JP2012076630A - 車両用電子制御システム - Google Patents
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Abstract
【課題】車両に搭載するECUにおいて、搭載されていない電装品用の無駄な制御回路や駆動回路を無くし、コスト低減を図る。
【解決手段】全車両グレードで搭載可能とされた電子制御される全電装品の制御用ソフトウェアを備えたマイコンを具備する1つの電子制御ユニット(ECU)と、車両に実装する電装品を駆動制御するための制御回路、駆動回路および通信機能からなるハードウェアを備え、前記制御回路を前記ECUのマイコンに通信線を介して接続すると共に前記駆動回路を各電装品に通信線および電源線を介して接続するI/Oユニットとを備え、前記I/Oユニットとして全車両グレードに共用で搭載する電装品用の共用I/Oユニットのみを備え、あるいは該共用I/Oユニットと共用電装品以外の電装品と接続される別体の非共用I/Oユニットとを備えている。
【選択図】図1
【解決手段】全車両グレードで搭載可能とされた電子制御される全電装品の制御用ソフトウェアを備えたマイコンを具備する1つの電子制御ユニット(ECU)と、車両に実装する電装品を駆動制御するための制御回路、駆動回路および通信機能からなるハードウェアを備え、前記制御回路を前記ECUのマイコンに通信線を介して接続すると共に前記駆動回路を各電装品に通信線および電源線を介して接続するI/Oユニットとを備え、前記I/Oユニットとして全車両グレードに共用で搭載する電装品用の共用I/Oユニットのみを備え、あるいは該共用I/Oユニットと共用電装品以外の電装品と接続される別体の非共用I/Oユニットとを備えている。
【選択図】図1
Description
本発明は車両用電子制御システムに関し、特に、車両グレードに対応して搭載される電装品が相違しても、該電装品を制御する電子制御ユニット(ECU)の共用化を図るようにして、コストの増大を抑制するものである。
近時、車両に搭載される電装品が急増し、これら電装品のうちで電子制御ユニット(ECU)で電子制御で駆動される電装品も急増している。
これらのECUで制御される電装品として、例えば、スタンダード車からハイグレード車まで全車両グレードで使用される共用の電装品、例えば、ヘッドライト、サイドライト等がある。一方、中・高級グレード車には装備されるが、スタンダード車には装備されない電装品、ユーザの選択に応じて装備される電装品があり、これら以下、まとめてオプションの電装品と称す。
これらのECUで制御される電装品として、例えば、スタンダード車からハイグレード車まで全車両グレードで使用される共用の電装品、例えば、ヘッドライト、サイドライト等がある。一方、中・高級グレード車には装備されるが、スタンダード車には装備されない電装品、ユーザの選択に応じて装備される電装品があり、これら以下、まとめてオプションの電装品と称す。
車両に搭載される電装品に応じてECUを作成するとコスト高になる問題がある。この問題に対しては、全車両グレードで搭載される可能性のある電装品の全てを電子制御できるECUを作成し、該ECUを車両に搭載した方がコスト低減を図ることができる。
しかしながら、全車両グレードで使用する電装品の全てを1つのECUにまとめると、該ECUから電装品までの距離が長くなり、よって、電線長が長くなり車両重量の増加につながり、かつ、ECUが大型化して設置スペースに制約が生じやすくなる。
しかしながら、全車両グレードで使用する電装品の全てを1つのECUにまとめると、該ECUから電装品までの距離が長くなり、よって、電線長が長くなり車両重量の増加につながり、かつ、ECUが大型化して設置スペースに制約が生じやすくなる。
そのため、図10に示すように、ECUを分割し、車室内に搭載する第1ECU100と、エンジンルーム内に搭載する第2ECU110との2個のECUに分ける場合がある。この場合、第1ECU100は主としてダッシュパネルで仕切られた車室側からリヤまでに搭載される可能性がある電装品のECUとし、第2ECU110はエンジンルームやフロントエンドに搭載される可能性のある電装品のECUとしている。この場合も、第1ECU100と第2ECU110とで全車両グレードで使用する電装品に対応できるものとしている。
前記第1ECU100、第2ECU110は、いずれも制御ソフトを内蔵したマイコンを実装したプリント基板P1と、該プリント基板P1の制御回路と接続される駆動回路を設けたプリント基板P2とをボックス内に収容した構成となっている。
具体的には、第2ECU110の駆動回路a、b、cは全車両グレードで使用する共用電装品の駆動回路、駆動回路d,eは中・高級グレードで使用する電装品の駆動回路、駆動回路f,gは高級グレードでのみ使用する電装品の駆動回路である。
また、第1ECU100の駆動回路h,i,jは全車両グレードで使用する共用電装品の駆動回路、駆動回路k,lは中・高級グレード(または中型車、大型車)で使用する電装品の駆動回路、駆動回路m,nは高級グレード(または大型車)でのみ使用する電装品の駆動回路である。
具体的には、第2ECU110の駆動回路a、b、cは全車両グレードで使用する共用電装品の駆動回路、駆動回路d,eは中・高級グレードで使用する電装品の駆動回路、駆動回路f,gは高級グレードでのみ使用する電装品の駆動回路である。
また、第1ECU100の駆動回路h,i,jは全車両グレードで使用する共用電装品の駆動回路、駆動回路k,lは中・高級グレード(または中型車、大型車)で使用する電装品の駆動回路、駆動回路m,nは高級グレード(または大型車)でのみ使用する電装品の駆動回路である。
図10に示すように、第1ECU100、第2ECU110と2個に分割すると、ECUから電装品までの距離を短くすることはできる。
