JP2018045873A - 有機el表示装置およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】水分の膜水平方向への拡散を抑制し、ダークスポットの発生を抑えた有機EL表示装置を実現する。【解決手段】一面10a上に陽極20を備える基板10と、複数個の第1のバンク60と、第1のバンク60により囲まれた陽極20上に設けられ、発光媒介層30、陰極40、封止層50をこの順に積層してなる副画素101、102、103とを含む有機EL表示装置において、第2のバンク70を設ける。このような構成において、一面10a上に繰り返し配列された副画素101、102、103を、第2のバンク70により区画する。そして、隣接する第1のバンク60同士の間および第1のバンク60と第2のバンク70との間の基板10の一面10aを露出させ、陰極40、封止層50を当該露出した一面10a上に形成する。これにより、当該露出した一面10a上に形成された陰極40および封止層50により副画素101、102、103の周囲を包囲する。【選択図】図2

Description

本発明は、複数の画素を有する有機EL(エレクトロルミネッセンス)表示装置およびその製造方法に関する。
従来より、一面を有する基板の一面上に陽極を有し、当該陽極のうちバンクに区画された領域と陰極との間に機能層、例えば正孔注入層、正孔輸送層、発光層、電子注入層が積層された画素と呼ばれる複数の発光領域を備える有機EL表示装置が知られている。有機EL表示装置における複数個の画素は、陽極のうちバンクにより区画された一部の領域に形成され、それぞれ離れて配置されている。
ここで、機能層として用いられる有機EL材料のうち特に発光層に用いられる材料、すなわち発光層材料は、水分や酸素に対して活性であるため、水分等に暴露された場合には当該水分等と反応して劣化しやすい。当該発光層材料が水分等により劣化した場合、有機EL表示装置の画素において当該劣化した範囲がダークスポットと呼ばれる未発光領域となってしまう。このようなダークスポットの発生を抑制するために、水分のバリア性が高い無機材料などの封止材料から構成される封止層を陰極上に形成し、水分が侵入しにくい構造の有機EL表示装置とすることが一般的である。
このような有機EL表示装置は、一般的に、発光領域がバンクにより画素として区画されているものの、各画素のすべてが陰極の形成面側に設けられた1つの封止層により覆われた構造とされている。つまり、当該有機EL表示装置は、基板の一面に対する法線方向、すなわち積層方向については陰極上に設けられた封止層により各画素が覆われており、基板の一面に対して平行な方向、すなわち膜水平方向については機能層により各画素が繋がった構造とされている。
しかし、有機EL表示装置に用いられる機能層については、有機材料であるため、水分のバリア性が低い。そのため、このような封止構造では、水分が封止層から各画素側へ侵入しにくいものの、水分が封止層を通過して侵入した場合には、侵入した水分が機能層を通じて膜水平方向に広がってしまう。したがって、このような構造の有機EL表示装置においては、広範囲にダークスポットが形成されることを防ぐことができない。
このような課題を解決する構造を有する有機EL表示装置としては、特許文献1に記載されたものが挙げられる。特許文献1に記載の有機EL表示装置は、基本的には上記のような構造であるが、これに加えて複数の画素に区画するバンク上の間に逆テーパ形状の分離体が形成されてなる。そして、バンクと分離体の側壁は、無機材料により構成されている。これにより、特許文献1に記載の有機EL表示装置における有機EL材料は、画素ごとに、水分のバリア性が高い無機材料からなる陽極、陰極、バンクおよび分離体により包囲されている。つまり、画素ごとに封止された空間が区画されているため、水分が封止層を通過して侵入した場合であっても、侵入した水分が周囲の封止層に遮られて膜水平方向へ拡散しにくい。このように各画素が封止層により区画された構造とすることで、広範囲にダークスポットが形成されることを抑制できる有機EL表示装置となる。
特開2010−27500号公報
しかしながら、特許文献1に記載の有機EL表示装置は、侵入した水分が膜水平方向に広がりにくいものの、バンク上に新たに分離体を形成することから、バンクと分離体との密着の信頼性を確保しなければならない。また、分離体は水分のバリア性が高い材料を用いなければならないため、材料選択の自由度が制限されてしまう。
本発明は、上記の点に鑑みてなされたものであり、バンク上に新たな膜を追加せず、各画素がバリア性の高い膜に囲まれた構造とし、水分の膜水平方向への拡散とダークスポットの発生を抑えた有機EL表示装置およびその製造方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の有機EL表示装置は、一面(10a)を有する基板(10)と、一面上に設けられた陽極(20)と、一面側に複数個設けられると共に、複数個それぞれが離れて配置され、一面に対する法線方向から見て陽極上において枠体状に設けられた第1のバンク(60)と、一面に対して平行な面内において一方向を縦方向(Y1)、縦方向と直交する方向を横方向(Y2)として、一面側に設けられ、少なくとも複数個の第1のバンクのうち縦方向において隣接する2つの第1のバンクの間に形成された複数個の第2のバンク(70)と、一面に対する法線方向から見て、一面上にて縦方向および横方向に繰り返し配列され、陽極のうち第1のバンクにより囲まれた領域であって、第1のバンクから露出している領域上に、発光媒介層(30)、陰極(40)、封止層(50)が少なくともこの順に配置されてなる副画素(101、102、103)を有してなる複数個の主画素(100)と、を含む。このような構成において、副画素は、法線方向から見て、発光媒介層から露出した一面のうち縦方向に沿って隣接する副画素同士の間の第1の領域上に設けられた封止層と、発光媒介層から露出した一面のうち横方向に沿って隣接する副画素同士の間の第2の領域上に設けられた複合層とにより周囲を囲まれている。そして、複合層は、陰極と封止層とを有してなり、第2の領域のうち少なくとも一部の領域上に形成された陰極が封止層により覆われた構造とされている。
これにより、各副画素のそれぞれが、横方向においては複合層により、縦方向においては封止層により、周囲を囲まれ、発光領域の一部に水分が侵入した場合であっても、侵入した水分が膜水平方向に拡散することを抑制できる有機EL表示装置となる。つまり、第1のバンクの上に各副画素の周囲を囲む別の膜を設けることなく、各副画素のそれぞれが水分のバリア性の高い膜に囲まれることで、侵入した水分の膜水平方向への拡散を抑制し、ダークスポットを抑制できる有機EL表示装置となる。
