JP2007528423A - 耐性防止レトロウイルスプロテアーゼ阻害薬 - Google Patents

耐性防止レトロウイルスプロテアーゼ阻害薬 Download PDF

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Abstract

耐性防止および多剤耐性レトロウイルスプロテアーゼ阻害薬を提供する。このような化合物を含んでなる医薬組成物、および哺乳類のHIV感染症を治療するための上記化合物の使用方法も提供される。

Description

発明の背景
本出願は、2004年3月11日出願の米国仮出願第60/552,643号の優先権を主張し、この内容はその開示の一部として本明細書に引用される。
発明の分野
本明細書では、レトロウイルスプロテアーゼ阻害薬、および更に詳細にはレトロウイルスプロテアーゼを阻害する化合物、組成物および方法が開示される。また、HIV感染症、特に一種類以上の薬剤耐性HIV株によって引き起こされる感染症の治療を目的とする耐性防止HIVプロテアーゼ阻害薬、組成物、およびそれらの使用も開示される。
発明の背景
後天性免疫不全症候群(AIDS)は致命的な疾患であり、その症例報告数は過去数年間に劇的に増加している。最近の症例報告数の推定値も、劇的に上昇し続けている。従って、AIDSに効力のある(combat)薬剤やワクチンの開発が強く求められている。
AIDSウイルスは、1983年に同定された。これは、数種類の名称および頭字語によって知られている。これは第三の既知のTリンパ球ウイルス(HTLV-III)であり、免疫系の細胞中で複製する能力を有し、甚大な細胞破壊を生じる。AIDSウイルスは、レトロウイルス、すなわち複製の際に逆転写酵素を用いるウイルスである。この特定のレトロウイルスは、リンパ節腫症関連ウイルス(LAV)、AIDS関連ウイルス(ARV)、およびごく最近ではヒト免疫不全ウイルス(HIV)としても知られている。HIVの二つの別個なファミリー、すなわちHIV-1およびHIV-2が今日までに報告されている。HIVという頭字語を、以後においてHIVウイルスを包括的に表すのに用いる。
具体的には、HIVはCD4+ヘルパー/インデューサーT細胞に大きな細胞変性効果を発揮することによって、免疫系を激しく傷付けることが知られている。HIV感染症は神経学的変質を生じ、最後には感染個体の死を招く。
ウイルス化学療法薬の分野は、レトロウイルス、特にHIVに対して有効な薬剤の要求に応えて発展してきた。理論的には、ある薬剤が抗レトロウイルス活性を発揮できる多くの様式がある。HIVゲノムは、逆転写酵素(RT)、インテグラーゼおよびプロテアーゼ(PR)のような数種類のウイルス特異的酵素、tat、rev、nefおよびvifのようなウイルス特異的調節タンパク質、およびカプシド、ヌクレオカプシド、マトリックス、およびエンベロープタンパク質のような多数のウイルス特異的構造タンパク質をコードする。これらのタンパク質の多くは、ウイルスの複製には欠くことはできないものである。したがって、理論的には、ウイルスの複製はウイルス複製に関与するタンパク質のいずれか一個または全ての阻害により阻害され得る。しかしながら、実際には、RTおよびPRの阻害薬のみが現在のところ抗ウイルス治療に利用可能である。
3'-アジド-2',3'-ジデオキシチミジン(AZT)、2',3'-ジデオキシシチジン(ddC)、および2',3'-ジデオキシイノシン(ddI)のようなヌクレオシド類似体(NRTI)が、HIVのRTを阻害することが知られている。ネビラピンおよびエファビレンツのようなHIV-1のRTに特異的な非ヌクレオシド阻害薬(NNRTI)もある。
レトロウイルスPR阻害薬(PI)は、抗レトロウイルス薬の一クラスとしても同定されている。レトロウイルスPRは、ポリプロテイン前駆体をウイルス構造タンパク質および複製酵素に加工処理する。この加工処理は、完全に感染性のウイルス粒子(virions)の集合および成熟に必要不可欠なものである。従って、PRを選択的に阻害するPIの設計は、HIV感染症およびAIDSの治療における重要な治療目標となってきた。HIVのPIの設計に用いられる方法としては、基質に基づく擬似ペプチド(peptidomimetic)、遷移状態に基づく、および構造に基づく薬剤設計が挙げられる(Wlodawer & Erickson, Ann. Rev. Biochem., 62, 543-585 (1992))。
PRの多種類の強力なペプチド性阻害薬が、前駆体であるポリプロテインの天然の開裂部位を出発点として用いて設計されてきた。これらの阻害薬は、典型的には切断しやすいP1-P1'アミド結合が四面体形状を有する非加水分解性等配電子体によって置換されているペプチド基質類似体である(Moore et al., Perspect. Drug Dis. Design, 1, 85 (1993)、Tomasselli et al., Int. J Chem. Biotechnology, 6 (1991)、Huff, J. Med. Chem., 34, 2305 (1991)、Norbeck et al., Ann. Reports Med. Chem., 26, 141 (1991)、Meek, J. Enzyme Inhibition, 6, 65 (1992))。
遷移状態の模倣概念に基づくHIV-1 PIの設計により、イン・ビトロでのウイルス複製に対して極めて活性な、様々なペプチド誘導体を生成した(Erickson et al., Science, 249, 527-533 (1990)、Kramer et al., Science, 231, 1580-1584 (1986)、McQuade et al., Science, 247, 454-456 (1990)、Meek et al., Nature(London), 343, 90-92 (1990)、Roberts et al., Science, 248, 358-361 (1990))。これらの活性薬剤は、ヒドロキシエチレン(McQuade et al., 前記引用、 Meek et al., Nature (London), 343, 90-92 (1990)、Vacca et al., J. Med. Chem., 34, 1225-1228 (1991))またはヒドロキシエチルアミン(Rich et al., J. Med. Chem., 33, 1285-1288 (1990)、 Roberts et al., Science, 248, 358-361 (1990))のような非加水分解性ジペプチド等配電子体をアスパラギン酸プロテアーゼによって触媒される反応の推定遷移状態によく似ている活性残基として含んでいる。
HIVプロテアーゼの二つ折りの(Two-fold)(C2)左右対称阻害剤は、酵素活性部位の三次元対称性に基づいてEricksonらによって作製された強力なHIV PIの他の種類を表す(Erickson et al.,前記引用)。
典型的には、AIDSの治療における現在利用可能なHIV PIの有用性は、血漿中半減期が比較的短く、経口生物学的利用能(bioavailability)が良くなく、スケールアップ合成が技術的に困難であることによって限定されている(Meek et al. (1992),前記引用)。これらの阻害薬はレトロウイルスPRが機能するのを防止するのに有効ではあるが、これらの阻害薬は幾つかの異なる欠点を有している。一般に、擬似ペプチド(peptidomimetics)は、潜在的に不都合な薬物特性により、すなわち経口吸収が良くなく、安定性が良くなく、代謝が速やかであるため、良好な薬剤とならない(Plattner et al., 「薬剤発見法(Drug Discovery Technologies)」, Clark et al.監修, Ellish Horwood,チチェスター,英国(1990))。更に、PRの活性部位は妨げられているので、すなわちPRの残りの部位と比較して接近が困難であるので、阻害薬がPRの活性部位に接近して結合する能力が損なわれる。結合するこれらの阻害薬は一般に水溶性が良くなく、処方および薬剤送達に独特な問題を引き起こす。
現在のところ、FDAによって臨床使用が承認されている六種類のPI、すなわちサキナビル、リトナビル、インディナビル、ネルフィナビル、アンプレナビル、およびロピナビルがある。単独でまたはRT阻害薬と併用するときには、PIはHIVに感染した個体でのウイルス複製を劇的に抑制する。従って、PIは、HIV-1(HIV)感染症を制御するための「最も重要な」抗ウイルス薬となっており、ほとんどの高活性抗レトロウイルス療法(HAART)の養生法で広く用いられている(Boden & Markowitz, Antimicrob. Agents Chemo., 42, 2775-2783, (1998))。その成功にもかかわらず、PIが広汎に用いられるようになったことによって、数千の遺伝学的に異なる薬剤耐性HIV変異体であって、それらの多くが一分類としてのPIに交差耐性であるものが出現するに至った(Richman, Adv. Exp. Med. Biol., 392, 383-395 (1996)、Boden & Markowitz (1998),前記引用、Shafer et al. Ann. Intern. Med., 128, 906-911 (1998))。
最初に有望なウイルス抑制を検知し得ない水準まで達成している患者の40-50%が治療の失敗を経験していることから、HIV-1感染症に対して有効な長期抗レトロウイルス療法を提供するHAARTの能力は、複雑な問題となっている(Grabar et al., AIDS, 14, 141-149 (1999); Wit et al., J. Infect. Dis., 179, 790-798 (1999))。更に、HIV-1に感染した抗ウイルス療法を受けたことがない個体の10-40%には、恐らくは薬剤耐性HIV-1変異体の伝染により(Wainberg and Friedland, JAMA, 279, 1977-1983 (1998))、HAART下で持続的なウイルス複製が見らる(血漿HIV RNA>500個/ml)(Gulick et al., N. Engl. J. Med., 337, 734-739 (1997); Staszewski et al., N. Engl. J. Med., 341, 1865-1873 (1999))。加えて、これらの抗HIV薬を用いたときのみ、進行したHIV-1感染症の患者で部分的免疫学的再構築が達成されることは明らかである。
薬剤耐性の臨床的な現れは、薬剤の継続的存在下での、ウイルスRNAのリバウンドとCD4細胞数の減少である。臨床的耐性症例の大半は、PRおよびRT遺伝学における突然変異の発生および選択によるウイルス適合によるものである。突然変異体ウイルスはウイルスRNA、ウイルスRNA合成、および組換え事象の逆転写における過誤によって生じる可能性がある(Coffin,「レトロウイルス(Retroviruses)」pp. 143-144, Cold Spring Harbor Laboratory Press, Plainview (1997))。臨床的薬剤耐性を付与するプロテアーゼ遺伝子中の突然変異は、FDAによって承認されたHIVのPR阻害薬の全ての薬剤で現れた。新たに感染した個体に対する薬剤耐性HIV株の伝染性と組み合わせたPIに対する薬剤耐性の速やかな発生により、多剤耐性AIDS(mdrAIDS)の新たな流行病が出現することとなった。多剤耐性AIDSは、現在利用可能な治療法のほとんど、または全ての形態に耐性を有する遺伝学的に異なる感染性の新たなHIV株の複雑なスペクトルによって引き起こされる。
