JP2011189707A - 記録装置及び吐出条件の決定方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】記録ヘッドからインクが吐出する最小駆動条件をノズル毎に設けた温度検知素子の温度情報により容易に算出することができ、記録ヘッドの使用期間に渡り安定したインクを吐出を可能とする駆動条件を検出する方法を提供することである。
【解決手段】電気熱変換体から生じる熱エネルギーによりノズルからインク吐出させる記録ヘッドに、ノズル内の温度変化を測定するための温度検知素子とその温度検知素子に接続して情報を検出する検出回路とを備える。そして、電気熱変換体にエネルギーを印加した際のヒータの最高到達温度を測定し、その情報をもとにインクが吐出する最小駆動条件を求め、駆動パルスを設定する。
【選択図】 図9
【解決手段】電気熱変換体から生じる熱エネルギーによりノズルからインク吐出させる記録ヘッドに、ノズル内の温度変化を測定するための温度検知素子とその温度検知素子に接続して情報を検出する検出回路とを備える。そして、電気熱変換体にエネルギーを印加した際のヒータの最高到達温度を測定し、その情報をもとにインクが吐出する最小駆動条件を求め、駆動パルスを設定する。
【選択図】 図9
Description
本発明は記録装置及び吐出条件の決定方法に関し、特に、電気熱変換体により発生する熱エネルギーによりインクを吐出口から吐出させる記録ヘッドを用いた記録装置及びその記録装置に適用される吐出条件の決定方法に関する。
インクジェット記録装置(以下、記録装置)は、いわゆるノンインパクト記録方式のインクジェット記録ヘッド(以下、記録ヘッド)を用いている。従って、その記録装置は、高速記録や、様々な記録媒体に対して記録の可能であるとともに、記録時における騒音がほとんど生じないという特徴をもっている。このため、プリンタ、ワードプロセッサ、ファクシミリ、複写機等の記録部を担う装置として広く採用されている。
さて、記録ヘッドのヘッド基板に実装される電気熱変換体や電気配線の膜厚のばらつき等により、インクを吐出するために必要な最低限の投入エネルギーが記録ヘッドごとに異なる。そのため、記録装置から記録ヘッドに印加するエネルギーがインク吐出のために必要最低限の投入エネルギーによらずに一定であるとすると、印加エネルギーが低すぎてインクが正常に発泡しないことが有り得る。あるいはその逆に、印加エネルギーが高すぎて電気熱変換体に過剰な負荷がかかり、記録ヘッドの寿命が損なわれたりしてしまうおそれがある。
そこで従来より、記録ヘッドの製造工程で試験的にインクを吐出させて個々の記録ヘッドのインク吐出のための必要最低限の投入エネルギーを求め、その値によって記録ヘッドを複数種類にランク分けし、そのランクを記録ヘッドに記憶させていた。そして、記録装置側でそのランクを記録ヘッドから読み取って識別し、ランクに応じて記録ヘッドの駆動電圧や駆動パルス幅を変えていた。また、記録装置側でランクを識別するために、中継配線基板に専用の配線を設け、ランクに応じて配線の所定の部位を切断し、記録装置との電気的接続状態を変化させたりする手段を講じていた。あるいは、記録ヘッドに記憶素子を設け、これにランクに関するデータを入力しておき、記録装置側でそのデータを読み取るなどの手段を講じる場合もあった。
また、特許文献1には、記録ヘッドの記録素子にエネルギーが漸次増大する一連のパルスバーストを印加し、記録ヘッド温度変化を分析して最小吐出エネルギーを算出し。所望のエネルギーで動作させる方法を開示している。
しかしながら上記従来例では、記録ヘッドの駆動条件を記録装置側で識別可能とするために上述の手段を用いた場合、以下に示すような問題点があった。
まず、記録ヘッド一つ一つの工場出荷時に試験的に記させた印刷物を検査して記録ヘッドに入力する最小限のエネルギー値を測定する工程が増えてしまう。さらに、その情報を記憶素子に記憶させる工程も加わるので、生産工程が複雑になり、製造コストが高くなってしまう。
また、識別のための専用の配線(例えば、ヒューズROM)を記録ヘッドに設け、それを記録ヘッドの特性に応じて切断する構成では、その配線を切断するための特別な工具も必要であり作業が煩雑になる。さらにその上、その切断の際に発生した切り粉が吐出口やインク流路内に侵入し記録ヘッドの目詰まりの原因となる場合があった。なによりも問題なのが、ヒューズROMなどの専用回路を用いる場合には、記録ヘッドの出荷時以降の変化に対応できないという点である。
