JP2019037103A - ステータ及びモータ - Google Patents

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佑哉 岩崎
Yuya Iwasaki
佑哉 岩崎
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Abstract

【課題】占積率を高めるとともに、コイルの結線に渡り線を用いて結線構造を簡素化することができるステータを提供すること。【解決手段】ステータは、第1のステータ部と第2のステータ部とを備え、各ステータは、複数のティース部及び隣接するティース部を連結する連結部を有するコア部と、ティース部のそれぞれに巻回されたコイルとを備え、第1のステータ部及び第2のステータ部は軸方向に連結され、各ステータ部において、3相の各相がそれぞれ複数のコイルにより構成され、各ステータ部は、3相の各相について、それぞれの相を構成する複数のコイルを直列に接続する渡り線をさらに備え、第1のステータ部が備える渡り線は、第2のステータ部と連結される側とは軸方向反対側に配置され、第2のステータ部が備える渡り線は、第1のステータ部と連結される側とは軸方向反対側に配置される。【選択図】図1

Description

本発明は、ステータ及びモータに関する。
従来、様々な装置や製品の駆動源としてモータが用いられている。例えば、自動車や、電動アシスト自転車や電動車椅子等の電動車を含めた移動体の動力源の用途でモータが用いられている。このような機器では高出力のモータが要求される場合がある。
インナーロータブラシレスモータにおいては、モータの出力を高めるために、巻線の占積度を高めることが望まれる。従来、コイルの占積率を高めるために、分割したコアにコイルを巻回した後、コアを組み合わせる技術が知られている(例えば、特許文献1を参照)。
特許文献1 特開2003−244905号公報
特許文献1に記載の巻線方法では、渡り線が各突極の間にS次状に入り込む形になるため、結線構造が複雑となる。また、コアが大型化となる虞がある。また、分割コアの巻線を結線するためにバスバーを使用しても、結線構造が複雑となるという課題がある。
本発明はこうした状況に鑑みてなされたものであり、その目的は、ステータを複数のブロックに分割することで占積率を高めるとともに、コイルの結線に渡り線を用いて結線構造を簡素化することができるステータを提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明の第1の態様においては、少なくとも3相のコイルを備えるステータであって、第1のステータ部と、第2のステータ部とを備える。第1のステータ及び第2のステータのそれぞれは、周方向に配置された3(n+1)(nは整数)個のティース部、及び、周方向に隣接するティース部を連結する連結部を有して環状に形成されたコア部と、複数のティース部のそれぞれに巻回された複数のコイルとを備える。第1のステータ部及び第2のステータ部は、第1のステータ部の連結部の軸方向の端面と第2のステータ部の連結部の軸方向の端面とが当接した状態で、軸方向に連結され、第1のステータ部のティース部のそれぞれは、第2のステータ部が有する隣接するティース部の間に位置し、第2のステータ部のティース部のそれぞれは、第1のステータ部が有する隣接するティース部の間に位置する。第1のステータ部及び第2のステータ部のそれぞれにおいて、3相の各相が、それぞれ複数のコイルにより構成され、第1のステータ部及び第2のステータ部のそれぞれは、3相の各相について、それぞれの相を構成する複数のコイルを直列に接続する渡り線をさらに備え、第1のステータ部が備える渡り線は、第2のステータ部と連結される側とは軸方向反対側に配置され、第2のステータ部が備える渡り線は、第1のステータ部と連結される側とは軸方向反対側に配置される。
この態様によると、ステータ部を連結する際に渡り線が干渉しにくい。複数のステータ部に分割して線材を巻回することができるので、巻き回しが容易となり、占積率を高めることができる。したがって、ステータを小型化することができる。また、渡り線を短くすることができるので、渡り線が占める体積を減少させることができる。
第1のステータ部が備える複数のコイルからの引き出し線は、第1のステータ部が備える渡り線が配置された側とは軸方向反対側から引き出され、第2のステータ部が備える複数のコイルからの引き出し線は、第2のステータ部が備える渡り線が配置された側と軸方向同じ側から引き出されてよい。これにより、コイルの結線をステータの同一側で行うことができるので、結線が容易となる。