従って、薬剤耐性HIV株は、治療上の観点から独特な感染性のものを表し、薬剤設計並びに存在する感染症の薬剤治療に新たな難問を投げかける。プロテアーゼ阻害薬治療に応じてHIVプロテアーゼモノマーの99個のアミノ酸の内、45以上に置換が報告されている(Mellors, et al., International Antiviral News, 3, 8-13 (1995)、Eastman, et al., J. Virol., 72, 5154-5164 (1998)、Kozal, et al., Nat. Med., 2, 753-759 (1996))。PIによって選択された突然変異の特定の配列およびパターンは幾分薬剤特異的であり且つ患者特異的であることが多いと思われるが、高水準の耐性はPIの全てに交差耐性を生じるプロテアーゼ遺伝子における多重突然変異によって典型的に表される。
薬剤耐性に取り組む問題は、典型的なHIV感染の原動力(dynamics)を考慮することによって最も良く表されると思われる。約1012個のウイルス粒子(virion)が、HIVに感染した個体に毎日産生される。HIVの突然変異率はゲノム当たり約1であり、これは104個のヌクレオチド塩基に達する。従って、ゲノム中のあらゆるヌクレオチドは、患者での複製の繰り返し当たり108回突然変異する。これは、全ての可能な単一部位突然変異が少なくとも0.01%の水準で存在することを意味する。このために、野生型からの単一突然変異により無効にすることができる薬剤は、単一療法(monotherapy)設定では有効寿命が最も短い。可能な突然変異経路、可能な組合せ突然変異の数が見かけ上大きく、分類(class)特異的交差耐性を生じる危険性から、「サルベージ療法」が非常に複雑で危険性が高いため、次のプロテアーゼ阻害薬を含む組合せ養生法を選択することができる。これにより治療、いわゆる「第一線の」治療を開始するに際してのプロテアーゼ阻害剤の選択でさえ、望ましくない耐性経路を偶然に選択することがある危険な計画となる可能性がある。薬剤を投与されていないHIVに感染した個体は、第一線の治療に対して耐性を発現させる危険性を更に一層引き起こす。
前記の理由により、新たな抗HIV-1治療薬の開発では、薬剤作用の有効性、薬理、安全性および機構の通常の問題点の他に、特に選択圧力機構の考察に関して第一線の薬剤の設計におけるものとは異なる厖大な量の問題が提示される。実際に、HIV-1は、明らかに任意の存在する抗HIV-1治療薬に対する耐性を生じる可能性がある。特に、RTIおよびPIの特異性および効力に寄与するその特徴がウイルスに耐性を生じる方法を提供し(Erickson and Burt, Annu. Rev. Pharmacol. Toxicol., 36, 545-571 (1996)、Mitsuya and Erickson, 「AIDS薬教本(Textbook of AIDS Medicine)」, pp. 751-780, Williams and Wilkins, Baltimore (1999))、この耐性の問題はこの先何年も問題を含んだままとなると思われる。
PIに対する薬剤耐性の多数の研究にもかかわらず、薬剤耐性HIVを直接標的とした阻害薬を設計する方法は成功していない。代わりに、野生型ウイルスに対する効力が増加し且つ薬理学的半減期が長くなった(アンプレナビルによって例示される)薬剤を突き止めることに努力が向けられてきた。もう一つの方法は、リトナビルを用いる薬理学的「増強(boosting)」に感度が高いPI、すなわちチトクローム酵素の強力な阻害薬でもあるPIを開発することであった。KALETRA(ロピナビル/リトナビル配合薬)によって示される後者の方法は、PIに対する総体的な薬剤暴露が高くなり、経時的に長期の重大な副作用を生じることがある。幾つかの他のPIは、血漿中半減期および生物学的利用能(bioavailability)を向上させる努力により同定されている。例えば2,5-ジアミノ-3,4-二置換-1,6-ジフェニルヘキサン等配電子体を組込んでいるPIは、Ghosh et. al., Bioorg. Med. Chem. Lett., 8, 687-690 (1998)および米国特許第5,728,718号(Randad et al.)に記載されており、前記文献の内容は、その開示の一部として本明細書に引用されている。ヒドロキシエチルアミン等配電子体を組込んでいるHIV PIは、米国特許第5,502,060号(Thompson et al.)、米国特許第5,703,076号(Talley et al.)、および米国特許第5,475,027号(Talley et al.)に記載されている。
最近の研究により、HIVのPR遺伝子における突然変異がPIの存在下で薬剤耐性を付与する構造上および生化学的機構が明らかにされてきた。PIに対する耐性の徴候の本質から得られる重要な結論は、第一線のPIに対して交差耐性を示すHIV変異体は特有な感染性薬剤と考えるべきであるということである。多剤耐性ウイルスをもつ患者に対する効果的なプロテアーゼ阻害剤に基づく治療を発展させるために、薬剤発見ための新たな戦略は、探求される必要がある。HIVプロテアーゼは、感染性疾患の履歴において最も詳細に検討された分子標的の一つである。
更に最近、多数の構造的に異なっている実験的なHIV PIおよび化学療法用のHIV PIに耐性のHIVの新たな突然変異株が現れてきた。このようなmdrHIV株は、典型的にはPI同士の組合せまたは一連の異なるPIで治療を行った感染患者に見られている。mdrHIVに感染した患者の報告症例数は、確実に増加している。これらの患者にとって悲劇的なことには、AIDS化学療法および/またはHIV管理に利用可能な選択肢は極めて限定されており、あるいは全く存在しないのである。
生化学的適合性プロファイリング法を最近用いて、mdrHIVに対して広汎な活性を有する強力なPIの新規サブクラスが明らかにされるようになってきた(Gulnik et al., (1995)前記引用、Erickson et al., WO 99/67254号、Erickson et al., WO 99/67417号)。
前記の問題点のため、薬剤耐性およびmdrHIV株に対する阻害薬が求められている。更に、薬剤耐性および多剤耐性HIVプロテアーゼ(mdrPR)に対する阻害薬が求められている。更にまた、感染個体における薬剤耐性およびmdrHIV株の出現を防止し、または遅らせることができるHIVの阻害薬も求められている。mdrHIV株を阻害し、野生型HIV感染症における薬剤耐性の出現を遅らせる能力を有する阻害薬は、「耐性防止」阻害薬と定義される。「耐性防止」阻害薬を設計するのに用いることができる確固たる方法も求められている。
発明の概要
本明細書では、mdrPRの耐性防止阻害薬である化合物、これらの化合物を含む組成物、サルベージ療法および第一線の治療様式においてmdrHIVおよびwtHIV感染症を治療するためのそれらの使用方法が提供される。
一態様では、式Iの化合物が提供される:
X-A-B-A'-X' I
[前記式中、
Xは5-7員の非芳香族単環性複素環であり、前記複素環は場合によって一個以上の3-7員の非芳香族単環性複素環と融合または架橋して多環系を形成し、前記複素環系のいずれかがO、N、S、またはPから選択される一個以上のヘテロ原子を含み、複素環の任意の窒素形成部は場合によってR2、R3、R6、R7、またはOによって置換されていてもよく、いずれかの硫黄は場合によって一または二個の酸素原子によって置換されていてもよく、いずれかのPは場合によってO、NR2、またはSの一個以上によって置換されていてもよく、且つ前記環系のいずれかは場合によってR2、R3、R5、およびR6からなる群から選択される1-6個の置換基を含み、
AはZCZNH、ZCOCONH、ZS(O)2NH、ZP(O)(V)NH、CONH、COCONH、S(O)2NH、P(O)(V)NHであり、それぞれのZはNR2、O、S、またはC(R2)2からなる群から独立して選択され、VはOR2またはN(R2)2であり、
Bは
Figure 2007528423
(式中、Dはアルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、シクロアルキル、ヘテロアラールキル、またはアラールキルから選択され、且つ場合によってアルキル、ハロ、ニトロ、シアノ、CF3、ハロ-C1-C6アルキル、C3-C7シクロアルキル、C5-C7シクロアルケニル、R6、OR2、SR2、NHR2、OR3、SR3、NHR3、OR6、SR6、またはNHR6から選択される一個以上の基によって置換される)であり、
A'は-N(D')-E'-(式中、D'はアルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、シクロアルキル、またはアラールキルから選択され、且つ場合によってアルキル、ハロ、ニトロ、シアノ、CF3、ハロ-C1-C6アルキル、O-アルキル、またはS-アルキルによって置換されており、E'は-CO-、-SO-または-SO2-である)であり、
X'は
Figure 2007528423
または
Figure 2007528423
(式中、それぞれのR20は、独立してHであるか、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、またはヘテロアリールであり、且つ場合によってR2、R3、R5、またはR6によって置換されており、
Z'''はOまたはNR9であり、
Z"はH、R、OH、またはNHRであり、
D3はNR30、O、またはSであり、
D4は単結合、CR31R31、NR31、O、またはSであり、
R30は水素、OH、またはNHRであり、
R31は水素であるか、または置換アルキル、置換アルケニル、置換アルキニル、置換シクロアルキル、および置換ヘテロシクリルからなる群から選択され、これらの置換基はCOOH、OH、NHR32、およびSHから選択され、R32は水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、またはヘテロシクリルから選択され、
R21はRであるか、または
R21およびR31は、それらが結合している窒素原子と一緒になって3-8員のヘテロシクリルまたはヘテロアリール環を形成し、または
R21およびZ'''、またはR21およびZ''は、それらが結合している原子と一緒になって5-8員のシクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、またはヘテロアリール環を形成し、または
R31およびZ'''、またはR31およびZ''は、それらが結合している原子と一緒になって6-8員のシクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、またはヘテロアリール環を形成し、または
R20およびZ''は、それらが結合している原子と一緒になって5-8員のシクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、またはヘテロアリール環を形成し、または
R20、R31、またはR21が、インドール核のC4原子またはC4置換基と共に5-8員のシクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、またはヘテロアリール環を形成し、または
