JP2013545061A - 構造部品を除氷するための方法および機器 - Google Patents

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Abstract

本発明は、構造部品{170、270、370)を除氷するための除氷機器に関する。構造部品は、完全に高分子または金属の材料から作製され得る。本機器は、電極構成(200)と電気的に接続された電源(250)を備えており、該電源は、適用できる場合に、前記電極構成(200)を帯電させるように構成されている。電極構成(200)は、前記構造部品(170、270、370)上に付着した氷の除去のための衝撃力(Fn)を生成するように構成されている。本発明は、構造部品を除氷するための方法に関する。本発明はまた、コンピュータプログラムおよびコンピュータプログラム製品に関する。本発明はまた、本機器を保有するプラットフォームに関する。
【選択図】 図2

Description

本発明は、構造体を除氷するための機器および方法に関する。具体的には、本発明は、完全に高分子(強化繊維)または金属の翼またはプロペラを除氷するための機器および方法に関する。本発明はまた、コンピュータプログラムおよびコンピュータプログラム製品に関する。本発明はまた、機器を保有するプラットフォームに関する。
航空機は、変化する気象条件に絶え間なくさらされる。極端な状況のなかで、氷の付着は、最も脅威的な事象の1つである。氷の付着は、航空機の空気力学的表面における氷生成に起因して、飛行条件に対して深刻な摂動(perturbation)を引き起こすことが知られている。
航空機における氷の付着は、非常に複雑な物理的過程である。そのため、適切な、氷の除去技術の選択は、難しい課題である。選択される技術は、いくつか例を挙げるとすると、材料特性、疲労、飛行中の動的変形、鳥の衝突に耐える能力、修理および保守の制約、耐久性などを含む複数の制約に対応しなければならない。したがって、考慮されるどんな方法も、価値のある技術的成果に至るために、その関連全体に関して慎重に分析されなければならない。
現在懸案となりつつある課題の1つは、燃料消費量の低減の必要性の増大に見出すことができる。これは、同様に、重量の低減および特別な空気力学的制約(とりわけ層流)の要求を課す。このことは、軽量な繊維強化エポキシから翼を作製することが考えられる、高性能な固定翼航空機のコンセプトの開発に至っている。氷の除去は、着氷層の付着力にわずかに勝るよう表層部に融解熱または機械的応力のいずれかを供給することによって成し遂げることができる。しかしながら、熱は、あまりに多くの電力を必要とすることが知られている。また、エポキシベースの材料の場合、高温は、回避されるべき劣化の要因である。一方、機械的応力は、エネルギー消費を最小限に抑え、氷のクラッキングを成し遂げるのと同時に、氷の表面付着を破壊するために、衝撃的でなければならない。この結果、付着した氷は、主に空気の抵抗力によって、除去されることになる。したがって、衝撃力の作用によって翼の表層部表面の変位を成し遂げることのできるアクチュエータは、非常に興味深い。
米国特許第5584450号明細書は、翼に取り付けるための電気排出除氷システムであって、そのすべてが上部誘電体層と下部誘電体層との間に配置された誘電充填剤領域によって互いに分離された複数の電気排出部品から構成される電気排出除氷システムを描いている。接触している上部表層が、除氷装置全体を覆っている。
米国特許第5129598号明細書は、構造部材の外面の近傍に配置された誘導コイルを含む、航空機の構造部材を除氷するための取り付け可能な電気衝撃除氷器を描いている。このコイルは、該コイルが構造部材に対して移動することを可能にする可撓性の氷蓄積支持部材によって支持されている。このコイルおよび支持部材は、構造部材の前縁に取り付けることのできる一体の構造体として形成されてもよい。このコイルおよび支持部材は、短時間の大電流パルスが該コイルを通過するときに、構造部材から離れる方向に急速に変位される。
既知の氷除去の方法は、大部分は、金属の表層部材料について考えられており、また、大部分は、誘導的または熱的(加熱)である。全体的な変形(膨張層など)によって除氷を成し遂げる同等の方法が存在する。
これらの方法のいくつが有する既知の欠点は、これらの氷除去デバイスが気流に対してかなりの局所的摂動を導入するということに関する。層流、特に、翼表面における層流は、空気力学的な考察の観点から、非常に望まれる特徴であるため、表面における任意の突出物は、容認できない。
既知の除氷の方法の別の欠点は、氷および翼の中間層の溶融に見出すことができる。これは、付着した氷を後方に向けて後押しするが、後方に流れる水を単に生成し、航空機の翼の補助翼における氷結の危険性を生み出す、付着した氷の滑空効果につながる場合がある。
航空機の翼または風力発電設備のプロペラブレードなどの構造部品を除氷するための改善された方法および機器を提供するという本発明の目的が存在する。
航空機の翼または風力発電設備のプロペラブレードなどの構造部品を除氷するための堅固な方法および機器を提供するという別の目的が存在する。
また、航空機の翼または風力発電設備のプロペラブレードなどの構造部品を除氷するための代替的な方法および機器を提供するという本発明の目的が存在する。
さらに別の本発明の目的は、氷の付着を引き起こす厳しい気象条件にさらされるプラットフォームの性能を改善するための方法および機器を提供することである。
さらに別の本発明の目的は、乱気流によって性能の低下がもたらされるプラットフォームにおける望ましくない乱気流の危険性を低減するための方法および機器を提供することである。
これらの目的は、請求項1に記載の除氷機器によって達成される。
本発明の態様によれば、構造部品を除氷するための除氷機器であって、
電極構成と電気的に接続された電源であって、適用できる場合に、前記電極構成を帯電させるように構成された電源を備え、前記電極構成が、前記構造部品上に付着した氷の除去のための衝撃力を生成するように構成されている除氷機器が提供される。
前記電極構成は、相互に変位可能である第1の電極および第2の電極を備えてもよく、この場合、前記第1の電極および前記第2の電極の一方が、除去される氷に最も近接している。前記第1の電極および前記第2の電極の他方は、前記構造部品に固定されている。
前記電源は、適用できる場合に、前記電極構成を帯電させて所定の状態にするように構成されてもよい。
前記電極構成は、前記所定の状態へ帯電され、放電されるときに前記構造部品上に付着した氷の除去のための衝撃力を生成するように構成されている。前記電極構成の前記帯電および前記放電は、パルス状に、すなわち、1〜5ミリ秒のような短時間に実行される。このパルスは、前記付着した氷を除去するよう前記構造部品に作用する衝撃力を生成する。
前記電極機器に電圧パルスを供給することによって、第1の電極と第2の電極との間に、電場が急速に形成される。前記電極機器の放電中に、前記電場に関連するエネルギーは、少なくとも部分的に、前記構造部品に影響を与える衝撃力に変換され、これにより、前記構造部品の表層部のパルス状の変形がもたらされる。こうして、前記構造部品に付着した氷が、除去され得る。
付着した氷に対するクラッキング効果は、飛んでいる氷片が、後方に飛んでいく際に、航空機の他の部品を損傷させ得ることを回避するために、航空機の前方の翼から除去される氷塊のサイズを小さくするためのものである。
前記電極構成の前記所定の状態は、前記第1の電極と前記第2の電極との間の前記電場が、前記構造部品上の、検出され、測定された氷の層を除去するのに十分な大きさとなるような任意の適切な状態であってもよい。このことは、前記所定の状態が、以下で描かれるような氷検出/測定システムによって測定される厚さおよび構成に基づいて、決定され得ることを意味している。
