JP2015064492A - ズームレンズ及び撮像装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】小型でありながら大型の撮像素子に対応し、動画撮影に適した高速のフォーカシングが可能で、かつ、高い結像性能を確保できる撮像装置を提供する。【解決手段】物体側より像側へ順に、正の屈折力を有する第1レンズ群G1と、負の屈折力を有する第2レンズ群G2と、正の屈折力を有する第3レンズ群G3と、負の屈折力を有する第4レンズ群G4と、負の屈折力を有する第5レンズ群G5とが配置され、焦点距離が最も短い広角端状態から焦点距離が最も長い望遠端状態までの変倍に際し、第1レンズ群と第2レンズ群の空気間隔が増大し、第2レンズ群と第3レンズ群の空気間隔が減少し、第3レンズ群と第4レンズ群の間隔が変化し、第4レンズ群と第5レンズ群の間隔が変化するように、全てのレンズ群が光軸方向へ移動され、以下の条件式(1)を満足する。(1)1.0<β5w≰4.0但し、β5w:広角端における第5レンズ群の横倍率とする。【選択図】図1
Description
本技術は物体側から像側へ順に正負正負負の屈折力配置にされた5群構成のズームレンズ及び撮像装置の技術分野に関する。
従来より、カメラ等の撮像装置における記録手段として、CCD(Charge Coupled Device)やCMOS(Complementary Metal-Oxide Semiconductor)等の光電変換素子を用いた撮像素子が用いられ、撮像素子の面上に形成された被写体像を各光電変換素子によって電気的出力に変換して記録する方法が知られている。
また、近年の微細加工技術の進歩に伴い、中央演算処理装置(CPU)の高速化や記憶媒体の高集積化が進み、大容量の画像データが高速処理可能になった。一方、受光素子においても高集積化及び小型化が図られ、高集積化によってより高い空間周波数の記録が可能になり、受光素子の小型化に伴うカメラの全体の小型化も可能になった。
一方、近年、普及が著しいミラーレスカメラシステムと称されるカメラ本体内にミラーボックスを持たない撮像装置においては、通常、従来の一眼レフカメラシステムに比べて大幅に短いフランジバックが採用されており、カメラ本体がより小型に設計されるようになっている。
このような背景から、近年のレンズ交換式デジタルカメラシステムの交換レンズに対しては、上記した受光素子の高い空間周波数に応じた高い結像性能と、カメラの小型化に合わせたレンズの小型化の要請が高い。
また、近年のレンズ交換式デジタルカメラシステムにおいては動画撮影が可能であり、動画撮影中の被写体の追跡に適した高速のフォーカシングが可能な軽量のフォーカスレンズ群が求められている。
レンズ交換式カメラの交換レンズに用いられるズームレンズは、近年においては三つ以上のレンズ群を移動させる多群のズームレンズが主流である。一般に、多群のズームレンズは各レンズ群の変倍に伴う相対位置の変化の自由度が高く、収差補正上有利である。また、各レンズ群に変倍作用を分散させることにより、高倍率化や変倍時の各レンズ群の移動量の抑制を行い易いと言う長所も有している。
このような多群のズームレンズとしては、例えば、特許文献1及び特許文献2に記載された5群構成のズームレンズがある。
特許文献1及び特許文献2に記載されたズームレンズは、物体側より像側へ順に配置された正の屈折力を有する第1レンズ群と負の屈折力を有する第2レンズ群と正の屈折力を有する第3レンズ群と負の屈折力を有する第4レンズ群と正の屈折力を有する第5レンズ群とによって構成されている。
ところが、特許文献1及び特許文献2に記載されたズームレンズのように、光学系の最終レンズ群である第5レンズ群が正の屈折力を有するレンズ群によって構成された場合には、射出瞳が像面から遠去かり、第5レンズ群及び光学系全体の径が大きくなる。通常、交換レンズにおいては、最終レンズ群が配置される鏡筒の後部に基板やマウント等の機構が配置されるため、最終レンズ群のレンズ径が大きくなると鏡筒の大型化を来してしまう。
このような場合に、射出瞳の距離によっては光学系のバックフォーカスを大きくすることにより最終レンズ群のレンズ径を小さくすることが可能な場合もあるが、バックフォーカスを大きくすると光軸方向における全長の短縮化が困難になり、結果的にズームレンズの小型化が困難になってしまう。
上記したように、特許文献1及び特許文献2に記載されたタイプのズームレンズにあっては、特に、ミラーレスの交換レンズシステムのような小型の鏡筒で大型の撮像素子に対応する光学系の設計において支障を来してしまう。
また、光学系全体の径が大きくなるためフォーカスレンズ群の重量が大きくなり、フォーカシングの高速化に適さないと言う不都合もある。
一方、第5レンズ群が負の屈折力を有し、物体側から像側へ順に正負正負負の構成にされたズームレンズが存在する(例えば、特許文献3の実施例7参照)。
しかしながら、特許文献3の実施例7として示されたズームレンズにあっては、第5レンズ群の負の屈折力が小さく、小型化を確保した上で十分に大型の撮像素子を用いることが困難である。
そこで、本技術ズームレンズ及び撮像装置は、小型でありながら大型の撮像素子に対応し、動画撮影に適した高速のフォーカシングが可能であり、かつ、高い結像性能を確保することを目的とする。
第1に、ズームレンズは、物体側より像側へ順に、正の屈折力を有する第1レンズ群と、負の屈折力を有する第2レンズ群と、正の屈折力を有する第3レンズ群と、負の屈折力を有する第4レンズ群と、負の屈折力を有する第5レンズ群とが配置され、焦点距離が最も短い広角端状態から焦点距離が最も長い望遠端状態までの変倍に際し、前記第1レンズ群と前記第2レンズ群の空気間隔が増大し、前記第2レンズ群と前記第3レンズ群の空気間隔が減少し、前記第3レンズ群と前記第4レンズ群の間隔が変化し、前記第4レンズ群と前記第5レンズ群の間隔が変化するように、全ての前記レンズ群が光軸方向へ移動され、以下の条件式(1)を満足するものである。
(1)1.0<β5w≦4.0
但し、
β5w:広角端における第5レンズ群の横倍率
とする。
(1)1.0<β5w≦4.0
但し、
β5w:広角端における第5レンズ群の横倍率
とする。
これにより、第5レンズ群の負の屈折力により第5レンズ群の通過後の軸外光束が高い像高まで跳ね上げられ、また、条件式(1)により光学系の射出光の像面入射角が小さくなる。
第2に、上記したズームレンズにおいては、前記第4レンズ群が以下の条件式(2)を満足することが望ましい。
(2)0.7<(R4f+R4r)/(R4f−R4r)≦3.0
但し、
R4f:第4レンズ群の最も物体側の面の曲率半径
R4r:第4レンズ群の最も像側の面の曲率半径
とする。
(2)0.7<(R4f+R4r)/(R4f−R4r)≦3.0
但し、
R4f:第4レンズ群の最も物体側の面の曲率半径
R4r:第4レンズ群の最も像側の面の曲率半径
とする。
これにより、第4レンズ群の最も物体側の面と最も像側の面とが曲率過剰な凹面にならないため、これらの各面を通過する軸外マージナル光線の入射角度が大きくならない。
第3に、上記したズームレンズにおいては、前記第4レンズ群が光軸方向へ移動されることにより物体距離の変化に伴う結像位置の変動を補正することが望ましい。
これにより、光束径が小さく外部に露出しない第4レンズ群がフォーカスレンズ群として機能する。
第4に、上記したズームレンズにおいては、前記第4レンズ群が1枚の負レンズ又は一つの接合レンズによって構成されることが望ましい。
これにより、第4レンズ群が軽量化される。
第5に、上記したズームレンズにおいては、変倍に際し前記第3群レンズ群と前記第5レンズ群が光軸方向へ一体になって移動されることが望ましい。
これにより、構造が簡素になる。
第6に、上記したズームレンズにおいては、前記第4レンズ群が少なくとも1面の非球面を有することが望ましい。
これにより、少ないレンズ枚数でフォーカシングに伴う収差変動が抑制される。
第7に、上記したズームレンズにおいては、前記第3レンズ群が複数のレンズによって構成され、前記第3レンズ群の一部のレンズが光軸方向に垂直な方向へ移動されて像のぶれ補正が行われることが望ましい。
これにより、ぶれ補正群が小径化及び軽量化される。
第8に、上記したズームレンズにおいては、光軸方向に垂直な方向へ移動される前記第3レンズ群の一部のレンズが少なくとも1面の非球面を有することが望ましい。
これにより、ぶれ補正時に当該レンズが光軸方向に垂直な方向へ移動されたときに、ぶれ補正群の各面に対する入射角の変化を補うような形状を当該レンズの面に形成することが可能になる。
