以下、図面を参照しつつ、本発明の一実施形態について説明する。図1は、本発明の一実施形態に係るプリンター100(画像形成装置)の斜視図である。図2は、図1に示されるプリンター100の内部構造を概略的に示す断面図である。図1および図2に示される画像形成装置としてのプリンター100は、いわゆるモノクロプリンター機であるが、他の実施形態において、画像形成装置は、カラープリンター、ファクシミリ装置、これらの機能を備える複合機やトナー画像をシートに形成するための他の装置であってもよい。尚、以下の説明で用いられる「上」や「下」、「前」や「後」、「左」や「右」といった方向を表す用語は、単に、説明の明瞭化を目的とするものであり、画像形成装置の原理を何ら限定するものではない。
プリンター100は、シートSに画像を形成するための様々な装置を収容する筐体101を備える。筐体101は、筐体101の上面を規定する上壁102と、筐体101の底面を規定する底壁103(図2)と、上壁102と底壁103との間の本体後壁105(図2)と、本体後壁105の前方に位置する本体前壁104と、を含む。筐体101は、各種の装置が配置される本体内部空間107を備える。筐体101の本体内部空間107には、シートSが所定の搬送方向に搬送されるシート搬送路PPが延設されている。また、プリンター100は、筐体101に対して開閉自在に装着される開閉カバー100Cを備える。
開閉カバー100Cは、本体前壁104の上方部分である前壁上方部104Bと、上壁102の前方部分である上壁前方部102Bとから構成される。開閉カバー100Cの開状態において、本体内部空間107の上方が外部に開放され、後記のトナーコンテナ30が着脱される。
上壁102の中央部には、排紙部102Aが配置される。排紙部102Aは、上壁102の前方部分から後方部分にかけて、下方に傾斜した傾斜面からなる。排紙部102Aには、後記の画像形成部120において、画像が形成されたシートSが排出される。また、本体前壁104の上下方向の中央部には、手差しトレイ104Aが配置される。手差トレイ104Aは、下端を支点として、上下に回動可能である(図2の矢印DT)。
図2を参照して、プリンター100は、給紙カセット110と、ピックアップローラー112と、第1給紙ローラー113と、第2給紙ローラー114と、搬送ローラー115と、レジストローラー対116と、画像形成部120と、定着装置130とを備える。
給紙カセット110は、内部にシートSを収容する。給紙カセット110は、リフト板111を備える。リフト板111は、シートSの先頭縁を押し上げるように傾斜する。給紙カセット110は、筐体101に対して、前方に引き出し可能とされる。
ピックアップローラー112は、リフト板111によって押し上げられたシートSの先頭縁上に配置される。ピックアップローラー112が回転すると、シートSは給紙カセット110から引き出される。
第1給紙ローラー113は、ピックアップローラー112の下流に配設され、シートSを更に下流に送り出す。第2給紙ローラー114は、手差トレイ104A上のシートSを筐体101内に引き込む。
搬送ローラー115は、第1給紙ローラー113、第2給紙ローラー114のシート搬送方向(以下、単に搬送方向ともいう)の下流(以下、単に下流ともいう)に配設される。搬送ローラー115は、第1給紙ローラー113、第2給紙ローラー114によって送り出されたシートSを更に下流へ搬送する。
レジストローラー対116は、シートSの斜め搬送を矯正する機能を有する。これにより、シートS上に形成される画像の位置が調整される。レジストローラー対116は、画像形成部120による画像形成のタイミングに合わせて、シートSを画像形成部120に供給する。
画像形成部120は、感光体ドラム121(像担持体)と、帯電器122と、露光装置123と、現像装置20と、トナーコンテナ30(現像剤収容容器)と、転写ローラー126(転写部)と、クリーニング装置127とを備える。
感光体ドラム121は、円筒形状を有する。感光体ドラム121は、静電潜像が形成される表面を有するとともに、前記表面に該静電潜像に応じたトナー画像(現像剤像)を担持する。帯電器122は、所定の電圧が印加され、感光体ドラム121の周面を略一様に帯電させる。
露光装置123は、帯電器122によって帯電された感光体ドラム121の周面に、レーザー光を照射する。この結果、感光体ドラム121の周面には、画像データに対応する静電潜像が形成される。
現像装置20は、静電潜像が形成された感光体ドラム121の周面にトナーを供給する。トナーコンテナ30は、現像装置20へトナー(補給現像剤)を供給する。トナーコンテナ30は、筐体101内の現像装置20に対して着脱自在に配設されている。現像装置20がトナーを感光体ドラム121に供給すると、感光体ドラム121の周面に形成された静電潜像が現像(可視化)される。この結果、感光体ドラム121の周面に、トナー画像(現像剤像)が形成される。
