JP2017078158A - インク、インク収容容器及びインクジェット記録装置 - Google Patents

インク、インク収容容器及びインクジェット記録装置 Download PDF

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Abstract

【課題】高い画像濃度を示し、保存安定性及び吐出安定性に優れたインクの提供。【解決手段】 水、顔料、有機溶剤及び界面活性剤を含むインクにおいて、該界面活性剤が、シリコーン系界面活性剤、スルホコハク酸ジアルキルエステル塩を含み、該有機溶剤がグリコールエーテルを含み、前記インクの動的表面張力を最大泡圧法で23℃において測定したとき、15msecにおける動的表面張力の値と1500msecにおける動的表面張力の値との差が4.0mN/m以下で、且つ15msecにおける動的表面張力の値が31mN/m以下であることを特徴とするインク。【選択図】なし

Description

本発明は、インク、インク収容容器及びインクジェット記録装置に関する。
普通紙および各種コート紙に使用されるインクには様々な品質、機能が求められるが、基本的な品質である画像濃度の向上についてこれまで種々の検討がなされてきた。
特にインクジェット用インクの普通紙に対する画像濃度の向上は、市場から強く求められている。
一般的に画像濃度を向上させるには、動的な表面張力を下げればよいといわれている。
表面張力を低下させやすいフッ素系界面活性剤やシリコーン系界面活性剤は少量の添加で静的な表面張力を低下させるが、動的な表面張力は下がりにくい。これは、界面活性剤がインク中でミセルを形成して安定化してしまい、動的な表面張力の低下には寄与しにくいためである。特にフッ素系界面活性剤では動的な表面張力を低下させることは困難である。
シリコーン系界面活性剤はフッ素系界面活性剤に比べると分子構造の調整により動的な表面張力を低下させることが容易である。
しかし、動的な表面張力を低下させることができる界面活性剤を添加した場合、静的な表面張力が低下しすぎてノズル内のメニスカス形成が不安定になったり、紙上でニジミや裏写りなどの不良になりやすい。
一方、アセチレングリコール系界面活性剤は動的表面張力が比較的低く、かつ、静的表面張力との差を小さくできることが知られている。
しかし、アセチレングリコール系界面活性剤は染料系のインクに使用した場合には良好な特性を示すが、顔料分散系のインクに使用した場合には、顔料の分散を不安定化させやすく、凝集などによるノズル曲がりなどの吐出不良が生じやすい。また、コート紙やフィルム上への濡れ広がりが不足することが知られている。
特許文献1に記載のインクは、アセチレングリコール系界面活性剤とグリコールエーテル類を顔料分散体と共に用いて、普通紙あるいは再生紙にたいする印字品質の向上を得ようとするものである。
特許文献2に記載のインクは、顔料をポリマーで包んでインク化することにより、保存性の向上を得ようとするものである。
特許文献3に記載のインクは、界面活性剤として構造中に少なくともひとつ以上のアクリル基を有するシリコーンを使用し、グリコールエーテル類を併用して、ポリ塩化ビニルシートなどの疎水性の高い難吸収媒体に対して高い印字品質を得ようとするものである。
特許文献4に記載のインクは、特定の動的表面張力とアセチレングリコール系界面活性剤により、難吸収媒体に対して高い印字品質を得ようとするものである。
特許文献5に記載のインクは動的表面張力を規定することにより耐乾燥性及び耐擦性を向上させようとするものである。
本発明の第一の目的は画像濃度を向上させたインクを提供することである。
本発明の第二の目的は、インク中に分散させた顔料の保存安定性を向上させたインクを提供することである。
本発明の第三の目的は吐出安定性を向上させたインクを提供することである。
本発明は、
水、顔料、有機溶剤及び界面活性剤を含むインクにおいて、
該界面活性剤が、シリコーン系界面活性剤、スルホコハク酸ジアルキルエステル塩を含み、該有機溶剤がグリコールエーテルを含み、
前記インクの動的表面張力を最大泡圧法で23℃において測定したとき、15msecにおける動的表面張力の値と1500msecにおける動的表面張力の値との差が4.0mN/m以下で、且つ15msecにおける動的表面張力の値が31mN/m以下であることを特徴とするインク、
に係るものである。
本発明のインクは保存時における粒度、粘度の変化が少なく、吐出安定性に優れており、また、本発明のインクを用いると高い画像濃度を有する画像を形成することができる。
本発明のインクを用いる記録装置の一例を示す図である。 本発明のインクを収容するメインタンクの斜視図である。
本発明は下記(1)に記載のインクに係るものであるが、下記(2)〜(9)を発明の実施形態として含むのでこれらの実施形態についても合わせて説明する。
(1)水、顔料、有機溶剤及び界面活性剤を含むインクにおいて、
該界面活性剤が、シリコーン系界面活性剤、スルホコハク酸ジアルキルエステル塩を含み、該有機溶剤がグリコールエーテルを含み、
前記インクの動的表面張力を最大泡圧法で23℃において測定したとき、15msecにおける動的表面張力の値と1500msecにおける動的表面張力の値との差が4.0mN/m以下で、且つ15msecにおける動的表面張力の値が31mN/m以下であることを特徴とするインク。
