JP2009503048A - 尿路機能障害を治療するためのmc4r作動薬 - Google Patents

尿路機能障害を治療するためのmc4r作動薬 Download PDF

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Abstract

本発明は、下部尿路機能障害を治療するための医薬品を製造するためのMC4受容体作動薬化合物の使用に関する。

Description

本発明は、尿失禁(特に、腹圧性尿失禁)、過活動膀胱(OAB)、および特に良性前立腺肥大に伴う場合の下部尿路症状(BPHに伴うLUTS)を含む下部尿路機能障害を治療するためのメラノコルチンサブタイプ−4(MC4)受容体作動薬化合物の使用に関する。
下部尿路機能障害の有効な薬理学的治療に対する医療ニーズは高い。この高い医療ニーズは、高い患者数と連動した効果的な薬理学的療法の欠如の結果である。
尿失禁は、任意の不随意尿漏出の愁訴である。尿失禁は、一般的な状態であり、社会的隔離、うつ病、生活の質の喪失につながることがある困惑となることが多く、高齢者集団における施設収容の主な原因である。さらに、尿意切迫感、夜間頻尿症、および排尿回数増加は、患者の生活の質も著しく損ない、高齢者集団においても特によく見られる状態である。
脊髄上位と脊髄の部位の双方が、排尿の制御に関与する重要な神経解剖学的領域を含有することは次第に認識されている。薬理学的療法は、OABを治療するのに使用されるムスカリン受容体拮抗薬の場合と同様に、膀胱を直接標的とすることがあり、代替方法として、薬理学的療法は、例えば、SNRI(セロトニン−ノルアドレナリン再取り込み阻害薬)を使用してSUIを治療する場合に、排尿を制御するニューロン経路を標的とすることがある。
WO2005/059558(Bayer Healthcare AG、2005年6月30日公開)は、MC4に関係のある疾患のための治療剤を同定するための方法に関する。排尿障害を含む多くの疾患領域が記述されている。しかしながら、この文書は、そのような障害に有用ないかなる化合物も開示しておらず、そのような化合物がMC4受容体とどのような相互作用をしなければならないかを教示していない。
WO2005/077935(国際特許出願第PCT/IB2005/000208号、Pfizer、2005年8月25日公開、出願人の整理番号PC32058A)は、一群のMC4作動薬化合物を開示しているが、下部尿路機能障害の治療におけるそれらの使用については記述していない。
今回、MC4受容体作動薬を下部尿路機能障害の治療に使用することができることが判明した。
本発明の最も広い態様によれば、下部尿路機能障害を治療するための医薬品を製造するためのMC4受容体作動薬化合物の使用、およびそのような治療を必要としている患者にMC4受容体作動薬化合物を投与することを含む下部尿路機能障害を治療する方法が提供される。
WO2005/077935のMC4作動薬化合物は、本発明において使用するのに適している。したがって、本発明の好ましい態様によれば、MC4作動薬化合物は、式Iの化合物、
Figure 2009503048
またはそれらの薬学的に許容できる塩、水和物、溶媒和物、異性体もしくはプロドラッグであり、
式中、
は、−(C〜C)アルキル、−(C〜C)アルケニル、−(C〜C)アルキニル、−(C〜C)シクロアルキル、−(C〜C)シクロアルケニル、−(C〜C)アルキル(C〜C)シクロアルキル、アリール、−(C〜C)アルキルアリール、複素環、または−(C〜C)アルキル複素環基から選択され、
上記R基の各々は、−(C〜C)アルキル、−(CH(C〜C)シクロアルキル、ハロゲン、−(CHOR、−CN、−C(O)OR、−(CHNRSO、CF、CHCF、OCF、またはOCHCFから選択される1個または複数の基によって置換されていてもよく、mは、0、1または2であり、
は、H、OHまたはOCHであり、
は、H、−(C〜C)アルキル、−(C〜C)アルケニル、−(C〜C)アルキニル、−(C〜C)シクロアルキル、−(C〜C)シクロアルケニル、−(C〜C)アルキル(C〜C)シクロアルキル、アリール、−(C〜C)アルキルアリール、複素環、または−(C〜C)アルキル複素環基から選択され、
前記R基の後者の10種の各々は、−OH、−(C〜C)アルキル、−(CH(C〜C)シクロアルキル、ハロゲン、−CN、−(CHORまたは−(CHNRから選択される1個または複数の基によって置換されていてもよく、nは、0、1または2であり、
は、−H、−(C〜C)アルキル、−(C〜C)アルケニル、−(C〜C)アルキニル、−(CH(C〜C)シクロアルキル、−(CH(C)シクロ−アルケニル、ハロゲン、−(CHOR、(CHNR、−CN、−C(O)R、−C(O)OR、−C(O)NR、−(CHNRSO、CF、CHCF、OCFまたはOCHCF基から選択され、pは、0、1または2であり、
は、−(C〜C)アルキル、−(C〜C)アルケニル、−(C〜C)アルキニル、−(CH(C〜C)シクロアルキル、−(CH(C)シクロ−アルケニル、ハロゲン、−(CHOR、−(CHNR、−CN、−C(O)R、−C(O)OR、−C(O)NR、−(CHNRSO、CF、CHCF、OCFまたはOCHCF基から選択され、pは、0、1または2であるか、
または、RおよびRは、一緒に、縮合5〜7員飽和もしくは不飽和環を形成することができ、
、RおよびRは、各々独立して、H、CHまたはCHCHから選択され、
およびRの複素環基は、独立して、O、NまたはSから独立して選択される4個までのヘテロ原子を含有する4〜10員環系から選択される。
本明細書で使用するのに適している複素環基は、リストN、SおよびOならびにそれらの組合せからの1〜3個のヘテロ原子を含有する4〜10員単環式または二環式ヘテロアリール環であり、前記二環式ヘテロアリール環は、一緒に縮合している2個のヘテロアリール環であるか、またはアリール環と縮合しているヘテロアリール環であってよい9または10員環系である。
本明細書で使用するのに適している二環式ヘテロアリール基には、ベンゾイミダゾリル、ベンゾトリアゾリル、ベンゾチアゾリル、インダゾリル、インドリル、イミダゾピリジニル、イミダゾピリミジニル、ピロロピリジニル、キノリニル、イソキノリニル、キナゾリニル、ナフチリジニルおよびピリドピリミジニル基が含まれる。
リストNおよびOならびにそれらの組合せからの1または3個のヘテロ原子を含有する単環式5〜6員ヘテロアリール環が本明細書で使用するのに好ましい。
本明細書で使用するのに適している5員環単環式ヘテロアリール基には、トリアジニル、オキサジアジニル、オキサゾリル、チアゾリル、チアジアゾリル、フリル、チエニルおよびピロリルおよびイミダゾリル基が含まれる。
本明細書で使用するのに適している6員環単環式ヘテロアリール基には、ピリジニル、ピリミジニル、ピリダジニルおよびピラジニル基が含まれる。
好ましいR複素環は、リストNおよびOならびにそれらの組合せからの1または2個のヘテロ原子を含有する単環式5〜6員ヘテロアリール環である。より好ましいR複素環は、1または2個のNヘテロ原子を含有する単環式5〜6員ヘテロアリール環である。本明細書で非常に好ましいR複素環は、ピリジニルおよびピリミジニルなどの1または2個のNヘテロ原子を含有する単環式6員ヘテロアリール環である。
本発明で特に好ましいRヘテロアリール基は、ピリジニル基である。
好ましいR複素環は、テトラヒドロピラニル、ピリジニル、ピリダジニル、ピラジニルおよびピリミジニル基などのリストNおよびOならびにそれらの組合せからの1または2個のヘテロ原子を含有する単環式5〜6員ヘテロアリール環である。より好ましいR複素環は、1または2個のNヘテロ原子を含有する単環式5〜6員ヘテロアリール環である。より好ましいR複素環は、ピリジニル、ピリダジニル、ピラジニルおよびピリミジニル基などの1または2個のNヘテロ原子を含有する単環式6員ヘテロアリール環である。
本発明で使用するのに特に好ましいR6員環単環式ヘテロアリール基は、ピリジン−2−イル、ピリジン−3−イル、ピリダジン−3−イル、ピラジニル、ピリミジン−5−イルおよびピリミジン−2−イル基である。本明細書で使用するのに特に好ましいR6員環単環式ヘテロアリール基には、ピリジン−2−イル、ピリジン−3−イルおよびピリダジン−3−イル基が含まれる。これらの基のうち、ピリダジン−3−イルが最も好ましい。
一緒にRおよびRによって形成される適当な縮合環系は、O、NまたはSから選択される2個までのヘテロ原子を含有する炭素環系または複素環系であってよい。それらが結合しているフェニル環を含み、RおよびRが形成することができる好ましい環系は、インダン、1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン、インドリル、インダゾリル、ナフチル、キノリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾ[1.3]ジオキソラン、2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]ジオキシン、2,3−ジヒドロベンゾフラン、2,3−ジヒドロベンゾチオフェンおよび1,3−ジヒドロイソベンゾフランである。
上記の定義において、他に指示がない限り、3個以上の炭素原子を有するアルキル、アルケニルおよびアルキニル基、ならびに4個以上の炭素原子を有するアルカノイル基は、直鎖または分岐鎖であってよい。例えば、Cアルキル置換基は、ノルマル−ブチル(n−ブチル)、イソ−ブチル(i−ブチル)、セカンダリー−ブチル(sec−ブチル)またはターシャリー−ブチル(t−ブチル)の形態であってよい。誤解を避けるために、Rおよび/またはRが、置換されていてもよいアルキル基である場合、前記1つまたは複数のアルキル基は、他の(非置換)アルキル基によってそれ以上に置換されていなくてもよい。さらに、Rが、アルケニルまたはアルキニル基で置換されている場合、N原子と直接結合している炭素原子(前記不飽和基の)は、それ自体不飽和でなくてもよい。
用語ハロゲンには、Cl、Br、F、およびIが含まれる。
本明細書で使用する用語「アリール」には、フェニルおよびナフチルなどの6〜10員炭素環式芳香族基が含まれる。
薬学的に許容できる式(I)の化合物の塩には、それらの酸付加塩および塩基塩が含まれる。塩形態およびそれらの例の調製は、PCT/IB2005/000208(上述のWO2005/077935として公開されている)に示されている。本発明において使用される化合物には、本明細書で前に定義したような式(I)の化合物、それらの多形体および晶癖、プロドラッグ、および本明細書で後に定義するようなそれらの異性体(光学、幾何および互変異性体を含む)ならびに式(I)の同位体標識化合物が含まれる。
具体的に、式(I)を有する化合物の立体異性体混合物、または式(I)の化合物のジアステレオマー的に富化された、もしくはジアステレオマー的に純粋な異性体、または式(I)の化合物のエナンチオマー的に富化された、もしくはエナンチオマー的に純粋な異性体の使用が本発明の範囲内に含まれる。
式Iの化合物の好ましい基には、
(a)Rが、−(C〜C)アルキル、−(C〜C)シクロアルキル、−(C〜C)アルキル(C〜C)シクロアルキル、フェニル、−(C〜C)アルキルアリール、複素環、または−(C〜C)アルキル複素環基から選択され、
上記R基の各々が、−(C〜C)アルキル、ハロゲン、−(CHOR、CN、CFまたはOCFから選択される1個または複数の基によって置換されていてもよく、mが、1または2であり、
が、OHであり、
が、−H、−(C〜C)アルキル、−(C〜C)シクロアルキル、−(C〜C)アルキル(C〜C)シクロアルキル、アリール、−(C〜C)アルキルアリール、複素環、または−(C〜C)アルキル複素環基から選択され、
前記R基の後者の7種の各々が、−OH、−(C〜C)アルキル、−(CH(C〜C)シクロアルキル、ハロゲン、CN、−(CHORまたは−(CHNRから選択される1個または複数の基によって置換されていてもよく、nが、0、1または2であり、
が、−H、−(C〜C)アルキル、−(CH(C〜C)シクロアルキル、ハロゲン、−(CHOR、−(CHNR、−CN、−C(O)R、−C(O)OR、−C(O)NR、−(CHNRSO、CF、CHCF、OCFまたはOCHCF基から選択され、pが、0、1または2であり、
が、−(C〜C)アルキル、−(CH(C〜C)シクロアルキル、ハロゲン、−(CHOR、(CHNR、CN、C(O)R、C(O)OR、C(O)NR、(CHNRSO、CF、CHCF、OCFまたはOCHCF基から選択され、pが、0、1または2であり、
、RおよびRが、各々独立して、H、CHまたはCHCHから選択され、
の複素環基が、OまたはNおよびそれらの組合せから独立して選択される2個までのヘテロ原子を含有する単環式5〜6員環系から選択され、
の複素環基が、OまたはNから独立して選択される1個までのヘテロ原子を含有する単環式5〜6員環系から選択される、
(b)Rが、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、メトキシメチル、シクロプロピル、シクロヘキシル、フェニル、3−フルオロフェニル、4−フルオロフェニル、4−クロロフェニル、4−メチルフェニル、4−メトキシフェニル、2,6−ジフルオロフェニル、2,4−ジフルオロフェニル、3,4−ジフルオロフェニル、ピリジン−2−イルまたはピリジン−3−イル基から選択される、
(c)Rが、−H、−(C〜C)アルキル、−(C〜C)シクロアルキル、−(C〜C)アルキル(C〜C)シクロアルキルまたは複素環であり、R基の後者の4種の各々が、−OH、−(C〜C)アルキルまたは−OR(Rは、−H、CHまたはCHCHである)から選択される1個または複数の基によって置換されていてもよく、Rが複素環基である場合、前記複素環基が、2個までのNヘテロ原子を含有する単環式6員環系である、
(d)Rが、水素、エチル、i−プロピル、n−プロピル、n−ブチル、t−ブチル、i−ブチル、2−メトキシエチル、シクロペンチル、シクロブチル、シクロペンチルメチル、ピリジン−2−イル、ピリジン−3−イル、ピリダジン−3−イル、ピラジニル、ピリミジン−5−イル、ピリミジン−2−イル、ピリミジン−4−イルまたはテトラヒドロピラン−4−イル基から選択される、
(e)Rが、H、FまたはClから選択され、Rが、FまたはClから選択される、
(f)化合物が、一般式(IC)であり、
Figure 2009503048
式中、
が、フェニル、3−フルオロフェニル、4−フルオロフェニル、2,6−ジフルオロフェニル、2,4−ジフルオロフェニル、3,4−ジフルオロフェニルまたはピリジン−2−イル基であり、
が、OHであり、
が、t−ブチルであり、
が、HまたはFから選択され、Rが、FまたはClから選択される基が含まれる。
本発明において使用するのに好ましい化合物には、
(3R,4R,5S)−1−{[(3S,4R)−1−tert−ブチル−4−(2,4−ジフルオロフェニル)ピロリジン−3−イル]カルボニル}−3,5−ジメチル−4−フェニルピペリジン−4−オール、
(3R,4R,5S)−1−{[(3S,4R)−1−tert−ブチル−4−(2,4−ジフルオロフェニル)ピロリジン−3−イル]カルボニル}−3,5−ジメチル−4−フェニルピペリジン−4−オール塩酸塩、
(3R,4R,5S)−1−{[(3S,4R)−4−(2,4−ジフルオロフェニル)−1−イソプロピルピロリジン−3−イル]カルボニル}−3,5−ジメチル−4−フェニルピペリジン−4−オール塩酸塩、
(3R,4R,5S)−1−{[(3S,4R)−1−tert−ブチル−4−(2,4−ジフルオロフェニル)ピロリジン−3−イル]カルボニル}−4−(3,4−ジフルオロフェニル)−3,5−ジメチルピペリジン−4−オール塩酸塩、
(3R,4R,5S)−1−{[(3S,4R)−1−tert−ブチル−4−(2,4−ジフルオロフェニル)ピロリジン−3−イル]カルボニル}−4−(4−フルオロフェニル)−3,5−ジメチルピペリジン−4−オール塩酸塩、
(3R,4R,5S)−1−{[(3S,4R)−4−(2,4−ジフルオロフェニル)−1−イソプロピルピロリジン−3−イル]カルボニル}−4−(4−フルオロフェニル)−3,5−ジメチルピペリジン−4−オール塩酸塩、
(3R,4R,5S)−1−{[(3S,4R)−4−(2,4−ジフルオロフェニル)ピロリジン−3−イル]カルボニル}−4−(4−フルオロフェニル)−3,5−ジメチルピペリジン−4−オール塩酸塩、
(3R,4R,5S)−1−{[(3S,4R)−1−tert−ブチル−4−(2,4−ジフルオロフェニル)ピロリジン−3−イル]カルボニル}−4−(4−クロロフェニル)−3,5−ジメチルピペリジン−4−オール塩酸塩、
(3R,4R,5S)−1−{[(3S,4R)−1−tert−ブチル−4−(2,4−ジフルオロフェニル)ピロリジン−3−イル]カルボニル}−4−(2,4−ジフルオロフェニル)−3,5−ジメチルピペリジン−4−オール塩酸塩、
(3R,4R,5S)−4−(2,4−ジフルオロフェニル)−1−{[(3S,4R)−4−(2,4−ジフルオロフェニル)ピロリジン−3−イル]カルボニル}−3,5−ジメチルピペリジン−4−オール塩酸塩、
(3R,4R,5S)−1−{[(3S,4R)−1−tert−ブチル−4−(2,4−ジフルオロフェニル)ピロリジン−3−イル]カルボニル}−3,5−ジメチル−4−ピリジン−2−イルピペリジン−4−オール塩酸塩、
(3R,4R,5S)−1−{[(3S,4R)−4−(2,4−ジフルオロフェニル)ピロリジン−3−イル]カルボニル}−3,5−ジメチル−4−フェニルピペリジン−4−オール塩酸塩、
(3R,4R,5S)−1−{[(3S,4R)−4−(2,4−ジフルオロフェニル)−1−ピリジン−2−イルピロリジン−3−イル]カルボニル}−3,5−ジメチル−4−フェニルピペリジン−4−オール塩酸塩、
(3R,4R,5S)−1−{[(3S,4R)−4−(2,4−ジフルオロフェニル)−1−ピリジン−3−イルピロリジン−3−イル]カルボニル}−3,5−ジメチル−4−フェニルピペリジン−4−オール塩酸塩、
(3R,4R,5S)−1−{[(3S,4R)−4−(2,4−ジフルオロフェニル)−1−ピリダジン−3−イルピロリジン−3−イル]カルボニル}−3,5−ジメチル−4−フェニルピペリジン−4−オール塩酸塩、
(3R,4R,5S)−1−{[(3S,4R)−1−tert−ブチル−4−(2,4−ジフルオロフェニル)ピロリジン−3−イル]カルボニル}−3,5−ジメチル−4−プロピルピペリジン−4−オール塩酸塩、
(3R,4R,5S)−1−{[(3S,4R)−4−(2,4−ジフルオロフェニル)−1−ピリミジン−4−イルピロリジン−3−イル]カルボニル}−3,5−ジメチル−4−フェニルピペリジン−4−オール塩酸塩、
(3R,4R,5S)−1−{[(3S,4R)−4−(2,4−ジフルオロフェニル)−1−ピリダジン−3−イルピロリジン−3−イル]カルボニル}−3,5−ジメチル−4−ピリジン−2−イルピペリジン−4−オール塩酸塩、
(3R,4R,5S)−1−{[(3S,4R)−4−(4−クロロフェニル)ピロリジン−3−イル]カルボニル}−3,5−ジメチル−4−フェニルピペリジン−4−オール塩酸塩、
(3R,4R,5S)−4−(4−クロロフェニル)−1−{[(3S,4R)−4−(2,4−ジフルオロフェニル)−1−イソプロピルピロリジン−3−イル]カルボニル}−3,5−ジメチルピペリジン−4−オール塩酸塩、
(3R,4R,5S)−4−(3,4−ジフルオロフェニル)−1−{[(3S,4R)−4−(2,4−ジフルオロフェニル)−1−イソプロピルピロリジン−3−イル]カルボニル}−3,5−ジメチルピペリジン−4−オール塩酸塩、
(3R,4R,5S)−4−(2,4−ジフルオロフェニル)−1−{[(3S,4R)−4−(2,4−ジフルオロフェニル)−1−イソプロピルピロリジン−3−イル]カルボニル}−3,5−ジメチルピペリジン−4−オール塩酸塩、
(3R,4R,5S)−1−{[(3S,4R)−4−(2,4−ジフルオロフェニル)−1−エチルピロリジン−3−イル]カルボニル}−4−(3−フルオロフェニル)−3,5−ジメチルピペリジン−4−オール塩酸塩、
ならびに薬学的に許容できるそれらの酸塩、溶媒和物および水和物が含まれる。
本発明において使用するのに好ましい化合物は、独立して、
(3R,4R,5S)−1−{[(3S,4R)−1−tert−ブチル−4−(2,4−ジフルオロフェニル)ピロリジン−3−イル]カルボニル}−3,5−ジメチル−4−フェニルピペリジン−4−オール、
(3R,4R,5S)−1−{[(3S,4R)−1−tert−ブチル−4−(2,4−ジフルオロフェニル)ピロリジン−3−イル]カルボニル}−3,5−ジメチル−4−フェニルピペリジン−4−オール塩酸塩、
(3R,4R,5S)−1−{[(3S,4R)−1−tert−ブチル−4−(2,4−ジフルオロフェニル)ピロリジン−3−イル]カルボニル}−4−(3,4−ジフルオロフェニル)−3,5−ジメチルピペリジン−4−オール塩酸塩、
(3R,4R,5S)−1−{[(3S,4R)−1−tert−ブチル−4−(2,4−ジフルオロフェニル)ピロリジン−3−イル]カルボニル}−4−(4−フルオロフェニル)−3,5−ジメチルピペリジン−4−オール塩酸塩、
(3R,4R,5S)−1−{[(3S,4R)−4−(2,4−ジフルオロフェニル)ピロリジン−3−イル]カルボニル}−4−(4−フルオロフェニル)−3,5−ジメチルピペリジン−4−オール塩酸塩、
(3R,4R,5S)−1−{[(3S,4R)−1−tert−ブチル−4−(2,4−ジフルオロフェニル)ピロリジン−3−イル]カルボニル}−4−(4−クロロフェニル)−3,5−ジメチルピペリジン−4−オール塩酸塩、
(3R,4R,5S)−4−(4−クロロフェニル)−1−{[(3S,4R)−4−(2,4−ジフルオロフェニル)−1−イソプロピルピロリジン−3−イル]カルボニル}−3,5−ジメチルピペリジン−4−オール塩酸塩、
ならびに薬学的に許容できるそれらの酸塩、溶媒和物および水和物からなる群から選択される。
式Iの化合物は、式
Figure 2009503048
を有する[1−tert−ブチル−4−(2,4−ジフルオロ−フェニル)−ピロリジン−3−イル]−(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチル−4−フェニル−ピペリジン−1−イル)−メタノン(WO2005/077935の実施例1の化合物)としても知られている(3R,4R,5S)−1−{[(3S,4R)−1−tert−ブチル−4−(2,4−ジフルオロフェニル)ピロリジン−3−イル]カルボニル}−3,5−ジメチル−4−フェニルピペリジン−4−オール、またはそれらの薬学的に許容できる塩、水和物、溶媒和物、異性体もしくはプロドラッグであることがより好ましい。
式Iの化合物の調製、ならびにそれらの製剤、用量および投与経路に関する教示は、参照により全体として本明細書に組み込まれているPCT/IB2005/000208(上述のWO2005/077935として現在公開されている)に記載されている。
