JP2011155306A - 固体撮像装置及びカメラ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 第1のMOSトランジスタ22のゲートの下方の領域を除くPウェル内の領域にポテンシャル障壁形成用P型層24を形成することにより、電荷を蓄積する際に、第1の転送MOSトランジスタ22を可及的に確実にオフしても、フォトダイオード21から溢れた電荷を経路31に流入させることができるようにする。これにより、第1の転送MOSトランジスタ22のゲート酸化膜41の界面から暗電流が発生するのを可及的に防止することと、経路31を介してフローティングディフュージョン領域FDに蓄積された電荷を用いて、固体撮像装置のダイナミックレンジを拡大することとを同時に実現する。
【選択図】 図4
Description
図1は、本実施形態の固体撮像装置に設けられる画素の概略構成の一例を示す図である。本実施形態との対比のために、フォトダイオードに電荷を蓄積させているときの転送トランジスタのゲート電位を例えば0[V]程度に制御する(上げる)方法がある。そうすると、転送トランジスタが完全にオフしていない状態になり、前記フォトダイオードから溢れた電荷の一部がフローティングディフュージョン領域に流入するようになる。そして、このフォトダイオードから溢れた電荷を、フォトダイオードに蓄積された電荷と共に画素信号として用いることによりCMOSエリアセンサのダイナミックレンジを拡大させることが可能となる。
しかしながら、このような方法では、溢れ出た電荷はMOSトランジスタのチャネル部をとおるため、暗電流の影響が大きくなる。これに対して、本実施形態の構成によれば、暗電流の影響を低減することが可能となる。
ソースフォロアMOSトランジスタM4は、選択MOSトランジスタM5と相互に接続されており、フローティングディフュージョン領域FDに転送された電荷に基づく信号を増幅する。また、フローティングディフュージョン領域FDと第1の転送MOSトランジスタM1(又は第2の転送MOSトランジスタM3)との間に、別途付加容量を設けると共に、該付加容量とフローティングディフュージョン領域FDとの間に、別途スイッチ(MOSトランジスタ)を設けた構成とすることも可能である。また、画素内に増幅素子を設けず、第1の転送MOSトランジスタM1で転送される先が、信号線に設けられた蓄積容量であっても構わない。
まず、時刻t1において、ハイレベルの制御信号φSが第2の転送MOSトランジスタM3に供給されており、且つハイレベルの制御信号φXが選択MOSトランジスタM5に供給されている状態で、ハイレベルの制御信号φRESを、リセットMOSトランジスタM2のゲートに供給する。そうすると、リセットMOSトランジスタM2、第2の転送MOSトランジスタM3、及び選択MOSトランジスタM5がオンする。すなわち、選択MOSトランジスタM5がオンすることにより、その選択MOSトランジスタM5が属する画素が選択された状態で、フローティングディフュージョン領域FDと、付加容量CSとが電源電圧VCCにリセットされる。
時刻t3において、ロウレベルの制御信号φXを選択MOSトランジスタM5に供給する。これにより、選択MOSトランジスタM5がオフし、フォトダイオードPDで発生した電荷の蓄積が開始する。そして、時刻t3〜t4において、フォトダイオードPDに電荷が蓄積されると共に、フォトダイオードPDから溢れた電荷が、図4に示す経路31と、付加容量CSが形成されている領域とに流入する。経路31に流入した電荷は、フローティングディフュージョンFDに蓄積される。一方、付加容量CSが形成されている領域に流入した電荷は、その領域(付加容量CS)に蓄積される。
時刻t5において、制御信号φRESをリセットMOSトランジスタM2に供給する。これにより、リセットMOSトランジスタM2がオンし、フローティングディフュージョン領域FDが電源電圧VCCにリセットされる。
時刻t7において、ハイレベルの制御信号φTXを第1の転送MOSトランジスタM1に供給する。これにより、第1の転送MOSトランジスタM1がオンし、フォトダイオードPDに蓄積された電荷がフローティングディフュージョン領域FDに転送される。なお、後述するように本実施形態では、ハイレベルの制御信号φTXとして5[V]の信号を用いている。
最後に、時刻t10において、ロウレベルの制御信号φTXを第1の転送MOSトランジスタM1に供給して、第1の転送MOSトランジスタM1をオフして1周期の動作を終える。
図3は、本実施形態の画素の概略構成の一例を示す平面図である。なお、図3では、2×2の4画素分の構成について示している。本実施形態の固体撮像装置が有する画素は4画素に限定されないということは言うまでもない。
また、本実施形態のように、第2の転送MOSトランジスタM3と、付加容量CSとを用いれば、固体撮像装置のダイナミックレンジをより拡大させることができ好ましいが、必ずしも第2の転送MOSトランジスタM3と、付加容量CSとを用いる必要はない。
また、ポテンシャル障壁形成用P型層24の形成領域はトランジスタの下部領域も含めて形成しても良いし、図5に示すようにフォトダイオードPDが形成されている領域を少なくとも覆うように形成しても良い。