(2)前記グリコールエーテルの前記インク中における含有量が、0.5質量%以上4.0質量%以下であることを特徴とする上記(1)に記載のインク。
(3)前記グリコールエーテルが、ジエチレングリコールモノヘキシルエーテルであることを特徴とする上記(1)又は(2)に記載のインク。
(4)前記インクは、更に、グリセリンを含有し、
前記グリセリンの前記インク中における含有量が3.0質量%以上10.0質量%以下であることを特徴とする上記(1)〜(3)のいずれか1項に記載のインク。
(5)前記インクは、更に、非シリコーン系消泡剤を含有することを特徴とする上記(1)〜(4)のいずれか1項に記載のインク。
(6)前記シリコーン系界面活性剤及び前記スルホコハク酸ジアルキルエステル塩のインク中における合計含有量(質量基準)を1.0とした場合に、前記グリコールエーテルのインク中における含有量(質量基準)が1.0以上3.0以下であることを特徴とする上記(1)〜(5)のいずれか1項に記載のインク。
(7)前記スルホコハク酸ジアルキルエステル塩の前記インク中における含有量が0.1質量%以上2.0質量%以下であることを特徴とする上記(1)〜(6)のいずれか1項に記載のインク。
(8)上記(1)〜(7)のいずれか1項に記載のインクを容器中に収容してなることを特徴とするインク収容容器。
(9)上記(8)に記載のインク収容容器と、
前記インク収容容器から供給されるインクを吐出する吐出手段と、
を有することを特徴とするインクジェット記録装置。
本発明のインクは、水、顔料、有機溶剤及び界面活性剤を含むインクにおいて、該界面活性剤が、シリコーン系界面活性剤、スルホコハク酸ジアルキルエステル塩を含み、該有機溶剤がグリコールエーテルを含む。
本発明のインクは、インクを収容するインクカートリッジ等のインク収容容器に収容して用いることができる。このインク収容容器は各種インクジェット記録装置に着脱可能に装着して用いることができる。
高い画像濃度を得るためには、インク滴が媒体に接触した直後の短い時間での接触角が小さいほど濡れ広がりやすく、媒体の表面を覆いやすくなる事が必要である。そのために、動的表面張力の15msecの値が小さいほうが良い。
このため、本発明のインクにおいては、23℃において最大泡圧法で測定した15msecにおける動的表面張力の値を31mN/m以下とする。
31.0mN/m以下であれば、十分な濃度が得られる。より好ましくは30.5mN/m以下である。
一方、ニジミや裏写りを抑制するためには、動的表面張力の1500msecの値が大きい方が良い。このため、15msecの動的表面張力と1500msecの動的表面張力との差は小さい方がよい。
このため本発明のインクにおいては、15msecにおける動的表面張力の値と1500msecにおける動的表面張力の値との差を4.0mN/m以下とする。より好ましくは3.5mN/m以下である。
動的表面張力を下げるためには、添加されている界面活性剤がミセルを形成せず、自由に溶解していることが求められる。このためインクにグリコールエーテルを添加する。
グリコールエーテルは界面活性剤の親油部に親和性があり、水溶液中で界面活性剤のミセルが形成するのを抑制し、界面活性剤が短時間で液滴表面に配列することを促進する。
グリコールエーテルの含有量は0.5質量%以上4.0質量%が好ましい。さらに好ましくは1.0質量%以上3.0質量以下%である。含有量が0.5質量%以上であると動的表面張力を低下させやすく、4.0質量%以下であると早い乾燥性が得られる。
グリコールエーテルとしてはジエチレングリコールモノブチルエーテル、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノヘキシルエーテル等を挙げることができる。
特にグリコールエーテルがジエチレングリコールモノヘキシルエーテルである場合に、シリコーン系界面活性剤との組み合わせにより動的表面張力の値を低下させやすくなり、高い画像濃度を得られるようになる。
シリコーン系界面活性剤は動的表面張力の変化量が大きくなりやすく、15msecの値を下げようとすると、1500msecの値も低下しやすい。
このため、本発明のインクはスルホコハク酸ジアルキルエステル塩を含有する。スルホコハク酸ジアルキルエステル塩を併用することで、動的表面張力の調整が容易になる。
前記スルホコハク酸ジアルキルエステル塩の前記インク中における含有量は0.1質量%以上2.0質量%以下であることが好ましい。
さらに、本発明のインクはグリセリンを3.0質量%以上10.0質量%以下含むことが好ましい。
グリセリンを3.0質量%以上10.0質量%以下含むことで、インクジェット方式に適用した場合に過剰な乾燥を防ぐことが出来る。より好ましくは5.0質量%以上8.0質量%以下である。
インクジェット方式では、微小なノズルからインクを微小滴にして飛翔させることで画像を形成する。画像を形成する間、ノズルは空気に対して開放されており、かつ、紙の表面を微小な間隔を維持した状態で高速で移動している。そのため、ノズル内のインクは減圧乾燥に近い状態に置かれており、乾燥しやすい状態になっている。
グリセリンは保湿剤として非常に高い機能を有しており、ノズル内でのインクの乾燥を防止することが出来る。また、本発明のインクとして利用した場合には、顔料の分散安定性を改善する効果を示す。これは、分散された顔料の凝集を妨げる立体障害効果によると推測される。
