JP2008277156A - 非水電解液二次電池用負極 - Google Patents

非水電解液二次電池用負極 Download PDF

Info

Publication number
JP2008277156A
JP2008277156A JP2007119862A JP2007119862A JP2008277156A JP 2008277156 A JP2008277156 A JP 2008277156A JP 2007119862 A JP2007119862 A JP 2007119862A JP 2007119862 A JP2007119862 A JP 2007119862A JP 2008277156 A JP2008277156 A JP 2008277156A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
active material
particles
negative electrode
layer
carbon
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2007119862A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoshihiko Ide
仁彦 井手
Yoshiki Sakaguchi
善樹 坂口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsui Mining and Smelting Co Ltd
Original Assignee
Mitsui Mining and Smelting Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsui Mining and Smelting Co Ltd filed Critical Mitsui Mining and Smelting Co Ltd
Priority to JP2007119862A priority Critical patent/JP2008277156A/ja
Publication of JP2008277156A publication Critical patent/JP2008277156A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/10Energy storage using batteries

Landscapes

  • Secondary Cells (AREA)
  • Battery Electrode And Active Subsutance (AREA)

Abstract

【課題】負極全体の電子伝導性が向上し、充放電効率やサイクル特性が向上し得る非水電解液二次電池用負極を提供すること。
【解決手段】非水電解液二次電池用負極10は、シリコンを含む活物質の粒子12aを含む活物質層12を備える。粒子12aの表面の少なくとも一部が金属材料13の層で被覆されている。これと共に、金属材料13の層で被覆された粒子12aどうしの間に空隙が形成されている。負極10は、その最表面に炭素材料の粒子14を含む層15を有する。炭素材料の粒子14を含む層15中に、活物質層12中に含まれる金属材料13と同種の材料からなる導電性粒子が含まれていることが好ましい。
【選択図】図1

