JP2013233327A - ゲーミングマシン - Google Patents

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Abstract

【課題】 ゲームの進行が単調になりずらく、プレーヤーの緊張感を与えることができ、遊技媒体が消費しやすいゲーミングマシンを提供する。
【解決手段】 チャンスゲームモードにおいてゲーム回数が所定の回数未満であるときにシンボル表示ユニットに第2のシンボルが出現したことを条件に現在実行しているチャンスゲームを中止しチャンスゲームを第1ゲームから開始する。
【選択図】 図22

Description

本発明は、ゲーミングマシンに関し、特に、単位ゲームの各々でシンボルを再配置するとともに、再配置されたシンボルによって入賞パターンが成立したときに、利益を付与するゲーミングマシンに関する。
スロットマシンは、コントロールパネルに配置されたボタンをゲームプレーヤーが押して単位ゲームが始まるたびに、リールを回転させて表示領域にシンボルを再配置されるゲーミングマシンである。入賞パターンが表示領域で成立すると、プレーヤーに利益(例えば、ペイアウト)を付与する(たとえば、特許文献1参照)。
プレーヤーの多様な好みを考慮して、多様なスロットマシンが開発されている。たとえば、シンボルのパターンや、ゲームのシナリオや、演出(サウンドによる演出や、画像による演出や、リールの回転による演出)などを異ならしめたスロットマシンが開発されている。また、ボーナスゲームを設けたスロットマシンが開発されている(たとえば、特許文献2参照)。さらに、所定の条件でフリーゲームを楽しむことができるスロットマシンも開発されている(たとえば、特許文献3参照)。
さらに、プレーヤーが、テレビ番組や、ウェブサイトや、ペイパービューサービスにアクセスできるようにしたスロットマシンも開発されている(たとえば、特許文献4参照)。
さらにまた、従来のゲーミングマシンは、フリーゲームモード中に所定の条件が成立したときには、さらに、フリーゲームを追加するものがあった。このようにすることでフリーゲームを連荘させることができ、プレーヤーにより多くの利益を与えることができた。
米国特許第4097048号明細書 米国特許第4508345号明細書 米国特許第7942733号明細書 米国特許第7871327号明細書
しかしながら、所定の条件が成立するたびにフリーゲームが追加されていくのでフリーゲームの回数が増加していくことになる。このため、ゲームの進行が単調になりプレーヤーの緊張感が低くなり飽きやすかった。また、フリーゲームの回数が増加するので遊技媒体の消費が減りやすくカジノの利益に影響を及ぼす可能性も生じた。したがって、ゲームの進行が単調になりずらく、プレーヤーの緊張感を与えることができるようにしたゲーミングマシンが望まれている。
本発明は、上述の点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、ゲームの進行が単調になりずらく、プレーヤーの緊張感を与えることができ、遊技媒体が消費しやすいゲーミングマシンを提供することにある。
本発明の実施の形態に係る特徴は、
再配置された複数のシンボルに基づいてゲーム結果が得られるゲーミングマシンであって、
前記複数のシンボルが再配置されるシンボル表示ユニットと、
ノーマルゲームが実行されるノーマルゲームモードにおいてシンボル表示ユニットに第1のシンボルを第1の確率で出現させるための第1のシンボル決定テーブルと、チャンスゲームが実行されるチャンスゲームモードにおいてシンボル表示ユニットに第2のシンボルを第2の確率で出現させるための第2のシンボル決定テーブルとを有するメモリと、
下記(1−1)〜(1−3)の処理を実行するコントローラと、を備えたことである。
(1−1)ノーマルゲームモードにおいてシンボル表示ユニットに第1のシンボルが出現したことを条件にチャンスゲームモードに移行させる処理、
(1−2)チャンスゲームモードにおいてゲーム回数が所定の回数に至ったことを条件にチャンスゲームモードを終了する処理、
(1−3)チャンスゲームモードにおいてゲーム回数が所定の回数未満であるときにシンボル表示ユニットに第2のシンボルが出現したことを条件に現在実行しているチャンスゲームを中止しチャンスゲームを第1ゲームから開始する処理。
このようにすることで、チャンスゲームは新たに第1回目から開始されるので、チャンスゲームが単に上乗せされないので、ゲームの進行が単調になりずらく、プレーヤーの緊張感を与えることができる。また、チャンスゲームの回数を抑えることができるので、ノーマルゲームモードに戻ることによって、遊技媒体が消費しやすくできる。
また、本発明の実施の形態に係る特徴は、上記に加えて、
前記第2のシンボル決定テーブルは、前記第2の確率が互いに異なる複数の決定テーブルを含み、
前記処理(1−1)は、
(1−1−1)複数の決定テーブルのうちの1つの決定テーブルをランダムに選択する処理を含むことである。
このようにすることで、チャンスゲームの連荘しやすさを調整することができる。
さらに、本発明の実施の形態に係る特徴は、上記に加えて、
前記処理(1−1)は、
(1−1−2)処理(1−1−1)で選択された1つの決定テーブルに関する情報を報知する処理を含むことである。
このようにすることで、チャンスゲームの連荘しやすさをプレーヤに認識させることができる。
本発明の実施の形態に係る特徴は、
再配置された複数のシンボルに基づいてゲーム結果が得られるゲーミングマシンであって、
前記複数のシンボルが再配置されるシンボル表示ユニットと、
ノーマルゲームが実行されるノーマルゲームモードにおいてシンボル表示ユニットに第1のシンボルを第1の確率で出現させるための第1のシンボル決定テーブルと、チャンスゲームが実行されるチャンスゲームモードにおいてシンボル表示ユニットに第2のシンボルを第2の確率で出現させるための複数の第2のシンボル決定テーブルであって前記第2の確率が互いに異なる複数の第2のシンボル決定テーブルとを有するメモリと、
下記(1−1)〜(1−10)の処理を実行するコントローラと、を備えたゲーミングマシン。
(1−1)ノーマルゲームモードにおいてシンボル表示ユニットに第1のシンボルが出現したことを条件にチャンスゲームモードに移行させる処理、
(1−2)チャンスゲームモードに移行したときに複数の第2のシンボル決定テーブルのうちの1つの第2のシンボル決定テーブルをランダムに選択する処理、
(1−3)処理(1−2)で選択された1つの第2のシンボル決定テーブルに関する情報を報知する処理、
(1−4)チャンスゲームモードに移行したときにチャンスゲームのゲーム回数を初期化する処理、
(1−5)チャンスゲームを第1ゲームから開始する処理、
(1−6)チャンスゲームを実行したゲーム回数をカウントする処理、
(1−7)チャンスゲームモードにおいてゲーム回数が所定の回数に至ったことを条件にチャンスゲームモードを終了する処理、
(1−8)チャンスゲームモードにおいてゲーム回数が所定の回数未満であるときにシンボル表示ユニットに第2のシンボルが出現したことを条件に現在のチャンスゲームを中止する処理、
(1−9)処理(1−8)を実行した後、チャンスゲームのゲーム回数を初期化する処理、
(1−10)処理(1−9)を実行した後、処理(1−4)に戻す処理。
このようにすることで、チャンスゲームは新たに第1回目から開始されるので、チャンスゲームが単に上乗せされないので、ゲームの進行が単調になりずらく、プレーヤーの緊張感を与えることができる。また、チャンスゲームの回数を抑えることができるので、ノーマルゲームモードに戻ることによって、遊技媒体が消費しやすくできる。
ゲームの進行が単調になりずらく、プレーヤーの緊張感を与えることができ、遊技媒体が消費しやすいゲーミングマシンを提供できる。
本発明の実施の形態によるゲーミングマシンの概略を示す図である。 本実施の形態のスロットマシンを示す斜視図である。 図2に示したスロットマシンのコントロールパネルのボタンのレイアウトを示す。 図2に示したスロットマシンの電気ブロック図である。 リールアセンブリの電気回路を示すブロック図である。 マザーボード220のメインCPU222で実行されるゲームプログラムの機能を示す機能ブロック図である。 リール52A〜52Eの外周面に付したシンボルを規定するシンボルコードテーブルの例を示す図である。 トリガーシンボルがシンボルマトリックスの所定の位置に配置された状態を示す図であり、チャンスモードへの移行のトリガー条件を示す図である。 本実施の形態のスロットマシンのペイラインを示す図である。 本実施の形態のスロットマシンの状態遷移図である。 シンボルコード決定テーブルの構成の例を示す図である。 複数のテーブルを単一のテーブルに統合したシンボルコード判定テーブルのフィールド構造を示す図である。 シンボル出現確率テーブルの例を示す図である。 ペイアウトテーブルの例を示す図である。 本実施の形態のスロットマシンで実行される全般的な処理を示すフローチャートである。 ノーマルモードゲーム処理を示すフローチャートである。 図16に示したコイン投入/スタートチェック処理の詳細を示すフローチャートである。 図16に示したシンボル決定処理の詳細を示すフローチャートである。 図16に示したシンボル表示制御の詳細を示すフローチャートである。 図16に示したペイアウト処理の詳細を示すフローチャートである。 チャンスモードゲームの処理を示すフローチャートである。 チャンスモードゲームの処理を示すフローチャートである。
<<<<実施の形態によるゲーミングマシンの概要>>>>
図1は、本発明の実施の形態によるゲーミングマシンの概略を示す図である。
本実施の形態によるゲーミングマシンは、
再配置された複数のシンボルに基づいてゲーム結果が得られるゲーミングマシンであって、
前記複数のシンボルが再配置されるシンボル表示ユニット(たとえば、後述するシンボル表示ユニット40など)と、
ノーマルゲームが実行されるノーマルゲームモードにおいてシンボル表示ユニットに第1のシンボル(たとえば、後述する「サファイヤ」シンボルなど)を第1の確率で出現させるための第1のシンボル決定テーブル(たとえば、後述するシンボル決定テーブル340など)と、チャンスゲームが実行されるチャンスゲームモードにおいてシンボル表示ユニットに第2のシンボル(たとえば、後述する「7」シンボルなど)を第2の確率で出現させるための第2のシンボル決定テーブル(たとえば、後述するシンボル決定テーブル341〜343など)とを有するメモリ(たとえば、後述するROM224やRAM226など)と、
下記(1−1)〜(1−3)の処理を実行するコントローラ(たとえば、後述するCPU222など)と、を備えている。
(1−1)ノーマルゲームモードにおいてシンボル表示ユニットに第1のシンボルが出現したことを条件にチャンスゲームモードに移行させる処理(たとえば、後述する図15のステップS404やS408など)、
(1−2)チャンスゲームモードにおいてゲーム回数が所定の回数に至ったことを条件にチャンスゲームモードを終了する処理(たとえば、後述する図22のステップS2217など)、
(1−3)チャンスゲームモードにおいてゲーム回数が所定の回数未満であるときにシンボル表示ユニットに第2のシンボルが出現したことを条件に現在実行しているチャンスゲーム(i回目のセッションの終了)を中止しチャンスゲームを第1ゲームから開始する(i+1回目のセッションの開始)処理(たとえば、後述する図22のステップS2219及びS2221など)。
本実施の形態によるゲーミングマシンは、シンボル表示ユニットにおいて再配置された複数のシンボルに基づいてゲーム結果が得られる。本実施の形態によるゲーミングマシンは、シンボル表示ユニットとメモリとコントローラとを備えている。シンボル表示ユニットには、複数のシンボルが再配置される。