第1のステータ部の第1の相を構成する複数のコイルからの第1の引出線は、第1のステータ部の第2の相を構成する複数のコイルからの第1の引出線、第2のステータ部の第1の相を構成する複数のコイルからの第1の引出線、及び第2のステータ部の第2の相を構成する複数のコイルからの第1の引出線と結線され、第1のステータ部の第1の相を構成する複数のコイルからの第2の引出線は、第1のステータ部の第3の相を構成する複数のコイルからの第1の引出線、第2のステータ部の第1の相を構成する複数のコイルからの第2の引出線、及び第2のステータ部の第3の相を構成する複数のコイルからの第1の引出線と結線され、第1のステータ部の第3の相を構成する複数のコイルからの第2の引出線は、第1のステータ部の第2の相を構成する複数のコイルからの第2の引出線、第2のステータ部の第3の相を構成する複数のコイルからの第2の引出線、及び第2のステータ部の第2の相を構成する複数のコイルからの第2の引出線と結線されてよい。これにより、各引出線を長く引き回すことなく結線することができる。
第1のステータ部及び第2のステータ部は、それぞれ6個のコイルを有し、第1のステータ部及び第2のステータ部のそれぞれにおいて、3相の各相は、それぞれ対角に位置する2個のコイルにより構成されてよい。この構成においても、渡り線が長くなることがない。また、引出線を長く引き回すことなく結線することができる。
第1のステータ部及び第2のステータ部のそれぞれが備える連結部は、円環状を有し、第1のステータ部が備える複数のティース部は、第2のステータ部が備える連結部の内周側から延出し、第2のステータ部が備える複数のティース部は、第1のステータ部が備える連結部の内周側から延出してよい。これにより、ステータの形成が容易となる。また、ステータの真円度を高めることができる。
本発明の第2の態様においては、上記ステータを備えるモータが提供される。この態様によっても、上記のステータにより得られる効果と同じ効果を奏する。
上記の発明の概要は、本発明の特徴の全てを列挙したものではない。これらの特徴群のサブコンビネーションも発明となりうる。
一実施形態に係るモータが備えるステータ10の分解斜視図を示す。 第1のステータ部21が備えるコア部を示す斜視図である。 第2のステータ部22の正面図を示す。 第1のステータ部21及び第2のステータ部22が組み付けられたステータ10の斜視図を示す。 ステータ10の正面図である。 ステータ10が備えるコイルの結線を模式的に示す。 ステータ10が備えるコイルの結線を示す回路図である。
以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態は特許請求の範囲にかかる発明を限定するものではない。また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
図1は、一実施形態に係るモータが備えるステータ10の分解斜視図を示す。本実施形態のモータは、ブラシレスモータである。具体的には、本実施形態のモータは、インナーロータ型ブラシレスモータである。ステータ10は、第1のステータ部21と、第2のステータ部22とを備える。
図2は、第1のステータ部21が備えるコア部を示す斜視図である。なお、図2において、第2のステータ部22が備えるコア部200に対応する部材を括弧書きで示す。
図3は、第2のステータ部22の正面図を示す。図2は、モータの中心軸に沿って第2のステータ部22を見た場合の正面図である。本実施形態の説明において、特に断らない限り、「軸方向」はモータの中心軸に沿う方向のことをいう。また、「周方向」及び「径方向」の中心は、モータの中心軸であるとする。
図4は、第1のステータ部21及び第2のステータ部22が組み付けられたステータ10の斜視図を示す。図5は、ステータ10の正面図である。図4は、モータ軸に沿って見た場合のモータの正面図である。
ステータ10は、筒状の部材である。ステータ10の内側には、ロータが配置される。ロータは、モータの出力軸となる回転シャフトを有する。ステータ10の中心の位置は、モータの中心軸の位置となる。具体的には、モータにおいて、ロータは、回転シャフトの中心軸がステータ10の中心と一致するように設けられる。
図1及び図4等に示されるように、ステータ10は、第1のステータ部21と第2のステータ部22とを軸方向に連結されて形成される。
第1のステータ部21は、コア部100と、第1のコイル101と、第2のコイル102と、第3のコイル103と、第4のコイル104と、第5のコイル105と、第6のコイル106と、インシュレータ300とを備える。
