JP2015038884A - 車両用前照灯 - Google Patents

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Abstract

【課題】多様な配光パターンを形成するコンパクトな車両用前照灯を提供する。
【解決手段】車両用前照灯1は、青色光を受けて白色光を出射する蛍光体342が担持された蛍光体パネル34を有する光源モジュール30と、蛍光体パネル34から出射された白色光を車両前方へ投影する投影レンズ40と、制御部7とを備える。光源モジュール30は、2つのレーザー装置32と、2つのレーザー装置32から出射された光を反射させる二次元的に傾倒可能な2つのMEMSミラー33とを有する。制御部7は、一方のレーザー装置32から出射されて一方のMEMSミラー33で反射された光を第1の走査パターンで蛍光体パネル34上に走査させる第1の走査制御と、他方のレーザー装置32から出射されて他方のMEMSミラー33で反射された光を第2の走査パターンで蛍光体パネル34上に走査させる第2の走査制御とを行う。
【選択図】図1

Description

本発明は、車両用前照灯に関する。
近年、配光パターンを変更可能な可変配光型の車両用前照灯として、様々な構成のものが提案されている。
例えば、特許文献1に記載の車両用前照灯は、異なる形状のパターン形成エッジを有する複数の遮光板を切り替えて使用することにより、各遮光板のエッジ形状に対応した複数の配光パターンを形成可能としている。
ところが、この車両用前照灯では、所望の配光パターンの数だけ遮光板を設けなくてはならないために、変更可能な配光パターン数が必然的に限られてしまう。
これに対し、特許文献2に記載の車両用前照灯では、マトリクス状に配列された多数の発光部を選択的に点灯させ、その光を投影レンズで車両前方へ投影することにより、点灯している発光部の配列形状に応じた多様な配光パターンが形成可能となっている。
また、特許文献3に記載の車両用前照灯は、光源からの光を反射させる傾倒可能な複数のミラー素子と、その反射光を車両前方へ投影させる投影レンズとを備えており、複数のミラー素子の傾倒角度を個別にデジタル制御することにより、投影レンズへの各反射光の入射/非入射のデューティー比に応じた多様な配光パターンを形成可能としている。
特開2009−211963号公報 特開2008−10228号公報 特許第3982412号公報
しかしながら、特許文献2に記載の車両用前照灯では、発光部を多数配列させる必要から光源部分が大きくなりがちで、その出射光を投影させる投影レンズは更に大きくなるために、全体としてコンパクトに構成することが難しい。
また、特許文献3に記載の車両用前照灯では、複数のミラー素子からの各反射光の輝度制御ができないために、形成可能な配光パターンが光度分布等についての規格要件を必ずしも満足しない懸念がある。つまり、配光パターンの多様さに限界がある。
本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、多様な配光パターンを形成することのできるコンパクトな車両用前照灯の提供を目的とする。
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、車両用前照灯において、
励起光を受けて可視光を出射する蛍光体が担持された蛍光体パネルを有する光源モジュールと、
前記蛍光体パネルから出射された可視光を車両前方へ投影する投影レンズと、
制御部と、
を備え、
前記光源モジュールは、
前記励起光を出射する複数の光源と、
それぞれ二次元的に傾倒可能に構成され、前記複数の光源から出射された光を反射させる複数のミラー部材と、
を有し、
前記複数のミラー部材は、互いに離間して設けられた第1のミラー部材と第2のミラー部材とを含み、
前記複数の光源は、前記第1のミラー部材に向けて励起光を出射する第1の光源と、前記第2のミラー部材に向けて励起光を出射する第2の光源とを含み、
前記第1の光源及び前記第2の光源は、個別に励起光を出射するように構成され、
前記制御部は、
前記第1の光源から出射されて前記第1のミラー部材で反射された光を、第1の走査パターンで前記蛍光体パネル上に走査させる第1の走査制御と、
前記第2の光源から出射されて前記第2のミラー部材で反射された光を、第2の走査パターンで前記蛍光体パネル上に走査させる第2の走査制御と、
を行うことを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の車両用前照灯において、