本発明は上記従来例に鑑みてなされたもので、記録ヘッドが出荷された以降の使用期間中にも安定したインク吐出を実現するための吐出条件を決定し、記録ヘッドの長寿命化を図ることが可能な記録装置及び吐出条件の決定方法を提供すること目的としている。
上記目的を達成するために本発明の記録装置は次のような構成からなる。
即ち、複数のヒータと、前記複数のヒータに対応し前記複数のヒータの近傍に置かれ前記複数のヒータの温度を検出する複数の温度検知素子と、前記複数のヒータに対応して設けられインクを吐出する複数の吐出口とを備えた記録ヘッドにより記録媒体へインクを吐出して記録を行う記録装置であって、前記記録ヘッドのヒータに印加されるパルスを変化させ、前記記録ヘッドのヒータを駆動する駆動手段と、前記駆動手段により前記記録ヘッドのヒータを駆動するパルスの条件に対応して、前記ヒータの温度を温度検知素子により検出する検出手段と、前記検出手段により検出された前記ヒータの温度の最高到達温度と前記パルスの条件との関係式を算出する算出手段と、前記関係式と所定の閾値温度とを用いて駆動パルスを最小吐出パルスとして決定する決定手段とを有することを特徴とする。
また他の発明によれば、複数のヒータと、前記複数のヒータに対応し前記複数のヒータの近傍に置かれ前記複数のヒータの温度を検出する複数の温度検知素子と、前記複数のヒータに対応して設けられインクを吐出する複数の吐出口とを備えた記録ヘッドにより記録媒体へインクを吐出して記録を行う記録装置における吐出条件の決定方法であって、前記記録ヘッドのヒータに印加されるパルスを変化させ、前記記録ヘッドのヒータを駆動する駆動工程と、前記駆動工程において前記記録ヘッドのヒータを駆動するパルスの条件に対応して、前記ヒータの温度を温度検知素子により検出する検出工程と、前記検出工程において検出された前記ヒータの温度の最高到達温度と前記パルスの条件との関係式を算出する算出工程と、前記関係式と所定の閾値温度とを用いて駆動パルスを最小吐出パルスとして決定する決定工程とを有することを特徴とする吐出条件の決定方法を備える。
従って本発明によれば、記録装置の使用前にも使用中にも記録ヘッドのヒータの最適な吐出条件を容易に求めることができるという効果がある。これにより、安定してインクを吐出し良好な記録を行うことができる。また、記録ヘッドを使用し、経時変化による吐出状態の違いがあったとしても、ヒータに印加する累積パルス数を監視し、適切なタイミングで最適な吐出条件を再設定することができる。従って、記録ヘッドの吐出条件は常に良好に維持され、記録ヘッドの長寿命化に貢献する。
以下添付図面を参照して本発明の好適な実施例について、さらに具体的かつ詳細に説明する。ただし、この実施例に記載されている構成要素の相対配置等は、特定の記載がない限りは、この発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
なお、この明細書において、「記録」(「プリント」という場合もある)とは、文字、図形等有意の情報を形成する場合のみならず、有意無意を問わない。さらに人間が視覚で知覚し得るように顕在化したものであるか否かも問わず、広く記録媒体上に画像、模様、パターン等を形成する、または媒体の加工を行う場合も表すものとする。
また、「記録媒体」とは、一般的な記録装置で用いられる紙のみならず、広く、布、プラスチック・フィルム、金属板、ガラス、セラミックス、木材、皮革等、インクを受容可能なものも表すものとする。
さらに、「インク」(「液体」と言う場合もある)とは、上記「記録(プリント)」の定義と同様広く解釈されるべきものである。従って、記録媒体上に付与されることによって、画像、模様、パターン等の形成または記録媒体の加工、或いはインクの処理(例えば記録媒体に付与されるインク中の色剤の凝固または不溶化)に供され得る液体を表すものとする。
またさらに、「記録要素」とは、特にことわらない限り吐出口ないしこれに連通する液路およびインク吐出に利用されるエネルギーを発生する素子を総括して言うものとする。