Description

本発明は、リチウム二次電池等の非水電解液二次電池に用いられる負極に関する。
非水電解液二次電池用の負極の表面に、炭素材料からなる層を形成する技術が知られている。例えば特許文献1には、Liと合金化する金属又は半導体からなる第1の活物質層の上に、炭素からなる第2の活物質層を設けたリチウム二次電池用の負極が記載されている。特許文献2には、アルカリ金属を吸収・放出する合金を有する負極活物質層の上に、炭素材料からなる被覆層を形成した非水電解液二次電池用の負極が記載されている。これらの負極における炭素からなる第2の活物質層や、炭素材料からなる被覆層は、リチウムイオンを吸蔵放出するものである。これらの負極によれば、充放電の繰り返しによって活物質層が微粉化しても、微粉化した活物質の脱落が、炭素からなる層によって阻止されるとされている。また活物質層が微粉化して集電体から剥離しても、炭素からなる層を介して集電が可能になるとされている。
また特許文献3には、Liと合金化する金属からなる活物質層の上に、Liイオンと反応せず、Liイオンが通過し、且つLiイオン導電性を有しない硬質炭素薄膜を設けたリチウム二次電池の負極が記載されている。この硬質炭素薄膜は、Liイオンと反応しないので薄膜自身が合金化せず、したがって膨張や収縮等を生じることがないとされている。そして、この硬質炭素薄膜によって、金属活物質が充放電により樹枝化したり微粉化したりするのを抑制することができ、金属活物質が集電体から剥離するのを抑制することができると、同文献には記載されている。
特開2001−283834号公報 特開2002−15729号公報 特開2002−42783号公報
しかし、電極へ接続される集電端子は、一般に集電体自体に接続されていることが殆どである。したがって、活物質層を隔てて、負極の表面に導電性の層である炭素系材料からなる層を形成しても、活物質層自体の導電性が低下したのでは、効果的に集電機能を向上させることはできない。
したがって本発明の目的は、前述した従来技術が有する種々の欠点を解消し得る非水電解液二次電池用負極を提供することにある。
本発明は、シリコンを含む活物質の粒子を含む活物質層を備え、該粒子の表面の少なくとも一部が金属材料の層で被覆されていると共に、該金属材料の層で被覆された該粒子どうしの間に空隙が形成されている非水電解液二次電池用負極であって、最表面に炭素材料の粒子を含む層を有することを特徴とする非水電解液二次電池用負極を提供するものである。
本発明によれば、負極全体の電子伝導性が向上し、充放電効率やサイクル特性が向上する。特に高レートでの充放電において、サイクル特性が著しく向上する。
以下本発明を、その好ましい実施形態に基づき図面を参照しながら説明する。図1には、本発明の負極の好適な一実施形態の構造が模式的に示されている。同図に示す実施形態の負極10は、集電体11と、その少なくとも一面に形成された活物質層12を備えている。なお図1においては、便宜的に集電体11の片面にのみ活物質層12が形成されている状態が示されているが、活物質層12は集電体11の両面に形成されていてもよい。活物質層12には活物質が含まれている。この活物質として用いられるものは、シリコンを含む物質である。シリコンを含む活物質は、粒子の形態で活物質層12中に存在している。
シリコンを含む活物質は、リチウムイオンの吸蔵放出が可能で且つシリコンを含有する材料からなる。シリコンを含む活物質の例としては、シリコン単体、シリコンと金属との合金、シリコン酸化物、シリコン窒化物、シリコンホウ化物などが挙げられる。これらの材料はそれぞれ単独で、或いはこれらを混合して用いることができる。前記の金属としては、例えばCu、Ni、Co、Cr、Fe、Ti、Pt、W、Mo及びAuからなる群から選択される1種類以上の元素が挙げられる。これらの金属のうち、Cu、Ni、Coが好ましく、特に電子伝導性に優れる点、及びリチウム化合物の形成能の低さの点から、Cu、Niを用いることが望ましい。特に好ましいシリコンを含む活物質は、リチウムの吸蔵量の高さの点からシリコン単体又はシリコン酸化物である。
活物質層12においては、シリコンを含む活物質の粒子12aの表面の少なくとも一部が、金属材料13で被覆されている。この金属材料13は、粒子12aの構成材料と異なる材料である。金属材料13は電子伝導性を有するものである。該金属材料で被覆された該粒子12aの間には空隙が形成されている。つまり該金属材料は、リチウムイオンを含む非水電解液が粒子12aへ到達可能なような隙間を確保した状態で該粒子12aの表面を被覆している。図1中、金属材料13は、粒子12aの周囲を取り囲む太線として便宜的に表されている。各粒子は他の粒子と直接ないし金属材料13を介して接触している。
金属材料13は、リチウム化合物の形成能の低いものであることが好ましい。「リチウム化合物の形成能の低い」とは、リチウムと金属間化合物若しくは固溶体を形成しないか、又は形成したとしてもリチウムが微量であるか若しくは非常に不安定であることを意味する。そのような金属材料13の例としては銅、ニッケル、鉄、コバルト又はこれらの金属の合金などが挙げられる。特に金属材料13は、活物質の粒子12aが膨張収縮しても該粒子12aの表面の被覆が破壊されにくい延性の高い材料であることが好ましい。そのような材料としては銅を用いることが好ましい。
金属材料13は、活物質層12の厚み方向全域にわたって活物質の粒子12aの表面に存在していることが好ましい。そして金属材料13のマトリックス中に活物質の粒子12aが存在していることが好ましい。これによって、充放電によって該粒子12aが膨張収縮することに起因して微粉化しても、その脱落が起こりづらくなる。また、金属材料13を通じて活物質層12全体の電子伝導性が確保されるので、電気的に孤立した活物質の粒子12aが生成すること、特に活物質層12の深部に電気的に孤立した活物質の粒子12aが生成することが効果的に防止される。金属材料13が活物質層12の厚み方向全域にわたって活物質の粒子12aの表面に存在していることは、該材料13を測定対象とした電子顕微鏡マッピングによって確認できる。
金属材料13は、粒子12aの表面を連続に又は不連続に被覆している。金属材料13が粒子12aの表面を連続に被覆している場合には、金属材料13の被覆に、非水電解液の流通が可能な微細な空隙を形成することが好ましい。金属材料13が粒子12aの表面を不連続に被覆している場合には、粒子12aの表面のうち、金属材料13で被覆されていない部位を通じて該粒子12aへ非水電解液が供給される。このような構造の金属材料13の被覆を形成するためには、例えば後述する条件に従う電解めっきによって金属材料13を粒子12aの表面に析出させればよい。
活物質の粒子12aの表面を被覆している金属材料13は、その厚みの平均が好ましくは0.05〜2μm、更に好ましくは0.1〜0.25μmという薄いものである。つまり金属材料13は最低限の厚みで以て活物質の粒子12aの表面を被覆している。これによって、負極10のエネルギー密度及び粒子12aの電子伝導性を高めつつ、充放電によって粒子12aが膨張収縮して微粉化することに起因する脱落を防止している。ここでいう「厚みの平均」とは、活物質の粒子12aの表面のうち、実際に金属材料13が被覆している部分に基づき計算された値である。したがって活物質の粒子12aの表面のうち金属材料13で被覆されていない部分は、平均値の算出の基礎にされない。
金属材料13で被覆された粒子12a間に形成された空隙は、リチウムイオンを含む非水電解液の流通の経路としての働きを有している。この空隙の存在によって非水電解液が活物質層12の厚み方向の深部まで円滑に流通するので、サイクル特性を向上させることができる。更に、粒子12a間に形成されている空隙は、充放電で活物質の粒子12aが体積変化することに起因する応力を緩和するための空間としての働きも有する。充電によって体積が増加した活物質の粒子12aの体積の増加分は、この空隙に吸収される。その結果、該粒子12aの微粉化が起こりづらくなり、また負極10の著しい変形が効果的に防止される。
活物質層12に形成されている空隙について本発明者らが検討したところ、活物質層12の空隙率を好ましくは15〜45%、更に好ましくは20〜40%、一層好ましくは25〜35%に設定すると、活物質層12内における非水電解液の流通が極めて良好になり、また活物質の粒子12aの膨張収縮に伴う応力緩和に極めて有効であることが判明した。特に、上限を35%とすることで活物質層内の導電性の向上と強度維持に極めて効果的であり、下限を25%とすることで電解液の選択の幅を広げることができる。