コア部100は、環状に形成される。コア部100は、ティース部141と、ティース部142と、ティース部143と、ティース部144と、ティース部145と、ティース部146と、連結部130とを備える。ティース部141〜146は、周方向に配置される。連結部130は、周方向に隣接するティース部141〜146を連結する部材の一例である。本実施形態において、連結部130は環状に構成され、ティース部141〜146は連結部130の内周面から径方向内側に延出して配置される。具体的には、連結部130は、円環状を有しており、ティース部141〜146は、連結部130の内周側から延出する。
第1のコイル101は、線材が巻回されて形成される。第1のコイル101からは、引出線111が引き出される。同様に、第2のコイル102、第3のコイル103、第4のコイル104、第5のコイル105、第6のコイル106は、線材が巻回されて形成される。第2のコイル102、第3のコイル103、第4のコイル104、第5のコイル105、及び第6のコイル106からは、それぞれ引出線112、引出線113、引出線114、引出線115、及び引出線116が引き出される。具体的には、第1のコイル101〜第6のコイル106は、ティース部141〜146を覆うインシュレータ300に線材が巻回されて形成される。
後述するように、第1のコイル101と第4のコイル104とは、渡り線160によって接続される。第2のコイル102と、第5のコイル105とは、渡り線160によって接続される。第3のコイル103と、第6のコイル106とは、渡り線160によって接続される。
インシュレータ300は、絶縁性の部材で形成される。インシュレータ300は、ティース部141、ティース部142、ティース部143、ティース部144、ティース部145、及びティース部146を覆う。インシュレータ300は、第1のコイル101、第2のコイル102、第3のコイル103、第4のコイル104、第5のコイル105、及び第6のコイル106に線材を巻回するための巻回部を提供する。また、インシュレータ300は、連結部130の一部を覆う。
第2のステータ部22は、第1のコイル201と、第2のコイル202と、第3のコイル203と、第4のコイル204と、第5のコイル205と、第6のコイル206と、コア部200と、インシュレータ400とを備える。
コア部200は、環状に形成される。コア部200は、ティース部241と、ティース部242と、ティース部243と、ティース部244と、ティース部245と、ティース部246と、連結部230とを備える。ティース部241〜246は、周方向に配置される。連結部230は、周方向に隣接するティース部241〜246を連結する部材の一例である。本実施形態において、連結部230は、環状に構成され、ティース部241〜146は連結部230の内周面から径方向内側に延出して配置される。具体的には、連結部230は、円環状を有しており、ティース部241〜246は、連結部230の内周側から延出する。
第1のコイル201は、線材が巻回されて形成される。第1のコイル201からは、引出線211が引き出される。同様に、第2のコイル202、第3のコイル203、第4のコイル204、第5のコイル205、第6のコイル206は、線材が巻回されて形成される。第2のコイル202、第3のコイル203、第4のコイル204、第5のコイル205、及び第6のコイル206からは、それぞれ引出線212、引出線213、引出線214、引出線215、及び引出線216が引き出される。第1のコイル201〜第6のコイル206は、ティース部241〜246を覆うインシュレータ400に線材が巻回されて形成される。
後述するように、第1のコイル201と第4のコイル204とは、渡り線260によって接続される。第2のコイル202と、第5のコイル205とは、渡り線260によって接続される。第3のコイル203と、第6のコイル206とは、渡り線260によって接続される。
インシュレータ400は、電気絶縁性の部材で形成される。インシュレータ400は、ティース部241、ティース部242、ティース部243、ティース部244、ティース部245、及びティース部246を覆う。インシュレータ400は、第1のコイル201、第2のコイル202、第3のコイル203、第4のコイル204、第5のコイル205、及び第6のコイル206に線材を巻回するための巻回部を提供する。また、インシュレータ400は、連結部230の一部を覆う。
第1のステータ部21及び第2のステータ部22は、第1のステータ部21の連結部130の軸方向の端面と第2のステータ部22の連結部230の軸方向の端面とが当接した状態で、軸方向に連結される。図2等に示されるように、第1のステータ部21が備えるティース部141〜146は、連結部130より軸方向に突出する突出部320を有する。同様に、第2のステータ部22が備えるティース部241〜246のそれぞれは、連結部230より軸方向に突出する突出部を有する。第1のステータ部21の連結部130における突出部320の突出方向側の軸方向の端面と、第2のステータ部22の連結部230における突出部の突出方向側の軸方向の端面とが当接している。この場合、第1のステータ部21が備える第1のコイル101〜第6のコイル106のそれぞれは、第2のステータ部22が有する第1のコイル201〜第6の206のうち、隣接するコイルの間に位置する。また、第2のステータ部22が備える第1のコイル201〜第6のコイル206のそれぞれは、第1のステータ部21が有する第1のコイル101〜第6の106のうち、隣接するコイルの間に位置する。
