JP2011251701A - 中栓 - Google Patents

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Abstract

【課題】オーバーキャップなしでも流通させることができ、しかも簡易な操作で開封することができる中栓を提供する。
【解決手段】
中栓1は、破断線11を介して引きちぎり可能に一体に設けられた閉塞蓋10を有し、容器Cの口部C1に固定保持される本体部2と、本体部2および容器Cの口部C1側壁を取り囲む周壁3と、閉塞蓋10と周壁3とを一体に連結し、周壁3および本体部2間の相対回転によって閉塞蓋10を本体部2から引きちぎり本体部2に注出孔12を形成する連結片4とを備えてなる。
【選択図】図1

Description

この発明は、容器の口部に装着され容器内の内容物を注出する中栓に関し、特には、詰め替え容器に適した中栓に関する。
化粧液や薬液等の内容物を収容する容器には、その口部に内容物の適量注出を可能とする中栓を装着するのが一般的であり、さらにこのような中栓としては、使用を開始するまでの間内容物のバージン性を保証するために、その上端面に注出孔を閉塞するシート状のバージンシールを貼付したものが用いられている(例えば、特許文献1参照。)。
実開平1−61046号公報
ところが、従来の中栓では、バージンシールが外部に露出していると流通過程等で容易に剥離するおそれがあったことから、流通過程においては中栓を覆うオーバーキャップを容器の口部に装着しておく必要があった。特に、近年では、中栓を装着した容器を詰め替え容器として別の容器に内容物を移し替えて当該別の容器を再利用する使用形態が増えてきており、このような使用形態では、オーバーキャップは、詰め替え後に余った内容物を保管するのにも使用されるが、詰め替え容器が空になった場合には次の詰め替え容器のオーバーキャップとしても使い回しが可能である。それにもかかわらず、流通過程でのバージンシールの剥離を防止するために詰め替え容器毎にオーバーキャップを付属させるのは無駄であり、省資源化や環境保護の見地からも好ましくはなかった。
それゆえ、この発明は、オーバーキャップなしでも流通させることができ、しかも簡易な操作で開封することができる中栓を提供することを目的とするものである。
この発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、この発明の中栓は、破断線を介して引きちぎり可能に一体に設けられた閉塞蓋を有し、容器の口部に固定保持される本体部と、上記本体部および上記容器の口部側壁を取り囲む周壁と、上記閉塞蓋と上記周壁とを一体に連結し、上記周壁および上記本体部間の相対回転によって閉塞蓋を本体部から引きちぎり本体部に注出孔を形成する連結片とを備えることを特徴とするものである。
かかる中栓にあっては、まず、中栓の周壁を指等で把持して中心軸線周りに左右の何れかに回転させるとこれに伴い連結片ひいては閉塞蓋が頂壁に対して相対回転し、閉塞蓋を引きちぎって注出孔を開口させることができる。これにより、当該注出孔を通じて内容物を注出することができる。また、閉塞蓋は本体部と一体に成形され、しかも周壁は、本体部および容器の口部を囲うように設けられていることから例えば流通過程において外部から衝撃が加わった場合でも閉塞蓋が簡単に外れてしまうことがない。
したがって、この発明の中栓によれば、オーバーキャップなしでも流通させることができ、しかも簡易な操作で開封することが可能となる。
なお、この発明の中栓にあっては、連結片は、少なくとも二箇所にて周壁に連結されていることが好ましい。
また、この発明の中栓にあっては、周壁は、容器の口部に形成されたねじ山に摺接する内壁面を有することが好ましい。
この発明の中栓によれば、オーバーキャップなしでも流通させることができ、しかも簡易な操作で開封可能である。
