JP2014516072A - アピキサバン製造方法 - Google Patents

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Abstract

アピキサバンの製造方法とその製造に有用な中間体

Description

本発明は、アピキサバンの新規な製造方法及びその製造に有用な合成中間体に関する。
アピキサバンとしても知られる、式(I)の1−(4−メトキシフェニル)−7−オキソ−6−[4−(2−オキソピペリジン−1−イル)フェニル]−4,5,6,7−テトラヒドロ−1H−ピラゾロ[3,4−c]ピリジン−3−カルボキシアミドは、米国特許6,967,208号明細書に開示された凝固因子Xaの強力な阻害剤である。前記化合物は、血栓塞栓性障害の予防及び治療に使用される。
Figure 2014516072
米国特許7,153,960号明細書には、重要なステップが、式(B)と(C)の化合物間の1,3双極付加環化反応による中間体(A)の形成と、その次の、酸で処理することによる式(D)の化合物への変換である、アピキサバンの製造方法が開示されている。式(D)の化合物は、官能基の単純な操作の後、アピキサバンに変換される。
Figure 2014516072
前記特許は、式(B)と(C)の化合物の製造を開示している。式(B)のヒドラゾンの合成は以前から知られているが、式(C)の重要な中間体の製造は複雑であり、例えば、五塩化リン(PCl)のような高価で潜在的に危険な試薬及び激烈な反応条件を使用している。
米国特許7,153,960号明細書には、例えば、アミン残基NRがモルホリンである式(C)のエナミン中間体の製造が好ましいと開示されている。反応の成功のために使用される条件は、実際には還流温度(約130−135℃)などの高温で、溶媒としてモルホリンを使用することを含む。
式Cの中間体製造のための公知の方法の複雑さ、試薬の高価さや危険性、及び使用される激烈な反応条件は、特に式AとDの中間体とアピキサバンを製造する目的のために、前記方法を適用し工業的にスケールアップすることを困難にしている。
米国特許6,967,208号明細書 米国特許7,153,960号明細書
よって、上記問題を含まないアピキサバン及びその中間体の製造のための代替方法が必要とされる。前記方法は、特に、より工業的に拡張可能であり、所望の化合物を高収率で得ることが可能で、穏やかな反応条件を用いても、取り扱いが簡単である安価な試薬を使用することを可能とする。
驚くべきことに、式(II)の化合物またはその塩は、式(III)の化合物と式(IV)の化合物との間の付加環化により有利に製造できることが見出された。
Figure 2014516072
Figure 2014516072
Figure 2014516072
ここで、R,R,X,Y及びZは以下に定義される。
式(III)の化合物は新規であり、式(II)の化合物の合成におけるその使用は、式(II)の前記化合物を容易に、高い収率でしかも完全な位置選択性で得ることを可能とするので、驚くほど有益である。
式(III)の化合物と式(IV)の化合物との付加環化反応は、本発明による式(III)の新規な中間体の合成と同様に、安全で安価な試薬、低い反応温度の使用を含む。本発明による方法は、その理由で特に有利である。
式(I)のアピキサバンは、アピキサバン1モル当たり約1.5モルの水を含む、本明細書ではフォーム(form)αと呼ばれる水和結晶フォームで存在し得るので、実質的にセスキ水和しているものとして記載できることも分かった。
前記結晶フォームは、アピキサバンの市販可能な結晶フォームの製造における中間体として特に有用である。事実、驚くべきことに、新規な結晶フォームαは容易に濾過でき、乾燥に非常に安定で、容易に取り扱えることを見出した。前記特定の特性は、アピキサバンの市販可能な結晶フォームの製造のための工業プロセスにおいて、前記結晶フォームを使用するのに特に適したものとしている。従って、それらは容易に、高い収率及び化学純度で得ることができる。
アピキサバンフォームαのXRPDスペクトル アピキサバンフォームαのDSCトレース
分析方法および図面の簡単な説明
アピキサバンフォームαは粉末X線回折(XRPD)及び示差走査熱量測定(DSC)により特徴付けられた。化合物の含水量は、カールフィッシャー法による滴定により測定した。X線回折スペクトル(XRPD)は、イタル・ストラクチャーズ(Ital-Structures)社製の自動粉末及び液体回折計APD−2000を用いて、次の操作条件下で収集した:CuΚα線(radiation)(λ=1.5418Å)、2θ角度範囲3−40°でスキャン、1秒間に0.03°のステップサイズ。DSCサーモグラムは、メトラー・トレド(Mettler-Toledo)社製のDSC 822e示差走査熱量計を用いて、次の操作条件下で取得された:開放アルミカプセル、10℃/分の速度で30−300℃の範囲、パージガスとして窒素(80ml/分)を使用。
