JP2010287077A - 無線タグリーダ - Google Patents
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Abstract
【課題】送信系からの回り込み信号を抑圧し、反射波を感度良く受信しうる構成を簡易且つ安価に実現する。
【解決手段】リーダライタ1は、送受信アンテナ6と、送受信アンテナ6を介して無線タグに所定周波数のキャリアを送信する送信回路3と、無線タグからの応答信号を、送受信アンテナ6を介して受信する受信回路4とを備えている。更に、アンテナ側からの入力信号を中間周波数帯の信号に変換する「周波数変換部」と、「周波数変換部」によって変換された中間周波数帯の信号において、応答信号に対応するデータ帯域を通過させ、送信回路3からの回り込み信号に対応する帯域を遮断する「フィルタ部」と、「フィルタ部」を通過したデータ帯域の信号を復調する「復調部」とが設けられている。
【選択図】図1
【解決手段】リーダライタ1は、送受信アンテナ6と、送受信アンテナ6を介して無線タグに所定周波数のキャリアを送信する送信回路3と、無線タグからの応答信号を、送受信アンテナ6を介して受信する受信回路4とを備えている。更に、アンテナ側からの入力信号を中間周波数帯の信号に変換する「周波数変換部」と、「周波数変換部」によって変換された中間周波数帯の信号において、応答信号に対応するデータ帯域を通過させ、送信回路3からの回り込み信号に対応する帯域を遮断する「フィルタ部」と、「フィルタ部」を通過したデータ帯域の信号を復調する「復調部」とが設けられている。
【選択図】図1
Description
本発明は、無線タグリーダに関するものである。
現在、RFIDタグなどの無線タグに対して無線信号を送信し、その応答信号を受信することによって無線通信処理を行う無線タグリーダが提供されている。この種の無線タグリーダでは様々な通信方式が用いられており、例えば、リーダ本体から無線タグに対して無変調キャリアを送信し、この無変調キャリアを受信した無線タグが、変調処理を施した反射波を送信する方式(バックスキャッタ方式)などが採用されている。この方式は、無線タグ側でキャリア発生源を必要とせず、低消費駆動が可能であるという利点を有している。
ところで、上記バックスキャッタ方式のように、無線タグに対するキャリア送信と無線タグからの反射波の受信とを同時期に行う場合、反射波を受信する受信回路に送信波の回り込み信号が混入する虞があり、このような回り込みが発生すると、無線タグ側から送信される微弱な反射波を感度良く受信できなくなるという問題がある。
このような回り込みに対処する方法としては、受信信号を振幅情報のみで復調する包絡線検波方式を用いるのではなく、位相情報を利用したベクトル復調方式を用いることが考えられる。或いは、送信波の一部を分配し、その振幅と位相を調整することによって回り込み送信信号と同振幅で逆位相のキャンセル信号を生成し、それを受信波に加算することによって、受信波から回り込み送信信号を取り除く構成(キャリアキャンセラ回路)なども考えられる。しかしながら、これら方式は、位相器やミキサなどを必要とし、回路構成が複雑でコスト高を招きやすいという問題があった。
本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、送信系からの回り込み信号を抑圧し、反射波を感度良く受信しうる構成を簡易且つ安価に実現することを目的とする。
請求項1の発明は、アンテナと、前記アンテナを介して無線タグに所定周波数のキャリアを送信する送信部と、前記無線タグからの応答信号を、前記アンテナを介して受信する受信部と、を備えた無線タグリーダであって、前記受信部が、前記アンテナからの受信ラインに接続され、前記アンテナ側からの入力信号を中間周波数の信号に変換する周波数変換部と、前記周波数変換部によって変換された前記中間周波数の信号において、前記応答信号に対応するデータ帯域を通過させ、前記送信部からの回り込み信号に対応する帯域を遮断するフィルタ部と、前記フィルタ部を通過した前記データ帯域の信号を復調する復調部と、を有することを特徴としている。
請求項2の発明は、請求項1に記載の無線タグリーダにおいて、前記復調部が、前記フィルタ部を通過した信号の包絡線検波を行う包絡線検波器を有することを特徴とする。
