JP2013038050A - 電源装置及び車両 - Google Patents

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Abstract

【課題】車両に設けられた電源装置から発生するガスが、電流遮断器が挿通する挿通孔から装置外に流出することを防止する電源装置及び車両を提供する。
【解決手段】本発明の電源装置は、複数の蓄電セルで構成される蓄電モジュールと、蓄電モジュールを流れる電流を遮断する電流遮断器と、電流遮断器が挿通する挿通孔が設けられた蓄電モジュールを収容するケースと、挿通孔からケース外への気体の流出を遮る遮蔽流を形成するファンと、を有するので、車室内から抜き操作可能な電流遮断器(サービスプラグ)が挿通する孔を通じて、電源装置から発生したガスが車室等の装置外に流出することを防止することが可能となる。
【選択図】図2

Description

本発明は、車両に設けられた電源装置から発生するガスが、車室等の装置外に流出することを防止する技術に関する。
電気自動車やハイブリッド車等の車両に搭載される電池パックには、当該電池パックに流れる電流を遮断する電流遮断器(サービスプラグ)が設けられている。電池パックが車両床下や車室内に設置される場合、電池パックから延設されるサービスプラグは、乗員が搭乗する車室内から抜き操作可能に設けられている。
車室内から抜き操作可能なサービスプラグは、例えば、電池パックが車両床下に設置されている場合、車両の車室を区画するフロアパネルに形成された孔を通じて電池パックの単電池に接続されており、フロアパネルの孔にシール等が施され、電池パック内の気体が車室内に流出することを防止している。また、フロアパネル上の車室内に設置されている場合も、電池パックのケースに形成されたサービスプラグが挿通する孔にシール等が施され、電池パック内の気体が車室内に流出することを防止している。
特開2010−6153号公報 特開2008−43098号公報
しかしながら、サービスプラグが挿通されるフロアパネルの孔又はケースに形成されたサービスプラグが挿通する孔のシール性能の劣化等により、電池パック内で発生したガス等の気体が孔を通じて車室等の電池パック外に流出してしまう課題がある。
本発明は、車両に設けられた電源装置から発生するガスが、電流遮断器が挿通する挿通孔から装置外に流出することを防止する電源装置及び車両を提供することを目的とする。
本発明の一実施形態の電源装置は、複数の蓄電セルで構成される蓄電モジュールと、蓄電モジュールを流れる電流を遮断する電流遮断器と、電流遮断器が挿通する挿通孔が設けられた蓄電モジュールを収容するケースと、挿通孔からケース外への気体の流出を遮る遮蔽流を形成するファンと、を有する。
また、上記電源装置は、車両のフロアパネルの下部に設けられ、電源遮断器がフロアパネルに形成された連通孔を介してフロアパネルで区画される車室内から操作可能であり、上記ファンが、挿通孔を介して連通孔から車室内への気体の流出を遮る遮蔽流を形成するように構成される。
また、ファンが形成する遮蔽流の流出面は、挿通孔の開口面に対して略垂直とすることができ、また、上記電源装置が装置内を流れる空気の吸気口及び排気口を備えて、排気口に向かう方向に、挿通孔の開口面に対して略平行な遮蔽流をファンが形成するように構成される。
さらに、本発明の他の実施形態の車両は、電源装置が設けられる車両のフロアパネルに形成された孔を介して挿通して当該フロアパネルで区画される車室内から操作可能な電源装置に流れる電流を遮断する電流遮断器と、電源装置内に設けられ、孔を通じて電源装置から車室内への気体の流出を遮る遮蔽流を形成するファンと、を有する。
本発明では、車室内から抜き操作可能なサービスプラグが挿通する孔を通じて電源装置から発生するガスが車室等の装置外に流出することを防止することが可能となる。
電源装置が設けられた車両の概略構成図である。 車両のフロアパネルの下に設置された電源装置の概略構成図である。 電源装置の回路図の一例を示す図である。 電源装置の上面図の一例を示す図である。 図2の車室内から操作可能なサービスプラグ周辺の拡大図である。 変形例を示す図である。
以下、本発明の実施例について説明する。
(実施例1)
図1から図5は、本発明の実施例1に係る図である。図1は、本実施例の電源装置が設けられた車両の概略構成図であり、電源装置に相当する電池パック2が、車両1のフロアパネルFPの下面に取り付けられ、車両床下の車外に電池パック2が搭載される一例である。フロアパネルFPの上面側は、座席S等が配設される乗員が乗車する車室スペースRであり、フロアパネルFPによって車室スペースRが区画されている。
本実施例の車両1は、車両前方のフロント側(Fr方向側)に吸気口が設けられ、電池パック2に対して吸気口から取り込まれた空気を供給する吸気ダクト3と、車両後方のリア側(Rr方向側)に排気口が設けられ、吸気ダクト3から電池パック2内に取り込まれた空気を排気口に導く排気ダクト4と備える。
図2は、本実施例の電池パック2の概略構成図であり、複数の単電池21が電気的に接続された電池スタック(蓄電モジュールに相当)20と、電池スタック20を収容するケース部材とを含んで構成される。
