JP2013198243A - モータ制御装置、及びこれを用いたモータ駆動装置、圧縮機、冷凍装置、空気調和機、並びにモータ制御方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】直流電源200からインバータ300に入力される直流電圧を交流電圧に変換し、インバータ300に接続されるモータMの駆動を制御するモータ制御装置100であって、モータMは、低温で減磁しやすい低温減磁特性の永久磁石を有し、モータ温度検出器500によって検出されるモータMの温度が、当該モータMの減磁特性に基づいて定められる第1所定値以下である場合に、モータMの電流変動を抑制する電流変動抑制制御を実行する。
【選択図】図3
Description
上記問題に対処する技術として、例えば、特許文献1には、低速回転時など負荷変動が大きい場合にはトルク変動抑制制御を行い、通常運転時には電流変動抑制制御を行う技術について記載されている。
例えば、フェライト系の永久磁石は低温の環境下で減磁しやすい特性(すなわち、低温減磁特性)を有している。したがって、このような永久磁石を有するモータに低温環境下で大きな電流を流すと、減磁が起こってモータが劣化してしまう可能性がある。
ちなみに、近年、レアメタルの安定的な供給が困難となっており、安価なフェライト磁石が注目されている。
そうすると、特許文献1に記載の技術において、フェライト系の永久磁石を有するモータを低温環境で使用する際にモータを継続的に低速回転で駆動させると、モータの永久磁石が減磁してしまう可能性が高くなる。
本発明のその他の態様については、後記する実施の形態において説明する。
<空気調和機の構成>
図1は、本発明の第1実施形態に係るモータ制御装置を用いた空気調和機の室内機、室外機、及びリモコンの正面図である。
空気調和機Aは、室内機Iuと、室外機Ouと、リモコンReと、を備えている。室内機Iuと室外機Ouとは冷媒配管L(図2参照)で接続されると共に、通信ケーブル(図示せず)を介して互いに情報を送受信するようになっている。
リモコンReはユーザによって操作され、室内機Iuのリモコン受信部Kに対して赤外線信号を送信する。当該信号の内容は、運転要求、設定温度の変更、タイマ、運転モードの変更、停止要求などの指令である。空気調和機Aは、これらの信号に基づいて、冷房モード、暖房モード、除湿モードなどの空調運転を行う。
また、圧縮機1と、四方弁2と、室外熱交換器3と、膨張弁4と、室内熱交換器5とは冷媒配管Lで接続され、ヒートポンプサイクルを構成している。
一方、暖房運転を行う際に、室外制御装置100bは、図の実線矢印で示す向きとは逆向きに冷媒を通流させるように四方弁2を切り替えて暖房運転を行う。なお、暖房運転及び冷房運転における各機器の機能については周知であるから、詳細な説明を省略する。
また、以下の説明において、圧縮機1のモータMを駆動させる制御装置(室外制御装置100b)を、「モータ制御装置100」と記すことがあるものとする。
図3は、圧縮機に設置されたモータの駆動を制御するためのモータ駆動装置を含む構成図である。
図3に示すモータ駆動装置Sは、直流電源200から入力される直流電圧を交流電圧に変換するインバータ300と、インバータ300に接続されるモータMの温度を検出するモータ温度検出器500(モータ温度検出手段)と、インバータ300の駆動を制御するモータ制御装置100(制御手段)と、を備えている。
また、直流電源200の出力側には、インバータ300が接続されている。インバータ300は、複数のスイッチング素子(図示せず)を有し、駆動信号発生部105から入力されるPWM(Pulse Width Modulation)信号に従って、それぞれのスイッチング素子のON/OFFを切り替え、所定の三相交流電圧をモータMに出力する。そして、当該三相交流電圧に応じた三相交流電流(Iu,Iv,Iw)をモータMの電機子(図示せず)に流入させ、回転磁界を発生させる。
なお、インバータ300が有するスイッチング素子として、例えば、IGBT(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)を用いることができる。
