JP2009246240A - 半導体ウェーハ裏面の研削方法及びそれに用いる半導体ウェーハ裏面研削装置 - Google Patents

半導体ウェーハ裏面の研削方法及びそれに用いる半導体ウェーハ裏面研削装置 Download PDF

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Abstract

【課題】ウェーハの裏面を平坦に仕上げることができる半導体ウェーハ裏面の研削方法及びそれに用いる半導体ウェーハ裏面研削装置を提供する。
【解決手段】ウェーハ積層体10の裏面をインフィード研削する半導体ウェーハ裏面の研削方法であって、ウェーハ積層体10の裏面のインフィード研削中において、ウェーハ積層体10の外周部分と内周部分の積層体厚みをインプロセスゲージで測定することと、外周部分と内周部分の積層体厚みの厚み差を算出することと、算出された厚み差が小さくなるように研削砥石15の軸線R2を任意の方向に所定角度傾けることと、を備える。
【選択図】図5

Description

本発明は、半導体ウェーハの裏面を研削する半導体ウェーハ裏面の研削方法及びそれに用いる半導体ウェーハ裏面研削装置に関する。
一般に、半導体ウェーハの厚みを薄くする加工方法として、半導体ウェーハの表面側にガラスや樹脂などの支持基材を貼り合わせ、この支持基材を介して半導体ウェーハをターンテーブル上の真空チャックに固定し、ウェーハ裏面を研削する方法がある。例えば、この方法では、接触式センサとしてのインプロセスゲージでターンテーブルの上面からウェーハ積層体の裏面までの寸法を測定し、この厚みが所定厚みになるまでターンテーブルからウェーハ積層体を外すことなく、インプロセスで加工と計測を同時に行ない、ウェーハ厚みが予め定めた設定寸法に達するまで研削加工を行うものである。
本発明の半導体ウェーハ裏面の研削方法に関連する従来の一例として、特許文献1で開示されているものがある。特許文献1の段落番号[0005]には、「・・・ウェーハの研削を行う場合、ウェーハの研削方式にも幾つかの方式があり、その中でも、2つの対になる円筒砥石の間にウェーハを通すことによって研削を行うクリープフィード研削方式や、カップ型研削砥石を用いて、砥石がウェーハ中心を通過するようにカップ型研削砥石とウェーハとが共に回転しながら研削を行うインフィード研削方式が主流であり、特に、上記インフィード型の研削方式は、クリープフィード型に比べて高い平坦度が得られ易いという利点から半導体ウエーハの研削に用いられることが多い」と記載されている。
また、段落番号[0006]には、「このようなインフィード型の研削は、例えば図8に示すような研削装置21を用いて行うことができる。この研削装置21は、ウェーハを真空吸着して保持するチャックテーブル23と、研削砥石24が固定されている研削ヘッド25を有するカップ型研削砥石26とを具備し、例えば、研削を行う半導体ウェーハ22をチャックテーブル23に吸着させて回転させるとともに、回転軸27で研削ヘッド25を回転させながら研削砥石24をウェーハ22に押圧することにより、半導体ウェーハの片面を研削することができる」と記載されている。
特開2005−205543号公報
本発明の課題と関連する課題として、特許文献1の段落番号[0005]には、「研削が施されたウェーハの表面には、砥石の軌跡として一定の周期を有する研削条痕が形成されたり、またウェーハ中心部で窪んだ形状の凹部が形成されてしまう。ウェーハ表面の研削条痕は後の工程である研磨工程で除去することができるものの、この研磨工程においてウェーハの研磨量が多くなると、ウェーハの平坦度が悪化し、また生産性の低下を招くという問題が生じる」と記載されている。
ウェーハ中心部に凹部が形成されるという問題は、研削装置、研削砥石、ウェーハ積層体の支持構造、研削条件、研削方法などの多数の要因が複雑に関係しているものと解されている。ウェーハ中心部に、凸部が形成される場合も同様である。このように、研削砥石とウェーハ相互間の相対的な運動により形成されるウェーハ裏面は、種々の要因が関係し合って形成されるものであるだけに、ウェーハ裏面を所定の精度で平坦に仕上げることは難しいとされている。
本発明は、ウェーハ中心部に凹部や凸部が形成されることを抑制して、ウェーハの裏面を平坦に仕上げることができる半導体ウェーハ裏面の研削方法及びそれに用いる半導体ウェーハ裏面研削装置を提供する。