プロドラッグには、分子中に存在する任意のカルボン酸、ヒドロキシおよびアミン基とC1〜6アルコールまたはカルボン酸とにより形成され、in vivoで加水分解して元のカルボン酸、ヒドロキシおよびアミン基を与える薬学的に許容できるエステルおよびアミドが含まれる。
同時係属の仮米国特許出願60/706,191(2005年8月4日出願、発明者Mark David Andrews他、出願人の整理番号PC33020、参照により本明細書に組み込まれている)は、本発明において使用するのに適しているメラノコルチン4型受容体作動薬化合物の他の群を開示している。したがって、本発明の第2の好ましい態様によれば、MC4作動薬化合物ならびにそれらの薬学的に許容できる塩、水和物、溶媒和物、多形体およびプロドラッグは、一般式(Ia)を有し、
Figure 2009503048
式中、
nは、1または2であり、
は、H、C〜Cアルキル、C〜Cシクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、ヘテロアリール、C(O)C〜CアルキルおよびCO〜Cアルキルから選択され、前記の基は、ハロ、CN、C〜CアルキルおよびC〜Cアルコキシから独立して選択される1個または複数の置換基で置換されていてもよく、
は、ピリジニルおよびフェニルから選択され、前記ピリジニルまたは前記フェニルは、ハロ、CN、CF、OCF、OC〜CアルキルおよびC〜Cアルキルから独立して選択される1〜3個の基によって置換されており、
10は、式(IIa)の置換ピペリジン基であり、
Figure 2009503048
(式中、
およびRは、各々独立して、H、C〜Cアルキル、OH、O(C〜Cアルキル)、CHOCHおよびNRから選択され、
は、H、OH、OC〜CアルキルおよびNRから選択され、
は、アリールおよびヘテロアリールから選択され、前記の基は、ハロ、CN、CF、OCF、O(C〜Cアルキル)、およびC〜Cアルキルから独立して選択される1個または複数の基で置換されていてもよく、
は、HおよびC〜Cアルキルから選択され、
は、HおよびC〜Cアルキルから選択され、前記C〜Cアルキルは、OHまたはOCHで置換されていてもよく、
は、H、C〜Cアルキル、SO〜Cアルキル、C(O)C〜Cアルキルから選択される)、
アリールは、別の6または10員芳香族炭化水素環と縮合していてもよい6または10員芳香族炭化水素環を意味し、
ヘテロアリールは、1〜4個のヘテロ原子を含有する5または6員芳香族環を意味し、前記ヘテロ原子は、各々独立して、O、SおよびNから選択され、前記芳香族環は、アリールまたは第2の非縮合芳香族複素環と縮合していてもよく、
ヘテロシクリルは、各々が独立してO、SおよびNから選択される1〜2個のヘテロ原子を含有する4〜7員飽和または部分飽和環を意味し、
ハロは、Cl、F、BrまたはIを意味するが、ただし
、RおよびRが、すべて同時にHであることはなく、
がメチルであり、RがHである場合は、Rはメチルではなく、
がメチルであり、RがHである場合は、Rはメチルではなく、
がメチルであり、RがHである場合は、Rはメチルではない。
式Iaの化合物の調製は、以下に、および実施例中に記載されている。
アルキルは、直鎖または分岐である。
適当なアリール基には、フェニルおよびナフチルが含まれる。
適当なヘテロアリール基には、ピリジニル、ピリミジニル、ピリダジニルおよびピラジニル、ピロリル、フラニル、ピラゾリル、イミダゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、チアゾリル、テトラゾリル、1,2,3−トリアゾリル、1,3,4−トリアゾリル、インドリル、インダゾリル、ピロロピリジニル、ピロロピリミジニル、ベンゾイミダゾリル、イソキノリニルおよびキノリニルが含まれる。
適当なヘテロシクリル基には、アゼチジニル、テトラヒドロフラニル、ピロリジニル、テトラヒドロピラニル、ピペリジニル、ピペラジニル、ジヒドロピラニルおよびテトラヒドロピリジニルが含まれる。
他に指示のない限り、用語「置換された」は、1つまたは複数の定義した基によって置換されていることを意味する。基を、多くの代替基から選択することができる場合、選択された基は、同一であっても異なっていてもよい。
式(Ia)の化合物は、2個以上の不斉炭素原子を含有するため、様々な立体異性体形態で存在する。さらに、当業者は、本発明が、すべての立体異性体およびジアステレオ異性体形態、特に一般式(IaA)、(IaB)、(IaC)、(IaD)、(IaE)、(IaF)、(IaG)および(IaH)の化合物を包含することを理解しているであろう。
Figure 2009503048
ジアステレオ異性体の分離は、従来の技法により、例えば、式(IaA)、(IaB)、(IaC)、(IaD)、(IaE)、(IaF)、(IaG)もしくは(IaH)の化合物または適当なその塩もしくは誘導体の立体異性体混合物の分別結晶、クロマトグラフィーまたはH.P.L.C.により行うことができる。式(IaA)、(IaB)、(IaC)、(IaD)、(IaE)、(IaF)、(IaG)または(IaH)の化合物の個々のエナンチオマーも、必要に応じて、対応する光学的に純粋な中間体から、または適当なキラルな支持体を用いる対応するラセミ化合物のH.P.L.C.などによる分割により、または対応するラセミ化合物と適当な光学活性な酸もしくは塩基との反応により形成されるジアステレオ異性体塩の分別結晶により調製することができる。
式Iaの化合物の好ましい群において、
nは、1であり、
は、H、メチル、OH、OCHおよびOCから選択され、
は、OH、OCHおよびOCから選択され、
は、フェニルまたはピリジニルから選択され、前記の基は、F、Cl、CNおよびCFから独立して選択される1個または複数の置換基で置換されていてもよく、
は、H、メチル、OH、OCHおよびOCから選択され、
は、Hおよびメチルから選択され、
は、C〜Cアルキル、テトラヒドロピラニル、テトラヒドロフラニル、ピリミジニル、ピリジニルおよびピリダジニルから選択され、前記の基の各々は、ハロ、CN、メチルおよびOCHから独立して選択される1個または複数の置換基で置換されていてもよく、
は、ピリジニルおよびフェニルから選択され、前記ピリジニルまたは前記フェニルは、Cl、F、CNおよびOCHから独立して選択される1〜2個の基によって置換されており、
は、H、メチルおよびエチルから選択され、
は、Hおよびメチルから選択される。
は、以下の群から選択されることが好ましい。
Figure 2009503048
は、以下の群から選択されることが好ましい。
Figure 2009503048
10は、以下の群から選択されることが好ましい。
Figure 2009503048
式Iaの好ましい化合物は、
Figure 2009503048
またはそれらの薬学的に許容できる塩、水和物、溶媒和物、多形体もしくはプロドラッグである(以下の実施例8を参照)。
WO2006/019787(Merck & Co,Inc)は、一群のMC4受容体作動薬を開示している。しかしながら、下部尿路機能障害の治療におけるそれらの使用は記述されていない。したがって、本発明の他の好ましい態様によれば、MC4受容体作動薬は、式(Ib)の化合物、
Figure 2009503048
またはそれらの薬学的に許容できる塩であり、
式中、
およびRは、
(1)ハロゲン、
(2)CF
(3)CH、および
(4)OCHからなる群から選択され、
およびRは、独立して、
(1)C1〜4アルキル、
(2)−CF
(3)ハロゲン、
(4)−OC1〜4アルキル、
(5)−OCF
(6)−OCHF
(7)−S(O)pC1〜4アルキル、および
(8)−CNからなる群から選択され、
ここで、アルキルは、置換されていないか、もしくはハロゲン、ヒドロキシ、オキソ、C1〜4アルキル、トリフルオロメチル、およびC1〜4アルコキシから独立して選択される1〜3個の置換基で置換されており、またはRおよびR置換基は、それらが結合している炭素と一緒になって、O、S、−NH、および−NC1〜4アルキルから選択されるヘテロ原子を含有していてもよい4〜6員環を形成し、
は、
(1)−C1〜8アルキル、
(2)−(CH−ヘテロアリール、
(3)−(CHヘテロシクロアルキル、
(4)ハロゲン、
(5)−OR
(6)−(CHC(O)R
(7)−(CHOC(O)R
(8)−(CHC(O)OR
(9)−(CHC≡N、
(10)−(CHN(R
(11)−(CHC(O)N(R
(12)−(CHNRC(O)R
(13)−(CHNRC(O)OR
(14)−(CHNRC(O)−ヘテロアリール、
(15)−(CHNRC(O)N(R
(16)−(CHNR−ヘテロアリール、
(17)−(CHC(O)NRN(R
(18)−(CHC(O)NRNRC(O)R
(19)−(CHNRS(O)
(20)−(CHS(O)N(R
(21)−(CHS(O)
(22)−O(CHC(O)N(R
(23)−(CHCF、および
(24)−O(CHCFからなる群から選択され、
ここで、ヘテロアリールは、置換されていないか、もしくはハロゲン、ヒドロキシ、C1〜4アルキル、トリフルオロメチル、およびC1〜4アルコキシから独立して選択される1〜3個の置換基で置換されており、Rにおける任意のアルキル、ヘテロシクロアルキル、およびメチレン(CH)炭素原子は、置換されていないか、もしくはハロゲン、ヒドロキシ、オキソ、C1〜4アルキル、トリフルオロメチル、およびC1〜4アルコキシから独立して選択される1〜2個の置換基で置換されており、または同じR炭素原子上の2つの置換基は、炭素原子と一緒になって、3〜6員環を形成し、
各Rは、独立して、
(1)水素、
(2)C1〜8アルキル、
(3)フェニル、
(4)ヘテロアリール、
(5)−(CHヘテロシクロアルキル、および
(6)C3〜6シクロアルキルからなる群から選択され、
ここで、アルキル、フェニル、ヘテロアリール、ヘテロシクロアルキル、およびシクロアルキルは、置換されていないか、もしくはハロゲン、C1〜4アルキル、ヒドロキシ、およびC1〜4アルコキシから独立して選択される1〜3個の置換基で置換されており、または2つのR置換基は、それらが結合している原子と一緒に、O、S、−NH、および−NC1〜4アルキルから選択される追加のヘテロ原子を含有していてもよい4〜8員単環式もしくは二環式環系を形成し、
rは、1または2であり、
sは、0、1、または2であり、
nは、0、1、2、3、または4であり、
pは、0、1、または2である。
同様に、WO2006/020277(Merck & Co,Inc)は、一群のMC4受容体作動薬を開示している。しかしながら、下部尿路機能障害の治療におけるそれらの使用は記述されていない。したがって、本発明の他の好ましい態様によれば、MC4受容体作動薬は、式(Id)の化合物、
Figure 2009503048
またはそれらの薬学的に許容できる塩であり、
式中、
は、
(1)水素、
(2)アミジノ、
(3)−C1〜4アルキルイミノイル、
(4)−C1〜8アルキル、
(5)−(CH−C3〜7シクロアルキル、
(6)−(CHヘテロシクロアルキル、
(7)−(CH−フェニル、
(8)−(CH−ナフチル、および
(9)−(CH−ヘテロアリールからなる群から選択され、
ここで、フェニル、ナフチル、およびヘテロアリールは、置換されていないか、もしくはRから独立して選択される1〜3個の置換基で置換されており、アルキル、シクロアルキル、およびヘテロシクロアルキルは、置換されていないか、もしくはRおよびオキソから独立して選択される1〜3個の置換基で置換されており、
は、
(1)フェニル、
(2)ナフチル、および
(3)ヘテロアリールからなる群から選択され、
フェニル、ナフチル、およびヘテロアリールは、置換されていないか、もしくはRから独立して選択される1〜3個の置換基で置換されており、
各Rは、独立して、
(1)−C1〜8アルキル、
(2)−(CH−フェニル、
(3)−(CH−ヘテロアリール、
(4)−(CHヘテロシクロアルキル、
(5)−(CH3〜7シクロアルキル、
(6)ハロゲン、
(7)−OR
(8)−(CHC≡N、
(9)−(CHN(R
(10)−(CHC(O)N(R
(11)−(CHC(O)NRN(R
(12)−(CHC(O)NRNRC(O)R、および
(13)−(CHCFからなる群から選択され、
ここで、フェニルおよびヘテロアリールは、置換されていないか、もしくはハロゲン、ヒドロキシ、C1〜4アルキル、トリフルオロメチル、およびC1〜4アルコキシから独立して選択される1〜3個の置換基で置換されており、Rにおける任意のアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、およびメチレン(CH)炭素原子は、置換されていないか、もしくはハロゲン、ヒドロキシ、オキソ、C1〜4アルキル、トリフルオロメチル、およびC1〜4アルコキシから独立して選択される1〜2個の置換基で置換されており、または同じ炭素原子上の2つのR置換基は、炭素原子と一緒になって、シクロプロピル基を形成し、
は、
(1)水素、および
(2)−C1〜6アルキル、
(3)−OC1〜6アルキル、および
(4)−(CHN(R)C(O)Rからなる群から選択され、
は、
(1)−CF
(2)−C1〜6アルキル、
(3)−C2〜8アルケニル、
(4)−C2〜8アルキニル、
(5)−OC1〜8アルキル、
(6)−(CH3〜7シクロアルキル、
(7)−(CHヘテロシクロアルキル、
(8)−(CH−フェニル、
(9)−(CH−ナフチル、
(10)−(CHヘテロアリール、および
(11)−(CH3〜7ビシクロアルキルからなる群から選択され、
ここで、フェニル、ナフチル、およびヘテロアリールは、置換されていないか、もしくはRから独立して選択される1〜3個の置換基で置換されており、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、およびビシクロアルキルは、置換されていないか、もしくはRおよびオキソから独立して選択される1〜3個の置換基で置換されており、Rにおける任意のメチレン(CH)は、置換されていないか、もしくはハロゲン、ヒドロキシ、オキソおよびC1〜4アルキルから独立して選択される1〜2個の置換基で置換されており、
は、
(1)水素、
(2)−C1〜6アルキル、および
(3)−OC1〜6アルキルからなる群から選択され、
は、
(1)−(CHN(R
(2)−(CHNRC(O)R
(3)−(CHOR
(4)−(CHC≡N、
(5)−(CHC(O)OR
(6)−(CHC(O)N(R
(7)−(CHNRC(O)N(R
(8)−(CHNRC(O)ヘテロアリール、
(9)−(CHヘテロアリール、
(10)−(CHNRS(O)
(11)−(CHSR、および
(12)−(CHS(O)からなる群から選択され、
ここで、ヘテロアリールは、置換されていないか、もしくはC1〜4アルキルから選択される1〜3個の置換基で置換されており、Rにおける任意のメチレン(CH)は、置換されていないか、もしくはハロゲン、ヒドロキシ、オキソ、およびC1〜4アルキルから独立して選択される1〜2個の置換基で置換されており、またはRにおける任意のメチレン(CH)上の2つのC1〜4アルキル置換基は、それらが結合している原子と一緒に、O、S、−NH、および−NC1〜4アルキルから選択される追加のヘテロ原子を含有していてもよい3、4、5、または6員環を形成し、
各Rは、独立して、
(1)水素、
(2)−C1〜8アルキル、
(3)−C2〜8アルケニル、
(4)−(CH3〜7シクロアルキル、
(5)−(CHヘテロシクロアルキル、
(6)−(CH−フェニル、および
(7)−(CH−ヘテロアリールからなる群から選択され、
各Rは、独立して、
(1)−C1〜8アルキル、
(2)−C2〜8アルケニル、
(3)−(CH−フェニル、
(4)−(CH−ナフチル、
(5)−(CH−ヘテロアリール、
(6)−(CHヘテロシクロアルキル、
(7)−(CH3〜7シクロアルキル、
(8)ハロゲン、
(9)−OR
(10)−(CHC(O)R
(11)−(CHOC(O)R
(12)−(CHC(O)OR
(13)−(CHC≡N、
(14)NO
(15)−(CHN(R
(16)−(CHC(O)N(R)2、
(17)−(CHNRC(O)R
(18)−(CHNRC(O)OR
(19)−(CHNRC(O)−ヘテロアリール、
(20)−(CHNRC(O)N(R
(21)−(CHC(O)NRN(R
(22)−(CHC(O)NRNRC(O)R
(23)−(CHNRS(O)
(24)−(CHS(O)N(R
(25)−(CHS(O)
(26)−O(CHC(O)N(R
(27)−(CHCF、および
(28)−O(CHCFからなる群から選択され、
ここで、アルケニル、フェニル、ナフチル、およびヘテロアリールは、置換されていないか、もしくはハロゲン、ヒドロキシ、C1〜4アルキル、トリフルオロメチル、およびC1〜4アルコキシから独立して選択される1〜3個の置換基で置換されており、Rにおけるアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、および任意のメチレン(CH)炭素原子は、置換されていないか、もしくはハロゲン、ヒドロキシ、オキソ、C1〜4アルキル、トリフルオロメチル、およびC1〜4アルコキシから独立して選択される1または2個の置換基で置換されており、または同じ炭素原子上の2つのR置換基は、炭素原子と一緒になって、シクロプロピル基を形成し、
rは、1または2であり、
sは、0、1、または2であり、
nは、0、1、2、3、または4であり、
pは、0、1、または2である。
下部尿路機能障害は、
(i)腹圧性尿失禁、切迫性尿失禁および混合性尿失禁を含む尿失禁(不随意尿漏出がある任意の状態)、
(ii)昼間頻度および切迫性の増加、および症状が尿漏れをもたらしてももたらさなくてもよい(尿漏れを伴うOABおよび尿漏れを伴わないOAB)夜間頻尿症、および切迫性失禁の症状のうちの1つまたは複数を含む過活動膀胱(OAB)、ならびに
(iii)上記の症状のうちの1つまたは複数、および、BPHに伴う場合、終末時尿滴下、開始困難(hesitancy)、間欠性(intermittency)、怒責および低尿流(poor flow)の追加症状のうちの少なくとも1つを含む下部尿路症状(LUTS)から選択されることが好ましい。
下部尿路機能障害は、尿失禁であることが好ましく、腹圧性尿失禁であることがより好ましい。
MC4受容体作動薬は、下部尿路機能障害を治療するために、単独で、または他の薬剤と組み合わせて使用することができる。他の薬剤には、
・ トルテロジンおよびフェソテロジンなどのムスカリン性アセチルコリン受容体拮抗薬
・ αアドレナリン作動性受容体拮抗薬、特に、α1アドレナリン作動性受容体拮抗薬またはα2アドレナリン作動性受容体拮抗薬
・ αアドレナリン作動性受容体作動薬または部分作動薬、特に、α1アドレナリン作動性受容体作動薬または部分作動薬、またはα2アドレナリン作動性受容体作動薬または部分作動薬
・ セロトニンおよびノルアドレナリン再取り込み阻害薬(SNRI)
・ レボキセチンなどのノルアドレナリン再取り込み阻害薬(NRI)
・ 5HT2C作動薬(WO04/096196を参照)
・ カプサイシンなどのバニロイド受容体(VR)拮抗薬
・ ガバペンチンまたはプレガバリンなどのα2δリガンド
・ シルデナフィル、タダラフィル、バルデナフィルおよび5−[2−エトキシ−5−(4−エチル−ピペラジン−1−スルホニル)−ピリジン−3−イル]−3−エチル−2−[2−メトキシ−エチル]−2,6−ジヒドロ−ピラゾロ[4,3−d]ピリミジン−7−オン(WO01/27113を参照)などのPDE5阻害薬
・ YM−178などのβ3アドレナリン作動性受容体作動薬または部分作動薬
・ カソピタント(casopitant)などのNK1拮抗薬が含まれるが、これらに限定されるものではない。
したがって、MC4受容体作動薬化合物と上記に列挙した他の薬剤のうちの1つまたは複数との医薬組成物も、下部尿路機能障害の治療におけるそれらの使用のように、本発明に含まれる。本発明には、下部尿路機能障害の治療において同時に、別々にまたは順次に使用するための複合製剤として、本明細書に記載されているようなMC4受容体作動薬、および上記のリストから選択される薬剤を含有する製品も含まれる。
MC4受容体作動薬化合物は、ヒト中枢神経系(CNS)に透過することができることが好ましい。したがって、より広い態様によれば、本発明は、下部尿路機能障害を治療するための医薬品を製造するためのMC4受容体作動薬化合物の使用であって、その化合物が、ヒト中枢神経系(CNS)に透過することができる使用をさらに提供する。
適当なCNS透過能力を有する化合物は、所与の投与量の少なくとも20重量%が血液脳関門を通過する化合物である。
一般的に、CNS透過化合物は、以下の特性のうちの1つまたは複数を有する。
・ 450未満の分子量、
・ 90Å未満の極性表面積(PSA)、
・ 1〜3のlog D、および
・ 7.5〜10.5のpKa。
極性表面積は、ある分子内の極性原子(通常は、酸素、窒素および結合している水素)の表面の合計と定義される。古典的な方法によるPSAの計算は、妥当な3D分子構造を作成し、表面自体を決定する必要性があるため、多大な時間を必要とする。代替方法として、異なる方法、位相幾何学的極性表面積(TPSA)が使用される。TPSAを計算するための方法論は、「Fast calculation of molecular polar surface area as a sum of fragment based contributions and its application to the prediction of drug transport properties」、J.Med.Chem.2000、43:3714〜3717中でErtl他により詳細に記載されている。手短に言うと、この手順は、極性フラグメントの表形式の表面寄与の総和に基づいている。位相幾何学的極性表面積は、古典的3D PSAと事実上同質の結果を提供する。
log Dは、pH7.4における分配係数(log P)である。分配係数は、ある物質が脂質(この場合はオクタノール)と水の間でどのように分配するか、したがって、その物質の親油性の尺度である。例えば、Levin、J Med Chem、1980、23、682〜684を参照されたい。
pKaすなわち解離定数は、酸または塩基の強度の尺度である。この用語は、当業者によく知られている。
用量および製剤
本発明において使用される化合物を送達するのに適している医薬組成物およびそれらを調製するための方法は、当業者には容易に明らかであろう。そのような組成物およびそれらを調製するための方法は、例えば、Remington’s Pharmaceutical Sciences、第19版(Mack Publishing Company、1995)中に見いだすことができる。
