JP2017526345A - 不妊ならびに関連する病態を評価するための方法およびシステム - Google Patents

不妊ならびに関連する病態を評価するための方法およびシステム Download PDF

Info

Publication number
JP2017526345A
JP2017526345A JP2017502691A JP2017502691A JP2017526345A JP 2017526345 A JP2017526345 A JP 2017526345A JP 2017502691 A JP2017502691 A JP 2017502691A JP 2017502691 A JP2017502691 A JP 2017502691A JP 2017526345 A JP2017526345 A JP 2017526345A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
endometriosis
phase
level
tissue
specific
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2017502691A
Other languages
English (en)
Inventor
ピライエ ユルタス ベイム,
ピライエ ユルタス ベイム,
デイビッド エムリン パーフィット,
デイビッド エムリン パーフィット,
マイケル エラショフ,
マイケル エラショフ,
Original Assignee
セルマティックス, インコーポレイテッド
セルマティックス, インコーポレイテッド
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by セルマティックス, インコーポレイテッド, セルマティックス, インコーポレイテッド filed Critical セルマティックス, インコーポレイテッド
Publication of JP2017526345A publication Critical patent/JP2017526345A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12QMEASURING OR TESTING PROCESSES INVOLVING ENZYMES, NUCLEIC ACIDS OR MICROORGANISMS; COMPOSITIONS OR TEST PAPERS THEREFOR; PROCESSES OF PREPARING SUCH COMPOSITIONS; CONDITION-RESPONSIVE CONTROL IN MICROBIOLOGICAL OR ENZYMOLOGICAL PROCESSES
    • C12Q1/00Measuring or testing processes involving enzymes, nucleic acids or microorganisms; Compositions therefor; Processes of preparing such compositions
    • C12Q1/68Measuring or testing processes involving enzymes, nucleic acids or microorganisms; Compositions therefor; Processes of preparing such compositions involving nucleic acids
    • C12Q1/6876Nucleic acid products used in the analysis of nucleic acids, e.g. primers or probes
    • C12Q1/6883Nucleic acid products used in the analysis of nucleic acids, e.g. primers or probes for diseases caused by alterations of genetic material
    • GPHYSICS
    • G16INFORMATION AND COMMUNICATION TECHNOLOGY [ICT] SPECIALLY ADAPTED FOR SPECIFIC APPLICATION FIELDS
    • G16BBIOINFORMATICS, i.e. INFORMATION AND COMMUNICATION TECHNOLOGY [ICT] SPECIALLY ADAPTED FOR GENETIC OR PROTEIN-RELATED DATA PROCESSING IN COMPUTATIONAL MOLECULAR BIOLOGY
    • G16B25/00ICT specially adapted for hybridisation; ICT specially adapted for gene or protein expression
    • G16B25/10Gene or protein expression profiling; Expression-ratio estimation or normalisation
    • GPHYSICS
    • G16INFORMATION AND COMMUNICATION TECHNOLOGY [ICT] SPECIALLY ADAPTED FOR SPECIFIC APPLICATION FIELDS
    • G16BBIOINFORMATICS, i.e. INFORMATION AND COMMUNICATION TECHNOLOGY [ICT] SPECIALLY ADAPTED FOR GENETIC OR PROTEIN-RELATED DATA PROCESSING IN COMPUTATIONAL MOLECULAR BIOLOGY
    • G16B25/00ICT specially adapted for hybridisation; ICT specially adapted for gene or protein expression
    • G16B25/30Microarray design
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12QMEASURING OR TESTING PROCESSES INVOLVING ENZYMES, NUCLEIC ACIDS OR MICROORGANISMS; COMPOSITIONS OR TEST PAPERS THEREFOR; PROCESSES OF PREPARING SUCH COMPOSITIONS; CONDITION-RESPONSIVE CONTROL IN MICROBIOLOGICAL OR ENZYMOLOGICAL PROCESSES
    • C12Q2600/00Oligonucleotides characterized by their use
    • C12Q2600/112Disease subtyping, staging or classification
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12QMEASURING OR TESTING PROCESSES INVOLVING ENZYMES, NUCLEIC ACIDS OR MICROORGANISMS; COMPOSITIONS OR TEST PAPERS THEREFOR; PROCESSES OF PREPARING SUCH COMPOSITIONS; CONDITION-RESPONSIVE CONTROL IN MICROBIOLOGICAL OR ENZYMOLOGICAL PROCESSES
    • C12Q2600/00Oligonucleotides characterized by their use
    • C12Q2600/158Expression markers
    • GPHYSICS
    • G16INFORMATION AND COMMUNICATION TECHNOLOGY [ICT] SPECIALLY ADAPTED FOR SPECIFIC APPLICATION FIELDS
    • G16BBIOINFORMATICS, i.e. INFORMATION AND COMMUNICATION TECHNOLOGY [ICT] SPECIALLY ADAPTED FOR GENETIC OR PROTEIN-RELATED DATA PROCESSING IN COMPUTATIONAL MOLECULAR BIOLOGY
    • G16B25/00ICT specially adapted for hybridisation; ICT specially adapted for gene or protein expression

Landscapes

  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Genetics & Genomics (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Proteomics, Peptides & Aminoacids (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Wood Science & Technology (AREA)
  • Analytical Chemistry (AREA)
  • Zoology (AREA)
  • Bioinformatics & Cheminformatics (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Molecular Biology (AREA)
  • Biophysics (AREA)
  • Biotechnology (AREA)
  • Immunology (AREA)
  • Biochemistry (AREA)
  • Pathology (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Microbiology (AREA)
  • Bioinformatics & Computational Biology (AREA)
  • Evolutionary Biology (AREA)
  • Medical Informatics (AREA)
  • Spectroscopy & Molecular Physics (AREA)
  • Theoretical Computer Science (AREA)
  • Measuring Or Testing Involving Enzymes Or Micro-Organisms (AREA)
  • Apparatus Associated With Microorganisms And Enzymes (AREA)

Abstract

不妊および関連する病態を評価し、処置の種類およびそのタイミングについて通知するための方法が提供される。ある特定の実施形態に従い、本発明の方法は、子宮内膜症を有することが疑われる被験体から得られた試料中に存在する1または複数の転写物のレベルを決定することと、子宮周期における時点に特異的な調節パターンに対応する転写物レベルを同定することと、同定された転写物レベルに基づき、被験体の子宮内膜症を特徴付けることとを含む。本発明は、年齢と関連する異数性率の増大を、FSHレベルに基づき評価し、IVFの成功率を、PCOS患者における肥満に基づき評価するための方法を含む。【選択図】図1