活物質層12の空隙量は、水銀圧入法(JIS R 1655)で測定される。水銀圧入法は、固体中の細孔の大きさやその容積を測定することによって、その固体の物理的形状の情報を得るための手法である。水銀圧入法の原理は、水銀に圧力を加えて測定対象物の細孔中へ圧入し、その時に加えた圧力と、押し込まれた(浸入した)水銀体積の関係を測定することにある。この場合、水銀は活物質層12内に存在する大きな空隙から順に浸入していく。
本実施形態においては、圧力90MPaで測定した空隙量を全体の空隙量とみなしている。本実施形態において、活物質層12の空隙率(%)は、前記の方法で測定された単位面積当たりの空隙量を、単位面積当たりの活物質層12の見かけの体積で除し、それに100を乗じることにより求める。
本実施形態の負極10においては、水銀圧入法で測定された活物質層12の空隙量から算出された空隙率が前記の範囲内であることに加えて、10MPaにおいて水銀圧入法で測定された活物質層12の空隙量から算出された空隙率が10〜40%であることが好ましい。また、1MPaにおいて水銀圧入法で測定された活物質層12の空隙量から算出された空隙率が0.5〜15%であることが好ましい。更に、5MPaにおいて水銀圧入法で測定された活物質層12の空隙量から算出された空隙率が1〜35%であることが好ましい。上述した通り、水銀圧入法よる測定では、水銀の圧入条件を次第に高くしていく。そして低圧の条件下では大きな空隙に水銀が圧入され、高圧の条件下では小さな空隙に水銀が圧入される。従って圧力1MPaにおいて測定された空隙率は、主として大きな空隙に由来するものである。一方、圧力10MPaにおいて測定された空隙率は、小さな空隙の存在も反映されたものである。
活物質の粒子12aの粒径を適切に選択することによって、前記の空隙の程度をコントロールすることができる。この観点から、粒子12aはその最大粒径が好ましくは30μm以下であり、更に好ましくは10μm以下である。また粒子の平均粒径をD50値で表すと0.1〜8μm、特に0.3〜4μmであることが好ましい。粒子の粒径は、レーザー回折散乱式粒度分布測定、電子顕微鏡観察(SEM観察)によって測定される。
負極全体に対する活物質の量が少なすぎると電池のエネルギー密度を十分に向上させにくく、逆に多すぎると強度が低下し活物質の脱落が起こりやすくなる傾向にある。これらを勘案すると、活物質層12の厚みは好ましくは10〜40μm、更に好ましくは15〜30μm、一層好ましくは18〜25μmである。
活物質層12の上には、負極10の最表面層として、炭素材料の粒子14を含む層15(以下、炭素含有層15とも言う)が形成されている。上述した構造の活物質層12の上に炭素含有層15を形成することで、「集電体11−活物質層12−炭素含有層15」全体の電子伝導性が向上する。その結果、本実施形態の負極10を備えた二次電池は、充放電効率及びサイクル特性が向上する。特に、後述する実施例において例証するように、高レート(例えば1C〜5C)での充放電において、サイクル特性が著しく向上する。この理由は、次のとおりであると本発明者らは考えている。リチウムを吸蔵放出する活物質である「シリコン材料」と「炭素材料」とを比較した場合、高レートにおけるリチウム吸蔵放出(反応)速度は前者が優れている。しかしながら、リチウム吸蔵放出時(充放電時)における両材料の電位プロファイルは異なる。例えば、炭素材料に比べ、シリコン材料は、その平均放電電位が低くなる傾向となる。したがって、シリコン材料を活物質として用いた負極の場合、電池の放電終止電圧を、炭素材料を活物質として用いた負極の通常レートでの放電終止条件よりも一層低く設定しなければ、シリコン材料に貯蔵されたリチウムを十分に放出させることができない。この傾向は、高レート時に一層顕著となる。このように、シリコン材料を活物質として用いた負極は、通常レート(例えば0.2C)と高レートで適正な放電終止条件に差がある。これに対して本実施形態の負極においては、通常レート時にはシリコン材料を主体とした充放電が進行し、高レート時においてはシリコン材料及び炭素材料の複合充放電が進行することによって、ある一定の電位幅(つまり放電終止電圧を引き下げることなく)において容量とサイクル特性との両立ができる。つまり、本実施形態の負極によれば、ある一定の放電終止電圧にて、通常レートから高レート域まで容量を引き出しつつ良好なサイクル特性が維持される。
活物質層12の上に炭素含有層15が形成された負極10は、高レートでの充放電において、サイクル特性が向上するという利点を有するのみならず、巻回型の電池の負極として、特に扁平な巻回型の電池の負極として有利であることが本発明者らの検討結果判明した。その理由は次のとおりである。活物質層12においては、活物質の粒子12aの表面が金属材料13で被覆されているところ、その被覆の状態によっては活物質層12が剛直なものとなってしまい、極度に屈曲させた場合に断裂する懸念がある。したがって、例えば活物質層12のみを有する負極を、正極及びセパレータと共に扁平な巻回体を形成した場合に、その最内周部分において負極が断裂し、それに起因して電池の短絡が起こるおそれがある。巻回体の最内周部分は、180度に近い屈曲状態となり、それに加えて巻回体を電池缶内に収容する前に巻回体自身がプレス成形されるので、大きな曲げ応力が加わるからである。これに対して、活物質層12上に炭素含有層15が形成された本実施形態の負極10においては、炭素含有層15の作用によって、負極10に曲げ応力が加わってもその断裂が起こりにくくなる。その結果、負極10を、巻回型の電池の負極として用いても、その断裂及びそれに起因する短絡の発生が効果的に防止される。
炭素含有層15に含まれる炭素材料の粒子14としては、グラファイト、カーボンブラックなどの粒子が挙げられる。これらの炭素材料は、リチウムイオンの吸蔵放出が可能な材料である。粒子14はその平均粒径が、1〜100μm、特に5〜20μmであることが、炭素含有層15中の非水電解液の流通が円滑に行われる観点から好ましい。
炭素含有層15中には、該層15の電子伝導性を一層高めることを目的として、導電性粒子が含有されていてもよい。導電性粒子としては、例えば各種金属材料の粒子やアセチレンブラック等の炭素材料の粒子が挙げられる。炭素材料の粒子を用いる場合、該炭素材料はリチウムイオンを吸蔵放出しないものであるか、又は炭素材料の粒子14に比べてリチウムイオンの吸蔵放出の程度が著しく低いものが用いられる。一方、金属材料の粒子を用いる場合、該金属材料は、リチウム化合物の形成能の低いものであることが好ましい。特に、導電性粒子が、上述した活物質層12に含まれる金属材料13と同種の材料から構成されていると、高レートでの充放電において、サイクル特性が更に一層向上するので好ましい。導電性粒子は、その平均粒径が0.01〜5μm、特に0.01〜1μmであることが、炭素含有層15の電子伝導性の向上の点から好ましい。
導電性粒子の平均粒径と、炭素材料の粒子14の平均粒径の大小に特に制限はないが、炭素含有層15の電子伝導性を向上させる観点からは、炭素材料の粒子14間に、導電性粒子が存在していることが好ましい。この観点から、導電性粒子の平均粒径は、炭素材料14の粒子の平均粒径よりも小さいことが好ましい。具体的には、導電性粒子の平均粒径は、炭素材料14の粒子の平均粒径の0.01〜50%程度、特に0.1〜10%程度の小ささであることが好ましい。
炭素含有層15中に含まれる導電性粒子の量は、炭素材料の粒子14の量に対して1〜50重量%、特に5〜30重量%であることが、炭素含有層15の電子伝導性の向上の点から好ましい。
サイクル特性及びレート特性を一層向上させる観点から、活物質層12中のシリコンの重量と、炭素含有層15中の炭素の重量との比(前者/後者)を0.1〜3、特に0.1〜0.25、とりわけ0.1〜0.2とすることが好ましい。
炭素含有層15の厚みは本実施形態の負極10において臨界的ではないが、活物質層12中のシリコンの重量と、炭素含有層15中の炭素の重量との比が上述の範囲を満たすことを条件として、5〜60μm、特に10〜40μmであることが、サイクル特性及びレート特性が一層向上する観点から好ましい。なお図1においては、炭素含有層15の厚みが、活物質層12の厚みよりも大きく表されているが、同図は本実施形態の負極10の構造を模式的に示すものであり、それらの層の厚みの比率が、実際の層の厚みの比率と完全に一致しているわけではない。
先に説明した各特許文献に記載の負極においては、充電に起因する活物質の膨張に起因して活物質層の厚みが増加する。一方、炭素材料を含む層についても、充電に起因する炭素材料の膨張に起因して該層の厚みが増加する。しかし、活物質層の厚みの増加の方が圧倒的に大きいので、両層の膨張の程度の差に起因して、炭素材料を含む層が活物質層から剥離しやすくなる。これに対して本実施形態の負極においては、活物質層12が上述の構造となっており、充放電に起因する該層12の膨張収縮が抑制されているので、充放電を繰り返しても、炭素含有層15が活物質層12から剥離することが効果的に防止される。