モータMの回転軸は、負荷である圧縮機1の主軸に固定され、モータMの駆動に伴って圧縮機1も駆動するようになっている。ちなみに、圧縮機1として、ピストンを回転運動させるロータリ式の圧縮機の他、2つの渦巻き体の一方を円運動させるスクロール式の圧縮機、ピストンを往復運動させるレシプロ式の圧縮機などを用いることができる。
また、本実施形態では、モータMが有する永久磁石として、低温で減磁しやすい低温減磁特性をもつフェライト磁石を用いることとする。低温減磁特性の詳細については後記する。
また、モータ温度検出器500(モータ温度検出手段)がモータMに設置され、モータMの巻線温度を検出して時々刻々とモータ減磁保護部103に出力する。
モータ制御装置100(制御手段)は、直流電源200からインバータ300に入力される直流電圧を交流電圧に変換することによって、インバータ300に接続されるモータMの駆動を制御する。
モータ制御装置100は、モータ電流再現部101と、トルク外乱抑制部102と、モータ減磁保護部103と、回転速度指示部104と、駆動信号発生部105と、を備えている。モータ制御装置100の処理は、例えば、マイコン(Microcomputer:図示せず)により実行される。すなわち、モータ制御装置100は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、各種インタフェースなどの電子回路(図示せず)を含んで構成され、ROMに記憶されたプログラムを読み出してRAMに展開し、CPUが各種処理を実行するようになっている。
トルク外乱抑制部102は、モータ電流再現部101から入力されるモータ電流と、回転速度指示部104から入力される補正指令回転速度ω2とに基づいて、トルク外乱に起因するトルク変動又電流変動を抑制するための補正信号を駆動信号発生部105に出力する。なお、トルク外乱抑制部102が行う処理の詳細については、後記する。
なお、モータ減磁保護部103が行う処理の詳細については後記する。
T制御部102aは、周期的に変動するモータMの負荷トルクを抑制するために、モータ電流再現部101によって再現されるモータ電流からトルク変動分(トルク脈動分)を算出し、トルク変動を抑制するための補正信号を生成する。そして、T制御部102aは切替部102cを介して、前記した補正信号を駆動信号発生部105に出力する。
このように、トルク変動抑制制御を行うことによって、モータMが低速回転している際のトルク外乱に起因する振動や脱調などを防止することができる。
このように、電流変動抑制制御を行うことによって、モータ電流を正弦波電流に近づけて電流変動を抑制するとともに、有効電流を増加させることができる。
すなわち、モータの実回転速度ωrが所定範囲(K1≦ωr<K2:図6参照)である場合、切替部102cは、T制御部102aからの補正信号を駆動信号発生部105に出力する。
図4は、低温減磁特性を有する永久磁石を用いたモータにおいて、モータの巻線温度に対するモータ減磁電流、及びモータ減磁保護閾値の変化を示す特性図である。
永久磁石は過度の逆磁界に曝されると減磁を起こして磁性が弱くなり、磁石の特性が劣化する。すなわち、モータMに使用されているコイルに過大な電流が流れると、当該電流によって生じる逆磁界の影響で減磁が起こる。したがって、モータMに過電流が流入しないようにする必要がある。
ちなみに、低温減磁特性を有する永久磁石として、例えば、フェライト磁石が挙げられる。
本実施形態に係るモータ制御装置100では、モータ温度検出器500から入力されるモータ巻線温度が、温度閾値Tth(図4では、10℃)を下回る環境において、モータ減磁保護閾値Ith(図4では、15A)以上のモータ電流が流れないようにし、永久磁石の減磁を防止している。すなわち、温度閾値Tthは、モータMの減磁特性に基づいて定められる所定値(第1所定値)である。
このような事態を回避するために、本実施形態では、モータMの巻線温度が、所定のモータ電流Ithに対応する温度閾値Tth(第1所定値)を下回る場合、速やかにI制御に移行してモータMの温度を上昇させつつ減磁を抑制する。
次に、図5に示すフローチャートを用いてモータ減磁保護部103の処理の流れを説明する。