転写ローラー126は、感光体ドラム121の下方においてシート搬送路PPを挟んで感光体ドラム121に対向して配置される。転写ローラー126は、感光体ドラム121との間で転写ニップ部を形成し、トナー画像をシートSに転写させる。クリーニング装置127は、シートSへトナー画像が転写された後に、感光体ドラム121の周面に残るトナーを除去する。
定着装置130は、画像形成部120よりも搬送方向下流側に配置され、シートS上のトナー画像を定着させる。定着装置130は、シートS上のトナーを溶融させる加熱ローラー131と、シートSを加熱ローラー131に密着させる圧力ローラー132と、を備える。
プリンター100は、定着装置130の下流に配設された搬送ローラー対133と、搬送ローラー対133の下流に配設された排出ローラー対134と、を更に備える。シートSは、搬送ローラー対133によって上方に搬送され、最終的に、排出ローラー対134によって、筐体101から排出される。筐体101から排出されたシートSは、排紙部102A上に積み重ねられる。
<現像装置について>
図3は、現像装置20の内部構造を示す平面図である。現像装置20は、一方向(現像ローラー21の軸方向、左右方向)に長尺の箱形形状を有する現像ハウジング210を備える。該現像ハウジング210は、貯留空間220を有する。貯留空間220には、現像ローラー21と、第1攪拌スクリュー23および第2攪拌スクリュー24と、トナー補給口25とが配設されている。本実施形態では、磁性一成分現像方式が適用され、この貯留空間220には、磁性トナーが現像剤として充填されている。
現像ローラー21は、現像ハウジング210の長尺方向に延設される円筒形状を有し、外周に回転駆動されるスリーブ部分を有する。現像ハウジング210の貯留空間220は、不図示の天板によって覆われるとともに、左右方向に延びる仕切り板22によって、左右方向に長尺の第1搬送路221と第2搬送路222とに区画されている。仕切り板22は、現像ハウジング210の左右方向の幅よりも短く、仕切り板22の左端及び右端には、第1搬送路221と第2搬送路222とをそれぞれ連通させる第1連通路223及び第2連通路224が備えられている。これにより、貯留空間220には、第1搬送路221、第2連通路224、第2搬送路222及び第1連通路223に至る循環経路が形成される。トナーは、該循環経路内を図3において反時計回りに搬送される。
トナー補給口25(現像剤補給口)は、現像ハウジング210の前記天板に開口された開口部であり、第1搬送路221の左端付近の上方に配置されている。トナー補給口25は、上記の循環経路に対向して配置され、トナーコンテナ30のトナー排出口377(図3)から補給される補給トナー(補給現像剤)を貯留空間220に受け入れる機能を備える。
第1攪拌スクリュー23は、第1搬送路221に配設されている。第1攪拌スクリュー23は、第1回転軸23aと、この第1回転軸23aの周上にスパイラル状に突設された第1螺旋羽根23bとを含む。第1攪拌スクリュー23は、第1回転軸23a回り(矢印R2)に回転駆動されることで、図3の矢印D1方向にトナーを搬送する。第1攪拌スクリュー23のトナー搬送方向(D1方向)下流側には、第1パドル23cが配設されている。第1パドル23cは、図3の矢印D4方向に向かって、第1搬送路221から第2搬送路222にトナーを受け渡す。
第2攪拌スクリュー24は、第2搬送路222に配設されている。第2攪拌スクリュー24は、第2回転軸24aと、この第2回転軸24aの周上にスパイラル状に突設された第2螺旋羽根24bとを含む。第2攪拌スクリュー24は、第2回転軸24a回り(矢印R1)に回転駆動されることで、図3の矢印D2方向にトナーを搬送しながら、現像ローラー21にトナーを供給する。第2攪拌スクリュー24のトナー搬送方向(D2方向)下流側には、第2パドル24cが配設されている。第2パドル24cは、図3の矢印D3方向に向かって、第2搬送路222から第1搬送路221にトナーを受け渡す。
トナーコンテナ30(図2)は、現像ハウジング210のトナー補給口25の上方に配置されている。トナーコンテナ30は、トナー排出口377(図3)を備える。トナー排出口377は、現像装置20のトナー補給口25に対応して、トナーコンテナ30の底部371(図6)に配設されている。トナー排出口377から落下したトナーは、トナー補給口25から現像装置20に補給される。
<トナー補給について>
次に、トナー補給口25から新たに補給されるトナーの流れについて説明する。図4は、現像装置20に配設されたトナー補給口25およびトナーコンテナ30に配設されたトナー排出口377付近の断面図である。
トナーコンテナ30のトナー排出口377から供給された補給トナーT2は、第1搬送路221に落下して既存のトナーT1と混合され、第1攪拌スクリュー23により矢印D1方向に搬送される。この際、トナーT1、T2は攪拌され、帯電される。
