JP2015023822A - ウィルス検査方法、ウィルス検査装置およびウェルプレート - Google Patents

ウィルス検査方法、ウィルス検査装置およびウェルプレート Download PDF

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Abstract

【課題】 低濃度のウィルスであっても精度よく測定が可能であり、再現性にも優れるウィルス検査方法等を提供する。【解決手段】 所定回数のPCR反応が完了すると、光源15から所定波長の光を照射する。光源が照射されたウェル5は、蛍光が発生するウェルと蛍光を生じないウェルとに分けられる。蛍光発光ウェル6aは、核酸抽出液をウェル5内に分注した際に、核酸が存在したウェルである。一つの核酸がウェル5内に存在すると、PCR反応によって、核酸が増加する。したがって、この反応が進むことで、蛍光が増幅する。解析部は、測定対象のウィルスによる蛍光発光ウェル6aまたは蛍光非発光ウェル6bのウェルの数をカウントし、当初核酸が存在したウェルの数を算出する。【選択図】図8

Description

本発明は、例えば肝炎ウィルスなどのウィルス遺伝子を精度よく定量化することが可能なウィルス検査方法およびウィルス検査装置、およびこれに用いられるウェルプレートに関するものである。
PCR(Polymerase Chain Reaction)法は、ごく微量のDNAから目的とするDNA領域を短時間で増幅する方法として知られている。その原理は、2本鎖DNA上の2つの既知配列を利用して、互いの合成方向が向かい合うような2つのプライマーDNAを設計する。これらのプライマーに挟まれた領域のDNAが合成されると、それが次のサイクルではこれを鋳型として用いてDNAを増幅する。このような反応を繰り返すことで、DNA鎖を幾何級数的に増幅することができる。
このようなPCR法を用いることで、血清中のウィルス診断を行うことが可能である。ここで、ウィルスとは、カプシドというたんぱく質と通常DNAまたはRNAのいずれかの核酸から構成され、細胞質を持たない単独では増殖できないものである。例えば、HBV(B型肝炎ウィルス)の検査では血清の中にどれくらいのHBVが存在するかのある程度の濃度を測定することができる。血清の中にどれくらいのHBVが存在するかの濃度を測定するためには、HBVのウィルスのDNAに蛍光のついたプライマーを付けて、PCR法によってDNAを増幅して蛍光強度の増減を測定する方法が用いられる。同様の方法により、HCVウィルス中のRNAも測定できる。
この方法は、まず、血清からウィルスを溶解および抽出し、その中からHVBのDNAを取り出す。次に、HBV中の特定のDNAを増幅する。このためにはHBV−DNAに合うプライマー設計をしてHBV−DNAを増幅する。特にHBV−DNAの濃度が薄い場合にはこれを増やさないと計測することができない。この時にプライマーに特定の蛍光を付与して、この蛍光強度がHBV−DNAの増加に比例して増加、又は減衰することにより、HBV−DNAの濃度推定が可能となる。HBV−DNAの増加はPCR法によるが、理論的には1回で2倍になる。HBV−DNAに適当なプライマーを設計すると、PCRを40回ほど行えば蛍光が増幅又は減衰するのでHBV−DNAを検出できる蛍光強度になる。
図10は、従来のPCR法によるPCRサイクルと蛍光強度との関係を示す概念図である。例えば、PCRサイクルに応じて、蛍光が増幅する蛍光増加型の指示薬を用いた場合、図10に示すように、PCRサイクルの増加に従い、蛍光強度が増幅する。
ここで、図10のL〜Pは、検体中のウィルスの核酸のコピー数の違いによるものであり、検体中のウィルス中の核酸のコピー数は、L>N>O>Pである。ここで、コピー数とはDNA、RNAなどの核酸の数を表す。本願においては、一部の記載において、簡単のためウィルスのコピー数と記載した部分もあるが、これはウィルスの核酸のコピー数と同義である。図示したように、1ml当たりに、当初存在したウィルスのコピー数によって、PCRサイクルによる蛍光増加傾向が異なる。例えば、コピー数の比較的多い場合には、L線のように、少ないPCRサイクルでも蛍光の増幅が確認され、例えば40サイクル後には、ある程度の蛍光強度まで増幅する。一方、コピー数の少ない場合には、P線のように、ある程度のPCRサイクルを経過しないと蛍光の増幅が確認されない。
このように、あらかじめコピー数の明らかな標準溶液等を用いて、例えば40サイクル後の蛍光強度を測定しておくことで、検体中のDNAも標準溶液と同様の割合で増幅されていると考えられることから、標準溶液の結果を基に、当初の検体中のウィルスのコピー数を推定することができる。