ケース部材は、電池スタック20が設置される下部ケース部2a、フロアパネルFPの下面に取り付けられる上部ケース部2b、吸気ダクト3が接続される吸気口3aが形成された側部ケース部2c、排気ダクト4が接続される排気口4aが形成された側部ケース部2dを含む側部ケース部を含む。
上部ケース部2bには、フロアパネルFPに形成される連通孔h1に対応する位置にサービスプラグ5が挿通する挿通孔h2が形成されている。連通孔h1及び挿通孔h2は、サービスプラグ5の大きさ及び形状に適合し、サービスプラグが挿通可能な大きさ及び形状に形成されている。また、連通孔h1及び挿通孔h2には、シールを施すことができる。
サービスプラグ5は、電池スタック20(直列又は並列に接続された複数の単電池21間)を流れる電流経路を遮断する電流遮断器であり、プラグ5aと、プラグ5aに差し込まれるグリップ5bとで構成でき、グリップ5bをプラグ5aから抜くことにより、電流経路を遮断することができる。
本実施例のサービスプラグ5(グリップ5b)は、電池パック2から延設されて電池パック2の上部ケース部2bの挿通孔h2及びフロアパネルFPの連通孔h1を挿通し、フロアパネルFPで区画された車室R内から抜き操作可能に、フロアパネルFPの上面に対して車両1の上部方向(Up方向)に突出している(図5参照)。
また、電池パック2は、上部ケース部2bの挿通孔h2の周辺に設けられるファン6を含み、電池パック2内から挿通孔h2に向かう気体の流れを強制的に変更し、挿通孔h2を通じて電池パック2外(ケース外)に流出する気体の流れを遮る遮蔽流を形成する。
ファン6は、1つ又は複数の回転羽を有する送風機であり、例えば、電池パック2内の上部ケース部2bに取り付けることができる。ファン6は、挿通孔h2の開口面に対して略平行な気体の流れを形成する。つまり、ファン6の流出面f1が、挿通孔h2の開口面に対して略垂直方向となるように上部ケース部2bの挿通孔h2の周囲Pに取り付けられる。また、挿通孔h2の開口面を遮蔽する遮蔽流を形成するファン6の流出面f1が、挿通孔h2の縁部の外側であって、上部ケース部2bから離間しないで開口面に近接する位置となるように、ファン6を上部ケース部2bに取り付けたり、流出面f1を含むファン6のノズルを取り付けることができる(図4参照)。
図3は、電池パック2の回路構成の一例を示す図である。本実施例では、複数の単電池21が直列に接続され、単電池21間にサービスプラグ5が設けられている。サービスプラグ5は、一体的に構成されており、グリップ5bを引き抜くことにより、単電池21間を流れる電流の経路を遮断することができる。
また、電池パック2は、電池スタック20の状態を監視する監視装置C2と接続され、監視装置C2には、監視装置C2の監視制御を含む電池パック2の制御を行うコントローラC1が接続される。監視装置C2は、電池スタップ20の電圧を検出する電圧センサSa、電池パック2(電池スタック20)から発生する煙(ガス)を検出する煙センサSb、電池パック2内の温度を検出する温度センサScがそれぞれ接続され、これら各センサを用いた監視制御を遂行する。電圧センサSa、煙センサSb及び温度センサScは、電池パック2内に設けられている。
なお、電圧には、電池スタック20全体の電圧、個々の単電池の電圧、複数の単電池を複数のブロック(例えば、2つ以上の単電池のブロック)に分けたときの電圧が含まれる。また、温度も同様であり、電池スタック20を1箇所又は複数箇所で測定したときの温度が含まれる。また、煙センサSaは、電池スタック20から発生する気体を検出し、例えば、電池スタック20から発生する所定の気体(ガス)成分を検出し、電池スタック20から気体が発生したと検出することができる。
監視装置C2で監視される電流、電圧、温度、煙は、ファン6の駆動制御のために用いられる。監視装置C2は、監視(検出)された電流、電圧、温度及び煙の監視情報を、コントローラC1に出力する。
コントローラC1は、監視装置C2から出力される監視情報に基づいて、ファン6の駆動制御を遂行する。本実施例では、電池スタック20から発生するガス等の気体が、サービスプラグ5が挿通する挿通孔h2又は/及び連通孔h1を通じて車室Rに流出すること防止するために、ガスの発生を検出し、ファン6による遮蔽流によって電池パック2外への当該ガスの流出を防止する。
例えば、過充電の際に過剰に流れ込んだ電気によって電池スタック20を構成する複数の単電池21内の電解液の電気分解が始まることにより、熱やガスが発生する場合があり、ガスは、過充電等による単電池21の充電/放電動作に伴って発生する。このようなガスの発生は、発生したガスを煙センサSbで検出したり、電圧センサSaや温度センサScで検出することが可能である。例えば、単電池21間に所定値以上の電圧が検出された場合や電池パック2内において所定値以上の温度が検出された場合に、電池スタック20からガスが発生したものと判断することができる。
なお、本実施例のコントローラC1は、例えば、電池パック2の充放電制御等を行う電子制御装置(ECU)であってもよく、また、電子制御装置とは別途の制御装置であってもよい。
次に、図4及び図5を参照して、サービスプラグ5が挿通する孔を通じて電池パック2から発生するガスが車室R内に流出することを防止する本実施例のガス排出機構について説明する。
