JP2009054959A - 基板処理装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】薬液ノズル3には、混合部14から延びる薬液供給管15が接続されている。混合部14には、薬液原液供給管16および第1DIW供給管17が接続されている。薬液原液供給管16には、薬液供給源から薬液が供給される。第1DIW供給管17の途中部の分岐部27から、DIWライン20へとDIWを帰還させるためのDIW循環路23が分岐している。DIW循環路23の途中部には、温度センサ24が介装されている。温度センサ24の出力に基づいて、混合部14に供給される薬液原液およびDIWの流量比が調節される。これにより、薬液ノズル3から基板Wに供給される薬液の濃度(薬効成分の濃度)が変更される。
【選択図】図1
Description
この枚葉型の基板処理装置は、処理対象の基板をほぼ水平に保持しつつ、その基板を回転させるスピンチャックと、スピンチャックによって回転される基板の表面に薬液を吐出するためのノズルと、ノズルに対して薬液を供給するための薬液供給管とを備えている。薬液供給管には、混合部が接続されている。混合部には、薬液供給源からの薬液原液が供給される薬液原液供給管と、薬液原液を希釈するための希釈液が供給される希釈液供給管とが接続されている。混合部は、薬液原液供給管からの薬液原液を、希釈液供給管からの希釈液で希釈して、所定の濃度の薬液を調製し、その調製後の薬液を薬液供給管に供給する(たとえば、特許文献1参照)。
この構成によれば、処理液ノズルから基板に供給される処理液の活性成分の濃度が、基板に供給される処理液の液温に基づいて変更される。このとき、前記制御手段は、処理液ノズルから基板に供給される処理液の活性度がほぼ一定となるように、処理液温度検出手段により検出された処理液の液温に応じて、処理液ノズルに供給される処理液の活性成分の濃度を制御することが好ましい。この場合、基板に供給される処理液の活性度を、処理液の液温に拘わらず、一定に保つことができる。このため、処理液による処理を、基板に対し所望の処理ルートで施すことができる。これにより、基板間の処理のばらつきを防止することができる。
請求項3記載の発明は、前記希釈液供給管の途中部の分岐部(27)に分岐接続され、前記希釈液供給源へと希釈液を循環させるための希釈液(23)循環路をさらに含み、前記処理液温度検出手段は、前記分岐部よりも上流側の前記希釈液供給管および前記希釈液循環路のうち少なくとも一方を流通する希釈液の液温を検出する手段を含むものである、請求項2記載の基板処理装置である。
混合部に供給される処理液原液の流量に比べて、混合部に供給される希釈液の流量が極めて大きい場合、混合部に供給される希釈液の液温を、基板に供給される処理液の液温とみなすことができる。これにより、希釈液循環路または分岐部よりも上流側の前記希釈液供給管を流通する希釈液の液温を検出することにより、基板に供給される処理液の液温を求めることができる。
この構成によれば、処理液温度検出手段によって、処理液供給管の内部を流通する薬液の液温が検出される。したがって、基板に供給される処理液の液温を精度良く検出することができる。このため、処理液による処理を、基板に対し一層確実に所望の処理ルートで施すことができ、これにより、基板間の処理のばらつきをより一層防止することができる。
図1は、本発明の一実施形態に係る基板処理装置1の構成を概念的に示す断面図である。
基板処理装置1は、薬液およびDIWを用いて、基板Wから汚染物質を除去するための洗浄処理を実行するための枚葉型の装置である。この基板処理装置1は、基板Wをほぼ水平に保持して回転させるためのスピンチャック2と、スピンチャック2に保持された基板Wの表面(上面)に向けて薬液を吐出するための薬液ノズル3と、スピンチャック2に保持された基板Wの表面にリンス液としてのDIWを供給するためのDIWノズル4と、スピンチャック2の周囲を取り囲み、基板Wから流下または飛散する薬液やDIWを受け取るための容器状のカップ5とを備えている。
スピンチャック2は、モータ6と、このモータ6の回転駆動力によって鉛直軸線まわりに回転される円盤状のスピンベース7と、スピンベース7の周縁部の複数箇所にほぼ等間隔で設けられ、基板Wをほぼ水平な姿勢で挟持するための複数個の挟持部材8とを備えている。これにより、スピンチャック2は、複数個の挟持部材8によって基板Wを挟持した状態で、モータ6の回転駆動力によってスピンベース7を回転させることにより、その基板Wを、ほぼ水平な姿勢を保った状態で、スピンベース7とともに鉛直軸線まわりに回転させることができる。
薬液ノズル3およびDIWノズル4は、スピンチャック2の上方でほぼ水平に延びるアーム10の先端部に取り付けられている。アーム10の基端部は、カップ5の側方においてほぼ鉛直に延びるアーム支持軸11の上端部に支持されている。アーム支持軸11には、モータ(図示せず)を含むノズル駆動機構12が結合されている。ノズル駆動機構12からアーム支持軸11に回転力を入力して、アーム支持軸11を回動させることにより、スピンチャック2の上方でアーム10を揺動させることができる。