このように、PCRサイクル数と蛍光強度との関係から、コピー数を予測する方法としては、核酸プローブを標的核酸にハイブリダイズさせ、ハイブリダイゼーション前後における蛍光色素の発光の変化量を測定する方法がある(特許文献1)。
特開2002−191372号公報
しかし、従来の方法は、蛍光強度の測定ばらつきなどの問題により、特に、低コピー数での測定精度が十分ではなかった。例えば、現在実際に実用化されている装置では、コピー数の測定下限は125コピー/ml程度であり、これより低いものは検出および定量化が困難であった。しかし、例えば、肝炎患者の早期発見や早期治療開始のためには、希薄なウィルス中の核酸濃度を精度よく検出する方法が要求されている。
また、PCRサイクルと蛍光強度の関係を図10のように求める場合、PCRサイクルに対する蛍光増幅の再現性は必ずしも良くない。このため、例えば、コピー数が1000コピー/mlの場合と、10000コピー/mlの場合は区別できたとしても、1000コピー/mlの場合と1500コピー/mlの場合とを精度よく識別することは困難であった。
本発明は、このような問題に鑑みてなされたもので、低濃度のウィルスを処理して取り出した核酸を含む核酸抽出液であっても精度よく測定が可能であり、再現性にも優れるウィルス検査方法等を提供することを目的とする。
前述した目的を達するために第1の発明は、ウィルス検査方法であって、内面が親水性の複数のウェルを有するウェルプレートを用い、前記ウェルに核酸抽出液を充填し、前記ウェルを封じた状態で、所定回数のPCR反応を行い、蛍光が発生した前記ウェルの数または蛍光が消失した前記ウェルの数をカウントし、前記ウェルの総容量から検体液所定量当たりのウィルスのコピー数を把握することを特徴とするウィルス検査方法である。
このように、一つのウェルにウィルスから取り出した核酸抽出液の核酸が入るようにして、PCR法による蛍光増幅または減衰によって、蛍光が発生したウェルの数、または消失したウェルの数をカウントすることで、精度よくウィルス中の核酸のコピー数を定量化することができる。すなわち、従来のように、一つのウェル内の蛍光強度による定量化ではないため、蛍光強度のばらつきの影響等を受けることがない。このため、理論的には、コピー数が1コピー/mlであっても、ウィルスのコピー数を定量化することができる。
なお、親水性を有するとは、ウェルの内面に対して、プラズマ処理などの親水性処理を施す場合のほか、素材自体が親水性を有する場合も含む。少なくとも、ウェルプレートの表面(ウェル除く)に対して、ウェルの内面の親水性が高ければよい。
前記ウェルプレートの表面は疎水性であり、前記ウェルプレートの一方の面を前記核酸抽出液で濡らすことで、前記核酸抽出液を前記ウェル内に引き込ませ、余剰の前記核酸抽出液を前記ウェルプレート上から除去した後、前記ウェルプレートの両面を蓋部材で覆うことで、前記ウェル内に前記核酸抽出液を封入することが望ましい。
このように、ウェル内に核酸抽出液を引き込ませた後に、その両面を封じることで、微小なウェルに対しても確実に核酸抽出液を充填することができ、エア等の巻き込みを防止することができる。
前記ウェルプレートには、同一サイズの複数の前記ウェルからなるウェル群が複数設けられ、複数の前記ウェル群同士は、互いに前記ウェルのサイズが異なり、前記ウェル群ごとに、検体液所定量当たりのウィルスのコピー数をカウントすることができる。
このように、一枚のウェルプレート上あるいは複数のウェルプレート上に、互いにサイズの異なるウェルからなる複数のウェル群を形成することで、ウィルス濃度の低い検体から高い検体まで測定範囲を広げると同時に精度よく検出して定量化することができる。
詳細は後述するが、例えば、全体のウェルの容量が1mlとなるウェルプレートを用いた場合、ウェルのコピー数が1コピー/ml(この場合、蛍光発生(消失)ウェル数が一つとなる)から定量化することができる。しかし、このウェルプレート用いてコピー数を100万コピー/mlまで定量化するためには、100万個以上のウェル数が必要となる。このため、ウェルプレートの製造コスト増や、ウェルプレートの大型化を招く。一方、全体のウェルの容量が0.01mlとなるウェルプレートであれば、コピー数の測定下限は100コピー/mlとなるが、ウェル数を1万個以上とすれば100万コピー/mlまで定量化することができる。
このように、ウィルスの核酸濃度に応じた測定範囲に応じて、適切なウェルのサイズおよび数量が存在する。したがって、1枚のウェルプレート上に、サイズの異なる複数のウェル群を設けることで、広範囲のウィルス濃度を1枚のウェルプレートで測定が可能となり、ウェルプレートを小型化することができる。