しかしながら、車両のグレードに応じて搭載される電装品と搭載されない電装品の装備差が顕在化してきている。よって、第1、第2ECU100、110とで全車両グレードの装備を駆動可能とすると、スタンダード車(または小型車)で装備されない電装品が多く、未使用の駆動回路が多くなり、無駄が生じる問題がある。
しかしながら、車両のグレードに応じて搭載される電装品と搭載されない電装品の装備差が顕在化してきている。よって、第1、第2ECU100、110とで全車両グレードの装備を駆動可能とすると、スタンダード車(または小型車)で装備されない電装品が多く、未使用の駆動回路が多くなり、無駄が生じる問題がある。
前記のように、全車両グレードで搭載される可能性のある電装品の全てを電子制御できるECUを作成して、車両に搭載する方法とは別に、各車両グレード毎に搭載される電装品に応じてECUを製造する場合もある。しかしながら各車両グレード毎にECUを製造すると、ECUの品番数が増え、各ECUの製造台数が少なくなり、コスト高になる問題がある。
なお、特開2004−306697号公報(特許文献1)において、ドアに装備する電子部品を車両のメインバスとなる車内LANを介してドア用ECUと接続するシステムが開示されている。
しかしながら、前記特許文献1のシステムはドアに装備する電子部品を制御するドア電装システムに関するだけで、1台の車両に搭載する全電装品の電子制御システムに関するものではない。
しかしながら、前記特許文献1のシステムはドアに装備する電子部品を制御するドア電装システムに関するだけで、1台の車両に搭載する全電装品の電子制御システムに関するものではない。
前記のように、車両に搭載する電装品を制御するECUについて下記の問題がある。
(1)全車両グレードの全電装品を制御または駆動するECUを大量生産し、全車両グレードで使用する場合、不要な制御回路、駆動回路が実装されるため、ECUは大型化し、かつ、製造コストが高くなる。
(2)各車両グレード毎にECUを製造すると、ECUの品番数が増え、各品番のECUの製造台数が少なくなり、コスト高になる。
(3)電装品を制御または駆動するECUの肥大化や、ECUへのハーネスの集中によってハーネスの配索が困難になる。
(1)全車両グレードの全電装品を制御または駆動するECUを大量生産し、全車両グレードで使用する場合、不要な制御回路、駆動回路が実装されるため、ECUは大型化し、かつ、製造コストが高くなる。
(2)各車両グレード毎にECUを製造すると、ECUの品番数が増え、各品番のECUの製造台数が少なくなり、コスト高になる。
(3)電装品を制御または駆動するECUの肥大化や、ECUへのハーネスの集中によってハーネスの配索が困難になる。
本発明は前記問題に鑑みてなされたもので、実際に車両に搭載される電装品に応じてECUで電子制御できるようにし、装備されていない電装品のための無駄な電子制御システムの機構を削減し、コストの低下、ECUへのハーネスの集中を抑制することを課題をしている。
前記課題を解決するため、第1の発明は、全車両グレードで搭載可能とされた電子制御される全電装品の制御用ソフトウェアを備えたマイコンを具備する1つの電子制御ユニット(ECU)と、
車両に実装する電装品を駆動制御するための制御回路、駆動回路および通信機能からなるハードウェアを備え、前記制御回路を前記ECUのマイコンに通信線を介して接続すると共に前記駆動回路を各電装品に通信線および電源線を介して接続するI/Oユニットとを備え、
前記I/Oユニットとして全車両グレードに共用で搭載する電装品用の共用I/Oユニットのみを備え、あるいは該共用I/Oユニットと共用電装品以外の電装品と接続される別体の非共用I/Oユニットとを備えていることを特徴とする車両用電子制御システムを提供している。
車両に実装する電装品を駆動制御するための制御回路、駆動回路および通信機能からなるハードウェアを備え、前記制御回路を前記ECUのマイコンに通信線を介して接続すると共に前記駆動回路を各電装品に通信線および電源線を介して接続するI/Oユニットとを備え、
前記I/Oユニットとして全車両グレードに共用で搭載する電装品用の共用I/Oユニットのみを備え、あるいは該共用I/Oユニットと共用電装品以外の電装品と接続される別体の非共用I/Oユニットとを備えていることを特徴とする車両用電子制御システムを提供している。
前記のように、第1の発明では、スタンダード車からハイグレート車を含む全車両グレード(あるいは小型車両から大型全車両までを含む全車両)に搭載される可能性がある全電装品の制御用ソフトウェアを1つのマイコンに集約し、該マイコンを電子制御ユニット(ECU)に収容する一方、車両に実際に搭載される電装品と接続して該電装品の駆動を制御する制御回路、駆動回路および通信機能からなるハードウェアを備えたI/Oユニットを設けている。このようにマイコンからなるソフトウェアを備えたECUと、ハードウェアを備えたI/Oユニットを分離して設け、通信線を介して接続している。
即ち、制御の頭脳となるマイコンは全車両グレードで用いるものとし、マイコンを備えたECUは1つだけとし、全電装品対応型としている。一方、頭脳となるマイコンに接続して手足として機能するハードウェアを備えたI/Oユニットは実車搭載の電装品とのみ対応するものとしている。
即ち、制御の頭脳となるマイコンは全車両グレードで用いるものとし、マイコンを備えたECUは1つだけとし、全電装品対応型としている。一方、頭脳となるマイコンに接続して手足として機能するハードウェアを備えたI/Oユニットは実車搭載の電装品とのみ対応するものとしている。
前記構成とすると、マイコンは全電装品対応としても大型化せず、1つのECUをプリント基板に実装すればよく、ECUは大型化しない。かつ、全車両グレードに対応できる1つのECUを製造すれば良いだけであるため、大幅なコスト削減を図ることができる。