請求項6に記載の有機EL表示装置の製造方法は、一面(10a)を有し、一面上に陽極(20)を備えた基板(10)を用意することと、一面に対して平行な面内において一方向を縦方向(Y1)、縦方向と直交する方向を横方向(Y2)として、一面上にて縦方向および横方向に繰り返し配列するように、陽極上に枠体状の第1のバンク(60)を複数個形成することと、陽極のうち第1のバンクに囲まれた領域であって第1のバンクから露出している領域上に、発光媒介層(30)、陰極(40)、封止層(50)をこの順に形成してなる副画素(101、102、103)を設けつつ、副画素により構成された主画素(100)を複数個形成することと、一面のうち縦方向に沿って隣接する2つの第1のバンクとの間に第2のバンク(70)を形成することにより、発光媒介層の形成後においても、一面のうち縦方向に沿って隣接する第1のバンクと第2のバンクとの間の第1の領域を発光媒介層から少なくとも部分的に露出させることと、を含む。このような製造方法において、発光媒介層を形成することにおいては、縦方向に沿って繰り返し配列した第1のバンク上に発光媒介層の塗液をストライプ状に塗布することにより、一面のうち横方向において隣接する第1のバンク同士の間の第2の領域を発光媒介層から露出させ、副画素を形成することにおいては、法線方向から見て、発光媒介層から露出した第1の領域を含む領域上に封止層を形成し、発光媒介層から露出した第2の領域を含む領域上に複合層を形成し、第1の領域に設けられた封止層と第2の領域に設けられた複合層とにより副画素のそれぞれが囲まれるように形成し、複合層を形成することにおいては、第2の領域のうち少なくとも一部の領域に陰極を形成し、第2の領域に設けた陰極を覆うように封止層を形成する。
当該製造方法により製造された有機EL表示装置は、各副画素のそれぞれが、横方向においては複合層により、縦方向においては封止層により、周囲を囲まれた構造となる。つまり、第1のバンクの上に各副画素の周囲を囲む別の膜を設けることなく、発光領域の一部に水分が侵入した場合であっても、侵入した水分が膜水平方向に拡散することを抑制できる有機EL表示装置を製造できる。
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係の一例を示すものである。
第1実施形態の画素の配列を示す上面レイアウト図である。 第1実施形態の縦方向における構成を示す断面図である。 第1実施形態の横方向における構成を示す断面図である。 発光媒介層材料の溶液の塗布および発光媒介層の形成を示す図である。 第1実施形態の第1のバンクのテーパ角と発光媒介層材料の溶液の状態を示す図である。 第2実施形態の第2のバンクを形成後における発光媒介層から封止層までの形成工程を示した図である。 他の実施形態の第2のバンクの形状を示す図である。 他の実施形態の第2のバンクの形状および当該形状の第2のバンクに対する塗液の挙動を示す図である。
以下、本発明の実施形態について図に基づいて説明する。なお、以下の各実施形態相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、同一符号を付して説明を行う。
(第1実施形態)
第1実施形態の有機EL表示装置について、図1〜図3を参照して述べる。図1で示すB、G、Rとは、有機EL表示装置が第1発光色、第2発光色、第3発光色の3つの発光色を有する場合におけるそれぞれの発光色、例えばB(Blue)、G(Green)、R(Red)を示している。また、図1では、本実施形態の有機EL表示装置における副画素101、102、103を有してなる主画素100の配列の例を示している。具体的には、縦方向をY1とし、横方向をY2とした場合に、基板10の上におけるY1、Y2の方向に沿って、主画素100が繰り返し配列しており、この主画素100間の区画を図1では破線で示している。なお、図1では、主画素100および各副画素101、102、103の配列をわかりやすくするために簡略化しており、他の構成要素については省略している。図2では、図1で示す一点鎖線II−II間の断面構成を示している。図3では、図1で示す一点鎖線III−III間の断面構成を示している。
本実施形態の有機EL表示装置は、図1、図2に示すように基板10の一面10a上に形成された陽極20、発光媒介層30、陰極40および封止層50が順次積層されてなる副画素101、102、103を複数備える。複数の副画素101、102、103は、図1に示すように、陽極20上であって、枠体状の第1のバンク60により囲まれた各領域に設けられている。
本実施形態では、主画素100を構成する副画素101、102、103は、3つの異なる発光色、例えば青、緑、赤の発光領域とされている。すなわち、青の発光領域の副画素101、緑の発光領域の副画素102、赤の発光領域の副画素103により主画素100が構成されている(以下、それぞれ「青の副画素101」、「緑の副画素102」、「赤の副画素103」という。)。主画素100は、これらの副画素101、102、103の輝度を調整することにより、様々な色として発光させられる。
また、本実施形態では、Y1方向において隣接する第1のバンク60同士に挟まれるように設けられ、Y2方向に沿って伸びるように第2のバンク70が形成されている。これにより、Y1方向に沿って繰り返し配列している各主画素100が第2のバンク70により区画されている。
一面10aを有する基板10は、本実施形態の有機EL表示装置の支持体である。基板10には、例えばガラスなどの透明基板を用いることができるが、ガラスには限られず、樹脂基板や金属基板等様々なものを用いることができる。樹脂基板などを基板10として用いる場合には、必要に応じて、樹脂基板等に水分や酸素などの透過を抑制するバリア膜を形成したものを用いてもよい。
陽極20は、後述する発光媒介層30を機能させる電圧を印加するための電極であり、ホール注入電極として機能する。陽極20は、透明または半透明の電極を形成することのできる任意の導電性物質で構成される。具体的には、陽極20として酸化物を用いる場合、酸化物には、酸化インジウム錫(ITO)、酸化インジウム亜鉛(IZO)、酸化錫、酸化亜鉛、酸化インジウム、酸化亜鉛アルミニウム、酸化亜鉛ガリウム、酸化チタンニオブ等を用いることができる。このうち、ITOは、特に、低抵抗であること、耐溶剤性があること、透明性に優れていることなどの利点を有する材料である。
金属材料を陽極20として用いる場合には、基板10の一面10a上に、例えばアルミニウム、金、銀等の金属材料を蒸着したものが挙げられる。また、ポリアニリン等の有機半導体を用いて陽極20としても良い。さらに、ITO等の酸化物上に金属材料を成膜した積層体や金属材料上にITO等の酸化物を成膜した積層体を陽極20として用いても良い。
陽極20については、スパッタリングなどによって基板10の一面10a上に成膜することができる。必要に応じて、陽極20の成膜後にエッチングによってディスプレイなどにおいて要求される形状にパターニングしたり、UVオゾン処理やプラズマ処理などにより表面の活性化を行ったりしてもよい。
第1のバンク60は、図1に示すように、陽極20上に設けられ、陽極20を各副画素101、102、103の領域に区画する枠体状の隔壁である。第1のバンク60には、例えば所望の形状とするためによく用いられる材料である感光性材料を用いることができる。第1のバンク60として感光性材料を用いる場合には、ポジ型レジスト、ネガ型レジストのどちらの感光性材料を用いてもよく、市販されている材料を用いてもよい。感光性材料としては、例えばポリイミド系、アクリル樹脂系、ノボラック樹脂系、フルオレン系等を使用することができるが、他の材料を使用してもよい。また、本実施形態の有機EL表示装置の副画素101、102、103を発光させた場合におけるコントラストを上げる目的で、感光性材料に遮光性の材料を含有させてもよい。