有効な用量のMC4受容体作動薬化合物を哺乳動物、特にヒトへ提供するために、任意の適当な投与経路を用いることができる。例えば、経口(口腔内および舌下投与を含む)、直腸、局所、非経口、眼、肺、鼻などを用いることができる。剤形には、錠剤、トローチ剤、分散剤、懸濁剤、液剤、カプセル剤、クリーム剤、軟膏剤、エアゾール剤などが含まれる。化合物は、経口で投与されることが好ましい。
用いられる活性成分の有効な用量は、用いられる特定の化合物、投与の方法、治療されている状態および治療されている状態の重症度によって異なることがある。そのような用量は、当業者が容易に確認することができる。
下部尿路機能障害の治療の場合、MC4受容体作動薬化合物は、体重1kg当たり約0.001ミリグラム(mg)〜約1000mg、好ましくは約0.001mg〜約500mg、より好ましくは約0.001mg〜約100mg、より好ましくは約0.001mg〜約50mg、特に約0.002mg〜約25mgの投与量範囲で、好ましくは経口で単一量として、または鼻内スプレーとして与えられる。例えば、経口投与は、約0.1mg〜約1000mgの全1日量を必要とすることがあるが、静脈内投与量は、約0.001mg〜約100mgを必要とするに過ぎないことがある。全1日量は、1回量または分割量で投与することができ、医師の判断で、本明細書に示される典型的な範囲から外れることがある。
これらの用量は、約65kg〜70kgの体重を有する平均的なヒト対象に基づいている。医師は、乳児および高齢者などの、体重がこの範囲から外れている対象に対する投与量を容易に決定することができるであろう。
本発明の化合物は、経口で投与することができる。経口投与は、化合物が胃腸管に入るように嚥下すること、および/または化合物が口から直接血流に入る口腔内、舌もしくは舌下投与を含むことができる。
経口投与に適している製剤には、錠剤;多粒子剤もしくはナノ粒子剤、液剤、または散剤を含有する軟質もしくは硬質カプセル剤;ロゼンジ剤(液体入りを含む);咀嚼剤(chews);ゲル剤;高速分散性剤形;フィルム剤;膣坐剤;噴霧剤;および口腔/粘膜付着性パッチ剤などの固体、半固体および液体システムが含まれる。
液状製剤には、懸濁剤、液剤、シロップ剤およびエリキシル剤が含まれる。そのような製剤は、軟質または硬質カプセル剤(例えば、ゼラチンまたはヒドロキシプロピルメチルセルロース製)における充填剤として用いることができ、通常、担体、例えば、水、エタノール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、メチルセルロース、または適当な油、ならびに1種または複数の乳化剤および/または懸濁化剤を含む。液状製剤は、例えばサシェから、固体の再構成によっても調製することができる。
本発明の化合物は、LiangおよびChenによるExpert Opinion in Therapeutic Patents、11(6)、981〜986(2001)に記載されている剤形などの速溶、速崩壊剤形においても使用することができる。
錠剤剤形の場合、投与量に応じて、薬物は、剤形の1重量%〜80重量%、より典型的には剤形の5重量%〜60重量%を占めることができる。一般的に、錠剤は、薬物の他に、崩壊剤を含有する。崩壊剤の例には、デンプングリコール酸ナトリウム、カルボキシメチルセルロースナトリウム、カルボキシメチルセルロースカルシウム、クロスカルメロースナトリウム、クロスポビドン、ポリビニルピロリドン、メチルセルロース、微結晶性セルロース、低級アルキル置換ヒドロキシプロピルセルロース、デンプン、アルファ化デンプンおよびアルギン酸ナトリウムが含まれる。一般的に、崩壊剤は、剤形の1重量%〜25重量%、好ましくは5重量%〜20重量%を占めるものとする。
一般的に、錠剤製剤に凝集性を付与するために結合剤が使用される。適当な結合剤には、微結晶性セルロース、ゼラチン、糖、ポリエチレングリコール、天然および合成ゴム、ポリビニルピロリドン、アルファ化デンプン、ヒドロキシプロピルセルロースならびにヒドロキシプロピルメチルセルロースが含まれる。また、錠剤は、ラクトース(一水和物、噴霧乾燥一水和物、無水など)、マンニトール、キシリトール、ブドウ糖、スクロース、ソルビトール、微結晶性セルロース、デンプンおよび第二リン酸カルシウム二水和物などの希釈剤を含有することができる。
また、錠剤は、ラウリル硫酸ナトリウムおよびポリソルベート80などの界面活性剤、ならびに二酸化ケイ素およびタルクなどの流動促進剤を含んでいてもよい。存在する場合、界面活性剤は、錠剤の0.2重量%〜5重量%を占め、流動促進剤は、錠剤の0.2重量%〜1重量%を占めることがある。
また、錠剤は、一般的に、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリルフマル酸ナトリウム、およびステアリン酸マグネシウムとラウリル硫酸ナトリウムの混合物などの滑沢剤を含有する。一般的に、滑沢剤は、錠剤の0.25重量%〜10重量%、好ましくは0.5重量%〜3重量%を占める。
他の可能な成分には、抗酸化剤、着色剤、矯味剤、保存剤および味覚マスキング剤が含まれる。
例示的錠剤は、薬物約80%まで、結合剤約10重量%〜約90重量%、希釈剤約0重量%〜約85重量%、崩壊剤約2重量%〜約10重量%、および滑沢剤約0.25重量%〜約10重量%を含有する。
錠剤ブレンドを直接、またはローラーにより圧縮し、錠剤を作製することができる。代替方法として、錠剤ブレンドまたはブレンドの一部を、打錠前に湿式、乾式、または融解式造粒するか、または融解式凝結させるか、または押し出すことができる。最終製剤は、1つまたは複数の層を含み、コーティングされていてもされていなくてもよく、カプセル化されてもよい。
錠剤の製剤化は、H.LiebermanおよびL.LachmanによるPharmaceutical Dosage Forms:Tablets、第1巻(Marcel Dekker、New York、1980)中で論じられている。
ヒトまたは動物使用のために消費できる経口フィルム剤は、通常、速溶性であるか、または粘膜付着性であってよい柔軟な水溶性または水膨潤性の薄膜剤形であり、通常、式Iの化合物、フィルム形成ポリマー、結合剤、溶媒、湿潤剤、可塑剤、安定剤または乳化剤、粘度調整剤および溶媒を含む。製剤の一部の成分は、2つ以上の機能を果たすことがある。
MC4受容体作動薬化合物は、水溶性または非水溶性であってよい。通常、水溶性化合物は、溶質の1重量%〜80重量%、より典型的には、20重量%〜50重量%を占める。あまり溶けない化合物は、組成物の大部分、典型的には溶質の88重量%までを占めることがある。代替方法として、MC4受容体作動薬化合物は、多粒子ビーズの形態であってよい。
フィルム形成ポリマーは、天然多糖、タンパク質、または合成親水コロイドから選択することができ、通常、0.01〜99重量%の範囲、より典型的には30〜80重量%の範囲で存在する。
他の可能な成分には、抗酸化剤、着色剤、香味料および調味料、保存剤、唾液刺激剤、冷却剤、共溶媒(油を含む)、緩和薬、充填剤、消泡剤、界面活性剤および味覚マスキング剤が含まれる。
通常、フィルム剤は、剥離可能な裏打用の支持体または紙の上にコーティングされた薄い水性フィルムを蒸発乾燥させることによって調製される。これは、乾燥炉またはトンネル乾燥機、通常は複合コーター乾燥機中で、または凍結乾燥もしくは真空吸引によって行うことができる。
経口投与のための固形製剤は、即時放出および/または放出調節であるように製剤化することができる。放出調節製剤には、遅延放出、持続放出、パルス放出、制御放出、標的放出およびプログラム放出が含まれる。
本発明の目的に適している放出調節製剤については、米国特許第6,106,864号に記載されている。高エネルギー分散および浸透圧およびコーティングした粒子などの他の適当な放出技術の詳細は、Verma他によるPharmaceutical Technology On−line、25(2)、1〜14(2001)に見いだすことができる。制御放出を実現するためのチューインガムの使用については、WO00/35298に記載されている。
MC4受容体作動薬化合物は、血流中、筋肉中、または内臓中に直接投与することもできる。非経口投与に適している手段には、静脈内、動脈内、腹腔内、髄腔内、脳室内、尿道内、胸骨内、頭蓋内、筋肉内、滑膜内および皮下が含まれる。非経口投与に適している装置には、針(極微針を含む)注射器、無針注射器および注入技法が含まれる。
通常、非経口製剤は、塩、炭水化物および緩衝剤(3〜9のpHが好ましい)などの賦形剤を含有してもよい水溶液であるが、一部の応用例については、滅菌非水溶液として、または乾燥形態として製剤化し、滅菌した発熱物質を含まない水などの適当なビヒクルと併せて使用することがより適当である。
無菌条件下、例えば、凍結乾燥による非経口製剤の調製は、当業者によく知られている標準的な製薬技法を用いて容易に行うことができる。
非経口液剤の調製において使用されるMC4受容体作動薬化合物の溶解性は、溶解性促進剤の組み入れなどの適切な製剤技法の使用によって高めることができる。
非経口投与のための製剤は、即時放出および/または放出調節であるように製剤化することができる。放出調節製剤には、遅延放出、持続放出、パルス放出、制御放出、標的放出およびプログラム放出が含まれる。すなわち、本発明の化合物は、懸濁液として、または活性化合物の放出調節を提供する埋込型デポー剤として投与するための固体、半固体、もしくはチキソトロピックな液体として製剤化することができる。そのような製剤の例には、薬物をコーティングしたステントおよび半固体ならびに薬物を負荷したdl−乳酸/グリコール酸共重合体(poly(dl−lactic−coglycolic)acid)(PGLA)ミクロスフェアを含む懸濁剤が含まれる。
MC4受容体作動薬化合物は、皮膚または粘膜へ、局所に、経皮的に(皮内に)((intra)dermally)、または経皮的に(transdermally)投与することもできる。この目的に典型的な製剤には、ゲル剤、ヒドロゲル剤、ローション剤、液剤、クリーム剤、軟膏剤、散布剤、包帯剤、フォーム剤、フィルム剤、皮膚用パッチ剤、ウエハー剤、インプラント剤、スポンジ剤、ファイバー剤、絆創膏剤およびマイクロエマルジョン剤が含まれる。リポソームも使用することができる。典型的な担体には、アルコール、水、鉱油、流動ワセリン、白色ワセリン、グリセリン、ポリエチレングリコールおよびプロピレングリコールが含まれる。透過促進剤を組み入れることができる。例えば、FinninおよびMorganによるJ Pharm Sci、88(10)、955〜958(1999年10月)を参照されたい。
局所投与の他の手段には、エレクトロポレーション、イオントフォレーシス、フォノフォレーシス、ソノフォレーシスおよび極微針または無針(例えば、Powderject(商標)、Bioject(商標)など)注射による送達が含まれる。
局所投与のための製剤は、即時放出および/または放出調節であるように製剤化することができる。放出調節製剤には、遅延放出、持続放出、パルス放出、制御放出、標的放出およびプログラム放出が含まれる。
また、MC4受容体作動薬化合物は、鼻腔内または吸入により、通常は、乾燥粉末インヘイラーから乾燥粉末(単独で、例えば、ラクトースとの乾燥ブレンドにおける混合物として、または、例えば、ホスファチジルコリンなどのリン脂質と混合された混合成分粒子として)の形態で、または1,1,1,2−テトラフルオロエタンもしくは1,1,1,2,3,3,3−ヘプタフルオロプロパンなどの適当な噴射剤の使用の有無にかかわらず加圧容器、ポンプ、スプレー、アトマイザー(好ましくは細かい霧を発生するための電気流体力学を用いるアトマイザー)、もしくはネブライザーからのエアゾールスプレーとして、または点鼻薬として投与することができる。鼻腔内使用の場合、粉末は、生体接着剤、例えば、キトサンまたはシクロデキストリンを含むことができる。
加圧容器、ポンプ、スプレー、アトマイザー、またはネブライザーは、例えば、エタノール、水性エタノール、または活性物質の分散、可溶化、または延長放出のための適当な代替試剤、溶媒としての1種または複数の噴射剤およびソルビタントリオレエート、オレイン酸、またはオリゴ乳酸などの任意選択の界面活性剤を含む本発明の1種または複数の化合物の溶液または懸濁液を含有する。
乾燥粉末または懸濁液製剤における使用に先立って、薬物製品は、吸入による送達に適しているサイズ(通常5ミクロン未満)まで微粉化される。これは、スパイラルジェットミリング、流動床ジェットミリング、ナノ粒子を形成するための超臨界流体プロセシング、高圧均質化、または噴霧乾燥などの任意の適切な粉砕方法によって行うことができる。
インヘイラーまたはインサフレーターにおいて使用するためのカプセル(例えば、ゼラチンまたはヒドロキシプロピルメチルセルロース製)、ブリスターおよびカートリッジは、本発明の化合物、ラクトースまたはデンプンなどの適当な粉末基剤およびl−ロイシン、マンニトール、またはステアリン酸マグネシウムなどの動作調整剤の粉末ミックスを含有するように製剤化することができる。ラクトースは、無水または一水和物の形態であってよく、後者であることが好ましい。他の適当な賦形剤には、デキストラン、グルコース、マルトース、ソルビトール、キシリトール、フルクトース、スクロースおよびトレハロースが含まれる。
細かい霧を発生するための電気流体力学を用いるアトマイザーにおいて使用するのに適している溶液製剤は、1動作につき本発明の化合物1μg〜20mgを含有し、動作容積は、1μlから100μlまで変化することがある。典型的な製剤は、MC4受容体作動薬化合物、プロピレングリコール、滅菌水、エタノールおよび塩化ナトリウムを含むことができる。
プロピレングリコールの代わりに使用することができる代替溶媒には、グリセロールおよびポリエチレングリコールが含まれる。
吸入/鼻腔内投与を目的とする本発明の製剤には、メントールおよびレボメントールなどの適当な香料、またはサッカリンもしくはサッカリンナトリウムなどの甘味料を添加することができる。
吸入/鼻腔内投与のための製剤は、即時放出および/または、例えば、PGLAを用いる放出調節であるように製剤化することができる。放出調節製剤には、遅延放出、持続放出、パルス放出、制御放出、標的放出およびプログラム放出が含まれる。
乾燥粉末インヘイラーおよびエアゾール剤の場合、用量単位は、一定量を送達するバルブによって決定される。通常、本発明による単位は、MC4受容体作動薬化合物0.001mg〜10mgを含有する一定量すなわち「パフ」を投与するように配置される。通常、全1日量は、1回量か、またはより一般的には1日を通して分割量として投与することができる0.001mg〜40mgの範囲とする。
MC4受容体作動薬化合物は、例えば、坐剤、膣坐薬、または浣腸の形態で経直腸的または経膣的に投与することができる。カカオ脂は、伝統的な坐剤基剤であるが、必要に応じて様々な代替物を使用することができる。
直腸/膣内投与のための製剤は、即時放出および/または放出調節であるように製剤化することができる。放出調節製剤には、遅延放出、持続放出、パルス放出、制御放出、標的放出およびプログラム放出が含まれる。
MC4受容体作動薬化合物は、通常、等張性のpH調整した滅菌食塩水中の微粉末化された懸濁液または溶液の点滴剤の形態で、眼または耳に直接投与することもできる。眼および耳投与に適した他の製剤には、軟膏剤、ゲル剤、生分解性(例えば、吸収性ゲルスポンジ、コラーゲン)および非生分解性(例えば、シリコーン)インプラント剤、ウエハー剤、レンズ剤およびニオソームまたはリポソームなどの微粒子または小胞系が含まれる。架橋ポリアクリル酸、ポリビニルアルコール、ヒアルロン酸、セルロースポリマー、例えば、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、もしくはメチルセルロース、またはヘテロ多糖ポリマー、例えば、ゲランガムなどのポリマーを、塩化ベンザルコニウムなどの保存剤と一緒に組み入れることができる。そのような製剤は、イオントフォレーシスによっても送達することができる。
眼/耳投与のための製剤は、即時放出および/または放出調節であるように製剤化することができる。放出調節製剤には、遅延放出、持続放出、パルス放出、制御放出、標的放出およびプログラム放出が含まれる。
MC4受容体作動薬化合物は、シクロデキストリンおよび適当なその誘導体またはポリエチレングリコール含有ポリマーなどの可溶性高分子と混ぜ合わせ、前述の投与方法のいずれかにおいて使用するために、それらの溶解性、溶出速度、味覚マスキング、生物学的利用能および/または安定性を改善することができる。
例えば、薬物−シクロデキストリン錯体は、大部分の剤形および投与経路にとって一般的に有用であることが判明している。包接錯体と非包接錯体の双方を使用することができる。薬物との直接錯体化の代替法として、シクロデキストリンを補助添加剤、すなわち担体、希釈剤、または可溶化剤として使用することができる。これらの目的のためにα−、β−およびγ−シクロデキストリンが最も一般的に使用され、その例は、国際特許出願WO91/11172、WO94/02518およびWO98/55148に見いだすことができる。
活性化合物の組合せを、例えば、特定の疾患または状態を治療する目的で投与することが望ましいため、少なくとも1つは本発明による化合物を含有する2つ以上の医薬組成物を、組成物の同時投与に適しているキットの形態で都合良く組み合わせることは、本発明の範囲内にある。
誤解を避けるために、本明細書における「治療」への言及には、治癒的、姑息的および予防的治療が含まれる。
生物学的アッセイ
本発明において利用されるMC4受容体作動薬は、他のMC受容体サブタイプよりMC4受容体に対して選択的であることが好ましい。受容体サブタイプ選択性を決定するための方法は、当業者によく知られており、Palucki他、Bioorganic & Medicinal Chemistry Letters、第15巻、1号、2005年1月3日、171〜175ページによってMC受容体サブタイプについて記載されている。MC4受容体作動薬は、MC3および/またはMC5受容体についての結合親和性を超える、好ましくは10倍を超える、より好ましくは100倍を超えるMC4受容体に対する結合親和性を有することが好ましい。
本発明によれば、MC4受容体作動薬、特に式I、Ia、IbおよびIdの化合物は、過活動膀胱、昼間頻度の増加、夜間頻尿症、切迫性、腹圧性尿失禁、切迫性尿失禁および混合性尿失禁を含む尿失禁(不随意尿漏出がある任意の状態)、尿失禁に伴う過活動膀胱、遺尿症、夜尿症、持続性尿失禁、性交中の失禁などの状況的尿失禁、ならびに良性前立腺肥大に伴う下部尿路症状(BPHに伴うLUTS)を含むがこれらに限定されない下部尿路機能障害の状態の治療に有用である。下部尿路機能に対するそのような化合物の活性、すなわち下部尿路機能障害を含む状態の治療におけるそれらの潜在的な有用性は、当業者に知られており、文献(Morrison,J.他、Neurophysiology and Neuropharmacology.(Incontinence、Abrams,P.、Cardozo,C.、Khoury,S.およびWein,A.編、Report of the World Health Organisation Consensus Conference.Paris、France:Health Publications Ltd.)2002:83〜163;Brune ME他、J Urol.2001、166:1555〜9;WO2005/010534)中にしばしば記載される多くの標準的なin vivoモデルを利用して検討および評価することができる。一例として、本発明において使用される化合物を、以下のモデルにおいて、そのような効果についてテストすることができる。
・ モルモットにおける膀胱容量および外尿道括約筋(EUS)機能の検討:
実験は、体重が約500gの成熟雌性モルモットで行う。始めに、すべての動物を、酸素(3〜4L/分)中で運ばれるハロタン(4%)で麻酔し、ウレタン(25% w/v;0.5ml/100g体重)で適切な手術用水準(surgical plane)に維持する。気管、頸静脈および頸動脈にそれぞれ、呼吸換気、試験化合物の注射および血圧のモニタリングのためにカニューレを挿入する。正中開腹術を行って膀胱を露出させ、膀胱内圧測定チューブを、小さな切開を通して膀胱のドームに挿入し、所定の位置に確保する。次いで、腹部創を、外瘻とした膀胱内圧測定チューブの周りでしっかりと閉じ、チューブをそれぞれ、膀胱を満たすため、および膀胱内圧を記録するために注入ポンプおよび圧力トランスデューサーに接続する。筋電図(EMG)リード線を、恥骨結合の背面に向かい合っているEUSの横紋筋層に挿入する。EMGリードを、適切な増幅および電気的フィルターシステムに接続すると、EUSの電気的活動の変化は、オシロスコープ上に示され、適切なコンピュータソフトウェアを介して記録される。
術後30分の安定化期間後、膀胱を、排尿反射の開始が観察されるまで、生理的食塩水(室温)により150μl/分の速度で満たす。排尿後、膀胱を、外瘻とした膀胱内圧測定チューブを介して排液する。次いで、膀胱充満を少なくとも3回(または、反復可能な充満サイクルが実現されるまで)繰り返し、排尿開始に関する平均膀胱閾値容量を定める。EUSのEMG活動および膀胱内(膀胱)圧を、膀胱充満の間中記録する。続いて、試験化合物またはビヒクルを、ボーラス投与または一定注入を利用して静脈内に注射し、排尿が起きるまで膀胱充満を再開し(150μl/分)、次いで、膀胱を、前と同様に排液し、このプロセスを、漸増投与量の試験化合物を添加しながら繰り返す(2回の排尿反応を、各化合物濃度にて測定する)。排尿を開始する閾値膀胱容量および/またはEUSのEMG活動の変化は、下部尿路機能に対する化合物の活性を示している。
・ モルモットにおける腹圧下尿漏出圧の検討:
実験は、体重が約500gの成熟雌性モルモットで行う。始めに、すべての動物を、酸素(3〜4L/分)中で運ばれるハロタン(4%)で麻酔し、ウレタン(25% w/v;0.5ml/100g体重)で適切な手術用水準に維持する。気管、頸静脈および頸動脈にそれぞれ、呼吸換気、試験化合物の注射および血圧のモニタリングのためにカニューレを挿入する。正中開腹術を行って膀胱を露出させ、膀胱内圧測定チューブを、小さな切開を通して膀胱のドームに挿入し、所定の位置に確保する。次いで、腹部創を、外瘻とした膀胱内圧測定チューブの周りでしっかりと閉じ、チューブをそれぞれ、膀胱を満たすため、および膀胱内圧を記録するために注入ポンプおよび圧力トランスデューサーに接続する。筋電図(EMG)リード線を、恥骨結合の背面に向かい合っているEUSの横紋筋層に挿入する。EMGリードを、適切な増幅および電気的フィルターシステムに接続すると、EUSの電気的活動の変化は、オシロスコープ上に示され、適切なコンピュータソフトウェアを介して記録される。