撮像装置は、ズームレンズと前記ズームレンズによって形成された光学像を電気的信号に変換する撮像素子とを備え、前記ズームレンズは、物体側より像側へ順に、正の屈折力を有する第1レンズ群と、負の屈折力を有する第2レンズ群と、正の屈折力を有する第3レンズ群と、負の屈折力を有する第4レンズ群と、負の屈折力を有する第5レンズ群とが配置され、焦点距離が最も短い広角端状態から焦点距離が最も長い望遠端状態までの変倍に際し、前記第1レンズ群と前記第2レンズ群の空気間隔が増大し、前記第2レンズ群と前記第3レンズ群の空気間隔が減少し、前記第3レンズ群と前記第4レンズ群の間隔が変化し、前記第4レンズ群と前記第5レンズ群の間隔が変化するように、全ての前記レンズ群が光軸方向へ移動され、以下の条件式(1)を満足するものである。
(1)1.0<β5w≦4.0
但し、
β5w:広角端における第5レンズ群の横倍率
とする。
(1)1.0<β5w≦4.0
但し、
β5w:広角端における第5レンズ群の横倍率
とする。
これにより、ズームレンズにおいて、第5レンズ群の負の屈折力により第5レンズ群の通過後の軸外光束が高い像高まで跳ね上げられ、また、条件式(1)により光学系の射出光の像面入射角が小さくなる。
別のズームレンズは、物体側より像側へ順に、正の屈折力を有する第1レンズ群と、負の屈折力を有する第2レンズ群と、正の屈折力を有する第3レンズ群と、負の屈折力を有する第4レンズ群と、負の屈折力を有する第5レンズ群とが配置され、焦点距離が最も短い広角端状態から焦点距離が最も長い望遠端状態までの変倍に際し、前記第1レンズ群と前記第2レンズ群の空気間隔が増大し、前記第2レンズ群と前記第3レンズ群の空気間隔が減少し、前記第3レンズ群と前記第4レンズ群の間隔が変化するように、前記各レンズ群が光軸方向へ移動され、以下の条件式(3)を満足するものである。
(3)1.018<β5w≦4.0
但し、
β5w:広角端における第5レンズ群の横倍率
とする。
(3)1.018<β5w≦4.0
但し、
β5w:広角端における第5レンズ群の横倍率
とする。
これにより、第5レンズ群の負の屈折力により第5レンズ群の通過後の軸外光束が高い像高まで跳ね上げられ、また、条件式(1)により光学系の射出光の像面入射角が小さくなる。
別の撮像装置は、ズームレンズと前記ズームレンズによって形成された光学像を電気的信号に変換する撮像素子とを備え、物体側より像側へ順に、正の屈折力を有する第1レンズ群と、負の屈折力を有する第2レンズ群と、正の屈折力を有する第3レンズ群と、負の屈折力を有する第4レンズ群と、負の屈折力を有する第5レンズ群とが配置され、焦点距離が最も短い広角端状態から焦点距離が最も長い望遠端状態までの変倍に際し、前記第1レンズ群と前記第2レンズ群の空気間隔が増大し、前記第2レンズ群と前記第3レンズ群の空気間隔が減少し、前記第3レンズ群と前記第4レンズ群の間隔が変化するように、前記各レンズ群が光軸方向へ移動され、以下の条件式(3)を満足するものである。
(3)1.018<β5w≦4.0
但し、
β5w:広角端における第5レンズ群の横倍率
とする。
(3)1.018<β5w≦4.0
但し、
β5w:広角端における第5レンズ群の横倍率
とする。
これにより、ズームレンズにおいて、第5レンズ群の負の屈折力により第5レンズ群の通過後の軸外光束が高い像高まで跳ね上げられ、また、条件式(1)により光学系の射出光の像面入射角が小さくなる。
本技術によれば、小型でありながら大型の撮像素子に対応し、動画撮影に適した高速のフォーカシングが可能であり、かつ、高い結像性能を確保することができる。
以下に、本技術ズームレンズ及び撮像装置を実施するための形態について説明する。
[ズームレンズの構成]
本技術ズームレンズは、物体側から像側へ順に配置された正の屈折力を有する第1レンズ群と負の屈折力を有する第2レンズ群と正の屈折力を有する第3レンズ群と負の屈折力を有し単レンズのみから成る第4レンズ群と負の屈折力を有する第5レンズ群とによって構成されている。
本技術ズームレンズは、物体側から像側へ順に配置された正の屈折力を有する第1レンズ群と負の屈折力を有する第2レンズ群と正の屈折力を有する第3レンズ群と負の屈折力を有し単レンズのみから成る第4レンズ群と負の屈折力を有する第5レンズ群とによって構成されている。
このように本技術ズームレンズは、第5レンズ群が負の屈折力を有するレンズ群とされているため、第5レンズ群の負の屈折力により第5レンズ群の通過後の軸外光束が高い像高まで跳ね上げられ、第5レンズ群を含む光学系全体の径が抑制され、小型でありながら大型の撮像素子に対応させることができる。
また、光学系全体の径が抑制されるため、フォーカスレンズ群も小型化を図ることが可能であると共にフォーカスレンズ群を通過する光線の高さが低くなるため収差発生が抑制されてより少ない枚数でフォーカスレンズ群を構成することが可能である。従って、動画撮影に適する高速のフォーカシングを行うことができる。
本技術ズームレンズは、焦点距離が最も短い広角端状態から焦点距離が最も長い望遠端状態までの変倍に際し、第1レンズ群と第2レンズ群の空気間隔が増大し、第2レンズ群と第3レンズ群の空気間隔が減少し、第3レンズ群と第4レンズ群の間隔が変化し、第4レンズ群と第5レンズ群の間隔が変化するように、全てのレンズ群が光軸方向へ移動される。
さらに、本技術ズームレンズは、以下の条件式(1)を満足する。
(1)1.0<β5w≦4.0
但し、
β5w:広角端における第5レンズ群の横倍率
とする。
(1)1.0<β5w≦4.0
但し、
β5w:広角端における第5レンズ群の横倍率
とする。
条件式(1)は、第5レンズ群の広角端における倍率について適切な範囲を規定した式である。
条件式(1)の上限を上回ると、第5レンズ群において発生する収差の補正や交換レンズのバックフォーカスの制約を満足することが困難になる。また、光学系の射出光の像面入射角が大きくなり、撮像素子の受光部の指向性との適合が困難になる。
逆に、条件式(1)の下限を下回ると、横倍率が1以下になるため、軸外光線を跳ね上げる作用がなくなってしまう。
従って、ズームレンズが条件式(1)を満足することにより、第5レンズ群において発生する収差の補正や交換レンズのバックフォーカスの制約を満足することができ、また、光学系の射出光の像面入射角が小さくなり、撮像素子の受光部の指向性との良好な適合性を確保することができ、高い結像性能を確保することもできる。
尚、ズームレンズにおいて、より良好な光学性能を得るために、以下の条件式(1)´を満足することが望ましい。
(1)´1.0<β5w≦3.0
(1)´1.0<β5w≦3.0
ズームレンズが条件式(1)´を満足することにより、第5レンズ群において発生する収差の補正や交換レンズのバックフォーカスの制約を十分に満足することができ、また、光学系の射出光の像面入射角が小さくなり、撮像素子の受光部の指向性とのより良好な適合性を確保することができる。
また、ズームレンズにおいて、一層良好な光学性能を得るために、以下の条件式(1)´´を満足することが望ましい。
(1)´´1.0<β5w≦2.0
(1)´´1.0<β5w≦2.0
ズームレンズが条件式(1)´´を満足することにより、第5レンズ群において発生する収差の補正や交換レンズのバックフォーカスの制約をより十分に満足することができ、また、光学系の射出光の像面入射角が小さくなり、撮像素子の受光部の指向性との一層良好な適合性を確保することができる。
さらに、ズームレンズにおいて、より一層良好な光学性能を得るために、以下の条件式(1)´´´を満足することが望ましい。
(1)´´´1.018<β5w≦1.5
(1)´´´1.018<β5w≦1.5
ズームレンズが条件式(1)´´´を満足することにより、第5レンズ群において発生する収差の補正や交換レンズのバックフォーカスの制約をより一層十分に満足することができ、また、光学系の射出光の像面入射角が小さくなり、撮像素子の受光部の指向性とのより一層良好な適合性を確保することができる。
本技術の一実施形態によるズームレンズにあっては、第4レンズ群が以下の条件式(2)を満足することが望ましい。
(2)0.7<(R4f+R4r)/(R4f−R4r)≦3.0
但し、
R4f:第4レンズ群の最も物体側の面の曲率半径
R4r:第4レンズ群の最も像側の面の曲率半径
とする。
(2)0.7<(R4f+R4r)/(R4f−R4r)≦3.0
但し、
R4f:第4レンズ群の最も物体側の面の曲率半径
R4r:第4レンズ群の最も像側の面の曲率半径
とする。
条件式(2)は、第4レンズ群のシェイプファクターを規定する式である。
条件式(2)の下限を下回ると、第4レンズ群の最も物体側の面が曲率の大きい凹面になり、当該面を通過する軸上マージナル光線の入射角度が大きくなるため、球面収差の抑制が困難になる。
逆に、条件式(2)の上限を上回ると、第4レンズ群の最も像側の面が曲率の大きい凹面になり、当該面を通過する軸外マージナル光線の入射角度が大きくなるため、コマ収差の抑制が困難になる。
従って、ズームレンズが条件式(2)を満足することにより、第4レンズ群の最も物体側の面と最も像側の面とが曲率過剰な凹面にならないため、これらの各面を通過する軸外マージナル光線の入射角度が大きくならず、球面収差及びコマ収差を良好に抑制することができる。
