JP2008267489A - 流体圧緩衝器 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】シリンダ2内に、ピストンロッド10が連結された第1及び第2ピストン3、4を嵌装し、その間にピストン室2Cを形成する。ピストン室2C内に伸び側及び縮み側メインバルブ18、23を設け、その開弁を伸び側及び縮み側背圧室19、24によって制御する。第1及び第2ピストン3、4に縮み側及び伸び側逆止弁13、16を設ける。ピストンロッド10の伸び行程時には、縮み側逆止弁13が閉じて、シリンダ上室2Aの圧力が縮み側メインバルブ23に作用せず、縮み行程時には、伸び側逆止弁16が閉じて、シリンダ下室2Bの圧力が伸び側メインバルブに作用しないので、安定した減衰力を発生させると共に伸び側及び縮み側メインバルブ18、23の耐久性を高めることができる。
【選択図】図1
Description
請求項2に係る発明は、請求項1に記載の発明おいて、前記伸び側メインバルブと前記伸び側逆止弁との間及び前記縮み側メインバルブと前記縮み側逆止弁との間を連通させたことを特徴とする。
請求項3に係る発明は、請求項1乃至2のいずれかに記載の発明おいて、前記伸び側及び縮み側背圧室の少なくとも一方に導入される流体を制御して減衰力を調整する減衰力調整手段が設けられていることを特徴とする
請求項4に係る発明は、請求項3に記載の発明おいて、前記減衰力調整手段が前記伸び側及び縮み側背圧室の少なくとも一方内の圧力を調整する圧力制御弁であることを特徴とする。
請求項5に係る発明は、請求項1乃至4のいずれかに記載の発明おいて、前記伸び側及び縮み側メインバルブの少なくとも一方は、ディスクバルブであることを特徴とする。
請求項6に係る発明は、請求項5に記載の発明おいて、前記ディスクバルブには、前記伸び側又は縮み側背圧室をシールする合成樹脂製のパッキンが固着されていることを特徴とする。
請求項7に係る発明は、請求項1乃至6のいずれかに記載の発明おいて、前記ピストンは、前記ピストンロッドに固定されて間にピストン室を形成する2つのピストンからなり、前記伸び側及び縮み側メインバルブは、前記ピストン室内に配置され、前記伸び側及び縮み側逆止弁は、前記2つのピストンにそれぞれ設けられていることを特徴とする。
請求項8に係る発明は、請求項3乃至7のいずれかに記載の発明おいて、前記伸び側及び縮み側背圧室を連通させたことを特徴とする。
請求項9に係る発明は、請求項8に記載の発明おいて、前記伸び側及び縮み側背圧室の受圧面積を異ならせたことを特徴とする。
請求項10に係る発明は、請求項7乃至9のいずれかに記載の発明おいて、前記2つのピストンの間に前記伸び側及び縮み側背圧室を形成するバルブ部材を特徴とする。
請求項11に係る発明は、請求項1乃至10のいずれかに記載の発明おいて、前記伸び側逆止弁または縮み側逆止弁の少なくとも一方を初期荷重を有するバルブとしたことを特徴とする。
請求項2の発明に係る流体圧緩衝器によれば、前記伸び側メインバルブと前記伸び側逆止弁との間及び前記縮み側メインバルブと前記縮み側逆止弁との間を連通させたことにより、メインバルブの下流が常に低い圧力となり、安定した減衰力が得られる。
請求項3の発明に係る流体圧緩衝器によれば、減衰力調整手段によって、伸び側又は縮み側背圧室に導入される流体を制御することより、伸び側又は縮み側メインバルブの開弁を制御して減衰力特性を調整することができる。
請求項4の発明に係る流体圧緩衝器によれば、減衰力調整手段によって、伸び側又は縮み側背圧室に導入される圧力を制御することより、伸び側又は縮み側メインバルブの開弁を圧力を制御して減衰力特性を調整することができる。
