コストの3点にまとめることができる。
以下に、ナノインプリント技術について図面を参照しながら説明する。
まず、図7に示すように、基板1S上に、例えば、紫外線硬化性樹脂URを塗布する。
次に、図8に示すように、紫外線硬化性樹脂URを塗布した基板1Sに対して、凹凸形状が形成された押圧部材PMを押し付ける。例えば、押圧部材PMを基板1Sに押し付ける圧力は、0.1MPa〜10MPa程度であり、加圧時間は、例えば、10秒〜10分程度である。これにより、押圧部材PMに形成されている凹凸形状を反映するように紫外線硬化性樹脂URに凹凸形状が形成される。
続いて、図9に示すように、押圧部材PMを基板1Sに押し付けた状態で、紫外線硬化性樹脂URに対して紫外線を照射する。この結果、紫外線硬化性樹脂URが硬化する。このとき、紫外線の波長は、例えば、365nmであり、照射エネルギーは、膜厚に依存するが、10mJ/cm〜6000mJ/cm程度である。また、紫外線を射出する光源としては、高圧水銀ランプやLEDを用いることができる。
その後、図10に示すように、基板1Sから押圧部材PMを外すと、基板1S上には、押圧部材PMに形成されている凹凸形状が転写された樹脂パターンRPが形成される。
以上のようにして、ナノインプリント技術を使用することにより、凹凸形状を有するように成形された樹脂パターンRPを形成できる。
このように成形技術をベースとするナノインプリント技術によれば、幅広い加工寸法と加工面積に対応することができる。特に、ナノインプリント技術によれば、例えば、15nmの線幅にも対応することができ、さらなる微細化パターンの形成も可能である。
<実施の形態1における半導体装置の製造方法>
次に、上述したナノインプリント技術を使用した半導体装置の製造工程について、図面を参照しながら説明する。
まず、図11(a)および図11(b)に示すように、フォトリソグラフィ技術およびエッチング技術を使用することにより、支持基板SSBと、絶縁層CLと、半導体層SLとからなる基板SB(SOI基板)の半導体層SLをパターニングして光導波路WG1を形成する。ここで、絶縁層CLは、第1クラッド層として機能する。その後、CVD(Chemical Vapor Deposition)法を使用することにより、この光導波路WG1上および絶縁層CL上にわたって、例えば、酸化シリコン膜からなる保護膜PRFを形成する。続いて、保護膜PRF上に、絶縁膜IF1し、この絶縁膜IF1上に絶縁膜IF2を形成する。この絶縁膜IF1と絶縁膜IF2は、例えば、酸化シリコン膜から構成される。その後、絶縁膜IF2上に、保護膜PFが形成される。この保護膜PFは、例えば、窒化シリコン膜から構成される。このようにして、第1クラッド層として機能する絶縁層CLと、絶縁層CL上に形成された光導波路WG1と、光導波路WG1を覆うように絶縁層CL上に形成された第2クラッド層として機能する積層膜(絶縁層IF1+絶縁層IF2+保護膜PF)と、を有する基板SBが準備される。
続いて、図12(a)および図12(b)に示すように、フォトリソグラフィ技術およびエッチング技術を使用することにより、保護膜PFと絶縁膜IF2と絶縁膜IF1とを貫通する開口部OP1を形成する。このとき、開口部OP1の内部には、光導波路WG1の一端部が含まれる。そして、開口部OP1を形成する際のエッチングでは、保護膜PRFがエッチングストッパとして機能することにより、光導波路WG1がエッチングダメージから保護される。ここで、絶縁膜IF1と保護膜PRFのいずれもが、例えば酸化シリコン膜から構成されているため、開口部OP1を形成するエッチングの際、保護膜PRFがエッチングストッパとして機能するのかが疑問となる。この点に関し、例えば、絶縁膜IF1と保護膜PRFとは、原料ガスの異なるCVD法で形成されるため、絶縁膜IF1と保護膜PRFでは、膜密度が相違する。この結果、エッチングレートが相違するため、保護膜PRFが、絶縁膜IF1をエッチングする際のエッチングストッパとして機能し、保護膜PRFで覆われている光導波路WG1は、エッチングダメージから保護される。
