JP2008138960A - 空気調和機 - Google Patents

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完爾 羽根田
Tokuya Asada
徳哉 浅田
Naoto Fujita
直人 藤田
Hiroshi Yamamoto
弘志 山本
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Abstract

【課題】暖房時の立ち上がり性能に優れた空気調和機を提供する。
【解決手段】室内熱交換器温度検出手段(図示せず)で検出された室内熱交換器の温度に基づいて室内機(図示せず)に内蔵された送風ファンの回転数を閾値毎にステップ状に変更させる送風ファン回転数変更手段(図示せず)と、外気温を検出する外気温検出手段(図示せず)と、圧縮機(図示せず)の運転開始からの時間を計測する圧縮機運転時間計測手段(図示せず)とを有し、暖房運転時に、外気温度が所定値(5℃)以下で、かつ、圧縮機運転時間計測手段により計測された時間が所定時間(40分)以下の場合に、送風ファン回転数変更手段により指示した回転数を所定回転数だけ減少させるもので、暖房運転開始時に、従来に比べて早く送風ファンの回転数が高い回転数となるために、絶対的な暖房能力不足を改善して、暖房時の立ち上がり性能が向上する。
【選択図】図3

Description

本発明は、空気調和機に関するものである。
従来の、一般的な空気調和機として、冷房運転や暖房運転の開始時に、冷房能力および暖房能力不足とならないよう、外気温に応じて、圧縮機の初期周波数の上限値や下限値を設定するものがあった(例えば、特許文献1参照)。また、暖房運転時の立ち上がり性能向上および暖房運転時の足元暖房感を向上させるための方策として、室内機の吹出し口の吹出し面積を狭くして風量を減少させ、同時に圧縮機の運転周波数を上げることにより凝縮温度を高くして吹出し空気温度を上げて、吹出し空気温度と輻射温度に基づいた風量制御を行っていた(例えば、特許文献2参照)。
図7は、上記特許文献1に記載された従来の空気調和機の暖房運転時の外気温度に対する初期周波数、上限周波数、下限周波数の補正特性を示す図である。図7に示すように、基準外気温度よりも外気温度が高くなるにつれて必要な暖房能力は小さくなるため、徐々に初期周波数、上限周波数、下限周波数のそれぞれを低く設定するようにしている。
さらに、従来の空気調和機の制御としては、図8のように、室内熱交換器の温度を検出し、室内熱交換器の温度の上昇に応じて室内機の送風ファンの回転数を閾値毎にステップ状に変更させ、暖房時の吹出し空気による冷風感を緩和するようにしている。
特開平8−219530号公報 特開平9−296953号公報
しかしながら、上記従来の空気調和機の構成では、次のような課題があった。即ち、もともと必要な能力に応じた圧縮機運転周波数が設定されているが、特に運転開始時に外気温が低い時には、電装品の温度上昇結果から設定される電流制限値以上の圧縮機運転周波数には設定することが出来ないため、必要な能力に応じた圧縮機運転周波数まで上昇させることが出来ない状況が発生し、結果として室温がある程度上昇するまで、絶対的な暖房能力不足となる場合があった。
一方、室内熱交換器の温度の上昇に伴って、室内機の送風ファンの回転数を閾値毎にステップ状に変更させる方式では、次のような課題があった。
即ち、雪の日など外気温が低くて湿度が高い場合には、暖房運転開始とともに室外熱交換器への急速な着霜の進行により、蒸発温度が低下することから、凝縮温度の上昇が妨げられて、室内熱交換器温度が設定の送風ファンの回転数となる温度領域まで上昇せずに下がり始めるようになることがある。
そのため、送風ファンの回転数が設定回転数よりも低くて絶対的な暖房能力不足となり、部屋全体の温度がなかなか上昇せず、暖房時の立ち上がり性能が悪くなる傾向にあった。この場合には、送風ファンの回転数が低くて吹出し空気温度が低い時間も長くなるために暖房感が得られないばかりでなく、部屋の温度上昇が極端に悪くなり、設定した室温に到達する前に除霜運転が開始されてますます室温の上昇が遅くなるという悪循環に陥ることもまれにあった。