R21はHであるか、またはアルキル、アリール、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロシクリル、およびヘテロアリールであってそれぞれが場合によって一個以上のハロ、ハロアルキル、ヒドロキシ、アルコキシ、アリールオキシ、シクロアルコキシ、ヘテロアリールオキシ、シアノ、ニトロ、アルキルチオ、アリールチオ、シクロアルキルチオ、アミノ、またはモノ-アルキルアミノまたはジアルキルアミノ、モノ-アリールアミノまたはジアリールアミノ、モノ-シクロアルキルアミノまたはジ-シクロアルキルアミノ、モノ-ヘテロアリールアミノまたはジ-ヘテロアリールアミノ、アルカノイル、シクロアルカノイル、アロイル、ヘテロアロイル、カルボキサミド、モノ-アルキルカルボキサミドまたはジアルキルカルボキサミド、モノ-アリールカルボキサミドまたはジアリールカルボキサミド、スルホンアミド、モノ-アルキルスルホンアミドまたはジアルキルスルホンアミド、モノ-アリールスルホンアミドまたはジアリールスルホンアミド、アルキルスルフィニル、アルキルスルホニル、アリールスルフィニル、アリールスルホニル、シクロアルキルスルフィニル、シクロアルキルスルホニル、ヘテロアリールスルフィニル、またはヘテロアリールスルホニルによって置換されているものからなる群から選択され、または
R21およびR31は、それらが結合している窒素原子と一緒になって3-8員の未置換または置換ヘテロシクリルまたはヘテロアリール環を形成するか、または
R20およびR21は一緒になって5-8員の未置換または置換ヘテロシクリルまたはヘテロアリール環を形成し、
R31は水素であるか、またはアルキル、アリール、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロシクリル、およびヘテロアリールであってそれぞれが場合によって一個以上のハロ、ハロアルキル、ヒドロキシ、ヒドロキシアルキル、R32、-COH、-COR32、-CO2H、-COOR32、-CONH2、-CONHR32、-CONR32R32、-OR32、OCOR32、-OCONHR32、-OCONR32R32、シアノ、ニトロ、アミノ、NHR32、NR32R32、NHCONH2、NHCONHR32、NHCONR32R32、NR32CONH2、NR32CONHR32、NR32CONR32R32、NHCOOR32、NR32COOR32、SR32、SO2NH2、SO2NHR32、SO2NR32R32、SOR32、またはSO2R32によって置換されているものからなる群から選択され、
それぞれのR32は、独立してアルキル、アリール、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロシクリル、およびヘテロアリールである)であり、
X'は、場合によって一個以上の置換基であって、下記の
(a) OR3、OR6、OR7、OR2、
(b) R3、R5、R6によって置換されたアルキル、
(c) C2-C6アルケニル、C2-C6アルキニル、C3-C8シクロアルキル、C5-C8シクロアルケニル、およびヘテロシクリルであって、場合によってR5から選択される一個以上の置換基によって置換されていてもよい基、
(d) アリールまたはヘテロアリールであって、前記アリールまたはヘテロアリールが場合によってアリール、ヘテロアリール、R2、R3、R4、およびR6からなる群から選択される一個以上の基によって置換されていてもよいもの、
(e) R2、R3、R5、R6によって置換されたC3-C7シクロアルキル、
(f) CO2HまたはR7、
(g) NR8R8、NR7R8、NR7R7、および
(h) SOnN(R8)2、SOnNR7R8、SR8、S(O)nR8 であり、nが1または2であるものから独立して選択される一個以上の置換基で置換されており、
RはHであるか、またはアルキル、アリール、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロシクロ、およびヘテロアリールであって場合によってハロ、ヒドロキシ、アルコキシ、アリールオキシ、シクロアルコキシ、ヘテロアリールオキシ、シアノ、ニトロ、アルキルチオ、アリールチオ、シクロアルキルチオ、アミノ、またはモノ-アルキルアミノまたはジアルキルアミノ、モノ-アリールアミノまたはジアリールアミノ、モノ-シクロアルキルアミノまたはジ-シクロアルキルアミノ、モノ-ヘテロアリールアミノまたはジ-ヘテロアリールアミノ、アルカノイル、シクロアルカノイル、アロイル、ヘテロアロイル、カルボキサミド、モノ-アルキルカルボキサミドまたはジアルキルカルボキサミド、モノ-アリールカルボキサミドまたはジアリールカルボキサミド、スルホンアミド、モノ-アルキルスルホンアミドまたはジアルキルスルホンアミド、モノ-アリールスルホンアミドまたはジアリールスルホンアミド、アルキルスルフィニル、アルキルスルホニル、アリールスルフィニル、アリールスルホニル、シクロアルキルスルフィニル、シクロアルキルスルホニル、ヘテロアリールスルフィニル、ヘテロアリールスルホニルによって置換されているものであり、
R2はHであるか、またはC1-C6アルキルであって、場合によってC2-C6アルケニル、C2-C6アルキニル、C3-C8シクロアルキル、C5-C8シクロアルケニル、ヘテロシクロによって置換されており、これらの基は場合によってハロ、OR、ROH、R-ハロ、NO2、CN、COnR、CON(R)2、C(S)R、C(S)N(R)2、SOnN(R)2、SR、SOnR、N(R)2、N(R)COnR、NRS(O)nR、NRC[=N(R)]N(R)2、N(R)N(R)COnR、NRPOnN(R)2、NRPOnOR、オキソ、=N-OR、=N-N(R)2、=NR、=NNRC(O)N(R)2、=NNRCOnR、=NNRS(O)nN(R)2、または=NNRS(O)n(R)からなる群から選択される一個以上の置換基によって置換されていてもよく、または
R2はC1-C6アルキルであって、アリールまたはヘテロアリールによって置換されており、これらの基は場合によってハロ、OR、ROH、R-ハロ、NO2、CN、COnR、CON(R)2、C(S)R、C(S)N(R)2、SOnN(R)2、SR、SOnR、N(R)2、N(R)COnR、NRS(O)nR、NRC[=N(R)]N(R)2、N(R)N(R)COnR、NRPOnN(R)2、NRPOnORからなる群から選択される一個以上の置換基によって置換されていてもよく、または
R2はC1-C6アルキルであって、場合によってハロ、OR、ROH、R-ハロ、NO2、CN、COnR、CON(R)2、C(S)R、C(S)N(R)2、SOnN(R)2、SR、SOnR、N(R)2、N(R)COnR、NRS(O)nR、NRC[=N(R)]N(R)2、N(R)N(R)COnR、NRPOnN(R)2、NRPOnOR、オキソ、=N-OR、=N-N(R)2、=NR、=NNRC(O)N(R)2、=NNRCOnR、=NNRS(O)nN(R)2、または=NNRS(O)n(R)によって置換されており、
R3はC2-C6アルケニル、C2-C6アルキニル、C3-C8シクロアルキル、C5-C8シクロアルケニル、またはヘテロシクロであり、これらの基は場合によってハロ、OR2、R2-OH、R2-ハロ、NO2、CN、COnR2、C(O)N(R2)2、C(O)N(R2)N(R2)2、C(S)R2、C(S)N(R2)2、S(O)nN(R2)2、SR2、SOnR2、N(R)2、N(R2)COnR2、NR2S(O)nR2、NR2C[=N(R2)]N(R2)2、N(R2)N(R2)COnR2、NR2POnN(R2)2、NR2POnOR2、オキソ、=N-OR2、=N-N(R2)2、=NR2、=NNRC(O)N(R2)2、=NNR2C(O)nR2、=NNR2S(O)nN(R2)2、または=NNR2S(O)n(R2)からなる群から選択される一個以上の置換基によって置換されていてもよく、
R4はハロ、OR8、R2-OH、R3-OH、R2-ハロ、R3-ハロ、NO2、CN、COnR8、COnR8、C(O)N(R8)2、C(O)N(R8)N(R8)2、C(S)R8、C(S)N(R8)2、SOnN(R8)2、SR8、SOnR8、N(R8)2、N(R8)COnR8、NR8S(O)nR8、NR8C[=N(R8)]N(R8)2、N(R8)N(R8)COnR8、NR8POnN(R8)2、NR8POnOR8、OC(O)R2、OC(S)R8、OC(O)N(R8)2、OC(S)N(R8)2、OPOn(R8)2であり、
R5はOR8、N(R8)2、NHOH、N(R8)COR8、NR8S(O)nR8、NR8C[=N(R8)]N(R8)2、N(R8)N(R8)C(O)R8、NR8POnN(R8)2、NR8POnOR8、R2OH、R3-OH、R2-ハロ、R3-ハロ、CN、COnR8、CON(R8)2、C(O)N(R8)N(R8)2、C(S)nR8、C(S)N(R8)2、S(O)n(R8)2、SOnN(R8)2、ハロ、NO2、SR8、オキソ、=N-OH、=N-OR8、=N-N(R8)2、=NR8、=NNR8C(O)N(R8)2、=NNR8C(O)nR8、=NNR8S(O)nN(R8)2、または=NNR8S(O)n(R8)、またはR3であり、
R6はアリールまたはヘテロアリールであって、前記アリールまたはヘテロアリールは場合によってアリール、ヘテロアリール、R2、R3、ハロ、OR2、R2OH、R2-ハロ、NO2、CN、COnR2、C(O)N(R2)2、C(O)N(R2)N(R2)2、C(S)R2、C(S)N(R2)2、S(O)nN(R2)2、SR2、SOnR2、N(R)2、N(R2)COnR2、NR2S(O)nR2、NR2C[=N(R2)]N(R2)2、N(R2)N(R2)COnR2、NR2POnN(R2)2、NR2POnOR2、OC(O)R2、OC(S)R2、OC(O)N(R2)2、OC(S)N(R2)2、OPOn(R2)2から選択される一個以上の置換基によって置換されていてもよく、
R7はC(O)nR8、C(S)nR8、C(O)N(R8)2、C(S)N(R8)2、S(O)nR8、S(O)nN(R8)2であり、
R8はR2、R3、またはR6であり、
R9は場合によってR3、R5、R6によって置換されているアルキル、C2-C6アルケニル、C2-C6アルキニル、C3-C8シクロアルキル、C5-C8シクロアルケニル、およびヘテロシクロであって、場合によって-OR2、C(O)N(R2)2、S(O)nN(R2)2、CN、SR2、SOnR2、COR2、CO2R2、またはNR2C(O)R2、R5、およびR7からなる群から選択される一個以上の置換基によって置換されていてもよい基、アリールまたはヘテロアリールであって、場合によってアリール、ヘテロアリール、R2、R3、R4およびR6からなる群から選択される一個以上の基によって置換されていてもよい前記アリールまたはヘテロアリール、場合によってR2、R3、R5、R6によって置換されているC3-C7シクロアルキル、CO2H、またはR7、NR3R3、NR6R6、NR7R7、NR3R6、NR6R7、NR3R7、NR2R3、NR2R6、NR2R7、NR2R2、SOnN(R8)2、SOnNR7R8、SR8、S(O)nR8、およびnは1または2、SOnN(R2)2、SOnN(R3)2、SOnN(R6)2、SOnN(R7)2、SOnNR2R3、SOnNR2R6、SOnNR2R7、SOnNR3R6、SOnNR3R7、SOnNR6R7、S(O)mR2、S(O)mR3、S(O)mR6、およびmは0、1または2、およびそれぞれのnは、独立して1または2である]。
