JP2011046750A - 口腔内速崩壊性錠 - Google Patents
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Abstract
口腔内速崩壊性錠を提供する。
【解決手段】
次の成分を含有し、硬度(錠剤の直径方向で測定、以下同様)が20N以上、空隙率が20〜50%である口腔内速崩壊性錠に関する。
(1)アルコール系溶媒に可溶性かつ水不溶性のコーティング剤で被覆された薬物含有微粒子
(2)アルコール系溶媒に溶解性の水溶性結合剤及び水溶性糖類を含む混合物
【選択図】 図1
Description
(1)アルコール系溶媒に可溶性かつ水不溶性のコーティング剤で被覆された薬物含有微粒子
(2)アルコール系溶媒に溶解性の水溶性結合剤及び水溶性糖類を含む混合物
(1)アルコール系溶媒に可溶性かつ水不溶性のコーティング剤で被覆された薬物含有微粒子
(2)アルコール系溶媒に溶解性の水溶性結合剤及び水溶性糖類を含む混合物
また、本発明の圧縮成型製剤の製造方法においては、薬物含有微粒子及びアルコール系溶媒に不溶性の賦形剤を含有する混合物に、更に、アルコール系溶媒に溶解性の結合剤、滑沢剤を添加して圧縮成型してもよい。
(1)解熱鎮痛消炎剤(例えば、インドメタシン、アセチルサリチル酸、ジクロフェナックナトリウム、ケトプロフェン、イブプロフェン、メフェナム酸、アズレン、フェナセチン、イソプロピルアンチピリン、アセトアミノフェノン、フェニルブタゾン、フルフェナム酸、サリチル酸ナトリウム、サリチルアミド、エトドラク、セレコキシブ、バルデコキシブなど);
(2)ステロイド系抗炎症剤(例えば、デキサメタゾン、ヒドロコルチゾン、プレドニゾロン、トリアムシノロンなど);
(3)抗潰瘍剤(例えば、エカベトナトリウム、エンプロスチル、スルピリド、塩酸セトラキサート、ゲファルナート、マレイン酸イルソグラジン、シメチジン、塩酸ラニチジン、ファモチジン、ニザチジン、塩酸ロキサチジンアセテート、オメプラゾール、ランソプラゾールなど);
(4)冠血管拡張剤(ニフェジピン、硝酸イソソルビド、塩酸ジルチアゼム、トラピジル、ジピリダモール、塩酸ジラゼプ、塩酸ニカルジピン、塩酸ベラパミルなど);
(5)末梢血管拡張剤(例えば、酒石酸イフェンプロジル、ペントキシフィリンなど);
(6)抗生物質(例えば、アンピシリン、塩酸バカンピシリン、アスポキシシリン、アモキシリン、セファレキシン、セフタジジム、セフロキシムナトリウム、塩酸ミノサイクリン、クロラムフェニコール、テトラサイクリン、エリスロマイシンなど);
(7)合成抗菌剤(例えば、ナリジクス酸、ピロミド酸、ピペミド酸三水和物、エノキサシン、シノキサシン、オフロキサシン、ノルフロキサシン、塩酸シプロフロキサシン、スルファメトキサゾール・トリメトプリムなど);
(8)抗ウイルス剤(例えば、アシクロビル、ガンシクロビル、バルガンシクロビルなど);
(9)鎮けい剤(例えば、臭化プロパンテリン、硫酸アトロピン、臭化オキサピウム、臭化チメピジウム、臭化ブチルスコポラミン、塩化トロスピウム、臭化ブトロピウム、N−メチルスコポラミンメチル硫酸、臭化メチルオクタトロピンなど);
(10)鎮咳剤(例えば、ヒベンズ酸チペピジン、エフェドリン、リン酸コデイン、臭化水素酸デキストロメトルファン、リン酸ジメモルファン、塩酸ホミノベン、リン酸ベンプロペリン、塩酸エプラジノン、塩酸クロフェダノール、ノスカピン、クエン酸ペントキシベリンなど);
(11)去たん剤(例えば、塩酸ブロムヘキシン、カルボシステイン、塩酸エチルシステイン、塩酸メチルシステインなど);
(12)気管支拡張剤(例えば、テオフィリン、アミノフィリン、クロモグリク酸ナトリウム、塩酸プロカテロール、塩酸トリメトキノール、ジプロフィリン、硫酸サルブタモール、フマル酸ホルモテロール、硫酸オルシプレナリン、塩酸クレンブテロール、硫酸テルブタリン、塩酸マブテロール、臭化水素酸フェノテロール、塩酸メトキシフェナミンなど);
(13)強心剤(例えば、塩酸ドパミン、塩酸ドブタミン、ドカルパミン、デノパミン、カフェイン、ジゴキシン、ユビデカレノンなど);
(14)利尿剤(例えば、フロセミド、アセタゾラミド、トリクロルメチアジド、ヒドロクロロチアジド、トリアムテレン、ピレタニド、メフルシド、アゾセミドなど);
