JP2014202959A - カラーフィルタおよび表示装置 - Google Patents

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和幸 日野
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Yosuke Wada
陽介 和田
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Abstract

【課題】表示装置に用いた場合にブルーライトハザードを防止して良好な輝度で表示を行うことができるカラーフィルタ、およびこれを用いた表示装置を提供することを主目的とする。【解決手段】透明基材と、上記透明基材上に設けられ青色着色層を有する青色副画素および上記透明基材上に設けられた白色副画素の少なくとも一方で構成される青色光透過副画素を有する画素部と、上記透明基材上の上記青色光透過副画素に設けられ、上記青色光透過副画素を透過した光源光に含まれる380nm〜480nmの波長領域の光の発光強度を低減する青色光低減手段と、を備えることを特徴とするカラーフィルタを提供することにより上記課題を解決する。【選択図】図5

Description

本発明は、表示装置に用いた場合にブルーライトハザードを防止して良好な輝度で表示を行うことができるカラーフィルタ、およびこれを用いた表示装置に関する。
近年、液晶表示装置等の表示装置は、その普及が進み、例えばパソコン、テレビ、携帯情報端末、携帯ゲーム機、ATM等に用いられ、人々の生活に深く浸透してきている。そのため、人々が表示装置を利用する時間についても長時間化してきている。
表示装置において、バックライト等の光源を有するものは鮮やかな表示が可能であり、また屋内の暗い場所においても用いることができる。このような光源としては、従来から冷陰極管(CCFL)が用いられてきたが、CCFLは環境に有害な水銀を使用していること、寿命が短いこと、消費電力が大きいこと等の問題を有している。そこで、CCFLに代わる光源として白色LEDを採用する表示装置が増えてきている。
白色LEDとしては、例えば、青色LEDおよび黄色蛍光体を組み合わせて構成されるものや、青色LEDならびに赤色蛍光体および緑色蛍光体を組み合わせて構成されるものが好適に用いられている。
上述した白色LEDを用いた表示装置においては、発光効率の向上の観点や、消費者の嗜好の観点から、白色LEDに含まれる青色光をより多く利用することが検討されており、例えば上記表示装置に用いられるカラーフィルタにおいては、青色画素部における青色光の透過率を向上させるべく、青色着色層等の調整が行われている。
特開2013−008052号公報
ところで、最近になって、表示装置に含まれる380nm〜480nmの波長領域の光(以下、青色光と称して説明する場合がある。)を長時間観察した場合に、視力低下、ドライアイ、肩こり、不眠等の種々の健康傷害を引き起こす、いわゆるブルーライトハザードの問題が指摘され始めている(例えば特許文献1)。
また、図9に示すように、上述した白色LED光は、従来から用いられているCCFL光に比べて上述の波長領域の光を多く含むことから、上述したブルーライトハザードの問題が生じやすいことが懸念されている。
なお、図9は、白色LED光の発光スペクトルおよびCCFL光の発光強度のスペクトルを示すグラフである。
上述したブルーライトハザードを防止するため、例えば、青色光を吸収するフィルムを表示装置の最表面に設置することにより、表示装置から出てくる青色光の一部を上記フィルムに吸収させて、観察者の眼に届く青色光を少ないものとする方法が講じられている。また、青色光を吸収するレンズを有する眼鏡をかけることにより、表示装置から出てくる青色光の一部を上記レンズに吸収させて、観察者の眼に届く青色光を少ないものとする方法が講じられている。
しかしながら、上述したフィルムおよび眼鏡を用いた場合は、表示装置から出てくる青色光のみならず、他の光の一部も吸収されることから、表示装置全体の輝度が低下してしまうという問題がある。
また、例えば、表示装置に備えられている制御部により、表示画面の輝度や青色階調を調整することによってブルーライトハザードを防止することも可能であるが、この場合も、表示装置全体の輝度が低下するという問題がある。
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、表示装置に用いた場合にブルーライトハザードを防止して良好な輝度で表示を行うことができるカラーフィルタ、およびこれを用いた表示装置を提供することを主目的とする。
本発明は、透明基材と、上記透明基材上に設けられ青色着色層を有する青色副画素および上記透明基材上に設けられた白色副画素の少なくとも一方で構成される青色光透過副画素を有する画素部と、上記透明基材上の上記青色光透過副画素に設けられ、上記青色光透過副画素を透過した光源光に含まれる380nm〜480nmの波長領域の光の発光強度を低減する青色光低減手段と、を備えることを特徴とするカラーフィルタを提供する。
本発明によれば、上記青色光低減手段を有することにより、本発明のカラーフィルタを用いた表示装置において、ブルーライトハザードを防止することができ、良好な輝度の表示を行うことができる。
本発明は、光源と、透明基材、上記透明基材上に設けられ青色着色層を有する青色副画素および上記透明基材上に設けられた白色副画素の少なくとも一方で構成される青色光透過副画素を有する画素部、ならびに上記透明基材上の上記青色光透過副画素に設けられ、上記青色光透過副画素を透過した光源光に含まれる380nm〜480nmの波長領域の光の発光強度を低減する青色光低減手段、を備えるカラーフィルタと、を有することを特徴とする表示装置を提供する。
本発明によれば、上記カラーフィルタを有することにより、ブルーライトハザードを防止することができ、良好な輝度の表示を行うことができる表示装置とすることができる。
本発明のカラーフィルタは、表示装置に用いた場合にブルーライトハザードを防止して良好な輝度で表示を行うことができるといった作用効果を奏する。
本発明のカラーフィルタの一例を示す概略断面図である。 本発明のカラーフィルタの他の例を示す概略断面図である。 本発明のカラーフィルタの他の例を示す概略図である。 本発明のカラーフィルタの他の例を示す概略図である。 本発明における青色光透過副画素を透過した光源光に含まれる380nm〜480nmの波長領域の光の発光強度のスペクトル等を示すグラフである。 本発明の表示装置(液晶表示装置)の一例を示す概略断面図である。 本発明の表示装置(有機EL表示装置)の他の例を示す概略断面図である。 本発明の表示装置(有機EL表示装置)の他の例を示す概略断面図である。 白色LED光およびCCFL光の発光強度のスペクトルの一例を示すグラフである。
以下、本発明のカラーフィルタ、および表示装置について説明する。
なお、本発明における「光源」とは、表示装置において表示を行うための白色光を発するものをいい、表示装置用のバックライトだけでなく、白色光を発光する有機エレクトロルミネッセンス(以下、ELと称して説明する場合がある。)素子を含むものとする。
A.カラーフィルタ
本発明のカラーフィルタは、透明基材と、上記透明基材上に設けられ青色着色層を有する青色副画素および上記透明基材上に設けられた白色副画素の少なくとも一方で構成される青色光透過副画素を有する画素部と、上記透明基材上の上記青色光透過副画素に設けられ、上記青色光透過副画素を透過した光源光に含まれる380nm〜480nmの波長領域の光の発光強度を低減する青色光低減手段と、を備えることを特徴とするものである。
本発明のカラーフィルタについて図を用いて説明する。
図1は本発明のカラーフィルタの一例を示す概略断面図である。図1に示すように、本発明のカラーフィルタ10は、透明基材1と、透明基材1上に設けられ青色着色層2Bを有する青色副画素3Bおよび透明基材1上に設けられ透明樹脂層2Wを有する白色副画素3Wで構成される青色光透過副画素3、ならびに透明基材1上に設けられ赤色着色層2Rを有する赤色副画素4Rおよび透明基材1上に設けられ緑色着色層2Gを有する緑色副画素4Gを有する画素部5と、透明基材1上の青色光透過副画素3に設けられ、青色光透過副画素3を透過した光源光に含まれる380nm〜480nmの波長領域の光の発光強度を低減する青色光低減手段6と、を備えることを特徴とするものである。
また、本発明のカラーフィルタ10は、透明基材1上の各副画素3B、3W、4R、4Gの間に形成された遮光部7を有していてもよい。
図1においては、青色光低減手段6が、透明基材1上の青色副画素3Bおよび白色副画素3Wに形成された光吸収層6aである例について示している。
図2は本発明のカラーフィルタの他の例を示す概略断面図である。図2においては、青色光低減手段6が、青色着色層2Bおよび透明樹脂層2W中に添加された光吸収剤6bである例について示している。
なお、図2において説明していない符号については、図1において説明した符号と同様とすることができるため、ここでの説明は省略する。
図3(a)は本発明のカラーフィルタの他の例を示す概略平面図であり、図3(b)は図3(a)のA−A線断面図である。また、図4(a)は本発明のカラーフィルタの他の例を示す概略平面図であり、図4(b)は図4(a)のB−B線断面図である。
図3(a)、(b)および図4(a)、(b)においては、青色光低減手段6が、透明基材1上の青色光透過副画素3(青色副画素3Bおよび白色副画素3W)内に形成された副画素用遮光部6cである例について示している。また、カラーフィルタ10が遮光部7を有する場合、副画素用遮光部6cは、図3(a)、(b)に示すように、透明基材1上の青色光透過副画素3内に所定のパターン状で形成されていてもよく、図4(a)、(b)に示すように、遮光部7と副画素用遮光部6cとを一体に形成してもよい。
なお、図3(a)、(b)および図4(a)、(b)において説明していない符号については、図1において説明した符号と同様とすることができるため、ここでの説明は省略する。また、説明の容易の為、図4(a)では副画素用遮光部6および遮光部7を白色で示しており、副画素用遮光部6および遮光部7の境界を破線で示している。