本発明の目的は、単一の立体異性体またはそれらの混合物として式(II)の化合物、またはその塩の製造方法であり、
Figure 2014516072
[ここで、X及びYの各々は、同一又は異なり、場合により置換されたC−C12アルキル基;場合により置換されたC−C12シクロアルキル基;場合により置換されたアリール基;場合により置換されたC−C12アルコキシ基;ハロゲン;ヒドロキシ;シアノ;ニトロ;アミン基−NR’R’’又はアミド基−NR’COR’’(R’及びR’’は各々、同一又は異なり、水素;場合により置換されたC−C12アルキル基、場合により置換されたC−C12シクロアルキル基、場合により置換されたアリール基を示し、又はR’とR’’が一緒になってC−C複素環を形成する)を示し、
Rは、場合により置換されたC−C12アルキル基;場合により置換されたC−C12シクロアルキル基;場合により置換されたアリール基;シアノ;COOR’基(R’は上記に定義する通り);−CONR’R’’基(R’及びR’’は各々、同一又は異なり、上記に定義する通り)を示す。]
前記方法は、
式(III)の化合物と式(IV)の化合物との間の付加環化反応を含み、
Figure 2014516072
[ここで、Yは上記に定義する通り;Rは、場合により置換されたC−C12シクロアルキル基;場合により置換されたアリール−C−C12アルキル基;式(RSi−のシリル基(各Rは、同一又は異なり、場合により置換されたC−C12アルキル基、場合により置換されたC−C12シクロアルキル基、場合により置換されたC−C12アルコキシ基、および場合により置換されたアリール基を含む群から選択される);あるいはスルホニル基RSO−(Rは、場合により置換されたC−C12アルキル基、場合により置換されたC−C12シクロアルキル基、場合により置換されたアリール基、場合により置換されたアリール−C−C12アルキル基である);又はRCO−のアシル基(Rは上記に定義する通り)を示す。]
Figure 2014516072
[ここで、Zは、ハロゲン又は式RSO−O−のスルホニル基(Rは、上記に定義する通り)であり;R及びXは上記に定義する通り]
また、適切な場合には、式(II)の化合物の別の式(II)の化合物への変換及び/又は立体異性体混合物の単一の立体異性体への分割、及び/又は式(II)の化合物のその塩への変換、及び/又は式(II)の化合物の塩の式(II)の遊離化合物への変換を含む。
例えば、米国特許6,967,208号明細書から公知のように、式(II)の化合物の塩は、典型的には薬学的に許容される塩である。
式(II)の化合物又はその薬学的に許容される塩は、結晶質または非晶質、溶媒和物または水和物とすることができる。
直鎖又は分枝状のC−C12アルキル基は、典型的にはメチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチルまたはtert−ブチルなどのC−Cアルキル基であり、特にメチルまたはtert−ブチルである。
直鎖又は分枝状のC−C12アルコキシ基は、例えば、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、イソプロポキシ、n−ブトキシ、イソブトキシまたはtert−ブトキシであり、特にメトキシ又はtert−ブトキシである。
−C12アルキル基は、典型的に、ハロゲン、好ましくはフッ素又は塩素;ヒドロキシ;アセトキシ及びC−Cアルコキシから独立に選択される1,2又は3個の置換基、好ましくは1又は2個の置換基で置換されたC−Cアルキル基とすることができる。
−C12シクロアルキル基は、例えば、シクロプロピル、シクロペンチル又はシクロヘキシルであり、好ましくはシクロヘキシルとすることができる。
アリール基は、例えば、C−C12アリール基であり、好ましくはフェニルまたはナフチルであり、特にフェニルとすることができる。
アリール−C−C12アルキル基は、例えば、ベンジルまたはフェニルエチル、好ましくはベンジルであり、そのアルキル基が置換されていないか、またはハロゲン、ヒドロキシ、アセトキシ及びC−Cアルコキシから独立に選択される1,2又は3個の置換基、好ましくは1又は2個の置換基で置換されている。
−C複素環は、好ましくは飽和または不飽和のC−C複素環である。
ハロゲンは、好ましくは、塩素、臭素またはヨウ素である。