本明細書に記載の化合物であって、HIV-1プロテアーゼの野生型または薬剤耐性突然変異形態との複合体として結合したものも提供される。もう一つの態様では、レトロウイルスプロテアーゼ阻害薬で治療を受ける被験者における前記阻害薬の代謝的分解を阻害する方法であって、本明細書に記載の化合物の分解阻害量を被験者に投与することを含んでなる方法が提供される。前記方法のもう一つの態様では、この化合物を前記阻害薬と実質的に同時に投与する。前記方法の一変更態様では、この化合物を前記阻害薬の投与前に投与する。
更に、本明細書に記載の化合物を、添加剤、賦形剤または希釈剤のような薬学上許容可能な担体(carrier)と一緒に含む医薬組成物も提供される。この組成物は、更に追加のHIVプロテアーゼ阻害薬および/またはHIV逆転写酵素阻害薬をも含むことがある。
また、HIV感染症に罹っている患者に本明細書に記載の化合物または医薬組成物を投与することによって患者を治療する方法も提供される。
発明の具体的説明
A. 定義
本発明は、「耐性防止」レトロウイルスプロテアーゼ阻害薬を提供する。「耐性防止」プロテアーゼ阻害薬(「PI」)は、同定されていないものを除く関連のレトロウイルスプロテアーゼの広汎なスペクトルにわたって阻害活性または能力を保持している化合物である。耐性防止PIの例としては、任意のクレードBウイルス由来の野生型HIV-1プロテアーゼと、1)HIV-2プロテアーゼのような一種類以上の異なるレトロウイルスプロテアーゼ由来の野生型レトロウイルスプロテアーゼ、または2)残基30、82および84に単一活性部位突然変異を有する突然変異体HIV-1プロテアーゼ、または3)残基47、48および50に単一活性部位突然変異を有する突然変異体HIV-1プロテアーゼ、または4)残基82、84に二重活性部位突然変異を有する突然変異体HIV-1プロテアーゼ、または5)残基47および48、47および50、または48および50に二重活性部位突然変異を有する突然変異体HIV-1プロテアーゼ、または6)残基48および82、48および90、または82および90に二重活性部位突然変異を有する突然変異体HIV-1プロテアーゼ、または7)残基32、47、48、50、82、84、または90での任意の組合せにおいて三個以上の活性部位突然変異を有する突然変異体HIV-1プロテアーゼを阻害するPIが挙げられるが、これらに限定されない。
「薬学上有効量」という用語は、単一療法(monotherapy)または他の薬剤との併用での患者におけるウイルス感染症、例えばHIV感染症の治療に有効な量を表す。本明細書で用いられる「治療する」という用語は、患者における特定の障害の症状の緩和、または特定の障害と関連した、確かめることができる測定値の改良を表す。「予防上有効量」という用語は、患者におけるウイルス感染症、例えばHIV感染症の予防に有効な量を表す。本明細書で用いられる「患者」という用語は、ヒトを包含する哺乳類を表す。
本明細書で用いられる化合物の薬学上許容可能な誘導体としては、塩、エステル、エノールエーテル、エノールエステル、アセタール、ケタール、オルトエステル、ヘミアセタール、ヘミケタール、溶媒和物、水和物、互変異性体、またはプロドラッグが挙げられる。このような誘導体は、このような誘導体形成の既知の方法を用いて当業者が容易に調製することができる。生成した化合物は、実質的に毒性効果なしに動物またはヒトに投与することができ、いずれも薬学上活性であるかまたはプロドラッグである。薬学上許容可能な塩としては、N,N'-ジベンジルエチレンジアミン、クロロプロカイン、コリン、アンモニア、ジエタノールアミンおよび他のヒドロキシアルキルアミン、エチレンジアミン、N-メチルグルカミン、プロカイン、N-ベンジルフェネチルアミン、1-パラ-クロロベンジル-2-ピロリジン-1'-イルメチル-ベンズイミダゾール、ジエチルアミンおよび他のアルキルアミン、ピペラジン、およびトリス(ヒドロキシメチル)アミノメタンのようなこれらに限定されないアミン塩、リチウム、カリウムおよびナトリウムのようなこれらに限定されないアルカリ金属塩、バリウム、カルシウムおよびマグネシウムのようなこれらに限定されないアルカリ土類金属塩、亜鉛のようなこれに限定されない遷移金属塩、およびリン酸水素ナトリウムおよびリン酸二ナトリウムのようなこれらに限定されない他の金属塩が挙げられ、また硝酸塩、ホウ酸塩、メタンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、トルエンスルホン酸塩などこれらに限定されないもの、塩酸塩、臭化水素塩、ヨウ化水素塩、および硫酸塩のようなこれらに限定されない無機酸塩、および酢酸塩、トリフルオロ酢酸塩、マレイン酸塩、シュウ酸塩、乳酸塩、リンゴ酸塩、酒石酸塩、クエン酸塩、安息香酸塩、サリチル酸塩、アスコルビン酸塩、コハク酸塩、酪酸塩、吉草酸塩、およびフマル酸塩のようなこれらに限定されない有機酸塩も挙げられる。薬学上許容可能なエステルとしては、酸性基(限定されないが、カルボン酸、リン酸、ホスフィン酸、スルフィン酸およびボロン酸が含まれる)のアルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、ヘテロアリール、アラールキル、ヘテロアラールキル、シクロアルキル、およびヘテロシクリルエステルが挙げられるが、これらに限定されない。薬学上許容可能なエノールエーテルとしては、式C=C(OR)(式中、Rは水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、ヘテロアリール、アラールキル、ヘテロアラールキル、シクロアルキル、またはヘテロシクリルである)の誘導体が挙げられるが、これらに限定されない。薬学上許容可能なエノールエステルとしては、式C=C(OC(O)R)(式中、Rは水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、ヘテロアリール、アラールキル、ヘテロアラールキル、シクロアルキル、またはヘテロシクリルである)の誘導体が挙げられるが、これらに限定されない。薬学上許容可能な溶媒和物および水和物は、化合物と一種類以上の溶媒または水分子との、または1〜約100種類、または1〜約10種類、または1〜約2、3または4種類の溶媒または水分子との複合体である。
本明細書で用いられるプロドラッグは、イン・ビボ投与したときに、一以上の段階または工程によって代謝され、あるいは化合物の生物学的、薬学的または治療上活性な形態に転換される化合物である。プロドラッグを生成するには、薬学活性化合物を、活性化合物が代謝過程によって再生するように修飾する。プロドラッグは、薬剤の代謝安定性または輸送特性を変更し、副作用または毒性を遮蔽し、薬剤のフレーバーを改良し、または薬剤の他の特徴または特性を変更するように設計することができる。イン・ビボでの薬力学的過程および薬剤代謝の知識に基づいて、当業者は一旦薬学活性化合物が知られているならば、その化合物のプロドラッグを設計することができる(例えば、Nogrady著(1985)「薬化学: 生化学的方法(Medicinal Chemistry A Biochemical Approach)」, Oxford University Press, ニューヨーク, 388-392頁参照)。本明細書で用いられるプロドラッグとしては、ホスホン酸塩が挙げられる。
本願明細書には、一種類以上の様々な多形の化合物も包含される。本願明細書に開示されている結晶性化合物は単一の多形または複数の多形を有してもよく、これらの多形は本願明細書に記載の化合物として包含されるものと解釈される。また、単一多形が言及される場合には、この多形は一種類以上の異なる多形に変化または相互転換することができ、このような多形または多形混合物は本願明細書に包含される。
本明細書で提供される化合物はキラル中心を含むことがあることを理解すべきである。このようなキラル中心は(R)配置または(S)配置であってもよく、またはそれらの混合物であってもよい。従って、本明細書で提供される化合物は鏡像異性的に純粋であってもよく、または立体異性体またはジアステレオマー混合物であってもよい。アミノ酸残基の場合には、このような残基はL-型またはD-型のいずれでもよい。天然に存在するアミノ酸残基の配置は、通常はL-型である。特に指定しないときには、残基はL型である。本明細書で用いられる「アミノ酸」という用語は、α-アミノ酸であって、ラセミ体であるか、またはD-配置またはL-配置のいずれかであるものを表す。アミノ酸の名称の前の「d」という名称(例えば、dAla、dSer、dValなど)はアミノ酸のD-異性体を表す。アミノ酸の名称の前の「dl」という名称(例えば、dlPip)は、アミノ酸のL-異性体およびD-異性体の混合物を表す。本明細書で提供される化合物のキラル中心はイン・ビボでエピマー化してもよいと理解すべきである。それ自体は、当業者であれば(R)型での化合物の投与は、イン・ビボでエピマー化する化合物にとっては、(S)型での化合物の投与と同等であることを理解するであろう。
本発明で提供される化合物は互変異性形態を有してもよいと理解すべきである。全ての前記互変異性形態は、本発明の開示の範囲内に包含される。例えばエナミンのアミノ基が水素置換基を有する3-エナミノ-2-オキシインドールは、3-イミノ-2-ヒドロキシインドールの互変異性形態を有する。
「アルキル」という用語は、単独でまたは任意の他の用語と組み合わせて、特定数の炭素原子、または数が特定されていない場合には、一態様では、1〜約15(すなわち、(C1-15)アルキル)、もう一つの態様では、1〜約10個の炭素原子(すなわち、(C1-10)アルキル)、およびもう一つの態様では、1〜約6個の炭素原子(すなわち、(C1-6)アルキル)を含む直鎖または分岐鎖状の飽和脂肪族炭化水素基を表す。アルキル基の例としては、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、イソブチル、第二ブチル、第三ブチル、ペンチル、イソアミル、n-ヘキシルなどが挙げられるが、これらに限定されない。
「アルケニル」という用語は、単独でまたは任意の他の用語と組み合わせて、特定数の炭素原子、または数が特定されていない場合には、一態様では、2-10個の炭素原子(すなわち、(C2-10)アルケニル)、およびもう一つの態様では、2-6個の炭素原子(すなわち、(C2-6)アルケニル)を含む直鎖または分岐鎖状のモノ-不飽和脂肪族炭化水素基またはポリ-不飽和脂肪族炭化水素基を表す。アルケニル基の例としては、エテニル、E-プロペニルおよびZ-プロペニル、イソプロペニル、E-ブテニルおよびZ-ブテニル、E-イソブテニルおよびZ-イソブテニル、E-ペンテニルおよびZ-ペンテニル、E-ヘキセニルおよびZ-ヘキセニル、E,E-ヘキサジエニル、E,Z-ヘキサジエニル、Z,E-ヘキサジエニル、およびZ,Z-ヘキサジエニルなどが挙げられるが、これらに限定されない。
「アルキニル」という用語は、単独でまたは任意の他の用語と組み合わせて、特定数の炭素原子、または数が特定されていない場合には、一態様では2〜約10個の炭素原子を含む一個以上の三重結合を有する直鎖または分岐鎖状の飽和脂肪族炭化水素基を表す。アルキニル基の例としては、エチニル、プロピニル、プロパルギル、ブチニル、ペンチニルなどが挙げられるが、これらに限定されない。
「アルコキシ」という用語は、アルキルエーテル基であって、「アルキル」という用語が前記に定義されているものを表す。適当なアルキルエーテル基の例としては、メトキシ、エトキシ、n-プロポキシ、イソプロポキシ、n-ブトキシ、イソブトキシ、第二ブトキシ、第三ブトキシなどが挙げられるが、これらに限定されない。
