JP2015086983A - カバー部材 - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、成形されたカバー部材から金型を抜く作業を容易にすることを目的とする。
このような構成とすることにより、金型成形にてカバー部材が成形された際に、まず、第1軸方向突出部および第2軸方向突出部を含む部分を成形する金型をカバー部材から抜き取り、次に、径方向突出部を含む部分を成形する金型をスライドさせることにより径方向突出部を避けてカバー部材から抜き取ることが可能であり、成形されたカバー部材から金型を抜く作業が非常に容易となる。
<実施形態1>
[懸架装置1]
図1は、懸架装置1の概略構成を示す図である。
懸架装置1は、図1に示すように、後述する減衰装置70と、減衰装置70のシリンダ71やピストンロッド20の外側に配置されたスプリング30と、を備えている。ピストンロッド20は、円柱状の部材であり、円柱の中心線方向の一方の端部側に後述するピストン741(図2参照)が取り付けられ、中心線方向の他方の端部側にナット21が取り付けられている。以下、ピストンロッド20の円柱の中心線方向を、単に「中心線方向」と称す場合がある。
また、懸架装置1は、シリンダ71から飛び出しているピストンロッド20の外周に圧入されたバンプラバー41と、シリンダ71およびピストンロッド20の外周を覆う蛇腹状のダストカバー50と、ピストンロッド20の上端部側において上下方向に配置されて振動を吸収する複数(本実施形態においては2個)のマウントラバー61と、を備えている。
減衰装置70は、図2に示すように、薄肉円筒状の外シリンダ711と、外シリンダ711内に収容される薄肉円筒状の内シリンダ712と、外シリンダ711における中心線方向の一方の端部を塞ぐ底蓋713と、を有するシリンダ71を備えている。
図3は、バンプストッパキャップ100周辺の構成を説明するための図である。なお、図3は、図2に示す円(III)内の拡大図である。
また、オイルシール本体729Aは、ピストンロッド20の外径に接し、ピストンロッド20に付着しているオイルを掻き落とすオイルリップ729D、およびピストンロッド20の外径に接し、埃等の侵入を防ぐダストリップ729Eを備える。さらに、図示の例においては、オイルシール本体729Aは、ロッドガイド725の段部725Bに接するチェックリップ729F、および外シリンダ側部711Aの内径に接する外周リップ729Gを備える。
このエンドプレート728は、オイルシール729が外シリンダ711の内周面にかしめられることにともない、オイルシール729の座金729Bが変形することを抑制する。また、エンドプレート728は、バンプストッパキャップ100を介してバンプラバー41(図1参照)により押圧されることにともない、ダストリップ729Eが損傷を受けることを抑制する。
図4は、バンプストッパキャップ100の概略構成を示す図である。なお、図4(a)はバンプストッパキャップ100の斜視図であり、図4(b)は図4(a)に示すVbからみた図である。
このバンプストッパキャップ100は、合成樹脂(熱可塑性樹脂)を用いて成形される。より具体的には、バンプストッパキャップ100は、ポリプロピレン、ABS樹脂、ポリアミド、ポリアセタール等の汎用プラスチック、及び、ポリフタルアミド、PEEK等のエンジニアリングプラスチックによって成形される。
なお、図3に示すように、貫通孔121の中心線方向における端部であって、バンプラバー41側とは反対側の端部には、貫通孔121と覆い部120の内側表面とを結ぶテーパー面121Aが形成されている。
バンプストッパキャップ100に外シリンダ711が挿入された状態で、ピストンロッド20の中心線方向と、バンプストッパキャップ100の側部110の中心線方向および覆い部120(貫通孔121)の中心線方向とは一致する。
側部110に径方向突出部130を設けることにより、外シリンダ711をバンプストッパキャップ100に挿入した際に、外シリンダ711の外周面に径方向突出部130が接触するため、外シリンダ711の外周面と側部110との間に間隙を形成する。また、各径方向突出部130の径方向の高さを等しくすることにより、外シリンダ711の外周面と側部110の内側表面との間の距離を均等とし、シリンダ71の中心線方向とバンプストッパキャップ100の側部110の中心線方向とを一致させることができる。
本実施の形態では、軸方向突出部140として、第1軸方向突出部141および第2軸方向突出部142が設けられる。図4(b)に示すように、第1軸方向突出部141および第2軸方向突出部142は、覆い部120の貫通孔121に沿うようにして配置されている。
図5に示す例において、第1軸方向突出部141は、貫通孔121に沿って設けられている。貫通孔121の縁に形成されているテーパー面121Aは、第1軸方向突出部141に対応する部分において、第1軸方向突出部141の内側(貫通孔121側)の立ち上がり面を兼ねている。そして、第1軸方向突出部141には、他の立ち上がり面として、テーパー面121Aの反対側の立ち上がり面である外側側面141Aと、外側側面141Aの端部とテーパー面121A側との間の第1側面141Bおよび第2側面141Cとが形成されている。また、図5に示す第1軸方向突出部141において、図の上側に位置する側面を第1側面141B、下側に位置する側面を第2側面141Cとしている。