請求項3の発明は、請求項1又は請求項2に記載の無線タグリーダにおいて、前記周波数変換部が、規定周波数の信号を出力する局部発振器と、前記アンテナ側からの前記入力信号と前記局部発振器からの前記規定周波数の信号とを混合し、前記中間周波数の信号を出力する混合器とを備えている。
そして、前記局部発振器は、前記送信部からの前記キャリアの周波数をfcとし、前記無線タグからの前記応答信号の周波数をfsとしたとき、これら周波数fc及びfsの和又は差が、所定の中心周波数fifに変換されるように、前記規定周波数が設定されている。
そして、前記局部発振器は、前記送信部からの前記キャリアの周波数をfcとし、前記無線タグからの前記応答信号の周波数をfsとしたとき、これら周波数fc及びfsの和又は差が、所定の中心周波数fifに変換されるように、前記規定周波数が設定されている。
請求項4の発明は、請求項1から請求項3のいずれか一項に記載無線タグリーダにおいて、前記フィルタ部が、少なくとも前記データ帯域を通過域とするバンドパスフィルタを有することを特徴とする。
請求項5の発明は、請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の無線タグリーダにおいて、前記フィルタ部が、少なくとも前記データ帯域を通過域とし、前記回り込み信号に対応する帯域を減衰域とするバンドエリミネーションフィルタを有することを特徴とする。
請求項6の発明は、請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の無線タグリーダにおいて、前記無線タグが、バックスキャタ方式且つサブキャリア方式で前記応答信号を出力するものであることを特徴とする。
請求項1の発明は、アンテナからの受信ラインに接続された周波数変換部により、アンテナ側からの入力信号を中間周波数の信号に変換しており、この中間周波数の信号をフィルタ部に入力させることで、応答信号に対応するデータ帯域を通過させ、送信部からの回り込み信号に対応する帯域を遮断している。そして、フィルタ部を通過したデータ帯域の信号を復調している。このようにすると、複雑なベクトル復調回路や複雑なキャリアキャンセラを用いることなくデータ帯域を選択的に取り出すことができ、回り込み信号を除去しうる復調回路を簡易且つ安価に構成しやすくなる。
請求項2の発明は、復調部において、フィルタ部を通過した信号の包絡線検波を行う包絡線検波器が設けられている。このようにすると、抽出されたデータ帯域の信号に基づき、より簡単且つ安価な回路構成によって復調信号を生成できる。
請求項3の発明は、規定周波数の信号を出力する局部発振器が設けられており、この局部発振器からの規定周波数の信号と、アンテナ側からの入力信号とを混合器によって混合し、中間周波数の信号を出力している。更に、局部発振器は、送信部からのキャリアの周波数をfcとし、無線タグからの応答信号の周波数をfsとしたとき、これら周波数fc及びfsの和又は差が、所定の中心周波数fifに変換されるように、規定周波数が設定されている。このようにすると、簡易な構成で、データ帯域の周波数を既知の中心周波数fifを中心とする中間周波数に変換することができ、データ帯域を選択的に通過させやすくなる。
請求項4の発明は、フィルタ部において、少なくともデータ帯域を通過域とするバンドパスフィルタが設けられている。このようにすると、周波数変換部で生成された中間周波数帯の信号において回り込み信号を抑圧し、データ帯域を良好に取り出すことができる。
請求項5の発明は、フィルタ部において、少なくともデータ帯域を通過域とし、回り込み信号に対応する帯域を減衰域とするバンドエリミネーションフィルタが設けられている。このようにすると、周波数変換部で生成された中間周波数の信号において、データ帯域を選択的に取り出すことができ、回り込み信号を確実に遮断できる。
請求項6の発明は、バックスキャタ方式且つサブキャリア方式で応答信号を出力する無線タグを通信対象としている。このように、回り込み信号の問題がより深刻となるバックスキャタ方式且つサブキャリア方式において本発明の特徴的構成を採用すればより効果的である。
[第1実施形態]