本発明の基本的な利点は、コンセプトの単純さに見出すことができる。本機器は、単純であるため、既存のプラットフォームに実装することができる。また、本機器は、例えば、航空機の複合翼全体の構造部品への低レベルの介入を実現する。
しかしながら、本明細書において提示された除氷コンセプトには、軍事および民間の双方における幅広い潜在的な用途が存在する。
除氷コンセプトの主な利点は、解決策が、電気の機能および正しい使用を確実にするように、それぞれの場合に関して慎重に適合されるべきであるとはいえ、技術が、完全に高分子または金属の翼に等しく実装され得るということに見出すことができる。
除氷機器の動作に要求されると予想されるエネルギー量は、非常に低い。なぜなら、除氷機器は、パルスに関して断続的であり、Vに比例しているからである(ここで、Vは、放電前の第1の電極および第2の電極の全体にわたる電圧である)。さらに、衝撃力、例えば、以下の「発明の原理」のセクションにおいて要約された衝撃力は、一般的なポリエステルフィルムが使用された場合、第2の力の列に記載されたものより大幅に強化されることが言及されなければならない。実際、衝撃力は、誘電特性に応じて、約40〜50倍以上に増加する場合がある。第1の電極と第2の電極との間の、0.5mm以下の間隔が必要とされ、このことは、多くの空気力学的な態様において利点であり得る。間隔、その長さ、および構造部品の表層部の厚さ、ならびに獲得できる最大の衝撃力は、選択された複合物の層剥離の限界内で調整されるべきであることは明らかである。衝撃力は、成し遂げられる必要のあるものに基づいて決定されるべきである一方で、さらに、材料特性および耐久力と調整されるべきである。実際、機器の材料特性と、選択された材料が長い耐用年数にわたって機能する方法との間の妥協を伴う設計が必要とされる。
機械的応力に関する利点は、本発明の態様に係るコンセプトが、非常に小型であり、したがって、例えば鳥、または、翼に衝突し得る大気中の他の可能性のある物(破片、石など)の衝突によって、特に影響を受けないということに見出すことができる。
航空機の場合、約3〜4mmを上回る氷の厚さは、空気力学的挙動の極めて重大な低下を招き、したがって、氷の除去は、一般に、あまりに多くの氷が付着した場合可能ではない。あまりに薄い氷の層、すなわち、1mmを下回る氷の層は、あまりに弾力があり、したがって、構造部品の表層部における誘発された振動(繰り返し生成される衝撃力によってもたらされる)にあまりに容易に追随する。一方、あまりに重い氷の蓄積は、付着した氷の大きい厚さを意味し、したがって、構造部品の表層部の機械的変形を成し遂げるために必要とされる力は、翼の前記複合表層部を損傷させる可能性がある力のより近くの限界まで大きくなる。したがって、このようなデバイスの動作の最適な範囲を慎重に判断することは、複合物または金属の表層部への構造的な損傷の可能性に対して、動作の性能および危険性のなさを確保するために、非常に必要とされる。しかしながら、このことは、除氷を行う電力システムの慎重な実験研究および設計を通じて成し遂げることが可能である。
あまりに低い付着した氷の層厚さは、すなわち、0.5〜0.7mmを下回る付着した氷の層厚さは、非常に弾力のある氷の層であり、このため、衝撃力によって表層部に引き起こされる変形は、一般に、氷の除去を成し遂げることができない。他方、あまりに厚い氷の層は、衝撃力が、付着した氷をクラックし、これにより、除去を誘導するのに十分な変形レベルでもって表層部の変位を成し遂げることができない可能性がある仕方で、表層部の質量を増加させる。したがって、付着した厚さの慎重な厚さ測定は、氷除去戦略の正確な実施に必須である。
好適には、上記機器は、炭素またはガラスの繊維強化高分子(構造部品)に組み込まれてもよい。除氷機器内のデバイス間の通信のためのケーブル、電力ケーブル、および電極構成は、完全にプラスチックの構造デバイスに組み込まれてもよい。完全に金属の翼の場合、調整された絶縁の高度な方法を用いて確実な解決策を実施する方法が存在する。
前記電極構成は、互いに近接近して設けられている、第1の電極および第2の電極を備えてもよい。
前記電極構成は、相互に変位可能である第1の電極および第2の電極を備えてもよく、この場合、前記第1の電極および前記第2の電極の一方が、除去される氷に最も近接しており、前記第1の電極および前記第2の電極の他方が、前記構造部品に固定されている。
前記電極構成は、挟まれた誘電体部品を備えてもよい。前記誘電体部品は、極めて薄くてもよい。一例によれば、前記誘電体部品の厚さは、約250マイクロメートルである。これによって、より大きな衝撃力が、所定の電圧の場合に生成されてもよい。
前記電極構成は、平板コンデンサを備えてもよい。平板コンデンサは、一般に、かなり安価なデバイスである。したがって、上記機器は、先に述べた問題に関するコスト効率の高い解決策を提供する。
前記第1の電極および前記第2の電極は、帯状であってもよい。本明細書において提案された氷の除去方法は、本質的に、平坦であり、突出しておらず、非常に低い厚さを有しており、このため、構造部品の表面の空気力学、および、プラットフォームの複合物の翼または金属の翼への構造的介入のいずれにも影響を与えない。それらは、そうでなければ、既知の除氷方法の共通の欠点である。
前記第1の電極は、複数の別々の第1の電極を備えてもよく、この場合、該複数の別々の第1の電極のそれぞれに、前記第2の電極が機能的に備えられている。氷の付着が既知の問題となる場所など、前記第2の電極に沿う所定の別々の場所において前記衝撃力の生成を行うことによって、第1の電極を製造するためのより少ない材料が必要とされるようになる。このようにして、前記機器の性能を限定することなく、より安価な除氷機器が提供される。当然ながら、別の実施形態によれば、前記第2の電極は、複数の別々の第2の電極を備えてもよく、前記複数の別々の第2の電極のそれぞれに、前記第1の電極が機能的に備えられてもよい。
一例に係る、本明細書において提案された電極構成では、一方の電極は、可動の表層部と一体の部品であるべきであり、一方、他方の電極は、可動部品に対する固定部品を実現するために、翼構造ビームに取り付けられることに留意すべきである。
完全に高分子の翼に関するこのコンセプトの1つの可能な利点は、一方の電極、例えば、翼の構造ビームに取り付けられる電極を、構造部品の全体にわたって連続的に作製し、高電流密度を可能にするような寸法に形成することができ、これにより、その機能が、雷迂回路としてこれを使用することによって、拡張され得る(この場合、この電極は接地されるべきである)ということに見出されるべきである。
前記生成される衝撃力は、約1〜3ミリメートル(10−3m)の厚さを有する、氷の付着層の除去のために十分な振幅を有してもよい。あるいは、前記生成される衝撃力は、約1〜10ミリメートル(10−3m)の厚さを有する、氷の付着層の除去のために十分な振幅を有してもよい。電極構成に印加される電圧、ならびに、前記第1の電極、前記第2の電極、および前記誘電体部品の寸法および特性は、前記構造部品に付着した氷を除去するための適切な衝撃力を得るために、選択されるべきである。
前記機器は、前記構造部品上に付着した氷の除去のための複数の連続的な衝撃力を生成するように構成されている。これによって、効果的な除氷機器が、提供される。一実施形態によれば、構造部品上の氷を除去するための所定数のチョックパルスが生成される。一例によれば、前記電極構成によって、3〜5の連続的なチョックパルスが生成される。別の例によれば、5より多くの連続的なチョックパルスが生成される。