また、インクは非シリコーン系消泡剤を含むことで抑泡性を維持することができる。消泡剤はHLB値が3から7程度の親油性のものを選択すると効果が高い。本発明においては、シリコーン系界面活性剤がインクの表面張力を制御する効果を担っているため、表面張力の調整を阻害しないために非シリコーン系消泡剤を使用することが好ましい。
界面活性剤(シリコーン系界面活性剤及びスルホコハク酸ジアルキルエステル塩)の合計含有量とグリコールエーテル類の含有量との比(質量基準)は1.0:1.0〜3.0であることが好ましい。
上記の含有量比とすることにより、本発明のインクは表面張力を安定に維持し、高い画像濃度が得られ、高い経時安定性も得られる。
より好ましくは、1.0:1.5〜2.5である。
シリコーン系界面活性剤には特に制限はなく目的に応じて適宜選択することができる。中でも高pHでも分解しないものが好ましく、例えば、側鎖変性ポリジメチルシロキサン、両末端変性ポリジメチルシロキサン、片末端変性ポリジメチルシロキサン、側鎖両末端変性ポリジメチルシロキサン等が挙げられ、変性基としてポリオキシエチレン基、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン基を有するものが、水系界面活性剤として良好な性質を示すので特に好ましい。また、前記シリコーン系界面活性剤として、ポリエーテル変性シリコーン系界面活性剤を用いることもでき、例えば、ポリアルキレンオキシド構造をジメチルシロキサンのSi部側鎖に導入した化合物等が挙げられる。
また、本発明の効果を妨げなければ、他の界面活性剤を併用してもよい。
両性界面活性剤としては、例えばラウリルアミノプロピオン酸塩、ラウリルジメチルベタイン、ステアリルジメチルベタイン、ラウリルジヒドロキシエチルベタインなどが挙げられる。
ノニオン系界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエステル、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシエチレンアルキルアミド、ポリオキシエチレンプロピレンブロックポリマー、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、アセチレンアルコールのエチレンオキサイド付加物などが挙げられる。
アニオン系界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル酢酸塩、ドデシルベンゼンスルホン酸塩、ラウリル酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルサルフェートの塩、などが挙げられる。
これらは、1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
本発明に好適なシリコーン系界面活性剤としては、適宜合成したものを使用してもよいし、市販品を使用してもよい。市販品としては、例えば、ビックケミー株式会社、信越化学工業株式会社、東レ・ダウコーニング・シリコーン株式会社、日本エマルジョン株式会社、共栄社化学などから入手できる。
具体的には東レ・ダウコーニング・シリコーン株式会社製 500W,501W,67additive、ビックケミー株式会社製BYK−3400が好適に使用できる。
<インク>
以下、インクに用いる有機溶剤、水、色材、樹脂、添加剤等について説明する。
<有機溶剤>
本発明に使用する有機溶剤としては特に制限されず、水溶性有機溶剤を用いることができる。例えば、多価アルコール類、多価アルコールアルキルエーテル類や多価アルコールアリールエーテル類などのエーテル類、含窒素複素環化合物、アミド類、アミン類、含硫黄化合物類が挙げられる。
水溶性有機溶剤の具体例としては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、3−メチル−1,3−ブタンジオール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、1,2−ペンタンジオール、1,3−ペンタンジオール、1,4−ペンタンジオール、2,4−ペンタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,2−ヘキサンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,3−ヘキサンジオール、2,5−ヘキサンジオール、1,5−ヘキサンジオール、グリセリン、1,2,6−ヘキサントリオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、エチル−1,2,4−ブタントリオール、1,2,3−ブタントリオール、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール、ペトリオール等の多価アルコール類、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、テトラエチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル等の多価アルコールアルキルエーテル類、エチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノベンジルエーテル等の多価アルコールアリールエーテル類、2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、N−ヒドロキシエチル−2−ピロリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、ε−カプロラクタム、γ−ブチロラクトン等の含窒素複素環化合物、ホルムアミド、N−メチルホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、3−メトキシ−N,N−ジメチルプロピオンアミド、3−ブトキシ−N,N−ジメチルプロピオンアミド等のアミド類、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエチルアミン等のアミン類、ジメチルスルホキシド、スルホラン、チオジエタノール等の含硫黄化合物、プロピレンカーボネート、炭酸エチレン等が挙げられる。
湿潤剤として機能するだけでなく、良好な乾燥性を得られることから、沸点が250℃以下の有機溶剤を用いることが好ましい。
炭素数8以上のポリオール化合物、及びグリコールエーテル化合物も好適に使用される。炭素数8以上のポリオール化合物の具体例としては、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオールなどが挙げられる。
グリコールエーテル化合物の具体例としては、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、テトラエチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル等の多価アルコールアルキルエーテル類;エチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノベンジルエーテル等の多価アルコールアリールエーテル類などが挙げられる。
炭素数8以上のポリオール化合物、及びグリコールエーテル化合物は、記録媒体として紙を用いた場合に、インクの浸透性を向上させることができる。
有機溶剤のインク中における含有量は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、インクの乾燥性及び吐出信頼性の点から、10質量%以上60質量%以下が好ましく、20質量%以上60質量%以下がより好ましい。
<水>
インクにおける水の含有量は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、インクの乾燥性及び吐出信頼性の点から、10質量%以上90質量%以下が好ましく、20質量%〜60質量%がより好ましい。
<色材>
色材としては特に限定されず、顔料、染料を使用可能である。
顔料としては、無機顔料又は有機顔料を使用することができる。これらは、1種単独で用いても良く、2種以上を併用しても良い。また、混晶を使用しても良い。
顔料としては、例えば、ブラック顔料、イエロー顔料、マゼンダ顔料、シアン顔料、白色顔料、緑色顔料、橙色顔料、金色や銀色などの光沢色顔料やメタリック顔料などを用いることができる。
無機顔料として、酸化チタン、酸化鉄、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、水酸化アルミニウム、バリウムイエロー、カドミウムレッド、クロムイエローに加え、コンタクト法、ファーネス法、サーマル法などの公知の方法によって製造されたカーボンブラックを使用することができる。
また、有機顔料としては、アゾ顔料、多環式顔料(例えば、フタロシアニン顔料、ペリレン顔料、ペリノン顔料、アントラキノン顔料、キナクリドン顔料、ジオキサジン顔料、インジゴ顔料、チオインジゴ顔料、イソインドリノン顔料、キノフラロン顔料など)、染料キレート(例えば、塩基性染料型キレート、酸性染料型キレートなど)、ニトロ顔料、ニトロソ顔料、アニリンブラックなどを使用できる。これらの顔料のうち、溶媒と親和性の良いものが好ましく用いられる。その他、樹脂中空粒子、無機中空粒子の使用も可能である。
顔料の具体例として、黒色用としては、ファーネスブラック、ランプブラック、アセチレンブラック、チャンネルブラック等のカーボンブラック(C.I.ピグメントブラック7)類、または銅、鉄(C.I.ピグメントブラック11)、酸化チタン等の金属類、アニリンブラック(C.I.ピグメントブラック1)等の有機顔料があげられる。
さらに、カラー用としては、C.I.ピグメントイエロー1、3、12、13、14、17、24、34、35、37、42(黄色酸化鉄)、53、55、74、81、83、95、97、98、100、101、104、108、109、110、117、120、138、150、153、155、180、185、213、C.I.ピグメントオレンジ5、13、16、17、36、43、51、C.I.ピグメントレッド1、2、3、5、17、22、23、31、38、48:2、48:2(パーマネントレッド2B(Ca))、48:3、48:4、49:1、52:2、53:1、57:1(ブリリアントカーミン6B)、60:1、63:1、63:2、64:1、81、83、88、101(べんがら)、104、105、106、108(カドミウムレッド)、112、114、122(キナクリドンマゼンタ)、123、146、149、166、168、170、172、177、178、179、184、185、190、193、202、207、208、209、213、219、224、254、264、C.I.ピグメントバイオレット1(ローダミンレーキ)、3、5:1、16、19、23、38、C.I.ピグメントブルー1、2、15(フタロシアニンブルー)、15:1、15:2、15:3、15:4(フタロシアニンブルー)、16、17:1、56、60、63、C.I.ピグメントグリーン1、4、7、8、10、17、18、36、等がある。