本発明の一態様は、回路パターンを保護するために支持基材が貼り合わされたウェーハ積層体の表面側を下向きにし、研削される裏面側を上向きにして前記ウェーハ積層体をテーブルに固定した状態で、前記ウェーハ積層体を水平面内で回転させ、研削砥石をその軸線回りで回転させながら、前記研削砥石を前記垂直方向に所定の送り速度で移動させることにより、前記ウェーハ積層体の裏面を研削する半導体ウェーハ裏面の研削方法であって、前記ウェーハ積層体の裏面の研削中において、該ウェーハ積層体の外周部分と内周部分の積層体厚みを測定することと、前記外周部分と前記内周部分の積層体厚みの厚み差を算出することと、算出された該厚み差が小さくなるように前記研削砥石の前記軸線を傾けることと、を備える。
また、半導体ウェーハ裏面の研削方法において、前記研削砥石と前記ウェーハ積層体の接触面内における面内圧力分布が一定となるように前記研削砥石の前記軸線を傾けることができる。
また、半導体ウェーハ裏面の研削方法において、前記ウェーハ積層体の前記外周部分の前記積層体厚みが、前記ウェーハ積層体の前記内周部分の前記積層体厚みより薄いとき、前記ウェーハ積層体の前記外周部分の前記面内圧力が、前記ウェーハ積層体の前記内周部分の前記面内圧力と同程度ないしそれより小さくなるように、前記研削砥石の前記軸線を傾けることができる。
本発明の他の態様は、半導体ウェーハ裏面の研削方法に用いられる半導体ウェーハ裏面研削装置であって、前記ウェーハ積層体の裏面に対向して配置された砥石面を有する前記研削砥石を前記軸線回りで回転可能に支持する主軸ヘッドと、前記ウェーハ積層体の外周部分と内周部分の積層体厚みを測定する計測手段と、前記鉛直方向に対して前記研削砥石の前記軸線を傾斜させる角度微調整手段と、前記計測手段からの入力信号を受信して前記外周部分と前記内周部分の前記積層体厚みの厚み差を算出し、該厚み差が小さくなるように前記角度微調整手段を制御するコントローラと、を備えている。
以上の如く、本発明によれば、ウェーハ積層体の裏面のインフィード研削中において、インプロセス測定されたウェーハ積層体の外周部分と内周部分の積層体厚みに基づいて、
研削砥石の軸線を傾けることで、ウェーハ積層体の外周部分と内周部分の積層体厚みの差を小さくすることができる。したがって、ウェーハ中心部に凹部や凸部が形成されることを抑制して、ウェーハを平坦に仕上げることができる。
以下添付図面に従って本発明に係る半導体ウェーハ裏面の研削方法及びそれに用いる半導体ウェーハ裏面研削装置の好ましい実施形態について説明する。図1には、本発明に係る半導体ウェーハ裏面研削装置の代表的形態が示されているが、本発明はこれには限られない。本実施形態の裏面研削装置1は、装置本体1aと、支持基材13が貼り合わされたウェーハ積層体10の表面側をチャック3で真空吸着することによりウェーハ積層体10を保持するターンテーブル2と、研削砥石15を回転可能に支持する主軸ヘッド4と、を備えている。主軸ヘッド4の一形態としては、研削砥石15を鉛直方向(垂直方向)で上下動させる直動送り機構と、研削砥石15を鉛直方向の軸線R2回りで回転させる回動機構と、を有することができる。この例において、直動送り機構にボールねじ送り機構を適用し、回動機構にサーボモータを適用することができる。
図3に示されるように、個々のチャック3により真空吸着される個々のウェーハ積層体10は、本実施の形態に制限されるものではないが、回路パターンが形成された表面12aに保護フィルム(図示せず)を介してガラス基材(支持基材)13が貼り合わされた状態でチャック3に着脱自在に保持されている。一例として、研削加工前の半導体ウェーハ11の厚みは約750μmであり、保護フィルムの厚みは約100μm、ガラス基材13の厚みは約1mmである。半導体ウェーハ11は、ウェーハ単体の厚みから研削代が求められ、この研削代に基づいて所定の厚さ、例えば30μm程度まで薄く研削加工されるようになっている。
本実施形態の裏面研削装置1では、インフィード研削が実施されるようになっている。図2に示すように、インフィード研削は、研削砥石15とウェーハ積層体10とを同時に回転させながら行う研削である。すなわち、主軸ヘッド4に装着された研削砥石15をウェーハ積層体10に対して水平面(X−Y平面)内で所定の位置関係で対向した状態に配置し、ウェーハ積層体10をチャック3と共に軸線R1の回りで回転させ、研削砥石15をウェーハ積層体10と同方向に軸線R2の回りで回転させ、研削砥石15を鉛直方向下方に移動させて砥石面16aでウェーハ11の裏面12bを力Fで押圧することにより、ウェーハ11の裏面12bの研削が実施されるようになっている。なお、図2では、研削砥石15とウェーハ積層体10の回転方向が同一方向になっているが、互いに異なる方向に回転させることもできる。研削砥石15とウェーハ積層体10を同一方向に回転させた場合には、研削効率を向上することができ、研削砥石15とウェーハ積層体10を異なる方向に回転させた場合には、研削抵抗が低くなり、ウェーハ11の加工精度を高めることができる利点がある。