次に、図13(a)および図13(b)に示すように、開口部OP1の内部に、ナノインプリント技術を使用するために必要十分な量の紫外線硬化性樹脂からなる樹脂R1をポッティング法により滴下する(供給する)。そして、図14(a)および図14(b)に示すように、開口部OP1の内部に供給された樹脂R1に対して、ナノインプリント技術を使用することにより、図14(b)に示す形状に成形する。その後、余分な樹脂R1を除去した後、成形された樹脂R1に対して紫外線を照射することにより、樹脂R1を硬化させる。具体的に、ナノインプリント技術では、樹脂R1を第1押圧部材で押圧して、樹脂R1が、光導波路WG1の一端部から離れるほど厚くなるように樹脂R1を成形する。言い換えれば、ナノインプリント技術では、樹脂R1の表面が、絶縁層CL側に凹むように樹脂R1を成形する。さらに、図14(b)に示すように、光導波路WG1の上面を覆うように保護膜PRFが形成されている場合には、光導波路WG1の一端部の上面を覆う保護膜PRFが樹脂R1から露出するように樹脂R1が押圧される。ただし、後述するように、光導波路WG1の上面を覆う保護膜PRFが形成されていない場合には、光導波路WG1の一端部の上面が樹脂R1から露出するように樹脂R1が押圧される。その後、樹脂R1を第1押圧部材で押圧した状態で、紫外線を照射することにより、樹脂R1を硬化して、第3クラッド層を形成する。
続いて、図15(a)および図15(b)に示すように、第3クラッド層として機能する樹脂R1上に紫外線硬化性樹脂から構成される樹脂CRを供給する。ここで、樹脂CRの屈折率は、脂R1の屈折率よりも大きい。
次に、樹脂CRを第2押圧部材で押圧して、樹脂R1(第3クラッド層)の表面に沿って形成される樹脂CRの厚みを調整する。このとき、図15(a)に示すように、第2押圧部材の構造を工夫することにより、余分な樹脂CRが樹脂だまりRAに分散するように構成して、樹脂CRに空孔などの欠陥が発生することを防止する。
その後、図16(a)および図16(b)に示すように、樹脂CRを第2押圧部材で押圧した状態で、樹脂CRの一部分に対して紫外線を照射する(図16(a)および図16(b)のドットを付した部分)。これにより、紫外線が照射された樹脂CRの一部分は、硬化する。そして、図17(a)および図17(b)に示すように、紫外線が照射された一部分が硬化した樹脂CRに対して現像処理を実施することにより、樹脂CRをパターニングする。これにより、図17(a)および図17(b)に示す光導波路WG2を形成することができる。
次に、図18(a)および図18(b)に示すように、開口部OP1の内部に紫外線硬化性樹脂からなる樹脂R2を供給した後、樹脂R2を第3押圧部材で押圧して、樹脂R2の上面から光導波路WG2の端面EP2を露出させる。そして、樹脂R2を第3押圧部材で押圧した状態で、樹脂R2に対して紫外線を照射することにより、樹脂R2を硬化させて、第4クラッド層を形成する。
なお、図18(a)および図18(b)において、樹脂R1の上面および樹脂R2の上面の表面粗さ(ラフネス)を低減するために、樹脂R1の上面および樹脂R2の上面に対して、わずかにウェットエッチング処理を施してもよい。
以上のようにして、ナノインプリント技術を使用することにより、湾曲した形状を有する光導波路WG2を含む入出力素子(半導体装置)を製造することができる。
なお、本実施の形態1における半導体装置(入出力素子)の製造工程では、樹脂R1、樹脂CRおよび樹脂R2を紫外線硬化性樹脂から構成する例について説明したが、本実施の形態1における技術的思想は、これに限らず、例えば、樹脂R1、樹脂CRおよび樹脂R2を熱硬化性樹脂から構成することもできる。例えば、紫外線硬化性樹脂や熱硬化性樹脂は、屈折率調整材と、ポリマー、モノマー、硬化開始材、および、補助材などを配合して構成されており、波長500nmの光に対して、屈折率を1.35〜1.8程度まで調整することができる。したがって、これらの紫外線硬化樹脂や熱硬化性樹脂において、屈折率を小さく調整した樹脂をクラッド層となる樹脂R1や樹脂R2に使用することができるとともに、屈折率を大きく調整した樹脂をコア層となる樹脂CRに使用することができる。さらには、上述した紫外線硬化性樹脂や熱硬化性樹脂は、コア層とクラッド層との屈折率差を調整するために、さらに大きな屈折率(2.0程度)にまで調整できる。