尚、ズームレンズにおいて、より良好な光学性能を得るために、以下の条件式(2)´を満足することが望ましい。
(2)´1.0<(R4f+R4r)/(R4f−R4r)≦2.5
(2)´1.0<(R4f+R4r)/(R4f−R4r)≦2.5
ズームレンズが条件式(2)´を満足することにより、球面収差及びコマ収差を一層良好に抑制することができる。
本技術の一実施形態によるズームレンズにあっては、第4レンズ群が光軸方向へ移動されることにより物体距離の変化に伴う結像位置の変動を補正することが望ましい。
第4レンズ群が光軸方向へ移動されることにより物体距離の変化に伴う結像位置の変動を補正することにより第4レンズ群がフォーカスレンズ群として機能し、光束径が小さく外部に露出しない第4レンズ群をフォーカスレンズ群とすることにより、動画撮影に好適な軽量のフォーカスレンズ群を確保することができる。
本技術の一実施形態によるズームレンズにあっては、第4レンズ群が1枚の負レンズ又は一つの接合レンズによって構成されることが望ましい。
第4レンズ群が1枚の負レンズ又は一つの接合レンズによって構成されることにより、軽量化を図ることができる。
本技術の一実施形態によるズームレンズにあっては、変倍に際し第3群レンズ群と第5レンズ群が光軸方向へ一体になって移動されることが望ましい。
変倍に際し第3群レンズ群と第5レンズ群が光軸方向へ一体になって移動されることにより、構造の簡素化を図ることができる。
このような構成としては、例えば、第3レンズ群と第4レンズ群と第5レンズ群を光軸方向へ移動させるためのカム筒を一体に構成し、その中をフォーカスレンズ群である第4レンズ群が移動する構造にすることができる。これにより、小型化及び低コスト化が可能になる。また、レンズ群間の相対偏心敏感度が高くなる傾向があるこれらのレンズ群を、高い相対位置精度で組み立てることが可能になる。
本技術の一実施形態によるズームレンズにあっては、第4レンズ群が少なくとも1面の非球面を有することが望ましい。
第4レンズ群が少なくとも1面の非球面を有することにより、少ないレンズ枚数でフォーカシングに伴う収差変動を抑制し、動画撮影に好適な軽量のフォーカスレンズ群を確保することができると共にフォーカシングに伴う収差変動を抑制でき高い光学性能を確保することができる。
本技術の一実施形態によるズームレンズにあっては、第3レンズ群が複数のレンズによって構成され、第3レンズ群の一部のレンズが光軸方向に垂直な方向へ移動されて像のぶれ補正が行われることが望ましい。
第3レンズ群の一部のレンズを光軸方向に垂直な方向へ移動させて像のぶれ補正を行うことにより、ぶれ補正群を小径化及び軽量化してぶれ補正群を駆動するアクチュエーターを含むぶれ補正ユニットの小型化が可能になり、全体の小型化を図ることができる。
本技術の一実施形態によるズームレンズにあっては、光軸方向に垂直な方向へ移動される第3レンズ群の一部のレンズが少なくとも1面の非球面を有することが望ましい。
光軸方向に垂直な方向へ移動される第3レンズ群の一部のレンズが少なくとも1面の非球面を有することにより、ぶれ補正時に当該レンズが光軸方向に垂直な方向へ移動されたときに、ぶれ補正群の各面に対する入射角の変化を補うような形状を当該レンズの面に形成することが可能であるため、ぶれ補正時の光学性能の向上を図ることができる。
尚、上記には、第3レンズ群の一部のレンズがぶれ補正群とされた例を示したが、第4レンズ群又は第5レンズ群の全体又は一部のレンズをぶれ補正群として像のぶれ補正を行うことも可能である。
但し、第3レンズ群は最も光束径が小さくなるため、第3レンズ群をぶれ補正群とすることにより、ぶれ補正群を軽量化してぶれ補正時における高速化による画質の向上を図ることができる。一方、第4レンズ群又は第5レンズ群をぶれ補正群とすることにより、収差の変化が少なくなるため、ぶれ補正時の高性能化を図ることができる。
また、本技術ズームレンズにおいては、第3レンズ群の最も物体側のレンズを正レンズにし、その最も物体側の面を外周に近付くに従って負の成分が高くなるような非球面に形成することが望ましい。
第3レンズ群の最も物体側のレンズを正レンズにし、その最も物体側の面を外周に近付くに従って負の成分が高くなるような非球面に形成することにより、第3レンズ群において発生する球面収差を抑制した上で第3レンズ群の屈折力を強めることができるため、全長の短縮化を図ることができる。
さらに、第3レンズ群の屈折力が強いほど第4レンズ群以降の光線高さが低くなるため、第4レンズ群又は第5レンズ群をフォーカスレンズ群とすることによりフォーカスレンズ群の軽量化が可能になり、高速のフォーカシングを行うことができる。また、これにより、レンズ群を駆動するアクチュエーターを含めた駆動機構の小型化が可能になり、撮像装置の一層の小型化を図ることができる。
尚、本技術ズームレンズにおいては、第5レンズ群と像面の間にカバーガラスや光学フィルター等の光学部材を配置することも可能である。
[別のズームレンズの構成]
別の本技術ズームレンズは、物体側から像側へ順に配置された正の屈折力を有する第1レンズ群と負の屈折力を有する第2レンズ群と正の屈折力を有する第3レンズ群と負の屈折力を有し単レンズのみから成る第4レンズ群と負の屈折力を有する第5レンズ群とによって構成されている。
別の本技術ズームレンズは、物体側から像側へ順に配置された正の屈折力を有する第1レンズ群と負の屈折力を有する第2レンズ群と正の屈折力を有する第3レンズ群と負の屈折力を有し単レンズのみから成る第4レンズ群と負の屈折力を有する第5レンズ群とによって構成されている。
このように別の本技術ズームレンズは、第5レンズ群が負の屈折力を有するレンズ群とされているため、第5レンズ群の負の屈折力により第5レンズ群の通過後の軸外光束が高い像高まで跳ね上げられ、第5レンズ群を含む光学系全体の径が抑制され、小型でありながら大型の撮像素子に対応させることができる。
また、光学系全体の径が抑制されるため、フォーカスレンズ群も小型化を図ることが可能であると共にフォーカスレンズ群を通過する光線の高さが低くなるため収差発生が抑制されてより少ない枚数でフォーカスレンズ群を構成することが可能である。従って、動画撮影に適する高速のフォーカシングを行うことができる。
別の本技術ズームレンズは、焦点距離が最も短い広角端状態から焦点距離が最も長い望遠端状態までの変倍に際し、第1レンズ群と第2レンズ群の空気間隔が増大し、第2レンズ群と第3レンズ群の空気間隔が減少し、第3レンズ群と第4レンズ群の間隔が変化するように、各レンズ群が光軸方向へ移動される。
さらに、別の本技術ズームレンズは、以下の条件式(3)を満足する。
(3)1.018<β5w≦4.0
但し、
β5w:広角端における第5レンズ群の横倍率
とする。
(3)1.018<β5w≦4.0
但し、
β5w:広角端における第5レンズ群の横倍率
とする。
条件式(3)は、第5レンズ群の広角端における倍率について適切な範囲を規定した式である。
条件式(3)の上限を上回ると、第5レンズ群において発生する収差の補正や交換レンズのバックフォーカスの制約を満足することが困難になる。また、光学系の射出光の像面入射角が大きくなり、撮像素子の受光部の指向性との適合が困難になる。
逆に、条件式(3)の下限を下回ると、横倍率が1.018以下になるため、軸外光線を跳ね上げる作用が乏しいか又はなくなってしまう。
従って、ズームレンズが条件式(3)を満足することにより、第5レンズ群において発生する収差の補正や交換レンズのバックフォーカスの制約を満足することができ、また、光学系の射出光の像面入射角が小さくなり、撮像素子の受光部の指向性との良好な適合性を確保することができ、高い結像性能を確保することもできる。
尚、ズームレンズにおいて、より良好な光学性能を得るために、以下の条件式(3)´を満足することが望ましい。
(3)´1.018<β5w≦3.0
(3)´1.018<β5w≦3.0
ズームレンズが条件式(3)´を満足することにより、第5レンズ群において発生する収差の補正や交換レンズのバックフォーカスの制約を十分に満足することができ、また、光学系の射出光の像面入射角が小さくなり、撮像素子の受光部の指向性とのより良好な適合性を確保することができる。
また、ズームレンズにおいて、一層良好な光学性能を得るために、以下の条件式(3)´´を満足することが望ましい。
(3)´´1.018<β5w≦2.0
(3)´´1.018<β5w≦2.0
ズームレンズが条件式(3)´´を満足することにより、第5レンズ群において発生する収差の補正や交換レンズのバックフォーカスの制約をより十分に満足することができ、また、光学系の射出光の像面入射角が小さくなり、撮像素子の受光部の指向性との一層良好な適合性を確保することができる。
さらに、ズームレンズにおいて、より一層良好な光学性能を得るために、以下の条件式(3)´´´を満足することが望ましい。
(3)´´´1.018<β5w≦1.5
(3)´´´1.018<β5w≦1.5