一方、I/Oユニットは実際に搭載される電装品用の制御回路、駆動回路および通信回路からなるハードウェアを設けているだけで、搭載されていない電装品用の制御回路、駆動回路および通信回路は無いことより、従来発生していたハードウェア上の無駄を省くことができる。しかも、各I/Oユニットにはマイコンを搭載せず、I/Oユニットの制御回路はワイヤードロジックで構成すれば良いため低コスト化を図ることができる。
具体的には、ECUと接続する制御回路を搭載するプリント基板あるいはユニットと、電装品と接続する駆動回路を搭載するプリント基板あるいはユニットを備え、これら制御回路と駆動回路とを接続することが好ましい。
前記接続は、例えば、制御回路を設けたプリント基板と駆動回路を設けたプリント基板とは1つのボックス内に収容し、半田接続、プレスフィット端子を用いた接続、コネクタ接続等のいずれかで接続している。
具体的には、ECUと接続する制御回路を搭載するプリント基板あるいはユニットと、電装品と接続する駆動回路を搭載するプリント基板あるいはユニットを備え、これら制御回路と駆動回路とを接続することが好ましい。
前記接続は、例えば、制御回路を設けたプリント基板と駆動回路を設けたプリント基板とは1つのボックス内に収容し、半田接続、プレスフィット端子を用いた接続、コネクタ接続等のいずれかで接続している。
前記制御回路側のプリント基板またはユニットは共用とし、前記駆動回路側のプリント基板またはユニットは接続する電装品の増減に伴い変えることが好ましい。
すなわち、制御回路はECUと通信線を介しているため、該制御回路を搭載するプリント基板あるいはユニット、該プリント基板またはユニットとECUとを接続する通信線からなるワイヤーハーネスおよびコネクタは、接続する電装品の増減があっても共用のものを用い、駆動回路側と接続するコネクタの接続端子を予め多数設けておくことが好ましい。
すなわち、制御回路はECUと通信線を介しているため、該制御回路を搭載するプリント基板あるいはユニット、該プリント基板またはユニットとECUとを接続する通信線からなるワイヤーハーネスおよびコネクタは、接続する電装品の増減があっても共用のものを用い、駆動回路側と接続するコネクタの接続端子を予め多数設けておくことが好ましい。
前記I/Oユニットは、制御回路、駆動回路、通信回路を設けたプリント基板あるいはユニットを設ければ良いだけで、マイコンは搭載しないため、I/Oユニットを容易かつ安価に作成できる。しかも、各電装品はI/Oユニットと接続すればよく、I/Oユニットを電装品の搭載位置に近接配置すると電線長さを短くでき、かつ、複数のI/OユニットをECUと通信線を介して接続するだけであるため、車両重量の低減に寄与できる。
かつ、前記I/Oユニットの制御回路の周辺回路(電圧レギュレータ、トランシーバ、発信回路等)を1つのICに集積することで、低コスト化と小型化を図ることができる。 さらに、前記I/Oユニットの駆動回路には、ACTやリレー等の駆動、状態検知用電子部品を実装することが好ましい。
さらにまた、駆動回路は、各電装品の入出力回路と接続すると共に電源回路と接続し、該電源回路を電源線と接続し、電装品に電源を供給している。
さらにまた、駆動回路は、各電装品の入出力回路と接続すると共に電源回路と接続し、該電源回路を電源線と接続し、電装品に電源を供給している。
前記第1の発明で用いるI/Oユニットは小型ユニットとすることを基本とし、接続する電装品の増減に応じて小型ユニットの個数を増減している。複数の小型のI/Oユニットは接続する電装品の配置位置の関係から電線長さが短くできるように考慮して、分散配置することが好ましい。
小型とするI/Oユニットは、具体的には、高さHが30〜35mm、長さLが50〜120mm、幅Wが40〜50mmとすることが好ましい。かつ、1つの小型ユニットと接続する電装品は30〜40個が好ましい。
小型とするI/Oユニットは、具体的には、高さHが30〜35mm、長さLが50〜120mm、幅Wが40〜50mmとすることが好ましい。かつ、1つの小型ユニットと接続する電装品は30〜40個が好ましい。
前記ECU(電子制御ユニット)は、車室側に搭載されるジャンクションボックスに取り付け、または該ジャンクションボックスと近接した位置に搭載して配線で接続することが好ましい。
具体的には、ジャンクションボックスの内部に収容し、または、ジャンクションボックスの外面に付設し、あるいは、インストルメントパネル内に搭載してジャンクションボックスと配線で接続している。
具体的には、ジャンクションボックスの内部に収容し、または、ジャンクションボックスの外面に付設し、あるいは、インストルメントパネル内に搭載してジャンクションボックスと配線で接続している。
前記共用I/Oユニットは車室内に配置する第一共用I/Oユニットとエンジンルーム内に配置する第二共用I/Oユニットとから構成することが好ましい。
共用I/Oユニットは1つでも良いが、共用I/Oユニットを1個とすると、各電装品とを接続する配線が長くなる。よって、前記のように車室側のインストルメントパネルやコンソールボックス内等に搭載する第一共用I/Oユニットと、ヘッドランプやサイドランプ等のフロントエンドに取り付ける共用の電装品と接続すると共にエンジンルーム内の多数の電装品と接続するためにエンジンルーム内に搭載する第二共用I/Oユニットとの2個のI/Oユニットを設けることが好ましい。
前記第一共用I/Oユニットと接続される電装品としてはエアバック等がある。
なお、1つの共用I/Oユニットと接続する電装品の個数に応じて、3個以上としてもよい。