さらに、本実施形態の裏面研削装置1は、いくつかの新しい独自の特徴が備わっている。本実施形態の裏面研削装置1は、ウェーハ裏面12bの研削中に、ウェーハ積層体10の外周部分と内周部分の積層体厚みを同時に測定するインプロセスゲージ5,6と(図3参照)、鉛直方向に対して研削砥石15の軸線R2を傾斜させる角度微調整手段12と、インプロセスゲージ5,6からの入力信号を受信して外周部分と内周部分の積層体厚みの厚み差を算出し、算出された厚み差が小さくなるように角度微調整手段12のサーボモータを制御するコントローラ16と、を備えている。コントローラは、演算部と角度自動調整部を有している。演算部によって、接触式センサからの入力信号を受信して外周部分と内周部分の積層体厚みの厚み差を算出し、角度自動調整部によって、算出した厚み差と研削砥石15の軸線R2角度との所定の関係に基づいて角度微調整手段12のサーボモータを制御する。
本実施形態の裏面研削装置1の各構成部分について詳細に説明する。
計測手段の代表的形態としてのインプロセスゲージ5,6は、接触子としてのプローブ5a,5bの変化が差動トランスによって電圧信号に変換され、変換された電圧信号に基づいてターンテーブル2上面とウェーハ裏面12bとの間の距離、すなわちウェーハ積層体10の厚みδをインプロセスモニタリングするための測定器である(図3参照)。厚みδは、ウェーハ積層体10毎に異なるものであるが、厚みδから研削代を減算した位置まで加工されるため、支持基材13や保護フィルムの公差の影響を受けることなく、個々の半導体ウェーハ11を常に同じ厚さに加工することができる。
本実施形態の裏面研削装置は、三つのインプロセスゲージ5,6,7を備えている。インプロセスゲージ7は、ターンテーブル2上面の位置を測定するためのものであり、他の二つのインプロセスゲージ5,6は、ウェーハ積層体10の外周部分と内周部分の積層体厚みをそれぞれ測定するためのものである。二つのインプロセスゲージ5,6を備えることで、ウェーハ積層体10の外周部分と内周部分の積層体厚みをインプロセス中に同時測定することができ、研削砥石15とウェーハ積層体10の接触面内における研削圧力の不均一な分布を推定することができる。なお、本発明では、ウェーハ積層体10の厚みを測定するインプロセスゲージの数を二つに制限するものではなく、三つ以上備えることもできる。
ターンテーブル2は、円板状に形成され、回転可能な4つのチャック3を備えている。個々のチャック3には、ウェーハ積層体10に貼り合わされたガラス基材13が真空圧で吸着されるようになっている。これにより、ウェーハ積層体10は、チャック3上に保持されるようになっている。裏面研削加工後は、チャック3に空気を供給することにより、ウェーハ積層体10がチャック3から簡易に外されるようになっている。個々のチャック3の下面には、モータ20の出力軸21がチャック3の中心軸と同軸上に取り付けられている。これにより、個々のチャック3は、モータ20の駆動力によって時計方向に回転するようになっている。
研削砥石15には、ターンテーブル2で吸着保持された半導体ウェーハ10の裏面12bを研削加工する砥石であり、例えば、液体ボンドを結合材とするダイヤモンド砥石を用いることができる。結合材を液体ボンドにすることで、砥石15が弾性を持ち、砥石15とウェーハ積層体10の接触時の衝撃力が緩和され、ウェーハ裏面12bを高精度に加工することができる。研削砥石15は、砥石面16aを下向きにして主軸ヘッド4に取り付けられている。
研削砥石15は、その軸線R2がモータ(図示せず)の出力軸と同軸になるように主軸ヘッド4に取り付けられ、モータの駆動力によって反時計方向に回転する。研削砥石15は装置上でツルーイングされ、ウェーハ裏面12bと対向する砥石面16aが平坦に成形される。また、切れ味の低下した砥石15の表面に新しく鋭い切刃を再生させるためにドレッシングが行われる。