図1は、本発明の代表的な実施例であるカラー記録可能なシリアル方式のインクジェット記録装置(以下、記録装置)の概観斜視図である。
インクジェット記録ヘッド(以下、記録ヘッド)1は、複数のノズル列を有し、インク滴を吐出することにより、記録媒体12上にインク滴を吐出してドットを形成して画像記録を行う。記録ヘッド1はキャリッジ2に搭載される。
さらに、記録装置は、図1に示すように、マゼンタ(M)、シアン(C)、イエロ(Y)、ブラック(K)のインクを夫々、収容した4つのインクカートリッジ3a、3b、3c、3dをキャリッジ2に搭載している。これらのインクカートリッジは夫々独立に着脱可能である。キャリッジ2はプーリ7a、7bにより張架されたベルト6に装着される。なお、2つのプーリの内の1つはキャリッジモータ(不図示)に接続され、キャリッジモータの駆動力によりキャリッジ2は、ガイド軸5a、5bに沿って矢印A、B方向に往復移動される。
そして、記録時には、記録用紙などの記録媒体12を給紙機構(不図示)を介して給紙し、搬送ローラ4により記録位置まで搬送し、その記録位置において記録ヘッド1から記録媒体12にインクを吐出することで記録を行なう。
なお、記録ヘッド1は、熱エネルギーを利用してインクを吐出するインクジェット方式を採用している。このため、電気熱変換体を備えている。この電気熱変換体は各吐出口のそれぞれに対応して設けられ、記録信号に応じて対応する電気熱変換体にパルス電圧を印加することによって対応する吐出口からインクを吐出する。
図2は図1に示した記録装置の制御構成を示すブロック図である。
図2に示すように、コントローラ600は、MPU601、ROM602、特殊用途集積回路(ASIC)603、RAM604、システムバス605、A/D変換器606などで構成される。ここで、ROM602は後述する制御シーケンスに対応したプログラム、所要のテーブル、その他の固定データを格納する。ASIC603は、キャリッジモータ641の制御、搬送モータ643の制御、及び、記録ヘッド1の制御のための制御信号を生成する。RAM604は、画像データの展開領域やプログラム実行のための作業用領域等として用いられる。EEPROM607は後述する記録ヘッド1のヒータ温度の情報などを記憶する。システムバス605は、MPU601、ASIC603、RAM604、EEPROM607を相互に接続してデータの授受を行う。A/D変換器606は以下に説明するセンサ群からのアナログ信号を入力してA/D変換し、デジタル信号をMPU601に供給する。
また、図2において、610は画像データの供給源となるコンピュータ(或いは、画像読取り用のリーダやデジタルカメラなど)でありホスト装置と総称される。ホスト装置610と記録装置との間ではインタフェース(I/F)611を介して画像データ、コマンド、ステータス信号等を送受信する。この画像データは、例えば、ラスタ形式で入力される。さらに、620はスイッチ群であり、電源スイッチ621、プリントスイッチ622、回復スイッチ623などから構成される。630は装置状態を検出するためのセンサ群であり、位置センサ631、温度センサ632等から構成される。
加えて、後で詳述するように、この実施例で用いられる記録ヘッド1には各電気熱変換体(ヒータ)13の温度を検出するための温度検出素子が内蔵されている。この温度検知素子の出力もA/D変換器606に入力される。その結果、MPU601は記録ヘッドのヒータ温度を知ることになる。
さらに、640はキャリッジ2を矢印A、B方向に往復走査させるためのキャリッジモータ641を駆動させるキャリッジモータドライバ、642は記録媒体8を搬送するための搬送モータ643を駆動させる搬送モータドライバである。644は記録ヘッド1を駆動させるヘッドドライバで、記録ヘッド1の電気熱変換体を駆動するために供給する駆動パルスのパルス幅やパルス電圧を変化させることができる。
ASIC603は、記録ヘッド1による記録走査の際に、RAM604の記憶領域に直接アクセスしながら記録ヘッドに対して記録素子(吐出用のヒータ)を駆動するためのデータを転送する。
図3は記録ヘッドに含まれるヘッド基板の構造を示す図であり、(a)はヘッド基板の断面図を示し、(b)はヘッド基板の平面図を示している。なお、(a)も(b)も吐出ノズルを省略して描かれている。