なお、第1のバンク60が十分な絶縁性を有さない場合には、第1のバンク60を通じて陽極20と陰極40との間に電流が流れて短絡するなどの不具合が生じ得るため、第1のバンク60を形成する感光性材料は、絶縁性を有する必要がある。
第1のバンク60は、膜厚が0.5μmから5.0μmの範囲内であることが好ましい。第1のバンク60の膜厚が低すぎると、隣接画素間で発光媒介層30経由でのリーク電流の発生や短絡発生、異なる発光色の有機発光材料の混合による混色などが生じ得るためである。また、第1のバンク60の膜厚が厚すぎると、後述する発光媒介層30の塗布工程で陽極20が第1のバンク60から露出した領域に接液しにくいなどの支障をきたすおそれがあり、必要以上に第1のバンク60を厚く形成する理由もないためである。
第1のバンク60は、陽極20を備える基板10上に、例えば感光性材料を塗布した後、パターン露光および現像を行って隔壁パターンを形成して乾燥を行うフォトリソグラフィ法により形成される。具体的には、感光性材料の塗布工程においては、例えばスピンコーター、バーコーター、ロールコーター、ダイコーター、グラビアコーター等の公知の塗布方法を用いている。パターン露光、現像の工程においては、従来公知の露光、現像方法により第1のバンク60のパターンを形成できる。乾燥工程においては、例えばオーブン、ホットプレート等の従来公知の方法により第1のバンク60を乾燥させることができる。
第1のバンク60は、第1のバンク60に傾斜面を設け、第1のバンク60のうち基板10の一面10aと接する裏面60aの端部が当該裏面60aの反対面である表面60bの端部よりも突き出た形状、すなわち順テーパ形状とされることが好ましい。これにより、Y2方向に繰り返し配列された各副画素101、102、103が、Y2方向においては陰極40および封止層50により囲まれた構造となり、Y2方向への水分の拡散を抑制できるためである。具体的には、後述する封止構造にて説明する。なお、第1のバンク60の側面に任意の角度の傾斜を設ける場合には、パターン露光を任意の角度を付けて行った後に現像を行う等の公知の方法により行うことができる。
第2のバンク70は、図1に示すように、Y2方向に沿って伸びるように設けられ、Y1方向に沿って繰り返し配列されている各主画素100を区画するために設けられる隔壁である。また、第2のバンク70は、Y1方向において各副画素101、102、103のそれぞれを囲む後述の封止層50を形成するために設けられる隔壁である。第2のバンク70に用いることができる材料や第2のバンク70の形成工程については、第1のバンク60で述べたのとほぼ同様であるため、ここでは第1のバンク60との相違点について主に説明する。
第2のバンク70として感光性材料を用いる場合には、第1のバンク60として用いる感光性材料と異なる感光性材料であって、第2のバンク70の形成工程において第1のバンク60に対する影響が小さい感光性材料を使用することが好ましい。第1のバンク60の形成後に第1のバンク60と同様の工程により形成される第2のバンク70の形成工程において、感光性材料の塗布で第1のバンク60が溶解したり、パターン露光・現像で第1のバンク60が不要にエッチングされたりすることを防ぐためである。
第2のバンク70は、第2のバンク70のうち基板10の一面10aと接する面を裏面70aとし、裏面70aの反対面を表面70bとした場合において、表面70bの端部が裏面70aの端部よりも突き出た形状、すなわち逆テーパの形状とすることが好ましい。これにより、Y1方向に繰り返し配列された各副画素101、102、103のそれぞれがY1方向において封止層50により囲まれた構造となり、Y1方向への水分の拡散を抑制できるためである。第2のバンク70の形状と封止構造との関係については、後述する封止構造についての説明で具体的に述べる。
第2のバンク70は、膜厚が3μmから6μmの範囲内であることが好ましい。第2のバンク70の膜厚が低すぎると、Y1方向に沿って隣接する第1のバンク同士の間の領域に発光媒介層材料を溶かした溶液(以下「塗液30a」という。)が流れ込むことを抑制できないためである。また、第2のバンク70の膜厚が厚すぎると、後述する塗液30aの塗布工程で各副画素101、102、103を形成する領域に接液しにくいなどの支障をきたすおそれがあり、必要以上に第2のバンク70を厚く形成する理由もないためである。
発光媒介層30は、電圧が印加された際に陽極20側から正孔が注入されると共に、陰極40側から電子が注入され、これらの正孔と電子とが再結合したときに生じるエネルギーの一部を光に変換する機能層である。具体的には、発光媒介層30は、陽極20と陰極40との間に設けられ、本実施形態では例えば正孔注入層、正孔輸送層、発光層などがこの順に積層された構成とされている。
正孔注入層は、電圧が印加された際に正孔を発生させ、正孔注入層の上に接して設けられる正孔輸送層に発生した正孔を注入する層である。正孔注入層については、正孔輸送性を有する物質で構成することができる。正孔輸送性を有する物質としては、例えばPEDOT(poly(3,4−ethylenedioxythiophene)の略称)などが挙げられる。
正孔注入層の材料としては、正孔輸送層および発光層の材料を溶かす溶媒に溶けないかもしくは溶解性が小さいものを使用することが好ましい。正孔注入層上に正孔輸送層、発光層が順次積層された構成となっているため、正孔注入層の材料として正孔輸送層および発光層の材料を溶かす溶媒によく溶解するものを使用すると、正孔輸送層や発光層の積層が困難になるためである。
なお、正孔注入層の材料のガラス転移点またはガラス転移点のない材料の場合にはその融点が、後述する正孔輸送層および発光層の乾燥温度よりも高いことが好ましい。正孔輸送層および発光層の乾燥工程における正孔注入層への熱的ダメージを抑制できるためである。
正孔注入層は、正孔注入層材料を溶かした溶液(以下「正孔注入層塗液」という。)を第1のバンク60および第2のバンク70が形成された基板10上に塗布した後、溶媒を乾燥して除去することにより形成される。具体的には、塗布工程においては、例えばディスペンサー法、インクジェット法、凸版印刷法、転写法等の従来公知の方法により正孔注入層塗液を例えばY1方向に沿って部分的に塗布することができる。具体的には、例えば凸版印刷法により、Y1方向に繰り返し配列される各副画素101、102、103を形成する領域に塗布することで、正孔注入層塗液をストライプ状に塗布できる。また、上記のような部分的に塗布できる方法であれば、上記の方法に限られず、他の公知の塗布方法を用いてもよい。乾燥工程においては、例えばオーブン、ホットプレート等の従来公知の方法により正孔注入層塗液の溶媒を乾燥して除去することができる。
正孔輸送層は、正孔注入層から注入された正孔を、正孔輸送層の上に接して設けられる発光層に輸送するための層である。正孔輸送層は、正孔輸送性を有する物質で構成される。正孔輸送性を有する物質としては、例えば1,3,5−トリス[N,N−ビス(4’−メチル−4−ビフェニリル)アミノ]ベンゼンなどが挙げられる。
