JP2009233968A - 記録装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ブロッキングが効果的に抑制される記録装置を提供する。
【解決手段】中間転写体12と、インク受容性粒子16を層状に供給する第1粒子供給手段18と、インク受容性粒子の層16Aにインクを付与するインク付与手段20と、インク受容性粒子の層を記録媒体8に転写する転写手段22と、記録媒体に転写されたインク受容性粒子の層に、インク受容性粒子よりも、インクの液体成分に対する吸収性又はインクの液体成分を吸収したときに発現する粘着性が小さい第2の粒子17を供給する第2粒子供給手段15と、第2の粒子が供給された記録媒体を押圧する押圧手段25と、を有する記録装置10。
【選択図】図1

Description

本発明は、記録装置に関する。
インクを利用した画像やデータ等を記録の一つとして、インクジェット記録方式がある。インクジェット記録方式の原理は、ノズル、スリット、或いは多孔質フィルム等から液体或いは溶融固体インクを吐出し、紙、布、フィルム等に記録を行うものである。インクを吐出する方法については、静電誘引力を利用してインクを吐出させる、いわゆる電荷制御方式、ピエゾ素子の振動圧力を利用してインクを吐出させる、いわゆる圧力パルス方式、高熱により気泡を形成及び成長させることにより生じる圧力を利用してインクを吐出させる、いわゆる熱インクジェット方式等、各種の方式が提案されており、これらの方式により、極めて高精細の画像やデータの記録物を得ることができる。
インクジェット記録方式も含め、インクを利用した記録方式では、浸透媒体や非浸透媒体などの多様な記録媒体に対し高画質で記録を行うために、中間体に記録した後、記録媒体に転写する方式が提案されている。
例えば、水性インクによるインクジェット記録方式は、安全性、エネルギー特性の点で、環境特性が優れる記録方式であるものの、水を扱うが故に、フェザリングや用紙のカール・カックル等、高速と高画質を両立するのが困難である。これらはインクの溶媒である水が原因であることから、中間転写記録方式で吸液粒子を用いたインクジェット記録装置が提案されている。
例えば、特許文献1には、中間転写媒体に吸水性の粉体を塗布する第1の塗布手段と第2の塗布手段を備えたインクジェット記録装置が開示されている。
特許文献2には、中間転写体上に異なる粒子で複数の粒子層を形成した後、インクを供給し、これを紙等の媒体に転写して画像を形成する装置において、第1層として吸液性のない粒子を供給することで、堅牢性にすぐれた画像を形成する装置が開示されている。
特許文献3には、インクジェット記録方式により記録媒体上に形成された記録画像に、画像を保護する機能を有する物質をシェル部とし、離型性を有する物質をコア部とするマイクロカプセルを付与した後、加熱して記録画像を保護するとともに離型性を発揮させるインクジェット記録装置が開示されている。
特開2006−137120号公報 特開2007−168406号公報 特開2003−039645号公報
中間転写記録方式で吸液性粒子を用いた記録装置では、インク画像の紙等の媒体への転写は、粒子がインク中の溶媒を吸収することによって発現する粘着性を利用して圧力をかけることによって行われる。しかし、定着条件によっては定着後も画像表面に粘着性を発現してしまい、出力後の媒体を重ねた際に互いに貼り付く現象(ブロッキング)が発生し易い。
粒子がインク溶媒を吸収して粘着性を発現するため、例えば、定着の際に液体成分を蒸発させて粘着性を抑えることが考えられるが、この場合、多大なエネルギーを必要とし、現実的ではない。
本発明の課題は、ブロッキングが効果的に抑制される記録装置を提供することである。
上記課題は、以下の手段により解決される。
請求項1に係る発明は、
中間転写体と、
前記中間転写体上に、インクを受容するインク受容性粒子を層状に供給する第1粒子供給手段と、
前記中間転写体上に供給された前記インク受容性粒子の層にインクを付与するインク付与手段と、
前記インクが付与された前記インク受容性粒子の層を記録媒体に転写する転写手段と、
前記記録媒体に転写された前記インク受容性粒子の層に、前記インク受容性粒子よりも、前記インクの液体成分に対する吸収性又は前記インクの液体成分を吸収したときに発現する粘着性が小さい第2の粒子を供給する第2粒子供給手段と、
前記第2の粒子が供給された前記記録媒体を押圧する押圧手段と、
を有することを特徴とする記録装置である。
請求項2に係る発明は、
前記押圧手段が、前記第2の粒子が供給された前記記録媒体を押圧するとともに加熱する手段であることを特徴とする請求項1に記載の記録装置である。
請求項3に係る発明は、
前記第2粒子供給手段と前記押圧手段との間に、前記第2粒子供給手段から前記記録媒体に供給された前記第2の粒子の一部を除去する粒子除去手段をさらに有することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の記録装置である。
請求項4に係る発明は、
前記粒子除去手段が、前記第2の粒子を静電的に除去する手段であることを特徴とする請求項3に記載の記録装置である。
請求項1に係る発明によれば、第2の粒子がスペーサとして機能し、画像形成後の記録媒体のブロッキングの発生が抑制される、といった効果を奏する。
請求項2に係る発明によれば、さらに、記録後の媒体の表面の質感や画像堅牢性が調整される、といった効果を奏する。
請求項3に係る発明によれば、主に非画像部における第2の粒子が除去され、ブロッキングの発生が効率的に抑制される、といった効果を奏する。
請求項4に係る発明によれば、第2の粒子の一部がより効率的に除去される、といった効果を奏する。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しつつ説明する。なお、実質的に同じ作用・機能を有する部材には、全図面を通して同じ符合を付与し、重複する説明は省略する場合がある。
‐第1実施形態‐
図1は、第1実施形態に係る記録装置を示す概略構成図である。
第1実施形態に係る記録装置10は、例えば、無端ベルト状の中間転写体12、中間転写体12表面を帯電させる帯電装置28、中間転写体12上の帯電された領域にインク受容性粒子16を供給して粒子層16Aを形成する第1粒子供給装置18、粒子層16A上にインク滴を吐出し画像を形成するインクジェット記録ヘッド20、記録媒体8を中間転写体12と重ね合わせて圧力を加えることにより記録媒体8上にインク受容性粒子層16Aを転写する転写装置22、インク受容性粒子層16Aにインク受容性粒子16よりも、インクの液体成分に対する吸収性又はインクの液体成分を吸収したときに発現する粘着性が小さい第2の粒子(例えば樹脂粒子)17を供給する第2粒子供給装置15、第2の粒子17が供給された記録媒体8を押圧するとともに熱を加えることによりインク受容性粒子層16A及び樹脂粒子17を定着する定着装置25等を有している。
以下、この記録装置10の主要部について具体的に説明する。
<中間転写体>
中間転写体12の表面にインク受容性粒子16を静電力により供給して保持する為には、中間転写体表面が半導電性あるいは絶縁性の粒子保持特性を有する必要がある。中間転写体表面の電気的特性として、半導電性の場合は表面抵抗率が1010Ω/□以上1014Ω/□以下、体積抵抗率が10Ω・cm以上1013Ω・cm以下、絶縁性の場合には表面抵抗率が1014Ω/□、体積抵抗率が1013Ω・cm以上の部材を用いる。
ベルト形状の中間転写体12の場合、基材としては、装置内におけるベルト回転駆動が可能で、必要な機械強度を持ち、特に転写/定着時に熱を使用する場合には、必要な耐熱性を持つものであればよい。具体的には、ポリイミド、ポリアミドイミド、アラミド樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリエステル、ポリエーテルサルフォン、ステンレス等が使用される。
中間転写体12は、例えば、厚さ1mmのポリイミドフィルムのベース層の上に厚さ400μmのエチレンプロピレンゴム(EPDM)の表面層が形成される。ここでは表面抵抗値が1013Ω/□程度、体積抵抗値が1012Ω・cm程度(半導電性)であることが望ましい。