ヘッド基板の最下層はSi基板11である。そして、Si基板11上には、図3(a)に示されているように、熱酸化膜SiO2等からなる蓄熱層12を介して温度検知素子13が形成される。温度検知素子13はAl、AlCu、Pt、Ti、TiN、TiSi、Ta、TaN、TaSiN、TaCr、Cr、CrSiN、W等の薄膜抵抗体で形成される。さらに、蓄熱層12と温度検知素子13の上部には、層間絶縁膜14が形成される。更に、層間絶縁膜14を介し、TaSiN等の電気熱変換体15、SiO2等のパシベーション膜16、ヒータの耐キャビテーション性を高める為にTa等の耐キャビテーション膜17が半導体プロセスで高密度積層されて形成される。このように、温度検知素子3は電気熱変換体(ヒータ)15の各々の直下に分離独立して配置される。
一方、ヘッド基板を平面的に見ると、図3(b)に示されているように、温度検知素子13と接続配線のためのAl等の個別配線31、共通配線33、及びヒータ15とSi基板11に形成された制御回路を接続するAl配線(不図示)が形成される。また、各温度検知素子に接続される温度検知素子の個別配線31、共通配線33は温度検知素子の情報を検出する検出回路の一部として構成される。Si基板11には、蓄熱層12を介してヒータ15とSi基板11に形成された制御回路を接続するAl配線(不図示)が形成される。
このようにして、従来の構成の蓄熱層12上に温度検知素子13と接続配線のためのAl等の個別配線31、共通配線33を成膜、パターンニングする事で従来の構造を変えることなくヘッド基板を製造することができる。これは半導体製造プロセス上も大きな利点となる。
図4は別の実施例に従う温度検知素子の形状を示すヘッド基板の平面図である。図3(b)と比較すると分かるように、図3(b)の実施例では正方形の温度検知素子13をヒータ直下に配置したが、この例では蛇行形状の温度検知素子をヒータ直下に配置して構成される。図3(b)に示す温度検知素子の形状は層間絶縁膜を介したヒータの平面形状を平坦に形成できインク吐出の安定性をより容易に確保できる利点が有る。一方、図4に示す温度検知素子の形状は温度検知素子の抵抗値を大きく設定することが容易になるためにより微小の温度変化を精度良く検出できる利点がある。
図5は、ヘッド基板に形成される温度検知回路の構成を示す回路図である。
ここでは、同様の回路構成をもつ2つの温度検知回路151、152夫々の温度検知素子13が、2つの抵抗から構成される場合を示す。温度検知素子回路151、152は、温度検知素子13である薄膜抵抗(seg11,seg12)と、これら温度検知素子13に直列に接続され、各温度検知素子13をオン/オフするMOSトランジスタM1、M7を含む。また、これら薄膜抵抗に定電流を流すMOSトランジスタM5を含む。さらに、各薄膜抵抗(seg11,seg12)の一端を接続したアナログスイッチのMOSトランジスタM3と各薄膜抵抗(seg11,seg12)のもう一方の端子に個別に設けたアナログスイッチのMOSトランジスタM2、M6とを含む。更に、アナログスイッチM2、M6の出力を接続する共通配線133と、共通配線133に接続したアナログスイッチM4とを含んでいる。
基準電流源921は、定電流源Irefと、定電流源921を駆動すると共に、温度検知素子151、152のMOSトランジスタM5とカレントミラーを構成するMOSトランジスタM8とを含む。制御回路150は、スイッチング素子M1、アナログスイッチM2をオン/オフ制御する信号S11と、スイッチング素子M7、アナログスイッチM6をオン/オフ制御する信号S12と、アナログスイッチM3、M4をオン/オフ制御する信号C1とを発生する。同様に、温度検知素子回路152の制御信号S21、S22、C2も発生する。差動増幅器153は、2つの配線154、155に接続され、利得設定抵抗R1、R2、R3、R4と基準電圧Vrefとを有している。
次に、以上の構成の温度検知回路の動作について説明する。
