JP2015225083A - レーザおよびレーザ光センサを使用して閉軌道を判定する方法ならびに閉軌道を判定する装置 - Google Patents

レーザおよびレーザ光センサを使用して閉軌道を判定する方法ならびに閉軌道を判定する装置 Download PDF

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Abstract

【課題】傾斜角度の測定が不可能あるいは充分な精度をもってはできない状況においても円筒形の孔部の中央軸に対する基準軸の整合の判定を高い精度をもって可能にする、方法ならびに装置を提供する。【解決手段】円筒形の孔部36内に、スペーサ40および2本の円形脚部42を介して計測フィールド16を配置し、中心にレーザ光線26を照射し、光斑24を補足する。計測フィールド16を回転し、補足された光斑軌道から孔部36の中央軸に対する基準軸の整合を判定する。【選択図】図1A

Description

この発明は、レーザおよび平坦な計測フィールドを有するレーザ光センサを使用して閉軌道を判定する方法ならびに閉軌道を判定する装置に関する。
冒頭に述べた種類の方法ならびに装置は、直線状の基準方向あるいは基準軸の位置姿勢を物体あるいは装置の円筒形状の孔部あるいは開口部の中央軸あるいは対称軸の位置姿勢に対して判定するための計測方法に際して特に使用され、それによって前記孔部あるいは開口部を中央軸が基準軸を成すものである別の孔部に対して整列して方向合わせする。そのため、レーザのレーザ光線を前記基準軸と重ねることができるようにレーザを構成する。さらに、レーザ光センサを定義された位置姿勢で孔部内に配置し、レーザ光センサの平坦な計測フィールドを孔部の中央軸に対して直角に配置し、さらに前記計測フィールドの座標系を前記孔部の少なくとも略中央に配置する。この計測フィールドの構成を維持しながらそれを多様に相互に傾斜した角度位置に移動させるかあるいは回転させ、その際計測フィールドがいずれも角度位置においてもレーザ光線によって照射される。そこで不良整合が存在する、すなわち前記基準軸が前記中央軸と整列しない場合、設定された各角度位置が全体として360°をカバーする限り、各角度位置において計測フィールドによって捕捉されるレーザ光線のレーザ光斑の座標が平坦な計測フィールド上に通常楕円形あるいは円形の湾曲した閉軌道を描く。その場合円形あるいは楕円形の中心点が中央軸上に存在し、また円形あるいは楕円形の描写に基づいて円筒形の孔部の中央軸に対する基準軸の整合を判定することができる。
計測フィールドの角度位置あるいは傾斜角度を測定するために、殆どの場合鉛直方向に対する傾斜の測定を可能にする傾斜計等の角度計測装置が使用される。角度位置の測定はいずれもレーザ光斑によって描かれる軌道の角度位置の判定のために寄与し、タービン等の孔部が実質的に水平に方向合わせされている場合に高い精度をもって機能する。実質的に垂直に方向合わせした孔部あるいは開口部の整合を判定するために、(測定原理の要件により)傾斜計が使用不可能であるか、あるいは充分な精度をもって使用することができない。また、例えば孔部が船上に存在する場合等、不安定な床の場合も同様である。
平坦な計測フィールドを有するレーザ光センサおよび/または角度計測装置あるいは傾斜計を使用して機能する方法および装置は、一般的に例えばドイツ国特許出願公開第19506471号A1明細書、ドイツ国特許出願公開第10236555号A1明細書、ドイツ国特許出願公開第10142462号A1明細書、ドイツ国特許出願公開第10138831号A1明細書、ドイツ国特許出願公開第3911307号A1明細書、ドイツ国特許出願公開第19949834号A1明細書、ドイツ国特許出願公開第102004024398号A1明細書、ならびにドイツ国特許出願公開第112004000113号T5明細書によって知られている。
ドイツ国特許出願公開第19506471号A1明細書 ドイツ国特許出願公開第10236555号A1明細書 ドイツ国特許出願公開第10142462号A1明細書 ドイツ国特許出願公開第10138831号A1明細書 ドイツ国特許出願公開第3911307号A1明細書 ドイツ国特許出願公開第19949834号A1明細書 ドイツ国特許出願公開第102004024398号A1明細書 ドイツ国特許出願公開第112004000113号T5明細書
従って本発明の目的は、傾斜角度の測定が不可能あるいは充分な精度をもってはできない状況においても円筒形の孔部の中央軸に対する基準軸の整合の判定を高い精度をもって可能にする、方法ならびに装置を提供することにある。
前記の課題は独立請求項1の特徴を有する方法ならびに独立請求項6の特徴を有する装置によって解決される。
前記方法ならびに装置の計測フィールドはX座標軸とそのX座標軸に対して垂直なY座標軸を有する座標系を備え、その際計測フィールドに照射されるレーザのレーザ光線のレーザ光斑の位置のX座標およびY座標を前記計測フィールド上で捕捉するようにレーザ光センサを構成するか、計測フィールド上に照射されるレーザのレーザ光線の前記計測フィールド上への照射に際して形成されるレーザ光斑の位置のX座標およびY座標を捕捉するようにレーザ光センサを構成する。
前記の方法は以下の工程を含んでなり:
(A) 物体の円筒形の孔部あるいは円筒形の開口部内に計測フィールドを配置してその計測フィールドを第1の位置姿勢に移行させ、
(B) レーザによって生成されたレーザ光線によって計測フィールドを照射し、レーザ光斑が計測フィールド上で位置取りするところである、レーザ光線のレーザ光斑の位置のX座標とY座標を捕捉し、