正孔輸送層の材料のガラス転移点またはガラス転移点のない材料の場合にはその融点が、次に積層される発光層の乾燥温度よりも高いことが好ましい。発光層の乾燥温度による正孔輸送層への熱的ダメージを抑制できるためである。
正孔輸送層の材料としては、発光層の材料を溶かす溶媒に溶けないかもしくは溶解性が小さいものを使用することが好ましい。正孔輸送層の材料として発光層の材料を溶かす溶媒によく溶解するものを使用すると、次に積層する発光層の成膜が困難になるからである。
なお、正孔輸送層は、正孔注入層と同様の工程により形成されるが、正孔輸送層として架橋性の官能基を有する材料を用いる場合には、上記の工程に加えて発光層の材料を溶かす溶媒に対して不溶化するための加熱処理がなされてもよい。
発光層は、陽極20側から輸送された正孔と陰極40側から輸送された電子が再結合した際に生じるエネルギーの一部を光に変換するための層である。発光層には、高分子材料や低分子材料もしくはこれらの混合物を用いることができるが、高分子材料を用いることが好ましい。発光層の材料を溶かした溶液を塗布する際に、高分子材料のほうが低分子材料よりも、特性低下の要因となり得る他の材料の添加をすることなく、塗布方法に適した溶液調整、例えば粘度調整などを行うのに適しているためである。発光層には、蛍光性発光材料や燐光性発光材料もしくはこれらの混合物を用いることができる。
なお、発光層は、正孔注入層や正孔輸送層と同様の工程により形成されるが、水分や酸素に弱い発光層の材料へのダメージを軽減するため、窒素ガスやアルゴンガスなどの不活性ガスなど非酸化雰囲気中にて塗布および乾燥を行うことが好ましい。また、発光色ごとに発光層材料を変更してストライプ状に成膜することで、本実施形態の有機EL表示装置は、図1に示すように各副画素101、102、103のうち同じ発光色同士がY1方向に繰り返し配列された構造とされる。
陰極40は、発光層の上に配置され、発光層に電子を注入する電子注入層と陽極20と陰極40との間に配置された機能層に電圧を印加する電極層とが積層された層である。陰極40のうち電子注入層には、仕事関数の低い材料を用いること、すなわち発光層との仕事関数の差が小さくなる材料を用いることが好ましい。発光層と電子注入層との仕事関数の差を小さくすることで、電子を発光層に注入するためのエネルギー障壁が小さくなり、各副画素101、102、103を発光させるために要する電圧を低くできるためである。
具体的には、電子注入層としては、例えばアルカリ金属もしくはアルカリ土類金属、アルカリ金属もしくはアルカリ土類金属のハロゲン化物などを用いることができる。電極層としては、例えばAl、Agなどの導電性の金属材料などを用いることができる。より具体的には、陰極40としては、Al/Ca、Al/Ba、Al/Li、Al/LiF、Al/NaF、Al/CsF、Al/CaF、Al/Ca/LiF等の積層構造などが採用できる。また、これらの積層構造については、例えば真空蒸着法などによって形成することができる。なお、上記の例では、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アルカリ金属もしくはアルカリ土類金属のハロゲン化物が発光層側に積層されている。
封止層50は、外部の空気中にある水分が各副画素101、102、103内に侵入することを抑制するために陰極40上に形成され、水分に対するバリア層として機能する。封止層50は、水分のバリア性が高い無機材料、例えばAl、TiO、ZrO、AlTiOなどを含んだ構成とされている。封止層50は、上記のような無機材料だけで構成された無機層であってもよいが、異物の混入などにより無機層に欠陥が生じた場合には水分のバリア性が不十分となり得る。そのため、封止層50は、より水分のバリア性を高めるために無機層と樹脂層とが交互に積層された構成とされていてもよい。
具体的には、例えば陰極40上に第1の無機層、第1の樹脂層、第2の無機層、第2の樹脂層がこの順に積層された構成を封止層50とすることができる。このような構成とする場合、第1の無機層については、主に第1の樹脂層を成膜するための下地層として機能する。第1の樹脂層については、主に異物の混入などによる凹凸を平坦化する平坦化層として機能する。また、第2のバンク70の表面70bの端部が図2に示すように尖った形状となった場合に、第1の樹脂層が当該端部付近を覆うことで、次に当該端部の形状に沿って形成される第2の無機層に欠陥が生じにくくなる効果も期待できる。第2の無機層については、第2の樹脂層による平坦化された面に形成されるため、欠陥が発生しにくく、さらに水分のバリア性を高めるバリア層として機能する。第2の樹脂層については、第2の無機層を保護する保護層として機能する。このように封止層50を機能の異なる複数の層からなる積層構造とすることにより、無機層からなる封止層50よりも水分のバリア性を高くすることができる。
なお、第1の樹脂層に用いる樹脂材料としては、例えばポリイミド樹脂、エポキシ樹脂、アクリル樹脂などであって、平坦化のために用いられる従来公知の樹脂材料や市販されている平坦化材料などを用いることができる。第2の樹脂層に用いる樹脂材料としては、例えばポリイミド樹脂、エポキシ樹脂、アクリル樹脂などであって、表面保護のために用いられる従来公知の樹脂材料や市販されているシール材料などを用いることができる。第1の樹脂層および第2の樹脂層に用いるこれらの樹脂材料については、スピンコーター、バーコーター、ロールコーター、ディスペンサー、ダイコーター、グラビアコーター等の公知の塗布方法を用いて形成することができる。
封止層50を構成する第1の無機層および第2の無機層については、例えば真空蒸着法、化学的気相成長法(CVD法)、原子層堆積法(ALD法)などにより形成されるが、ALD法により形成されることが好ましい。ALD法では、成膜材料が成膜される基板の形状に沿って一原子ずつ成膜されるため、陽極20から陰極40まで積層された基板10の表面形状に沿った膜厚バラツキの小さい膜を形成することができる。すなわち、第1のバンク60や第2のバンク70の側壁にもこれらの無機層を形成できるため、水分のバリア性を高くしつつ、水が膜水平方向へ拡散しにくい構造の封止層50となるからである。
次に、本実施形態の有機EL表示装置の封止構造の詳細について、図2、図3を参照して説明する。
図1に示すように、各副画素101、102、103のうち同じ発光色の副画素同士がY1方向に沿って繰り返し配列しているが、ここでは青の副画素101同士の間におけるY1方向における封止構造について説明する。なお、緑の副画素102、赤の副画素103同士の間における封止構造については、青の副画素101同士の間における封止構造と同様であるため、割愛する。
本実施形態の有機EL表示装置は、基板10の一面10a上に、陽極20、第1のバンク60、第2のバンク70、発光媒介層30、陰極40がこの順に順次積層される。そして、枠体状の第1のバンク60により囲まれた領域に設けられた青の副画素101同士の間に、図2に示すように第2のバンク70が設けられることで、青の副画素101同士が第2のバンク70により区画されている。