<実施の形態1における製法上の特徴>
続いて、本実施の形態1における製法上の特徴点について説明する。本実施の形態1における製法上の特徴点は、平面的な光導波路WG1と立体的な光導波路WG2とを含む入出力素子の製造方法に関して、光導波路WG1をパターニング技術で形成する一方、湾曲部分CVを含む光導波路WG2をナノインプリント技術で形成する点にある。これにより、立体的に湾曲した湾曲部分CVを含む光導波路WG2を安定的に製造することができるとともに、製造コストを削減できる。なぜなら、ナノインプリント法は、(1)高解像度、(2)優れた寸法制御性、(3)低コストという利点を有しているからである。特に、光導波路WG2の立体的な湾曲部分CVは、ナノインプリント技術において、湾曲形状を形成した原版を基板に押し当てることにより容易に形成することができる。
ここで、例えば、平面的なシリコン細線光導波路に特定の方向からイオン注入することによって、特定の方向にシリコン細線光導波路の末端部を湾曲させる技術がある。ただし、この技術では、湾曲形状がイオン注入量(ドーズ量)や注入エネルギーに依存するため、シリコン細線導波路に形成される湾曲部分の先端部分を外部の光ファイバの受光面(設計位置)に一致させるように、シリコン細線光導波路の湾曲部分を形成することは極めて困難である。すなわち、この技術では、所望の湾曲形状を得るために、イオン注入量(ドーズ量)や注入エネルギーを極めて精度良く調整する必要がある。つまり、この技術では、立体的なシリコン細線光導波路と光ファイバとの接続損失を低減するために、光ファイバと半導体装置との高い位置合わせ精度が要求されることになる。言い換えれば、イオン注入を使用して立体的な湾曲形状を有するシリコン細線光導波路を形成する技術によって、光ファイバと半導体装置(入出力素子)とを低損失で光学的に接続するためには、乗り越えなければならない非常に高い技術的困難性(ハードル)が存在するのである。
これに対し、本実施の形態1における半導体装置(入出力素子)の製造方法では、平面的な光導波路WG1(シリコン導波路)自体を湾曲させるのではない。すなわち、本実施の形態1における半導体装置(入出力素子)の製造方法では、例えば、ナノインプリント技術の適用に適した紫外線硬化性樹脂を使用して、光導波路WG1と光学的に接続される光導波路WG2を形成するとともに、湾曲形状を有する原版を使用する。これにより、本実施の形態1における半導体装置(入出力素子)によれば、湾曲形状を有する光導波路WG2を安定的で、かつ、安価な製造コストで製造することができる。つまり、平面的な光導波路WG1と、立体的な湾曲形状を有する光導波路WG2とを含む本実施の形態1における入出力素子の構成は、立体的な湾曲形状を形成する際において、イオン注入技術よりも湾曲形状の曲率半径を調整する技術的困難性が小さなナノインプリント技術を採用することで容易に製造することができる点で優れている。
<変形例1>
図19は、本変形例1における入出力素子の模式的な構成を示す平面図である。図19に示すように、光導波路WG2の端部は、樹脂R1および樹脂R2からなる第3クラッド層の上面から露出している。そして、図19に示すように、光導波路WG2の露出している端部の形状は、円形形状であってもよい。すなわち、例えば、図4に示す実施の形態1における入出力素子では、光導波路WG2の露出している端部の形状が、矩形形状(四角形状)になっているが、これに限らず、図19に示すような円形形状であってもよい。
ここで、図19に示すように、光導波路WG2の露出している端部の形状を円形形状とする場合には、入出力素子の外部に配置される円形形状の光ファイバとの接続容易性を向上することができるという利点を得ることができる。
<変形例2>