請求項5の発明に係る流体圧緩衝器によれば、ディスクバルブによって減衰力を発生させることができる。
請求項6の発明に係る流体圧緩衝器によれば、伸び側逆止弁によってピストンロッドの縮み行程時に伸び側メインバルブのパッキンに流体の圧力が作用するのを防止し、また、縮み側逆止弁によってピストンロッドの伸び行程時に縮み側メインバルブのパッキンに流体の圧力が作用するのを防止することができる。
請求項7の発明に係る流体圧緩衝器によれば、伸び側及び縮み側逆止弁によってピストン室内の伸び側及び縮み側メインバルブに流体の圧力が作用するのを防止することができる。
請求項8の発明に係る流体圧緩衝器によれば、前記伸び側及び縮み側背圧室を連通させたことによりシンプルな構成とすることができる。さらに、減衰力調整手段を設ける場合も1つの調整手段で伸縮の減衰力を調整することが可能となる。
請求項9の発明に係る流体圧緩衝器によれば、前記伸び側及び縮み側背圧室の受圧面積を異ならせたことにより、前記伸び側及び縮み側背圧室を連通させた場合であっても、伸縮で減衰力特性を異ならせることができ、減衰力の設定自由度が増える。
請求項10の発明に係る流体圧緩衝器によれば、前記伸び側及び縮み側背圧室を形成するバルブ部材少ない構成部品でバルブを構成することができる。
請求項11の発明に係る流体圧緩衝器によれば、伸び側逆止弁または縮み側逆止弁の少なくとも一方を初期荷重を有するバルブとすることにより、段階的に圧力を低下させることできる。
本発明の第1実施形態について、図1を参照して説明する。図1に示すように、本実施形態に係る減衰力調整式油圧緩衝器1(流体圧緩衝器)は、筒型油圧緩衝器であり、シリンダ2内に、第1ピストン3及び第2ピストン4からなるピストン5が摺動可能に嵌装され、このピストン5によってシリンダ2内がシリンダ上室2Aとシリンダ下室2Bとの2室に画成され、第1、第2ピストン3、4間にピストン室2Cが形成されている。第1及び第2ピストン3、4は、その間に挟まれたバルブ部材6と共に、中空のピストンボルト7の先端部が挿通されて、ナット8によって一体的に固定されている。ピストンボルト7の基端部(図中上部)には、略有底円筒状のケース9が取付けられている。ケース9の底部には、ピストンロッド10の一端部が連結され、ピストンロッド10の他端側は、シリンダ2の上端部に装着されたロッドガイド(図示せず)及びオイルシール(図示せず)に摺動可能かつ液密的に挿通されて、シリンダ2の外部へ延出されている。
なお、縮み側逆止弁13の伸び側油路11と対向する位置と、伸び側逆止弁16の縮み側油路14と対向する位置には、それぞれの油通路を常時連通する孔が設けられている。
案内ボア27の側壁との間にポート28、29に連通する環状室50を形成すると共に、この環状室50の圧力を受ける受圧面を形成している。そして、伸び側弁体36の先端部が縮み側弁体37の環状シート部39に離着座することによって環状室50と伸び側弁体36の連通路45及び縮み側弁体37の連通路43との間を連通、遮断(開閉)する。
ピストンロッド10の伸び行程時には、シリンダ上室2A側の油液は、伸び側メインバルブ18の開弁前には、伸び側油路11、オリフィス油路32、ポート28を通って環状室46へ流れ、伸び側弁体36を開き、更に、連通路43及び逆止弁42を通ってシリンダ下室2Bへ流れる。このとき、環状室50の圧力がポート29及び油路33を介して伸び側背圧室19に導入される。そして、シリンダ上室2A側の圧力が伸び側メインバルブ18の開弁圧力に達すると、これが開弁して、伸び側油路11の油液は、ピストン室2C及び第2ピストン4のピストン油路15を通り、伸び側逆止弁16を開いてシリンダ下室2Bへ流れる。上述の伸び行程時には、ピストンロッド10がシリンダ2内から退出した分、リザーバ又はガス室のガスが膨張してシリンダ2内の容積変化を補償する。