前記ウェルのサイズが異なる複数のウェル群が互いに異なるウェルプレート上に設けられ、異なる前記ウェルプレートの前記ウェル群ごとに、検体液所定量当たりのウィルスのコピー数をカウントすることができる。
それぞれ異なる前記ウェル群を有する複数の前記ウェルプレートを同時に使用して、前記ウェル群ごとに、検体液所定量当たりのウィルスのコピー数をカウントすることができる。
異なるサイズのウェル群を有する複数のウェルプレートを用いても、ウィルス濃度の低い検体から高い検体まで精度よく検出して定量化することができる。この場合、複数のウェルプレートを一度に装置に設置して、同時にPCR反応を行って解析してもよく、別々のタイミングでPCR反応を行ってそれぞれ解析してもよい。すなわち、一回のウィルス検査で同時に複数枚のサイズの異なるウェル群を有するウェルプレートを用いてもよく、それぞれのウェルプレートを複数回の検査に分けてもよい。なお、一度に、複数枚のサイズの異なるウェル群を有するウェルプレートを用いた方が、効率が良いため望ましい。
前記核酸抽出液は内部標準を含有し、前記内部標準の蛍光の発生した前記ウェルの数または消失した前記ウェルの数をカウントして、所定数以上の前記ウェルがカウントされた場合に、PCR反応が有効であると判断することが望ましい。
このようにすることで、PCR反応の有効性を判断することができる。このため、例えば機器や溶液の配合などにトラブルが生じたような場合に、誤った判断をすることを防止することができる。
第2の発明は、ウィルス検査装置であって、内面が親水性を有する複数のウェルを有するウェルプレートを用い、前記ウェルプレートが載置され、前記ウェルプレートの温度を制御可能な温度調節器と、前記ウェルに光を照射する光源と、前記ウェル内の蛍光を検知する検知部と、前記検知部で検知された、蛍光が発生した前記ウェルの数または蛍光が消失した前記ウェルの数をカウントする解析部と、を具備し、前記温度調節器は、前記ウェル内の核酸抽出液に対して所定回数のPCR反応を行い、前記解析部は、前記ウェルに光源を照射した際に、前記検知部で検知された蛍光発生ウェル数または蛍光消失ウェル数と前記ウェルの総容量とから、検体液所定量当たりのウィルスのコピー数を算出することを特徴とするウィルス検査装置である。
本装置を用いれば、前述したように、低濃度から高濃度のウィルス濃度まで精度よく定量化することができる。特に、低濃度のウィルス濃度の場合には、従来方式の蛍光強度を測定する検査方法では測定できないことから、本発明は特に重要である。また、本発明では、孔径の小さな多数のウェルにてPCR反応を行うので、個々のウェル内の液の容量が少ないことから、例えば40回のPCRを行う場合でも、PCRサイクルにおける昇降温に必要な時間が短くなり、検査時間の短縮にも効果があり、装置も小型化できる。
第3の発明は、ウィルス検査に用いられるウェルプレートであって、ウェルの内面が親水性の複数のウェルを有し、前記ウェルを除く表面は疎水性であり、前記ウェルプレートには、同一サイズの複数の前記ウェルからなるウェル群が少なくとも一つ設けられることを特徴とするウェルプレートである。また、ウィルス検査に用いられるウェルプレートであって、ウェルの内面が親水処理を施された複数のウェルを有し、前記ウェルを除く表面は疎水性であり、前記ウェルプレートには、同一サイズの複数の前記ウェルからなるウェル群が複数設けられ、前記ウェル群同士の前記ウェルのサイズが異なるウェル群が同一のウェルプレートに形成されていることを特徴とするウェルプレートである。
第3の発明によれば、広範囲なウィルス濃度の検体を、複数のウェルプレートまたは、相互に大きさの異なる複数のウェル群が一枚のウェルプレート上あるウェルプレートを用いて、ウェルプレート中の検体のDNAのコピー数を定量化することができる。
本発明によれば、低濃度のウィルスであっても精度よく測定が可能であり、再現性にも優れるウィルス検査方法等を提供することができる。
ウェルプレート3を示す図。 (a)〜(c)は、ウェルプレート3の各ウェル5に核酸抽出液を充填する工程を示す図。 (a)〜(c)は、ウェルプレート3の各ウェル5に核酸抽出液を充填する工程を示す図。 ピペット23の先端に塗布ジグ25の嵌合状態を示す断面図。 塗布ジグ25が取り付けられたピペット23によって、核酸抽出液をウェル5に充填する状態を示す図。 ウィルス検査装置1を示す図。 ウィルス検査装置1を示す図。 (a)は、内部標準による蛍光発光ウェル8aと蛍光非発光ウェル8bを示す図、(b)はウィルスによる蛍光発光ウェル6aと蛍光非発光ウェル6bを示す図。 相互に異なるウェルサイズの複数のウェル群からなるウェルプレート3aを示す図。 従来のPCRサイクルと蛍光強度の変化を示す概念図。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態について説明する。なお、以下の説明では、蛍光増加型のPCRについて説明する。