まず、信号C1により、アナログスイッチM3とM4をオン状態にする。続いて、信号S11により、スイッチング素子M1をオンして基準電流源921で設定した定電流を定電流源M5を通して温度検知素子13のseg11に定電流であるバイアス電流を印加する。この時の温度に応じた温度検知素子13のseg11の抵抗値と予め設定したバイアス電流で温度検知素子13のseg11の両端に電圧が発生する。こうして温度検知素子13のseg11で発生した電圧が、アナログスイッチM3、M2、M4を通して配線154、155に伝えられる。差動増幅器153は、配線154の電圧Vcomと配線155の電圧Vsegを入力する。ここで、利得設定抵抗R1、R2、R3、R4と基準電圧Vrefにより差動電圧Vdifを出力する。差動電圧Vdifは、以下の式で与えられる。即ち、
Vdif=−A(Vcom−Vseg)+Vref
である。ここで、A=R3/R1、R1=R2、R3=R4とする。
Vdif=−A(Vcom−Vseg)+Vref
である。ここで、A=R3/R1、R1=R2、R3=R4とする。
こうして、温度検知素子13のseg11により検知した温度に対応する電圧Vdifが読み出される。
一方、温度検知素子13のseg12による温度を読取る場合には、信号C1でアナログスイッチM3とM4をオン状態にする。さらに、信号S12でスイッチング素子M7とアナログスイッチM6をオンさせ、温度検知素子13のseg12による検知電圧Vdifを読み出す。温度検知素子素子回路152の温度検知素子13のseg21、seg22の場合も同様にして検知電圧を読み出す。このように、マトリクス駆動(ここでは2列×2行マトリクス)して各温度検知素子の検知電圧を時分割で選択して読み出すことができる。
そして、温度検知素子13のseg11、seg12、seg21、seg22に対応した検知電圧Vdifは記録ヘッド1からの出力として、上述したA/D変換器606に出力される。
なお、図5に示す構成では、2つの温度検知回路151、152についてのみ説明したが、図3の構成からも理解できるように、記録ヘッド1には各ヒータに対応して温度検知素子13が備えられている。従って、温度検知回路はヒータの数だけあると考えて良い。
以上のような温度検知素子及び検出回路を用いて、インク滴を吐出するために必要な最低限の入力エネルギーを決定する方法について説明する。
図6はヒータに所望の電圧でパルスを印加した場合のヒータ温度変化のシミュレーション値及び温度検知素子で検知した温度を示した図である。図6(a)に示すように、時刻t=t0以前では、ヒータ温度と温度検知素子での温度は室温と同じT=T0である。さて、図6(b)に示すように、時刻t=t0において、ヒータにパルスが印加されると、温度が上昇する。時刻t=t1で表面温度は約300℃(T1)に達し発泡を開始し、発泡した泡により熱伝達が悪くなりヒータ温度はさらに上昇する。後述する最小吐出パルス(Pth)はこの発泡時刻よりやや遅れた時刻となる。パルス印加の終了後(t=t2以降)、ヒータ温度は急速に低下する。一方、図6(a)に示されているように、温度検知素子の出力は検出回路の応答特性、膜構成の熱的な遅延などによりヒータ温度の変化に比べやや鈍った波形となる。
図7は所望の電圧でヒータに印加されるパルス幅を0.68μsから0.60μsまで0.02μs刻みで漸減させた時の温度検知素子が検出する温度曲線の時間変化を示した図である。図7において、パルス幅が0.68μsから0.64μsまではインク吐出が発生し、0.62μs以下はインク吐出が発生していない。従って、この場合、最小吐出パルス(Pth)は0.64μsと0.62μsとの間に存在すると考えられる。
図8は図7で示したパルス幅を変えた場合の最高到達温度Tmaxとパルス幅の関係を記録ヘッドの数ノズルに関して示した図である。最小吐出パルス近傍では線形な関係が得られ、傾きもほぼ一定である。従って、その線形な関係式を用い、図7の例を用いれば、パルス幅0.64μsと0.62μsとに夫々対応する最大到達温度の間に、閾値温度Tthを設定することで、最小吐出パルス(Pth)が決定できる。
図9は最小吐出パルスを求める様子を模式的に示した図である。
以下、図11〜図12に示すフローチャートを参照して最小吐出パルス(Pth)を決定する処理について説明する。