術後30分の安定化期間後、膀胱を、排尿反射の開始が観察されるまで、生理的食塩水(室温)により150μl/分の速度で満たす。排尿後、膀胱を、外瘻とした膀胱内圧測定チューブを介して排液する。次いで、膀胱充満を少なくとも3回(または、反復可能な充満サイクルが実現されるまで)繰り返し、排尿開始に関する平均膀胱閾値容量を定める。EUSのEMG活動および膀胱内(膀胱)圧を、膀胱充満を通じて記録する。続いて、膀胱を、生理的食塩水でこの閾値容量の75%まで満たし(150μl/分)、特別に組み立てたフレームを使用することにより、漸増荷重を、尿道で液体の漏出が観察されるまで、膀胱の位置のすぐ吻側の動物の腹部の腹側表面に加える。このプロセスを少なくとも3回繰り返し、コントロール反応を定める。EUSのEMG活動および膀胱内圧を始めから終わりまで記録する。続いて、漸増濃度の試験化合物またはビヒクルを、ボーラス投与または一定注入を利用して静脈内に注射し、荷重で誘発される漏出反応を各濃度にて再検討する。漏出を誘発するのに必要な腹部荷重および/または漏出の直前に記録される最高のEUSのEMG活動の変化は、下部尿路機能に対する化合物の活性を示している。
・ モルモット尿道内圧測定の検討:
実験は、体重が約500gの成熟雌性モルモットで行う。始めに、すべての動物を、酸素(3〜4L/分)中で運ばれるハロタン(4%)で麻酔し、ウレタン(25% w/v;0.5ml/100g体重)で適切な手術用水準に維持する。気管、頸静脈および頸動脈にそれぞれ、呼吸換気、試験化合物の注射および血圧のモニタリングのためにカニューレを挿入する。正中開腹術を行って膀胱を露出させ、膀胱内圧測定チューブを、小さな切開を通して膀胱のドームに挿入し、所定の位置に確保する。次いで、腹部創を、外瘻とした膀胱内圧測定チューブの周りでしっかりと閉じ、チューブをそれぞれ、膀胱を満たすため、および膀胱内圧を記録するために注入ポンプおよび圧力トランスデューサーに接続する。筋電図(EMG)リード線を、恥骨結合の背面に向かい合っているEUSの横紋筋層に挿入する。EMGリードを、適切な増幅および電気的フィルターシステムに接続すると、EUSの電気的活動の変化は、オシロスコープ上に示され、適切なコンピュータソフトウェアを介して記録される。
術後30分の安定化期間後、膀胱を、排尿反射の開始が観察されるまで、生理的食塩水(室温)により150μl/分の速度で満たす。排尿後、膀胱を、外瘻とした膀胱内圧測定チューブを介して排液する。次いで、膀胱充満を少なくとも3回(または、反復可能な充満サイクルが実現されるまで)繰り返し、排尿開始に関する平均膀胱閾値容量を定める。続いて、膀胱を、この閾値容量の75%まで満たし(150μl/分)、尿道緊張度(urethral tone)(最大尿道内圧(PUP)、機能的尿道長(FUL)および閉鎖圧(CP))を、外尿道口を通して膀胱に挿入されている3F Millar圧力トランスデューサー(Millar Instruments、Texas、US)を用いて評価する。次いで、尿道のMillar圧力トランスデューサーを、1cm/minの速度で尿道長に沿って引き抜くと(尿道プルスルー)、PUP、FULおよびCPを測定することができる。尿道プルスルーを、4つの再現性のある尿道プロファイルが観察されるまで2分ごとに繰り返す。続いて、漸増濃度の試験化合物またはビヒクルを、ボーラス投与または一定注入を利用して静脈内に注射し、さらに4回の尿道プルスルーを、検討する各濃度にて行う。PUP、FUL、CPまたはEUSのEMG活動の変化は、下部尿路機能に対する化合物の活性を示している。
・ イヌ尿道内圧測定の検討(テストA):
雌性ビーグル犬(10〜15kg)を、右橈側皮静脈を介して0.5ml/kgで静脈内(IV)投与するペントバルビトンナトリウム(60mg/mL溶液)で麻酔する。麻酔の導入直後、イヌに挿管し、酸素の人工呼吸により呼吸を補助する。呼気終末COを、Datex CO/Oモニターを用いて継続的にモニターし、4.5〜4.8%に維持し、体温を、37℃〜38℃に維持する。右内側大腿を切開し、化合物の投与および体液維持のためにポリエチレンカテーテル(6F)を右大腿静脈に挿入する。静脈アクセスが行われた直後に、α−クロラロース(1% w/v)のボーラスIV投与量を35mg/kgで投与する。血液採取のためにポリエチレンカテーテル(4F)を右大腿動脈に挿入する。右前肢を切開し、上腕の静脈および動脈を摘出し、麻酔の維持は、右上腕静脈に挿入されたポリエチレンカテーテル(6F)を介して10mg/kg/hの速度で静脈内投与されるα−クロラロース/ホウ砂で行う。開腹術を、正中線を介して臍から恥骨結合の頂点まで行い、膀胱を露出させるために腹膜を露出させる。両方の尿管に、ポリエチレンカテーテル(6F)で腎臓に向かってカニューレを挿入し、尿を外部に集め、膀胱に、ポリエチレンカテーテル(6F)でドームを通してカテーテルを挿入し、カテーテルを、圧力トランスデューサーに接続する。10〜15mmHgの一定膀胱圧を維持するため、尿を除去し、周囲温度の食塩水を膀胱に注入する。外科手順の終了直後に、追加のボーラス投与量のα−クロラロース/ホウ砂溶液を、35mg/kgで静脈内投与し、動物を約1時間安定化させ、その間に血行動態および泌尿器科パラメーターをモニターした。
尿道緊張度(最大尿道内圧(PUP)、機能的尿道長(FUL)および閉鎖圧(CP))を、外尿道口を通して膀胱に挿入されている8F Millar圧力トランスデューサー(Millar Instruments、Texas、US)を用いて評価する。次いで、尿道のMillar圧力トランスデューサーを、1cm/minの速度で尿道長に沿って引き抜くと(尿道プルスルー)、PUP、FULおよびCPを測定することができる。尿道プルスルーを、少なくとも4つの再現性のある尿道プロファイルが観察されるまで6分ごとに繰り返す。続いて、漸増濃度の試験化合物またはビヒクルを、ボーラス投与または一定注入を利用して静脈内に注射し、さらに少なくとも4回の尿道プルスルーを、検討する各濃度にて行う。PUP、FULまたはCPの変化は、下部尿路機能に対する化合物の活性を示している。
・ 自然発症高血圧ラットにおける膀胱容量および外尿道括約筋(EUS)機能の検討:
実験は、体重が約250〜300gの成熟雌性自然発症高血圧ラット(SHR)で行う。始めに、すべての動物を、酸素(3〜4L/分)中で運ばれるイソフルラン(4%)で麻酔し、ウレタン(25% w/v;0.5ml/100g体重)で適切な手術用水準に維持する。気管、頸静脈および頸動脈にそれぞれ、呼吸換気、試験化合物の注射および血圧のモニタリングのためにカニューレを挿入する。正中開腹術を行って膀胱を露出させ、膀胱内圧測定チューブを、小さな切開を通して膀胱のドームに挿入し、所定の位置に確保する。次いで、腹部創を、外瘻とした膀胱内圧測定チューブの周りでしっかりと閉じ、チューブをそれぞれ、膀胱を満たすため、および膀胱内圧を記録するために注入ポンプおよび圧力トランスデューサーに接続する。筋電図(EMG)リード線を、恥骨結合の背面に向かい合っているEUSの横紋筋層に挿入する。EMGリードを、適切な増幅および電気的フィルターシステムに接続すると、EUSの電気的活動の変化は、オシロスコープ上に示され、適切なコンピュータソフトウェアを介して記録される。
術後30分の安定化期間後、膀胱を、排尿反射の開始が観察されるまで、生理的食塩水(室温)により45〜100μl/分の速度で満たす。排尿後、膀胱を、外瘻とした膀胱内圧測定チューブを介して排液する。次いで、膀胱充満を少なくとも3回(または、反復可能な充満サイクルが実現されるまで)繰り返し、排尿開始に関する平均膀胱閾値容量を定める。EUSのEMG活動および膀胱内(膀胱)圧を、膀胱充満の間中記録する。続いて、試験化合物またはビヒクルを、ボーラス投与または一定注入を利用して静脈内に注射し、排尿が起きるまで膀胱充満を再開し、次いで、膀胱を、前と同様に排液し、このプロセスを、漸増投与量の試験化合物を添加しながら繰り返す(2回の排尿反応を、各化合物濃度にて測定する)。排尿を開始する閾値膀胱容量および/またはEUSのEMG活動の変化は、下部尿路機能に対する化合物の活性を示している。
・ 覚醒卵巣摘除マウスにおける排尿容量の検討:
卵巣摘除成熟雌性マウスに、ビヒクルまたは漸増濃度の化合物を投与し(経口でまたは皮下に)、水を自由に摂取させながら3時間、個別のメタボール(metaboles)に入れる。各マウスによって排泄される尿を、各メタボールの下に置かれた容器内の円錐形のスポンジ上に捕捉し、このスポンジは、糞ペレットも払いのける。3時間以内に排泄される尿の総容積および排尿ごとの尿の容積を、収集容器の直下に置かれた天秤によって測定する。排尿ごとの尿の平均容積および排尿事象の頻度を、ビヒクル処置群と化合物処置群(1群当たりn=16まで)の間で比較する。総尿排泄量の変化がない場合のこれらのパラメーターの変化は、下部尿路機能に対する化合物の活性を示している。
・ 覚醒遠隔測定自然発症高血圧ラットにおける排尿容量および膀胱活性の検討:
成熟雌性自然発症高血圧ラットに、ビヒクルまたは漸増濃度の化合物を投与し(経口でまたは皮下に)、水を自由に摂取させながら3時間、個別のメタボールに入れる。各ラットによって排泄される尿を、各メタボールの下に置かれた容器内の円錐形のスポンジ上に捕捉し、このスポンジは、糞ペレットも払いのける。3時間以内に排泄される尿の総容積および排尿ごとの尿の容積を、収集容器の直下に置かれた天秤によって測定する。排尿ごとの尿の平均容積および排尿事象の頻度を、ビヒクル処置群と化合物処置群(1群当たりn=16まで)の間で比較する。総尿排泄量の変化がない場合のこれらのパラメーターの変化は、下部尿路機能に対する化合物の活性を示している。
MC4受容体機能アッセイ
アッセイ概念
ヒトMCR4受容体サブタイプに対する化合物活性の測定は、組換えヒトMCR4受容体とβ−ラクタマーゼ遺伝子レポーターの両方を安定に発現するように操作された不死化CHO−K1細胞系(CHO−K1−MC4R−CRE−β−ラクタマーゼ)を用いて行った。この細胞系は、Zaccolo他(Zaccolo,M.、(2000)Nature、2(1);25〜29)によって概説されているプロトコルに類似したプロトコルを用いて操作した。
この細胞系におけるMCR4受容体の化合物誘発性活性化は、酵素β−ラクタマーゼの産生、および細胞内蓄積を刺激する。産生されるβ−ラクタマーゼ酵素の量は、試験化合物が細胞上に存在するMCR4受容体を活性化する程度に正比例し、Invitrogen Life Technologiesから市販されているβ−ラクタマーゼ遺伝子レポーター分析キットを用いて定量化される。この技術およびアッセイプロトコルについての詳細な説明は、Invitrogenウェブサイト(www.invitrogen.com)から入手可能である。以下に列挙するプロトコルは、そのアッセイ方法論の要約を提供する。
細胞系において発現されるMCR4受容体の化合物誘発性活性化によって産生されるβ−ラクタマーゼ酵素の量は、405nmの波長で励起し、450nmおよび530nmの波長で放出されるエネルギーを測定するように設定されたLjl Biosystems Analyst(商標)HT96.384プレートリーダーを用いて定量化した。細胞応答は、450nmの波長で放出される測定エネルギーを530nmの波長で放出される測定エネルギーで除することにより定量化した。続いて、曲線適合プログラムを用いてデータ分析を行い、試験化合物の見掛けの効力(EC50として表され、最高の化合物誘発性応答の50%を誘発する有効化合物濃度と定義される)を、適合する曲線から外挿した。
材料
Invitrogenから:Glutamax−1添加のダルベッコ変法イーグル培地(DMEM)、カタログ番号32430−027;非必須アミノ酸、カタログ番号1140−0.35;ジェネティシン(G418)、カタログ番号10131−027;細胞解離緩衝液(酵素非含有PBSベースの)、カタログ番号13151−014;リン酸緩衝溶液(PBS)(w/o Ca2+およびMg2+)、カタログ番号14190−094;CCF4−AM、カタログ番号K1028;プルロニックF127s溶液(溶液B)、カタログ番号K1026N;24%PEGおよび18%TR40溶液(溶液C)、カタログ番号K1026N;ゼオシン、カタログ番号R250−05。
Sigmaから:ウシ胎児血清(FCS)、カタログ番号F7524;ピルビン酸ナトリウム、カタログ番号S8636;N−(2−ヒドロキシエチル)ピペラジン−N’−(2−エタンスルホン酸)(HEPES)、カタログ番号H0887;ジメチルスルホキシド(DMSO)、カタログ番号D−8418;シクロヘキサミド(Cyclohexamide)、カタログ番号C−7698;トリパンブルー溶液、カタログ番号T−4424;プロベネシド、カタログ番号P8761;ウシ血清アルブミン(BSA)、カタログ番号A2153;プルロニックF−127、カタログ番号9003−11−6。
Gilsonから:10μl〜1000μl範囲のピペット。
Hereausから:ヘラセル(Hera Cell)CO細胞インキュベーター。
Medical Air Technologyから:BioMat Class II Microbiological安全キャビネット
Ljl Biosystemsから:405nmの波長で励起し、450nmおよび530nmの波長で放出されるエネルギーを測定するように設定されたAnalyst(商標)HT96.384プレートリーダー。
Bachemから:α−メラニン細胞刺激ホルモンα−MSH、カタログ番号H1075、陽性対照化合物として使用する。
緩衝液
CCF4−AMを、100%DMSOに溶かして1mMの最終溶液濃度とした。この溶液を溶液Aと呼んだ。
プロベネシドを、200mM NaOHに溶かして200mMの最終溶液濃度とした。この溶液を溶液Dと呼んだ。
β−ラクタマーゼアッセイ色素溶液の組成:アッセイ色素溶液1072μlの場合、溶液A12μL、溶液B60μL、溶液C925μLおよび溶液D75μLを混ぜ合わせる。
消耗品
Greinerから:384ウェル黒色μ透明底Microplateアッセイプレート、カタログ番号781091。
Costarから:2〜50ml容積の滅菌ピペット、P10〜P1000の滅菌チップ;滅菌レザバー、カタログ番号4878;T225フラスコベントキャップ、カタログ番号3001。
化合物調製物
始めに、すべての試験化合物をDMSOに溶かして4mMの化合物濃度とし、次いで、2.5% v/v DMSOおよび0.05% w/vプルロニックF−127を含有するPBS中のアッセイのためにさらに希釈し、最終アッセイ濃度として望ましい濃度の5倍を超える実際の濃度とした。
日々の細胞培養
細胞を、成長培地50mlが入っているT225ベントキャップフラスコ中で培養し、37℃の温度の細胞インキュベーター中、および5%COを含有する環境中に維持した。CHO−K1−MC4R−CRE−β−ラクタマーゼ用の成長培地の組成は、Glutamax−1、25mM HEPES、10% v/vウシ胎児血清(FCS)、1mMピルビン酸ナトリウム、0.1mM非必須アミノ酸および800μg/mlジェネティシンを添加し、さらに200μg/mlゼオシンを添加した90% v/v DMEMとした。細胞が80〜90%の密集度に達したら、先ず、存在する成長培地を除去し、次いで、37℃の温度まで予め温めたPBSで洗浄することにより細胞を収集した。次いで、このPBSを除去し、細胞解離液5mlをフラスコに加えた。これらの細胞を、37℃の温度に設定した細胞インキュベーター中、および5%COを含有する環境中で5分間インキュベートし、細胞を解離させた。細胞が解離したら、予め温めた成長培地を加え、細胞を再懸濁し、穏やかに混合し、ピペッティングにより単一の細胞懸濁液を得た。次いで、この細胞懸濁液を、実験のために使用するか、または細胞培養を永続化するために新しいT225フラスコに移した。
アッセイ手順
アッセイの1日目に、細胞を前述のように収集した。5%FCSを含有する改良成長培地中で2×10細胞/mlの細胞懸濁液を調製し、この細胞懸濁液40μlを、Greiner384ウェル黒色μ透明底Microplateアッセイプレートの各ウェル中に加えた。
次いで、細胞プレートを、37℃の温度にて5%COを含有する環境中に一夜維持した細胞インキュベーターに戻した後、第2アッセイ日にアッセイを行った。
アッセイの2日目に、細胞プレートを細胞インキュベーターから取り出し、試験化合物溶液10μLをアッセイプレートに移した。次いで、アッセイプレートを37℃に設定した5%COを含有する環境中の細胞インキュベーターに移し、4時間放置した。このインキュベーション時間後、プレートをインキュベーターから取り出し、β−ラクタマーゼアッセイ色素溶液10μLを各ウェルに加え、プレートを細胞インキュベーターに戻した。さらに60分のインキュベーション時間後、プレートをインキュベーターから取り出し、定量化のためにLjl Biosystems Analyst(商標)HT96.384プレートリーダーに移した。
この機能アッセイにおいてβ−ラクタマーゼ酵素レベルの統計的に有意な増加(対照ビヒクル溶液に比較して)を促す化合物は、MC4受容体作動薬と見なされる。本発明において使用されるMC4受容体作動薬化合物は、以下の実施例8の化合物(上述の仮米国特許出願60/706,191、出願人の整理番号PC33020で初めて開示された)に比較して少なくとも50%作動薬であることが好ましい。それらは、以下の実施例8の化合物に比較して、完全作動薬であることがより好ましい。
MC4受容体結合アッセイ−AGRP阻害
アグーチ関連タンパク質(AGRP)は、MC4受容体に対して高親和性の内因性拮抗薬である(Lu他、1994、Nature 371:799〜802;Ollman他、1997、Science 278:135〜138)。AGRPレベルは、絶食によってアップレギュレートされる(MizunoおよびMobbs 1999、Endocrinology.140:4551〜4557)ため、AGRPの結合を阻害するMC4受容体を介して作用する抗肥満薬の能力を評価することは重要である。AGRPのこのC末端フラグメントは、MC4R結合決定基を含有することが確認されている(Yang他、1999、Mol Endocrinol 13:148〜155)ため、[125I]AGRP(87〜132)に対する競合結合アッセイを用い、MC4Rを発現する細胞由来の膜とのAGRPの結合を阻害する能力について化合物を評価することができる。この目的で、MC4Rを発現する細胞に均質化を行い、分画遠心法により膜フラグメントを単離した。CHO−CRE MC4R細胞膜(12μgタンパク質)を、0.3nM[125I]AGRP(87〜132)および11半対数(half−log)濃度のコンペティターリガンドと共に、緩衝液(25mM HEPES、1mM MgCl、2.5mM CaCl、0.5% BSA pH7.0)100μlの総容積で二重にインキュベートした。非特異的結合は、1μM SHU9119を含めることにより決定した。反応は、膜の添加により開始させ、プレートを、室温にて2時間インキュベートした。反応は、真空ハーベスターを用いるGF/Cフィルター(1%PEIに予浸した)上の迅速な濾過と、続く氷冷洗浄緩衝液(500mM NaClを含有する結合緩衝液)の5回の200μl洗浄液により終了させた。フィルターを50μlシンチレーション液に浸漬し、存在する放射能の量を、液体シンチレーションカウンティングにより決定した。Ki値は、適切なソフトウェアを用いるデータ分析により決定した。
本発明において使用される化合物は、約100nMより低い、より好ましくは20nMより低い、AGRPに対するKi値として表されるMC4受容体における結合定数を示すことが好ましい。
米国特許出願60/706,191(出願人の整理番号PC33020)に開示されている化合物の調製
以下の経路は、式(Ia)の化合物を合成する方法を図示している。当業者は、他の方法が等しく実行可能であることを理解しているであろう。
スキーム1は、必要な場合に適当な塩基および/または添加剤(1−ヒドロキシベンゾトリアゾール水和物または4−ジメチルアミノピリジンなど)を加える、中間体(II)および(III)のペプチドカップリングを介する式(Ia)の化合物の調製を図示している。
Figure 2009503048
スキーム1における化合物(Ia)、(II)、(III)に関して、R、R、R、R、R、R、RおよびR10の定義は、特に指定のない限り、式(Ia)の化合物について本明細書で前に定義した通りである。
用いられる代替条件は、一般式(II)のピペリジン(アミン)および一般式(III)のピロリジン(酸)の溶液を、室温にて、ジメチルホルムアミド(DMF)、テトラヒドロフラン(THF)、ジクロロメタン(DCM)または酢酸エチル中、1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチル−カルボジイミド塩酸塩(EDCI)、トリエチルアミンまたはN−メチルモルホリンおよび1−ヒドロキシベンゾトリアゾール水和物(HOBt)と一緒に攪拌するものである。代替の適当な手順は、CHClまたはEtOAc中、ヘキサフルオロリン酸O−ベンゾトリアゾール−1−イル−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウム(HBTU)または1−プロピルホスホン酸環状無水物と一緒に一般式(II)および一般式(III)の中間体化合物の溶液を攪拌することである。上述の溶媒の代わりに、任意の適当な不活性溶媒を使用することができ、不活性溶媒は、カルボン酸または一級もしくは二級アミンを含有しない溶媒を意味する。カップリング試薬の各々の少なくとも1当量を使用しなければならず、望ましい場合、過剰の一方または両方を使用することができる。
スキーム2は、保護基戦略の利用を介する、一連のR基を有する一般式(Ia)の化合物を調製するための代替経路を図示している。
Figure 2009503048
スキーム2における化合物(Ia)、(II)、(IV)および(V)に関して、R、R、R、R、R、R、RおよびR10の定義は、特に指定のない限り、式(Ia)の化合物について本明細書で前に定義した通りである。PGは、窒素保護基である。
スキーム2において、一般式(II)のアミン中間体および一般式(IV)の保護されたピロリジン酸中間体を、スキーム1において前に記載したような標準的なペプチドカップリング方法を用いてカップリングさせると、一般式(V)のカップリングされ保護された中間体が得られ、その中間体から、標準的な脱保護戦略を用いて窒素保護基を除去し、R=Hである一般式(I)の化合物が得られる。任意の適当な窒素保護基を使用することができる(「Protecting Groups in Organic Synthesis」第3版、T.W.GreeneおよびP.G.Wuts、Wiley−Interscience、1999に記載されているように)。本明細書で使用するのに適している一般的な窒素保護基(PG)は、tert−ブトキシカルボニルであり、これは、ジクロロメタンまたは1,4−ジオキサンなどの有機溶媒中、トリフルオロ酢酸または塩化水素などの酸で処理することにより容易に除去される。
アルキルおよびシクロアルキル基などの代替置換基は、従来のアルキル化技法を用いることによりRに導入することができる。二級アミンのアルキル化に適している方法には、