まず、血清からウィルスを溶解し核酸を抽出する。核酸の抽出には、例えば磁性粒子が用いられる。磁性粒子と核酸とを十分に反応させた後、磁石を用いて磁性粒子を回収する。回収した磁性粒子を洗浄した後、磁性粒子と核酸とを分離させるバッファー液に溶解して核酸を回収する。
次に、得られた核酸抽出溶液に、一定濃度の内部標準およびPCR試薬(ヘアピンプライマおよび蛍光指示薬等)を添加する。内部標準は、例えば、PUC18プラスミドであり、PCR反応によって増幅するものである。また、蛍光指示薬としては、例えば蛍光増加型指示薬を用いる。ここで、核酸抽出溶液のDNAを蛍光増加型指示薬で検出する場合は、内部標準も蛍光増加型指示薬を用いる。蛍光波長としては、450nm以下では、プラスチックの自家発光の影響が大きくなるため、500nm以上の蛍光であることが望ましい。尚、蛍光増加型指示薬に変えて、蛍光減衰型指示薬を用いることもでき、この場合は、核酸抽出溶液のDNAを蛍光減衰型指示薬で検出する。
次に、ウェルプレート上に検体(核酸抽出溶液)を塗布する。図1は、ウェルプレート3を示す図である。ウェルプレート3には、複数のウェル5が設けられる。ウェルプレート3は、樹脂製、ガラス製または金属製である。ウェルプレート3は、材質に応じて製造方法が異なるが、インジェクション、エッチング、プレス、レーザ加工、印刷加工など、公知のいずれかの方法で製造することができる。
図2(a)は、ウェルプレート3の部分断面図である。図2(a)に示すように、ウェル5は、ウェルプレート3の厚み方向に貫通する。ウェル5の内面には、親水処理7が施される。親水処理7としては、例えば、樹脂の表面改質を行う方法がある。表面改質の方法としては、UV照射、コロナ放電、プラズマ処理、尿素処理などの表面改質方法が知られており、これらの方法を用いることができる。
なお、ウェルプレート3がガラス製である場合には、ガラス自体の親水性によって、ウェル5の内面は親水性であるため親水処理は不要である。また、ウェルプレート3の両面(ウェル5の内面を除く表面)は、疎水処理が施される。すなわち、ウェル5の内面は、ウェルプレート3の両面よりも高い親水性を有する。
次に、図2(b)に示すように、ウェルプレート3の一方の面に核酸抽出液9を塗布する。なお、図示した塗布方法以外の方法で、核酸抽出液9でウェルプレート3の一方の面を濡らしてもよい。この際、核酸抽出液9には、一定濃度の核酸11を含有する。前述したように、ウェル5の内面は親水性であるため、核酸抽出液9は、ウェル5内に引き込まれる(図中矢印A)。
このようにすることで、図2(c)に示すように、各ウェル5の内部に一定量の核酸抽出液9が分注される。この際、その濃度に応じて、一部のウェル5の内部には、核酸11が入り込む。なお、全ての核酸抽出液9(核酸11を含む)がウェル5内に引き込まれる必要はない。
次に、図3(a)に示すように、ウェル5に入らなかった、ウェルプレート3上の余剰の核酸抽出液9を除去する。この際、ウェルプレート3の表面が疎水性であるため、核酸抽出液9の除去が容易である。
また、この核酸抽出液9のウェル内への充填と、ウェルの外表面の余剰の核酸抽出液の除去は、図4に示すようなピペット23および塗布ジグ25を用いることもできる。塗布ジグ25は、ピペット23の先端に嵌合させて用いられる。塗布ジグ25の先端には、ピペット23と連通する孔27が設けられる。したがって、ピペット23に核酸抽出液9を吸引させた状態で、塗布ジグ25が嵌合させられると、塗布ジグ25の先端から核酸抽出液9を吐出することができる。なお、孔27は、先端に行くにつれて拡径される。
図5に示すように、ピペット23に塗布ジグ25を嵌合させた状態で、ウェルプレート3から数十μm離間して所定方向に水平方向に掃引することで連続してウェル5への核酸抽出液の分注を行うことができる。この際に、塗布ジグ25の先端における孔27の面積を、ウェルプレート上のウェル5を所定数カバーするような大きさに設定することができれば、ウェル5への核酸抽出液9の塗布を効率的におこなうことができる。
また、ウェル5に入らなかった余剰の核酸抽出液9の除去は、ブレードをウェルプレート3の上面を掃引することで、除去することができる。ここで、ブレードによる塗布液の除去は、ブレードによる塗布工程に設けても良いが、塗布ジグ25の外周部に核酸抽出液9の塗布幅に合わせたブレードを設けて、核酸抽出液9の塗布と余剰な核酸抽出液9の除去を同時に行うこともできる。