負極10における集電体11としては、非水電解液二次電池用負極の集電体として従来用いられているものと同様のものを用いることができる。集電体11は、先に述べたリチウム化合物の形成能の低い金属材料から構成されていることが好ましい。そのような金属材料の例は既に述べたとおりである。特に、銅、ニッケル、ステンレス等からなることが好ましい。また、コルソン合金箔に代表されるような銅合金箔の使用も可能である。更に集電体として、常態抗張力(JIS C 2318)が好ましくは500MPa以上である金属箔、例えば前記のコルソン合金箔の少なくとも一方の面に銅被膜層を形成したものを用いることもできる。更に集電体として常態伸度(JIS C 2318)が4%以上のものを用いることも好ましい。抗張力が低いと活物質が膨張した際の応力によりシワが生じ、伸び率が低いと該応力により集電体に亀裂が入ることがあるからである。これらの集電体を用いることで、上述した負極10の耐折性を一層高めることが可能となる。集電体11の厚みは、負極10の強度維持と、エネルギー密度向上とのバランスを考慮すると、9〜35μmであることが好ましい。なお、集電体11として銅箔を使用する場合には、クロメート処理や、トリアゾール系化合物及びイミダゾール系化合物などの有機化合物を用いた防錆処理を施しておくことが好ましい。
次に、本実施形態の負極10の好ましい製造方法について、図2を参照しながら説明する。本製造方法では、活物質の粒子及び結着剤を含むスラリーを用いて集電体11上に塗膜を形成し、次いでその塗膜に対して電解めっきを行い、活物質層12を形成する。更にその上に炭素含有層15を形成する。
先ず図2(a)に示すように集電体11を用意する。そして集電体11上に、活物質の粒子12aを含むスラリーを塗布して塗膜16を形成する。集電体11における塗膜形成面の表面粗さは、輪郭曲線の最大高さで0.5〜4μmであることが好ましい。最大高さを4μm以下にすることで、塗膜16の形成精度が向上する。また、電解めっき時に局所的な電流集中が起こりにくくなる。最大高さを0.5μm以上とすることで、活物質層12の密着性を向上させることができる。活物質の粒子12aとしては、好適には上述した平均粒径を有するものを用いる。
スラリーは、活物質の粒子の他に、結着剤及び希釈溶媒などを含んでいる。またスラリーは導電性材料の粒子(例えばアセチレンブラックやグラファイト等)を少量含んでいてもよい。結着剤としてはスチレンブタジエンラバー(SBR)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリエチレン(PE)、エチレンプロピレンジエンモノマー(EPDM)などが用いられる。希釈溶媒としてはN−メチルピロリドン、シクロヘキサンなどが用いられる。スラリー中における活物質の粒子12aの量は30〜70重量%程度とすることが好ましい。結着剤の量は0.4〜4重量%程度とすることが好ましい。これらに希釈溶媒を加えてスラリーとする。
形成された塗膜16は、粒子12a間に多数の微小空間を有する。塗膜16が形成された集電体11を、リチウム化合物の形成能の低い金属材料を含むめっき浴中に浸漬する。めっき浴への浸漬によって、めっき液が塗膜16内の前記微小空間に浸入して、塗膜16と集電体11との界面にまで達する。その状態下に電解めっきを行い、めっき金属種を粒子12aの表面に析出させる(以下、このめっきを浸透めっきともいう)。浸透めっきは、集電体11をカソードとして用い、めっき浴中にアノードとしての対極を浸漬し、両極を電源に接続して行う。
浸透めっきによる金属材料の析出は、塗膜16の一方の側から他方の側に向かって進行させることが好ましい。具体的には、図2(b)ないし(d)に示すように、塗膜16と集電体11との界面から塗膜の表面に向けて金属材料13の析出が進行するように電解めっきを行う。金属材料13をこのように析出させることで、活物質の粒子12aの表面を金属材料13で首尾よく被覆することができると共に、金属材料13で被覆された粒子12a間に空隙を首尾よく形成することができる。
前述のように金属材料13を析出させるための浸透めっきの条件には、めっき浴の組成、めっき浴のpH、電解の電流密度などがある。例えば、非水電解液の流通が可能な空隙を活物質層12内に必要且つ十分に形成するためには、塗膜16内にめっき液を十分浸透させることが好ましい。めっき浴のpHに関しては、これを7.1〜11に調整することが好ましい。pHをこの範囲内とすることで、活物質の粒子12aの溶解が抑制されつつ、該粒子12aの表面が清浄化されて、粒子表面へのめっきが促進され、同時に粒子12a間に適度な空隙が形成される。pHの値は、めっき時の温度において測定されたものである。
めっきの金属材料13として銅を用いる場合には、ピロリン酸銅浴を用いることが好ましい。また該金属材料としてニッケルを用いる場合には、例えばアルカリ性のニッケル浴を用いることが好ましい。特に、ピロリン酸銅浴を用いると、活物質層12を厚くした場合であっても、該層の厚み方向全域にわたって、前記の空隙を容易に形成し得るので好ましい。また、活物質の粒子12aの表面には金属材料13が析出し、且つ該粒子12a間では金属材料13の析出が起こりづらくなるので、該粒子12a間の空隙が首尾良く形成されるという点でも好ましい。ピロリン酸銅浴を用いる場合、その浴組成、電解条件及びpHは次のとおりであることが好ましい。
・ピロリン酸銅三水和物:85〜120g/l
・ピロリン酸カリウム:300〜600g/l
・硝酸カリウム:15〜65g/l
・浴温度:45〜60℃
・電流密度:1〜7A/dm2
・pH:アンモニア水とポリリン酸を添加してpH7.1〜9.5になるように調整する。
ピロリン酸銅浴を用いる場合には特に、P27の重量とCuの重量との比(P27/Cu)で定義されるP比が5〜12であるものを用いることが好ましい。P比が5未満のものを用いると、活物質の粒子12aを被覆する金属材料13が厚くなる傾向となり、粒子12a間に所望の空隙を形成させづらい場合がある。また、P比が12を超えるものを用いると、電流効率が悪くなり、ガス発生などが生じやすくなることから生産安定性が低下する場合がある。更に好ましいピロリン酸銅浴として、P比が6.5〜10.5であるものを用いると、活物質の粒子12a間に形成される空隙のサイズ及び数が、活物質層12内での非水電解液の流通に非常に有利になる。
アルカリ性のニッケル浴を用いる場合には、その浴組成、電解条件及びpHは次のとおりであることが好ましい。
・硫酸ニッケル:100〜250g/l
・塩化アンモニウム:15〜30g/l
・ホウ酸:15〜45g/l
・浴温度:45〜60℃
・電流密度:1〜7A/dm2
・pH:25重量%アンモニア水:100〜300g/lの範囲でpH8〜11となるように調整する。
このアルカリ性のニッケル浴と前述のピロリン酸銅浴とを比べると、ピロリン酸銅浴を用いた場合の方が活物質層12内に適度な空隙が形成される傾向があり、負極の長寿命化を図りやすいので好ましい。
前記の各種めっき浴に、タンパク質、活性硫黄化合物、セルロース等の銅箔製造用電解液に用いられる各種添加剤を加えることにより、金属材料13の特性を適宜調整することも可能である。
図2(b)ないし(d)に示されているように、塗膜16と集電体11との界面から塗膜の表面に向けて金属材料13の析出が進行するようにめっきを行うと、析出反応の最前面部においては、ほぼ一定の厚みで金属材料13のめっき核からなる微小粒子13aが層状に存在している。金属材料13の析出が進行すると、隣り合う微小粒子13aどうしが結合して更に大きな粒子となり、更に析出が進行すると、該粒子どうしが結合して活物質の粒子12aの表面を連続的に被覆するようになる。
浸透めっきは、塗膜16の厚み方向全域に金属材料13が析出した時点で終了させる。浸透めっき後、防錆処理を行うことも好ましい。防錆処理としては、例えばベンゾトリアゾール、カルボキシベンゾトリアゾール、トリルトリアゾール等のトリアゾール系化合物及びイミダゾール等を用いる有機防錆や、コバルト、ニッケル、クロメート等を用いる無機防錆を採用できる。
このようにして活物質層が形成されたら、図2(e)に示すように、その上に炭素含有層15を形成する。炭素含有層15は、例えば炭素材料の粒子14及び必要に応じ導電性粒子並びに結着剤を適切な有機溶媒に分散させてなる塗布液を、活物質層12の表面に塗布し乾燥させた後に、プレスすることで形成される。塗布液に含まれる結着剤及び有機溶媒としては、先に説明した塗膜16の形成に用いられるものと同様のものを用いることができる。プレスには例えば一対の回転ロールを用いたロールプレスを用いることができる。ロールプレスの圧力は線圧で表して、0.1〜1ton/cm程度とすることが、表面の平滑な炭素含有層15を形成し得る点から好ましい。