図4に示すように、吸気ダクト3から電池パック2内に流入する外気は、電池スタック20に導かれ、電池スタック20との熱交換によって温められた空気が、排気ダクト4を通じて車両1の後方に設けられた排気口から排出される。
電池スタック20を冷却する吸気ダクト3から排気ダクト4への空気の流れ(温調流路)に対し、電池スタック20から発生するガスの流れは、当該ガスに空気よりも比重の軽い気体成分が含まれることにより、電池スタック20の上方に向かって流れる。つまり、電池スタック20から発生したガスは、電池スタック20から電池パック20の上部(上部ケース部2b)に向かって流れ、温調流路と異なる流路となる。
このため、電池スタック20から発生したガスが排気ダクト4へ流動せずに電池パック2内にこもり、その結果、電池パック2のケース部材に形成された挿通孔h2を通じて電池パック外に流出し、車室R内に当該ガスが流入する場合がある(図2参照)。また、車両停車時などの温調流路を流れる空気の量が少ない場合も、電池スタック20から発生したガスが電池パック2内にこもり、車室R内に当該ガスが流入する場合がある。
本実施例では、電池パック2内を流れる外気の排気ダクト4(排気ダクト4が接続される排気口4aが形成された側部ケース部2d)に向かう方向に、挿通孔h2の開口面に対して略平行な遮蔽流Fを形成するファン6を設け、電池スタック20から発生したガスが、挿通孔h2又は/及び連通孔h1を通じて車室R内に流出することを防止しつつ、当該発生したガスを、排気ダクト4から強制的に電池パック2内から排気する。
図4に示すように、ファン6から流出する遮蔽流Fは、挿通孔h2全体又は一部を覆う幅を有して側部ケース部2dの排気口4aに向かって(車両1の後方に向かって)流動する。つまり、遮蔽流Fは、図5に示すように、挿通孔h2の開口を遮蔽するエアーカーテンを形成しつつ、電池スタック20で発生したガスを排気ダクト4から強制的に排気するガス排気機構を構成する。
このように本実施例の電池パック2は、電池パック2内に、サービスプラグ5が挿通する孔からケース外への気体の流出を遮る遮蔽流を形成するファン6をガス排出機構として搭載し、車室内から抜き操作可能なサービスプラグ5が挿通する孔を通じて電池パック2から発生するガスが車室R内に流出することを防止することが可能となる。
なお、上記実施例では、図5に示すように電池パック2がフロアパネルFPの下面側の車室Rの外側に設けられた車両を一例に説明したが、フロアパネルFP上の車室R内(例えば、フロアパネルFP上の座席の下など)に設けられる電池パック2を搭載した車両であっても、電池パック2内に搭載されたガス排出機構によって、車室内から抜き操作可能なサービスプラグ5が挿通する孔を通じて電池パック2から発生するガスが車室R内に流出することを防止できる。
図6に示すように、例えば、フロアパネルFP上の座席Sの下に電池パック2が搭載され、フロアパネルFPにサービスプラグ5が挿通する孔が形成されておらず、フロアパネルFPで区画される車室R内に電池パック2が設けられる場合であっても、本実施例のガス排出機構により、サービスプラグ5が挿通するケースに設けられた挿通孔h2を通じて電池パック2から発生するガスが車室R内に流出することを防止することができる。
なお、本実施例の車両は、例えば、電源装置が搭載されたハイブリッド自動車や電気自動車などの車両であり、ハイイブリッド自動車は、車両を走行させる動力源として、電池パック2の他に内燃機関又は燃料電池を備えた車両である。電気自動車は、車両の動力源として、電池パック2のみを備えた車両である。
電池パック2は、三相交流モータ等のモータ・ジェネレータ(不図示)に接続されており、モータ・ジェネレータは、電池パック2の出力を受けて、車両を走行させるための運動エネルギーを生成する。モータ・ジェネレータの回転力は、動力伝達機構を介して、車輪に伝達される。モータ・ジェネレータは、車両の制動時に発生する運動エネルギーを電気エネルギーに変換し、電池パック2に出力する。電池パック2は、モータ・ジェネレータからの電力を蓄える。
また、単電池21としては、ニッケル水素電池やリチウムイオン電池といった二次電池を用いることができる。また、二次電池の代わりに、電気二重層キャパシタ(コンデンサ)を用いることもできる。
また、単電池21の内部には、発電要素(例えば、正極素子、負極素子、正極素子及び負極素子の間に配置されるセパレータ(電解液を含む)を積層して構成することができる)を含み、隣り合う2つの単電池21がバスバーによって電気的に接続される。電池スタック20の両端には、一対のエンドプレートが配置され、一対のエンドプレートが拘束部材によって拘束されることによって、一方向に並べて積層された複数の単電池21を含む1つの電池スタック20が構成される。
1 車両
2 電池パック(電源装置)
20 電池モジュール
21 単電池
2a 下部ケース
2b 上部ケース
2c、2d 側部ケース
3 吸気ダクト
3a 吸気口
4 排気ダクト
4a 排気口
5 電流遮断器(サービスプラグ)
5a プラグ
5b グリップ
6 ファン
F 遮蔽流
FP フロアパネル
R 車室
S シート
h1 挿通孔
h2 連通孔
C1 コントローラ(制御装置)
C2 監視装置
Sa 電圧センサ
Sb 煙センサ
Sc 温度センサ