(C) 時間的に前後に連続して前記計測フィールドを少なくとも2つの別の位置姿勢に移動させ、それらの別の位置姿勢のそれぞれにおいてレーザ光線によって前記計測フィールドを照射し、さらに前記別の位置姿勢のそれぞれにおいてレーザ光斑が計測フィールド上で位置取りするところである、レーザ光線のレーザ光斑の位置のX座標とY座標を捕捉し、
その際前記の最初の位置姿勢ならびに別の各位置姿勢においてX座標軸およびY座標軸が孔部の中央軸に対して直角に指向するとともに座標系の中心がX座標軸方向あるいはY座標軸方向に向かって孔部の内面まで所与の距離を有するようにし、その際前記別の各位置姿勢が位置姿勢角度の大きさによって相異するようにし、その位置姿勢角度はY座標軸あるいはX座標軸が所与の回転方向で前記計測フィールドの最初の位置姿勢のY座標軸あるいはX座標軸に対して傾斜する角度とし、その際さらに工程Cにおいて時間的に前後に連続して少なくとも2つのさらに別の位置姿勢に前記計測フィールドを移動させ、その際それらの別の位置姿勢のそれぞれの位置姿勢角度が時間的にその前に位置取りされた別の位置姿勢の位置姿勢角度より大きくなるようにし、その際時間的に最後に位置取りされた位置姿勢において位置姿勢角度の大きさが少なくとも90°になるようにし、
(D) 計測フィールド(16)の第1の位置姿勢において捕捉されたX座標およびY座標に対して角度値0°を割り当て、
(E) 工程(B)および(C)で捕捉されたX座標および/または工程(B)および(C)で捕捉されたY座標を使用して閉軌道(10)を判定し、
その際工程(E)においてさらに、角度値0°から開始して所与の回転方向に向かって測定した、あるいは角度値0°を有する角度位置から開始して所与の回転方向に向かって測定した、あるいは位置姿勢角度あるいは角度値0°を有する角度によって定義される方向あるいは空間方向から開始して所与の回転方向に向かって測定した、計測フィールド(16)の位置姿勢角度によってパラメータ化される軌道の描写を前記捕捉されたX座標および/または捕捉されたY座標に基づいて判定する。
工程AないしCは、周知の方式により第1の位置姿勢および少なくとも2つの別の位置姿勢を含む異なった位置姿勢におけるレーザ光斑の位置を捕捉するよう機能する。座標系の中心がX座標軸あるいはY座標軸の方向において孔部の内面まで所与の距離を有するか、X座標軸あるいはY座標軸の方向に測定して円筒形の孔部の内面あるいは内壁までに所与の距離を有することによって、互いに傾斜関係にある全ての位置姿勢において前記座標系の中心が決まった位置を有することが保証される。
前記の所与の距離が円筒形の孔部の半径に相当するか略相当する場合、座標系の中心が相互に傾斜する全ての位置姿勢において孔部の中心あるいは略中心に存在し、それによって特にある位置姿勢から別の位置姿勢への変更あるいは移動に際しての中心の変位の悪影響を有効に大きく低減することができる。上記のようにX座標軸あるいはY座標軸の方向に向かった孔部の内面への距離は円筒形の孔部の半径に相当することが極めて好適である。
工程Bにおいて、レーザによって生成されたレーザ光線によって計測フィールドを照射することと、レーザ光斑が計測フィールド上で位置取りするところである、レーザ光線のレーザ光斑の位置のX座標とY座標を捕捉することが実施される。レーザ光線は基準軸に対して整列するように方向合わせすることができ、このレーザ光線は位置固定されたレーザ光線とされ、そのレーザ光線が孔部の中央軸から離間して計測フィールドに当接する場合、それのレーザ光斑が相互に傾斜する複数の位置姿勢を移動させる際に計測フィールド上に楕円形あるいは円形を描写する。従って、レーザ光線が孔部の中央軸から離間して当接するような方式でレーザ光線による計測フィールドの照射が実施される。
工程Cにおいて時間的に前後に連続して少なくとも2つのさらに別の位置姿勢に前記計測フィールドを移動させ、その際それらの別の位置姿勢のそれぞれの位置姿勢角度が時間的にその前に位置取りされた位置姿勢あるいは別の位置姿勢の位置姿勢角度より大きくなるようにする。言い換えると、工程Cに従った時間的に前後した位置姿勢から位置姿勢への移動に従って位置姿勢角度の大きさが拡大する。
計測フィールドの傾斜度によってパラメータ化され計測フィールド上で捕捉されるレーザ光斑のX座標および/またはY座標に基づいて楕円軌道あるいは円軌道の形式の閉軌道の角度位置あるいは円軌道あるいは楕円軌道の描写を判定するために、または楕円軌道あるいは円軌道の描写を判定するために、従来の方法において例えば傾斜計等の回転角度測定装置あるいは表示装置を使用して鉛直方向に対する計測フィールドの傾斜角度を測定するが、その測定が(傾斜計あるいはその他の傾斜測定装置の測定原理に従って)例えばタービンあるいはモータ等の物体あるいは装置の円筒形の孔部の中央軸に対する基準軸の整合の判定に際して精度を維持できないかあるいは充分な精度を維持できないという難点を伴う。同様なことが整合させる孔部が船上に存在する場合等の不安定な床の場合にも該当する。