本発明の化合物は、特にそれらの置換基X及び/またはYがアルキル基であり、単一の立体異性体またはそれらの混合物として存在し得る。
付加環化反応は、場合により、塩基の存在下に、溶媒中で実施することができる。
溶媒は、例えば、極性非プロトン性溶媒、典型的には、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド又はN−メチルピロリドン、好ましくはジメチルアセトアミドなどのアミド、アセトニトリル、ジメチルスルホキシド、又はテトラヒドロフランやジオキサン等のエーテルから選択される溶媒、またはジクロロメタン、ジクロロエタン、クロロホルム、クロロベンゼンなどの塩素化された溶媒、エチル又はメチル酢酸などのエステル;非極性非プロトン性溶媒、典型的にはトルエン;極性プロトン性溶媒、典型的にはアルカノール、好ましくはC−Cアルカノール;水、及び前記溶媒の2種以上、好ましくは2又は3種の混合物である。
本発明の好ましい態様によれば、付加環化反応は、酢酸エチルの存在下で行われる。
塩基は、有機または無機の、強または弱塩基とすることができる。
有機塩基は、例えば、トリメチルアミン、トリエチルアミン、好ましくはトリエチルアミンなどの環状又は非環状三級アミン、又はアルカリ金属のC−Cアルコキシド、例えば、ナトリウムまたはカリウムの、好ましくはカリウムのtert−ブトキシドとすることができる。
無機塩基は、アルカリ金属、例えば、ナトリウム又はカリウムの、又はカルシウムなどのアルカリ土類金属の、例えば、炭酸塩、水酸化物又は水素化物から選択することができる。前記塩基は、好ましくはナトリウムまたはカリウムの炭酸塩、水酸化物または水素化物である。
付加環化反応は、好ましくはトリエチルアミンの存在下、より好ましくは、酢酸エチルとトリエチルアミンの存在下で行われる。
反応は、約0℃と溶媒の還流温度の間の温度、好ましくは約40℃と約85℃の間で行うことができる。
式(III)の化合物において、Rが場合により置換されたC−C12シクロアルキル基、場合により置換されたアリール−C−C12アルキル基または上記で定義される式(RSi−のシリル基である場合は、前記工程はまた、付加環化反応の最後に、反応混合物の酸水溶液での処理を含む。酸水溶液は、有機または無機の、弱酸又は強酸、好ましくは塩酸、典型的には37%塩酸とすることができる。式(III)の化合物において、Rは好ましくは(RSi−基であり、式中、Rは場合により置換されたC−Cアルキル基である。
RがCONH、Xが−OCH、Yが−NR’COR’’アミド基でR’とR’’が一緒になってC複素環を完成する式(II)の化合物は、式(I)のアピキサバンである。本発明の特に好ましい態様によれば、式(II)の化合物は式(I)のアピキサバンである。
式(II)の化合物またはその塩は、米国特許6,967,208号明細書に報告される公知の方法に従って、例えば式(I)のアピキサバンのような式(II)の別の化合物に変換することができる。
式(II)の化合物の立体異性体の混合物の単一の立体異性体への分割、式(II)の化合物のその塩への変換、及び式(II)の化合物の塩の式(II)の非塩化合物(unsalified compound)への変換は、公知の方法に従って行うことができる。
本発明に係る方法により得られる、式(I)の化合物、すなわちアピキサバンは、米国特許7,396,932号明細書中に報告された単離技術によって得られるような、当該公報にて知られている結晶フォームとすることができる。本発明のさらに別の態様によれば、新規なアピキサバン水和結晶形態、特にセスキ水和物、ここではフォームαと呼ばれる形態で提供される。
前記結晶フォームαは、特に純粋であり、従って、米国特許7,396,932号明細書から公知のように、H2−2、N−2などの商業的に入手可能ないずれかの形態でアピキサバンを高い収率及び化学的純度で得るのに極めて有用である。
本発明のさらなる主題は、したがって、出発原料として前記の新規な結晶フォームαの使用を含む、H2−2及びN−2の結晶フォームで式(I)のアピキサバンを製造する方法である。
前記新規な結晶フォームαは、実質的に図1に報告されるように、最も強いピークが、2θにおける6.0、7.1、11.0、11.9、12.9、13.6、15.1、16.1、17.6、19.1、20.3、21.6、22.7、24.5、26.0、26.7、27.2、28.8及び30.1°で観察されるXRPDを示す。
実質的に図2に報告されるように、それはまた、主熱イベントが約60−110℃(吸熱)、145−155℃(吸熱)、175−185℃(発熱)及び234℃(融解吸熱)で観察される、DSCサーモグラムによって特徴付けられる。