第2のバンク70の表面70bには、発光媒介層30および陰極40が形成されている。一方、理由については後述するが、基板10の一面10aのうちY1方向において隣接する第1のバンク60と第2のバンク70との間の第1の領域(以下「バンク間領域R」という。)については、発光媒介層30、陰極40から露出している。このような状態で封止層50を形成するため、基板10の一面10aのうちバンク間領域Rについては、封止層50が基板10の一面10aに接して形成される。このようにY1方向については、各青の副画素101同士の間の領域に基板10の一面10aに接して形成された封止層50が配置されるため、青の副画素101同士が封止層50により囲まれた構造となる。
次に、本実施形態の有機EL表示装置のY2方向における封止構造について説明する。図1、図3に示すように、各副画素101、102、103がY2方向に互いに離れて繰り返し配列されており、本実施形態では、各副画素101、102、103のそれぞれが、Y2方向については第1のバンク60により囲まれている。
上述したように発光媒介層30については、Y1方向に沿って繰り返し配列された同じ発光色の各副画素101、102、103の領域に例えばストライプ状に形成される。そのため、基板10の一面10aのうちY2方向において隣接する第1のバンク60同士の間の第2の領域(以下「バンク間領域R」という。)については、発光媒介層30から露出している。このような状態でバンク間領域Rに陰極40と封止層50とを有してなる複合層が形成される。具体的には、複合層のうち陰極40については、バンク間領域Rのうち少なくとも一部の領域に形成され、複合層のうち封止層50については、バンク間領域Rの少なくとも一部の領域に形成された陰極40を覆うように形成されている。つまり、バンク間領域Rに形成される複合層は、陰極40と封止層50とが積層された構成または陰極40と封止層50とが積層された領域と封止層50のみが形成された領域とが混在した構成とされる。このようにして、Y2方向については、各副画素101、102、103のそれぞれが、複合層により囲まれた構造となる。
ここで、陰極40のうち電子注入層については、各副画素101、102、103の発光領域にのみ形成されることが好ましい。このような構造とすることでバンク間領域R上には、電気伝導性の高い金属材料を使用する電極層および封止層50、すなわち水分が拡散しにくい層のみが存在することとなり、Y2方向における水分の拡散をより抑制できる構造となるためである。
なお、陰極40のうち電子注入層については、バンク間領域R上に形成されていてもよい。電子注入層は、水分に対して活性が高い材料が使用されることから水分と反応しやすく、見方を変えると水を吸収する層として機能する。言い換えると、電子注入層は、水分の拡散を妨げる層としても機能するといえる。そのため、バンク間領域R上に電子注入層と電極層とが形成された有機EL表示装置であっても、Y2方向における水分の拡散を抑制できる構造となる。
各副画素101、102、103のそれぞれは、上述のようにY1方向については封止層50により囲まれ、Y2方向については陰極40と封止層50とを有してなる複合層により囲まれている。よって、本実施形態の有機EL表示装置は、各副画素101、102、103のそれぞれが、水分が拡散することを抑制する働きをする膜、すなわち水分のバリア性が高い膜により周囲を囲まれた封止構造とされている。
次に、図2、図3で示したように、バンク間領域Rおよびバンク間領域Rにおいて基板10の一面10aが露出する理由について、図4を参照して説明する。図4では、図1に示すY1方向における塗液30aの塗布工程と、これにより形成される発光媒介層30とについて示している。
バンク間領域Rについては、塗布工程において塗液30aが順テーパ形状とされ、枠体状の第1のバンク60により囲まれた各副画素101、102、103を形成する領域に留まるため、発光媒介層30が形成されず、基板10の一面10aが露出する。
一方、バンク間領域Rについては、塗液30aをY1方向に沿って塗布すると、図4(a)に示すようにY1方向に沿って直線状に塗液30aが塗布される。そして、塗液30aがバンク間領域R上の領域、すなわち隣接する第1のバンク60と第2バンク70との隙間領域Rを覆うような配置となる。これにより、空気が隙間領域Rにトラップされた状態となる。
このとき、第2のバンク70を逆テーパ形状とし、このテーパ形状の角度を調整することで塗液30aがバンク間領域R上に流れ込むことを抑制することができる。これにより、図4(b)に示すように、バンク間領域Rの一部または全部については、発光媒介層30が形成されずに基板10の一面10aが露出する。
ここで、バンク間領域R上に塗液30aが流れ込まないようにする第2のバンク70のテーパ形状について、図5を参照してより詳しく説明する。図5(a)では、第2のバンク70を第1のバンク60と同様に順テーパ形状とした場合において、隙間領域Rにトラップされた空気と塗液30aとの界面、すなわち気液界面に働く力の向きを示している。図5(b)では、第2のバンク70を逆テーパ形状とした場合において、隙間領域Rにトラップされた空気と塗液30aとの気液界面に働く力の向きを示している。
図5(a)に示すように、第1のバンク60および第2のバンク70を順テーパ形状とした場合について説明する。
ここで、第2のバンク70の表面70bと当該バンク70に設けられた傾斜面とのなす角をテーパ角とする。この場合において、第2のバンク70のテーパ角をθa1とし、第2のバンク70の傾斜面に対する塗液30aの接触角をθa2とする。
第1のバンク60および第2のバンク70を順テーパ形状とすると、塗液30aのうち隙間領域Rを覆う部分については、図5(a)に示すように基板10の一面10aの反対側に凹んだ形状となる。
この場合、第2のバンク70についてはテーパ角θa1>接触角θa2となり、第2のバンク70の傾斜面の気液界面に働く力をFa1とすると、Fa1は基板10の一面10a側に向いた方向に作用する。そのため、塗液30aは、第2のバンク70の傾斜面に沿って基板10の一面10a側に濡れ広がる。その結果、バンク間領域R上に塗液30aが流れ込み、バンク間領域Rについては、基板10の一面10aが発光媒介層30に覆われてしまう。
一方、図5(b)に示すように、本実施形態と同じく、第1のバンク60を順テーパ形状とし、第2のバンク70を逆テーパ形状とした場合について説明する。ここで、第2のバンク70の表面70bと当該第2のバンク70の傾斜面とのなす角をθa3とし、第2のバンク70の傾斜面に対する塗液30aの接触角をθa4とする。
このような形状とすると、塗液30aのうち隙間領域Rを覆う部分については、図5(b)に示すように基板10の一面10a側に凹んだ形状となる。この場合、第2のバンク70についてはテーパ角θa3<接触角θa4となる。この場合における第2のバンク70の傾斜面の気液界面に働く力をFa2とすると、Fa2は基板10の一面10aの反対側に向いた方向に作用する。そのため、塗液30aは、第2のバンク70の傾斜面に沿って基板10の一面10a側に濡れ広がらずに留まることとなる。その結果、バンク間領域R上に塗液30aが流れ込みにくく、バンク間領域Rの一部または全部は、発光媒介層30から露出する。