以下、本発明の無線タグリーダを具現化した第1実施形態について、図面を参照して説明する。
(リーダライタの全体構成)
図1に示すリーダライタ1は、「無線タグリーダ」の一例に相当するものであり、UHF帯(例えば、周波数953MHz)のキャリアを使用してRFIDタグ30(図2:後述)と非接触通信を行う構成をなしている。このリーダライタ1は、主として、主制御部2、送信回路3、受信回路4、メモリ5、送受信アンテナ6、アンテナ共用器7などを備えている。
以下、本発明の無線タグリーダを具現化した第1実施形態について、図面を参照して説明する。
(リーダライタの全体構成)
図1に示すリーダライタ1は、「無線タグリーダ」の一例に相当するものであり、UHF帯(例えば、周波数953MHz)のキャリアを使用してRFIDタグ30(図2:後述)と非接触通信を行う構成をなしている。このリーダライタ1は、主として、主制御部2、送信回路3、受信回路4、メモリ5、送受信アンテナ6、アンテナ共用器7などを備えている。
主制御部2は、CPU、ROM、RAMなどによって構成されており、図示しないキー操作部から与えられる操作信号に応じてリーダライタ1の各種動作を制御する機能を有し、例えば、送信回路3へデータを出力する処理や、受信回路4から入力したデータの処理などを実行する機能を有している。
メモリ5は、例えばRAM(DRAM、SRAM等)やROM(EPROM、EEPROM等)などの半導体メモリによって構成されている。このメモリ5には、読取処理等を実行可能な所定プログラムや各ハードウェアを制御可能なシステムプログラム等が予め格納されている。また、メモリ5は、主制御部2が算術演算や論理演算等の各処理時に利用する作業領域として機能すると共に、主制御部2が扱う制御コマンドや各種データ等を記憶可能に構成されている。
送信回路3は、「送信部」の一例に相当するものであり、送受信アンテナ6を介してRFIDタグ30(無線タグ)に所定周波数のキャリアを送信するように機能するものである。図1の例では、キャリア発振器11、符号化部12、変調器13、増幅器14、送信部フィルタ15などによって送信回路3が構成されている。
キャリア発振器11は、規定周波数(例えば953MHz)のキャリア(搬送波)を発生させ、変調器11に出力する構成をなしており、主制御部3の制御に応じて発振動作とその停止とを切り替えるように構成されている。
符号化部12は、主制御部2から出力される送信データを符号化して変調器13に出力している。変調器13は、通信対象(RFIDタグ30)へのコマンド送信時に、キャリア発振器11より出力される例えば周波数953MHzのキャリア(搬送波)に対し、符号化部12より出力される符号化された送信符号(変調信号)によってASK(Amplitude Shift Keying)変調された被変調信号を生成し、増幅器14に出力している。
増幅器14は、入力信号を設定されたゲインで増幅する構成をなしており、その増幅信号を送信部フィルタ15に出力している。なお、本実施形態では、例えば、主制御部2からの指令値に応じて増幅器14のゲインが設定されるようになっており、増幅器14のゲインを設定変更することにより、送信電波の出力電力を調整できるようになっている。送信部フィルタ15は、増幅器14から出力された増幅信号のうち必要な周波数の信号だけを通過させるように機能している。
アンテナ共用器6は、送信部フィルタ15から出力された高周波信号の逆方向への流れを防止する機能を有し、送信部フィルタ15側から入力された高周波信号を送受信アンテナ6へ出力し、送受信アンテナ6側から入力された高周波信号を受信回路4側に出力している。
送受信アンテナ6は、RFIDタグ30への信号送信及びRFIDタグ30からの信号受信に兼用されるアンテナであり、送信部フィルタ15からアンテナ共用器7を介して出力された高周波信号(送信信号)を、無線信号としてRFIDタグ30へ送信し、また、RFIDタグ30から出力された応答信号(無線信号)を受信するように機能している。