上記の従来の解決方式と異なって本発明に係る方法によれば、計測フィールドの傾斜角度の測定が不可能あるいは充分な精度をもってはできない状況においても物体あるいは装置の円筒形の孔部あるいは開口部の中央軸に対する基準軸の整合の判定を高い精度をもって可能にする。その理由は、本発明に係る方法の工程Eによれば、角度値0°(工程D参照)から開始して所与の回転方向に向かって測定した、計測フィールドの位置姿勢角度によってパラメータ化される楕円軌道の描写を工程BおよびCによって捕捉されたX座標および/または捕捉されたY座標に基づいて判定するためである。すなわち、平坦な計測フィールド上のレーザ光斑の位置のX座標とY座標の捕捉の際に傾斜角度あるいは位置姿勢角度の測定を実施する必要が無くなることが好適である。何故なら、工程Bおよび工程Cにおいて捕捉された座標と、0°のレベルの角度値あるいはその角度値のX座標あるいはY座標への割り当て(工程D参照)と、所与の回転方向を使用して、好適には楕円形あるいは円形である閉軌道あるいは湾曲した閉軌道の角度位置あるいはパラメータ表示を有効に判定することができるためである。ここで前記回転方向は特に使用者が設定することができ、時間的に前後に連続する計測フィールドの移動を実現するために例えば手動で変更あるいは逆転させることができる。特に、少なくとも90°である時間的に最後に取得された位置姿勢の大きさあるいは角度値を判定するための測定を実施する必要も無くなる。そのため本発明によれば、時間的に最後に取得された角度が少なくとも90°にされるように位置姿勢を選択すべきである。このことは、簡便に実行できる大まかな予測によって簡便かつ実用的に実施することができる。一方、正確な角度位置の判定あるいは角度位置によってパラメータ化される正確な軌道の判定は工程Eで実施される。
工程Cにおける1つの位置姿勢から別の位置姿勢への計測フィールドの移動は任意の方式によって実施することができる。特に、計測フィールドは、例えばその計測フィールドが固定装置上で第1のおよびその他の位置姿勢へ移動可能となるように前記固定装置上に可動式に取り付けることができ、その際計測フィールドを所定の位置姿勢に拘束するために計測フィールドを拘束するための適宜な拘束手段を前記固定装置上に設けることができる。
レーザ光センサは平坦な計測フィールドを有する任意のレーザ光センサとすることができる。計測フィールドを形成するために複数のラインセンサ(例えばデジタルカメラに使用される種類のラインセンサ)を備えるレーザ光センサとすることが極めて好適である。前記レーザ光センサによって捕捉されたX座標およびY座標はアナログあるいはデジタル信号の形式で信号伝送線(無線も可能)を介して例えば例えばラップトップあるいはタブレット端末等の形式のコンピュータ等の評価装置に評価のために提供することができる。
2本の軸(例えば孔部の中央軸とX座標軸あるいは孔部の中央軸とY座標軸等)が相互に垂直あるいは実質的に垂直な方向性あるいは指向性を有することは勿論それらの軸が必ず交差しなければならないことを前提にはしない。そこで両方の軸が交差しない場合、それらを回転のない一定動作でずらすことによって共通の交差点を形成しそれによって垂直あるいは実質的に垂直な角度を形成することができる。
位置姿勢角度の大きさに相関させてX座標軸あるいはY座標軸が第1の位置姿勢における計測フィールドのY座標軸あるいはX座標軸に対して所与の回転方向において一定の位置姿勢角度傾斜するように実施する場合、それは必ずしも例えば第1の位置姿勢におけるX座標軸が第2の位置姿勢におけるX座標軸と交点を形成することを意味するものではない。傾斜という概念はむしろ、共通の交点が形成されない場合に、第1の位置姿勢あるいは別の位置姿勢のX座標軸が計測フィールドの回転のない一定動作の移動により共通の交点を形成するかあるいは交差することができるということを含む。
本発明に係る方法によって傾斜計測定を伴わずに好適に判定することができる湾曲した閉軌道は、例えば前記ドイツ国特許出願公開第10236555号A1明細書によって知られている方式で物体あるいは装置の円筒形の孔部の中央軸に対する基準軸の整合あるいは位置姿勢の判定に有効に使用することができ、従って本発明に係る方法は位置姿勢角度の測定が不可能あるいは充分な精度をもってはできない状況においても物体あるいは装置の円筒形の孔部の中央軸に対する基準軸の整合あるいは位置姿勢を高い精度をもって判定するために使用することができる。
本発明に係る方法によれば、工程Cにおいて時間的に前後に連続して計測フィールドを少なくとも2つの別の位置姿勢に移動させる。しかしながら、計測フィールドをさらに数多くの位置姿勢に移動させることが極めて好適であり、それによって閉軌道の判定を多数の位置に基づくものとし、結果として例えば周知の方式により捕捉されたX座標およびY座標に対する曲線近似によって判定することができる軌道の判定あるいは測定によって極めて高い精度がもたらされる。従ってその位置姿勢の数を例えば10あるいは20またはそれ以上とすることができる。
前述したおよび後述する計測フィールドに照射されるレーザ光線のレーザ光斑あるいはレーザ光線の照射に際して計測フィールド上に描かれるレーザ光斑の位置のX座標およびY座標は、前記レーザ光斑が常に計測フィールド上で平面的な広がりを有するにもかかわらず点の形式の位置の座標にかかる。レーザ光斑の位置のX座標およびY座標としては前述および後述において常に点の座標を理解することができ、その点は平面の形成および/または平面上におけるレーザ光斑の輝度分布から判定することができる。特に前記の点は、例えばレーザ光斑の平面重心とすることができる。前記点の判定あるいは計算は例えばコンピュータ等の演算装置を使用してレーザ光線から出力され各レーザ光斑に割り当てられたデジタルおよび/またはアナログ信号に基づいて好適には自動的に実施することができる。