図20は、本変形例2における入出力素子の模式的な構成を示す断面図である。例えば、図5に示す実施の形態1における入出力素子では、光導波路WG1を覆うように保護膜PRFが形成されているが、これに限らず、図20に示すように、光導波路WG1を覆う保護膜PRFを形成しなくてもよい。
光導波路WG1を覆う保護膜PRFを形成する構成では、開口部OP1を形成する際に使用されるエッチングから、光導波路WG1を保護することができる。この結果、エッチングダメージに起因する光導波路WG1の表面粗さの増大を抑制することができる。この場合、光導波路WG1を伝搬する光の不要な光散乱を抑制することができるため、光導波路WG1の導波路特性を向上することができる。
一方、光導波路WG1を覆う保護膜PRFを形成しない構成では、光導波路WG1と光導波路WG2とを直接接触させることができるため、光導波路WG1と光導波路WG2との間の結合損失を低減することができる。
(実施の形態2)
図21(a)は、本実施の形態2における入出力素子の模式的な構成を示す平面図であり、図21(b)は、図21(a)のA−A線で切断した断面図である。
図21(a)および図21(b)に示すように、本実施の形態2における特徴点は、光導波路WG2の延在方向と直交する断面において、第3クラッド層(樹脂R1と樹脂R2)の上面での湾曲部分CVの断面サイズ(端面EP2の面積)は、光結合部OCでの断面サイズよりも大きい点にある。具体的に、本実施の形態2における特徴点は、光導波路WG2の延在方向と直交する断面における湾曲部分CVの断面サイズは、第3クラッド層(樹脂R1と樹脂R2)の上面に近づくにつれて大きくなる点にある。
これにより、光導波路WG1と光導波路WG2(光結合部分OC)との間の光結合を確保しながら、光導波路WG2の端面EP2の面積(入出力素子の出力断面積(端面積))を、外部の光導波路のサイズ(光ファイバの断面積(端面積))に近づけることができる。この結果、本実施の形態2における入出力素子によれば、光導波路WG1と光導波路WG2との間の光損失を抑制しながら、光導波路WG2と外部の光ファイバとの間の接合損失も低減することができる。特に、本実施の形態2では、光導波路WG2の断面積を徐々に変化させることにより、光特性の劣化を招く急激な断面積の変化を抑制しながら、光導波路WG2の端面EP2の面積を入出力素子の外部に接続される光ファイバとの接続損失を低減するように調整することができる。そして、例えば、図21(b)に示すように、樹脂R1と樹脂R2とからなる第3クラッド層のz方向の厚さを、絶縁膜IF1と絶縁膜IF2と保護膜PFとからなる第2クラッド層のz方向の厚さよりも厚くする。これにより、光導波路WG2の湾曲部分CVの曲率半径を緩やかにしながら、光導波路WG2の端面EP2の面積を入出力素子の外部に接続される光ファイバとの接続損失を低減するように調整することができる。すなわち、本実施の形態2における特徴点を実現するにあたって、さらに、樹脂R1と樹脂R2とからなる第3クラッド層のz方向の厚さを調整する工夫を採用することによって、光損失が大きくなる湾曲部分CVの曲率半径の狭小化を回避できる。
なお、例えば、図21(b)において、光導波路WG2の延在方向と直交する断面において、光導波路WG2の光結合部OCの端部EP3でのy方向の幅は、1μm以上3μm以下であり、かつ、光結合部OCの端部EP3での断面積(端面積)は、1μm以上10μm以下である。一方、第3クラッド層(樹脂R1と樹脂R2)の上面(端面EP2)での光導波路WG2のy方向の幅は、5μm以上9μm以下であり、かつ、湾曲部分CVの端面EP2の断面積(端面積)は、20μm以上100μm以下である。