Description

関連出願への相互参照
この出願は、2014年7月17日に出願された米国仮特許出願第62/025,802号、および2014年10月17日に出願された米国仮特許出願第62/065,416号への優先権および利益を主張し、これらそれぞれの全体が参照によって組み込まれる。
米国疾病予防センターによれば、米国内で、15〜44歳の間の女性670万人(およそ10.9%)が、生殖能障害、または妊娠し、出産予定日までベビーをはらむ能力の障害を患っている。Chandra A、Copen CE、Stephen EH、Infertility and impaired fecundity in the United States,1982−2010:Data from the National Survey of Family Growth、National health statistics reports、67号、Hyattsville、MD:National Center for Health Statistics、2013年を参照されたい。子宮内膜症、高率の異数性胚、および多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)など、様々な因子が、生殖能障害に寄与する可能性があり、これらの原因について症例ごとに理解することは、処置決定について通知する一助となりうる。
子宮内膜症には、生殖年齢の女性のうちの10〜15%が罹患する。子宮内膜症の症状は、不妊、慢性骨盤の疼痛、不規則な子宮の出血、月経困難症、および/または性交疼痛を含みうる。子宮内膜症は、通常は子宮の内側を覆う子宮内膜組織が、子宮の外側で異常に増殖することによって特徴付けられる。移動した子宮内膜組織(displaced endometrial tissue)は、卵巣、腸、または骨盤組織へと拡散する可能性があり、場合によって、正常な子宮内の子宮内膜組織と同様に、子宮周期において作用し続ける(肥厚し、崩壊し、出血することにより)。子宮周期は、ホルモンにより調節され、3つの主要な期(phase):月経期、増殖期、および分泌期を有する。分泌期は、分泌期早期段階(early secretory stage)、分泌期中期(mid−secretory phase)、および分泌期後期(late secretory phase)へとさらに分けられることが多い。症状および重症度も、不妊治療に対する必要およびその成功の確度(likelihood)も、症例により変動する。
子宮内膜症の原因は、不明である。子宮内膜症についての、最も広く受容されている説明は、逆行性月経である。逆行性月経は、子宮内膜細胞を含有する経血が、体外へと流出するのとは対照的に、ファローピウス管を通って、骨盤腔へと逆流する場合に生じる。逆流液中に存在する子宮内膜細胞は、骨盤壁および骨盤内器官表面へと粘着し、そこで増殖し続けると考えられる。子宮内膜症について提起されている他の原因は、胚細胞の増殖、手術瘢痕への着床(surgical scar implantation)、子宮内膜細胞の輸送、または免疫系の障害を含む。
子宮内膜症と関連する遺伝子について試験するための発現研究から、その病因についてのさらなる理解がもたらされている。例えば、発現研究は、多数の分子経路の誤調節が、子宮内膜症と関連することを指し示している。発現研究により、どの遺伝子が、子宮内膜症と相関するのかについての洞察が与えられる一方で、発現レベルおよび調節パターンに基づき、子宮内膜症を特徴付けるか、または子宮内膜症の処置について通知することを可能とする、一貫した手法は、いまだもたらされていない。
PCOSとは、一般的な内分泌系障害であり、月経期間の不規則または消失、重い生理(heavy period)、体毛および顔毛の過剰、座瘡、骨盤の疼痛、妊娠の困難、ならびに肥厚し、暗色で、ビロード状の皮膚による斑点を含みうる症状を伴う。PCOSから生じる生殖能障害は、食事による調整、排卵誘導薬、手術による介入、および体外受精(IVF)などの生殖補助技法を含む多数の方法を使用して処置することができる。受精能に影響を及ぼす他の障害と同様、PCOSを有する女性についても、これらの処置の成功率は、症例ごとに変動し、一般に予測可能ではなく理解されてもいない。
異数性とは、細胞内の異常な数の染色体の存在である。高い異数性率は、卵母細胞および胚の質が悪いことと関連することが多く、その両方とも、年齢と共に低下し、生存不可能な胚をもたらし、したがって、生殖能障害をもたらすことが多い。異数性率は、女性の年齢と共に増大すると考えられるが、その関連は十分に特徴付けられておらず、所与の個体についての異数性率を予測することができれば、家族計画および可能な不妊治療について通知するときに有用である。
Chandra A、Copen CE、Stephen EH、Infertility and impaired fecundity in the United States,1982−2010:Data from the National Survey of Family Growth、National health statistics reports、67号、Hyattsville、MD:National Center for Health Statistics、2013年
言及した通り、生殖能障害の多くの症例は、処置可能であり、女性が妊娠し、出産日までベビーをはらむことを可能とする。IVFなど、一部の方法は、高価であり、有痛でありうるが、必ずしも所望の転帰をもたらさない。したがって、個々の患者が、所与の処置方法により成功する確度についての正確な見通しを提示し、患者がその確度を最大化できるようにすることは、処置レジメンに着手する前に極めて重要である。
本発明は、不妊ならびに関連する病態であって、子宮内膜症、PCOS、および高い異数性率を含む病態を評価するための方法およびシステムに関する。本発明は、子宮内膜症を評価し、処置コースについて通知するためのシステムおよび方法を含む。本発明の態様は、女性の子宮周期の多様な期と相関する、子宮内膜症の遺伝子シグネチャーを同定することを含む。ある特定の実施形態では、患者のゲノム発現データを、子宮内膜症と関連する、基準となる期特異的発現パターンと比較することにより、女性の期特異的子宮内膜症シグネチャーを同定する。期特異的子宮内膜症シグネチャーを活用して、正確な診断を提供し(例えば、患者の子宮周期の期を決定するか、または子宮内膜症の種類/重症度を決定し)、期特異的子宮内膜症シグネチャーに基づき、処置を適合させ(tailor)、かつ/または処置を、目的の期と一致するように適合させる。
本発明のシステムおよび方法はまた、PCOSを有する患者におけるIVF不成功の危険性を評価することにも関する。一般に、方法は、肥満度指数(BMI)などの尺度により、PCOSを患う肥満患者を同定することと、IVF処置における、着床、臨床的妊娠、および/または生児出生の転帰の確度を予測することとを含む。本発明は、年齢および卵胞刺激ホルモン(FSH)レベルを含む因子に基づき、異数性胚を生み出す個体の危険性を評価するためのシステムおよび方法を含む。
ある特定の態様に従い、子宮周期の特異的な期と関連する調節パターンに対応する、患者の遺伝子発現レベルを同定することにより、患者についての期特異的遺伝子シグネチャーを決定する。調節パターンは、子宮内膜症性状態を示す場合もあり、非子宮内膜症性状態を示す場合もある。子宮周期に特異的な調節パターンは、ある特定の患者集団、刊行物、研究、およびデータリポジトリー(タンパク質間相互作用および組織発現パターンを含む)を含む、1または複数の供給源に由来するデータを組み込む、コンセンサスデータセットから得ることができる。特定の実施形態では、調節パターンは、コンセンサスデータセットから得られた、子宮内膜症と関連する、統計的に有意な発現パターンを含む。ある特定の実施形態では、メタ解析を、コンセンサスデータセットに対して実施して、調節パターンを決定する。メタ解析により、異所性組織および/または正所性組織、子宮周期の期、特定の患者集団、例えば、不妊集団/非不妊集団、子宮内膜症についての診断が陽性の集団/陰性の集団、異所性組織の場所、疼痛、ならびに他の子宮内膜症関連症状など、多数の変数に基づきデータを加工し、これらにフィルターをかけることができる。
一部の実施形態では、本発明は、子宮内膜症を評価するための方法であって、子宮内膜症を有することが疑われる患者から得られた試料中に存在する転写物のレベルを決定する検査手技(laboratory procedure)を実行することと、患者の子宮周期における時点に特異的な調節パターンに対応する転写物レベルを同定することとを含む方法を提供する。一部の実施形態では、調節パターンの時点は、子宮周期の期である。次いで、同定された患者の転写物レベルを使用して、子宮内膜症を特徴付ける。特徴付けは、同定された転写物に基づき、被験体の子宮周期の期(複数可)を決定することを含みうる。加えて、特徴付けは、同定された転写物に基づき、子宮内膜症の種類/段階を決定することも含みうる。さらなる実施形態では、方法はさらに、特徴付けに基づき、子宮内膜症のための処置の種類(例えば、遺伝子または遺伝子と関連する生化学的経路を標的とする薬物または治療剤)または処置のタイミング(例えば、子宮周期のある特定の期における)を決定することを含みうる。
他の態様は、子宮内膜症の処置を対象とするための方法を伴う。ある特定の実施形態では、このような方法は、被験体の子宮周期の間の異なる時点にわたり、1または複数の遺伝子の発現レベルを決定することと、発現レベルが、非子宮内膜症性状態に照らして同期しないかまたは相違する、子宮周期内の間の時点を同定することとを含む。例えば、被験体は、ある特定の期において、遺伝子を差次的に発現しうる(増殖期における被験体の遺伝子の調節パターン(すなわち、上方調節/脱調節)が、増殖期における非子宮内膜症性調節パターンと異なる状況下では)。次いで、誤調節が指し示される期と一致するように、処置コースを指し示すことができる。加えて、誤調節に基づき、処置コース、例えば、遺伝子または遺伝子と関連する生化学的経路を標的とする薬物または治療剤も指し示すことができる。
さらなる実施形態は、子宮内膜症を分類するために、患者の子宮周期の多様な期にわたり、患者の遺伝子シグネチャーを決定することを伴う。このような方法は、被験体の子宮周期の異なる時点にわたり、子宮内膜症を有する被験体から得られた試料中の、1または複数の転写物の発現レベルを決定することを含む。次いで、決定された転写物レベルを、子宮周期の異なる時点に対応する基準転写物レベルと比較する。基準転写物レベルは、ある特定の被験体の集団から得られた、1または複数の転写物のコンセンサス発現レベル(consensus expression level)でありうる。基準レベルのための集団をなす被験体は、ある特定の表現型形質(例えば、子宮内膜症について陽性、子宮内膜症について陰性、不妊性、受胎性、ある特定の年齢、または体重など)に基づき選ぶことができる。比較に基づき、子宮周期の各時点における差次的転写物を決定する。各時点における差次的転写物を、それぞれの時点についての、被験体の遺伝子シグネチャーと考える。次いで、被験体の遺伝子シグネチャーを使用して、子宮内膜症を分類する、例えば、子宮内膜症の種類/段階を決定し、被験体の遺伝子シグネチャーに特異的な処置コースを決定することができる。
本発明のある特定の態様は、子宮内膜症を評価するためのアレイを含む。アレイは、基材と、個別のアドレス可能な位置において、基材へと結合させた複数のオリゴヌクレオチドとを含む。オリゴヌクレオチドのうちの少なくとも1つは、以下の遺伝子:CCL3L1、CCL3、FAM180A、THBS2、PDGFRL、FN1、CLE11A、CCNA2、KIF20A、BUB1B、HSD17B6、HSD11B1、C7、C3、CXCL2、CXCL12、CXCL13、PDGFC、CXCL14、ACTA2、TAGLN、およびSORBS1のうちの1つの部分とハイブリダイズする。
ある特定の態様では、本発明のシステムおよび方法は、患者が、PCOSと診断され、患者のBMIが、閾値レベルを超えるか、またはこれと等しい場合、患者のIVF処置の成功の確率が低下することを決定することに関する。ある特定の実施形態では、閾値レベルは、30kg/mでありうる。
ある特定の態様では、本発明の方法は、将来における異数性率を評価することに関する。方法は、個体から得られた試料中の卵胞刺激ホルモン(FSH)レベルを決定する検査手技を実行することと、FSHレベルを、個体の年齢とマッチさせることとを含む。方法はまた、所与の年齢において異数性胚を生み出す予測される危険性を、前記マッチさせるステップに基づき同定するステップも含む。
ある特定の実施形態では、試料は、個体から得られた血液または尿を含みうる。マッチさせるステップは、FSHレベルを閾値レベルと比較することを含みうる。FSHレベルが閾値レベルを下回る、多様な実施形態では、予測される危険性は、異数性胚を生み出す初期の危険性をとること(taking)、および、その危険性を、思春期を越える個体の年齢の各年について約10%ずつ増大させることにより同定することができる。FSHレベルが閾値レベルを上回る、代替方法では、予測される危険性は、異数性胚を生み出す初期の危険性をとること、および、その危険性を、思春期を越える個体の年齢の各年について約15%ずつ増大させることにより同定することができる。ある特定の実施形態では、閾値レベルは、約13mUI/mLでありうる。方法は、個体について、処置コースの促進を推奨する報告書を作成すること、または採卵および低温保存を推奨する報告書を作成することを含みうる。ある特定の実施形態では、方法は、FSHレベルが閾値レベルを超える場合、個体から採卵しそれを低温保存することを含みうる。
図1は、子宮周期が、増殖期段階(proliferative stage)から分泌期後期段階(late secretory stage)へと進むときの、子宮内膜内層の厚さの変化を例示する図である。 図2は、メタ解析工程についての概略的例示を提示する図である。 図3は、逆行性月経を例示する図である。 図4は、子宮内膜症と関連する状態を例示する図である。 図5は、データのメタ解析で試験された、子宮内膜症と関連する、多様なパラメータを例示する図である。 図6Aは、増殖期、分泌期早期(early secretory phase)、分泌期中期、および分泌期後期にわたり、試料の正所性子宮内膜の遺伝子発現を例示する図である。 図6Bは、増殖期、分泌期早期、分泌期中期、および分泌期後期にわたり、子宮内膜症陽性試料の異所性子宮内膜の遺伝子発現を例示する図である。 図7は、子宮内膜症集団と、正常集団との期特異的遺伝子シグネチャーの差違を例示する図である。 図8は、増殖期段階において上方調節および脱調節された、子宮内膜症と関連する遺伝子を例示する図である。 図9は、分泌期早期段階において上方調節および脱調節された、子宮内膜症と関連する遺伝子を例示する図である。 図10は、分泌期中期〜分泌期後期において上方調節された、子宮内膜症と関連する遺伝子を例示する図である。 図11は、いくつかの診断群について、コホートの百分率を例示する図である。 図12は、マルチサイクルのIVFデータを解析するための方法を例示する図である。 図13は、いくつかの診断群について、採卵、生存可能な胚の数、着床率、および生児出生の転帰に対する肥満の影響を例示する図である。 図14は、本発明の方法を実施するためのシステムを例示する図である。
本発明は一般に、被験体における子宮内膜症を評価し、処置コースについて通知するための方法およびシステムに関する。本発明の態様は、女性の子宮周期の多様な期(phase)と相関する、子宮内膜症についてのゲノムシグネチャーを同定することを含む。期特異的子宮内膜症シグネチャーを活用して、正確な診断を提供し(例えば、患者の子宮周期の期を決定するか、または子宮内膜症の種類/重症度を決定し)、期特異的子宮内膜症シグネチャーに基づき、処置を適合させ、かつ/または特定の期と一致するように、処置を適合させる。
本発明の方法は、子宮内膜症を特徴付け、子宮内膜症の処置について通知することに関する。子宮内膜症とは、子宮の外側における子宮内膜組織の異常な増殖である。子宮の外側における子宮内膜組織を、異所性組織と称するのに対し、子宮の内側を覆う正常な子宮内膜組織は、正所性組織と称することが多い。場合によって、異所性子宮内膜組織は、正所性組織と同様に挙動する、すなわち、子宮(または月経)周期の経過にわたり、肥厚し、出血する。正所性組織と異なり、異所性組織から生成した月経液は、直接的な排出路を有さない。結果として、子宮内膜症性癒着部位において、嚢胞が形成されることが多く、周辺の領域は、慢性的に炎症状態となる可能性があり、これにより、免疫と関連する細胞応答および組織のリモデリングが誘発される。
子宮内膜症には、いくつかの異なる種類/段階がある。子宮内膜症の段階は、異所性組織の場所、量、深さ、およびサイズに基づく。具体的な評価基準は、組織の広がり(extent)および拡散、疾患における骨盤構造の関与、骨盤癒着の広がり、ならびにファローピウス管の目詰まりを含む。ステージI(微細段階(subtle stage))は、極小の異所性組織、すなわち、1〜3mmの微小な嚢胞様成長を伴う。ステージII(定型段階)は、1〜2cmに及びうる、嚢胞および線維性成長を含む、軽度の異所性組織を含む。ステージIII(嚢胞性卵巣段階)は、卵巣を覆う、4〜15cmの範囲の大型の嚢胞を伴う。ステージIV(重症段階)は、骨盤構造の大部分を覆う、広範に拡散する充実性腫瘍を伴う。
子宮内膜組織(正所性子宮内膜組織および異所性子宮内膜組織の両方)を統御する子宮周期は、いくつかの異なる期を有する。異なる期は、ホルモンの変化によって特徴付けられ、このため、期は、人によって変動する。子宮周期は、月経期(menstrual phase)または月経期(menstruation phase)と共に始まる。月経期(menstrual phase)とは、子宮内膜が月経流として脱落する期である。正所性組織では、月経流は、子宮頚部および膣から流れ出るのに対し、異所性組織では、月経流を排出することができない。月経流の1日目を、月経周期の1日目と定義する。月経期は、約3〜7日間にわたり持続する。月経期の間、脳下垂体は、卵胞刺激ホルモン(FSH)を分泌し始める。FSHの上昇は、増殖期(卵胞期)を誘発する。
増殖期とは、卵巣の内部の卵胞が、排卵を準備して発達および成熟する、子宮周期の一部である。FSHのレベルは、増殖期において血流中で増加し、卵胞の成熟を刺激する。卵胞は各々、卵子を含有するが、通例1つだけが、完全な成長に達し、排卵のときに放出される。これもまた増殖期において、卵巣は、エストロゲンを産生し、これが、子宮内膜組織を肥厚させる。エストロゲンレベルがピークに達したら、脳下垂体は、黄体形成ホルモン(LH)の分泌に好都合となるように、FSHの分泌を緩める。LHレベルの上昇は、成熟した卵胞を破裂させ、卵子を放出させる。放出された卵子は、ファローピウス管へと移動する。卵子の放出は、排卵と呼ばれ、排卵は、通例、次の子宮周期の開始から約14日に生じる。
排卵の終了は、分泌期(黄体期)の開始を特徴づける。分泌期において、LHおよびFSHは、減少する。破裂した卵胞は、卵子を放出した後で閉じ、黄体を形成し、これにより、プロゲステロンが産生される。エストロゲンレベルは、分泌期において高く、プロゲステロンおよびエストロゲンは、可能な受精を準備するために、子宮の内層をさらに肥厚させる。卵子が受精しなければ、黄体は退行し、プロゲステロンの産生は止まり、エストロゲンレベルは低下する。最終的に、子宮内膜内層の上層が崩壊し、脱落し、新たな子宮周期を開始させる。分泌期の進行は、分泌期早期、分泌期中期、および分泌期後期へとさらに分けることができる。図1は、子宮周期が、増殖期段階から分泌期後期段階へと進むときの、子宮内膜内層の厚さの変化を例示する。
本発明の態様では、子宮周期にわたる異なる時点において、遺伝子発現パターンを決定および解析する。ある特定の実施形態では、異なる時点は、子宮周期の多様な期である。例えば、1または複数の遺伝子の発現レベルは、月経期、増殖期、または分泌期(早期、中期、または後期)において決定することができる。
本発明の方法は、試料、例えば、子宮内膜関連遺伝子または子宮内膜関連遺伝子産物を含むことが疑われる、組織または体液を得ることを伴う。試料は、任意の臨床的に許容可能な方式で回収することができる。組織とは、例えば、ヒトまたは他の哺乳動物に由来する、連結された細胞(connected cells)および/または細胞外マトリックス材料の塊、例えば、皮膚組織、子宮内膜組織、鼻孔組織、CNS組織、神経組織、眼組織、肝臓組織、腎臓組織、胎盤組織、乳腺組織、胎盤組織、消化管組織、筋骨格組織、生殖泌尿組織、骨髄などであり、細胞および/または組織と関連する、連結材料および液体材料を含む。体液とは、例えば、ヒトまたは他の哺乳動物に由来する液体材料である。このような体液は、粘液、血液、血漿、血清、血清派生物、胆汁、血液、母体血液、痰、唾液、汗、羊水、月経液、乳腺液、卵巣の卵胞液、ファローピウス管液、腹腔液、尿、および腰椎CSFまたは脳室CSFなどの脳脊髄液(CSF)を含むがこれらに限定されない。試料はまた、微細針吸引物または生検組織であってもよい。試料はまた、細胞または生物学的材料を含有する培地であってもよい。ある特定の実施形態では、不妊関連遺伝子または不妊関連遺伝子産物は、配偶子細胞、性腺組織、受精胚、および胎盤など、生殖細胞内または生殖組織内で見出すことができる。ある特定の実施形態では、試料は、取り出された母体血液または唾液である。
特定の実施形態では、試料を、子宮内膜組織から得る。子宮内膜組織は、正所性(例えば、正常な子宮内の子宮内膜組織)の場合もあり、異所性(例えば、誤配置された子宮内膜組織)の場合もある。子宮内膜組織試料は、子宮周期の異なる時点にわたり得ることができる。