図7は、バンプストッパキャップ100の断面を示す図である。図7(a)は断面の位置を示し、図7(b)は図7(a)のVIIIb断面図、図7(c)は図7(a)のVIIIc断面図である。
図7(b)、(c)に示すように、第1径方向突出部131は、側部110の内側表面において中心線方向と平行な方向に所定の長さを有している。そして、覆い部120側の端部に凹部130Dが形成されている。同様に、第2径方向突出部132も、側部110の内側表面において中心線方向と平行な方向に所定の長さを有し、覆い部120側の端部に凹部130Dが形成されている。
図8において、側部110の表面における斜線を付した範囲が領域E2である。図8では省略されているが、領域E2は、図における破断部の右側にも覆い部120の領域E1と接する範囲にわたって設定されている。また、図示されていない、側部110の中心に対する点対称の位置にも、領域E1が存在することは上述の通りである。
次に、バンプストッパキャップ100の製造方法について説明する。
図9は、製造時のバンプストッパキャップ100を覆い部120の反対側から見た状態を示す図である。
本実施の形態におけるバンプストッパキャップ100は、金型成形にて作成される。図9において、バンプストッパキャップ100の内側表面を成形する金型が、破線で示されている。
図10は、図9に示した本実施の形態で用いられる金型の外し方を示す図である。図10(a)は第1金型151および第2金型152が装着されている状態を示し、図10(b)は図10(a)のIXb断面図である。図10(c)は第1金型151を外した状態を示し、図10(d)は図10(c)のIXd断面図である。図10(e)は第2金型152の外し方を示し、図10(f)は図10(e)のIXf断面図である。
ここで、軸方向突出部140および径方向突出部130の配置について、第1金型151および第2金型152を考慮した別の観点から説明する。
図12は、図4(a)に示したバンプストッパキャップ100を図4(a)に示すVbからみた図である。
図13に示す構成では、図4に示した上記実施の形態の構成における径方向突出部130のうち、第2径方向突出部132に対応するもののみが設けられている。すなわち、側部110の各領域E2(図13中、太線で記載)において、一点鎖線で示した直線Lから外れた位置に2個ずつ、合計で4個の径方向突出部130が設けられている。
Claims (5)
- シリンダと、
前記シリンダ内に収納されたピストンと、
前記ピストンを支持するとともに一部が前記シリンダから突出するピストンロッドと、
円筒状の側部および当該側部の軸方向の一端側に設けられて前記ピストンロッドを貫通させる貫通孔を備えた覆い部を有して、前記シリンダの端部を覆うカバー部材と、
を備え、
前記カバー部材は、
前記覆い部の内側面において、前記貫通孔に沿うように対向して配置され、当該覆い部の軸方向に向かって突出する第1軸方向突出部および第2軸方向突出部と、
前記側部の内側面のうち、前記貫通孔の中心を視点として前記第1軸方向突出部と前記第2軸方向突出部との間の領域に、当該側部の径方向に向かって突出する複数の径方向突出部と、
を備えることを特徴とする、懸架装置。 - 前記第1軸方向突出部および前記第2軸方向突出部は、前記覆い部の前記貫通孔の中心に対して点対称となる形状であって、当該第1軸方向突出部は、当該貫通孔の外周から前記側部へ向かって伸びる第1側面および第2側面を有し、当該第2軸方向突出部は、当該貫通孔の中心に対して当該第1軸方向突出部の第1側面と点対称となる位置に第1側面を有し、かつ当該貫通孔の中心に対して当該第1軸方向突出部の第2側面と点対称となる位置に第2側面を有し、
前記径方向突出部は、前記第1軸方向突出部の前記第1側面と前記第2軸方向突出部の前記第2側面とを結ぶ接線に対して垂直または垂直よりも当該径方向突出部側に向かって立ち上がる径方向側面を備えることを特徴とする、請求項1に記載の懸架装置。 - 前記径方向突出部は、
前記側部の軸方向に沿って伸び、
前記覆い部側に形成された凹部を有すること
を特徴とする、請求項1に記載の懸架装置。 - 複数の前記径方向突出部は、前記覆い部の前記貫通孔の中心に対して点対称に配置されることを特徴とする、請求項1に記載の懸架装置。
- 前記覆い部の内側面のうち、前記貫通孔の中心を視点として前記第1軸方向突出部と前記第2軸方向突出部との間の領域に、当該覆い部が前記側部と接する位置から、当該第1軸方向突出部の前記第1側面と当該第2軸方向突出部の前記第2側面とを結ぶ接線に対して垂直な方向に伸びる溝部を、さらに備えることを特徴とする、請求項2に記載の懸架装置。
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