高電圧パルス生成の技術的実施は、10〜15kVの電圧パルスが一般に使用される自動車におけるスパーク発生において出くわす同様の解決策であると考えることができる。パルスの数およびその形状は、マイクロプロセッサによって制御されるデバイスによって、HVコイルの一次側において電子的に調節され得る。コイル変圧器の位相シフトは、正または負のパルスが望まれる場合、考慮されなければならない。ここで重要な課題は、パルスのノイズ帯域は制御することができ、特定の用途に関しては、1MHz以下のノイズ帯域が、ミリ秒の範囲内の米および立下りを有するパルスに対して期待されることである。
各パルスは、任意に、適切な持続時間を有してもよい。一例によれば、パルスは、1ミリ秒の持続時間を有する。構造部品上の氷を除去するための衝撃力は、実質的に電圧電力パルスが生成される間に作用する。
本発明の一態様によれば、構造部品上の氷を除去するための衝撃力を生成する必要性は、前記衝撃力が生成される前に、判定される。構造部品上の氷を除去するための衝撃力を生成する必要性は、前記構造部品上の氷の厚さを測定する手段によって判定されてもよい。このことは、前記構造部品上の氷の厚さを測定することが、前記除氷機器に隣接して行われてもよいことを意味している。
除氷機器は、少なくとも2つの電極構成を備えてもよい。少なくとも2つの電極構成は、バッテリーまたは航空機に搭載の主電源などの1つの単一電源によって電力を供給されてもよい。あるいは、少なくとも2つの電極構成は、航空機にそれぞれが搭載された主電源および補助電源など、様々な電源によって電力を供給されてもよい。また、少なくとも2つの電極構成は、前記衝撃力の生成を制御するための1つまたは複数の制御ユニットを用いて、操作的に駆動されてもよく、また、適用できる場合に、本発明の一態様に係る前記構造部品を除氷してもよいことに留意すべきである。
前記2つの電極構成は、交互に前記衝撃力を生成してもよい。前記電極構成は、氷の除去を達成するために構造部品の表層部に振動を生成するために同期される必要はない。別の例によれば、前記2つの電極構成は、実質的に同時に、前記衝撃力を生成してもよい。
前記電圧電源は、前記第1の電極と前記第2の電極との間に電場を形成してもよい。この電場は、1kV、5kV、または10kVなど、任意の適切な大きさを有してもよい。あるいは、電場は、1kVを下回る大きさ、または、10kVを上回る大きさを有してもよい。
前記構造部品は、例えば炭素繊維および/またはガラス繊維を含む、完全プラスチック材料などの非金属材料から作製されてもよい。前記構造部品は、アルミナなどの金属材料、または、軽量な金属合金から作製されてもよい。一例によれば、前記構造部品は、金属材料および完全プラスチック材料から作製されてもよい。
前記構造部品は、定期的な氷の除去によるその表面上の制御された氷の付着を要求する任意の他の用途の一部であってもよい。なぜなら、それは、この氷排出コンセプトの適合された用途によって、実現され得るからである。
前記構造部品は、航空機の翼であってもよい。前記構造部品は、航空機の翼の表層部であってもよい。前記構造部品は、風力発電設備のプロペラブレードであってもよい。
除氷機器の体積は、前記構造部品上の氷を除去するためにコイルを使用する従来技術の解決策と比較して、非常に小さい。また、除氷機器は、好適には、構造部品の平滑な表面を維持し得る。このことは、乱気流の観点から見た場合に、非常に望ましい。
本発明の一態様によれば、本明細書に描かれている除氷機器を備えるプラットフォームが提供される。
前記プラットフォームは、固定施設であってもよい。
前記プラットフォームは、固定の風力発電設備または沖合の風力発電設備であってもよい。本発明に係るコンセプトは、高緯度地方における風力発電機のブレードにおいて、容易に実施され得る。例えば、風力市場の観点から、提案された除氷の発明は、氷結気候における風力エネルギーの収益性を大幅に高める。本発明は、北極地方における風力の展開を容易にする。現在、効果的な除氷の方法の欠如が、エネルギー生産を低下させ、大きな経済的損失を引き起こしている。さらに、北極地方における優れた風の条件のために電気の生成に適した巨大な可能性のある地方が、利用できる適切な除氷技術がないために、避けられている。効率的であり、かつ適合性のある除氷技術の多くの他の可能性のある用途にも、同様の議論が成立し得る。
プラットフォームは、航空機であってもよく、前記構造部品は、航空機の翼または航空機のラダーであってもよい。本明細書に描かれている技術は、多くの他の民間および軍事の用途に容易に適合させることができる。当業者は、本発明に係る、本明細書において描かれている技術が、構造部品の氷除去の基本的必要性が存在する任意の他の用途に適用可能であることを理解する。
本発明の一態様によれば、構造部品を除氷するための方法であって、
適用できる場合に、電極構成と電気的に接続された電源によって、前記電極構成を帯電させるステップと、
前記構造部品上に付着した氷の除去のための衝撃力を生成するステップと
を含む方法が提供される。
本発明の一態様によれば、電極構成に供給される電圧の急激な変化が行われる。
航空機のプラットフォームの場合、除氷の方法は、離陸の前、離陸中、飛行中、および/または着陸中、すなわち、氷が航空機の1つまたは複数の翼上に検出された任意の状況において、実行されてもよい。
上記方法は、
前記構造部品上の現在の氷の状態に関して存在を示す信号に基づいて、前記電極構成を帯電させる前記ステップを開始するステップをさらに含んでもよい。
上記方法は、
前記電極構成を帯電させる前記ステップが、前記電極構成を前記所定の状態にしたかどうかを判定するステップをさらに含んでもよい。
上記方法は、
前記構造部品上に堆積する氷の状態を判定し、前記判定された状態に基づいて前記衝撃力を生成するステップをさらに含んでもよい。
本発明ならびにそのさらなる目的および利点のより完全な理解のために、次に、添付図面に示されている諸例を参照する。なお、同一の参照符号は、複数の図のすべてにわたって同一の部品を指示している。
本発明の一態様に係る、航空機の形態のプラットフォームを概略的に示している。 本発明の一態様に係る、風力発電設備の形態のプラットフォームを概略的に示している。 本発明の一態様に係る除氷機器を概略的に示している。 本発明の一態様に係る、複数の除氷機器が備え付けられた航空機の翼を概略的に示している。 本発明一の態様に係る、一対の除氷機器が備え付けられた航空機の翼の断面図を概略的に示している。 本発明の一態様に係る、構造部品を除氷するための方法を概略的に示している。 本発明の一態様に係る、より詳細に描かれた、構造部品を除氷するための方法を概略的に示している。 本発明の一態様に係る、制御ユニットを概略的に示している。
図1aを参照すると、本発明の態様に係るプラットフォーム100が、描かれている。図1aによれば、プラットフォーム100は、航空機によって例示されている。航空機は、戦闘機、爆撃機、偵察機、またはこれらの組合せであってもよい。航空機は、旅客機などの商用の民間航空機、または、汎用機であってもよい。航空機は、エンジン駆動されていてもよく、または、グライダであってもよい。航空機は、有人機であってもよいし、または、無人機、例えば、UAV(無人航空機(Unmanned Aerial Vehicle))であってもよい。航空機は、固定翼機、羽ばたき機、回転翼機、またはこれらの組合せであってもよい。あるいは、プラットフォーム100は、人工衛星、スペースシャトル、ロケット、またはミサイルであってもよい。