なお、中間転写体は円筒状(ドラム状)でもよい。ドラム形状の中間転写体の場合、基材としてはアルミやステンレス等が考えられる。
<帯電装置>
帯電装置28は、例えば、ステンレスを材料とする棒状の外周面に、導電性付与材を分散させた弾性層(発泡ウレタン樹脂など)を形成し、体積抵抗率10Ω・cm以上10Ω・cm以下程度に調整したロール形状の部材とする。さらに、弾性層の表面を厚さ5μm以上100μm以下の撥水撥油性の被覆層(例えば四フッ化エチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)で構成した層)で被覆する。
帯電装置28にはDC電源が接続され、従動ロール31はフレームグランドに電気的に接続されている。帯電装置28は、従動ロール31との間で中間転写体12を挟みつつ従動し、押圧位置では、接地された従動ロール31との間に所定の電位差が生じるため、中間転写体12の表面に電荷を与えることができる。ここでは帯電装置28により中間転写体12表面に例えば電圧1kvを印加し、中間転写体12表面を帯電させる。
なお、帯電装置28をコロトロン等で構成してもよい。
<第1粒子供給装置>
第1粒子供給装置18は、中間転写体12の表面にインク受容性粒子16を供給し、インク受容性粒子層16Aを形成する。インク受容性粒子層16Aを形成する方法は、一般的な電子写真方式のトナーで感光体を現像する方法である1成分現像方式や2成分現像方式を応用する。
第1粒子供給装置18は、インク受容性粒子16が収容される容器内において中間転写体12と向合う部分に供給ロール18Aが配され、供給ロール18Aに押圧するように帯電ブレード18Bが配される。帯電ブレード18Bは供給ロール18A表面に供給するインク受容性粒子16の層厚を規制する機能も併せ持つ。
供給ロール18A(導電性ロール)にインク受容性粒子16を供給し、帯電ブレード18B(導電性ブレード)でインク受容性粒子層16Aを規制するとともに中間転写体12表面の電荷と逆極性である負に帯電する。例えば、供給ロール18Aはアルミ製の中実ロール、帯電ブレード18Bは圧力をかけるためにウレタンゴムが取り付けられた金属板(SUSなど)が用いられる。帯電ブレード18Bはドクターブレード方式で供給ロール18Aと接する。
なお、例えば、第1粒子供給装置18に、供給管を介してインク受容性粒子収納カートリッジを脱着可能に連結してもよいし、帯電装置28の上流側には、離型剤を供給して離型層を形成する離型剤供給装置を設けてもよい。
<インクジェット記録ヘッド>
インクジェット記録ヘッド20は、圧電式(ピエゾ)、サーマル式などにより駆動される各色ごとのインクジェット記録ヘッド20K、20C、20M、20Yにより構成される。インクジェット記録ヘッド20は所定の画像情報(画像信号)に基づき、中間転写体12上のインク受容性粒子層16Aにインク滴を付与する。各色のインク滴が所定の位置に吐出されてカラー画像が形成される。
また、この記録装置10には、色材を含まない透明液を付与する透明液付与ヘッド21が設けられている。このヘッド21は、使用するインクの溶媒成分と同じ成分(例えば水)となる透明液を中間転写体12上のインク受容性粒子層16Aにおける非画像部に付与する。これにより、各インクジェット記録ヘッド20K、20C、20M、20Yからインクが付与されない非画像部も含めてインク受容性粒子層16A全体が粘着性を発現し、押圧によりインク受容性粒子層16Aを記録媒体8上に全て転写(全面転写)することが可能となる。
<転写装置>
転写装置22は、バネ22Cによって支持された転写ロール22Aと、中間転写体12を挟んで対向する加圧ロール22Bとから構成されており、転写ロール22A及び加圧ロール22Bが中間転写体12を挟んで接触部を形成する。転写ロール22A及び加圧ロール22Bには、例えば、アルミコアの外表面にシリコーンゴムを被覆し、更にその上をPFAチューブにて被覆された物を使用することができる。記録媒体8と中間転写体12が転写装置22に挟み込まれて圧力が加わる。
中間転写体12上のインク受容性粒子層16Aは、例えばインクが付与されることでインク中の溶媒を吸収し粘着性が発現する。従って、この粘着性を利用し、中間転写体12上でインクが付与されたインク受容性粒子層16Aと記録媒体8と重ね合わせて押圧することでインク受容性粒子層16Aが記録媒体8上に転写される。
必要に応じて、転写装置22に加熱源を設け、加圧及び加熱によって転写を行うように構成してもよい。転写装置22により、インク受容性粒子16を構成する有機樹脂が例えばガラス転移温度(Tg)未満に加熱されつつ、圧力により中間転写体12表面に形成されているインク受容性粒子層16Aが離型され、記録媒体8上に転写される。なお転写装置22より前に、中間転写体12を予備加熱してもよい。
<第2粒子供給装置>
第2粒子供給装置15は、第2の粒子17が収容される容器に供給ロール15Aが配されており、供給ロール15Aを介して第2の粒子17をインク受容性粒子層16Aに供給する。また、図2に示すように、一般的な現像器の構成と同様、帯電ブレード15Bを供給ロール15Aに向けて押圧するように配してもよい。このような帯電ブレード15Bは、供給ロール15Aの表面に供給する第2の粒子17の層厚を規制する機能も併せ持つ。
例えば、供給ロール15Aはアルミ製の中実ロール、帯電ブレード15Bは圧力をかけるためにウレタンゴムが取り付けられた金属板(SUSなど)を用いることができる。帯電ブレード15Bはドクターブレード方式で供給ロール15Aと接する。
第2の粒子の供給量は、帯電ブレード15Bのほか、例えば供給ロール15Aの回転速度によっても調整される。
なお、第2粒子供給装置の構成は、インク受容性粒子層16A上に第2の粒子17を所望の量で供給する機能を有していれば特に限定されず、例えば、図3に示すように、表面に微小な穴が規則的に並んだアニロックスロール15Cを用いたもの、接触による第2の粒子の供給とブレード等による掻き取りを組み合わせたもの、印刷の散布器等を適用することもできる。
<定着装置>
定着装置25は、加熱源25Cを内蔵する加熱ロール25Aと、加熱ロール25Aと対向する加圧ロール25Bとを備えている。加熱ロール25A及び加圧ロール25Bは、記録媒体8を支持する支持体23の開口部を介して接触部を形成する。
加熱ロール25A及び加圧ロール25Bには、例えばアルミコアの外表面にシリコーンゴムを被覆し、更にその上をPFAチューブにて被覆された物が使用される。
定着装置25により記録媒体8と中間転写体12を挟み込んで、例えばインク受容性粒子16を構成する有機樹脂のガラス転移温度(Tg)以上に加熱しつつ圧力を加えることで、記録媒体8上にインク受容性粒子層16Aが定着される。この際、第2の粒子の材質と加熱する温度(定着温度)によっては、インク受容性粒子層16Aの表面の第2の粒子17も軟化(或いは溶融)し、当該第2の粒子17の層17Aと共にインク受容性粒子層16Aが記録媒体8上に定着される。
次に、本実施形態に係る記録装置10において、記録媒体8に画像を形成する工程についてより詳細に説明する。
(A)インク受容性粒子の供給(インク受容性粒子層の形成)
まず、帯電装置28にて中間転写体12の表面をインク受容性粒子16と逆の極性に帯電させる。これにより、粒子供給装置18の供給ロール18Aにて供給されるインク受容性粒子16を静電的に吸着させ、中間転写体12の表面にインク受容性粒子16の層を形成する。このときインク受容性粒子層16Aを形成する方法は一般的な電子写真のトナーを感光体に供給する方法を応用できる。すなわち、予め中間転写体12表面に一般的な電子写真の帯電方式(帯電装置28による帯電など)により、電荷を供給する。インク受容性粒子16は中間転写体12表面の電荷と逆極性に摩擦帯電(1成分摩擦帯電方式や、2成分方式)させる。
なお、中間転写体12の表面を帯電する前に、必要に応じて、離型層供給装置(不図示)にて離型層を形成してもよい。特に中間転写体12の素材がアルミやPETベースであれば離型層を形成することが望ましい。あるいはフッ素樹脂・シリコーンゴム系の素材を用いて、中間転写体12の表面自体に離形性を持たせるようにしてもよい。
離型剤としてはシリコーン系オイル、フッ素系オイル、ポリアルキレングリコール、界面活性剤等の離型材料が挙げられる。
シリコーン系オイルとしては、例えば、ストレートシリコーンオイル、変性シリコーンオイルが挙げられる。