メモリは、第1のシンボル決定テーブルと第2のシンボル決定テーブルとを有する。第1のシンボル決定テーブルは、ノーマルゲームが実行されるノーマルゲームモードにおいてシンボル表示ユニットに第1のシンボルを第1の確率で出現させるためテーブルである。すなわち、ノーマルゲームモードにおいて第1のシンボル決定テーブルを用いることによって、シンボル表示ユニットでシンボルの再配置をしたときには、シンボル表示ユニットに第1のシンボルが第1の確率で出現する。第2のシンボル決定テーブルは、チャンスゲームが実行されるチャンスゲームモードにおいてシンボル表示ユニットに第2のシンボルを第2の確率で出現させるためのテーブルである。すなわち、チャンスゲームモードにおいて第2のシンボル決定テーブルを用いることによって、シンボル表示ユニットでシンボルの再配置をしたときには、シンボル表示ユニットに第2のシンボルが第2の確率で出現する。
コントローラは、(1−1)〜(1−3)の処理を実行する。
処理(1−1)は、ノーマルゲームモードにおいてシンボル表示ユニットに第1のシンボルが出現したことを条件にチャンスゲームモードに移行させる処理である。この処理によって、ノーマルゲームモードからチャンスゲームモードにすることができる。
処理(1−2)は、チャンスゲームモードにおいてゲーム回数が所定の回数に至ったことを条件にチャンスゲームモードを終了する処理である。この処理によって、チャンスゲームモードからノーマルゲームモードに戻ることができる。
処理(1−3)は、チャンスゲームモードにおいてゲーム回数が所定の回数未満であるときにシンボル表示ユニットに第2のシンボルが出現したことを条件に現在実行しているチャンスゲームを中止しチャンスゲームを第1ゲームから開始する処理である。この処理によって、チャンスゲームを連荘させることができる。ただし、チャンスゲームを単に上乗せするのではなく、第1ゲームから開始させてチャンスゲームを連荘させることができる。
このようにすることで、チャンスゲームは新たに第1回目から開始されるので、チャンスゲームが単に上乗せされないので、ゲームの進行が単調になりずらく、プレーヤーの緊張感を与えることができる。また、チャンスゲームの回数を抑えることができるので、ノーマルゲームモードに戻ることによって、遊技媒体が消費しやすくできる。
また、実施の形態によるゲーミングマシンは、
前記第2のシンボル決定テーブルは、前記第2の確率が互いに異なる複数の決定テーブルを含み、
前記処理(1−1)は、
(1−1−1)複数の決定テーブルのうちの1つの決定テーブルをランダムに選択する処理(たとえば、後述する図21のステップS2113の処理など)を含む。
このようにすることで、チャンスゲームの連荘しやすさを調整することができる。
さらに、実施の形態によるゲーミングマシンは、
前記処理(1−1)は、
(1−1−2)処理(1−1−1)で選択された1つの決定テーブルに関する情報を報知する処理(たとえば、後述する図21のステップS2115の処理など)を含むことである。
このようにすることで、チャンスゲームの連荘しやすさをプレーヤに認識させることができる。
実施の形態によるゲーミングマシンは、
再配置された複数のシンボルに基づいてゲーム結果が得られるゲーミングマシンであって、
前記複数のシンボルが再配置されるシンボル表示ユニット(たとえば、後述するシンボル表示ユニット40など)と、
ノーマルゲームが実行されるノーマルゲームモードにおいてシンボル表示ユニットに第1のシンボル(たとえば、後述する「サファイヤ」シンボルなど)を第1の確率で出現させるための第1のシンボル決定テーブル(たとえば、後述するシンボル決定テーブル340など)と、チャンスゲームが実行されるチャンスゲームモードにおいてシンボル表示ユニットに第2のシンボル(たとえば、後述する「7」シンボルなど)を第2の確率で出現させるための複数の第2のシンボル決定テーブルであって前記第2の確率が互いに異なる複数の第2のシンボル決定テーブル(たとえば、後述するシンボル決定テーブル341〜343など)とを有するメモリ(たとえば、後述するROM224やRAM226など)と、
下記(1−1)〜(1−10)の処理を実行するコントローラと、を備えたゲーミングマシン。
(1−1)ノーマルゲームモードにおいてシンボル表示ユニットに第1のシンボルが出現したことを条件にチャンスゲームモードに移行させる処理(たとえば、後述する図15のステップS404やS408など)、
(1−2)チャンスゲームモードに移行したときに複数の第2のシンボル決定テーブルのうちの1つの第2のシンボル決定テーブルをランダムに選択する処理(たとえば、後述する図21のステップS2113など)、
(1−3)処理(1−2)で選択された1つの第2のシンボル決定テーブルに関する情報を報知する処理(たとえば、後述する図21のステップS2115など)、
(1−4)チャンスゲームモードに移行したときにチャンスゲームのゲーム回数を初期化する処理(たとえば、後述する図21のステップS2111など)、
(1−5)チャンスゲームを第1ゲームから開始する処理(たとえば、図22のステップS2213など)、
(1−6)チャンスゲームを実行したゲーム回数をカウントする処理(後述する図21のステップS2125など)、
(1−7)チャンスゲームモードにおいてゲーム回数が所定の回数に至ったことを条件にチャンスゲームモードを終了する処理(たとえば、後述する図22のステップS2219など)や、
(1−8)チャンスゲームモードにおいてゲーム回数が所定の回数未満であるときにシンボル表示ユニットに第2のシンボルが出現したことを条件に現在のチャンスゲームを中止する処理(i回目のセッションの終了)(たとえば、後述する図22のステップS2219など)、
(1−9)処理(1−8)を実行した後、チャンスゲームのゲーム回数を初期化する処理(たとえば、後述する図22のステップS2221など)、
(1−10)処理(1−9)を実行した後、処理(1−5)に戻す処理(i+1回目のセッションの開始)(たとえば、後述する図22のステップS2221及び図21のS2127など)。
このようにすることで、チャンスゲームは新たに第1回目から開始されるので、チャンスゲームが単に上乗せされないので、ゲームの進行が単調になりずらく、プレーヤーの緊張感を与えることができる。また、チャンスゲームの回数を抑えることができるので、ノーマルゲームモードに戻ることによって、遊技媒体が消費しやすくできる。
以下に、実施の形態について図面に基づいて説明する。
<<<<スロットマシンの実施の形態>>>>
図2は、本実施の形態のスロットマシンを示す斜視図である。
スロットマシン10で使用できるゲーム媒体には、コイン、紙幣、又はこれらに対応する電子的な情報が含まれる。また、バーコードチケット又はICカードに格納されたクレジットも、スロットマシン10のゲーム媒体として使用できる。上述したゲーム媒体には限定されず、他の種類の媒体も同様に使用できる。
図2に示すスロットマシン10は、キャビネット20と、キャビネット20に設けられたトップボックス30と、キャビネット20の前面に搭載されているメインドア22とを備える。
リールアセンブリ50を含むシンボル表示ユニット40は、メインドア22に設けられている。本実施の形態では、リールアセンブリ50は、5つのリール52A〜52Eを含む。リール52A〜52Eの各々は、複数種類のシンボルが外周面に付されたドラムを有する。シンボル表示ユニット40は、リールアセンブリ50の前部に取り付けられかつ表示窓56を有するリールカバー54を含む。リールカバー54は、リール52A〜52Eの一部をプレーヤーが視認できるように外側に設けられている。リールカバー54は、ディスプレイパネル58に設けられている。リールカバー54として透明な液晶パネルが用いられていることが好ましい。シンボル表示ユニット40は、プレーヤーのタッチ入力を検出するタッチパネル59を含む。
リール52A〜52Eが停止している状態では、リール52A〜52Eの各々に付されているシンボルのうちの3つのシンボルが表示窓56に出現する。このようにして、表示窓56には3行5列のシンボルマトリックスが形成される。1つ以上のラインが、入賞したか否かの判断をするためのペイラインとして予め設定される。単位ゲームが実行されるたびに、シンボルが付されているリール52A〜52Eは、異なる速さで回転し、その後、停止して、シンボルを表示窓56に出現させることによってシンボルは再配置される。シンボルの再配置によって単位ゲームの結果が決定される。単位ゲームの結果に応じた利益がプレーヤーに与えられる。たとえば、再配置されたシンボルにより、ペイラインの1つに沿って所定の入賞組み合わせが成立したときには、所定の量のペイアウトがプレーヤーに与えられる。また、シンボルの再配置によって、その後の単位ゲームのゲームモードが決定される。ゲームモードは、ノーマルモードとチャンスモードとであり、以下で詳しく述べる。
なお、本実施の形態において、単位ゲームとは、ゲームを開始するためのクレジットの開始処理が実行されたときから、シンボル列が停止して表示窓56においてシンボルが再配置され、ゲームの結果に応じたペイアウトなどの終了処理が実行されたときまでの期間のゲームをいう。なお、フリーゲームの場合には、プレーヤーによるベット操作をする必要がないので、スロットマシン10の内部でクレジット処理が行われたときをゲームの開始とすることができる。また、フリーゲーム以外のゲームの場合には、プレーヤーによるベット操作がされたときをゲームの開始とすることができる。また、再配置されたシンボルによって定まるゲームの結果に応じた処理を終了処理とすることができる。たとえば、入賞した場合には、入賞に応じたペイアウトの処理が実行されたときなどをゲームの終了とすることができる。
リールカバー54のディスプレイパネル58の所定の領域にはベット量及びクレジット量が表示される。クレジット量は、プレーヤーが所有し、かつ、スロットマシン10の内部に預け入れられたコインの数を示す。ペイアウト量は、入賞組み合わせが成立したときにプレーヤーに付与されるコインの数を示す。
本実施の形態では、スロットマシン10は、メカニカルリール52A〜52Eを用いている。なお、ビデオリールを用いても、メカニカルリールとビデオリールとの組み合わせを用いてもよい。
ICカードリーダ60がシンボル表示ユニット40の下部に設けられている。ICカードリーダ60はICカードを受け入れる。ICカードには、プレーヤーの識別情報や、プレーヤーが以前プレイしたゲームに関連したゲームのログデータなどの所定のデータが格納される。また、ICカードには、コイン、紙幣、又はプレーヤーが所有するクレジットに相当するデータも格納できる。ICカードリーダ60は、挿入されたICカードに対して、読み取り及び書き込みを行う。ICカードリーダ60は、ICカードから読み取ったデータを表示するための液晶表示装置を備えることが好ましい。
ICカードリーダ60の下端の前方には、コントロールパネル70が設けられている。コントロールパネル70には、各種のボタンとコイン投入器80と紙幣投入器82とが設けられている。特に、図3に示すように、「RESERVE」ボタン71と「COLLECT」ボタン72と「GAME RULES」ボタン73とが、コントロールパネル70の左上の領域に設けられている。「1−BET」ボタン74と、「2−BET」ボタン75と、「3−BETボタン」76と、「5−BET」ボタン77と、「10−BET」ボタン78とが、コントロールパネル70の左下の領域に設けられている。また、「START」ボタン79が、コントロールパネル70の下部中央に設けられている。コイン投入器80は、コントロールパネル70の上部中央の領域に設けられ、紙幣投入器82は、コントロールパネル70の右側の領域に設けられている。
「RESERVE」ボタン71は、プレーヤーが一時的に離席するときや、プレーヤーが両替するためにゲーム施設のスタッフに質問したいときに用いられる。また、「RESERVE」ボタン71は、ICカードリーダ60に挿入されたICカードに残っているクレジットを格納するために使用できる。「COLLECT」ボタン72は、クレジットされたコインをコイントレイ92に払い出すために、スロットマシン10への指示に使用される。プレーヤーがゲームのルールや操作方法に精通していないときに「GAME RULES」73が使用される。「GAME RULES」ボタン73が押されると、各種のヘルプ情報がビデオ表示ユニット110に表示される。
