JP2015517524A - (4S,4aS,5aR,12aS)−4−ジメチルアミノ−3,10,12,12a−テトラヒドロキシ−7−[(メトキシ(メチル)アミノ)−メチル]−1,11−ジオキソ−1,4,4a,5,5a,6,11,12a−オクタヒドロ−ナフタセン−2−カルボン酸アミドの使用方法 - Google Patents
(4S,4aS,5aR,12aS)−4−ジメチルアミノ−3,10,12,12a−テトラヒドロキシ−7−[(メトキシ(メチル)アミノ)−メチル]−1,11−ジオキソ−1,4,4a,5,5a,6,11,12a−オクタヒドロ−ナフタセン−2−カルボン酸アミドの使用方法 Download PDFInfo
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Abstract
Description
本出願は、2012年5月14日に出願された米国仮出願第61/646,754号からの優先権の利益を主張するものであり、その内容は全体が参照により本明細書に組み入れられる。
(発明の分野)
本開示は、細菌感染症またはそのような感染症に関連した疾患(例えば、消化性潰瘍およびクラミジア)を治療する方法に関し、この方法は、対象者に、(4S,4aS,5aR,12aS)-4-ジメチルアミノ-3,10,12,12a-テトラヒドロキシ-7-[(メトキシ(メチル)アミノ)-メチル]-1,11-ジオキソ-1,4,4a,5,5a,6,11,12a-オクタヒドロ-ナフタセン-2-カルボン酸アミドまたはその薬学的に許容される塩を投与することを含んでなり、ここにおいて、細胞感染症は、メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)、ヘリコバクター・ピロリ(Helicobacter pylori)、クラミジア・トラコマチス(Chlamydia trachomatis)およびクラミジア・ニューモニエ(Chlamydia pneumoniae)からなる群より選択される細菌によって引き起こされるものである。本発明の特定の実施形態では、(4S,4aS,5aR,12aS)-4-ジメチルアミノ-3,10,12,12a-テトラヒドロキシ-7-[(メトキシ(メチル)アミノ)-メチル]-1,11-ジオキソ-1,4,4a,5,5a,6,11,12a-オクタヒドロ-ナフタセン-2-カルボン酸アミドの結晶性モノ塩酸塩、モノメシル酸塩、またはモノ硫酸塩が投与される。
本発明の第1の実施形態は、対象者に、治療有効量の(4S,4aS,5aR,12aS)-4-ジメチルアミノ-3,10,12,12a-テトラヒドロキシ-7-[(メトキシ(メチル)アミノ)-メチル]-1,11-ジオキソ-1,4,4a,5,5a,6,11,12a-オクタヒドロ-ナフタセン-2-カルボン酸アミドまたはその薬学的に許容される塩を投与することを含む、細菌感染症を治療するための方法に向けられており、ここにおいて、該細菌は、メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)、ヘリコバクター・ピロリ、またはクラミジア・トラコマチスである。好ましい実施形態では、前記方法は、対象者に、治療有効量の(4S,4aS,5aR,12aS)-4-ジメチルアミノ-3,10,12,12a-テトラヒドロキシ-7-[(メトキシ(メチル)アミノ)-メチル]-1,11-ジオキソ-1,4,4a,5,5a,6,11,12a-オクタヒドロ-ナフタセン-2-カルボン酸アミドの結晶性塩を投与することを含む。好ましくは、結晶性塩はモノ塩酸塩、モノメシル酸塩およびモノ硫酸塩からなる群より選択され得る。これらの結晶性塩は、同時係属中の米国出願第13/471,275号に十分に説明されており、その内容は全体が参照により本明細書に組み入れられる。
結晶性の塩