下記に記載される検査手技(例えば、マイクロアレイ、または核酸抽出、富化、増幅、もしくはシークエンシングを使用して、発現レベルを決定する)を、試料に対して実施して、1または複数の転写物についての発現レベルを決定する。核酸は、当技術分野で公知の方法に従い、試料から抽出する。例えば、その内容が参照によりその全体において本明細書に組み込まれる、Maniatisら、Molecular Cloning: A Laboratory Manual、Cold Spring Harbor、N.Y.、280〜281頁、1982年を参照されたい。ある特定の実施形態では、ゲノム試料を被験体から回収するのに続き、例えば、目的の子宮内膜に関連する遺伝子または子宮内膜に関連する遺伝子断片を含むヌクレオチドアレイとのハイブリダイゼーションにより、目的の遺伝子領域または遺伝子断片について富化する。試料は、ハイブリッド捕捉など、当技術分野で公知の方法を使用して、目的の遺伝子(例えば、子宮内膜関連遺伝子)について富化することができる。例えば、その内容が参照によりその全体において本明細書に組み込まれる、Lapidus(米国特許第7,666,593号)を参照されたい。
RNAは、細胞の溶解およびその中に含有されるタンパク質の変性を伴う手技により、真核細胞から単離することができる。目的の組織は、配偶子細胞、性腺組織、子宮内膜組織、受精胚、および胎盤を含む。RNAは、その中に含有されるタンパク質の変性を伴う手技により、目的の体液から単離することができる。目的の体液は、血液、月経液、乳腺液、卵巣の卵胞液、腹腔液、または培養培地を含む。さらなるステップを援用して、DNAを除去することができる。細胞溶解は非イオン系界面活性剤により遂行し、続くマイクロ遠心分離により核を除去して、細胞内DNAのバルクを除去することができる。一実施形態では、RNAは、目的とする多様な種類の細胞から、チオシアン酸グアニジウム溶解、これに続く、RNAをDNAから分離するためのCsCl遠心分離によって抽出する(Chirgwinら、Biochemistry、18巻:5294〜5299頁(1979年))。ポリ(A)+RNAは、オリゴ−dTセルロースを用いる選択により選択する(Sambrookら、MOLECULAR CLONING−−A LABORATORY MANUAL(2版)、1〜3巻、Cold Spring Harbor Laboratory、Cold Spring Harbor、N.Y.(1989年)を参照されたい)。代替的に、RNAの、DNAからの分離は、例えば、熱フェノールまたはフェノール/クロロホルム/イソアミルアルコールを用いる有機抽出により遂行することもできる。所望の場合、RNアーゼ阻害剤を、溶解緩衝液へと添加することができる。同様に、ある特定の細胞型のためには、タンパク質の変性/消化ステップを、プロトコールへと追加することも所望でありうる。
多くの適用では、転移RNA(tRNA)およびリボソームRNA(rRNA)など、他の細胞内RNAに対して、mRNAを優先的に富化することが望ましい。大半のmRNAは、それらの3’末端において、ポリ(A)テールを含有する。このため、例えば、セルロースまたはSEPHADEXなどの固体支持体へとカップリングさせた、オリゴ(dT)またはポリ(U)を使用して、それらをアフィニティークロマトグラフィーにより富化することが可能である(Ausubelら、CURRENT PROTOCOLS IN MOLECULAR BIOLOGY、2巻、Current Protocols Publishing、New York(1994年)を参照されたい)。結合させたら、2mMのEDTA/0.1%SDSを使用して、ポリ(A)+mRNAを、アフィニティーカラムから溶出させる。
ある特定の実施形態に従い、患者の発現レベルを、子宮周期における期に特異的な基準データと比較する。基準データは、期特異的子宮内膜症シグネチャー(異所性シグネチャー)を含む場合もあり、期特異的正常シグネチャー(正所性)を含む場合もある。シグネチャーは、正常患者、子宮内膜症患者、またはこれらの両方から得られた発現データの1または複数の供給源に対して、メタ解析を実行することにより決定することができる。本発明に従う使用に適するメタ解析については、本明細書の後出で記載する。期特異的シグネチャーは、健常組織または罹患組織が呈する調節パターンであることが典型的である。子宮内膜症と関連する調節パターンは、子宮周期の多様な期にわたる、上方調節される遺伝子または脱調節される遺伝子および誤調節変化を含むことが典型的である。上方調節とは、細胞内で生じる過程であって、シグナル(細胞の内部または外部から発せられる)により誘発される過程であり、この結果として、1または複数の遺伝子の発現の増大がもたらされ、結果として、これらの遺伝子によりコードされるタンパク質(複数可)の増大がもたらされる。逆に、脱調節とは、遺伝子および対応するタンパク質の発現の減少を結果としてもたらす過程である。ある特定の実施形態では、基準データは、特定の患者集団(例えば、子宮内膜症集団または正常集団)と関連する、コンセンサス発現レベルを含みうる。
以下:CCL3L1、CCL3、FAM180A、THBS2、PDGFRL、FN1、CLE11A、CCNA2、KIF20A、BUB1B、HSD17B6、HSD11B1、C7、C3、CXCL2、CXCL12、CXCL13、PDGFC、CXCL14、ACTA2、TAGLN、およびSORBS1は、それらの発現レベルが、子宮内膜症と有意に相関する遺伝子のリストである。図8において示される通り、増殖期と関連して脱調節される遺伝子は、CCNA2、KIF20A、BUB1Bを含む。増殖期と関連して上方調節される遺伝子は、HSD17B6、HSD11B1、C7、C3、CXCL2、CXCL12、CXCL14を含む。図9において指し示される通り、分泌期早期と関連して脱調節される遺伝子は、CXCL13を含む。分泌期早期と関連して上方調節される遺伝子は、CCNA2、KIF20A、BUB1Bを含む。図10において示される通り、分泌期中期〜後期と関連して上方調節される遺伝子は、ACTA2、TAGLN、およびSORBS1を含む。
子宮内膜症と関連する期特異的遺伝子についてはまた、Hawkins, Shannon M.ら、「Functional microRNA involved in endometriosis」、Molecular endocrinology、25巻、5号(2011年):821〜832頁;Sha, G.ら、「Differentially expressed genes in human endometrial endothelial cells derived from eutopic endometrium of patients with endometriosis compared with those from patients without endometriosis」、Human reproduction、22巻、12号(2007年):3159〜3169頁;Burney, Richard O.ら、「Gene expression analysis of endometrium reveals progesterone resistance and candidate susceptibility genes in women with endometriosis」、Endocrinology、148巻、8号(2007年):3814〜3826頁;Crispi, Stefaniaら、「Transcriptional profiling of endometriosis tissues identifies genes related to organogenesis defects」、Journal of cellular physiology、228巻、9号(2013年):1927〜1934頁;Eyster, Kathleen M.ら、「Whole genome deoxyribonucleic acid microarray analysis of gene expression in ectopic versus eutopic endometrium」、Fertility and sterility、88巻、6号(2007年):1505〜1533頁;Hever, Anikoら、「Human endometriosis is associated with plasma cells and overexpression of B lymphocyte stimulator」、Proceedings of the National Academy of Sciences、104巻、30号(2007年):12451〜12456頁;Hull, M. Louiseら、「Endometrial−peritoneal interactions during endometriotic lesion establishment」、The American journal of pathology、173巻、3号(2008年):700〜715頁;Talbi, S.ら、「Molecular phenotyping of human endometrium distinguishes menstrual cycle phases and underlying biological processes in normo−ovulatory women」、Endocrinology、147巻、3号(2006年):1097〜1121頁においても記載されている。
ある特定の態様に従い、本発明の方法は、多数の子宮内膜症に関連する供給源から得られたデータに基づき、期特異的遺伝子の基準データ(すなわち、シグネチャーまたは調節パターン)を得ることをもたらす。データ供給源は、子宮内膜症に関連する、公開または非公開のデータベースを含みうる。基準の子宮内膜症データセットは、類似するバックグラウンドまたは多様なバックグラウンドの多数の患者、様々な試料型、および異なる時点にわたり採取された試料から得られたデータを含みうる。ある特定の実施形態では、データセットと関連するパラメータは、年齢、子宮内膜症についての陰性/陽性の診断、疾患の段階/種類、子宮内膜症と関連する疼痛、妊娠回数/経産回数、子宮内膜腫位置、組織サンプリング方法、子宮周期の期、および人種を含む。
図2は、メタ解析工程についての概略的例示を提示する。図2において示される通り、マイクロアレイデータは、子宮内膜症を有する患者の組織と、正常患者(例えば、正常患者)の組織との間の遺伝子発現の差違について試験するいくつかの研究から得る。遺伝子発現と、子宮内膜症との関連は、各症例内で解析することもでき、分散分析を使用して、症例と対照とを比較することにより解析することもできる。ある特定の実施形態に従い、マイクロアレイデータは、患者のばらつき、組織型、サンプリング時の子宮期、実験の技法などに起因して、研究間で異なりうる。マイクロアレイデータを、システムへと入力し、発現データを処理して正規化し、次いで、統計解析にかけて、統計的有意性を有する子宮内膜症に関連する発現パターンを同定する。統計的パラメータは、統計的に有意な遺伝子発現パターンを同定するように選ぶことができる。データに基づき、システムはまた、子宮周期の特異的な期と関連する、統計的に有意な発現パターンも同定しうる。
ロジスティック回帰方法については、例えば、それらの各々の内容が参照によりその全体において本明細書に組み込まれる、Ruczinski(Journal of Computational and Graphical Statistics、12巻:475〜512頁、2003年);Agresti(An Introduction to Categorical Data Analysis、John Wiley & Sons, Inc.、1996年、New York、8章);およびYeatmanら(米国特許出願第2006/0195269号)において記載されている。
関連を解析するための、他のアルゴリズムも公知である。例えば、アウトカムの確率の範囲を予測する、多重加法型回帰樹木法(MART)モデルを生成するのに、確率勾配ブースティングを使用する。各ツリーは、その可能な帰結により、患者パラメータを分割する再帰判定グラフ(recursive graph of decision)であり、各ノードは、問い(例えば、FSHレベルは、xを超えるか?)を表し、そのノードから分岐するブランチは、下される判定(例えば、超える、または超えない)を表す。各ノードに対応する問いの選び出しは、自動化されている。MARTモデルとは、反復的に作成される回帰ツリーの重み付け和である。各反復では、回帰ツリーを、予測誤差への関与が大きな試料に優先度を与える評価基準に従い当てはめる。このツリーを、既存のツリーに加え、予測誤差を再度計算し、サイクルを続け、予測の漸進的な洗練をもたらす。この方法の強みには、それらの複雑な相互作用について事前に知ることなしに多くの変数を解析することが含まれる。
一般化線形モデルと呼ばれる異なる手法は、アウトカムを、予測因子変数についての関数の重み付け和として表す。重みは、トレーニングセットセットについての予測誤差を最小化する、最小二乗法またはベイズ法に基づき計算する。予測因子の重みは、他の予測因子を一定に保ちながら、その予測因子を変化させることの、アウトカムに対する効果を明らかにする。共線性として公知の現象において、1または複数の予測因子が高度に相関する場合、それらの重みの相対的価値は、それほど有意味ではなくなり、モデルからほぼ冗長である変数を除外することなどにより、この共線性を除去する措置を講じなくてはならない。こうして、適正に解釈された場合、重みは、予測因子の相対的重要性を表す。一般化線形モデルの、それほど一般的でない定式化は、線形回帰モデル、多重回帰モデル、および多因子ロジスティック回帰モデルを含み、医学界において、臨床的予測因子としてよく使用されている。
子宮内膜症と関連する発現レベルであって、統計的に有意な発現レベルを決定するために、一連のロジスティック回帰モデルを使用することができる。p値およびオッズ比を、統計的推定のために使用することができる。ロジスティック回帰モデルは、一般的な統計的分類モデルである。異なる期にわたる子宮内膜症性発現パターンであって、統計的に有意な発現パターンは、疾患についてのバイオマーカーまたはシグネチャーと考えられる。
本発明の態様に従い、次いで、基準となる期特異的子宮内膜症性シグネチャーを使用して、患者の期特異的子宮内膜症性シグネチャーを同定し、患者の子宮内膜症を分類し、患者の子宮内膜症の処置を適合させることができる。
ある特定の実施形態では、子宮周期における1または複数の時点にわたる患者の発現データを、基準となる期特異的発現レベルと比較することにより、患者の遺伝子シグネチャーを同定する。子宮内膜症についての、患者の期特異的な遺伝子シグネチャーは、基準となる期特異的基準データと同じ発現レベルを含む場合もあり、これと相違する発現レベルを含む場合もある。例えば、基準となる期特異的パターンまたは発現データは、子宮内膜症を有する被験体の発現レベルを表しうる。このような場合には、患者の発現レベルと基準との間の類似が、患者の期特異的遺伝子シグネチャーを指し示しうる。別の例では、基準となる期特異的パターンまたは発現データは、子宮内膜症を有さない被験体の発現レベルを表しうる。このような場合には、患者の発現レベルと基準との間の相違が、患者の期特異的遺伝子シグネチャーを指し示しうる。
患者の期特異的子宮内膜症シグネチャーを同定することにより、処置レジメンを、患者のシグネチャーを対象とする通知のための報告において、処方または明示することができる。例えば、遺伝子または遺伝子と関連する生化学的経路を標的とする、薬物または治療剤を処方することができる。ある特定の実施形態では、処置コースを、各期における患者の発現シグネチャーに対して適合させる。例えば、処置を、期(増殖期など)のうちの1つだけにおいて指し示すこともでき、異なる処置を、2つまたはこれを超える期について指し示すこともできる。したがって、本発明の方法は、処置のタイミングおよび種類の両方を通知するのに有利である。
ある特定の実施形態では、本発明は、子宮内膜症を評価するための方法であって、子宮内膜症を有することが疑われる患者の試料に存在する転写物のレベルを決定することと、子宮周期における時点に特異的な調節パターンに対応するこれらの転写物レベルを同定することと、同定された転写物レベルに基づき、子宮内膜症を特徴付けることとを含む方法を提供する。一部の実施形態では、調節パターンの時点は、子宮周期の期である。特徴付けは、同定された転写物に基づき、被験体の子宮周期の期(複数可)を決定することを含みうる。加えて、特徴付けは、同定された転写物に基づき、子宮内膜症の種類/段階を決定することを含みうる。さらなる実施形態では、方法はさらに、特徴付けに基づき、子宮内膜症のための処置のタイミングまたは種類を決定することも含みうる。
他の実施形態は、子宮内膜症の処置を対象とするための方法を伴う。例えば、子宮内膜症の処置を対象とするための一部の実施形態は、被験体の子宮周期の間の異なる時点にわたり、1または複数の遺伝子の発現レベルを決定することと、発現レベルが、非子宮内膜症性状態に照らして同期しないかまたは相違する、子宮周期の間の時点を同定することと、被験体に特異的な処置コースであって、同定された時点と一致する処置コースについて通知することとを含む。例えば、被験体は、増殖期の間の、被験体の遺伝子の調節パターン(すなわち、上方調節/脱調節)が、増殖期における非子宮内膜症性調節パターンと異なる状況下では、ある特定の期において、遺伝子を差次的に発現しうる。処置は、ホルモン療法(例えば、ホルモン性避妊薬、ゴナドトロピン放出ホルモン(Gn−RH)アゴニストおよびGn−RHアンタゴニスト、メドロキシプロゲステロン、ならびにダナゾール)、子宮内膜組織を除去する手術、なおまたは子宮摘出術など、様々な公知の方法を伴いうる。
さらなる実施形態は、患者の子宮周期の多様な期にわたり、患者の期特異的遺伝子シグネチャーを決定して、子宮内膜症を分類することを伴う。このような方法は、被験体の子宮周期の異なる時点にわたり、子宮内膜症を有する被験体から得られた試料中の、1または複数の転写物の発現レベルを決定することを含む。次いで、決定された転写物レベルを、子宮周期の異なる時点に対応する基準転写物レベルと比較する。基準転写物レベルは、患者集団から得られた、1または複数の転写物のコンセンサス発現レベルでありうる。基準レベルのために選ばれる患者集団は、ある特定の表現型形質(例えば、子宮内膜症について陽性、子宮内膜症について陰性、不妊性、受胎性、ある特定の年齢、または体重など)に基づき選ぶことができる。比較に基づき、子宮周期の各時点における差次的転写物を決定する。各時点における差次的転写物を、それぞれの時点についての、被験体の遺伝子シグネチャーと考える。次いで、被験体の遺伝子シグネチャーを使用して、子宮内膜症を分類する、例えば、子宮内膜症の種類/段階を決定し、被験体の遺伝子シグネチャーに特異的な処置コースを決定することができる。
ある特定の態様では、本発明は、生体試料中に存在する転写物を評価することを伴う。このような方法は、総RNAから増幅されたcDNAを調製することを伴いうる。cDNAは、単離されたRNA試料を希釈したり、単離されたRNA中の遺伝子材料の混合物を、個別の反応試料へと分配したりせずに、調製し、無差別的に増幅する。増幅は、mRNAおよび非ポリアデニル化転写物の両方の増幅を可能とするように、試料中の全トランスクリプトームにわたって、3’末端からおよびランダムに開始することが好ましい。こうして、二本鎖cDNA増幅産物を、次世代シークエンシングプラットフォームのためのシークエンシングライブラリーの生成のために最適化する。本発明の方法に従い、cDNAを増幅するのに適するキットは、例えば、Ovation(登録商標)RNA−Seq Systemを含む。
本発明の方法はまた、増幅されたcDNAのシークエンシングも伴う。増幅されたcDNA混合物を配列決定するのに、任意の公知のシークエンシング方法を使用しうるが、単一分子シークエンシング方法が好ましい。増幅されたcDNAは、全トランスクリプトームショットガンシークエンシング(本明細書ではまた、「RNA−Seq」とも称する)により配列決定することが好ましい。全トランスクリプトームショットガンシークエンシング(RNA−Seq)は、Illumina Genome Analyzerプラットフォーム、ABI Solid Sequencingプラットフォーム、またはLife Scienceの454 Sequencingプラットフォームなど、様々な次世代シークエンシングプラットフォームを使用して遂行することができる。
生体試料中の差次的転写物レベルはまた、マイクロアレイ技法を使用して解析することもできる。増幅されたcDNAを使用して、任意の出産前状態、または任意の種類のがん、炎症性疾患、もしくは自己免疫疾患など、1または複数の状態または疾患と関連する遺伝子転写物を含有するマイクロアレイをプローブすることができる。
ある特定の態様では、本発明は、個別のアドレス可能な位置において基材へと結合させた、複数のオリゴヌクレオチドを含むマイクロアレイであって、オリゴヌクレオチドのうちの少なくとも1つが、CCL3L1、CCL3、FAM180A、THBS2、PDGFRL、FN1、CLE11A、CCNA2、KIF20A、BUB1B、HSD17B6、HSD11B1、C7、C3、CXCL2、CXCL12、CXCL13、PDGFC、CXCL14、ACTA2、TAGLN、およびSORBS1から選択される遺伝子の部分とハイブリダイズするマイクロアレイを提供する。
当技術分野では、マイクロアレイを構築する方法が公知である。例えば、その内容が参照によりその全体において本明細書に組み込まれる、Yeatmanら(米国特許出願第2006/0195269号)を参照されたい。
マイクロアレイは、ポリヌクレオチド配列を含むプローブを選択し、次いで、このようなプローブを、固体支持体または固体表面へと固定することにより調製する。例えば、プローブは、DNA配列、RNA配列、またはDNAとRNAとのコポリマー配列を含みうる。プローブのポリヌクレオチド配列はまた、DNAおよび/もしくはRNA類似体、またはこれらの組合せも含みうる。例えば、プローブのポリヌクレオチド配列は、ゲノムDNAの完全断片の場合もあり、部分断片の場合もある。プローブのポリヌクレオチド配列はまた、合成オリゴヌクレオチド配列など、合成されたヌクレオチド配列であってもよい。プローブ配列は、in vivoにおいて酵素的に合成することもでき、in vitroにおいて(例えば、PCRにより)酵素的に合成することもでき、in vitroにおいて非酵素的に合成することもできる。