(15)筋弛緩剤(例えば、塩酸トルペリゾン、塩酸エペリゾン、塩酸チザニジン、メフェネシン、クロルゾキサゾン、メトカルバモール、メシル酸プリジノール、アフロクアロン、バクロフェン、ダントロレンナトリウムなど);
(16)脳代謝改善剤(例えば、ニセルゴリン、塩酸メクロフェノキセート、タルチレリンなど);
(17)マイナートランキライザー(例えば、オキサゾラム、ジアゼパム、クロチアゼパム、メダゼパム、フルジアゼパム、ニトラゼパム、クロルジアゼポキシドなど);
(18)メジャートランキライザー(例えば、スルピリド、塩酸クロカプラミン、ゾテピン、クロルプロマジン、ハロペリドールなど);
(19)β−ブロッカー(例えば、フマル酸ビソプロロール、ピンドロール、塩酸プロプラノロール、塩酸カルテオロール、酒石酸メトプロロール、塩酸アセブトロール、塩酸ブフェトロール、塩酸アルプレノロール、塩酸アロチノロール、塩酸オクスプレノロール、ナドロール、塩酸インデノロール、マレイン酸チモロール、塩酸ベフノロール、塩酸ブプラノロールなど);
(20)抗不整脈剤(例えば、塩酸プロカインアミド、ジソピラミド、アジマリン、硫酸キニジン、塩酸アプリンジン、塩酸プロパフェノン、塩酸メキシレチン、塩酸アジミライドなど);
(21)痛風治療剤(例えば、アロプリノール、プロベネシド、コルヒチン、ベンズブロマロン、ブコロームなど);
(22)血液凝固阻止剤(例えば、塩酸チクロピジン、ワルファリンカリウム、(2R,3R)−3−アセトキシ−5−〔2−(ジメチルアミノ)エチル〕−2,3−ジヒドロ−8−メチル−2−(4−メチルフェニル)−1,5−ベンゾチアゼピン−4(5H)−オン・マレイン酸塩など);
(23)偏頭痛剤(例えば、安息香酸リザトリプタンなど);
(24)抗てんかん剤(例えば、フェニトイン、バルプロ酸ナトリウム、カルバマゼピンなど);
(25)抗アレルギー剤(例えば、マレイン酸クロルフェニラミン、フマル酸クレマスチン、メキタジン、酒石酸アリメマジン、エバスチン、塩酸エピナスチン、ロラタジン、アンレキサノクス、トラニラスト、ベシル酸ベポタスチンなど);
(26)鎮吐剤(例えば、塩酸ジフェニドール、メトクロプラミド、ドンペリドン、メシル酸ベタヒスチン、マレイン酸トリメブチン、オンダンセトロン、塩酸ラモセトロンなど);
(27)降圧剤(例えば、レシナミン、メチルドパ、塩酸プラロゾシン、塩酸ブナゾシン、塩酸クロニジン、ブドララジン、ウラピジルなど);
(28)高脂血症用剤(例えば、プラバスタチンナトリウム、フルバスタチンナトリウムなど);
(29)交感神経興奮剤(例えば、メシル酸ジヒドロエルゴタミン、塩酸イソプロテレノール、塩酸エチレフリンなど);
(30)アルツハイマー痴呆治療剤(例えば、塩酸ドネペジルなど);
(31)経口抗癌剤(例えば、マリマスタットなど);
(32)アルカロイド系麻薬(例えば、モルヒネ、コデイン、コカインなど);
(33)ビタミン剤(例えば、ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB6、ビタミンB12、ビタミンC、ビタミンE、葉酸など);
(34)頻尿治療剤(例えば、塩酸フラボキサート、塩酸オキシブチニンなど);
(35)アンジオテンシン変換酵素阻害剤(例えば、塩酸イミダプリル、マレイン酸エナラプリル、アラセプリル、塩酸デラプリルなど);
(36)勃起不全治療剤(例えば、クエン酸シルデナフィル、塩酸バルデナフィル、アバナフィル)。
(1)滑沢剤と流動化剤を含む混合物の圧縮成型と、薬物含有微粒子及びアルコール系溶媒に不溶性の賦形剤を含有する混合物の圧縮成型とを交互に行う(特開平10−298061号)
(2)滑沢剤の粉末を噴霧しながら圧縮成型する(特公昭41−1273号、同48−20103号)
(3)張り付き防止フィルムを介して面取り成型する(特開平8−19589号) 又は
(4)圧縮成型製剤の崩壊性・溶解性に影響を及ぼさない少量の滑沢剤を薬物含有微粒子及びアルコール系溶媒に不溶性の賦形剤を含む混合物に添加して成型する
圧縮成型は、5〜30MPaの成型圧で行えばよく、圧縮成型の段階で薬物含有微粒子の被覆が破損すること等によって溶出制御機能が失われても、圧縮成型後に行うアルコール系溶媒による処理によって、溶出制御機能を再生することができる。
空隙率(%)=(V×ρ−M)÷(V×ρ)×100
[式中、Vは圧縮成型製剤の体積(ml)表し、ρは圧縮成型製剤の空隙以外の部分の密度(g/ml)を表し、Mは圧縮成型製剤の重量(g)を表す。]