すなわち、第1のステータ部21が備えるティース部141〜146のそれぞれは、第2のステータ部22が有するティース部241〜246のうち、隣接するティース部の間に位置する。また、第2のステータ部22が備えるティース部241〜246のそれぞれは、第1のステータ部21が有するティース部141〜146のうち、隣接するティース部の間に位置する。つまり、周方向に見た場合に、第1のステータ部21が備えるティース部と第2のステータ部22が備えるティース部とが交互に配置される。
本実施形態において、第1のコイル101〜第6のコイル106及び第1のコイル201〜第6のコイル206は、3相のコイルを構成する。具体的には、第1のコイル101〜第6のコイル106及び第1のコイル201〜第6のコイル206は、U相、V相、及びW相のいずれかの相を構成する。すなわち、第1のステータ部21及び第2のステータ部22のそれぞれにおいて、3相の各相がそれぞれ第1のコイル101〜第6のコイル106及び第1のコイル201〜第6のコイル206により構成される。
図6は、ステータ10が備えるコイルの結線を模式的に示す。図7は、ステータ10が備えるコイルの結線を示す回路図である。
第1のコイル101、第2のコイル102、第3のコイル103、第4のコイル104、第5のコイル105、第6のコイル106、第1のコイル201、第2のコイル202、第3のコイル203、第4のコイル204、第5のコイル205、第6のコイル206は、例えばノズルタイプの巻線機で線材を巻回することによって形成される。
第1のステータ部21において、線材を反時計回りに巻回して第4のコイル104が形成され、渡り線160aを経て、線材を時計回りに巻回して第1のコイル101が形成される。これにより、第4のコイル104及び第1のコイル101は、直列接続されたW相を構成する。
また、第1のステータ部21において、線材を反時計回りに巻回して第6のコイル106が形成され、渡り線160bを経て、線材を時計回りに巻回して第3のコイル103が形成される。これにより、第6のコイル106及び第3のコイル103は、直列接続されたV相を構成する。
また、第1のステータ部21において、線材を反時計回りに巻回して第2のコイル102が形成され、渡り線160cを経て、線材を時計回りに巻回して第5のコイル105が形成される。これにより、第2のコイル102及び第5のコイル105は、直列接続されたU相を構成する。
第2のステータ部22において、線材を反時計回りに巻回して第1のコイル201が形成され、渡り線260aを経て、線材を時計回りに巻回して第4のコイル204が形成される。これにより、第4のコイル204及び第1のコイル201は、直列接続されたW相を構成する。
また、第2のステータ部22において、線材を反時計回りに巻回して第3のコイル203が形成され、渡り線260bを経て、線材を時計回りに巻回して第6のコイル206が形成される。これにより、第6のコイル206及び第3のコイル203は、直列接続されたV相を構成する。
また、第2のステータ部22において、線材を反時計回りに巻回して第5のコイル205が形成され、渡り線260cを経て、線材を時計回りに巻回して第2のコイル202が形成される。これにより、第2のコイル202及び第5のコイル205は、直列接続されたU相を構成する。
そして、引出線114、引出線214、引出線115、及び引出線215が結線処理される。また、引出線111、引出線211、引出線116及び引出線216が結線処理される。また、引出線112、引出線212、引出線113、及び引出線213が結線処理される。これにより、図7に示すように、ステータ10が備えるコイルはデルタ結線により接続される。
このように、第1のステータ部21のW相を構成するコイルからの引出線111は、第1のステータ部21のV相を構成するコイルからの引出線116、第2のステータ部22のW相を構成するコイルからの引出線211、及び第2のステータのV相を構成するコイルからの引出線216と結線される。また、第1のステータ部21のW相を構成するコイルからの引出線114は、第1のステータ部21のU相を構成するコイルからの引出線115、第2のステータ部22のW相を構成するコイルからの引出線214、及び第2のステータ部22のU相を構成するコイルからの引出線215と結線される。また、第1のステータ部21のU相を構成するコイルからの引出線112は、第1のステータ部21のV相を構成するコイルからの引出線113、第2のステータ部22のUの相を構成するコイルからの引出線212、及び第2のステータ部22のVの相を構成するコイルからの引出線213と結線される。