このようにして得られた負極10は、正極、セパレータ及び非水電解液と共に用いられて非水電解液二次電池となる。二次電池は、正極、負極及びこれらの間に配されたセパレータを有している。正極と負極との間はセパレータを介して非水電解液で満たされている。二次電池は、これら基本構成部材を備えた円筒型、角型、コイン型等の形態であり得る。
正極は、例えばアルミニウム箔等からなる集電体の少なくとも一面に正極活物質層が形成されてなるものである。正極活物質層には活物質が含まれている。この活物質としては、例えばリチウム遷移金属複合酸化物が用いられる。リチウム遷移金属複合酸化物としてはLiCoO2、LiNiO2、LiMn24、LiMnO2、LiCo0.5Ni0.52、LiNi0.7Co0.2Mn0.12、LiNi1/3Co1/3Mn1/32、Li(LiMn2xCo1−3x)O(式中、xは0<x<1/3である)などが用いられる。しかしこれらに制限されるものではない。これら正極活物質は一種又は二種以上を組み合わせて用いることができる。
セパレータとしては、合成樹脂製不織布、ポリエチレンやポリプロピレン等のポリオレフィン、又はポリテトラフルオロエチレンの多孔質フィルム等が好ましく用いられる。電池の過充電時に生じる電極の発熱を抑制する観点からは、ポリオレフィン微多孔膜の片面又は両面にフェロセン誘導体の薄膜が形成されてなるセパレータを用いることが好ましい。セパレータは、突刺強度が0.2N/μm厚以上0.49N/μm厚以下であり、巻回軸方向の引張強度が40MPa以上150MPa以下であることが好ましい。充放電に伴い大きく膨張・収縮する負極活物質であるSi系の物質を用いても、セパレータの損傷を抑制することができ、内部短絡の発生を抑制することができるからである。
非水電解液は、支持電解質であるリチウム塩を非水溶媒に溶解した溶液からなる。リチウム塩としては、CF3SO3Li、(CF3SO2)NLi、(C25SO22NLi、LiClO4、LiA1Cl4、LiPF6、LiAsF6、LiSbF6、LiCl、LiBr、LiI、LiC49SO3等が例示される。これらは単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。これらのリチウム塩のうち、耐水分解性が優れている点から、CF3SO3Li、(CF3SO2)NLi、(C25SO22NLiを用いることが好ましい。有機溶媒としては、例えばエチレンカーボネート、ジエチルカーボネート、ジメチルカーボネート、プロピレンカーボネート、ブチレンカーボネート等が挙げられる。特に、非水電解液全体に対し0.5〜5重量%のビニレンカーボネート及び0.1〜1重量%のジビニルスルホン、0.1〜1.5重量%の1,4−ブタンジオールジメタンスルホネートを含有させることが充放電サイクル特性を更に向上する観点から好ましい。
以下、実施例により本発明を更に詳細に説明する。しかしながら本発明の範囲はかかる実施例に制限されるものではない。
〔実施例1〕
厚さ18μmの電解銅箔からなる集電体を室温で30秒間酸洗浄した。処理後、15秒間純水洗浄した。集電体の両面上にシリコンからなる粒子を含むスラリーを膜厚10μmになるように塗布し塗膜を形成した。スラリーの組成は、粒子:スチレンブタジエンラバー(結着剤):アセチレンブラック=100:1.7:2(重量比)であった。粒子の平均粒径D50は2.5μmであった。平均粒径D50は、日機装(株)製のマイクロトラック粒度分布測定装置(No.9320−X100)を使用して測定した。
塗膜が形成された集電体を、以下の浴組成を有するピロリン酸銅浴に浸漬させ、電解により、塗膜に対して銅の浸透めっきを行い、活物質層を形成した。電解の条件は以下のとおりとした。陽極にはDSEを用いた。電源は直流電源を用いた。浸透めっきは、塗膜の厚み方向全域にわたって銅が析出した時点で終了させた。活物質の粒子は、平均厚み240nmの銅の被膜で被覆されていることを確認した。
・ピロリン酸銅三水和物:105g/l
・ピロリン酸カリウム:450g/l
・硝酸カリウム:30g/l
・P比:7.7
・浴温度:50℃
・電流密度:3A/dm2
・pH:アンモニア水とポリリン酸を添加してpH8.2になるように調整した。
形成された活物質層上に、メソカーボンマイクロビーズからなる炭素材料の粒子、導電性粒子及び結着剤が、有機溶媒に分散されてなる塗布液を塗布し乾燥させた。導電性粒子としては、以下の表1に示すものを用いた。乾燥後、線圧0.3ton/cmでロールプレスを行い、厚さ55μmの炭素含有層を形成した。このようにして目的とする負極を得た。炭素材料の粒子の平均粒径D50は2.5μmであった。結着剤としてはポリフッ化ビニリデンを用い、有機溶媒としてはN−メチル−2−ピロリドンを用いた。塗布液における炭素材料の粒子:導電性粒子:結着剤の重量比は、以下の表1に示すとおりであった。また、活物質層に含まれるシリコンの重量と、炭素含有層に含まれる炭素の重量との比(前者/後者)は、以下の表1に示すとおりであった。
〔実施例2ないし4〕
実施例1において、炭素含有層に含まれる導電性粒子として表1に示すものを用い、また活物質層及び炭素含有層の厚みをそれぞれ同表に示す値とし、更に炭素含有層の組成を同表に示す値とする以外は実施例1と同様にして負極を得た。活物質層に含まれるシリコンの重量と、炭素含有層に含まれる炭素の重量との比(前者/後者)は、表1に示すとおりであった。
〔比較例1〕
実施例1においてシリコンからなる粒子を含む活物質層を形成せず、集電体上に厚み50μmの炭素含有層を直接形成して負極となした。
〔比較例2〕
実施例1において、活物質層の厚みを表1に示す値とし、また活物質層上に炭素含有層を形成しない以外は実施例1と同様にして負極を得た。
〔評価〕
実施例及び比較例で得られた負極を用いて2032型コイン電池(リチウム二次電池)を作製した。正極としては、LiCo1/3Ni1/3Mn1/32を正極活物質として用いた。この正極活物質を、アセチレンブラック(AB)及びポリフッ化ビニリデン(PVdF)と共に、有機溶媒であるN−メチルピロリドンに懸濁させ正極合剤を得た。配合の重量比は、LiCo1/3Ni1/3Mn1/32:AB:PVdF=88:6:6とした。この正極合剤をアルミニウム箔(厚さ20μm)からなる集電体にアプリケータを用いて塗布し、120℃で乾燥した後、荷重0.2ton/cmのロールプレスを行い、正極を得た。この正極の厚さは約70μmであった。この正極は、対極リチウムとのセル構成(4.3−2.8V電圧間0.2C)にて3.5mAh/cmの容量を引き出すことが可能なものである。非水電解液としては、エチレンカーボネートとジエチルカーボネートとの1:1混合溶媒(体積比)に、1mol/lとなるようにLiPFを溶解させ、更にビニレンカーボネートを2体積%外添したものを用いた。セパレータとしては、20μm厚のポリエチレン製多孔質フィルムを用いた。得られたコイン電池を用い、1Cでの初期容量、1Cでの50サイクル容量維持率、50サイクル後の放電終止分極を以下の方法で測定した。それらの結果を以下の表1に示す。
初回の充放電を0.05Cで行い、2〜4回目の充放電を0.4Cで行い、5〜7回目を1C、8〜10回目を2C、11〜63回目を1Cで行った。充電は、4.2Vまで一定電流密度で行い、4.2Vに到達した時点で一定電圧充電に移行し電流値が1/5まで減少した時点で終了させた。そして10分間の休止時間を設け放電に移行させた。放電は、2.7Vまで一定電流密度で行い、2.7Vに達した時点で終了させた。10分間の休止時間を設け充電に移行させた。そして、13回目の充放電後の電池の容量を、1Cでの初期容量とした。また、13回目の充放電後の電池の容量に対する63回目の充放電後の電池の容量の比率(50サイクル区間)を、1Cでの50サイクル容量維持率とした。更に、63回目の放電終了後、10分間休止し、その間に変化する電池の電圧を放電終止分極ΔVとした。ΔVの値が大きいほど放電時の反応抵抗が大きいことを意味する。換言すれば、ΔVが小さいほど高レートにおいても容量が引きだせる。
Figure 2008277156
表1に示すように、各実施例の負極を用いた二次電池は、初期容量が大きく、また容量維持率も大きいことが判る。即ちサイクル特性に優れることが判る。更に、放電終止分極ΔVが小さいことが判る。即ちレート特性が良好であることが判る。
本発明の非水電解液二次電池に用いられる負極の一実施形態の断面構造を示す模式図である。 図1に示す負極の製造方法を示す工程図である。
符号の説明
10 非水電解液二次電池用負極
11 集電体
12 活物質層
12a 活物質の粒子
13 リチウム化合物の形成能の低い金属材料
14 炭素材料の粒子
15 炭素材料の粒子を含む層
16 塗膜