このように構成されている本実施の形態2における入出力素子の製造工程では、例えば、図15に示す前記実施の形態1における入出力素子の製造工程において、開口部OP1の底部に位置する樹脂CRの厚みが、開口部OP1の上面に位置する樹脂CRの厚みより小さくなるように、樹脂R2の厚みを調整するように変更する。そして、本実施の形態2における入出力素子の製造工程では、例えば、図16〜図17に対して、樹脂CRの延在方向に垂直な断面における樹脂CRの断面積が、樹脂CRの一端部(図21(b)の端面EP3参照)から樹脂CRの他端部(図21(b)の端面EP2参照)に向かうにつれて大きくなるように、樹脂CRをパターニングするように変更する。このようにして、本実施の形態2における入出力素子(半導体装置)を製造することができる。
(実施の形態3)
図22は、本実施の形態3における入出力素子の模式的な構成を示す断面図である。
図22に示すように、本実施の形態3における入出力素子は、図5に示す構造を前提として、さらに、第2クラッド層(絶縁膜IF1と絶縁膜IF2と保護膜PFとの積層膜)上、第3クラッド層(樹脂R1+樹脂R2)上に形成された第4クラッド層(樹脂R3)を有する。そして、本実施の形態3における入出力素子は、光導波路WG2と光学的に接続され、かつ、第4クラッド層(樹脂R3)上に形成された光導波路WG3と、光導波路WG3を覆い、かつ、第2クラッド層上、第3クラッド層上、第4クラッド層上に形成された第5クラッド層(樹脂R4)とを有する。このとき、光導波路WG3は、第4クラッド層(樹脂R3)と第5クラッド層(樹脂R4)の側面に達するように形成されている。
ここで、本実施の形態3における特徴点は、例えば、図22に示すように、光導波路WG2と光学的に接続される光導波路WG3を設け、この光導波路WG3を覆う樹脂R3(第4クラッド層)と樹脂R4(第5クラッド層)の側面から、光導波路WG3を露出している点にある。すなわち、本実施の形態3における特徴点は、湾曲形状を有する光導波路WG2と湾曲形状を有する光導波路WG3とを設けることによって、光導波路WG1と異なる高さの層の側面から入出力素子の出力を取り出す点にある。これにより、例えば、図5に示すように、立体的に湾曲した光導波路WG2を採用することによって、光の垂直入出力が可能となるばかりでなく、図22に示すように、立体的に湾曲した光導波路WG2と接続するように、さらなる湾曲形状を有する光導波路WG3を設けることによって、入出力素子からの光の入出力位置を樹脂R3および樹脂R4の側面に変更することができる。このように、本実施の形態3によれば、さらに、湾曲形状を有する光導波路WG3を設けることにより、入出力角度、入出力面の高さや位置、光導波路WG3の断面形状やサイズを変更する自由度を向上することができる。これにより、例えば、出力位置が一意的に固定されるグレーティングカプラを使用した入出力素子に比べて、より高密度に入出力素子を配置しても、外部に配置される光ファイバとの接続位置を適切な位置に変更することが容易となるため、光回路設計が容易になる利点を得ることができる。
なお、上述した実施の形態3における半導体装置(物)としては、樹脂R1と樹脂R2とを合わせて第3クラッド層として取り扱っている。そして、樹脂R3を第4クラッド層として取り扱い、かつ、樹脂R4を第5クラッド層として取り扱っている。
一方、後述する本実施の形態3における半導体装置の製法方法としては、樹脂R1と樹脂R2とを別の構成要素として、樹脂R1を第3クラッド層として取り扱い、かつ、樹脂R2を第4クラッド層として取り扱っている。そして、樹脂R3を第5クラッド層として取り扱い、かつ、樹脂R4を第6クラッド層として取り扱っている。
このように構成されている本実施の形態3における入出力素子の製造方法では、ナノインプリント技術を使用して、樹脂R3(第5クラッド層)と光導波路WG3と樹脂R4(第6クラッド層)とを形成する。具体的に、本実施の形態3における入出力素子の製造方法では、第2クラッド層(絶縁膜IF1と絶縁膜IF2と保護膜PFとからなる積層膜)上、第3クラッド層(樹脂R1)上および第4クラッド層(樹脂R2)上に第4硬化性樹脂(樹脂R3)を供給する。そして、本実施の形態3における入出力素子の製造方法では、樹脂R3を第4押圧部材で押圧して、光導波路WG2が露出するように樹脂R3を成形した後、樹脂R3を第4押圧部材で押圧した状態で、熱または光により樹脂R3を硬化させて、第5クラッド層(樹脂R3)を形成する。