本発明の圧縮成型製剤の製造方法で得られる圧縮成型製剤の形状としては、タブレット型、楕円球形、球形、角型等が含まれ、また、服用の容易さの点からは圧縮成型製剤の体積は0.02〜1ml/錠、好ましくは0.05〜0.5ml/錠の範囲であるのが好ましい。
薬物含有芯粒子は、上記薬物及び必要に応じて各種添加剤を用いて、湿式造粒、乾式造粒、レイヤリング造粒、加熱造粒、含浸造粒、噴霧乾燥造粒などの既知の造粒法により調製することができる。
(1)薬物及び各種製剤添加剤の混合物(以下、薬物混合物と記載する)に、結合剤溶液を加え、高速転動造粒機などを用いて撹拌、造粒する(WO00/24379)。
(2)薬物混合物に結合剤溶液を添加し混練した後、押出造粒機を用いて造粒、整粒する。
(3)薬物混合物に、流動層造粒機、転動撹拌流動層造粒機などを用い、流動下に結合剤溶液を噴霧して造粒する(WO94/8709)。
(a)ポリエチレングリコール、油脂、ワックスなどの加熱により溶融する物質(加熱溶融物質)を含む薬物混合物を、撹拌造粒機、高速撹拌造粒機などを用い、加熱溶融物質が溶融する温度下で撹拌し、造粒する。
(b)遠心流動型造粒機などを用い、加熱溶融物質が溶融する温度下で転動させた不活性な担体に、加熱溶融物質を含む薬物混合物を添加して、担体上に薬物混合物を付着させる。
薬物含有芯粒子のコーティングは、上記のように調製した薬物含有芯粒子の表面に、アルコール系溶媒に可溶性かつ水不溶性のコーティング剤の被覆層を設けることにより実施する。薬物含有芯粒子に被覆層を設けるには、製剤技術の分野において通常使用されている任意の被覆法を用いることができる。例えばアルコール系溶媒に可溶性かつ水不溶性のコーティング剤、及び必要に応じ、可塑剤(例えば、クエン酸トリエチル、トリアセチン)、前記滑沢剤を溶媒に溶解もしくは分散してコーティング液とし、これを通常使用されているコーティング装置を用いて薬物含有芯粒子に噴霧し、乾燥することによって、薬物含有微粒子を得ることができる。
(1)芯粒子の調製
ベシル酸ベポタスチン83重量部、結晶セルロース(旭化成株式会社製アビセルPH−301)15重量部及びヒドロキシプロピルセルロース(日本曹達株式会社製HPC−SL)2重量部を高速転動造粒装置(セイシン企業株式会社製ニュ−グラマシンNC−200)に仕込み、1分間予混合した。これを、25℃、600回転/分で攪拌を続けながら、精製水を9g/分の速度で添加し、約30分間造粒した。造粒後、箱型乾燥機で45℃、3時間乾燥し、平均粒子径117μmのベシル酸ベポタスチン含有芯粒子を得た。
(2)コーティング
エチルセルロース水分散液(FMC社製アクアコート;固形分30w/w%含有)164.0g、アクリル酸エチル・メタアクリル酸メチル共重合体の水性乳濁液(レ−ム社製オイドラギットNE30D;固形分30%w/w%含有)16.4g、クエン酸トリエチル9.8g及びステアリン酸カルシウム54.1gを精製水1255.7gに溶解又は分散させ、コーティング液を調製した。ワースター式流動層コーティング装置(パウレック社製SPC0.5/1)を用いて、流動状態のベシル酸ベポタスチン含有芯粒子120gに対して、上記コーティング液を被覆率(被覆層の芯粒子に対する割合)が60w/w%となるまで噴霧して、平均粒子径130μmの被覆粒子約180gを得た。
(3)外添部顆粒の調製
転動流動層造粒機(パウレック社製MP−01/03)を用いて、流動状態のD−マンニトール(日研化成製)98重量部に対して、5w/w%ポリビニルピロリドン(BASF社製コリドンK30)水溶液40重量部を噴霧して造粒後、乾燥することにより、外添部顆粒を調製した。
(4)口腔内速崩壊性錠の調製
上記(2)の被覆粒子7.7重量部及び上記(3)の外添部顆粒92.3重量部を混合して薬物処方成分とした。また、滑沢剤としてステアリン酸マグネシウム1重量部、流動化剤として結晶セルロース(旭化成株式会社製アビセルPH−102)19重量部を混合し、滑沢剤と流動化剤の混合物とした。
三層打錠機(菊水製作所製、杵サイズ:直径10mm)の第1の予備圧縮部位に滑沢剤と流動化剤の混合物を供給し、同打錠機の第2の予備圧縮部位には何も供給せず、主圧縮部位に薬物処方成分を供給し、滑沢剤と流動化剤の混合物を打錠し、打錠機より排出した後、同じ杵で薬物処方成分を打錠した。
