JP2008514688A - 抗炎症剤としてのエクテイナシジン化合物 - Google Patents

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Abstract

我々は、抗炎症活性を、エクテイナシジン化合物において見出した。このような化合物は広く記載されており、以降の一般式(I)を持つことがあり、式中:
は、OH、アルコキシ、もしくはアルカノイルオキシであり;
は、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、もしくはアリールであり;
12は、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、もしくはアリールであり;
16は、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、もしくはアリールであり;
17は、OH、アルコキシ、もしくはアルカノイルオキシであり;
18は、OH、アルコキシ、もしくはアルカノイルオキシであり;
21は、H、OH、CN、もしくはもう1つ別の求核基であり;ならびに
が水素であってRが任意に置換されたアミノであるか、または、RとRとがカルボニル官能基=Oを形成するか、または、R、R、およびこれらが取り付けられている炭素がテトラヒドロイソキノリン基を形成する。

Description

本発明は、抗炎症剤に関する。より具体的には、本発明は、抗炎症活性の、既知のクラスの化合物における発見に関する。
単球/マクロファージは、先天的および適応免役(免疫)の重要な成分と認識されている。循環単球は、変化できる前駆体であり、種々の形の組織マクロファージへと分化する能力を有する。マクロファージは、外来の侵入者に対するガード(防御)に立ち、瞬時に体を病原に対してディフェンス(守備)でき、ならびに、他の免疫担当(適格)細胞動員シグナル(信号)を送り、抗原をTリンパ球に対して提示できる。もう一方では、マクロファージは、幾つかの疾患の発症もしくは進展においても、示唆されており、主に、原炎症および原血管新生メディエーター産生を経由する。このような病状は例えば、幾つかの慢性疾患(例えば、リューマチ関節炎、アテローム(粥状)硬化、紅斑性狼瘡)および腫瘍において存在する際立った炎症を包含する。
腫瘍部位では、腫瘍関連マクロファージ(TAM)が、浸潤ストローマ細胞の主要な成分を代表する。TAMは、複雑な遊走の役割を、腫瘍内で持ち、<<マクロファージバランス仮説>>において示唆されるとおりである。事実、LPSおよびIFN−γで刺激されたマクロファージ(M1マクロファージもしくは古典経路で活性化されたマクロファージとも呼ばれる)は、腫瘍細胞を殺す潜在能力を持つが、幾つかの線の証拠が、腫瘍のミクロな環境内のマクロファージが、第2経路で活性化されたマクロファージ、つまりM2マクロファージに向かって歪曲されるとの考えを裏付ける。最も頻繁には、TAMは、非細胞毒性であり、数種の成長および血管新生因子を産生する。TAMは、免疫抑制分子(例えば、IL−10、TGF−β)、および、ケモカインを包含して種々の炎症メディエーターをも産生する。ケモカインは、マトリックスメタロ(金属)プロテアーゼを活性化させ、これは、マトリックス蛋白を消化し、腫瘍播種を促進させる。これゆえ、腫瘍部位でのTAMの蓄積および炎症分子の連続発現が実際に、腫瘍進展を煽ることがある。
エクテイナシジン(ecteinascidin)化合物は、天然および合成化合物を包含する。これらは、縮合した5環系および1,4−架橋を保有する。我々は、抗炎症活性(作用)を、これらエクテイナシジン化合物において見出した。このような化合物は広く記載されており、以降の一般式(I):
Figure 2008514688
を持ってよく、式中:
は、OH、アルコキシ、もしくはアルカノイルオキシであり;
は、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、もしくはアリールであり;
12は、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、もしくはアリールであり;
16は、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、もしくはアリールであり;
17は、OH、アルコキシ、もしくはアルカノイルオキシであり;
18は、OH、アルコキシ、もしくはアルカノイルオキシであり;
21は、H、OH、CN、もしくはもう1つ別の求核基であり;ならびに
が水素であってRが任意に置換されたアミノであるか、または、RとRとがカルボニル官能基=Oを形成するか、または、R、R、およびこれらが取り付けられている炭素がテトラヒドロイソキノリン基を形成する。
これゆえ、本発明は、炎症を処置していく方法を提供し、これは、一般式(I)を持っている有効量のエクテイナシジン化合物の投与を含む。
本発明は、一般式(I)を持っているエクテイナシジンを、医薬として許容可能な担体もしくは稀釈剤と共に含んでいる医薬品をも提供する。
本発明は更に、一般式(I)を持っているエクテイナシジンの、炎症処置における使用のための医薬品調製における使用を提供する。
我々は、エクテイナシジン化合物が、抗炎症活性を保有することを見出した。これゆえ、本発明は、上で定義されたような一般式(I)の化合物に関する新たな医療指針に関する。
これらの化合物において、その置換基は、以降のガイダンスに従って、選択され得る。