(4S,4aS,5aR,12aS)-4-ジメチルアミノ-3,10,12,12a-テトラヒドロキシ-7-[(メトキシ(メチル)アミノ)-メチル]-1,11-ジオキソ-1,4,4a,5,5a,6,11,12a-オクタヒドロ-ナフタセン-2-カルボン酸アミドおよびその薬学的に許容される塩は、本明細書に開示した方法において使用される。特定の実施形態では、(4S,4aS,5aR,12aS)-4-ジメチルアミノ-3,10,12,12a-テトラヒドロキシ-7-[(メトキシ(メチル)アミノ)-メチル]-1,11-ジオキソ-1,4,4a,5,5a,6,11,12a-オクタヒドロ-ナフタセン-2-カルボン酸アミドの結晶性モノ塩酸塩、結晶性モノメシル酸塩、または結晶性モノ硫酸塩は、メチシリン耐性黄色ブドウ球菌、ヘリコバクター・ピロリ、クラミジア・トラコマチス、およびクラミジア・ニューモニエからなる群より選択される細菌感染症、またはこのような感染症と関連した疾患を治療するために使用される。
医薬組成物
本発明の一実施形態は、メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA、例えばMRSA-CAおよびMRSA-HA)、ヘリコバクター・ピロリ、クラミジア・トラコマチス、およびクラミジア・ニューモニエからなる群より選択される細菌感染症、またはそのような感染症に関連した疾患(例えば、消化性潰瘍およびクラミジア)の治療に使用するための、(4S,4aS,5aR,12aS)-4-ジメチルアミノ-3,10,12,12a-テトラヒドロキシ-7-[(メトキシ(メチル)アミノ)-メチル]-1,11-ジオキソ-1,4,4a,5,5a,6,11,12a-オクタヒドロ-ナフタセン-2-カルボン酸アミドまたはその薬学的に許容される塩、および薬学的に許容される添加剤を含有する医薬組成物に向けられる。したがって、一態様では、本発明の医薬組成物は消化性潰瘍を治療するために使用される。
(4S,4aS,5aR,12aS)-4-ジメチルアミノ-3,10,12,12a-テトラヒドロキシ-7-[(メトキシ(メチル)アミノ)-メチル]-1,11-ジオキソ-1,4,4a,5,5a,6,11,12a-オクタヒドロ-ナフタセン-2-カルボン酸アミド(「遊離塩基」)の合成
(4S,4aS,5aR,12aS)-4-ジメチルアミノ-3,10,12,12a-テトラヒドロキシ-7-[(メトキシ(メチル)アミノ)-メチル]-1,11-ジオキソ-1,4,4a,5,5a,6,11,12a-オクタヒドロ-ナフタセン-2-カルボン酸の結晶性モノ塩酸塩(「結晶性モノ塩酸塩」)の合成
(4S,4aS,5aR,12aS)-4-ジメチルアミノ-3,10,12,12a-テトラヒドロキシ-7-[(メトキシ(メチル)アミノ)-メチル]-1,11-ジオキソ-1,4,4a,5,5a,6,11,12a-オクタヒドロ-ナフタセン-2-カルボン酸の結晶性モノメシル酸塩(「結晶性メシル酸塩」)の合成
(4S,4aS,5aR,12aS)-4-ジメチルアミノ-3,10,12,12a-テトラヒドロキシ-7-[(メトキシ(メチル)アミノ)-メチル]-1,11-ジオキソ-1,4,4a,5,5a,6,11,12a-オクタヒドロ-ナフタセン-2-カルボン酸アミド遊離塩基(74mg)をエタノール(740μl)中に懸濁させ、撹拌しながら60℃(浴温度)に加熱した。メタンスルホン酸(1.1当量, 1M THF溶液として167μl)を加えたところ、固体のほとんどが溶解した。5分後、この懸濁液を(油浴で制御しないで)約1.75時間かけて周囲温度にまで冷やした。53℃までに固体が沈殿し、これを減圧下に周囲温度でろ過した。この懸濁液は粘性であったので、ろ過を助けるために追加のエタノール(200μl)を加えた。ケーキをn-ヘキサン(400μl)で洗浄し、フィルター上で約30分間空気乾燥させると、59mg(収率67%)の黄色の固体が得られた。
(4S,4aS,5aR,12aS)-4-ジメチルアミノ-3,10,12,12a-テトラヒドロキシ-7-[(メトキシ(メチル)アミノ)-メチル]-1,11-ジオキソ-1,4,4a,5,5a,6,11,12a-オクタヒドロ-ナフタセン-2-カルボン酸の結晶性モノ硫酸塩(「結晶性硫酸塩」)の合成
(4S,4aS,5aR,12aS)-4-ジメチルアミノ-3,10,12,12a-テトラヒドロキシ-7-[(メトキシ(メチル)アミノ)-メチル]-1,11-ジオキソ-1,4,4a,5,5a,6,11,12a-オクタヒドロ-ナフタセン-2-カルボン酸アミド遊離塩基(86mg)をエタノール(500μl)中に懸濁させ、撹拌しながら63℃(浴温度)に加熱した。この温度で遊離塩基の大部分が溶解した。硫酸(1.1当量, 1M水溶液として194μl)を加えたところ、全部の固体が溶解した。この溶液を(油浴で制御しないで)約1.75時間かけて周囲温度にまで冷やした。この温度では固体はまったく析出してこなかった。メチルt-ブチルエーテル(MtBE)を貧溶媒(4×50μl)として添加した。各添加は曇り点を生じさせたが、撹拌すると固体は再溶解した。この溶液をストッパーで約3時間撹拌した後に固体が析出した。その固体を減圧下にろ過し、MtBE (3×200μl)で洗浄し、フィルター上で約45分間空気乾燥させると、93mg(収率90%)の黄色の固体が得られた。