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、従来より早く設定の送風ファンの回転数になることを実現するとともに、暖房運転開始時の絶対的な暖房能力不足を解消して立ち上がり性能を向上させた空気調和機を提供することを目的とする。
前記従来の課題を解決するために、本発明の空気調和機は、圧縮機と室外熱交換器を備えた室外機と、室内熱交換器と送風ファンを備えた室内機からなる空気調和機において、前記室内熱交換器の温度を検出する室内熱交換器温度検出手段と、前記室内熱交換器温度検出手段により検出された前記室内熱交換器の温度に基づいて前記送風ファンの回転数を閾値毎にステップ状に変更させる送風ファン回転数変更手段と、外気温を検出する外気温検出手段と、前記圧縮機の運転開始からの時間を計測する圧縮機運転時間計測手段とを有し、暖房運転時に、前記外気温検出手段により検出された外気温度が所定値以下で、かつ、前記圧縮機運転時間計測手段により計測された時間が所定時間以下の場合に、前記送風ファン回転数変更手段により指示した回転数を所定回転数だけ減少させるもので、暖房運転開始時に、従来に比べて早く送風ファンの回転数が高い回転数となるために、絶対的な暖房能力不足を改善でき、同時に部屋全体の温度上昇を従来に比べて改善し、暖房時の立ち上がり性能に優れた空気調和機を提供することができる。
また、本発明の空気調和機は、圧縮機と室外熱交換器を備えた室外機と、室内熱交換器と送風ファンを備えた室内機からなる空気調和機において、前記室内熱交換器の温度を検出する室内熱交換器温度検出手段と、前記室内熱交換器温度検出手段により検出された前記室内熱交換器の温度に基づいて前記送風ファンの回転数を閾値毎にステップ状に変更させる送風ファン回転数変更手段と、外気温を検出する外気温検出手段と、前記圧縮機の運転開始からの時間を計測する圧縮機運転時間計測手段とを有し、暖房運転時に、前記外気温検出手段により検出された外気温度が所定値以下で、かつ、前記圧縮機運転時間計測手段により計測された時間が所定時間以下の場合に、前記送風ファン回転数変更手段により指示した回転数に相当するタップを所定タップだけ減少させるもので、暖房運転開始時に、従来に比べて早く送風ファンの回転数が高い回転数となるために、絶対的な暖房能力不足を改善でき、同時に部屋全体の温度上昇を従来に比べて改善し、暖房時の立ち上がり性能に優れた空気調和機を提供することができる。
また、本発明の空気調和機は、圧縮機と室外熱交換器を備えた室外機と、室内熱交換器と送風ファンを備えた室内機からなる空気調和機において、前記室内熱交換器の温度を検出する室内熱交換器温度検出手段と、前記室内熱交換器温度検出手段により検出された前記室内熱交換器の温度に基づいて前記送風ファンの回転数を閾値毎にステップ状に変更させる送風ファン回転数変更手段と、外気温を検出する外気温検出手段と、前記圧縮機の温度を検出する圧縮機温度検出手段とを有し、暖房運転時で、前記外気温検出手段により検出された外気温度が所定値以下で、かつ、前記圧縮機温度検出手段により検出された温度が所定温度以下の場合に、前記送風ファン回転数変更手段により指示した回転数を所定回転数だけ減少させるもので、暖房運転開始時に、従来に比べて早く送風ファンの回転数が高い回転数となるために、絶対的な暖房能力不足を改善でき、同時に部屋全体の温度上昇を従来に比べて改善し、暖房時の立ち上がり性能に優れた空気調和機を提供することができる。
また、本発明の空気調和機は、圧縮機と室外熱交換器を備えた室外機と、室内熱交換器と送風ファンを備えた室内機からなる空気調和機において、前記室内熱交換器の温度を検出する室内熱交換器温度検出手段と、前記室内熱交換器温度検出手段により検出された前記室内熱交換器の温度に基づいて前記送風ファンの回転数を閾値毎にステップ状に変更させる送風ファン回転数変更手段と、外気温を検出する外気温検出手段と、前記空気調和機の運転開始前の停止している時間を計測する運転停止時間計測手段とを有し、暖房運転時