「アリール」という用語は、単独でまたは任意の他の用語と組み合わせて、特定数の炭素原子、一態様では、6-15個の炭素原子(すなわち、(C6-15)アリール)、およびもう一つの態様では、6-10個の炭素原子(すなわち、(C6-10)アリール)を含み、場合によってアルキル、アルコキシ、(例えば、メトキシ)、ニトロ、ハロゲン、(例えば、クロロ)、アミノ、カルボキシレート、およびヒドロキシから選択される一個以上の置換基で置換されている炭素環式芳香族基(フェニルまたはナフチルなど)を表す。アリール基の例としては、フェニル、p-トリル、4-ヒドロキシフェニル、1-ナフチル、2-ナフチル、インデニル、インダニル、アズレニル、フルオレニル、アントラセニルなどが挙げられるが、これらに限定されない。
「アラールキル」という用語は、単独でまたは組み合わせて、前記で定義した通りのアルキル基であって、一個の水素原子がフェニル、ベンジル、2-フェニルエチニルなどであるものを意味する。
「アラールコキシカルボニル」という用語は、単独でまたは組み合わせて、式-C(O)-O-アラールキル(式中、「アラールキル」という用語は、前記の意味を有する)の基を意味する。アラールコキシカルボニル基の一例は、ベンジルオキシカルボニルである。
「アリールオキシ」という用語は、単独でまたは組み合わせて、式アリール-O-(式中、「アリール」という用語は、前記の意味を有する)の基を意味する。
「アルカノイル」という用語は、単独でまたは組み合わせて、アルカンカルボン酸から誘導されるアシル基を意味し、その例としてはアセチル、プロピオニル、ブチリル、バレリル、4-メチルバレリルなどが挙げられる。
「アリールオキシアルカノイル」という用語は、式アリール-O-アルカノイル(式中、アリールおよびアルカノイルは前記の意味を有する)のアシル基を意味する。
「アラールカノイル」という用語は、フェニルアセチル、3-フェニルプロピオニル(ヒドロシンナモイル)、4-フェニルブチリル、(2-ナフチル)アセチル、4-クロロヒドロシンナモイル、4-アミノヒドロシンナモイル、4-フェニルブチリル、(1-ナフチル)アセチル、4-クロロヒドロシンナモイル、4-アミノヒドロシンナモイル、4-メトキシヒドロシンナモイルなどのようなアリール置換したアルカンカルボン酸から誘導されるアシル基を意味する。
「アロイル」という用語は、芳香族カルボン酸から誘導されるアシル基を意味する。このような基の例としては、芳香族カルボン酸、場合によって置換された安息香酸またはナフトエ酸、例えばベンゾイル、4-クロロベンゾイル、4-カルボキシベンゾイル、4-(ベンジルオキシカルボニル)ベンゾイル、1-ナフトイル、2-ナフトイル、6-カルボキシ-2-ナフトイル、6-(ベンジルオキシカルボニル)-2-ナフトイル、3-ベンジルオキシ-2-ナフトイル、3-ヒドロキシ-2-ナフトイル、3-(ベンジルオキシホルムアミド)-2-ナフトイルなどが挙げられる。
「アミノカルボニル」という用語は、単独でまたは組み合わせて、アミノ置換カルボン酸から誘導されるアミノ置換カルボニル(カルバモイル)基であって、アミノ基は水素、アルキル、アリール、アラールキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル基などから選択される置換基が延びている(continuing)第一アミノ基、第二アミノ基または第三アミノ基を意味する。
「アミノアルカノイル」という用語は、アミノ置換アルカンカルボン酸であって、アミノ基が水素、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル基などからなる群から選択される置換基を含む第一アミノ基、第二アミノ基または第三アミノ基であることができるものから誘導されるアシル基を意味し、それらの例としてはN,N-ジメチルアミノアセチルおよびN-ベンジルアミノアセチルが挙げられる。
「炭素環」という用語は、飽和、モノ不飽和またはポリ不飽和であってもよい非芳香族の安定した3-8員の炭素環を表す。炭素環は、安定な構造を生じる任意のエンド環炭素原子に結合していてもよい。一態様での炭素環は、5-7個の炭素を有する。
「シクロアルキル」という用語は、単独でまたは組み合わせて、約3〜約8個の炭素原子を含み、且つ環状であるアルキル基を意味する。このようなシクロアルキル基の例としては、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシルなどが挙げられる。
「シクロアルキルアルキル」という用語は、前記で定義されたようなアルキル基であって、約3〜約8個、一態様では約3〜約6個の炭素原子を含むシクロアルキル基によって置換されているものを意味する。
「シクロアルキルカルボニル」という用語は、シクロプロパンカルボニル、シクロヘキサンカルボニル、アダマンタンカルボニルなどのような単環性または架橋したシクロアルカンカルボン酸から誘導される、または1,2,3,4-テトラヒドロ-2-ナフトイル、2-アセタミド-1,2,3,4-テトラヒドロ-2-ナフトイルのようなベンズ融合した単環性シクロアルカンカルボン酸であって、場合によって例えばアルカノイルアミノによって置換されているものから誘導されるアシル基を意味する。
「シクロアルキルアルコキシカルボニル」という用語は、式シクロアルキルアルキル-O-COOH(式中、シクロアルキルアルキルは前記の意味を有する)のシクロアルキルアルコキシカルボン酸から誘導されるアシル基を意味する。
「ヘテロシクリル」または「複素環」という用語は、安定な3-7員の単環性複素環または8-11員の二環性複素環であって飽和または部分不飽和であり、且つ単環性の場合には場合によってベンゾ融合していてもよく、且つ場合によって、一個以上の炭素原子上でハロゲン、アルキル、アルコキシ、オキソ、などによって、および/または第二窒素原子(すなわち、-NH-)上でアルキル、アラールコキシカルボニル、アルカノイル、フェニルまたはフェニルアルキル、または第三窒素原子(すなわち、+N-)上でオキシドによって置換されており、且つ炭素原子を介して結合しているものを表す。それぞれの複素環は一個以上の炭素原子と、窒素、酸素および硫黄からなる群から選択される1-4個のヘテロ原子とからなっている。本明細書で用いられる「窒素および硫黄ヘテロ原子」という用語は、窒素または硫黄の任意の酸化型、または任意の塩基性窒素の第四級化型を包含する。ヘテロシクリル基は、任意のエンド環炭素またはヘテロ原子で結合し、安定な構造を生成することができる。複素環としては、5-7員の単環性複素環および8-10員の二環性複素環が挙げられる。このような基の例としては、イミダゾリノイル、イミダゾリジニル、インダゾリノイル、ペルヒドロピリダジル、ピロリニル、ピロリジニル、ピペリジニル、ピラゾリニル、ピペラジニル、モルホリニル、チアモルホリニル、チアゾリジニル、チアモルホリニルスルホン、オキソピペリジニル、オキソピロリジニル、オキソアゼピニル、テトラヒドロピラニル、テトラヒドロフラニル、ジオキソリル、ジオキシニル、ベンゾジオキソリル、ジチオリル、テトラヒドロチエニル、スルホラニル、ジオキサニル、ジオキソラニル、テトラヒドロフロジヒドロフラニル、テトラヒドロピラノジヒドロフラニル、ジヒドロピラニル、テトラヒドロフロフラニル、およびテトラヒドロピラノフラニルが挙げられる。
「ヘテロアリール」という用語は、安定な5-6員の単環性芳香族複素環または8-11員の二環性芳香族複素環であって、複素環は前記で定義した通りのものを表す。このような基の例としては、イミダゾリル、キノリル、イソキノリル、インドリル、インダゾリル、ピリダジル、ピリジル、ピロリル、ピラゾリル、ピラジニル、キノオキソリル、ピラニル、ピリミジニル、フリル、チエニル、トリアゾリル、チアゾリル、カルボリニル、テトラゾリル、ベンゾフラニル、チアモルホリニルスルホン、オキサゾリル、ベンズオキサゾリル、ベンズイミダゾリル、ベンズチアゾリル、オキソピペリジニル、オキソピロリジニル、オキソアゼピニル、アゼピニル、イソオキサゾリル、イソチアゾリル、フラザニル、チアゾリル、チアジアゾリル、オキサチオリルが挙げられる。
「ヘテロシクリルアルカノイル」という用語は、ヘテロシクリル置換したアルカンカルボン酸であって、ヘテロシクリルは前記の意味を有するものから誘導されるアシル基である。
「ヘテロシクリルオキシカルボニル」という用語は、ヘテロシクリル-O-COOH(式中、ヘテロシクリルは前記で定義した通りである)から誘導されるアシル基を意味する。
「ヘテロシクリルアルコキシカルボニル」という用語は、ヘテロシクリル置換アルカン-O-COOHであって、ヘテロシクリルが前記の意味を有するものから誘導されるアシル基を意味する。
「ヘテロアリールオキシカルボニル」という用語は、ヘテロアリール-O-COOH(ヘテロアリールは前記の意味を有する)によって表されるカルボン酸から誘導されるアシル基を意味する。
「ハロゲン」という用語は、フッ素、塩素、臭素、またはヨウ素を意味する。
「ハロアルキル」という用語は、一個以上の水素がハロゲンによって置換されているアルキルを意味する。ハロアルキルは、ペルハロアルキル基または部分ハロゲン化アルキル基、例えばハロ-C1-C6アルキル基なども包含する。ハロアルキルの例としては、-CF3、-CF2CF3、-CH2CF3などが挙げられるが、これらに限定されない。
「チオアルキル」という用語は、少なくとも一個の硫黄原子を有するアルキル基であって、アルキルは前記の意味を有するものを意味する。チオアルキルの一例はCH3SCH3である。対応するチオアルキルのスルホキシドまたはスルホンは、それぞれCH3S(O)CH3とCH3S(O)2CH3である。特に断らない限り、本発明で用いられる「-SO2-」および「-S(O)2-」という用語は、スルホンまたはスルホン誘導体(すなわち、いずれの添加基もSに連結している)を表し、スルフィネートエステルを表さない。
「場合によって」という用語が前にあってもまたはなくとも、「置換」という用語および本発明の式に含まれる置換は、所定の構造における一個以上の水素基が特定の置換基の基によって置換されていることを表す。置換基の例としては、アルデヒド、脂肪族、(C1-10)アルキル、(C1-10)アルキレン、アミノ、アミド、アリール、ビシクロアルキル、カルボキシル、カルボニル基、エステル基、ハロ、オキソ、ヒドロキシ、ニトロなどが挙げられるが、これらに限定されない。また、これらの置換基のそれぞれは更に置換されていることもある。所定構造における一つ以上の位置が特定の群から選択される一つ以上の置換基によって置換されていることがある場合には、これらの置換基はそれぞれの位置(例えば、残基-N(R2)(R2))で同一でもまたは異なっていてもよい。典型的には、ある構造が場合によって置換されていることがある場合には、0-3個の置換が包含され、且つ0-1個の置換も包含される。一態様では、置換基は、許容性哺乳類細胞または不死化哺乳類細胞系においてプロテアーゼ阻害活性または細胞内抗ウイルス活性を増強し、または未置換化合物と比較して溶解性特性を増強し、または薬物動態または薬力学的プロファイルを増強することによって送達可能性(deliverability)を増強する置換基である。置換基と本発明によって想定される変量(variables)の組合せは、安定な化合物を形成するものに過ぎない。本明細書で用いられる「安定な」という用語は、当該技術分野で知られている方法によって製造して哺乳類に投与するのに十分な安定性を有する化合物を表す。典型的には、このような化合物は、水分の非存在下または他の化学的に反応性の条件の非存在下で少なくとも1週間40℃以下の温度で安定である。