共用I/Oユニットは1つでも良いが、共用I/Oユニットを1個とすると、各電装品とを接続する配線が長くなる。よって、前記のように車室側のインストルメントパネルやコンソールボックス内等に搭載する第一共用I/Oユニットと、ヘッドランプやサイドランプ等のフロントエンドに取り付ける共用の電装品と接続すると共にエンジンルーム内の多数の電装品と接続するためにエンジンルーム内に搭載する第二共用I/Oユニットとの2個のI/Oユニットを設けることが好ましい。
前記第一共用I/Oユニットと接続される電装品としてはエアバック等がある。
なお、1つの共用I/Oユニットと接続する電装品の個数に応じて、3個以上としてもよい。
前記非共用I/Oユニットは、自動車のグレードの相違、自動車の大きさの相違、またはユーザの選択により自動車に搭載される前記共用電装品以外の電装品に接続し、該接続する電装品と近接した位置に分散配置することが好ましい。
共用電装品のみが装備されるスタンダード車(または小型車)には搭載されないが、中・高級グレード車(中・大型車)に搭載される電装品、あるいはユーザの選択で搭載される電装品(以下、グレード対応およびサイズ対応に応じて搭載する電装品を含めて、オプション電装品と称す)と接続する前記非共用I/Oユニットは、前記共用I/Oユニットと同様に、車両に実際に搭載される電装品に対応する制御回路と駆動回路とを備えたものとし、かつ、接続する電装品に近接した位置に搭載するようにしている。
共用電装品のみが装備されるスタンダード車(または小型車)には搭載されないが、中・高級グレード車(中・大型車)に搭載される電装品、あるいはユーザの選択で搭載される電装品(以下、グレード対応およびサイズ対応に応じて搭載する電装品を含めて、オプション電装品と称す)と接続する前記非共用I/Oユニットは、前記共用I/Oユニットと同様に、車両に実際に搭載される電装品に対応する制御回路と駆動回路とを備えたものとし、かつ、接続する電装品に近接した位置に搭載するようにしている。
具体的には、フロントあるいは/およびエンジンルール内に搭載するオプション電装品と接続する非共用I/Oユニットはエンジンルール内に搭載し、
車室内に搭載するオプション電装品と接続する非共用I/Oユニットはインストルメントパネルあるいは/およびセンターコンソールを含む車室内に搭載している。
前記フロントやエンジンルームに搭載するオプション電装品としてはフォグランプ、VDC(車横滑り防止制御装置)等がある。
前記車室側に搭載するオプション電装品としてはオートエアコンユニット、ナビゲーション等がある。
車室内に搭載するオプション電装品と接続する非共用I/Oユニットはインストルメントパネルあるいは/およびセンターコンソールを含む車室内に搭載している。
前記フロントやエンジンルームに搭載するオプション電装品としてはフォグランプ、VDC(車横滑り防止制御装置)等がある。
前記車室側に搭載するオプション電装品としてはオートエアコンユニット、ナビゲーション等がある。
前記共用I/Oユニットと前記ECU、あるいは共用I/Oユニットおよび非共用I/Oユニットと前記ECUとは、ディジーチェーン方式、バス方式、リング方式またはスター方式で接続している。
また、第2の発明として、
低グレード車に搭載される電装品のみを制御する低グレード用ECUと、
前記低グレード車に搭載される電装品を除く中グレード車に搭載される電装品のみを制御する中グレード用ECUと、
前記低グレード車および中グレード車に搭載される電装品を除く高グレード車に搭載される電装品のみを制御する高グレード用ECUを備え、
低グレード車は前記低グレード用ECUのみ、中グレード車は前記低グレード用ECUと中グレード用ECU、高グレード車は前記低グレード用ECU、中グレード用ECUおよび高グレード用ECUを搭載し、車両グレードに対応してECUの搭載個数を変えていることを特徴とする車両用電子制御システムを提供している。
低グレード車に搭載される電装品のみを制御する低グレード用ECUと、
前記低グレード車に搭載される電装品を除く中グレード車に搭載される電装品のみを制御する中グレード用ECUと、
前記低グレード車および中グレード車に搭載される電装品を除く高グレード車に搭載される電装品のみを制御する高グレード用ECUを備え、
低グレード車は前記低グレード用ECUのみ、中グレード車は前記低グレード用ECUと中グレード用ECU、高グレード車は前記低グレード用ECU、中グレード用ECUおよび高グレード用ECUを搭載し、車両グレードに対応してECUの搭載個数を変えていることを特徴とする車両用電子制御システムを提供している。
前記低グレード用ECU、中グレード用ECUおよび高グレード用ECUは、それぞれ、通信線を介して接続する電装品のみを制御するソフトウエアとハードウエアとを備えている。
即ち、前記第1の発明では電装品の制御回路を有するマイコンを備えたECUと駆動回路を有する前記I/Oユニットとを分離しているが、この分離したECUとI/Oユニットを第2の発明では一体化したECUを設けている。
しかしながら、該ECUは実際に車両に搭載する電装品のみを対象とした制御回路、駆動回路および信号処理回路を備えたものとしている。
かつ、低グレード車に搭載される電装品は中、高グレード車にも搭載される共用電装品であるため、低グレード車に搭載される電装品用のECUは、中、高グレード車を含めた全車両に搭載するものとしている。
低グレード車に搭載されず、中、高グレード車に搭載されるオプション電装品のみを対象とした前記中グレード用ECU、高グレード用ECUは中、高グレード車両にのみ搭載している。
このように、制御対象とする電装品を重複させることなく、低、中、高グレード用ECUを設けているため、各ECUは大型化せず、該ECUへのハーネスの集中を抑制できる。かつ、車両グレードに応じて車両に実際に搭載される電装品の制御回路と駆動回路のみを備えたECUを搭載することができる。
即ち、前記第1の発明では電装品の制御回路を有するマイコンを備えたECUと駆動回路を有する前記I/Oユニットとを分離しているが、この分離したECUとI/Oユニットを第2の発明では一体化したECUを設けている。