本発明に係る方法の極めて好適な実施形態によれば、工程Cにおいて計測フィールドを少なくとも15個の別の位置姿勢に移動させ、その際時間的に最後に取得された位置姿勢が360°の位置姿勢角度の大きさを有するようにし、工程Eにおいて計測フィールドの位置姿勢角度によってパラメータ化された楕円形あるいは円形の閉軌道を判定し、その際前記パラメータ化された軌道を判定するために専ら捕捉されたY座標のみを使用するかあるいは専ら捕捉されたX座標のみを使用する。この極めて好適な実施形態よれば、全体的に見て360°の回転の形式の位置変化がカバーされる。また、時間的に最後に取得された位置姿勢の所要の位置姿勢角度も簡便かつ実用的に傾斜計を使用することなく設定あるいは有効化することができる。
上記の極めて好適な実施形態は、測定不正確性のため捕捉されたX座標あるいは捕捉されたY座標が特に捕捉されたX座標およびY座標に対する曲線近似によって判定された円形あるいは楕円形の軌道に関して大きな変動を有する場合に極めて好適である。また、連続実験によってもX座標あるいはY座標の大きな変動の存在にもかかわらず、この好適な実施形態によって判定される軌道が、測定不正確性を伴わずにレーザ光斑が平坦な計測フィールド上に描く軌道に相当近くなるかあるいは好適にはそれに対して極僅かな相異のみを有するものとなることが証明された。
前記のX座標あるいはY座標の変動を判定するために、例えば周知の方式によって捕捉された全てのレーザ光斑の位置に対してその位置から楕円あるいは円までの距離をX座標軸に対して平行な方向および/またはY座標軸に対して平行な方向において判定し(すなわちX座標軸あるいはY座標軸に対して平行な方向で測定した距離)、その距離の平均値を求めることができる。
定量化されたX座標あるいはY座標の変動が過度に高いかあるいは所与のレベルを超過した場合、上記の好適な実施形態によればX座標が過度に変動している場合Y座標のみを使用しY座標が過度に変動している場合にはX座標のみを使用することによって、測定不正確性を伴わずにレーザ光斑が平坦な計測フィールド上に描く軌道に相当近くなり従って物体あるいは装置の円筒形の孔部の中央軸に対する基準軸の整合を判定するために利用することができる、楕円あるいは円形の湾曲した閉軌道を提供することができる。
上記の極めて好適な実施形態においても、工程Cにおいて15個より著しく多くの位置姿勢への移動を設定することができる。従って、好適に少なくとも20あるいは30またはそれ以上の数の位置姿勢とすることができ、その結果上述のように閉軌道の判定の精度をより高めることができる。
楕円形あるいは円形のパラメータ化された軌道の判定は、捕捉されたY座標のみに基づきあるいは捕捉されたX座標のみに基づき楕円方程式を基本とする関数を使用して実施することが好適であり、そのうち以下にY座標のみに基づいて実施する場合の例を示す。
すなわち、捕捉されたY座標をまず以下の関数に従って定量化ならびに標準化することができる:
Figure 2015225083
さらに以下のセンタリングおよび回転させた楕円の方程式:
Figure 2015225083
を使用し、また上記の標準化に基づいて以下の関数を求めることができる:
Figure 2015225083
センタリングあるいは定量化あるいは標準化された測定値は下記の正弦関数によって示すことができる:
Figure 2015225083
従って以下の関数:
Figure 2015225083
を使用し、平坦な計測フィールド上で捕捉された各レーザ光斑の位置のY座標に対して計測フィールドの位置姿勢角度φを割り当てることができ、従ってこの方式に従って提供される点群あるいは位置群が位置姿勢角度φによってパラメータ化された楕円形(または楕円のうちの特定形である円形)の湾曲した閉軌道を描くが、その際アークサイン関数が[−90°ないし90°]の数値範囲のみで定義可能であるため上記の関数において0°ないし360°で定量化を実施する必要がある。
本発明に係る方法の別の好適な実施形態によれば、工程Cにおいて少なくとも2つのさらに別の位置姿勢に前記計測フィールドを移動させ、その際時間的に最後に位置取りされた位置姿勢において位置姿勢角度の大きさが少なくとも90°かつ360°未満、もしくは実質的に180°になるようにし、工程Eにおいて捕捉されたX座標およびY座標に対する曲線近似によって楕円形あるいは円形の閉軌道を判定し、さらにパラメータ化された軌道の描写を判定するために軌道上の各点に対して角度値0°あるいは0°のレベルの角度値から開始して所与の回転方向に向かって測定した位置姿勢角度を割り当てる。この極めて好適な実施形態においても、工程Cにおいて15個より著しく多くの位置姿勢への移動を設定することができる。従って、好適に少なくとも20あるいは30またはそれ以上の数の位置姿勢とすることができ、その結果閉軌道の判定の精度をより高めることができる。
上記の好適な実施形態は、空間的な制約が有って360°の回転が不可能である場合に特に好適であり、その際この実施形態は、特に捕捉されたX座標あるいは捕捉されたY座標に対する曲線近似によって判定された円形あるいは楕円形の軌道に関する測定不正確性のため捕捉されたX座標あるいは捕捉されたY座標が過度に大きな変動を有していない場合にのみパラメータ化された軌道を判定するために使用することが好適であり、上記の極めて好適な実施形態のものと比較し得るものである。
特に、連続実験によって、X座標あるいはY座標の変動の存在にもかかわらず、上記の別の好適な実施形態によって、測定不正確性を伴わずにレーザ光斑が平坦な計測フィールド上に描く軌道に相当近くなるかあるいは好適にはそれに対して極僅かな相異のみを有するものである円形あるいは楕円形の閉軌道を判定あるいは決定し得ることが証明されており、従って判定された閉軌道を周知の方式において物体あるいは装置の円筒形の孔部の中央軸に対する基準軸の整合を判定するために有効に使用することができる。