アルキルおよびアルコキシ基は、好ましくは、1〜12炭素原子を持つ。1つのより好ましいクラス(分類)のアルキルおよびアルコキシ基は、1〜約6炭素原子、最も好ましくは、1、2、3、もしくは4炭素原子を持つ。メチル、エチル、および、イソプロピルを包含してプロピルが、本発明の化合物において、特に好ましいアルキル基である。メトキシ、エトキシ、および、イソプロポキシを包含してプロポキシが、本発明の化合物において、特に好ましいアルキル基である。もう1つ別のより好ましいクラスのアルキルおよびアルコキシ基は、4〜約12炭素原子、尚より好ましくは、5〜約8炭素原子、最も好ましくは、5、6、7、もしくは8炭素原子を持つ。本明細書において使用される場合、この用語アルキルとは、他に修飾されなければ、環状および非環状基両方に関するが、環状基は、少なくとも3員環炭素を含むことになる。
本発明の化合物における好ましいアルケニルおよびアルキニル基は、1つ以上の不飽和結合および2〜約12炭素原子を持つ。1つのより好ましいクラスのアルケニルもしくはアルキニル基は、2〜約6炭素原子、最も好ましくは、2、3、もしくは4炭素原子を持つ。もう1つ別のより好ましいクラスのアルケニルもしくはアルキニル基は、4〜約12炭素原子、尚より好ましくは、5〜約8炭素原子、最も好ましくは、5、6、7、もしくは8炭素原子を持つ。これらの用語アルケニルおよびアルキニルとは、本明細書において使用される場合、環状および非環状基両方に関する。
本発明の化合物における適切なアリール基は、単および多環化合物を包含し、分離および/または縮合したアリール基を含有する多環化合物も包含する。典型的なアリール基は、1〜3の分離もしくは縮合した環と、6〜約18炭素環原子とを含有する。特に好ましいアリール基は、置換もしくは非置換フェニル、ナフチル、ビフェニル、フェナントリル、およびアントラシルを包含する。
適切なアルカノイルオキシおよびアルカノイル基は、2〜約20炭素原子、より好ましくは、2〜約8炭素原子、尚より好ましくは、2〜約6炭素原子、もっとより好ましくは、2炭素原子を持つ。もう1つ別の好ましいクラスのアルカノイルオキシ基は、12〜約20炭素、尚より好ましくは、14〜約18炭素原子、最も好ましくは、15、16、17、もしくは18炭素原子を持つ。
上記の基は、1カ所以上の利用できる位置において、1つ以上の適切な基により、置換されてよく、OR’、=O、SR’、SOR’、SOR’、NO、NHR’、N(R’)、=N−R’、NHCOR’、N(COR’)、NHSOR’、CN、ハロゲン、C(=O)R’、COR’、OC(=O)R’のようなものであり、式中、各R’基は独立に、H、OH、NO、NH、SH、CN、ハロゲン、=O、C(=O)H、C(=O)CH、COH、置換もしくは非置換C〜C12アルキル、置換もしくは非置換C〜C12アルケニル、置換もしくは非置換C〜C12アルキニル、ならびに、置換もしくは非置換アリールからなる群から選択される。本発明の化合物における適切なハロゲン置換基は、F、Cl、Br、およびIを包含する。
本発明の好ましい化合物は、一般式(I)のものであり、式中、1つ以上の以降の定義が適用される。
は、アルカノイルオキシであり;
は、メチルであり;
12は、メチルであり;
16は、メチルであり;
17は、メトキシであり;
18は、OHであり;
21は、H、OH、もしくはCNであり;ならびに
が水素であってRがアミド基であるか、または、RとRとが=Oを形成するか、または、R、R、およびこれらが取り付けられている炭素が基式(II):
Figure 2008514688
を形成する。
本発明用の化合物の例は、エクテイナシジン743のような天然エクテイナシジン、ならびに、例えば、米国特許第5,089,273号明細書、米国特許第5,478,932号明細書、米国特許第5,654,426号明細書、米国特許第5,721,362号明細書、米国特許第6,124,293号明細書、米国特許第5,149,804号明細書、米国特許第09/546,877号明細書、米国特許第5,985,876号明細書、および国際公開(WO)01/77115号において開示される他の1,4−架橋縮合エクテイナシジン化合物を包含する。
エクテイナシジン743はET743としても知られ、エクテイナシジン743が特に好ましい。ET743は天然物であり、海産被嚢類Ecteinascidinia turbinata由来であり、潜在的な抗腫瘍活性を有する。これは新規で有効な薬剤であり、現在、臨床試験段階にあり、軟組織サルコーマ、乳癌、および卵巣癌を包含してある幾つかのヒト固形腫瘍において抗癌活性を示している。
以降の式(III)の化合物が、特に好ましい。
Figure 2008514688
式中、Rが水素でRが式−NHR−のアミドであり、式中、Rがアルカノイルであるか、あるいは、RとRとが=Oを形成するか、あるいは、R、R、およびこれらが取り付けられている炭素が基式(II):
Figure 2008514688
を形成し、Rがアルカノイルであり、そして、R21が、H、OH、もしくはCNである。
これらアルカノイル基は、アセチル以上、例えば、C20までであり得る。
これゆえ、本発明の好ましい化合物は:
Figure 2008514688
ならびに異なるアシル基を有する関連化合物を包含する。
本発明により提供される医薬品は医薬組成物であり、本エクテイナシジン化合物、および、医薬として許容可能な担体を含んでいる。医薬品は従来の形のものであり得、適切な投薬手順がなされ得る。
指し示されているように、本発明の化合物は、抗炎症剤として有用である。これゆえ、これら化合物は、炎症を患う疾患の処置において、特に、慢性炎症および自己免疫疾患(例えば、リューマチ関節炎、Sjogren病、Crohn病)ならびにアテローム硬化の処置において、使用され得る。
本研究において、我々は、薬理的範囲内濃度において、エクテイナシジン743が、選択毒性を骨髄系列に関して示し、単球/マクロファージのアポトーシスを誘導したことを実証する。非細胞毒性濃度において、エクテイナシジン743が有意に、in vitroでのマクロファージの分化を阻害し、選択された炎症サイトカインの産生を抑えた。これらの知見は、幾つかのヒト疾患における単球/マクロファージを標的化していくことを狙いとされる治療アプローチに関連していることがある。