薬物処方成分は1錠当たり300mgとなるようにし、生成する錠剤の硬度は約6Nになるように打錠圧を調整した。打錠で得られた薬物処方成分の錠剤を、25℃において、エタノ−ル蒸気で満たしたデシケ−タ中に16時間放置後、箱型乾燥機中に3時間放置してエタノ−ルを留去し、口腔内速崩壊性錠を製した。Schleuniger錠剤硬度計で直径方向での硬度を測定したところ、この口腔内速崩壊性錠の硬度は45Nであった。また、錠剤1錠を口に含み、自然に(噛む、舌を激しく動かすなどしない)溶解するまでの時間(崩壊時間)は、13秒であった。
(5)溶出試験
打錠前の薬物処方成分、打錠で得られた薬物処方成分の錠剤及びエタノ−ル処理を行った口腔内速崩壊性錠の3種類の製剤につき、第14改正日本薬局方溶出試験法第2法(パドル回転数:50rpm;37℃)に従い、精製水900mLで溶出試験を行い、溶出液中のベシル酸ベポタスチンの濃度を 260nmにおける吸光度を測定することにより算出し、この濃度及び溶出液の量から溶出率を算出した。結果を図1に示す。
打錠で得られた薬物処方成分の錠剤では打錠の影響により、ベシル酸ベポタスチンの溶出率が溶出試験開始直後から高かったが、エタノ−ル処理を行った口腔内速崩壊性錠では、打錠前の薬物処方成分と同様、遅い溶出を示した。
これらのことから、打錠前の薬物処方成分に含まれる被覆粒子の皮膜は打錠により破損されるが、エタノ−ル処理により修復されたと考えられる。
(1)芯粒子の調製
ベシル酸ベポタスチン83重量部及び結晶セルロース(旭化成株式会社製アビセルPH−301)15重量部を転動流動層造粒機(パウレック社製MP−01/03)に仕込み、45℃、300回転/分で製品温度が31℃まで予熱した。同回転速度で攪拌を続けながら、混合物に7%ヒドロキシプロピルセルロース(日本曹達株式会社製HPC−SL)水溶液28.6重量部を約26分間噴霧し、造粒した。造粒後、流動層造粒機内の給気温度を70℃にし、排気温度が45℃となるまで乾燥し、平均粒子径126μmのベシル酸ベポタスチン含有芯粒子を得た。
(2)コーティング
エチルセルロース水分散液(FMC社製アクアコート;固形分30w/w%含有)181.0g、クエン酸トリエチル11.5g及びステアリン酸カルシウム54.3gを精製水1253.2gに溶解又は分散させ、コーティング液を調製した。ワースター式流動層コーティング装置(パウレック社製SPC0.5/1)を用いて、流動状態のベシル酸ベポタスチン含有芯粒子120gに対して、上記コーティング液を被覆率(被覆層の芯粒子に対する割合)が60w/w%となるまで噴霧して、平均粒子径134μmの被覆粒子177gを得た。
(3)口腔内速崩壊性錠の調製
上記(2)の被覆粒子7.7重量部及び実施例1−(3)の外添部顆粒92.3重量部を混合して薬物処方成分とした。
上記薬物処方成分及び実施例1−(4)の滑沢剤と流動化剤の混合物を実施例1−(4)と同様に処理することにより、口腔内速崩壊性錠を製した。
実施例1−(4)と同様に測定したところ、この口腔内速崩壊性錠の硬度及び崩壊時間は、50N及び15秒であった。また、日本薬局方(第14改正)に規定された崩壊試験法(上下運動:29〜32往復/分;37℃;水)による崩壊時間は12秒であった。
(4)溶出試験
打錠前の薬物処方成分、打錠で得られた薬物処方成分の錠剤及びエタノ−ル処理を行った口腔内速崩壊性錠の3種類の製剤につき、実施例1−(5)と同様にして、溶出試験を行った。結果を図2に示す。
打錠で得られた薬物処方成分の錠剤では打錠の影響により、ベシル酸ベポタスチンの溶出率が溶出試験開始直後から高かったが、エタノ−ル処理を行った口腔内速崩壊性錠では、溶出試験開始直後は、打錠前の薬物処方成分よりも更に低い溶出率を示した。
これらのことから、打錠前の薬物処方成分に含まれる被覆粒子の皮膜は打錠により破損されるが、エタノ−ル処理により修復され、打錠前よりも更に口腔内での苦味抑制に優れた皮膜となったと考えられる。
(1)芯粒子の調製
塩酸ジルチアゼム68重量部、結晶セルロース(旭化成株式会社製アビセルPH−301)30重量部及びヒドロキシプロピルセルロース(日本曹達株式会社製HPC−SL)2重量部を高速転動造粒装置(セイシン企業株式会社製ニュ−グラマシンNC−200)に仕込み、25℃、600回転/分で、1分間予混合した。同回転速度で攪拌を続けながら、精製水を9g/分の速度で添加し、約30分間造粒した。造粒後、乾燥棚で45℃、3時間乾燥し、平均粒子径176μmの塩酸ジルチアゼム含有芯粒子を得た。
(2)コーティング