工程DおよびEを自動化して実施することが極めて好適であり、それによって本発明に係る方法を、物体あるいは装置の円筒形の孔部の中央軸に対する基準軸の整合の規則的な監視が望ましいあるいは必要である既存の生産プロセス内に効果的に組み込むことができる。
工程をAないしEの符号で呼称することによって時間的な順序が規定されることはない。従って工程A,B,CおよびEを連続して実行することができ、一方工程Dを工程Bの次に実行することもできる。しかしながら特に、全ての工程を前後に連続して実施することができ、すなわち工程Aの後に工程B、工程Bの後に工程C、工程Cの後に工程D、そして工程Dの後に工程Eを実行する。
本発明に係る閉軌道を判定するための装置は、レーザと、平坦な計測フィールドを有するレーザ光センサと、固定装置と、評価ユニットを備える。
前記の平坦な計測フィールドはX座標軸とそのX座標軸に対して垂直なY座標軸を有する座標系を備える。レーザ光センサは、レーザによって生成可能で計測フィールドに照射されるレーザ光線のレーザ光斑の位置のX座標およびY座標を前記計測フィールド上で捕捉するように構成する。
計測フィールドは固定装置上でX座標軸およびY座標軸が孔部の中央軸に対して直角に指向するとともに座標系の中心がX座標軸方向あるいはY座標軸方向に向かって孔部の内面まで所与の距離を有する場所である、第1のおよびその他の位置姿勢へ移動可能となるように前記固定装置上に可動式に取り付け、その際前記別の各位置姿勢が位置姿勢角度の大きさによって相異するようにし、その位置姿勢角度はY座標軸あるいはX座標軸が所与の回転方向で前記計測フィールドの最初の位置姿勢のY座標軸あるいはX座標軸に対して傾斜する角度とする。
評価ユニットは、計測フィールドの第1の位置姿勢において捕捉されたX座標およびY座標に対して角度値0°を割り当て、また第1の位置姿勢および別の位置姿勢において捕捉されたX座標および/またはY座標を使用して閉軌道を判定するよう構成される。
評価ユニットはさらに、角度値0°あるいは0°のレベルの角度値から開始して所与の回転方向に向かって測定した、計測フィールドの位置姿勢角度によってパラメータ化される楕円軌道の描写を捕捉されたX座標および/または捕捉されたY座標に基づいて判定するよう構成される。
本発明に係る装置は特に、角度値0°あるいは0°のレベルの角度値から開始して所与の回転方向に向かって測定した、計測フィールドの位置姿勢角度によってパラメータ化される閉軌道の描写を捕捉されたX座標および/または捕捉されたY座標に基づいて判定するように評価ユニットが構成されることを特徴とする。
従って、本発明に係る方法に関して上述した理由と同様に、本発明に係る装置によれば、位置姿勢角度の測定が不可能あるいは充分な精度をもってはできない状況においても物体の円筒形の孔部の中央軸に対する基準軸の整合あるいは位置姿勢を高い精度をもって判定することが可能になる。
好適な実施形態によれば閉軌道が楕円形あるいは円形であり、また計測フィールドが少なくとも15個の別の位置姿勢に移動されかつ時間的に最後に取得された位置姿勢が360°である位置姿勢角度の大きさを有する場合に位置姿勢角度によってパラメータ化される軌道を判定するために捕捉されたY座標のみあるいは捕捉されたX座標のみを使用するように評価ユニットが構成され、その結果本発明に係る方法に関して上述したような利点が提供される。判定された湾曲する閉軌道は、周知の方式で物体あるいは装置の円筒形の孔部の中央軸に対する基準軸の整合の判定に有効に使用することができる。
別の好適な実施形態によれば、計測フィールドが少なくとも2個の別の位置姿勢に移転されかつ時間的に最後に位置取りされた位置姿勢において位置姿勢角度の大きさが少なくとも90°かつ360°未満、もしくは実質的に180°になる場合に、捕捉されたX座標およびY座標に対する曲線近似によって楕円形あるいは円形の閉軌道を判定するとともにパラメータ化された軌道の描写を判定するために軌道上の各点に対して角度値0°から開始して所与の回転方向に向かって測定した位置姿勢角度を割り当てるように評価ユニットが構成され、その結果本発明に係る方法に関して上述したような利点が提供される。
本発明に係る閉軌道を判定するための装置の実施例を概略的に示した構成図である。 図1Aの計測フィールドを概略的に示した前面図である。 計測フィールド上に形成されたレーザのレーザ光斑を楕円曲線と共に概略的に示した説明図である。 位置姿勢角度によってパラメータ化された楕円形の閉軌道を概略的に示した説明図である。
次に、本発明の実施例につき、添付図面を参照しながら以下詳細に説明する。
図1Aに示された閉軌道を判定するための装置28は、レーザ12と、平坦な計測フィールド16を有するレーザ光センサ14と、固定装置17と、評価ユニット32を備える。
計測フィールド16は、X座標軸20とそのX座標軸20に対して垂直なY座標軸22を有する座標系18を備える。
レーザ光センサ14は、レーザ12によって生成可能であり計測フィールド16に照射されるレーザ光線26のレーザ光斑24の位置のX座標およびY座標を前記計測フィールド16上で捕捉するように構成される。
計測フィールド16は、その計測フィールド16が固定装置17上でX座標軸20およびY座標軸22が孔部36の中央軸38(図1Aにおいて黒点で概略的に示されている)に対して直角に指向するとともに座標系18の中心51がX座標軸方向あるいはY座標軸方向に向かって孔部36の内面46まで円筒形の孔部36の半径に相当する所与の距離を有する場所である、第1のおよびその他の位置姿勢へ移動可能となるように前記固定装置17上に可動式に取り付ける。