ストレートシリコーンオイルとしては、例えばジメチルシリコーンオイル、メチルハイドロジェンシリコーンオイルが挙げられる。
変性シリコーンオイルとしては、例えばメチルスチリル変性オイル、アルキル変性オイル、高級脂肪酸エステル変性オイル、フッ素変性オイル、アミノ変性オイルが挙げられる。
ポリアルキレングリコールとしては、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、エチレンオキサイド−プロピレンオキサイド共重合体、ポリブチレングリコールが挙げられるが、これらの中もポリプロピレングリコールが望ましい。
界面活性剤としては、例えば、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両性界面活性剤、ノニオン性界面活性剤が挙げられるが、これらの中でもノニオン性界面活性剤が望ましい。
離型剤の粘度は、例えば5mPa・s以上200mPa・s以下が望ましく、より望ましくは5mPa・s以上100mPa・s以下、さらに望ましくは5mPa・s以上50mPa・s以下である。
なお、粘度の測定は次のようにして行われる。レオマット115(Contraves製)を測定装置として用いて、得られたインクの粘度を測定した。その測定は、試料を測定容器に入れ、所定の方法で装置に装着し、測定温度は40℃、せん断速度は1400s−1の条件で行った。
離型剤の表面張力は、例えば40mN/m以下(望ましくは30mN/m以下、より望ましくは25mN/m以下)の範囲が挙げられる。
なお、表面張力の測定は次のようにして行われる。23±0.5℃、55±5%RHの環境において、ウイルヘルミー型表面張力計(協和界面科学株式会社製)を用いて、得られた試料の表面張力を測定した。
離型剤の沸点は、例えば760mmHg下で250℃以上(望ましくは300℃以上、より望ましくは350℃以上)の範囲が挙げられる。
沸点の測定は次のようにして行われる。JIS K2254に準じて測定を行い、その初留点を沸点として用いた。
帯電後、必要に応じて上記のような離型剤を付与した中間転写体12の表面に第1粒子供給装置18の供給ロール18Aにてインク受容性粒子16を層として形成する。
インク受容性粒子層16Aは、1層以上であればよく、例えばインク受容性粒子16が3層程度重なった厚みと成るように形成してもよい。帯電ブレード18Bと供給ロール18Aの間隙によってインク受容性粒子層16Aを所望の厚さに制御することで、記録媒体8に転写されるインク受容性粒子層16Aの厚さも制御される。あるいは供給ロール18Aと中間転写体12の周速比によってインク受容性粒子層16Aの厚さを制御してもよい。
帯電されたインク受容性粒子16は供給ロール18A表面に例えば1層(粒子一個分の層、以下同様である)の粒子層を形成し、中間転写体12表面と対向する部位に搬送され、これと近接すると供給ロール18Aと中間転写体12表面との電位差により形成された電界により、帯電したインク受容性粒子16は静電力により中間転写体12表面に移動する。
この時、例えば中間転写体12表面に1層の粒子層を形成するように中間転写体12の移動速度と供給ロール18Aの回転速度を相対的に設定する(周速比)。この周速比は、中間転写体12の帯電量やインク受容性粒子16の帯電量、供給ロール18Aと中間転写体12の位置関係等、他のパラメータに依存する。
上記の、1層のインク受容性粒子層16Aを形成する周速比を基準に、供給ロール18Aの周速を相対的に早くすることにより、中間転写体12上に供給される粒子数を増加させることができる。転写される画像濃度が低い(インク打ち込み量が少ない(例えば0.1g/m以上1.5g/m以下))場合には、層厚を必要最小限の厚さ(例えば、1μm以上5μm以下)とし、また、画像濃度が高い(インク打ち込み量が多い(例えば4g/m以上15g/m以下)場合には、インク液体成分(溶媒や分散媒)を保持可能である充分な層厚(例えば10μm以上25μm以下)となるように制御することが望ましい。
また、2次色や3次色の画像等、インク打ち込み量が1次色に比べて高い画像を形成する場合には、インク受容性粒子層を、インク液体成分(溶媒や分散媒)が保持可能で、記録材(例えば顔料)が捕獲され、最下層まで到達しない充分な粒子数となるようにインク受容性粒子16を積層させる。この場合、転写・定着後の画像層表面に画像形成材(顔料)は露出せず、像形成を行わないインク受容性粒子16が画像表面に保護層として形成されてもよい。
なお、図1に示したように、第1粒子供給装置18とインクジェット記録ヘッド20との間に、例えば、ローラ30Aが上下動可能にバネ30Bで支えられた平坦化装置(パッキングローラー)30を設けておけば、インク受容性粒子層16Aの表面は、インク滴の吐出による画像形成に支障がない程度にならされる。
ここで、インク受容性粒子層16Aの厚さは、1μm以上100μm以下が望ましく、より望ましくは1μm以上50μm以下、さらに望ましくは5μm以上25μm以下である。また、インク受容性粒子層中の空隙率(即ち、インク受容性粒子間空隙率+インク受容性粒子内空隙率(トラップ構造))は、10%以上80%以下であることが望ましく、より望ましくは30%以上70%以下、さらに望ましくは40%以上60%以下である。
例えば、インク打ち込み量が少ない文字画像等の場合、中間転写体上の1層のインク受容性粒子層に対して像形成を行った場合、インク中の画像形成材(顔料)は中間転写体上のインク受容性粒子層表面に捕獲され、深さ方向に対して分布が少なくなるように、インク受容性粒子表面や内部の粒子空隙に固定される。
(B)インクの付与
次に、中間転写体12上に形成されたインク受容性粒子層16Aに対し、画像情報に基づきインクが付与されて画像が形成される。ここで、各色ごとのインクジェット記録ヘッド20K、20C、20M、20Yから各色のインク滴が吐出されて画像が形成される前に、画像を形成しない部分(非画像部)に対しては、透明液付与ヘッド21からインクの溶媒成分と同じ成分となる透明液(例えば水)が吐出される。インク受容性粒子層16A上に供給された透明液は、インク受容性粒子層16Aの空隙に速やかに吸収される。
一方、中間転写体12上のインク受容性粒子層16Aのうち、画像を形成する箇所(画像部)には、各色ごとのインクジェット記録ヘッド20K、20C、20M、20Yから各色のインク滴が吐出される。インクジェット記録ヘッド20から吐出されたインク滴は、インク受容性粒子層16Aに打ち込まれ、インクの液体成分はインク受容性粒子16間の空隙及びインク受容性粒子16の空隙に速やかに吸収されるともに、記録材(例えば顔料)もインク受容性粒子16(構成する粒子)表面或いはインク受容性粒子16を構成する粒子間の空隙に捕獲される。
インク受容性粒子層16Aの表面及びインク受容性粒子16内の粒子間空隙に記録材(例えば顔料)を確実にトラップさせるために、インクとインク受容性粒子16を反応させることにより、記録材(例えば顔料)を速やかに不溶化(凝集)させる方法を採用してもよい。具体的には、上記反応はインクと多価金属塩との反応や、pH反応型を応用することが可能である。
また、記録媒体の幅と同等又はそれ以上の幅を持つライン型インクジェット記録ヘッドが望ましいが、従来のスキャン型のインクジェット記録ヘッドを用いて、中間転写体上に形成された粒子層に順次画像を形成してもよい。インクジェット記録ヘッド20のインク吐出手段及び透明液付与ヘッド21の透明液吐出手段は、圧電素子駆動型、発熱素子駆動型等、インク又は透明液を吐出可能な手段であれば制限はない。
インク自体も従来の染料を色材としたインクを用いることができるが、顔料インクが望ましい。
以下、上記実施形態で適用されるインクについて説明する。インクは水性インクが使用される。水性インク(以下、単にインクと称する)は、記録材に加え、インク溶媒(例えば、水、水溶性有機溶媒)を含んでいる。また、必要に応じて、その他、添加剤を含んでいてもよい。
記録材としては、主に色材が挙げられる。色材としては、染料、顔料のいずれも用いることができるが、顔料であることがよい。顔料としては有機顔料、無機顔料のいずれも使用でき、黒色顔料ではファーネスブラック、ランプブラック、アセチレンブラック、チャンネルブラック等のカーボンブラック顔料等が挙げられる。黒色とシアン、マゼンタ、イエローの3原色顔料のほか、赤、緑、青、茶、白等の特定色顔料や、金、銀色等の金属光沢顔料、無色又は淡色の体質顔料、プラスチックピグメント等を使用してもよい。また、本発明のために、新規に合成した顔料でも構わない。