ステップS101においてモータ減磁保護部103は、外部(つまり、温調用のマイコン)から指令回転速度ωが入力されているか否かを判定する。外部から指令回転速度ωが入力されていない場合(S101→No)、モータ減磁保護部103の処理はステップS102に進む。ちなみに、指令回転速度ωが入力されていない場合とは、空気調和機Aの運転が停止しており、リモコンReから室内制御装置100aに指令信号(予約運転を含む)が入力されていない状態である。一方、外部から指令回転速度ωが入力されている場合(S101→Yes)、モータ減磁保護部103の処理はステップS103に進む。
ステップS103においてモータ減磁保護部103は、モータ減磁保護中であるか否かを判定する。なお、「モータ減磁保護中」である状態とは、モータMの減磁を抑制するために、補正指令回転速度ω1を目標値としてモータMを駆動させ、電流変動を抑制するI制御を行いつつモータ温度を上昇させる処理を意味している。
ステップS104においてモータ減磁保護部103は、モータ温度検出器500から入力されるモータ巻線温度が、モータ巻線温度閾値Tth(第1所定値:図4参照)以下であるか否かを判定する。
ステップS105においてモータ減磁保護部103は、モータ減磁保護中を示すフラグを立てる(つまり、モータ減磁保護中としてセットする)。
次に、ステップS106においてモータ減磁保護部103は、モータMの駆動開始からの経過時間が、回転速度補正時間閾値tthに達しているか否かを判定する。なお、回転速度補正時間閾値tthとは、モータMに電流が流れることによって、モータMの巻線温度が温度閾値Tth以上となる所定時間である(図4参照)。
ステップS107において、モータ減磁保護部103は、モータ減磁保護中のフラグをクリア(解除)する。
ステップS108においてモータ減磁保護部103は、モータMの駆動開始からの経過時間を更新する。
指令回転速度ωが回転速度下限値ωLより小さい場合(S109→Yes)、モータM減磁保護部103の処理はステップS110に進む。一方、指令回転速度ωが回転速度下限値ωL以上である場合(S109→No)、モータ減磁保護部103の処理はステップS111に進む。
このようにして、モータ減磁保護部103は、図5に示す処理を所定周期で行い、補正指令回転速度ω1を時々刻々と回転速度指示部104に出力する。
図6(a)に示すように、モータ制御装置100は、モータMの駆動開始から回転速度下限値ωLを目標回転速度としてモータMを加速させる(時刻0〜t1)。ちなみに、モータMの誘起電圧を検出することによる位置センサレス制御が可能となる回転速度K1までは、モータMを強制運転して加速させる。
また、前記したように、回転速度下限値ωLとは、I制御が可能となる領域2において予め設定される所定の回転速度である。図6(a)に示すように、指令回転速度ωが回転速度下限値ωLを下回っている場合、モータ制御装置100は、補正指令回転速度ω1を回転速度下限値ωLに補正してモータMを加速させる(図5のS110参照)。
なお、回転速度下限値ωLは、回転速度K2の値に近いほうが好ましい。これによって、より小さい回転速度で電流変動抑制制御を実行できるからである。
また、図6(a)に示す時刻0〜t2の間に、モータ電流によってモータMの永久磁石の温度が上昇する。そうすると、図4に示すモータ減磁保護閾値も上昇することとなる。前記したように、図6(a)に示す回転速度補正時間閾値tthは、モータMの巻線温度が、図4に示す温度閾値Tthを超えると推定される所定時間である。
したがって、時刻t2以後に、電流変動が比較的大きいトルク変動抑制制御を行ったとしてもモータ減磁保護閾値との間に余裕ができる。その結果、モータ電流が減磁保護閾値を超えることに伴うモータMの駆動停止を回避できる。
この場合には、I制御部102bによる電流変動抑制制御を継続することから、モータ電流が減磁電流保護閾値を超える虞はない(図4参照)。
本実施形態に係るモータ制御装置100によれば、モータMの起動時には、回転速度下限値ωL以上の比較的高い回転速度までモータMを加速させ、速やかにI制御に移行する。そして、回転開始から回転速度補正時間閾値tthが経過するまではI制御を継続することによって電流変動を抑制しつつ、T制御が可能な状態となるようにモータMの巻線温度を上昇させることができる。したがって、低温減磁特性を有するフェライト系の永久磁石を使用した場合でも、モータMの巻線温度の上昇に伴ってモータ減磁保護閾値を高くすることができるので、T制御(又はI制御)によりモータMを指令回転速度ωで駆動させ、圧縮機1を連続駆動することができる。