(i)ジクロロメタンまたはアセトニトリルなどの不活性溶媒中、場合により酢酸の存在下、アルデヒドまたはケトンおよびトリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウムなどの水素化物還元剤との反応、
(ii)不活性溶媒中、塩基(トリエチルアミンなど)の存在下、ハロゲン化アルキルまたは適当に活性化されたアルコール誘導体(例えば、スルホン酸エステルとして)との反応が含まれる。
アリールおよびヘテロアリール基は、芳香族前駆体からの適当な脱離基の置換によりRに導入することができる。適当な脱離基には、ハロゲンが含まれる。特定の場合、必要なカップリング生成物を得るために、場合により1,1’−ビナフタレン−2,2’−ジイルビスジフェニルホスフィンなどのホスフィンリガンドと組み合わせた遷移金属触媒(例えば、パラジウム、銅)が必要とされることがある。ケトンおよびエステル基は、文献の前例ならびに本明細書における実施例および調製を参照することにより当業者によく知られているであろう技法によってRに導入することができる。
スキーム3aは、一般式(VI)の不飽和エステル中間体から一般式(III)のピロリジン酸中間体を調製するための経路を図示している。
Figure 2009503048
スキーム3における化合物(III)、(VI)、(VII)、(VIII)、(IX)、(X)、(XI)、(XII)に関して、RおよびRの定義は、特に指定のない限り、式(I)の化合物について本明細書で前に定義した通りである。PGは、適当なカルボン酸保護基である。式(VII)、(VIII)、(X)および(IX)の化合物は、市販されているか、または文献の前例および/または本明細書における調製を参照して当業者によく知られているであろう。
一般式(VI)の化合物は、一般式(X)のアルデヒド中間体の、適当なイリド、例えば、(トリフェニルホスホラニリデン)酢酸メチル、または例えば、トリメチルホスホノアセテートの脱プロトンから生じるホスホネートアニオンとのウィッティッヒまたは類似のオレフィン化により、主に望ましいトランス異性体として製造することができる。
文献中には、標準的なエステル化方法を用いる前駆体桂皮酸誘導体(VII)のエステル化、またはパラジウム触媒およびトリエチルアミンなどの適当な塩基の存在下、芳香族ハロゲン化物(VIII)とアクリル酸t−ブチルなどの適当なアクリレート誘導体(IX)のヘック反応を含む、一般式(VI)の不飽和エステル中間体を製造するための多くの代替方法が存在する。
得られる一般式(VI)のE−オレフィン中間体に、一般式(XI)のイリド前駆体との反応による[3+2]−アゾメチンイリド環化付加を行うと、ほぼ例外なくトランス立体化学のピロリジンが得られる。この反応は、ジクロロメタンまたはトルエンまたはテトラヒドロフランなどの不活性溶媒および(1)TFAなどの酸触媒、(2)フッ化銀などの脱シリル化剤、(3)加熱のうちの1つまたは複数による活性化を必要とする。
環化付加反応から得られる一般式(XII)の化合物は、ラセミ化合物であり、その構成エナンチオマーへの分割が必要であり、分割は、キラルな固定相を用いる調製用HPLCによって行うことができる。代替方法として、一般式(III)の酸中間体は、標準的な方法(例えば、エナンチオマー的に純粋な試薬との反応によるジアステレオマー誘導体の形成、物理的方法による得られるジアステレオマーの分離および酸(III)への切断)により分割することができる。
一般式(XII)の中間体化合物は、保護基の脱保護により一般式(III)の化合物に変換することができる。この変換を行うための多くの方法が利用可能である(Wiley、New York、N.Y.USAにより刊行されたAdvanced Organic Chemistry:Reactions,Mechanisms,and Structure、第4版、March,Jerry、1992、378〜383ページを参照)。特に、塩基に不安定な保護基の場合、適当な有機溶媒中、水酸化リチウム、水酸化ナトリウムまたは水酸化カリウムなどのアルカリ金属水酸化物水溶液で一般式(XII)の化合物を処理すると、対応する一般式(III)の化合物が得られるであろう。そのような反応では、水混和性の有機共溶媒(1,4−ジオキサンまたはテトラヒドロフランなど)を利用することも好ましい。必要な場合、反応物を加熱して加水分解を助けることができる。特定の保護基の脱保護は、酸条件を用い、例えば、塩酸などの水性の酸の中で保護された誘導体を加熱することによっても行うことができる。特定の保護基、例えば、tert−ブチルまたはベンズヒドリルエステルは、酸性条件でより好都合に加水分解される。そのようなエステルは、ジクロロメタンなどの不活性有機溶媒中、トリフルオロ酢酸または塩化水素などの無水の酸で処理することにより切断することができる。
スキーム3bは、キラルな補助剤としてのオキサゾリジノンを用い、一般式(VI)の不飽和中間体から一般式(III)のピロリジン酸中間体の単一エナンチオマーを調製するための代替経路を図示している。式(XIII)の酸は、(VI)の脱保護によって得られ、次いで、オキサゾリジノン(Rは、フェニル、第三ブチル、またはイソ−プロピルであることが好ましい)とカップリングさせると、式(XIV)の中間体が得られる。代替方法として、適当な溶媒(例えば、THF)中、式(VI)の化合物(PG=OCOt−Buの場合)とオキサゾリジノンのリチウム塩を反応させても、式(XIII)の化合物を得ることができる。
式(XIV)の化合物に、一般式(XI)の化合物との反応による[3+2]−アゾメチンイリド環化付加を行うと、ジアステレオマー(XV)および(XVI)が得られ、それらを、クロマトグラフィーまたは結晶化により分離し、加水分解すると、式(III)のピロリジンを得ることができる。
Figure 2009503048
スキーム4は、一般式(XIIA)の中間体がこの合成スキームでその後に除去することができる窒素保護基を含有していることを除いては、一般式(IV)の保護されたピロリジン酸中間体の合成が、一般式(III)の中間体について本明細書で前に記載したプロセスと類似した方法を用いて行うことができることを示している。保護基が除去されたら、任意の適当な従来技法を用い、スキーム2に記載した方法により代替R基を導入することができる。
窒素保護基を有する一般式IVのピロリジンは、スキーム3bに記載した方法と類似した方法で、オキサゾリジノンキラル補助剤を用いることによりエナンチオ選択的に得ることもできる。
Figure 2009503048
スキーム4における化合物(VI)、(XIA)、(XIIA)、(XII)および(IV)に関して、RおよびRの定義は、特に指定のない限り、式(Ia)の化合物について本明細書で前に定義した通りである。式(XIA)、(XIIA)、および(IV)において、PGは、適当な窒素保護基から選択される。式(VI)、(XII)および(XIIA)において、PGは、適当なカルボン酸保護基から選択される。
一般式(XI)および(XIA)のアゾメチンイリド前駆体化合物の合成は、スキーム5に図示したように行うことができる。すなわち、一般式(XVII)の一級アミンを、必要な場合に反応物を加熱し、場合によりニートまたは不活性溶媒中、クロロメチルトリメチルシランで処理することによりアルキル化することができる。次いで、得られる中間体(XVIII)を、炭酸カリウムまたはtert−ブチルアミンなどの適当な塩基の存在下、メタノール中でホルムアルデヒドと反応させると、中間体(XI)を得ることができる。窒素保護基を含有する中間体(XIA)を製造するためには、類似の反応順序に従うことができる。
Figure 2009503048
スキーム5における化合物(XVII)、(XVIIA)、(XVIII)、(XVIIIA)、(XI)および(XIA)に関して、Rの定義は、特に指定のない限り、式(Ia)の化合物について本明細書で前に定義した通りである。式(XVIIA)、(XVIIIA)、(XIA)において、PGは、適当な窒素保護基から選択される。
一般式(II)のピペリジンは、ジアステレオマーの混合物として形成されることがあり、これらのジアステレオマーの分離は、従来の技法により、例えば、分別結晶、クロマトグラフィーまたはH.P.L.C.により適切な段階で行うことができる。さらに、特定のこれらのジアステレオマーは、ラセミであり、それらの構成エナンチオマーへの分割を必要とすることがあり、分割は、適当なキラル支持体を用いるH.P.L.C.、またはラセミ化合物と適当な光学活性な酸との反応によって形成されるジアステレオ異性体塩の分別結晶によるなどの標準的な分割技法によって行うことができる。代替方法として、ラセミの式(II)のピペリジンを、式(III)または(IV)の光学活性な酸とカップリングさせてジアステレオマーの混合物を形成させ、それを、標準的な技法により、例えば、分別結晶、クロマトグラフィーまたはH.P.L.C.により分離することができる。
スキーム6に図示するように、R=OHである一般式(II)のピペリジン中間体は、適当な窒素保護基を含有する一般式(XIX)のケトンへの有機金属求核試薬の付加により調製し、一般式(XX)の中間体を得ることができる。一般的に、そのような求核付加は、グリニャール、有機リチウムまたは他の適当な有機金属試薬を用い、無水のエーテルまたは非極性溶媒中、低温にて行われる。これらの有機金属試薬は、適当なハロゲン化物前駆体、Y−BrまたはY−Iおよびn−ブチルリチウムまたはt−ブチルリチウムを用い、ハロゲン−金属交換によって製造することができる。適当な保護基には、水素化により除去することができるBn、またはTFAなどの酸で処理することにより除去することができるBoc、またはDDQ、CANもしくはクロロギ酸クロロエチルで処理することにより除去することができるPMBが含まれ、一般式(II)の望ましいピペリジン中間体が得られる。特定の保護基について、および特定の条件下で、保護基は、有機金属試薬による処理に不安定なことがあるため、両変換は、例えば、PG=Bocの場合、1ステップで行うことができ、保護基は、式(XIX)の中間体が有機金属試薬で処理される場合、切断されることがある。
Figure 2009503048
スキーム6における化合物(XIX)、(XX)、および(II)に関して、R、R、RおよびRの定義は、特に指定のない限り、式(I)の化合物について本明細書で前に定義した通りである。式(XIX)、(XX)において、PGは、適当な窒素保護基から選択される。式(XIX)の化合物は、文献の前例および/または本明細書における調製を参照して当業者によく知られているであろう。
さらに、スキーム7は、高圧および/または高温での水素化、または強酸+トリエチルシランなどの強制的還元条件下で、R=OHである一般式(II)の中間体化合物を、R=Hである一般式(II)の他の中間体化合物に変換することができることを図示している。特定の場合、ピペリジン窒素原子の保護は、この変換を容易にするために必要とされることがある。したがって、一般式(XX)の中間体を、R=Hである一般式(XXI)の他の中間体化合物に変換し、続いて脱保護し、R=Hである一般式(II)の化合物を得ることができる。
Figure 2009503048
スキーム7における化合物(XX)、(XXI)および(II)に関して、R、R、RおよびRの定義は、特に指定のない限り、式(Ia)の化合物について本明細書で前に定義した通りである。式(XX)および(XXI)において、PGは、適当な窒素保護基から選択される。
スキーム8に図示するように、R=NHである一般式(II)のピペリジン中間体は、適当な窒素保護基を含有する一般式(XXII)のイミンへの有機金属求核試薬の付加により調製し、一般式(XXIII)の中間体を得ることができる。一般的に、そのような求核付加は、グリニャール、有機リチウムまたは他の適当な有機金属試薬を用い、無水のエーテルまたは非極性溶媒中、低温にて行われる。これらの有機金属試薬は、適当なハロゲン化物前駆体、Y−BrまたはY−Iおよびn−ブチルリチウムまたはt−ブチルリチウムを用い、ハロゲン−金属交換によって製造することができる。式(XXII)のイミンは、適当な条件下、適切なアミンとの反応により、例えば、水の共沸除去を可能にするのに適合したDeanおよびStarkトラップで還流しながらトルエン中で反応を行うことにより、式(XIX)のケトンから入手可能である。適当な保護基には、水素化により除去することができるBn、またはTFAなどの酸で処理することにより除去することができるBoc、またはDDQ、CANもしくはクロロギ酸クロロエチルで処理することにより除去することができるPMBが含まれ、一般式(II)の望ましいピペリジン中間体が得られる。
Figure 2009503048
スキーム8における化合物(XIX)、(XXII)および(XXIII)に関して、R、R、RおよびRの定義は、特に指定のない限り、式(Ia)の化合物について本明細書で前に定義した通りである。式(XIX)、(XXII)および(XXIII)において、PGおよびPGは、適当な窒素保護基から選択される。
スキーム9に図示するように、R=R=OHである一般式(II)のピペリジン中間体は、適当な窒素保護基を含有する一般式(XXIV)のアルケンのジヒドロキシル化により調製し、一般式(XXV)の中間体を得ることができる。そのようなジヒドロキシル化反応を行うための多くの方法が利用可能であるが、知られている立体化学のシスジオールを、通常は極めて高いエナンチオマー過剰率で生成するSharpless(Chemical Reviews 1994、94、2483)によって開発された不斉ジヒドロキシル化反応が特に適している。適当な保護基には、水素化により除去することができるBn、またはTFAなどの酸で処理することにより除去することができるBocが含まれ、一般式(II)の望ましいピペリジン中間体が得られる。同様に、R=R=OHである一般式(II)のピペリジン中間体は、一般式(XXVI)のアルケンのジヒドロキシル化により調製され、一般式(XXVII)の中間体を得ることができる。次いで、保護基を除去すると、式(II)のピペリジンが得られる。
Figure 2009503048
スキーム9における化合物(XXIV)、(XXV)、(XXVI)および(XXVII)に関して、R、R、R、RおよびRの定義は、特に指定のない限り、式(I)の化合物について本明細書で前に定義した通りである。式(XXIV)、(XXV)、(XXVI)および(XXVII)において、PGは、適当な窒素保護基から選択される。式(XXIV)および(XXVI)の化合物は、文献の前例および/または本明細書における調製を参照して当業者によく知られているであろう。
さらに、スキーム10は、一般式(XXV)の中間体化合物は、脱保護によりそれぞれR=OC〜Cアルキル、R=OHおよびR=R=OC〜Cアルキルである一般式(II)のピペリジンが得られる一般式(XXVIII)または(XXIX)の他の中間体化合物に変換することができることを示している。式(XXV)の中間体化合物の式(XXIX)の化合物への変換は、標準的なウィリアムソンエーテル合成によって行うことができる。すなわち、一般式(XXV)の化合物中のアルコール基は、テトラヒドロフランまたはジメチルホルムアミドなどの無水溶媒中、水素化ナトリウムなどの強塩基で脱プロトンすることができ、得られる陰イオンは、必要な場合は反応物を加熱し、ハロゲン化アルキルと反応させることができる。代替方法として、式(XXV)の中間体は、立体障害の少ない二級アルコールのみを選択的にアルキル化することにより一般式(XXVIII)の化合物に変換することができる。適当な条件には、硫酸水素テトラブチルアンモニウムなどの相間移動触媒の存在下、水性水酸化ナトリウムとトルエンの混合物中、式(XXV)のジオールを過剰のハロゲン化アルキルと反応させることが含まれる。
Figure 2009503048
スキーム10における化合物(XXV)、(XXVIII)および(XXIX)に関して、R、RおよびRの定義は、特に指定のない限り、式(Ia)の化合物について本明細書で前に定義した通りである。式(XXV)、(XXVIII)および(XXIX)において、PGは、適当な窒素保護基から選択される。
当業者は、式Iaの化合物を合成する間の様々な時点で、本明細書で前に議論したように、窒素基を保護する他に、他の基、例えば、ヒドロキシ基を適当な保護基で保護し、次いで、保護基を除去することが必要なことがあることを理解しているであろう。任意の特定の基を脱保護するための方法は、保護基によって異なるであろう。保護/脱保護方法論の例については、「Protective groups in Organic Synthesis」、TW GreeneおよびPGM Wutzを参照されたい。例えば、ヒドロキシ基がメチルエーテルとして保護される場合、脱保護条件は、48%水性HBr中で還流すること、またはジクロロメタン中、三臭化ボラン(borane tribromide)と一緒に攪拌することを含む。代替方法として、ヒドロキシ基がベンジルエーテルとして保護される場合、脱保護条件は、水素雰囲気下、パラジウム触媒による水素化を含む。
前記の方法において使用される上記の反応および新規な出発材料の調製はすべて、従来通りであり、それらを実行または調製するための適切な反応条件ならびに望ましい生成物を単離するための手順は、文献の前例ならびに本明細書における実施例および調製を参照して当業者によく知られているであろう。
実験
本発明は、以下の略語および定義を使用する以下の非限定的な実施例によって例示される。
APCI 大気圧化学イオン化マススペクトル
[α] 589nmにおける比旋光度
Arbocel(登録商標) フィルター剤
δ 化学シフト
d 二重線
dd 二重の二重線
EI エレクトロスプレーイオン化
Ex 実施例
GC−MS ガスクロマトグラフィー質量分析法
HPLC 高速液体クロマトグラフィー
HRMS 高分解能マススペクトル
LC−MS 液体クロマトグラフィー質量分析法
LRMS 低分解能マススペクトル
m 多重線
m/z マススペクトルピーク
NMR 核磁気共鳴
Prec 前駆体
Prep 調製
psi ポンド/平方インチ
q 四重線
s 一重線
t 三重線
tlc 薄層クロマトグラフィー
合成上の便宜から、多くの場合、化合物を、最初は、それらの遊離塩基形態で単離したが、分析同定目的で、それらの対応する塩酸塩にしばしば変換した。誤解を避けるために、本明細書では、遊離塩基形態とHCl塩形態の両方が提供されたものと見なされる。
(実施例1)
(3R,4R)−1−{[(3S,4R)−1−tert−ブチル−4−(2,4−ジフルオロフェニル)ピロリジン−3−イル]カルボニル}−3−メチル−4−フェニルピペリジン−4−オール塩酸塩
Figure 2009503048
1−プロピルホスホン酸環状無水物(酢酸エチル中50%、0.37mL、0.62mmol)を、ジクロロメタン(5mL)中の(3S,4R)−3−メチル−4−フェニルピペリジン−4−オール(J.Med.Chem.1991、34、194に従って合成した)(100mg、0.52mmol)、トリエチルアミン(0.22mL、1.56mmol)および調製5の酸(200mg、0.62mmol)の混合物に加え、混合物を室温にて16時間攪拌した。飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(20mL)を反応混合物に加え、次いで、これをジクロロメタン(2×20mL)で抽出した。合わせた有機抽出液を乾燥し(MgSO)、濾過し、蒸発させた。残渣を、ジクロロメタン/メタノール(ジクロロメタン中10%メタノールまで極性を上げる100%ジクロロメタン)で溶出するカラムクロマトグラフィー(シリカ)により精製すると、白色の泡として表題化合物(203mg、86%)が得られた。これを、ジクロロメタン(3mL)に取り、2Mエーテル性HCl(2mL)の添加により塩酸塩に変換した。溶媒を真空中で除去し、残渣をジクロロメタンに取り、塩を、ペンタンの添加により沈殿させた。上清を除去し、固体を真空中で乾燥すると、表題化合物(202mg)が得られた。H NMR(CDCl,400MHz)δ 0.55〜0.59(m,3H)、0.71(dt 1H)、1.25〜2.01(m,13H)、2.55〜3.00(m,1H)、3.35〜3.77(m,5 H)4.00〜4.55(m,3H)6.79〜6.88(m,1H)、6.93〜7.00(m,1H)、7.10〜7.11(d,1H)、7.22〜7.37(m,4H)、7.93〜8.07(m,1H)、12.75(br,s,1H);LRMS(APCI)457[MH];[α] 25=−80.8(c=0.25,MeOH)。
(実施例2〜17)
式Iiの以下の化合物、すなわちn=1およびR=2,4−ジフルオロフェニルである一般式Iの化合物は、示すように、適切なアミンおよび酸前駆体から出発して実施例1について記載した方法により調製した。一部の例において、望ましい生成物は、塩酸塩でなく遊離塩基として単離し特徴付けた。
Figure 2009503048
Figure 2009503048
Figure 2009503048
Figure 2009503048
Figure 2009503048
(実施例18)
(3S,4S)−1−{[(3S,4R)−4−(2,4−ジフルオロフェニル)−1−プロピオニルピロリジン−3−イル]カルボニル}−3,4−ジメトキシ−4−フェニルピペリジン
Figure 2009503048
調製15のアミンの塩酸塩(100mg、0.21mmol)を、ジクロロメタン(2mL)に懸濁し、トリエチルアミン(90μL、0.64mmol)を加えると、透明な溶液が得られた。次いで、塩化プロピオニル(27μl、0.32mmol)を加え、反応混合物を室温にて16時間攪拌した。反応を、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(10mL)の添加によりクエンチし、混合物を酢酸エチル(10mL)で抽出した。有機層を食塩水で洗浄し、乾燥し(MgSO)、蒸発させた。残渣を、ジクロロメタン/メタノール/アンモニア(98:2:0.2まで極性を上げる99:1:0.1)で溶出するカラムクロマトグラフィー(シリカ)により精製すると、白色の泡として表題化合物(76g、74%)が得られた。H NMR(CDCl,400MHz)δ 1.00〜1.50(m,4H)、1.83〜2.19(m,1H)、2.26〜2.38(m,2H)、2.82〜3.19(m,8H)、3.26〜4.20(m,8H)、4.40〜4.61(m,1H)、6.81〜6.96(m,2H)、7.19〜7.42(m,6H);LRMS(APCI)487[MH];[α] 25=−25.4(c=0.18,MeOH)。
(実施例19)
(3R,4S)−3−(2,4−ジフルオロフェニル)−4−{[(3S,4S)−3,4−ジメトキシ−4−フェニルピペリジン−1−イル]カルボニル}ピロリジン−1−カルボン酸メチル
Figure 2009503048