前記別の各位置姿勢は位置姿勢角度φrの大きさによって相異し(図1B参照)、その位置姿勢角度はY座標軸22が所与の回転方向44で前記計測フィールドの最初の位置姿勢のY座標軸に対して傾斜する角度とする。前記別の位置姿勢は図1Bにおいて点線の計測フィールド16によって概略的に示され、計測フィールド16の第1の位置姿勢は実線によって示されている。
第1および別の位置姿勢への計測フィールド16の移動性を実現するために計測フィールド16は固定装置17の固定要素52上に固定的に取り付けられ、その際前記固定要素52は前記計測フィールド16を貫通する回転軸19(図1Aにおいては極めて概略的に黒点によって示されている;また図1Bも参照)周りで回転可能にされ、従って計測フィールド16もその回転軸19周りで回転可能である。さらに、固定要素52上にスペーサ40あるいはスイッチ40が設けられ、また固定要素52はY座標軸22の方向に向かって長手方向に摺動可能であり、従って前記スペーサ40は回転軸19周りの計測フィールド16あるいは固定要素52の全ての位置姿勢あるいは全ての回転位置において頂点53を介して孔部36の内面46に対して接触を形成することができる。さらに、固定要素52は2本のバー50を含んだ固定装置17のフレーム上で前記バー50の長手方向に摺動可能である。
上述した固定要素52の動作可能性のため、前記固定要素52の回転性および/または回転のない一定動作性によって計測フィールド16を個々の位置姿勢(図1B参照)に移動可能であり、その際前記スペーサ40はいずれの位置姿勢において内面46への接触によって、座標系18の中心51がY座標軸方向に向かって孔部36の内面46まで円筒形の孔部36の半径に相当する所与の距離を有するか、維持するか、あるいは実質的に維持することが保証される。
評価ユニット32は、計測フィールド16の第1の位置姿勢におけるレーザ光線26による適宜な照射の後に捕捉されたX座標およびY座標に対して角度値0°を割り当て、また第1の位置姿勢および別の位置姿勢において捕捉されたX座標および/またはY座標を使用して閉軌道を判定するよう構成される。
評価ユニット32はさらに、角度値0°から開始して所与の回転方向44に向かって測定した、計測フィールド16の位置姿勢角度φrによってパラメータ化される軌道10(図2参照)の描写を捕捉されたX座標および/または捕捉されたY座標に基づいて判定するよう構成される。
以下に、本発明に係る方法の実施例について図1Aを参照しながら説明する。
ここで説明する、レーザ12と、平坦な計測フィールド16を有するレーザ光センサ14を使用して閉軌道10(図2参照)を判定する方法は以下の工程AないしCを含んでなる:
(A) 物体39の円筒形の孔部36内に計測フィールド16を配置してその計測フィールド16を第1の位置姿勢に移行させ(図1B参照)、
(B) レーザ12によって生成されたレーザ光線26によって計測フィールド16を照射し、レーザ光斑24が計測フィールド16上で位置取りするところである、レーザ光線26のレーザ光斑24の位置のX座標とY座標を捕捉し、
(C) 時間的に前後に連続して前記計測フィールド16を少なくとも30個の別の位置姿勢に移動させ、それらの別の位置姿勢のそれぞれにおいてレーザ光線26によって前記計測フィールド16を照射し、さらに前記別の位置姿勢のそれぞれにおいてレーザ光斑24が計測フィールド16上で位置取りするところである、レーザ光線26のレーザ光斑24の位置のX座標とY座標を捕捉する(図2参照)。
前記の最初の位置姿勢ならびに別の各位置姿勢においてX座標軸20およびY座標軸22が孔部の中央軸38に対して直角に指向するとともに座標系18の中心51が最初の位置姿勢ならびに別の各位置姿勢においてY座標軸方向に向かって孔部36の内面46まで所与の距離を有する。
X座標軸20およびY座標軸22の中央軸38に対する直角の方向合わせを実現するために、フレーム48がさらに2本の円形の脚部42を備える。
前記別の各位置姿勢は位置姿勢角度φrの大きさによって相異し(図1B参照)、その位置姿勢角度はY座標軸22が所与の回転方向44で前記計測フィールド16の最初の位置姿勢のY座標軸に対して傾斜する角度とし、その際工程Cにおいて時間的に前後に連続して別の位置姿勢に前記計測フィールド16を移動させ、その際それらの別の位置姿勢のそれぞれの位置姿勢角度が時間的にその前に位置取りされた位置姿勢あるいは別の位置姿勢の位置姿勢角度より大きくなるようにし、その際時間的に最後に位置取りされた位置姿勢において位置姿勢角度の大きさが約245°となる。
本発明に係る方法はさらに以下の工程DおよびEを含んでなり:
(D) 計測フィールド(16)の第1の位置姿勢において捕捉されたX座標およびY座標に対して角度値0°を割り当て、
(E) 工程(B)および(C)で捕捉されたX座標および/または工程(B)および(C)で捕捉されたY座標を使用して閉軌道10を判定し(図2および図3参照)、
さらに、0°のレベルの角度値φr0(工程D参照)から開始して所与の回転方向に向かって測定した、あるいは角度値0°を有する角度位置φr0から開始して所与の回転方向に向かって測定した、あるいは角度値0°を有する位置姿勢角度φr0によって定義される方向あるいは空間方向から開始して所与の回転方向に向かって測定した、計測フィールド16の位置姿勢角度φrによってパラメータ化される軌道10の描写を前記捕捉されたX座標および/または捕捉されたY座標に基づいて判定する。