また、「青色光低減手段が、上記青色光透過副画素を透過した光源光に含まれる380nm〜480nmの波長領域の光の発光強度を低減する」とは、青色光低減手段を有さないカラーフィルタ(以下、基準のカラーフィルタと称して説明する場合がある。)における青色光透過副画素を透過した光源光に含まれる380nm〜480nmの波長領域の光(以下、基準の青色光と称して説明する場合がある。)の発光強度に比べて、本発明のカラーフィルタにおける青色光透過副画素を透過した光源光に含まれる上記波長領域の光(以下、調整後の青色光と称して説明する場合がある。)の発光強度が小さくなるように、青色光低減手段が、本発明のカラーフィルタにおける青色光透過副画素の光源光の透過率、または光源光の透過面積等の特性(以下、光特性と称して説明する場合がある。)を調整するものであることをいう。
また、基準のカラーフィルタとは、本発明のカラーフィルタにおいて青色光低減手段を設けないこと以外は同一の条件で形成されたカラーフィルタをいう。
なお、以下の説明において、基準のカラーフィルタにおける青色光透過副画素については、「基準の青色光透過副画素」と称して説明し、本発明のカラーフィルタにおける青色光透過副画素については、単に「青色光透過副画素」と称して説明する場合がある。
「青色光低減手段が、上記青色光透過副画素を透過した光源光に含まれる380nm〜480nmの波長領域の光の発光強度を低減する」ことについて図を用いて説明する。
図5は、光源光、基準の青色光、および調整後の青色光の発光強度のスぺクトルの一例を示すグラフである。また、図5においては光源光が白色LED光であり、基準の青色光が透明基材上に形成された青色着色層を有する青色副画素を透過した光源光であり、調整後の青色光が透明基材上に形成された青色着色層およびITOで構成される光吸収層の積層体を有する青色副画素を透過した光源光である例について示している。
基準の青色副画素に光源光を透過させた場合、通常、透明基材上に形成された青色着色層により、光源光自体に含まれる上記波長領域の光の一部が吸収されることから、図5に示すように、光源光の発光強度のピークAに比べて、基準の青色光の発光強度のピークBは小さくなる。
一方、本発明における青色光副画素に光源光を透過させた場合、上述した青色着色層に加えて青色光低減手段の作用により、図5に示すように、上述の基準の青色光の発光強度のピークBに比べて、調整後の青色光の発光強度のピークCを小さくすることができる。
本発明によれば、上記青色光低減手段を有することにより、本発明のカラーフィルタを用いた表示装置において、ブルーライトハザードを防止することができ、良好な輝度の表示を行うことができる。
より具体的には、本発明によれば、上記青色光低減手段を有することにより、青色光透過副画素を透過した光源光に含まれる380nm〜480nmの波長領域の光を低減することができるから、本発明のカラーフィルタを用いた表示装置において、観察者の眼に届く上記波長領域の光を少なくすることができるので、ブルーライトハザードを防止することができる。
また、本発明によれば、上記青色光低減手段が青色光透過副画素に設けられていることにより、画素部における他の副画素とは別途に青色光透過副画素の光特性を調整することができるため、他の副画素の光特性に対して、青色光低減手段の影響が及ばないものとすることができることから、本発明のカラーフィルタを用いた表示装置全体の輝度、他の副画素の色合い等を良好なものとすることができる。
また、上述した青色光を吸収するフィルムや眼鏡を用いた従来のブルーライトハザードの防止方法においては、表示装置の利用者が負担するコストが多くなるというという問題がある。また、最近ではタッチパネル機能を備える表示装置も広く用いられており、上述したフィルムを配置した場合は、タッチパネルの操作を阻害する場合があるという問題がある。
これに対して、本発明のカラーフィルタは、表示装置自体に組み込むことでブルーライトハザードを防止することができるため、表示装置の利用者が上述したフィルムや眼鏡を購入する必要がなく、表示装置の利用にかかるコストを少なくすることができ、また、タッチパネルの操作を阻害しないものとすることができる。
以下、本発明のカラーフィルタの詳細について説明する。
I.画素部
本発明に用いられる画素部は、青色光透過副画素を有するものであり、通常は、さらに赤色副画素および緑色副画素等の他の副画素を有するものである。
1.青色光透過副画素
本発明に用いられる青色光透過副画素は、青色副画素および白色副画素の少なくとも一方で構成されるものであり、青色光低減手段を有するものである。
また、本発明においては、上述したように、青色光透過副画素は上記青色光透過副画素を透過した光源光に含まれる380nm〜480nmの波長領域の光の発光強度を低減する青色光低減手段が設けられているもの、すなわち青色光低減手段を用いて、基準の青色光の発光強度に比べて調整後の青色光の発光強度が小さくなるように、その光特性が調整されているものである。
(1)青色光透過副画素の光特性の調整
本発明に用いられる青色光透過副画素の光特性の調整方法について説明する。
本発明における青色光透過副画素の光特性は、通常、白色の光源光を用いて調整される。いずれの光源光を用いて調整するかは、本発明のカラーフィルタの用途等に応じて適宜選択することができる。
白色の光源光を発する光源としては、白色LED、CCFL、白色発光層を備える有機EL素子等を挙げることができ、なかでも、本発明においては白色LED、白色発光層を有する有機EL素子であることが好ましい。
白色LEDは、青色LEDおよび黄色蛍光体で構成されるもの、もしくは青色LEDならびに赤色蛍光体および緑色蛍光体で構成されるもの等が好適に用いられることから、白色LED光は、上述した380nm〜480nmの波長領域の光を比較的多く含む光源光である。そのため、本発明における青色光透過副画素の光特性を白色LED光を用いて調整することにより、ブルーライトハザードを好適に防止することができる。
また、白色発光層を有する有機EL素子においても、生産性の向上や長寿命化の観点から、上述した波長領域の光を多く発光するものが好適に用いられていることから、本発明における青色光透過副画素の光特性を上記有機EL素子の光を用いて調整することにより、ブルーライトハザードを好適に防止することができる。
また、青色光透過副画素の光特性としては、基準の青色光の発光強度に対して、調整後の青色光の発光強度が小さくなるように調整されていればよく、基準の青色光の発光強度に対する調整後の青色光の発光強度の比率(発光強度比)については、本発明のカラーフィルタの用途に応じて適宜選択することができ、特に限定されない。
本発明においては、例えば、基準の青色光の発光強度を100%とした場合に、調整後の青色光の発光強度比が、50%〜80%の範囲内、なかでも50%〜75%の範囲内、特に50%〜70%の範囲内となるように、青色光透過副画素の光特性が調整されていることが好ましい。上記発光強度比が小さすぎる場合は、本発明のカラーフィルタを用いた表示装置において、所望のカラー表示を行うことが困難となる可能性があるからであり、上記発光強度比が大きすぎる場合は、本発明のカラーフィルタを用いた表示装置において、十分にブルーライトハザードを防止することが困難となる可能性があるからである。
また、青色光透過副画素の光特性としては、基準の青色光の発光強度に対して、調整後の青色光の発光強度のうち、380nm〜480nmの波長領域全体の光の発光強度が小さくなるように調整されていてもよく、上記波長領域の一部の発光強度が小さくなるように調整されていてもよい。
本発明においては、基準の青色光の発光強度に対して、調整後の青色光の発光強度のうち、380nm〜430nmの波長領域の光の発光強度が小さくなるように調整されていることが好ましい。上述した380nm〜480nmの波長領域の光のうち、より短波長側の光の発光強度を小さくすることで、本発明のカラーフィルタを用いた表示装置において、観察者の眼に、より大きなエネルギーを有する青色光が届くことを抑制することができ、また、長波長側の青色光、すなわち小さいエネルギーを有する青色光を用いて良好な青色表示等を行うことができるからである。
具体的には、基準の青色光における380nm〜430nmの波長領域の発光強度を100%とした場合に、調整後の青色光における380nm〜430nmの波長領域の発光強度比が、75%未満、なかでも73%以下、特に70%以下であることが好ましい。
また、基準の青色光における430nm〜480nmの波長領域の発光強度を100%とした場合に、調整後の青色光における430nm〜480nmの波長領域の発光強度比が、75%以上、なかでも78%以上、特に80%以上であることが好ましい。
本明細書において基準の青色光の発光強度とは、基準の青色光透過副画素を透過した光源光に含まれる380nm〜480nmの波長領域の各波長の発光強度の平均値をいい、基準の青色光における特定の波長領域の発光強度とは、基準の青色光透過副画素を透過した光源光に含まれる380nm〜480nmの波長領域内の特定の波長領域の各波長の発光強度の平均値をいう。
本明細書において調整後の青色光の発光強度とは、本発明における青色光透過副画素を透過した光源光に含まれる380nm〜480nmの波長領域の各波長の発光強度の平均値をいい、調整後の青色光における特定の波長領域の発光強度とは、本発明における青色光透過副画素を透過した光源光に含まれる380nm〜480nmの波長領域の特定の波長領域の各波長の発光強度の平均値をいう。
基準の青色光の発光強度および調整後の青色光の発光強度は、例えば、輝度計((株)トプコン製 SR−3AR)を用いて求めることができる。
また、基準の青色光の発光強度に対する調整後の青色光の発光強度比、基準の青色光における特定波長の発光強度に対する調整後の青色光における特定波長の発光強度比については、それぞれ下記式1で求めることができる。
Figure 2014202959
(式1中、Iは発光強度比、A、Bは380nm(λ380)〜480nm(λ480)の波長領域内における任意の波長領域λ〜λ、Tは基準の青色光における波長領域λ〜λの各波長の発光強度を100%とした場合の、調整後の青色光における波長領域λ〜λの各波長の発光強度比である。)