また、本明細書に開示される化合物の任意の塩基性窒素含有基の第四級化も、本発明の開示の範囲内にある。塩基性窒素は、例えば塩化メチル、塩化エチル、塩化プロピル、塩化ブチル、臭化メチル、臭化エチル、臭化プロピル、臭化ブチル、ヨウ化メチル、ヨウ化エチル、ヨウ化プロピルおよびヨウ化ブチルのようなハロゲン化低級アルキル、硫酸ジメチル、硫酸ジエチル、硫酸ジブチルおよび硫酸ジアミルなどの硫酸ジアルキル、塩化デシル、塩化ラウリル、塩化ミリスチル、塩化ステアリル、臭化デシル、臭化ラウリル、臭化ミリスチル、臭化ステアリル、ヨウ化デシル、ヨウ化ラウリル、ヨウ化ミリスチルおよびヨウ化ステアリルのような長鎖ハロゲン化物、および臭化ベンジルおよび臭化フェネチルなどのハロゲン化アラールキルなどの当業者に知られている任意の薬剤を用いて四級化することができる。水または油溶性または分散性生成物を、前記のような四級化によって得ることができる。
B. 化合物
一つの態様では、一つ以上のR21、R31およびR20が疎水性基である、式Iの化合物が提供される。
もう一つの態様では、前記化合物はXが
Figure 2007528423
(前記式中、
YはO、NH、またはSであり、
ZはO、NH、またはSであり、
いずれかの環炭素は、場合によってR2、R3、R5、またはR6によって置換されている)
である化合物である。
もう一つの態様では、前記化合物はYとZが両方ともOである化合物である。
もう一つの態様では、前記化合物はXが未置換であり且つ構造:
Figure 2007528423
(前記式中、
いずれかの環炭素は、場合によってR2、R3、R5、またはR6によって置換されている)
を有する化合物である。
もう一つの態様では、前記化合物はXが
Figure 2007528423
(前記式中、
GはC、O、NR2、またはSであり、
nは1または2であり、
いずれかの環炭素は、場合によってR2、R3、R5、またはR6によって置換されている)
である化合物である。
もう一つの態様では、前記化合物はXが
Figure 2007528423
(前記式中、
それぞれのJは、独立してCH2またはOであり、
いずれかの環炭素は、場合によってR2、R3、R5、またはR6によって置換されている)
である化合物である。
もう一つの態様では、前記化合物はXが
Figure 2007528423
(前記式中、
いずれかの環炭素は、場合によってR2、R3、R5、またはR6によって置換されている)
である化合物である。
もう一つの態様では、前記化合物はXが
Figure 2007528423
(前記式中、
それぞれのLは、独立してH、低級アルキル、オキソであるか、またはLはMと共に炭素環または複素環を形成し、
それぞれのMは、独立してH、OH、クロロ、フルオロであるか、またはMはQと共に炭素環または複素環を形成し、
QはH、OH、アミノ、低級アルキル、アルキルアミノ、アルコキシ、ハロであるか、またはTと共に3-7員の炭素環または複素環を形成し、
それぞれのWは、独立してH、OH、低級アルキル、ハロ、またはスピロシクロプロピルであり、
TはHまたはFであるか、またはTはWと共に炭素環または複素環を形成する)
である化合物である。
もう一つの態様では、前記化合物はXがテトラヒドロフロジヒドロフラニル、テトラヒドロフロテトラヒドロフラニル、テトラヒドロピラノテトラヒドロフラニル、またはテトラヒドロピラノジヒドロフラニルである化合物である。
もう一つの態様では、前記化合物はXが
Figure 2007528423
または
Figure 2007528423
(前記式中、
A2、B2、およびC'は、それぞれ独立してO、NR2、またはSであり、
D2がCHまたはNであり、
それぞれのnは、独立して1または2であり、
いずれかの環炭素は、場合によってR2、R3、R5、またはR6によって置換されている)
である化合物である。
もう一つの態様では、前記化合物はXが
Figure 2007528423
(前記式中、
A3はH、F、またはアルコキシであり、
B3はF、アルコキシ、低級アルキルであるか、またはA3とB3は3-7員の複素環を形成することができ、
Z'はO、NR2、またはSであり、
nは1、2、または3であり、
いずれかの環炭素は、場合によってR2、R3、R5、またはR6によって置換されている)
である化合物である。
一変更態様では、前記化合物はAがZCZNHである化合物である。もう一つの変更態様では、前記化合物はAがOCONHである化合物である。
一変更態様では、前記化合物はDがアラールキルおよびヘテロアラールキルから選択され、且つ場合によってアルキル、ハロ、ニトロ、シアノ、CF3、ハロ-C1-C6アルキル、C3-C7シクロアルキル、 C5-C7シクロアルケニル、R6、OR2、SR2、NHR2、OR3、SR3、NHR3、OR6、SR6、またはNHR6から選択される一個以上の基で置換されている化合物である。もう一つの変更態様では、前記化合物はDが未置換アラールキルまたは未置換ヘテロアラールキルである化合物である。もう一つの変更態様では、前記化合物はDが未置換アラールキルである化合物である。更にもう一つの変更態様では、前記化合物はDがベンジルである化合物である。
本発明の一変更態様では、前記化合物はD'がアルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、シクロアルキル、またはアラールキルであり、且つ場合によってアルキル、ハロ、CF3、またはハロ-C1-C6アルキルによって置換されている化合物である。もう一つの変更態様では、前記化合物はD'が未置換アルキル、シクロアルキル、またはアラールキルである化合物である。更にもう一つの変更態様では、前記化合物はD'が未置換アルキルである化合物である。もう一つの変更態様では、前記化合物はD'がイソブチルである化合物である。
一変更態様では、前記化合物はE'が-SO-、または-SO2-である化合物である。
もう一つの変更態様では、前記化合物はX'が式
Figure 2007528423
を有する化合物である。
もう一つの変更態様では、前記化合物はX'が式
Figure 2007528423
を有する化合物である。
もう一つの変更態様では、前記化合物はD3がNR30である化合物である。更にもう一つの変更態様では、前記化合物はD3がNHである化合物である。
もう一つの変更態様では、前記化合物はR20がH、アルキル、アルケニル、またはアルキニルである化合物である。もう一つの変更態様では、前記化合物はR20がHまたはアルキルである化合物である。更にもう一つの変更態様では、前記化合物はR20がHまたはメチルである化合物である。
もう一つの変更態様では、前記化合物はD4がNR31、O、またはSである化合物である。また、もう一つの変更態様では、前記化合物はD4がNR31である化合物である。
もう一つの変更態様では、前記化合物はR31がHまたはアルキルである化合物である。更にもう一つの変更態様では、前記化合物はR31がH、メチルまたはn-プロピルである化合物である。
一変更態様では、前記化合物はR21が水素であるか、またはアルキル、ハロアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、または-R10-U-R31
(前記式中、
R10はアルキレン、アルケニレン、アルキニレン、シクロアルキレン、ヘテロシクリレン、アリーレン、またはヘテロアリーレンからなる群から選択され、
UはNR35、O、またはS であり、
R31はアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、またはヘテロアリールであり、
R35は場合によってR3、R5、R6によって置換されたアルキル、C2-C6アルケニル、C2-C6アルキニル、C3-C8シクロアルキル、C5-C8シクロアルケニル、およびヘテロシクロであって、-OR2、C(O)N(R2)2、S(O)nN(R2)2、CN、SR2、SOnR2、COR2、CO2R2、またはNR2C(O)R2、R5、およびR7からなる群から選択される一個以上の置換基によって置換されていてもよい基、アリールまたはヘテロアリールであって、場合によってアリール、ヘテロアリール、R2、R3、R4、およびR6からなる群から選択される一個以上の基によって置換されていてもよい前記アリールまたはヘテロアリール、場合によってR2、R3、R5、R6によって置換されているC3-C7シクロアルキル、CO2HまたはR7、NR3R3、NR6R6、NR7R7、NR3R6、NR6R7、NR3R7、NR2R3、NR2R6、NR2R7、NR2R2、SOnN(R2)2、SOnN(R3)2、SOnN(R6)2、SOnN(R7)2、SOnNR2R3、SOnNR2R6、SOnNR2R7、SOnNR3R6、SOnNR3R7、SOnNR6R7、S(O)mR2、S(O)mR3、S(O)mR6であって、但し、R2はHではなく、且つmは0、1、または2である)
からなる群から選択され、
R21は、場合によってR2、R3、R4、R5、およびR6からそれぞれ独立して選択される一個以上の置換基によって置換されている化合物である。
本発明の一変更態様では、前記化合物はR21が水素であるか、またはアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、またはアリールからなる群から選択される化合物である。もう一つの変更態様では、前記化合物は、R21がアルキルである化合物である。更にもう一つの変更態様では、前記化合物は、R21がメチル、エチル、n-プロピル、イソブチル、またはネオペンチルである化合物である。
本明細書において提供される化合物であって、HIV-1プロテアーゼの野生型または薬剤耐性突然変異形態を有する複合体において結合したものも提供される。
本発明は、下記の化合物
{1-ベンジル-3-[(3-ジメチルアミノメチレン-2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-インドール-5-スルホニル)-イソブチル-アミノ]-2-ヒドロキシ-プロピル}-カルバミン酸ヘキサヒドロ-フロ[2,3-b]フラン-3-イルエステル、
(1-ベンジル-3-{[3-(1-ジメチルアミノ-エチリデン)-2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-インドール-5-スルホニル]-イソブチル-アミノ}-2-ヒドロキシ-プロピル)-カルバミン酸ヘキサヒドロ-フロ[2,3-b]フラン-3-イルエステル、
[1-ベンジル-3-({3-[(エチル-メチル-アミノ)-メチレン]-2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-インドール-5-スルホニル}-イソブチル-アミノ)-2-ヒドロキシ-プロピル]-カルバミン酸ヘキサヒドロ-フロ[2,3-b]フラン-3-イルエステル、
[l-ベンジル-3-({3-[l-(エチル-メチル-アミノ)-エチリデン]-2-オキソ-2,3-ジヒドロ-lH-インドール-5-スルホニル}-イソブチル-アミノ)-2-ヒドロキシ-プロピル]-カルバミン酸ヘキサヒドロ-フロ[2,3-b]フラン-3-イルエステル、
[1-ベンジル-2-ヒドロキシ-3-(イソブチル-{3-[(メチル-プロピル-アミノ)-メチレン]-2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-インドール-5-スルホニル}-アミノ)-プロピル]-カルバミン酸ヘキサヒドロ-フロ[2,3-b]フラン-3-イルエステル、