(4S,4aS,5aR,12aS)-4-ジメチルアミノ-3,10,12,12a-テトラヒドロキシ-7-[(メトキシ(メチル)アミノ)-メチル]-1,11-ジオキソ-1,4,4a,5,5a,6,11,12a-オクタヒドロ-ナフタセン-2-カルボン酸アミドの非晶質ビス塩酸塩の合成
(4S,4aS,5aR,12aS)-4-ジメチルアミノ-3,10,12,12a-テトラヒドロキシ-7-[(メトキシ(メチル)アミノ)-メチル]-1,11-ジオキソ-1,4,4a,5,5a,6,11,12a-オクタヒドロ-ナフタセン-2-カルボン酸アミド遊離塩基(1g)をメタノール(50mL)中に懸濁させた。過剰のメタノール性HClを加えることによって遊離塩基を塩酸塩に変換し、続いて減圧下で蒸発させたところ、1.1gの黄色の固体が得られた:MS (Mz+1 = 488). 1H NMR (300 MHz, CD3OD) δ 7.46 (d, 1H, J = 8.6 Hz), 6.81 (d, 1H, J = 8.6 Hz), 4.09 (d, 1H, J = 1.0 Hz), 3.79 (d, 1H, J = 13.1 Hz), 3.73 (d, 1H, J = 13.1 Hz), 3.36 (m, 1H), 3.27 (s, 3H), 3.08-2.95 (8H), 2.61 (s, 3H), 2.38 (t, 1H, J = 14.8), 2.22 (m, 1H), 1.64 (m, 1H)。XRPDパターンは図10に示されており、TGAおよびDSC曲線は重ね合わせて図11に示されている。
(4S,4aS,5aR,12aS)-4-ジメチルアミノ-3,10,12,12a-テトラヒドロキシ-7-[(メトキシ(メチル)アミノ)-メチル]-1,11-ジオキソ-1,4,4a,5,5a,6,11,12a-オクタヒドロ-ナフタセン-2-カルボン酸アミドの非晶質モノ塩酸塩の合成
結晶性モノ塩酸塩のサンプル(2.09g)を水(250ml, 120倍容)に溶解し、ろ過し、-78℃浴中で凍結させた。凍結乾燥機を用いて、固化したサンプルから水を110時間かけて除去すると、非晶質のモノ塩酸塩がフワフワした黄色の固体として得られ、これはXRPD解析により非晶質であることが確認された。
抗菌活性試験
結晶性モノ塩酸塩の抗菌活性は、本明細書に詳述される抗嫌気性菌活性および作用機序試験に従って評価した。
活性物質の活性の抗菌スペクトルの評価は、種々のグラム陽性およびグラム陰性の好気性および嫌気性生物についてのin vitro MIC測定により、いくつかの試験で判定された。これらのアッセイの結果(表2に要約)から、活性物質は臨床的に使用されるテトラサイクリン類よりも狭い活性スペクトルで、プロピオン酸菌と他のグラム陽性菌に対する活性を明示したことが示される。テトラサイクリンに耐性の菌株は、活性物質に交差耐性を示す。各生物グループに対する活性は、表の後の本文中で説明される。
下記の試験では、サンプルは結晶性モノ塩酸塩を用いて調製したものであり、データは遊離塩基(「活性物質」)に基づいて表されている。クラミジア・トラコマチスに対する該化合物のin vitro活性を、アジスロマイシン、レボフロキサシン、およびドキシサイクリンのそれと比較した。in vitro感受性試験はHEp-2細胞で実施した。C.トラコマチスの菌株の90%が阻止される活性物質のMIC(MIC90)は、0.125μg/mL(範囲0.06〜0.125μg/mL)であった。菌株の90%が阻止される最小殺菌濃度(MBC90)も0.125μg/mLであった。これらのデータは、比較薬剤から得られたデータと類似していた(アジスロマイシン、レボフロキサシンおよびドキシサイクリンのMIC90は、それぞれ0.015、0.25および0.125μg/mLであった)。MICは、試験した分離株の地理的分布に関係なく、分離株間で非常に一致していた。