上記基準の青色光の発光強度に対する調整後の青色光の発光強度比は、例えば、輝度計((株)トプコン製 SR−3AR)を用いて求めることができる。
また、例えば基準の青色光の発光強度をIとし、調整後の青色光の発光強度をIとした場合、基準の青色光の発光強度に対する調整後の青色光の発光強度比は、I/Iとして求めることもできる。
(2)青色光低減手段
本発明に用いられる青色光低減手段は、上記青色光透過副画素を透過した光源光に含まれる380nm〜480nmの波長領域の光の発光強度を低減するものであり、より具体的には、基準の青色光の発光強度に比べて調整後の青色光の発光強度が小さくなるように、青色光透過副画素の光特性を調整するものである。
このような青色光低減手段としては、透明基材上の青色光透過副画素に設けられていれば特に限定されず、例えば、青色光透過副画素が青色副画素および白色副画素を有する場合は、いずれか一方の副画素に設けられていればよいが、青色副画素および白色副画素の両方に設けられていることが好ましい。本発明のカラーフィルタを用いた表示装置においてブルーライトハザードをより好適に防止することができるからである。
青色光低減手段としては、具体的には、光吸収層、光吸収剤、および副画素用遮光部のうち、少なくともいずれか1つが用いられる。青色光低減手段は、一の青色光透過副画素において2種類以上を用いてもよい。また、青色光透過副画素が青色副画素および白色副画素を有する場合は、各副画素に用いられる青色光低減手段が同一種類であってもよく、異なる種類であってもよい。
以下、青色光低減手段に用いられる光吸収層、光吸収剤、および副画素用遮光部について説明する。
(a)光吸収層
光吸収層は、透明基材上の青色光透過副画素に形成されるものであり、光源光に含まれる380nm〜480nmの波長領域の光を吸収する層である。また、光吸収層は、通常、青色画素部においては青色着色層と別体で形成される。一方、白色副画素においては、後述する透明樹脂層を有する場合は、透明樹脂層と別体で形成され、透明樹脂層を有さない場合は、透明基材上に直接形成される。
光吸収層を有することにより、基準の青色光透過副画素の380nm〜480nmの波長領域の光の透過率に比べて、本発明における青色光透過副画素の380nm〜480nmの波長領域の光の透過率を下げることができるため、基準の青色光の発光強度に比べて調整後の発光強度を小さくすることができる。
光吸収層の光透過性としては、本発明のカラーフィルタを用いた表示装置において青色光透過副画素を用いて所望の青色表示、もしくは白色表示を行うことができれば特に限定されない。具体的には、光吸収層の380nm〜480nmの波長領域の光の平均透過率が、50%〜85%の範囲内、なかでも55%〜80%の範囲内、特に60%〜75%の範囲内であることが好ましい。
光吸収層の上記平均透過率が大きすぎる場合は、光吸収層を設けた場合も、本発明のカラーフィルタを用いた表示装置において十分にブルーライトハザードを防止することが困難となる可能性があるからであり、上記平均透過率が小さすぎる場合は、本発明のカラーフィルタを用いた表示装置において所望のカラー表示を行うことが困難となる可能性があるからである。
また、光吸収層を有する場合、基準の青色光透過副画素の上記波長領域の平均透過率を1とした場合に、本発明における青色光透過副画素の380nm〜480nmの平均透過率比としては、0.5〜0.85の範囲内、なかでも0.55〜0.80の範囲内、特に0.6〜0.75の範囲内となることが好ましい。具体的な、本発明における青色光透過副画素の380nm〜480nmの平均透過率としては55%以下、25%〜55%の範囲内、30%〜50%の範囲内であることが好ましい。本発明のカラーフィルタにおける青色光透過副画素の上記波長領域の平均透過率が上述した範囲内であることにより、光吸収層を用いて、調整後の青色光の発光強度を好適に調整することができるからである。
また、本発明においては、光吸収層の380nm〜430nmの波長領域の平均透過率が430nm〜480nmの波長領域の平均透過率よりも低いことが好ましい。調整後の青色光における380nm〜430nmの波長領域の発光強度を、430nm〜480nmの波長領域の発光強度よりも低くすることができるからである。
また、具体的には、光吸収層の380nm〜430nmの波長領域の平均透過率と、430nm〜480nmの平均透過率の差が、10%以上、なかでも13%以上、特に15%以上であることが好ましい。光吸収層の380nm〜430nmの波長領域の平均透過率と、430nm〜480nmの平均透過率の差が、上記範囲内であることにより、調整後の青色光に含まれる短波長側の光をより少ないものとし、長波長側の光を多いものとすることができるからである。
また光吸収層を有する場合、基準の青色透過副画素における380nm〜430nmの波長領域の平均透過率を1とした場合に、本発明における青色透過副画素における380nm〜430nmの波長領域の平均透過率比が、0.7以下、なかでも0.65以下、特に0.6以下であることが好ましい。
また、基準の青色透過副画素における430nm〜480nmの波長領域の平均透過率を1とした場合に、本発明における青色透過副画素における430nm〜480nmの波長領域の平均透過率比が、0.75以上、なかでも0.8以上、特に0.85以上であることが好ましい。
光吸収層、基準の青色光透過副画素、および本発明における青色光透過副画素の透過率の測定方法としては、一般的な測定方法に求めることができ、例えば、顕微分光装置OSP−SP2000(OLYMPUS社製)を用いて測定することにより求めることができる。
なお、光吸収層を有する場合の本発明における青色光透過副画素の透過率とは、透明基材上に形成された青色着色層および光吸収層の積層体、透明基材上に形成された透明樹脂層および光吸収層の積層体、または透明基材上に形成された光吸収層のいずれかを用いて測定された透過率をいうものとする。
基準の青色光透過副画素の透過率とは、透明基材上に形成された青色着色層、透明基材上に形成された透明樹脂層、または透明基材自体のいずれか用いて測定された透過率をいうものとする。
また、基準の青色光透過副画素の平均透過率に対する本発明における青色光透過副画素の平均透過率比、本発明における青色光透過副画素における特定波長の平均透過率に対する本発明における青色光透過副画素における特定波長の平均透過率比については、それぞれ下記式2で求めることができる。
Figure 2014202959
(式2中、Jは平均透過率比、A、Bは380nm(λ380)〜480nm(λ480)の波長領域内における任意の波長領域λ〜λ、Uは基準の青色光透過副画素における波長領域λ〜λの各波長の平均透過率を1とした場合の、本発明における青色光透過副画素における波長領域λ〜λの各波長の平均透過率比である。)
また、例えば基準の青色光透過副画素の平均透過率をJとし、本発明における青色光透過副画素の平均透過率をJとした場合、基準の青色光透過副画素の平均透過率に対する調整後の青色光透過副画素の平均透過率比は、J/Jとして求められる。
光吸収層としては、少なくとも光源光に含まれる380nm〜480nmの波長領域の光を吸収することができる層であれば特に限定されず、具体的には、透明樹脂層中に光吸収剤を分散または溶解させた光吸収剤含有樹脂層、黄変樹脂で構成される黄変樹脂層、透明金属酸化物で構成される透明金属酸化物層等を挙げることができる。
光吸収剤含有樹脂層に用いられる光吸収剤としては、着色剤、紫外線吸収剤等が挙げられる。
着色剤としては、例えば、C.I.ピグメントグリーン7、C.I.ピグメントグリーン10、C.I.ピグメントグリーン36、C.I.ピグメントグリーン37、C.I.ピグメントグリーン58、C.I.ピグメントブルー15:1、C.I.ピグメントブルー15:3等を挙げることができる。
また、紫外線吸収剤としては、例えば、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−p−クレゾール、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−6−ビス(1−メチルー1−フェニルエチル)フェノール、2−[5クロロ(2H)−ベンゾトリアゾール−2−イル]−4−メチル−6−(tertブチルフェノール)、2,4ジ−tertブチル−6−(5−クロロベンゾトリアゾール−2−イル)フェノール、2−(2Hベンゾトリアゾール−2−イル)フェノール、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4,6−tert−ペンチルフェノール、2−(2Hベンゾトリアゾール−2−イル)−4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)フェノール、2(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−6−ドデシル−4−メチルフェノール、2[2−ヒドロキシ−3−(3,4,5,6テトラヒドロフタルイミド−メチル)−5−メチルフェニル]ベンゾトリアゾール、オクタベンゾン、2−ヒドロキシ−4−n−オクトキシベンゾフェノン、2−(4,6−ジフェニル−1,3,5トリアジン−2−イル)−5−[(ヘキシル)オキシ]−フェノール等が挙げられる。
また、光吸収剤含有樹脂層に用いられる樹脂としては、例えば、熱硬化性樹脂、光硬化性樹脂、感光性樹脂等を挙げることができる。
本発明においては、光吸収剤が着色剤である場合は感光性樹脂を用いることが好ましい。フォトリソグラフィ法を用いて、透明基材上の青色光透過副画素に光吸収剤含有樹脂層をパターン状に容易に形成することができるからである。一方、光吸収剤が紫外線吸収剤である場合は、熱硬化性樹脂を用いることが好ましい。
なお、光吸収剤含有樹脂層に用いられる樹脂については一般的な樹脂とすることができるため、ここでの説明は省略する。
光吸収剤含有樹脂層の厚みとしては、本発明のカラーフィルタの用途等に応じて適宜選択することができ、特に限定されないが、0.5μm〜10μmの範囲内、なかでも0.5μm〜8μmの範囲内、特に0.5μm〜5μmの範囲内であることが好ましい。
光吸収剤含有樹脂層の形成方法としては、一般的な樹脂層の形成方法と同様とすることができるため、ここでの説明は省略する。