ET743に加えて、ET637誘導体A、ET637誘導体B、ET594、ET743誘導体A、およびET745も、テストされた。これらも、選択された炎症サイトカイン産生を抑えると示された。
材料および方法
細胞調製:
精製された集団のヒト血液(中の)単球が、以前記載されたように(Allavena、P.、Piemonti、L.、Longoni、D.、Bernasconi、S.、Stoppacciaro、A.、Ruco、L.、およびMantovani、A.<<IL−10は、樹状細胞への単球の分化を防ぐが、マクロファージへのその成熟を促進する>>Eur.J.Immunol.,28:359−369,1998参照)、FicollおよびPercoll勾配上での差別化密度遠心により、調製された。単球は通常>85%、CD14+細胞であった。精製されたTリンパ球(>95%CD3+)が、Percoll勾配上、以前記載されたように(Chieppa、M.、Bianchi、G.、Doni、A.、Del Prete、A.、Sironi、M.、Laskarin、G.、Monti、P.、Piemonti、L.、Biondi、A.、Mantovani、A.、Introna、M.、およびAllavena、P.<<単球由来樹状細胞上のマンノースレセプター(受容体)の架橋が、抗炎症免疫抑制プログラムを活性化させる>>J.Immunol.,171:4552−4560,2003参照)して、得られた。ヒト胸腺細胞が、外科手術を受けている小児患者から切除された胸腺から、単離された。胸腺細胞が、梳解していくことにより得られ、Percoll勾配上で単離された。
細胞が、106細胞/mLで、完全培地RPMI(Biochrom,Berlin,FRG)+10%FCS(Hyclone,Logan,UT)中、培養された。In vitroにおいて分化させられたマクロファージが、単球培養(単球コロニー刺激因子(M−CSF)Peprotech(20ng/mL)5日間)により、得られた。ある幾つかの実験において、マクロファージが、LPS(100ng/mL)(Sigma Aldrich)、IFN−γ(500IU/mL)もしくはIL−4(20ng/mL)(Schering Plough)で24時間、処理された。
腫瘍関連マクロファージ(TAM)および腫瘍細胞が、ミラノ−ビコッカ(Milan−Bicocca)大学S.ジェラルド(Gerardo)病院産婦人科医院に入院された卵巣アデノカルシノーマと診断された患者の腹水から単離された。該腹水中に含有された細胞が遠心され、FicollおよびPercollの識別密度勾配ならびにプラスチックに対する接着により、以前記載されたように単離された(Allavena、P.、Peccatori、F.、Maggioni、D.、Erroi、A.、Sironi、M.、Colombo、N.、Lissoni、A.、Galazka、A.、Meiers、W.、Mangioni、C.等<<再発腹水卵巣カルシノーマ患者における腹腔内組み換えγ−INF:腫瘍関連エフェクターにおける細胞毒性およびサイトカイン産生ならびに腫瘍細胞上での主要組織適合抗原発現の調節>>Cancer Res.,50:7318−7323,1990参照)。TAM精製および腫瘍細胞調製は通常>65±10%であり、形態および表現型分析により定められるとおりであった。細胞が、エクテイナシジン743を用いて、指し示された濃度において処理され、1〜5日間培養され、図面の指示において特定されるとおりであった。インキュベート期間の終わりに、細胞が回収され、洗浄され、DNA解析もしくは機能アッセイに使用された。
細胞生存率の決定
細胞生存率が、DNA含量により、フローサイトメトリーにおいて、分析された。
処理に晒された細胞が、70%エタノールを用いて固定され、PBS中洗浄され、10μg/mLのPIをPBS中において、および、25μLのRNAse10,000単位を含有している沃化プロピジウム(PI)溶液を用いて終夜暗所において、染色された。PI取り込みが、少なくとも20,000細胞/サンプルにおいて評価され、FACS Calibur機(Becton Dickinson,Sunnyvale,CA,USA)を使用し、620nmの通過帯フィルターを用いた。アポトーシスが、Annexin VおよびPIを用いて染色していくことにより、検出された。FACS分析が実施され、530および620nmの通過帯フィルターを、それぞれ緑(Annexin V)および赤(PI)の蛍光に、570nMの2色鏡と組み合わせて、使用した。
表現型解析
細胞膜マーカー発現が、免疫蛍光により実施され、フローサイトメトリーにより分析された。細胞が、抗CD14、抗CD16、抗CD68、抗CD206(マンノース受容体)、次いで、FITCヤギ抗マウスIgを用いて、記載されたようにインキュベートされた。少なくとも10,000細胞が、分析された。
サイトカイン産生
非処理細胞またはエクテイナシジン743もしくは他の抗新生物剤を用いて処理された細胞の上清が、24時間培養後回収され、凍結された。単球、マクロファージ、およびTAMが、100ng/mLのLPSを用いて刺激され、最大サイトカイン産生を誘導した。サイトカインCCL2、TNF、およびIL−6の決定が、製造元の説明書に従って、特異的ELISAにより、測定された。
腫瘍患者