本実施形態では、第1のステータ部21及び第2のステータ部22は、それぞれ6個のコイルを有する。第1のステータ部21及び第2のステータ部22のそれぞれにおいて、3相の各相は、それぞれ対角に位置する2個のコイルにより構成される。例えば、第1のステータ部21において、W相は、第1のコイル101と、第1のコイル101の対角に位置する第4のコイル104により構成される。第2のステータ部22において、W相は、第1のコイル201と、第1のコイル201の対角に位置する第4のコイル204により構成される。V相、U相についても同様である。
渡り線について、第1のステータ部21は、3相の各相について、それぞれの相を構成する複数のコイルを直列に接続する渡り線160を有する。第2のステータ部22は、3相の各相について、それぞれの相を構成する複数のコイルを直列に接続する渡り線260を有する。
ここで、図1等に示されるように、第1のステータ部21が備える渡り線160は、第1のステータ部21が第2のステータ部22と連結される側とは軸方向反対側に配置される。また、第2のステータ部22が備える渡り線260は、第1のステータ部21と連結される側とは軸方向反対側に配置される。そのため、渡線が、第1のステータ部21及び第2のステータ部22を連結する際に渡り線160及び渡り線260が干渉することを抑制することができる。また、第1のステータ部21が備える第1のコイル101〜第6のコイル106からの引き出し線は、第1のステータ部21が備える渡り線160が配置された側とは軸方向反対側から引き出される。また、第2のステータ部22が備える複数のコイルからの引き出し線は、第2のステータ部22が備える渡り線260が配置された側と軸方向同じ側から引き出される。
ステータ10によれば、巻線機の連続した動作により、デルタ結線で接続された構成のステータコイルを提供することができる。また、ステータ10によれば、第1のステータ部21及び第2のステータ部22を連結した状態において周方向に連続する4つのコイルの引出線を結線すればよい。各コイルからの引出線は、軸方向において全て同じ側から出される。そのため、ステータ10の軸方向において同じ側で結線することが可能となる。したがって、コイルの始末線の処理が容易となる。また、結線を短くすることができる。また、各相の渡り線も第1のステータ部21及び第2のステータ部22に1つずつ設ければよい。そのため、コイルを小型化することができ、コイル抵抗を低減できる。これにより、コア部100及びコア部200の製造に要する材料を削減することができる。
また、上述したように、ステータ10によれば、第1のステータ部21の渡り線160は、引出線が引き出される側とは反対側に配置され、第2のステータ部22の渡り線260は、引出線が引き出される側に配置される。そのため、第1のステータ部21及び第2のステータ部22を連結する際に、渡り線と干渉しにくいようにすることができる。
ステータ10によれば、第1のステータ部21及び第2のステータ部22から単一のステータ10を製造する。そのため、線材をティースに巻回する前において、第1のステータ部21及び第2のステータ部22のそれぞれにおいて、隣接するティース間の間隔を十分に大きく開けることができる。そのため、巻線機のノズルが巻回済みのコイルと干渉しにくくすることができる。したがって、線材を巻回するターン数を増大することができる。したがって、巻線の占積率を高めることができる。また、ステータを小型化することができる。
次に、ステータ部を連結する際に一方のステータ部の渡り線と他方のステータ部とが干渉しないようにするための構成について説明する。ここでは、第2のステータ部22の渡り線260が、第1のステータ部21と干渉することを抑制するための構成を取り上げて説明する。
図1等に示されるように、第2のステータ部22のインシュレータ400は、第1の突起部401と、第2の突起部402とを備える。第1の突起部401は、ティース部241と連結部230の外周面との間に設けられている。第2の突起部402は、ティース部241〜246のうち、ティース部241に隣接するティース部242と連結部230の外周面との間に設けられている。図3等に示されるように、第1の突起部401及び第2の突起部402は、第2のステータ部22の第1のコイル201〜第6のコイル206のうちの2つ以上のコイルを直列に接続する渡り線260をガイドする。