また、光吸収層が黄変樹脂層である場合、黄変樹脂層に用いられる黄変樹脂としては、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル等のポリオキシエチレンアルキルエーテル類、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル等のポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル類、ポリエチレングリコールジラウレート、ポリエチレングリコールジステアレート等のポリエチレングリコールジエステル類、ソルビタン脂肪酸エステル類、脂肪酸変性ポリエステル類、および3級アミン変性ポリウレタン類等を挙げることができる。
黄変樹脂層の厚み、およびその形成方法については、上述した光吸収剤含有樹脂層の項で説明したものと同様とすることができるため、ここでの説明は省略する。
光吸収層が金属酸化物層である場合、金属酸化物としては、例えば、酸化インジウム錫(ITO)、酸化インジウム、酸化亜鉛、および酸化第二錫等が挙げられる。
金属酸化物層の厚さとしては、カラーフィルタの用途等に応じて適宜選択することができ、特に限定されないが、例えば、200nm〜800nm程度とすることができる。
金属酸化物層の形成方法としては、透明基材上の青色透過副画素にパターン状に形成することができれば特に限定されず、例えば金属マスクを用いた蒸着法、スパッタ法や、蒸着法、スパッタ法により透明基材上の画素部側表面の全面に金属酸化物層を形成した後、フォトエッチング法を用いてパターニングする方法等が挙げられる。
(b)光吸収剤
青色光低減手段が光吸収剤の場合、上記光吸収剤は、通常、青色着色層中に含有されて用いられる。また、白色副画素が透明樹脂層を有する場合は、上記光吸収剤は透明樹脂層中に含有されて用いられる。
光吸収剤を有することにより、基準のカラーフィルタにおける青色光透過副画素の380nm〜480nmの波長領域の光の透過率に比べて、本発明のカラーフィルタにおける青色光透過副画素の380nm〜480nmの波長領域の光の透過率を下げることができるため、基準の青色光の発光強度に比べて調整後の発光強度を小さくすることができる。
光吸収剤としては、上述した「(a)光吸収層」の項で説明した光吸収剤含有樹脂層に用いられるものと同様とすることができる。
また、青色着色層に用いられる光吸収剤については、例えば、青色着色層中に含まれる青色着色剤を用い、基準のカラーフィルタに用いられる青色着色層に比べて、本発明のカラーフィルタに用いられる青色着色層中の着色剤の含有量を多くしてもよい。
青色光低減手段として用いられる光吸収剤としては、着色剤であることが好ましい。青色着色層は、フォトリソグラフィ法を用いて形成することが好ましいことから光吸収剤として着色材を用いた場合は紫外線吸収剤を用いる場合に比べて、光源光に含まれる380nm〜480nmの波長領域の光を低減できる青色着色層を好適に形成することができるからである。
光吸収剤の青色着色層中の添加量としては、カラーフィルタの用途および光吸収剤の種類等に応じて適宜選択することができる。
光吸収剤を含有する場合の本発明における青色光透過副画素の透過率および基準の青色光透過副画素の透過率との関係については、上述した「(a)光吸収層」の項で説明した内容と同様とすることができるため、ここでの説明は省略する。
なお、光吸収剤を含有する場合の本発明における青色光透過副画素の透過率は、透明基材上に形成された光吸収剤を含有する青色着色層、透明基材上に形成された光吸収剤を含有する透明樹脂層のいずれかを用いて測定された透過率をいうものとする。
(c)副画素用遮光部
副画素用遮光部は、透明基材上の青色光透過副画素の内部に形成され、遮光性を有するものである。
副画素用遮光部を用いることにより、青色光透過副画素の開口部の面積を他の副画素の開口部の面積よりも小さくすることができ、基準の青色光透過副画素の光源光の透過面積に対して本発明における青色光透過副画素の光源光の透過面積を小さくすることができるので、基準の青色光の発光強度に対して調整後の青色光の発光強度を小さくすることができる。
副画素用遮光部は、本発明における青色光透過副画素の開口部の面積を所望のものとすることができればよく、後述する遮光部と同一の材料で形成されていてもよく、異なる材料で形成されていてもよいが、同一材料で形成されていることが好ましい。後述する遮光部と同一の工程で形成することができ、本発明のカラーフィルタをより生産性の高いものとすることができるからである。
副画素用遮光部としては、本発明における青色光透過副画素の開口部の面積を所望のものとすることができればよく、図3(a)、(b)等に示すように、青色光透過副画素3の内部に副画素用遮光部6cがパターン状に形成されていてもよく、図4(a)、(b)に示すように、後述する遮光部7と一体に副画素用遮光部6cが形成されていてもよい。副画素用遮光部を青色光透過副画素の内部にパターン状に形成する場合、副画素用遮光部のパターン形状としては、例えば、格子形状、ライン形状、ドット形状等、およびこれらを組み合わせた形状が挙げられる。
本発明における副画素遮光部を有する青色光透過副画素の開口部の面積としては、基準の青色光の発光強度に対して調整後の青色光の発光強度を小さくすることができれば特に限定されないが、基準の青色光透過副画素の開口部の面積を100%とした場合に、50%〜85%の範囲内、なかでも55%〜80%の範囲内、特に60%〜75%の範囲内であることが好ましい。本発明における青色光透過副画素の開口部の面積比を上述した範囲内とすることにより、本発明のカラーフィルタを用いた表示装置において、ブルーライトハザードを好適に防止することができるからである。
具体的な本発明における青色光透過部の開口部については、カラーフィルタの用途等に応じて適宜決定される。
画素部用遮光部の材料、厚さ、および形成方法については、後述する遮光部の項で説明するため、ここでの説明は省略する。
(3)青色副画素および白色副画素
青色光透過副画素は、青色副画素および白色副画素の少なくともいずれか一方で構成されるものである。本発明のカラーフィルタは、通常、青色副画素を有し、必要に応じてさらに白色副画素を有する。以下、青色副画素、および白色副画素について説明する。
(a)青色副画素
青色副画素は、透明基材上に設けられ、青色着色層を有するものである。青色着色層は、通常、透明基材上に形成され、青色着色材および樹脂で構成される。
青色着色層に用いられる青色着色材としては、例えば、銅フタロシアニン系顔料、アントラキノン系顔料、インダンスレン系顔料、インドフェノール系顔料、シアニン系顔料、ジオキサジン系顔料等が挙げられる。これらの顔料は単独で用いてもよく2種以上を混合して用いてもよい。
また、青色着色層に用いられる樹脂としては、感光性樹脂を好適に用いることができる。感光性樹脂については、一般的なカラーフィルタの着色層に用いられるものと同様とすることができるため、ここでの説明は省略する。
青色着色層の厚さとしては、カラーフィルタの用途等に応じて適宜選択することができ、特に限定されないが、通常、0.5μm〜5μm程度とすることができる。
青色着色層の形成方法としては、一般的なカラーフィルタの着色層の形成方法として公知の方法を用いることができ、例えば、フォトリソグラフィ法等を好適に用いることができる。
(b)白色副画素
白色副画素は、透明基材上に副画素と同等の面積で設けられるものであり、光源光における全可視光領域を透過するものである。
透明基材上の白色副画素には、着色層等と同等の厚みを有する透明樹脂層が形成されていてもよく、形成されていなくてもよい。透明樹脂層を有する場合は、本発明のカラーフィルタの画素部側表面の平坦性を良好なものとすることができる。
白色副画素が透明樹脂層を有さない場合は、カラーフィルタの製造工程数を削減することができるため、より生産性が良好なカラーフィルタとすることができる。
白色副画素が透明樹脂層を有する場合、透明樹脂層に用いられる樹脂としては、一般的なカラーフィルタに用いられるものと同様とすることができ、例えば感光性樹脂を好適に用いることができる。また、透明樹脂層の厚さおよび形成方法については、上述した青色着色層の厚さおよび形成方法等と同様とすることができるため、ここでの説明は省略する。
2.他の副画素
本発明に用いられる画素部は、上述した青色光透過副画素の他に、通常、透明基材上に設けられ赤色着色層を有する赤色副画素と、透明基材上に設けられ緑色着色層を有する緑色副画素とを有するものである。
各色の着色層は、通常、着色材および樹脂で構成されるものである。
赤色着色層に用いられる赤色着色剤としては、例えば、リレン系顔料、レーキ顔料、アゾ系顔料、キナクリドン系顔料、アントラキノン系顔料、アントラセン系顔料、イソインドリン系顔料等が挙げられる。これらの顔料は単独で用いてもよく2種以上を混合して用いてもよい。
また、緑色着色層に用いられる緑色着色剤としては、例えば、ハロゲン多置換フタロシアニン系顔料もしくはハロゲン多置換銅フタロシアニン系顔料等のフタロシアニン系顔料、トリフェニルメタン系塩基性染料、イソインドリン系顔料、イソインドリノン系顔料等が挙げられる。これらの顔料もしくは染料は単独で用いてもよく2種以上を混合して用いてもよい。
赤色着色層および緑色着色層に用いられる樹脂、着色層の厚さ、および形成方法については、上述した「1.青色光透過副画素 (3)青色副画素および白色副画素 (a)青色副画素」の項で説明した内容と同様とすることができるため、ここでの説明は省略する。
3.画素部
本発明における画素部は、上述した青色光透過副画素および他の副画素を有するものである。各副画素の配列としては、一般的な表示装置に用いられる副画素の配列と同様とすることができる。例えば、ストライブ型、モザイク型、トライアングル型、4画素配置型等の公知の配列とすることができ、各副画素の面積は任意に設定することができる。
II.透明基材
本発明に用いられる透明基材は、上述した画素部における着色層、青色光低減手段、および必要に応じて形成される透明樹脂層等を支持するものである。