前記フォームαはまた、約3〜7%w/wの間、好ましくは約4.5〜6.5%w/wの間、より好ましくは約5〜6%w/wの間の含水量を有するので、実質的にセスキ水和物と記述することができる。
本発明の一態様によれば、アピキサバンの結晶フォームαは、
・溶媒混合物中にアピキサバンの分散体を形成する工程と、
・前記分散体を冷却する工程、及び
・固体を回収する工程
を含む方法によって製造することができる。
アピキサバンの分散体は、例えば、本発明による新規な合成方法により得られるような粗アピキサバンを、出発原料として用いて製造することができる。あるいは、その任意の既知な固体形態、特に米国特許7,396,932号明細書から公知の二水和物結晶フォームH2−2を使用することができる。
出発分散体中のアピキサバンの濃度は、約0.1〜50%w/wの間、好ましくは約2〜20%w/wの間とすることができる。
溶媒混合物は、水と、任意に、例えばエーテル、好ましくはテトラヒドロフラン(THF);C−Cケトン、好ましくはアセトン、メチルイソブチルケトン、メチルエチルケトン及びジエチルケトン、特にアセトン等のケトン;エステル、好ましくは酢酸エチル;脂肪族または芳香族炭化水素、好ましくはヘキサン、ヘプタン、トルエン;アルコール、例えば、任意にハロゲンで置換されたC−Cアルカノール、好ましくは、トリフルオロエタノール、メタノール、エタノール、イソプロパノール等の極性プロトン性溶媒;特にジメチルアセトアミドなどのアミドや、特にジメチルスルホキシドなどのスルホキシドのような高沸点極性溶媒を含む群から選択される溶媒、又は上記特定した溶媒の2種以上、好ましくは2種又は3種の混合溶媒を含む。
二水和物結晶フォームH2−2などの、少なくとも1.5モルの水を含有するアピキサバンの結晶フォームが出発物質として使用されている場合は、水を含ませる工程で使用される溶媒混合物は不要である。逆に、出発物質が、無水フォームN−1などの低含水量の結晶フォームである場合、溶媒混合物は、必ず水を含む必要がある。
溶媒混合物のアピキサバン分散体は、例えば、溶媒混合物の還流温度まで、混合物を加熱することによって形成することができる。
本発明のさらなる態様によれば、溶媒混合物のアピキサバン分散体は、生成物の前記合成方法によって得られるように、既に形成されたものとすることができる。
分散体は、結晶フォームαの形成が増加するように、典型的には、−10℃と30℃の間の値にその温度を低下させることによって、例えば、約0.05℃/分と30℃/分との間の速度で温度を下げることによって冷却することができる。
結晶フォームαの形成は、冷却の前または冷却中に、ここに記載した方法により予め得られた前記結晶フォームαの種結晶を任意に添加する(seeding with crystal)、つまり、結晶化を促進ことにより得ることができる。
アピキサバンフォームαは、濾過又は遠心分離等の公知の技術のいずれかによって、好ましくは濾過によって回収することができる。
回収した生成物は、大気に暴露または、例えば、25〜50℃に好ましくは真空下に加熱する、などの公知の方法に従って乾燥させることができる。
このようにして得られるように、前記フォームαは、約3〜7%w/w、好ましくは約4.5〜6.5%w/w、より好ましくは約5〜6%w/wの水分含有量を有し、実質的にセスキ水和物として記載することができる。
アピキサバン結晶フォームαの結晶の大きさは、上述の方法によって得られるものとして、約25と250μmの間のD50値によって特徴付けられる。所望の場合、前記値は微粉化または微粉砕することによって低減することができる。
アピキサバンフォームαの純度は、本発明により得られるものとして、99.5%以上であり、特に99.9%以上である。
本発明の目的はまた、活性成分として少なくともここでフォームαとして定義されたアピキサバンの結晶フォームと、薬学的に許容される賦形剤及び/又は担体を含有する医薬組成物である。前記医薬組成物は、製薬技術分野で公知の方法に従って製剤の形態で調製することができる。前記組成物中に存在する活性成分の投与量の選択は医師に任されているものの、一般的にアピキサバンに対して臨床的に使用される量とすることができる。
式(III)の化合物は、式(V)のケトラクタムと、式(VI)の化合物との反応を含む工程によって製造することができる。
Figure 2014516072
(式中、Yは既に定義した通りである)

(VI)
(Rは上記に定義した通りであり、Wは、脱離基、例えば、上記で定義したハロゲン、又は式RSO−のスルホネート基であり、ここでRは既に定義した通りである)
本発明に係る式(VI)の化合物は、好ましくは式(CH−SiClの化合物又はTsCl(塩化トシル)である。