その後、本実施の形態3における入出力素子の製造方法では、第5クラッド層上に第5硬化性樹脂を供給する。続いて、本実施の形態3における入出力素子の製造方法では、第5硬化性樹脂を第5押圧部材で押圧して、前記第5クラッド層の表面に沿って形成される前記第5硬化性樹脂の厚みを調整した後、第5硬化性樹脂を第5押圧部材で押圧した状態で、熱または光により第5硬化性樹脂を硬化する。そして、本実施の形態3における入出力素子の製造方法では、硬化した第5硬化性樹脂をパターニングすることにより、光導波路WG3を形成する。その後、本実施の形態3における入力素子の製造方法では、光導波路WG3を覆うように樹脂R4を供給した後、樹脂R4を成形する。そして、本実施の形態3における入出力素子の製造方法では、熱または光により樹脂R4を硬化させて、第6クラッド層(樹脂R4)を形成する。以上のようにして、本実施の形態3における入出力素子を製造することができる。
(実施の形態4)
図23は、本実施の形態4における入出力素子の模式的な構成を示す断面図である。図23において、本実施の形態4における特徴点は、光導波路WG2と光学的に接続され、かつ、第3クラッド層(樹脂R1と樹脂R2)の上面上に形成されたレンズ部LUを有する点にある。これにより、本実施の形態4によれば、光導波路WG2の出力部(端面EP2)に設けられたレンズ部LUによって、光導波路WG2と外部の光ファイバとの接続損失を低減できる。この結果、本実施の形態4における入力素子の性能を向上できる。
特に、本実施の形態4における特徴点によれば、レンズ部LUによって集光効率を向上することができるため、光ファイバなどとの結合効率を向上させることができる。また、光導波路WG2からの出射面が平面である場合、当該出射面で光の反射が生じるが、レンズ部LUでは、光の反射を低減させることができる。さらに、出射光が集光されることによって、光ファイバとの位置合わせマージンが大きくなる。また、光回路を高密度に配置した場合であっても、光学的なウェハテストを実施することが容易となる利点を得ることもできる。
なお、レンズ部LUは、樹脂R1や樹脂R2と同じ材料を使用することもできるし、光導波路WG2を構成している樹脂と同じ材料を使用することもできる。特に、レンズLUの製造容易性の観点からは、樹脂R1や樹脂R2と同じ材料を使用することが望ましい。一方、光損失を低減する観点からは、光導波路WG2を構成している樹脂と同じ材料を使用することが望ましい。
このように構成されている本実施の形態4における入出力素子の製造方法では、例えば、図23に示す様に、開口部OP1の内部と光導波路WG2の他端部(端面EP2)と樹脂R1(第3クラッド層)上とにわたって第6硬化性樹脂を供給する。そして、本実施の形態4における入出力素子の製造方法では、第6硬化性樹脂を第6押圧部材で押圧して、光導波路WG2の他端部上に位置する第6硬化性樹脂をレンズ形状に成形した後、第6硬化性樹脂を第6押圧部材で押圧した状態で、熱または光により第6硬化性樹脂を硬化する。これにより、本実施の形態4によれば、第6硬化性樹脂からなる樹脂R2とレンズ部LUとを一体的に形成することができる。
以上、本発明者によってなされた発明をその実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることは言うまでもない。
CL 絶縁層
CV 湾曲部分
IF1 絶縁膜
IF2 絶縁膜
OC 光結合部分
OP1 開口部
PF 保護膜
R1 樹脂
R2 樹脂
R3 樹脂
R4 樹脂
WG1 光導波路
WG2 光導波路

Claims (20)

  1. 第1クラッド層と、
    前記第1クラッド層上に形成された第1光導波路と、
    前記第1光導波路上および前記第1クラッド層上に形成され、かつ、平面視において前記第1光導波路の一端部に重なる開口部を有する第2クラッド層と、
    前記第1光導波路と光学的に接続され、かつ、前記開口部の内部に形成された第2光導波路と、