第1攪拌スクリュー23は、トナー補給口25よりトナー搬送方向下流側に、部分的に現像剤の搬送性能が抑制される抑制パドル28(搬送能力抑制部)を備える。本実施形態では、抑制パドル28は、第1攪拌スクリュー23の隣接する第1螺旋羽根23b間に配置された板状部材である。抑制パドル28が第1回転軸23a回りに回転することで、抑制パドル28よりも上流側から搬送されるトナーは滞留し始める。そして、これらのトナーの滞留は、抑制パドル28の直ぐ上流側であって、トナー補給口25が第1搬送路221に対向する位置まで累積していく。この結果、トナー補給口25の入口付近には、現像剤の滞留部29(現像剤滞留部)が形成される。また、他の実施形態において、搬送能力抑制部は、第1攪拌スクリュー23の第1螺旋羽根23bが部分的に欠落され、第1回転軸23aが軸方向に沿って部分的に露出した領域によって形成されてもよい。このような構成においても、第1攪拌スクリュー23の搬送能力が部分的に抑制されるため、現像剤の滞留部が形成される。
トナー補給口25から補給トナーT2が補給され、貯留空間220内のトナー量が増えると、この滞留部29で滞留するトナーがトナー補給口25を塞ぎ(封止し)、それ以上のトナーの補給を抑制する。その後、貯留空間220内のトナーが現像ローラー21から消費され滞留部29で滞留するトナーが減少すると、トナー補給口25を塞いでいたトナーが減り、滞留部29とトナー補給口25との間に隙間が生じる。この結果、再び補給トナーT2がトナー補給口25から貯留空間220に流入する。このように、本実施形態では、滞留部29に滞留するトナーの減少に伴って、補給トナー量の受入量が調整される体積補給型のトナー補給形式が採用される。
<トナーコンテナの構造について>
次に、図5乃至図7を参照して、本発明の一実施形態に係るトナーコンテナ30(現像剤収容容器)について説明する。図5は、本実施形態に係るトナーコンテナ30において、移動壁32が初期位置から第1方向に移動した状態の断面図である。図6および図7は、本実施形態に係るトナーコンテナ30の内部の様子を示した斜視図である。なお、図6および図7は、トナーコンテナ30の後記のコンテナ本体37が部分的に欠落された斜視図である。
トナーコンテナ30は、左右方向(第1方向、図5の矢印DA方向、水平方向)に延びる筒形状からなる。トナーコンテナ30は、内部に補給トナー(現像剤)を収容する。図5を参照して、トナーコンテナ30は、蓋部31と、移動壁32と、シャフト33と、攪拌部材35と、コンテナ本体37(容器本体)と、不図示のトナーセンサーと、第1ギア381と、第2ギア382と、カバー39と、を備える。
蓋部31は、コンテナ本体37に固定され、コンテナ本体37の開口部を封止することで、後記の内部空間37Hの端面を画定する。蓋部31は、蓋軸穴部31Jを備える。蓋軸穴部31Jは、蓋部31の中央部に備えられ、シャフト33を回転可能に軸支する。蓋軸穴部31Jは、蓋部31の右側の側面(内面部)から左方向に所定の長さだけ形成された孔部である。
コンテナ本体37は、筒形状からなるトナーコンテナ30の本体部分である。コンテナ本体37は、内周面37Kと、内部空間37Hと、を備える。内周面37Kは、トナーコンテナ30の長手方向(第1方向、図5の矢印DA方向)に沿って筒状に延びた内部空間37Hを画定している。
また、コンテナ本体37は、底部371と、天板372と、前壁373(図2)と、後壁374(図2)と、右壁375(図5)と、突出壁376(図5)と、を備える。底部371は、コンテナ本体37の底部分であって、下方に向かって突出した半円筒形状からなる。換言すれば、前記第1方向と交差する断面視において、底部371は円弧形状からなる。前壁373および後壁374は、底部371の側端から上方に向かって立設された一対の側壁である。天板372は、底部371の上方に配置され内部空間37Hの上方を覆う。右壁375は、底部371、前壁373、後壁374および天板372の第1方向の一端側(右端側)に連設され、コンテナ本体37を塞ぐ壁部である。なお、内部空間37Hは、底部371、天板372、前壁373、後壁374によって形成される内周面37Kと、更に、右壁375および蓋部31よって画定される空間である。また、内部空間37Hのうち、右壁375と移動壁32との間の領域が、収容空間37Sとされる。収容空間37Sは、トナーコンテナ30の内部において、トナーが収容される空間である。
コンテナ本体37のうち右壁375の第1方向の反対側は開口されている。そして、前述の蓋部31がコンテナ本体37の開口部を塞ぐ。なお、蓋部31の外周縁は、コンテナ本体37に超音波溶着される。図5を参照して、突出壁376は、コンテナ本体37の外周部が右壁375よりも右側に突出した部分である。突出壁376には、カバー39が装着される。
なお、図5を参照して、コンテナ本体37の内周面37Kは、蓋部31側から右壁375側に進むにつれて、径方向内側に僅かに傾斜している。すなわち、蓋部31側の内周面37Kの内径は、右壁375側の内周面37Kの内径よりも僅かに大きい。なお、本実施形態では、コンテナ本体37は、樹脂成型によって一体的に成形される。当該コンテナ本体37を成形するための一対の分離金型は、互いに第1方向(左右方向)に沿って分離する。そして、コンテナ本体37の内周面37Kの傾斜は、上記の金型の抜き勾配によって形成される。