式(V)の化合物と式(VI)の化合物との反応は、塩基の存在下、必要に応じて溶媒中で実施することができる。
溶媒は、例えば、極性非プロトン性溶媒、典型的には、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド又はN−メチルピロリドン、好ましくはジメチルアセトアミドなどのアミド、アセトニトリル、ジメチルスルホキシド;テトラヒドロフランまたはジオキサンのようなエーテル;ジクロロメタン、ジクロロエタン、クロロホルム、クロロベンゼンなどの塩素化溶媒;酢酸エチルまたは酢酸メチル等のエステル;典型的には、トルエンの非極性非プロトン性溶媒;または2種以上、好ましくは2種又は3種の前記溶媒の混合物とすることができる。
塩基は、上述したように、有機又は無機の、強塩基又は弱塩基とすることができる。塩基は、例えば、トリエチルアミンなどの環式または非環式三級アミン、アルカリ金属のC−Cアルコキシド、例えば、ナトリウムまたはカリウムの、好ましくはカリウムのtert−ブトキシドとすることができる。
式(V)の化合物と式(VI)の化合物との間の反応は、好ましくはトルエン及びトリエチルアミンの存在下で行われる。
反応は、約0℃と溶媒還流温度との間、好ましくは約25℃と約100℃の間、より好ましくは約35℃と約70℃との間の温度で実施することができる。
上記で定義した式(III)の化合物は新規であり、本発明のさらなる目的である。
式(III)の好ましい化合物は、Rが(CH−Si−又はTs(トシル)で、Yがヨウ素であるものである。
上記で定義した式(IV)の化合物は公知であり、例えば、米国特許7,396,932号明細書に記載されるように、パラ−メトキシアニリンから出発して製造することができる。
式(V)の化合物は、例えば、式(VII)の化合物の脱カルボキシル加水分解(decarboxylative hydrolysis)により製造することができる。
Figure 2014516072
[ここで、Yは上記定義の通りであり、Zは、シアノ又はCOOR’基(R’は上記で定義した通り)である]
式(VII)の化合物は、例えば、米国特許3,423,414号明細書に記載の方法により、広く市販されている安価な原料から製造することができる。
あるいは、式(V)の化合物は、米国特許6,413,980号明細書に報告されているように、式(VIII)のラクタムから出発して製造することができる。
Figure 2014516072
(式中、Yは、上記で定義されて通り)
前記製造は、例えば、式(VIII)のラクタム(Yは上記で定義した通り)のα位を官能基化し(functionalisation)、次いで、式(V)のケトラクタムに変換することで実施できる。
以下の例は本発明を説明する。
例1.式(III)の化合物:1−(4−ヨードフェニル)−3−トリメチルシリルオキシ−5,6−ジヒドロ−1H−ピリジン−2−オン(IIIa)の合成
Figure 2014516072
冷却器、温度計及びマグネチックスターラーを備えた50mlの3つ口フラスコ中で、窒素雰囲気中、式Vの化合物(2.00g、6.35mmol)をトルエン15mlに懸濁させる。トリエチルアミン(1.15ml、8.26mmol)を加え、混合物を0℃に冷却する。クロロトリメチルシラン(0.97ml、7.64mmol)を5℃未満の温度で滴下する。添加後、温度を50℃に上げ、5時間後に反応混合物を室温に冷却し、トルエン(30ml)で希釈し、HO(1×10ml)及びNaClの飽和溶液(1×10ml)で洗浄する。有機相を(NaSO)上で脱水し、濾過し、減圧下で乾燥させる。化合物(III)は、さらに精製することなく次の段階のために使用される、褐色の固体(2.23g、収率90%)として得られる。
Figure 2014516072
例2.式(III)の化合物:1−(4−ヨードフェニル)−3−トルエンスルホニル−5,6−ジヒドロ−1H−ピリジン−2−オンの合成
Figure 2014516072
冷却器、温度計、マグネチックスターラーを備えた25mlの3つ口フラスコ中で、窒素雰囲気下、式Vの化合物(370mg、1.17mmol)をトルエン2.5mlに懸濁させる。次いで、トリエチルアミン(0.250ml、1.80mmol)、ジメチルアミノピリジン(16mg、0.132mmol)及び塩化トシル(240mg、1.26mmol)を順番に添加する。反応を室温で進行させ、16時間後に、反応混合物を酢酸エチル25mlで希釈し、HO(2×10ml)及びNaClの飽和溶液(1×10ml)で洗浄する。有機相を、NaSOで脱水し、濾過し、減圧下に乾燥させる。式(III)の化合物は、さらに精製することなく次の段階のために使用される、褐色固体(470mg、収率87%)として得られる。