ズームレンズが条件式(3)´´´を満足することにより、第5レンズ群において発生する収差の補正や交換レンズのバックフォーカスの制約をより一層十分に満足することができ、また、光学系の射出光の像面入射角が小さくなり、撮像素子の受光部の指向性とのより一層良好な適合性を確保することができる。
[ズームレンズの数値実施例]
以下に、本技術ズームレンズの具体的な実施の形態及び実施の形態に具体的な数値を適用した数値実施例について、図面及び表を参照して説明する。
以下に、本技術ズームレンズの具体的な実施の形態及び実施の形態に具体的な数値を適用した数値実施例について、図面及び表を参照して説明する。
尚、以下の各表や説明において示した記号の意味等については、下記に示す通りである。
「面番号」は物体側から像側へ数えた第i番目の面の面番号、「Ri」は第i番目の面の近軸曲率半径、「di」は第i番目の面と第i+1番目の面の間の軸上面間隔(レンズの中心の厚み又は空気間隔)、「ni」は第i番目の面から始まるレンズ等のd線(λ=587.6nm)における屈折率、「νi」は第i番目の面から始まるレンズ等のd線におけるアッベ数を示す。
「面番号」に関し、「*」は当該面が非球面であることを示し、「STO」は開口絞りであることを示し、「Ri」に関し「∞」は当該面が平面であることを示す。
「di」に関し「dn(nは数字)」は可変間隔であることを示し、「Bf」はバックフォーカスであることを示す。
「κ」は円錐定数(コーニック定数)、「C4」、「C6」、「C8」、「C10」はそれぞれ4次、6次、8次、10次の非球面係数を示す。
「f」はレンズ全系の焦点距離、「Fno」は開放f値、「ω」は半画角を示す。
尚、以下の非球面係数を示す各表において、「E−n」は10を底とする指数表現、即ち、「10のマイナスn乗」を表しており、例えば、「0.12345E−05」は「0.12345×(10のマイナス五乗)」を表している。
各実施の形態において用いられたズームレンズには、レンズ面が非球面に形成されたものがある。非球面形状は、「x」をレンズ面の頂点からの光軸方向における距離(サグ量)、「y」を光軸方向に垂直な方向における高さ(像高)、「c」をレンズの頂点における近軸曲率(曲率半径の逆数)、「κ」を円錐定数(コーニック定数)、「C4」、「C6」、「C8」、「C10」をそれぞれ4次、6次、8次、10次の非球面係数とすると、以下の数式1によって定義される。
<第1の実施の形態>
図1は、本技術の第1の実施の形態におけるズームレンズ1のレンズ構成を示している。
図1は、本技術の第1の実施の形態におけるズームレンズ1のレンズ構成を示している。
ズームレンズ1は変倍比が2.4倍にされている。
ズームレンズ1は12枚のレンズを有し、正の屈折力を有する第1レンズ群G1と負の屈折力を有する第2レンズ群G2と正の屈折力を有する第3レンズ群G3と負の屈折力を有する第4レンズ群G4と負の屈折力を有する第5レンズ群G5とが物体側から像側へ順に配置されている。
ズームレンズ1は、焦点距離が最も短い広角端状態から焦点距離が最も長い望遠端状態までの変倍に際し、第1レンズ群G1と第2レンズ群G2の空気間隔が増大し、第2レンズ群G2と第3レンズ群G3の空気間隔が減少し、第3レンズ群G3と第4レンズ群G4の間隔が変化し、第4レンズ群G4と第5レンズ群G5の間隔が変化するように、全てのレンズ群が光軸方向へ移動される。
変倍に際しては、第3レンズ群G3と第5レンズ群G5が一体に光軸方向へ移動される。
ズームレンズ1は、第4レンズ群G4がフォーカシングに際して光軸方向へ移動されることにより無限遠から近距離までの焦点合わせを行うフォーカスレンズ群にされている。
第1レンズ群G1は、物体側に凸面を向けたメニスカス形状の負の屈折力を有する第1レンズL1と第1レンズL1の像側に位置され物体側に凸面を向けたメニスカス形状の正の屈折力を有する第2レンズL2とが接合されて成る接合レンズによって構成されている。
第2レンズ群G2は、物体側に凸面を向けたメニスカス形状の負の屈折力を有する第3レンズL3と、両凹形状の負の屈折力を有する第4レンズL4と、物体側に凸面を向けたメニスカス形状の正の屈折力を有する第5レンズL5とが物体側より像側へ順に配置されて構成されている。
第3レンズ群G3は、物体側に凸面を向けたメニスカス形状の正の屈折力を有する第6レンズL6と、両凸形状の正の屈折力を有する第7レンズL7と、両凹形状の負の屈折力を有する第8レンズL8と両凸形状の正の屈折力を有する第9レンズL9とが接合されて成る接合レンズと、両凸形状の正の屈折力を有する第10レンズL10とが物体側より像側へ順に配置されて構成されている。
第4レンズ群G4は、物体側に凸面を向けたメニスカス形状の負の屈折力を有する第11レンズL11によって構成されている。
第5レンズ群G5は、物体側に凹面を向けたメニスカス形状の負の屈折力を有する第12レンズL12によって構成されている。
第5レンズ群G5の像側には像面IMGが配置されている。
第2レンズ群G2と第3レンズ群G3の間には開口絞りSTOが配置されている。開口絞りSTOは、変倍時に、第3レンズ群G3と一体に光軸方向へ移動される。
第3レンズ群G3の第7レンズL7はぶれ補正群(ぶれ補正レンズ)とされ、ぶれ補正時に光軸方向に垂直な方向へ移動される。
表1に、第1の実施の形態におけるズームレンズ1に具体的数値を適用した数値実施例1のレンズデーターを示す。
ズームレンズ1において、第2レンズ群G2の第3レンズL3の両面(第4面、第5面)と第3レンズ群G3の第6レンズL6の物体側の面(第11面)と第3レンズ群G3の第7レンズL7の像側の面(第14面)と第3レンズ群G3の第10レンズL10の両面(第18面、第19面)と第4レンズ群G4の第11レンズL11の両面(第20面、第21面)とは非球面に形成されている。数値実施例1における非球面の4次、6次、8次、10次の非球面係数C4、C6、C8、C10を円錐定数κと共に表2に示す。
数値実施例1におけるレンズ全系の焦点距離f、開放f値Fno及び半画角ωを可変間隔とともに表3に示す。
図2に数値実施例1の広角端における球面収差、非点収差及び歪曲収差を示し、図3に数値実施例1の中間焦点距離における球面収差、非点収差及び歪曲収差を示し、図4に数値実施例1の望遠端における球面収差、非点収差及び歪曲収差を示す。
図2乃至図4には、球面収差において実線はd線(587.56nm)、破線はg線(435.84nm)の値を示し、非点収差において実線はd線のサジタル像面、破線はd線のメリディオナル像面の値を示し、歪曲収差においてd線の値を示す。
図5に数値実施例1の広角端における非防振時(非ぶれ補正時)と0.3°シフトされたときの防振時(ぶれ補正時)の横収差を示し、図6に数値実施例1の望遠端における非防振時(非ぶれ補正時)と0.3°シフトされたときの防振時(ぶれ補正時)の横収差を示す。
図5及び図6には、左側はメリディオナル(タンジェンシャル)像面、右側はサジタル像面の値を示し、一点鎖線はC線の値を示し、実線はd線の値を示し、点線はg線の値を示す。
各収差図から、数値実施例1は諸収差が良好に補正され、優れた結像性能を有していることが明らかである。
<第2の実施の形態>
図7は、本技術の第2の実施の形態におけるズームレンズ2のレンズ構成を示している。
図7は、本技術の第2の実施の形態におけるズームレンズ2のレンズ構成を示している。
ズームレンズ2は変倍比が2.7倍にされている。
ズームレンズ2は14枚のレンズを有し、正の屈折力を有する第1レンズ群G1と負の屈折力を有する第2レンズ群G2と正の屈折力を有する第3レンズ群G3と負の屈折力を有する第4レンズ群G4と負の屈折力を有する第5レンズ群G5とが物体側から像側へ順に配置されている。
ズームレンズ2は、焦点距離が最も短い広角端状態から焦点距離が最も長い望遠端状態までの変倍に際し、第1レンズ群G1と第2レンズ群G2の空気間隔が増大し、第2レンズ群G2と第3レンズ群G3の空気間隔が減少し、第3レンズ群G3と第4レンズ群G4の間隔が変化し、第4レンズ群G4と第5レンズ群G5の間隔が変化するように、全てのレンズ群が光軸方向へ移動される。
変倍に際しては、第3レンズ群G3と第5レンズ群G5が一体に光軸方向へ移動される。
ズームレンズ2は、第4レンズ群G4がフォーカシングに際して光軸方向へ移動されることにより無限遠から近距離までの焦点合わせを行うフォーカスレンズ群にされている。
第1レンズ群G1は、物体側に凸面を向けたメニスカス形状の負の屈折力を有する第1レンズL1と第1レンズL1の像側に位置され物体側に凸面を向けたメニスカス形状の正の屈折力を有する第2レンズL2とが接合されて成る接合レンズによって構成されている。
第2レンズ群G2は、物体側に凸面を向けたメニスカス形状の負の屈折力を有する第3レンズL3と、両凹形状の負の屈折力を有する第4レンズL4と、物体側に凸面を向けたメニスカス形状の正の屈折力を有する第5レンズL5とが物体側より像側へ順に配置されて構成されている。