本機器が実装されてもよい他の例によれば、プラットフォームは、船、ボート、またはフェリーなどの船舶であってもよい。本機器は、石油堀削装置、または、他の浮体式プラットフォーム(floating platform)に設置されてもよい。具体的には、本機器は、浮体式風力発電設備(floating wind power installation)への設置に適している。
図1bを参照すると、本発明の一態様に係る、構造体を除氷するための機器に適したプラットフォームが、概略的に描かれている。
図1bによれば、プラットフォーム100は、固定施設である。好ましい実施形態によれば、固定施設は、従来の方法で電力を生成するための風力発電設備である。この例によれば、風力発電設備は、ベース構造体150、ハブ160、および3つのプロペラブレード170を備える。図1bには、発電機、ギヤボックス、および制御ユニットなどの他の特徴は、明確にするために、示されていない。前記風力発電設備のロータの直径は、最大で120メートルであってもよい。しかしながら、50メートルまたは75メートルなど、任意の適切なロータの直径が、用いられてもよい。風力発電設備は、弱い風、中位の風、または強い風に適合されていてもよい。一例によれば、風力発電設備には、3つのプロペラブレードが備え付けられている。しかしながら、任意の適切な数のプロペラブレードが、適切であってもよい。
風力発電設備は、例えばプロペラブレード170上の氷の付着から被害を受ける場合がある。プロペラブレード上に付着した氷は、一般に、風力発電設備110の性能に悪影響を与える。生成される電力は、より良い気象条件(つまり、プロペラブレード170上に付着する氷が、許容可能であるか、または、ゼロであることを意味する条件)のときの動作と比べて、40%程度に減少する可能性があり、また、極端な氷結条件下では、さらに減少する可能性がある。
付着した氷が1つのプロペラブレードの少なくとも一部を覆うような状況では、プロペラブレードのハブ160における剪断力は、動作の低下、および、稼働停止の危険性の増大の原因となり、また、深刻な場合には、風力発電設備110の故障の原因となる。
図2に関連して描かれている機器は、本発明の実施形態によれば、風力発電設備の少なくとも1つのプロペラブレード、好ましくは、すべてのプロペラブレードに組み込まれる。
あるいは、適切な固定施設(プラットフォーム)は、携帯電話通信のための、アンテナを保有する無線基地局などの無線通信設備、支持構造体上に配置されたパラボラ、レーダー局、その表面上の氷の付着によってその所望の機能が低下する任意の民間および/または軍事の装置もしくはシステムなどを含む群から任意に選択されてもよい。
図2を参照すると、本発明の一態様に係る、構造部品を除氷するための機器の例示的な構成が、概略的に示されている。
除氷機器は、電極構成200を備える。より詳細には、除氷機器は、第1の電極210および第2の電極220を備える。誘電体部品230は、前記第1の電極210と前記第2の電極220との間に介挿されている。
電極構成における一方の電極(電極210)は、固定され、一方、他方の電極(電極220)は、システムの表層部に対して移動可能になっている。除氷機器が、表層部を損傷させる(例えば、層剥離、疲労など)ことなく、約1mmの振幅の範囲内で振動することが可能となるように、機械設計上の予防措置が講じられなければならない。さらに、一旦跳ねつけられた電極の跳ね返りが、機械的損傷を回避するために、同様に考慮されて減衰されなければならない。
一例によれば、除氷機器は、平板コンデンサを備える。より詳細には、除氷機器は、第1のコンデンサプレート210および第2のコンデンサプレート220を備える。平板コンデンサは、本発明の一態様によれば、平行な平板コンデンサである。
第1の電極210は、除氷機器に採用されている構造部品、第2の電極220、および誘電体部品230と適合する材料である任意の適切な材料から作製されてもよい。第1の電極210は、任意の適切な金属または合金から作製されてもよい。また、第1の電極210は、任意の適切な寸法を有してもよい。しかしながら、好ましい実施形態によれば、第1の電極210は、実質的に二次元、すなわち、シート(例えば矩形状を有する)の形状である。一例によれば、第1の電極210は、帯状である。第1の電極210は、構造部品に組み込まれてもよい。
第2の電極220は、除氷機器に採用されている構造部品、第1の電極210、および誘電体部品230と適合する材料である任意の適切な材料から作製されてもよい。第2の電極220は、任意の適切な金属または合金から作製されてもよい。また、第2の電極220は、任意の適切な寸法を有してもよい。しかしながら、好ましい実施形態によれば、第2の電極220は、実質的に二次元、すなわち、シート(例えば矩形状を有する)の形状である。一例によれば、第2の電極220は、帯状である。第2の電極220は、構造部品に組み込まれてもよい。
一例では、第1の電極の幅は、3〜8cmの範囲内であるか、または、これより大きい。一例では、第2の電極の幅は、1〜4cmの範囲内である。可動電極(電極220)の長さは、一例によれば、航空機用途の場合、スラットの適切な区画長さ、すなわち、おおよそ20〜60cmの範囲内である。しかしながら、固定電極(電極210)の長さは、スラットの長さ全体であってもよい。複数の可動電極は、固定電極の異なる区画を使用してもよい。重要な課題は、氷の除去を成し遂げるために必要とされる、翼(構造部品)の表層部の適切かつ最適な振動のパターンを生成する、可動電極の長さを選択することである。
第1の電極210と第2の電極220との間には、間隔が設けられている。この間隔内に、誘電体部品230が設けられる。この間隔は、任意の適切な寸法を有してもよい。誘電体部品230は、間隔内にぴったりはめ込まれ、したがって、実質的に、第1の電極210と第2の電極220との間の間隔を埋めている。
誘電体部品230は、除氷機器に採用されている構造部品、第1の電極210、および第2の電極220と適合する材料である任意の適切な材料から作製されてもよい。誘電体部品230は、電極構成の所望の振動パターンを可能にする適切な機械的条件(mechanical provision)を有する材料である任意の適切な材料から作製されてもよい。一例によれば、誘電体部品は、誘電体部品に約3〜4のまたはこれを上回る比誘電率を与える継承特性(inherit characteristic)を有する。また、誘電体部品は、印加パルスの最も大きなサイズの電圧よりも高い、破壊に耐える能力、および、必要に応じて間隔の30〜50%内の安全マージンを有すべきである。しかしながら、適切な比誘電率を有する任意の適切な材料が、使用されてもよい。また、誘電体部品230は、任意の適切な寸法を有してもよい。しかしながら、好ましい実施形態によれば、誘電体部品230は、実質的に二次元、すなわち、シート(例えば矩形状を有する)の形状である。一例によれば、誘電体部品230は、帯状である。第2の電極210は、第1の電極210と第2の電極220との間にぴったりはめ込まれる構造部品に組み込まれてもよい。
誘電体部品230は、その表面の広がりが、電極間の表面のあらゆる方向に広がっているようにする任意の形状を有してもよい。誘電体部品230は、第1の電極および第2の電極のうちの最も大きい方を覆い、その上で、これよりも広くなければならない。すなわち、より大きな電極が5×60cmの表面を有するとしたら、この場合、誘電体部品の適切な表面は約10×70cmの寸法を有すべきである。この構造は、金属薄片が、デバイスの耐用年数の全体にわたって適切な位置に配置されるべきであることを要求する。