しかしながら、該ECUは実際に車両に搭載する電装品のみを対象とした制御回路、駆動回路および信号処理回路を備えたものとしている。
かつ、低グレード車に搭載される電装品は中、高グレード車にも搭載される共用電装品であるため、低グレード車に搭載される電装品用のECUは、中、高グレード車を含めた全車両に搭載するものとしている。
低グレード車に搭載されず、中、高グレード車に搭載されるオプション電装品のみを対象とした前記中グレード用ECU、高グレード用ECUは中、高グレード車両にのみ搭載している。
このように、制御対象とする電装品を重複させることなく、低、中、高グレード用ECUを設けているため、各ECUは大型化せず、該ECUへのハーネスの集中を抑制できる。かつ、車両グレードに応じて車両に実際に搭載される電装品の制御回路と駆動回路のみを備えたECUを搭載することができる。
前記のように、第1の発明では、ECUには全車両グレードに搭載可能な全電装品の制御ソフトを備えたマイコンを設けているが、該ECUには前記マイコンに接続されるワイヤハーネス接続用の制御回路および駆動回路を設けておらず、言わば、制御用の頭脳だけを設けているため、全電装品の制御用ソフトとして設けても大型化しない利点がある。かつ、全車両グレードに共用の1つのECUを搭載すればよくなり、大幅な低コスト化を図ることができる。
一方、前記ECUのマイコンに接続されるワイヤハーネス接続用の制御回路および駆動回路は、該ECU内には設けず、車両に実際に搭載される電装品と対応する駆動回路及び制御回路のみを設けた小型のI/Oユニットを別に設け、該I/Oユニットを接続する電装品に近接した位置に分散配置すると共に、該I/Oユニットを前記ECUに通信線を介して接続している。これにより、車両に搭載されない電装品用の制御回路や駆動回路を設ける無駄を無くして、低コスト化、省スペース化、配線長さの短縮等を図ることができる。
一方、前記ECUのマイコンに接続されるワイヤハーネス接続用の制御回路および駆動回路は、該ECU内には設けず、車両に実際に搭載される電装品と対応する駆動回路及び制御回路のみを設けた小型のI/Oユニットを別に設け、該I/Oユニットを接続する電装品に近接した位置に分散配置すると共に、該I/Oユニットを前記ECUに通信線を介して接続している。これにより、車両に搭載されない電装品用の制御回路や駆動回路を設ける無駄を無くして、低コスト化、省スペース化、配線長さの短縮等を図ることができる。
また、第2の発明では、第1の発明で分離したマイコンとI/Oユニットを一体化したECU(電子制御ユニット)を用いるが、該ECUは車両に搭載される電装品のみを対象とし、搭載されるECUの大型化およびECUの品番数の増加を抑制している。即ち、低グレード車両で搭載するECUを基本搭載個数とし、グレードが高くなるに従って増加される電装品を対象とするECUを増設していくだけであるため、搭載されていない電装品の制御回路を備えたECUが搭載されることはない。よって、各ECUの大型化を抑制できると共に、該ECUへのハーネスの集中も抑制することができる。
以下、本発明の実施形態を図面を参照して説明する。
図1乃至図8に第1実施形態を示す。
図1乃至図8に第1実施形態を示す。
図1は小型車で且つ電装品の装備グレードはスタンダード車であり、全車両グレードに必ず搭載する共用電装品Aのみを自動車に搭載している場合を示す。
図2は中型車で且つ電装品の装備は中級グレード車であり、前記共用電装品Aを搭載すると共に、中級程度の電装品Bを自動車に搭載している場合を示す。
図3は大型車で且つ電装品の装備は高級グレード車であり、共用電装品A、中級電装品Bおよび高級電装品Cからなる搭載可能な全電装品を自動車に搭載している場合を示す。
図2は中型車で且つ電装品の装備は中級グレード車であり、前記共用電装品Aを搭載すると共に、中級程度の電装品Bを自動車に搭載している場合を示す。
図3は大型車で且つ電装品の装備は高級グレード車であり、共用電装品A、中級電装品Bおよび高級電装品Cからなる搭載可能な全電装品を自動車に搭載している場合を示す。
まず、図1に示す共用電装品Aのみを搭載する低グレード車(スタンダード車)の電子制御システムを、図2、図3の中・高グレード車においても装備しているため、図1を参照して説明する。
自動車1中において、エンジンルーム2とダッシュパネル3で仕切られた車室4側に電子制御ユニット(以下、ECUと称す)5を搭載している。該ECU5は運転席の前方下方に搭載され、当該位置に配置されるジャンクションボックス(図示せず)の内部に収容しても良いし、ジャンクションボックスのケース外面に付設しても良い。あるいはインストルメントパネル内に配置してジャンクションボックスと配線を介して接続してもよい。 本実施形態では、ECU5はジャンクションボックスのケース外面に付設している。自動車1に搭載するECUは前記ECU5の1台のみとしている。
前記車室4側のインストルメントパネル(図示せず)の助手席側には第一共用I/Oユニット10を搭載し、エンジンルーム2側に第二共用I/Oユニット11を搭載している。
車室側の前記第一共用I/Oユニット10は前記ECU5と通信線6を介して接続し、第一共用I/Oユニット10と第二共用I/Oユニット11とは通信線7を介して接続し、第二共用I/Oユニット11は通信線7、6を介してECU5と接続している。
即ち、第二共用I/Oユニット11、第一共用I/Oユニット10はディジーチェーン方式でECU5と接続している。
車室側の前記第一共用I/Oユニット10は前記ECU5と通信線6を介して接続し、第一共用I/Oユニット10と第二共用I/Oユニット11とは通信線7を介して接続し、第二共用I/Oユニット11は通信線7、6を介してECU5と接続している。