工程Eにおいて、捕捉されたX座標およびY座標に対する曲線近似によって楕円形の閉軌道10が判定される。パラメータ化された軌道10(図3参照)の描写を判定するために軌道10(図2参照)上の各点に対して0°のレベルの角度値φr0から開始して所与の回転方向44に向かって測定した位置姿勢角度φrを割り当てる。そのため評価ユニット32が適宜に設計あるいは構成される。
前記の割り当ては以下のように実施する。
時間的に最初に捕捉された捕捉されたX座標および時間的に最初に捕捉されたY座標によって定義されるあるいは予設定される(図2参照)計測フィールド16上のレーザ光斑24の位置33に対して0°のレベルの角度値φr0を割り当てる。さらにその位置を、曲線近似によって判定された楕円軌道上にありその楕円軌道に対して最小の距離を有する点34に割り当てる。レーザ光斑のその他の位置も、曲線近似によって判定された楕円軌道上にありその楕円軌道に対して最小の距離を有する点にそれぞれ割り当てる。
さらに図3には、捕捉されたレーザ光斑24の各位置に対して、角度位置がまだ0°のレベルである所与の角度値φr0に適合されていない楕円上の点M(図3において点34ではなく点M)が割り当てられることが例示されている。適合のために、点Mの角度値φから数値φ0を減算し、それによって角度値φr0から開始して測定した角度φrを判定する。角度φrは算定された第1の計測点の角度あるいは計算された位置の角度に係り、時間的に最初に捕捉されたX座標と時間的に最初に捕捉されたY座標によって定義される。
本発明に係る方法によって傾斜計測定を伴わずに好適に判定することができる湾曲した閉軌道は、例えば前記ドイツ国特許出願公開第10236555号A1明細書によって知られている方式で物体39(ここでは軸受の形式)の円筒形の孔部36の中央軸38(極めて概略的に黒点によって示されている)に対する、レーザ光線26によってカバーされる、基準軸の整合あるいは位置姿勢の判定に有効に使用することができる(図1A参照)。
従って本発明に係る方法によれば、傾斜計測定が不可能あるいは充分な精度をもってはできない状況においても物体39の円筒形の孔部36の中央軸38に対する(ここでは図示されていないが例えば他の孔部の中央軸とすることができる)基準軸の整合あるいは位置姿勢を閉軌道の形成によって高い精度をもって判定することが可能になる。ここで、例えば傾斜計測定が不可能かあるいは極めて不正確にしか実施できない船上の状況が想定される。
10 軌道
12 レーザ
14 レーザ光センサ
16 計測フィールド
17 固定装置
18 座標系
19 回転軸
20 X座標軸
22 Y座標軸
24 レーザ光斑
26 レーザ光線
28 装置
32 評価ユニット
33 位置
34 点
36 孔部
38 中央軸
39 物体
40 スペーサ
42 脚部
44 回転方向
46 内面
48 フレーム
50 バー
51 中心
52 固定要素
53 頂点

Claims (10)

  1. レーザ(12)と、平坦な計測フィールド(16)を有するレーザ光センサ(14)を使用して閉軌道(10)を判定する方法であり、
    前記計測フィールド(16)はX座標軸(20)とそのX座標軸(20)に対して垂直なY座標軸(22)を有する座標系(18)を備え、その際計測フィールド(16)に照射されるレーザ(12)のレーザ光線(26)のレーザ光斑(24)の位置のX座標およびY座標を前記計測フィールド(16)上で捕捉するようにレーザ光センサ(14)を構成し、
    前記方法が以下の工程を含んでなり、すなわち:
    (A) 物体(39)の円筒形の孔部(36)内に計測フィールド(16)を配置してその計測フィールドを第1の位置姿勢に移行させ、
    (B) レーザ(12)によって生成されたレーザ光線(26)によって前記計測フィールド(16)を照射し、レーザ光斑(24)が計測フィールド(16)上で位置取りするところである、レーザ光線(26)のレーザ光斑(24)の位置のX座標とY座標を捕捉し、
    (C) 時間的に前後に連続して前記計測フィールド(16)を少なくとも2つの別の位置姿勢に移動させ、それらの別の位置姿勢のそれぞれにおいてレーザ光線(26)によって前記計測フィールド(16)を照射し、さらに前記別の位置姿勢のそれぞれにおいてレーザ光斑(24)が計測フィールド(16)上で位置取りするところである、レーザ光線(26)のレーザ光斑(24)の位置のX座標とY座標を捕捉し、
    その際前記の最初の位置姿勢ならびに別の各位置姿勢においてX座標軸(20)およびY座標軸(22)が孔部(36)の中央軸(38)に対して直角に指向するとともに座標系(18)の中心(51)がX座標軸(20)方向あるいはY座標軸方向(22)に向かって孔部(36)の内面(46)まで所与の距離を有するようにし、その際前記別の各位置姿勢が位置姿勢角度(φr)の大きさによって相異するようにし、その位置姿勢角度はY座標軸(22)あるいはX座標軸が所与の回転方向(44)で前記計測フィールド(16)の最初の位置姿勢のY座標軸(22)あるいはX座標軸(20)に対して傾斜する角度とし、その際さらに工程(C)において時間的に前後に連続して少なくとも2つのさらに別の位置姿勢に前記計測フィールド(16)を移動させ、その際それらの別の位置姿勢のそれぞれの位置姿勢角度が時間的にその前に位置取りされた別の位置姿勢の位置姿勢角度より大きくなるようにし、その際時間的に最後に位置取りされた位置姿勢において位置姿勢角度の大きさが少なくとも90°になるようにし、
    (D) 計測フィールド(16)の第1の位置姿勢において捕捉されたX座標およびY座標に対して角度値0°を割り当て、