表題化合物は、塩化プロピオニルの代わりにクロロギ酸メチルを用い、実施例18の方法に従って調製15のアミンの塩酸塩から調製した。H NMR(CDCl,400MHz)δ 0.82〜1.39(m,1H)、1.91〜2.19(m,2H)、2.81〜3.28(m,7H)、3.28〜4.05(m,11H)、4.40〜4.53(m,1H)、6.78〜6.93(m,2H)、7.18〜7.43(m,6H);LRMS(APCI)489[MH];[α] 25=−18.6(c=0.16,MeOH)。
(実施例20)
(3R,4S)−3−(2,4−ジフルオロフェニル)−4−{[(3S,4S)−3,4−ジメトキシ−4−フェニルピペリジン−1−イル]カルボニル}ピロリジン−1−カルボン酸エチル
Figure 2009503048
表題化合物は、塩化プロピオニルの代わりにクロロギ酸エチルを用い、実施例18の方法に従って調製15のアミンの塩酸塩から調製した。H NMR(CDCl,400MHz)δ 1.20〜1.36(m,3H)、1.92〜2.19(m,2H)、2.82〜2.96(m,1H)、2.98〜3.18(m,7H)、3.27〜4.22(m,10H)、4.41〜4.62(m,1H)、6.75〜6.93(m,2H)、7.19〜7.42(m,6H);LRMS(APCI)503[MH];[α] 25=−25.4(c=0.2,MeOH)。
(実施例21)
(3S,4S)−1−{[(3S,4R)−4−(2,4−ジフルオロフェニル)−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)ピロリジン−3−イル]カルボニル}−3,4−ジメトキシ−4−フェニルピペリジン塩酸塩
Figure 2009503048
調製15のアミンの塩酸塩(100mg、0.21mmol)を、トリエチルアミン(60μL、0.42mmol)と一緒にエタノール(2mL)に溶かし、5分間攪拌した。次いで、テトラヒドロ−4H−ピラン−4−オン(30μl、0.32mmol)を加え、反応混合物をさらに10分間攪拌した後、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(68mg、0.32mmol)を加えた。反応物を室温にて16時間攪拌し、次いで、溶媒を真空中で除去した。残渣を、水(15mL)と酢酸エチル(20mL)の間で分配し、有機層を、水(15mL)および食塩水で洗浄し、乾燥し(MgSO)、蒸発させた。残渣を、ジクロロメタン/メタノール/アンモニア(97:3:0.3まで極性を上げる99:1:0.1)で溶出するカラムクロマトグラフィー(シリカ)により精製すると、無色の油として表題化合物が得られた。これをジクロロメタン(2mL)に溶かし、ジオキサン中4M HClを加え、塩酸塩を形成させた。溶媒を真空中で除去し、残渣を、トルエン(10mL)、次いでジクロロメタン(2mL)と共沸させると、白色の泡として表題化合物(95g、82%)が得られた。H NMR(CDCl,400MHz)δ 1.52〜1.70(m,2H)、1.73〜2.16(m,4H)、2.35〜2.43(m,1H)、2.63〜3.70(m,17H)、3.92〜4.03(m,3H)、4.44〜4.68(m,1H)、6.62〜6.90(m,2H)、7.22〜7.53(m,6H);LRMS(APCI)515[MH];[α] 25=−23.6(c=0.21,MeOH)。
調製
調製1
2−メチル−N−[(トリメチルシリル)メチル]プロパン−2−アミン
Figure 2009503048
この中間体を調製するための手順は、J.Org.Chem.53(1)、194、1988に示されている。代替手順を以下に示す。
乾燥窒素下で、(クロロメチル)トリメチルシラン(50g、408mmol)およびtert−ブチルアミン(130mL)の溶液を、封管中200℃にて18時間加熱した後、2M水酸化ナトリウム溶液(700mL)の添加によりクエンチした。得られた混合物をジエチルエーテル(3×100mL)で抽出し、合わせた有機層を1気圧にて乾燥窒素下で蒸留すると、透明な油として表題化合物(62g、96%)が得られた。H NMR(CDCl,400MHz)δ 0.05(s,9H)、1.05(s,9H)、1.95(s,2H)。
代替調製:
(クロロメチル)トリメチルシラン(100mL、730mmol)およびtert−ブチルアミン(250mL、2400mmol)を、封管(sealed bomb)に入れ、激しく攪拌しながら18時間加熱した。室温まで冷却し、生成された塩酸塩および残留する過剰のtert−ブチルアミンのスラリーを4M水酸化ナトリウム溶液(500mL)に注加し、激しく1時間攪拌した。水層を分離し、有機層を水(3×500mL)と一緒に激しく攪拌した(過剰のtert−ブチルアミンは、極めて水溶性であり、生成物は、わずかしか溶けない)。残留する有機層を硫酸ナトリウムで乾燥すると、本質的に純粋な2−メチル−N−[(トリメチルシリル)メチル]プロパン−2−アミン(105.4g)が得られ、それを、さらに精製することなく使用した。
調製2
N−(メトキシメチル)−2−メチル−N−[(トリメチルシリル)メチル]プロパン−2−アミン
Figure 2009503048
2−メチル−N−[(トリメチルシリル)メチル]プロパン−2−アミン(調製1からの)(4.31g、27mmol)を、メタノール(1.29mL、31.8mmol)と水性ホルムアルデヒド(37% w/v、2.49mL、33mmol)の氷冷混合物に45分かけて加えた。不均一な混合物を0℃にて2時間攪拌し、次いで、固体炭酸カリウム(325メッシュ)(1.08g、13mmol)を加え、混合物を0℃にて30分間攪拌した。層を分離し、水相を酢酸エチル(3×20mL)で抽出した。合わせた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧下で蒸発させると、無色の油として表題化合物と未反応のtert−ブチル[(トリメチルシリル)メチル]アミン(5.09g)の80:20混合物が得られた。混合物は、さらに精製することなく直接使用した。H NMR(CDOD,400MHz)δ 0.04(s,9H)、1.11(s,9H)、2.27(s,2H)、3.34(s,3H)、4.17(s,2H)。
調製3
(4S)−4−ベンジル−3−[(2E)−3−(2,4−ジフルオロフェニル)プロパ−2−エノイル]−1,3−オキサゾリジン−2−オン
Figure 2009503048
ジクロロメタン(50mL)中の塩化オキサリル(19mL、216mmol)を、ジクロロメタン(400mL)およびN,N−ジメチルホルムアミド(0.4mL)中の2,4−ジフルオロ桂皮酸(20.0g、108mmol)の氷冷し攪拌した懸濁液に0.5時間かけて滴加した(反応物からの排ガスは、濃水酸化ナトリウム溶液で洗った)。添加が終了したら、反応混合物を室温まで温め、窒素下室温にて18時間攪拌した。次いで、反応混合物を濃縮し、ジクロロメタン(2×50mL)と共沸させた。得られた酸塩化物をジクロロメタン(50mL)に溶かし、この溶液を、窒素下、ジクロロメタン(400mL)中の塩化リチウム(23.0g、540mmol)、トリエチルアミン(76mL、540mmol)および(S)−(−)−4−ベンジル−2−オキサゾリジノン(18.3g、103mmol)の激しく攪拌した懸濁液に30分かけて滴加した。添加が終了したら、反応混合物を、窒素下室温にて2.5時間攪拌した。反応混合物をジクロロメタン(200mL)で希釈し、5%クエン酸溶液の溶液(500mL)で処理した。次いで、有機層を分離し、硫酸マグネシウムで乾燥した。濾過しジクロロメタンを蒸発させると、オレンジ色の油として粗生成物が得られた。粗製材料をジクロロメタン(100mL)に溶かし、得られた溶液を、ジクロロメタンで溶出するシリカのプラグに通した。最後に、濾液(1L)を濃縮すると、白色の固体として生成物30.8gが得られた。H NMR(CDCl,400MHz)δ 2.85(dd,1H)、3.36(dd,1H)、4.22(m,2H)、4.80(m,1H)、6.90(m,2H)、7.68(m,5H)、7.68(dd,1H)、7.91(d,1H)、8.01(dd,1H);LRMS(APCI)344[MH]。
調製4a
(4S)−4−ベンジル−3−{[(3R,4S)−1−tert−ブチル−4−(2,4−ジフルオロフェニル)ピロリジン−3−イル]カルボニル}−1,3−オキサゾリジン−2−オン
および
調製4b
(4S)−4−ベンジル−3−{[(3S,4R)−1−tert−ブチル−4−(2,4−ジフルオロフェニル)ピロリジン−3−イル]カルボニル}−1,3−オキサゾリジン−2−オン
Figure 2009503048
ジクロロメタン(15mL)中の(S)−4−ベンジル−3−[3−(2,4−ジフルオロ−フェニル)−アクリロイル]−オキサゾリジン−2−オン(調製3からの)(1.70g、4.95mmol)およびN−(メトキシメチル)−2−メチル−N−[(トリメチルシリル)メチル]プロパン−2−アミン(調製2からの)(1.60g、5.94mmol)の攪拌した溶液を、トリフルオロ酢酸(0.075mL、1mmol)で処理した。得られた混合物を、窒素下室温にて4.5時間攪拌した。反応混合物をジクロロメタン(50mL)で希釈し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(50mL)で処理した。有機層を分離し、水層をジクロロメタン(50mL)で抽出した。有機分画を合わせ、硫酸マグネシウムで乾燥した。濾過しジクロロメタンを蒸発させると、ジアステレオ異性体の粗製混合物が得られた。
ペンタン:酢酸エチル80/20〜10/90 v/v、グラジエント溶出によるシリカゲル上のカラムクロマトグラフィーにより分離すると、最初に、無色の油として(4S)−4−ベンジル−3−{[(3R,4S)−1−tert−ブチル−4−(2,4−ジフルオロフェニル)ピロリジン−3−イル]カルボニル}−1,3−オキサゾリジン−2−オン0.74g(1.67mmol)、次いで、白色の固体として(4S)−4−ベンジル−3−{[(3S,4R)−1−tert−ブチル−4−(2,4−ジフルオロフェニル)ピロリジン−3−イル]カルボニル}−1,3−オキサゾリジン−2−オン0.82g(1.85mmol)が得られた。
(4S)−4−ベンジル−3−{[(3R,4S)−1−tert−ブチル−4−(2,4−ジフルオロフェニル)ピロリジン−3−イル]カルボニル}−1,3−オキサゾリジン−2−オン−H NMR(CDCl,400MHz)δ 1.12(s,9H)、2.77(dd,1H)、2.85(m,1H)、3.25(dd,1H)、3.17〜3.47(m,1H)、4.15(m,3H)、4.65(m,1H)、6.74(t,1H)、6.82(t,1H)、7.17〜7.42(m,6H);LRMS(APCI)443[MH]。
(4S)−4−ベンジル−3−{[(3S,4R)−1−tert−ブチル−4−(2,4−ジフルオロフェニル)ピロリジン−3−イル]カルボニル}−1,3−オキサゾリジン−2−オン−H NMR(CDCl,400MHz)δ 1.12(s,9H)、2.72(dd,1H)、2.83(m,2H)、3.20(m,2H)、3.36(t,1H)、4.14(m,3H)、4.29(m,1H)、4.67(m,1H)、6.77(t,1H)、6.85(t,1H)、7.08(m,2H)、7.24(m,3H)、7.43(m,1H);LRMS(APCI)443[MH]。
(4S)−4−ベンジル−3−{[(3S,4R)−1−tert−ブチル−4−(2,4−ジフルオロフェニル)ピロリジン−3−イル]カルボニル}−1,3−オキサゾリジン−2−オンの完全な相対的および絶対的立体化学は、酢酸エチル/ペンタンから得られた結晶のX線分析により決定した。
調製5
(3S,4R)−1−tert−ブチル−4−(2,4−ジフルオロフェニル)ピロリジン−3−カルボン酸塩酸塩
Figure 2009503048
水(15mL)中の水酸化リチウム(0.93g、39mmol)の溶液を、テトラヒドロフラン(50mL)中の(4S)−4−ベンジル−3−{[(3S,4R)−1−tert−ブチル−4−(2,4−ジフルオロフェニル)ピロリジン−3−イル]カルボニル}−1,3−オキサゾリジン−2−オン(調製4bからの)(8.63g、19.5mmol)の攪拌した懸濁液に滴加した。次いで、得られた反応混合物を室温にて1.5時間攪拌し、水(50mL)で希釈し、酢酸エチル(4×150mL)で抽出した。水層を分離し、2M塩化水素水溶液(19.5mL)で処理し、濃縮乾固し、トルエン(5×50mL)と共沸させた。残留する白色の固体をジクロロメタン(40mL)とトリチュレートし、不溶の塩化リチウムを濾過により除去した。次いで、濾液を蒸発させると、白色の泡として生成物(5.05g、92%)が得られた。H NMR(CDOD,400MHz)δ 1.44(s,9H)、3.36(m,2H)、3.64(t,1H)、3.25(dd,1H)、3.88(m,3H)、6.98(t,2H)、7.55(q,1H);LRMS(APCI)284[MH]。
調製6
(4S)−4−ベンジル−3−{[(3S,4R)−1−ベンジル−4−(2,4−ジフルオロフェニル)ピロリジン−3−イル]カルボニル}−1,3−オキサゾリジン−2−オン
Figure 2009503048
ジクロロメタン(300mL)中の(4S)−4−ベンジル−3−[(2E)−3−(2,4−ジフルオロフェニル)プロパ−2−エノイル]−1,3−オキサゾリジン−2−オン(調製3からの)(46.83g、140mmol)の攪拌した溶液に、室温にてN−メトキシメチル−N−(トリメチルシリルメチル)ベンジルアミン(50.2mL、210mmol)を加えた。溶液を−12℃まで冷却し、ジクロロメタン(10mL)中のトリフルオロ酢酸(1.05mL)の溶液を滴加した。反応混合物を室温まで温め、24時間攪拌し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(180mL)を加えた。相を分離し、水相をジクロロメタン(180mL)で抽出した。有機抽出液を合わせ、硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、真空中で濃縮した。溶出液としてトルエン:メチルtert−ブチルエーテル(12:1)と、続いてジクロロメタン:メチルtert−ブチルエーテル(19:1)を用いるカラムクロマトグラフィーにより残渣を精製すると、表題化合物(二番目に溶出されるジアステレオマーである)(63.0g、49%)が得られた。H NMR(CDCl,400MHz)δ 2.75(m,3H)、3.12(t,1H)、3.24(m,2H)、3.70(q,2H)4.13(m,2H)、4.27(q,1H)、4.33(m,1H)、4.67(m,1H)、6.57(m,1H)、6.84(t,1H)、7.13(m,2H)、7.16(m,1H)、7.24〜7.41(m,8H)。
調製7
(3S,4R)−1−ベンジル−4−(2,4−ジフルオロフェニル)ピロリジン−3−カルボン酸メチル
Figure 2009503048
サマリウムトリフレート(6.32g、10mmol)を、室温にてメタノール(350mL)中の(4R)−4−ベンジル−3−{[(3S,4R)−1−ベンジル−4−(2,4−ジフルオロフェニル)ピロリジン−3−イル]カルボニル}−1,3−オキサゾリジン−2−オン(調製6からの)(63g、130mmol)の攪拌した溶液に加えた。反応混合物を24時間攪拌し、溶媒を真空中で除去した。ジクロロメタン(290mL)と、続いて飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(140mL)を加え、混合物を15分間攪拌した。得られた沈殿を濾過し、ジクロロメタン(250mL)および水(25mL)で洗浄した。相を分離し、水層をジクロロメタン(2×40mL)で抽出した。有機抽出液を合わせ、硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、真空中で濃縮した。残渣を、温かいシクロヘキサン(300mL)に懸濁し、固体の形成が起きるまで振盪させた。混合物を室温にて24時間放置し、固体を濾過し、冷シクロヘキサン(150mL)で洗浄した。濾液を真空中で濃縮すると、望ましい化合物(38g、87%)が得られた。H NMR(CDCl,400MHz,)δ 2.67(t,1H)、2.86(m,1H)、2.93(t,1H)、3.04(m,2H)、3.64(s,3H)、3.65(t,1H)、3.84(m,1H)、6.72(m,1H)、6.80(t,1H)、7.23(m,2H)、7.29〜7.38(m,5H);[α]25 =−38(c=0.5,MeOH)。
調製8
(3S,4R)−4−(2,4−ジフルオロフェニル)ピロリジン−3−カルボン酸メチル
Figure 2009503048
水酸化パラジウム(炭素上20%、1g)を、室温にてエタノール(50mL)中の(3S,4R)−1−ベンジル−4−(2,4−ジフルオロフェニル)ピロリジン−3−カルボン酸メチル(調製7からの)(10g、30mmol)の溶液に加えた。反応混合物を、345kPaの圧力(50psi)で24時間水素化し、次いで、Arbocel(登録商標)に通して濾過し、エタノール(50mL)で洗浄した。溶媒を真空中で除去すると、無色の油として望ましい化合物(7.19g、98%)が得られた。H NMR(CDOD,400MHz)δ 2.60(s,1H)、2.91(t,1H)、3.08(q,1H)、3.31− 3.44(m,1H)、3.50(t,1H)、3.63(m,1H)、3.66(s,3H)、6.76(m,1H)、6.84(m,1H)、7.20(m,1H);LRMS(EI)242[MH]。
調製9
(3S,4R)−1−(6−クロロピリダジン−3−イル)−4−(2,4−ジフルオロフェニル)ピロリジン−3−カルボン酸メチル
Figure 2009503048
テトラヒドロフラン(90mL)中の(3S,4R)−4−(2,4−ジフルオロフェニル)ピロリジン−3−カルボン酸メチル(調製8からの)(10.4g、43.1mmol)、ジイソプロピルエチルアミン(75mL、430mmol)および3,6−ジクロロピリダジン(22.5g、151mmol)の混合物を、16時間加熱還流した。tlcによる分析は、未反応のアミンが残っていることを示したため、さらに3,6−ジクロロピリダジン(12.0g、80.5mmol)を加え、加熱をさらに48時間続けた。室温まで冷却した後、溶媒を真空中で除去し、残渣を、酢酸エチル(400mL)と水(300mL)の間で分配した。有機相を食塩水(200mL)で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、真空中で濃縮した。残渣を、酢酸エチル/ペンタン(4:6まで極性を上げる1:9)で溶出するカラムクロマトグラフィー(シリカ)により精製すると、黄色の油として表題化合物(11.97g、78%)が得られた。H NMR(CDCl,400MHz)δ 3.45(q,1H)、3.64(m,1H)、3.69(s,3H)、3.85(dd,1H)、3.99〜4.10(m,3H)、6.66(d,1H)、6.81〜6.89(m,2H)、7.20〜7.27(m,2H);LRMS(APCI)354[MH]。
調製10
(3S,4R)−1−(6−クロロピリダジン−3−イル)−4−(2,4−ジフルオロフェニル)ピロリジン−3−カルボン酸リチウム
Figure 2009503048
水(45mL)中の水酸化リチウム(1.58g、65.8mmol)の溶液を、テトラヒドロフラン(210mL)中の(3S,4R)−1−(6−クロロピリダジン−3−イル)−4−(2,4−ジフルオロフェニル)ピロリジン−3−カルボン酸メチル(調製9からの)(21.22g、60.0mmol)の溶液に滴加し、混合物を室温にて16時間攪拌した。溶媒を真空中で除去し、残渣をトルエン(3×80mL)と共沸させると、白色の固体が得られた。これを沸騰メタノール(200mL)に溶かし、溶液を室温まで冷却した。次いで、ジエチルエーテル(約150mL)を徐々に加えると、白色の沈殿が得られ、それを濾過により集め、ジエチルエーテルで洗浄した。真空中で乾燥すると、表題化合物(11.91g、57%)が得られた。H NMR(CDOD,400MHz)δ 3.34(m,1H)、3.46(m,1H)、3.71(dd,1H)、3.93〜4.10(m,3H)、6.88〜6.94(m,2H)、7.01(d,1H)、7.39(d,1H)、7.45(m,1H);LRMS(APCI)338[M−H]。
真空中で濾液を濃縮すると、黄色の固体が得られ、それを沸騰エタノール(250mL)とトリチュレートした。エタノールを室温まで冷却した後、ジエチルエーテル(300mL)を加えると、さらに固体が沈殿し、それを濾過により集め、トリチュレーション残渣と合わせた。真空中で乾燥すると、表題化合物6.81g(33%)が得られた。
調製11
(3S,4R)−4−(2,4−ジフルオロフェニル)−1−ピリダジン−3−イルピロリジン−3−カルボン酸塩酸塩
Figure 2009503048
(3S,4R)−1−(6−クロロピリダジン−3−イル)−4−(2,4−ジフルオロフェニル)ピロリジン−3−カルボン酸リチウム(調製10からの)(11.9g、34.4mmol)をエタノール(110mL)に懸濁し、炭素上10%パラジウム(1.7g)および1−メチル−1,4−シクロヘキサジエン(25mL、222mmol)を加えた。混合物を2時間加熱還流し、次いで、さらに1−メチル−1,4−シクロヘキサジエン(6mL、53mmol)を加えた。さらに2時間加熱還流した後、混合物を冷却し、Arbocel(登録商標)に通して濾過し、エタノールで洗浄した。濾液を真空中で濃縮し、トルエン(2×50mL)と共沸させた。残渣をジクロロメタン(100mL)とトリチュレートし、次いで、濾過し、真空中で乾燥した。黄色の固体を、わずかに加熱しながらアセトン(175mL)および水(175mL)に取り、次いで、2Mエーテル性HCl(50mL)で処理した後、真空中で濃縮した。残渣を沸騰イソプロピルアルコール(650mL)に取り、混合物を濾過し、ジイソプロピルエーテル(200mL)で希釈し、室温までゆっくりと冷却した。得られた沈殿を濾過により集め、ジエチルエーテルで洗浄した。得られた白色の固体をトルエン(80mL)中で15分間沸騰させ、懸濁液を室温まで冷却し、次いで、真空中で濃縮した。次いで、これを3回繰り返すと、白色の固体として表題化合物(6.53g、62%)が得られた。H NMR(CDOD,400MHz)δ 3.61〜3.77(m,2H)、3.96(dd,1H)、4.08〜4.22(m,3H)、6.98〜7.04(m,2H)、7.52(m,1H)、7.74(dd,1H)、7.89(dd,1H)、8.55(dd,1H);LRMS(APCI)306[MH]。
調製12
(3S,4R)−4−(2,4−ジフルオロフェニル)ピロリジン−1,3−ジカルボン酸1−tert−ブチル3−メチル
Figure 2009503048