ウェルプレート3上の余剰の核酸抽出液9を除去した後、図3(b)に示すように、その一方の面に蓋部材13aを設ける。また、図3(c)に示すように、ウェルプレート3を裏返し、他方の面に蓋部材13bを設ける。このようにすることで、ウェル5内に核酸抽出液9が封入される。ここで、反転後のウェルからはみ出した核酸抽出液9を掃引する場合には、前記のようにウェルプレートの上面をブレードで掃引することが望ましい。
このように、相互に異なる孔径のウェル群を有する複数のウェルプレート3に対して、これらのそれぞれのウェルに上記の方法により、核酸抽出液9を注入することができる。
尚、ウェルプレート3へ蓋部材を設ける方法としては、上記の他、ウェルプレート3に核酸抽出液を注入後、ウェルプレート3の下面を蓋部材表面に設けた疎水テープで塞ぎ、その結果、ウェルプレート3の上面に押し出された核酸抽出液9をブレードで掃引除去後、上部に蓋部材を貼り付けることもできる。
次に、核酸抽出液が分注されたウェルプレート3を温度調節器上に載置する。図6は、ウィルス検査装置1を示す概略図である。温度調節器19上には、検体が入れられた複数のウェルプレート3が載置される。なお、場合により、外部標準としての、異なる濃度の濃度既知のウィルスの核酸から分注された検体液をウェルに注入したウェルプレート3も同時に載置されることもあるが、本発明の方法においては、検出感度に優れるので、通常、外部標準は使用されない。ウェルプレート3の上部には、加圧部20が配置される。また、ウェルプレート3が載置された温度調節器19の上方に、光源15、カメラ17a、17bが配置される。
加圧部20は、例えば100℃に加熱される。また、加圧部20は、ウェルプレート3を加圧するかウェルプレート3に内力(内圧力)を発生させる。例えば、各ウェル5に対して、1〜1.5kg/cm程度で加圧するか内力(内圧力)を発生させる構造とする。内力(内圧力)を発生させる方法の場合は、ウェルプレートの上下に剛性の高いガラスなどの板部材をおいて板部材の上下からウェルプレートを挟み込む構造などが考えられる。このため、いずれの場合にも、蓋部材13a、13bは、ウェルプレート3の本体に押し付けられる。このようにすることで、PCR反応の際に、隣接するウェル5同士の間で、核酸抽出液9が混ざり合うことがない。
この状態で、温度調節器19によって、所定の温度サイクルで各ウェル5内の核酸抽出液9の温度を変化させる、例えば、核酸が増幅する温度(55℃〜95℃)に順次温度制御され、PCR反応がおこなわれる。以上により、核酸を増幅させることができる。
所定回数のPCR反応が完了すると、図7に示すように、加圧部20を取り除き、光源15から所定波長の光を照射する。光源15には、例えばハロゲンランプを用いるが、蛍光を励起できる程度の強度があれば良く、光源はハロゲンランプに限定されず、レーザも用いることができる。ここで、光源にレーザを用いる場合は、内部標準励起用レーザと、検体液の蛍光励起用レーザは使用するレーザの波長が異なる。光源15は、図示を省略したミラー等を用いて、ウェルプレート3の全面(全てのウェル5)に光源を照射する。なお、光源15側の蓋部材13a(13b)は、光源から照射された光および蛍光を透過する透明な光透過性に優れるポリカーボネイトなどの非結晶性樹脂で構成することで、蓋部材13a(13b)を閉じた状態で測定が可能である。また、光源15とは反対側の蓋部材13b(13a)のウェル5との対向面に反射膜を形成することで、漏光を防ぎ、上方から効率よく蛍光を測定可能となる。
ここで、検査に際しては、核酸抽出液調整時に、濃度の既知なウィルスのDNAが全てのウェルに内部標準として加わるように調整して、DNAを増幅してDNAのコピー数を調査する核酸抽出液に添加する。
ここで、本発明においては、各ウェルの内部標準と検査対象の核酸抽出液中のDNAのコピー数は、それぞれのPCR反応後にて発光する蛍光色素の蛍光波長が異なることから、別々のカメラを用いて求める。例えば、カメラ17aでは、内部標準の蛍光発光ウェルの数または蛍光非発光ウェルのウェル数を内部標準の蛍光波長に合わせたフィルタを用いて蛍光を測定しこれを画像処理することでDNAのコピー数を求める。カメラ17bでは、検査対象としての核酸抽出液中の蛍光発光ウェルの数または蛍光非発光ウェルのウェル数を核酸抽出液の蛍光発光波長に合わせたフィルタを用いて蛍光を測定し、これを画像処理することでDNAのコピー数を求める。
ここで、内部標準の測定に用いる蛍光波長と、核酸抽出液中のDNAの検出に用いる蛍光波長は、測定結果に相互の蛍光物質による蛍光の影響が現れないように、異なる波長の蛍光発光を示す異なる蛍光物質を用いる。このため、カメラ17aで検出する蛍光長とカメラ17bで検出する蛍光の波長は当然異なる。