「BET」ボタンは74〜78は、ベット量を設定するために使用される。「1−BET」ボタン74が押されるたびに、プレーヤーが所有する現在のクレジットから、アクティブなペイラインの各々に対して1つのクレジットがベットされる。「2−BET」ボタン75が押されると、アクティブなペイラインの各々に対して2つのクレジットがベットされるという条件で単位ゲームが開始される。「3−BET」ボタン76が押されると、アクティブなペイラインの各々に対して3つのクレジットがベットされるという条件で単位ゲームが開始される。「5−BET」ボタン77が押されると、アクティブなペイラインの各々に対して5つのクレジットがベットされるという条件で単位ゲームが開始される。「10−BET」ボタン78が押されると、アクティブなペイラインの各々に対して10つのクレジットがベットされるという条件で単位ゲームが開始される。「START」ボタン79は、それよりも以前に設定されたベット条件でリール52A〜52Eの回転の開始を指令するために使用される。
コイン投入器80にコインが投入されると、投入されたコインはキャビネット20内のホッパーに案内される。紙幣投入器82に紙幣が投入されると、投入された紙幣が正真であるか否かを判断し、正真な紙幣のみをキャビネット20内に受け入れる。
メインドア22の下側の前面でありコントロールパネル30の下部には、下部ガラス90とコイントレイ92とが設けられている。下部ガラス90には、スロットマシンのキャラクタなどが描かれている。コイントレイ92には、キャビネット20からコインが払い出される。
図2に示すように、液晶パネルを有するビデオ表示ユニット110は、トップボックス30の前面に設けられている。ビデオ表示ユニット110は、ゲームの楽しみを高めるためのビデオ演出を提供する。また、ビデオ表示ユニット110には、ゲームのルールや操作方法の情報も表示される。スピーカ112とランプ114は、それぞれ、トップボックス30の側面と上面とに設けられている。スロットマシン10は、スピーカ112又はランプ114を介して、サウンドの演出や光の点灯による演出を提供してゲームの楽しみを高める。
ビデオ表示ユニット110の下方には、チケットプリンタ120とキーパッド122とデータ表示装置124とが設けられている。
チケットプリンタ120は、クレジットデータと、日付と、時刻と、スロットマシン10のID番号とを含むバーコードをチケットに印刷し、バーコードチケットとして排出する。プレーヤーは、ゲーム施設の所定の場所(たとえば、カジノのキャッシャーなど)で、バーコードチケットを紙幣などに交換できる。
キーパッド122は複数のキーを有する。プレーヤーが複数のキーを操作することで、バーコードチケットの発行に関連する各種の命令を入力できる。蛍光表示管やLED等を有するデータ表示装置124には、プレーヤーがキーパッド122から入力したデータが表示される。
<<<スロットマシンの電気的な構成>>>
図4は、図2に示したスロットマシン10の電気ブロック図である。スロットマシン10は、ゲームボード200とマザーボード220とドアPCB230と本体PCB240とを含む。
ゲームボード200は、CPU202と、内部バスを介してCPU202からアクセス可能なROM204と、内部バスによってCPU202からアクセス可能なブートROM206とを含む。ゲームボード200は、メモリカード210を収容できかつメモリカード210と通信できるICソケット208と、汎用アレイロジック(GAL)214に対応して設けられたカードスロット212と含む。
メモリカード210は、不揮発性メモリを含み、ゲームプログラム及びゲームシステムプログラムを格納している。
ICソケット208は、メモリカード210を着脱可能に取り付けられるように構成されている。ICソケット208は、IDEバスによってマザーボード220に接続されている。スロットマシン10で実行されるゲームは、メモリカード210を別のものと置き換えることで変更できる。また、ICソケット208からメモリカード210を引き出し、そのメモリカード210に別のプログラムを書き込み、そのメモリカード210をICソケット208に再び挿入することによっても、スロットマシン10で実行されるゲームを変更できる。
GAL214は、OR固定型アレイ構造を持つプログラマブルロジックデバイス(PLD)の一種であり、複数の入力ポートと出力ポートとを有する。GAL214は、入力ポートを介して所定のデータを受信すると、出力ポートを介して入力データに対応するデータを出力する。
カードスロット212は、GAL214がカードスロット212に挿入されたり、カードスロット212から取り外されたりできるように構成され、PCIバスによってマザーボード220に接続されている。
内部バスで相互に接続されたCPU202とROM204とブートROM206とは、PCIバスによってマザーボード220に接続されている。PCIバスは、マザーボード220とゲームボード200との間で信号の伝送を可能にし、マザーボード220からゲームボード200に電力を供給することができる。
ROM204はプログラムを格納する。ブートROM206は、予備認証プログラムや、CPU202によって用いられ予備認証プログラムを起動するためのブートコードなどを格納する。認証プログラムは、ゲームプログラム及びゲームシステムプログラムが真正であることを認証するための改ざんチェックプログラムである。予備認証プログラムは認証プログラムが真正であることを認証するためのプログラムである。認証プログラム及び予備認証プログラムは、対象にされるプログラムが改ざんされていないことを証明する処理で書かれている。
マザーボード220として、一般的に入手できるメインボードを用い、マザーボード220はゲームプログラム及びゲームシステムプログラムを実行する。マザーボード220は、メインCPU222とROM224とRAM226と通信インタフェース228とを含む。
ROM224は、メインCPU222によって実行されるプログラムを格納するためのメモリデバイスであり、BIOSのように別のデータとともに永続的に保持される。ROM224は、フラッシュメモリでもよい。メインCPU222によって実行されるときは、BIOSのプログラムは周辺機器を初期化する。また、BIOSのプログラムは、メモリカード210に格納されているゲームプログラムやゲームシステムプログラムをゲームボード200を介してロードする。ROM224を、書き換え可能にしてもよい。しかし、書き込み保護されたものを、ROM224として使用してもよい。
RAM226は、メインCPU222の動作中に使用されるデータやプログラムを格納する。例えば、ゲームプログラムやゲームシステムプログラムや認証プログラムがロードされるときには、このようなプログラムをRAM226に格納できる。RAM226は、プログラムを実行するための作業スペースを備えている。例えば、作業スペースには、ベット数やペイアウト量やクレジット量などが格納され、ゲームが実行されている間、保持される。シンボルや、シンボルコードや、入賞組合せや、それらの確率を定義する複数のテーブルも、ゲームが実行されている間、保持される。さらに、RAM226は、シンボルコード決定テーブルを格納する。シンボルコード決定テーブルには、乱数に基づいてシンボルを決定するために用いるシンボルコードと乱数との間のマッピング情報が格納される。特に、RAM226は、ゲームカウンタとともにモードフラグを保持する。モードフラグは、ゲームモードを示すフラグである。ゲームカウンタは、チャンスモードにおいて既に実行された単位ゲームの回数又はチャンスモードにおける残りの単位ゲームの回数を示すカウント値である。
また、RAM226は、複数のカウンタのカウント値を格納する。複数のカウンタは、ベットカウンタと、ペイアウト量カウンタと、クレジット量カウンタと、チャンスモードにおける単位ゲームの回数をカウントするチャンスモードゲームカウンタとを含む。また、カウント値のいくつかをメインCPU222の内部レジスタに保持してもよい。
メインCPU222は、通信インタフェース228を介して外部のコントローラと通信をする。例えば、外部のコントローラには、通信路を介して接続されたサーバー(図示せず)などがある。
マザーボード220は、ドアPCB230及び本体PCB240に接続されている。マザーボード220は、ドアPCB230及び本体PCB240とUSB通信することができる。マザーボード220は、電源252に接続されている。マザーボード220のメインCPU222は、電源252から供給された電力を用いて起動し動作する。マザーボード220は、CPU202を起動するためにPCIバスを介してゲームボード200に電力の一部を通過させる。ドアPCB230及び本体PCB240は入力デバイスに接続されている。入力デバイスには、スイッチやセンサーや、メインCPU222によって動作が制御される周辺機器などがある。ドアPCB230は、コントロールパネル70と、コインカウンタ232、リバータ234、及び冷陰極管236に接続されている。
コントロールパネル70は、各種のボタン71〜79の各々に対応して設けているリザーブスイッチ71S、コレクトスイッチ72S、ゲームルールスイッチ73S、1−BETスイッチ74S、2−BETスイッチ75S、3−BETスイッチ76S、5−BETスイッチ77S、10−BETスイッチ78S、スタートスイッチ79Sを有する。スイッチ71S〜79Sの各々は、各種のボタン71〜79の各々は、プレーヤーによって押されたことを検出し、メインCPU222に信号を出力する。
コインカウンタ232及びリバータ234は、コイン投入器80に設けられている。コインカウンタ232は、コインの材料や形状等の特徴からコイン投入器80に投入されたコインが真正か否かを判断する。真正なコインを検出した場合には、コインカウンタ232は、メインCPU222に信号を出力する。真正でないと判断されたコインはコイントレイ92に排出される。リバータ234は、メインCPU222からの制御信号に基づいて動作する。リバータ234は、コインカウンタ232によって真正であると判断されたコインをホッパー242又は現金ボックス(図示せず)のいずれかに供給する。ホッパー242がコインで満たされていない場合には、コインはホッパー242に案内される。一方、ホッパー242がコインで満たされている場合には、コインは現金ボックスに案内される。
冷陰極管236は、ビデオ表示ユニット110の背面に設けられている。冷陰極管236は、メインCPU222からの制御信号に基づいてバックライトとして機能したり照明したりする。
本体PCB240は、スピーカ112や、ランプ114や、ホッパー242や、コイン検出器244や、タッチパネル59や、ビルバリデータ246や、リールアセンブリ50や、ICカードリーダ60や、グラフィックボード250や、チケットプリンタ120や、キースイッチ122Sや、データ表示装置124に接続されている。
ランプ114は、メインCPU222からの制御信号に基づいて点灯したり消灯したりする。スピーカ112は、メインCPU222からの制御信号に基づいてBGMなどのサウンドを出力する。
ホッパー242は、メインCPU222からの制御信号に基づいて動作し、下部ガラス90とコイントレイ92との間に形成されたコインのペイアウト出口(図示せず)を介して、指定されたペイアウト量のコインをコイントレイ92に払い出す。コイン検出器244は、ホッパー242から払い出されたコインを検出して、メインCPU222に検出信号を出力する。
タッチパネル59は、プレーヤーが触れた位置を検出し、検出した位置に応じた位置検出信号をメインCPU222に供給する。紙幣投入器82に設けられたビルバリデータ246は、真正な紙幣を検出したときには、紙幣の額に対応する紙幣検出信号をメインCPU222に供給する。
グラフィックボード250は、メインCPU222からの制御信号に応じて、ビデオ表示ユニット110と、シンボル表示ユニット40のディスプレイパネル58とを制御する。グラフィックボード250は、ビデオデータを生成するビデオディスプレイプロセッサ(VDP)と、ビデオデータを一時的に格納するビデオRAMとを含む。ビデオデータは、RAM226に格納されたゲームプログラムから生成される。