エタノール(10mL)中の(3S,4R)−1−ベンジル−4−(2,4−ジフルオロフェニル)ピロリジン−3−カルボン酸メチル(調製7からの)(1.0g、3.01mmol)、1−メチルシクロヘキサ−1,4−ジエン(1.25mL、11.12mmol)および二炭酸ジ−tert−ブチル(0.72g、3.31mmol)の溶液に、室温にて炭素上の水酸化パラジウム(0.1g)を加えた。得られた混合物を4時間加熱還流し、室温まで冷却し、Arbocel(登録商標)に通して濾過した。濾液を真空中で濃縮すると、残渣が得られ、それを、酢酸エチル(80mL)と10%クエン酸溶液(5mL)の間で分配した。相を分離し、有機層を食塩水(60mL)で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、真空中で濃縮すると、無色の油として望ましい生成物(940mg、92%)が得られた。H NMR(CDCl,400MHz)δ 1.40(s,9H)、3.14〜3.25(m,1H)、3.25〜3.40(m,1H)、3.48〜3.59(m,4H)、3.68〜3.89(m,3H)、6.71〜6.82(m,2H)、7.15(m,1H);LRMS(APCI)242[MH−BOC]
調製13
(3S,4R)−1−(tert−ブトキシカルボニル)−4−(2,4−ジフルオロフェニル)ピロリジン−3−カルボン酸
Figure 2009503048
水酸化リチウム(130mg、23.5mmol)を、室温にてテトラヒドロフラン(10mL)中の(3S,4R)−4−(2,4−ジフルオロフェニル)ピロリジン−1,3−ジカルボン酸1−tert−ブチル3−メチル(調製12からの)(930mg、2.72mmol)の攪拌した溶液に滴加した。反応混合物を48時間攪拌し、真空中で濃縮し、水(15mL)で希釈した。相を分離し、水相を酢酸エチル(25mL)で抽出した。水相を、2M塩酸溶液(2.7mL)で酸性化し、酢酸エチル(2×40mL)でさらに抽出した。合わせた有機抽出液を硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、真空中で濃縮し、ジクロロメタンと共沸させると、望ましい生成物(775mg、87%)が得られた。H NMR(CDCl,400MHz)δ 1.45(s,9H)、3.23〜3.46(m,2H)、3.56〜3.65(m,1H)、3.74〜3.93(m,3H)、6.75〜6.87(m,2H)、7.20(m,1H);LRMS(APCI)228[MH−BOC];LRMS(APCI−)=326[M−1]。
調製14
(3R,4S)−3−(2,4−ジフルオロフェニル)−4−{[(3S,4S)−3,4−ジメトキシ−4−フェニルピペリジン−1−イル]カルボニル}ピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチル
Figure 2009503048
1−プロピルホスホン酸環状無水物(酢酸エチル中50%、1.6mL、2.66mmol)を、ジクロロメタン(5mL)中の(3S,4S)−3,4−ジメトキシ−4−フェニルピペリジン(調製21からの)(589mg、2.66mmol)、トリエチルアミン(0.74mL、5.32mmol)および(3S,4R)−1−(tert−ブトキシカルボニル)−4−(2,4−ジフルオロフェニル)ピロリジン−3−カルボン酸(調製13からの)(870mg、2.66mmol)の混合物に加え、混合物を室温にて16時間攪拌した。反応混合物をジクロロメタン(20mL)で希釈し、10%水性炭酸カリウム(20mL)および食塩水(20mL)で洗浄し、次いで、乾燥し(MgSO)、蒸発させた。残渣を、ジクロロメタン/メタノール/アンモニア(98:2:0.2まで極性を上げる99:1:0.1)で溶出するカラムクロマトグラフィー(シリカ)により精製すると、無色の油として表題化合物(1.14g、81%)が得られた。H NMR(CDCl,400MHz)δ 1.42〜1.50(m,9H)、1.91〜2.16(m,2H)、2.84〜3.18(m,7H)、3.29〜4.10(m,9H)、4.40〜4.62(m,1H)、6.78〜6.91(m,2H)、7.21〜7.42(m,6H);LRMS(APCI)531[MH]。
調製15
(3S,4S)−1−{[(3S,4R)−4−(2,4−ジフルオロフェニル)ピロリジン−3−イル]カルボニル}−3,4−ジメトキシ−4−フェニルピペリジン塩酸塩
Figure 2009503048
ジオキサン中4M HCl(10.75mL)を、ジクロロメタン(11mL)中の(3R,4S)−3−(2,4−ジフルオロフェニル)−4−{[(3S,4S)−3,4−ジメトキシ−4−フェニルピペリジン−1−イル]カルボニル}ピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(調製14からの)(1.14g、2.15mmol)の溶液に加え、混合物を室温にて16時間攪拌した。溶媒を真空中で除去し、残渣をジクロロメタン(30mL)と共沸させると、表題化合物(859mg、86%)が得られ、それを、さらに精製することなく使用した。H NMR(CDOD,400MHz)δ 1.01〜2.42(m,2H)、3.00〜3.16(m,7H)、3.27〜3.32(m,2H)、3.48〜3.98(m,7H)、4.22〜4.50(dd,1H)、7.05〜7.18(m,2H)、7.22〜7.43(m,5H)、7.50〜7.61(m,1H);LRMS(APCI)431[MH]。
調製16
(3R,4R)−3,4−ジヒドロキシ−4−フェニルピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル
Figure 2009503048
AD−mix β(21.58g)およびメタンスルホンアミド(1.47g、15.4mmol)を、水(80mL)およびtert−ブタノール(80mL)に加え、混合物を室温にて5分間攪拌した後、0℃まで冷却した。次いで、4−フェニル−3,6−ジヒドロピリジン−1(2H)−カルボン酸tert−ブチル(Org.Lett.2001、3、2317〜2320に従って調製した)(4.0g、15.4mmol)を一度に加え、反応物を0℃にて18時間攪拌した。亜硫酸ナトリウム(13.2g、105mmol)を加え、混合物を室温にて30分間攪拌した後、酢酸エチル(3×60mL)で抽出した。合わせた有機抽出液を1M NaOH(40mL)で洗浄し、乾燥し(MgSO)、蒸発させた。残渣を、ペンタン/酢酸エチル(ペンタン中50%EtOAcまで極性を上げる100%ペンタン)で溶出するカラムクロマトグラフィー(シリカ)により精製すると、灰色がかった白色の固体として表題化合物(4.18g、92%)が得られた。H NMR(CDOD,400MHz)δ 1.49(s,9H)、1.70(dt,1H)、1.90(td,1H)、3.00〜3.20(br m,2H)、3.86〜3.91(m,2H)、4.02〜4.06(m,1H)、7.21(tt,1H)、7.33(t,2H)、7.50(dd,2H);LRMS(APCI)294[MH];[α] 25=+19.8(c=0.31,MeOH)。
調製17
(3R,4R)−3,4−ジメトキシ−4−フェニルピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル
Figure 2009503048
水素化ナトリウム(87mg、2.18mmol)を、テトラヒドロフラン(2mL)中の(3R,4R)−3,4−ジヒドロキシ−4−フェニルピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(調製16からの)(200mg、0.68mmol)の溶液に加え、混合物を室温にて1時間攪拌した。次いで、ヨウ化メチル(144μL、2.3mmol)を5分かけて滴加し、混合物をさらに4時間攪拌した。反応物を0℃まで冷却し、水(20mL)の添加によりクエンチした。反応混合物を酢酸エチル(2×20mL)で抽出し、合わせた抽出液を食塩水で洗浄し、乾燥し(MgSO)、蒸発させると、無色の油として表題化合物(236mg)が得られ、それを、さらに精製することなく使用した。H NMR(CDCl,400MHz)δ 1.49(s,9H)、1.98〜2.12(m,2H)、3.11(s,3H)、3.16(s,3H)、3.12〜3.22(m,2H)、3.94(br,1H)、4.13(br,2H)、7.28〜7.32(m,1H)、7.35〜7.39(m,2H)、7.42〜7.45(m,2H);LRMS(APCI)322[MH]。
調製18
(3R,4R)−3,4−ジメトキシ−4−フェニルピペリジン塩酸塩
Figure 2009503048
ジオキサン中4M HCl(4.4mL)を、ジクロロメタン(4mL)中の(3R,4R)−3,4−ジメトキシ−4−フェニルピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(調製17からの)(230mg)の溶液に加え、混合物を室温にて16時間攪拌した。溶媒を真空中で除去し、残渣をジエチルエーテル(3×20mL)と共沸させると、白色の泡として表題化合物(207mg)が得られ、それを、さらに精製することなく使用した。H NMR(CDOD,400MHz)δ 2.37(m,2H)、3.11(s,3H)、3.19(s,3H)、3.23(dd,1H)、3.25(dd,1H)、3.29(m,2H)、3.66(dd,1H)、7.34〜7.38(m,1H)、7.41〜7.50(m,4H);LRMS(APCI)222[MH]。
調製19
(3S,4S)−3,4−ジヒドロキシ−4−フェニルピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル
Figure 2009503048
調製16の方法に従うが、AD−mix βの代わりにAD−mix αを用い、4−フェニル−3,6−ジヒドロピリジン−1(2H)−カルボン酸tert−ブチルを表題化合物に変換した。H NMR(CDOD,400MHz)δ 1.49(s,9H)、1.70(dt,1H)、1.90(td,1H)、3.00〜3.20(br m,2H)、3.86〜3.91(m,2H)、4.02〜4.06(m,1H)、7.21(tt,1H)、7.33(t,2H)、7.50(dd,2H);LRMS(APCI)294[MH];[α] 25=−19.4(c=0.31,MeOH)。
調製20
(3S,4S)−3,4−ジメトキシ−4−フェニルピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル
Figure 2009503048
表題化合物は、調製17の方法に従い、調製19のジオールから生成させた。H NMR(CDCl,400MHz)δ 1.49(s,9H)、1.98〜2.12(m,2H)、3.11(s,3H)、3.16(s,3H)、3.12〜3.22(m,2H)、3.94(br,1H)、4.13(br,2H)、7.28〜7.32(m,1H)、7.35〜7.39(m,2H)、7.42〜7.45(m,2H);LRMS(APCI)322[MH]。
調製21
(3S,4S)−3,4−ジメトキシ−4−フェニルピペリジン塩酸塩
Figure 2009503048
表題化合物は、調製18の方法に従い、調製20の保護されたピペリジンから生成させた。H NMR(CDOD,400MHz)δ 2.37(m,2H)、3.11(s,3H)、3.19(s,3H)、3.23(dd,1H)、3.25(dd,1H)、3.29(m,2H)、3.66(dd,1H)、7.34〜7.38(m,1H)、7.41〜7.50(m,4H);LRMS(APCI)222[MH]。
調製22
(3S,4S)−3,4−ジヒドロキシ−4−フェニルピペリジン塩酸塩
Figure 2009503048
表題化合物は、調製18の方法に従い、調製19の保護されたピペリジンから生成させた。H NMR(CDOD,400MHz)δ 1.95(dt,1H)、2.22(m,1H)、3.19〜3.38(m,4H)、4.21(dd,1H)、7.28(m,1H)、7.36〜7.40(m,2H)、7.52〜7.56(m,2H);LRMS(APCI)194[MH]。
調製23
(3R,4R)−4−ヒドロキシ−3−メトキシ−4−フェニルピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル
Figure 2009503048
水(3.4mL)中の水酸化ナトリウム(544mg、13.6mmol)の溶液と、続いて、ヨウ化メチル(0.85mL、13.6mmol)および硫酸水素テトラブチルアンモニウム(231mg、0.68mmol)を、トルエン(3.4mL)中の(3R,4R)−3,4−ジヒドロキシ−4−フェニルピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(調製16からの)(200mg、0.68mmol)の溶液に加えた。混合物を、室温にて18時間激しく攪拌し、次いで、水(20mL)で希釈し、ジクロロメタン(3×20mL)で抽出した。合わせた有機層を乾燥し(MgSO)、蒸発させた。残渣を、ペンタン/酢酸エチル(ペンタン中30%EtOAcまで極性を上げる100%ペンタン)で溶出するカラムクロマトグラフィー(シリカ)により精製すると、無色の油として表題化合物(200mg、96%)が得られた。H NMR(CDOD,400MHz)δ 1.50(s,9H)、1.68(dt,1H)、1.93(td 1H)、3.03(br,1H)、3.11(s,3H)、3.17(br,1H)、3.57(dd,1H)、3.85〜3.90(m,1H)、4.19(br,1H)、7.23(tt,1H)、7.34(t,2H)、7.51(dd,2H);LRMS(APCI)208[MH−Boc]。
調製24
(3R,4R)−3−メトキシ−4−フェニルピペリジン−4−オール塩酸塩
Figure 2009503048
表題化合物は、調製18の方法に従い、調製23の保護されたピペリジンから生成させた。H NMR(CDOD,400MHz)δ 1.93(dt,1H)、2.19〜2.27(m,1H)、3.12 s,3H,3.16〜3.33(m,2H)、3.47(dd,1H)、3.88(dd,1H)、4.62(br s,1H)、7.30(tt,1H)、7.40(t,2H)、7.54(d,2H);LRMS(APCI)208[MH]。
調製25
(3R,4R)−3−エトキシ−4−ヒドロキシ−4−フェニルピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル
Figure 2009503048
表題化合物は、ヨウ化メチルの代わりにヨウ化エチルを用い、調製23の方法に従い、調製16のジオールから生成させた。H NMR(CDOD,400MHz)δ 0.89(t,3H)、1.50(s,9H)、1.68(dt,1H)、1.97(td,1H)、3.04〜3.22(m,3H)、3.36〜3.43(m,1H)、3.60(dd,1H)、3.83〜3.92(m,1H)、4.09〜4.16(br,1H)、7.23(tt,1H)、7.33(t,2H)、7.51(d,2H);LRMS(APCI)222[MH−Boc]。
調製26
(3R,4R)−3−エトキシ−4−フェニルピペリジン−4−オール塩酸塩
Figure 2009503048
表題化合物は、調製18の方法に従い、調製25の保護されたピペリジンから生成させた。H NMR(CDOD,400MHz)δ 0.89(t,3H)、1.26〜1.36(m,1H)、1.93(dt,1H)、2.23〜2.31(m,1H)、3.30〜3.11(m,1H)、3.17〜3.45(m,4H)、3.92(dd,1H)、7.30(t,1H)、7.39(t,2H)、7.54(d,2H);LRMS(APCI)222[MH]。
調製27
(3S,4S)−4−(4−フルオロフェニル)−3,4−ジヒドロキシピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル
Figure 2009503048
調製16の方法に従うが、AD−mix βの代わりにAD−mix αを用い、4−(4−フルオロフェニル)−3,6−ジヒドロピリジン−1(2H)−カルボン酸tert−ブチル(Synthesis 1991(11)、993〜995に従って調製した)を表題化合物に変換した。H NMR(CDCl,400MHz)δ 1.45(s,9H)、1.60〜1.95(br,3H)、2.70(br,1H)、2.97(br,1H)、3.13(br,1H)、3.95(br,1H)、4.03(br,1H )、4.17(br,1H)、7.05(m,2H)、7.43(m,2H);LRMS(APCI)312[MH];[α] 25=−19.6(c=0.24,MeOH)。
調製28
(3S,4S)−4−(4−フルオロフェニル)−3,4−ジメトキシピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル
Figure 2009503048
表題化合物は、調製17の方法に従い、調製27のジオールから生成させた。H NMR(CDCl,400MHz)δ 1.46(s,9H)、1.93〜2.12(br m,2H)、2.97〜3.22(br m,3H)、3.10(s,3H)、3.12(s,3H)、3.95(br,1H)、4.20(br,1H)、7.03(m,2H)、7.42(m,2H);LRMS(APCI)340[MH]。
調製29
(3S,4S)−4−(4−フルオロフェニル)−3,4−ジメトキシピペリジン
Figure 2009503048
表題化合物は、調製18の方法に従い、調製28の保護されたピペリジンから生成させた。H NMR(CDOD,400MHz)δ 2.37(m,2H)、3.10(s,3H)、3.20(s,3H)、3.20〜3.38(m,4H)、3.62(m,1H)、7.18(m,2H)、7.50(m,2H);LRMS(APCI)240[MH];[α] 25=+24.5(c=0.21,MeOH)。
調製30
(3R,4R)−4−(4−フルオロフェニル)−3,4−ジヒドロキシピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル
Figure 2009503048
調製16の方法に従い、4−(4−フルオロフェニル)−3,6−ジヒドロピリジン−1(2H)−カルボン酸tert−ブチル(Synthesis 1991(11)、993〜995に従って調製した)を表題化合物に変換した。H NMR(CDCl,400MHz)δ 1.45(s,9H)、1.65(br,1H)、1.82(br,2H)、2.68(br,1H)、2.97(br,1H)、3.13(br,1H)、3.95(br,1H)、4.03(br,1H)、4.17(br,1H)、7.05(m,2H)、7.43(m,2H);LRMS(APCI)312[MH];[α] 25=+25.7(c=0.23,MeOH)。
調製31
(3R,4R)−4−(4−フルオロフェニル)−3,4−ジメトキシピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル
Figure 2009503048
表題化合物は、調製17の方法に従い、調製30のジオールから生成させた。H NMR(CDCl,400MHz)δ 1.46(s,9H)、1.93〜2.12(br m,2H)、2.97〜3.22(br m,3H)、3.10(s,3H)、3.12(s,3H)、3.95(br,1H)、4.20(br,1H)、7.03(m,2H)、7.42(m,2H);LRMS(APCI)340[MH]。
調製32
(3R,4R)−4−(4−フルオロフェニル)−3,4−ジメトキシピペリジン
Figure 2009503048
表題化合物は、調製18の方法に従い、調製31の保護されたピペリジンから生成させた。H NMR(CDOD,400MHz)δ 2.37(m,2H)、3.10(s,3H)、3.20(s,3H)、3.20〜3.38(m,4H)、3.62(m,1H)、7.18(m,2H)、7.50(m,2H);LRMS(APCI)240[MH];[α] 25=−20.7(c=0.19,MeOH)。
調製33
(3S,4S)−4−(4−フルオロフェニル)−4−ヒドロキシ−3−メトキシピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル
Figure 2009503048
表題化合物は、調製23の方法に従い、調製27のジオールから生成させた。H NMR(CDOD,400MHz)δ 1.45(s,9H)、1.65(m,1H)、1.90(m,1H)、3.00(br,1H)、3.10(s,3H)、3.08〜3.22(br m,1H)、3.53(m,1H)、3.87(m,1H)、4.20(br,1H)、7.03(m,2H)、7.52(m,2H);LRMS(APCI)326[MH]。
調製34
(3R,4R)−4−(4−フルオロフェニル)−3,4−ジメトキシピペリジン
Figure 2009503048
表題化合物は、調製18の方法に従い、調製33の保護されたピペリジンから生成させた。H NMR(CDOD,400MHz)δ 1.95(m,1H)、2.20(m,1H)、3.13(s,3H)、3.15〜3.40(m,3H)、3.48(m,1H)、3.81(m,1H)、7.10(m,2H)、7.55(m,2H);LRMS(APCI)226[MH]。
生物学的データ
上記の実施例8の化合物(上述の仮米国特許出願60/706,191、出願人の整理番号PC33020で初めて開示された)
Figure 2009503048
を、前述のイヌ尿道内圧モデル(テストA)でテストした。化合物を食塩水(ビヒクル)に溶かし、15分間にわたって静脈内注入により投与し、注入中および注入後15分間、各投与量レベルで少なくとも5つの尿道内圧を測定した。結果を、以下の表に示す。
Figure 2009503048
結果は、試験化合物が、最大尿道内圧を上げることができ、そのため、下部尿路機能障害、特に尿失禁の治療に有用である可能性があることを示している。

Claims (22)

  1. 下部尿路機能障害を治療するための医薬品を製造するためのMC4受容体作動薬化合物の使用。
  2. 請求項1に記載の使用であって、
    該MC4受容体作動薬化合物が、一般式(I)を有するか、
    Figure 2009503048
    [式中、
    は、−(C〜C)アルキル、−(C〜C)アルケニル、−(C〜C)アルキニル、−(C〜C)シクロアルキル、−(C〜C)シクロアルケニル、−(C〜C)アルキル(C〜C)シクロアルキル、アリール、−(C〜C)アルキルアリール、複素環、または−(C〜C)アルキル複素環基から選択され、
    上記R基の各々は、−(C〜C)アルキル、−(CH(C〜C)シクロアルキル、ハロゲン、−(CHOR、−CN、−C(O)OR、−(CHNRSO、CF、CHCF、OCFまたはOCHCFから選択される1個または複数の基によって置換されていてもよく、mは、0、1または2であり、
    は、H、OHまたはOCHであり、