この例によれば、第2の電極220は、氷の付着によって付着した氷201がもたらされる構造部品270の可動の表層部に組み込まれる。第2の電極220は、ケーブル251を介して、高圧パルス源250と接続されており、また、第2の電極220の寸法(幅)は、固定された非可動電極210と比べて、大幅に小さい。この固定された非可動電極210は、接地されており、可動電極220よりも大幅に幅が広い。一例によれば、第2の電極220の幅は、第1の電極210の1/3であり、一方、誘電体部品230の幅は、対称的に両側に等しく延在している固定電極210の約2倍である。
一例に係る第1の電極および第2の電極の厚さは、わずか1mmよりも大きい必要はない。誘電体部品330は、一般に、約250〜300μmであってもよい。第1の電極および第2の電極の幅は、一般に、1〜4mmの範囲内であってもよい。前記第1の電極および前記第2の電極の長さは、一例によれば、少なくとも、航空機の翼のスラットの中央の1/3、すなわち、おおよそ約40〜60cmである。
電圧電源250は、ケーブル251を介して、可動の第2の電極220と電気的に接続されている。電圧電源250は、10〜30kV(10キロボルト〜30キロボルト)の範囲の電圧を供給するように構成される高電圧電源であってもよい。図2の場合のような機器200は、トランスデューサとも呼ばれており、また、このような機器200には、電圧パルスが供給される。電圧電源250は、電圧パルス源であってもよい。電圧電源250は、電極構成200を帯電させるように構成されている。電圧電源250は、適切なとき、すなわち、構造部品に付着した氷が除去されることが決定された場合に、電極構成200を帯電させるように構成されている。
図2に示されている例示的な機器によれば、第1の電極には、接地(ゼロ(0))電圧が供給されている。帯電状態にある第2の電極220の電圧Vは、リンクL250を介して電圧電源250と接続されている制御ユニット500によって測定される。制御ユニット500は、以下の図5に関連してより詳細に描かれている。制御ユニット500はまた、コンピュータとも呼ばれる。電圧Vは、陽符号または負符号、例えば、+10000Vまたは−10000Vであってもよい。
氷の検出/測定システム280は、通信リンクL280を介して制御ユニット500と通信するように構成されている。氷の検出/測定システム280は、構造部品に付着した任意の氷が存在するかどうかを検出するように構成されている。氷の検出/測定システム280はまた、検出された氷の厚さを測定するように構成されている。氷の検出/測定システム280はまた、適切なときに、関連情報を含む信号を前記制御ユニットに送信するように構成されている。この信号は、氷が検出されたことに関する情報、および、さらに、構造部品上の、前記検出された氷の厚さを表す値を含んでもよい。
制御ユニット500は、検出/測定システム280からの信号を受信するように構成されている。制御ユニット500は、前記受信された信号および/または格納されたプログラムルーチンに基づいて、前記電極構成の動作を制御するように構成されている。言い換えれば、制御ユニット500は、第1の電極210および/または第2の電極220の衝撃力Fnを生成するために、前記電圧電源250を用いて除氷手順を制御するように構成されている。
操作者または前記プラットフォーム、例えば、航空機(パイロット)または風力発電設備(保守担当者)は、本発明の一態様に係る除氷手順を手動で起動してもよいことに留意すべきである。このことは、前記制御ユニット500と接続された信号伝達装置(signaling)であるキーボードまたは押ボタンなどの起動手段の使用によって行われてもよい。
例えば、高電圧の使用、コロナ開始の潜在的な危険性、部分放電、および経年劣化などについての、機器200に関して起こり得る問題は、高度な解決策、適切な設計、および正しい材料の選択によって防止することができる。上記に示された第1の電極210および第2の電極220の設計が、このような一例である。
本明細書に描かれているように、第1の電極210と第2の電極220との間に生成された電場Eに蓄積されたエネルギーWは、クラッキングのための衝撃パルスを形成し、それにより、構造部品上に付着した氷201を除去するために、衝撃力Fn(電極の表面に対して法線方向の向き力)の生成を後押しする。
力Fnは、図2に概略的に示されており、生成されると、構造部品の表層部270に作用する。Fnは、第1の電極210の平面に対して法線方向を有する。Fnは、第2の電極220の平面に対して法線方向を有する。
第1の電極210は、構造部品の大部分に固定され、一方、第2の電極220は、可動表層部に組み込まれている。誘電体部品230は、他方の電極に対する一方の電極の衝撃運動を可能とするために、第1の電極210または第2の電極220のいずれかに組み込まれてもよい。
電圧電源は、当然ながら、第1の電極210および第2の電極220の双方と接続され、これにより、除氷のための前記衝撃力の源としての電場の生成が可能であってもよい。
図3aは、本発明の一態様に係る、複数の除氷機器が備え付けられた、航空機の翼を概略的に示している。
ここでは、航空機100の翼370が示されている。翼370には、従来の方法で分離され、分布され、制御された7つのスラット、すなわち、第1のスラット310、第2のスラット320、第3のスラット330、第4のスラット340、第5のスラット350、第6のスラット360、および第7のスラット370が備え付けられている。
本発明の一態様によれば、スラット310〜370の少なくとも1つに対して、少なくとも1つの除氷機器が備えられている。一例によれば、1つの電極構成200が、前記7つのスラット310〜370のそれぞれに組み込まれる。電圧電源250は、図2に関連して描かれている内容によれば、制御ユニット500によって制御されるように構成されている。この例によれば、電圧電源250は、前記7つのスラット310〜370のそれぞれに配置された電極構成200に電力を供給するように構成されている。
この例によれば、制御ユニット500は、通信リンクL300を介して、前記翼370の前記スラット310〜370のそれぞれの検出/測定システム280と通信するように構成されている。
各スラットは、本発明の一態様によれば、互いに独立に除氷されてもよい。
図3bは、本発明の態様によれば、一対の電極構成200が備え付けられている、航空機の翼の断面図を概略的に示している。点線(dotted head line)は、符号HLによって示されている。
電極構成200は、この好適な方法で、スラット310〜370のそれぞれに配置されてもよい。氷201は、近似的に図3bに示されているように、翼370上に堆積する。このように、航空機100の飛行中に氷が堆積することが分かっている場所に2つの電極構成を配置することによって、前記氷を除去するための効果的な手段が、実現される。
特定の条件下、すなわち、スラットがない場合または風車のプロペラブレードの場合には、電極構成の一方の電極(固定された方)は、雷の状況下で発生する電流強度を伝達することができるような寸法に形成されてもよく、これにより、この一方の電極は、電子機器に逆流する誘導過渡電流から他方の電極を保護する雷分流導体(lightning diverter conductor)として使用され得る。
前記電極構成は、航空機100のスラット310〜370の任意のスラットに組み込まれてもよく、また、図3bに概略的に示されているように、安定位置および突出位置において使用されてもよいことに留意すべきである。電極機器200に電圧を供給するための電力線は、安定位置および突出位置の双方において動作してもよい。
実現され得る場合、上記コンセプトに関連するすべての構成要素(第1の電極210、第2の電極220、および誘電体部品230)の厚さが非常に小さいことによって、介入レベルが非常に低くなり、重量および体積が小さくなる。