本発明の方法において使用される1または複数のプローブは、多孔性の場合もあり、非多孔性の場合もある固体支持体へと固定することが好ましい。例えば、本発明のプローブは、ポリヌクレオチドの3’末端または5’末端において、ニトロセルロース膜もしくはニトロセルロースフィルターまたはナイロン膜もしくはナイロンフィルターへと、共有結合的に付着させたポリヌクレオチド配列でありうる。当技術分野では、このようなハイブリダイゼーションプローブが周知である(例えば、Sambrookら、MOLECULAR CLONING−−A LABORATORY MANUAL(2版)、1〜3巻、Cold Spring Harbor Laboratory、Cold Spring Harbor、N.Y.(1989年)を参照されたい)。代替的に、固体支持体または固体表面は、ガラスまたはプラスチック表面であってもよい。特に好ましい実施形態では、その表面に、DNAもしくはDNA模倣体の集団、または、代替的に、RNAもしくはRNA模倣体の集団など、ポリヌクレオチドの集団を固定した固相からなる、プローブのマイクロアレイとのハイブリダイゼーションレベルを測定する。固相は、非多孔性材料の場合もあり、任意選択で、ゲルなどの多孔性材料の場合もある。
好ましい実施形態では、マイクロアレイは、各々が、本明細書で記載される遺伝子のうちの1つ、特に、CCL3L1、CCL3、FAM180A、THBS2、PDGFRL、FN1、CLE11A、CCNA2、KIF20A、BUB1B、HSD17B6、HSD11B1、C7、C3、CXCL2、CXCL12、CXCL13、PDGFC、CXCL14、ACTA2、TAGLN、およびSORBS1のうちの1つを表す、結合性(例えば、ハイブリダイゼーション)部位または「プローブ」の順序付けられたアレイを伴う、支持体または表面を含む。好ましくは、マイクロアレイは、アドレス可能なアレイであり、より好ましくは、位置アドレス可能なアレイである。より具体的には、アレイの各プローブは、各プローブの実体(identity)(すなわち、配列)を、アレイ内の(すなわち、支持体上または表面上の)その位置から決定しうるように、固体支持体上の、既知の、所定の位置に配置することが好ましい。好ましい実施形態では、各プローブを、単一部位において、固体支持体へと、共有結合的に付着させる。
マイクロアレイは、多数の方式で作製することができ、それらのうちのいくつかについては、下記で記載される。しかし、作製されたマイクロアレイは、ある特定の特徴を共有する。アレイは、複製可能であり、所与のアレイの複数のコピーを生成し、互いと容易に比較することを可能とする。マイクロアレイは、結合(例えば、核酸ハイブリダイゼーション)条件下で安定な材料から作製することが好ましい。マイクロアレイは、小型、例えば、1cm〜25cmの間、12cm〜13cmの間、または3cmであることが好ましい。しかし、また、大型のアレイも想定され、例えば、アレイのスクリーニングにおける使用のために好ましい場合がある。マイクロアレイ内の所与の結合性部位または結合性部位の固有のセットは、細胞内の単一の遺伝子の産物(例えば、特異的なmRNA、またはこれに由来する特異的なcDNA)に特異的に結合する(例えば、これとハイブリダイズする)ことが好ましい。しかし、一般に、他の関連の配列または類似の配列も、所与の結合性部位と交差ハイブリダイズする。
本発明のマイクロアレイは、それらの各々が、検出されるRNAまたはDNAの部分配列と相補的なポリヌクレオチド配列を有する、1または複数の被験プローブを含む。固体表面上の各プローブの位置は、既知であることが好ましい。実際、マイクロアレイは、好ましくは、位置アドレス可能なアレイである。具体的には、アレイの各プローブは、各プローブの実体 (すなわち、配列)を、アレイ上の(すなわち、支持体上または表面上の)その位置から決定しうるように、固体支持体上の、既知の、所定の位置に配置することが好ましい。
本発明によると、マイクロアレイとは、各位置が、本明細書で記載されるバイオマーカーのうちの1つを表すアレイ(すなわち、マトリックス)である。例えば、各位置は、ゲノムDNAに基づくDNAまたはDNA類似体であって、その遺伝子マーカーから転写される特定のRNAまたはcDNAが特異的にハイブリダイズしうる、DNAまたはDNA類似体を含有しうる。DNAまたはDNA類似体は、例えば、合成オリゴマーの場合もあり、遺伝子断片の場合もある。一実施形態では、マーカーの各々を表すプローブが、アレイ上に存在する。ある特定の実施形態では、アレイは、子宮内膜症と関連することが公知の遺伝子についてのプローブを含む。加えて、アレイプローブは、子宮周期のある特定の期において、子宮内膜症と関連することが公知の遺伝子に特異的でありうる。
上記で言及した通り、本発明による特定のポリヌクレオチド分子が特異的にハイブリダイズするプローブは、相補的なゲノムポリヌクレオチド配列を含有する。マイクロアレイのプローブは、1,000ヌクレオチド以下のヌクレオチド配列からなることが好ましい。一部の実施形態では、アレイのプローブは、10〜1,000ヌクレオチドのヌクレオチド配列からなる。好ましい実施形態では、プローブのヌクレオチド配列は10〜200ヌクレオチドの長さの範囲内にあって、生物の種のゲノム配列であり、その結果、このような生物の種のゲノムと相補的であり、そのためそのゲノムにハイブリダイズすることが可能な配列であって、このようなゲノムの全部または一部にわたり、順次タイリングされる配列を有する複数の異なるプローブが存在する。他の具体的な実施形態では、プローブは、10〜30ヌクレオチドの長さの範囲内、10〜40ヌクレオチドの長さの範囲内、20〜50ヌクレオチドの長さの範囲内、40〜80ヌクレオチドの長さの範囲内、50〜150ヌクレオチドの長さの範囲内、80〜120ヌクレオチドの長さの範囲内であり、最も好ましくは、60ヌクレオチドの長さである。
プローブは、生物のゲノムの部分に対応する、DNAまたはDNA「模倣体」(例えば、誘導体および類似体)を含みうる。別の実施形態では、マイクロアレイのプローブは、相補的なRNAまたはRNA模倣体である。DNA模倣体とは、DNAとの、特異的な、ワトソン−クリック様ハイブリダイゼーション、またはRNAとの特異的なハイブリダイゼーションが可能なサブユニットから構成されるポリマーである。核酸は、塩基部分において修飾することもでき、糖部分において修飾することもでき、リン酸骨格において修飾することもできる。例示的なDNA模倣体は、例えば、ホスホロチオエートを含む。
DNAは、例えば、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)による、ゲノムDNAまたはクローニングされた配列の増幅によって得ることができる。PCRプライマーは、公知のゲノムの配列であって、ゲノムDNAの特異的な断片の増幅を結果としてもたらす配列に基づき選ぶことが好ましい。当技術分野では、Oligoバージョン5.0(National Biosciences)など、要請される特異性および最適な増幅特性を有するプライマーのデザインにおいて有用なコンピュータプログラムが周知である。マイクロアレイ上の各プローブは、10塩基〜50,000塩基の間、通例、300塩基〜1,000塩基の間の長さであることが典型的である。当技術分野では、PCR方法が周知であり、例えば、Innisら編、PCR PROTOCOLS: A GUIDE TO METHODS AND APPLICATIONS、Academic Press Inc.、San Diego、Calif.(1990年)において記載されている。当業者には、制御型ロボットシステムが、核酸の単離および増幅に有用であることが明らかである。
マイクロアレイのポリヌクレオチドプローブを生成するための、代替的な、好ましい手段は、例えば、N−ホスホネート化学反応またはホスホルアミダイト化学反応(Froehlerら、Nucleic Acid Res.、14巻:5399〜5407頁(1986年);McBrideら、Tetrahedron Lett.、24巻:246〜248頁(1983年))を使用する、合成ポリヌクレオチドまたは合成オリゴヌクレオチドの合成による手段である。合成配列は、典型的には、約10〜約500塩基の間の長さであり、より典型的には、約20〜約100塩基の間であり、最も好ましくは、約40〜約70塩基の間の長さである。一部の実施形態では、合成核酸は、イノシンなどであるが、これらには決して限定されない非天然塩基を含む。上記で言及した通り、核酸類似体は、ハイブリダイゼーションのための結合性部位として使用することができる。適切な核酸類似体の例は、ペプチド核酸(例えば、Egholmら、Nature、363巻:566〜568頁(1993年);米国特許第5,539,083号を参照されたい)である。
プローブは、結合エネルギー、塩基組成、配列の複雑性、交差ハイブリダイゼーション結合エネルギー、および二次構造を考慮に入れるアルゴリズムを使用して選択することが好ましい。2001年1月25日に公開された、Friendら、国際特許公開第WO01/05935号;Hughesら、Nat. Biotech.、19巻:342〜7頁(2001年)を参照されたい。
当業者はまた、陽性対照プローブ、例えば、標的ポリヌクレオチド分子内の配列と相補的であり、ハイブリダイズ可能であることが公知のプローブ、および陰性対照プローブ、例えば、標的ポリヌクレオチド分子内の配列と相補的でなく、ハイブリダイズ可能でないことが公知のプローブを、アレイ上に含めるべきことも十分に理解する。一実施形態では、陽性対照を、アレイの外周に沿って合成する。別の実施形態では、陽性対照を、アレイを横切って対角線状に合成する。さらに別の実施形態では、各プローブの逆相補体を、プローブに隣接した位置に合成して、陰性対照として用いる。さらに別の実施形態では、他の生物の種に由来する配列を、陰性対照または「スパイクイン」対照として使用する。
プローブは、例えば、ガラス、プラスチック(例えば、ポリプロピレン、ナイロン)、ポリアクリルアミド、ニトロセルロース、ゲル、または他の多孔性材料もしくは非多孔性材料から作製されうる、固体支持体または固体表面へと付着させる。核酸を表面へと付着させるための好ましい方法は、Schenaら、Science、270巻:467〜470頁(1995年)により一般に記載されている通り、ガラスプレート上にプリントすることによる方法である。この方法は、cDNAのマイクロアレイを調製するために、とりわけ有用である(DeRisiら、Nature Genetics、14巻:457〜460頁(1996年);Shalonら、Genome Res.、6巻:639〜645頁(1996年);およびSchenaら、Proc. Natl. Acad. Sci. U.S.A.、93巻:10539〜11286頁(1995年)もまた参照されたい)。
マイクロアレイを作製するための第2の好ましい方法は、高密度オリゴヌクレオチドアレイの作製による方法である。in situにおける合成のためのフォトリソグラフィー技法(Fodorら、1991年、Science、251巻:767〜773頁;Peaseら、1994年、Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A.、91巻:5022〜5026頁;Lockhartら、1996年、Nature Biotechnology、14巻:1675頁;米国特許第5,578,832号;同第5,556,752号、および同第5,510,270号を参照されたい)、または定義されたオリゴヌクレオチドの迅速な合成および沈着のための他の方法(Blanchardら、Biosensors & Bioelectronics、11巻:687〜690頁)を使用して、定義された配列と相補的な、数千に及ぶオリゴヌクレオチドを含有するアレイを、表面上の定義された場所において作製するための技法が公知である。これらの方法を使用する場合、公知の配列のオリゴヌクレオチド(例えば、60マー)を、誘導体化されたスライドガラスなどの表面上で直接合成する。通例、作製されるアレイは、冗長であり、RNA 1つ当たりいくつかのオリゴヌクレオチド分子を有する。
また、マイクロアレイを作製するための他の方法、例えば、マスキングによる方法(MaskosおよびSouthern、1992年、Nuc.Acids.Res.、20巻:1679〜1684頁)も使用することができる。原理的には、かつ、上掲で言及されている通り、任意の種類のアレイ、例えば、ナイロンハイブリダイゼーション膜上のドットブロット(Sambrookら、MOLECULAR CLONING−−A LABORATORY MANUAL(2版)、1〜3巻、Cold Spring Harbor Laboratory、Cold Spring Harbor、N.Y.(1989年)を参照されたい)も使用しうる。しかし、当業者により認識される通り、ハイブリダイゼーション容量がより少なくなるため、極小アレイがしばしば好ましい。
一実施形態では、本発明のアレイは、ポリヌクレオチドプローブを、支持体上で合成することにより調製する。このような実施形態では、ポリヌクレオチドプローブを、ポリヌクレオチドの3’末端または5’末端において、支持体へと、共有結合的に付着させる。
特に好ましい実施形態では、本発明のマイクロアレイを、例えば、Blanchard、米国特許第6,028,189号;Blanchardら、1996年、Biosensors and Bioelectronics、11巻:687〜690頁;Blanchard、1998年、Synthetic DNA Arrays in Genetic Engineering、20巻、J.K.Setlow編、Plenum Press、New York、111〜123頁により記載されている方法およびシステムを使用する、オリゴヌクレオチド合成のためのインクジェット式プリンティングデバイスにより製造する。具体的には、このようなマイクロアレイ内のオリゴヌクレオチドプローブは、プロピレンカーボネートなど、高表面張力の溶媒による「マイクロ液滴」中に、個々のヌクレオチド塩基を順次沈着させることにより、例えば、スライドガラス上のアレイ内で合成することが好ましい。マイクロ液滴は、容量が小さく(例えば、100pLまたはこれ未満、より好ましくは、50pLまたはこれ未満)、マイクロアレイ上で互いから分離され(例えば、疎水性ドメインにより)て、アレイエレメント(すなわち、異なるプローブ)の場所を定義する、円形の表面張力ウェルを形成する。このインクジェット方法により製造されるマイクロアレイは、好ましくは、1cm当たり少なくとも約2,500の密度の異なるプローブを有する高密度であることが典型的である。ポリヌクレオチドプローブは、ポリヌクレオチドの3’末端または5’末端において、支持体へと、共有結合的に付着させる。
本発明により解析しうるポリヌクレオチド分子は、DNA、RNA、またはタンパク質である。標的ポリヌクレオチドは、1または複数のヌクレオチドにおいて、検出可能な形で標識する。当技術分野で公知の任意の方法を使用して、標的ポリヌクレオチドを、検出可能な形で標識することができる。この標識付けは、標識を、DNAまたはRNAの全長に沿って、均一に組み込むことが好ましく、標識付けは、高効率で実行することがより好ましい。
好ましい実施形態では、検出可能な標識は、発光標識である。本発明では、例えば、蛍光標識、生物発光標識、化学発光標識、および比色標識を使用することができる。高度に好ましい実施形態では、標識は、フルオレセイン色素誘導体、リン光体(phosphor)色素誘導体、ローダミン色素誘導体、またはポリメチン色素誘導体などの蛍光標識である。市販の蛍光標識の例は、例えば、FluorePrime(Amersham Pharmacia、Piscataway、N.J.)、Fluoredite(Millipore、Bedford、Mass.)、FAM(ABI、Foster City、Calif.)、およびCy3またはCy5(Amersham Pharmacia、Piscataway、N.J.)などの蛍光ホスホルアミダイトを含む。別の実施形態では、検出可能な標識は、放射性標識されたヌクレオチドである。
さらに好ましい実施形態では、患者試料に由来する標的ポリヌクレオチド分子を、基準試料の標的ポリヌクレオチド分子と別々に標識する。基準試料は、正常組織試料に由来する標的ポリヌクレオチド分子を含みうる。
核酸ハイブリダイゼーション条件および洗浄条件は、標的ポリヌクレオチド分子が、アレイの相補的なポリヌクレオチド配列、好ましくは、その相補的なDNAを配置した特異的なアレイ部位に特異的に結合するか、またはこれと特異的にハイブリダイズするように選ぶ。
その上に置かれた二本鎖のプローブDNAを含有するアレイは、標的ポリヌクレオチド分子と接触させる前に、変性条件に供して、DNAを一本鎖とすることが好ましい。一本鎖のプローブDNA(例えば、合成オリゴデオキシリボ核酸)を含有するアレイは、標的ポリヌクレオチド分子と接触させる前に変性させて、例えば、自己相補的配列に起因して形成される、ヘアピンまたは二量体を除去することが必要な場合がある。
最適のハイブリダイゼーション条件は、プローブおよび標的核酸の長さ(例えば、200塩基を超えるポリヌクレオチドと対比されるオリゴマー)および種類(例えば、RNA、またはDNA)に依存する。当業者は、オリゴヌクレオチドが短くなるにつれて、満足のゆくハイブリダイゼーション結果のために、比較的均一な溶融温度を達成するそれらの長さを調整することが必要となりうることを十分に理解する。核酸の特異的な(すなわち、厳密な)ハイブリダイゼーション条件のための一般的なパラメータについては、Sambrookら、MOLECULAR CLONING−−A LABORATORY MANUAL(2版)、1〜3巻、Cold Spring Harbor Laboratory、Cold Spring Harbor、N.Y.(1989年)、およびAusubelら、CURRENT PROTOCOLS IN MOLECULAR BIOLOGY、2巻、Current Protocols Publishing、New York(1994年)において記載されている。SchenaらによるcDNAマイクロアレイのための、典型的なハイブリダイゼーション条件は、5倍濃度のSSC+0.2%のSDS中、65℃で4時間にわたるハイブリダイゼーションに続く、低厳密性の洗浄緩衝液(1倍濃度のSSC+0.2%のSDS)中、25℃における洗浄に続く、高厳密性の洗浄緩衝液(0.1倍濃度のSSC+0.2%のSDS)中、25℃で10分間にわたる洗浄(Schenaら、Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A.、93巻:10614頁(1993年))である。有用なハイブリダイゼーション条件についてはまた、例えば、Tijessen、1993年、HYBRIDIZATION WITH NUCLEIC ACID PROBES、Elsevier Science Publishers B.V.;およびKricka、1992年、NONISOTOPIC DNA PROBE TECHNIQUES、Academic Press、San Diego、Calif.においても提示されている。
特に好ましいハイブリダイゼーション条件は、1MのNaCl、50mMのMES緩衝液(pH6.5)、0.5%のサルコシンナトリウム、および30%のホルムアミド中、プローブの平均溶融温度、またはこの近傍の温度(例えば、51℃以内、より好ましくは、21℃以内)におけるハイブリダイゼーションを含む。
蛍光標識された遺伝子または遺伝子産物を使用する場合、マイクロアレイの各部位における蛍光放射は、走査共焦点レーザー顕微鏡法により検出することが好ましい場合がある。一実施形態では、適切な励起線を使用して、使用される2つのフルオロフォアの各々について、別個の走査を実行する。代替的に、2つのフルオロフォアに特異的な波長における同時的な検体の照射を可能とするレーザーを使用することができ、2つのフルオロフォアに由来する放射を、同時に解析することができる(参照によりその全体において全ての目的で組み込まれる、Shalonら、1996年、「A DNA microarray system for analyzing complex DNA samples using two−color fluorescent probe hybridization」、Genome Research、6巻:639〜645頁を参照されたい)。好ましい実施形態では、アレイを、コンピュータ制御X−Yステージおよび顕微鏡対物レンズを伴う、レーザー蛍光スキャナーで走査する。2つのフルオロフォアの順次励起は、多重線混合ガスレーザー(multi−line,mixed gas laser)により達成し、放射される光は、波長で分け、2つの光電子増倍管により検出する。蛍光レーザー走査デバイスについては、Schenaら、Genome Res.、6巻:639〜645頁(1996年)、および本明細書で引用される他の参考文献において記載されている。代替的に、Fergusonら、Nature Biotech.、14巻:1681〜1684頁(1996年)により記載されている光ファイバーバンドルを使用して、mRNAの存在レベルを、多数の部位において同時にモニタリングすることができる。