即ち、第二共用I/Oユニット11、第一共用I/Oユニット10はディジーチェーン方式でECU5と接続している。
前記ECU5は図4に示すように、ボックス14内にプリント基板15を収容し、該プリント基板15に設けた導体16にマイコン18を実装している。該マイコン18は全車両グレードに搭載可能な全電装品、即ち、図3に示す高級グレード車に搭載する全電装品A、B、Cの制御用ソフトウェアを備えたものとし、言わば、制御用の頭脳となるソフトは1個としている。よって、例えば、車両に搭載可能で且つECUで制御される電装品が100個であると、該100個の電装品の制御ソフトをマイコン18内に収容している。 ECU5には、マイコン18と各電装品とを接続するワイヤハーネス用の制御回路、駆動回路および通信回路は設けていない。このように、ワイヤードロジックで構成する回路は設けていないため、ECU5の構成を簡単にできると共に小型化を図ることができる。該ECUのマイコン18と接続した回路は多重通信線を介して前記第一共用I/Oユニット10と接続している。
前記第一共用I/Oユニット10は、図5に拡大して示すように、ECU5と通信線6を介して接続する制御回路C1を備えたプリント基板20Aと、駆動回路C2を備えたプリント基板21Aをボックス22A内に収容している。前記プリント基板20Aの制御回路C1と導通させた通信回路の入出力部(詳細に図示せず)は通信線6を介してECU5と接続すると共に通信線7を介して第二共用I/Oユニット11と接続している。
前記プリント基板20Aの制御回路C1とプリント基板21Aの駆動回路C2との接続は、プリント基板20Aと21Aとを上下に接続し、接続ピン23の両端を制御回路C1と駆動回路C2に半田付けして接続している。なお、接続ピン23を半田付けする方法に変えてプレスフィット端子を用いてもよいし、ジャンパー線を用いてもよい。
また、制御回路および通信回路を備えたユニットと、駆動回路および通信回路を備えたユニットとを設け、これらユニット同時をコネクタ接続してもよい。
前記プリント基板20Aの制御回路C1とプリント基板21Aの駆動回路C2との接続は、プリント基板20Aと21Aとを上下に接続し、接続ピン23の両端を制御回路C1と駆動回路C2に半田付けして接続している。なお、接続ピン23を半田付けする方法に変えてプレスフィット端子を用いてもよいし、ジャンパー線を用いてもよい。
また、制御回路および通信回路を備えたユニットと、駆動回路および通信回路を備えたユニットとを設け、これらユニット同時をコネクタ接続してもよい。
前記駆動回路C2を備えたプリント基板21Aの入出力部は車室内に搭載する共用電装品A−1と通信線24Aを介して接続している。また、駆動回路C2には電源線と接続した電源回路を設け、該電源回路を共用電装品A−1と電源線25Aを介して接続している。
前記電装品A−1としてはエアバック、ルームランプ等が挙げられ、接続する電装品A−1の総個数は30個程度である。
前記電装品A−1としてはエアバック、ルームランプ等が挙げられ、接続する電装品A−1の総個数は30個程度である。
前記第二共用I/Oユニット11は、前記第一共用I/Oユニット10と同様な構成で、通信線7、第一共用I/Oユニット10、通信線6を介してECU5と接続する制御回路を備えたプリント基板20Bと、駆動回路を備えたプリント基板21Bをボックス22B内に収容している。
前記プリント基板21Bはエンジンルーム内およびフロントエンドに搭載する共用電装品A−2と通信線24B、電源線25Bを介して接続している。
電装品A−2としてはヘッドライト、サイドライト、ワイパ等が挙げられ、接続する電装品A−2の総個数は40個程度である。
前記プリント基板21Bはエンジンルーム内およびフロントエンドに搭載する共用電装品A−2と通信線24B、電源線25Bを介して接続している。
電装品A−2としてはヘッドライト、サイドライト、ワイパ等が挙げられ、接続する電装品A−2の総個数は40個程度である。
前記のように、第一、第二共用I/Oユニット10、11は、いずれも制御回路C1を設けたプリント基板20A、20Bと駆動回路C2を設けたプリント基板21A、21Bをボックス22A、22Bに収容している。
前記駆動回路C2を備えたプリント基板21A、21BにはACT、リレー等の駆動および状態検知用の電子部品を実装している。
また、前記制御回路C1を備えたプリント基板20A、20Bには電圧レギュレータ、トランシーバ、発信回路等を1つに集約したICを実装している。
前記駆動回路C2を備えたプリント基板21A、21BにはACT、リレー等の駆動および状態検知用の電子部品を実装している。
また、前記制御回路C1を備えたプリント基板20A、20Bには電圧レギュレータ、トランシーバ、発信回路等を1つに集約したICを実装している。
図1に示す小型車で電装品の装備がスタンダードな自動車では、I/Oユニットを前記第一、第二共用I/Oユニット10、11の2つだけを搭載している。
図2に示す中型車で電装品の装備が中級グレードである自動車1では、前記第一、第二共用I/Oユニット10、11を装備すると共に、さらに、エンジンルーム2の右側に第一非共用I/Oユニット30を搭載している。
該第一非共用I/Oユニット30は、通信線31を介してエンジンルーム2内の左側に搭載している第二共用I/Oユニット11と接続し、ディジーチェーン方式でECU5と接続している。該第一非共用I/Oユニット30はエンジンルーム2に搭載した車横滑り防止装置等からなるオプションの電装品Bと接続している。
該第一非共用I/Oユニット30は、通信線31を介してエンジンルーム2内の左側に搭載している第二共用I/Oユニット11と接続し、ディジーチェーン方式でECU5と接続している。該第一非共用I/Oユニット30はエンジンルーム2に搭載した車横滑り防止装置等からなるオプションの電装品Bと接続している。