ICカードリーダ60は、ICソケット208に挿入されたICカードに格納されたデータを読み出し、読み出したデータをメインCPU222に供給する。ICカードリーダ60は、メインCPU222に供給されたデータをIDカードに書き込む。
チケットプリンタ120は、バーコードチケットを出力するためにメインCPU222からの制御信号に応じて、RAM226に格納されているクレジット量や、日付と時刻や、スロットマシン10の識別番号などの情報を含むバーコードをチケットに印刷する。
キースイッチの122Sは、キーパッド122の裏側に設けられ、キーパッド122がプレーヤーによって押されたときに、メインCPU222にキー検出信号を出力する。
データ表示装置124は、メインCPU222からの制御信号に応じて、キーパッド122を介して入力された情報に関連する情報を表示する。
本体PCB240は、電気的にリールアセンブリ50に接続されている。リールアセンブリ50は、上述したように、第1〜第5のリール52A〜52Eを含む。図5は、リールアセンブリ50の電気回路のブロック図である。リール52A〜52Eの各々は、リール回路基板260に設けられている。リール回路基板260は、本体PCB240と通信可能な入力/出力(I/O)ユニット262と、I/Oユニット262に接続されているリールドライバ264と、バックライトドライバ266と、演出照明ドライバ268とを含む。
I/Oユニット262は、磁界検出器270に接続されている。磁界検出器270は、磁界の強度を検知し磁界の強度に比例する磁気検出信号を出力する磁気センサと、磁気センサを所定の位置に固定するためのセンサ固定部とを含む。磁気センサは、磁石によって生成される磁界の強度を検出する。磁石は、リールモーター272の回転軸に設けられリール52Aとともに回転する。
リールドライバ264は、リールモーター272に電力を供給する。バックライトドライバ266は、バックライト装置280の光源282の各々に別個に電力を供給する。演出照明ドライバ268は、演出用照明装置290の光源292の各々に別個に電力を供給する。
第2〜第5のリール52B〜52Eは、第1のリール52Aと同じ構成を有し、詳細な説明は省略する。
<<<ゲームプログラムの機能>>>
図6は、マザーボード220のメインCPU222で実行されるゲームプログラムの機能を示す機能ブロック図である。電源がスロットマシン10に供給されると、メインCPU222は、認証されたゲームプログラム及びゲームシステムプログラムをゲームボード200を介してメモリカード210から読み込み、RAM226にそれらのプログラムを書き込む。ゲームプログラムは、このようにしてRAM226にロードされた状態で実行される。
好ましい実施の形態によれば、ゲームプログラムは、入力/クレジットチェック処理部300と、乱数生成処理部302と、シンボル決定処理部304と、ゲームカウンタ処理部306と、リール制御処理部308と、入賞判断処理部310と、演出制御処理部312と、ペイアウト処理部314と、ゲームモード決定処理部316とを含む。
<入力/クレジットチェック処理部300>
入力/クレジットチェック処理部300は、リール52A〜52Eが停止しているアイドル状態で、「BET」ボタン74〜78又は「START」ボタン79のいずれかが押されたか否かを継続的にチェックする。「BET」ボタン74〜78又は「START」ボタン79が押された場合には、入力/クレジットチェック処理部300は、RAM226に格納されたクレジットデータ320に基づいてプレーヤーのクレジットが残っているか否かをチェックする。プレーヤーの少なくとも1つのクレジットが残っている場合には、入力/クレジットチェック処理部300は、乱数生成処理部302を呼び出す。
その後、乱数生成処理部302は、乱数を生成し、シンボル決定処理部304でその乱数を使用する。本実施の形態では、乱数生成処理部302は、5つの乱数を生成する。5つの乱数の各々は、第1〜第5のリール52A〜52Eのそれぞれに用いられる。
5つの乱数が全て抽出された後、シンボル決定処理部304は、RAM226に格納されているシンボルコード決定テーブルを参照して、リール52A〜52Eの各々における停止予定シンボルを決定する。シンボル決定処理部304は、5つの乱数を用いて、リール52A〜52Eにおける5つの停止予定シンボルを決定し、シンボル表示ユニット40の表示窓56においてリール52A〜52Eの各々に対して停止予定シンボルを出現させる。
特に、シンボル決定処理部304は、RAM226に格納されているモードフラグ322を参照して、現在のゲームモードをチェックする。ノーマルモードにおいてシンボルを決定する処理と、チャンスモードにおいてシンボルを決定する処理とは異なる。ノーマルモードでは、シンボル決定処理部304は、一定のシンボルコード決定テーブルを用い、一定の手順に従って乱数を使用してシンボルを決定する。一方、チャンスモードでは、シンボル決定処理部304は、単位ゲームの各々についてシンボルコード決定テーブルを継続的に変更し、シンボル決定処理を変える。シンボルコード決定テーブルを継続的に変えることで、チャンスモードゲームが続くに従って、少なくとも1つの特定のシンボルを含む入賞組み合わせを増やすことができる。単一のセッションで実行され得るチャンスモードゲームの回数は、所定の回数、例えば、7回に制限されている。チャンスモードゲームの回数を制限するために、ゲームカウンタ処理部306は、そのセッションにおいて既に実行したチャンスモードゲームの回数や、そのセッションにおいて残っているチャンスモードゲームの回数をカウントする。ゲームカウント324の値はRAM226に格納される。ゲームカウンタ処理部306をシンボル決定処理部304に属するようにしてもよい。
リール制御処理部308は、決定されたシンボルに応じた停止位置情報を供給することでリールアセンブリ50を制御する。このようにすることで、リール52A〜52Eは、回転した後、停止位置情報によって指定された位置で停止する。すなわち、シンボルは、リール52A〜52Eの回転にともなってスクロールする。次いで、シンボル表示ユニット40の表示窓56における垂直方向の中央の位置に、決定されたシンボルが再配置されるように、リール52A〜52Eを停止させる。
入賞判断処理部310は、再配置されたシンボルによって所定の入賞組み合わせが成立したか否かを判断する。再配置されたシンボルによって入賞組み合わせが成立した場合には、演出制御処理部312は、シンボル表示ユニット40と他の機器と制御する。他の機器には、スピーカ112や、ランプ114や、ビデオ表示ユニット110などがある。演出として、ビデオとオーディオによる演出や、バックライトの変化や照明による演出が含まれる。また、ペイアウト処理部314は、成立した入賞組み合わせに応じてペイアウト量を決定し、そのペイアウト量をプレーヤーに与える。
また、単位ゲームが終了するたびに、ゲームモード決定処理部316は、次の単位ゲームのゲームモードを決定する。再配置されたシンボルによってトリガーイベントが発生した場合には、ゲームモード決定処理部316は、ノーマルモードからチャンスモードに変更する。一方、終了条件を満たした場合には、ゲームモード決定処理部316は、チャンスモードからノーマルモードに変更する。これ以外の場合では、ゲームモード決定処理部316は、それ以前のゲームモードを維持する。ゲームモード決定処理部316は、入賞判断処理部310で実行してもよい。
<<シンボル、入賞組み合わせ、及びペイライン>>
図7は、リール52A〜52Eの外周面に付したシンボルを規定するシンボルコードテーブルの例を示す。
リール52A〜52Eの各々に付されたシンボルによって、11個のシンボルからなるシンボル列を形成する。後述するように、リール52A〜52Eの各々に付されているシンボルの並びを、それぞれ第1〜第5のシンボル列と称する。本実施の形態では、シンボル列には、6種類のシンボルを含む。6種類のシンボルは、「7」と、「BAR」と、「2つのBAR」と、「3つのBAR」と、「チェリー」と、「サファイヤ」とである。シンボル列の各々において、シンボルの各々に「00」から「10」までのコードが割り当てられている。例えば、第1のシンボル列の第1のシンボル「BAR」には、コード「00」が割り当てられている。第1のシンボル列の第2のシンボル「7」には、コード「01」が割り当てられている。第1のシンボル列の第8のシンボル「7」には、コード「07」が割り当てられている。
シンボル列の各々の3つの連続したシンボルを、シンボル表示ユニット40の表示窓56に出現させることによって、3行5列のシンボルマトリックスを表示窓56において形成することができる。「BET」ボタン74〜78又は「START」ボタン79が押されるたびに、シンボルが付されたリール52A〜52Eは回転を始め、表示窓56においてシンボルが垂直にスクロールされるようにシンボルを表示窓56に出現させる。所定の時間が経過した後に、シンボルのスクロールを停止してシンボルを再配置し表示窓56においてシンボルマトリックスを形成する。
<「サファイヤ」シンボル>
第3のシンボル列にのみに出現する「サファイヤ」シンボルは、ゲームモードをチャンスモードに移行させるトリガーシンボルとして機能する。本実施の形態では、「サファイヤ」シンボルは、宝石のサファイヤを模した画像で構成される。図8に示すように、シンボルの再配置によって表示窓56において「サファイヤ」シンボルが第2行第3列の位置に出現した後に、チャンスモードが始まる。なお、ゲームモードをチャンスモードからノーマルモードに戻すための条件は後述する。
プレーヤーに利益を付与するためのシンボルの複数種類の入賞組み合わせ(以下では、「入賞組み合わせ」と称する。)が予め定められている。プレーヤーに与える利益には、クレジットの増加やコインの払い出しによる所定量のペイアウトが含まれる。
図9は、本発明の好ましい実施の形態で定められているペイラインを示す。本実施の形態では、シンボルマトリックスに対して5つのペイラインが設定されている。第1〜第3のペイラインは、水平方向に延び、それぞれ、シンボルマトリックスの第1行〜第3行のシンボル停止位置に跨るように延びる。第4のペイラインは、第1行第1列のシンボル停止位置と、第2行第2列のシンボル停止位置と、第3行第3列のシンボル停止位置と、第2行第4列のシンボル停止位置と、第1行第5列のシンボル停止位置とを結んだ「V」字状に延びる。第5のペイラインは、第3行第1列のシンボル停止位置と、第2行第2列のシンボル停止位置と、第1行第3列のシンボル停止位置と、第2行第4列のシンボル停止位置と、第3行第5列のシンボル停止位置とを結んだ「逆V」字状に延びる。
ペイラインの各々は、プレーヤーの選択に応じてアクティブにできる。しかしながら、5つのペイラインの全ては、ベット量やプレーヤーの選択とは無関係にアクティブにすることできる。ペイラインの総数は、シンボルマトリックスのサイズに応じて変更でき、別のペイラインを適宜設定することができる。
<<ゲームモード(ノーマルモード及びチャンスモード)>>
スロットマシン10は、2つのモード(ノーマルモード及びチャンスモード)を選択的に実行する。チャンスモードにおけるゲームの処理は、ほとんどの場合、ノーマルモードと同様である。しかし、チャンスモードでの入賞組み合わせの少なくともいくつかに対するペイアウトは、ノーマルモードにおけるペイアウトとは異なる。また、2つのゲームモードにおけるビデオによる演出やとサウンドによる演出のような演出を異なしめることができる。なお、本明細書においては、ノーマルモードにおいて実行される単位ゲームを単にノーマルモードゲームと称する場合がある。同様に、チャンスモードにおいて実行される単位ゲームを単にチャンスモードゲームと称する場合がある。
<<ゲームの状態遷移>>
図10は、スロットマシン10の状態遷移図である。
スロットマシン10では、通常、ゲームモードはノーマルモードの状態にあり、トリガーイベントが発生しない限り、ノーマルモードの状態が維持される。トリガーイベントがノーマルモード中に発生すると、ゲームモードがチャンスモードに移行する状態遷移が発生する。好ましい実施の形態では、トリガーイベントは、「サファイヤ」シンボルがシンボルマトリックスの第2行第3列の位置に出現することである。