受信回路4は、「受信部」の一例に相当するものであり、RFIDタグ30(無線タグ)からの応答信号を、送受信アンテナ6を介して受信するように機能するものである。図1の例では、局部発振器21、混合器22、フィルタ部23、包絡線検波器24、二値化処理部25、復号化部26などによって受信回路4が構成されている。この受信回路4は、送受信アンテナ6によって受信されたRFIDタグ30からの応答信号を復調し、その復調信号を二値化した上で復号化する構成をなしている。なお、受信回路4の詳細構成については後述する。
なお、本実施形態に係るリーダライタ1は、上記要素以外にも、電池や電源回路などの電源系、液晶表示器などの表示部、各種操作キーなどの操作手段等が設けられているが、図1では、これらの図示は省略している。
(タグの主な電気的構成)
図2は、リーダライタ1と非接触通信を行う無線タグの電気的構成を概略的に例示するブロック図である。
RFIDタグ30は、「無線タグ」の一例に相当するものであり、いわゆるパッシブタイプのタグとして構成され、リーダライタ1から送信されたキャリアを受信して動作用電源を生成する構成をなしている。また、このRFIDタグ30は、応答信号を返すときにサブキャリアを使用するサブキャリア方式として構成されており、リーダライタ1から送信されたキャリアより抽出したクロックを分周し、キャリアとは異なる周波数の動作クロックを生成している。この方式では、リーダライタ1から送信されたコマンドを復調すると、そのコマンドに対する応答を、サブキャリアを負荷変調することで返信している。
図2は、リーダライタ1と非接触通信を行う無線タグの電気的構成を概略的に例示するブロック図である。
RFIDタグ30は、「無線タグ」の一例に相当するものであり、いわゆるパッシブタイプのタグとして構成され、リーダライタ1から送信されたキャリアを受信して動作用電源を生成する構成をなしている。また、このRFIDタグ30は、応答信号を返すときにサブキャリアを使用するサブキャリア方式として構成されており、リーダライタ1から送信されたキャリアより抽出したクロックを分周し、キャリアとは異なる周波数の動作クロックを生成している。この方式では、リーダライタ1から送信されたコマンドを復調すると、そのコマンドに対する応答を、サブキャリアを負荷変調することで返信している。
RFIDタグ30の電気的構成は、図2に示す通りであり、ICチップ31と送受信アンテナ32とを備えると共に、ICチップ31内に、整流回路33、復調回路34、変調回路35、制御回路36、メモリ37などが設けられている。
整流回路33は、リーダライタ1から送信された送信電波が送受信アンテナ32を介して入力されると、その入力された送信電波の搬送波を整流して動作用電源を生成し、制御回路36およびその他の構成要素に供給する。復調回路34は、搬送波に重畳されている送信データを復調して制御回路36に出力する。メモリ37は、非接触通信に用いられる各種情報を記憶するものであり、例えば、タグ30が取付けられている物品などに関する情報(以下、タグ情報という)、他のタグと識別するための識別情報などが書換え可能に格納されている。
制御回路36は、整流回路33から動作用電源が供給されると、例えば、メモリ37から情報を読み出して送信データとして変調回路35に出力する。変調回路35は、上述のサブキャリアをメモリ37から読み出された送信データで変調して返信電波を作成し、その返信電波を送受信アンテナ32からリーダライタ1へ返信する。
(リーダライタの特徴的構成)
次に、リーダライタ1の特徴をなす受信系について説明する。
リーダライタ1では、RFIDタグ30からの応答信号が送受信アンテナ6によって受信されると、アンテナ共用部7を経て受信回路4に入力されるようになっている。この受信回路4には、局部発振器21及び混合器22からなる「周波数変換部」が設けられており、アンテナ側からの入力信号を中間周波数の信号に変換している。更に、フィルタ部23が設けられており、「周波数変換部」によって変換された中間周波数の信号において、RFIDタグ30からの応答信号に対応するデータ帯域を通過させ、送信回路3(送信部)からの回り込み信号に対応する帯域を遮断するように機能している。
次に、リーダライタ1の特徴をなす受信系について説明する。