ここで、先ず、内部標準の蛍光発光ウェルと蛍光非発光ウェルを測定するカメラ17a(図7)は、全てのウェル5を撮影する。すなわち、カメラ17aによって、蛍光発光ウェル8aまたは蛍光非発光ウェル8bを検知する。また、カメラ17aに接続された図示を省略した解析部では、各ウェル5に対して、内部標準による蛍光発光ウェル8aまたは蛍光非発光ウェル8bのウェルの数をカウントする。解析部では、一定数以上の蛍光発光ウェル8aが存在した場合に、PCR反応が適正であったと判断する。なお、蛍光減衰型のPCR反応を行った場合には、一定数以上の蛍光非発光ウェル8bが存在した場合に、PCR反応が適正であったと判断する。
例えば、図8(a)は、内部標準による特定波長の蛍光が発生した蛍光発光ウェル8aと、蛍光が発生していない蛍光非発光ウェル8bとを示すウェルプレート3の一部を示す概念図である。光源が照射されたウェル5は、蛍光が発生するウェルと蛍光を生じないウェルとに分けられる。図に示すように、一部のウェル5では、蛍光が発生しない場合がある。これは、例えばPCR反応が適切に行われなった場合などである。
なお、ウェルプレート3の材料は、樹脂製、ガラス製または金属製であるが、樹脂材料やガラス材料を用いる場合には、光透過性の低い樹脂材料あるいはガラス材料を選択することが望ましい。各ウェル5内の蛍光が、隣り合うウェル5に透過しても、ウェルプレート内で減衰したり、吸収されたり、全反射を繰り返してウェルプレート外に出射したりするため、その影響を低下させることができる。いずれにしても、本発明においては、各ウェルの蛍光強度の定量測定を行う訳ではなく、各ウェルが蛍光発光ウェルか非発光ウェルかの区別が付けば良いことから、ウェル内部に必ずしも反射膜を付けなくても良い。
図8(b)は、検体液による測定対象のウィルス(核酸)による特定波長の蛍光が発生した蛍光発光ウェル6aと、蛍光が発生していない蛍光非発光ウェル6bとを示すウェルプレート3の一部を示す概念図である。蛍光発光ウェル6aは、核酸抽出液をウェル5内に分注した際に、核酸が存在したウェルである。一つの核酸がウェル5内に存在すると、PCR反応によって核酸が増幅する。したがって、この反応が進むことで、蛍光が増幅する。
検査対象の核酸抽出液中のDNAの蛍光発光ウェルと蛍光非発光ウェルを測定する。カメラ17b(図7)は、全てのウェル5を撮影する。すなわち、カメラ17bによって、蛍光発光ウェル6aまたは蛍光非発光ウェル6bを検知する。また、カメラ17bに接続された図示を省略した解析部では、各ウェル5に対して、所定のPCRサイクル後に、所定以上の蛍光強度となったウェルを、蛍光発光ウェル6aと認定する。また、解析部は、測定対象のウィルス中の核酸による蛍光発光ウェル6aまたは蛍光非発光ウェル6bのウェルの数をカウントし、当初核酸が存在したウェルの数を算出する。
ここで、一つのウェル5の容量に対する核酸11の濃度が十分に小さく、濃度が完全に均一であるとすると、それぞれのウェル5に存在する核酸11の数は、1または0となる。したがって、蛍光発光ウェル6aの数が、当初の所定量の核酸抽出液9の中に含まれる核酸11の数となる。したがって、解析部は、蛍光発光ウェル6aの数を、ウェル5の総容量で除することで、核酸抽出液中の核酸の所定量当たりのコピー数を算出することができる。
例えば、Φ160μm×1000μm深さのウェル5を5万個有するウェルプレート3を用いた場合、ウェル5の総容量は約1mlとなる。したがって、例えば、蛍光発光ウェル6aの数が2000個であれば、検体中のウィルスのコピー数は2000コピー/mlと算出することができる。なお、このようなウェルプレートを用いれば、理論上は、コピー数1〜5万コピー/mlの範囲を正確に測定することができる。
なお、よりコピー数の大きな検体を測定する場合には、前述したウェル5の個数を増やせばよい。但し、ウェル5の個数を増やすと、ウェルプレート3が大型化する。例えば、前述した例では、5万個のウェル5であれば、約50mm角程度のウェルプレート3でよいが、100万個のウェル5を作ろうとすると、その20倍の面積が必要となる。また、ウェル5の加工数が多くなるため製造コストが増加する。
この場合には、個々のウェル5のサイズを小さくすればよいが、ウェル径を小さくすることには蛍光測定の感度の限界があり、その下限値は30μmである。例えば、Φ80μm×100μm深さのウェル5を20万個有するウェルプレート3を用いた場合、ウェル5の総容量は約0.1mlとなる。したがって、例えば、蛍光発光ウェル6aの数が10万個であれば、検体中のウィルスのコピー数は100万コピー/mlと算出することができる。すなわち、0.1ml中に、一つの蛍光発光ウェル6aが存在した場合には、1ml当たりのコピー数は10と算出される。したがって、このようなウェルプレート3を用いれば、理論上は、コピー数10〜200万コピー/mlの範囲を正確に測定することができる。この場合でも、ウェルプレート3のサイズは60mm角程度でよいため、大型化することがない。