下記の実施例3で論じられる研究では、PCOS患者において、肥満は、オッズ比またはOR(<50%、OR=0.55、p=0.02)で着床率に対して、臨床的妊娠(OR=0.57、p=0.03)、および生児出生(OR=0.44、p=0.02)の転帰に対して、有意な負の作用を有したのに対し、他の患者群(すなわち、卵巣予備能低下、子宮内膜症、特発性、男性因子、PCOSおよび卵管因子)については、肥満に由来する有意な有害作用は決定されなかった。図11は、研究における患者群について、コホートの百分率を例示する。図12は、マルチサイクルのIVFデータを解析するための方法であって、下記で論じられる研究において使用される方法を含み、入手可能な全ての患者特異的IVFサイクルデータを使用して、患者レベル分布を計算するのに、一般化推定方程式(GEE)を使用する方法を例示する。
PCOS患者では、肥満は、IVF処置不成功の危険性を、2倍を超えて増大させ、具体的には、肥満は、着床率、臨床的妊娠、および生児出生の転帰に有害な影響を及ぼすことが見出され、肥満は、PCOS患者の子宮の受容性および胚着床に対して負の影響を有することが見出された。図13は、卵巣予備能低下、子宮内膜症、特発性、男性因子、PCOS、および卵管因子を患う患者を含む患者群について、採卵、生存可能な胚の数、着床率、および生児出生の転帰に対する肥満の影響を例示し、肥満のPCOS患者について、着床率および生児出生転帰の数の有意な低下を示す。
本発明の方法は、PCOSの診断および肥満の尺度に基づき、患者または個体についての、IVF処置が成功する確度を決定することを含む。体脂肪は、体重、胴囲(例えば、自然なウェスト(最下方の肋骨と、寛骨の上方との間)、臍(umbilicus)(臍(belly button))、または胴体中央部の最も幅の狭い地点において測定された腹囲)、ウェスト対ヒップ比(例えば、ウェストおよびヒップ(臀部の最も幅の広い直径における)を測定し、次いで、ウェストの測定値を、ヒップの測定値で除することにより計算される)、皮下脂肪厚(例えば、皮膚の「ピンチ」の厚さ、およびその下方の体内の特殊な領域内の脂肪を測定する特殊なキャリパーを使用し、これらの測定値に基づき、体脂肪百分率を予測する式を使用して)、生体電気インピーダンス(その全体において本明細書に組み込まれる、Hu F.、Measurements of Adiposity and Body Composition、Hu F編、Obesity Epidemiology、New York City:Oxford University Press、2008年、53〜83頁を参照されたい)、水中体重法(身体密度計測)、空気置換プレスチモグラフィー、希釈方法(磁気共鳴イメージング、または二重エネルギーX線吸収測定法)により指し示されうる。好ましい実施形態では、体脂肪は、肥満度指数(BMI)により指し示され得る。BMIとは、身長に対する体重の比であり、体重(kg)/身長(m2)、または体重(lb)/身長(in2)に703を乗じたものとして計算される。
次いで、上記の方法のうちの1つにより測定される体脂肪を、基準数と比較して、個体が肥満であるのかどうかを決定することができる。例えば、BMIが、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、または35kg/mを超えることが決定される場合、PCOSを診断された個体についての成功率の低下が指し示される場合がある。好ましい実施形態では、30kg/mを超えるBMIは、肥満であり、IVF不成功の危険性が高いと考えられる。
ある特定の実施形態では、本発明のシステムおよび方法は、患者がPCOSの診断を受けることを含む。他の実施形態では、システムおよび方法は、例えば、Sheehan、Polycystic Ovarian Syndrome:Diagnosis and Management、Clin Med Res.、2004年2月、2巻(1号):13〜27頁において記載されている方法のうちの1つを介して、個体におけるPCOSを診断することを含みうる。
個体におけるPCOSの診断および肥満の指標を得るか、または決定した後で、本発明の方法は、個体についての、IVFが成功する確度(例えば、IVF処置の後における生児出生の確度を指し示す%によるスコア、平均成功率からの低減%、または生児出生を達成する推定サイクル数により表される)を決定することを含みうる。IVF成功率(IVF success rate)の確度は、個体または個体の主治医へと、単独で報告することもでき、他の受精能情報と組み合わせて報告することもできる。
ある特定の実施形態では、PCOSおよび肥満についての情報を、他の因子と組み合わせて、患者についての、IVFが成功する全体的確度を決定することもでき、患者についての、処置上の推奨を提供することもできる。
下記の実施例4で論じられる研究では、遡及的な着床前遺伝子スクリーニング(PGS)データについての大規模なコホートについて研究して、FSHおよび年齢の、異数性に対するそれぞれの寄与を明らかにした。FSHと異数性オッズとの間で、年齢非依存的関連は見出されなかったのに対し、FSHレベルが13mUI/mLを上回る患者では、異数性オッズの年齢と関連する増大はより顕著であり、この場合、異数性のオッズは、生存年数が加わるごとに、かなりより高い率(50%)で増大した(OR=1.52、p<0.0001)。
本発明の方法は、女性の年齢および女性のFSHレベルに基づき、女性が異数性胚を生み出す相対的危険性を決定することを含む。FSHレベルは、尿または血液などの体液から決定することができる。試料は、患者から直接得ることも取得することもできる。FSHの尿レベルは、1日を通して変動するため、ある特定の実施形態では、尿は、FSHレベルを決定する前の24時間にわたり回収することができる。試料中のFSHレベルは、免疫蛍光測定アッセイなどの検査手技を使用して決定することができる。参照によりその全体において本明細書に組み込まれる、Kesner JS、Knecht EA、Krieg EF.,Jr、Time−resolved immunofluorometric assays for urinary luteinizing hormone and follicle stimulating hormone、Anal Chim Acta.、1994年、285巻:13〜22頁を参照されたい。
女性のFSHレベルが、例えば、10、11、12、13、14、または15mUI/mLなどの閾値レベルを超える場合、年齢による、異数性率のより大きな増大が指し示され得る。女性のFSHレベルが、13mUI/mLを上回る、好ましい実施形態では、女性は、年齢を重ねるに応じて、異数性胚を生み出す危険性が増大し得る。多様な実施形態では、女性が異数性胚を生み出す危険性は、女性のFSHレベルおよび思春期を越える女性の年齢または受精能から決定することができる。女性のFSHレベルが閾値レベルを下回る場合、危険性は、女性の生殖寿命(例えば、思春期の始まりから閉経期まで、または定期的な排卵の始まりから閉経期までの時間)の各年について8%、9%、10%、11%、または12%(初期の危険性レベルまたは基底の危険性レベルから)ずつ増大し得る。女性のFSHレベルが閾値レベルを上回る場合、危険性は、女性の生殖寿命の各年について13%、14%、15%、16%、または17%(初期の危険性レベルまたは基底の危険性レベルから)ずつ増大し得る。ある特定の場合、生殖寿命は、個体が、思春期に達するか、または定期的な排卵を始めた実際の年齢(例えば、詳細な患者履歴により決定される)に基づき、個体ごとに決定することもでき、12、13、14、15、16、または17などの標準年齢で始まったと仮定することもできる。異数性胚を生み出す初期の危険性または基底の危険性は、集団間の平均率から決定することもでき、その全体において本明細書に組み込まれる、Franasiakら、The nature of aneuploidy with increasing age of the female partner: a review of 15,169 consecutive trophectoderm biopsies evaluated with comprehensive chromosomal screening、Fertil Steril.、2014年3月、101巻(3号):656〜663頁など、公知の研究から得ることもできる。
ある特定の実施形態では、本発明のシステムおよび方法は、患者のFSHレベルが、13mUI/mLを超える場合に、患者、主治医、または他の個体に、この危険性の増大について報告することを含みうる。多様な実施形態は、患者のための処置の推奨または実施であって、ある特定の生殖補助技術を回避すること、処置を早期に始めること、または、場合によって、卵子もしくは胚を採取し、IVFなどの生殖補助技術における後日の使用のために保存することを含む推奨または実施を含みうる。卵子および胚を採取および/または保存するための方法は、公知である。それらの内容がそれらの全体において本明細書に組み込まれる、Cilら、Current trends and progress in clinical applications of oocyte cryopreservation、Curr Opin Obstet Gynecol.、2013年6月、25巻(3号);Killick, S(2006年)、「Ultrasound and fertility」、Bates, J.、Practical gynaecological ultrasound(2版)、Cambridge、England:Cambridge University Press.、120〜5頁を参照されたい。
本明細書で言及される報告は、紙の上の書面の形式で作成することもでき、コンピュータファイルで作成することもでき、演算デバイスにより用意し、例えば、モニター、対話型ディスプレイ、またはプリンターなどの入力/出力デバイスを介して、使用者(例えば、患者、主治医または他の個体)へと送付することができる。
本発明の方法は、プロセッサー、例えば、中央演算装置を含むコンピュータなど、任意の種類の演算デバイスを使用して実施することもでき、各デバイスが、工程または方法の少なくとも一部を果たす場合は、演算デバイスの任意の組合せを使用して実施することもできる。一部の実施形態では、本明細書で記載されるシステムおよび方法は、携帯型デバイス、例えば、スマートタブレットまたはスマートフォンにより実施することもでき、システム専用に作製されたデバイスにより実施することもできる。
本発明の方法は、ソフトウェア、ハードウェア、ファームウェア、ハード配線、またはこれらのうちのいずれかの組合せを使用して実施することができる。また、機能を実装するフィーチャ(feature)は、機能の一部は、異なる物理的場所に実装する(例えば、無線接続または有線接続により、例えば、イメージング装置は、1つの部屋に実装し、ホストワークステーションは、別の部屋または別個の建物に実装する)ように、分配を含め、物理的に、多様な位置に配置することもできる。
コンピュータプログラムの実行に適するプロセッサーは、例を目的として述べると、一般的な目的のマイクロプロセッサーおよび特殊な目的のマイクロプロセッサーの両方、ならびに任意の種類のディジタル式コンピュータの、任意の1または複数のプロセッサーを含む。一般に、プロセッサーは、読出し専用メモリもしくはランダムアクセスメモリまたはこれらの両方から、命令およびデータを受け取る。命令を実行するためのプロセッサーと、命令およびデータを保存するための1または複数のメモリデバイスとは、コンピュータの不可欠の要素である。一般に、コンピュータはまた、データを受け取るか、もしくはデータを転送するか、またはこれらの両方を行うのに、データを保存するための、1または複数の大容量記憶デバイス、例えば、磁気、磁気光ディスク、または光ディスクを含むか、またはこれらに作動的にカップリングさせる。コンピュータプログラムの命令およびデータを具体化するのに適する情報担体は、例を目的として述べると、半導体メモリデバイス(例えば、EPROMデバイス、EEPROMデバイス、ソリッドステートドライブ(SSD)デバイス、およびフラッシュメモリデバイス);磁気ディスク(例えば、内蔵ハードディスクまたはリムーバブルディスク);磁気光ディスク;および光ディスク(例えば、CDディスクおよびDVDディスク)を含む、全ての形態の非揮発性メモリを含む。プロセッサーおよびメモリは、特殊な目的の論理回路を補充することもでき、これに組み込むこともできる。
使用者との対話をもたらすために、本明細書で記載される対象物は、I/Oデバイス、例えば、CRT、LCD、LED、または使用者に情報を表示するための投影デバイス、ならびに、キーボードおよびポインティングデバイス(例えば、マウスまたはトラックボール)など、使用者がコンピュータへと入力を施しうる、入力デバイスまたは出力デバイスを有するコンピュータ上で実装することができる。他の種類のデバイスを使用して、使用者との対話もまたもたらすことができる。例えば、使用者へともたらされるフィードバックは、任意の形態の感覚フィードバック(例えば、視覚フィードバック、聴覚フィードバック、または触覚フィードバック)であることが可能であり、使用者からの入力は、音響入力、発話入力、または触覚入力を含む任意の形態で受け取ることができる。
本明細書で記載される対象物は、バックエンドコンポーネント(例えば、データサーバー)、ミドルウェアコンポーネント(例えば、アプリケーションサーバー)、もしくはフロントエンドコンポーネント(例えば、本明細書で記載される対象物の実装により、それを介して使用者が対話しうる、グラフィカルユーザーインターフェースまたはウェブブラウザーを有する、クライアントコンピュータ)、またはこのようなバックエンドコンポーネント、ミドルウェアコンポーネント、およびフロントエンドコンポーネントの任意の組合せを含む演算システムにより実装することができる。システムのコンポーネントは、ディジタル式データ通信、例えば、通信ネットワークの任意の形態または媒体を介するネットワークにより相互接続することができる。例えば、基準データセットは、遠隔の場所に保存することができ、コンピュータにより、ネットワークを越えて通信して、全ての患者について、臨床的転帰(例えば、IVF成功率)と共に、基準データセットにアクセスして、女性被験体に由来するデータを、基準セットと比較する。しかし、他の実施形態では、基準セットを、ローカルのコンピュータ内に保存し、コンピュータにより、CPU内で基準セットにアクセスして、対象データを、基準セットと比較する。通信ネットワークの例は、セルネットワーク(例えば、3Gまたは4G)、ローカルエリアネットワーク(LAN)、およびワイドエリアネットワーク(WAN)、例えば、インターネットを含む。
本明細書で記載される対象物は、情報担体(例えば、非一時的コンピュータ可読媒体)により有形で具体化される、1または複数のコンピュータプログラムであって、データ処理装置(例えば、プログラム可能型プロセッサー、コンピュータ、または複数のコンピュータ)により実行するためのコンピュータプログラム、またはデータ処理装置の作動を制御するコンピュータプログラムなど、1または複数のコンピュータプログラム製品として実装することができる。コンピュータプログラム(プログラム、ソフトウェア、ソフトウェアアプリケーション、app(アプリケーションソフトウェア)、マクロ、またはコードとしてもまた公知である)は、コンパイラ型言語またはインタープリタ型言語(例えば、C、C++、Perl)を含む、プログラミング言語の任意の形態で書き込むことができ、スタンドアロン型プログラムとして含めるか、またはモジュール、コンポーネント、サブルーチン、もしくは演算環境における使用に適する他のユニットとして含めることを含め、任意の形態で配備することができる。本発明のシステムおよび方法は、任意の適切なプログラミング言語であって、限定なしに述べると、C、C++、Perl、Java(登録商標)、ActiveX、HTML5、Visual Basic、またはJavaScript(登録商標)を含む、当技術分野で公知のプログラミング言語で書かれた命令を含みうる。
コンピュータプログラムは必ずしも、ファイルに対応しない。プログラムは、ファイルまたは他のプログラムもしくはデータを保持するファイルの部分に保存することもでき、問題のプログラム専用の単一のファイルに保存することもでき、複数の協調ファイル(例えば、1または複数のモジュール、サブプログラム、またはコードの部分を保存するファイル)に保存することもできる。コンピュータプログラムは、1つのコンピュータ上で実行されるように配備することもでき、1つのサイトにおける複数のコンピュータ上で実行されるように配備することもでき、複数のサイトにわたり分配され、通信ネットワークにより相互接続された複数のコンピュータ上で実行されるように配備することもできる。
ファイルは、例えば、ハードドライブ上、SSD上、CD上、または他の有形の非一時的媒体上に保存されたディジタル式ファイルでありうる。ファイルは、1つのデバイスから別のデバイスへと、ネットワークにわたり送付することができる(例えば、例えば、Network Interface Card、モデム、無線カードなどを介して、サーバーからクライアントへと送付されるパケットとして)。
本発明に従いファイルに書き込むことは、例えば、粒子を付加するか、除去するか、または再編成する(例えば、読取り/書込みヘッドにより、正味の電荷または双極子モーメントを有する粒子を、磁化パターンへと)ことにより、有形の非一時的コンピュータ可読媒体を変換することを伴い、次いで、パターンは、客観的な物理現象についての情報の新たなコロケーションであって、使用者により所望され、使用者に有用なコロケーションを表す。一部の実施形態では、書き込むことは、有形の非一時的コンピュータ可読媒体における、材料の物理的な変換(例えば、次いで、光読取り/書込みデバイスが、新たで有用な情報のコロケーションを読み取りうるような、ある特定の光特性による変換、例えば、CD−ROMを焼くことによる変換)を伴う。一部の実施形態では、ファイルに書き込むことは、NANDフラッシュメモリデバイスなどの物理的フラッシュメモリ装置を変換し、フローティングゲートトランジスターから作製された一群のメモリセルの物理的エレメントを変換することにより、情報を保存することを含む。当技術分野では、ファイルに書き込む方法が周知であり、例えば、手動で発動させることもでき、プログラムにより自動で発動させることもでき、ソフトウェアの保存コマンドまたはプログラミング言語の書込みコマンドにより発動させることもできる。
適切な演算デバイスは、大容量メモリ、少なくとも1つのグラフィカルユーザーインターフェース、少なくとも1つのディスプレイデバイスを含むことが典型的であり、デバイス間の通信を含むことが典型的である。大容量メモリは、コンピュータ可読媒体、すなわち、コンピュータ記憶媒体の種類を例示する。コンピュータ記憶媒体は、コンピュータ可読命令、データ構造、プログラムモジュール、または他のデータなどの情報を保存するための、任意の方法または技術により実装された、揮発性媒体、非揮発性媒体、リムーバブルメディア、および非リムーバブルメディアを含みうる。コンピュータ記憶媒体の例は、所望の情報を保存するのに使用することができ、演算デバイスによりアクセスしうる、RAM、ROM、EEPROM、フラッシュメモリ、または他のメモリ技術、CD−ROM、ディジタル式多用途ディスク(DVD)もしくは他の光記憶装置、磁気カセット、磁気テープ、磁気ディスク記憶デバイス、または他の磁気記憶デバイス、無線周波数識別タグもしくは無線周波数識別チップ、あるいは他の任意の媒体を含む。
当業者が、本発明の方法を実施するために必要であるか、または最もよく適すると認識する通り、本発明のコンピュータシステムまたはマシンは、1または複数のプロセッサー(例えば、中央演算装置(CPU)、グラフィックスプロセッシングユニット(GPU)、またはこれらの両方)、メインメモリ、およびスタティックメモリを含み、これらはバスを介して互いと通信する。
図14において示される例示的な実施形態では、本発明の方法を行うことが可能なシステム200は、コンピュータ249(例えば、ラップトップ、デスクトップ、またはタブレット)を含みうる。コンピュータ249は、ネットワーク209を越えて通信するように構成することができる。コンピュータ249は、1または複数のプロセッサー259およびメモリ263のほか、入力/出力機構254を含む。本発明の方法が、クライアント/サーバー型アーキテクチャーを援用する場合、本発明の方法のステップは、プロセッサー221およびメモリ229のうちの1または複数を含むサーバー213であって、データ、命令などを得るか、またはインターフェースモジュール225を介して結果を提示するか、またはファイル217として結果を提示することが可能なサーバー213を使用して実施することができる。サーバー213を、コンピュータ249もしくはターミナル267を介して、ネットワーク209にわたりエンゲージさせることができ、またはサーバー213を、1もしくは複数のプロセッサー275およびメモリ279のほか、入力/出力機構271も含む、ターミナル267へと直接連結することができる。
本発明に従うシステム200またはマシンはさらに、I/O259もしくは237またはインターフェースモジュール225のうちのいずれかのために、ビデオディスプレイユニット(例えば、液晶ディスプレイ(LCD)または陰極線管(CRT))も含みうる。本発明に従うコンピュータシステムまたはマシンはまた、英数字入力デバイス(例えば、キーボード)、カーソル制御デバイス(例えば、マウス)、ディスクドライブユニット、シグナル発生デバイス(例えば、スピーカー)、タッチスクリーン、アクセロメータ、マイクロフォン、セル式無線周波数アンテナ(cellular radio frequency antenna)、および、例えば、ネットワークインターフェースカード(NIC)、Wi−Fiカード、またはセル式モデムでありうる、ネットワークインターフェースデバイスも含みうる。
本発明に従うメモリ263、279、または229は、本明細書で記載される方法または機能のうちの任意の1または複数を具体化する、1または複数の命令のセット(例えば、ソフトウェア)が保存された、マシン可読媒体を含みうる。ソフトウェアはまた、コンピュータシステム、メインメモリ、およびやはりマシン可読媒体を構成するプロセッサーによるその実行の間に、メインメモリ内にかつ/またはプロセッサー内に完全にもしくは少なくとも部分的に存在する場合もある。ソフトウェアはさらに、ネットワークインターフェースデバイスを介して、ネットワークにわたり、送信することもでき、受信することもできる。