薬液原液供給管16には、薬液供給源から薬液が供給される。第1DIW供給管17には、基板処理装置1が配置される工場内の各施設において共通して用いられるDIWライン20(DIW供給源)から希釈液としてのDIWが供給される。混合部14は、薬液原液供給管16からの薬液原液を、第1DIW供給管17からのDIW(薬液の約80〜220倍の流量のDIW)で希釈して、所定の濃度の薬液を調製し、その調製後の薬液を薬液供給管15に供給する。
第1DIW供給管17の途中部にはDIW流量調節バルブ21および第1DIWバルブ22が、混合部14側からこの順に介装されている。
図2は、基板処理装置1の電気的構成を示すブロック図である。
基板処理装置1は、CPU31およびメモリ32を備えたマイクロコンピュータを含む構成の制御装置30を備えている。
また、制御装置30には、温度センサ24が接続されており、温度センサ24から出力された検出信号が制御装置30に入力されるようになっている。
制御装置30は、モータ6およびノズル駆動機構12の動作を制御する。また、制御装置30は、薬液バルブ19、第1DIWバルブ22および第2DIWバルブ26の開閉を制御し、薬液原液流量調節バルブ18の開度を制御する。さらに、制御装置30は、温度センサ24から出力された検出信号に基づいて、DIW流量調節バルブ21の開度を制御する。
処理対象の基板Wは、図示しない搬送ロボットによって基板処理装置1内に搬入されて、その表面を上方に向けた状態でスピンチャック2に保持される(ステップS1)。なお、スピンチャック2への基板Wの受け渡し時には、基板Wの搬入を阻害しないように、薬液ノズル3およびDIWノズル4は、カップ5の側方の待機位置に退避されている。
具体的には、CPU31が、メモリ32に記憶されているデータ(一次関数の式)を参照し、このデータに基づき、温度センサ24の出力(DIW循環路23を流通するDIWの液温)に対応する薬液の濃度を算出する。そして、CPU31は、薬液ノズル3に供給される薬液の濃度が、データ(一次関数の式)に基づいて算出された薬液の濃度となるように、DIW流量調節バルブ21の開度を制御する。
図4中の「■」、「▲」、「●」、「◆」は、図1の基板処理装置1を用いて行った実験結果を示す。図4中の「■」は、その処理レートが16.0(Å/min)であるとき、図4中の「▲」は、その処理レート(エッチングレート)が21.0(Å/min)であるとき、図4中の「●」は、その処理レートが25.0(Å/min)であるとき、図4中の「◆」は、その処理レートが30.0(Å/min)であるときを示している。なお、この実験では、薬液として希フッ酸(DHF:Dilute HF)が用いられており、図4の縦軸のDHF濃度の目盛りは、混合部14に供給されるフッ酸原液(49%wt)とDIWとの流量比(混合比)=1:Xで表されている。
この図4の例では、たとえば25.0(Å/min)の処理レートで基板Wに薬液による処理を施す場合、温度センサ24の出力(DIW循環路23を流通するDIWの液温)が26℃であると、CPU31は、第1DIW供給管17から混合部14に供給されるDIWの流量が、薬液原液供給管16から混合部14に供給される薬液原液の約150倍となるように、DIW流量調節バルブ21の開度を制御する。
薬液バルブ19および第1DIWバルブ22が開かれると、薬液供給源からの薬液原液およびDIWライン20からのDIWが混合されて、第1DIW供給管17を流通するDIWの液温に対応する所定の濃度の薬液が調製される。そして、薬液供給管15を通して薬液ノズル3に供給された薬液は、薬液ノズル3から下方に向けて吐出されて、回転中の基板Wの表面に供給される。基板Wに供給される薬液の液温に拘わらず、その活性度が一定に保たれた薬液が基板Wに供給される。
基板Wの表面に供給された薬液は、基板Wの表面の全域に拡がる。基板Wの表面に供給された薬液が基板Wの表面を洗浄する。
再び図3を参照して、次に、制御装置30は、基板Wの回転およびアーム10の揺動を継続したまま、第2DIWバルブ26を開く。これにより、回転中の基板Wの表面にDIWノズル4からのDIWが供給される(ステップS5)。
基板Wの表面に供給されたDIWは、基板Wの回転による遠心力によって、基板Wの全域に拡がる。これにより、基板Wの表面に付着した薬液が流される。
以上により、この実施形態によれば、CPU31は、メモリ32に記憶されたデータ(一次関数の式)を参照し、第1DIW供給管17を流通するDIWの液温に応じて、混合部14に供給される薬液およびDIWの流量比を調節する。そのため、基板Wの表面に供給される薬液の活性度が一定となるように、基板Wに供給される薬液の液温に応じて、薬液ノズル3から基板Wに供給される薬液の濃度が変更される。したがって、薬液ノズル3から基板Wに吐出される薬液の活性度を、その薬液の液温に拘わらず、一定に保つことができる。このため、薬液による処理を、基板Wに対し所望の処理ルートで施すことができ、これにより、基板W間の処理のばらつきを防止することができる。