で、前記外気温検出手段により検出された外気温度が所定値以下で、かつ、前記運転停止時間計測手段により計測された時間が所定時間以上の場合に、前記送風ファン回転数変更手段により指示した回転数を所定回転数だけ減少させるもので、暖房運転開始時に、従来に比べて早く送風ファンの回転数が高い回転数となるために、絶対的な暖房能力不足を改善でき、同時に部屋全体の温度上昇を従来に比べて改善し、暖房時の立ち上がり性能に優れた空気調和機を提供することができる。
本発明の空気調和機は、雪の日など外気温が低くて湿度が高い場合にも、従来に比べて早く送風ファンの回転数が高い回転数となるために、なかなか設定した送風ファンの速度にならないといった不満を解決できるばかりでなく、絶対的な暖房能力不足を改善でき、同時に部屋全体の温度上昇を従来に比べて改善し、暖房時の立ち上がり性能を向上させることができるため、部屋の暖まりが悪いといった使用者の不満を解消することが可能となる。
第1の発明は、圧縮機と室外熱交換器を備えた室外機と、室内熱交換器と送風ファンを備えた室内機からなる空気調和機において、前記室内熱交換器の温度を検出する室内熱交換器温度検出手段と、前記室内熱交換器温度検出手段により検出された前記室内熱交換器の温度に基づいて前記送風ファンの回転数を閾値毎にステップ状に変更させる送風ファン回転数変更手段と、外気温を検出する外気温検出手段と、前記圧縮機の運転開始からの時間を計測する圧縮機運転時間計測手段とを有し、暖房運転時に、前記外気温検出手段により検出された外気温度が所定値以下で、かつ、前記圧縮機運転時間計測手段により計測された時間が所定時間以下の場合に、前記送風ファン回転数変更手段により指示した回転数を所定回転数だけ減少させるもので、暖房運転開始時に、従来に比べて早く送風ファンの回転数が高い回転数となるために、絶対的な暖房能力不足を改善でき、同時に部屋全体の温度上昇を従来に比べて改善し、暖房時の立ち上がり性能に優れた空気調和機を提供することができる。
第2の発明は、圧縮機と室外熱交換器を備えた室外機と、室内熱交換器と送風ファンを備えた室内機からなる空気調和機において、前記室内熱交換器の温度を検出する室内熱交換器温度検出手段と、前記室内熱交換器温度検出手段により検出された前記室内熱交換器の温度に基づいて前記送風ファンの回転数を閾値毎にステップ状に変更させる送風ファン回転数変更手段と、外気温を検出する外気温検出手段と、前記圧縮機の運転開始からの時間を計測する圧縮機運転時間計測手段とを有し、暖房運転時に、前記外気温検出手段により検出された外気温度が所定値以下で、かつ、前記圧縮機運転時間計測手段により計測された時間が所定時間以下の場合に、前記送風ファン回転数変更手段により指示した回転数に相当するタップを所定タップだけ減少させるもので、暖房運転開始時に、従来に比べて早く送風ファンの回転数が高い回転数となるために、絶対的な暖房能力不足を改善でき、同時に部屋全体の温度上昇を従来に比べて改善し、暖房時の立ち上がり性能に優れた空気調和機を提供することができる。
第3の発明は、圧縮機と室外熱交換器を備えた室外機と、室内熱交換器と送風ファンを備えた室内機からなる空気調和機において、前記室内熱交換器の温度を検出する室内熱交換器温度検出手段と、前記室内熱交換器温度検出手段により検出された前記室内熱交換器の温度に基づいて前記送風ファンの回転数を閾値毎にステップ状に変更させる送風ファン回転数変更手段と、外気温を検出する外気温検出手段と、前記圧縮機の温度を検出する圧縮機温度検出手段とを有し、暖房運転時で、前記外気温検出手段により検出された外気温度が所定値以下で、かつ、前記圧縮機温度検出手段により検出された温度が所定温度以下の場合に、前記送風ファン回転数変更手段により指示した回転数を所定回転数だけ減少さ