    (E) 工程(B)および(C)で捕捉されたX座標および/または工程(B)および(C)で捕捉されたY座標を使用して閉軌道(10)を判定し、
    その際工程(E)においてさらに、角度値0°から開始して所与の回転方向に向かって測定した、あるいは角度値0°を有する角度位置から開始して所与の回転方向に向かって測定した、計測フィールド(16)の位置姿勢角度によってパラメータ化される軌道(10)の描写を前記捕捉されたX座標および/または捕捉されたY座標に基づいて判定する方法。
  2. X座標軸(20)あるいはY座標軸(22)の方向に向かった孔部(36)の内面(46)への所与の距離が円筒形の孔部(36)の半径に相当することを特徴とする請求項1記載の方法。
  3. 閉軌道(10)が楕円形あるいは円形であることを特徴とする請求項1または2記載の方法。
  4. 工程(C)において計測フィールド(16)を少なくとも15個の別の位置姿勢に移動させ、その際時間的に最後に取得された位置姿勢が360°の位置姿勢角度の大きさを有するようにし、工程(E)において計測フィールド(16)の位置姿勢角度によってパラメータ化された楕円形あるいは円形の閉軌道(10)を判定し、その際前記パラメータ化された軌道(10)を判定するために専ら捕捉されたY座標のみを使用するかあるいは専ら捕捉されたX座標のみを使用することを特徴とする請求項1または2記載の方法。
  5. 工程(C)において少なくとも2つのさらに別の位置姿勢に前記計測フィールド(16)を移動させ、その際時間的に最後に位置取りされた位置姿勢において位置姿勢角度の大きさが少なくとも90°かつ360°未満、もしくは実質的に180°になるようにし、工程(E)において捕捉されたX座標およびY座標に対する曲線近似によって楕円形あるいは円形の閉軌道(10)を判定し、さらにパラメータ化された軌道(10)の描写を判定するために軌道(10)上の各点に対して角度値0°から開始して所与の回転方向に向かって測定した位置姿勢角度を割り当てることを特徴とする請求項1または2記載の方法。
  6. 工程(D)および(E)を自動化して実施することを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の方法。
  7. 閉軌道(10)を判定するための装置(28)であって、前記装置(28)がレーザ(12)と、平坦な計測フィールド(16)を有するレーザ光センサ(14)と、固定装置(17)と、評価ユニット(32)を備えてなり、
    前記計測フィールド(16)はX座標軸(20)とそのX座標軸(20)に対して垂直なY座標軸(22)を有する座標系(18)を備え、レーザ光センサ(14)はレーザ(12)によって生成可能で計測フィールド(16)に照射されるレーザ光線(26)のレーザ光斑(24)の位置のX座標およびY座標を前記計測フィールド(16)上で捕捉するように構成され、
    計測フィールド(16)は固定装置(17)上でX座標軸(20)およびY座標軸(22)が孔部(36)の中央軸(38)に対して直角に指向するとともに座標系(18)の中心(51)がX座標軸(20)方向あるいはY座標軸(22)方向に向かって孔部(36)の内面(46)まで所与の距離を有する場所である、第1のおよびその他の位置姿勢へ移動可能となるように前記固定装置(17)上に可動式に取り付け、その際前記別の各位置姿勢が位置姿勢角度の大きさによって相異するようにし、その位置姿勢角度はY座標軸(22)あるいはX座標軸が所与の回転方向(44)で前記計測フィールド(16)の最初の位置姿勢のY座標軸(22)あるいはX座標軸(20)に対して傾斜する角度とし、
    評価ユニット(32)は、計測フィールド(16)の第1の位置姿勢において捕捉されたX座標およびY座標に対して角度値0°を割り当て、また第1の位置姿勢および別の位置姿勢において捕捉されたX座標および/またはY座標を使用して閉軌道(10)を判定するよう構成され、
    評価ユニット(32)はさらに、角度値0°から開始して所与の回転方向に向かって測定した、計測フィールド(16)の位置姿勢角度によってパラメータ化される軌道(10)の描写を捕捉されたX座標および/または捕捉されたY座標に基づいて判定するよう構成される装置。
  8. 閉軌道(10)が楕円形あるいは円形であることを特徴とする請求項7記載の装置(28)。
  9. 閉軌道(10)が楕円形あるいは円形であり、また計測フィールド(16)が少なくとも15個の別の位置姿勢に移動されかつ時間的に最後に取得された位置姿勢が360°である位置姿勢角度の大きさを有する場合に位置姿勢角度によってパラメータ化される軌道(10)を判定するために捕捉されたY座標のみあるいは捕捉されたX座標のみを使用するように評価ユニット(32)がさらに構成されることを特徴とする請求項7記載の装置(36)。
  10. 計測フィールド(16)が少なくとも2個の別の位置姿勢に移転されかつ時間的に最後に位置取りされた位置姿勢において位置姿勢角度の大きさが少なくとも90°かつ360°未満、もしくは実質的に180°になる場合に、捕捉されたX座標およびY座標に対する曲線近似によって楕円形あるいは円形の閉軌道を判定するとともにパラメータ化された軌道(10)の描写を判定するために軌道(10)上の各点に対して角度値0°から開始して所与の回転方向に向かって測定した位置姿勢角度を割り当てるように評価ユニット(32)が構成されることを特徴とする請求項7記載の装置。
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