また、シリカ、アルミナ、又は、ポリマービード等をコアとして、その表面に染料又は顔料を固着させた粒子、染料の不溶レーキ化物、着色エマルション、着色ラテックス等を顔料として使用することも可能である。
黒色顔料の具体例としては、Raven7000,Raven5750,Raven5250,Raven5000 ULTRAII,Raven 3500,Raven2000,Raven1500,Raven1250,Raven1200,Raven1190 ULTRAII,Raven1170,Raven1255,Raven1080,Raven1060(以上コロンビアン・カーボン社製)、Regal400R,Regal330R,Regal660R,Mogul L,Black Pearls L,Monarch 700,Monarch 800,Monarch 880,Monarch 900,Monarch 1000,Monarch 1100,Monarch 1300,Monarch 1400(以上キャボット社製)、Color Black FW1,Color Black FW2,Color Black FW2V,Color Black 18,Color Black FW200,Color Black S150,Color Black S160,Color Black S170,Printex35,Printex U,Printex V,Printex140U,Printex140V,Special Black 6,Special Black 5,Special Black 4A,Special Black4(以上デグッサ社製)、No.25,No.33,No.40,No.47,No.52,No.900,No.2300,MCF−88,MA600,MA7,MA8,MA100(以上三菱化学社製)等を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
シアン色顔料の具体例としては、C.I.Pigment Blue−1,−2,−3,−15,−15:1,−15:2,−15:3,−15:4,−16,−22,−60等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
マゼンタ色顔料の具体例としては、C.I.Pigment Red−5,−7,−12,−48,−48:1,−57,−112,−122,−123,−146,−168,−177,−184,−202, C.I.Pigment Violet −19等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
黄色顔料の具体例としては、C.I.Pigment Yellow−1,−2,−3,−12,−13,−14,−16,−17,−73,−74,−75,−83,−93,−95,−97,−98,−114,−128,−129,−138,−151,−154,−180等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
色材として顔料を使用した場合には、併せて顔料分散剤を用いることが望ましい。使用可能な顔料分散剤としては、高分子分散剤、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両性界面活性剤、ノニオン性界面活性剤等が挙げられる。
高分子分散剤としては、親水性構造部と疎水性構造部とを有する重合体が好適に用いられる。親水性構造部と疎水性構造部とを有する重合体としては、縮合系重合体と付加重合体とが使用できる。縮合系重合体としては、公知のポリエステル系分散剤が挙げられる。付加重合体としては、α,β−エチレン性不飽和基を有する単量体の付加重合体が挙げられる。親水基を有するα,β−エチレン性不飽和基を有する単量体と疎水基を有するα,β−エチレン性不飽和基を有する単量体を組み合わせて共重合することにより目的の高分子分散剤が得られる。また、親水基を有するα,β−エチレン性不飽和基を有する単量体の単独重合体も用いることができる。
親水基を有するα,β−エチレン性不飽和基を有する単量体としては、カルボキシル基、スルホン酸基、水酸基、りん酸基等を有する単量体、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、イタコン酸、イタコン酸モノエステル、マレイン酸、マレイン酸モノエステル、フマル酸、フマル酸モノエステル、ビニルスルホン酸、スチレンスルホン酸、スルホン化ビニルナフタレン、ビニルアルコール、アクリルアミド、メタクリロキシエチルホスフェート、ビスメタクリロキシエチルホスフェート、メタクリロオキシエチルフェニルアシドホスフェート、エチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート等が挙げられる。
疎水基を有するα,β−エチレン性不飽和基を有する単量体としては、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン等のスチレン誘導体、ビニルシクロヘキサン、ビニルナフタレン、ビニルナフタレン誘導体、アクリル酸アルキルエステル、メタクリル酸アルキルエステル、メタクリル酸フェニルエステル、メタクリル酸シクロアルキルエステル、クロトン酸アルキルエステル、イタコン酸ジアルキルエステル、マレイン酸ジアルキルエステル等が挙げられる。
高分子分散剤として用いられる、望ましい共重合体の例としては、スチレン−スチレンスルホン酸共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−メタクリル酸共重合体、スチレン−アクリル酸共重合体、ビニルナフタレン−マレイン酸共重合体、ビニルナフタレン−メタクリル酸共重合体、ビニルナフタレン−アクリル酸共重合体、アクリル酸アルキルエステル−アクリル酸共重合体、メタクリル酸アルキルエステル−メタクリル酸共重合体、スチレン−メタクリル酸アルキルエステル−メタクリル酸共重合体、スチレン−アクリル酸アルキルエステル−アクリル酸共重合体、スチレン−メタクリル酸フェニルエステル−メタクリル酸共重合体、スチレン−メタクリル酸シクロヘキシルエステル−メタクリル酸共重合体等が挙げられる。また、これらの重合体に、ポリオキシエチレン基、水酸基を有する単量体を共重合させてもよい。
上記高分子分散剤としては、例えば重量平均分子量で2000以上50000以下のものが挙げられる。
これら顔料分散剤は、単独で用いても、二種類以上を併用しても構わない。顔料分散剤の添加量は、顔料により大きく異なるため一概には言えないが、一般に顔料に対し、合計で0.1質量%以上100質量%以下が挙げられる。
色材として水に自己分散可能な顔料を用いることもできる。水に自己分散可能な顔料とは、顔料表面に水に対する可溶化基を数多く有し、高分子分散剤が存在しなくとも水中で分散する顔料のことを指す。具体的には、通常のいわゆる顔料に対して酸・塩基処理、カップリング剤処理、ポリマーグラフト処理、プラズマ処理、酸化/還元処理等の表面改質処理等を施すことにより、水に自己分散可能な顔料が得られる。
また、水に自己分散可能な顔料としては、上記顔料に対して表面改質処理を施した顔料の他、キャボット社製のCab−o−jet−200、Cab−o−jet−300、IJX−157、IJX−253、IJX−266、IJX−273、IJX−444、IJX−55、Cabot260、オリエント化学社製のMicrojet Black CW−1、CW−2等の市販の自己分散顔料等も使用できる。
自己分散顔料としては、その表面に官能基として少なくともスルホン酸、スルホン酸塩、カルボン酸、又はカルボン酸塩を有する顔料であることが望ましい。より望ましくは、表面に官能基として少なくともカルボン酸、又はカルボン酸塩を有する顔料である。
更に、樹脂により被覆された顔料等を使用することもできる。これは、マイクロカプセル顔料と呼ばれ、大日本インキ化学工業社製、東洋インキ社製などの市販のマイクロカプセル顔料だけでなく、本発明のために試作されたマイクロカプセル顔料等を使用することもできる。