染料としては、特に限定されることなく、酸性染料、直接染料、反応性染料、及び塩基性染料が使用可能であり、1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
前記染料として、例えば、C.I.アシッドイエロー 17,23,42,44,79,142、C.I.アシッドレッド 52,80,82,249,254,289、C.I.アシッドブルー 9,45,249、C.I.アシッドブラック 1,2,24,94、C.I.フードブラック 1,2、C.I.ダイレクトイエロー 1,12,24,33,50,55,58,86,132,142,144,173、C.I.ダイレクトレッド 1,4,9,80,81,225,227、C.I.ダイレクトブルー 1,2,15,71,86,87,98,165,199,202、C.I.ダイレクドブラック 19,38,51,71,154,168,171,195、C.I.リアクティブレッド 14,32,55,79,249、C.I.リアクティブブラック 3,4,35が挙げられる。
インク中の色材の含有量は、画像濃度の向上、良好な定着性や吐出安定性の点から、0.1質量%以上15質量%以下が好ましく、より好ましくは1質量%以上10質量%以下である。
顔料をインク中に分散させるには、顔料に親水性官能基を導入して自己分散性顔料とする方法、顔料の表面を樹脂で被覆して分散させる方法、分散剤を用いて分散させる方法、などが挙げられる。
顔料に親水性官能基を導入して自己分散性顔料とする方法としては、例えば、顔料(例えばカーボン)にスルホン基やカルボキシル基等の官能基を付加し水中に分散可能とした自己分散顔料等が使用できる。
顔料の表面を樹脂で被覆して分散させる方法としては、顔料をマイクロカプセルに包含させ、水中に分散可能なものを用いることができる。これは、樹脂被覆顔料と言い換えることができる。この場合、インクに配合される顔料はすべて樹脂に被覆されている必要はなく、本発明の効果が損なわれない範囲において、被覆されない顔料や、部分的に被覆された顔料がインク中に分散していてもよい。
分散剤を用いて分散させる方法としては、界面活性剤に代表される、公知の低分子型の分散剤、高分子型の分散剤を用いて分散する方法が挙げられる。
分散剤としては、顔料に応じて例えば、アニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、両性界面活性剤、ノニオン界面活性剤等を使用することが可能である。
竹本油脂社製RT−100(ノニオン系界面活性剤)や、ナフタレンスルホン酸Naホルマリン縮合物も、分散剤として好適に使用できる。
分散剤は1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
<顔料分散体>
色材に、水や有機溶剤などの材料を混合してインクを得ることが可能である。また、顔料と、その他水や分散剤などを混合して顔料分散体としたものに、水や有機溶剤などの材料を混合してインクを製造することも可能である。
前記顔料分散体は、水、顔料、顔料分散剤、必要に応じてその他の成分を分散し、粒径を調整して得られる。分散は分散機を用いると良い。
顔料分散体における顔料の粒径については特に制限はないが、顔料の分散安定性が良好となり、吐出安定性、画像濃度などの画像品質も高くなる点から、最大個数換算で最大頻度が20nm以上500nm以下が好ましく、20nm以上150nm以下がより好ましい。顔料の粒径は、粒度分析装置(ナノトラック Wave−UT151、マイクロトラック・ベル株式会社製)を用いて測定することができる。
前記顔料分散体における顔料の含有量は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、良好な吐出安定性が得られ、また、画像濃度を高める点から、0.1質量%以上50質量%以下が好ましく、0.1質量%以上30質量%以下がより好ましい。
前記顔料分散体は、必要に応じて、フィルター、遠心分離装置などで粗大粒子をろ過し、脱気することが好ましい。
<樹脂>
インク中に含有する樹脂の種類としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、アクリル系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、スチレン系樹脂、ブタジエン系樹脂、スチレン−ブタジエン系樹脂、塩化ビニル系樹脂、アクリルスチレン系樹脂、アクリルシリコーン系樹脂などが挙げられる。
これらの樹脂からなる樹脂粒子を用いても良い。樹脂粒子を、水を分散媒として分散した樹脂エマルションの状態で、色材や有機溶剤などの材料と混合してインクを得ることが可能である。前記樹脂粒子としては、適宜合成したものを使用してもよいし、市販品を使用してもよい。また、これらは、1種を単独で用いても、2種類以上の樹脂粒子を組み合わせて用いてもよい。