[1-ベンジル-2-ヒドロキシ-3-(イソブチル-{3-[I-(メチル-プロピル-アミノ)-エチリデン]-2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-インドール-5-スルホニル}-アミノ)-プロピル]-カルバミン酸ヘキサヒドロ-フロ[2,3-b]フラン-3-イルエステル、
{1-ベンジル-3-[3-ジエチルアミノメチレン-2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-インドール-5-スルホニル)-イソブチル-アミノ]-2-ヒドロキシ-プロピル}-カルバミン酸ヘキサヒドロ-フロ[2,3-b]フラン-3-イルエステル、
(1-ベンジル-3-{[3-(1-ジエチルアミノ-エチリデン)-2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-インドール-5-スルホニル]-イソブチル-アミノ}-2-ヒドロキシ-プロピル)-カルバミン酸ヘキサヒドロ-フロ[2,3-b]フラン-3-イルエステル、
{1-ベンジル-3-[3-ジプロピルアミノメチレン-2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-インドール-5-スルホニル)-イソブチル-アミノ]-2-ヒドロキシ-プロピル}-カルバミン酸ヘキサヒドロ-フロ[2,3-b]フラン-3-イルエステル、
(1-ベンジル-3-{[3-(1-ジプロピルアミノ-エチリデン)-2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-インドール-5-スルホニル]-イソブチル-アミノ}-2-ヒドロキシ-プロピル)-カルバミン酸ヘキサヒドロ-フロ[2,3-b]フラン-3-イルエステル、
{1-ベンジル-2-ヒドロキシ-3-[イソブチル-(2-オキソ-3-ピペリジン-1-イルメチレン-2,3-ジヒドロ-1H-インドール-5-スルホニル)-アミノ]-プロピル}-カルバミン酸ヘキサヒドロ-フロ[2,3-b]フラン-3-イルエステル、
(1-ベンジル-2-ヒドロキシ-3-{イソブチル-[2-オキソ-3-(1-ピペリジン-1-イル-エチリデン)-2,3-ジヒドロ-1H-インドール-5-スルホニル]-アミノ}-プロピル)-カルバミン酸ヘキサヒドロ-フロ[2,3-b]フラン-3-イルエステル、
{1-ベンジル-2-ヒドロキシ-3-[イソブチル-(2-オキソ-3-ピペラジン-1-イルメチレン-2,3-ジヒドロ-1H-インドール-5-スルホニル)-アミノ]-プロピル}-カルバミン酸ヘキサヒドロ-フロ[2,3-b]フラン-3-イルエステル、
{1-ベンジル-2-ヒドロキシ-3-[イソブチル-(3-モルホリン-4-イルメチレン-2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-インドール-5-スルホニル)-アミノ]-プロピル}-カルバミン酸ヘキサヒドロ-フロ[2,3-b]フラン-3-イルエステル、
{3-[3-アミノメチレン-2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-インドール-5-スルホニル)-イソブチル-アミノ]-1-ベンジル-2-ヒドロキシ-プロピル}-カルバミン酸ヘキサヒドロ-フロ[2,3-b]フラン-3-イルエステル、
(3-{[3-(1-アミノ-エチリデン)-2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-インドール-5-スルホニル]-イソブチル-アミノ}-1-ベンジル-2-ヒドロキシ-プロピル)-カルバミン酸ヘキサヒドロ-フロ[2,3-b]フラン-3-イルエステル、
{1-ベンジル-2-ヒドロキシ-3-[イソブチル-(3-メチルアミノメチレン-2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-インドール-5-スルホニル)-アミノ]-プロピル}-カルバミン酸ヘキサヒドロ-フロ[2,3-b]フラン-3-イルエステル、
(1-ベンジル-2-ヒドロキシ-3-{イソブチル-[3-(1-メチルアミノ-エチリデン)-2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-インドール-5-スルホニル]-アミノ}-プロピル)-カルバミン酸ヘキサヒドロ-フロ[2,3-b]フラン-3-イルエステル、
{1-ベンジル-3-[(3-エチルアミノメチレン-2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-インドール-5-スルホニル)-イソブチル-アミノ]-2-ヒドロキシ-プロピル}-カルバミン酸ヘキサヒドロ-フロ[2,3-b]フラン-3-イルエステル、
(1-ベンジル-3-{[3-(1-エチルアミノ-エチリデン)-2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-インドール-5-スルホニル]-イソブチル-アミノ}-2-ヒドロキシ-プロピル)-カルバミン酸ヘキサヒドロ-フロ[2,3-b]フラン-3-イルエステル、
[1-ベンジル-2-ヒドロキシ-3-(イソブチル-{2-オキソ-3-[(2,2,2-トリフルオロ-エチルアミノ)-メチレン]-2,3-ジヒドロ-1H-インドール-5-スルホニル}-アミノ)-プロピル]-カルバミン酸ヘキサヒドロ-フロ[2,3-b]フラン-3-イルエステル、
[1-ベンジル-2-ヒドロキシ-3-(イソブチル-{2-オキソ-3-[1-(2, 2,2-トリフルオロ-エチルアミノ)-エチリデン]-2,3-ジヒドロ-1H-インドール-5-スルホニル}-アミノ)-プロピル]-カルバミン酸ヘキサヒドロ-フロ[2,3-b]フラン-3-イルエステル、
[1-ベンジル-2-ヒドロキシ-3-({3-[(2-ヒドロキシ-エチルアミノ)-メチレン]-2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-インドール-5-スルホニル}-イソブチル-アミノ)-プロピル]-カルバミン酸ヘキサヒドロ-フロ[2,3-b]フラン-3-イルエステル、
[1-ベンジル-2-ヒドロキシ-3-({3-[1-(2-ヒドロキシ-エチルアミノ)-エチリデン]-2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-インドール-5-スルホニル}-イソブチル-アミノ)-プロピル]-カルバミン酸ヘキサヒドロ-フロ[2,3-b]フラン-3-イルエステル、
[1-ベンジル-2-ヒドロキシ-3-(イソブチル-{3-[(2-メトキシ-エチルアミノ)-メチレン]-2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-インドール-5-スルホニル}-アミノ)-プロピル]-カルバミン酸ヘキサヒドロ-フロ[2,3-b]フラン-3-イルエステル、
[1-ベンジル-2-ヒドロキシ-3-(イソブチル-{3-[1-(2-メトキシ-エチルアミノ)-エチリデン]-2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-インドール-5-スルホニル}-アミノ)-プロピル]-カルバミン酸ヘキサヒドロ-フロ[2,3-b]フラン-3-イルエステル、
[1-ベンジル-3-({3-[(2-ジメチルアミノ-エチルアミノ)-メチレン]-2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-インドール-5-スルホニル}-イソブチル-アミノ)-2-ヒドロキシ-プロピル]-カルバミン酸ヘキサヒドロ-フロ[2,3-b]フラン-3-イルエステル、
[1-ベンジル-3-({3-[1-(2-ジメチルアミノ-エチルアミノ)-エチリデン]-2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-インドール-5-スルホニル}-イソブチル-アミノ)-2-ヒドロキシ-プロピル]-カルバミン酸ヘキサヒドロ-フロ[2,3-b]フラン-3-イルエステル、
(1-ベンジル-2-ヒドロキシ-3-{イソブチル-[3-(イソプロピルアミノ-メチレン)-2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-インドール-5-スルホニル]-アミノ}-プロピル)-カルバミン酸ヘキサヒドロ-フロ[2,3-b]フラン-3-イルエステル、
(1-ベンジル-2-ヒドロキシ-3-{イソブチル-[3-( 1-イソプロピルアミノ-エチリデン)-2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-インドール-5-スルホニル]-アミノ}-プロピル)-カルバミン酸ヘキサヒドロ-フロ[2,3-b]フラン-3-イルエステル、
{1-ベンジル-2-ヒドロキシ-3-[イソブチル-(2-オキソ-3-プロピルアミノメチレン-2,3-ジヒドロ-1H-インドール-5-スルホニル)-アミノ]-プロピル}-カルバミン酸ヘキサヒドロ-フロ[2,3-b]フラン-3-イルエステル、
(1-ベンジル-2-ヒドロキシ-3-{イソブチル-[2-オキソ-3-( 1-プロピルアミノ-エチリデン)-2,3-ジヒドロ-1H-インドール-5-スルホニル]-アミノ}-プロピル)-カルバミン酸ヘキサヒドロ-フロ[2,3-b]フラン-3-イルエステル、
{1-ベンジル-2-ヒドロキシ-3-[イソブチル-(2-オキソ-3-ピロリジン-2-イリデン-2,3-ジヒドロ-1H-インドール-5-スルホニル)-アミノ]-プロピル}-カルバミン酸ヘキサヒドロ-フロ[2,3-b]フラン-3-イルエステル、
{1-ベンジル-3-[(3-ブチルアミノメチレン-2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-インドール-5-スルホニル)-イソブチル-アミノ]-2-ヒドロキシ-プロピル}-カルバミン酸ヘキサヒドロ-フロ[2,3-b]フラン-3-イルエステル、
(1-ベンジル-3-{[3-(1-ブチルアミノ-エチリデン)-2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-インドール-5-スルホニル]-イソブチル-アミノ}-2-ヒドロキシ-プロピル)-カルバミン酸ヘキサヒドロ-フロ[2,3-b]フラン-3-イルエステル、
(1-ベンジル-2-ヒドロキシ-3- イソブチル-[3-(イソブチルアミノ-メチレン)-2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-インドール-5-スルホニル]-アミノ}-プロピル)-カルバミン酸ヘキサヒドロ-フロ[2,3-b]フラン-3-イルエステル、
(1-ベンジル-2-ヒドロキシ-3-{ イソブチル-[3-(1-イソブチルアミノ-エチリデン)-2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-インドール-5-スルホニル]-アミノ}-プロピル)-カルバミン酸ヘキサヒドロ-フロ[2,3-b]フラン-3-イルエステル、
(1-ベンジル-3-{[3-(第三ブチルアミノ-メチレン)-2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-インドール-5-スルホニル]-イソブチル-アミノ}-2-ヒドロキシ-プロピル)-カルバミン酸ヘキサヒドロ-フロ[2,3-b]フラン-3-イルエステル、