Figure 2014516072
例3.式(IV)の化合物:クロロ[(4−メトキシフェニル)ヒドラゾノ]酢酸エチルエステル(IV)の合成
Figure 2014516072
冷却器、温度計、滴下ロート及びマグネチックスターラーを備えた250mlの4口フラスコ中で、p−アニシジン(31.02g、0.252mol)を100mlのHO中に懸濁させ、氷浴中で0℃に冷却する。5℃未満の温度に維持しながら、60mlの37%HCl、続いて水50ml中のNaNO(20.95g、0.307mol)溶液を滴下ロートを介して添加する。添加後、混合物を攪拌下に0〜5℃で1時間放置し、得られた溶液を、エチル−2−クロロアセトアセテート(41.65g、0.254mol)、AcONa(47.84g、0.583mol)、AcOEt(200ml)及びHO(100ml)を含有する溶液に0℃で添加する。二相系を、0〜5℃で1時間、その後、約25℃で16時間攪拌する。相はその後分離し、有機相をNaHCOの飽和溶液(4×80ml)で洗浄し、NaSOで脱水し、濾過し、減圧下で乾燥する。式(IV)の化合物は、さらに精製することなく次の段階に使用される、固体(約57g)として得られる。
Figure 2014516072
例4.式(II)の化合物:1−(4−メトキシフェニル)−6−(4−ヨードフェニル)−7−オキソ−4,5,6,7−テトラヒドロ−1H−ピラゾロ[3,4−c]ピリジン−3−カルボン酸エチルエステルの合成
Figure 2014516072
冷却器、温度計、マグネチックスターラーを備えた25mlの3口フラスコ中で、窒素雰囲気下、化合物(IV)(0.82g、3.19mmol)を5mlのAcOEtに溶解し、氷浴で0℃に冷却する。化合物(III)(1.02g、2.63mmol)及びトリエチルアミン(0.89ml、6.40mmol)を添加する。添加が完了したら、反応は、別部分の化合物(IV)(350mg)とトリエチルアミン(0.25ml)を添加した後、3時間、還流温度に加熱される。化合物(III)が完全に消失した時、反応終了混合物を0℃に冷却し、HCl溶液(3.20gのHO中に1.80gの37%HC1)で処理し、一晩室温で撹拌下に維持した。沈殿する固体を、ブフナーロートを通して濾過し、AcOEtとイソプロパノールの1:1溶液5mlで洗浄する。式(II)の化合物が固体(0.85g、収率63%)として得られる。
Figure 2014516072
例5.式(II)の化合物:1−(4−メトキシフェニル)−6−[4−(2−オキソ−ピペリジニル)フェニル]−7−オキソ−4,5,6,7−テトラヒドロ−1H−ピラゾロ[3,4−c]ピリジン−3−カルボン酸エチルエステルの合成
Figure 2014516072
冷却器、温度計、マグネチックスターラーを備えた1Lの4つ口フラスコ中で、窒素雰囲気下、例4と同様に製造した化合物II(35.90g、69.40mmol)をトルエン250mlに懸濁させる。次いで、δ−バレロラクタム(13.74g、138.60mmol)、KPO(30.25g、142.50mmol)及びCuI(2.54g、13.34mmol)を順に添加する。得られた懸濁液を室温で3回脱気し、次いでN、N’−ジメチルエチレンジアミン(1.65ml、26.78mmol)を加え、混合物を還流温度に加熱する。48時間後、反応終了混合物をブフナー漏斗で濾過し、濾材をトルエン200mlで洗浄する。トルエン相をNa溶液(160mlのHO中の50g、2×80ml)、15%NH溶液(2×80ml)及びNaCl飽和溶液(1×80ml)で洗浄する。有機相を(NaSO)で脱水し、濾過し、減圧下で乾燥する。AcOEtで結晶化される、固体生成物(37g)を得る。結晶化した後、生成物は純粋な白色固体(22.7g、収率67%)として得られる。
Figure 2014516072
例6.式(I)の化合物:1−(4−メトキシフェニル)−6−[4−(2−オキソ−ピペリジニル)フェニル]−7−オキソ−4,5,6,7−テトラヒドロ−1H−ピラゾロ[3,4−c]ピリジン−3−カルボキシアミド:アピキサバン(I)の合成
Figure 2014516072