    前記開口部の内部を埋め込み、かつ、前記第2光導波路を囲うように形成された第3クラッド層と、
    を備え、
    前記第2光導波路は、前記第1光導波路の一端部から前記第3クラッド層の上面に達するように形成されている、半導体装置。
  2. 請求項1に記載の半導体装置において、
    前記第2光導波路は、
    前記第1光導波路と光学的に接続された光結合部分と、
    前記光結合部分と接続され、かつ、湾曲形状を有する湾曲部分と、
    を有する、半導体装置。
  3. 請求項2に記載の半導体装置において、
    平面視において、前記第2光導波路の前記光結合部分と、前記第1光導波路の前記一端部とは、互いに重なる部分を有する、半導体装置。
  4. 請求項1に記載の半導体装置において、
    前記第1光導波路の延在方向と直交する方向における前記第1光導波路の幅は、前記第1光導波路の前記一端部の端面に近づくにつれて小さくなる、半導体装置。
  5. 請求項2に記載の半導体装置において、
    前記第2光導波路の延在方向と直交する断面において、
    前記第3クラッド層の上面側に位置する前記湾曲部分の断面積は、前記光結合部分側に位置する前記湾曲部分の断面積よりも大きい、半導体装置。
  6. 請求項2に記載の半導体装置において、
    前記第2光導波路の延在方向と直交する断面における前記湾曲部分の断面積は、前記第3クラッド層の上面に近づくにつれて大きくなる、半導体装置。
  7. 請求項1に記載の半導体装置において、
    前記半導体装置は、さらに、
    前記第2クラッド層上および前記第3クラッド層上に形成された第4クラッド層と、
    前記第2光導波路と光学的に接続され、かつ、前記第4クラッド層上に形成された第3光導波路と、
    前記第3光導波路を覆い、かつ、前記第2クラッド層上、前記第3クラッド層上および前記第4クラッド層上に形成された第5クラッド層と、
    を有し、
    前記第3光導波路は、前記第5クラッド層の側面に達するように形成されている、半導体装置。
  8. 請求項1に記載の半導体装置において、
    前記半導体装置は、さらに、前記第2光導波路と光学的に接続され、かつ、前記第3クラッド層の上面上に形成されたレンズ部を有する、半導体装置。
  9. 請求項1に記載の半導体装置において、
    前記第1光導波路は、シリコンを含む材料から構成され、
    前記第2光導波路は、樹脂を含む材料から構成されている、半導体装置。
  10. 請求項1に記載の半導体装置において、
    前記第1光導波路の屈折率は、前記第1クラッド層の屈折率および前記第2クラッド層の屈折率よりも大きく、
    前記第2光導波路の屈折率は、前記第3クラッド層の屈折率よりも大きい、半導体装置。
  11. 請求項2に記載の半導体装置において、
    前記第2光導波路の延在方向と直交する断面において、
    前記第2光導波路の前記光結合部分の端部での断面積は、1μm以上10μm以下であり、
    前記第3クラッド層の上面での前記第2光導波路の断面積は、20μm以上100μm以下である、半導体装置。
  12. 請求項1に記載の半導体装置において、
    前記第3クラッド層の厚みは、前記第2クラッド層の厚みよりも大きい、半導体装置。
  13. (a)第1クラッド層と、前記第1クラッド層上に形成された第1光導波路と、前記第1光導波路を覆うように前記第1クラッド層上に形成された第2クラッド層と、を有する基板を準備する工程、
    (b)平面視において前記第1光導波路の一端部に重なる開口部を前記第2クラッド層に形成する工程、
    (c)前記開口部の内部に第1硬化性樹脂を供給する工程、
    (d)前記第1硬化性樹脂を第1押圧部材で押圧して、前記第1硬化性樹脂が、前記第1光導波路の一端部から離れるほど厚くなるように前記第1硬化性樹脂を成形する工程、
    (e)前記第1硬化性樹脂を前記第1押圧部材で押圧した状態で、熱または光により前記第1硬化性樹脂を硬化して、第3クラッド層を形成する工程、