樹脂粒子の体積平均粒径としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、良好な定着性、高い画像硬度を得る点から、10nm以上1,000nm以下が好ましく、10nm以上200nm以下がより好ましく、10nm以上100nm以下が特に好ましい。
前記体積平均粒径は、例えば、粒度分析装置(ナノトラック Wave−UT151、マイクロトラック・ベル株式会社製)を用いて測定することができる。
樹脂の含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、定着性、インクの保存安定性の点から、インク全量に対して、1質量%以上30質量%以下が好ましく、5質量%以上20質量%以下がより好ましい。
インク中の固形分の粒径については、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、吐出安定性、画像濃度などの画像品質を高くする点から、最大個数換算で最大頻度が20nm以上1000nm以下が好ましく、20nm以上150nm以下がより好ましい。固形分は樹脂粒子や顔料の粒子等が含まれる。粒径は、粒度分析装置(ナノトラック Wave−UT151、マイクロトラック・ベル株式会社製)を用いて測定することができる。
<添加剤>
インクには、必要に応じて、界面活性剤、消泡剤、防腐防黴剤、防錆剤、pH調整剤等を加えても良い。
インク中における界面活性剤の含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、濡れ性、吐出安定性に優れ、画像品質が向上する点から、0.001質量%以上5質量%以下が好ましく、0.05質量%以上5質量%以下がより好ましい。
<消泡剤>
消泡剤としては、特に制限はなく、例えば、シリコーン系消泡剤、ポリエーテル系消泡剤、脂肪酸エステル系消泡剤などが挙げられる。これらは、1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、破泡効果に優れる点から、シリコーン系消泡剤が好ましい。
<防腐防黴剤>
防腐防黴剤としては、特に制限はなく、例えば、1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オンなどが挙げられる。
<防錆剤>
防錆剤としては、特に制限はなく、例えば、酸性亜硫酸塩、チオ硫酸ナトリウムなどが挙げられる。
<pH調整剤>
pH調整剤としては、pHを7以上に調整することが可能であれば、特に制限はなく、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等のアミンなどが挙げられる。
インクの物性としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、粘度、表面張力、pH等が以下の範囲であることが好ましい。
インクの25℃での粘度は、印字濃度や文字品位が向上し、また、良好な吐出性が得られる点から、5mPa・s以上30mPa・s以下が好ましく、5mPa・s以上25mPa・s以下がより好ましい。ここで、粘度は、例えば回転式粘度計(東機産業社製RE−80L)を使用することができる。測定条件としては、25℃で、標準コーンローター(1°34’×R24)、サンプル液量1.2mL、回転数50rpm、3分間で測定可能である。
インクの表面張力としては、記録媒体上で好適にインクがレベリングされ、インクの乾燥時間が短縮される点から、25℃で、35mN/m以下が好ましく、32mN/m以下がより好ましい。
インクのpHとしては、接液する金属部材の腐食防止の観点から、7〜12が好ましく、8〜11がより好ましい。
<記録媒体>
記録に用いる記録媒体としては、特に限定されないが、普通紙、光沢紙、特殊紙、布、フィルム、OHPシート、汎用印刷紙等が挙げられる。
<記録媒体>
記録媒体としては特に制限はなく、普通紙、光沢紙、特殊紙、布などを用いることもできるが、非浸透性基材を用いても良好な画像形成が可能である。
前記非浸透性基材とは、水透過性、吸収性が低い表面を有する基材であり、内部に多数の空洞があっても外部に開口していない材質も含まれ、より定量的には、ブリストー(Bristow)法において接触開始から30msec1/2までの水吸収量が10mL/m以下である基材をいう。
前記非浸透性基材としては、例えば、塩化ビニル樹脂フィルム、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリカーボネートフィルムなどのプラスチックフィルムを、好適に使用することができる。
<記録物>
本発明のインク記録物は、記録媒体上に、本発明のインクを用いて形成された画像を有してなる。
インクジェット記録装置及びインクジェット記録方法により記録して記録物とすることができる。
<記録装置、記録方法>
本発明のインクは、インクジェット記録方式による各種記録装置、例えば、プリンタ、ファクシミリ装置、複写装置、プリンタ/ファックス/コピア複合機、立体造形装置などに好適に使用することができる。
本願において、記録装置、記録方法とは、記録媒体に対してインクや各種処理液等を吐出することが可能な装置、当該装置を用いて記録を行う方法である。記録媒体とは、インクや各種処理液が一時的にでも付着可能なものを意味する。