Claims (7)

  1. シリコンを含む活物質の粒子を含む活物質層を備え、該粒子の表面の少なくとも一部が金属材料の層で被覆されていると共に、該金属材料の層で被覆された該粒子どうしの間に空隙が形成されている非水電解液二次電池用負極であって、最表面に炭素材料の粒子を含む層を有することを特徴とする非水電解液二次電池用負極。
  2. 活物質層中のシリコンの重量と、炭素材料の粒子を含む層中の炭素の重量との比(前者/後者)が0.1〜0.3である請求項1記載の非水電解液二次電池用負極。
  3. 炭素材料の粒子を含む層中に、活物質層中に含まれる金属材料と同種の材料からなる導電性粒子が含まれている請求項1又は2記載の非水電解液二次電池用負極。
  4. 金属材料が、リチウム化合物の形成能の低い金属材料からなる請求項1ないし3の何れかに記載の非水電解液二次電池用負極。
  5. 炭素材料の粒子がグラファイトの粒子である請求項1ないし4の何れかに記載の非水電解液二次電池用負極。
  6. 活物質層の空隙率が15〜45%である請求項1ないし5の何れかに記載の非水電解液二次電池用負極。
  7. 請求項1ないし6の何れかに記載の非水電解液二次電池用負極を備えることを特徴とする非水電解液二次電池。
JP2007119862A 2007-04-27 2007-04-27 非水電解液二次電池用負極 Withdrawn JP2008277156A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007119862A JP2008277156A (ja) 2007-04-27 2007-04-27 非水電解液二次電池用負極