まず、ステップS10では2点のパルス幅(Pwa,Pwb)における最高到達温度(Tmaxa,Tmaxb)を測定する。この2点のパルス幅は、図7の例によれば、インクが非吐出状態となる0.62μsとインクが吐出状態である0.64μsとである。これより、ステップS20では、TmaxとPwの関係の一次式(Tmax=a・Pw+b)を求める。さらに、ステップS30では、求めた式より閾値温度Tth時のPth0を算出し、ステップS40では、式(1)より駆動パルスPwを求め、これを最適な吐出条件として決定する。そして、ステップS50では、パルス幅が短い方の値Pwaと最高到達温度が低い方のTmaxaを記憶する。この情報はコントローラ600の、例えば、EEPROM607などの不揮発性メモリに記憶する。
なお、式(1)において、kは安定駆動に必要な値であり、この実施例ではk=1.15とした。パルス幅は通常一定間隔の設定である。その間隔内に求めた駆動パルスが入った場合は、設定可能パルス幅の近いほう、あるいは大きなパルスへ設定する。
このように2点を測定することにより、Pthを容易に測定することができる。
Pw=k2・Pth0 …… 式(1)
ここで、k=√(Pw/Pth0)である。
ここで、k=√(Pw/Pth0)である。
この実施例では、吐出状態、非吐出状態の2点より内挿して最小吐出パルスを求めたが、本発明はこれにより限定されるものではなく、例えば、非吐出状態の2点、吐出状態の2点のパルス幅を用いてもよい。非吐出状態の場合は無駄なインクを使用することがなく、また、インクが吐出しないので、記録ヘッドが走査路上のどの位置においても測定可能である。また、測定点を2点のみならずさらに多くの点での測定結果より近似式を求めてPthを算出しても良い。
図10は初期の最小吐出パルス(Pth)測定から、記録ヘッドを使用し、吐出累積パルス数が増加してゆく過程における最大到達温度の変化を示した図である。
例えば、記録ヘッドがインク吐出を繰り返すによりヒータ上層の耐久膜(Ta)が経時的に削れる場合がある。この場合、ヒータからの熱はよりインクへと伝わりやすく、初期状態よりも小さな印加エネルギーでインクが発泡する。従って、初期の駆動条件で駆動を続けるとヒータ表面の温度が過度に上昇し、その耐久膜の削れが加速されることになり、結果として、記録ヘッドの寿命が短くなる。
図10に示したように、印加パルスと最大到達温度との関係を示す直線は、記録ヘッドの使用とともに、下方にシフトする。この実施例では既に説明したように温度検知素子がヒータの直下に配置されているため、インク側に熱が伝わりやすくなった分、反対に温度検知素子(センサ)側は初期状態よりも温度は伝わりにくく、低い値を示す。
TmaxがΔTだけ変化した場合、ステップS20で求めた関係式はTmax=a・Pw+b−ΔTとなる。
一方、温度検知素子での変化は逆になるので、その関係式を補正し、Tmax=a・Pw+b+ΔTとする。これにより、Pth0=(Tth−b−ΔT)/aを求め、式(1)に従って駆動パルス幅を求める。
これを踏まえて、図12に示す処理を実行する。
即ち、ステップS21では前回測定からの吐出パルス数を累積し、その累積パルス数(AP)と所定の閾値(PN)と比較し、APがPNを超えたかどうかを調べる。この累積パルス数はEEPROM607に記憶される。ここで、AP≦PNであれば、処理はそのまま終了するが、AP>PNであれば、処理はステップS22に進み、パルス幅Pwaを印加する。そして、ステップS23ではその時の最高到達温度Tmaxa’を取得する。そして、ステップS24では以前記憶していたTmaxaの値を用いて最大到達温度の変化量(ΔT)を求める。
更に、ステップS25では、関係式Tmax=a・Pw+b+ΔTを用いて閾値温度TthからPth0’を求める。最後に、ステップS26では、式(1)により駆動パルス(Pw)が求められる。
この様に、この実施例では、記録ヘッドの温度特性が経時的に変化した場合でも、ある間隔毎(ある累積パルス数毎)に最小吐出パルス(Pth)を最適な吐出条件として再設定することができる。これにより、記録ヘッドをある程度利用して、その温度特性が変化したとしても、余分なエネルギーを投入する事が無く、ヒータに適切なパルスを与えることができる為、ヒータ寿命を延ばすことが可能となる。
なお、以上の説明では記録ヘッドの1ノズルに対する駆動パルス(Pw)を決定することについて説明したが、実用上は記録ヘッド別、インク色別に対してPwを設定すると良い。または、ノズル列の複数領域に対し個別の駆動パルス(Pw)を設定しても良い。さらには、全ノズル、あるいは一部のノズルを測定し、最小駆動パルスを設定するなど、記録ヘッドの種々の仕様に応じて対応しても良い。