また、コンテナ本体37は、シャッター30S(図7)と、本体軸受部37Jと、を備える。更に、コンテナ本体37には、トナー排出口377(現像剤排出口)が形成されている。トナー排出口377は、内部空間37Hに連通してコンテナ本体37の下面部に開口されている開口部である。トナー排出口377は、コンテナ本体37からトナーが排出されることを許容する。図5に示すように、トナー排出口377は、コンテナ本体37の右端側に開口されている。換言すれば、トナー排出口377は、第1方向において右壁375に隣接して配置されている。また、トナー排出口377は、第1方向に沿って所定の長さをもって、かつ、底部371の円弧形状に沿って所定の幅をもって、矩形形状に開口されている。本実施形態では、トナー排出口377は、底部371の下端部よりも周方向に沿って後側かつ上方にずれた位置に開口されている。
収容空間37Sに収容されたトナーはトナー排出口377から現像装置20に向かって排出される。本実施形態では、上記のように、底部371、前壁373、後壁374および天板372によってコンテナ本体37の内部空間37Hが形成されている。このため、トナーの自重によって、収容空間37S内のトナーが円弧形状からなる底部371に集まるため、後記の移動壁32によって搬送されるトナーを効率的にトナー排出口377から排出させることができる。
シャッター30S(図7)は、コンテナ本体37の右端部において、スライド移動可能に支持されている。シャッター30Sは、トナー排出口377をコンテナ本体37の外側から塞ぐ(封止する)とともに、トナー排出口377を外部に露出させる。シャッター30Sのスライド移動は、トナーコンテナ30の現像装置20に対する装着動作に連動される。
本体軸受部37Jは、右壁375に形成された軸受である。本体軸受部37Jは、右壁375の中央部から右方に向かって突出した円筒形状からなる。本体軸受部37Jには、シャフト33が挿通される。この際、シャフト33の右端側がコンテナ本体37の外側に突出する。更に、本体軸受部37Jの円筒内部において、本体軸受部37Jとシャフト33との間には、攪拌部材35の一部(攪拌軸受部351)が挿通されている。
移動壁32は、コンテナ本体37の内部(内部空間37H)において第1方向(水平方向)に面して配置される壁部である。移動壁32は、収容空間37Sの第1方向の一方の端面(左端面)を画定する。なお、収容空間37Sの第1方向の他方の端面(右端面)は、右壁375によって画定されている。また、移動壁32は、トナーコンテナ30の使用開始時から使用終了時までの間、収容空間37Sのトナーをトナー排出口377に向かって搬送しながら、第1方向の一端側の初期位置から他端側の最終位置まで、内部空間37H内を第1方向に沿って移動する機能を備える。本実施形態では、移動壁32の初期位置は、蓋部31の右側(第1方向下流側)に配置され、最終位置はトナー排出口377の直左側(第1方向上流側)に配置されている。
図5乃至図7を参照して、移動壁32は、搬送面320Sと、内壁シール322と、シャフトシール323と、軸受部32Jと、外周面32Kと、を備える。なお、内壁シール322およびシャフトシール323を除く、移動壁32の本体部分は、非磁性の樹脂材料からなる。
外周面32Kは、コンテナ本体37の内周面37Kに対向して配置される。搬送面320Sは、シャフト33の軸方向と交差する壁面である。搬送面320Sは、コンテナ本体37の内周面37Kとともに、トナーが収容される収容空間37Sを画定する。搬送面320Sは、移動壁32の移動に伴って、収容空間37S内のトナーを押圧しながら搬送する。
軸受部32Jは、移動壁32の略中央部に形成された軸受部である。換言すれば、軸受部32Jは移動壁32を保持しながら第1方向に沿って移動する。シャフト33は、この軸受部32Jに挿通されている。
軸受部32Jは、雌螺旋部320D(図5)を備える。雌螺旋部320Dは、軸受部32Jの内周面から突設された螺旋状のねじ部(係合部)である。雌螺旋部320Dは、シャフト33の後記の雄螺旋部333と係合することで、移動壁32を第1方向に沿って移動させる機能を備える。
内壁シール322は、移動壁32の周囲を覆うように、換言すれば、移動壁32の外周面32Kの周方向全体に巻きつくように配置されるシール部材である。内壁シール322はウレタンスポンジからなる弾性部材である。内壁シール322は、コンテナ本体37の内周面37Kと移動壁32の外周面32Kとの間で圧縮変形する。また、内壁シール322は、コンテナ本体37の内周面37Kに対して摺動可能に密接して配置される。内壁シール322によって、収容空間37Sのトナーが、コンテナ本体37の内周面37Kと移動壁32の外周面32Kとの間から、移動壁32よりも移動方向上流側に流出することが防止される。内壁シール322は、接着剤や超音波溶着などによって移動壁32に固定される。
シャフトシール323は、軸受部32Jにおいて雌螺旋部320Dよりも移動壁32の移動方向先端側に固定されている(図5、図7)。シャフトシール323はウレタンスポンジからなる弾性部材である。シャフトシール323は、雌螺旋部320Dよりも先に雄螺旋部333に接触し、雄螺旋部333に付着したトナーを清掃する。このため、雄螺旋部333と雌螺旋部320Dとの間でトナーが凝集することが抑止され、移動壁32の移動が安定して実現される。また、シャフトシール323はリング形状を有するため、シャフト33の周方向全体に亘ってシャフト33に密着する。このため、収容空間37Sのトナーが軸受部32Jを通って移動壁32よりも移動方向上流側に流出することが防止される。