前記制御部は、前記第1の走査パターンと前記第2の走査パターンとを同じ走査パターンとするか、前記第1の走査パターンと前記第2の走査パターンとを前記蛍光体パネル上の異なる部分に光が走査するものとするか、または、前記第1の走査制御及び前記第2の走査制御のうちの何れか一方のみを行うことを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の車両用前照灯において、
前記蛍光体パネルは、枠体に形成された複数の蛍光体担持部の各々に蛍光体が設けられて構成され、
前記第1の走査制御は、前記複数の蛍光体担持部のうち、所定のパターン形状に対応する部分の蛍光体担持部に設けられた蛍光体に光を走査させるか、または、所定のパターン形状に対応する部分の蛍光体担持部以外のものに設けられた蛍光体を含む部分に光を走査させる制御であることを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の車両用前照灯において、
前記複数の蛍光体担持部には、前記第1の走査制御により同一の発光色を発する蛍光体か、または、前記第1の走査制御により互いに異なる発光色を発する複数種類の蛍光体が配設されていることを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、請求項1又は2に記載の車両用前照灯において、
前記蛍光体パネルは、枠体に形成された一つの蛍光体担持部に蛍光体が設けられて構成されていることを特徴とする。
請求項6に記載の発明は、請求項1〜5の何れか一項に記載の車両用前照灯において、
前記投影レンズが、前記蛍光体パネルの前方に設けられた複数のマイクロレンズであることを特徴とする。
本発明によれば、複数のミラー部材の傾倒を制御して、複数の光源から出射されて複数のミラー部材で反射された光を蛍光体パネル上に走査させることで、この走査パターンに対応した形状及び光度で分布する可視光が蛍光体パネルの前面から出射され、投影レンズで車両前方へ投影される。つまり、蛍光体パネル上での走査パターンに対応した配光パターンが形成される。これにより、従来のように発光部(光源)を多数設ける必要なく、ミラー部材の傾倒を変化させることによって、配光パターンを自在に変更することができる。したがって、従来に比べてコンパクトに構成することができるとともに、多様な配光パターンを形成することができる。
車両用前照灯の概略構成を示す図である。 蛍光体パネルの(a)正面図であり、(b)断面図である。 車両用前照灯の制御構成を示すブロック図である。 可変配光ユニットの変形例の概略構成を示す図である。 車両用前照灯の変形例の概略構成を示す図である。 蛍光体パネルの変形例の(a)正面図であり、(b)断面図である。 蛍光体パネルの他の変形例の(a)正面図であり、(b)断面図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。
<車両用前照灯の構成>
図1は、本実施形態における車両用前照灯1の概略構成を示す図である。
車両用前照灯1は、車両前方に形成する配光パターンを変更可能な可変配光型のものであり、図1に示すように、互いに隣接して設けられた固定配光ユニット2と可変配光ユニット3とを備えている。
このうち、固定配光ユニット2は、車両用前照灯1が形成可能な複数の配光パターンにおいて共通する部分(例えば、ロービーム/ハイビームを切り替える場合での水平線より下方の路面照射部分;以下、パターン共通部分という)を形成するものである。この固定配光ユニット2は、車両前方の所定範囲を照射可能であればよく、プロジェクト型やリフレクタ型等の従来より公知の車両用灯具によって構成できるため、その詳細な説明は省略する。
一方、可変配光ユニット3は、車両用前照灯1が形成可能な複数の配光パターンにおいて変化する部分、つまり、各配光パターンのうち固定配光ユニット2が形成するパターン共通部分以外の部分(以下、パターン変化部分という)を形成するものである。この可変配光ユニット3は、光源モジュール30と投影レンズ40とを備えており、光源モジュール30から出射された光が投影レンズ40によって車両前方へ投影されるように構成されている。
光源モジュール30は、平面視方形状に形成された金属製の筐体31によって内部が密封された状態に構成されている。筐体31には、2つのレーザー装置32,32と、2つのMEMS(Micro Electro Mechanical Systems)ミラー33,33とが内部に収容されるとともに、蛍光体パネル34が前面の一部として構成されている。
このうち、レーザー装置32,32は、所定波長のレーザー光を出射するものであって、本願発明に係る光源である。このレーザー装置32,32は、筐体31内の後部に設けられ、筐体31の両側面へ向けて個別にレーザー光を出射するように構成されている。レーザー装置32,32が出射するレーザー光は、本実施形態においては、青色光となっている。また、レーザー装置32,32の後方にあたる筐体31の後面には、冷却フィン31aが形成されており、主にレーザー装置32,32による発熱が冷却されるようになっている。