さらに、Φ40μm×40μm深さのウェル5を20万個有するウェルプレート3を用いた場合、ウェル5の総容量は約0.01mlとなる。したがって、例えば、蛍光発光ウェル6aの数が10万個であれば、検体中のウィルスのコピー数は1000万コピー/mlと算出することができる。なお、このようなウェルプレート3を用いれば、理論上は、コピー数100〜2000万コピー/mlの範囲を正確に測定することができる。この場合でも、ウェルプレート3のサイズは35mm角程度でよいため、大型化することがない。
このように、ウェルプレート3上のウェル5のサイズ(容量)と個数によって、正確に測定可能な範囲が異なる。また、前述したように、本発明では、理論上、コピー数1コピー/mlから正確に測定することができる。なお、ウェル5のサイズは、例えばΦ35〜200μm程度であることが望ましく、深さは80〜1000μmであることが望ましい。
また、図9に示すように、複数のウェル群21a、21bから構成されるウェルプレート3aを用いることもできる。ウェル群21a、21b、それぞれ、同一サイズのウェル5から構成されるが、ウェル群21aのウェル5aのサイズと、ウェル群21bのウェル5bのサイズは異なる。例えば、ウェル群21aには、Φ200μm×1000μm深さのウェル5aが3万個設けられるとする。また、ウェル群21bには、Φ35μm×1000μm深さのウェル5bが、1万個設けられるとする。
この場合、ウェル群21aのウェル5aの総容量は約1mlである。このため、ウェル群21aによって、コピー数1〜3万コピー/mlまで測定可能である。一方、ウェル群21bは、ウェル5bの総容量は約0.01mlである。このため、ウェル群21bによって、コピー数100〜100万コピー/mlまで測定可能である。このようにすることで、1枚のウェルプレート3aによって、コピー数1〜100万コピー/mlまで測定することができる。
この場合、複数の測定範囲が重なり合うようにウェル群のサイズ等を設定することで、広範囲にわたって高い精度で測定することができる。
なお、ウェル群のウェルのサイズは上述した例には限られない。また、ウェル群ごとに、ウェルプレートの厚み(ウェル5の深さ)を変えてもよい。また、一枚のウェルプレートに3以上のウェル群を設けてもよい。
以上説明したように、本実施の形態によれば、ウィルス中の核酸のコピー数を蛍光発光ウェル6aの個数をカウントすることで算出することができる。したがって、従来のように、一つのウェル5に一人の検体を分注し、PCRサイクルに応じた蛍光強度によって当初のコピー数を推定する場合と比較して、高い精度でウィルスのコピー数を測定することができる。
また、理論上は、コピー数1コピー/mlから測定可能である。したがって、従来定量化が困難であった低濃度のウィルスまで測定が可能である。また、ウェルプレート3の設計によって、ウィルスのコピー数を低濃度から高濃度まで広範囲にわたって精度よく測定することができる。
また、ウェル5の内面が親水性であるため、ウェルプレート3の一方の面に核酸抽出液9を塗布して濡らすことで、核酸抽出液9をウェル5内に容易に分注することができる。また、ウェルプレート3の表面を疎水性とすることで、余剰な核酸抽出液9の除去が容易である。
また、加圧部20を用いて、PCR反応の際に、ウェルプレート3を加圧することで、内部の核酸抽出液9が隣り合う他のウェル5と混ざることを防止することができる。この際、加圧部20が加熱されているため、ウェル5内の温度が加圧部によって奪われることがなく、ウェル5内の温度を略均一にすることができる。
また、一枚のウェルプレート3a上に、複数のウェル群21a、21bを形成することで、低濃度から高濃度までの広範囲なウィルス濃度の測定を一枚のウェルプレート3aで行うことができる。
このように、本発明によれば、従来の装置(下限感度コピー数125/ml)と比較して、低濃度であっても感度よく測定が可能である。また、PCR反応後の、蛍光発光ウェル6aをカウントするのみであるため、従来は、検査時間に72時間程度要していたが、例えば核酸抽出からPCRを含めて全てを2.5時間程度で完了することができる。また、ウェルプレート3は、例えば60mm角程度であるため、装置を小型化することができる。
以上、添付図を参照しながら、本発明の実施の形態を説明したが、本発明の技術的範囲は、前述した実施の形態に左右されない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
例えば、前述の例では、ヘアピンプライマーPCR法への適用について説明したが、本発明はこれに限られない。他のPCR法に対しても適用が可能である。また、前述したように、蛍光減衰型のPCRに対しては、蛍光消失数をカウントすることで、ウィルス濃度を算出することができる。