シャフト33は、内部空間37Hにおいて第1方向に延びるようにコンテナ本体37の右壁375および蓋部31に回転可能に支持されている。シャフト33は、第1シャフト端部331と、第2シャフト端部332と、雄螺旋部333と、移動壁停止部334と、を備える。
図5を参照して、第1シャフト端部331は、本体軸受部37Jを貫通して右側に突出したシャフト33の右端部である。第2シャフト端部332は、シャフト33の左端部である。第2シャフト端部332は、蓋部31に形成された蓋軸穴部31Jに軸支される。
雄螺旋部333は、内部空間37Hにおいてシャフト33の外周面に形成された螺旋状のねじ部である。本実施形態では、雄螺旋部333は、図5に示すようにシャフト33のうち蓋部31に隣接する領域から、トナー排出口377よりも第1方向(図5の矢印DA)上流側の領域まで配置されている。移動壁停止部334は、雄螺旋部333の第1方向下流側に連続して配置されている。移動壁停止部334は、内部空間37H内のシャフト33において雄螺旋部333が部分的に欠落された軸部分のみの領域である。
攪拌部材35(図5)は、トナー排出口377の上方において、右壁375に沿って配置される。攪拌部材35は、収容空間37S内のトナーを攪拌するとともに、トナー排出口377からトナーを送り出す。本実施形態では、攪拌部材35は、シャフト33回りに、かつ、シャフト33に対して相対的に回転する。図6において、攪拌部材35は矢印DB方向に回転される。攪拌部材35は、攪拌軸受部351と、攪拌支持部352と、攪拌羽根353と、を備える。
攪拌軸受部351は、シャフト33に外嵌される円筒形状からなる。攪拌軸受部351はコンテナ本体37の収容空間37S側から本体軸受部37Jに挿通される。この結果、攪拌軸受部351の右端側は、本体軸受部37Jを貫通して右壁375(本体軸受部37J)よりもコンテナ本体37の外側に露出する。一方、攪拌軸受部351の左端側は、収容空間37S内に配置される。
攪拌支持部352は、円筒状の攪拌軸受部351の左端側からシャフト33の回転における径方向に突設される突片である。攪拌支持部352は、右壁375に沿って、第1方向に面して配置される。攪拌支持部352は、収容空間37Sにおいてシャフト33回りに回転する。特に、本実施形態では、攪拌支持部352は、一対配置されている(図6)。一対の攪拌支持部352は、径方向において互いに反対側に向かって延びるように配置されており、径方向外側に向かって周方向の幅が広く設定されたプロペラ形状を備えている(図7)。
攪拌羽根353は、一対の攪拌支持部352から、左側(第1方向上流側)に向かって突設された羽根部材である。図6、図7に示すように、攪拌羽根353は、攪拌部材35の回転における周方向に間隔をおくように、各攪拌支持部352から2つずつ突設されている。攪拌羽根353は、トナー排出口377の上方を周回しながら、トナー排出口377の周辺のトナーを攪拌するとともに、トナー排出口377からトナーを排出する。
第1ギア381は、攪拌部材35の攪拌軸受部351に連結され、攪拌部材35に回転駆動力を伝達する。第1ギア381は、現像装置20の不図示の伝達ギアを介して不図示のモーターに連結される。また、攪拌部材35は、現像動作時に現像装置20の現像ローラー21と同期して回転制御される。
第2ギア382は、シャフト33に回転駆動力を伝達する。第2ギア382は、攪拌軸受部351を貫通したシャフト33の先端部(第1シャフト端部331)に連結(固定)されている。第2ギア382は、現像装置20の不図示の伝達ギアを介して不図示のモーターに連結される。攪拌部材35とは独立してシャフト33が回転制御され、移動壁32が第1方向に移動する。
カバー39は、コンテナ本体37の突出壁376に装着される。カバー39は、第1ギア381および第2ギア382の周方向の一部を外部に露出させ、かつ、第1ギア381および第2ギア382の周方向の他の部分を覆う機能を備えている。
トナーセンサーは、コンテナ本体37の底部371に配置されるセンサーである。トナーセンサーは、周方向においてトナー排出口377に隣接して配置されている。トナーセンサーは、収容空間37Sのトナーを検出することで、HIGH信号(+5V)を出力する。また、収容空間37Sのうちトナーセンサーが対向する領域にトナーがほとんど存在しない場合には、トナーセンサーはLOW信号(0V)を出力する。トナーセンサーの出力信号は、不図示の制御部によって参照される。
<移動壁の移動について>
新しいトナーコンテナ30がプリンター100に装着されると、第2ギア382を介して、シャフト33が回転駆動される。この結果、シャフト33の雄螺旋部333と移動壁32の雌螺旋部320Dとの係合によって、初期位置に配置されていた移動壁32が第1方向(図5乃至図7の矢印DA)にトナー排出口377に向かって移動する。