ヘリコバクター・ピロリ(H.ピロリ)に対する活性
下記の試験では、サンプルは結晶性モノ塩酸塩を用いて調製したものであり、データは遊離塩基(「活性物質」)に基づいて表されている。H.ピロリのさまざまな菌株に対する該化合物のin vitro活性をアモキシシリン、テトラサイクリンおよびメトロニダゾールのそれと比較した(表3参照)。活性物質は、試験した菌株に対して一致した活性を示し、すべての試験菌株を8μg/mL以下で阻止し、13のうち12の菌株は1〜2μg/mLで阻止された。臨床分離株については、MIC90値は2μg/mLであった。活性物質は3種の比較薬剤よりも一般的に低い活性であった;しかしながら、活性のレベルは、経口投与後に上部消化管で達成され得る薬物レベルを考慮すると、顕著である。
下記の試験では、サンプルは結晶性モノ塩酸塩を用いて調製したものであり、データは遊離塩基(「活性物質」)に基づいて表されている。メチシリン感受性黄色ブドウ球菌(MSSA)、院内感染型メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA-HA)または市中感染型メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA-CA)のさまざまな菌株に対する該化合物のin vitro活性を、MRSAの治療によく用いられる経口抗菌剤であるドキシサイクリン、オキサシリン、クリンダマイシン、リネゾリド、およびトリメトプリム/スルファメトキサゾール(TMP/SXT)の組み合わせのそれと比較した。MICの結果を表4にまとめてある。活性物質はMSSAに対して非常に活性であり、0.25〜16μg/mLのMIC範囲、0.25μg/mLのMIC50、および1μg/mLのMIC90を示した;これらの値はドキシサイクリンおよびオキサシリンのそれに類似していた。ドキシサイクリン耐性MSSAの単一の菌株(8μg/mLのDOX MIC)はまた、活性物質に対しても上昇したMIC(16μg/mL)を有していた。活性物質は、MSSAに対してTMP/SXTよりも活性が低かったが、クリンダマイシンまたはリネゾリドよりも活性であった。試験生物のすべてがリネゾリドに感受性であった。
この試験では、サンプルは結晶性モノ塩酸塩を用いて調製したものであり、データは遊離塩基(「活性物質」)に基づいて表されている。クラミジア・トラコマチス(C.トラコマチスともいう)およびクラミジア・ニューモニエ(C.ニューモニエともいう)の10分離株に対する活性物質のin vitro活性を試験して、3種の比較薬剤:レボフロキサシン、アジスロマイシンおよびドキシサイクリンの活性と比較した。
1. クラミジア分離株
・ C.トラコマチスの分離株には、ATCC(登録商標)からの標準分離株:D-UW-57Cx (VR-878)、E-BOUR (VR-348B)、F-IC-CAL3 (VR-346)、H-UW-43Cx (VR-879)、I-UW-12Ur (VR-880)、J-UW-36Cx (VR-886)、L2-434 (VR-902B)および臨床分離株N18(子宮頚部)、N19(子宮頚部)、7015(幼児の目)が含まれていた。
3. 抗生物質
a. 活性物質
b. Sigma-Aldrich(登録商標)社製の3種の比較薬剤
i. レボフロキサシン カタログ番号28266-1G-F ロット# BCBF7004V
ii. ドキシサイクリン カタログ番号D9891-1G ロット# BCBD5187V
iii. アジスロマイシン カタログ番号75199-25MG-F ロット# E446421/1V
4. L-グルタミンとフェノールレッドを含むIMDM:Gibco(登録商標)社カタログ番号12440-061 ロット# 1153614
5. FBS:Gibco(登録商標)社カタログ番号10438-026 ロット# 1140649
6. シクロヘキシミド:Sigma-Aldrich(登録商標)社カタログ番号C4859 ロット# 090M4009
7. PBS:Gibco(登録商標)社カタログ番号10010-072 Gibco社ロット# 1144930
8. Pathfinder(登録商標)クラミジア培養確認システム(Chlamydia Culture Confirmation System):Biorad(登録商標)社カタログ番号30701 ロット# 109515