図7の破線(比較例)で示すように、トルク外乱抑制制御(I制御)を行わずにモータMを加速させた場合、モータMの回転速度が1500min-1になるとピーク電流が15Aを超え、モータ減磁保護閾値を超えてしまう虞がある(符号Qを参照)。つまり、モータMの温度上昇がモータMの回転速度の上昇に追いつかず、減磁保護を行うためにモータM(つまり、圧縮機1)が停止してしまう可能性がある。
図7を用いて説明したように、電流変動抑制制御(I制御)を行わずにモータMを加速させると、モータMの回転速度が1500min-1になるとピーク電流が15Aを超え、図8(a)に示す歪んだ波形となる。
本実施形態では、低温減磁特性の永久磁石を用いたモータMの起動時において、モータMを比較的高速回転にしてI制御を行う。したがって、図8(b)に示すように、モータ電流の変動(脈動)を抑制し、ピーク電流を約7Aに抑えることができる(図7参照)。その結果、ピーク電流とモータ減磁保護閾値との間で余裕ができる。
さらに、高速回転を継続することによるモータMの温度上昇によってモータ減磁保護閾値を高くすることができる。したがって、モータM及び圧縮機1を高効率で連続運転でき、空気調和機Aの快適性を維持することができる。
次に、第2実施形態について説明する。前記した第1実施形態では、モータ巻線温度を所定値まで上昇させるために、モータ制御装置100が、駆動開始から回転速度補正時間閾値tthが経過するまで減磁保護処理を実行した。これに対して第2実施形態では、モータMの巻線温度を監視することによって減磁保護処理を実行する点が異なる。その他の点については第1実施形態と同様であるから、説明を省略する。
モータ減磁保護中である場合(S203→Yes、又は、S205)、モータ制御装置100の処理は、ステップS206に進む。ステップS206において、モータ制御装置100は、モータ温度検出器500から入力されるモータMの巻線温度が、温度閾値Tth2(第2所定値)より小さいか否かを判定する。温度閾値Tth2は予め設定された値(例えば、10℃:図4参照)であり、図示しない記憶手段に記憶されている。
なお、ステップS204の温度閾値Tth1と、ステップS206の温度閾値Tth2とを同一の値としてもよい。
ステップS208においてモータ制御装置100は、モータ巻線温度を更新する。
本実施形態に係る空気調和機Aによれば、第1実施形態と同様に、モータMの起動時において、補正指令回転速度を所定値ωL以上とする(つまり、モータMを高速回転させる)ことによって、電流変動を抑制するI制御を実行する。そして、前記I制御に従ってモータMを駆動させてモータMの温度を上昇させることによって、低温減磁特性の永久磁石を有するモータMの減磁を抑制しつつ、モータMを継続的に駆動させることができる。
続いて、第3実施形態について説明する。前記した第1実施形態では、回転開始から減磁保護処理を終了するまでの時間(つまり、回転速度補正時間閾値tth)が予め設定された一定値であったのに対して、第3実施形態では、モータ温度検出器500から入力されるモータMの巻線温度に対応して回転速度補正時間閾値tthを設定する点が異なる。したがって、当該異なる部分について説明し、第1実施形態と重複する部分については説明を省略する。
ステップS304においてモータ制御装置100は、モータ温度検出器500から入力されるモータMの巻線温度が温度閾値Tthより大きい場合(S304→Yes)、モータ制御装置100の処理はステップS304aに進む。
例えば、回転速度補正時間閾値tthは、モータMの駆動開始時に検出されるモータMの巻線温度が高くなるにつれて回転速度補正時間閾値tthの値を次第に短くするように、所定の関数を用いて適宜設定すればよい。
本実施形態に係るモータ制御装置100によれば、駆動開始時に検出されるモータMの巻線温度に応じて適切な回転速度補正時間閾値tthを設定できる。例えば、外気温が低い場合には、モータMを所定温度まで温めるために回転速度補正時間閾値tthを長めに設定し、外気温が比較的高い場合には回転速度補正時間閾値tthを短め設定できる。つまり、モータMの減磁保護処理を適切に行うことができると共に、減磁保護処理を行う時間を必要最小限に設定することができる。