MEMSミラー33,33は、本願発明に係るミラー部材であり、レーザー装置32,32から出射されたレーザー光を反射させるものである。このMEMSミラー33,33は、レーザー装置32,32の光軸上に位置するように筐体31の両側面に配設されており、レーザー装置32,32と個別に対をなしている。また、MEMSミラー33,33は、二次元的に傾倒可能に構成されており、レーザー装置32,32から出射されたレーザー光の反射方向を自在に変えられるようになっている。このようなMEMSミラー33,33としては、例えば、特開2005−128147号公報や特許第4092283号公報等に記載の公知のものを適用することができる。
図2(a)は、筐体31の内部から見た蛍光体パネル34の正面図であり、(b)は断面図である。
これらの図に示すように、蛍光体パネル34は、ガラス製又はシリコン製の枠体341に蛍光体342が担持された構成となっている。より詳しくは、枠体341には、厚さ方向に貫通する複数の孔部341aがマトリクス状に形成されており、この孔部341aに蛍光体342が充填されている。蛍光体342は、レーザー装置32,32から出射された青色光を受けることで励起されてこの青色光と補色の関係にある黄色光を発するような蛍光材料である。そのため、この蛍光体342からは青色光と黄色光とが混色して白色光が得られる。なお、特に限定はされないが、蛍光体342が充填される孔部341aの大きさは、上下方向が80μm以下、左右方向が100μm以下となっている。また、隣接する2つの孔部341a,341aを仕切る枠体341の厚さは50μm以下となっている。
続いて、車両用前照灯1の制御構成について説明する。
図3は、車両用前照灯1の制御構成を示すブロック図である。
この図に示すように、車両用前照灯1は、上述の固定配光ユニット2及び可変配光ユニット3に加え、前方センサ4と、記憶部5と、通信部6と、制御部7とを備えている。
前方センサ4は、車両前方をセンシングして周辺情報を入手する。ここでいう周辺情報とは、歩行者,自転車,対向車,先行車及び障害物等の存在や路面状況のことである。このような前方センサ4としては、カメラ,レーダー,音響センサなどの公知のセンサを用いることができる。
記憶部5は、交通信号や外部照明,道路標識等の位置情報のほか、道路に関する2次元及び3次元の幾何情報を含む地図情報を記憶している。
通信部6は、車両外部との通信により自車位置情報や時刻,天候等の環境情報を入手する。
なお、これら記憶部5及び通信部6に係る各種情報は、車両に設けられた機器から入手することとしてもよい。
制御部7は、上記各部と接続されるとともに、演算処理部71と駆動制御部72とを備えている。
このうち、演算処理部71は、前方センサ4,記憶部5及び通信部6から各種情報を受信して、形成すべき最適な配光パターンを決定する。そして、この配光パターンの形状や光度分布についての配光パターン情報を駆動制御部72へ出力する。このとき、各部からの各種情報は逐次更新され、配光パターンの決定及び配光パターン情報の出力は所定の時間間隔で繰り返し行われる。
一方、駆動制御部72は、固定配光ユニット2の点灯制御を行うほか、演算処理部71から入力された配光パターン情報に基づいてレーザー装置32,32及びMEMSミラー33,33を制御する。具体的には、駆動制御部72は、レーザー装置32,32から出射されるレーザー光の点灯強度及び点灯時間を制御するとともに、MEMSミラー33,33の傾倒角度及び傾倒方向を制御する。
<配光パターンの形成プロセス>
続いて、車両用前照灯1における配光パターンの形成プロセスについて説明する。
まず、上述のように、演算処理部71が各種情報に基づいて最適な配光パターンを決定すると、駆動制御部72は、この配光パターンについての配光パターン情報に基づいてレーザー装置32,32及びMEMSミラー33,33を制御する。また、駆動制御部72は、固定配光ユニット2が点灯していない場合にはこれを点灯させ、配光パターンのうちのパターン共通部分を形成させる。
そして、駆動制御部72は、レーザー装置32,32及びMEMSミラー33,33を制御して、レーザー装置32,32から出射されてMEMSミラー33,33で反射された光を、形成すべきパターン変化部分に対応した所定の走査パターンで蛍光体パネル34上に走査させる。ここで「走査パターン」とは、光度の変化を含む走査軌跡のことである。