エクテイナシジン743を用いたフェーズII治験を受けているサルコーマもしくは卵巣癌患者が、欧州腫瘍研究機関(the European Oncology Institute、ミラノ、イタリア)に入院した。患者は、エクテイナシジン743(1300mg/m)を、3時間の点滴で与えられた。血液サンプル(40mL)が、本処置直前、該点滴の終わりに(3時間)回収された。血液サンプルが直ちに加工され、Percoll精製単球(通常106細胞)がM−CSF(20ng/mL)を用いて5日間培養された。分化させられた細胞が、上記のように、回収され、数えられ、表現型発現に関して分析された。結果が、絶対数マーカー陽性細胞/10,000細胞として、表される。マクロファージの分化の有意な阻害は、同一患者からの、治療前に回収された細胞に対する、マーカー陽性(+)細胞の50%抑制と見なされた。
実施例1
エクテイナシジン743が、選択的細胞毒性効果を、単核食細胞において示す
我々はまず、エクテイナシジン743処理の効果を、ヒト白血球サブセット生存率に関して、in vitroにおいて、研究した。血液(中の)単球、リンパ球、および胸腺細胞の精製調製品が、異なる濃度のエクテイナシジン743を用いて、48時間培養された。細胞生存率が、DNA解析および沃化プロピジウム(PI)染色により、フローサイトメトリーにおいて、査定された。血液(中の)単球の精製調製品は高度に、この薬剤の細胞毒性効果に感受性であった。用量依存的な死が、50%致死用量(IC50)の2.5〜5nMを用いた48時間後の培養において見出された(図1A)。精製Tリンパ球は遙かに僅かに感受性であり、5nMにおいて全て生存していた。リンパ球に関するIC50は、20nMであった。単離されたての胸腺細胞は、遙かにより耐性であった(IC50>40nM、図1A)。
視覚的に、エクテイナシジン743に晒された全ての死んでいる単球が、Annexin Vに関して陽性に染まり、この薬剤がアポトーシスを誘導することを指し示している(図1B)。単球の死も、DNA解析により、フローサイトメトリーにおいて、確かめられた(図2)。M−CSF、単球の成長および分化因子の存在下に、エクテイナシジン743の毒性効果からの一部保護が、観察された。M−CSFが、単球の死を、55%から30%に、5nMエクテイナシジン743において、48時間のインキュベート後に、65%から35%に、10nMにおいて、24時間の処理後に、シフトさせた(図2)。M−CSFは、エクテイナシジン743と同時もしくは前に加えられた場合のみ有効であったが、もはや、この薬剤の4時間後に与えられた場合、有効でなかった。
エクテイナシジン743の細胞毒性効果の速度論的解析が、M−CSF存在下に実施された。細胞が、M−CSF(20ng/mL)および異なる濃度のエクテイナシジン743を用いて処理された。サンプルが、指し示された時間において回収され、DNA解析用にテストされた。より高濃度において、有意な毒性が既に、24時間のインキュベート後に観察され、ずっと上昇した(図3A)。より低濃度(2.5nM)は、40〜50%の死を、5日後に誘導した。
我々は次に、エクテイナシジン743の効果を、in vitroにおいて5日間、M−CSFと共に培養された単球から得られた既に分化したマクロファージに関して、研究した。最後の48時間におけるエクテイナシジン743の添加が結果的に有意な死をもたらしたが、単離したての単球に比較して、より低い程度であった。図4Aは、同一ドナーからの単球およびマクロファージの感受性を比較している代表的な実験を示す。単球が、マクロファージに、M−CSF(20ng/mL)との培養により、分化した。3日目に、エクテイナシジン743が、培養に加えられ、48時間、インキュベートされた。結果は、同一ドナーから得られた単球およびマクロファージの比較を示す。生存率が、PI染色により査定され、フローサイトメトリーにより分析された。同様な結果が、他の4実験において得られた。一連の異なる4実験において、in vitroにおいて分化したものに関するIC50は、10nMであった。
我々は次いで、LPSおよびIFN−γにより古典経路で活性化されたマクロファージ(M1マクロファージ)ならびにIL−4により第2経路で活性化されたマクロファージ(M2マクロファージ)の、エクテイナシジン743に対する感受性をテストした。In vitroにおいて分化したマクロファージが、LPS(100ng/mL)+IFN−γ(500UI:mL)、IL−4(20ng/mL)を用いて、エクテイナシジン743存在下もしくは非存在下に、48時間刺激された。生存率が、PI染色により査定され、フローサイトメトリーにより分析された。LPS刺激およびIL−4刺激両方のマクロファージが、非刺激マクロファージ同様、薬剤処理に対して感受性であった(図4B)。
我々はまた、非処置卵巣アデノカルシノーマ患者の腹水から単離された腫瘍関連マクロファージ(TAM)をも、テストした。異なる3人の卵巣癌患者から単離されたTAM強化調製品が、in vitroにおいて、エクテイナシジン743を用いて、48時間処理された。生存率が、PI染色により査定され、フローサイトメトリーにより分析された。TAMが有意に、in vitroにおいて、エクテイナシジン743により殺傷され、10nMにおいて、40〜70%殺傷率であった。異なる3人の患者からの結果が、図4Cにおいて示される。
これらの実験全体が、ヒト単核食細胞が高度に、治療範囲内濃度において、エクテイナシジン743の細胞毒性効果に対して感受性であることを実証する。M−CSF存在下でさえ、単球が決して、細胞周期を進まなかったことが、記されるべきであり、フローサイトメトリーを用いたDNA解析によりチェックされたとおりであった。単球におけるエクテイナシジン743の毒性効果はこれゆえ、細胞周期から独立しており、非複製細胞におけるこの薬剤の生物学的効果を研究する唯一の機会を提供する。
実施例2
非細胞毒性濃度のエクテイナシジン743が、in vitroおよびin vivoにおいて、マクロファージの分化を阻害する