リーダライタ1では、RFIDタグ30からの応答信号が送受信アンテナ6によって受信されると、アンテナ共用部7を経て受信回路4に入力されるようになっている。この受信回路4には、局部発振器21及び混合器22からなる「周波数変換部」が設けられており、アンテナ側からの入力信号を中間周波数の信号に変換している。更に、フィルタ部23が設けられており、「周波数変換部」によって変換された中間周波数の信号において、RFIDタグ30からの応答信号に対応するデータ帯域を通過させ、送信回路3(送信部)からの回り込み信号に対応する帯域を遮断するように機能している。
混合器22は、アンテナ側から受信ライン8を通って入力される入力信号と、局部発振器21からの「規定周波数」の信号とを混合し、中間周波数帯の信号をフィルタ部23に出力している。アンテナ側からの入力信号は、例えば図3に示すような周波数スペクトルで構成され、送信回路3のキャリア周波数fc(例えば953MHz)を中心に、RFIDタグ30からの応答に相当する信号が側波帯として現れている。
本実施形態では、送信回路3(送信部)から出力されるキャリアの周波数がfc(例えば953MHz)に定められている。一方、RFIDタグ30(無線タグ)からの応答信号の周波数は、主制御部2によって指定された指定周波数fsとなっている。具体的には、主制御部2により、送信回路3からRFIDタグ30に与える送信コマンド内に、RFIDタグ30の応答周波数をfsに指定する指定コマンドを含ませており、RFIDタグ30は、この指定コマンドに基づき、指定周波数fsで応答信号を出力するようになっている。
アンテナ側からの入力信号は、送受信アンテナ6が受信した応答信号(周波数fsの信号)に、送信回路3からの回りこみ信号(周波数fcの信号)が重畳された信号が「RFIDタグ30からの応答に相当する信号」として含まれており、具体的には、fcとfsの和(fc+fs)又は差(fc−fs)の周波数付近で「RFIDタグ30からの応答に相当する信号」が現れている。
局部発振器21は、「規定周波数」の高周波信号を出力するものであり、本実施形態では、局部発振器21の「規定周波数」が、主制御部2によって指定された周波数に定められている。
「周波数変換部」では、回り込み信号が重畳された「RFIDタグ30からの応答に相当する信号」(即ち、fcとfsの和(fc+fs)又は差(fc−fs)の周波数付近の信号)に対し、局部発振器21からの「規定周波数」の信号を、混合器22によって混合し、「RFIDタグ30からの応答に相当する信号」を、所定の中心周波数fif付近の中間周波数帯の信号に変換している。
具体的には、「規定周波数」を、例えば、fc+fif+fs、或いはfc+fif−fsと定め、側波帯として現れたいずれかの応答信号(即ち、fcとfsの和(fc+fs)又は差(fc−fs)の周波数付近の信号)を、中間周波数fif付近の信号に変換している。なお、主制御部2では、fc、fsが既知の値であり、fifも予め定められた既知の値であるため、主制御部2は、これらの値に基づいて局部発振器21の周波数を
指定している。
指定している。
図4は、局部発振器21の周波数を「fc+fif+fs」とし、「RFIDタグ30からの応答に相当する信号」(即ち、fcとfsの和(fc+fs)又は差(fc−fs)の周波数付近の信号)と混合したときの中間周波数帯の周波数スペクトルを示している。この例では、上側の応答信号(周波数「fc+fs」付近の信号)が、中心周波数fif付近の中間周波数帯の信号に変換されている。なお、変換後(混合後)には、中心周波数fif付近の周波数帯と離れた帯域で、fif付近の周波数帯以外の周波数帯の信号(例えば、「fif+2fs」付近の周波数帯の信号)も現れることになる。
混合器22によって生成された中間周波数帯の信号は、フィルタ部23に入力される。
フィルタ部23は、少なくともデータ帯域(「RFIDタグ30からの応答に相当する信号」を、局部発振器21及び混合器22によって周波数変換した帯域)を通過域とするバンドパスフィルタによって構成されている。具体的には、中心周波数fif付近の中間周波数帯の信号を、「応答信号に対応するデータ帯域」として通過させ、送信回路3からの回り込み信号を抑圧させている。なお、図4では、フィルタ部23(バンドパスフィルタ)によって通過させる帯域を一点鎖線にて概念的に示している。