続いて、第4実施形態について説明する。前記各実施形態では、モータ制御装置100によってモータMの駆動を制御し、当該モータMに設置される圧縮機1を備えた空気調和機Aについて説明したのに対し、第4実施形態では、前記圧縮機1を備えた冷凍装置Bについて説明する。
なお、前記した空気調和機Aと重複する部分については説明を省略する。
室内ユニットIuは、膨張弁4と、室内熱交換器5と、室内ファン5aと、入出力手段6と、室内制御装置100aと、を備えている。また、室外ユニットOuは、圧縮機1と、室外熱交換器3と、室外ファン3aと、室外制御装置100bと、を備えている。
さらに、圧縮機1と、室外熱交換器3と、膨張弁4と、室内熱交換器5とは、環状に冷媒配管Lで接続され、ヒートポンプサイクルを構成している。
なお、図11に示す圧縮機1に設置されるモータMの制御については、前記した各実施形態と同様であるから説明を省略する。
本実施形態によれば、モータMに使用されている永久磁石の減磁を抑制しつつ、継続的に安定してモータMを駆動させることができる。したがって、信頼性に優れた冷凍装置Bを提供することができる。
以上、本発明に係るモータ制御装置について各実施形態により説明したが、本発明の実施態様はこれらの記載に限定されるものではなく、種々の変更などを行うことができる。
例えば、前記各実施形態では、モータ温度検出器500によってモータMの巻線温度を検出する例を示したが、これに限らない。すなわち、圧縮機1の外郭温度、又は圧縮機1の吐出配管温度をモータMの温度として検出し、モータ減磁保護部103に入力してもよい。
また、外気温度検出器から入力される外気温度と、モータ温度検出器500にから入力されるモータMの巻線温度との差に応じて、モータ制御装置100が減磁保護処理を実行するか否かを決定してもよい。
このような運転モードの判断処理を入れることによって、モータ減磁保護処理を行うべきか否かをより適切に判定することができる。
なお、前記した判定処理を図9又は図10に示すフローチャートに適用してもよい。
B 冷凍装置
L 冷媒配管(配管)
1 圧縮機
2 四方弁
3 室外熱交換器(凝縮器、蒸発器)
3a 室外ファン
4 膨張弁
5 室内熱交換器
100 モータ制御装置(制御手段)
101 モータ電流再現部
102 トルク外乱抑制部
102a T制御部(トルク変動抑制制御部)
102b I制御部(電流変動抑制制御部)
102c 切替部
103 モータ減磁保護部
104 回転速度指示部
105 駆動信号発生部
200 直流電源
300 インバータ
400 電流検出器
500 モータ温度検出器(モータ温度検出手段)
S モータ駆動装置
M モータ
Claims (20)
- 直流電源からインバータに入力される直流電圧を交流電圧に変換し、前記インバータに接続されるモータの駆動を制御するモータ制御装置であって、
前記モータは、低温で減磁しやすい低温減磁特性の永久磁石を有し、
モータ温度検出手段によって検出される前記モータの温度が、当該モータの減磁特性に基づいて定められる第1所定値以下である場合に、前記モータの電流変動を抑制する電流変動抑制制御を実行すること
を特徴とするモータ制御装置。 - 前記モータのトルク変動を抑制するトルク変動抑制制御部と、
前記電流変動抑制制御を実行する電流変動抑制制御部と、
前記モータ温度検出手段によって検出される前記モータの温度が前記第1所定値以下である場合、前記モータの指令回転速度を、前記電流変動抑制制御を実行することが可能な補正指令回転速度とすることによって減磁保護処理を実行するモータ減磁保護部と、
前記モータの回転速度に応じて前記トルク変動抑制制御部による処理と、前記電流変動抑制制御による処理と、を切り替える切替部と、を備えること
を特徴とする請求項1に記載のモータ制御装置。 - 前記モータ減磁保護部は、
前記減磁保護処理を、前記モータの駆動開始から所定時間実行すること
を特徴とする請求項2に記載のモータ制御装置。 - 前記モータ減磁保護部は、
前記モータ温度検出手段によって検出される前記モータの温度に応じて、前記減磁保護処理を実行する前記所定時間を設定すること
を特徴とする請求項3に記載のモータ制御装置。 - 前記モータ減磁保護部は、