第3レンズ群G3は、物体側に凸面を向けたメニスカス形状の正の屈折力を有する第6レンズL6と、両凸形状の正の屈折力を有する第7レンズL7と、両凹形状の負の屈折力を有する第8レンズL8と両凸形状の正の屈折力を有する第9レンズL9とが接合されて成る接合レンズと、両凸形状の正の屈折力を有する第10レンズL10とが物体側より像側へ順に配置されて構成されている。
第4レンズ群G4は、物体側に凸面を向けたメニスカス形状の負の屈折力を有する第11レンズL11によって構成されている。
第5レンズ群G5は、物体側に凹面を向けたメニスカス形状の正の屈折力を有する第12レンズL12と両凹形状の負の屈折力を有する第13レンズL13とが接合されて成る接合レンズと、物体側に凹面を向けた凹平形状の負の屈折力を有する第14レンズL14とが物体側より像側へ順に配置されて構成されている。
第5レンズ群G5の像側には像面IMGが配置されている。
第2レンズ群G2と第3レンズ群G3の間には開口絞りSTOが配置されている。開口絞りSTOは、変倍時に、第3レンズ群G3と一体に光軸方向へ移動される。
第3レンズ群G3の第7レンズL7はぶれ補正群(ぶれ補正レンズ)とされ、ぶれ補正時に光軸方向に垂直な方向へ移動される。
表4に、第2の実施の形態におけるズームレンズ2に具体的数値を適用した数値実施例2のレンズデーターを示す。
ズームレンズ2において、第2レンズ群G2の第3レンズL3の両面(第4面、第5面)と第3レンズ群G3の第6レンズL6の両面(第11面、第12面)と第3レンズ群G3の第7レンズL7の像側の面(第14面)と第3レンズ群G3の第10レンズL10の両面(第18面、第19面)と第4レンズ群G4の第11レンズL11の両面(第20面、第21面)とは非球面に形成されている。数値実施例2における非球面の4次、6次、8次、10次の非球面係数C4、C6、C8、C10を円錐定数κと共に表5に示す。
数値実施例2におけるレンズ全系の焦点距離f、開放f値Fno及び半画角ωを可変間隔とともに表6に示す。
図8に数値実施例2の広角端における球面収差、非点収差及び歪曲収差を示し、図9に数値実施例2の中間焦点距離における球面収差、非点収差及び歪曲収差を示し、図10に数値実施例2の望遠端における球面収差、非点収差及び歪曲収差を示す。
図8乃至図10には、球面収差において実線はd線(587.56nm)、破線はg線(435.84nm)の値を示し、非点収差において実線はd線のサジタル像面、破線はd線のメリディオナル像面の値を示し、歪曲収差においてd線の値を示す。
図11に数値実施例2の広角端における非防振時(非ぶれ補正時)と0.3°シフトされたときの防振時(ぶれ補正時)の横収差を示し、図12に数値実施例2の望遠端における非防振時(非ぶれ補正時)と0.3°シフトされたときの防振時(ぶれ補正時)の横収差を示す。
図11及び図12には、左側はメリディオナル(タンジェンシャル)像面、右側はサジタル像面の値を示し、一点鎖線はC線の値を示し、実線はd線の値を示し、点線はg線の値を示す。
各収差図から、数値実施例2は諸収差が良好に補正され、優れた結像性能を有していることが明らかである。
<第3の実施の形態>
図13は、本技術の第3の実施の形態におけるズームレンズ3のレンズ構成を示している。
図13は、本技術の第3の実施の形態におけるズームレンズ3のレンズ構成を示している。
ズームレンズ3は変倍比が2.7倍にされている。
ズームレンズ3は12枚のレンズを有し、正の屈折力を有する第1レンズ群G1と負の屈折力を有する第2レンズ群G2と正の屈折力を有する第3レンズ群G3と負の屈折力を有する第4レンズ群G4と負の屈折力を有する第5レンズ群G5とが物体側から像側へ順に配置されている。
ズームレンズ3は、焦点距離が最も短い広角端状態から焦点距離が最も長い望遠端状態までの変倍に際し、第1レンズ群G1と第2レンズ群G2の空気間隔が増大し、第2レンズ群G2と第3レンズ群G3の空気間隔が減少し、第3レンズ群G3と第4レンズ群G4の間隔が変化し、第4レンズ群G4と第5レンズ群G5の間隔が変化するように、全てのレンズ群が光軸方向へ移動される。
変倍に際しては、第3レンズ群G3と第5レンズ群G5が一体に光軸方向へ移動される。
ズームレンズ3は、第4レンズ群G4がフォーカシングに際して光軸方向へ移動されることにより無限遠から近距離までの焦点合わせを行うフォーカスレンズ群にされている。
第1レンズ群G1は、物体側に凸面を向けたメニスカス形状の負の屈折力を有する第1レンズL1と第1レンズL1の像側に位置され物体側に凸面を向けたメニスカス形状の正の屈折力を有する第2レンズL2とが接合されて成る接合レンズによって構成されている。
第2レンズ群G2は、物体側に凸面を向けたメニスカス形状の負の屈折力を有する第3レンズL3と、両凹形状の負の屈折力を有する第4レンズL4と、物体側に凸面を向けたメニスカス形状の正の屈折力を有する第5レンズL5とが物体側より像側へ順に配置されて構成されている。
第3レンズ群G3は、物体側に凸面を向けたメニスカス形状の正の屈折力を有する第6レンズL6と、両凸形状の正の屈折力を有する第7レンズL7と、両凹形状の負の屈折力を有する第8レンズL8と両凸形状の正の屈折力を有する第9レンズL9とが接合されて成る接合レンズと、両凸形状の正の屈折力を有する第10レンズL10とが物体側より像側へ順に配置されて構成されている。
第4レンズ群G4は、物体側に凸面を向けたメニスカス形状の負の屈折力を有する第11レンズL11によって構成されている。
第5レンズ群G5は、物体側に凹面を向けた凹平形状の負の屈折力を有する第12レンズL12によって構成されている。
第5レンズ群G5の像側には像面IMGが配置されている。
第2レンズ群G2と第3レンズ群G3の間には開口絞りSTOが配置されている。開口絞りSTOは、変倍時に、第3レンズ群G3と一体に光軸方向へ移動される。
第3レンズ群G3の第7レンズL7はぶれ補正群(ぶれ補正レンズ)とされ、ぶれ補正時に光軸方向に垂直な方向へ移動される。
表7に、第3の実施の形態におけるズームレンズ3に具体的数値を適用した数値実施例3のレンズデーターを示す。
ズームレンズ3において、第2レンズ群G2の第3レンズL3の両面(第4面、第5面)と第3レンズ群G3の第6レンズL6の両面(第11面、第12面)と第3レンズ群G3の第7レンズL7の像側の面(第14面)と第3レンズ群G3の第10レンズL10の両面(第18面、第19面)と第4レンズ群G4の第11レンズL11の両面(第20面、第21面)とは非球面に形成されている。数値実施例3における非球面の4次、6次、8次、10次の非球面係数C4、C6、C8、C10を円錐定数κと共に表8に示す。
数値実施例3におけるレンズ全系の焦点距離f、開放f値Fno及び半画角ωを可変間隔とともに表9に示す。
図14に数値実施例3の広角端における球面収差、非点収差及び歪曲収差を示し、図15に数値実施例3の中間焦点距離における球面収差、非点収差及び歪曲収差を示し、図16に数値実施例3の望遠端における球面収差、非点収差及び歪曲収差を示す。
図14乃至図16には、球面収差において実線はd線(587.56nm)、破線はg線(435.84nm)の値を示し、非点収差において実線はd線のサジタル像面、破線はd線のメリディオナル像面の値を示し、歪曲収差においてd線の値を示す。
図17に数値実施例3の広角端における非防振時(非ぶれ補正時)と0.3°シフトされたときの防振時(ぶれ補正時)の横収差を示し、図18に数値実施例3の望遠端における非防振時(非ぶれ補正時)と0.3°シフトされたときの防振時(ぶれ補正時)の横収差を示す。
図17及び図18には、左側はメリディオナル(タンジェンシャル)像面、右側はサジタル像面の値を示し、一点鎖線はC線の値を示し、実線はd線の値を示し、点線はg線の値を示す。
各収差図から、数値実施例3は諸収差が良好に補正され、優れた結像性能を有していることが明らかである。
[ズームレンズの条件式の各値]
以下に、本技術ズームレンズの条件式の各値について説明する。
以下に、本技術ズームレンズの条件式の各値について説明する。
表10にズームレンズ1乃至ズームレンズ3の数値実施例1乃至数値実施例3における条件式(1)乃至条件式(3)の各値を示す。
表10から明らかなように、ズームレンズ1乃至ズームレンズ3は条件式(1)乃至条件式(3)を満足するようにされている。
[撮像装置の構成]
本技術撮像装置は、ズームレンズが、物体側から像側へ順に配置された正の屈折力を有する第1レンズ群と負の屈折力を有する第2レンズ群と正の屈折力を有する第3レンズ群と負の屈折力を有し単レンズのみから成る第4レンズ群と負の屈折力を有する第5レンズ群とによって構成されている。
本技術撮像装置は、ズームレンズが、物体側から像側へ順に配置された正の屈折力を有する第1レンズ群と負の屈折力を有する第2レンズ群と正の屈折力を有する第3レンズ群と負の屈折力を有し単レンズのみから成る第4レンズ群と負の屈折力を有する第5レンズ群とによって構成されている。