冷却器、温度計、マグネチックスターラーを備えた1Lの4つ口フラスコ中で、窒素雰囲気下、例5のように製造した式IIの化合物(17.50g、35.82mmol)を33%NHの100mlとMeOHの200mlに懸濁させ、45℃に加熱する。完全に溶解するまでMeOH(250ml)を添加し、溶液を2時間攪拌下に保持する。33%NH(50ml)の別の添加を実施し、反応の進行をTLC(AcOEt/MeOHの9:1)とHPLCで監視する。18時間後、溶媒を減圧下で蒸発させ、得られた固体残渣を200mlのHOに懸濁させ、攪拌下に2時間保持する。白色固体はブフナー漏斗を通して濾過し、そしてHO(50ml)で洗浄する。一定重量(12.60g、収率76%)になるまで50℃で、式(I)の生成物をストーブ乾燥する(stove−dried)。生成物のHPLC純度は99%を超える。
Figure 2014516072
例7.結晶フォームαの式(I)のアピキサバンの製造
結晶フォームH2−2のアピキサバン1.6gを25mlのアセトン中に懸濁させ、溶媒の還流温度に分散体を加熱する。さらに約25mlのアセトンを撹拌が容易となるように徐々に添加する。次いで、分散体を室温に冷却する。固体を、ブフナー漏斗を通して濾過することにより回収する。次に、固体を、過剰な溶剤を除くため大気乾燥する。
結晶性の固体は、図1に示すように、2θ[°](CuΚα線)において、以下の主ピーク:6.0、7.1、11.0、11.9、12.9、13.6、15.1、16.1、17.6、19.1、20.3、21.6、22.7、24.5、26.0、26.7、27.2、28.8及び30.1°のXRPD、図2に示すDSCトレース(trace)、約5〜6%w/wの含水量、約25〜250μmのD50値を有する結晶、及び99.9%以上の純度を呈する。
例8.結晶フォームαの式(I)のアピキサバンの製造
結晶フォームH2−2のアピキサバン0.5gを25mlのアセトン中に懸濁させ、溶媒の還流温度に分散体を加熱する。分散体を次いで室温に冷却する。固体を、ブフナー漏斗を通して濾過することにより回収する。
XRPD:2θ[°](CuΚα線)における主ピーク:6.0、7.1、11.0、11.9、12.9、13.6、15.1、16.1、17.6、19.1、20.3、21.6、22.7、24.5、26.0、26.7、27.2、28.8及び30.1°。

Claims (17)

  1. 単一の立体異性体又はその混合物としての式(II)の化合物、又はその塩の製造方法であって、
    Figure 2014516072
    [ここで、X及びYの各々は、同一又は異なり、場合により置換されたC−C12アルキル基;場合により置換されたC−C12シクロアルキル基;場合により置換されたアリール基;場合により置換されたC−C12アルコキシ基;ハロゲン;ヒドロキシ基;シアノ基;ニトロ基;アミン基−NR’R’’又はアミド基−NR’COR’’(R’及びR’’は各々、同一又は異なり、水素;場合により置換されたC−C12アルキル基、場合により置換されたC−C12シクロアルキル基、場合により置換されたアリール基であり、又はR’とR’’が一緒になってC−C複素環を形成する)であり、
    Rは、場合により置換されたC−C12アルキル基;場合により置換されたC−C12シクロアルキル基;場合により置換されたアリール基;シアノ基;COOR’基(R’は上記に定義する通り);−CONR’R’’基(R’及びR’’は各々、同一又は異なり、上記に定義する通り)である。]
    前記方法は、式(III)の化合物と式(IV)の化合物との間の付加環化反応を含み、
    Figure 2014516072
    Figure 2014516072
    [ここで、Rは、場合により置換されたC−C12シクロアルキル基;場合により置換されたアリール−C−C12アルキル基;式(RSi−のシリル基(各Rは、同一又は異なり、場合により置換されたC−C12アルキル基、場合により置換されたC−C12シクロアルキル基、場合により置換されたC−C12アルコキシ基、および場合により置換されたアリール基を含む群から選択される);あるいはスルホニル基RSO−(Rは、場合により置換されたC−C12アルキル基、場合により置換されたC−C12シクロアルキル基、場合により置換されたアリール基、場合により置換されたアリール−C−C12アルキル基である);又はRCO−のアシル基(Rは上記に定義する通り)であり、
    Zは、ハロゲン又は式RSO−O−のスルホニル基(Rは、上記に定義する通り)であり、
    R、X及びYは最初に定義した通りである]
    必要であれば、式(II)の化合物の別の式(II)の化合物への変換、及び/又は立体異性体混合物の単一の立体異性体への分割、及び/又は式(II)の化合物のその塩への変換、及び/又は式(II)の化合物の塩の式(II)の非塩化合物への変換を含む。
  2. 前記付加環化反応は、極性非プロトン性溶媒、エーテル、塩素化溶媒、エステル、非極性非プロトン性溶媒、極性プロトン性溶媒、水を含む群から選択される1種の溶媒、又は前記溶媒の2種以上の混合物の存在下で実施される請求項1に記載の方法。