作用機序
下記の試験では、サンプルはビス塩酸塩を用いて調製したものであり、データは遊離塩基(「活性物質」)に基づいて表されている。結晶性モノ塩酸塩の作用機序は、以下に記載されるように、活性物質の試験を介して2つの異なるアプローチによって決定した。
Claims (23)
- メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)(MRSA)感染症を治療するための方法であって、対象者に、治療有効量の(4S,4aS,5aR,12aS)-4-ジメチルアミノ-3,10,12,12a-テトラヒドロキシ-7-[(メトキシ(メチル)アミノ)-メチル]-1,11-ジオキソ-1,4,4a,5,5a,6,11,12a-オクタヒドロ-ナフタセン-2-カルボン酸アミドまたはその薬学的に許容される塩を投与することを含む方法。
- 薬学的に許容される塩が結晶性モノ塩酸塩、結晶性モノメシル酸塩、および結晶性モノ硫酸塩からなる群より選択される、請求項1記載の方法。
- 前記塩がモノ塩酸塩である、請求項2記載の方法。
- 前記塩がモノメシル酸塩である、請求項2記載の方法。
- 前記塩がモノ硫酸塩である、請求項2記載の方法。
- MRSAが市中感染型MRSA(MRSA-CA)および院内感染型MRSA(MRSA-HA)から選択される、請求項1記載の方法。
- 消化性潰瘍を治療するための方法であって、対象者に、治療有効量の(4S,4aS,5aR,12aS)-4-ジメチルアミノ-3,10,12,12a-テトラヒドロキシ-7-[(メトキシ(メチル)アミノ)-メチル]-1,11-ジオキソ-1,4,4a,5,5a,6,11,12a-オクタヒドロ-ナフタセン-2-カルボン酸アミドまたはその薬学的に許容される塩を投与することを含む方法。
- 薬学的に許容される塩が結晶性モノ塩酸塩、結晶性モノメシル酸塩、および結晶性モノ硫酸塩からなる群より選択される、請求項7記載の方法。
- 前記塩がモノ塩酸塩である、請求項8記載の方法。
- 前記塩がモノメシル酸塩である、請求項8記載の方法。
- 前記塩がモノ硫酸塩である、請求項8記載の方法。
- 前記方法が対象者に少なくとも1種の追加の活性成分を投与することをさらに含む、請求項7記載の方法。
- 少なくとも1種の追加の活性成分がプロトンポンプ阻害剤およびビスマスから選択される、請求項12記載の方法。
- ヘリコバクター・ピロリ(Helicobacter pylori)感染症を治療するための方法であって、対象者に、治療有効量の(4S,4aS,5aR,12aS)-4-ジメチルアミノ-3,10,12,12a-テトラヒドロキシ-7-[(メトキシ(メチル)アミノ)-メチル]-1,11-ジオキソ-1,4,4a,5,5a,6,11,12a-オクタヒドロ-ナフタセン-2-カルボン酸アミドまたはその薬学的に許容される塩を投与することを含む方法。
- 薬学的に許容される塩が結晶性モノ塩酸塩、結晶性モノメシル酸塩、および結晶性モノ硫酸塩からなる群より選択される、請求項14記載の方法。
- 前記塩がモノ塩酸塩である、請求項15記載の方法。
- 前記塩がモノメシル酸塩である、請求項15記載の方法。
- 前記塩がモノ硫酸塩である、請求項15記載の方法。
- クラミジア・トラコマチス(Chlamydia trachomatis)感染症を治療するための方法であって、対象者に、治療有効量の(4S,4aS,5aR,12aS)-4-ジメチルアミノ-3,10,12,12a-テトラヒドロキシ-7-[(メトキシ(メチル)アミノ)-メチル]-1,11-ジオキソ-1,4,4a,5,5a,6,11,12a-オクタヒドロ-ナフタセン-2-カルボン酸アミドまたはその薬学的に許容される塩を投与することを含む方法。
- 薬学的に許容される塩が結晶性モノ塩酸塩、結晶性モノメシル酸塩、および結晶性モノ硫酸塩からなる群より選択される、請求項19記載の方法。
- 前記塩がモノ塩酸塩である、請求項20記載の方法。
- 前記塩がモノメシル酸塩である、請求項20記載の方法。
- 前記塩がモノ硫酸塩である、請求項20記載の方法。
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