この発明に従う第一実施形態の中栓を容器の口部に装着した状態で示しており、(a)は平面図、(b)は(a)中のA−A線に沿う断面図である。 図1の中栓において、閉塞蓋の引きちぎり方法を説明する図であり、(a)は周壁を回転させる前の状態を(b)は周壁を回転させて閉塞蓋を引きちぎった後の状態をそれぞれ示す断面図である。 閉塞蓋を引きちぎった後にオーバーキャップを容器の口部に装着した状態を示した断面図である。 この発明に従う第二実施形態の中栓を容器の口部に装着した状態で示しており、(a)は平面図、(b)は(a)中のB−B線に沿う断面図であり、(c)は(a)中のC−C線に沿う断面図である。 図4の中栓において、連結片を倒し込んで破断溝を部分的に破断した状態を示す、図4(c)と同様の断面における断面図である。
以下、図面に示す実施の形態を参照して、この発明を詳細に説明する。なお、図中、符号1は、中栓を示し、符号Cは、化粧液や薬液等の内容物を収納するボトルタイプの詰め替え容器(以後、単に「容器」ともいう。)を示し、符号C1は、容器の口部を示している。
図1(a)、(b)に示すように、中栓1は、合成樹脂からなり、容器Cの口部C1に直接装着される本体部2と、本体部2および容器Cの口部C1側壁を全周にわたって取り囲む周壁3と、周壁3および本体部2の後述する閉塞蓋10相互間を連結する連結片4とを備えており、本体部2、周壁3および連結片4は一体成形されている。連結片4は、周壁3の上端と面一またはこれよりも下方の位置にて周壁3に連結することが好ましい。なお、図中、符号3aは、中栓1を成形する際に必要な孔を示す。
本体部2は、容器Cの口部C1の上端面C2に当接、支持される頂壁6と、頂壁6から口部C1を挟み込むように垂下する外筒7および内筒8とを有している。中栓1を容器Cの口部C1に組み付けた状態では、内筒8は容器Cの口部C1内に嵌入され、外筒7は口部C1外面にアンダーカット係合する。具体的には、外筒7の内壁面には、口部C1の上端部に形成された環状リブC3とアンダーカット係合する突起7aが設けられており、口部C1の環状リブC3と外筒7の突起7aとを係合させることで本体部2を容器Cの口部C1に引き抜け不能かつ回動不能に固着することができる。なお、ここではアンダーカット係合により本体部2を容器Cの口部C1に固着する例を示したがこれに限定されない。
また、本体部2の頂壁6からは、内筒8よりも半径方向内側の位置にて上方に向けて注出筒9が立設されている。注出筒9の先端は注出筒9に一体成形された閉塞蓋10によって閉塞されている。注出筒9と閉塞蓋10との境界には破断可能な例えばV字溝状の破断溝(破断線)11が形成されており、かかる破断溝11を起点に閉塞蓋10を引きちぎることにより注出筒9の先端が開放され注出孔12(図2(b)参照)が形成されるようになっている。
周壁3は円筒状をなし、この実施形態ではその下端にて口部C1の基部C4に当接しそこから頂壁6を超える位置まで上方に延びる。また周壁3は、容器Cの口部C1の側壁に形成されたねじ山C5の径と略一致する径を有し、すなわち周壁3は、口部C1のねじ山C5と摺接する内壁面を有する。
連結片4は、この実施形態では棒状をなし、周壁3に周上の一箇所にて連結されており、すなわちその一端が閉塞蓋10の上面に連結されるとともに他端が周壁3の内面に連結されてなる。
次に、この実施形態の中栓の作用について説明する。図1では、詰め替え容器Cは、口部C1に装着された中栓1によって密閉された状態にある。
詰め替え容器Cを開封するにあたっては、図2(a)に示すように、まず、中栓1の周壁3を指等で把持して中心軸線S周りに左右の何れかに回転させる。なお、図では左方向に約90度回転させる例を示すがこれに限定されない。これにより、周壁3の回転に伴って連結片4ひいては閉塞蓋10が頂壁6に対して相対回転し、図2(b)に示すように、閉塞蓋10を引きちぎって注出孔12を開口させることができる。図示は省略するが、本体部2の外筒7および容器Cの口部C1の外面に互いに係止し合う凹凸等からなる共回り防止機構を設けておけば、連結片4および本体部2間の共回りを防止して閉塞蓋10の引きちぎりをより確実に行うことができる。内容物の注出は、注出孔12を通じて行うことができ、例えば、詰め替え容器C内の内容物を他の容器に移し替えて使用することができる。勿論、他の容器に移し替えずに容器C内から内容物を直接注出して使用するようにしてもよい。