また、高分子物質を上記顔料に物理的に吸着又は化学的に結合させた樹脂分散型顔料を用いることもできる。
記録材としては、その他、親水性のアニオン染料、直接染料、カチオン染料、反応性染料、高分子染料等や油溶性染料等の染料類、染料で着色したワックス粉・樹脂粉類やエマルション類、蛍光染料や蛍光顔料、赤外線吸収剤、紫外線吸収剤、フェライトやマグネタイトに代表される強磁性体等の磁性体類、酸化チタン、酸化亜鉛に代表される半導体や光触媒類、その他有機、無機の電子材料粒子類などが挙げられる。
記録材の含有量(濃度)は、例えばインクに対して5質量%以上30質量%以下が挙げられる。
記録材の体積平均粒径は、例えば10nm以上1000nm以下であることが挙げられる。
記録材の体積平均粒径とは、記録材そのものの粒径、又は記録材に分散剤等の添加物が付着している場合には、添加物が付着した粒径をいう。体積平均粒径の測定装置には、マイクロトラックUPA粒度分析計 9340 ( Leeds&Northrup社製 )を用いた。その測定は、インク4mlを測定セルに入れ、所定の測定法に従って行った。なお、測定時の入力値として、粘度にはインクの粘度を、分散粒子の密度は記録材の密度とした。
次に、水溶性有機溶媒について説明する。水溶性有機溶媒としては、多価アルコール類、多価アルコール類誘導体、含窒素溶媒、アルコール類、含硫黄溶媒等が使用される。
水溶性有機溶媒の具体例としては、多価アルコール類では、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、トリエチレングリコール、1、5−ペンタンジオール、1,2−へキサンジオール、1,2,6−ヘキサントリオール、グリセリン、トリメチロールプロパン、キシリトールなどの糖アルコール類、キシロース、グルコース、ガラクトースなどの糖類等が挙げられる。
多価アルコール類誘導体としては、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノブチルエーテル、ジグリセリンのエチレンオキサイド付加物等が挙げられる。
含窒素溶媒としては、ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、シクロヘキシルピロリドン、トリエタノールアミン等が、アルコール類としてはエタノール、イソプロピルアルコール、ブチルアルコール、ベンジルアルコール等のアルコール類が挙げられる。
含硫黄溶媒としては、チオジエタノール、チオジグリセロール、スルフォラン、ジメチルスルホキシド等が挙げられる。
水溶性有機溶媒としては、その他、炭酸プロピレン、炭酸エチレン等を用いることもできる。
水溶性有機溶媒は、少なくとも1種類以上使用してもよい。水溶性有機溶媒の含有量としては、例えば1質量%以上70質量%以下が挙げられる。
次に、水について説明する。水としては、特に不純物が混入することを防止するため、イオン交換水、超純水、蒸留水、限外濾過水を使用することが望ましい。
次に、その他の添加剤について説明する。インクには、界面活性剤を添加することができる。
これら界面活性剤の種類としては、各種のアニオン性界面活性剤、ノニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両性界面活性剤等が挙げられ、望ましくは、アニオン性界面活性剤、ノニオン性界面活性剤が用いられる。
以下、界面活性剤の具体例を列挙する。
アニオン性界面活性剤としては、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルフェニルスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、高級脂肪酸塩、高級脂肪酸エステルの硫酸エステル塩、高級脂肪酸エステルのスルホン酸塩、高級アルコールエーテルの硫酸エステル塩及びスルホン酸塩、高級アルキルスルホコハク酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルカルボン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、アルキルリン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸塩等が使用でき、望ましくは、ドデシルベンゼンスルホン酸塩、イソプロピルナフタレンスルホン酸塩、モノブチルフェニルフェノールモノスルホン酸塩、モノブチルビフェニルスルホン酸塩、モノブチルビフェニルスルホン酸塩、ジブチルフェニルフェノールジスルホン酸塩等が用いられる。
ノニオン性界面活性剤としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビトール脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシエチレン脂肪酸アミド、アルキルアルカノールアミド、ポリエチレングリコールポリプロピレングリコールブロックコポリマー、アセチレングリコール、アセチレングリコールのポリオキシエチレン付加物等が挙げられ、望ましくは、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンドデシルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、脂肪酸アルキロールアミド、ポリエチレングリコールポリプロピレングリコールブロックコポリマー、アセチレングリコール、アセチレングリコールのポリオキシエチレン付加物が用いられる。
その他、ポリシロキサンオキシエチレン付加物等のシリコーン系界面活性剤や、パーフルオロアルキルカルボン酸塩、パーフルオロアルキルスルホン酸塩、オキシエチレンパーフルオロアルキルエーテル等のフッ素系界面活性剤、スピクリスポール酸やラムノリピド、リゾレシチン等のバイオサーファクタント等も使用できる。
これらの界面活性剤は単独で使用しても混合して使用してもよい。また界面活性剤の親水性/疎水性バランス(HLB)は、溶解性等を考慮すると3以上20以下の範囲であることが望ましい。
これらの界面活性剤の添加量は、0.001質量%以上5質量%以下が望ましく、0.01質量%以上3質量%以下が特に望ましい。
また、インクには、その他、浸透性を調整する目的で浸透剤、インク吐出性改善等の特性制御を目的でポリエチレンイミン、ポリアミン類、ポリビニルピロリドン、ポリエチレングリコール、エチルセルロース、カルボキシメチルセルロース等や、導電率、pHを調整するために水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化リチウムなどのアルカリ金属類の化合物等、その他必要に応じ、pH緩衝剤、酸化防止剤、防カビ剤、粘度調整剤、導電剤、紫外線吸収剤、及びキレート化剤等も添加することができる。
次に、インクの好適な特性について説明する。まず、インクの表面張力は、20mN/m以上45mN/m以下であることが挙げられる。
ここで、表面張力としては、ウイルヘルミー型表面張力計(協和界面科学株式会社製)を用い、23℃、55%RHの環境において測定した値を採用した。
インクの粘度は、1.5mPa・s以上30mPa・s以下であることが挙げられる。
ここで、粘度としては、レオマット115(Contraves製)を測定装置として用いて、測定温度は23℃、せん断速度は1400s−1の条件で測定した値を採用した。
なお、インクは、上記構成に限定されるものではない。記録材以外に、例えば、液晶材料、電子材料など機能性材料を含むものであってもよい。
後述するサンプルA〜Cの粒子の吸液性(粘着発現性)を測定する際に使用したインク組成を表1に示す。
上記のように中間転写体12上のインク受容性粒子層16Aに対し、非画像部には透明液が付与され、画像部にはインクが付与されることで、インク受容性粒子層16A全体が粘着性を発現することになる。
(C)転写
次いでインクが付与されたインク受容性粒子層16Aを中間転写体12から記録媒体8上に転写することにより、記録媒体8上にカラー画像が形成される。転写装置22(転写ロール22A及び加圧ロール22B)によって中間転写体12上のインク受容性粒子層16Aが加圧される。このとき、非画像部も含めてインク受容性粒子層16A全体に粘着性が発現しているため、転写ロール22Aと加圧ロール22Bによる押圧だけでも、インク受容性粒子層16A全体が記録媒体8上に転写(全面転写)されることになる。