主軸ヘッド4は、研削砥石15が装着されるスピンドル9と、研削砥石15を鉛直方向で上下動させる直動送り機構としてのボールねじ送り機構と、研削砥石15を軸線R2の回りで回転させる砥石回転用サーボモータと、鉛直方向に対して研削砥石15の軸線R2を傾斜させる角度微調整手段12と、を備えている。ボールねじ送り機構により、研削砥石15を半導体ウェーハ11に対して近づく方向に移動させることによって、研削砥石15を半導体ウェーハ11の裏面12bに当接させ、かつ、所定の面圧Fを加えながら(図2参照)、ウェーハ裏面12bを研削することができる。
図5(a),(b)には、角度微調整手段12により、インプロセス中において、研削砥石15の軸線R2を鉛直方向に対して傾斜させた状態が誇張して示されている。図5(a)に示されるように、ウェーハ積層体10の外周部分の積層体厚みが、内周部分の積層体厚みより薄いとき、すなわち、図示しないが半導体ウェーハ単体11の中心部に凹部が形成されるときは(半導体ウェーハ単体の外周部分の厚みが内周部分の厚みより厚く形成されるときは)、厚みの差に応じて研削砥石15及びスピンドル9の軸線R2を反時計方向に角度θ1だけ傾斜させて、ウェーハ積層体10の外周部分の研削圧力(面内圧力)が、ウェーハ積層体10の内周部分の研削圧力と同程度ないしそれより小さくなるようにする。これにより、ウェーハ積層体10の外周部分と内周部分の厚みの差が0ないし同程度に小さくなり、研削砥石15とウェーハ積層体10の接触面内における研削圧力が平均化され、ウェーハ裏面12bを平坦に形成することができる。
逆に、図5(b)に示されるように、ウェーハ積層体10の外周部分の積層体厚みが、内周部分の積層体厚みより厚いとき、すなわち、半導体ウェーハ単体11の中心部に凸部が形成されるときは(半導体ウェーハ単体の外周部分の厚みが内周部分の厚みより薄く形成されるときは)、厚みの差に応じて研削砥石15及びスピンドル9の軸線R2を反時計方向に角度θ2だけ傾斜させて、ウェーハ積層体10の外周部分の研削圧力が、ウェーハ積層体10の内周部分の研削圧力と同程度ないしそれより大きくなるようにする。これにより、ウェーハ積層体10の外周部分と内周部分の厚みの差が0ないし同程度に小さくなり、研削砥石15とウェーハ積層体10の接触面内における研削圧力が平均化され、ウェーハ裏面12bを平坦に形成することができる。
次に、図6を参照して、裏面研削装置1を用いた半導体ウェーハ裏面の研削方法について説明する。まず、ステップS1において、ウェーハ積層体10の表面側を下向きにし、ウェーハ積層体10の裏面側を上向きにして、ウェーハ積層体10をチャック3に真空吸着させる。ステップS2において、ガラス基材13と一体化されたウェーハ積層体10の厚みδを、インプロセスゲージ又はIRセンサを用いて装置上で計測し、ウェーハ積層体10の厚みδからウェーハ11の最終厚みを減算して研削代を求める。研削代は、裏面研削装置1が取代制御されるように、コントローラに入力される。
続いて、ステップS3において、ターンテーブル2を回転させてウェーハ積層体10と研削砥石15が対向するように、ウェーハ積層体10を水平面内で位置決めする。次に、ステップS4において、ウェーハ積層体10をモータ20で回転させると共に、主軸ヘッド4に取り付けられた研削砥石15をモータで回転させ、ボールネジを駆動して研削砥石15を下降移動させ、研削砥石15の砥石面16aを半導体ウェーハ11の裏面に押接させ、ウェーハ裏面12bを研削する。
ステップS5において、ウェーハの裏面研削中に、ウェーハ積層体10と研削砥石15が接触していない領域内で、ウェーハ積層体10の外周部分と内周部分の積層体厚みをインプロセスゲージ5,6で測定する。ステップS6において、図示しないコントローラの演算部でウェーハ積層体10の外周部分と内周部分の積層体厚みの厚み差を算出した後、ステップS7において、算出された厚み差が小さくなるように研削砥石15及びスピンドル9の軸線R2を任意の方向に所定角度傾ける。
最後に、ステップS8において、研削砥石15及びスピンドル9の軸線R2を傾斜させた状態で、ウェーハ裏面12bを所定の研削代だけ加工して、裏面の加工を終了する。
研削終了後は、ウェーハ積層体10をチャック3に固定させたままの状態で、図示しない研磨装置によりポリッシングを行ない、加工変質層などを取り除く。これにより、ウェーハ11の不用意な割れなどの破損が防止される。研磨終了したウェーハ積層体10は、チャック3から取り外されて、次工程に移送され、コーティングやダイシングが行われる。