該第一非共用I/Oユニット30の構成は前記共用第一、第二I/Oユニット10、11と略同様であるが、図6に示すように、制御回路C1を設けるプリント基板32には多数の接続端子33を設け、接続する電装品Bに変更があってもプリント基板32は変更不要な共用品としている。一方、駆動回路C2を設けるプリント基板35は実際に接続する電装品Bと対応した駆動回路のみを設け、接続する電装品Bが変更されると、プリント基板35を取り替えるようにしている。
該駆動回路C2を設けたプリント基板35を電装品Bと通信線36、電源線37を介して接続している。
前記第一非共用I/Oユニット30と接続する電装品Bの個数は本実施形態では、図7(A)に示すように27個としている。なお、27個以上に増加しても、増加する電装品Bに対応する駆動回路C2を設けたプリント基板35を変更するだけで、制御回路C1を設けたプリント基板32は共用で用いられるようにしている。
該駆動回路C2を設けたプリント基板35を電装品Bと通信線36、電源線37を介して接続している。
前記第一非共用I/Oユニット30と接続する電装品Bの個数は本実施形態では、図7(A)に示すように27個としている。なお、27個以上に増加しても、増加する電装品Bに対応する駆動回路C2を設けたプリント基板35を変更するだけで、制御回路C1を設けたプリント基板32は共用で用いられるようにしている。
図3に示す大型車で電装品の装備が高級グレードである自動車1では、第一、第二共用I/Oユニット10、11、第一非共用I/Oユニットを搭載すると共に、さらに車室側に第二非共用I/Oユニット40を搭載している。
該第二非共用I/Oユニット40は、前記ECU5と第一共用I/Oユニット10の間に配置し、通信線41を介してECU5に接続し、通信線6を介して第一共用I/Oユニット10と接続し、ディジーチェーン方式でECU5、第一、第二共用I/Oユニット10、11、さらに第一非共用I/Oユニット30と接続している。
該第二非共用I/Oユニット40は、前記ECU5と第一共用I/Oユニット10の間に配置し、通信線41を介してECU5に接続し、通信線6を介して第一共用I/Oユニット10と接続し、ディジーチェーン方式でECU5、第一、第二共用I/Oユニット10、11、さらに第一非共用I/Oユニット30と接続している。
該第二非共用I/Oユニット40の構成は前記第一非共用I/Oユニット30と同様であり、制御回路C1を設けたプリント基板42、駆動回路C2を設けたプリント基板43をケース44内に収容している。前記駆動回路C2を備えたプリント基板43の通信回路および電源回路を通信線46および電源線47を介して電装品Cに接続している。
前記第二非共用I/Oユニット40と接続する電装品Cが車室4に搭載したオートエアコン等である。該第二非共用I/Oユニット40と接続する電装品Cは本実施形態で図7(B)に示すように、45個としているが、第一非共用I/Oユニット30と同様に電装品Cの増減に応じて駆動回路C2を設けたプリント基板43を取り替え、制御回路C1を設けたプリント基板42は共用としている。
ECUで制御する全電装品を搭載する場合、図3に示す2つの共用I/Oユニット10、11、2つの非共用I/Oユニット30、40の他に、リヤ側等に搭載する非共用I/Oユニットを増加してもよい。即ち、共用I/Oユニット、非共用I/Oユニットの個数は限定されず、接続する電装品と近接した位置に分散して設けることが好ましいが、1つのI/Oユニットと接続する電装品の個数は30個以上にまとめることが好ましい。
前記構成からなる本発明の電子制御システムでは、制御用ソフトを設けたマイコンは1個とし、該マイコンに電子制御される全電装品の制御ソフトを設けているため、該マイコンを備えたECUを全車両グレードに搭載しておけば、ECUを車両グレードに応じて変更する必要はない。かつ、車両に実際に搭載する電装品のみを駆動制御するI/Oユニットを設け、搭載していない電装品用の制御回路および駆動回路を設けていないため、無駄がなくコスト低減を図ることができる。
また、I/Oユニットを接続する電装品に近接するように分散配置しているため、電線長さを短くでき、自動車重量の軽減に寄与できる。
また、I/Oユニットを接続する電装品に近接するように分散配置しているため、電線長さを短くでき、自動車重量の軽減に寄与できる。
前記実施形態は複数の共用I/Oユニットおよび非共用I/OユニットとECU5とを接続する通信線はディジーチェーン方式で接続しているが、図8(A)に示すバス方式、(B)に示すリング方式でも良い。また、図8(C)に示すように、各I/OユニットをECU5と直接に接続するスター方式でもよい。
図9(A)(B)(C)に第2実施形態を示す。
第2実施形態では、第1実施形態で分離していた制御用ソフトウエアを集約したマイコンを備えたECUとハードウエアを備えたI/Oユニットを一体化した電子制御ユニット(ECU)50を用いている。該本発明で用いるECU50は自動車に実際に搭載される電装品のみを対象としており、搭載されていない電装品を制御するソフトウエアおよびハードウエアを備えておらず、かつ、低グレードから高グレードになるに従いECUの搭載個数を増加している。
第2実施形態では、第1実施形態で分離していた制御用ソフトウエアを集約したマイコンを備えたECUとハードウエアを備えたI/Oユニットを一体化した電子制御ユニット(ECU)50を用いている。該本発明で用いるECU50は自動車に実際に搭載される電装品のみを対象としており、搭載されていない電装品を制御するソフトウエアおよびハードウエアを備えておらず、かつ、低グレードから高グレードになるに従いECUの搭載個数を増加している。
即ち、図9(A)に示す低グレード車では、車室内に搭載する複数の電装品A−1のみを制御する低グレード用第1ECU50Aと、エンジンルームに搭載する複数の電装品A−2のみを制御する低グレード用第2ECU50Bとからなる2個のECUを搭載している。