ゲームモードがチャンスモードに移行すると、終了条件を満たさない限り、スロットマシン10は、この状態を維持する。本実施の形態では、終了条件は、チャンスモードにおけるゲームであるフリーゲームが、所定の回数まで、例えば、7回まで実行されたことである。具体的には、チャンスモードにおいてフリーゲームを構成する単位ゲームが、単位ゲームの最大回数である7回まで実行されたことである。
ゲームモードがチャンスモードに移行した後、スロットマシン10は、チャンスモードにおける単位ゲームが実行されるたびに、カウントアップ又はカウントダウンするゲームカウンタを設定する。チャンスモードでの単位ゲームの最大回数は、単一のチャンスモードのセッションにおいて7である。ここで、「チャンスモードのセッション」という術語は、ゲームモードが、チャンスモードに移行したとき(チャンスモードが始まったとき)から、ノーマルモードに戻るまで(チャンスモードが終了するとき)の期間や状態を意味する。したがって、カウントアップした結果、ゲームカウンタの値が7に至った場合や、カウントダウンした結果、ゲームカウンタの値がゼロに至った場合には、ゲームモードをノーマルモードに戻し、ノーマルモードにおける単位ゲームを再開する。
<<シンボルコード決定テーブルとペイアウトテーブル>>
ゲームモードにかかわらず、シンボルの組み合わせ(たとえば、停止予定シンボルの組み合わせなどを含む)は、マザーボード220のRAM226に格納された複数のテーブルに基づいて決定される。上述したように、RAM226は、シンボルコード決定テーブル及び/又はシンボル決定テーブルの少なくとも1つを格納する。
図11は、シンボルコード決定テーブルの構成の例を示す。
シンボルコード決定テーブル340〜343は、乱数生成処理部302によって生成された乱数と、図7に示した各々のシンボルを示すシンボルコードとのマッピング関係を格納する。すなわち、乱数が乱数生成処理部302によって生成されるたびに、シンボル決定処理部304は、シンボルコード決定テーブル340〜343を参照して、1つのシンボルに対応するシンボルコードを決定する。乱数の範囲を広くした場合には、広くした範囲に対応するシンボルが決定される確率は高くなる。また、乱数の全体の範囲を広くした場合には、シンボルコードが決定される確率をより正確に制御できる。
シンボルコード決定テーブル340は、ノーマルモードにおいてシンボルを決定するために用いられる。シンボルコード決定テーブル341〜343は、チャンスモードゲームにおいてシンボルを決定するために用いられる。具体的には、シンボルコード決定テーブル341は、チャンスモードにおいてフリーゲームが連荘する回数が約4.5回(連荘確率が82%)になるように定められたテーブルである。シンボルコード決定テーブル342は、チャンスモードにおいてフリーゲームが連荘する回数が約3.0回(連荘確率が75%)になるように定められたテーブルである。シンボルコード決定テーブル343は、チャンスモードにおいてフリーゲームが連荘する回数が約2.0回(連荘確率が67%)になるように定められたテーブルである。ノーマルモードからチャンスモードに移行したときに、3つのシンボルコード決定テーブル341〜343のうちのいずれか1つのテーブルがランダムに選択される。
第1〜第5のシンボル列が互いに異なる場合には、シンボルコード決定テーブル340〜343の各々を、それぞれのシンボル列に対応する5つのテーブルにさらに分割して構成してもよい。例えば、図12に示すように、すべてのテーブルを、20個のデータフィールドを有する単一のテーブルに統合してもよい。具体的には、シンボルコード決定テーブル340について第1〜第5のシンボル列に分割して構成する。シンボルコード決定テーブル341〜343について第1〜第5のシンボル列に分割して構成する。このように構成することで、合計で20個のデータフィールドからなるテーブルにすることができる。20個のデータフィールドの各々には、乱数生成処理部302によって生成された乱数と、図7に示した各々のシンボルを示すシンボルコードとのマッピング関係が格納される。
シンボル決定処理部304は、ゲームモードとシンボル列とに応じて、20個のデータフィールドのうち1つのデータフィールドを選択して、シンボルコードを決定することができる。本実施の形態において、20個のデータフィールドの各々を別のテーブルとしてみなすことができる。
2つ以上のシンボル列が互いに同じである場合には、共通するシンボルコード決定テーブルを用いて、そのシンボル列におけるシンボルを決定することができる。例えば、図7の例において、第2のシンボル列は、第4のシンボル列と同じシンボルの並びを有する。したがって、第2のシンボル列のシンボルコード決定テーブルを、第4のシンボル列におけるシンボルを決定するために用いることができる。同様に、第1のシンボル列は、第5シンボル列と同じシンボルの並びを有する。したがって、第1のシンボル列のシンボルコード決定テーブルを、第5のシンボル列におけるシンボルを決定するために用いることができる。
シンボル決定処理部304が、シンボルマトリックスの所定の1行(例えば、第2行)について5つのシンボルを決定し、シンボルマトリックスを構成する全てのシンボルが決定すると、入賞判断処理部310は、入賞組み合わせのいずれかが成立したか否かを判断し、ゲームモード決定処理部316は、その後の単位ゲームのゲームモードを決定する。
図13は、シンボル出現確率テーブルの例を示す。シンボル出現確率テーブルは、シンボルが出現する確率を定めるテーブルである。シンボル出現確率テーブル360〜363は、各シンボルがペイラインに出現する確率を規定する。図11に示したシンボルコード決定テーブル340〜343は、シンボル出現確率テーブル360〜363に基づいて定めることができる。シンボル出現確率テーブル360はノーマルモードのために用いられ、シンボル出現確率テーブル361〜363はチャンスモードゲームで用いられる。具体的には、シンボル出現確率テーブル361は、シンボルコード決定テーブル341に対応する。シンボル出現確率テーブル362は、シンボルコード決定テーブル342に対応する。シンボル出現確率テーブル363は、シンボルコード決定テーブル343に対応する。
シンボルコード決定テーブル340〜343と同様に、シンボル出現確率テーブル360〜363の各々も、それぞれがシンボル列に対応する5つのテーブルに分割してもよい。さらに、すべてのテーブルも同様に、20個のデータフィールドを有する単一のテーブルに統合することができる。
各シンボルがペイラインに出現する確率は、入賞組み合わせが成立する確率に影響する。逆に、シンボル出現確率テーブル360〜363を、入賞組み合わせの確率に基づいて生成することができる。図14に示すペイアウトテーブル380〜383のように、入賞組み合わせとそれぞれの確率との関係をまとめることができる。ペイアウトテーブル380〜383は、それぞれのペイアウトとともに入賞組み合わせを定義する。ペイアウトテーブル380〜383は、ノーマルモードゲームとチャンスモードゲームとに対して別個に規定されている。特に、チャンスモードにおける単位ゲームで使用するためのペイアウトテーブルを別個に規定することが好ましい。ペイアウトテーブル380〜383において、ペイアウトテーブル380は、ノーマルモードゲームのために用いられ、ペイアウトテーブル381〜383は、チャンスモードゲームで用いることができる。すべてのペイアウトテーブル380〜383は、同様に単一のテーブルに統合できる。具体的には、ペイアウトテーブル381は、シンボルコード決定テーブル341に対応する。ペイアウトテーブル382は、シンボルコード決定テーブル342に対応する。ペイアウトテーブル383は、シンボルコード決定テーブル343に対応する。
単位ゲームが実行されるたびに、ゲームプログラムに含まれメインCPU222によって実行される入賞判断処理部310は、入賞組み合わせがペイラインに成立されているか否かを判断する。ペイアウトテーブル380〜383で定義されている入賞組み合せがペイラインの1つに含まれている場合には、入賞判断処理部310は、入賞組み合わせを検出し、ペイアウトテーブル380〜383を参照してペイアウト量をチェックする。ペイアウト処理部314は、決定したペイアウト量をペイアウトする。しかし、ペイラインに出現したシンボルによって入賞組み合わせが成立しない場合には、いわゆる外れであると決定される。
例えば、3つの「7」のシンボルが、シンボル列にわたって、ペイラインLINE1〜LINE5の1つに沿って出現した場合には、3つの「7」の入賞組合せが成立したとして、ベット量の200倍がペイアウト量としてペイアウトされる。ペイアウトによる利益は、コイントレイ92にコインを実際に払い出したり、その量のクレジットを追加することによりプレーヤーに付与される。
<<チャンスモードにおける入賞の確率>>
上述したように、「サファイヤ」シンボルが、シンボルマトリックスの第2行第3列の位置に出現したときに、ゲームモードは、ノーマルモードからチャンスモードに移行し、終了条件を満たすまでチャンスモードが維持される。チャンスモードの終了条件は、チャンスモードにおいてフリーゲームを構成する単位ゲームが、単位ゲームの最大回数である7回まで実行されたことである。
ゲームモードがチャンスモードに移行すると、図6に示すゲームカウンタ処理部306は、まず、3つのシンボルコード決定テーブル341〜343のうちの1つのシンボルコード決定テーブルをランダムに選択する。また、ゲームカウンタ処理部306は、チャンスモードにおいて既に実行したチャンスモードにおける単位ゲームの回数、又はチャンスモードにおいてこれから実行する単位ゲームの回数をカウントするためのカウンタを設定する。その後、乱数生成処理部302は乱数を生成し、シンボル決定処理部304は、シンボルコード決定テーブル341〜343を参照して、生成した乱数を用いて停止予定シンボルを決定する。
シンボルコード決定テーブル341は、チャンスモードにおいてフリーゲームが連荘する回数が約4.5回(連荘確率が82%)になるように定められたテーブルである。シンボルコード決定テーブル342は、チャンスモードにおいてフリーゲームが連荘する回数が約3.0回(連荘確率が75%)になるように定められたテーブルである。シンボルコード決定テーブル343は、チャンスモードにおいてフリーゲームが連荘する回数が約2.0回(連荘確率が67%)になるように定められたテーブルである。シンボルコード決定テーブル341〜343は、乱数とシンボルコードとのマッピングデータを有する。
本実施の形態では、特定のシンボルは「7」シンボルである。すなわち、チャンスモードにおいて、3つ以上のシンボル「7」がペイラインの1つに出現したときには、現在のセッションにおけるチャンスゲームを中止し、新たに次のセッションのチャンスゲームを第1回から始める。
<<スロットマシンの動作>>
スロットマシン10の動作について図15〜図20を参照して説明する。
図15は、スロットマシン10における実行処理を示す。
電源が、スロットマシン10に供給されている場合には、メインCPUは、ゲームボード200を介してメモリカード210からプログラムを読み出し、RAM226に書き込むことによって、認証されたゲームプログラム及びゲームシステムプログラムをロードする(ステップS400)。次いで、メインCPU222は、ゲームプログラム及びゲームシステムプログラムを実行する。
プレーヤーは、ICカードリーダ60にICカードを挿入したり、コイン投入器80にコインを投入したりして単位ゲームを開始するときには、投入されたコインや格納されたベットに基づいて単位ゲームを新たに実行できる。スロットマシン10の起動後、単位ゲームが最初に実行されたときには、ゲームモードはノーマルモードになる。このように、メインCPU222は、最初の単位ゲームのためにノーマルモードゲーム処理を実行する(ステップS402)。