このように本技術撮像装置は、ズームレンズにおいて、第5レンズ群が負の屈折力を有するレンズ群とされているため、第5レンズ群の負の屈折力により第5レンズ群の通過後の軸外光束が高い像高まで跳ね上げられ、第5レンズ群を含む光学系全体の径が抑制され、小型でありながら大型の撮像素子に対応させることができる。
また、光学系全体の径が抑制されるため、フォーカスレンズ群も小型化を図ることが可能であると共にフォーカスレンズ群を通過する光線の高さが低くなるため収差発生が抑制されてより少ない枚数でフォーカスレンズ群を構成することが可能である。従って、動画撮影に適する高速のフォーカシングを行うことができる。
本技術撮像装置は、ズームレンズにおいて、焦点距離が最も短い広角端状態から焦点距離が最も長い望遠端状態までの変倍に際し、第1レンズ群と第2レンズ群の空気間隔が増大し、第2レンズ群と第3レンズ群の空気間隔が減少し、第3レンズ群と第4レンズ群の間隔が変化し、第4レンズ群と第5レンズ群の間隔が変化するように、全てのレンズ群が光軸方向へ移動される。
さらに、本技術撮像装置は、ズームレンズが、以下の条件式(1)を満足する。
(1)1.0<β5w≦4.0
但し、
β5w:広角端における第5レンズ群の横倍率
とする。
(1)1.0<β5w≦4.0
但し、
β5w:広角端における第5レンズ群の横倍率
とする。
条件式(1)は、第5レンズ群の広角端における倍率について適切な範囲を規定した式である。
条件式(1)の上限を上回ると、第5レンズ群において発生する収差の補正や交換レンズのバックフォーカスの制約を満足することが困難になる。また、光学系の射出光の像面入射角が大きくなり、撮像素子の受光部の指向性との適合が困難になる。
逆に、条件式(1)の下限を下回ると、横倍率が1以下になるため、軸外光線を跳ね上げる作用がなくなってしまう。
従って、ズームレンズが条件式(1)を満足することにより、第5レンズ群において発生する収差の補正や交換レンズのバックフォーカスの制約を満足することができ、また、光学系の射出光の像面入射角が小さくなり、撮像素子の受光部の指向性との良好な適合性を確保することができ、高い結像性能を確保することもできる。
尚、ズームレンズにおいて、より良好な光学性能を得るために、以下の条件式(1)´を満足することが望ましい。
(1)´1.0<β5w≦3.0
(1)´1.0<β5w≦3.0
ズームレンズが条件式(1)´を満足することにより、第5レンズ群において発生する収差の補正や交換レンズのバックフォーカスの制約を十分に満足することができ、また、光学系の射出光の像面入射角が小さくなり、撮像素子の受光部の指向性とのより良好な適合性を確保することができる。
また、ズームレンズにおいて、一層良好な光学性能を得るために、以下の条件式(1)´´を満足することが望ましい。
(1)´´1.0<β5w≦2.0
(1)´´1.0<β5w≦2.0
ズームレンズが条件式(1)´´を満足することにより、第5レンズ群において発生する収差の補正や交換レンズのバックフォーカスの制約をより十分に満足することができ、また、光学系の射出光の像面入射角が小さくなり、撮像素子の受光部の指向性との一層良好な適合性を確保することができる。
さらに、ズームレンズにおいて、より一層良好な光学性能を得るために、以下の条件式(1)´´´を満足することが望ましい。
(1)´´´1.018<β5w≦1.5
(1)´´´1.018<β5w≦1.5
ズームレンズが条件式(1)´´´を満足することにより、第5レンズ群において発生する収差の補正や交換レンズのバックフォーカスの制約をより一層十分に満足することができ、また、光学系の射出光の像面入射角が小さくなり、撮像素子の受光部の指向性とのより一層良好な適合性を確保することができる。
[別の撮像装置の構成]
別の本技術撮像装置は、ズームレンズが、物体側から像側へ順に配置された正の屈折力を有する第1レンズ群と負の屈折力を有する第2レンズ群と正の屈折力を有する第3レンズ群と負の屈折力を有し単レンズのみから成る第4レンズ群と負の屈折力を有する第5レンズ群とによって構成されている。
別の本技術撮像装置は、ズームレンズが、物体側から像側へ順に配置された正の屈折力を有する第1レンズ群と負の屈折力を有する第2レンズ群と正の屈折力を有する第3レンズ群と負の屈折力を有し単レンズのみから成る第4レンズ群と負の屈折力を有する第5レンズ群とによって構成されている。
このように別の本技術撮像装置は、ズームレンズにおいて、第5レンズ群が負の屈折力を有するレンズ群とされているため、第5レンズ群の負の屈折力により第5レンズ群の通過後の軸外光束が高い像高まで跳ね上げられ、第5レンズ群を含む光学系全体の径が抑制され、小型でありながら大型の撮像素子に対応させることができる。
また、光学系全体の径が抑制されるため、フォーカスレンズ群も小型化を図ることが可能であると共にフォーカスレンズ群を通過する光線の高さが低くなるため収差発生が抑制されてより少ない枚数でフォーカスレンズ群を構成することが可能である。従って、動画撮影に適する高速のフォーカシングを行うことができる。
別の本技術撮像装置は、ズームレンズにおいて、焦点距離が最も短い広角端状態から焦点距離が最も長い望遠端状態までの変倍に際し、第1レンズ群と第2レンズ群の空気間隔が増大し、第2レンズ群と第3レンズ群の空気間隔が減少し、第3レンズ群と第4レンズ群の間隔が変化するように、各レンズ群が光軸方向へ移動される。
さらに、別の本技術撮像装置は、ズームレンズが、以下の条件式(3)を満足する。
(3)1.018<β5w≦4.0
但し、
β5w:広角端における第5レンズ群の横倍率
とする。
(3)1.018<β5w≦4.0
但し、
β5w:広角端における第5レンズ群の横倍率
とする。
条件式(3)は、第5レンズ群の広角端における倍率について適切な範囲を規定した式である。
条件式(3)の上限を上回ると、第5レンズ群において発生する収差の補正や交換レンズのバックフォーカスの制約を満足することが困難になる。また、光学系の射出光の像面入射角が大きくなり、撮像素子の受光部の指向性との適合が困難になる。
逆に、条件式(3)の下限を下回ると、横倍率が1.018以下になるため、軸外光線を跳ね上げる作用が乏しいか又はなくなってしまう。
従って、ズームレンズが条件式(3)を満足することにより、第5レンズ群において発生する収差の補正や交換レンズのバックフォーカスの制約を満足することができ、また、光学系の射出光の像面入射角が小さくなり、撮像素子の受光部の指向性との良好な適合性を確保することができ、高い結像性能を確保することもできる。
尚、ズームレンズにおいて、より良好な光学性能を得るために、以下の条件式(3)´を満足することが望ましい。
(3)´1.018<β5w≦3.0
(3)´1.018<β5w≦3.0
ズームレンズが条件式(3)´を満足することにより、第5レンズ群において発生する収差の補正や交換レンズのバックフォーカスの制約を十分に満足することができ、また、光学系の射出光の像面入射角が小さくなり、撮像素子の受光部の指向性とのより良好な適合性を確保することができる。
また、ズームレンズにおいて、一層良好な光学性能を得るために、以下の条件式(3)´´を満足することが望ましい。
(3)´´1.018<β5w≦2.0
(3)´´1.018<β5w≦2.0
ズームレンズが条件式(3)´´を満足することにより、第5レンズ群において発生する収差の補正や交換レンズのバックフォーカスの制約をより十分に満足することができ、また、光学系の射出光の像面入射角が小さくなり、撮像素子の受光部の指向性との一層良好な適合性を確保することができる。
さらに、ズームレンズにおいて、より一層良好な光学性能を得るために、以下の条件式(3)´´´を満足することが望ましい。
(3)´´´1.018<β5w≦1.5
(3)´´´1.018<β5w≦1.5
ズームレンズが条件式(3)´´´を満足することにより、第5レンズ群において発生する収差の補正や交換レンズのバックフォーカスの制約をより一層十分に満足することができ、また、光学系の射出光の像面入射角が小さくなり、撮像素子の受光部の指向性とのより一層良好な適合性を確保することができる。
[撮像装置の一実施形態]
図19に、本技術撮像装置の一実施形態による交換レンズ式のデジタルスチルカメラのブロック図を示す。
図19に、本技術撮像装置の一実施形態による交換レンズ式のデジタルスチルカメラのブロック図を示す。
撮像装置(デジタルスチルカメラ)100は、撮像機能を担うカメラブロック10と、撮影された画像信号のアナログ−デジタル変換等の信号処理を行うカメラ信号処理部20と、画像信号の記録再生処理を行う画像処理部30とを有している。また、撮像装置100は、撮影された画像等を表示するLCD(Liquid Crystal Display)等の表示部40と、メモリーカード1000への画像信号の書込及び読出を行うR/W(リーダ/ライタ)50と、撮像装置100の全体を制御するCPU(Central Processing Unit)60と、ユーザーによって所要の操作が行われる各種のスイッチ等から成る入力部70と、カメラブロック10に配置されたレンズの駆動を制御するレンズ駆動制御部80とを備えている。