図9(B)に示す中グレード車では、低グレード車で搭載した2個の低グレード用第1ECU50Aと低グレード用第2ECU50Bに加え、車室内に搭載する電装品Cのみを制御する中グレード用ECU50Cの3個のECUを搭載している。
図9(C)に示す高グレード車では、低グレード車で搭載した2個の低グレード用第1ECU50Aと低グレード用第2ECU50B、中グレード車で搭載した中グレード用ECU50Cに加えて、エンジンルーム内に搭載する電装品Bのみを制御する高グレード用ECU50Dの4個のECUを搭載している。
各ECU50は、いずれも通信線24を介してそれぞれ接続した各電装品A−1、A−2、CまたはBを個別に駆動制御する駆動制御回路を備えたプリント基板55と、該プリント基板55に接続した電装品の制御用ソフトウエアを集約したマイコン(図示せず)および該マイコンに接続した制御回路を備えたプリント基板56をケース内部に収容している。前記プリント基板56には通信および信号処理回路を備え、自動車内に搭載する複数のECU50は通信線60を介して接続している。
前記各ECU50は通信線24を介して接続する電装品のみを対象とするソフトウエアおよびハードウエアを備えたものとしている。
前記各ECU50は通信線24を介して接続する電装品のみを対象とするソフトウエアおよびハードウエアを備えたものとしている。
図9(A)に示す低グレード車で搭載する電装品は、図9(B)(C)に示す中・高グレード車にも搭載される電装品であるため、図9(A)(B)(C)のいずれのグレードの自動車にも低グレード用第1ECU50Aと第2ECU50Bを搭載している。中、高グレード車になると、低グレード車で搭載されない電装品C、Bが搭載されるため、該電装品Cの制御用である中グレード用ECU50C、電装品Bの制御用である高グレード用ECU50Dを搭載し、グレードが高くなるに従って搭載するECUを増やしている。
この第2実施形態の構成とすると、グレード毎に搭載する電装品に応じたECUを最初から作成しているのではなく、下位のグレード車に搭載されるECUを上位のグレード車に搭載している。かつ、下位のグレード車に搭載されていなかった電装品を対象とするECUを追加して搭載している。このように、下位のグレード車に搭載されるECUを共用で用いることにより、トータルでECUの品番の増加を抑制でき、ECUに関するコストの増大を押さえることができる。かつ、各ECUの大型化を抑制できると共に接続するハーネスの集中も抑制することができる。
1 自動車
2 エンジンルーム
4 車室
5、50 ECU
10 第一共用I/Oユニット
11 第二共用I/Oユニット
18 マイコン
30、40 非共用I/Oユニット
C1 制御回路
C2 駆動回路
2 エンジンルーム
4 車室
5、50 ECU
10 第一共用I/Oユニット
11 第二共用I/Oユニット
18 マイコン
30、40 非共用I/Oユニット
C1 制御回路
C2 駆動回路
Claims (6)
- 全車両グレードで搭載可能とされた電子制御される全電装品の制御用ソフトウェアを備えたマイコンを具備する1つの電子制御ユニット(ECU)と、
車両に実装する電装品を駆動制御するための制御回路、駆動回路および通信機能からなるハードウェアを備え、前記制御回路を前記ECUのマイコンに通信線を介して接続すると共に前記駆動回路を各電装品に通信線および電源線を介して接続するI/Oユニットとを備え、
前記I/Oユニットとして全車両グレードに共用で搭載する電装品用の共用I/Oユニットのみを備え、あるいは該共用I/Oユニットと共用電装品以外の電装品と接続される別体の非共用I/Oユニットとを備えていることを特徴とする車両用電子制御システム。 - 前記電子制御ユニットは、車室側に搭載されるジャンクションボックスに取り付け、または該ジャンクションボックスと近接した位置に搭載して配線で接続し、
前記共用I/Oユニットは車室内に配置する第一共用I/Oユニットとエンジンルーム内に配置する第二共用I/Oユニットとからなる請求項1に記載の車両用電子制御システム。 - 前記非共用I/Oユニットは、車両のグレードの相違、車両の大きさの相違、またはユーザの選択により車両に搭載される前記共用電装品以外の電装品に接続し、該接続する電装品と近接した位置に分散配置する請求項1または請求項2に記載の車両用電子制御システム。
- 前記共用I/Oユニットと前記ECU、あるいは共用I/Oユニットおよび非共用I/Oユニットと前記ECUとは、ディジーチェーン方式、バス方式、リング方式またはスター方式で接続している請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の車両用電子制御システム。
- 低グレード車に搭載される電装品のみを制御する低グレード用ECUと、
前記低グレード車に搭載される電装品を除く中グレード車に搭載される電装品のみを制御する中グレード用ECUと、
前記低グレード車および中グレード車に搭載される電装品を除く高グレード車に搭載される電装品のみを制御する高グレード用ECUを備え、
低グレード車は前記低グレード用ECUのみ、中グレード車は前記低グレード用ECUと中グレード用ECU、高グレード車は前記低グレード用ECU、中グレード用ECUおよび高グレード用ECUを搭載し、車両グレードに対応してECUの搭載個数を変えていることを特徴とする車両用電子制御システム - 前記低グレード用ECU、中グレード用ECUおよび高グレード用ECUは、それぞれ、通信線を介して接続する電装品のみを制御するソフトウエアとハードウエアとを備えている請求項5に記載の車両用電子制御システム。
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