  3. 前記付加環化反応は、環状若しくは非環状三級アミン、アルカリ金属のC−Cアルコキシド、アルカリ金属炭酸塩、アルカリ金属水酸化物及びアルカリ金属水素化物を含む群から選択される有機又は無機の塩基の存在下で実施される請求項1又は2に記載の方法。
  4. 前記付加環化反応は、酢酸エチルとトリエチルアミンの存在下で実施される請求項1〜3に記載の方法。
  5. 前記付加環化反応は、約0℃と溶媒の還流温度との間の温度、好ましくは約40℃と約85℃との間の温度で実施される請求項1〜4に記載の方法。
  6. 式(III)の化合物において、Rが場合により置換されたC−C12シクロアルキル基、場合により置換されたアリール−C−C12アルキル基または請求項1で定義される式(RSi−のシリル基である場合、付加環化反応の最後に、反応混合物を酸水溶液で処理する請求項1〜5に記載の方法。
  7. 式(V)のケトラクタムと式(VI)の化合物の反応を含む工程により式(III)の化合物の製造も含む、請求項1〜6に記載の方法。
    Figure 2014516072
    (式中、Yは請求項1に定義した通りである)

    (VI)
    (Rは請求項1に定義した通りであり、Wは脱離基である)
  8. 式(VI)の化合物が(CH−SiCl又はTsCl(塩化トシル)である請求項7に記載の方法。
  9. 式(III)の化合物。
    Figure 2014516072
    [ここで、Rは、場合により置換されたC−C12シクロアルキル基;場合により置換されたアリール−C−C12アルキル基;式(RSi−のシリル基(各Rは、同一又は異なり、場合により置換されたC−C12アルキル基、場合により置換されたC−C12シクロアルキル基、場合により置換されたC−C12アルコキシ基、及び場合により置換されたアリール基を含む群から選択される);あるいはスルホニル基RSO−(Rは、場合により置換されたC−C12アルキル基、場合により置換されたC−C12シクロアルキル基、場合により置換されたアリール基、場合により置換されたアリール−C−C12アルキル基である);又はRCO−のアシル基(Rは上記に定義する通り)であり、
    Yは請求項1に定義した通りである]
  10. が(CH−Si−又はTs(トシル)であり、Yがヨウ素ある請求項9に記載の化合物。
  11. 請求項1に規定される式(II)の化合物の製造方法であり、請求項9又は10に規定される式(III)の化合物を用いることを含む方法。
  12. 式(II)の化合物が、式(I)のアピキサバンである請求項1に記載の方法。
    Figure 2014516072
  13. 式(I)のアピキサバンは、最も強いピークが2θにおける6.0、7.1、11.0、11.9、12.9、13.6、15.1、16.1、17.6、19.1、20.3、21.6、22.7、24.5、26.0、26.7、27.2、28.8及び30.1°で見られるXRPDスペクトルによって特徴付けられ、主熱イベントが約60−110℃(吸熱)、145−155℃(吸熱)、175−185℃(発熱)及び234℃(融解吸熱)で見られるDSCトレースを有する結晶フォームαである請求項1〜8,11及び12に記載の方法。
  14. 約3〜7%w/w、好ましくは約4.5〜6.5%w/wの含水量を有し、実質的にセスキ水和物として記述できるアピキサバンの結晶フォームα。
  15. 最も強いピークが2θにおける6.0、7.1、11.0、11.9、12.9、13.6、15.1、16.1、17.6、19.1、20.3、21.6、22.7、24.5、26.0、26.7、27.2、28.8及び30.1°で見られるXRPDスペクトルによって特徴付けられ、主熱イベントが約60−110℃(吸熱)、145−155℃(吸熱)、175−185℃(発熱)及び234℃(融解吸熱)で見られるDSCトレースを有することを特徴とする請求項14に記載のアピキサバンの結晶フォームα。
  16. 請求項14に規定される結晶フォームαを用いることによって、米国特許7,396,932号明細書に記載される結晶フォームH2−2又はN−2の式(I)のアピキサバンを製造することも含む請求項12に記載の方法。
  17. ・溶媒混合物中にアピキサバンの分散体を形成する工程と、
    ・前記分散体を冷却する工程、及び
    ・固体を回収する工程
    を含む、請求項14及び15に規定される結晶フォームαのアピキサバンを製造する方法。
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