やがて、移動壁32が初期位置から右方に所定の距離だけ移動すると、収容空間37Sがトナーで充満され、トナーセンサーが充満状態に応じたHIGH信号を出力する。制御部は、トナーセンサーから出力されたHIGH信号を受けて、移動壁32を停止させる。
前述のように、本実施形態では、図4に示すように体積補給型のトナー補給形式が採用されている。このため、現像装置20側の滞留部29(図4)がトナー補給口25を下方から封止している場合、トナーコンテナ30から補給トナーは落下しにくい。一方、現像装置20の現像ローラー21から感光体ドラム121にトナーが供給され、滞留部29のトナーが減少すると、トナー排出口377からトナー補給口25を介して現像装置20にトナーが流入する。この結果、トナーコンテナ30の収容空間37Sでは、トナーセンサーの周辺のトナーが消失するため、トナーセンサーがLOW信号を出力する。該信号を受けて、制御部は、トナーセンサーがHIGH信号を出力するまで、移動壁32をトナー排出口377に向かって更に移動させる。
なお、現像装置20における現像動作に応じて、制御部は、攪拌部材35を回転させる。この結果、収容空間37Sの右端側に配置された攪拌部材35がシャフト33回りに回転するため、トナー排出口377の上方のトナーが安定して攪拌される。このため、前記トナーの流動性が増し、トナーが安定してトナー排出口377から落下する。
トナーコンテナ30の収容空間37Sのトナーが使用され続けると、やがて移動壁32はトナー排出口377の直前の最終位置に至る。このように、移動壁32が第1方向に徐々に移動していくことで、収容空間37S内のトナーが移動壁32に押圧されながら、トナー排出口377まで搬送される。この際、移動壁32が最終位置に至るまでの間、収容空間37Sが徐々に縮小されていく。したがって、トナーコンテナ30の内部において、トナーが残留する空間自体が徐々に消失される。この結果、収容空間の容積が変化しない従来のトナーコンテナと比較して、使用終了時に、コンテナ本体37の収容空間37Sに残留するトナー量が減少される。
本実施形態では、移動壁32の最終位置として、移動壁32はトナー排出口377よりも僅かに第1方向上流側で停止する。詳しくは、移動壁32の移動に伴って移動壁32の軸受部32Jが移動壁停止部334に至ると、雄螺旋部333と雌螺旋部320Dとの係合が解除される。この結果、シャフト33から移動壁32への移動力の伝達が失われ、移動壁32が最終位置において停止する。
図8は、本実施形態に係るトナーコンテナ30の移動壁32の斜視図である。また、図9は、図5(図8)のトナーコンテナ30の移動壁32の一部を拡大した拡大断面図である。図8を参照して、内壁シール322は、テープ状のシール部材からなり、移動壁32の外周面32Kに巻きつけられる。詳しくは、内壁シール322は、第1シール端部322Aと、第1シール端部322Aとは反対側の第2シール端部322Bと、を備える。そして、内壁シール322の第1シール端部322Aが、移動壁32の上面部に固定された後、内壁シール322のうち第1シール端部322Aと第2シール端部322Bとの間の部分が移動壁32の外周面32Kに巻きつけられながら固定される。更に、内壁シール322の第2シール端部322Bが第1シール端部322Aに重なるように、移動壁32の上面部に固定される。この際、図8に示すように、第2シール端部322Bの基端部付近には、屈曲部322Kが形成されている。したがって、第2シール端部322Bは、第1シール端部322Aの第1方向DA上流側において、第1シール端部322Aに対向するように配置される。なお、第1シール端部322Aと第2シール端部322Bとが互いに対向する部分が、対向部322Hと定義される。対向部322Hは、移動壁32の上面部において、第1方向DA(左右方向)と交差(直交)するように前後方向に延びている。
なお、内壁シール322のうち第1シール端部322Aと屈曲部322Kとの間の領域は、第1方向DAにおいて第1シール端部322Aと同じ位置(移動壁32の第1方向下流側端部)に配置されている(図8)。そして、内壁シール322のうち第2シール端部322Bのみが、第1シール端部322Aよりも第1方向DA上流側に突出するように配置されている。この結果、内壁シール322が移動壁32の外周面32Kに巻きつけられる際には、作業者は、屈曲部322Kを第1シール端部322Aに近づけるように、内壁シール322を移動壁32に巻きつけた後、第2シール端部322Bを移動壁32の外周面32Kに固定すればよい。
一方、図9を参照して、移動壁32は、傾斜部32Lを備える。傾斜部32Lは、移動壁32の上面部のうち第1方向DAの下流側部分に形成されている。傾斜部32Lは、第1方向DAに沿って先上がりに傾斜する傾斜面を有している。換言すれば、傾斜部32Lは、第1シール端部322Aに対向する、移動壁32の上面部の一部が、上方に向かって突出することで形成されている(突起部)。そして、傾斜部32Lは、内壁シール322の第1シール端部322Aが移動壁32に固定(接着)される領域に形成されている。なお、傾斜部32Lは、前後方向において対向部322H(図8)の長さ以上の範囲に設けられることが望ましい。また、傾斜部32Lは、移動壁32と一体であっても別体であってもよい。