透明基材は、光透過性を有するものである。透明基材の具体的な光透過性としては、カラーフィルタの用途等に応じて適宜選択することができ、特に限定されないが、可視光領域における平均透過率が、80%以上であることが好ましく、90%以上であることがより好ましい。透明基材の透過率は、JIS K7361−1(プラスチック−透明材料の全光透過率の試験方法)により測定することができる。
透明基材としては、一般的なカラーフィルタに用いられるものと同様とすることができ、例えば、石英ガラス、パイレックス(登録商標)ガラス、合成石英などのリジッド材、あるいは、透明樹脂フィルム、光学用樹脂板等の可撓性を有する透明なフレキシブル材を用いることができる。
透明基材の厚さとしては、本発明のカラーフィルタの用途等に応じて適宜選択することができる。
III.その他の構成
本発明のカラーフィルタは、上述した透明基材、および画素部を有するものであれば特に限定されず、必要に応じて上記以外の構成を適宜選択して追加することができる。このような構成としては、例えば、遮光部、オーバーコート層等を挙げることができる。
1.遮光部
本発明のカラーフィルタは、透明基材上の副画素間に遮光部が形成されていてもよい。遮光部は、副画素を画定するものであり、表示装置において良好なコントラストでの表示を可能とする機能を有するものである。
上記遮光部としては、例えば、クロム等の金属材料から構成されるもの、樹脂層中に遮光材料を分散させたもの、着色層と同一の材料からなる層を複数積層させたもの等を挙げることができる。
これらの遮光部に用いられる材料、厚み、およびその形成方法等については、公知のものを用いることができるので、ここでの説明は省略する。
2.オーバーコート層
本発明のカラーフィルタは、透明基材上の着色層、青色光低減手段等を覆うように形成されたオーバーコート層を有していてもよい。オーバーコート層はカラーフィルタ表面を平坦化し、カラーフィルタの加工性を良好なものとする機能を有するものである。
オーバーコート層は、通常、透明樹脂を用いて形成される。オーバーコート層に用いられる材料、厚み、およびその形成方法については、一般的なカラーフィルタに用いられるものと同様とすることができるため、ここでの説明は省略する。
3.その他の構成
本発明のカラーフィルタは、上述した遮光部およびオーバーコート層以外にも、必要に応じて任意の構成を適宜追加することができる。
IV.カラーフィルタ
本発明のカラーフィルタの製造方法は、上述した構成を有するカラーフィルタを製造することができれば特に限定されず、一般的なカラーフィルタの製造方法と同様とすることができるため、ここでの説明は省略する。
本発明のカラーフィルタの用途としては、光源を有する表示装置に用いることができる。本発明のカラーフィルタは、特に白色LEDを光源として有する液晶表示装置、白色発光層を有する有機EL素子を光源として有する有機EL表示装置に好適に用いることができる。なお、本発明のカラーフィルタを用いた表示装置について詳しくは、後述する「B.表示装置」の項で説明する。
B.表示装置
本発明の表示装置は、光源と、透明基材、上記透明基材上に設けられ青色着色層を有する青色副画素および上記透明基材上に設けられた白色副画素の少なくとも一方で構成される青色光透過副画素を有する画素部、ならびに上記透明基材上の上記青色光透過副画素に設けられ、上記青色光透過副画素を透過した光源光に含まれる380nm〜480nmの波長領域の光の発光強度を低減する青色光低減手段、を備えるカラーフィルタと、を有することを特徴とするものである。
本発明によれば、上記カラーフィルタを有することにより、ブルーライトハザードを防止することができ、良好な輝度の表示を行うことができる表示装置とすることができる。
より具体的には、本発明によれば、上記カラーフィルタを有することにより、光源光に含まれる380nm〜480nmの波長領域の光を低減することができるから、観察者の眼に届く上記波長領域の光を少なくすることができ、ブルーライトハザードを防止することができる表示装置とすることができる。
また、本発明によれば、上記カラーフィルタを有することにより、画素部における他の副画素とは別途に青色光透過副画素の光特性を調整することができるため、他の副画素の光特性に対して、青色光低減手段の影響が及ばないものとすることができることから、良好なカラー表示を行うことができ、輝度が良好な表示装置とすることができる。
また、表示装置の利用者が負担するコストを少なくすることができ、さらに、表示装置がタッチパネル機能を有する場合もタッチパネルの操作を良好に行うことができるものとすることができる。
本発明の表示装置としては、上述したカラーフィルタおよび光源を有するものであれば特に限定されず、例えば、液晶表示装置、有機EL表示装置を挙げることができる。
以下、本発明の表示装置が液晶表示装置である場合、および有機EL表示装置である場合についてそれぞれ説明する。
I.液晶表示装置
本発明の液晶表示装置は、通常、光源としてバックライトを有し、上述したカラーフィルタと、対向基材および対向基材上に形成された対向電極を有する対向電極基材と、カラーフィルタおよび対向電極基材の間に配置された液晶を含む液晶層とを有するものである。
本発明の液晶表示装置について図を用いて説明する。
図6は、本発明の表示装置の一例を示す概略断面図である。また、図6においては、表示装置100が液晶表示装置101である例について示している。図6に示すように、本発明の液晶表示装置101は、光源20であるバックライト21と、カラーフィルタ10と、対向基材31および対向基材31上に形成された対向電極32を有する対向電極基材30と、カラーフィルタ10および対向電極基材30との間に配置された液晶を含有する液晶層40とを有し、対向電極基材30側にバックライト21が配置されているものである。また、カラーフィルタ10および対向電極基材30の間に配置された液晶層40を封止するシール剤50を有するものである。
なお、図6におけるカラーフィルタ10については、図1で説明したものと同様とすることができるため、ここでの説明は省略する。
以下、本発明の液晶表示装置の詳細について説明する。
1.カラーフィルタ
本発明に用いられるカラーフィルタの詳細については、上述した「A.カラーフィルタ」の項で説明した内容と同様であるため、ここでの説明は省略する。
2.光源(バックライト)
本発明に用いられる光源は、通常、バックライトとして液晶表示装置の表示面側とは反対側に配置される。
本発明に用いられる光源としては、380nm〜480nmの波長領域の光を含む白色光を発光することができるものであれば特に限定されず、例えば、白色LED、CCFL等を挙げることができ、なかでも、白色LEDであることが好ましい。なお、この理由については、上述した「A.カラーフィルタ」の項で説明した内容と同様とすることができるため、ここでの説明は省略する。
光源(バックライト)の構成、形態等については、一般的な液晶表示装置に用いられているものと同様とすることができるため、ここでの説明は省略する。
3.対向電極基材および液晶層
本発明に用いられる対向電極基材は、対向基材および対向基材上に形成された対向電極を有するものである。また、液晶層は、カラーフィルタおよび対向電極基材の間に配置され、液晶を含有するものである。
本発明に用いられる対向電極基材および液晶層に用いられる液晶としては、本発明の液晶表示装置の駆動方式等に応じて適宜選択して用いることができる。また、対向電極基材および液晶については一般的な液晶表示装置に用いられるものと同様とすることができるため、ここでの説明は省略する。
なお、上記液晶表示装置の駆動方式としては、特に限定されるものではなく一般的に液晶表示装置に用いられている駆動方式を採用することができる。このような駆動方式としては、例えば、TN方式、IPS方式、OCB方式、および、MVA方式等を挙げることができる。本発明においてはこれらのいずれの方式であっても好適に用いることができる。
4.液晶表示装置
本発明の液晶表示装置は、光源、カラーフィルタ、対向電極基材、および液晶層を有していれば特に限定されず、必要に応じて上記以外の構成を適宜選択して追加することができる。このような構成としては、例えば、配向膜、偏光板等を挙げることができる。なお、これらの構成については、一般的な液晶表示装置に用いられるものと同様とすることができるので、ここでの説明は省略する。
本発明の液晶表示装置の製造方法については、一般的な液晶表示装置の製造方法と同様とすることができるため、ここでの説明は省略する。
II.有機EL表示装置
本発明の表示装置が有機EL表示装置である場合、有機EL表示装置は、光源として有機EL素子を有する。また、この場合、有機EL表示装置は、その構造の違いにより、2つの態様を有する。具体的には、トップエミッション型の有機EL表示装置である態様(第1態様)とボトムエミッション型の有機EL表示装置である態様(第2態様)とを挙げることができる。
以下、各態様について説明する。
1.第1態様
本態様の有機EL表示装置は、光源として有機EL素子を有するトップエミッション型の有機EL表示装置であり、通常、カラーフィルタと、基材と、基材上に形成された第1電極層、第1電極層上に形成され発光層を含む有機EL層、および有機EL層上に形成された第2電極層を有する有機EL素子とを有し、カラーフィルタの一方の表面および基材の間に有機EL素子が配置されているものである。
本態様の有機EL表示装置について図を用いて説明する。
図7は、本発明の表示装置の他の例を示す概略断面図である。また、図7においては、表示装置100が光源20として有機EL素子22を有するトップエミッション型の有機EL表示装置102である例について示している。図7に示すように、本態様の有機EL表示装置102は、カラーフィルタ10と、基材23と、基材23上に形成された第1電極層22a、第1電極層22a上に形成され発光層を含む有機EL層22b、および有機EL層22b上に形成された第2電極層22cを有する有機EL素子22とを有し、カラーフィルタ10の画素部5側表面と、基材23との間に有機EL素子22が配置されているものである。また、図7においては、カラーフィルタ10および基材23の間に配置された有機EL素子22を封止するシール剤50を有する例について示している。なお、図7におけるカラーフィルタ10については、図1で説明したものと同様とすることができるため、ここでの説明は省略する。