ノーマルモードゲームが終了するたびに、メインCPU222によって実行されるゲームモード決定処理部316は、トリガーイベントが発生したか否かを判断する(ステップS404)。トリガーイベントが発生していない限り、その後の単位ゲームのゲームモードはノーマルモードに維持される。したがって、メインCPU222は、ステップS402に処理を戻し、その後の単位ゲームのためにノーマルモードゲーム処理を実行する。
しかし、メインCPU222は、ステップS404の判断処理で、トリガーイベントが発生したと判別した場合、その後の単位ゲームのゲームモードをチャンスモードに変更する。
上述したように、好ましい実施の形態では、単一のセッションで実行できるチャンスモードにおける単位ゲームの回数は7回である。シンボルコード決定テーブル341〜343は、互いに異なり、チャンスモードにおける単位ゲームの各々に用いることができる。チャンスモードにおける単位ゲームの各々が実行されるたびに、ゲームカウンタは、そのセッションにおいて既に実行した単位ゲームの回数を増やしたり、そのセッションにおいて残っている単位ゲームの回数を減らしたりする。以下では、ゲームカウンタは、既に実行した単位ゲームの回数をゼロから増やすものとする。したがって、ステップS406の処理で、メインCPU222は、ゲームカウンタをゼロに設定する。その後、メインCPU222は、その後のゲームのためにチャンスモードのゲーム処理を実行する(ステップS408)。
チャンスモードにおける単位ゲームが終了するたびに、ゲームモード決定処理部316は、終了条件を満たしたか否かを判断する(ステップS409)。終了条件を満たさない限り、その後の単位ゲームのゲームモードをチャンスモードに維持する。したがって、メインCPU222は、ステップS408に処理を戻し、その後の単位ゲームのためにチャンスモードゲーム処理を実行する。
メインCPU222は、ステップS409の判断処理で、終了条件を満たしたと判別した場合には、その後の単位ゲームのゲームモードをノーマルモードに戻す。したがって、メインCPU222は、ステップS402に処理を戻し、その後の単位ゲームのためにノーマルモードゲーム処理を実行する。
図16は、ノーマルモード実行処理を示し、図15に示したステップS402を詳細に示す。
メインCPU222は、単位ゲームが終了するたびに、メモリの初期化処理を実行する(ステップS410)。この初期化処理では、メインCPU222は、RAM226の一時作業領域から不要なデータや情報をクリアする。不要なデータや情報には、たとえば、ペイアウトデータや、入賞又は外れの情報や、以前の単位ゲームで決定された停止予定シンボル情報などである。
その後、メインCPU222は、コイン投入/スタートチェック処理を実行する(ステップS412)。この処理では、メインCPU222は、コインや紙幣の投入をチェックし、BETボタン74〜78とSTARTボタン79からの入力をスキャンする。
STARTボタン79が、プレーヤーによって押された後、メインCPU222は、シンボル判定処理を実行する(ステップS414)。この処理では、メインCPU222は、5つの乱数を生成し、シンボルコード決定テーブル340を参照して乱数に応じて5つの停止予定シンボルの5つのシンボルコードを決定する。メインCPU222は、再配置されたシンボルによって形成されたシンボルマトリックスにより入賞組み合わせが成立したか否かを判断する。
ステップS416において、メインCPU222は、シンボル表示制御処理を実行する。この処理では、メインCPU222は、リールアセンブリ50を制御し、リール52A〜52Eを回転させ、次いで、シンボル決定処理の結果に応じてシンボルを再配置して表示窓56にシンボルマトリックスを形成するために、リール52A〜52Eを停止させる。
次に、ステップS418において、メインCPU222は、ペイアウト量を決定し、決定されたペイアウト量をプレーヤーに付与するためにペイアウト処理を実行する。
図17は、コイン投入/スタートチェック処理を示し、図16に示したステップS412の処理を詳細に示す。
最初に、メインCPU222によって実行される入力/クレジットチェック処理部300により、メインCPU222は、コインカウンタ232がコインの挿入を検出したか否かを判断する(ステップS430)。メインCPU222は、ステップS430でコインが挿入されたことを判別したときには、RAM226に格納されているクレジットに、挿入されたコインの値を加える(ステップS432)。この段階で、さらに、メインCPU222が、紙幣の挿入をビルバリデータ246が検出したか否かを判断してもよい。メインCPU222は、紙幣が挿入されたことを判別したときには、挿入された紙幣の値をクレジットに加える。
メインCPU222は、ステップS432の処理が終了したとき、又はステップS430の処理でコインが挿入されていないことを判別したときには、クレジットの量がゼロであるか否かを判断する(ステップS434)。メインCPU222は、ステップS434の判断処理でクレジットが残っていると判別した場合には、残りのクレジットを限度にしてBETボタン34〜38によるベット設定の入力を可能にする(ステップS436)。メインCPU222は、ステップS434の判断処理でクレジットが残っていないと判別したときには、ステップS430に処理を戻す。
その後、メインCPU222は、BETスイッチ74S〜78Sから出力された設定入力信号に基づいて、BETボタン74〜78によってベット設定の入力を監視する(ステップS438)。メインCPU222は、BETボタン74〜78のいずれかがプレーヤーによって押されたと判別したときには、メインCPU222は、押されたBETボタンに応じてRAM226に格納されているベット量の値を調整し、RAM226に格納されているクレジットの値からベット量を減ずる(ステップS440)。メインCPU222は、ステップS434の判断処理で、所定の時間にBETボタンの入力がないと判別したときには、ステップS448に処理を進める。
メインCPU222は、ベット量が増える間において、ベット量が所定の最大値に達したか否かを判断する(ステップS442)。メインCPU222は、ベット量が所定の最大値に達したときには、ベット量のさらなる増加を禁止する(ステップS444)。
メインCPU222は、ステップS444の処理が終了したとき、又はステップS442の処理でベット量が最大値に達しておらずかつベット量が調整されていると判別したときには、STARTボタン79による操作入力を許可する(ステップS446)。この段階で、メインCPU222は、設定されたペイラインをシンボル表示装置に表示できる。
メインCPU222は、ステップS448の処理で、STARTボタン79による入力を検出したか否かを判断する(ステップS448)。メインCPU222は、STARTボタン79からの入力が、所定の待機時間、検出されないときには、ステップS430に処理を戻す。ステップS448の処理でSTARTボタン79からの入力が検出されたと判別したときには、メインCPU222は、コイン投入/スタートチェック処理を終了する。
<<シンボル決定処理>>
図18は、シンボル決定処理を示し、図16のステップS414を詳細に示す。
最初に、メインCPU222により実行される乱数生成処理部302は、5つの乱数を抽出する(ステップS450)。
その後、メインCPU222により実行されるシンボル決定処理部304は、第1から第5の乱数の各々を用いてシンボルコード決定テーブル340を参照し、第1〜第5のシンボルコードを決定する(ステップS452)。次に、メインCPU222は、図7に示すように、第1〜第5のシンボルコードの各々を用いてシンボルコードテーブルを参照し、対応する第1〜第5の停止予定シンボルを決定する(ステップS454)。その結果、5つの停止予定シンボルは、5つの乱数を使用することによって決定される。第1〜第5の停止予定シンボルを決定することで、メインCPU222は、シンボル又はシンボルコードをRAM226に格納する。
5つの停止予定シンボルは、図9に示したシンボルマトリックスの各列の第2行に停止されるシンボルである。第1〜第5のシンボル列を構成するシンボルの並びは、それぞれリール52A〜52Eの各々に対応して固定されているので、停止予定シンボルを決定することによって、シンボルマトリックスを構成する全てのシンボルを決定する。メインCPU222は、図7のシンボルコードテーブルを参照して、停止予定シンボルに基づいてシンボルマトリックスを構成する全てのシンボルを決定する。
その後、メインCPU222により実行される入賞判断処理部310は、ステップS456の処理によって決定されたシンボルマトリックスを構成するシンボルにより入賞組み合わせが成立したか否かを判断する(ステップS456)。シンボルマトリックスを構成するシンボルにより入賞組み合わせが成立した場合に、入賞判断処理部310は、その入賞組み合わせをRAM226に格納する(ステップS456)。また、メインCPU222は、シンボルマトリックスを用いて入賞組み合わせが成立したか否かを判断せずに、停止予定シンボルのシンボルコードから入賞組み合わせが成立したか否かを判断してもよい。
最後に、シンボル決定処理が終了し、実行フローは、主な処理(図示せず)に戻る。
<<シンボル表示制御処理>>
図19は、シンボル表示制御処理を示し、図16に示したステップS416を示す。
最初に、メインCPU222により実行されるリール制御処理部308は、リールアセンブリ50に回転制御信号を送信し、第1〜第5のリール52A〜52Eのリールドライバ264は、リールモーター272に給電して第1〜第5のリール52A〜52Eを回転させる。第1〜第5のリール52A〜52Eは、それぞれ互いに異なる速度で回転し、第1〜第5のリール52A〜52Eに付されているシンボル列は、シンボル表示ユニット40の表示窓56でスクロールする(ステップS460)。
第1〜第5のリール52A〜52Eが回転している間、バックライトドライバ266はバックライト装置280の光源282に給電し、演出照明ドライバ268は演出用照明装置290の光源292に給電して、リール表面の背後からの演出を実行する。
スピン制御信号は、リール52A〜52Eの停止位置の情報を含む。リール52A〜52Eのリールドライバ264は、リールモーター272を制御して、スピン制御信号が示す位置でリール52A〜52Eを停止させる。このようにして、ステッピングモーターからなるリールモーター272を所望する位置で停止させて、表示窓56に形成されたシンボルマトリックスの第2行に停止予定シンボルが位置するようにシンボル列のスクロールを停止させる(ステップS464)。
最後に、シンボル表示制御処理は終了し、実行フローはメイン処理に戻る。
<<ペイアウト処理>>
図20は、ペイアウト処理を示し、図16のステップS418を詳細に示す。
入賞の組み合わせが成立した場合には、メインCPU222で実行される入賞判断処理部310又はペイアウト処理部314は、入賞の組み合わせに応じたペイアウト量を決定し、その量をRAM226に格納する(ステップS470)。
リール52A〜52Eが停止すると直ちに、メインCPU222により実行される演出制御処理部312は、シンボル表示ユニット40と他の装置、たとえば、スピーカ112、ランプ114と、ビデオ表示ユニット110を制御し、演出を実行する(ステップS472)。演出には、ビデオ、オーディオエフェクト、バックライトの変化、及び照明による演出が含まれる。
その後、ペイアウト処理部314は、クレジットを増やしたり、コイントレイ92にコインを排出したりして決定された量を払い出す(ステップS474)。
<<チャンスモード実行処理>>
本実施の形態においては、チャンスモードにおけるゲームとしてフリーゲームが実行される。したがって、ノーマルモードにおけるゲームにおいては、プレーヤーによるBET操作が行われたことに基づいて単位ゲームが開始される。これに対して、チャンスモードにおけるゲームにおいては、プレーヤーによるBET操作が行われることなく単位ゲームを開始できる。