上記コンセプトの総費用は、材料および構成要素の観点から、かなり低い。これに関する技術的解決策のアーキテクチャ全体は、マイクロプロセッサベースのコアと、警報、起動、事象レジスタデータベースなどの可能性を含むセンサとを備えてもよい。
提案された寸法に関して、総重量は、翼の複合ノーズ全体のプロファイルに加えて、まったく重要ではないことに注意すべきである。
図4aを参照すると、本発明の態様に係る、構造部品を除氷するための方法が、示されている。この方法は、第1のステップ401を含む。方法ステップs401は、適用できる場合に、前記電極構成と電気的に接続された電源によって、電極構成を帯電させるステップを含む。方法ステップs401はまた、前記構造部品上に付着した氷の除去のための衝撃力を生成するステップを含む。方法ステップs401の後、この方法は、終了する。
図4bを参照すると、本発明の一態様に係る、より詳細に描かれた、発明性のある除氷の方法の流れ図が示されている。
この方法は、第1の方法ステップs410を含む。方法ステップs410では、構造部品が、付着した氷によって、少なくとも部分的に覆われているかどうかが検出される。このことは、様々な方法で、例えば、検出/測定システム280を用いて、実行されてもよい。方法ステップs410では、さらに、検出された氷の厚さが測定される。この厚さは、前記氷の平均厚さ、最小厚さ、または最大厚さであってもよい。検出された氷の厚さは、前記構造部品の所定領域に関連する厚さであってもよい。方法ステップs410の後、次の方法ステップs420が実行される。
方法ステップs420は、所定の氷基準が満たされているかどうかを判定するステップを含む。所定の氷基準は、検出された氷の厚さが、所定の厚さ、例えば、1mmを上回る場合に、満たされてもよい。所定の氷基準は、検出された氷の厚さが、所定の氷の厚さの範囲内、例えば、1〜3mm以内である場合に、満たされてもよい。任意の適切な氷の厚さの範囲が、所定の氷基準が満たされているかどうかを判定するために、使用されてもよい。
所定の氷基準は、検出された氷の厚さが、所定の氷厚さの値、例えば、1mmより低い場合、満たされなくてもよい。所定の氷基準は、検出された氷の厚さが、所定の氷厚さの値、例えば、3mmより大きい場合、満たされなくてもよい。
所定の氷基準が満たされた場合(はい)、次の方法ステップs430が、実行される。所定の氷基準が満たされなかった場合(いいえ)、方法ステップs410が、再び実行される。
方法ステップs430は、所定の電気状態にするために電極構成200を帯電させるステップを含む。この電気状態は、前記電極構成200の第1の電極210と第2の電極220との間の電場Eおよび電圧Vによって定義されてもよい。前記電気状態は、衝撃力に変換される際に前記構造部品上の前記付着した氷の少なくとも一部を除去するのに十分な大きさである、蓄積電気エネルギーに関連する。基本的に、電極機器に蓄積されたエネルギーの突然の変化が、電極の表面に対して垂直な(垂直方向の)力を発生させ、したがって、一方が固定されている場合、他方は反発する。蓄積エネルギーの変化は、電極間の離隔距離掛ける力の変化に比例する。方法ステップs430の後、次の方法ステップs440が、実行される。
方法ステップs440は、所定の電気状態が達成されたかどうかを判定するステップを含む。所定の電気状態が、前記電極構成200を帯電させることによって、達成された場合(はい)、次の方法ステップs450が、実行される。所定の電気状態が、まだ達成されていなかった場合(いいえ)、方法ステップs430が、再び実行される(帯電が継続される)。
方法ステップs450は、前記電極構成200の前記帯電および放電に基づいて、衝撃力Fnを生成するステップを含む。このように、前記電気状態への帯電および前記電気状態からの放電は、前記構造部材上に付着した前記氷の少なくとも一部の除去を成功させるために、制御して実行される。すべてが、氷を前記構造部品上に付着させたことが好ましい。方法ステップs450の後、次の方法ステップs460が、実行される。
方法ステップs460は、構造部品に付着した氷が、所望の程度除去されたかどうかを判定するステップを含む。このステップはまた、前記検出/測定システム280を用いて実行されてもよい。構造部品に付着した氷が、所望の程度除去された場合(はい)、この方法は終了し、構造部品に付着した氷が、所望の程度除去されていなかった場合(いいえ)、方法ステップs430が、再び実行される。
図5を参照すると、電子データ処理ユニット500の一実施形態の略図が、示されている。データ処理ユニット500はまた、図2および図3aに関連して示されている。電子データ処理ユニット500はまた、制御ユニット500とも呼ばれる。制御ユニット500は、航空機100に搭載の除氷制御ユニットであってもよい。制御ユニット500は、風力発電設備110の除氷制御ユニットであってもよい。制御ユニット500は、不揮発性メモリ520、データ処理デバイス510、およびリード/ライトメモリ550を備える。不揮発性メモリ520は、第1のメモリ部530を有し、この場合、オペレーティングシステムなどのコンピュータプログラムが、制御ユニットの機能を制御するために格納されている。さらに、制御ユニット500は、バスコントローラと、シリアル通信ポートと、I/O手段と、A/Dコンバータと、時間日付入力および伝送ユニット(time date entry and transmission unit)と、イベントカウンタと、割込みコントローラ(図示せず)とを備える。不揮発性メモリ520は、第2のメモリ部540をさらに有する。
制御ユニット500は、航空機のメインミッションコンピュータ、または、例えば風力発電設備の中央監視システムのコンピュータと通信するように構成されてもよい。
構造部品を除氷するためのルーチンを含むコンピュータプログラムPは、別個のメモリ560および/またはリード/ライトメモリ550に、実行可能な仕方または圧縮された状態で格納されてもよい。メモリ560は、フラッシュメモリ、EPROM、EEPROM、またはROMなどの不揮発性メモリである。メモリ560は、コンピュータプログラム製品である。メモリ550は、コンピュータプログラム製品である。
データ処理デバイス510が、特定の機能を実行する、と述べられるとき、データ処理デバイス510が、別個のメモリ560に格納されたプログラムの特定の部分、または、リード/ライトメモリ550に格納されたプログラムの特定の部分を実行することが、理解されるべきである。
データ処理デバイス510は、データバス515によって、データ通信ポート599と通信してもよい。不揮発性メモリ520は、データバス512を介するデータ処理デバイス510との通信に適合されている。別個のメモリ560は、データバス511を介するデータ処理デバイス510との通信に適合されている。リード/ライトメモリ550は、データバス514を介するデータ処理デバイス510との通信に適合されている。
信号は、検出/測定システム280から受信されて、メモリ550または560に格納されてもよい。
氷検出/氷厚さデータなどのデータが、データポート599において、検出/測定システム280から受信されると、一時的に、第2のメモリ部540に格納される。受信された入力データが一時的に格納されると、データ処理デバイス510は、本明細書に記載されている方法で、コードの実行を遂行するように設定される。処理デバイス510は、本発明の一態様によれば、構造部品を除氷するために、ルーチンを実行するように構成されている。