以下、本発明の有機EL表示装置の詳細について説明する。
(1)カラーフィルタ
本態様におけるカラーフィルタについては、上述した「A.カラーフィルタ」の項で説明した内容と同様であるため、ここでの説明は省略する。
(2)基材
次に、本態様における基材について説明する。
本態様における基材は、後述する有機EL素子が形成される。
本態様の有機EL表示装置は、カラーフィルタ側を発光面として用いることから、基材としては、透明性を有するものであってもよく、透明性を有さないものであってもよい。
基材としては、例えば、石英ガラス、パイレックス(登録商標)ガラス、合成石英板等の可撓性のないリジッド材、あるいは、樹脂フィルム、光学用樹脂板等の可撓性を有するフレキシブル材等を用いることができる。また、樹脂フィルムにバリア層が形成されたものを用いてもよい。
本態様の有機EL表示装置はトップエミッション型の有機EL表示装置であることから、基材上にはTFTが形成されていてもよい。
TFTとしては、有機EL表示装置に一般的に用いられるものを使用することができる。
(3)光源(有機EL素子)
本態様の有機EL表示装置は、光源として有機EL素子を有するものである。
本態様に用いられる有機EL素子は、上記基材上に形成され、発光層を含む有機EL層を有するものである。また、上記有機EL素子は、通常、基材上に形成された第1電極層と、第1電極層上に形成され、発光層を含む有機EL層と、有機EL層上に形成された第2電極層とを有し、必要に応じて絶縁層および隔壁等を有するものである。以下、有機EL素子の各構成について説明する。
(a)有機EL層
有機EL層は、少なくとも発光層を含む1層もしくは複数層の有機層を有するものである。
有機EL層を構成する層としては、発光層の他に、正孔注入層、正孔輸送層、電子注入層、電子輸送層等が挙げられる。
以下、本態様に用いられる有機EL層の詳細について説明する。
(i)発光層
本態様に用いられる発光層は、少なくとも青色光透過副画素に対応する発光層が白色光を発光するものが用いられる。具体的には、白色発光する白色発光層であってもよく、三原色をそれぞれ発光する赤色発光層、緑色発光層および青色発光層から構成され、白色光を発光する発光層であってもよい。
また、赤色副画素および緑色副画素に対応する発光層としては、上述した白色光を発光するものであってもよく、各着色副画素の色に対応する色の光を発光する発光層であってもよい。
発光層の種類については、有機EL表示装置の用途等に応じて適宜選択することができる。
発光層に用いられる発光材料としては、蛍光もしくは燐光を発するものであればよく、例えば、色素系材料、金属錯体系材料、高分子系材料等を挙げることができる。
色素系材料としては、例えば、シクロペンタジエン誘導体、テトラフェニルブタジエン誘導体、トリフェニルアミン誘導体、オキサジアゾール誘導体、ピラゾロキノリン誘導体、ジスチリルベンゼン誘導体、ジスチリルアリーレン誘導体、シロール誘導体、チオフェン環化合物、ピリジン環化合物、ペリノン誘導体、ペリレン誘導体、オリゴチオフェン誘導体、クマリン誘導体、オキサジアゾールダイマー、ピラゾリンダイマー等を挙げることができる。
金属錯体系材料としては、例えば、アルミキノリノール錯体、ベンゾキノリノールベリリウム錯体、ベンゾオキサゾール亜鉛錯体、ベンゾチアゾール亜鉛錯体、アゾメチル亜鉛錯体、ポルフィリン亜鉛錯体、ユーロピウム錯体、あるいは、中心金属にAl、Zn、Be等またはTb、Eu、Dy等の希土類金属を有し、配位子にオキサジアゾール、チアジアゾール、フェニルピリジン、フェニルベンゾイミダゾール、キノリン構造等を有する金属錯体を挙げることができる。具体的には、トリス(8−キノリノラト)アルミニウム錯体(Alq3)を用いることができる。
高分子系材料としては、例えば、ポリパラフェニレンビニレン誘導体、ポリチオフェン誘導体、ポリパラフェニレン誘導体、ポリシラン誘導体、ポリアセチレン誘導体、ポリビニルカルバゾール、ポリフルオレノン誘導体、ポリフルオレン誘導体、ポリキノキサリン誘導体、ポリジアルキルフルオレン誘導体、およびそれらの共重合体等を挙げることができる。また、高分子系材料として、上記の色素系材料および金属錯体系材料を高分子化したものも用いることができる。
また、燐光材料としては、例えば、イリジウム錯体、プラチナ錯体、あるいは、Ru、Rh、Pd、Os、Ir、Pt、Au等のスピン軌道相互作用が大きい重金属を中心金属とする金属錯体等を用いることができる。具体的には、フェニルピリジンやチエニルピリジンなどを配位子とするイリジウム錯体、プラチナポルフィリン誘導体等が挙げられる。
これらの発光材料は、単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
また、発光材料には、発光効率の向上、発光波長を変化させる等の目的で、蛍光もしくは燐光を発するドーパントを添加してもよい。このようなドーパントとしては、例えば、ペリレン誘導体、クマリン誘導体、ルブレン誘導体、キナクリドン誘導体、スクアリウム誘導体、ポルフィリン誘導体、スチリル系色素、テトラセン誘導体、ピラゾリン誘導体、デカシクレン、フェノキサゾン、キノキサリン誘導体、カルバゾール誘導体、フルオレン誘導体を挙げることができる。
発光層の厚みとしては、電子および正孔の再結合の場を提供して発光する機能を発現することができる厚みであれば特に限定されるものではなく、例えば10nm〜500nm程度にすることができる。
発光層の形成方法としては、上述の発光材料等を溶媒に溶解もしくは分散させた発光層形成用塗工液を塗布するウェットプロセスであってもよく、真空蒸着法等のドライプロセスであってもよい。中でも、効率およびコストの面から、ウェットプロセスが好ましい。
発光層形成用塗工液の塗布方法としては、例えば、インクジェット法、スピンコート法、キャスティング法、ディッピング法、バーコート法、ブレードコート法、ロールコート法、スプレーコート法、グラビア印刷法、スクリーン印刷法、フレキソ印刷法、オフセット印刷法等を挙げることができる。
(ii)正孔注入輸送層
本態様においては、発光層と陽極との間に正孔注入輸送層が形成されていてもよい。
正孔注入輸送層は、正孔注入機能を有する正孔注入層であってもよく、正孔輸送機能を有する正孔輸送層であってもよく、正孔注入層および正孔輸送層が積層されたものであってもよく、正孔注入機能および正孔輸送機能の両機能を有するものであってもよい。
正孔注入輸送層に用いられる材料としては、発光層への正孔の注入、輸送を安定化させることができる材料であれば特に限定されるものではなく、上記発光層の発光材料に例示した化合物の他、フェニルアミン系、スターバースト型アミン系、フタロシアニン系、酸化バナジウム、酸化モリブデン、酸化ルテニウム、酸化アルミニウム、酸化チタン等の酸化物、アモルファスカーボン、ポリアニリン、ポリチオフェン、ポリフェニレンビニレンおよびそれらの誘導体等の導電性高分子等を用いることができる。具体的には、ビス(N−(1−ナフチル)−N−フェニル)ベンジジン(α−NPD)、4,4,4−トリス(3−メチルフェニルフェニルアミノ)トリフェニルアミン(MTDATA)、ポリ3,4エチレンジオキシチオフェン−ポリスチレンスルホン酸(PEDOT−PSS)、ポリビニルカルバゾール等が挙げられる。
正孔注入輸送層の厚みとしては、正孔注入機能や正孔輸送機能が十分に発揮される厚みであれば特に限定されないが、具体的には0.5nm〜1000nmの範囲内、中でも10nm〜500nmの範囲内であることが好ましい。
正孔注入輸送層の形成方法としては、上述の材料等を溶媒に溶解もしくは分散させた正孔注入輸送層形成用塗工液を塗布するウェットプロセスであってもよく、真空蒸着法等のドライプロセスであってもよく、材料の種類等に応じて適宜選択される。
(iii)電子注入輸送層
本態様においては、発光層と陰極との間に電子注入輸送層が形成されていてもよい。
電子注入輸送層は、電子注入機能を有する電子注入層であってもよく、電子輸送機能を有する電子輸送層であってもよく、電子注入層および電子輸送層が積層されたものであってもよく、電子注入機能および電子輸送機能の両機能を有するものであってもよい。
電子注入層に用いられる材料としては、発光層への電子の注入を安定化させることができる材料であれば特に限定されるものではなく、上記発光層の発光材料に例示した化合物の他、アルミリチウム合金、ストロンチウム、カルシウム、リチウム、セシウム、フッ化リチウム、フッ化マグネシウム、フッ化ストロンチウム、フッ化カルシウム、フッ化バリウム、フッ化セシウム、酸化マグネシウム、酸化ストロンチウム、ポリスチレンスルホン酸ナトリウム等のアルカリ金属およびアルカリ土類金属の金属、合金、化合物、有機錯体等を用いることができる。
また、電子輸送性の有機材料にアルカリ金属またはアルカリ土類金属をドープした金属ドープ層を形成し、これを電子注入層にすることもできる。電子輸送性の有機材料としては、例えば、バソキュプロイン、バソフェナントロリン、フェナントロリン誘導体等を挙げることができ、ドープする金属としては、Li、Cs、Ba、Sr等が挙げられる。
電子輸送層に用いられる材料としては、陰極から注入された電子を発光層へ輸送することが可能な材料であれば特に限定されるものではなく、例えば、バソキュプロイン、バソフェナントロリン、フェナントロリン誘導体、トリアゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、トリス(8−キノリノラト)アルミニウム錯体(Alq3)の誘導体等を挙げることができる。
電子注入輸送層の厚みとしては、電子注入機能や電子輸送機能が十分に発揮される厚みであれば特に限定されない。
電子注入輸送層の形成方法としては、上述の材料等を溶媒に溶解もしくは分散させた電子注入輸送層形成用塗工液を塗布するウェットプロセスであってもよく、真空蒸着法等のドライプロセスであってもよく、材料の種類等に応じて適宜選択される。
(b)第1電極層および第2電極層
本態様に用いられる第1電極層は基材上に形成されるものである。また、第1電極層は、基材上に一様に形成されていてもよくパターン状に形成されていてもよく、本態様の有機EL表示装置の用途や駆動方法に応じて適宜選択される。