「フリーゲーム」とは遊技者が遊技価値を支払い又は消費することなく、遊技価値を獲得する機会を得ることができるゲームをいう。たとえば、コインやクレジットをスロットマシン10に投入することなく単位ゲームを実行できるゲームであり、ゲーム結果が外れであっても、コインやクレジットを消費することはない。このような、チャンスモードにおけるゲームをフリーゲームとすることによって、プレーヤーは、コインやクレジットなどの遊技価値を消費することなく遊技価値を獲得する機会を得ることができる。
図21及び図22は、チャンスモードにおけるゲームを実行する処理を示すフローチャートである。図15に示したチャンスモードゲーム処理(ステップS408)で呼び出されて実行される。
チャンスモードに移行したときに、最初に、メインCPU222はメモリの初期化処理を実行する(ステップS2111)。メインCPU222は、RAM226の一時作業領域から不要なデータや情報をクリアする。不要なデータや情報には、たとえば、ペイアウトデータや、入賞又は外れの情報や、以前の単位ゲームで決定された停止予定シンボル情報などである。
次に、メインCPU222は、シンボルコード決定テーブル341〜343のうちの1つのシンボルコード決定テーブルをランダムに決定する(ステップS2113)。この処理は乱数を発生させてその値に応じて3つのシンボルコード決定テーブル341〜343から1つを選択することが好ましい。
次に、メインCPU222は、ステップS2113の処理で選択した1つのシンボルコード決定テーブルに対応する色で5つのリール52A〜52Eのバックライトを発光させる(ステップS2115)。上述したバックライトドライバ266を駆動することによってシンボルコード決定テーブルに対応する色で発光させることができる。たとえば、シンボルコード決定テーブル341が選択されたときには、バックライトから赤色の光を発光させる。シンボルコード決定テーブル342が選択されたときには、バックライトから黄色の光を発光させる。シンボルコード決定テーブル343が選択されたときには、バックライトから青色の光を発光させる。
なお、上述した例では、選択したシンボルコード決定テーブルに応じた色でバックライトを発光させる場合を示したが、他のランプを発光させたり、所定の画像をディスプレイに対応する色で表示したり対応する画像を表示したりしてもよい。ステップS2115の処理は、ステップS2113の処理で選択した1つのシンボルコード決定テーブルをプレーヤに視認可能に示すことができる処理であればよい。
このように、選択したシンボルコード決定テーブルに応じた表示態様を異ならしめることによって、異なる理由をプレーヤに推測させて遊技に引き込むことができる。また、表示態様について既に知っているプレーヤには、表示態様を視認させることによって、プレーヤに期待感や緊張感を与えることができる。
次に、メインCPU222は、「START」ボタン79を無効にする(ステップS2117)。これにより、プレーヤーが「START」ボタン79を操作しても単位ゲームは開始されない。
次に、メインCPU222は、ビデオ表示ユニット110にチャンスモード移行報知画面を表示する(ステップS2119)。例えば、「Sapphire CHANCE!!」という大きい文字と、大きいサファイヤの画像とを表示する。これにより、「サファイヤ」シンボルが出現したことによって、チャンスモードに移行することをプレーヤーに認識させることができる。
また、チャンスモード移行報知画面の下側には、「Up to 7 FREE GAMES」という文字も表示してもよい。これにより、チャンスモードゲームが7回の単位ゲームからなるフリーゲームであることをプレーヤーに認識させることができる。7回の単位ゲームが行われることからプレーヤーの期待を高めることができる。また、チャンスモードゲームがフリーゲームであることから、BET操作をすることなくゲームを開始できることを認識させ、クレジットを消費することなくゲームできることからプレーヤーの期待をさらに高めることができる。
上述したように、この表示によってゲームモードが、ノーマルモードからチャンスモードに移行したことをプレーヤーに認識させることができる。特に、後述するように、所定時間が経過するまでは、「START」ボタン79を操作しても、シンボルのスクロールが開始されないので、ビデオ表示ユニット110にチャンスモード移行報知画面を明示することによって、スロットマシン10が故障したとプレーヤーが誤認することを防止できる。
次に、メインCPU222は、所定時間が経過したか否かを判断する(ステップS2121)。メインCPU222は、所定時間が経過していないと判別したときには(NO)、ステップS2121に処理を戻す。
メインCPU222は、所定時間が経過したと判別したときには(YES)、メインCPU222は、ステップS2119の処理で表示したチャンスモード移行報知画面をビデオ表示ユニット110から消去する(ステップS2123)。このようにすることで、チャンスモードにおけるゲームを開始できることをプレーヤに視認させることができる。
次に、メインCPU222は、実行されるチャンスモードゲームの通し番号を示すゲームカウンタのカウント値を増やす(ステップS2125)。ステップS2111の処理によってゲームカウンタのカウント値は0に初期化されているので、ゲームカウンタのカウント値は、最初(1回目)のチャンスモードゲームで1に設定される。
ステップS2125の処理でカウント値を更新したときに、カウント値に応じて演出画像をビデオ表示ユニット110に表示することが好ましい。このようにすることで、チャンスモードゲームの進捗状態をプレーヤーに示すことができ、期待感や緊張感をプレーヤーに与えることができる。
次に、メインCPU222は、「START」ボタン79を有効化する(ステップS2127)。上述した処理を実行することで、プレーヤーは、所定時間が経過するまで、「START」ボタン79を操作することができない。したがって、プレーヤーは、「START」ボタン79を操作しても単位ゲームが開始されないことから、ゲームモードが、ノーマルモードからチャンスモードに移行したことをプレーヤーに認識させることができる。
特に、プレーヤーが、ビデオ表示ユニット110に表示された「CHERRY CHANCE!!」という文字を見落としたような場合であっても、単位ゲームを始めることができないので、チャンスモードに移行したことをプレーヤーに認識させることができる。このように、ビデオ表示ユニット110における演出と、シンボル表示ユニット40における単位ゲームの進行との双方で、ゲームモードが、ノーマルモードからチャンスモードに移行したことをプレーヤーに認識させることができる。
次に、メインCPU222は、プレーヤーによって「START」ボタン79が操作されたか否かを判断する(ステップS2129)。メインCPU222は、プレーヤーによって「START」ボタン79が操作されていないと判別したときには(NO)、ステップS2129に処理を戻す。
メインCPU222は、プレーヤーによって「START」ボタン79が操作されたと判別したときには(YES)、シンボル決定処理を実行する(ステップS2211)。この処理では、ステップS2113の処理で選択されたシンボルコード決定テーブルを用いる。具体的には、メインCPU222は、まず、第1〜第5の5つの乱数を生成する。次に、メインCPU222は、第1〜第5の乱数を用いて、それぞれ、選択したシンボルコード決定テーブルを参照して、第1〜第5のシンボルコードを決定する。
第1の乱数は、第1のシンボル列のうちの停止予定シンボルのシンボルコードを決定するための乱数である。第2の乱数は、第2のシンボル列のうちの停止予定シンボルのシンボルコードを決定するための乱数である。第3の乱数は、第3のシンボル列のうちの停止予定シンボルのシンボルコードを決定するための乱数である。第4の乱数は、第4のシンボル列のうちの停止予定シンボルのシンボルコードを決定するための乱数である。第5の乱数は、第5のシンボル列のうちの停止予定シンボルのシンボルコードを決定するための乱数である。
次に、メインCPU222は、シンボルを再配置する処理を実行する(ステップS2213)。シンボルを再配置する処理は、第1〜第5のシンボル列のスクロールを開始し、所定の時間経過した後、第1〜第5のシンボル列のスクロールを停止させる。このとき、ステップS2211の処理で決定した5つのシンボルコードのシンボル(停止予定シンボル)が、表示窓56の第2行(表示窓56に形成されるシンボルマトリックスの第2行)に出現するように、3行5列のシンボルマトリックスを表示窓56に再配置させる。
次に、メインCPU222は、再配置させたシンボルマトリックスによって所定の入賞組み合わせが成立したか否かを判断し、所定の入賞組み合わせが成立した場合には、成立した入賞組み合わせに対応するペイアウト量のペイアウトをする(ステップS2215)。
次に、メインCPU222は、カウンタの値が7であるか否かを判断する(ステップS2217)。カウンタの値は、そのセッションにおけるチャンスモードゲームの回数を示す。たとえば、カウンタの値が3であるときには、そのセッションにおいて、3回目のチャンスモードゲームを実行していることを示す。ステップS2217の判断処理は、そのセッションにおいて、7回目のチャンスモードゲームを実行しているか否か、すなわち、最後のチャンスモードゲームを実行しているか否かを判断する処理である。すなわち、チャンスモードの終了条件を満たすことによって、チャンスモードを終了してノーマルモードに戻る。
メインCPU222は、ステップS2217の判断処理で、カウンタの値が7であると判別したときには(YES)、本サブルーチンを終了する。
一方、メインCPU222は、ステップS2217の判断処理で、カウンタの値が7でないと判別したときには(NO)、3つ以上のシンボル「7」がペイラインの1つに出現したか否かを判断する。
メインCPU222は、3つ以上のシンボル「7」がペイラインの1つに出現したと判別したときには(YES)、カウンタの値を初期化、たとえば、ゼロに設定し、上述したステップS2127に処理を戻す。このようにすることで、現在のセッションにおけるチャンスゲームを中止し、新たに次のセッションのチャンスゲームを第1回から始めることができる。このようにすることでチャンスゲームを単に上乗せするのではなく、現在のチャンスゲームを中止して新たにチャンスゲームを開始するので、プレーヤが実行できるゲーム回数を制限することができる。
現在のセッションから次のセッションに移行させることによって、連荘させることができる。すなわち、複数のセッションにおけるチャンスゲームを実行することで連荘させることができる。
メインCPU222は、3つ以上のシンボル「7」がペイラインの1つに出現していないと判別したときには(NO)、上述したステップS2125に処理を戻す。このようにすることで、現在のセッションにおけるチャンスゲームを継続して行うことができる。
上述したように、ステップS2113の処理によって、シンボルコード決定テーブル341〜343のうちの1つのシンボルコード決定テーブルをランダムに選択する。シンボルコード決定テーブル341は、フリーゲームが連荘する回数が約4.5回(連荘確率が82%)になるように定められたテーブルである。シンボルコード決定テーブル342は、フリーゲームが連荘する回数が約3.0回(連荘確率が75%)になるように定められたテーブルである。シンボルコード決定テーブル343は、フリーゲームが連荘する回数が約2.0回(連荘確率が67%)になるように定められたテーブルである。このように、複数のシンボルコード決定テーブルをランダムに選択するようにすることで、フリーゲームが連荘する平均回数を所望する回数に定めることができ、プレーヤに与える利益とカジノが得る利益とのバランスを図ることができる。
上述したシンボルコード決定テーブル341〜343は、第1回目〜第7回目のチャンスゲームで一定の確率でシンボル「7」が選択されるように定められたテーブルである。これに対して、第1回目〜第7回目のチャンスゲームでシンボル「7」が選択される確率が異なるように定めたテーブルを用いてもよい。たとえば、シンボルコード決定テーブル341を、シンボルコード決定テーブル341(1)〜341(7)の7つのテーブルで構成する。このようにすることで、ステップS2113の処理でシンボルコード決定テーブル341が選択された場合には、第1回目のチャンスゲームでは、シンボルコード決定テーブル341(1)が選択されて、第1〜第5の5つの乱数を生成し、第1〜第5のシンボルコードを決定する。第2回目のチャンスゲームでは、シンボルコード決定テーブル341(2)が選択されて、第1〜第5の5つの乱数を生成し、第1〜第5のシンボルコードを決定する。このようにチャンスゲームの回数が増えるに従って用いるシンボルコード決定テーブル341(1)→・・・→341(7)のように順次切り替える。