カメラブロック10は、ズームレンズ11(本技術が適用されるズームレンズ1乃至ズームレンズ3)を含む光学系や、CCD(Charge Coupled Device)やCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)等の撮像素子12等とによって構成されている。
カメラ信号処理部20は、撮像素子12からの出力信号に対するデジタル信号への変換、ノイズ除去、画質補正、輝度・色差信号への変換等の各種の信号処理を行う。
画像処理部30は、所定の画像データーフォーマットに基づく画像信号の圧縮符号化・伸張復号化処理や解像度等のデーター仕様の変換処理等を行う。
表示部40はユーザーの入力部70に対する操作状態や撮影した画像等の各種のデーターを表示する機能を有している。
R/W50は、画像処理部30によって符号化された画像データーのメモリーカード1000への書込及びメモリーカード1000に記録された画像データーの読出を行う。
CPU60は、撮像装置100に設けられた各回路ブロックを制御する制御処理部として機能し、入力部70からの指示入力信号等に基づいて各回路ブロックを制御する。
入力部70は、例えば、シャッター操作を行うためのシャッターレリーズボタンや、動作モードを選択するための選択スイッチ等によって構成され、ユーザーによる操作に応じた指示入力信号をCPU60に対して出力する。
レンズ駆動制御部80は、CPU60からの制御信号に基づいてズームレンズ11の各レンズを駆動する図示しないモータ等を制御する。
メモリーカード1000は、例えば、R/W50に接続されたスロットに対して着脱可能な半導体メモリーである。
以下に、撮像装置100における動作を説明する。
撮影の待機状態では、CPU60による制御の下で、カメラブロック10において撮影された画像信号が、カメラ信号処理部20を介して表示部40に出力され、カメラスルー画像として表示される。また、入力部70からのズーミングのための指示入力信号が入力されると、CPU60がレンズ駆動制御部80に制御信号を出力し、レンズ駆動制御部80の制御に基づいてズームレンズ11の所定のレンズが移動される。
入力部70からの指示入力信号によりカメラブロック10の図示しないシャッターが動作されると、撮影された画像信号がカメラ信号処理部20から画像処理部30に出力されて圧縮符号化処理され、所定のデーターフォーマットのデジタルデーターに変換される。変換されたデーターはR/W50に出力され、メモリーカード1000に書き込まれる。
フォーカシングは、例えば、入力部70のシャッターレリーズボタンが半押しされた場合や記録(撮影)のために全押しされた場合等に、CPU60からの制御信号に基づいてレンズ駆動制御部80がズームレンズ11の所定のレンズを移動させることにより行われる。
メモリーカード1000に記録された画像データーを再生する場合には、入力部70に対する操作に応じて、R/W50によってメモリーカード1000から所定の画像データーが読み出され、画像処理部30によって伸張復号化処理が行われた後、再生画像信号が表示部40に出力されて再生画像が表示される。
[その他]
本技術ズームレンズ及び本技術撮像装置においては、第1レンズ群G1乃至第5レンズ群G5に加えて屈折力を有さないレンズ等の他の光学要素が配置されていてもよい。この場合において、本技術ズームレンズのレンズ構成は第1レンズ群G1乃至第5レンズ群G5の実質的に5群のレンズ構成にされている。
本技術ズームレンズ及び本技術撮像装置においては、第1レンズ群G1乃至第5レンズ群G5に加えて屈折力を有さないレンズ等の他の光学要素が配置されていてもよい。この場合において、本技術ズームレンズのレンズ構成は第1レンズ群G1乃至第5レンズ群G5の実質的に5群のレンズ構成にされている。
[本技術]
本技術は、以下の構成にすることもできる。
本技術は、以下の構成にすることもできる。
<1>
物体側より像側へ順に、正の屈折力を有する第1レンズ群と、負の屈折力を有する第2レンズ群と、正の屈折力を有する第3レンズ群と、負の屈折力を有する第4レンズ群と、負の屈折力を有する第5レンズ群とが配置され、
焦点距離が最も短い広角端状態から焦点距離が最も長い望遠端状態までの変倍に際し、前記第1レンズ群と前記第2レンズ群の空気間隔が増大し、前記第2レンズ群と前記第3レンズ群の空気間隔が減少し、前記第3レンズ群と前記第4レンズ群の間隔が変化し、前記第4レンズ群と前記第5レンズ群の間隔が変化するように、全ての前記レンズ群が光軸方向へ移動され、
以下の条件式(1)を満足する
ズームレンズ。
(1)1.0<β5w≦4.0
但し、
β5w:広角端における第5レンズ群の横倍率
とする。
物体側より像側へ順に、正の屈折力を有する第1レンズ群と、負の屈折力を有する第2レンズ群と、正の屈折力を有する第3レンズ群と、負の屈折力を有する第4レンズ群と、負の屈折力を有する第5レンズ群とが配置され、
焦点距離が最も短い広角端状態から焦点距離が最も長い望遠端状態までの変倍に際し、前記第1レンズ群と前記第2レンズ群の空気間隔が増大し、前記第2レンズ群と前記第3レンズ群の空気間隔が減少し、前記第3レンズ群と前記第4レンズ群の間隔が変化し、前記第4レンズ群と前記第5レンズ群の間隔が変化するように、全ての前記レンズ群が光軸方向へ移動され、
以下の条件式(1)を満足する
ズームレンズ。
(1)1.0<β5w≦4.0
但し、
β5w:広角端における第5レンズ群の横倍率
とする。
<2>
前記第4レンズ群が以下の条件式(2)を満足する
前記<1>に記載のズームレンズ。
(2)0.7<(R4f+R4r)/(R4f−R4r)≦3.0
但し、
R4f:第4レンズ群の最も物体側の面の曲率半径
R4r:第4レンズ群の最も像側の面の曲率半径
とする。
前記第4レンズ群が以下の条件式(2)を満足する
前記<1>に記載のズームレンズ。
(2)0.7<(R4f+R4r)/(R4f−R4r)≦3.0
但し、
R4f:第4レンズ群の最も物体側の面の曲率半径
R4r:第4レンズ群の最も像側の面の曲率半径
とする。
<3>
前記第4レンズ群が光軸方向へ移動されることにより物体距離の変化に伴う結像位置の変動を補正する
前記<1>又は前記<2>に記載のズームレンズ。
前記第4レンズ群が光軸方向へ移動されることにより物体距離の変化に伴う結像位置の変動を補正する
前記<1>又は前記<2>に記載のズームレンズ。
<4>
前記第4レンズ群が1枚の負レンズ又は一つの接合レンズによって構成された
前記<1>乃至前記<3>の何れかに記載のズームレンズ。
前記第4レンズ群が1枚の負レンズ又は一つの接合レンズによって構成された
前記<1>乃至前記<3>の何れかに記載のズームレンズ。
<5>
変倍に際し前記第3群レンズ群と前記第5レンズ群が光軸方向へ一体になって移動される
前記<1>乃至前記<4>の何れかに記載のズームレンズ。
変倍に際し前記第3群レンズ群と前記第5レンズ群が光軸方向へ一体になって移動される
前記<1>乃至前記<4>の何れかに記載のズームレンズ。
<6>
前記第4レンズ群が少なくとも1面の非球面を有する
前記<1>乃至前記<5>の何れかに記載のズームレンズ。
前記第4レンズ群が少なくとも1面の非球面を有する
前記<1>乃至前記<5>の何れかに記載のズームレンズ。
<7>
前記第3レンズ群が複数のレンズによって構成され、
前記第3レンズ群の一部のレンズが光軸方向に垂直な方向へ移動されて像のぶれ補正が行われる
前記<1>乃至前記<6>の何れかに記載のズームレンズ。
前記第3レンズ群が複数のレンズによって構成され、
前記第3レンズ群の一部のレンズが光軸方向に垂直な方向へ移動されて像のぶれ補正が行われる
前記<1>乃至前記<6>の何れかに記載のズームレンズ。
<8>
光軸方向に垂直な方向へ移動される前記第3レンズ群の一部のレンズが少なくとも1面の非球面を有する
前記<7>に記載のズームレンズ。
光軸方向に垂直な方向へ移動される前記第3レンズ群の一部のレンズが少なくとも1面の非球面を有する
前記<7>に記載のズームレンズ。
<9>
ズームレンズと前記ズームレンズによって形成された光学像を電気的信号に変換する撮像素子とを備え、
前記ズームレンズは、
物体側より像側へ順に、正の屈折力を有する第1レンズ群と、負の屈折力を有する第2レンズ群と、正の屈折力を有する第3レンズ群と、負の屈折力を有する第4レンズ群と、負の屈折力を有する第5レンズ群とが配置され、
焦点距離が最も短い広角端状態から焦点距離が最も長い望遠端状態までの変倍に際し、前記第1レンズ群と前記第2レンズ群の空気間隔が増大し、前記第2レンズ群と前記第3レンズ群の空気間隔が減少し、前記第3レンズ群と前記第4レンズ群の間隔が変化し、前記第4レンズ群と前記第5レンズ群の間隔が変化するように、全ての前記レンズ群が光軸方向へ移動され、