また、本態様においては、第1電極層としては、後述する背面電極層が用いられる。
一方、本態様に用いられる第2電極層は、上述した有機EL層上に形成されるものである。また、上記第2電極層としては、有機EL表示装置において、カラーフィルタ側に配置されることから、通常、透明電極層が用いられる。
以下、本態様に用いられる透明電極層、および背面電極層について説明する。
(i)透明電極層
本態様に用いられる透明電極層は陽極および陰極のいずれであってもよい。
陽極は、抵抗が小さいことが好ましく、一般的には導電性材料である金属材料が用いられるが、有機化合物または無機化合物を用いてもよい。
陽極には、正孔が注入しやすいように仕事関数の大きい導電性材料を用いることが好ましい。例えば、Au、Ta、W、Pt、Ni、Pd、Cr、Cu、Mo、アルカリ金属、アルカリ土類金属等の金属;これらの金属の酸化物;AlLi、AlCa、AlMg等のAl合金、MgAg等のMg合金、Ni合金、Cr合金、アルカリ金属の合金、アルカリ土類金属の合金等の合金;酸化インジウム錫(ITO)、酸化インジウム亜鉛(IZO)、酸化亜鉛、酸化インジウム等の無機酸化物;金属ドープされたポリチオフェン、ポリアニリン、ポリアセチレン、ポリアルキルチオフェン誘導体、ポリシラン誘導体等の導電性高分子;α−Si、α−SiC;等が挙げられる。これらの導電性材料は、単独で用いても、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。2種類以上を用いる場合には、各材料からなる層を積層してもよい。
陰極は、抵抗が小さいことが好ましく、一般的には導電性材料である金属材料が用いられるが、有機化合物または無機化合物を用いてもよい。
陰極には、電子が注入しやすいように仕事関数の小さい導電性材料を用いることが好ましい。例えば、MgAg等のマグネシウム合金、AlLi、AlCa、AlMg等のアルミニウム合金、Li、Cs、Ba、Sr、Ca等のアルカリ金属類およびアルカリ土類金属類の合金等が挙げられる。
透明電極層の形成方法としては、一般的な電極の形成方法を用いることができ、例えば、真空蒸着法、スパッタリング法、EB蒸着法、イオンプレーティング法等のPVD法、またはCVD法等を挙げることができる。
(ii)背面電極層
本態様における背面電極層としては、反射性を有する電極層が用いられ、通常、金属電極層が用いられる。
背面電極層は陽極および陰極のいずれであってもよい。
なお、陽極および陰極の材料については上記透明電極層の項に記載し、背面電極層の形成方法については上記透明電極層の形成方法と同様であるので、ここでの説明は省略する。
(c)絶縁層
本態様に用いられる有機EL素子においては、第1電極層(背面電極層上)に絶縁層がパターン状に形成されていてもよい。絶縁層は、画素を画定するように形成されるものである。絶縁層のパターンとしては、画素の配列に応じて適宜選択されるものであり、例えば格子状にすることができる。
また、本態様においては基材上に第1電極層(背面電極層)がパターン状に形成されている場合、第1電極層(背面電極層)の開口部に絶縁層が形成されていてもよい。絶縁層は、第1電極層(背面電極層)と第2電極層(透明電極層)とが直接接触することを防ぐために設けられるものである。
絶縁層の材料としては、有機EL素子における一般的な絶縁層の材料を用いることができ、例えば、感光性ポリイミド樹脂、アクリル系樹脂等の光硬化型樹脂、熱硬化型樹脂、無機材料等を挙げることができる。
絶縁層の厚みとしては、画素を画定し、透明電極層および背面電極層を絶縁することができれば特に限定されるものではない。
絶縁層の形成方法としては、有機EL素子における一般的な絶縁層の形成方法を適用することができ、例えば、フォトリソグラフィ法等が挙げられる。
(d)隔壁
本態様に用いられる有機EL素子においては、絶縁層上に隔壁がパターン状に形成されていてもよい。隔壁は、透明電極層のパターンを画定するように形成されるものである。
隔壁が形成されている場合には、メタルマスク等を用いなくとも透明電極層をパターン状に形成することが可能になる。
隔壁のパターンとしては、透明電極層のパターンに応じて適宜選択される。
隔壁の材料としては、有機EL素子における一般的な隔壁の材料を用いることができ、例えば、感光性ポリイミド樹脂、アクリル系樹脂等の光硬化型樹脂、または熱硬化型樹脂、および無機材料等を挙げることができる。
また、発光層をパターン状に形成するに際して、隔壁には表面エネルギーを変化させる表面処理を予め行ってもよい。
隔壁の高さとしては、透明電極層のパターンを画定し、隣接する透明電極層同士を絶縁することができれば特に限定されるものではない。
隔壁の形成方法としては、有機EL素子における一般的な隔壁の形成方法を適用することができ、例えば、フォトリソグラフィ法等が挙げられる。
(4)その他の構成
本態様の有機EL表示装置は、上述したカラーフィルタ、基材、および有機EL素子を有するものであれば特に限定されない。
本態様においては、通常、カラーフィルタおよび基材の間であって、カラーフィルタおよび基材の外周に、シール材が配置される。シール材は、カラーフィルタおよび基材を接着し、有機EL素子を封止するために設けられるものである。
シール材に用いられる材料としては、カラーフィルタおよび基材を接着し、有機EL素子が大気中の水分等と接触するのを抑制することができるものであればよく、有機EL素子に一般的に用いられるものを使用することができる。
また、本態様の有機EL表示装置がシール材を有する場合、本態様の有機EL表示装置のカラーフィルタおよび基材の間の空間は不活性ガスで充填されていてもよい。不活性ガスとしては、有機EL素子に用いられる一般的なものであれば特に限定されるものではなく、例えば、窒素ガス、ヘリウムガス、アルゴンガスが挙げられる。また、カラーフィルタおよび基材の間の空間は真空とされていてもよい。
また、本態様の有機EL表示装置は、上述したシール材の代わりに、例えば、カラーフィルタおよび基材の間に接着剤を充填して形成された接着剤層を用いて封止がなされていてもよい。接着剤層に用いられる接着剤については、一般的な有機EL表示装置に用いられるものと同様とすることができるため、ここでの説明は省略する。
(5)有機EL表示装置
本態様の有機EL表示装置の駆動方法としては、パッシブマトリクスおよびアクティブマトリクスのいずれも適用することができる。
本態様の有機EL表示装置の製造方法としては、一般的な有機EL表示装置の製造方法と同様とすることができるので、ここでの説明は省略する。
2.第2態様
本態様の有機EL表示装置は、光源として有機EL素子を有するボトムエミッション型の有機EL表示装置であり、通常、カラーフィルタと、カラーフィルタの画素部上に形成された第1電極層、第1電極層上に形成され発光層を含む有機EL層、および有機EL層上に形成された第2電極層を有する有機EL素子とを有するものである。
本態様の有機EL表示装置について図を用いて説明する。
図8は、本発明の表示装置の他の例を示す概略断面図である。また、図8においては、表示装置100が光源20として有機EL素子22を有するボトムエミッション型の有機EL表示装置103である例について示している。図8に示すように、本態様の有機EL表示装置103は、カラーフィルタ10と、カラーフィルタ10の画素部5上に形成された第1電極層22a、第1電極層22a上に形成され発光層を含む有機EL層22b、および有機EL層22b上に形成された第2電極層22cを有する有機EL素子22とを有するものである。カラーフィルタ10については、図1で説明したものと同様とすることができるため、ここでの説明は省略する。
以下、本態様の有機EL表示装置の詳細について説明する。
(1)カラーフィルタ
本態様に用いられるカラーフィルタについては、上述した「A.カラーフィルタ」の項で説明したものと同様とすることができるので、ここでの説明は省略する。また、本態様においては、カラーフィルタの着色層上に後述する有機EL素子が形成されることから、着色層上に形成されたオーバーコート層を有していることが好ましい。
(2)光源(有機EL素子)
本態様に用いられる有機EL素子は、上記カラーフィルタの画素部上に形成され、発光層を含む有機EL層を有するものである。また、上記有機EL素子は、通常、カラーフィルタの着色層上に形成された第1電極層と、第1電極層上に形成され、発光層を含む有機EL層と、有機EL層上に形成された第2電極層とを有し、必要に応じて絶縁層、隔壁等を有するものである。
本態様においては、上記有機EL素子が着色層等の表面上に直接形成されてもよく、例えば着色層等の表面上に形成されたオーバーコート層等の他の層を介して形成されてもよい。
本態様に用いられる有機EL素子においては、通常、第1電極層として上述した透明電極層が用いられ、第2電極層として上述した背面電極層が用いられる。
有機EL素子について、上記の点以外については、上述した「1.第1態様」の項で説明したものと同様とすることができるため、ここでの説明は省略する。
(3)その他
本態様の有機EL表示装置は、上述したカラーフィルタと、有機EL素子とを有するものであれば特に限定されない。本態様においては、必要に応じて、有機EL表示装置が封止基材を有していてもよい。本態様において封止基材を有する場合、封止基材はカラーフィルタの着色層および有機EL素子側表面と対向するように配置される。また、カラーフィルタおよび封止基材の間には、上述したシール材、または接着剤層等が配置される。封止基材については、上述した「1.第1態様」の項で説明した対向基材と同様とすることができるため、ここでの説明は省略する。シール材、および接着剤層については、上述した「1.第1態様」の項で説明したものと同様とすることができるため、ここでの説明は省略する。
本態様の有機EL表示装置について、上述した点以外は、「1.第1態様」の項で説明した内容と同様とすることができるため、ここでの説明は省略する。
本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は例示であり、本態様の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
以下、実施例および比較例を挙げて本発明を具体的に説明する。
[実施例1]