このように、本実施形態では、テープ状の内壁シール322が移動壁32の外周面32Kに巻きつけられる。このため、予めリング状に形成された他の内壁シールが移動壁32の外周面に嵌め込まれる態様と比較して、装着時に内壁シールの捲れが発生することが抑止される。
一方、このような内壁シール322の構成においては、必然的に第1シール端部322Aと第2シール端部322Bとが重なる部分が発生する。このような部分では、トナーの漏れ、特に、収容空間37Sから移動壁32の上流側に向かってトナーが漏れやすくなる。本実施形態では、このような問題を解決するために、第1シール端部322Aと第2シール端部322Bとが対向する対向部322Hが、移動壁32の上面部に配置されている。収容空間37Sのうち移動壁32の上面部周辺では、移動壁32の下面部の周辺と比較して、トナーの量が少ない。このため、対向部322Hを通じて、トナーが移動壁32よりも第1方向DAの上流側に漏れ出すことが抑止される。
更に、本実施形態では、移動壁32が傾斜部32L(圧縮促進部)を備えている。傾斜部32Lによって、第2シール端部322Bと比較して、第1シール端部322Aの圧縮量が大きく設定される。換言すれば、傾斜部32Lは、第1シール端部322Aがコンテナ本体37の内周面37Kと移動壁32の外周面32Kとの間で圧縮される圧縮量が、第2シール端部322Bがコンテナ本体37の内周面37Kと移動壁32の外周面32Kとの間で圧縮される圧縮量よりも大きくなるように第1シール端部322Aを押圧する。
また、傾斜部32Lの傾斜面は、第2シール端部322B側に向かって面している。換言すれば、傾斜部32Lの傾斜面は、第1方向DA下流側に向かって先上がりに傾斜している。このため、圧縮された第1シール端部322Aは、第2シール端部322Bに近づくように変形し、対向部322Hの隙間が封止される(塞がれる)。この結果、対向部322Hを通じて収容空間37Sのトナーが漏れ出すことが更に抑止される。このように、本実施形態では、移動壁32に簡易な突起部(傾斜部32L)を設けることによって、内壁シール322の第1シール端部322Aと第2シール端部322Bとの間からトナーが漏れることを抑止することができる。
また、本実施形態では、前述のように、コンテナ本体37の内周面37Kが第1方向下流側に向かって緩やかに傾斜している。当該傾斜は、移動壁32の初期位置から最終位置に向かって、コンテナ本体37の内径が次第に小さくなるように設定されている。このため、第2シール端部322Bよりも収容空間37Sに近い第1シール端部322Aの圧縮量が大きく設定され、トナー漏れが安定して抑止される。また、移動壁32が移動するにつれて、内壁シール322(第1シール端部322A)の圧縮量が増大する。したがって、トナーコンテナ30の使用に連れて、内壁シール322が劣化した場合でも、内壁シール322の圧縮および封止性能を維持することができる。この結果、トナーの漏れが安定して抑止される。
更に、本実施形態では、前述のように体積補給型のトナー補給形式が採用されている(図5)。このような構成においては、トナーコンテナ30の収容空間37Sに収容されるトナーの自重が、トナー補給口25の周辺のトナーに付与されることで、安定したトナー補給が維持される。一方、収容空間37S内のトナーが移動壁32よりも上流側に漏れ出した場合、収容空間37Sのトナーがトナー補給口25の周辺のトナーを押圧する押圧力が不足し、トナー補給(濃度安定性確保)が不安定となる。したがって、本実施形態のように、内壁シール322が第1シール端部322Aおよび第2シール端部322Bを備え、更に、移動壁32が傾斜部32Lを備えることで、安定したトナー補給が実現可能とされる。
以上、本発明の実施形態に係るトナーコンテナ30を備えたプリンター100について説明した。このような構成によれば、使用終了時に、コンテナ本体37の収容空間37Sに残留するトナーの量が減少される。このため、トナーコンテナ30のトナーが効率的に現像装置20に補給されながら、感光体ドラム121にトナー像が形成されるとともに、シートSに安定して画像が形成される。更に、移動壁32の外周面32Kとコンテナ本体37の内周面37Kとの間からトナーが移動壁32の移動方向上流側に漏れ出すことが抑止される。一方、本発明はこれらに限定されるものではなく、例えば次のような変形実施形態を採用することができる。
(1)上記の実施形態では、プリンター100としてモノクロプリンターをもって説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。特に、プリンター100がタンデム式のカラープリンターの場合には、プリンター100の開閉カバー100C(図1)が開放された後、複数色のトナーに対応してそれぞれのトナーコンテナ30が上方から隣接するように筐体101内に装着されてもよい。