たとえば、シンボルコード決定テーブル341(1)→・・・→341(7)の順にシンボル「7」が出現する確率が低くなるように設定した場合には、チャンスゲームが進むに従って連荘しにくくすることができ、プレーヤに緊張感や期待感を与えることができる。
シンボルコード決定テーブル342についても、同様に、シンボルコード決定テーブル342(1)〜342(7)の7つのテーブルで構成する。シンボルコード決定テーブル343も、シンボルコード決定テーブル343(1)〜343(7)の7つのテーブルで構成する。
チャンスゲームが進むに従って、シンボル「7」が出現する確率が高くなるように設定しても、ランダムになるように設定してもよい。
<<<チャンスモードの概略>>>
ノーマルモードにおいて、「サファイヤ」シンボルが出現することで、チャンスモードに移行する。チャンスモードに移行することで、まず、7回のフリーゲームが与えられる。フリーゲームが7回に至るまでに、3つ以上の「7」シンボルがペイラインの1つに出現したときには、現在のフリーゲームで中止して、7回のフリーゲームが改めて与えられる。たとえば、第3回目のフリーゲームで3つ以上の「7」シンボルがペイラインの1つに出現したときには、残りの4回のフリーゲームは消化せずに、フリーゲームを一旦終了して、改めて第1回目のフリーゲームから7回のフリーゲームを開始する。7回のフリーゲームの間に、3つ以上の「7」シンボルがペイラインの1つに出現しなかった場合には、チャンスモードを終了してノーマルモードに戻る。
従来のチャンスモードでは、チャンスモードにおいて所定の条件が成立したときには、フリーゲームが単に上乗せされていった。これに対して、本実施の形態によるチャンスモードにおけるフリーゲームは、チャンスモードにおいて所定の条件が成立したときには、現在のフリーゲームを一旦中止して、次のフリーゲームを第1回目から開始する。このようにすることで、プレーヤに与える利益が過剰になることを防止でき、カジノなどの店舗の利益を確保することができる。また、プレーヤに与えられるフリーゲーム回数が制限されるので、プレーヤーに適度の緊張感を与えることができる。さらに、フリーゲーム回数が制限されるので、遊技媒体が消費されにくい状態(チャンスモード)から消費されやすい状態(ノーマルモード)に移行しやくすくできる。
<<<<変形例>>>>
上述した図21のステップS2113の処理では、3つのシンボルコード決定テーブル341〜343のうちの1つのシンボルコード決定テーブルをランダムに決定する場合を示した。このように、ランダムに決定するだけでなく、遊技の履歴に応じてシンボルコード決定テーブルを決定するようにしてもよい。
たとえば、遊技の履歴として出玉率を単位ゲームが終了する度に算出し、RAM226に記憶させる。出玉率が第1の出玉率と第2の出玉率との間に含まれる場合には、シンボルコード決定テーブル342を選択する。すなわち、出玉率が第1の出玉率と第2の出玉率との間に含まれる場合には、カジノが所望する出玉率であるとして、フリーゲームが連荘する回数が平均的な回数となるシンボルコード決定テーブル342を選択する。
出玉率が第1の出玉率より大きい場合には、シンボルコード決定テーブル343を選択する。すなわち、出玉率が第1の出玉率より大きい場合は、カジノが所望する出玉率より多いとして、フリーゲームが連荘する回数が少ない回数となるシンボルコード決定テーブル343を選択する。
出玉率が第2の出玉率より小さい場合には、シンボルコード決定テーブル341を選択する。すなわち、出玉率が第2の出玉率より小さい場合は、カジノが所望する出玉率より少ないとして、フリーゲームが連荘する回数が多い回数となるシンボルコード決定テーブル343を選択する。
このように出玉率に応じてシンボルコード決定テーブルを選択するようにすることで、フリーゲームが連荘する回数を制御することで、最終的に出玉率を調整して、プレーヤの利益とカジノの利益とのバランスを図ることができる。
なお、上述した例では、遊技の履歴として出玉率を用いたが、他の情報を用いてもよい。たとえば、チャンスモードに移行した回数や、フリーゲームが連荘した回数などでもよい。
また、上述した例では、チャンスモードに移行したときに、図21のステップS2113の処理で1つのシンボルコード決定テーブルを決定し、チャンスモードが終了するまで、その1つのシンボルコード決定テーブルを用い続ける場合を示したが、チャンスモードが続いている間の途中でシンボルコード決定テーブルを決定するようにしてもよい。このようにすることで、チャンスモードが継続し、フリーゲームが連荘している途中でも、シンボルコード決定テーブルを変更することができる。
たとえば、チャンスモードにおいて、単位ゲームが開始するたび、すなわち、毎回、シンボルコード決定テーブルを決定するようにしてもよい。また、フリーゲームが連荘する場合に、新たに第1回目のフリーゲームが始まるときにのみに、シンボルコード決定テーブルを決定するようにしてもよい。さらに、まず、シンボルコード決定テーブルを決定するか否かをランダムに決定し、シンボルコード決定テーブルを決定すると決定した場合に、3つのシンボルコード決定テーブル341〜343から1つのシンボルコード決定テーブルを決定するようにしてもよい。
また、このような場合も、シンボルコード決定テーブルの決定をランダムに決定したり、遊技の履歴(出玉率や、チャンスモードに移行した回数や、フリーゲームが連荘した回数など)に応じて決定してもよい。
また、上述した図21のステップS2121の処理で、所定時間経過するまで、「START」ボタン79を無効にし(ステップS2117)、ビデオ表示ユニット110にチャンスモード移行報知画面を表示していた(ステップS2119)。この所定時間は、どのようなプレーヤーに対しても一定の時間である。しかしながら、ゲームを長時間にわたって行っているプレーヤーや熟練したプレーヤーにとっては、ゲームを進めることができずに単に待機している時間になり得る。したがって、プレーヤーに応じて所定時間を変更するのが好ましい。具体的には、ゲームを長時間にわたって行っているプレーヤーや熟練したプレーヤーであると判別した場合には、所定時間を短くする。このようにすることで直ちにチャンスモードゲームを実行することができ、稼働率を高めることができる。
ゲームを長時間にわたって行っているプレーヤーや熟練したプレーヤーであるか否かの判断は、単位ゲーム間の時間を計測しておき、ある所定の時間よりも長い場合には、プレーヤーが入れ替わったと判断することができる。また、PTS(プレーヤートラッキングシステム)などにより、プレーヤーの識別情報を取得できる場合には、識別情報が変化したときや識別情報の内容などによって、プレーヤーが入れ替わったことや熟練したプレーヤーであるか否かを判断することができる。
また、チャンスモードゲームにおいては、いわゆるスキャッタシンボルを出現させない。スキャッタシンボルは、複数のシンボルが再配置されたときに、ペイラインとは関係なく出現されるシンボルである。出現したスキャッタシンボルの数に応じて、ペイアウト量が決定される。一般にスキャッタシンボルのペイアウト量は少なく、チャンスモードゲームにおいて不適切になり得るからである。なお、ペイアウト量を多くしたスキャッタシンボルを定めた場合には、チャンスモードゲームでスキャッタシンボルを出現させてもよい。
上述した例では、いわゆるメカニカルリール52A〜52Eを用いたが、ビデオリールを用いた構成としてもよい。
10 スロットマシン
40 シンボル表示ユニット
74 「1−BET」ボタン
75 「2−BET」ボタン
76 「3−BET」ボタン
77 「5−BET」ボタン
78 「10−BET」ボタン
79 「START」ボタン
110 ビデオ表示ユニット
222 メインCPU
224 ROM
226 RAM

Claims (4)

  1. 再配置された複数のシンボルに基づいてゲーム結果が得られるゲーミングマシンであって、
    前記複数のシンボルが再配置されるシンボル表示ユニットと、
    ノーマルゲームが実行されるノーマルゲームモードにおいてシンボル表示ユニットに第1のシンボルを第1の確率で出現させるための第1のシンボル決定テーブルと、チャンスゲームが実行されるチャンスゲームモードにおいてシンボル表示ユニットに第2のシンボルを第2の確率で出現させるための第2のシンボル決定テーブルとを有するメモリと、
    下記(1−1)〜(1−3)の処理を実行するコントローラと、を備えたゲーミングマシン。
    (1−1)ノーマルゲームモードにおいてシンボル表示ユニットに第1のシンボルが出現したことを条件にチャンスゲームモードに移行させる処理、
    (1−2)チャンスゲームモードにおいてゲーム回数が所定の回数に至ったことを条件にチャンスゲームモードを終了する処理、
    (1−3)チャンスゲームモードにおいてゲーム回数が所定の回数未満であるときにシンボル表示ユニットに第2のシンボルが出現したことを条件に現在実行しているチャンスゲームを中止しチャンスゲームを第1ゲームから開始する処理。
  2. 前記第2のシンボル決定テーブルは、前記第2の確率が互いに異なる複数の決定テーブルを含み、
    前記処理(1−1)は、
    (1−1−1)複数の決定テーブルのうちの1つの決定テーブルをランダムに選択する処理を含む請求項1に記載のゲーミングマシン。
  3. 前記処理(1−1)は、
    (1−1−2)処理(1−1−1)で選択された1つの決定テーブルに関する情報を報知する処理を含む請求項2に記載のゲーミングマシン。
  4. 再配置された複数のシンボルに基づいてゲーム結果が得られるゲーミングマシンであって、
    前記複数のシンボルが再配置されるシンボル表示ユニットと、
    ノーマルゲームが実行されるノーマルゲームモードにおいてシンボル表示ユニットに第1のシンボルを第1の確率で出現させるための第1のシンボル決定テーブルと、チャンスゲームが実行されるチャンスゲームモードにおいてシンボル表示ユニットに第2のシンボルを第2の確率で出現させるための複数の第2のシンボル決定テーブルであって前記第2の確率が互いに異なる複数の第2のシンボル決定テーブルとを有するメモリと、
    下記(1−1)〜(1−10)の処理を実行するコントローラと、を備えたゲーミングマシン。
    (1−1)ノーマルゲームモードにおいてシンボル表示ユニットに第1のシンボルが出現したことを条件にチャンスゲームモードに移行させる処理、
    (1−2)チャンスゲームモードに移行したときに複数の第2のシンボル決定テーブルのうちの1つの第2のシンボル決定テーブルをランダムに選択する処理、
    (1−3)処理(1−2)で選択された1つの第2のシンボル決定テーブルに関する情報を報知する処理、
    (1−4)チャンスゲームモードに移行したときにチャンスゲームのゲーム回数を初期化する処理、
    (1−5)チャンスゲームを第1ゲームから開始する処理、
    (1−6)チャンスゲームを実行したゲーム回数をカウントする処理、
    (1−7)チャンスゲームモードにおいてゲーム回数が所定の回数に至ったことを条件にチャンスゲームモードを終了する処理、
    (1−8)チャンスゲームモードにおいてゲーム回数が所定の回数未満であるときにシンボル表示ユニットに第2のシンボルが出現したことを条件に現在のチャンスゲームを中止する処理、
    (1−9)処理(1−8)を実行した後、チャンスゲームのゲーム回数を初期化する処理、
    (1−10)処理(1−9)を実行した後、処理(1−4)に戻す処理。
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