このように本実施形態の半導体ウェーハ裏面の研削方法及びそれに用いる半導体ウェーハ裏面研削装置によれば、ウェーハ積層体10の研削中において、インプロセス測定されたウェーハ積層体10の外周部分と内周部分の積層体厚みに基づいて、研削砥石15及びスピンドル9の軸線R2を任意の方向に所定角度傾けることで、研削砥石15とウェーハ積層体10の接触面内における研削圧力を平均化でき、ウェーハ裏面12bを平坦に形成することができる。
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の骨子を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。本実施形態では、ウェーハ積層体10を半導体ウェーハ11と保護フィルムとガラス基材13とから構成しているが、他の形態として、ウェーハ積層体を半導体ウェーハと保護フィルムと樹脂基材とから構成することもできる。また、半導体ウェーハ11と基材13とを相互に接着する保護フィルムに変えて液状の接着剤を用いることもできる。
また、本実施形態の研削装置1はインプロセスゲージ5,6を備えているが、ターンテーブル2に固定されるウェーハ積層体10の厚みを計測できるものであれば、他の測定手段に変更することもできる。
本発明に係る半導体ウェーハ裏面研削装置の一実施形態を示す斜視図である。 インフィード研削の説明図である。 インプロセスゲージでウェーハ積層体の外周部分と内周部分を同時に測定している状態を示す説明図である。 半導体ウェーハ裏面研削装置の側面図である。 (a)は研削砥石の軸線を反時計方向に傾斜させた状態を示し、(b)は研削砥石の軸線を時計方向に傾斜させた状態を示す説明図である。 半導体ウェーハ裏面の研削方法のフローチャートである。
符号の説明
1 半導体ウェーハ裏面研削装置
2 ターンテーブル
3 チャック
4 主軸ヘッド
5,6,7 インプロセスゲージ
10 ウェーハ積層体
11 半導体ウェーハ単体
12 角度調整手段
13 ガラス基材(支持基材)
15 研削砥石
16 コントローラ

Claims (4)

  1. 回路パターンを保護するために支持基材が貼り合わされたウェーハ積層体の表面側を下向きにし、研削される裏面側を上向きにして前記ウェーハ積層体をテーブルに固定した状態で、前記ウェーハ積層体を水平面内で回転させ、研削砥石をその軸線回りで回転させながら、前記研削砥石を前記垂直方向に所定の送り速度で移動させることにより、前記ウェーハ積層体の裏面を研削する半導体ウェーハ裏面の研削方法であって、
    前記ウェーハ積層体の裏面の研削中において、
    該ウェーハ積層体の外周部分と内周部分の積層体厚みを測定することと、
    前記外周部分と前記内周部分の積層体厚みの厚み差を算出することと、
    算出された該厚み差が小さくなるように前記研削砥石の前記軸線を傾けることと、
    を備える半導体ウェーハ裏面の研削方法。
  2. 前記研削砥石と前記ウェーハ積層体の接触面内における面内圧力分布が、一定となるように前記研削砥石の前記軸線を傾ける、請求項1記載の半導体ウェーハ裏面の研削方法。
  3. 前記ウェーハ積層体の前記外周部分の前記積層体厚みが、前記ウェーハ積層体の前記内周部分の前記積層体厚みより薄いとき、前記ウェーハ積層体の前記外周部分の前記面内圧力が、前記ウェーハ積層体の前記内周部分の前記面内圧力と同程度ないしそれより小さくなるように、前記研削砥石の前記軸線を傾ける、請求項1又は2記載の半導体ウェーハ裏面の研削方法。
  4. 請求項1〜3の何れか1項に記載の半導体ウェーハ裏面の研削方法に用いられる半導体ウェーハ裏面研削装置であって、
    前記ウェーハ積層体の裏面に対向して配置された砥石面を有する前記研削砥石を前記軸線回りで回転可能に支持する主軸ヘッドと、
    前記ウェーハ積層体の外周部分と内周部分の積層体厚みを測定する計測手段と、
    前記鉛直方向に対して前記研削砥石の前記軸線を傾斜させる角度微調整手段と、
    前記計測手段からの入力信号を受信して前記外周部分と前記内周部分の前記積層体厚みの厚み差を算出し、該厚み差が小さくなるように前記角度微調整手段を制御するコントローラと、
    を備えている半導体ウェーハ裏面研削装置。
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