エチルセルロース(ダウケミカル社製EC#10)60g及びタルク(日本タルク社製P3)60gを70%エタノ−ル−30%水の混液1380gに溶解又は分散させ、コーティング液を調製した。ワースター式流動層コーティング装置(パウレック社製SPC0.5/1)を用いて、流動状態の塩酸ジルチアゼム含有芯粒子150gに対して、上記コーティング液を被覆率(被覆層の芯粒子に対する割合)が60w/w%となるまで噴霧して、平均粒子径200μmの被覆粒子223gを得た。
(3)口腔内速崩壊性錠の調製
上記(2)の被覆粒子10.6重量部及び実施例1−(3)の外添部顆粒89.4重量部を混合して薬物処方成分とした。
上記薬物処方成分及び実施例1−(4)の滑沢剤と流動化剤の混合物を実施例1−(4)と同様に処理することにより、口腔内速崩壊性錠を製した。
実施例1−(4)と同様に測定したところ、この口腔内速崩壊性錠の硬度及び崩壊時間は、54N及び15秒であった。
(4)溶出試験
打錠前の薬物処方成分、打錠で得られた薬物処方成分の錠剤及びエタノ−ル処理を行った口腔内速崩壊性錠の3種類の製剤につき、第14改正日本薬局方溶出試験法第2法(パドル回転数:50rpm;37℃)に従い、精製水900mLで溶出試験を行い、溶出液中の塩酸ジルチアゼムの濃度を260nmにおける吸光度を測定することにより算出し、この濃度及び溶出液の量から溶出率を算出した。結果を図3に示す。
打錠で得られた薬物処方成分の錠剤では打錠の影響によって溶出制御能が弱まり、溶出開始から60分後の塩酸ジルチアゼムの溶出率は、打錠前の薬物処方成分の160%程度まで高くなったが、エタノ−ル処理を行った口腔内速崩壊性錠では、打錠前の薬物処方成分の70%以下まで塩酸ジルチアゼムの溶出率が低くなっている。
これらのことから、打錠前の薬物処方成分に含まれる被覆粒子の皮膜は打錠により破損されるが、エタノ−ル処理により修復され、打錠前よりも更に徐放能に優れた皮膜となったと考えられる。
(1)コーティング
アクリル酸エチル・メタアクリル酸メチル・(β−メタアクリロイルオキシエチル)トリメチルアンモニウムクロリド共重合体(レーム社製オイドラギットRLPO)90重量部及びカルボキシメチルセルロースナトリウム10重量部からなる粉末混合物(レーム社製オイドラギットRD100)75g、非イオン性界面活性剤(日光ケミカルズ製ポリソルベート80)15g及びステアリン酸カルシウム15gを水895gに溶解又は分散させ、コーティング液を調製した。ワースター式流動層コーティング装置(パウレック社製SPC0.5/l)を用いて流動化した、実施例3−(1)の塩酸ジルチアゼム含有芯粒子150gに対して、上記コーティング液を被覆率(被覆層の芯粒子に対する割合)が40%となるまで噴霧して、平均粒子径150μmの被覆粒子190gを得た。
(2)口腔内速崩壊性錠の調製
上記(1)の被覆粒子9.3重量部及び実施例1−(3)の外添部顆粒90.7重量部を混合して薬物処方成分とした。
上記薬物処方成分及び実施例1−(4)の滑沢剤と流動化剤の混合物を実施例1−(4)と同様に処理することにより、口腔内速崩壊性錠を製した。
実施例1−(4)と同様に測定したところ、この口腔内速崩壊性錠の硬度及び崩壊時間は、44N及び12秒であった。
(3)溶出試験
上記(2)の口腔内速崩壊性錠につき、実施例3−(4)と同様にして、溶出試験を行った。結果を図4に示す。
(1)芯粒子の調製
ベシル酸ベポタスチン82重量部及び結晶セルロース(旭化成株式会社製アビセルPH−301)14重量部を転動流動層造粒機(パウレック社製MP−01/03)に仕込み、45℃、300回転/分で製品温度が31℃となるまで予熱した。同回転速度で攪拌を続けながら、混合物に7%ヒドロキシプロピルセルロース(日本曹達株式会社製HPC−SL)水溶液57.1重量部を約26分間噴霧し、造粒した。造粒後、流動層造粒機内の給気温度を70℃にし、排気温度が45℃となるまで乾燥し、ベシル酸ベポタスチン含有芯粒子を得た。
(2)コーティング
ワースター式流動層コーティング装置(パウレック社製SPC0.5/1)を用いて流動化した、上記(1)のベシル酸ベポタスチン含有芯粒子150gに対して、実施例2−(2)のコーティング液を被覆率(被覆層の芯粒子に対する割合)が70w/w%となるまで噴霧して、平均粒子径204μmの被覆粒子220gを得た。
(3)口腔内速崩壊性錠の調製