本明細書で開示されるシステムおよび方法のうちの任意の部分も、上記で記載したデバイスを含むコンピュータにより実装しうることが理解される。情報は、女性被験体から回収する。次いで、このデータを、コンピュータの中央演算装置(CPU)へと入力する。CPUは、本発明の方法を実装するための命令を保存するためのストレージまたはメモリへとカップリングさせる。命令は、CPUにより実行されると、体外受精の選択されたサイクルにおける体外受精の成功の確率を、CPUに提示させる。CPUは、IVFの各サイクルについて、受精能関連表現型形質および妊娠転帰が既知である複数の女性に由来する基準データセット上で訓練されたアルゴリズムへと対象データを入力することにより、この決定を提示する。基準データセットは、コンピュータメモリ内など、ローカルのコンピュータ内に保存することができる。代替的に、基準セットは、サーバーなど、コンピュータから遠隔の場所に保存することもできる。この場合、コンピュータにより、ネットワークを越えて通信して、基準データセットにアクセスする。次いで、CPUは、アルゴリズムに入ったデータに基づき、選択された時点において、妊娠を達成する確率を提示する。
参照による組込み
本開示を通して、特許、特許出願、特許公開、雑誌、書籍、論文、ウェブコンテンツなど、他の文書に対する言及およびこれらの引用を行ってきた。全てのこのような文書は、参照によりそれらの全体において全ての目的で本明細書に組み込まれる。
同等物
本発明は、その精神または不可欠の特徴から逸脱しない限りにおいて、他の特殊な形態でも具体化することができる。したがって、上掲の実施形態は、全ての点で、本明細書で記載される本発明に対して、限定的なものではなく、例示的なものであると考えるべきである。こうして、本発明の範囲は、上掲の記載ではなく、付属の特許請求の範囲により指し示され、したがって、特許請求の範囲と同等な意味および範囲の中に納まる全ての変化は、
(実施例1)
いくつかの研究が、正常患者に由来する組織の遺伝子発現シグネチャーと、子宮内膜症患者に由来する組織の遺伝子発現シグネチャーとを比較し、病巣癒着(focal adhesion)、組織のリモデリング、および免疫応答など、特定の機能的経路の発現の有意差を同定している。
しかし、遺伝子自体の実体に相違が見られることが多く、実験間の患者のばらつき、組織型、コホートサイズ、実験の技法、有意性の閾値などの帰結である可能性が極めて高い。子宮内膜症と一貫して関連する遺伝子発現シグネチャーを、より信頼できる形で定義する一助とするため、マイクロアレイデータについてのメタ解析を、公表されているいくつかの論文から得る。
メタ解析の目的は、このシグネチャーの、患者特異的な遺伝子発現データとの比較が、その発現変化が子宮内膜症の帰結としての発現変化に過ぎない遺伝子とは違って、その差次的発現が患者特異的遺伝子変動に由来する遺伝子の同定をもたらすのかどうかを決定することである。
方法:
・データセット:
○GSE23339(Hawkinsら、2011年):正常患者の別個の群に由来する、正所性子宮内膜と対比した卵巣子宮内膜腫。
○GSE7846、GSE6364(Shaら、2007年;Burneyら、2007年):正常患者の別個の群に由来する正所性子宮内膜と対比した、子宮内膜症患者に由来する正所性子宮内膜。
・各研究について、正規化発現行列を計算した:Affymetrixデータについては、RMA正規化を使用した(Rafaelら、2003年)。Illuminaについては、元の刊行物において報告された、log2による正規化値を使用した。
・QC計量(metric)は、arrayQualityMetricsおよびaffyQCReportなどのBioconductorパッケージ(Gentlemanら、2004年)を使用して計算した。
・症例対照解析は、各研究内で、各転写物について、empirical Bayes moderated t検定を使用して実施した。所与の遺伝子についての転写物を研究間で組み合わせ、分散の逆数により各転写物についての推定値に重み付けする、固定効果メタ解析を使用して、結果を研究間で組み合わせた。こうして、メタ解析により、各遺伝子について、コンセンサス平均値、関連する標準誤差、tスコア、およびp値がもたらされた。偽発見率は、標準方法を使用して推定した。
・SPIA(シグナル伝達経路影響解析)を使用して、経路解析を実施した。i)所与のGOターム内で有意な遺伝子のカウント、および所与のGOターム以外で有意な遺伝子のカウントに対するフィッシャーの正確検定(p<0.005)、ならびにii)所与のGOターム内の遺伝子と、所与のGOターム以外の遺伝子とを比較する、遺伝子特異的tスコアに対するウィルコクソンの順位和検定の両方を使用して、遺伝子オントロジー解析を実施した。
結果:
・経路リスト(下記)を参照されたい:経路カテゴリーが「特異的」であるほど、子宮内膜症試料による遺伝子発現と、正常試料による遺伝子発現との差違の大きさが小さくなるようである。これは、子宮内膜症が、少数の特異的な駆動遺伝子(driver)による疾患とは対照的に、「多くの遺伝子」による疾患であることを示唆しうる。これは、その病因が様々であることのほか、研究が、子宮内膜症発現シグネチャーについてコンセンサスに達しないように見える事実とも符合する。
・既存の文献に従い、大きさが最大の経路カテゴリーは、ケモカイン/サイトカインによるシグナル伝達、および他の免疫応答機構、病巣癒着、細胞外マトリックス相互作用、ならびに血管新生(「経路」リストを参照されたい)を含む。
・同様に、その発現が、子宮内膜症と関連して有意に異なる遺伝子のリスト(下記を参照されたい)において、CCL3L1、CCL3、FAM180A、THBS2、PDGFRL、FN1、CLEC11Aの上方調節はいずれも、子宮内膜症の発症と関連する、浸潤性の組織のリモデリングおよび免疫応答を反映する。
・別の2つの興味深い経路であって、著明な経路として同定されているが、過去の研究では、それほど論じられていない経路が存在する。これらは、より注意深い考察に値しうる。
1.白血球経内皮遊走
・これは、子宮内膜症性組織内の免疫細胞の存在に少なくとも部分的に起因して、有意であるとして検出される可能性が極めて高い。しかし、過去の研究が、子宮内膜症は、浸潤性であるが、厳密に転移性ではないと論じている一方、LTM経路内の多数の遺伝子の発現は、白血球または白血球遊走に特異的ではない。
・中でも、ACTG1、Claudin−4、およびEZRはいずれも、異なるがん型における細胞の運動性の媒介に関与している。
・さらに、その発現が、子宮内膜症性状況において最も大きく変更される遺伝子の間で、最も大きく上方調節される遺伝子のうちの2つは、マトリックスメタロプロテイナーゼ23B(MMP23B、2.029倍の増大、信頼限界(confidence)=11.03)およびトロンボスポンジン2(THBS2、2.012倍の増大、信頼限界=5.037)を含む。
・MMP23は主に、生殖組織内で発現することが見出されている(Velascoら、1999年)。ECMの分解は、細胞が腹膜に浸潤するために不可欠である。MMPは、胚発生の間および生殖の間のほか、関節炎の間および転移の間における細胞外マトリックスの分解に関与する(Christianeら、2014年により総説されている)。
・THBS2は、細胞−マトリックス間相互作用をモジュレートし、興味深いことに、インテグリンaVB3と共に、細胞拡散および内皮細胞の遊走のモジュレーションに関与する(Bornsteinら、2000年)。
・同様に、OSR2は、有意に下方調節される(0.712倍、信頼限界=12.65)。TGF−ベータ1によって媒介される、この転写因子の下方調節は、細胞遊走の誘導と関連する(Kawaiら、2012年)。TGFB1は実際、異所性子宮内膜の部位において富化される(Komiyanaら、2007年;MedinaおよびLebovic、2010年)。
2.軸索誘導/セマフォリン間相互作用
・生体ニューロンマーカーは、特異的な種類の神経線維が、内膜層内に存在することを指し示す(Tokushigeら、2006年)。
・一部の文献は、子宮内膜症を診断された女性と、子宮内膜症を有さない女性との神経線維密度の差違について記載しているが、駆動機構については指し示されていない。
・本発明者らによる有意な遺伝子発現の同定は、この神経支配の増大が起き得る機構を示唆する(少なくともその中で)最初のものである。
・本発明者らによる解析は、軸索誘導に関与する多数の遺伝子が、子宮内膜症と関連して、有意に上方調節されることを明らかにする。例えば、
・ROBO1/2と競合し、抗反発機構を表すROBO3;
・マウスにおいて、その非存在下では、神経内分泌細胞の遊走が損なわれる、SEMA7Aである(Messinaら、2011年)。
(実施例2)
子宮内膜症についての期特異的遺伝子シグネチャーの同定
子宮内膜症の発症機構についての知見が不明確であるために、その処置は複雑になっている。子宮内膜症について受容されている機構は、ファローピウス管を介する、月経液および関連する子宮内膜細胞の逆流である、逆行性月経である。図3を参照されたい。図4において示される通り、逆行性月経は、子宮の外側における、子宮内膜細胞の癒着および増殖を引き起こす。異所性子宮内膜の成長は、炎症、免疫系の回避、およびEP依存性/P4抵抗性を引き起こす。図4はまた、ミュラー管の機能停止、子宮内膜幹細胞、および化生の存在を含む、子宮内膜症の、他の潜在的な寄与因子も明示する。
ある特定の実施形態に従う本発明の方法は、臨床的に有意な子宮内膜症の遺伝子シグネチャーを同定するために、遺伝学およびバイオインフォマティクスに依拠する。本発明の方法を介して決定される遺伝子シグネチャーは、被験体の臨床的状態(例えば、子宮期または子宮内膜症のグレード)を分類するのに使用することができ、処置を対象とするのにも使用することができる。
データセット
メタ解析を行って、いくつかの異なる子宮内膜研究による期特異的マイクロアレイデータを組み合わせ、相関させた。以下の表は、研究、マイクロアレイの種類、および患者の数を列挙する。全ての研究を組み込むことにより、メタ解析では、61名の患者に由来する106例の試料によるデータを解析した。研究に由来するデータは、既に記載した通りにメタ解析に供した。図5は、マイクロアレイ研究のために評価された臨床パラメータ:年齢、子宮内膜症の存在/非存在、疾患の段階、疼痛の存在、妊娠回数/経産回数、子宮内膜腫の位置、組織のサンプリング方法、子宮周期の期、人種、および平滑筋腫(leiomyata)を例示する。
結果
メタ解析に基づき、遺伝子発現パターンにおいて優勢のパラメータは、1)子宮周期の期、および2)子宮内膜症の存在/非存在を含む。図6Aは、増殖期、分泌期早期、分泌期中期、および分泌期後期にわたる、試料の正所性子宮内膜の遺伝子発現を例示する。図6Bは、増殖期、分泌期早期、分泌期中期、および分泌期後期にわたる、異所性子宮内膜の遺伝子発現を例示する。表示のマイクロアレイデータについてのK平均法によるクラスター解析は、異所性子宮内膜組織の遺伝子シグネチャーと正所性子宮内膜組織の遺伝子シグネチャーとは、異なる様式で期依存的であることを示した。
子宮内膜症に特異的な遺伝子的発現シグネチャー、および子宮周期のある特定の期に特異的な遺伝子的発現シグネチャーを同定するために、子宮内膜症における期特異的発現パターンを、正常における期特異的発現パターンと比較した。図7は、子宮内膜症集団と、正常集団との期特異的遺伝子シグネチャーの差違を例示する。増殖期は、倍数変化が2.0を超える(0.0005未満のP値)430の遺伝子を示し、分泌期早期は、倍数変化が2.0を超える(0.0005未満のP値)151の遺伝子を示し、分泌期中期−後期は、倍数変化が2.0を超える(0.0005未満のP値)3つの遺伝子を示した。
図8〜10において例示する通り、メタ解析は、子宮内膜症試料のある特定の遺伝子が、正常試料と比較して、上方調節および下方調節されることを明らかにした。加えて、子宮内膜症試料での遺伝子の誤調節は、異なる期にわたり変動した。子宮内膜症と関連する遺伝子の期特異的調節パターンを、疾患の調節シグネチャーとして使用することができる。図8は、増殖期段階において上方調節および脱調節された、子宮内膜症と関連する遺伝子を例示する。図9は、分泌期早期段階において上方調節および脱調節された、子宮内膜症と関連する遺伝子を例示する。図10は、分泌期中期〜分泌期後期において上方調節された、子宮内膜症と関連する遺伝子を例示する。
考察
本発明の方法を使用して同定される期特異的子宮内膜症シグネチャーは、疾患についてのバイオマーカーとして使用することができ、処置コースを手引きするのに使用することができる。さらなる情報をメタ解析と関連付けて、特定のパラメータ、例えば、年齢、子宮内膜症の段階、不妊、および他の表現型形質と関連する期特異的子宮内膜症シグネチャーを得ることもできる。期特異的子宮内膜症シグネチャーの臨床的適用については、本明細書の下記で論じる。
ある特定の実施形態では、期特異的子宮内膜症シグネチャーを活用して、子宮内膜症の診断を対象とすることができる。例えば、子宮内膜症を有することが疑われる患者から得られた1または複数の試料中の転写物の発現レベルを、公知の期特異的子宮内膜症シグネチャーと比較することができる。試料は、特定の期において得ることもでき、患者の子宮周期のいくつかの時点にわたり得ることもできる。発現レベルは、1つの期に対応するシグネチャーと比較することもでき、子宮周期の多様な期に由来する様々なシグネチャー群と比較することもできる。患者の発現レベルと、期特異的子宮内膜症シグネチャーとの類似性は、患者の期特異的子宮内膜症シグネチャーであり、患者が子宮内膜症を有することを指し示す。患者の期特異的子宮内膜症シグネチャーに対して適合させた処置コースを選ぶことができる。例えば、薬物は、患者が子宮内膜症シグネチャーを有する期と一致するように、患者へと推奨または処方することができる。加えて、遺伝子または遺伝子と関連する生化学的経路を標的とすることが公知の薬物も、患者へと推奨または処方することができる。期特異的子宮内膜症シグネチャーが、子宮内膜症の特定のグレード(すなわち、重症度)ともまた符合する場合、患者の発現パターンと子宮内膜症シグネチャーとの比較は、患者の子宮内膜症のグレードを指し示しうる。
期特異的遺伝子シグネチャーはまた、患者の特異的な子宮周期を同定し、図表に示すのにも適用することができる。子宮周期は、極めて個体特異的である(21日間〜35日間の間の範囲であり、標準値は28日間である)。加えて、子宮周期の期の長さはまた、個体間で変動もする。子宮内膜症の処置は、ある特定の期に関与しうるので、個体の期を遺伝子的に確認して、処置のタイミングを方向付けることができると有利である。本発明の方法に従い、異なる時点にわたる患者の発現レベルを、期特異的子宮内膜症シグネチャーと比較して、患者の子宮周期のタイミングを決定することができる。例えば、特定の期の患者の発現レベルと、シグネチャーとの相関は、患者の期を指し示す。遺伝学を活用して、患者の子宮周期のタイミングを決定することにより、不妊、月経前不快気分障害、および子宮内膜症の処置を含む、様々な生殖状態の処置を適合させうることなどの利益がもたらされる。多様な状況において、子宮周期のタイミングについての良好な理解により、患者のホルモン状態に対するいっそうの洞察がもたらされ、これにより、ホルモン処置レジメンを進める(guide)こともできる。
(実施例3)
肥満は、IVF成功率に対して影響を及ぼす可能性があるようであるが、これらの2つパラメータの間の関係の正確な性質については、見解の相違が見られる。この問いに取り組む論文は、それらの手法において異なる:論文の多くが、具体的な不妊診断を有する患者に焦点を当てているのに対し、他の論文は、組入れ基準を有さない。肥満が、患者のIVFの成功率に、どのようにして影響を及ぼすのかを決定し、この関係が、不妊診断が異なる患者の間で異なるのかどうかを決定するために、肥満と、IVF処置不成功の危険性の増大との関係を、不妊診断が異なる女性の間で調査した。大規模生殖医療施設に由来する、非特定化された、新鮮な自家IVFサイクルおよび凍結融解した自家IVFサイクル(患者のN=5208、2738)を使用して、遡及解析を採用した。
方法:
Reproductive Medicine Associates of New York,LLPによる、5208サイクルについてのデータセットを、解析に使用した。ロジスティック回帰モデルを作製し、年齢、3日目の卵胞刺激ホルモン(FSH)、ピークエストラジオールレベル、採卵数、胚移植数、および顕微授精(ICSI)手技を実施したのかどうかについて調整した(controlled)。
解析に組み入れられた不妊診断は、卵巣予備能低下、子宮内膜症、特発性、男性因子、PCOS、および卵管因子であった(表1)。
結果:
臨床的妊娠および生児出生のいずれの転帰も、肥満をBMI30kg/m2として定義し、非肥満をBMI<30kg/m2として定義したところ、全ての患者にわたり肥満と相関した。患者の全ての診断を組み合わせたデータについては、肥満と、臨床的妊娠の転帰[表2]または生児出生の転帰[表3]との間の相関がなかった。
解析を繰り返した。今回は診断によりコホートを分割し、臨床的妊娠の転帰率および生児出生の転帰率を、肥満との関連で比較した。PCOSは、肥満と、臨床的妊娠の転帰(OR=0.57、p=0.03)[表2]および生児出生の転帰(OR=0.44、p=0.02)[表3]との間の関係が存在する、唯一の診断であることが見出された。
副次的解析として、肥満の影響が有意となる、IVFサイクルにおける特異的な時点を決定した。これを行うために、採卵数、胚発生率、胚移植数、および着床率などの「ランドマーク」を、肥満と相関させた。各診断について、サイクルのうちのどの部分が、肥満から最も大きな影響を受けるのかを決定するのに、異なる一般的な不妊診断についてのデータサブセットを使用して、この解析を繰り返した。
肥満は、PCOS集団内のET(胚移植)後の全ての転帰に対して影響を有することが見出されたので、さらなる解析を使用して、影響が顕在化するのはどの時点であるのかを特定した。これを達成するために、LB(生児出生)転帰解析において、50%未満の着床率(標準的な交絡変数に加えて)について調整した。
肥満は、任意の診断について、採卵と胚移植との間の、いかなるIVFサイクル「ランドマーク」とも、有意に相関しなかった。この結果は、肥満の、IVF転帰に対する影響は、胚移植が行われた後で生じることを指し示す。
着床率は、PCOS患者では、肥満の存在と有意に逆相関した(adversely correlated)が、他の診断では逆相関しなかった。50%未満の着床率が肥満と相関したのかどうかについて調査する中で、PCOS患者については、患者が肥満である場合、着床率<50%は、ほぼ2倍である(OR=1.82、p=0.02)ことが決定された[表4]。この結果は、PCOS患者では、肥満の、IVFの成功に対する影響が、胚移植の後で生じるという仮説を裏付ける。
PCOS患者では、肥満が、着床率の低減と相関することを見出したので、次いで、生児出生転帰に対する影響が、その着床率の低減と独立に生じるのか、着床率の低減が、生児出生に対する負の影響の原因であるのかについて調査した。
解析は、肥満の、着床率に対する負の効果が、生児出生に対する負の影響の原因であり、単なる独立な影響ではないことを指し示した。
実施例3についての詳細なデータ:
2)卵母細胞/胚の発生転帰(採卵を条件とする)
3)卵母細胞/胚の発生転帰(採卵を条件とする、採卵時に群分けした)
4)卵母細胞/胚の発生転帰(採卵を条件とする)
5)卵母細胞/胚の発生転帰(採卵を条件とする、MIIに群分けした)
試料情報
(実施例4)
高い異数性率は、卵母細胞および胚の質が悪いことと関連することが多く、これらのいずれも、年齢と共に低下する。異数性についてはまた、FSHレベルも年齢と共に上昇するが、FSHレベルと異数性との間の直接的な関連は、実証されていない。遡及的な着床前遺伝子スクリーニング(PGS)データについての大規模なコホートについて研究して、FSHおよび年齢の、異数性に対するそれぞれの寄与を明らかにした。
解析される患者には、パートナーが正常核型である患者であって、サイクルごとに、1つの卵母細胞を採取し、PGSを実施し、3日目のFSHレベルが既知である、新鮮な体外受精(IVF)サイクルを経た患者を組み入れた。一般化推定方程式(GEE)モデルを使用して、患者の年齢の影響およびFSHレベル(連続変数として、および13mUI/mLの閾値の上側かそれとも下側かの両方で評価する)の影響を、異数性状況と相関させた。
のべ462名の患者を、2207の胚について解析した。全体的に、倍数性が正常な患者は、異数性を有する患者と比較して、若齢であり(35.5±4.0対38.1±4.4)、基底のFSHレベルがより低かった(7.56±3.6対8.1±3.5)。異数性のオッズは、女性の生殖寿命の各年について、10%ずつ増大した(OR=1.1、p<0.0001)。連続変数として評価する場合(p=0.75)も、13の閾値の上方で試験する場合(p=0.45)も、FSHレベルの、異数性のオッズに対する独立の寄与は見出されなかった。しかし、FSHレベルが13mUI/mLを上回る女性については、彼女らの異数性のオッズが、生存年数が加わるごとに、実質的により高い率(50%)で増大する(OR=1.52、p<0.0001)ことが観察された。
所見は、年齢の異なる女性では、同等なFSHレベルを、卵子の質と直接に等置すべきではないことを示唆する。これは、FSHレベルの高い若齢女性における不妊の管理について、重要な意味を有する。また、これらの女性は、彼女らの異数性のオッズが、時間経過と共に、同じ年齢で、FSHレベルが高くない女性より急速に上昇することを踏まえると、早期の処置による介入および卵子/胚バンキングから利益を得ることもできる。