せるもので、暖房運転開始時に、従来に比べて早く送風ファンの回転数が高い回転数となるために、絶対的な暖房能力不足を改善でき、同時に部屋全体の温度上昇を従来に比べて改善し、暖房時の立ち上がり性能に優れた空気調和機を提供することができる。
第4の発明は、圧縮機と室外熱交換器を備えた室外機と、室内熱交換器と送風ファンを備えた室内機からなる空気調和機において、前記室内熱交換器の温度を検出する室内熱交換器温度検出手段と、前記室内熱交換器温度検出手段により検出された前記室内熱交換器の温度に基づいて前記送風ファンの回転数を閾値毎にステップ状に変更させる送風ファン回転数変更手段と、外気温を検出する外気温検出手段と、前記空気調和機の運転開始前の停止している時間を計測する運転停止時間計測手段とを有し、暖房運転時で、前記外気温検出手段により検出された外気温度が所定値以下で、かつ、前記運転停止時間計測手段により計測された時間が所定時間以上の場合に、前記送風ファン回転数変更手段により指示した回転数を所定回転数だけ減少させるもので、暖房運転開始時に、従来に比べて早く送風ファンの回転数が高い回転数となるために、絶対的な暖房能力不足を改善でき、同時に部屋全体の温度上昇を従来に比べて改善し、暖房時の立ち上がり性能に優れた空気調和機を提供することができる。
第5の発明は、特に、第1〜4のいずれか一つの発明の室内機に空気の吸込み温度を検出する吸込み温度検出手段と、空気調和機の運転を遠隔操作するリモコンを有し、前記リモコンで設定した設定温度と前記吸込み温度検出手段により検出された温度の差が第2の所定値以上の場合に、前記送風ファン回転数変更手段により指示した回転数を所定回転数だけ、又は前記送風ファン回転数変更手段により指示した回転数に相当するタップを所定タップだけ減少させるもので、暖房運転開始時に、従来に比べて早く送風ファンの回転数が高い回転数となるために、絶対的な暖房能力不足を改善でき、同時に部屋全体の温度上昇を従来に比べて改善し、暖房時の立ち上がり性能に優れた空気調和機を提供することができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
以下、本発明の第1の実施の形態における空気調和機について、図1から図6を用いて説明する。図1は、本実施の形態における空気調和機の冷凍サイクル図を示すものである。
図1において、本実施の形態における空気調和機は、室内に設置される室内機と(図示せず)、冷媒配管(図示せず)を介して前記室内機に接続される室外機(図示せず)から構成され、室内機は、室内熱交換器5と、送風ファン(図示せず)と、室内熱交換器5の温度を検出する室内熱交換器温度検出手段(図示せず)を備え、室外機は、圧縮機1と、室外熱交換器3と、膨張弁4と、外気温度を検出する外気温検出手段(図示せず)とを備えている。更に、本実施の形態における空気調和機は、四方弁2と、室内熱交換器温度検出手段により検出された室内熱交換器5の温度に基づいて、送風ファンの回転数を閾値毎にステップ状に変更させる送風ファン回転数変更手段(図示せず)と、圧縮機1の運転開始からの時間を計測する圧縮機運転時間計測手段(図示せず)と、圧縮機1の温度を検出する圧縮機温度検出手段(図示せず)と、前記空気調和機の運転開始前の停止している時間を計測する運転停止時間計測手段と、室内機に設けられ、空気の吸込み温度を検出する吸込み温度検出手段(図示せず)と、空気調和機の運転を遠隔操作するためのリモコン(図示せず)を備えている。
冷房運転時は、冷媒は、圧縮機1を吐出された後、四方弁2を通過した後、室外熱交換
器3で凝縮し、膨張弁4で減圧され、室内熱交換器5で蒸発し、再び四方弁2を通過して圧縮機1に戻る構成となっている。一方、暖房運転時は、冷媒は、圧縮機1を吐出された後、四方弁2を通過した後、室内熱交換器5で凝縮し、膨張弁4で減圧され、室外熱交換器3で蒸発し、再び四方弁2を通過して圧縮機1に戻る。
図2は、本実施の形態における空気調和機の暖房運転の温度上昇時における室内熱交換器5の温度と、室内機の送風ファンのステップとの相関を示す図、図3は、同空気調和機の暖房運転の温度上昇時における室内熱交換器5の温度と時間の相関を示す図である。