フィルタ部23は、少なくともデータ帯域(「RFIDタグ30からの応答に相当する信号」を、局部発振器21及び混合器22によって周波数変換した帯域)を通過域とするバンドパスフィルタによって構成されている。具体的には、中心周波数fif付近の中間周波数帯の信号を、「応答信号に対応するデータ帯域」として通過させ、送信回路3からの回り込み信号を抑圧させている。なお、図4では、フィルタ部23(バンドパスフィルタ)によって通過させる帯域を一点鎖線にて概念的に示している。
フィルタ部23を通過した中間周波数帯の信号は、包絡線検波器24の入力される。この包絡線検波器24は、電気信号の包絡線を検出可能な公知の包絡線検波器として構成されており、フィルタ部23から出力される中間周波数帯の信号(fif付近の信号)の包絡線を検出し、得られた包絡線情報を出力している。なお、包絡線検波器24は、「復調部」の一例に相当し、フィルタ部23を通過したデータ帯域の信号を復調するように機能する。
包絡線検波器24によって検出された包絡線情報は、二値化処理部25に入力される。二値化処理部25は、公知のAD変換器として構成されており、その復調された信号波形を二値化し、デジタルデータとして復号化部26に出力している。その二値化された信号は、復号化部26にて復号化された後、最終的に主制御部2に入力される。なお、受信回路4には、フィルタ部23から出力される中間周波数帯の信号に基づいてキャリアセンスを行う中間周波検波回路28も設けられている。
(本実施形態の主な効果)
本実施形態のリーダライタ1では、送受信アンテナ6らの受信ライン8に接続された「周波数変換部」により、アンテナ側からの入力信号を中間周波数帯の信号に変換しており、この中間周波数帯の信号をフィルタ部23に入力させることで、中間周波数帯における応答信号に対応するデータ帯域を通過させ、送信回路3(送信部)からの回り込み信号に対応する帯域を抑圧している。そして、フィルタ部23を通過したデータ帯域の信号を復調している。このようにすると、複雑なベクトル復調回路や複雑なキャリアキャンセラを用いることなくデータ帯域を選択的に取り出すことができ、回り込み信号を除去しうる復調回路を簡易且つ安価に構成しやすくなる。
本実施形態のリーダライタ1では、送受信アンテナ6らの受信ライン8に接続された「周波数変換部」により、アンテナ側からの入力信号を中間周波数帯の信号に変換しており、この中間周波数帯の信号をフィルタ部23に入力させることで、中間周波数帯における応答信号に対応するデータ帯域を通過させ、送信回路3(送信部)からの回り込み信号に対応する帯域を抑圧している。そして、フィルタ部23を通過したデータ帯域の信号を復調している。このようにすると、複雑なベクトル復調回路や複雑なキャリアキャンセラを用いることなくデータ帯域を選択的に取り出すことができ、回り込み信号を除去しうる復調回路を簡易且つ安価に構成しやすくなる。
また、リーダライタ1では、フィルタ部23を通過した信号の包絡線検波を行う包絡線検波器24によって復調部が構成されている。このようにすると、「周波数変換部」及びフィルタ部23によって抽出されたデータ帯域の信号に基づき、より簡単且つ安価な回路構成によって復調信号を生成できる。
また、リーダライタ1では、「規定周波数」の信号を出力する局部発振器21が設けられ、この局部発振器21からの「規定周波数」の信号と、アンテナ側からの入力信号とを混合し、中間周波数の信号を出力している。更に、局部発振器21は、送信回路3(送信部)からのキャリアの周波数をfcとし、RFIDタグ30(無線タグ)からの応答信号の周波数をfsとしたとき、これら周波数fc及びfsの和又は差が、所定の中心周波数fifに変換されるように、「規定周波数」が設定されている。このようにすると、簡易な構成で、データ帯域の周波数(即ち、RFIDタグ30からの応答信号に、回り込み信号が重畳された周波数)を既知の中心周波数fif付近の中間周波数に変換することができ、データ帯域を選択的に通過させやすくなる。
また、リーダライタ1では、データ帯域を通過域とするバンドパスフィルタによってフィルタ部23が構成されている。このようにすると、複雑な回路構成を用いることなく、「周波数変換部」で生成された中間周波数帯の信号において回り込み信号を抑圧することができ、データ帯域を良好に取り出すことができる。