マクロファージの分化に関するエクテイナシジン743の効果を研究するために、非細胞毒性用量のこの薬剤が使用された。単球が、M−CSF(20ng/mL)および細胞毒性濃度以下のエクテイナシジン743と共に、5日間培養された。表現型の分析が、間接免疫蛍光により実施され、フローサイトメトリーにおいて、巨大細胞上で開閉させて、分析された。通常、平均65±15%(>10の実験の平均±SD)のインプット(入力)の単球が、CD16、CD68、およびCD206(マンノース受容体)を包含して典型的なマクロファージマーカーを発現している巨大細胞へと分化する。5日の培養後、単球生存率が、フローサイトメトリーにおける沃化プロピジウム染色により評価され、0.5および1nMエクテイナシジン743において、それぞれ92%および70%の非処理細胞であった。マクロファージの分化のプロセスが一部、de novo発現のCD68、CD16、およびCD206として阻害され、1nMエクテイナシジン743において抑えられた(図3B)。
上のin vitroにおける知見を評価するために、我々は、腫瘍患者におけるエクテイナシジン743のin vivo投与が、単球生存率に関する計測可能な効果ならびにマクロファージの分化に対するin vitroにおける許容量を持ち得るかどうか、テストした。エクテイナシジン743を用いるフェーズII治験が現在、進行卵巣アデノカルシノーマ患者において進行中であり、彼らは、2とおりの異なるサイクルの従来のシスプラチンおよびタキソール主体の化学療法に失敗していた。この研究のために選択された腫瘍患者は、1300μg/mL/mのエクテイナシジン743を用いて処置された。患者からの血液サンプルが、薬剤投与直前および3時間の点滴の終わりに、採血された。精製単球が直ちに単離され、M−CSF(20ng/mL)と共に5日間培養され、マクロファージの分化を誘導させ、次いで、表現型発現用に分析された。12人の評価可能な患者の内、6被験者からの単球が、エクテイナシジン743処理後に、マクロファージの分化の減少を示した。表1は、in vitroにおいて分化された患者からのマクロファージの表現型分析を示し、彼らの細胞は、治療後に、治療前に回収された細胞に比較して、CD206、CD16、およびCD68発現の少なくとも50%阻害を示した。示されるデータは、全10,000の入力細胞についての、マーカー陽性細胞の絶対数である。他の6人の患者から回収された単球は、如何なる有意な減少をも、それらの分化能において、示さなかった。
Figure 2008514688
我々はまた、エクテイナシジン743を用いたin vivoにおける処理が、測定可能な単球減少を、癌患者において引き起こしたかどうかも、調べた。単球の値は、血液製剤から、通常の臨床分析の間に、得られた。単球形態分析が記録され利用可能であった9患者の内、7患者が、単球数の減少を示し(少なくとも1サイクルにおいて、点滴前の値に比較して25%阻害)、全白血球に亘る単球%および単球/μL血液の絶対数両方で評価された。3人の代表の患者からの結果が、図5において示される。全数白血球における一定レベルもしくは一過的な増加にもかかわらず、薬剤点滴後最初の数日において、単球は決して増加せず、実際に頻繁に減少した。
実施例3
エクテイナシジン743は、炎症サイトカイン/ケモカイン産生を阻害する
単球/マクロファージは、炎症/免疫応答を司る可溶性因子の、潜在産生者である。我々はこれゆえ、これらの細胞の分泌機能に関するエクテイナシジン743処理効果をテストした。ケモカインCCL2は、単核食細胞の主要走化因子であり、免疫および幾つかの腫瘍細胞により、産生される。腫瘍由来CCL2は、循環している単球を、その腫瘍部位において惹き付け、腫瘍TAM含量は、CCL2レベルと相関し、幾つかの腫瘍において実証されているとおりである。
単球およびin vitroにおいて分化されたマクロファージが、LPS(100ng/mL)で刺激された。1時間のLPS刺激後、それらは、エクテイナシジン743処理された。16時間のインキュベート後、細胞上清が回収され、ELISAにおいてテストされた。これらの処理条件下、5nMまでの濃度に関して、細胞生存率は通常>85%であった。エクテイナシジン743処理は用量依存的に、LPS刺激単球およびin vitro由来マクロファージによるCCL2産生を抑えた(図6A)。5nMでの平均阻害は、単球に関しては、65%(50〜80%の範囲、n=5)であり、in vitro分化マクロファージに関しては、50%(25〜75%の範囲、n=5)であった。結果は、3〜5実験の平均±SEである。
次に、卵巣カルシノーマに関連したTAMが、テストされた。単離したての卵巣腫瘍細胞およびTAMが、エクテイナシジン743と共に16時間インキュベートされた。TAMが、LPS(100ng/mL)で刺激された。細胞上清が回収され、ELISAにおいてテストされた。結果は、TAMに関しては、4実験の平均±SEであり、腫瘍細胞に関しては、1実験からである。LPS刺激によるCCL2産生は、50%抑制され(40〜60%の範囲、n=4)(図7A)、一方、それらの本来の産生は、43%抑制された(30〜50%の範囲、n=4)。
我々は、2種の他のサイトカインIL−6およびTNFをもテストし、これらは、マクロファージおよび腫瘍細胞により産生され、炎症特性を持ち、ある幾つかの腫瘍の成長因子としても作用する。IL−6産生はいつも、エクテイナシジン743処理後に抑えられ、全体としての阻害は、5nMにおいて、単球およびマクロファージにおいて、それぞれ54%(51〜57%の範囲、n=2)および69%(66〜72%の範囲、n=2)であった(図6B)。TAMにおけるIL−6放出は幾らか、処理に対してより耐性であり、5nMにおいて、平均阻害が35%(25〜53%の範囲、n=4)、10nMにおいて、47%(33〜63%の範囲、n=4)であった(図7B)。