この記録装置には、インクを吐出するヘッド部分だけでなく、記録媒体の給送、搬送、排紙に係わる手段、その他、前処理装置、後処理装置と称される装置などを含むことができる。
記録装置、記録方法は、加熱工程に用いる加熱手段、乾燥工程に用いる乾燥手段を有しても良い。加熱手段、乾燥手段には、例えば、記録媒体の印字面や裏面を加熱、乾燥する手段が含まれる。加熱手段、乾燥手段としては、特に限定されないが、例えば、温風ヒーター、赤外線ヒーターを用いることができる。加熱、乾燥は、印字前、印字中、印字後などに行うことができる。
また、記録装置、記録方法は、インクによって文字、図形等の有意な画像が可視化されるものに限定されるものではない。例えば、幾何学模様などのパターン等を形成するもの、3次元像を造形するものも含まれる。
また、記録装置には、特に限定しない限り、吐出ヘッドを移動させるシリアル型装置、吐出ヘッドを移動させないライン型装置のいずれも含まれる。
更に、この記録装置には、卓上型だけでなく、A0サイズの記録媒体への印刷も可能とする広幅の記録装置や、例えばロール状に巻き取られた連続用紙を記録媒体として用いることが可能な連帳プリンタも含まれる。
記録装置の一例について図1乃至図2を参照して説明する。図1は同装置の斜視説明図である。図2はメインタンクの斜視説明図である。記録装置の一例としての画像形成装置400は、シリアル型画像形成装置である。画像形成装置400の外装401内に機構部420が設けられている。ブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の各色用のメインタンク410(410k、410c、410m、410y)の各インク収容部411は、例えばアルミニウムラミネートフィルム等の包装部材により形成されている。インク収容部411は、例えば、プラスチックス製の収容容器ケース414内に収容される。これによりメインタンク410は、各色のインクカートリッジとして用いられる。
一方、装置本体のカバー401cを開いたときの開口の奥側にはカートリッジホルダ404が設けられている。カートリッジホルダ404には、メインタンク410が着脱自在に装着される。これにより、各色用の供給チューブ436を介して、メインタンク410の各インク排出口413と各色用の吐出ヘッド434とが連通し、吐出ヘッド434から記録媒体へインクを吐出可能となる。
なお、インクの使用方法としては、インクジェット記録方法に制限されず、広く使用することが可能である。インクジェット記録方法以外にも、例えば、ブレードコート法、グラビアコート法、バーコート法、ロールコート法、ディップコート法、カーテンコート法、スライドコート法、ダイコート法、スプレーコート法などが挙げられる。
本発明のインクの用途は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、印刷物、塗料、コーティング材、下地用などに応用することが可能である。さらに、インクとして用いて2次元の文字や画像を形成するだけでなく、3次元の立体像(立体造形物)を形成するための立体造形用材料としても用いることができる。
立体造形物を造形するための立体造形装置は、公知のものを使用することができ、特に限定されないが、例えば、インクの収容手段、供給手段、吐出手段や乾燥手段等を備えるものを使用することができる。立体造形物には、インクを重ね塗りするなどして得られる立体造形物が含まれる。また、記録媒体等の基材上にインクを付与した構造体を加工してなる成形加工品も含まれる。前記成形加工品は、例えば、シート状、フィルム状に形成された記録物や構造体に対して、加熱延伸や打ち抜き加工等の成形加工を施したものであり、例えば、自動車、OA機器、電気・電子機器、カメラ等のメーターや操作部のパネルなど、表面を加飾後に成形する用途に好適に使用される。
以下、本発明の実施例について説明するが、本発明はこれらの実施例に何ら限定されるものではない。
[実施例1〜8、比較例1〜4]
<顔料分散液の調製例>
・カーボンブラック #40(三菱化学製)・・・15質量部
・下記構造式で表される化合物(ポリオキシエチレン(n=40)β−ナフチルエーテル)・・・10質量部
Figure 2017078158
・イオン交換水・・・75質量部
上記の混合物をプレミックスした後、ディスクタイプのビーズミル(シンマルエンタープライゼス社KDL型、メディア:直径0.3mmのジルコニアボール使用)で循環分散して顔料分散液(a)を得た。
<インクの製造>
表1の配合に従って、すべての配合成分を攪拌機を備えた容器に投入後、1時間30分間撹拌した。その後、孔径0.8μmのメンブランフィルターでろ過し、実施例1〜8及び比較例1〜4のインクを得た。
表1中の各成分について以下で説明する。
・BYK−3400、BYK−3455はビックケミージャパン社製のシリコーン系界面活性剤である。
なお、BYK−3400はシリコーン系界面活性剤と共に、スルホコハク酸ジアルキルエステル塩を含んでいる。従って、インク成分としてBYK−3400を添加することには、シリコーン系界面活性剤とスルホコハク酸ジアルキルエステル塩の両者をインクに添加することになる。
・W500,67additiveは東レダウコーニング社製のシリコーン系界面活性剤である。
・サーフィノール465は日信化学社製のアセチレングリコール系界面活性剤である。
・291−PGは日本乳化剤株式会社製の非シリコーン系界面活性剤である。