また、本実施形態では、バックスキャタ方式且つサブキャリア方式で応答信号を出力するRFIDタグ30(無線タグ)を通信対象としている。このように、回り込み信号の問題がより深刻となるバックスキャタ方式且つサブキャリア方式において本発明の特徴的構成を採用すればより効果的である。
[他の実施形態]
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
上記実施形態では、フィルタ部23をバンドパスフィルタとして構成したが、混合器22から出力される中間周波数の信号において、中心周波数fifから離れた回り込み信号に対応する帯域を減衰域とし、中心周波数fif付近を減衰域としないバンドエリミネーションフィルタによってフィルタ部23を構成してもよい。このようにしても、「周波数変換部」で生成された中間周波数の信号において、回り込み信号に対応する帯域を抑圧し、データ帯域を選択的に取り出すことができる。
1…リーダライタ(無線タグリーダ)
2…主制御部
3…送信回路(送信部)
4…受信回路(受信部)
5…メモリ
6…送受信アンテナ(アンテナ)
7…アンテナ共用器
21…局部発振器(周波数変換部)
22…混合器(周波数変換部)
23…フィルタ部
24…包絡線検波器(復調部)
30…RFIDタグ(無線タグ)
2…主制御部
3…送信回路(送信部)
4…受信回路(受信部)
5…メモリ
6…送受信アンテナ(アンテナ)
7…アンテナ共用器
21…局部発振器(周波数変換部)
22…混合器(周波数変換部)
23…フィルタ部
24…包絡線検波器(復調部)
30…RFIDタグ(無線タグ)
Claims (6)
- アンテナと、
前記アンテナを介して無線タグに所定周波数のキャリアを送信する送信部と、
前記無線タグからの応答信号を、前記アンテナを介して受信する受信部と、
を備えた無線タグリーダであって、
前記受信部は、
前記アンテナからの受信ラインに接続され、前記アンテナ側からの入力信号を中間周波数の信号に変換する周波数変換部と、
前記周波数変換部によって変換された前記中間周波数の信号において、前記応答信号に対応するデータ帯域を通過させ、前記送信部からの回り込み信号に対応する帯域を遮断するフィルタ部と、
前記フィルタ部を通過した前記データ帯域の信号を復調する復調部と、
を有することを特徴とする無線タグリーダ。 - 前記復調部は、前記フィルタ部を通過した信号の包絡線検波を行う包絡線検波器を有することを特徴とする請求項1に記載の無線タグリーダ。
- 前記周波数変換部は、
規定周波数の信号を出力する局部発振器と、
前記アンテナ側からの前記入力信号と、前記局部発振器からの前記規定周波数の信号とを混合し、前記中間周波数の信号を出力する混合器と、
を備え、
前記局部発振器は、前記送信部からの前記キャリアの周波数をfcとし、前記無線タグからの前記応答信号の周波数をfsとしたとき、これら周波数fc及びfsの和又は差が、所定の中心周波数fifに変換されるように、前記規定周波数が設定されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の無線タグリーダ。 - 前記フィルタ部は、少なくとも前記データ帯域を通過域とするバンドパスフィルタを有することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の無線タグリーダ。
- 前記フィルタ部は、少なくとも前記データ帯域を通過域とし、前記回り込み信号に対応する帯域を減衰域とするバンドエリミネーションフィルタを有することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の無線タグリーダ。
- 前記無線タグは、バックスキャタ方式且つサブキャリア方式で前記応答信号を出力するものであることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の無線タグリーダ。
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JP2009140699A JP2010287077A (ja) | 2009-06-12 | 2009-06-12 | 無線タグリーダ |
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