ただし、インク受容性粒子層16Aに発現する粘着性が比較的小さい場合や、記録媒体の種類によっては、転写装置22に加熱源も設けて押圧とともに加熱して転写を行ってもよい。
なお、記録媒体8としては、浸透媒体(例えば、普通紙や、インクジェットコート紙等)、非浸透媒体(例えば、アート紙、樹脂フィルムなど)、いずれも適用することができる。記録媒体は、これらに限られず、その他、半導体基板など工業製品も含まれる。
(D)第2の粒子の供給
次いで、記録媒体8上に転写されたインク受容性粒子層16Aに、第2粒子供給装置15により第2の粒子17が供給される。第2の粒子17としては、インク受容性粒子16よりも、インクの液体成分に対する吸収性が小さいか、インクの液体成分を吸収したときに発現する粘着性が小さいものを用いる。
−インクの液体成分に対する吸収性−
ここで、インク受容性粒子16よりも、インクの液体成分に対する吸収性が小さい粒子とは、同一のインクを用いた場合における単位重量あたりのインクの吸収性が低い粒子であり、望ましくは、使用するインクの液体成分を実質的に吸収しない粒子である。インクの液体成分に対する吸収性は、以下の方法によって測定される。
インクの液体成分に対する吸収性は、散布した粒子に対して、インクジェットヘッドにてインクの塗布(印字、打滴)を行い、滲みが発生した時点をその粒子に対するインクの吸液特性とする。散布した粒子は散布前後の重量によって管理され、塗布されるインクの重量はヘッドから吐出される別の手段にて測定された1滴の重量と個数(ドット数)によって管理される。ヘッドから吐出される1滴の重量は可変となるように複数設定することにより、粒子層に対する単位面積あたりの塗布インク量を変化させる。
例えば、シリコーンゴムの粘着性を利用し、粒子層を形成する。図10に示すように、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム40(厚み:0.1mm)に積層したシリコーンフィルム42(厚み:0.1mm)上に吸液粒子44を散布し、ブレードによってかきとることにより略1層の層が形成可能である。
印字パターンは、例えば図11(A)に示すような50×50ドットのベタパターン(パターンA)であり、1200dpi×1200dpiにて描画を行う。この際にはノズルが等価的に1200npiにて並んでいる記録ヘッドを用い、1スキャンにて描画を完成させる必要がある。
滲みが発生するポイントの判断は、同一条件にて描画を行った図11(B)に示すようなパターンB(50×50ドットのベタパターンの内部の44×44ドットをくりぬいたパターンであり、隣接ドットの影響を考慮し、3ドットのラインとしている。)との比較により行う。パターンA及びBを画像取り込み装置にて取り込み、2値化を行い、外形サイズの測定(例えばキーエンス社製マイクロスコープ、商品名:VHX−600を使用)を行う。パターンA、B間にてサイズが異なっている場合にはその条件はその粒子が保持できるインク量を超えてしまっていると判断する。
インク滴重量を設定可能な小さい値から上記評価を行い、サイズが異なる結果となった直前のインク滴重量が、その粒子層の保持可能なインク重量であるとする。なお、測定条件のばらつきを考慮して複数回実施するのが好ましい。
粒子層の保持可能なインク重量が求められたら、粒子層及びインク重量について以下のことが求められる。
粒子層:散布面積および散布重量から単位面積あたりの粒子重量を求める。
インク重量:打滴面積および打滴重量(1滴の重量×ドット数)から単位面積あたりのインク重量を求める。
単位面積あたりのインク重量/単位面積あたりの粒子重量を求めることにより保持可能であるインク重量/粒子重量の比を求めることが可能である。
なお、インクの液体成分を実質的に吸収しない粒子とは、具体的には、保持可能であるインク重量/粒子重量の比が0.55以下の粒子である。
上記方法により複数のサンプルA〜Cについて測定した結果を表2に示す。なお、サンプルA〜Cは、以下の通りである。
サンプルA(吸液なし)
・スチレン/2−エチルへキシルメタクリレート/アクリル酸共重合体(酸価200)
上記材料をジェットミルで粉砕後分級機にかけて粒子を得た。球換算粒子径で8μmの粒子が得られ、粒子の中和度は0であった。
サンプルB(弱吸液)
・スチレン/2−エチルへキシルメタクリレート/アクリル酸共重合体(酸価210)
上記材料100gを有機溶媒中に溶解させた後、5質量%水酸化ナトリウム水溶液120gを添加した。混合溶液を室温で1時間攪拌した後、凍結乾燥機で乾燥させ粒子化した。さらに、ジェットミルで粉砕した後、分級機にかけた。球換算粒子径で8μmの粒子が得られ、この粒子の中和度は0.4であった。
サンプルC(高吸液)
・スチレン/2−エチルへキシルメタクリレート/アクリル酸共重合体(酸価385)
上記材料100gを有機溶媒中に溶解させた後、5質量%水酸化ナトリウム水溶液200gを添加した。混合溶液を室温で1時間攪拌した後、凍結乾燥機で乾燥させ粒子化した。さらに、ジェットミルで粉砕した後、分級機にかけた。球換算粒子径で8μmの粒子が得られ、この粒子の中和度は0.4であった。
なお、上記サンプルA〜Cの樹脂の酸価は、材料をKOHで中和滴定して(COOH)の量を測定して得た値である。具体的には、樹脂をIPA(イソプロピルアルコール)/水混合溶媒に溶解させた後、JIS K2501(2003年)の酸価の電位差測定法(測定には電位差計とpH計を用いる)に準じ、KOHの消費量を測定して酸価が求められる。
また、上記中和度は、材料をKOHで中和滴定して(COOH)の量を測定し、次いで中和後の材料をHClで滴定して(COO−)の量を測定し、「中和度=(COO−)/(COOH)」の式によって算出される。
具体的には、粒子をIPA/水混合溶媒に溶解させた後、JIS K2501(2003年)の酸価の電位差測定法(測定には電位差計とpH計を用いる)に準じ、KOHの消費量を測定して(COOH)のmol量を算出する。次いで、中和後の粒子をIPA/水混合溶媒に溶解させ、滴定溶液としてHClaqを使用し、JIS K2501(2003年)の酸価の電位差測定法(測定には電位差計とpH計を用いる)に準じ、HClの消費量を測定して(COO−)のmol量を算出する。これらから、上記式によって中和度が算出される。
サンプルA、Bは吸液性が低く、特にサンプルAは、インク重量/粒子重量の比が0.50であり、インクの液体成分を実質的に吸収しない粒子といえる。
このようなインクの液体成分をほとんど吸収しない非吸液性又は低吸液性の粒子17をインク受容性粒子層16A上に供給すれば、その後、定着プロセスによって、図4に示すようにインク受容性粒子層16A内に押し込まれても、非吸液性(低吸液性)の粒子17が露出している箇所では、粒子17の供給前よりも粘着性が低下することになる。従って、図5に示すように画像形成後の記録媒体8がスタックされても、非吸液性(低吸液性)粒子17がスペーサとして機能し、ブロッキングの発生が抑制されることになる。
−インクの液体成分を吸収したときに発現する粘着性−
一方、インク受容性粒子16よりも、インクの液体成分を吸収したときに発現する粘着性が小さい粒子とは、前記保持可能インク重量/粒子重量比(0〜保持可能最大値)の範囲内における粘着強度(接着強度)のピーク値がインク受容性粒子16よりも小さい粒子であり、望ましくは、使用するインクの液体成分を吸収しても、実質的に粘着性を発現しない粒子である。
インクの液体成分に対して発現する粘着性は、JIS Z 0237「粘着テープ・粘着シート試験方法」の90度引きはがし粘着力の測定に準じた測定によって測定される。この際、粘着テープに相当する部分は、例えば図12に示すようにPETフィルム40(厚み:0.1mm)に積層したシリコーンフィルム42(厚み:0.1mm)と、ポリイミド(PI)フィルム46(厚み:0.025mm)にて作成したサンプルにて代用して測定を行う。
基本的にはJIS Z 0237に準じた測定方法であるが、粘着テープ、シートを前提とした試験方法であり、粘着テープ状のものの作成方法を以下に述べる。