Claims (28)

  1. 子宮内膜症を評価するための方法であって、
    子宮内膜症を有することが疑われる被験体から得られた組織試料中に存在する1または複数の転写物のレベルを決定する検査手技を実行するステップと、
    該レベルを、子宮周期における時点に特異的な調節パターンとマッチさせ、これにより、患者特異的シグネチャーを作製するステップと、
    該レベルに基づき、該被験体の子宮内膜症状況を特徴付ける報告を作成するステップと
    を含む方法。
  2. 前記時点が、前記子宮周期における期を含む、請求項1に記載の方法。
  3. 前記期が、月経期、増殖期、分泌期早期、分泌期中期、および分泌期後期からなる群から選択される、請求項2に記載の方法。
  4. 前記組織が、子宮内膜組織を含む、請求項1に記載の方法。
  5. 前記子宮内膜組織が、異所性、正所性、またはこれらの両方である、請求項4に記載の方法。
  6. 前記調節パターンが、異所性組織、正所性組織、またはこれらの両方に特異的である、請求項5に記載の方法。
  7. 前記調節パターンが、脱調節された転写物、上方調節された転写物、およびこれらの組合せからなる群から選択される1または複数の転写物を含む、請求項1に記載の方法。
  8. 特徴付けるステップが、前記被験体の前記子宮周期における期を決定するステップを含む、請求項1に記載の方法。
  9. 前記被験体の前記子宮周期における期に基づき、処置コースを決定するステップをさらに含む、請求項8に記載の方法。
  10. 子宮内膜症を評価するための方法であって、
    子宮内膜症を有する被験体が発現する1または複数の転写物のレベルを、該被験体の子宮周期の異なる時点にわたり決定するためにアッセイするステップと、
    該決定された転写物レベルを、該子宮周期の該異なる時点に対応する基準転写物レベルと比較するステップと、
    各時点における差次的転写物を決定し、これにより、各時点における、子宮内膜症に特異的な遺伝子シグネチャーを同定するステップと、
    該特異的な遺伝子シグネチャーに基づき、子宮内膜症を分類するステップと
    を含む方法。
  11. 前記異なる時点が、前記被験体の子宮周期の期を含む、請求項10に記載の方法。
  12. 異なる前記期が、月経期、増殖期、分泌期早期、分泌期中期、および分泌期後期からなる群から選択される、請求項11に記載の方法。
  13. 前記分類するステップが、前記子宮内膜症の種類を決定することを含む、請求項10に記載の方法。
  14. 子宮内膜症の前記種類が、微細子宮内膜症、定型子宮内膜症、嚢胞性卵巣子宮内膜症、および深部子宮内膜症からなる群から選択される、請求項13に記載の方法。
  15. 前記被験体の遺伝子シグネチャーに特異的な処置コースを決定するステップ
    をさらに含む、請求項10に記載の方法。
  16. 前記処置コースが、差次的転写物が同定された時点の間に、治療を適用することを含む、請求項15に記載の方法。
  17. 試料が、子宮内膜組織を含む、請求項10に記載の方法。
  18. 前記子宮内膜組織が、異所性、正所性、またはこれらの両方である、請求項17に記載の方法。
  19. 子宮内膜症を評価するためのアレイであって、基材と;個別のアドレス可能な位置において、該基材へと結合させた複数のオリゴヌクレオチドとを含み、該オリゴヌクレオチドのうちの少なくとも1つが、CCL3L1、CCL3、FAM180A、THBS2、PDGFRL、FN1、CLE11A、CCNA2、KIF20A、BUB1B、HSD17B6、HSD11B1、C7、C3、CXCL2、CXCL12、CXCL13、PDGFC、CXCL14、ACTA2、TAGLN、ROBO3、MT1M、およびSORBS1を含む群から選択される遺伝子の部分とハイブリダイズするアレイ。
  20. 将来における異数性の危険性を評価するための方法であって、
    個体から得られた試料中の卵胞刺激ホルモン(FSH)レベルを決定する検査手技を実行するステップと、
    該FSHレベルを、該個体の年齢とマッチさせるステップと、
    所与の年齢において異数性胚を生み出す予測される危険性を、該マッチさせるステップに基づき同定するステップと
    を含む方法。
  21. 前記試料が、前記個体から得られた血液または尿を含む、請求項20に記載の方法。
  22. 前記マッチさせるステップが、前記FSHレベルを閾値レベルと比較することを含む、請求項20に記載の方法。
  23. 前記FSHレベルが前記閾値レベルを下回っていると、予測される危険性が、異数性胚を生み出す初期の危険性をとること、および、その危険性を、思春期を越える前記個体の年齢の各年について約10%ずつ増大させることにより同定される、請求項22に記載の方法。
  24. 前記FSHレベルが前記閾値レベルを上回っていると、予測される危険性が、異数性胚を生み出す初期の危険性をとること、および、その危険性を、思春期を越える前記個体の年齢の各年について約15%ずつ増大させることにより同定される、請求項22に記載の方法。
  25. 前記閾値レベルが、約13mUI/mLである、請求項22に記載の方法。
  26. 前記個体について、処置コースの促進を推奨する報告書を作成するステップをさらに含む、請求項24に記載の方法。
  27. 前記FSHレベルが前記閾値レベルを超える場合、採卵および低温保存を推奨する報告書を作成するステップをさらに含む、請求項24に記載の方法。
  28. 前記FSHレベルが前記閾値レベルを超える場合、前記個体から採卵しそれを低温保存するステップをさらに含む、請求項24に記載の方法。
JP2017502691A 2014-07-17 2015-07-17 不妊ならびに関連する病態を評価するための方法およびシステム Pending JP2017526345A (ja)