(2)また、上記の実施形態では、移動壁32が、蓋部31側から右壁375側に向かって移動する態様にて説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。移動壁32は、右壁375側から蓋部31側に向かって移動する態様でもよい。
(3)また、上記の実施形態では、移動壁32の傾斜部32Lが移動壁32の上面部に形成される態様にて説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。図10は、本発明の変形実施形態に係る現像剤収容容器の移動壁32の一部を拡大した拡大断面図である。図10では、移動壁32の下面部にも傾斜部32Lが形成されている。すなわち、本変形実施形態では、傾斜部32Lは、移動壁32の外周面32Kにおいて、周方向全体に亘って形成されている。このような構成においても、対向部322Hを通じて収容空間37Sのトナーが漏れ出すことが更に抑止される。また、内壁シール322の圧縮量(変形量)が周方向全体に亘って均一化されるため、内壁シール322の封止性能が安定して維持され、トナーの漏れを安定して抑止することができる。更に、内壁シール322が周方向において部分的に大きく変形することが抑止されるため、移動壁32が第1方向に対して垂直な姿勢に維持され、移動壁32の移動が安定して実現される。
(4)また、図11は、本発明の変形実施形態に係る現像剤収容容器の移動壁34の斜視図である。移動壁34は、搬送壁部340と、外周壁部341と、内壁シール342と、シャフトシール343と、補給孔キャップ344と、移動壁軸穴部34Jと、外周面34Kと、を備える。
搬送壁部340は、コンテナ本体37の内周面37Kとともに収容空間37Sを画定する壁部である。特に、搬送壁部340は、シャフト33に垂直な搬送面340Sを備える。搬送面340Sは、移動壁34の移動に伴って、収容空間37S内のトナーを押圧しながら搬送する。搬送壁部340は、更に、軸受部340Aと、トナー補給孔340B(現像剤充填口)と、を備える。軸受部340Aは、搬送壁部340の略中央部に形成された軸受部である。軸受部340Aは移動壁34を保持しながら第1方向に沿って移動する。前述のシャフト33は、この軸受部340Aに挿通される。トナー補給孔340Bは、軸受部340Aの上方において、第1方向に沿って搬送壁部340を貫通するように形成される。移動壁34がコンテナ本体37に装着されると、トナー補給孔340Bは収容空間37Sに連通する。トナーコンテナ30が製造される際に、トナー補給孔340Bから収容空間37Sに補給トナーが充填される。
外周壁部341は、搬送壁部340の外周縁から収容空間37Sとは反対側、すなわち、移動壁34の移動方向上流側に向かって突設されている。外周壁部341は、コンテナ本体37の内周面37Kに対向して配置される。外周壁部341は、複数のリブ341Aを備える。複数のリブ341Aは、外周壁部341において第1方向に沿って延設されたリブ部材である。複数のリブ341Aは、外周壁部341の周方向に間隔をおいて配置されている。リブ341Aは、コンテナ本体37の内周面37Kに僅かに接触し、コンテナ本体37の内部において移動壁34が第1方向に対して傾斜することを防止する機能を備える。
補給孔キャップ344は、図11に示すように、外周壁部341の内側を介してトナー補給孔340Bに装着され、トナー補給孔340Bを封止する。トナー補給孔340Bから補給トナーが収容空間37Sに充填された後、補給孔キャップ344がトナー補給孔340Bに装着される。この結果、トナー補給孔340Bからトナーが漏れ出すことが防止される。
内壁シール342は、外周壁部341の搬送壁部340側において、搬送壁部340の周囲を覆うように配置されるシール部材である。図11に示すように、本変形実施形態においても、内壁シール342の第1シール端部342Aが、搬送壁部340の上部に固定された後、内壁シール342が搬送壁部340の回りに巻きつけられながら固定される。そして、内壁シール342の第2シール端部342Bが第1シール端部342Aに重なるように固定される。内壁シール342は、コンテナ本体37の内周部37Kと移動壁34との間で圧縮変形する。内壁シール342によって、収容空間31Sのトナーが、コンテナ本体31の内周部31Kと移動壁34との間から、移動壁34よりも移動方向上流側に流出することが防止される。なお、本変形実施形態においても、移動壁34の外周面の少なくとも一部には、不図示の傾斜部(先の実施形態の傾斜部32L)が形成されている。このため、第1シール端部342Aと第2シール端部342Bとの間の隙間からトナーが漏れ出すことが更に防止される。また、図10に示すように、第2シール端部342Bの基端部342Kは、前後方向に対して僅かに傾斜するように延びるものでも良い。一方、図8に示すように、内壁シール322の屈曲部322Kが直角(略直角でもよい)に屈曲され、当該屈曲部322Kに第1シール端部322Aが嵌りこむように配置されることで、対向部322Hへのトナーの進入が更に防止される。この際、傾斜部32Lが屈曲部322Kの下方にも形成されることで、屈曲部322Kと第1シール端部322Aとの間の隙間がつぶれやすいため、より好ましい。