粒子層44の形成(図12(A))およびインクの打滴(図12(B))は、前記インクの液体成分に対する吸収性を測定する場合と同じの方法により行う。この際、インクの打滴重量は可変とする。
インクの打滴をおこなった粒子層44にPIフィルム46を被せて加圧することにより転写させる(図12(C))。この際のPIフィルム46は幅25mmとする。圧力転写は少なくとも一方が弾性体である対向するロールにはさみ、1.0MPaの圧力がかかるように調整し、一定速度(例えば10mm/s)にて移動させる。
このように加圧した後、PIフィルム46をシリコーンフィルム42からはく離し、PIフィルムベース46の粘着テープ状の試験片48を得る(図12(D))。
以降はJIS Z 0237に準じた測定となるが、インクの打滴重量に関しては、例えば1200dpiの間隔にて打滴を行うのであれば、1200dpiの格子の面積に相当するドット径(約24μm)を成す打滴重量(打滴による広がりにもよるがおおむね0.7ng〜1.3ng)から前記の保持可能最大値の打滴重量までの間にて、インク重量/粒子重量比にて少なくとも0.2以下の間隔にて設定して測定するものとし、この間の粘着力の最大値をその粒子の粘着力とする。なお、インク過多だと粘着性は減少することになる。
実質的に粘着性を発現しない粒子とは、具体的には、JIS Z 0237にて0.05N/10mm以下、より好ましいものは0.01N/10mm以下、最も好ましいものは前記保持可能インク重量/粒子重量比の範囲内において粘着力不足により、試験片の作成が困難な粒子である。
上記の方法によりサンプルA〜Cについて粘着力の測定を行い、その結果を表3に示す。
サンプルAに関してはインクを打滴しても粘着性を示さず、測定できなかった。サンプルAは実質的に粘着性を発現しない粒子に相当し、第2の粒子と好適に使用される。
図13は、サンプルB及びCについて測定された粘着力を示している。サンプルBでは粘着力は小さく、第2の粒子として使用可能であるが、サンプルCでは粘着力が高く、これを第2の粒子として使用するとブロッキングを効果的に防ぐことはできないと考えられる。
このような非粘着性又は低粘着性の粒子17をインク受容性粒子層16A上に供給すれば、その後、定着プロセスなどによってインクの液体成分を吸収してインク受容性粒子層16A内に押し込まれても(図4参照)、非粘着性(低粘着性)の粒子17が露出している箇所では、粒子17の供給前よりも粘着性が低下することになる。従って、画像形成後の記録媒体8がスタックされても、非粘着性(低粘着性)粒子17がスペーサとして機能し、ブロッキングの発生が抑制されることになる(図5参照)。
なお、第2の粒子17の散布量(カバレッジ)は、インクが付与されたときに発現するインク受容性粒子16の粘着性や、使用する第2の粒子17の吸液性又は粘着発現性等に応じて決めればよいが、ブロッキングの発生を確実に抑制できるように、インク受容性粒子層16Aの30%以上の面積が第2の粒子17で覆われるように散布されることが望ましい。第2の粒子17の供給量は、例えば供給ロール15Aの回転速度によって調製される。
また、インク受容性粒子層16Aへの第2の粒子17の供給量を制御することで、ブロッキング防止効果のほか、インク受容性粒子層16A表面の状態、即ち画像の表面状態を変化させることが可能である。すなわち、第2の粒子17の供給量を多くすると(例えば0.4mg/cm以上4.0mg/cm以下)、インク受容性粒子層16A表面の凹凸が平坦化され、表面の光沢性が向上した仕上がりとなる。第2の粒子17の供給量をさらに多くすれば、画像堅牢性も確保される。一方、第2の粒子17の供給量を少なくすると(例えば0.05mg/cm以上0.4mg/cm以下)、インク受容性粒子層16A表面の凹凸が平坦化されにくくなり(粗面)、表面の光沢性が低下し、マットな仕上がりとなる。
また、他の観点から言えば、インク受容性粒子層16A表面の凹凸が大きい場合(例えば電子写真普通紙や印刷用上質紙の如く表面に凹凸のある記録媒体を用いた場合)には、その表面の被覆率を高くするために第2の粒子17の供給量を多くする事で、対応する事が可能となる。
なお、第2の粒子17は定着後に最表面の層を形成するため、光透過性ができるだけ高いことが好ましい。また、使用するインク受容性粒子16のTgが高い場合や、熱をかけても光沢が弱い場合には、表面性をコントロールしやすい第2の粒子を供給する事により光沢度合いをコントロールすることが可能となる
上記のような第2の粒子17を構成する材料(樹脂材料)としては、例えば、スチレン、パラクロロスチレン、α-メチルスチレン、α−エチルスレン等のスチレン類、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n-プロピル、アクリル酸ラウリル、アクリル酸2-エチルヘキシル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n-プロピル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸2-エチルヘキシルアクリル酸アルキルエステル、アクリル酸フェニルエステル、メタクリル酸アルキルエステル、メタクリル酸フェニルエステル、メタクリル酸シクロアルキルエステル、クロトン酸アルキルエステル、イタコン酸ジアルキルエステル、マレイン酸ジアルキルエステル等のビニル基を有するエステル類、アクリロニトリル、メタクリロニトリル等のビニルニトリル類、ビニルメチルエーテル、ビニルイソブチルエーテル等のビニルエーテル類、ビニルメチルケトン、ビニルエチルケトン、ビニルイソプロペニルケトン等のビニルケトン類、ビニルシクロヘキサン、ビニルナフタレン、ビニルナフタレン誘導体、エチレン、プロピレン、ブタジエンなどのポリオレフィン類などの単量体などの重合体又はこれらを2種以上組み合せて得られる共重合体又はこれらの混合物、さらにはエポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、セルロース樹脂、ポリエーテル樹脂等、非ビニル縮合系樹脂等を挙げられる。これらの中でも、ポリエチレン(融点125℃以上130℃以下、昭和電工)、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリプロピレン(融点150℃以上160℃以下、モンテル)、及びポリスチレン(ガラス転移点100℃以上110℃以下、住友化学)が好適に挙げられる。
第2の粒子17の融点又はガラス転移温度(Tg)は、40℃以上90℃以下が望ましく、より望ましくは50℃以上70℃以下である。
第2の粒子17の粒径は、球換算平均粒径で0.5μm以上60μm以下であることが望ましく、より望ましくは1μm以上30μm以下、さらに望ましくは3μm以上15μm以下である。
第2の粒子17には、その表面に無機粒子、樹脂粒子を外添させることが望ましい。無機粒子としては、例えば、シリカ、二酸化チタン、酸化すず、酸化モリブデン等が挙げられる。樹脂粒子としては、例えば、上記挙げた材料種の粒子が挙げられる。無機粒子に対して、シランカップリング剤、チタンカップリング剤等を用いて疎水化処理を施したものも使用できる。
(E)定着
第2の粒子17がインク受容性粒子層16A上に供給された後、加熱ロール25Aと加圧ロール25Bとの接触部において、記録媒体8上のインク受容性粒子層16A及び第2の粒子が加熱ロール25Aにより加熱溶融され、かつ圧力が加わるために、記録媒体8に確実に定着される。なお、加熱は必ずしも必要ではなく、加圧のみで定着を行ってもよい。
このとき、第2の粒子17は、インク受容性樹脂粒子層16中の粒子間空隙に押込まれる。第2の粒子17がインク受容性粒子間の空隙に押込まれることにより、加熱ロール25Aからの熱エネルギーが第2の粒子17によってインク受容性粒子層内部の粒子に直接伝導されることになり、インク受容性粒子の軟化/溶融、即ち定着に寄与すると推察される。
ここで、定着温度を制御することにより画像の質感を調整することも可能である。すなわち、第2の粒子の散布量(インク受容性粒子層16A上の第2の粒子17の密度)が同程度であっても、図6に示すように定着温度に応じて、(A)マット仕上げ、(B)セミグロス、(C)高光沢、の質感を付与することができる。