Claims (6)

  1. 複数の蓄電セルで構成される蓄電モジュールと、
    前記蓄電モジュールを流れる電流を遮断する電流遮断器と、
    前記電流遮断器が挿通する挿通孔が設けられた前記蓄電モジュールを収容するケースと、
    前記挿通孔から前記ケース外への気体の流出を遮る遮蔽流を形成するファンと、
    を有することを特徴とする電源装置。
  2. 前記電源装置は、車両のフロアパネルの下部に設けられ、
    前記電源遮断器は、前記フロアパネルに形成された連通孔を介して前記フロアパネルで区画される車室内から操作可能であり、
    前記ファンは、前記挿通孔を介して前記連通孔から前記車室内への気体の流出を遮る前記遮蔽流を形成することを特徴とする請求項1に記載の電源装置。
  3. 前記ファンが形成する前記遮蔽流の流出面が、前記挿通孔の開口面に対して略垂直であることを特徴とする請求項1又は2に記載の電源装置。
  4. 前記電源装置は、装置内を流れる空気の吸気口及び排気口を備え、
    前記ファンは、前記排気口に向かう方向に、前記挿通孔の開口面に対して略平行な前記遮蔽流を形成することを特徴とする請求項1から3のいずれか1つに記載の電源装置。
  5. 請求項1から4のいずれか1つに記載の電源装置を搭載した車両。
  6. 電源装置が設けられる車両のフロアパネルに形成された孔を介して挿通して前記フロアパネルで区画される車室内から操作可能な前記電源装置に流れる電流を遮断する電流遮断器と、
    前記電源装置内に設けられ、前記孔を通じた前記電源装置から前記車室内への気体の流出を遮る遮蔽流を形成するファンと、
    を有することを特徴とする車両。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2014203600A (ja) * 2013-04-02 2014-10-27 株式会社デンソー 電池パック
JP2020098697A (ja) * 2018-12-17 2020-06-25 本田技研工業株式会社 バッテリパックのインターロック構造

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