なお、順テーパ形状とされる第1のバンク60のテーパ角については、上記のように第2のバンク70を順テーパ形状とした場合と同様に、第1のバンク60に対する塗液30aの接触角よりも大きくなる。そのため、第1のバンク60の傾斜面の気液界面に働く力は、基板10の一面10a側に向いた方向に作用する。しかし、第2のバンク70のテーパ角を調整して第2のバンク70の傾斜面から塗液30aを流れ込みにくくすることで、バンク間領域Rの一部または全部は、発光媒介層30から露出することとなる。
上述したように、第2のバンク70については逆テーパ形状とし、テーパ角θa3<接触角θa4とすることで、バンク間領域Rの一部または全部は発光媒介層30から露出する。テーパ角θa3については、任意であるが、上述のように第2のバンク70に対する塗液30aの接触角よりも小さくする必要がある。具体的には、例えば塗液30aのうち水分に対して活性な発光層材料を溶かした溶液については溶媒として有機溶媒を使用するため、感光性材料等を用いた第2のバンク70に対する接触角が例えば20°程度と小さくなりやすい。このような場合には、テーパ角θa3<20°となる第2のバンク70を形成することが好ましく、テーパ角θa3≦15°となる第2のバンク70を形成することがより好ましい。
また、基板10の一面10aに対する法線方向、すなわち基板法線方向から見て、第1のバンク60と第2のバンク70との隙間については0.2μm以上3μm未満とすることが好ましい。このような隙間とすることで、塗液30aのうち隙間領域Rを覆う領域で液滴が生じたときであっても、基板10の一面10aのうちバンク間領域Rに当該液滴が接することを抑制しつつ、封止層50を形成する領域を確保できるためである。
具体的には、塗液30aがバンク間領域Rの上を覆っている状態において第2のバンク70の膜厚を最も薄い3μmとした場合に、塗液30aのうち隙間領域Rを覆う領域で液滴が生じたときについて検討する。液滴が生じたとき、当該液滴は、表面張力の影響により球形となる。また、当該液滴の球径が第2のバンク70の膜厚と同じになった場合には、当該液滴が基板10の一面10aに接してしまい、バンク間領域Rが発光媒介層30に覆われることとなる。逆に言えば、上記のような液滴が生じたときであっても、当該液滴が基板10の一面10aに接する前に第1のバンク60の傾斜面もしくは第2のバンク70の傾斜面に接するようにすれば、バンク間領域R上に塗液30aが流れ込むことを抑制できる。
つまり、第1のバンク60と第2のバンク70との隙間を3μm未満とすれば、当該隙間が3μm〜6μmの範囲内である第2のバンク70の厚みよりも狭くなり、液滴が基板10の一面10aに接するのを抑制できる。
一方、第1のバンク60と第2のバンク70との隙間を0.2μm以上とすれば、バンク間領域Rに各副画素101、102、103のそれぞれを囲む封止層50を形成できる。また、封止層50の無機層をALD法で形成する場合には、第1のバンク60の傾斜面および第2のバンク70の傾斜面にも0.1μm程度の厚みの水分のバリア性が高い無機層が形成され、より水分が膜水平方向へ拡散しにくい構造とできる。
なお、ここでいう隙間とは、隣接する第1のバンク60の側壁と第2のバンク70の側壁との間に構成される隙間のうちY1方向における幅を意味する。また、隙間が0.2μm以上3μm未満であるとは、基板10の一面10aから両バンクの表面に至るまでの隙間がすべて0.2μm以上3μm未満の範囲内に収まっていることを意味する。
また、第2のバンク70については基板10の一面10a上に設けられるため、第1のバンク60と同様に、基板10と第2のバンク70との密着性は確保される。さらに、第2のバンク70については、各副画素101、102、103のそれぞれをY1方向において囲む封止層50を形成するために設けられる隔壁である。そのため、第2のバンク70は、無機系の材料に限定する必要性はなく、有機系の材料を使用することもできる。
このように、有機EL表示装置を構成する各副画素101、102、103のそれぞれが、Y1方向については封止層50により囲まれると共に、Y2方向については陰極40と封止層50を有してなる複合層により囲まれる構造とする。これにより、発光領域の一部に水分が侵入した場合であっても、侵入した水分が膜水平方向に拡散することを抑制できる有機EL表示装置となる。結果として、第1のバンク60の上に各副画素101、102、103をさらに区画する別の膜を設けることなく、侵入した水分の膜水平方向への拡散を抑制し、ダークスポットを抑制できる有機EL表示装置となる。
(第2実施形態)
第2実施形態の有機EL表示装置については、第2のバンク70に撥液性材料を用いた点が上記第1実施形態と相違する。本実施形態では、上記の相違点を主に説明する。
第2のバンク70は、本実施形態では、撥液性材料、例えばフッ素系の感光性材料などにより構成されている。撥液性材料により第2のバンク70を構成することで、上記第1実施形態と同じく逆テーパ形状とする第2のバンク70のテーパ角を大きくすることができ、第2のバンク70の形状の自由度を高くすることができる。
具体的には、発光媒介層30を形成する際に、撥液性材料により構成された第2のバンク70に対する塗液30aの接触角が、撥液性でない材料により構成した第2のバンク70に対する塗液30aの接触角よりも大きくなる。ここで、第2のバンク70のテーパ角については、上記第1実施形態で述べたのと同様に、第2のバンク70に対する塗液30aの接触角を超えない程度にまで大きくできる。つまり、第2のバンク70に対する塗液30aの接触角を大きくすると、当該塗液30aの接触角の増加分だけ第2のバンク70のテーパ角を大きくすることができる。したがって、本実施形態の有機EL表示装置における第2のバンク70のテーパ角を上記第1実施形態のそれよりも大きくでき、第2のバンク70の形状の自由度が高くなる。
また、撥液性材料により第2のバンク70を構成することで、バンク間領域R上に塗液30aが流れ込んだ場合であっても、少なくともバンク間領域Rの一部が後述するように発光媒介層30から露出した状態となる。つまり、本実施形態の有機EL表示装置は、各副画素101、102、103のそれぞれが上記第1実施形態と同様にY1方向において封止層50により囲まれ、水分が膜水平方向へ拡散しにくい構造とされる。
ここで、撥液性材料により構成される第2のバンク70を形成した後の塗液30aの塗布から封止層50までの工程について図6を参照して述べながら、本実施形態の有機EL表示装置が上記の封止構造となる理由について説明する。図6では、第2のバンク70に撥液性材料を用いた場合において、塗液30aの塗布工程でのバンク間領域R上における塗液30aの挙動と形成される発光媒介層30について示している。
図6(a)では、塗液30aを塗布した際に、例えば第1のバンク60と第2のバンク70との隙間が広くなり過ぎた等の原因によりバンク間領域R上に塗液30aが流れ込んだ場合について示している。この場合であっても、塗液30aは、撥液性材料により構成された第2のバンク70との接触角が大きくなるため、バンク間領域R上で完全に濡れ広がることない。そのため、バンク間領域Rの一部は、図6(a)に示すように、塗液30aから露出することとなる。