同図において、送風ファンの回転数は、外気温を閾値として表1のように設定され、外気温度に応じて、送風ファン回転数変更手段によってステップ状に変えられるようになっている
Figure 2008138960
なお、図2において、送風ファンの回転数が送風ファンタップとの関係で、外気温を閾値として表2および表3のような相関として設定されている場合もある。
Figure 2008138960
Figure 2008138960
図2において、外気温度が所定値(本実施の形態では、5℃)を超える場合は、送風ファンの回転数は、暖房運転時の吹出し空気による冷風感が発生しない回転数に設定されている。一方、外気温度が5℃以下で、なおかつ、圧縮機運転時間計測手段で計測された圧縮機1の運転開始からの時間が所定時間(本実施の形態では、40分)未満の場合には、それまで圧縮機1の運転を停止していたために圧縮機1の運転を開始しても各部の温度上昇が速くなく、冷凍サイクルが安定するまで時間がかかる傾向にある。
そこで、そういった条件下では、同じ温度閾値の範囲内で、5℃を越える場合よりも、所定回転数だけ減少させた回転数で運転することにより、凝縮圧力の高い状態である狙いの冷凍サイクルに早く到達させることが可能となる。従って、図3のように、従来より早く設定の送風ファンの回転数になることを実現するとともに、早く送風ファンの回転数が高くなることから早く暖房能力を高くすることが可能となり、暖房運転開始時の絶対的な
暖房能力不足を解消して立ち上がり性能を向上できる。
他方、外気温度が5℃以下で、なおかつ圧縮機1の運転開始からの時間が40分以上の場合には、それまで圧縮機1の運転を継続していたために各部の温度上昇が速くなり、冷凍サイクルが安定するまで時間も短くなる傾向にある。このような条件下では、同じ温度閾値の範囲内で、外気温度5℃を越える場合と同じ回転数で運転することが可能であり、凝縮圧力の高い状態である狙いの冷凍サイクルにも充分早く到達させることが可能である。従って、図4のように、回転数を低くする場合と従来の回転数の場合とで温度上昇があまり変わらなくなり、逆に回転数が低い方が暖房能力がやや落ちる傾向にあるので、それよりも回転数が高い方が、高い暖房能力を期待でき、暖房運転開始時の絶対的な暖房能力不足を解消して立ち上がり性能を向上できる。
また、暖房運転時で、外気温度が所定値(本実施の形態では、5℃)以下で、なおかつ、圧縮機温度検出手段で検出された圧縮機1の温度が所定温度(本実施の形態では、20℃)未満の場合、それまで圧縮機1の運転を停止していた可能性が高いため、圧縮機1の運転を開始しても各部の温度上昇が速くなく、冷凍サイクルが安定するまで時間がかかる傾向にある。そこで、そういった条件下では、同じ温度閾値の範囲内で、5℃を越える場合よりも、所定回転数だけ減少させた回転数で運転することにより、凝縮圧力の高い状態である狙いの冷凍サイクルに早く到達させることが可能となる。従って、図5のように、従来より早く設定の送風ファンの回転数になることを実現するとともに、早く送風ファンの回転数が高くなることから早く暖房能力を高くすることが可能となり、暖房運転開始時の絶対的な暖房能力不足を解消して立ち上がり性能を向上できる。
他方、外気温度が5℃以下で、なおかつ圧縮機1の温度が20℃以上の場合には、それまで圧縮機1の運転を継続していたために各部の温度上昇が速くなり、冷凍サイクルが安定するまで時間も短くなる傾向にある。そこで、そういった条件下では、同じ温度閾値の範囲内で、外気温度5℃を越える場合と同じ回転数で運転することが可能であり、凝縮圧力の高い状態である狙いの冷凍サイクルにも充分早く到達させることが可能である。従って、回転数を低くする場合と従来の回転数の場合とで温度上昇があまり変わらなくなり、逆に回転数が低い方が暖房能力がやや落ちる傾向にあるので、それよりも回転数が高い方が高い暖房能力を期待でき、暖房運転開始時の絶対的な暖房能力不足を解消して立ち上がり性能を向上できる。