・AD−01は日信化学社製の非シリコーン系消泡剤である。
・KF−353は信越化学工業社製のシリコーン系消泡剤である。
[インクの評価方法]
<画像形成>
画像の形成には株式会社リコー製のインクジェットプリンタ IPSiO SG3100を使用した。
<動的表面張力>
動的表面張力の測定にはSITA社製DynoTesterを使用した。
<静的表面張力>
静的表面張力の測定には協和界面科学社製、自動表面張力測定機 DY−300を使用した。
<平均粒子径>
粒度分布測定装置(日機装(株)製、ナノトラックUPA−EX150)で、インクの粒子径(D50)を測定した。
<画像濃度>
画像濃度は、X−Rite社製分光測色濃度計モデル938を使用した。
前記インクジェットプリンタを用い、10mm角の黒べタパッチが6ヶ所均等に配置されている文書をマイペーパー(株式会社NBSリコー製)に打ち出して、黒べタ部の画像濃度を測定した。
印字モードはドライバ設定の「普通紙 はやい」とした。
<粘度>
25℃50%RHの環境にてレオメーター(AntonPaar社製MCR301)を使用して測定する。その際、直径5(cm)の平板プレートにて、ギャップ(Gap)を50μmにする。せん断速度100(1/s)の時の粘度を測定した。
<吐出安定性>
前記インクジェットプリンタを用い、インクの吐出量が均しくなるようにピエゾ素子の駆動電圧を変動させ、Microsoft Word2000にて作成した一色当りA4サイズ用紙の面積5%をベタ画像にて塗りつぶすチャートを1枚、マイペーパー(株式会社NBSリコー製)に打ち出して吐出乱れがないことを確認した。
その後、プリンタの維持キャップをノズルから離してノズルを開放状態にした後、40℃10%RH環境に3時間放置した。
その後、初期と同じチャートを印字して各ノズルの吐出乱れを以下の基準で評価した。印字モードはプリンタ添付のドライバで普通紙のユーザー設定より「普通紙 標準速い」モードを「色補正なし」と改変したモードを使用した。
〔評価基準〕
○:全ノズル吐出する
△:吐出しないノズルが10個未満
×:吐出しないノズルが10個以上
評価結果を表2に示す。
Figure 2017078158
Figure 2017078158
本発明のインクは表2に示すように高い画像濃度を示し、保存経時の粒度、粘度の変化が少なく、吐出安定性に優れたインクである。
400 画像形成装置
401 外装
401c カバー
404 カートリッジホルダ
410、410k、410c、410m、410y メインタンク
411 インク収容部
413 インク排出口
414 収容容器ケース
420 機構部
436 供給チューブ
434 吐出ヘッド
特開2004−339282号公報 特開2004−143387号公報 特開2013−189599号公報 特表2015−515510号公報 特開2015−044405号公報

Claims (9)

  1. 水、顔料、有機溶剤及び界面活性剤を含むインクにおいて、
    該界面活性剤が、シリコーン系界面活性剤、スルホコハク酸ジアルキルエステル塩を含み、該有機溶剤がグリコールエーテルを含み、
    前記インクの動的表面張力を最大泡圧法で23℃において測定したとき、15msecにおける動的表面張力の値と1500msecにおける動的表面張力の値との差が4.0mN/m以下で、且つ15msecにおける動的表面張力の値が31mN/m以下であることを特徴とするインク。
  2. 前記グリコールエーテルの前記インク中における含有量が、0.5質量%以上4.0質量%以下であることを特徴とする請求項1に記載のインク。
  3. 前記グリコールエーテルが、ジエチレングリコールモノヘキシルエーテルであることを特徴とする請求項1又は2に記載のインク。
  4. 前記インクは、更に、グリセリンを含有し、
    前記グリセリンの前記インク中における含有量が3.0質量%以上10.0質量%以下であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のインク。
  5. 前記インクは、更に、非シリコーン系消泡剤を含有することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載のインク。
  6. 前記シリコーン系界面活性剤及び前記スルホコハク酸ジアルキルエステル塩のインク中における合計含有量(質量基準)を1.0とした場合に、前記グリコールエーテルのインク中における含有量(質量基準)が1.0以上3.0以下であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載のインク。
  7. 前記スルホコハク酸ジアルキルエステル塩の前記インク中における含有量が0.1質量%以上2.0質量%以下であることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載のインク。
  8. 請求項1乃至7のいずれか1項に記載のインクを容器中に収容してなることを特徴とするインク収容容器。
  9. 請求項8に記載のインク収容容器と、
    前記インク収容容器から供給されるインクを吐出する吐出手段と、
    を有することを特徴とするインクジェット記録装置。
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