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007119862A JP2008277156A (ja) 2007-04-27 2007-04-27 非水電解液二次電池用負極

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2008277156A true JP2008277156A (ja) 2008-11-13

Family

ID=40054869

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007119862A Withdrawn JP2008277156A (ja) 2007-04-27 2007-04-27 非水電解液二次電池用負極

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2008277156A (ja)

Cited By (20)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010165471A (ja) * 2009-01-13 2010-07-29 Sanyo Electric Co Ltd リチウム二次電池
JP2010238426A (ja) * 2009-03-30 2010-10-21 Nissan Motor Co Ltd リチウムイオン二次電池用負極およびこれを用いたリチウムイオン二次電池
JP2013038073A (ja) * 2011-07-14 2013-02-21 Semiconductor Energy Lab Co Ltd 蓄電装置、電極及びその作製方法
WO2013031211A1 (ja) * 2011-08-30 2013-03-07 パナソニック株式会社 非水系二次電池用電極板およびこれを用いた非水系二次電池
WO2013119629A1 (en) * 2012-02-09 2013-08-15 Ovonic Battery Company, Inc. Stabilized anode for lithium battery and method for its manufacture
JP2014191936A (ja) * 2013-03-26 2014-10-06 Nec Corp 非水電解質二次電池用負極およびこれを用いた非水電解質二次電池
JP2014531120A (ja) * 2011-10-25 2014-11-20 エルジー・ケム・リミテッド 二次電池用負極、及びそれを備える二次電池
WO2015045385A1 (ja) * 2013-09-26 2015-04-02 凸版印刷株式会社 非水電解液二次電池用負極、非水電解液二次電池、及び非水電解液二次電池用負極の製造方法
JP2015069711A (ja) * 2013-09-26 2015-04-13 凸版印刷株式会社 非水電解液二次電池用負極、その製造方法、及び非水電解液二次電池
JP2015069712A (ja) * 2013-09-26 2015-04-13 凸版印刷株式会社 非水電解液二次電池用負極、その製造方法、及び非水電解液二次電池
JP2015179575A (ja) * 2014-03-18 2015-10-08 凸版印刷株式会社 非水電解液二次電池用負極、その製造方法、及び非水電解液二次電池
EP2797142A4 (en) * 2013-01-25 2016-05-25 Lg Chemical Ltd ANODE FOR A LITHIUM SUBSTITUTING BATTERY AND LITHIUM SUBSTITUTING BATTERY THEREWITH
JP2018181539A (ja) * 2017-04-10 2018-11-15 トヨタ自動車株式会社 リチウムイオン二次電池用負極
JP2019036416A (ja) * 2017-08-10 2019-03-07 トヨタ自動車株式会社 非水電解質二次電池の製造方法
JP2019160407A (ja) * 2018-03-07 2019-09-19 トヨタ自動車株式会社 全固体電池
JP2020087653A (ja) * 2018-11-22 2020-06-04 トヨタ自動車株式会社 負極
CN113097447A (zh) * 2019-12-23 2021-07-09 松下电器产业株式会社 非水电解质二次电池用负极和非水电解质二次电池
EP3905390A4 (en) * 2018-12-28 2022-01-26 Panasonic Intellectual Property Management Co., Ltd. NEGATIVE ELECTRODE OF A SECONDARY NON-AQUEOUS ELECTROLYTE BATTERY AND SECONDARY NON-AQUEOUS ELECTROLYTE BATTERY
WO2024019460A1 (ko) * 2022-07-21 2024-01-25 주식회사 엘지에너지솔루션 안전성이 향상된 리튬 이차전지
KR102721883B1 (ko) * 2015-06-30 2024-10-25 로베르트 보쉬 게엠베하 배터리 셀용 애노드, 애노드 제조 방법 및 배터리 셀