また、暖房運転時で、外気温度が所定値(本実施の形態では、5℃)以下で、なおかつ、運転停止時間計測手段で計測された空気調和機の運転開始前の停止していた時間が所定時間(本実施の形態では、60分)以上の場合、それまで圧縮機1の運転を停止していた可能性が高いため、圧縮機1の運転を開始しても各部の温度上昇が速くなく、冷凍サイクルが安定するまで時間がかかる傾向にある。そこで、そういった条件下では、同じ温度閾値の範囲内で、5℃を越える場合よりも、所定回転数だけ減少させた回転数で運転することにより、凝縮圧力の高い状態である狙いの冷凍サイクルに早く到達させることが可能となる。従って、図6のように、従来より早く設定の送風ファンの回転数になることを実現するとともに、早く送風ファンの回転数が高くなることから早く暖房能力を高くすることが可能となり、暖房運転開始時の絶対的な暖房能力不足を解消して立ち上がり性能を向上できる。
他方、外気温度が5℃以下で、なおかつ空気調和機の運転開始前の停止していた時間が60分未満の場合には、それまで圧縮機1の運転を継続していたために各部の温度上昇が速くなり、冷凍サイクルが安定するまで時間も短くなる傾向にある。そこで、そういった条件下では、同じ温度閾値の範囲内で、外気温度5℃を越える場合と同じ回転数で運転することが可能であり、凝縮圧力の高い状態である狙いの冷凍サイクルにも充分早く到達さ
せることが可能である。従って、回転数を低くする場合と従来の回転数の場合とで温度上昇があまり変わらなくなり、逆に回転数が低い方が暖房能力がやや落ちる傾向にあるので、それよりも回転数が高い方が高い暖房能力を期待でき、暖房運転開始時の絶対的な暖房能力不足を解消して立ち上がり性能を向上できる。
また、暖房運転時で、低外気温で、リモコンで設定した設定温度と、吸い込み温度検出手段で検出された室内機の吸い込み温度との差が第2の所定値、例えば、3℃以上の場合にのみ、送風ファンを所定回転数だけ減少させた回転数で運転することにより、高い暖房能力が欲しい時には速く高い暖房能力を出すことが可能であり、室温が設定温度に近くなって高い暖房能力が不要となった場合には暖房能力を下げることができるようになる。
なお、上記実施の形態においては、外気温度閾値と室内熱交換器温度閾値によって制御する方法を説明したが、室内熱交換器の温度を推定できる圧力や、吹出し空気温度そのものをパラメータとしても構わない。
また、本実施の形態においては、圧縮機の運転開始からの時間や圧縮機の温度や空気調和機の運転開始前の停止している時間によって制御する方法を説明したが、他の停止状態を確認できる条件、例えばリモコンの操作時間やその他のセンサーで検出された温度によっても構わない。
以上のように、本発明にかかる空気調和機は、暖房運転時に、外気温度が所定値以下で、かつ、圧縮機の運転時間が所定時間以下の場合に、送風ファンの回転数を所定回転数だけ減少させることで、絶対的な暖房能力不足を改善し、暖房時の立ち上がり性能、快適性を向上させるもので、各種空気調和機に適用できる。
本発明の実施の形態1における空気調和機の冷凍サイクル図 同空気調和機の暖房運転の温度上昇時における室内熱交換器温度と室内機の送風ファンのステップとの相関を示す図 同空気調和機の暖房運転の温度上昇時における室内熱交換器温度と時間の相関を示す図(圧縮機運転開始からの時間が40分未満) 同空気調和機の暖房運転の温度上昇時における室内熱交換器温度と時間の相関を示す図(圧縮機運転開始からの時間が40分以上) 同空気調和機の暖房運転の温度上昇時における室内熱交換器温度と時間の相関を示す図(圧縮機温度が20℃未満) 同空気調和機の暖房運転の温度上昇時における室内熱交換器温度と時間の相関を示す図(空気調和機の運転開始前の停止時間が60分以上) 従来の空気調和機の暖房運転時の外気温度に対する初期周波数、上限周波数、下限周波数の補正特性を示す図 従来の他の例を示す空気調和機の暖房運転時の室内熱交換器温度と室内機の送風ファンのステップとの相関を示す図