興味あることに、エクテイナシジン743は、単離したての腫瘍細胞によるCCL2およびIL−6の本来の産生をも抑えた。代表的な実験が、図7において示される。
対照的に、そして、非常に驚くべきことに、単球、in vitroにおいて分化したマクロファージ、およびTAMが、LPS(100ng/mL)で刺激され、エクテイナシジン743処理され、1時間のLPS刺激を進められ、そして16時間のインキュベート後に、細胞上清が回収され、ELISAにおいてテストされた場合、単球/マクロファージにより、ならびに、TAMによるTNF産生が、TAMに関して(図8A)10nMまでさえも、決して阻害されなかったことが観察され、エクテイナシジン743が、選択された遺伝子にしか干渉しないことを示唆している。これらの結果は、これらの条件下に、細胞が本処理により損傷されなかったことも、指し示している。サイトカイン産生に関するエクテイナシジン743の阻害効果がその転写レベルにあったかどうかを証明すべく、我々は、LPS刺激マクロファージからのCCL2およびTNFのmRNAを、エクテイナシジン743に晒されたLPS刺激単球におけるCCL2およびTNF転写産物のリアルタイムのPCRにより、解析した。図8Bにおいて示されるように、エクテイナシジン743処理後、CCL2転写産物の一貫した抑制が観察され、一方、TNFmRNAは、Elisaにおいて得られた結果では、影響を受けなかった。
これらの結果全体が、薬理濃度におけるエクテイナシジン743が、2種の重要な炎症サイトカイン産生を、単核食細胞および腫瘍細胞において抑えることを指し示す。
実施例4
他のエクテイナシジン化合物も、炎症サイトカイン/ケモカイン産生を阻害する
我々は、5種の他のエクテイナシジン化合物(表2)も、in vitroにおけるヒト単球によるCCL2産生の、それらの阻害能に関して、テストした。これら5種のテスト化合物の内、ET637誘導体Aのみが、単球による炎症サイトカイン産生を、濃度2.5および5nMにおいて下方修正させる顕著で一貫した能力を示した。これらの濃度は、単球生存率に、48時間の被曝後に、影響を及ぼさなかった。ET637誘導体Aの阻害の程度は、ET743に比較して、更により際立っていた。表2において、CCL2産生が、腫瘍細胞上清に対する単球の被曝により誘導され、異なる2人のドナーにおいて、2.5および5nMにおいて、それぞれ80%および97%まで阻害されることが、示される。同一の実験において、ET743は、30%〜70%阻害した。他の化合物も、阻害活性を示したが、他の2種の上記化合物よりも、低レベルであった。
Figure 2008514688
単球がLPS(100ng/mL)で刺激され、ET743および他のエクテイナシジン化合物で処理された場合、同様な結果が得られたが、全体の阻害は、腫瘍上清がCCL2誘導刺激として使用された場合の前の実験と比較して、顕著でなかった。
図10において、ET637誘導体Aが、CCL2産生の有意な阻害を与えることが、確かめられた。
実施例5
エクテイナシジン743の、現在卵巣癌において使用される抗新生物剤との比較
エクテイナシジン743が活発に、卵巣アデノカルシノーマ処置に向けて研究されているので、エクテイナシジン743のこれらの抗炎症効果を、この疾患において従来使用される他の化合物、つまり、ドキソルビシン、シスプラチン、およびタキソールと比較するのが、興味あった。単球が48時間、指し示された濃度のエクテイナシジン743、ドキソルビシン、タキソール、およびシスプラチンと共にインキュベートされた。生存率が、PI染色により査定され、フローサイトメトリーにより分析された。図9Aは、活性濃度において(>0.5μM)、腫瘍細胞上、ドキソルビシンが高度に、単球上、48時間の処理後に細胞毒性であったことを示す一方、シスプラチンおよびタキソールはそうではなかった。シスプラチンでの有意な毒性は、非常に高濃度(40μM)においてのみ観察された一方、タキソールは、300nMにおいてさえ、無効であった。
指し示された用量のこれら抗腫瘍剤で処理されたLPS刺激単球によるCCL2およびTNF産生も、テストされた。細胞上清が24時間のインキュベート後に回収され、ELISAにおいてテストされた。図9Bにおいて示されるように、タキソールおよびドキソルビシンが無効であったが、DDP(シスプラチン)(10μM)がCCL2産生を抑えた。これらの化合物のいずれもが、TNF産生に干渉しなかった。これらの結果は、単球の細胞毒性およびCCL2の阻害が、卵巣癌処置において従来使用される抗腫瘍剤の一般化された特性でないことを、指し示す。
考察
この研究において、我々は、単核食細胞に関する、エクテイナシジン743の細胞毒性効果を評価してきた。血液を循環している単球が高度に、この薬剤に対して感受性であり、濃度5nM/48時間においてアポトーシスを引き起こした。In vitroにおいて分化したマクロファージおよび腫瘍関連マクロファージ(TAM)も、5〜10nMにおいて感受性であった。これらの値は、有効治療濃度範囲内にある。低濃度のエクテイナシジン743において、単球が、マクロファージへのその分化において、阻害された。我々は、これらの結果を、エクテイナシジン743治療を受けている担癌患者からの単球を研究していくことにより、確かめている。12人のテスト患者のうちの6人において、点滴(1300mg/m)3時間後に回収された単球が、治療直前に回収された単球に比較して、in vitroにおけるマクロファージの分化の>50%の阻害を示した。更に、有意な単球減少が、これらの患者の大多数における薬剤点滴後の最初の数日において観察されている。これらの結果は、in vivoにおけるエクテイナシジン743に対する簡単な被曝が、単球における細胞毒性効果を提供するに充分であることを指し示す。