Cited By (23)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010165471A (ja) * 2009-01-13 2010-07-29 Sanyo Electric Co Ltd リチウム二次電池
JP2010238426A (ja) * 2009-03-30 2010-10-21 Nissan Motor Co Ltd リチウムイオン二次電池用負極およびこれを用いたリチウムイオン二次電池
JP2013038073A (ja) * 2011-07-14 2013-02-21 Semiconductor Energy Lab Co Ltd 蓄電装置、電極及びその作製方法
WO2013031211A1 (ja) * 2011-08-30 2013-03-07 パナソニック株式会社 非水系二次電池用電極板およびこれを用いた非水系二次電池
US9005819B2 (en) 2011-10-25 2015-04-14 Lg Chem, Ltd. Anode for secondary battery and secondary battery having the same
JP2014531120A (ja) * 2011-10-25 2014-11-20 エルジー・ケム・リミテッド 二次電池用負極、及びそれを備える二次電池
WO2013119629A1 (en) * 2012-02-09 2013-08-15 Ovonic Battery Company, Inc. Stabilized anode for lithium battery and method for its manufacture
US10263242B2 (en) 2013-01-25 2019-04-16 Lg Chem, Ltd. Anode for lithium secondary battery and lithium secondary battery including the same
US9583756B2 (en) 2013-01-25 2017-02-28 Lg Chem, Ltd. Anode for lithium secondary battery and lithium secondary battery including the same
EP2797142A4 (en) * 2013-01-25 2016-05-25 Lg Chemical Ltd ANODE FOR A LITHIUM SUBSTITUTING BATTERY AND LITHIUM SUBSTITUTING BATTERY THEREWITH
JP2014191936A (ja) * 2013-03-26 2014-10-06 Nec Corp 非水電解質二次電池用負極およびこれを用いた非水電解質二次電池
JP2015069712A (ja) * 2013-09-26 2015-04-13 凸版印刷株式会社 非水電解液二次電池用負極、その製造方法、及び非水電解液二次電池
JP2015069711A (ja) * 2013-09-26 2015-04-13 凸版印刷株式会社 非水電解液二次電池用負極、その製造方法、及び非水電解液二次電池
WO2015045385A1 (ja) * 2013-09-26 2015-04-02 凸版印刷株式会社 非水電解液二次電池用負極、非水電解液二次電池、及び非水電解液二次電池用負極の製造方法
JP2015179575A (ja) * 2014-03-18 2015-10-08 凸版印刷株式会社 非水電解液二次電池用負極、その製造方法、及び非水電解液二次電池
KR102721883B1 (ko) * 2015-06-30 2024-10-25 로베르트 보쉬 게엠베하 배터리 셀용 애노드, 애노드 제조 방법 및 배터리 셀
JP2018181539A (ja) * 2017-04-10 2018-11-15 トヨタ自動車株式会社 リチウムイオン二次電池用負極
JP2019036416A (ja) * 2017-08-10 2019-03-07 トヨタ自動車株式会社 非水電解質二次電池の製造方法
JP2019160407A (ja) * 2018-03-07 2019-09-19 トヨタ自動車株式会社 全固体電池
JP2020087653A (ja) * 2018-11-22 2020-06-04 トヨタ自動車株式会社 負極
EP3905390A4 (en) * 2018-12-28 2022-01-26 Panasonic Intellectual Property Management Co., Ltd. NEGATIVE ELECTRODE OF A SECONDARY NON-AQUEOUS ELECTROLYTE BATTERY AND SECONDARY NON-AQUEOUS ELECTROLYTE BATTERY
CN113097447A (zh) * 2019-12-23 2021-07-09 松下电器产业株式会社 非水电解质二次电池用负极和非水电解质二次电池
WO2024019460A1 (ko) * 2022-07-21 2024-01-25 주식회사 엘지에너지솔루션 안전성이 향상된 리튬 이차전지

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2008277156A (ja) 非水電解液二次電池用負極
KR101113480B1 (ko) 비수전해액 이차전지
JP4053576B2 (ja) 非水電解液二次電池用負極
WO2009087791A1 (ja) 非水電解液二次電池用負極
JP3799049B2 (ja) 非水電解液二次電池用負極及びその製造方法
JP4944648B2 (ja) 非水電解液二次電池用負極
JP2008047308A (ja) 非水電解液二次電池
JP5192664B2 (ja) 非水電解液二次電池用負極
JP2009104900A (ja) 非水電解液二次電池用負極
JP2009176703A (ja) 非水電解液二次電池用負極
JP2008016195A (ja) 非水電解液二次電池用負極
JP2008047306A (ja) 非水電解液二次電池
JP2010097832A (ja) 非水電解液二次電池用負極
JP2007299801A (ja) 蓄エネルギ素子
JP2008016196A (ja) 高分子電解質二次電池用負極
JP2009272243A (ja) 非水電解液二次電池
JP2008047307A (ja) 非水電解液二次電池
JP2008016194A (ja) 非水電解液二次電池の製造方法
JP2008016192A (ja) 非水電解液二次電池用負極
JP4954902B2 (ja) 非水電解液二次電池
JP2008016191A (ja) 非水電解液二次電池用負極
WO2009084329A1 (ja) 非水電解液二次電池用正極
JP2009277509A (ja) 非水電解液二次電池用負極
JP2009104901A (ja) 非水電解液二次電池用負極
JP2008047305A (ja) 非水電解液二次電池

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20100408

A761 Written withdrawal of application

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761

Effective date: 20101001