図6に基づいて、前述した実施形態の固体撮像装置をスチルカメラに適用した場合の一実施形態について詳述する。
図6は、前述した実施形態の固体撮像装置を「スチルビデオカメラ」に適用した場合を示すブロック図である。
図6において、1301は、レンズのプロテクトとメインスイッチを兼ねるバリアであり、1302は、被写体の光学像を固体撮像素子1304に結像させるレンズであり、1303は、レンズ1302を通った光量を可変するための絞りであり、1304は、レンズ1302で結像された被写体を画像信号として取り込むための固体撮像素子であり、1306は、固体撮像素子1304より出力される画像信号のアナログーディジタル変換を行うA/D変換器である。
バリア1301がオープンされるとメイン電源がオンされ、次にコントロール系の電源がオンし、更にA/D変換器1306などの撮像系回路の電源がオンされる。
それから、露光量を制御する為に、全体制御・演算部1309は絞り1303を開放にし、固体撮像素子1304から出力された信号はA/D変換器1306で変換された後、信号処理部1307に入力される。
そのデータを基に露出の演算を全体制御・演算部1309で行う。
この測光を行った結果により明るさを判断し、その結果に応じて全体制御・演算部1309は絞りを制御する。
そして、合焦が確認された後に本露光が始まる。
露光が終了すると、固体撮像素子1304から出力された画像信号はA/D変換器1306でA/D変換され、信号処理部1307を通り全体制御・演算部1309によりメモリ部に書き込まれる。
図7は、前述した実施形態の固体撮像装置を「ビデオカメラ」に適用した場合を示すブロック図である。図7において、1401は撮影レンズであり、焦点調節を行うためのフォーカスレンズ1401A、ズーム動作を行うズームレンズ1401B、及び結像用のレンズ1401Cを備えている。
1402は絞りであり、1403は、撮像面に結像された被写体像を光電変換して電気的な撮像信号に変換する固体撮像素子であり、1404は、固体撮像素子3より出力された撮像信号をサンプルホールドし、さらに、レベルをアンプするサンプルホールド回路(S/H回路)であり、映像信号を出力する。
1406はアイリス制御回路であり、サンプルホールド回路1404から供給される映像信号に基づいてアイリス駆動回路1407を制御し、映像信号のレベルが所定レベルの一定値となるように、絞り1402の開口量を制御すべくigメータを自動制御するものである。
この信号を焦点電圧と呼び、この焦点電圧によってフォーカスを合わせている。
論理制御回路1417は、設定された合焦検出領域内に相当する映像信号に基づいて、被写体に対する合焦検出を行い、焦点調節を行う。即ち、各々のバンドパスフィルタ1413、1414より供給された高周波成分のピーク値情報を取り込み、高周波成分のピーク値が最大となる位置へとフォーカスレンズ1401Aを駆動すべくフォーカス駆動回路1409にフォーカスモータ1410の回転方向、回転速度、回転/停止等の制御信号を供給し、これを制御する。
M2 リセットMOSトランジスタ
M3 第2の転送MOSトランジスタ
M4 ソースフォロアMOSトランジスタ
M5 選択MOSトランジスタ
21、PD フォトダイオード
22、M1 第1の転送MOSトランジスタ
23、FD フローティングディフュージョン領域
24 ポテンシャル障壁形成用P型層
31 経路
Claims (8)
- 半導体基板と、
入射した光によって電荷を生成する光電変換部と、
前記光電変換部で生成した電荷を電荷蓄積領域へ転送するための転送MOSトランジスタと、
前記光電変換部から溢れた電荷の少なくとも一部が前記電荷蓄積領域に移動する際の経路とを有する画素を複数含み、
前記光電変換部で生成した電荷は、前記転送MOSトランジスタを導通することにより前記MOSトランジスタのゲート絶縁膜近傍に形成されるチャネルを介して転送され、
更に、前記経路は、前記半導体基板内であって、前記チャネルが形成される領域よりも前記半導体基板の深部に形成されていることを特徴とする固体撮像装置。 - 前記電荷蓄積領域は、フローティングディフュージョン領域であることを特徴とする請求項1に記載の固体撮像装置。
- 前記光電変換部は、前記電荷を蓄積するための第1の導電型の第1の半導体領域と、第2の導電型の第2の半導体領域とから形成され、
前記経路は、前記第1の半導体領域の下端よりも浅い位置に形成されていることを特徴とする請求項2に記載の固体撮像装置。 - 前記経路における第1の導電型の濃度が、その経路の周辺領域における第1の導電型の濃度よりも相対的に低いことを特徴とする請求項3に記載の固体撮像装置。
- 前記経路の周辺領域に、前記第2の半導体領域よりも高濃度の第2の導電型のポテンシャル障壁層を有することを特徴とする請求項4に記載の固体撮像装置。
- 前記ポテンシャル障壁層は、深さ方向で濃度が異なることを特徴とする請求項5に記載の固体撮像装置。
- 前記経路は、第2の導電型の領域であることを特徴とする請求項4に記載の固体撮像装置。
- 前記請求項1〜7の何れか1項に記載の固体撮像装置と、
前記固体撮像装置に光学像を結像させるためのレンズと、
前記レンズを通る光量を可変するための絞りとを有することを特徴とするカメラ。
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