我々の仕事の主要な知見は、エクテイナシジン743の、炎症サイトカイン産生における阻害活性である。単球/マクロファージにより産生される種々の炎症サイトカインの中でも、我々は、IL−6、TNF、およびケモカインCCL2をテストしてきた。CCL2は、単球および他の白血球(サブセット)を惹き付けるケモカインであり、単球/マクロファージおよび幾つかの腫瘍細胞の両方により、産生される。卵巣アデノカルシノーマ細胞が、莫大な量のCCL2を産生すること、ならびに、これらのレベルが、腫瘍のマクロファージ含量と相関することが、記載されてきた。CCL2はこれゆえ、この腫瘍部位において、単球/マクロファージの動員を統制している最重要因子の内の1種である。エクテイナシジン743は強く、LPS活性化単球、マクロファージ、およびTAMによるCCL2放出を、阻害した。エクテイナシジン743はまた強く、単離されたての卵巣腫瘍細胞による本来のCCL2産生を、阻害した。これゆえ、TAMおよび腫瘍細胞によるより低レベルのCCL2がよく、その腫瘍部位において動員されるマクロファージ数を減らす。上記のin vitroにおける実験において、エクテイナシジン743が、16時間の培養期間を通してずっと、存在していた。我々は、in vitroでのエクテイナシジン743に対するより短い被曝が、サイトカイン産生に影響を及ぼすに充分であったかどうかも、チェックした。エクテイナシジン743に晒された単球が、1時間の培養後に洗浄され、新鮮培中で置き換えられた。これらの条件下に、CCL2産生阻害が尚、16時間の処理を受けている細胞に比較すれば僅かに低かったが、有意であった(それぞれ、57%および69%阻害)。
IL−6は、原炎症サイトカインであり、免疫/造血系における重要な効果を有し、CCL2産生のコファクター(共因子)である。加えて、幾つかの研究が、IL−6が、卵巣癌を包含してある幾つかの腫瘍細胞の成長因子として作用することもあることを指摘している。CCL2に関しては、LPS誘導IL−6が劇的に、単球/マクロファージにおいて、エクテイナシジン743により減少された。単離されたての腹水腫瘍細胞の本来のIL−6産生も、減少された。
新規な、最近記載された、IL−6の効果は、Tリンパ球を抑制T細胞(Treg)媒介抑制から救うその能力である。Tregは小さいが、非常に重要なサブセットのTリンパ球であり、T細胞の自己反応性を制御し、ホメオスタシス(恒常性)を維持する。Tregに関する自己免疫疾患における役割は、よく認められている。Tregにより抑制される自己反応性Tリンパ球は、IL−6により救われ得、こうして、自己免疫反応を永続していく。これゆえ、エクテイナシジン743媒介によるIL−6の抑制は、好ましい治療効果たり得る。エクテイナシジン743は決して、慢性炎症疾患処置用には考えられてこなかった。この研究の結果は、抗原提示細胞(つまり、単球)前駆細胞におけるその細胞毒性効果と、IL−6を減少させるその能力との両方に関して、エクテイナシジン743が、抗炎症治療における興味ある候補であることを指摘する。
CCL2およびIL−6とは違って、エクテイナシジン743は、もう1種別の重要な炎症メディエーターであり、LPS刺激単球/マクロファージにより産生されるTNFの産生には、有意な効果を全く持たなかった。
我々は、他のエクテイナシジン化合物がET743同様、ヒト単球によるCCL2産生を阻害できることを、実証した。テスト化合物から、ET637誘導体Aが、CCL2産生を下方修正させる顕著で一貫した能力を示している。ET637誘導体Aの阻害の程度は、ET743に比較して、更により際立っていた。他の化合物も、阻害活性を示したが、より低レベルにおいてであった。
結論として、エクテイナシジン743および他のエクテイナシジン化合物が、単球/マクロファージの生存率および機能に影響を及ぼすとの知見が、これらの化合物の新規な効果および新たな治療指針を開示する。
パネルA:エクテイナシジン743と共に培養された血液(中の)単球、リンパ球、および胸腺細胞の、細胞生存率。 パネルB:エクテイナシジン743処理された単球のアポトーシス。 M−CSF前処理が一部、単球を、エクテイナシジン743の原アポトーシス効果から保護する。 パネルA:単球へのエクテイナシジン743の細胞毒性効果の速度論。 パネルB:マクロファージの分化の阻害。 パネルA:同一ドナーからの単球およびマクロファージの、ET743に対する感受性。 パネルB:古典経路で、LPSとIFN−γとにより、あるいは、IL−4により活性化されたマクロファージの、ET743に対する感受性。 パネルC:腫瘍関連マクロファージ(TAM)の、ET743に対する感受性。 腫瘍患者におけるエクテイナシジン743のin vivo点滴が、一過性の単球減少を誘導する。 エクテイナシジン743が、単球およびマクロファージによるCCL2(パネルA)およびIL−6(パネルB)産生を阻害する。 エクテイナシジン743が、TAMおよび単離したての腫瘍細胞におけるCCL2(パネルA)およびIL−6(パネルB)産生を阻害する。 パネルA:エクテイナシジン743は、単球、マクロファージ、およびTAMによるTNF産生に影響を及ぼさない。 パネルB:エクテイナシジン743に晒されたLPS刺激単球における、CCL2およびTNFの転写産物のリアルタイムのPCR。 パネルA:エクテイナシジン743、ドキソルビシン、タキソール、およびCis−DDPの、単球への細胞毒性。アスタリスク(*)は、in vitro培養された腫瘍細胞株に関する、各薬剤に関するIC50を指し示す。 パネルB:指し示された用量の抗腫瘍剤で処置されたLPS刺激単球によるCCL2およびTNF産生。 エクテイナシジン743および他のエクテイナシジン化合物で前処理されたLPS単球による、CCL2分泌。

Claims (13)