l−メントール20重量部を加熱融解した後、結晶セルロース(旭化成株式会社製アビセルPH−301)80重量部に吸着させて、メントール/アビセル倍散を調製した。
このメントール/アビセル倍散1.3重量部、上記(2)の被覆粒子6.9重量部、実施例1−(3)の外添部顆粒91.3重量部及び味の素株式会社製アスパルテーム0.5重量部を混合して薬物処方成分とした。
上記薬物処方成分及び実施例1−(4)の滑沢剤と流動化剤の混合物を実施例1−(4)と同様に処理することにより、口腔内速崩壊性錠を製した。
実施例1−(4)と同様に測定したところ、この口腔内速崩壊性錠の硬度及び崩壊時間は79N及び15秒であった。また、日本薬局方(第14改正)に規定された崩壊試験法(上下運動:29〜32往復/分;37℃;水)による崩壊時間は30秒であった。
(4)溶出試験
上記(3)の口腔内速崩壊性錠につき、実施例1−(5)と同様にして、溶出試験を行った。結果を図5に示す。
(1)外添部顆粒の調製
転動流動層造粒機(パウレック社製MP−01/03)を用いて、D−マンニトール98重量部を流動化し、5w/w%ヒドロキシプロピルセルロース(日本曹達株式会社製HPC−SL)水溶液40重量部を噴霧して造粒後、乾燥することにより、外添部顆粒を調製した。
(2)口腔内速崩壊性錠の調製
実施例5−(2)の被覆粒子6.9重量部、実施例5−(3)のメントール/アビセル倍散1.3重量部、上記(1)の外添部顆粒91.3重量部及び味の素株式会社製アスパルテーム0.5重量部を混合して薬物処方成分とした。
実施例1−(4)と同様に測定したところ、この口腔内速崩壊性錠の硬度及び崩壊時間は、58N及び23秒であった。また、日本薬局方(第14改正)に規定された崩壊試験法(上下運動:29〜32往復/分;37℃;水)による崩壊時間は48秒であった。
(3)溶出試験
上記(2)の口腔内速崩壊性錠につき、実施例1−(5)と同様にして、溶出試験を行った。結果を図6に示す。
(1)外添部顆粒の調製
転動流動層造粒機(パウレック社製MP−01/03)を用いて、α−ラクトース・1水和物(DMV社製ラクトース200M)98重量部を流動化し、5w/w%ヒドロキシプロピルセルロース(日本曹達株式会社製HPC−SL)水溶液40重量部を噴霧して造粒後、乾燥することにより、外添部顆粒を調製した。
(2)口腔内速崩壊性錠の調製
実施例5−(2)の被覆粒子6.9重量部、実施例5−(3)のメントール/アビセル倍散1.3重量部、上記(1)の外添部顆粒91.3重量部及び味の素株式会社製アスパルテーム0.5重量部を混合して薬物処方成分とした。
実施例1−(4)と同様に測定したところ、この口腔内速崩壊性錠の硬度及び崩壊時間は、36N及び35秒であった。また、日本薬局方(第14改正)に規定された崩壊試験法(上下運動:29〜32往復/分;37℃;水)による崩壊時間は54秒であった。
(3)溶出試験
上記(2)の口腔内速崩壊性錠につき、実施例1−(5)と同様にして、溶出試験を行った。結果を図7に示す。
(1)外添部顆粒の調製
転動流動層造粒機(パウレック社製MP−01/03)を用いて、α−ラクトース・1水和物(DMV社製ラクトース200M)98重量部を流動化し、5w/w%ヒドロキシプロピルセルロース(日本曹達株式会社製HPC−SL)水溶液40重量部を噴霧して造粒後、乾燥することにより、外添部顆粒を調製した。
(2)口腔内速崩壊性錠の調製
実施例5−(2)の被覆粒子6.9重量部、実施例5−(3)のメントール/アビセル倍散1.3重量部、上記(1)の外添部顆粒91.3重量部及び味の素株式会社製アスパルテーム0.5重量部を混合して薬物処方成分とした。
上記薬物処方成分及び実施例1−(4)の滑沢剤と流動化剤の混合物を実施例1−(4)と同様に処理することにより、口腔内速崩壊性錠を製した。
実施例1−(4)と同様に測定したところ、この口腔内速崩壊性錠の硬度及び崩壊時間は、45N及び12秒であった。また、日本薬局方(第14改正)に規定された崩壊試験法(上下運動:29〜32往復/分;37℃;水)による崩壊時間は54秒であった。
(3)溶出試験
上記(2)の口腔内速崩壊性錠につき、実施例1−(5)と同様にして、溶出試験を行った。結果を図8に示す。
(1)口腔内速崩壊性錠の調製
実施例5−(2)の被覆粒子7.2重量部、実施例5−(3)のメントール/アビセル倍散1.3重量部、味の素株式会社製アスパルテーム0.5重量部、直打用ラクトース(DMV社製ファーマトース(Pharmatose)DCL14)89.1重量部及びポリビニルピロリドン(BASF社製コリドンK30)1.9重量部を混合して薬物処方成分とした。