第1のステータ部21のインシュレータ300は、コイル101を形成する線材を巻回して位置決めするための巻回突起部301を有する。ここで、コイル101は、ティース部141を覆うインシュレータ300に線材が巻回されて形成される。コイル101は、第2のステータ部22が備えるコイル201とコイル202との間に位置する。すなわち、コイル101は、第1のステータ部21が備えるティース部141〜146のうち、第1の突起部401を備えるインシュレータ400に覆われるティース部241と、第2の突起部402を備えるインシュレータ400に覆われるティース部242との間に位置する。そして、第1の突起部401及び第2の突起部402が、巻回突起部301より径方向外側に位置している。そのため、例えば、図5等に示されるように、第1のステータ部21が第2のステータ部22に連結される場合に、巻回突起部301が渡り線260に接触しないようにすることができる。したがって、単一のステータ10を構成する第1のステータ部21及び第2のステータ部22に、渡り線260を用いてコイルを結線することが可能になる。これにより、バスバーや複雑な接続機能を設けることなく、結線構造を実現することができる。
また、図1、図3等に示されるように、第2のステータ部22において、第1の突起部401及び第2の突起部402は、連結部230より径方向内側に突出して設けられている。ここで、第1の突起部401及び第2の突起部402において、第1の突起部401及び第2の突起部402の突起方向とは軸方向反対側の端面は、第1のステータ部21のティース部141を覆うインシュレータ300が有する軸方向の端面のうち突出部の突出方向側の端面と当接する。例えば、第2の突起部402の端面は、図1に示される端面302と当接する。したがって、第1のステータ部21と第2のステータ部22とを連結する場合に、第1のステータ部21と第2のステータ部22とを位置決めすることができる。
また、第1のステータ部21と第2のステータ部22が連結された場合、第1のステータ部21の突出部320の外周面322が、第2のステータ部22の連結部230の内周面440と当接する。また、第2のステータ部22において、周方向に隣接するティース部241及びティース部242と連結部230の内周面440とが凹部450を構成する。第1のステータ部21と第2のステータ部22を連結することで、突出部320が凹部450に挿入される。したがって、第1のステータ部21と第2のステータ部22とを密接に連結することができる。
なお、以上に説明において、ステータ10は、12個のコイルを有する。すなわち、ステータ10は、12スロットのブラシレスモータを提供する。他の形態として、ステータ10が備えるコイル数は、nを2以上の整数として、6nであってよい。すなわち、ステータ10は、6nスロットのブラシレスモータを提供し得る。また、以上の説明において、ステータ10は2個のステータ部から構成されるとしたが、ステータ10が3個以上のステータ部から構成する形態も採用し得る。
以上に説明したように、ステータ10によれば、分割した第1のステータ部21及び第2のステータ部22を連結することで構成することができる。そのため、第1のステータ部21及び第2のステータ部22における巻線占積を高めることができる。本実施形態の第1のステータ部21及び第2のステータ部22によれば、コイル間を接続する渡り線160や渡り線260が、第1のステータ部21及び第2のステータ部22を連結する際に第1のステータ部21又は第2のステータ部22に干渉し難くすることができる。そのため、バスバー等を用いることなく簡素な構成で結線することができる。
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更または改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。その様な変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
10 ステータ
21 第1のステータ部
22 第2のステータ部
100 コア部
101 コイル
102 コイル
103 コイル
104 コイル
105 コイル
106 コイル
111 引出線
112 引出線
113 引出線
114 引出線
115 引出線
116 引出線
130 連結部
141 ティース部
142 ティース部
143 ティース部
144 ティース部
145 ティース部
146 ティース部
160 渡り線
200 コア部
201 コイル
202 コイル
203 コイル
204 コイル
205 コイル
206 コイル
211 引出線
212 引出線
213 引出線
214 引出線
215 引出線
216 引出線