    は、H、−(C〜C)アルキル、−(C〜C)アルケニル、−(C〜C)アルキニル、−(C〜C)シクロアルキル、−(C〜C)シクロアルケニル、−(C〜C)アルキル(C〜C)シクロアルキル、アリール、−(C〜C)アルキルアリール、複素環、または−(C〜C)アルキル複素環基から選択され、
    前記R基の後者の10種の各々は、−OH、−(C〜C)アルキル、−(CH(C〜C)シクロアルキル、ハロゲン、−CN、−(CHORまたは−(CHNRから選択される1個または複数の基によって置換されていてもよく、nは、0、1または2であり、
    は、−H、−(C〜C)アルキル、−(C〜C)アルケニル、−(C〜C)アルキニル、−(CH(C〜C)シクロアルキル、−(CH(C)シクロ−アルケニル、ハロゲン、−(CHOR、(CHNR、−CN、−C(O)R、−C(O)OR、−C(O)NR、−(CHNRSO、CF、CHCF、OCFまたはOCHCF基から選択され、pは、0、1または2であり、
    は、−(C〜C)アルキル、−(C〜C)アルケニル、−(C〜C)アルキニル、−(CH(C〜C)シクロアルキル、−(CH(C)シクロ−アルケニル、ハロゲン、−(CHOR、−(CHNR、−CN、−C(O)R、−C(O)OR、−C(O)NR、−(CHNRSO、CF、CHCF、OCFまたはOCHCF基から選択され、pは、0、1または2であるか、
    または、RおよびRは、一緒になって、縮合した5〜7員の飽和または不飽和環を形成することができ、
    、RおよびRは、各々独立して、H、CHまたはCHCHから選択され、
    およびRの複素環基は、独立して、O、NまたはSから独立して選択される4個までのヘテロ原子を含有する4〜10員環系から選択される]
    または、それらの薬学的に許容できる塩、水和物、溶媒和物、異性体もしくはプロドラッグである、当該使用。
  3. 請求項2に記載の使用であって、
    が、−(C〜C)アルキル、−(C〜C)シクロアルキル、−(C〜C)アルキル(C〜C)シクロアルキル、フェニル、−(C〜C)アルキルアリール、複素環、または−(C〜C)アルキル複素環基から選択され、
    上記R基の各々が、−(C〜C)アルキル、ハロゲン、−(CHOR、CN、CFまたはOCFから選択される1個または複数の基によって置換されていてもよく、mが、1または2であり、
    が、OHであり、
    が、−H、−(C〜C)アルキル、−(C〜C)シクロアルキル、−(C〜C)アルキル(C〜C)シクロアルキル、アリール、−(C〜C)アルキルアリール、複素環、または−(C〜C)アルキル複素環基から選択され、
    前記R基の後者の7種の各々が、−OH、−(C〜C)アルキル、−(CH(C〜C)シクロアルキル、ハロゲン、CN、−(CHORまたは−(CHNRから選択される1個または複数の基によって置換されていてもよく、nが、0、1または2であり、
    が、−H、−(C〜C)アルキル、−(CH(C〜C)シクロアルキル、ハロゲン、−(CHOR、−(CHNR、−CN、−C(O)R、−C(O)OR、−C(O)NR、−(CHNRSO、CF、CHCF、OCFまたはOCHCF基から選択され、pが、0、1または2であり、
    が、−(C〜C)アルキル、−(CH(C〜C)シクロアルキル、ハロゲン、−(CHOR、(CHNR、CN、C(O)R、C(O)OR、CONR、(CHNRSO、CF、CHCF、OCFまたはOCHCF基から選択され、pが、0、1または2であり、
    、RおよびRが、各々独立して、H、CHまたはCHCHから選択され、
    の複素環基が、OまたはNおよびそれらの組合せから独立して選択される2個までのヘテロ原子を含有する単環式5〜6員環系から選択され、
    の複素環基が、OまたはNから独立して選択される1個のヘテロ原子を含有する単環式5〜6員環系から選択される、当該使用。
  4. 請求項2または請求項3に記載の使用であって、
    該化合物が、一般式(IC)である、
    Figure 2009503048
    [式中、
    は、フェニル、3−フルオロフェニル、4−フルオロフェニル、2,6−ジフルオロフェニル、2,4−ジフルオロフェニル、3,4−ジフルオロフェニルまたはピリジン−2−イル基であり、
    は、OHであり、
    は、t−ブチルであり、
    は、HまたはFから選択され、Rは、FまたはClから選択される]
    当該使用。
  5. 請求項2から4のいずれか一項に記載の使用であって、
    式(I)の化合物が、式
    Figure 2009503048
    を有する(3R,4R,5S)−1−{[(3S,4R)−1−tert−ブチル−4−(2,4−ジフルオロフェニル)ピロリジン−3−イル]カルボニル}−3,5−ジメチル−4−フェニルピペリジン−4−オールであり、
    またはそれらの薬学的に許容できる塩、水和物、溶媒和物、異性体もしくはプロドラッグである、当該使用。
  6. 請求項1に記載の使用であって、
    該MC4受容体作動薬化合物が、一般式(Ia)を有するか、
    Figure 2009503048
    [式中、
    nは、1または2であり、
    は、H、C〜Cアルキル、C〜Cシクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、ヘテロアリール、C(O)C〜CアルキルおよびCO〜Cアルキルから選択され、前記の基は、ハロ、CN、C〜CアルキルおよびC〜Cアルコキシから独立して選択される1個または複数の置換基で置換されていてもよく、
    は、ピリジニルおよびフェニルから選択され、前記ピリジニルまたは前記フェニルは、ハロ、CN、CF、OCF、OC〜CアルキルおよびC〜Cアルキルから独立して選択される1〜3個の基によって置換されており、
    10は、式(IIa)の置換ピペリジン基であり、
    Figure 2009503048
    (式中、
    およびRは、各々独立して、H、C〜Cアルキル、OH、O(C〜Cアルキル)、CHOCHおよびNRから選択され、
    は、H、OH、OC〜CアルキルおよびNRから選択され、
    は、アリールおよびヘテロアリールから選択され、前記の基は、ハロ、CN、CF、OCF、O(C〜C)アルキル、およびC〜Cアルキルから独立して選択される1個または複数の基で置換されていてもよく、
    は、HおよびC〜Cアルキルから選択され、
    は、HおよびC〜Cアルキルから選択され、前記C〜Cアルキルは、OHまたはOCHで置換されていてもよく、
    は、H、C〜Cアルキル、SO〜Cアルキル、C(O)C〜Cアルキルから選択される)、
    アリールは、別の6または10員芳香族炭化水素環と縮合していてもよい6または10員芳香族炭化水素環を意味し、
    ヘテロアリールは、1〜4個のヘテロ原子を含有する5または6員芳香族環を意味し、前記ヘテロ原子は、各々独立して、O、SおよびNから選択され、前記芳香族環は、アリールまたは第2の非縮合芳香族複素環と縮合していてもよく、
    ヘテロシクリルは、各々が独立してO、SおよびNから選択される1〜2個のヘテロ原子を含有する4〜7員飽和または部分飽和環を意味し、
    ハロは、Cl、F、BrまたはIを意味するが、ただし
    、RおよびRが、すべて同時にHであることはなく、
    がメチルであり、RがHである場合は、Rはメチルではなく、
    がメチルであり、RがHである場合は、Rはメチルではなく、
    がメチルであり、RがHである場合は、Rはメチルではない]、
    または、それらの薬学的に許容できる塩、水和物、溶媒和物、多形体もしくはプロドラッグである、当該使用。
  7. 請求項6に記載の使用であって、
    nが、1であり、
    が、H、メチル、OH、OCHおよびOCから選択され、
    が、OH、OCHおよびOCから選択され、
    が、フェニルまたはピリジニルから選択され、前記の基は、F、Cl、CNおよびCFから独立して選択される1個または複数の置換基で置換されていてもよく、
    が、H、メチル、OH、OCHおよびOCから選択され、
    が、Hおよびメチルから選択され、
    が、C〜Cアルキル、テトラヒドロピラニル、テトラヒドロフラニル、ピリミジニル、ピリジニルおよびピリダジニルから選択され、前記の基の各々は、ハロ、CN、メチルおよびOCHから独立して選択される1個または複数の置換基で置換されていてもよく、
    が、ピリジニルおよびフェニルから選択され、前記ピリジニルまたは前記フェニルは、Cl、F、CNおよびOCHから独立して選択される1〜2個の基によって置換されており、
    が、H、メチルおよびエチルから選択され、
    が、Hおよびメチルから選択される、当該使用。
  8. が、以下の群から選択される請求項6または請求項7に記載の使用。
    Figure 2009503048
  9. が、以下の群から選択される請求項6から8のいずれか一項に記載の使用。
    Figure 2009503048
  10. 10が、以下の群から選択される請求項6から9のいずれか一項に記載の使用。
    Figure 2009503048
  11. 請求項6から10のいずれか一項に記載の使用であって、
    式Iaの化合物が、
    Figure 2009503048
    であるか、またはそれらの薬学的に許容できる塩、水和物、溶媒和物、多形体もしくはプロドラッグである、当該使用。
  12. 請求項1に記載の使用であって、
    該MC4受容体作動薬化合物が、式(Ib)の化合物であるか、
    Figure 2009503048
    [式中、
    およびRは、
    (1)ハロゲン、
    (2)CF
    (3)CH、および
    (4)OCHからなる群から選択され、
    およびRは、独立して、
    (1)C1〜4アルキル、
    (2)−CF
    (3)ハロゲン、
    (4)−OC1〜4アルキル、
    (5)−OCF
    (6)−OCHF
    (7)−S(O)pC1〜4アルキル、および
    (8)−CNからなる群から選択され、
    ここで、アルキルは、置換されていないか、もしくはハロゲン、ヒドロキシ、オキソ、C1〜4アルキル、トリフルオロメチル、およびC1〜4アルコキシから独立して選択される1〜3個の置換基で置換されており、またはRおよびR置換基は、それらが結合している炭素と一緒になって、O、S、−NH、および−NC1〜4アルキルから選択されるヘテロ原子を含有していてもよい4〜6員環を形成し、
    は、
    (1)−C1〜8アルキル、
    (2)−(CH−ヘテロアリール、
    (3)−(CHヘテロシクロアルキル、
    (4)ハロゲン、
    (5)−OR
    (6)−(CHC(O)R
    (7)−(CHOC(O)R
    (8)−(CHC(O)OR
    (9)−(CHC≡N、
    (10)−(CHN(R
    (11)−(CHC(O)N(R
    (12)−(CHNRC(O)R
    (13)−(CHNRC(O)OR
    (14)−(CHNRC(O)−ヘテロアリール、
    (15)−(CHNRC(O)N(R
    (16)−(CHNR−ヘテロアリール、
    (17)−(CHC(O)NRN(R
    (18)−(CHC(O)NRNRC(O)R
    (19)−(CHNRS(O)
    (20)−(CHS(O)N(R
    (21)−(CHS(O)
    (22)−O(CHC(O)N(R
    (23)−(CHCF、および
    (24)−O(CHCFからなる群から選択され、
    ここで、ヘテロアリールは、置換されていないか、または、ハロゲン、ヒドロキシ、C1〜4アルキル、トリフルオロメチル、およびC1〜4アルコキシから独立して選択される1〜3個の置換基で置換されており、および、Rにおける任意のアルキル、ヘテロシクロアルキル、およびメチレン(CH)炭素原子は、置換されていないか、もしくはハロゲン、ヒドロキシ、オキソ、C1〜4アルキル、トリフルオロメチル、およびC1〜4アルコキシから独立して選択される1〜2個の置換基で置換され、または同じR炭素原子上の2つの置換基は、炭素原子と一緒になって、3〜6員環を形成し、
    各Rは、独立して、
    (1)水素、
    (2)C1〜8アルキル、
    (3)フェニル、
    (4)ヘテロアリール、
    (5)−(CHヘテロシクロアルキル、および
    (6)C3〜6シクロアルキルからなる群から選択され、
    ここで、アルキル、フェニル、ヘテロアリール、ヘテロシクロアルキル、およびシクロアルキルは、置換されていないか、もしくはハロゲン、C1〜4アルキル、ヒドロキシ、およびC1〜4アルコキシから独立して選択される1〜3個の置換基で置換され、または2つのR置換基は、それらが結合している原子と一緒になって、O、S、−NH、および−NC1〜4アルキルから選択される追加のヘテロ原子を含有していてもよい4〜8員単環式もしくは二環式環系を形成し、
    rは、1または2であり、
    sは、0、1、または2であり、
    nは、0、1、2、3、または4であり、
    pは、0、1、または2である]
    またはそれらの薬学的に許容できる塩である、当該使用。
  13. 請求項1に記載の使用であって、
    該MC4受容体作動薬化合物が、式(Id)の化合物であるか、
    Figure 2009503048
    [式中、
    は、
    (1)水素、
    (2)アミジノ、
    (3)−C1〜4アルキルイミノイル、
    (4)−C1〜8アルキル、
    (5)−(CH−C3〜7シクロアルキル、
    (6)−(CHヘテロシクロアルキル、
    (7)−(CH−フェニル、
    (8)−(CH−ナフチル、および
    (9)(CH−ヘテロアリールからなる群から選択され、
    ここで、フェニル、ナフチル、およびヘテロアリールは、置換されていないか、または、Rから独立して選択される1〜3個の置換基で置換されており、アルキル、シクロアルキル、およびヘテロシクロアルキルは、置換されていないか、もしくはRおよびオキソから独立して選択される1〜3個の置換基で置換されており、
    は、
    (1)フェニル、
    (2)ナフチル、および
    (3)ヘテロアリールからなる群から選択され、
    ここで、フェニル、ナフチル、およびヘテロアリールは、置換されていないか、または、Rから独立して選択される1〜3個の置換基で置換されており、
    各Rは、独立して、
    (1)−C1〜8アルキル、
    (2)−(CH−フェニル、
    (3)−(CH−ヘテロアリール、
    (4)−(CHヘテロシクロアルキル、
    (5)−(CH3〜7シクロアルキル、
    (6)ハロゲン、
    (7)−OR
    (8)−(CHC≡N、
    (9)−(CHN(R
    (10)−(CHC(O)N(R
    (11)−(CHC(O)NRN(R
    (12)−(CHC(O)NRNRC(O)R、および
    (13)−(CHCFからなる群から選択され、
    ここで、フェニルおよびヘテロアリールは、置換されていないか、またはハロゲン、ヒドロキシ、C1〜4アルキル、トリフルオロメチル、およびC1〜4アルコキシから独立して選択される1〜3個の置換基で置換されており、および、Rにおける任意のアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、およびメチレン(CH)炭素原子は、置換されていないか、もしくはハロゲン、ヒドロキシ、オキソ、C1〜4アルキル、トリフルオロメチル、およびC1〜4アルコキシから独立して選択される1〜2個の置換基で置換されており、または同じ炭素原子上の2つのR置換基は、炭素原子と一緒になって、シクロプロピル基を形成し、
    は、
    (1)水素、および
    (2)−C1〜6アルキル、
    (3)−OC1〜6アルキル、および
    (4)−(CHN(R)C(O)Rからなる群から選択され、
    は、
    (1)−CF
    (2)−C1〜6アルキル、
    (3)−C2〜8アルケニル、
    (4)−C2〜8アルキニル、
    (5)−OC1〜8アルキル、
    (6)−(CH3〜7シクロアルキル、
    (7)−(CHヘテロシクロアルキル、
    (8)−(CH−フェニル、
    (9)−(CH−ナフチル、
    (10)−(CHヘテロアリール、および
    (11)−(CH3〜7ビシクロアルキルからなる群から選択され、
    ここで、フェニル、ナフチル、およびヘテロアリールは、置換されていないか、もしくはRから独立して選択される1〜3個の置換基で置換されており、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、およびビシクロアルキルは、置換されていないか、もしくはRおよびオキソから独立して選択される1〜3個の置換基で置換されており、および、Rにおける任意のメチレン(CH)は、置換されていないか、もしくはハロゲン、ヒドロキシ、オキソおよびC1〜4アルキルから独立して選択される1〜2個の置換基で置換されており、
    は、
    (1)水素、
    (2)−C1〜6アルキル、および
    (3)−OC1〜6アルキルからなる群から選択され、
    は、
    (1)−(CHN(R
    (2)−(CHNRC(O)R
    (3)−(CHOR
    (4)−(CHC≡N、
    (5)−(CHC(O)OR
    (6)−(CHC(O)N(R
    (7)−(CHNRC(O)N(R
    (8)−(CHNRC(O)ヘテロアリール、
    (9)−(CHヘテロアリール、
    (10)−(CHNRS(O)
    (11)−(CHSR、および
    (12)−(CHS(O)からなる群から選択され、
    ここで、ヘテロアリールは、置換されていないか、もしくはC1〜4アルキルから選択される1〜3個の置換基で置換されており、および、Rにおける任意のメチレン(CH)は、置換されていないか、もしくはハロゲン、ヒドロキシ、オキソ、およびC1〜4アルキルから独立して選択される1〜2個の置換基で置換されており、またはRにおける任意のメチレン(CH)上の2つのC1〜4アルキル置換基は、それらが結合している原子と一緒に、O、S、−NH、および−NC1〜4アルキルから選択される追加のヘテロ原子を含有していてもよい3、4、5、または6員環を形成し、
    各Rは、独立して、
    (1)水素、
    (2)−C1〜8アルキル、
    (3)−C2〜8アルケニル、
    (4)−(CH3〜7シクロアルキル、
    (5)−(CHヘテロシクロアルキル、
    (6)−(CH−フェニル、および
    (7)−(CH−ヘテロアリールからなる群から選択され、
    各Rは、独立して、
    (1)−C1〜8アルキル、
    (2)−C2〜8アルケニル、
    (3)−(CH−フェニル、
    (4)−(CH−ナフチル、
    (5)−(CH−ヘテロアリール、
    (6)−(CHヘテロシクロアルキル、
    (7)−(CH3〜7シクロアルキル、
    (8)ハロゲン、
    (9)−OR
    (10)−(CHC(O)R
    (11)−(CHOC(O)R
    (12)−(CHC(O)OR
    (13)−(CHC≡N、
    (14)NO
    (15)−(CHN(R
    (16)−(CHC(O)N(R
    (17)−(CHNRC(O)R
    (18)−(CHNRC(O)OR
    (19)−(CHNRC(O)−ヘテロアリール、
    (20)−(CHNRC(O)N(R
    (21)−(CHC(O)NRN(R
    (22)−(CHC(O)NRNRC(O)R
    (23)−(CHNRS(O)
    (24)−(CHS(O)N(R
    (25)−(CHS(O)
    (26)−O(CHC(O)N(R
    (27)−(CHCF、および
    (28)−O(CHCFからなる群から選択され、
    ここで、アルケニル、フェニル、ナフチル、およびヘテロアリールは、置換されていないか、もしくはハロゲン、ヒドロキシ、C1〜4アルキル、トリフルオロメチル、およびC1〜4アルコキシから独立して選択される1〜3個の置換基で置換されており、および、Rにおけるアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、および任意のメチレン(CH)炭素原子は、置換されていないか、もしくはハロゲン、ヒドロキシ、オキソ、C1〜4アルキル、トリフルオロメチル、およびC1〜4アルコキシから独立して選択される1または2個の置換基で置換されており、または同じ炭素原子上の2つのR置換基は、炭素原子と一緒になって、シクロプロピル基を形成し、
    rは、1または2であり、
    sは、0、1、または2であり、
    nは、0、1、2、3、または4であり、
    pは、0、1、または2である]
    またはそれらの薬学的に許容できる塩である、当該使用。
  14. 下部尿路機能障害が、
    (i)腹圧性尿失禁、切迫性尿失禁および混合性尿失禁を含む尿失禁、
    (ii)昼間頻度および切迫性の増加、および症状が尿漏れをもたらしてももたらさなくてもよい(尿漏れを伴うOABおよび尿漏れを伴わないOAB)夜間頻尿症、および切迫性失禁の症状のうちの1つまたは複数を含む過活動膀胱(OAB)、ならびに
    (iii)上記の症状のうちの1つまたは複数、および、BPHに伴う場合、終末時尿滴下、開始困難、間欠性、怒責および低尿流の追加症状のうちの少なくとも1つを含む下部尿路症状(LUTS)から選択される前記請求項のいずれかに記載の使用。
  15. 該下部尿路機能障害が、尿失禁である請求項14に記載の使用。
  16. 該尿失禁が、腹圧性尿失禁である請求項15に記載の使用。
  17. 該MC4受容体作動薬化合物が、100nMより低いAGRPに対するKi値として表されるMC4受容体における結合定数を示す前記請求項のいずれか一項に記載の使用。
  18. 該MC4受容体作動薬化合物が、ヒト中枢神経系へ透過することができる前記請求項のいずれか一項に記載の使用。
  19. 該MC4受容体作動薬化合物が、450未満の分子量を有する前記請求項のいずれか一項に記載の使用。
  20. 該MC4受容体作動薬化合物が、90Å未満の極性表面積を有する前記請求項のいずれか一項に記載の使用。
  21. 該MC4受容体作動薬化合物が、1〜3のlog Dを有する前記請求項のいずれか一項に記載の使用。
  22. 該MC4受容体作動薬化合物が、7.5〜10.5のpKaを有する前記請求項のいずれか一項に記載の使用。
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