なお、セミグロスの場合には定着時の離型性が問題となる可能性があるため、加熱ロール25Aの表面に離形剤(例えば、シリコンオイル)等を供給してもよい。
また、第2の粒子17の供給量と定着温度をそれぞれ制御することにより、ブロッキング防止効果のみならず、表面の質感などを、より高精度にコントロールすることも可能である。例えば、第2の粒子17の供給量を少なくし、かつ、定着温度を高めに設定するか(図7(A))、第2の粒子17の供給量を多くし、かつ、定着温度を低めに設定すれば(図7(B))、高グロス化を図ることができる。また、第2の粒子17の供給量を多くし、かつ、定着温度を高めに設定すれば(図7(C))、第2の粒子が溶融して表面が平坦化され、高光沢となる。この場合、インク画像の堅牢性が向上する効果も得られる。
定着工程後、記録媒体はトレーなどに排出される。
一方、インク受容性粒子層16Aが剥離した後の中間転写体12表面に残った残留粒子は、ブレード24Aを備えたクリーニング装置24にて回収される(図1参照)。回収した残留粒子は再利用してもよい。
クリーニング後、中間転写体12の表面は再度帯電装置28にて帯電される。なお、クリーニング装置24と帯電装置28との間に、除電装置を配置してもよい。例えば、除電装置として導電性ロールを使用して、従動ロール31(接地)と挟み込んで、中間転写体12表面に±3kV、500Hz程度の電圧を印加して、中間転写体12表面を除電する。
上記(A)〜(E)の各工程が繰り返されることによって、次の記録媒体に画像形成が行われる。
‐第2実施形態‐
図8は、第2実施形態に係る記録装置を示す概略構成図である。この記録装置40では、回転するドラム状の支持体27によって記録媒体8が支持される。ドラム状の支持体27は、中間転写体12を介して加圧ロール22Bと接触点を形成し、180℃回転した反対側では加熱源25Cを内蔵する加熱ロール25Aと接触点を形成する。
なお、帯電装置28、第1粒子供給装置18、インクジェット記録ヘッド20、定着装置25、クリーニング装置24については第1実施形態のものと同様である。また、第2粒子供給装置15は、図2に示した供給ロール15Aと帯電ブレード15Bを備えた現像器タイプである。
本実施形態に係る記録装置40を用いて記録媒体8に画像を形成する場合、(A)インク受容性粒子の供給(インク受容性粒子層の形成)及び(B)インクの付与、については前記した第1実施形態に係る記録装置10により画像形成を行う場合と同様であるので、説明は省略する。
中間転写体12上のインク受容性粒子層16Aに対し、画像情報に基づいて各ヘッド21,20から透明液又はインクがそれぞれ所定の箇所に付与される。その後、中間転写体12は、回転する支持体27により支持された記録媒体8と加圧ロール22Bに挟み込まれて圧力が加わる。透明液とインクが付与されることでインク受容性粒子層16Aに発現した粘着性によって、インク受容性粒子層16Aが記録媒体8に全面転写される。なお、加圧ロール22B又は支持体27に加熱源を設けて加圧と加熱によって転写を行ってもよい。
インク受容性粒子層16Aが転写された記録媒体8は、第2粒子供給装置15によって第2の粒子17が供給される。さらに、支持体27と、加熱源25Cを内蔵する加熱ロール25Aとの間で加熱と押圧によって定着される。この場合も、第2の粒子17によるブロッキングの発生が抑制されるほか、第2の粒子17の供給量と定着温度の調整によって、画像の表面状態を制御し、さらには堅牢性を付与することも可能となる。
‐その他の形態‐
第1及び第2の実施形態では、中間転写体12上のインク受容性粒子層16Aに透明液とインクを付与してインク受容性粒子層16A全体に粘着性を発現させ、記録媒体8上に全面転写させる場合について説明したが、透明液を供給せずに転写を行ってもよい。
この場合、インク受容性粒子層16Aのうち、インクが付与された画像部にのみ粘着性が発現して記録媒体8に転写されることになる。従って、転写後の記録媒体8上に第2の粒子17を供給すれば、第2の粒子17は画像部に付着して粘着性が低下し、ブロッキングの発生が抑制される。
なお、非画像部に散布された第2の粒子17は回収してもよい。例えば、第2の粒子17を帯電させて散布すれば、記録媒体8に画像部として転写されたインク受容性粒子層16Aは粘着性が発現しているため、第2の粒子17が付着する。一方、非画像部ではインク受容性粒子層16Aは転写されずに記録媒体8が露出しているので第2の粒子17は付着しない。従って、例えば、図9に示すように、第2粒子供給装置15と定着装置25との間に、第2の粒子17とは逆極性に帯電した回収ドラム32を設けておけば、インク受容性粒子層16Aが形成されていない非画像部における第2の粒子17Bを静電的に回収することができる。なお、回収ドラム32によって回収された第2の粒子17Bは、回収装置34によって回収し、再利用してもよい。
また、記録媒体8上に転写されたインク受容性粒子層16Aのうち、画像部に対して選択的に第2の粒子17を付与してもよい。例えば、第2粒子供給装置15にIOT(画像出力装置)をリンクさせ、IOTの画像情報に基づき、インク受容性粒子層16Aの画像部に対して第2の粒子17を選択的に供給することが可能である。
第1実施形態に係る記録装置を示す概略構成図である。 第2粒子供給装置の一例(現像器タイプ)を示す概略図である。 第2粒子供給装置の他の例(アニロックスロールタイプ)を示す概略図である。 定着後の記録媒体上のインク受容性粒子層と第2の粒子を概略的に示す図である。 第2の粒子がスペーサとなることを示す図である。 定着温度によって表面状態が変化することを示す図である。 第2の粒子の供給量と定着温度に応じて表面状態が制御されることを示す図である。 第2実施形態に係る記録装置を示す概略構成図である。 第2の粒子を回収する装置の一例を示す概略構成図である。 インクの液体成分に対する粒子の吸収性を測定する方法を示す概略図である。 インクの液体成分に対する粒子の吸収性を測定する際に粒子層上に打滴するインクのパターンを示す図である。(A)パターンA (B)パターンB インクの液体成分に対して発現する粒子の粘着性を測定する方法を示す概略図である。 サンプルB,Cの粘着力を示すグラフである。
符号の説明
10 記録装置
12 中間転写体
15A 供給ロール
15B 帯電ブレード
15 第2粒子供給装置
16 インク受容性粒子
16A インク受容性粒子層
17 第2の粒子
18A 供給ロール
18B 帯電ブレード
18 第1粒子供給装置
20 インクジェット記録ヘッド
21 透明液付与ヘッド
22A 転写ロール
22 転写装置
23 支持体(板状)
24 クリーニング装置
25A 加熱ロール
25B 加圧ロール
25C 加熱源
25 定着装置
27 支持体(ドラム状)
28 帯電装置
30A ローラ
31 従動ロール
32 回収ドラム
34 回収装置
40 記録装置

Claims (4)

  1. 中間転写体と、
    前記中間転写体上に、インクを受容するインク受容性粒子を層状に供給する第1粒子供給手段と、
    前記中間転写体上に供給された前記インク受容性粒子の層にインクを付与するインク付与手段と、
    前記インクが付与された前記インク受容性粒子の層を記録媒体に転写する転写手段と、
    前記記録媒体に転写された前記インク受容性粒子の層に、前記インク受容性粒子よりも、前記インクの液体成分に対する吸収性又は前記インクの液体成分を吸収したときに発現する粘着性が小さい第2の粒子を供給する第2粒子供給手段と、
    前記第2の粒子が供給された前記記録媒体を押圧する押圧手段と、
    を有することを特徴とする記録装置。
  2. 前記押圧手段が、前記第2の粒子が供給された前記記録媒体を押圧するとともに加熱する手段であることを特徴とする請求項1に記載の記録装置。
  3. 前記第2粒子供給手段と前記押圧手段との間に、前記第2粒子供給手段から前記記録媒体に供給された前記第2の粒子の一部を除去する粒子除去手段をさらに有することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の記録装置。
  4. 前記粒子除去手段が、前記第2の粒子を静電的に除去する手段であることを特徴とする請求項3に記載の記録装置。
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