230 連結部
241 ティース部
242 ティース部
243 ティース部
244 ティース部
245 ティース部
246 ティース部
260 渡り線
301 巻回突起部
302 端面
320 突出部
322 外周面
401 突起部
402 突起部
440 内周面
450 凹部
300 インシュレータ
400 インシュレータ

Claims (6)

  1. 少なくとも3相のコイルを備えるステータであって、
    第1のステータ部と、
    第2のステータ部と
    を備え、
    前記第1のステータ部及び前記第2のステータ部のそれぞれは、
    周方向に配置された3(n+1)(nは整数)個のティース部、及び、周方向に隣接する前記ティース部を連結する連結部を有して環状に形成されたコア部と、
    複数の前記ティース部のそれぞれに巻回された複数のコイルと
    を備え、
    前記第1のステータ部及び前記第2のステータ部は、前記第1のステータ部の前記連結部の軸方向の端面と前記第2のステータ部の前記連結部の軸方向の端面とが当接した状態で、軸方向に連結され、
    前記第1のステータ部の前記ティース部のそれぞれは、前記第2のステータ部が有する隣接する前記ティース部の間に位置し、
    前記第2のステータ部の前記ティース部のそれぞれは、前記第1のステータ部が有する隣接する前記ティース部の間に位置し、
    前記第1のステータ部及び前記第2のステータ部のそれぞれにおいて、前記3相の各相が、それぞれ複数のコイルにより構成され、
    前記第1のステータ部及び前記第2のステータ部のそれぞれは、
    前記3相の各相について、それぞれの相を構成する前記複数のコイルを直列に接続する渡り線
    をさらに備え、
    前記第1のステータ部が備える前記渡り線は、前記第2のステータ部と連結される側とは軸方向反対側に配置され、
    前記第2のステータ部が備える前記渡り線は、前記第1のステータ部と連結される側とは軸方向反対側に配置される
    ステータ。
  2. 前記第1のステータ部が備える前記複数のコイルからの引き出し線は、前記第1のステータ部が備える前記渡り線が配置された側とは軸方向反対側から引き出され、
    前記第2のステータ部が備える前記複数のコイルからの引き出し線は、前記第2のステータ部が備える前記渡り線が配置された側と軸方向同じ側から引き出される
    請求項1に記載のステータ。
  3. 前記第1のステータ部の第1の相を構成する前記複数のコイルからの第1の引出線は、
    前記第1のステータ部の第2の相を構成する前記複数のコイルからの第1の引出線、
    前記第2のステータ部の前記第1の相を構成する前記複数のコイルからの第1の引出線、及び
    前記第2のステータ部の前記第2の相を構成する前記複数のコイルからの第1の引出線と結線され、
    前記第1のステータ部の前記第1の相を構成する前記複数のコイルからの第2の引出線は、
    前記第1のステータ部の第3の相を構成する前記複数のコイルからの第1の引出線、
    前記第2のステータ部の前記第1の相を構成する前記複数のコイルからの第2の引出線、及び
    前記第2のステータ部の前記第3の相を構成する前記複数のコイルからの第1の引出線と結線され、
    前記第1のステータ部の前記第3の相を構成する前記複数のコイルからの第2の引出線は、
    前記第1のステータ部の前記第2の相を構成する前記複数のコイルからの第2の引出線、
    前記第2のステータ部の前記第3の相を構成する前記複数のコイルからの第2の引出線、及び
    前記第2のステータ部の前記第2の相を構成する前記複数のコイルからの第2の引出線と結線される
    請求項1又は2に記載のステータ。
  4. 前記第1のステータ部及び前記第2のステータ部は、それぞれ6個のコイルを有し、
    前記第1のステータ部及び前記第2のステータ部のそれぞれにおいて、前記3相の各相は、それぞれ対角に位置する2個のコイルにより構成される
    請求項1から3の何れか一項に記載のステータ。
  5. 前記第1のステータ部及び前記第2のステータ部のそれぞれが備える前記連結部は、円環状を有し、
    前記第1のステータ部が備える前記複数のティース部は、前記第2のステータ部が備える前記連結部の内周側から延出し、
    前記第2のステータ部が備える前記複数のティース部は、前記第1のステータ部が備える前記連結部の内周側から延出する
    請求項1から4の何れか一項に記載のステータ。
  6. 請求項1から5の何れか一項に記載のステータを備えるモータ。
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