また、コピー数が大きい場合には、核酸抽出液を薄めて測定を行うことで、同一のウェルプレートを用いても、大きなコピー数まで測定が可能となる。
1………ウィルス検査装置
3、3a………ウェルプレート
5、5a、5b………ウェル
6a、8a………蛍光発光ウェル
7………親水処理
6b、8b………蛍光非発光ウェル
9………核酸抽出液
11………核酸
13a、13b………蓋部材
15………光源
17a、17b………カメラ
19………温度調節器
20………加圧部
21a、21b………ウェル群
23………ピペット
25………塗装ジグ
27………孔

Claims (9)

  1. ウィルス検査方法であって、
    内面が親水性の複数のウェルを有するウェルプレートを用い、前記ウェルに核酸抽出液を充填し、
    前記ウェルを封じた状態で、所定回数のPCR反応を行い、
    蛍光が発生した前記ウェルの数または蛍光が消失した前記ウェルの数をカウントし、
    前記ウェルの総容量から検体液所定量当たりのウィルスのコピー数を把握することを特徴とするウィルス検査方法。
  2. 前記ウェルプレートの表面は疎水性であり、前記ウェルプレートの一方の面を前記核酸抽出液で濡らすことで、前記核酸抽出液を前記ウェル内に引き込ませ、余剰の前記核酸抽出液を前記ウェルプレート上から除去した後、前記ウェルプレートの両面を蓋部材で覆うことで、前記ウェル内に前記核酸抽出液を封入することを特徴とする請求項1記載のウィルス検査方法。
  3. 前記ウェルプレートには、同一サイズの複数の前記ウェルからなるウェル群が複数設けられ、複数の前記ウェル群同士は、互いに前記ウェルのサイズが異なり、前記ウェル群ごとに、検体液所定量当たりのウィルスのコピー数をカウントすることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のウィルス検査方法。
  4. 前記ウェルのサイズが異なる複数のウェル群が互いに異なる前記ウェルプレート上に設けられ、異なる前記ウェルプレートの前記ウェル群ごとに、検体液所定量当たりのウィルスのコピー数をカウントすることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のウィルス検査方法。
  5. 前記ウェルのサイズがそれぞれ異なる前記ウェル群を有する複数の前記ウェルプレートを同時に使用して、前記ウェル群ごとに、検体液所定量当たりのウィルスのコピー数をカウントすることを特徴とする請求項4記載のウィルス検査方法。
  6. 前記核酸抽出液は内部標準を含有し、前記内部標準の蛍光の発生した前記ウェルの数または消失した前記ウェルの数をカウントして、所定数以上の前記ウェルがカウントされた場合に、PCR反応が有効であると判断することを特徴とする請求項1から請求項5のいずれかに記載のウィルス検査方法。
  7. ウィルス検査装置であって、
    内面が親水性の複数のウェルを有するウェルプレートを用い、
    前記ウェルプレートが載置され、前記ウェルプレートの温度を制御可能な温度調節器と、
    前記ウェルに光を照射する光源と、
    前記ウェル内の蛍光を検知する検知部と、
    前記検知部で検知された、蛍光が発生した前記ウェルの数または蛍光が消失した前記ウェルの数をカウントする解析部と、
    を具備し、
    前記温度調節器は、前記ウェル内の核酸抽出液に対して所定回数のPCR反応を行い、
    前記解析部は、前記ウェルに光源を照射した際に、前記検知部で検知された蛍光発生数または蛍光消失数と前記ウェルの総容量とから、検体液所定量当たりのウィルスのコピー数を算出することを特徴とするウィルス検査装置。
  8. ウィルス検査に用いられるウェルプレートであって、
    ウェルの内面が親水性の複数のウェルを有し、
    前記ウェルを除く表面は疎水性であり、
    前記ウェルプレートには、同一サイズの複数の前記ウェルからなるウェル群が少なくとも一つ設けられることを特徴とするウェルプレート。
  9. ウィルス検査に用いられるウェルプレートであって、
    ウェルの内面が親水性の複数のウェルを有し、
    前記ウェルを除く表面は疎水性であり、
    前記ウェルプレートには、同一サイズの複数の前記ウェルからなるウェル群が複数設けられ、
    前記ウェル群同士の前記ウェルのサイズが異なるウェル群が同一のウェルプレートに形成されていることを特徴とするウェルプレート。
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