上記薬物処方成分及び実施例1−(4)の滑沢剤と流動化剤の混合物を実施例1−(4)と同様に処理することにより、口腔内速崩壊性錠を製した。
実施例1−(4)と同様に測定したところ、この口腔内速崩壊性錠の硬度及び崩壊時間は、57N及び27秒であった。
(2)溶出試験
上記(1)の口腔内速崩壊性錠につき、実施例1−(5)と同様にして、溶出試験を行った。結果を図9に示す。
(1)芯粒子の調製
ベシル酸ベポタスチン82重量部及び結晶セルロース(旭化成株式会社製アビセルPH−301)14重量部を転動流動層造粒機(パウレック社製MP−01/03)に仕込み、45℃、300回転/分で製品温度が31℃となるまで予熱した。同回転速度で攪拌を続けながら、混合物に7%ヒドロキシプロピルセルロース(日本曹達株式会社製HPC−SL)水溶液57.1重量部を約26分間噴霧し、造粒した。造粒後、流動層造粒機内の給気温度を70℃にし、排気温度が45℃となるまで乾燥し、ベシル酸ベポタスチン含有芯粒子を得た。
(2)コーティング
ワースター式流動層コーティング装置(パウレック社製SPC0.5/1)を用いて流動化した、上記(1)のベシル酸ベポタスチン含有芯粒子120gに対して、実施例2−(2)のコーティング液を被覆率(被覆層の芯粒子に対する割合)が70w/w%となるまで噴霧して、平均粒子径163μmの被覆粒子184gを得た。
(3)口腔内速崩壊性錠の調製
上記(2)の被覆粒子7.2重量部、実施例5−(3)のメントール/アビセル倍散1.3重量部、味の素株式会社製アスパルテーム0.5重量部、直打用ラクトース(ロケット社製パーリトール(Pearlitol)100SD)89.1重量部及びポリビニルピロリドン(BASF社製コリドンK30)1.9重量部を混合して薬物処方成分とした。
上記薬物処方成分及び実施例1−(4)の滑沢剤と流動化剤の混合物を実施例1−(4)と同様に処理することにより、口腔内速崩壊性錠を製した。
実施例1−(4)と同様に測定したところ、この口腔内速崩壊性錠の硬度及び崩壊時間は、58N及び28秒であった。
(4)溶出試験
上記(3)の口腔内速崩壊性錠につき、実施例1−(5)と同様にして、溶出試験を行った。結果を図10に示す。
(1)口腔内速崩壊性錠の調製
実施例10−(2)の被覆粒子7.2重量部、実施例5−(3)のメントール/アビセル倍散1.3重量部、味の素株式会社製アスパルテーム0.5重量部、直打用ラクトース(DMV社製ファーマトースDCL14)89.1重量部及びポリビニルピロリドン(BASF社製コリドンK30)1.9重量部を混合して薬物処方成分とした。
上記薬物処方成分及び実施例1−(4)の滑沢剤と流動化剤の混合物を実施例1−(4)と同様に処理することにより、口腔内速崩壊性錠を製した。
実施例1−(4)と同様に測定したところ、この口腔内速崩壊性錠の硬度及び崩壊時間は、57N及び20秒であった。
(2)溶出試験
上記(1)の口腔内速崩壊性錠につき、実施例1−(5)と同様にして、溶出試験を行った。結果を図11に示す。
(1)芯粒子の調製
ベシル酸ベポタスチン85重量部、結晶セルロース(旭化成株式会社製、アビセルPH−102)15重量部を高速攪拌造粒機(深江パウテック社製超小型ハイスピードミキサー)に仕込み、1分間予混合した。これを、50℃、850回転/分で攪拌を続けながら、精製水30gを添加し、約10分間造粒した。造粒後、箱型乾燥機で45℃、3時間乾燥し、平均粒子径237μmのベシル酸ベポタスチン含有芯粒子を得た。
(2)コーティング
ワースター式流動層コーティング装置(パウレック社製SPC0.5/1)を用いて流動化した、上記(1)のベシル酸ベポタスチン含有芯粒子150gに対して、実施例2−(2)のコーティング液を被覆率(被覆層の芯粒子に対する割合)が40w/w%となるまで噴霧して、平均粒子径275μmの被覆粒子185gを得た。
(3)外添部顆粒の調製
流動層造粒機(パウレック社製MP−10)を用いて、流動状態のD−マンニトール(日研化成社製)98.5重量部に対して、3.3w/w%ポリビニルピロリドン(BASF社製コリドンK30)及び1.7w/w%ヒドロキシプロピルセルロース(日本曹達株式会社製HPC−SL)混合水溶液30重量部を噴霧して造粒後、乾燥することにより、外添部顆粒を調製した。