本明細書に記載されている方法の複数の部分は、別個のメモリ560またはリード/ライトメモリ550に格納されたプログラムを起動するデータ処理デバイス510を用いる装置によって実行され得る。この装置がプログラムを実行すると、本明細書に記載されている方法の複数の部分が、実行される。
本発明の一態様は、航空機の翼などの構造部品を除氷するためのプログラムコードであって、
適用できる場合に、電極構成と電気的に接続された電源によって前記電極構成を帯電させるステップと、
前記コンピュータプログラムがコンピュータ上で実行されたときに、前記構造部品上に付着した氷の除去のための衝撃力を生成するステップと
を含むプログラムコードを含むコンピュータプログラムPに関する。
本発明の一態様は、コンピュータによって読み取り可能なメディアに格納された、構造部品を除氷するためのプログラムコードであって、
適用できる場合に、電極構成と電気的に接続された電源によって前記電極構成を帯電させるステップと、
前記コンピュータプログラムがコンピュータ上で実行されるときに、前記構造部品上に付着した氷の除去のための衝撃力を生成するステップと
を含むプログラムコードを含むコンピュータプログラム製品に関する。
発明の原理
本発明は、以下の、電気力学の基本原理に基づいている。
平行平板コンデンサ構成について考察しよう。この場合、静電容量は、次のように表現することができる。
Figure 2013545061
ここで、Wは、コンデンサの電場に蓄積されたエネルギーであり、Vは、平板(電極)の両端の電圧であり、Aは、電極の面積であり、一方、hは、電極間の離隔間隔の距離である。
電場に蓄積されたエネルギーが、力掛ける変位として表現され得ることから、以下を導出することができる。
Figure 2013545061
ここで、最後の項は、システム上でなされる仕事を示している。これは、今度は、以下のように表現することができる。
Figure 2013545061
ここで、微分の値は、h=h(電極の初期の離隔距離」)において求められる。したがって、以下は、明らかである。
Figure 2013545061
これは、法線方向の、電極の表面に対して垂直な力が、印加電圧の二乗に比例し、かつ、電極の所定の面積Aに対する電極間の間隔に反比例することを意味している。さらに、力Fnは、電極の材料特性と無関係である。電極間の間隔hは、便宜上、空隙であるものとして考えられている。
しかしながら、間隔が、何らかの誘電体の媒体によって埋められる場合、媒体の比誘電率が、乗数として加えられるべきである。間隔が、誘電体材料によって埋められる場合、それは、電気的破壊を回避するために、とりわけ電極の縁の電場の強い点において、十分薄くてもよい。さらに、このことは、空気力学的な飛行条件の応力による翼の表層部の屈曲変形を回避するために、非常に必要とされ得る。
変位は、この場合、興味深いパラメータである。なぜなら、衝撃電圧を仮定すると、これは、衝撃力をもたらし、この衝撃力が、今度は、表層部に対する機械的作用によって、氷の除去を行うために必要とされる、表層部の膜振動モードを発生させるからである。電圧の符号が、作用力の除去特性を変化させないことに注意すべきである。
例示のために、最後の方程式において、固定面積が0.40×0.60m=0.24mであり、電極の離隔距離が0.001mであると仮定しよう。以下の力は、電圧レベルの関数として、コンデンサの電極に作用する。
Figure 2013545061
ここで、
A1:0.40×0.60=0.24mであり、
A2:0.04×0.60=0.02mである。
これは、このシステムを用いて得ることのできる力が、従来技術のアクチュエータ(電磁石コイルアクチュエータ)に見られる力の大きさの程度と比べて良好であるか、または、これに相当することを示している。
第1の力の列は、0.24mの面積に関して計算され、一方、第2の力の列は、0.02m(0.04×0.60m)の面積に関して計算された。なお、双方とも、0.001mの同じ厚さであった。結果として得られた最大の衝撃力の密度は、第2の列では、約450N/m〜350N/mの範囲である。
これらの範囲内の力の密度は、航空機の翼の表面(表層部)の氷の除去を成し遂げるのに十分であると期待される。これらの範囲内の力の密度は、風力発電設備のプロペラブレードの表面(表層部)の氷の除去を成し遂げるのに十分であると期待される。
いずれの場合も、コンセプト全体の総重量/体積の比率が、航空機および風力発電設備の双方への提案された組込みを行うのに、疑いなく非常に適切であることが予測され得る。
可動表層部は、帯状電極のパターンに合わせて設計され得る一方で、固定の非可動電極の幅は、必要なだけ広くされ得ることが理解されるべきである。電子装置を用いて異なる時間に異なる電極を駆動することは、ユニット250が、表層部上の異なる可動電極を異なる時間間隔で駆動することのできるアドレス可能マルチプレクサをさえ備え、これにより、様々な振動パターン、すなわち、様々な、表層部の表面変形が、氷の除去が効果的に成し遂げられ得るよう実現され得ることを意味する。この氷の付着の検出、および、付着した氷の厚さの測定が基礎を置く基本的な物理的原理は、基本的に、水および氷の誘電特性テンソルの温度依存性に関する。誘電率の実数部は、温度に応じて線形挙動を示した。さらに、液体から固体の状態への相転移点、すなわち、0℃において、誘電率は、氷生成の開始を検出するために使用され得る不連続を示す。しかしながら、測定用ロックイン増幅器ベースの方法の選択された微分設定は、この特徴に合わせて重点を置いているわけではない。しかしながら、付着した氷の厚さは、温度に応じる誘電特性の線形挙動と非常によく相関する。
測定器およびセンサは、飛行環境における制約に適用できるように、複数の制限に適合すべきである。まず、センサは、センサが必要とされる可能性のある翼および機体の表層部における、空気力学的に要求される層流に対して何らかの摂動を導入しないようでなければならない。
蓄積される氷が、予め設定された厚さの閾値を超えるとすぐに、プロセス制御、例えば、氷除去デバイスの確実な駆動のための信頼性の高い信号を得るために、測定は、かなり高速に実行される必要がある。さらに、スプリアス信号が測定プロセスを台無しにする可能性がある環境では、ノイズ除去は必須であり、したがって、高品質の測定方法が必須である。
さらに、システム全体は、多くの他の航空用途または航空以外の用途に適合されてもよい。検出/測定システムのセンサは、例えば、ガードに影響せず、電極を短絡させない、疎氷性(icephobic)コーティングまたは他の塗装に適合され得るようになっている。さらに、可動または固定の用途も、完全に適合する。さらに、電子システムおよびセンサシステムの全体的な小型化が、十分に達成可能であり、したがって、風力タービンの各ASPの場合のような複雑な用途を考えることもできる。
しかしながら、センサは、周囲のすべてのものの応答反応を検出することができるので、キャニスタ内に入れられるか、または、別な仕方で一定の条件に保たれた基準を含む示差測定が、用途によっては、スプリアス信号の検出につながり得ることが言及されるべきである。センサがロータの領域のちょうど背後に組み込まれる場合の、航空機のロータブレードが、このような状況にあり得る。このような場合、検出される信号は、プロペラの各ブレードによって変調される。このような効果は、電子的にフィルタリングされ得るにもかかわらず、センサデバイスの感度が極めて高く、スプリアス反応信号が、位置または形状を変化させる任意の物体によって生成され得るため、対策が取られなければならない。このことは、例えば、航空機の場合には当てはまらないが、より大きな物体が関係してくる、変わりやすい環境に関する他の用途の場合に当てはまり得る。