(遮光層形成用組成物の調整)
まず、重合槽中にメタクリル酸メチル(MMA)を63質量部、アクリル酸(AA)を12質量部、メタクリル酸−2−ヒドロキシエチル(HEMA)を6質量部、ジエチレングリコールジメチルエーテル(DMDG)を88質量部仕込み、攪拌し溶解させた後、2、2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)を7質量部添加し、均一に溶解させた。
その後、窒素気流下、85℃で2時間攪拌し、更に100℃で1時間反応させた。
得られた溶液に、更にメタクリル酸グリシジル(GMA)を7質量部、トリエチルアミンを0.4質量部、及びハイドロキノンを0.2質量部添加し、100℃で5時間攪拌し、共重合樹脂溶液(固形分50%)を得た。
次に、下記の材料を室温で攪拌、混合して下記組成の硬化性樹脂組成物を調製した。
<硬化性樹脂組成物の組成>
・上記共重合樹脂溶液(固形分50%) …16質量部
・ジペンタエリスリトールペンタアクリレート(サートマー社 SR399)
…24質量部
・オルソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂(油化シェルエポキシ社 エピコート180S70) …4質量部
・2−メチル−1−(4−メチルチオフェニル)−2−モルフォリノプロパン−1−オン
…4質量部
・ジエチレングリコールジメチルエーテル …52質量部
次いで、下記分量の成分を混合し、サンドミルにて十分に分散し、黒色顔料分散液を調製した。
<黒色顔料分散液の組成>
・黒色顔料(三菱化学社製 #2600) …20質量部
・高分子分散材(ビックケミー・ジャパン株式会社 Disperbyk 111)
…16質量部
・溶剤(ジエチレングリコールジメチルエーテル) …64質量部
その後、下記分量の成分を十分混合して、遮光層形成用組成物を得た。
<遮光層形成用組成物の組成>
・上記黒色顔料分散液 …50質量部
・上記硬化性樹脂組成物 …20質量部
・ジエチレングリコールジメチルエーテル …30質量部
(遮光層の形成)
次に、得られた遮光層形成用組成物を透明基板に塗布し、フォトリソグラフィ法によりパターニングし、その後焼成して遮光層を形成した。
(着色層の形成)
次いで、下記組成の赤色着色層形成用組成物、緑色着色層形成用組成物、青色着色層形成用組成物を調製した。
<赤色着色層形成用組成物>
・C.I.ピグメントレッド254 …10質量部
・ポリスルホン酸型高分子分散剤 …8質量部
・上記硬化性樹脂組成物 …15質量部
・酢酸−3−メトキシブチル …67質量部
<緑色着色層形成用組成物>
・C.I.ピグメントグリーン58 …10質量部
・C.I.ピグメントイエロー138 …3質量部
・ポリスルホン酸型高分子分散剤 …8質量部
・上記硬化性樹脂組成物 …12質量部
・酢酸−3−メトキシブチル …67質量部
<青色着色層形成用組成物>
・C.I.ピグメントブルー1 …5質量部
・ポリスルホン酸型高分子分散剤 …3質量部
・上記硬化性樹脂組成物 …25質量部
・酢酸−3−メトキシブチル …67質量部
<白色層形成用組成物>
・上記硬化性樹脂組成物A …33質量部
・酢酸−3−メトキシブチル …67質量部
(着色層の形成)
次に、ガラス基板上の遮光層を覆うように赤色着色層形成用組成物をスピンコート法により塗布し、フォトリソグラフィ法によりパターニングした後、焼成して赤色着色層を形成した。
その後、緑色着色層形成用組成物、および青色着色層形成用組成物を用いて、同様の操作により緑色着色層および青色着色層を形成した。これにより、赤色着色層、緑色着色層、および青色着色層が配列された着色層を形成した。
着色層の膜厚は、赤色着色層1.5μm、緑色着色層1.5μm、青色着色層1.5μm、白色着色層1.5μmとした。
(青色光透過副画素の作製)
次に、下記組成の青色光低減手段用組成物を用いて青色着色層と白色層上に各着色層形成方法と同様の方法によりパターニングした後、焼成して、厚さ1.5μmの光吸収層を形成することにより、青色光透過副画素を形成した。
<青色光低減手段用組成物>
・C.I.ピグメントブルー15:3 …5質量部
・ポリスルホン酸型高分子分散剤 …3質量部
・上記硬化性樹脂組成物 …25質量部
・酢酸−3−メトキシブチル …67質量部
以上の工程によりカラーフィルタを作製した。
(有機EL表示装置の作製)
上記のカラーフィルタと対向配置して有機EL表示装置を作製するためのEL素子側基板として、白色発光光源を備える有機EL素子側基板を以下の要領で作製した。
まず、透明基材に対して、定法にしたがって薄膜トランジスタ回路を作製した。
この上に、カラーフィルタ基板の各色の着色層に対応するようにアルミニウムからなる下面電極層を形成し、これらの下面電極層の間隙にポリイミドからなる絶縁層(隔壁部)を形成した。次に、絶縁層(隔壁部)の間隙に白色発光の有機EL素子(正孔注入層、白色発光層、電子注入層の積層構成)を形成し、これらの上に酸化インジウムスズ(ITO)からなる上面透明電極層を形成した。
その後、カラーフィルタの着色層側表面と上面透明電極層を有する有機EL素子側基板の前記有機EL素子側表面とが対向するよう接触させ、接着剤(日東電工(株)製 NT−01UV)を介して貼り合わせることにより、有機EL表示装置を作製した。
[実施例2]
実施例1と同様の方法により、着色層の形成までを行った。
(青色光透過副画素の作製)
次いで、スパッタリング法により厚み300nmのITO膜を青色着色層及び白色層上のみに形成した。その後、150℃の条件下で40分間アニール処理を行った。その後、実施例1と同様の方法により有機EL表示装置の作製を行った。
[実施例3]
実施例1と同様の方法により、着色層の形成までを行った。その後、以下の青色光低減手段用組成物を用いて実施例1と同様の方法で光吸収層を形成してカラーフィルタを得た。その後、実施例1と同様の方法により有機EL表示装置の作製を行った。
<青色光低減手段用組成物>
・C.I.ピグメントグリーン7 …2質量部
・ポリスルホン酸型高分子分散剤 …3質量部
・上記硬化性樹脂組成物A …25質量部
・酢酸−3−メトキシブチル …70質量部
[実施例4]
青色着色層と白色層の材料を変更して、実施例1と同様の方法で着色層を作製することにより青色光透過副画素を作成した。その後、実施例1と同様の方法により有機EL表示装置の作製を行った。
<青色着色層形成用組成物>
・C.I.ピグメントブルー1 …5質量部
・ポリスルホン酸型高分子分散剤 …3質量部
・上記硬化性樹脂組成物A …25質量部
・酢酸−3−メトキシブチル …62質量部
・2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−p−クレゾール …5質量部
<白色層形成用組成物>
・上記硬化性樹脂組成物A …28質量部
・酢酸−3−メトキシブチル …67質量部
・2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−p−クレゾール …5質量部
[実施例5]
青色光透過副画素部の遮光層の線幅を変更し、下記の表1に示すように開口率を変更した。その後、実施例1と同様の方法により着色層を形成したことにより青色光透過副画素部を得た。その後、実施例1と同様の方法により有機EL表示装置の作製を行った。
[比較例1]
実施例1と同様の方法で着色層までを形成しカラーフィルタを得た。その後、実施例1と同様の方法により有機EL表示装置の作製を行った。
<評価>
得られたカラーフィルタに対して、顕微分光装置OSP−SP2000(OLYMPUS社製)を用いて、基準の青色光透過副画素に対する調整後の青色光透過副画素の平均透過率比を評価した。
また、得られた有機EL表示装置に対して、輝度計((株)トプコン製 SR−3AR)を用いてY比率の測定評価を行った。下記の判断基準1〜3のうちのいずれかを満たした場合を○、いずれも満たさない場合を×とした。また、比較例1の平均透過率比、Y比率及び発光強度比を1として実施例を比較した。結果を表に示した。
判断基準1:380nm〜480nmの波長領域の基準の青色光透過副画素に対する本発明における青色光透過副画素の発光強度比が0.50〜0.80の範囲内であること。
判断基準2:380nm〜430nmの波長領域の基準の青色光透過副画素に対する青色光透過副画素の発光強度比が0.75未満、かつ、430nm〜480nmの波長領域の基準の青色光透過副画素に対する青色光透過副画素の発光強度比が0.75以上であること。
判断基準3:開口率調整による380nm〜480nmの波長領域の基準の青色光透過副画素に対する青色光透過副画素の発光強度比が0.50〜0.80の範囲内であること。
Figure 2014202959
カラーフィルタに青色光低減手段を設けた実施例1〜5の有機EL表示装置においては、青色光の発光強度の低減を確認することができた。
1 … 透明基材
2B … 青色着色層
2W … 透明樹脂層
3B … 青色副画素
3W … 白色副画素
3 … 青色光透過副画素
5 … 画素部
6 … 青色光低減手段
10 … カラーフィルタ
20 … 光源
100 … 表示装置

Claims (2)

  1. 透明基材と、
    前記透明基材上に設けられ青色着色層を有する青色副画素および前記透明基材上に設けられた白色副画素の少なくとも一方で構成される青色光透過副画素を有する画素部と、
    前記透明基材上の前記青色光透過副画素に設けられ、前記青色光透過副画素を透過した光源光に含まれる380nm〜480nmの波長領域の光の発光強度を低減する青色光低減手段と、
    を備えることを特徴とするカラーフィルタ。
  2. 光源と、
    透明基材、前記透明基材上に設けられ青色着色層を有する青色副画素および前記透明基材上に設けられた白色副画素の少なくとも一方で構成される青色光透過副画素を有する画素部、ならびに前記透明基材上の前記青色光透過副画素に設けられ、前記青色光透過副画素を透過した光源光に含まれる380nm〜480nmの波長領域の光の発光強度を低減する青色光低減手段、を備えるカラーフィルタと、
    を有することを特徴とする表示装置。
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