さらに、上記第1乃至第3実施形態では、縮み側逆止弁13及び伸び側逆止弁16をセット荷重のない逆止弁として、ピストン室2Cの圧力を下流側のシリンダ室の圧力と同じ圧力となるようにしたが、若干のセット荷重をかけることで、ピストン室2Cの圧力を下流側の圧力より若干高い圧力とすることで、ピストン室2Cの圧力が安定し、減衰力特性が安定させることができる。
Claims (11)
- 流体が封入されたシリンダと、該シリンダ内に摺動可能に嵌装されたピストンと、一端が前記ピストンに連結され他端が前記シリンダの外部へ延出されたピストンロッドと、前記ピストンロッドの伸び行程時に前記ピストンの摺動によって生じる流体の流れを制御して減衰力を発生させる伸び側メインバルブと、該伸び側メインバルブに閉弁方向に内圧を作用させる伸び側背圧室と、前記ピストンロッドの縮み行程時に前記ピストンの摺動によって生じる流体の流れを制御して減衰力発生させる縮み側メインバルブと、該縮み側メインバルブに閉弁方向に内圧を作用させる縮み側背圧室とを備え、前記流体の流れの一部を前記伸び側及び縮み側背圧室に導入して該伸び側及び縮み側背圧室の内圧によって前記伸び側及び縮み側メインバルブの開弁を制御する流体圧緩衝器において、
前記伸び側メインバルブの下流側に設けられた伸び側逆止弁と、前記縮み側メインバルブの下流に設けられた縮み側逆止弁とを備え、かつ、前記伸び側メインバルブと前記伸び側逆止弁との間及び前記縮み側メインバルブと前記縮み側逆止弁との間のいずれにも蓄圧手段が接続されていないことを特徴とする流体圧緩衝器。 - 前記伸び側メインバルブと前記伸び側逆止弁との間及び前記縮み側メインバルブと前記縮み側逆止弁との間を連通させたことを特徴とする請求項1に記載の流体圧緩衝器。
- 前記伸び側及び縮み側背圧室の少なくとも一方に導入される流体を制御して減衰力を調整する減衰力調整手段が設けられていることを特徴とする請求項1乃至2のいずれかに記載の流体圧緩衝器。
- 前記減衰力調整手段が前記伸び側及び縮み側背圧室の少なくとも一方内の圧力を調整する圧力制御弁であることを特徴とする請求項3に記載の流体圧緩衝器。
- 前記伸び側及び縮み側メインバルブの少なくとも一方は、ディスクバルブであることを特徴とする請求項1乃至4いずれかに記載の流体圧緩衝器。
- 前記ディスクバルブには、前記伸び側又は縮み側背圧室をシールする合成樹脂製のパッキンが固着されていることを特徴とする請求項5に記載の流体圧緩衝器。
- 前記ピストンは、前記ピストンロッドに固定されて間にピストン室を形成する2つのピストンからなり、前記伸び側及び縮み側メインバルブは、前記ピストン室内に配置され、前記伸び側及び縮み側逆止弁は、前記2つのピストンにそれぞれ設けられていることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の流体圧緩衝器。
- 前記伸び側及び縮み側背圧室を連通させたことを特徴とする請求項3乃至7のいずれかに記載の流体圧緩衝器。
- 前記伸び側及び縮み側背圧室の受圧面積を異ならせたことを特徴とする請求項8に記載の流体圧緩衝器。
- 前記2つのピストンの間に前記伸び側及び縮み側背圧室を形成するバルブ部材を特徴とする請求項7乃至9のいずれかに記載の減衰力調整式流体圧緩衝器。
- 前記伸び側逆止弁または縮み側逆止弁の少なくとも一方を初期荷重を有するバルブとしたことを特徴とする請求項1乃至10のいずれかに記載の流体圧緩衝器。
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