表面における高度の層流の滑らかさを得るためのものであると同時に、本明細書において提案されたような除氷の解決策がさらに組み込まれる、複合構造体への組込みための可能な設計は、一例として以下を含むことができる:
1.電源線と接続され、金属シートから作製された基本的な電極、そうでなければ 、構造部品の高分子構造のマトリックスにおいて電気的に絶縁された電極。接触および配線は、特に、縁、隅、鋭角などにおけるすべての電場増強効果に非常に慎重に注意を払いながら、行われなければならない。
2.電気的破壊性能が最も高い絶縁層、例えば、マイラー(Mylar)またはPTFEテフロン(PTFE Teflon)などのようなポリエステル(一般値が、250μmの厚さ、15kVの破壊レベル、εΓ〜3.2などである)。
3.薄い電極、すなわち、異方性導電率の高い、炭素繊維強化の完全高分子構成部品は、航空機の残りの部分と接続された接地レベルと見なされるのに適した導電率を示す電極として機能し得る。
4.航空機100の各スラットにおける電極の提案された幾何学的寸法は、≦40mm×長さ(すなわち、40〜60cmの長さ)のオーダーであってもよい。材料は、ステンレス鋼、アルミニウム、または任意の他の金属の適合性の、厚さが0.5mm未満の薄片であってもよい(CuまたはAlは、エポキシバルクの酸化過程の開始に触媒として機能し得る)。
電極構成を備える構造部品は、特定の用途(航空機、風力発電設備、または任意の他の用途)の観点から、長期間の材料適合性に関して慎重に分析されなければならない。
本発明の好ましい実施形態のこれまでの記載は、例示および説明の目的で行われてきた。この記載は、排他的であること、または、開示された正確な形態に本発明を限定することを意図されていない。明らかに、多くの修正例および変形例は、当業者に明らかである。諸実施形態は、本発明の原理およびその実際の適用を最も良く説明するために、選択され、記載された。これにより、当業者が、考えられる特定の使用に適合された様々な実施形態および様々な修正例に関して発明を理解することが可能となっている。

Claims (23)

  1. 構造部品(170、270、370)を除氷するための除氷機器であって、
    電極構成(200)と電気的に接続された電源(250)であって、適用できる場合に、前記電極構成(200)を帯電させるように構成された電源(250)を備える除氷機器において、
    前記電極構成(200)が、該構造部品(170、270、370)上に付着した氷の除去のための衝撃力(Fn)を生成するように構成されていることを特徴とする除氷機器。
  2. 前記電極構成(200)が、相互に変位可能である第1の電極(210)および第2の電極(220)を備える、請求項1に記載の除氷機器。
  3. 前記第1の電極および前記第2の電極の一方が、除去される前記氷に最も近接している、請求項2に記載の除氷機器。
  4. 前記第1の電極および前記第2の電極の他方が、前記構造部品に固定されている、請求項3に記載の除氷機器。
  5. 前記電極構成(200)が、互いに近接近して設けられている前記第1の電極(210)および前記第2の電極(220)を備える、請求項1〜4のいずれか一項に記載の除氷機器。
  6. 前記電極構成(200)が、挟まれた誘電体部品(230)を備える、請求項1〜5のいずれか一項に記載の除氷機器。
  7. 前記電極構成(200)が、平板コンデンサを備える、請求項1〜6のいずれか一項に記載の除氷機器。
  8. 前記第1の電極(110)および前記第2の電極(120)が帯状である、請求項1〜7のいずれか一項に記載の除氷機器。
  9. 前記第1の電極(110)が、複数の分離した第1の電極(110)を備え、該複数の別々の第1の電極(110)のそれぞれに対して、前記第2の電極(120)が機能的に設けられている、請求項1〜8のいずれか一項に記載の除氷機器。
  10. 前記生成される衝撃力(Fn)が、約1〜3ミリメートル(10−3m)の厚さを有する、前記氷の付着層の除去のために十分な大きさを有する、請求項1〜9のいずれか一項に記載の除氷機器。
  11. 前記構造部品(170、270、370)上に付着した前記氷の除去のための複数の連続的な衝撃力(Fn)を生成するように構成された、請求項1〜10のいずれか一項に記載の除氷機器。
  12. 少なくとも2つの電極構成(200)を備える、請求項1〜11のいずれか一項に記載の除氷機器。
  13. 前記構造部品(170、270、370)が、例えば炭素繊維および/またはガラス繊維を含む、完全プラスチック金属などの非金属材料から作製されている、請求項1〜12のいずれか一項に記載の除氷機器。
  14. 請求項1〜13のいずれか一項に記載の除氷機器を備えるプラットフォーム(100、110)。
  15. 前記プラットフォームが固定施設である、請求項14に記載のプラットフォーム。
  16. 前記プラットフォームが固定の風力発電設備または沖合の風力発電設備である、請求項14または15に記載のプラットフォーム。
  17. 前記プラットフォーム(100)が、航空機であり、前記構造部品が、前記航空機の翼または前記航空機のラダーである、請求項14に記載のプラットフォーム(100)。
  18. 適用できる場合に、電極構成(200)を、該電極構成(200)と電気的に接続された電源(250)によって、帯電させるステップ(s430)を含む、構造部品(170、270、370)を除氷するための方法において、
    前記構造部品(170、270、370)上に付着した氷の除去のための衝撃力(Fn)を生成するステップ(s450)によって特徴付けられる方法。
  19. 前記構造部品(170、270、370)上の現在の氷の状態に関して存在を示す信号に基づいて、前記電極構成(200)を帯電させる前記ステップを開始するステップ(s430)をさらに含む請求項18に記載の方法。
  20. 前記電極構成(200)を帯電させる前記ステップが、前記電極構成(200)を所定の状態にしたかどうかを判定するステップ(s420)をさらに含む、請求項18または19に記載の方法。
  21. 前記構造部品(170、270、370)上に堆積する前記氷の状態を判定し(s410)、前記判定された状態に基づいて前記衝撃力を生成するステップをさらに含む請求項18〜20のいずれか一項に記載の方法。
  22. 適用できる場合に、電極構成(200)を、該電極構成(200)と電気的に接続された電源(250)によって、帯電させるステップ(s430)を含む、構造部品(170、270、370)を除氷するためのプログラムコードを含むコンピュータプログラム(P)において、
    前記コンピュータプログラムがコンピュータ(500)上で実行されたときに、前記構造部品(170、270、370)上に付着した前記氷の除去のための衝撃力(Fn)を生成するステップ(s450)によって特徴付けられるコンピュータプログラム(P)。
  23. 適用できる場合に、電極構成(200)を、該電極構成(200)と電気的に接続された電源(250)によって、帯電させるステップ(s430)を含み、かつコンピュータによって読み取り可能なメディアに格納された、構造部品を除氷するためのプログラムコードを含むコンピュータプログラム製品において、
    前記コンピュータプログラムがコンピュータ(500)上で実行されたときに、前記構造部品(170、270、370)上に付着した前記氷の除去のための衝撃力(Fn)を生成するステップ(s450)によって特徴付けられるコンピュータプログラム製品。
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