その後、塗液30aの溶媒を乾燥工程により除去すると、図6(b)に示すように発光媒介層30が形成され、バンク間領域Rの一部は、発光媒介層30から露出する。続けて、陰極40を例えば真空蒸着法により形成する場合、陰極40の材料は基板法線方向に沿って直線的に積層される。そのため、陰極40は、図6(c)に示すように発光媒介層30上に形成され、発光媒介層30から露出しているバンク間領域Rの一部は、陰極40からも露出することとなる。
続けて、封止層50をALD法等により形成すると、図6(c)に示すように、封止層50は、発光媒介層30から露出しているバンク間領域Rの一部を含む領域を覆うこととなる。これにより、図6には図示していない各副画素101、102、103は、Y1方向において封止層50により囲まれる。よって、本実施形態の有機EL表示装置は、各副画素101、102、103のそれぞれが、Y1方向については封止層50により囲まれると共に、Y2方向については複合層により囲まれるため、水分が膜水平方向へ拡散しにくい構造となる。
なお、本実施形態においても、第2のバンク70の基板法線方向における厚みは、3μmから6μmの範囲内であることが好ましい。塗液30aの塗布工程では、塗液30aの材料濃度にもよるが、塗液30aの基板法線方向の厚みを1〜3μm程度とすることで、塗液30aの余計な流動が少なくなり、成膜ムラを抑えることができる。このような場合において、第2のバンク70の厚みが3μm未満となると、塗液30aのうちバンク間領域R上に流れ込んだものと第2のバンク70の表面70bに塗布されたものとが繋がった状態となり得る。このような状態では、バンク間領域Rにおいて第2のバンク70に近接する塗液30aの形状が不安定となり、バンク間領域Rが全て発光媒介層30により覆われ得る。つまり、各副画素101、102、103のそれぞれが、Y1方向については封止層50により囲まれなくなり、有機EL表示装置が水分の膜水平方向への拡散を抑制できない構造となり得る。一方、第2のバンク70の基板法線方向における厚みを6μm以下とする理由については、上記第1実施形態と同様である。
このように、本実施形態の有機EL表示装置では、第2のバンク70の形状の自由度を高めつつ、各副画素101、102、103のそれぞれが上記第1実施形態と同様に陰極40および封止層50により囲まれ、水分が膜水平方向へ拡散しにくい構造となる。これにより、水分が膜水平方向へ拡散しにくく、ダークスポットの発生を抑制できる有機EL表示装置となる。
(他の実施形態)
なお、上記した各実施形態に示した半導体装置は、本発明の半導体装置の一例を示したものであり、上記の各実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した範囲内において適宜変更が可能である。
(1)第2のバンク70の形状については、第2のバンク70の表面70bに対する角度が、塗液30aの第2のバンク70に対する接触角よりも小さくなる傾斜面を有するのであれば、逆テーパ形状に限られず、湾曲した傾斜面とするなど他の形状とすることもできる。
例えば、図7に示すように、第2のバンク70の側壁の少なくとも一部に傾斜面を有する形状としてもよい。第2のバンク70がこのような形状であっても、第2のバンク70のテーパ角を、当該傾斜面に対する塗液30aの接触角よりも小さくすることで、図5で説明したのと同様にバンク間領域R上に塗液30aが流れ込むことを抑制できる。
(2)上記第2実施形態のように、第2のバンク70を撥水性材料により構成する場合には、第2のバンク70を第2のバンク70の側壁に設けた傾斜面の一部が表面70bと平行となるような形状、例えば図8(a)に示すようにT字型の形状としてもよい。この場合、塗液30aの第2のバンク70に対する接触角が大きくなるため、図8(b)に示すように、塗液30aが第2のバンク70の側壁のうち基板10の一面10aに接する面に広がりにくくなる。その結果、バンク間領域R上に塗液30aが流れ込むことを抑制できる。なお、この場合、第2のバンク70は、T字型の形状に限らず、他の形状とすることもできる。
(3)上記の第1実施形態および第2実施形態においては、Y1方向において陽極20がバンク間領域Rにおいて露出していない構造について示したが、陽極20がバンク間領域Rにおいて露出した構造としてもよい。このような構造であっても、各副画素101、102、103のそれぞれが、Y1方向において封止層50により囲まれることには変わりがなく、水分の膜水平方向への拡散を抑制でき、ダークスポットの発生を抑制できる有機EL表示装置となる。
なお、このような構造とする場合には、陽極20と陰極40とが電気的に接続されることによる短絡を防ぐため、陽極20のうちバンク間領域Rにおいて露出している領域と陰極40とが直接に接しないようにする必要がある。
(4)上記の第1実施形態および第2実施形態においては、発光媒介層30が正孔注入層、正孔輸送層、発光層により構成された例を説明したが、これに限られず、有機EL表示装置として機能する構成であれば、他の層を導入してもよい。例えば、電子輸送層、正孔ブロック層、電子ブロック層などを導入して発光媒介層30としてもよい。また、発光層に正孔や電子といったキャリア輸送性材料を導入し、正孔注入層や正孔輸送層もしくはその両方を省いた構成を発光媒介層30としてもよく、上記の他の導入する層との組み合わせた構成を発光媒介層30としてもよい。また、発光媒介層30に用いる材料としては、上記第1実施形態で述べた材料の例に限られず、適宜選択することができる。
(5)上記第1実施形態では、青の副画素101、緑の副画素102、赤の副画素103についての配列例を図1に示したが、これらの副画素101、102、103の配列については、これに限られず、塗布工程などに応じて他の配列とすることもできる。これは、上記第2実施形態についても同様である。
具体的には、上記第1実施形態では、図1に示すように、複数の主画素100が基板法線方向から見た場合において、複数の主画素100のうち横方向Y2に沿って並ぶ主画素100が、すべて頭を揃えるように配列されている。しかし、複数の主画素100の配列については、これに限らず、例えば隣り合う主画素100の位置を縦方向Y1にずらした配置とすることもでき、他の配列とすることもできる。
(6)上記第1実施形態、第2実施形態では、副画素101、102、103の発光色を青、緑、赤とした例について説明したが、緑の発光色について緑と白の発光色としてもよい。
(7)上記第1実施形態、第2実施形態では、主画素100が複数の発光色の異なる副画素101、102、103により構成された例を挙げたが、同じ発光色の副画素であってもよく、2つ以下の副画素または4つ以上の副画素により主画素100を構成してもよい。
(8)上記第1実施形態、第2実施形態では、発光媒介層30で生じた光が陽極20側へ透過するボトムエミッション型の有機EL表示装置の例を挙げた。しかし、発光媒介層30で生じた光が陰極40側へ透過するトップエミッション型としてもよく、陽極20および陰極40の両方を透過する両面発光型の有機EL表示装置としてもよい。