また、以上説明した実施例では、駆動パルスの長さを変更する例について説明したが、投入エネルギー量を変更するという点からすれば、パルスの駆動電圧を変更して最小吐出駆動電圧を求めても良い。
さらに、以上説明した実施例では少なくとも2点間による測定結果からPthを設定したが、Pth近傍では温度変化曲線の傾きがほぼ一定であるため、Pth近傍のどこか1点を測定する事により、Tmaxとパルス幅の関係式を求めるようにしても良い。そしてこの関係式より閾値TthでのPth0を求め、Pwを設定すると良い。測定点を1点のみにすると、より短時間での対処が可能となるという利点がある。
ともあれ、この実施例に従えば、記録ヘッドの使用前、使用中であれ、簡単に記録ヘッドの駆動に最適なパルス幅やパルス電圧などの吐出条件を求めることができる。
Claims (6)
- 複数のヒータと、前記複数のヒータに対応し前記複数のヒータの近傍に置かれ前記複数のヒータの温度を検出する複数の温度検知素子と、前記複数のヒータに対応して設けられインクを吐出する複数の吐出口とを備えた記録ヘッドにより記録媒体へインクを吐出して記録を行う記録装置であって、
前記記録ヘッドのヒータに印加されるパルスを変化させ、前記記録ヘッドのヒータを駆動する駆動手段と、
前記駆動手段により前記記録ヘッドのヒータを駆動するパルスの条件に対応して、前記ヒータの温度を温度検知素子により検出する検出手段と、
前記検出手段により検出された前記ヒータの温度の最高到達温度と前記パルスの条件との関係式を算出する算出手段と、
前記関係式と所定の閾値温度とを用いて駆動パルスを最小吐出パルスとして決定する決定手段とを有することを特徴とする記録装置。 - 前記最小吐出パルスに用いた最高到達温度を格納する記憶手段をさらに有することを特徴とする請求項1に記載の記録装置。
- 前回の最小吐出パルスの取得から記録に用いたパルス数を累積する累積手段と、
前記累積手段により累積したパルス数と所定の閾値とを比較する比較手段と、
前記比較手段により前記累積したパルス数が前記所定の閾値を超えたなら、前記駆動手段と前記検出手段とを動作させて前記ヒータの温度の最高到達温度を再び求め、前記再び求められた最高到達温度と前記記憶手段に格納された以前の最高到達温度との差から前記関係式を補正する補正手段とをさらに有し、
前記決定手段は、前記補正手段により補正された関係式と前記所定の閾値温度とを用いて新たな駆動パルスを取得し、前記新たな駆動パルスを前記最小吐出パルスとして再設定することを特徴とする請求項2に記載の記録装置。 - 前記駆動手段によるパルスの変化は、パルス幅の変化、或いは、パルス電圧の変化であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の記録装置。
- 前記所定の閾値温度は、前記パルスを変化させることによりインク吐出が発生した場合のパルスの条件とインク吐出が発生しなかった場合のパルスの条件との夫々において、前記検出手段により検出された最高到達温度の間に設定されることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の記録装置。
- 複数のヒータと、前記複数のヒータに対応し前記複数のヒータの近傍に置かれ前記複数のヒータの温度を検出する複数の温度検知素子と、前記複数のヒータに対応して設けられインクを吐出する複数の吐出口とを備えた記録ヘッドにより記録媒体へインクを吐出して記録を行う記録装置における吐出条件の決定方法であって、
前記記録ヘッドのヒータに印加されるパルスを変化させ、前記記録ヘッドのヒータを駆動する駆動工程と、
前記駆動工程において前記記録ヘッドのヒータを駆動するパルスの条件に対応して、前記ヒータの温度を温度検知素子により検出する検出工程と、
前記検出工程において検出された前記ヒータの温度の最高到達温度と前記パルスの条件との関係式を算出する算出工程と、
前記関係式と所定の閾値温度とを用いて駆動パルスを最小吐出パルスとして決定する決定工程とを有することを特徴とする吐出条件の決定方法。
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