なお、2組のレーザー装置32及びMEMSミラー33には、いずれも同じ走査パターンで光を走査させてもよいし、それぞれ異なる部分の走査を担当させてもよい。また、このときの走査態様としては、パターン変化部分の形状をなぞるように光を走査させる、いわゆるベクトルスキャンであってもよいし、パターン変化部分外となる部分も含めて蛍光体パネル34全面に光を走査させる、いわゆるラスタースキャンであってもよい。或いは両方を組み合わせたものでもよい。但し、パターン変化部分内の特定箇所だけを強く照射したい場合には、ベクトルスキャンの方が効率的である。
蛍光体パネル34上に光を走査させると、光が走査された部分の蛍光体342がこの光(青色光)により励起されて黄色光を発し、これら青色光と黄色光とが混色して白色光が出射される。こうして、走査パターンに対応した形状及び光度で分布する可視光が蛍光体パネル34から出射され、投影レンズ40によって車両前方へ投影されることで、走査パターンに対応したパターン変化部分が形成される。そして、このパターン変化部分と、固定配光ユニット2によって形成されたパターン共通部分とが同時に形成されて、全体として所望の配光パターンが形成される。
<作用・効果>
以上の車両用前照灯1によれば、レーザー装置32,32の点灯強度及びMEMSミラー33,33の傾倒を制御して、レーザー装置32,32から出射されてMEMSミラー33,33で反射された光を所定の走査パターンで蛍光体パネル34上に走査させることで、この走査パターンに対応した形状及び光度で分布する可視光が蛍光体パネル34から出射され、投影レンズ40で車両前方へ投影される。つまり、蛍光体パネル34上での走査パターンに対応したパターン変化部分(配光パターン)が形成される。これにより、従来のように発光部(光源)を多数設ける必要なく、レーザー装置32,32の点灯強度及びMEMSミラー33,33の傾倒を変化させるだけで、配光パターンを自在に変更することができる。したがって、従来に比べてコンパクトに構成することができるとともに、歩行者や対向車等の有無,或いは天候や路面状況等といった様々な走行条件に応じた多様な配光パターンを形成することができる。
また、2組のレーザー装置32及びMEMSミラー33を備えているので、形成可能な配光パターンの自由度が増すとともに、何れか1組に異常が発生した場合でも残りの1組にパターン変化部分を形成させて安全な車両走行を維持させることができる。
また、必要な照明領域だけに光を照射させて配光パターンを形成できるので、全照明領域に光を照射しつつ配光パターンに応じて遮光板で部分的に遮光するものに比べて、レーザー装置32,32(光源)の電力消費を抑えることができる。
また、MEMSミラー33,33以外に可動部分を持たないので、例えば遮光板を切り替えて使用する可変配光型のものに比べて耐久性に優れる。
また、光源モジュール30が密閉されているので、レーザー装置32,32からのレーザー光を外部に漏らすことがなく安全である。
<変形例>
なお、本発明は上記実施形態に限定して解釈されるべきではなく、適宜変更・改良が可能であることはもちろんである。
例えば、上記実施形態では、光源としてレーザー装置32,32を用いているが、図4に示すように、光源として発光ダイオード32A,32Aを用いてもよい。但し、発光ダイオード32Aは、レーザー装置32と異なりランバーシャンの照射特性を有するため、発光ダイオード32Aを用いる場合には、当該発光ダイオード32Aから出射された光をMEMSミラー33へ向かう方向に収束させるコリメータレンズ35を設けた方がよい。
また、上記実施形態では、可変配光ユニット3とは別体の固定配光ユニット2を設けているが、このような固定配光ユニット2に代えて、図5に示すように、可変配光ユニット3と一体的に構成された固定配光ユニット2Aを設けてもよい。この固定配光ユニット2Aは、蛍光体パネル34側部の筐体31前面に設けられ、可変配光ユニット3の投影レンズ40を共用している。なお、この場合には、筐体31に固定配光ユニット2A用の冷却フィン31bを設けることが好ましい。
また、固定配光ユニット2を設けずに、パターン共通部分を含む全ての配光パターンを可変配光ユニット3だけで形成してもよい。但し、このときには、2組のレーザー装置32及びMEMSミラー33のうち何れか1組に異常が発生した場合に、残りの1組でパターン共通部分を形成させることとし、とりあえず車両走行に支障をきたさないようにすることが安全上好ましい。
また、蛍光体パネル34は、図6に示すように、各孔部341aが枠体341の前方へ貫通していないものとしてもよいし、図7に示すように、図6の蛍光体パネル34において隣接する孔部341a間の仕切りを取り除き、光源モジュール30の内部に大きく開口する凹部341bを形成したものとしてもよい。
また、光学設計意図によっては、各孔部341aに対応させて複数のマイクロレンズが配列されたマイクロレンズアレイ(何れも図示せず)を蛍光体パネル34の出射面側に設けてもよい。ここで、図6,7に示すように、孔部341a又は凹部341bを枠体341の前方へ貫通させていない場合には、このマイクロレンズアレイを枠体341と一体的に構成してもよい。