以下の条件式(1)を満足する
撮像装置。
(1)1.0<β5w≦4.0
但し、
β5w:広角端における第5レンズ群の横倍率
とする。
ズームレンズと前記ズームレンズによって形成された光学像を電気的信号に変換する撮像素子とを備え、
前記ズームレンズは、
物体側より像側へ順に、正の屈折力を有する第1レンズ群と、負の屈折力を有する第2レンズ群と、正の屈折力を有する第3レンズ群と、負の屈折力を有する第4レンズ群と、負の屈折力を有する第5レンズ群とが配置され、
焦点距離が最も短い広角端状態から焦点距離が最も長い望遠端状態までの変倍に際し、前記第1レンズ群と前記第2レンズ群の空気間隔が増大し、前記第2レンズ群と前記第3レンズ群の空気間隔が減少し、前記第3レンズ群と前記第4レンズ群の間隔が変化し、前記第4レンズ群と前記第5レンズ群の間隔が変化するように、全ての前記レンズ群が光軸方向へ移動され、
以下の条件式(1)を満足する
撮像装置。
(1)1.0<β5w≦4.0
但し、
β5w:広角端における第5レンズ群の横倍率
とする。
<10>
物体側より像側へ順に、正の屈折力を有する第1レンズ群と、負の屈折力を有する第2レンズ群と、正の屈折力を有する第3レンズ群と、負の屈折力を有する第4レンズ群と、負の屈折力を有する第5レンズ群とが配置され、
焦点距離が最も短い広角端状態から焦点距離が最も長い望遠端状態までの変倍に際し、前記第1レンズ群と前記第2レンズ群の空気間隔が増大し、前記第2レンズ群と前記第3レンズ群の空気間隔が減少し、前記第3レンズ群と前記第4レンズ群の間隔が変化するように、前記各レンズ群が光軸方向へ移動され、
以下の条件式(3)を満足する
ズームレンズ。
(3)1.018<β5w≦4.0
但し、
β5w:広角端における第5レンズ群の横倍率
とする。
物体側より像側へ順に、正の屈折力を有する第1レンズ群と、負の屈折力を有する第2レンズ群と、正の屈折力を有する第3レンズ群と、負の屈折力を有する第4レンズ群と、負の屈折力を有する第5レンズ群とが配置され、
焦点距離が最も短い広角端状態から焦点距離が最も長い望遠端状態までの変倍に際し、前記第1レンズ群と前記第2レンズ群の空気間隔が増大し、前記第2レンズ群と前記第3レンズ群の空気間隔が減少し、前記第3レンズ群と前記第4レンズ群の間隔が変化するように、前記各レンズ群が光軸方向へ移動され、
以下の条件式(3)を満足する
ズームレンズ。
(3)1.018<β5w≦4.0
但し、
β5w:広角端における第5レンズ群の横倍率
とする。
<11>
ズームレンズと前記ズームレンズによって形成された光学像を電気的信号に変換する撮像素子とを備え、
物体側より像側へ順に、正の屈折力を有する第1レンズ群と、負の屈折力を有する第2レンズ群と、正の屈折力を有する第3レンズ群と、負の屈折力を有する第4レンズ群と、負の屈折力を有する第5レンズ群とが配置され、
焦点距離が最も短い広角端状態から焦点距離が最も長い望遠端状態までの変倍に際し、前記第1レンズ群と前記第2レンズ群の空気間隔が増大し、前記第2レンズ群と前記第3レンズ群の空気間隔が減少し、前記第3レンズ群と前記第4レンズ群の間隔が変化するように、前記各レンズ群が光軸方向へ移動され、
以下の条件式(3)を満足する
撮像装置。
(3)1.018<β5w≦4.0
但し、
β5w:広角端における第5レンズ群の横倍率
とする。
ズームレンズと前記ズームレンズによって形成された光学像を電気的信号に変換する撮像素子とを備え、
物体側より像側へ順に、正の屈折力を有する第1レンズ群と、負の屈折力を有する第2レンズ群と、正の屈折力を有する第3レンズ群と、負の屈折力を有する第4レンズ群と、負の屈折力を有する第5レンズ群とが配置され、
焦点距離が最も短い広角端状態から焦点距離が最も長い望遠端状態までの変倍に際し、前記第1レンズ群と前記第2レンズ群の空気間隔が増大し、前記第2レンズ群と前記第3レンズ群の空気間隔が減少し、前記第3レンズ群と前記第4レンズ群の間隔が変化するように、前記各レンズ群が光軸方向へ移動され、
以下の条件式(3)を満足する
撮像装置。
(3)1.018<β5w≦4.0
但し、
β5w:広角端における第5レンズ群の横倍率
とする。
1…ズームレンズ、2…ズームレンズ、3…ズームレンズ、G1…第1レンズ群、G2…第2レンズ群、G3…第3レンズ群、G4…第4レンズ群、G5…第5レンズ群、100…撮像装置、11…ズームレンズ、12…撮像素子
Claims (11)
- 物体側より像側へ順に、正の屈折力を有する第1レンズ群と、負の屈折力を有する第2レンズ群と、正の屈折力を有する第3レンズ群と、負の屈折力を有する第4レンズ群と、負の屈折力を有する第5レンズ群とが配置され、
焦点距離が最も短い広角端状態から焦点距離が最も長い望遠端状態までの変倍に際し、前記第1レンズ群と前記第2レンズ群の空気間隔が増大し、前記第2レンズ群と前記第3レンズ群の空気間隔が減少し、前記第3レンズ群と前記第4レンズ群の間隔が変化し、前記第4レンズ群と前記第5レンズ群の間隔が変化するように、全ての前記レンズ群が光軸方向へ移動され、
以下の条件式(1)を満足する
ズームレンズ。
(1)1.0<β5w≦4.0
但し、
β5w:広角端における第5レンズ群の横倍率
とする。 - 前記第4レンズ群が以下の条件式(2)を満足する
請求項1に記載のズームレンズ。
(2)0.7<(R4f+R4r)/(R4f−R4r)≦3.0
但し、
R4f:第4レンズ群の最も物体側の面の曲率半径
R4r:第4レンズ群の最も像側の面の曲率半径
とする。 - 前記第4レンズ群が光軸方向へ移動されることにより物体距離の変化に伴う結像位置の変動を補正する
請求項1に記載のズームレンズ。 - 前記第4レンズ群が1枚の負レンズ又は一つの接合レンズによって構成された
請求項1に記載のズームレンズ。 - 変倍に際し前記第3群レンズ群と前記第5レンズ群が光軸方向へ一体になって移動される
請求項1に記載のズームレンズ。 - 前記第4レンズ群が少なくとも1面の非球面を有する
請求項1に記載のズームレンズ。 - 前記第3レンズ群が複数のレンズによって構成され、
前記第3レンズ群の一部のレンズが光軸方向に垂直な方向へ移動されて像のぶれ補正が行われる
請求項1に記載のズームレンズ。 - 光軸方向に垂直な方向へ移動される前記第3レンズ群の一部のレンズが少なくとも1面の非球面を有する
請求項7に記載のズームレンズ。 - ズームレンズと前記ズームレンズによって形成された光学像を電気的信号に変換する撮像素子とを備え、
前記ズームレンズは、
物体側より像側へ順に、正の屈折力を有する第1レンズ群と、負の屈折力を有する第2レンズ群と、正の屈折力を有する第3レンズ群と、負の屈折力を有する第4レンズ群と、負の屈折力を有する第5レンズ群とが配置され、
焦点距離が最も短い広角端状態から焦点距離が最も長い望遠端状態までの変倍に際し、前記第1レンズ群と前記第2レンズ群の空気間隔が増大し、前記第2レンズ群と前記第3レンズ群の空気間隔が減少し、前記第3レンズ群と前記第4レンズ群の間隔が変化し、前記第4レンズ群と前記第5レンズ群の間隔が変化するように、全ての前記レンズ群が光軸方向へ移動され、
以下の条件式(1)を満足する
撮像装置。
(1)1.0<β5w≦4.0
但し、
β5w:広角端における第5レンズ群の横倍率
とする。 - 物体側より像側へ順に、正の屈折力を有する第1レンズ群と、負の屈折力を有する第2レンズ群と、正の屈折力を有する第3レンズ群と、負の屈折力を有する第4レンズ群と、負の屈折力を有する第5レンズ群とが配置され、
焦点距離が最も短い広角端状態から焦点距離が最も長い望遠端状態までの変倍に際し、前記第1レンズ群と前記第2レンズ群の空気間隔が増大し、前記第2レンズ群と前記第3レンズ群の空気間隔が減少し、前記第3レンズ群と前記第4レンズ群の間隔が変化するように、前記各レンズ群が光軸方向へ移動され、
以下の条件式(3)を満足する
ズームレンズ。
(3)1.018<β5w≦4.0
但し、
β5w:広角端における第5レンズ群の横倍率
とする。 - ズームレンズと前記ズームレンズによって形成された光学像を電気的信号に変換する撮像素子とを備え、
物体側より像側へ順に、正の屈折力を有する第1レンズ群と、負の屈折力を有する第2レンズ群と、正の屈折力を有する第3レンズ群と、負の屈折力を有する第4レンズ群と、負の屈折力を有する第5レンズ群とが配置され、
焦点距離が最も短い広角端状態から焦点距離が最も長い望遠端状態までの変倍に際し、前記第1レンズ群と前記第2レンズ群の空気間隔が増大し、前記第2レンズ群と前記第3レンズ群の空気間隔が減少し、前記第3レンズ群と前記第4レンズ群の間隔が変化するように、前記各レンズ群が光軸方向へ移動され、
以下の条件式(3)を満足する
撮像装置。
(3)1.018<β5w≦4.0
但し、
β5w:広角端における第5レンズ群の横倍率
とする。
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