(4)口腔内速崩壊性錠の調製
上記(2)の被覆粒子5.5重量部、実施例5−(3)のメントールアビセル倍散1.3重量部、上記(3)の外添部顆粒92.2重量部、味の素株式会社製アスパルテーム0.5重量部、ステアリン酸マグネシウム(タイコヘルスケア社製)0.5重量部を混合して薬物処方成分とした。
上記薬物処方成分をロータリー式打錠機にて、1錠300mg、直径10mm、13mmRの杵にて打錠圧100kg/杵で打錠し、実施例1−(4)と同様にエタノール処理することにより、口腔内速崩壊性錠を製した。
実施例1−(4)と同様に測定したところ、この口腔内速崩壊性錠の硬度及び崩壊時間は、50N及び15秒であった。また、日本薬局方(第14改正)に規定された崩壊試験法(上下運動:29〜32往復/分;37℃;水)による崩壊時間は78秒であった。
(5)溶出試験
上記(4)の口腔内速崩壊性錠につき、実施例1−(5)と同様にして、溶出試験を行った。結果を図12に示す。
Claims (10)
- 次の成分を含有し、硬度が20N以上、空隙率が20〜50%である口腔内速崩壊性錠。
(1)アルコール系溶媒に可溶性かつ水不溶性のコーティング剤で被覆された薬物含有微粒子
(2)アルコール系溶媒に溶解性の水溶性結合剤及び水溶性糖類を含む混合物 - アルコール系溶媒に溶解性の水溶性結合剤及び水溶性糖類を含む混合物が、アルコール系溶媒に溶解性の水溶性結合剤を用いて造粒された水溶性糖類を含む造粒物である請求項1記載の口腔内速崩壊性錠。
- 口腔内速崩壊性錠中の薬物含有量が0.1〜70w/w%、アルコール系溶媒に可溶性かつ水不溶性のコーティング剤の含有量が0.02〜10w/w%、水溶性糖類の含有量が1〜98w/w%、アルコール系溶媒に溶解性の水溶性結合剤の含有量が0.1〜30w/w%である請求項1又は2記載の口腔内速崩壊性錠。
- アルコール系溶媒に可溶性かつ水不溶性のコーティング剤がアルコール系溶媒(25℃)1mlに対して20mg以上溶解し、かつ、水(25℃)1mlに対して1mg以下しか溶解しないものであり、水溶性糖類がアルコール系溶媒(25℃)1mlに対して1mg以下しか溶解せず、かつ、水(25℃)1mlに対して20mg以上溶解するものであり、アルコール系溶媒に溶解性の水溶性結合剤がアルコール系溶媒(25℃)1ml及び水(25℃)1mlのいずれにも20mg以上溶解するものである請求項3記載の口腔内速崩壊性錠。
- アルコール系溶媒に可溶性かつ水不溶性のコーティング剤がセルロース系コーティング剤及びアクリル酸系コーティング剤からなる群より選ばれる1又は2以上であり、アルコール系溶媒に溶解性の水溶性結合剤がセルロース系及びポリビニル系結合剤からなる群より選ばれる1又は2以上である請求項4記載の口腔内速崩壊性錠。
- アルコール系溶媒に可溶性かつ水不溶性のコーティング剤がエチルセルロース、メタアクリル酸・メタアクリル酸メチル共重合体、メタアクリル酸・アクリル酸エチル共重合体、メタアクリ酸メチル・アクリル酸エチル共重合体、メタアクリル酸メチル・アクリル酸エチル・(β−メタアクリロイルオキシエチル)トリメチルアンモニウムクロリド共重合体及びメタアクリル酸メチル・メタアクリル酸ブチル・メタアクリル酸ジメチルアミノエチル共重合体からなる群より選ばれる1又は2以上であり、水溶性糖類がマンニトール、キシリトール、エリスリトール、マルチトール、ソルビトール、ラクトース、シュクロース、マルトース及びトレハロースからなる群より選ばれる1又は2以上であり、アルコール系溶媒に溶解性の水溶性結合剤がポリビニルピロリドン及びヒドロキシプロピルセルロースからなる群より選ばれる1又は2以上である請求項5記載の口腔内速崩壊性錠。
- 薬物含有微粒子の平均粒子径が350μm以下である請求項1又は2記載の口腔内速崩壊性錠。
- 薬物が不快な味覚を生じるものであり、日本薬局方(第14改正)に規定された溶出試験法第2法(パドル回転数:50rpm;37℃;水)による口腔内速崩壊性錠からの薬物溶出率が溶出開始後1分で30%以下であり、口腔内での崩壊時間が60秒以内である請求項7記載の口腔内速崩壊性錠。
- 薬物が抗アレルギー剤である請求項8記載の口腔内速崩壊性錠。
- 薬物がベシル酸ベポタスチンである請求項9記載の口腔内速崩壊性錠。
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