    (f)前記第3クラッド層上に第2硬化性樹脂を供給する工程、
    (g)前記第2硬化性樹脂を第2押圧部材で押圧して、前記第3クラッド層の表面に沿って形成される前記第2硬化性樹脂の厚みを調整する工程、
    (h)前記第2硬化性樹脂を前記第2押圧部材で押圧した状態で、熱または光により前記第2硬化性樹脂を硬化する工程、
    (i)硬化した前記第2硬化性樹脂をパターニングすることにより、第2光導波路を形成する工程、
    を備える、半導体装置の製造方法。
  14. 請求項13に記載の半導体装置の製造方法において、
    前記半導体装置の製造方法は、さらに、
    (j)前記開口部の内部に第3硬化性樹脂を供給する工程、
    (k)前記第3硬化性樹脂を第3押圧部材で押圧して、前記第3硬化性樹脂の上面から前記第2光導波路の一端部を露出させる工程、
    (l)熱または光により前記第3硬化性樹脂を硬化させて、第4クラッド層を形成する工程、
    を有する、半導体装置の製造方法。
  15. 請求項13に記載の半導体装置の製造方法において、
    前記(d)工程では、前記第1硬化性樹脂の表面が、前記第1クラッド層側に凹むように前記第1硬化性樹脂を成形する、半導体装置の製造方法。
  16. 請求項13に記載の半導体装置の製造方法において、
    前記(d)工程では、前記第1光導波路の前記一端部の上面が前記第1硬化性樹脂から露出するように前記第1硬化性樹脂を押圧する、半導体装置の製造方法。
  17. 請求項13に記載の半導体装置の製造方法において、
    前記(g)工程では、前記開口部の底部に位置する前記第2硬化性樹脂の厚みが、前記開口部の上面に位置する前記第2硬化性樹脂の厚みより小さくなるように、前記第2硬化性樹脂の厚みを調整する、半導体装置の製造方法。
  18. 請求項13に記載の半導体装置の製造方法において、
    前記(i)工程では、前記第2光導波路の延在方向に垂直な断面における前記第2光導波路の断面積が、前記第2光導波路の一端部から前記第2光導波路の他端部に向かうにつれて大きくなるように、前記第2光導波路をパターニングする、半導体装置の製造方法。
  19. 請求項14に記載の半導体装置の製造方法において、
    前記半導体装置の製造方法は、さらに、
    (m)前記第2クラッド層上、前記第3クラッド層上および前記第4クラッド層上に第4硬化性樹脂を供給する工程、
    (n)前記第4硬化性樹脂を第4押圧部材で押圧して、前記第2光導波路が露出するように前記第4硬化性樹脂を成形する工程、
    (o)前記第4硬化性樹脂を前記第4押圧部材で押圧した状態で、熱または光により前記第4硬化性樹脂を硬化させて、第5クラッド層を形成する工程、
    (p)前記第5クラッド層上に第5硬化性樹脂を供給する工程、
    (q)前記第5硬化性樹脂を第5押圧部材で押圧して、前記第5クラッド層の表面に沿って形成される前記第5硬化性樹脂の厚みを調整する工程、
    (r)前記第5硬化性樹脂を前記第5押圧部材で押圧した状態で、熱または光により前記第5硬化性樹脂を硬化する工程、
    (s)硬化した前記第5硬化性樹脂をパターニングすることにより、第3光導波路を形成する工程、
    を有する、半導体装置の製造方法。
  20. 請求項13に記載の半導体装置の製造方法において、
    前記半導体装置の製造方法は、さらに、
    (t)前記開口部の内部と前記第2光導波路の他端部と前記第3クラッド層上とにわたって第6硬化性樹脂を供給する工程、
    (u)前記第6硬化性樹脂を第6押圧部材で押圧して、前記第2光導波路の前記他端部上に位置する前記第6硬化性樹脂をレンズ形状に成形する工程、
    (v)前記第6硬化性樹脂を前記第6押圧部材で押圧した状態で、熱または光により前記第6硬化性樹脂を硬化する工程、
    を有する、半導体装置の製造方法。
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