たとえば、前述の温度センサ24を、DIW循環路23ではなく、分岐部27よりも上流側の第1DIW供給管17に介装してもよい。
また、前述の温度センサ24に代えて、薬液供給管15の途中部に介装された温度センサ40(図1および図2に二点差線にて図示)が採用されていてもよい。この温度センサ40は、薬液供給管15の内部を流通する薬液の液温を検出するものであり、この温度センサ40の出力信号が制御装置30に入力されるようになっている。
この場合には、薬液供給管15の途中部に介装された温度センサ40が用いられる構成が採用されることが望ましい。基板Wに供給される薬液の液温を検出し、この検出液温に基づいて、薬液ノズル3に供給される薬液の濃度が変更される。このため、基板Wに供給される薬液の活性度を一定に保つことができ、これにより、薬液処理を、基板Wに対し、一層確実に所望の処理ルートで施すことができる。
また、たとえば、前述の実施形態では、DIW流量調バルブ21の開度を制御することにより、基板Wに供給される薬液の濃度(薬効成分の濃度)を変更させたが、DIW流量調バルブ21の開度と薬液原液流量調節バルブ18との双方の開度を制御して基板Wに供給される薬液の濃度を変更させてもよいし、薬液原液流量調節バルブ18の開度だけを制御して基板Wに供給される薬液の濃度を変更させてもよい。
さらに、薬液原液供給管16の途中部に温度調節機構が介装されていて、混合部14に温度調節された薬液原液が供給されていてもよい。
また、前述の実施形態では、基板Wの上面にだけ薬液による処理を施すとして説明したが、下面ノズルを基板Wの下面に対向して配置し、この下面ノズルからの薬液により基板の下面に薬液による処理が施される構成であってもよい。この場合、基板Wの下面に供給される薬液の活性度が一定となるように、基板Wの下面に供給される薬液の液温に応じて、下面ノズルから基板Wの下面に供給される薬液の濃度が変更される。
さらにまた、前記の実施形態では、希釈液としてDIWを例示したが、処理液として薬液が採用される場合には、希釈液として、これ以外に、炭酸水、電解イオン水、オゾン水、還元水(水素水)または磁気水などの機能水を用いることもできる。
2 スピンチャック
3 薬液ノズル(処理液ノズル)
14 混合部
15 薬液供給管(処理液供給管)
16 薬液原液供給管(処理液原液供給管)
17 第1DIW供給管(希釈液供給管)
18 薬液原液流量調節バルブ(流量比調節手段)
20 DIWライン(希釈液供給源)
21 DIW流量調節バルブ(流量比調節手段)
23 DIW循環路(希釈液循環路)
24 温度センサ(処理液温度検出手段)
27 分岐部
30 制御装置(制御手段)
40 温度センサ(処理液温度検出手段)
W 基板
Claims (4)
- 基板に向けて処理液を吐出するための処理液ノズルと、
前記処理液ノズルに対して処理液を供給するための処理液供給管と、
前記処理液供給管から前記処理液ノズルに供給される処理液の活性成分の濃度を変更するための濃度変更手段と、
基板に供給される処理液の液温を検出するための処理液温度検出手段と、
前記処理液温度検出手段により検出された処理液の液温に基づいて、前記濃度変更手段を制御する制御手段とを含む、基板処理装置。 - 処理液供給源からの活性成分を含む処理液原液を供給するための処理液原液供給管と、
希釈液供給源からの希釈液を供給するための希釈液供給管と、
前記処理液原液供給管および前記希釈液供給管に接続されて、前記処理液原液供給管からの処理液原液と、前記希釈液供給管からの希釈液とを混合して調製した処理液を、前記処理液供給管に供給する混合部とを、さらに備え、
前記濃度変更手段は、前記処理液原液供給管から前記混合部に供給される処理液原液と、前記希釈液供給管から前記混合部に供給される希釈液との流量比を調節するための流量比調節手段とを含み、
前記制御手段は、前記流量比調節手段を制御するものである、請求項1記載の基板処理装置。 - 前記希釈液供給管の途中部の分岐部に分岐接続され、前記希釈液供給源へと希釈液を循環させるための希釈液循環路をさらに含み、
前記処理液温度検出手段は、前記分岐部よりも上流側の前記希釈液供給管および前記希釈液循環路のうち少なくとも一方を流通する希釈液の液温を検出する手段を含むものである、請求項2記載の基板処理装置。 - 前記処理液温度検出手段は、前記処理液供給管を流通する処理液の液温を検出する手段を含むものである、請求項1または2記載の基板処理装置。
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