符号の説明
1 圧縮機
2 四方弁
3 室外側熱交換器
4 膨張弁
5 室内側熱交換器

Claims (5)

  1. 圧縮機と室外熱交換器を備えた室外機と、室内熱交換器と送風ファンを備えた室内機からなる空気調和機において、前記室内熱交換器の温度を検出する室内熱交換器温度検出手段と、前記室内熱交換器温度検出手段により検出された前記室内熱交換器の温度に基づいて前記送風ファンの回転数を閾値毎にステップ状に変更させる送風ファン回転数変更手段と、外気温を検出する外気温検出手段と、前記圧縮機の運転開始からの時間を計測する圧縮機運転時間計測手段とを有し、暖房運転時に、前記外気温検出手段により検出された外気温度が所定値以下で、かつ、前記圧縮機運転時間計測手段により計測された時間が所定時間以下の場合に、前記送風ファン回転数変更手段により指示した回転数を所定回転数だけ減少させることを特徴とする空気調和機。
  2. 圧縮機と室外熱交換器を備えた室外機と、室内熱交換器と送風ファンを備えた室内機からなる空気調和機において、前記室内熱交換器の温度を検出する室内熱交換器温度検出手段と、前記室内熱交換器温度検出手段により検出された前記室内熱交換器の温度に基づいて前記送風ファンの回転数を閾値毎にステップ状に変更させる送風ファン回転数変更手段と、外気温を検出する外気温検出手段と、前記圧縮機の運転開始からの時間を計測する圧縮機運転時間計測手段とを有し、暖房運転時に、前記外気温検出手段により検出された外気温度が所定値以下で、かつ、前記圧縮機運転時間計測手段により計測された時間が所定時間以下の場合に、前記送風ファン回転数変更手段により指示した回転数に相当するタップを所定タップだけ減少させることを特徴とする空気調和機。
  3. 圧縮機と室外熱交換器を備えた室外機と、室内熱交換器と送風ファンを備えた室内機からなる空気調和機において、前記室内熱交換器の温度を検出する室内熱交換器温度検出手段と、前記室内熱交換器温度検出手段により検出された前記室内熱交換器の温度に基づいて前記送風ファンの回転数を閾値毎にステップ状に変更させる送風ファン回転数変更手段と、外気温を検出する外気温検出手段と、前記圧縮機の温度を検出する圧縮機温度検出手段とを有し、暖房運転時で、前記外気温検出手段により検出された外気温度が所定値以下で、かつ、前記圧縮機温度検出手段により検出された温度が所定温度以下の場合に、前記送風ファン回転数変更手段により指示した回転数を所定回転数だけ減少させることを特徴とする空気調和機。
  4. 圧縮機と室外熱交換器を備えた室外機と、室内熱交換器と送風ファンを備えた室内機からなる空気調和機において、前記室内熱交換器の温度を検出する室内熱交換器温度検出手段と、前記室内熱交換器温度検出手段により検出された前記室内熱交換器の温度に基づいて前記送風ファンの回転数を閾値毎にステップ状に変更させる送風ファン回転数変更手段と、外気温を検出する外気温検出手段と、前記空気調和機の運転開始前の停止している時間を計測する運転停止時間計測手段とを有し、暖房運転時で、前記外気温検出手段により検出された外気温度が所定値以下で、かつ、前記運転停止時間計測手段により計測された時間が所定時間以上の場合に、前記送風ファン回転数変更手段により指示した回転数を所定回転数だけ減少させることを特徴とする空気調和機。
  5. 室内機に空気の吸込み温度を検出する吸込み温度検出手段と、空気調和機の運転を遠隔操作するリモコンを有し、前記リモコンで設定した設定温度と前記吸込み温度検出手段により検出された温度の差が第2の所定値以上の場合に、前記送風ファン回転数変更手段により指示した回転数を所定回転数だけ、又は前記送風ファン回転数変更手段により指示した回転数に相当するタップを所定タップだけ減少させることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の空気調和機。
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