なお、詰め替えを終え内容物が容器C内に残った場合には、図3に示すようにオーバーキャップLを締め込むことで容器C内を密閉することができる。オーバーキャップLは容器Cの口部C1に装着して中栓1の注出孔12を密閉するものであり、ここではオーバーキャップLは、外装体L1とこの外装体L1の内側に嵌め込まれる内装体L2との二重構造をなし、内装体L2に形成された凹部L3の内周壁には、容器Cの口部C1のねじ山C5と螺合するねじ山L4が形成されている。またこの凹部L3の天井には、略皿状のシール部材L5が弾性リングL6に押されるかたちで嵌入されており、これによって、オーバーキャップLを容器Cの口部C1に締め込んだときにシール部材L5が中栓1の注出孔12を密閉するようにしている。一方で、他の容器への詰め替えにより容器Cが空になった場合には、当該オーバーキャップLを内容物が充填されている新たな詰め替え容器Cに対して使い回すことができる。
このように、かかる中栓1によれば、閉塞蓋10は本体部2と一体成形され、しかも周壁3は、本体部2および容器Cの口部C1を囲うように設けられていることから例えば流通過程において外部から衝撃が加わった場合でも閉塞蓋10が簡単に外れてしまうことがなく、したがって、オーバーキャップLなしでも流通させることができ、しかも簡易な操作で開封することが可能となる。
また、この実施形態の中栓1によれば、周壁3はその内壁面にて口部C1のねじ山C5と摺接し、しかもその下端が口部C1の基部C4に当接しているので、周壁3を安定して回転させることができるとともに、外部からの衝撃に対しても閉塞蓋10をより外れ難いものとすることができる。
図4は、この発明の他の実施形態の中栓1を示している。この実施形態では、連結片4は平板状をなしその両端の二箇所にて周壁3に連結されるとともに下端にて本体部2の閉塞蓋10の上面に連結されている。また、周壁3には、互いに対向する位置で周方向に沿って延び、連結片4および周壁3上部を倒れ込ませて閉塞蓋10の引きちぎりを可能とするスリット13が設けられている。すなわち、スリット13はその上端が連結片の下端に略一致するとともにその下端が頂壁6上面に略一致し、また連結片4と周壁3との連結箇所相互間で周方向に延びるものである。
かかる中栓1によれば、先の実施形態の中栓1のように、周壁3を把持して左右何れかに回転させることにより閉塞蓋10を引きちぎることもできるが、図5に示すように、連結片4を直接摘んでスリット13が設けられている方向に交互に倒れ込ませることにより閉塞蓋10を引きちぎることもできる。また、連結片4と周壁3との連結箇所が二箇所であることから、さらに安定してかつ容易に閉塞蓋10の引きちぎることができるようになる。なお、連結片4と周壁3の連結箇所は二箇所に限らず、三箇所以上としてもよい。
かくして、この発明により、オーバーキャップなしでも流通させることができ、しかも簡易な操作で開封することができる中栓を提供することが可能となった。
1 中栓
2 本体部
3 周壁
4 連結片
6 頂壁
7 外筒
8 内筒
9 注出筒
10 閉塞蓋
11 破断溝(破断線)
12 注出孔
13 スリット

Claims (3)

  1. 破断線を介して引きちぎり可能に一体に設けられた閉塞蓋を有し、容器の口部に固定保持される本体部と、
    前記本体部および前記容器の口部側壁を取り囲む周壁と、
    前記閉塞蓋と前記周壁とを一体に連結し、前記周壁および前記本体部間の相対回転によって閉塞蓋を本体部から引きちぎり本体部に注出孔を形成する連結片とを備えることを特徴とする中栓。
  2. 前記連結片は、少なくとも二箇所にて前記周壁に連結されている、請求項1に記載の中栓。
  3. 前記周壁は、容器の口部に形成されたねじ山に摺接する内壁面を有する、請求項1または2に記載の中栓。
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