前記モータ温度検出手段から入力される前記モータの動作温度が、前記第1所定値よりも高い第2所定値以上となった場合に、前記減磁保護処理を終了すること
を特徴とする請求項2に記載のモータ制御装置。 - 前記減磁保護処理が終了した後は、外部から入力される指令回転速度に従って前記モータを駆動させること
を特徴とする請求項2から請求項5のいずれか一項に記載のモータ制御装置。 - 前記永久磁石はフェライト磁石であること
を特徴とする請求項1から請求項6のいずれか一項に記載のモータ制御装置。 - 直流電源から入力される直流電圧を交流電圧に変換するインバータと、前記インバータに接続されるモータの温度を検出するモータ温度検出手段と、前記インバータの駆動を制御する制御手段と、を備え、前記インバータからの交流電力によって前記モータを駆動させるモータ駆動装置であって、
前記モータは、低温で減磁しやすい低温減磁特性の永久磁石を有し、
前記制御手段は、前記モータ温度検出手段によって検出される前記モータの温度が、当該モータの減磁特性に基づいて定められる第1所定値以下である場合に、前記モータの電流変動を抑制する電流変動抑制制御を実行すること
を特徴とするモータ駆動装置。 - 外気温度を検出する外気温度検出手段をさらに備え、
前記制御手段は、
前記外気温度検出手段によって検出される外気温度が第3所定値以下であり、かつ、前記モータ温度検出手段によって検出される前記モータの温度が前記第1所定値以下である場合に、前記モータの電流変動を抑制する電流変動抑制制御を実行すること
を特徴とする請求項8に記載のモータ駆動装置。 - 請求項8又は請求項9に記載の前記モータ駆動装置を備え、当該モータ駆動装置によって前記モータを駆動し、当該駆動によって流体を圧縮する圧縮機構を有すること
を特徴とする圧縮機。 - 前記モータ温度検出手段は、前記モータの巻線温度、前記圧縮機の外郭温度、又は前記圧縮機の吐出配管温度を前記モータの温度として検出すること
を特徴とする請求項10に記載の圧縮機。 - 前記圧縮機構は、ロータリ式、レシプロ式、又はスクロール式であること
を特徴とする請求項10又は請求項11に記載の圧縮機。 - 請求項10から請求項12のいずれか一項に記載の圧縮機と、室外熱交換器と、膨張弁と、室内熱交換器と、が環状に配管で接続され、ヒートポンプサイクルを構成すること
を特徴とする冷凍装置。 - 請求項10から請求項12のいずれか一項に記載の圧縮機と、室外熱交換器と、膨張弁と、室内熱交換器と、四方弁と、が配管で接続され、ヒートポンプサイクルを構成すること
を特徴とする空気調和機。 - 直流電源からインバータに入力される直流電圧を交流電圧に変換し、前記インバータに接続されるモータの駆動を制御するモータ制御方法であって、
前記モータは、低温で減磁しやすい低温減磁特性の永久磁石を有し、
前記モータの温度が、当該モータの減磁特性に基づいて定められる第1所定値以下である場合に、前記モータの電流変動を抑制する電流変動抑制制御を実行すること
を特徴とするモータ制御方法。 - 前記モータのトルク変動を抑制するトルク変動抑制制御と、前記電流変動抑制制御を実行する電流変動抑制制御と、を前記モータの回転速度に応じて切り替えるモータ制御処理と、
前記モータの動作温度が前記第1所定値以下である場合、前記モータの指令回転速度を、前記電流変動抑制制御を実行することが可能な所定回転速度以上とする減磁保護処理と、を実行すること
を特徴とする請求項15に記載のモータ制御方法。 - 前記減磁保護処理を、前記モータの駆動開始から所定時間実行すること
を特徴とする請求項16に記載のモータ制御方法。 - 前記モータの温度に応じて、前記減磁保護処理を実行する前記所定時間が設定されること
を特徴とする請求項17に記載のモータ制御方法。 - 前記モータの動作温度が、前記第1所定値よりも高い第2所定値以上となった場合に、前記減磁保護処理を終了すること
を特徴とする請求項18に記載のモータ制御方法。 - 前記減磁保護処理が終了した後は、外部から入力される指令回転速度に従って前記モータを駆動させること
を特徴とする請求項16から請求項19のいずれか一項に記載のモータ制御方法。
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