また、レーザー装置32,32が青色光を出射し、蛍光体パネル34が当該青色光により黄色光を発する蛍光体342を有することとしたが、これに限定されず白色光が得られる構成であればよい。例えば、レーザー装置32,32が紫外光を出射し、蛍光体パネル34が赤色(R),緑色(G),青色(B)の各色光を発する3種類の蛍光体を有することとしてもよい。この場合には、例えばトリプレット配列やクアッド配列によって、3種類の蛍光体が充填された3つの孔部341aを順番に配列させればよい。このようにすれば、紫外光で励起されたRGBの各色光を混色させることで、白色光以外にも多彩な色の光を出射させることができ、配光パターンの多様性を更に向上させることができる。
また、レーザー装置32及びMEMSミラー33は、2組に限定されず、例えば筐体31の上下左右の各面に合計4組設けてもよいし、更に、筐体31の断面を多角形にすることで、レーザー装置32とMEMSミラー33の組合せの数を筐体31断面の多角形状に合せた複数組とすることもできる。
また、ミラー部材としてMEMSミラー33を用いることとしたが、レーザー装置32からのレーザー光を蛍光体パネル34上に走査可能であれば、例えばポリゴンミラーでもよい。
また、地図情報を記憶する記憶部5を設けずに、通信部6が車両外部との通信により地図情報を入手することとしてもよい。
1 車両用前照灯
7 制御部
30 光源モジュール
32 レーザー装置(光源)
32A 発光ダイオード(光源)
33 MEMSミラー(ミラー部材)
34 蛍光体パネル
35 コリメータレンズ(光学素子)
40 投影レンズ
71 演算処理部
72 駆動制御部
342 蛍光体

Claims (6)

  1. 励起光を受けて可視光を出射する蛍光体が担持された蛍光体パネルを有する光源モジュールと、
    前記蛍光体パネルから出射された可視光を車両前方へ投影する投影レンズと、
    制御部と、
    を備え、
    前記光源モジュールは、
    前記励起光を出射する複数の光源と、
    それぞれ二次元的に傾倒可能に構成され、前記複数の光源から出射された光を反射させる複数のミラー部材と、
    を有し、
    前記複数のミラー部材は、互いに離間して設けられた第1のミラー部材と第2のミラー部材とを含み、
    前記複数の光源は、前記第1のミラー部材に向けて励起光を出射する第1の光源と、前記第2のミラー部材に向けて励起光を出射する第2の光源とを含み、
    前記第1の光源及び前記第2の光源は、個別に励起光を出射するように構成され、
    前記制御部は、
    前記第1の光源から出射されて前記第1のミラー部材で反射された光を、第1の走査パターンで前記蛍光体パネル上に走査させる第1の走査制御と、
    前記第2の光源から出射されて前記第2のミラー部材で反射された光を、第2の走査パターンで前記蛍光体パネル上に走査させる第2の走査制御と、
    を行うことを特徴とする車両用前照灯。
  2. 前記制御部は、前記第1の走査パターンと前記第2の走査パターンとを同じ走査パターンとするか、前記第1の走査パターンと前記第2の走査パターンとを前記蛍光体パネル上の異なる部分に光が走査するものとするか、または、前記第1の走査制御及び前記第2の走査制御のうちの何れか一方のみを行うことを特徴とする請求項1に記載の車両用前照灯。
  3. 前記蛍光体パネルは、枠体に形成された複数の蛍光体担持部の各々に蛍光体が設けられて構成され、
    前記第1の走査制御は、前記複数の蛍光体担持部のうち、所定のパターン形状に対応する部分の蛍光体担持部に設けられた蛍光体に光を走査させるか、または、所定のパターン形状に対応する部分の蛍光体担持部以外のものに設けられた蛍光体を含む部分に光を走査させる制御であることを特徴とする請求項1又は2に記載の車両用前照灯。
  4. 前記複数の蛍光体担持部には、前記第1の走査制御により同一の発光色を発する蛍光体か、または、前記第1の走査制御により互いに異なる発光色を発する複数種類の蛍光体が配設されていることを特徴とする請求項3に記載の車両用前照灯。
  5. 前記蛍光体パネルは、枠体に形成された一つの蛍光体担持部に蛍光体が設けられて構成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の車両用前照灯。
  6. 前記投影レンズが、前記蛍光体パネルの前方に設けられた複数のマイクロレンズであることを特徴とする請求項1〜5の何れか一項に記載の車両用前照灯。
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