Applications Claiming Priority (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US201462025802P 2014-07-17 2014-07-17
US62/025,802 2014-07-17
US201462065416P 2014-10-17 2014-10-17
US62/065,416 2014-10-17
PCT/US2015/040947 WO2016011377A1 (en) 2014-07-17 2015-07-17 Methods and systems for assessing infertility and related pathologies

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2017526345A true JP2017526345A (ja) 2017-09-14

Family

ID=55074078

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017502691A Pending JP2017526345A (ja) 2014-07-17 2015-07-17 不妊ならびに関連する病態を評価するための方法およびシステム

Country Status (9)

Country Link
US (2) US10208350B2 (ja)
EP (1) EP3169811A4 (ja)
JP (1) JP2017526345A (ja)
KR (1) KR20170063519A (ja)
AU (1) AU2015289464A1 (ja)
CA (1) CA2954895A1 (ja)
IL (1) IL249984A0 (ja)
SG (1) SG11201700303UA (ja)
WO (1) WO2016011377A1 (ja)

Families Citing this family (16)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2011140441A2 (en) 2010-05-06 2011-11-10 Children's Hospital Medical Center Methods and systems for converting precursor cells into intestinal tissues through directed differentiation
US10162800B2 (en) 2012-10-17 2018-12-25 Celmatix Inc. Systems and methods for determining the probability of a pregnancy at a selected point in time
US9177098B2 (en) 2012-10-17 2015-11-03 Celmatix Inc. Systems and methods for determining the probability of a pregnancy at a selected point in time
US9836577B2 (en) 2012-12-14 2017-12-05 Celmatix, Inc. Methods and devices for assessing risk of female infertility
CN113249297A (zh) 2014-05-28 2021-08-13 儿童医院医疗中心 用于经由定向分化将前体细胞转化为胃组织的方法和系统
JP2017526345A (ja) 2014-07-17 2017-09-14 セルマティックス, インコーポレイテッド 不妊ならびに関連する病態を評価するための方法およびシステム
EP3207123A1 (en) 2014-10-17 2017-08-23 Children's Hospital Center D/b/a Cincinnati Children's Hospital Medical Center In vivo model of human small intestine using pluripotent stem cells and methods of making and using same
WO2017192997A1 (en) 2016-05-05 2017-11-09 Children's Hospital Medical Center Methods for the in vitro manufacture of gastric fundus tissue and compositions related to same
WO2018106628A1 (en) 2016-12-05 2018-06-14 Children's Hospital Medical Center Colonic organoids and methods of making and using same
WO2018152001A1 (en) * 2017-02-17 2018-08-23 Celmatix Inc. Methods for assessing the probability of achieving ongoing pregnancy and informing treatment therefrom
WO2019043656A1 (en) * 2017-09-01 2019-03-07 Genus Plc METHODS AND SYSTEMS FOR ASSESSING AND / OR QUANTIFYING POPULATIONS OF SPERMATOZOIDS WITH SEXUAL ASYMMETRY
EP3489687A1 (en) 2017-11-28 2019-05-29 Gerhard Leyendecker Method for determining a tissue injury and repair (tiar) process associated with abnormal formation of endometrial tissue
CA3128973A1 (en) 2019-03-04 2020-09-10 Bhaskar Bhattacharyya Data compression and communication using machine learning
DE102019113723A1 (de) 2019-05-23 2020-11-26 Stefan Kissler In-vitro-Testverfahren zur Früherkennung von Endometriose und/oder uteriner Adenomyose
EP3842803A1 (en) * 2019-12-23 2021-06-30 Katholieke Universiteit Leuven Cxcl14 in polycystic ovary syndrome
IL305090A (en) 2021-06-10 2023-10-01 Alife Health Inc Computational learning to optimize ovarian stimulation

Family Cites Families (63)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4683195A (en) 1986-01-30 1987-07-28 Cetus Corporation Process for amplifying, detecting, and/or-cloning nucleic acid sequences
US5143854A (en) 1989-06-07 1992-09-01 Affymax Technologies N.V. Large scale photolithographic solid phase synthesis of polypeptides and receptor binding screening thereof
US5578832A (en) 1994-09-02 1996-11-26 Affymetrix, Inc. Method and apparatus for imaging a sample on a device
US5539083A (en) 1994-02-23 1996-07-23 Isis Pharmaceuticals, Inc. Peptide nucleic acid combinatorial libraries and improved methods of synthesis
US5556752A (en) 1994-10-24 1996-09-17 Affymetrix, Inc. Surface-bound, unimolecular, double-stranded DNA
US6100029A (en) 1996-08-14 2000-08-08 Exact Laboratories, Inc. Methods for the detection of chromosomal aberrations
US6300077B1 (en) 1996-08-14 2001-10-09 Exact Sciences Corporation Methods for the detection of nucleic acids
US6028189A (en) 1997-03-20 2000-02-22 University Of Washington Solvent for oligonucleotide synthesis and methods of use
US6566101B1 (en) 1997-06-16 2003-05-20 Anthony P. Shuber Primer extension methods for detecting nucleic acids
US6818395B1 (en) 1999-06-28 2004-11-16 California Institute Of Technology Methods and apparatus for analyzing polynucleotide sequences
US7013221B1 (en) 1999-07-16 2006-03-14 Rosetta Inpharmatics Llc Iterative probe design and detailed expression profiling with flexible in-situ synthesis arrays
US7211390B2 (en) 1999-09-16 2007-05-01 454 Life Sciences Corporation Method of sequencing a nucleic acid
US7244559B2 (en) 1999-09-16 2007-07-17 454 Life Sciences Corporation Method of sequencing a nucleic acid
WO2001062959A2 (en) * 2000-02-25 2001-08-30 Metriogene Biosciences Inc. Endometriosis-related markers and uses thereof
EP1801236B1 (en) * 2000-02-25 2009-11-18 Siemens Healthcare Diagnostics Inc. Endometriosis related markers and uses thereof
US6750015B2 (en) * 2000-06-28 2004-06-15 Kathryn B. Horwitz Progesterone receptor-regulated gene expression and methods related thereto
WO2002006829A2 (en) 2000-07-18 2002-01-24 Correlogic Systems, Inc. A process for discriminating between biological states based on hidden patterns from biological data
ATE513851T1 (de) 2000-10-18 2011-07-15 Us Gov Health & Human Serv Menschliches gen zur fruchtbarkeit entscheidend
JP2004523243A (ja) 2001-03-12 2004-08-05 カリフォルニア インスティチュート オブ テクノロジー 非同期性塩基伸長によってポリヌクレオチド配列を分析するための方法および装置
CA2443341A1 (en) 2001-04-04 2002-10-17 Lawrence M. Nelson Human gene critical to fertility
US6890763B2 (en) 2001-04-30 2005-05-10 Syn X Pharma, Inc. Biopolymer marker indicative of disease state having a molecular weight of 1350 daltons
KR100890999B1 (ko) 2001-08-03 2009-03-31 시그마타우 인두스트리에 파르마슈티케 리우니테 에스.피.에이. 여성 불임증 치료용 긴 펜트락신 ptx3의 용도
CA2476561A1 (en) 2002-02-14 2003-08-21 Japan Science And Technology Agency Mouse spermatogenesis genes, human male sterility-associated genes and diagnostic system using the same
AU2003239409A1 (en) 2002-05-09 2003-11-11 Surromed, Inc. Methods for time-alignment of liquid chromatography-mass spectrometry data
US20040005612A1 (en) * 2002-05-14 2004-01-08 Giudice Linda C. Endometrial genes in endometrial disorders
DE60321356D1 (de) * 2002-08-30 2008-07-10 Oncotherapy Science Inc Verfahren zur diagnostik von eierstock endometriose
US20050214836A1 (en) 2002-08-30 2005-09-29 Oncotherapy Science, Inc. Method of diagnosing ovarian endometriosis
EP1997889A3 (en) 2003-01-29 2009-09-23 454 Corporation Method for preparing single-stranded dna libraries
US7169560B2 (en) 2003-11-12 2007-01-30 Helicos Biosciences Corporation Short cycle methods for sequencing polynucleotides
US20060195266A1 (en) 2005-02-25 2006-08-31 Yeatman Timothy J Methods for predicting cancer outcome and gene signatures for use therein
US20060172322A1 (en) 2004-10-28 2006-08-03 Kazuhiko Nakabayashi Mutations in the C7orf11 (TTDN1) gene causative of non-photosensitive trichothiodystrophy
EP1828419A1 (en) 2004-11-17 2007-09-05 ReproCure, LLC Methods of determining human egg competency
US7666593B2 (en) 2005-08-26 2010-02-23 Helicos Biosciences Corporation Single molecule sequencing of captured nucleic acids
WO2007031590A1 (es) 2005-09-13 2007-03-22 Neocodex, S.L. Método de detección in vitro de la predisposición a desarrollar alteraciones en la función ovárica
US7282337B1 (en) 2006-04-14 2007-10-16 Helicos Biosciences Corporation Methods for increasing accuracy of nucleic acid sequencing
EP2677308B1 (en) 2006-12-14 2017-04-26 Life Technologies Corporation Method for fabricating large scale FET arrays
US8349167B2 (en) 2006-12-14 2013-01-08 Life Technologies Corporation Methods and apparatus for detecting molecular interactions using FET arrays
US8262900B2 (en) 2006-12-14 2012-09-11 Life Technologies Corporation Methods and apparatus for measuring analytes using large scale FET arrays
US8722333B2 (en) 2007-03-06 2014-05-13 Rutgers, The State University Of New Jersey GSTP1 as teratogenic allele for autism and assays and methods based thereon
US7871778B2 (en) * 2007-04-25 2011-01-18 The Regents Of The University Of California Methods of diagnosing endometriosis
EP2150271A1 (en) * 2007-05-11 2010-02-10 The Texas A & M Univsersity System Hormone normalization therapy and uses thereof
US20090156412A1 (en) 2007-12-17 2009-06-18 Helicos Biosciences Corporation Surface-capture of target nucleic acids
WO2009109043A1 (en) 2008-03-05 2009-09-11 The University Of Western Ontario Method of assessing mammalian embryo quality
US8394587B2 (en) 2008-04-14 2013-03-12 Medical Diagnostic Laboratories, Llc Single nucleotide polymorphisms and use of same predicting male-specific prenatal loss
BRPI0913924B1 (pt) 2008-07-01 2020-02-04 Univ Leland Stanford Junior método para determinação da probabilidade de que um indivíduo do sexo feminino irá experimentar um evento de nascimento com vida
US20100035252A1 (en) 2008-08-08 2010-02-11 Ion Torrent Systems Incorporated Methods for sequencing individual nucleic acids under tension
US20100137143A1 (en) 2008-10-22 2010-06-03 Ion Torrent Systems Incorporated Methods and apparatus for measuring analytes
US20100301398A1 (en) 2009-05-29 2010-12-02 Ion Torrent Systems Incorporated Methods and apparatus for measuring analytes
US8546128B2 (en) 2008-10-22 2013-10-01 Life Technologies Corporation Fluidics system for sequential delivery of reagents
US8673627B2 (en) 2009-05-29 2014-03-18 Life Technologies Corporation Apparatus and methods for performing electrochemical reactions
US8574835B2 (en) 2009-05-29 2013-11-05 Life Technologies Corporation Scaffolded nucleic acid polymer particles and methods of making and using
WO2010147714A1 (en) 2009-06-16 2010-12-23 The Trustees Of Columbia University In The City Of New York Autism-associated biomarkers and uses thereof
EP3135772B1 (en) 2009-09-08 2019-10-23 Laboratory Corporation of America Holdings Method for diagnosing autism spectrum disorders
CA2774618C (en) 2009-09-23 2020-10-27 Celmatix, Inc. Methods and devices for assessing infertility and/or egg quality
SG11201401222WA (en) 2011-10-03 2014-09-26 Celmatix Inc Methods and devices for assessing risk to a putative offspring of developing a condition
US20150038778A1 (en) * 2012-03-14 2015-02-05 Cewntree Hospitalier Universitaire Pontchaillou Itih5 as a diagnostic marker of uterine development and functional defects
US9177098B2 (en) 2012-10-17 2015-11-03 Celmatix Inc. Systems and methods for determining the probability of a pregnancy at a selected point in time
US10162800B2 (en) 2012-10-17 2018-12-25 Celmatix Inc. Systems and methods for determining the probability of a pregnancy at a selected point in time
US9836577B2 (en) 2012-12-14 2017-12-05 Celmatix, Inc. Methods and devices for assessing risk of female infertility
US20140171337A1 (en) 2012-12-14 2014-06-19 Celmatix, Inc. Methods and devices for assessing risk of female infertility
CA2897190C (en) 2013-01-05 2023-06-13 Foundation Medicine, Inc. System and method for outcome tracking and analysis
JP2017510250A (ja) 2014-01-27 2017-04-13 セルマティックス, インコーポレイテッド 遺伝的領域が、不妊に関連するか評価するための方法
JP2017526345A (ja) 2014-07-17 2017-09-14 セルマティックス, インコーポレイテッド 不妊ならびに関連する病態を評価するための方法およびシステム

Also Published As

Publication number Publication date
EP3169811A4 (en) 2017-12-27
WO2016011377A1 (en) 2016-01-21
US20160017426A1 (en) 2016-01-21
US10208350B2 (en) 2019-02-19
KR20170063519A (ko) 2017-06-08
AU2015289464A1 (en) 2017-02-02
SG11201700303UA (en) 2017-02-27
EP3169811A1 (en) 2017-05-24
CA2954895A1 (en) 2016-01-21
US20200017912A1 (en) 2020-01-16
IL249984A0 (en) 2017-03-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2017526345A (ja) 不妊ならびに関連する病態を評価するための方法およびシステム
Giudice Elucidating endometrial function in the post‐genomic era
JP2016504016A (ja) 選択された時点における妊娠の確率を判定するためのシステムおよび方法
AU2010351560C1 (en) Methods and devices for assessing infertility and/or egg quality
JP2013516968A (ja) 診断用遺伝子発現プラットフォーム
US9836577B2 (en) Methods and devices for assessing risk of female infertility
US7858308B2 (en) Identification of genes or polypeptides the expression of which correlates to fertility, ovarian function and/or fetal/newborn viability
JP2015527870A (ja) 推定出生児が状態を発症する危険性を評価するための方法およびデバイス
EP3482328A1 (en) Method for assessing fertility based on male and female genetic and phenotypic data
CN109477145A (zh) 炎症性肠病的生物标志物
WO2017156279A2 (en) Methods and systems for assessing infertility and ovulatory function disorders
JP2020524987A (ja) 妊娠高血圧腎症に特異的な循環rnaシグネチャー
WO2018071896A1 (en) Methods and systems for assessing fertility based on subclinical genetic factors
JP2018525356A (ja) 子宮内膜処置のための方法およびシステム
CN109929918B (zh) 一种基于颗粒细胞基因表达情况评估卵及胚胎质量的方法
Care Using “Omics” to Discover Predictive Biomarkers in Women at High Risk of Spontaneous Preterm Birth
WO2023245243A1 (en) Methods for determining menstrual cycle time point
Class et al. Patent application title: METHODS AND DEVICES FOR ASSESSING RISK OF FEMALE INFERTILITY Inventors: Piraye Yurttas Beim (New York, NY, US) Assignees: Celmatix, Inc.
Coppus et al. Unilateral tubal pathology on hysterosalpingography or diagnostic laparoscopy does not have prognostic significance for treatment-independent pregnancy at 12 months follow-up
JP2007028985A (ja) 発生中の胎児における遺伝子発現を決定するための羊水中の胎児rna