例えば、陽極20と基板10との間もしくは基板10のうち陽極20の反対面にAlなどの光反射層を設けつつ、陰極40のうち電極層を、例えば10nm以下の薄膜のAlなどの仕事関数を調整する層とITOなどの透明導電層とにより構成する。これにより、発光媒介層30で生じた光が陰極40側から光が透過するトップエミッション型の有機EL表示装置となる。
また、陰極40のうち電極層を、例えば10nm以下の薄膜Alなどの仕事関数を調整する層とITOなどの透明導電層とにより構成することで、発光媒介層30で生じた光が陽極20および陰極40の両方を透過する両面発光型の有機EL表示装置となる。
10 基板
20 陽極
30 発光媒介層
40 陰極
50 封止層
60 第1のバンク
70 第2のバンク

Claims (10)

  1. 一面(10a)を有する基板(10)と、
    前記一面上に設けられた陽極(20)と、
    前記一面側に複数個設けられると共に、複数個それぞれが離れて配置され、前記一面に対する法線方向から見て前記陽極上において枠体状に設けられた第1のバンク(60)と、
    前記一面に対して平行な面内において一方向を縦方向(Y1)、前記縦方向と直交する方向を横方向(Y2)として、前記一面側に設けられ、少なくとも前記複数個の第1のバンクのうち前記縦方向において隣接する2つの前記第1のバンクの間に形成された複数個の第2のバンク(70)と、
    前記一面に対する法線方向から見て、前記一面上にて前記縦方向および前記横方向に繰り返し配列され、前記陽極のうち前記第1のバンクにより囲まれた領域であって、前記第1のバンクから露出している領域上に、発光媒介層(30)、陰極(40)、封止層(50)が少なくともこの順に配置されてなる副画素(101、102、103)を有してなる複数個の主画素(100)と、を含み、
    前記副画素は、前記法線方向から見て、前記発光媒介層から露出した前記一面のうち前記縦方向に沿って隣接する前記副画素同士の間の第1の領域上に設けられた前記封止層と、前記発光媒介層から露出した前記一面のうち前記横方向に沿って隣接する前記副画素同士の間の第2の領域上に設けられた複合層とにより周囲を囲まれており、
    前記複合層は、前記陰極と前記封止層とを有してなり、前記第2の領域のうち少なくとも一部の領域上に形成された前記陰極が前記封止層により覆われた構造とされている有機EL表示装置。
  2. 前記法線方向から見て、前記第1の領域上においても前記陽極が形成され、該陽極上には前記封止層が設けられている請求項1に記載の有機EL表示装置。
  3. 前記第2のバンクのうち前記基板もしくは前記陽極と接する底面を裏面(70a)とし、前記裏面の反対側に位置する面を表面(70b)とした場合、前記第2のバンクのうち側壁の少なくとも一部に前記裏面の端部よりも前記表面の端部が突き出るような逆テーパ形状の傾斜面が設けられ、前記傾斜面と前記表面とのなす角であるテーパ角が15°以下である請求項1または2に記載の有機EL表示装置。
  4. 前記法線方向から見て、隣接する前記第1のバンクの側壁と前記第2のバンクの側壁との間に構成される隙間のうち前記縦方向の幅が0.2μmから3μmの範囲内である請求項1ないし3のいずれか1つに記載の有機EL表示装置。
  5. 前記第2のバンクの前記法線方向における厚みが3μmから6μmの範囲内である請求項1ないし4のいずれか1つに記載の有機EL表示装置。
  6. 一面(10a)を有し、前記一面上に陽極(20)を備えた基板(10)を用意することと、
    前記一面に対して平行な面内において一方向を縦方向(Y1)、前記縦方向と直交する方向を横方向(Y2)として、前記一面上にて前記縦方向および前記横方向に繰り返し配列するように、前記陽極上に枠体状の第1のバンク(60)を複数個形成することと、
    前記陽極のうち前記第1のバンクに囲まれた領域であって前記第1のバンクから露出している領域上に、発光媒介層(30)、陰極(40)、封止層(50)をこの順に形成してなる副画素(101、102、103)を設けつつ、前記副画素により構成された主画素(100)を複数個形成することと、
    前記一面のうち前記縦方向に沿って隣接する2つの前記第1のバンクとの間に第2のバンク(70)を形成することにより、前記発光媒介層の形成後においても、前記一面のうち前記縦方向に沿って隣接する前記第1のバンクと前記第2のバンクとの間の第1の領域を前記発光媒介層から少なくとも部分的に露出させることと、を含み、
    前記発光媒介層を形成することにおいては、前記縦方向に沿って繰り返し配列した前記第1のバンク上に前記発光媒介層の塗液をストライプ状に塗布することにより、前記一面のうち前記横方向において隣接する前記第1のバンク同士の間の第2の領域を前記発光媒介層から露出させ、
    前記副画素を形成することにおいては、前記法線方向から見て、前記発光媒介層から露出した前記第1の領域を含む領域上に前記封止層を形成し、前記発光媒介層から露出した前記第2の領域を含む領域上に複合層を形成し、前記第1の領域に設けられた前記封止層と前記第2の領域に設けられた複合層とにより前記副画素のそれぞれが囲まれるように形成し、
    前記複合層を形成することにおいては、前記第2の領域のうち少なくとも一部の領域に前記陰極を形成し、前記第2の領域に設けた前記陰極を覆うように前記封止層を形成する有機EL表示装置の製造方法。
  7. 前記陽極を備えた前記基板を用意することにおいては、前記陽極をストライプ状とし、
    前記発光媒介層を形成することにおいては、前記法線方向から見て、前記第1の領域において、前記陽極を前記発光媒介層から露出させ、
    前記副画素を形成することにおいては、前記発光媒介層から露出した前記陽極上を含む領域に前記封止層を形成し、前記一面に対する法線方向から見て、前記発光媒介層から露出した前記一面上に設けられた前記陰極と前記発光媒介層から露出した前記陽極上に設けられた前記封止層とにより囲まれる前記副画素を形成する請求項6に記載の有機EL表示装置の製造方法。
  8. 前記第2のバンクを形成することにおいては、前記第2のバンクのうち前記基板もしくは前記陽極と接する底面を裏面(70a)とし、前記裏面の反対側に位置する面を表面(70b)とした場合、前記第2のバンクの側壁の少なくとも一部に前記裏面の端部よりも前記表面の端部が突き出るような逆テーパ形状の傾斜面を設け、前記傾斜面と前記表面とのなす角であるテーパ角を、前記発光媒介層の塗液の前記傾斜面に対する接触角よりも小さくする請求項6または7に記載の有機EL表示装置の製造方法。
  9. 前記第2のバンクを形成することにおいては、前記法線方向から見て、隣接する前記第1のバンクの側壁と前記第2のバンクの側壁との間に構成される隙間のうち前記縦方向の幅を0.2μm以上3μm未満とする請求項6ないし8のいずれか1つに記載の有機EL表示装置の製造方法。
  10. 前記第2のバンクを形成することにおいては、前記第2のバンクの前記法線方向における厚みを3μmから6μmの範囲内とする請求項6ないし9のいずれか1つに記載の有機EL表示装置の製造方法。
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