  1. 一般式(I):
    Figure 2008514688
    式中:
    は、OH、アルコキシ、もしくはアルカノイルオキシであり;
    は、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、もしくはアリールであり;
    12は、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、もしくはアリールであり;
    16は、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、もしくはアリールであり;
    17は、OH、アルコキシ、もしくはアルカノイルオキシであり;
    18は、OH、アルコキシ、もしくはアルカノイルオキシであり;
    21は、H、OH、CN、もしくはもう1つ別の求核基であり;ならびに
    が水素であってRが任意に置換されたアミノであるか、または、RとRとがカルボニル官能基=Oを形成するか、または、R、R、およびこれらが取り付けられている炭素がテトラヒドロイソキノリン基を形成する
    の有効量のエクテイナシジン化合物の投与を含む、炎症を処置する方法。
  2. 前記炎症が、慢性炎症疾患、自己免疫疾患、および粥状硬化からなる群から選択される疾患により引き起こされる、請求項1の方法。
  3. 式(I)のエクテイナシジン化合物において、基Rがアルカノイルオキシである、請求項1の方法。
  4. 式(I)のエクテイナシジン化合物において、基Rがメチルである、請求項1の方法。
  5. 式(I)のエクテイナシジン化合物において、基R12がメチルである、請求項1の方法。
  6. 式(I)のエクテイナシジン化合物において、基R16がメチルである、請求項1の方法。
  7. 式(I)のエクテイナシジン化合物において、基R17がメトキシである、請求項1の方法。
  8. 式(I)のエクテイナシジン化合物において、基R18がOHである、請求項1の方法。
  9. 式(I)のエクテイナシジン化合物において、基R21が、H、OH、もしくはCNであり、Rが水素であってRがアミド基であるか、または、RとRとが=Oを形成するか、または、R、R、およびこれらが取り付けられている炭素が基式(II):
    Figure 2008514688
    を形成する、請求項1の方法。
  10. 前記エクテイナシジン化合物が、式(III):
    Figure 2008514688
    式中:
    が水素でRが式−NHR−のアミドであり、式中、Rがアルカノイルであるか、あるいは、RとRとが=Oを形成するか、あるいは、R、R、およびこれらが取り付けられている炭素が基式(II):
    Figure 2008514688
    を形成し、Rがアルカノイルであり、そして、R21が、H、OH、もしくはCNである
    、請求項1の方法。
  11. 前記エクテイナシジン化合物が:
    Figure 2008514688
    からなる群から選択される、請求項10の方法。
  12. 一般式(I):
    Figure 2008514688
    式中:
    は、OH、アルコキシ、もしくはアルカノイルオキシであり;
    は、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、もしくはアリールであり;
    12は、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、もしくはアリールであり;
    16は、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、もしくはアリールであり;
    17は、OH、アルコキシ、もしくはアルカノイルオキシであり;
    18は、OH、アルコキシ、もしくはアルカノイルオキシであり;
    21は、H、OH、CN、もしくはもう1つ別の求核基であり;ならびに
    が水素であってRが任意に置換されたアミノであるか、または、RとRとがカルボニル官能基=Oを形成するか、または、R、R、およびこれらが取り付けられている炭素がテトラヒドロイソキノリン基を形成する
    のエクテイナシジン化合物の、請求項1〜11のいずれか1項の方法における使用のための医薬品の調製における、使用。
  13. 一般式(I):
    Figure 2008514688
    式中:
    は、OH、アルコキシ、もしくはアルカノイルオキシであり;
    は、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、もしくはアリールであり;
    12は、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、もしくはアリールであり;
    16は、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、もしくはアリールであり;
    17は、OH、アルコキシ、もしくはアルカノイルオキシであり;
    18は、OH、アルコキシ、もしくはアルカノイルオキシであり;
    21は、H、OH、CN、もしくはもう1つ別の求核基であり;ならびに
    が水素であってRが任意に置換されたアミノであるか、または、RとRとがカルボニル官能基=Oを形成するか、または、R、R、およびこれらが取り付けられている炭素がテトラヒドロイソキノリン基を形成する
    のエクテイナシジン化合物、ならびに、医薬として許容可能な担体を含む、炎症処置用医薬品。
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