(1-ベンジル-3-{[3-(1-第三ブチルアミノ-エチリデン)-2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-インドール-5-スルホニル]-イソブチル-アミノ}-2-ヒドロキシ-プロピル)-カルバミン酸ヘキサヒドロ-フロ[2,3-b]フラン-3-イルエステル、
[1-ベンジル-3-({3-[(2,2-ジメチル-プロピルアミノ)-メチレン]-2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-インドール-5-スルホニル}-イソブチル-アミノ)-2-ヒドロキシ-プロピル]-カルバミン酸ヘキサヒドロ-フロ[2,3-b]フラン-3-イルエステル、
[1-ベンジル-3-({3-[1-(2,2-ジメチル-プロピルアミノ)-エチリデン]-2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-インドール-5-スルホニル}-イソブチル-アミノ)-2-ヒドロキシ-プロピル]-カルバミン酸ヘキサヒドロ-フロ[2,3-b]フラン-3-イルエステル、
[1-ベンジル-2-ヒドロキシ-3-(イソブチル-{3-[(2-メチル-ブチルアミノ)-メチレン]-2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-インドール-5-スルホニル}-アミノ)-プロピル]-カルバミン酸ヘキサヒドロ-フロ[2,3-b]フラン-3-イルエステル、
[1-ベンジル-2-ヒドロキシ-3-(イソブチル-{3-[(3-メチル-ブチルアミノ)-メチレン]-2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-インドール-5-スルホニル}-アミノ)-プロピル]-カルバミン酸ヘキサヒドロ-フロ[2,3-b]フラン-3-イルエステル、
[1-ベンジル-3-({ 3-[3,3-ジメチル-ブチルアミノ)-メチレン]-2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-インドール-5-スルホニル}-イソブチル-アミノ)-2-ヒドロキシ-プロピル]-カルバミン酸ヘキサヒドロ-フロ[2,3-b]フラン-3-イルエステル、
[1-ベンジル-2-ヒドロキシ-3-(イソブチル-{3-[(1-イソプロピル-2-メチル-プロピルアミノ)-メチレン]-2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-インドール-5-スルホニル}-アミノ)-プロピル]-カルバミン酸ヘキサヒドロ-フロ[2,3-b]フラン-3-イルエステル、
{1-ベンジル-2-ヒドロキシ-3-[イソブチル-(2-オキソ-3-フェニルアミノメチレン-2,3-ジヒドロ-lH-インドール-5-スルホニル)-アミノ]-プロピル}-カルバミン酸ヘキサヒドロ-フロ[2,3-b]フラン-3-イルエステル、
(1-ベンジル-3-{[3-(ベンジルアミノ-メチレン)-2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-インドール-5-スルホニル]-イソブチル-アミノ}-2-ヒドロキシ-プロピル)-カルバミン酸ヘキサヒドロ-フロ[2,3-b]フラン-3-イルエステル、
(1-ベンジル-3-{[3-(1-ベンジルアミノ-エチリデン)-2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-インドール-5-スルホニル]-イソブチル-アミノ}-2-ヒドロキシ-プロピル)-カルバミン酸ヘキサヒドロ-フロ[2,3-b]フラン-3-イルエステル、
[1-ベンジル-3-({ 3-[(シクロヘキシルメチル-アミノ)-メチレン]-2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-インドール-5-スルホニル}-イソブチル-アミノ)-2-ヒドロキシ-プロピル]-カルバミン酸ヘキサヒドロ-フロ[2,3-b]フラン-3-イルエステル、
{1-ベンジル-2-ヒドロキシ-3-[イソブチル-(2-オキソ-3-{[(ピリジン-4-イルメチル)-アミノ]-メチレン}-2,3-ジヒドロ-1H-インドール-5-スルホニル)-アミノ]-プロピル}-カルバミン酸ヘキサヒドロ-フロ[2,3-b]フラン-3-イルエステル、
(1-ベンジル-2-ヒドロキシ-3-{イソブチル-[2-オキソ-3-(フェネチルアミノ-メチレン)-2,3-ジヒドロ-1H-インドール-5-スルホニル]-アミノ}-プロピル)-カルバミン酸ヘキサヒドロ-フロ[2,3-b]フラン-3-イルエステル、
[1-ベンジル-3-({3-[(2-シクロヘキサ-1-エニル-エチルアミノ)-メチレン]-2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-インドール-5-スルホニル}-イソブチル-アミノ)-2-ヒドロキシ-プロピル]-カルバミン酸ヘキサヒドロ-フロ[2,3b]フラン-3-イルエステル、
[1-ベンジル-2-ヒドロキシ-3-(イソブチル-{2-オキソ-3-[(2-ピリジン-2-イル-エチルアミノ)-メチレン]-2,3-ジヒドロ-1H-インドール-5-スルホニル}-アミノ)-プロピル]-カルバミン酸ヘキサヒドロ-フロ[2,3-b]フラン-3-イルエステル、
[1-ベンジル-2-ヒドロキシ-3-(イソブチル-{2-オキソ-3-[(2-フェニル-プロピルアミノ)-メチレン]-2,3-ジヒドロ-1H-インドール-5-スルホニル}-アミノ)-プロピル]-カルバミン酸ヘキサヒドロ-フロ[2,3-b]フラン-3-イルエステル、
[1-ベンジル-2-ヒドロキシ-3-(イソブチル-{2-オキソ-3-[(4-フェニル-ブチルアミノ)-メチレン]-2,3-ジヒドロ-1H-インドール-5-スルホニル}-アミノ)-プロピル]-カルバミン酸ヘキサヒドロ-フロ[2,3-b]フラン-3-イルエステル、
{1-ベンジル-2-ヒドロキシ-3-[イソブチル(3-ノニルアミノメチレン-2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-インドール-5-スルホニル)-アミノ]-プロピル}-カルバミン酸ヘキサヒドロ-フロ[2,3-b]フラン-3-イルエステル、および
(1-ベンジル-2-ヒドロキシ-3-{[3-(1-ヒドロキシ-エチリデン)-2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-インドール-5-スルホニル]-イソブチル-アミノ}-プロピル)-カルバミン酸ヘキサヒドロ-フロ[2,3-b]フラン-3-イルエステル、および単一立体異性体または立体異性体の混合物としての薬学上許容可能なその塩も提供する。
本発明は、化合物が薬学上許容可能な塩、生物加水分解性エステル、アミドまたはカルバメート、溶媒和物、水和物、またはそれらのプロドラッグの形態である化合物も提供する。生物加水分解性エステルは、カルボン酸エステル、ホスホン酸エステルなど、または開裂して生物活性種を供給することができる任意のエステルでよい。また、立体異性体の混合物または単一異性体として存在する前記化合物も提供される。本明細書で言及されているように、単一異性体は単一ジアステレオマーまたは単一鏡像異性体であってもよい。特定の立体化学を指定しない限り、その名称によるまたは図面に表された化合物の列挙は、化合物が個々の異性体としてまたは異性体の混合物として存在するかどうかとは無関係に全ての可能な立体異性体(例えば、化合物のキラル中心の数による鏡像異性体またはジアステレオマー)を包含するものと解釈される。更に、特に断らない限り、その名称によるまたは図面に表された化合物の列挙は、全ての可能な共鳴形態並びにそれらの互変異性体を包含するものと解釈される。
本発明は、活性成分として前記化合物のいずれか一つを含んでなる医薬組成物も提供する。もう一つの変更態様では、組成物は経口投与に適する固形処方物である。一変更態様では、医薬組成物は錠剤である。もう一つの変更態様では、組成物は経口投与に適した液体処方物である。更にもう一つの変更態様では、組成物は非経口投与に適した液体処方物である。
一態様では、医薬組成物は前記態様および変更態様の任意の化合物を含んでなり、この組成物は、経口、非経口、腹腔内、静脈内、動脈内、経皮、舌下、筋肉内、直腸、経頬(transbuccally)、経鼻、リポソーム(liposomally)、吸入、膣、眼内(intraoccularly)、局所送達(via local delivery)、皮下、脂肪内(intraadiposally)、関節内(intraarticularly)、および鞘内からなる群から選択される経路による投与に適している。
本発明は、本明細書で提供される化合物、および薬学上許容可能な添加剤、賦形剤、または希釈剤を含む医薬組成物も提供する。
一態様では、本発明は本明細書で提供される化合物と別の抗レトロウイルス薬を含む医薬組成物を提供する。もう一つの態様では、本発明は本明細書で提供される化合物と第二のHIV阻害薬を含む医薬組成物を提供する。
もう一つの態様では、本発明は本明細書で提供される化合物と追加のHIVプロテアーゼ阻害薬を含む医薬組成物を提供する。また、本明細書で提供される化合物とHIV逆転写酵素阻害薬を含む医薬組成物も提供される。さらに、本発明は、HIV感染症に罹っている患者に本明細書で提供される化合物を投与することを含む前記患者の治療方法も提供する。
更にもう一つの態様では、本発明はHIV感染症に罹っている患者に本明細書で提供される組成物を投与することを含む前記患者の治療方法を提供する。また、多剤耐性HIV感染症に罹っている患者の治療方法も提供される。更に、本発明はHIVプロテアーゼを本明細書で提供される化合物と接触させることを含むHIVプロテアーゼを阻害する方法も提供する。また、HIVプロテアーゼを本明細書で提供される組成物と接触させることを含むHIVプロテアーゼを阻害する方法も提供される。
もう一つの態様では、本発明は本明細書で提供される化合物または組成物とチトクロームP450阻害薬を投与することを含む組合せ療法の方法を提供する。
C. 化合物の調製
本発明の化合物は、Hale et al.に対する米国特許第6,319,946号に記載の合成方法に準じて容易に調製することができ、前記の内容は、その開示の一部として本明細書に引用される。これらの方法は、当業者には明らかになるであろう。
下記の工程図に従って、本発明の化合物であって、X置換基を変更することができる化合物を合成することができる。この工程図において、PはBocまたはCbzのような標準的アミン保護基である。アミンを以前に報告されている方法でエポキシドと反応させる(J. Med. Chem. 36, 288-291 (93))。生成するアミノアルコールを、活性化スルホン酸誘導体であって、Xがハロ、活性化アルコール、またはスルホン酸塩のような脱離基であるものと反応させる。次に、保護基を3から外し、生成するアミノアルコール4を活性化オキシカルボニル誘導体5 (式中、Yはハロまたは活性化アルコールのような脱離基である)と反応させて、標的化合物6を得る。化合物5は対応するアルコールから標準的条件下で酸塩化物または活性化エステルと反応させることによって得られ、単離されまたは本来の場所で(in situ)用いられる。
Figure 2007528423
(N,N-ジベンジル)のような二箇所が保護されたアミノエポキシドを、最終的にアミンに還元されるアジド基と同様に用いることもできる。ある例では、活性化スルホニル誘導体をアミンと反応させて、生成するスルホンアミドを塩基性条件下でエポキシドと反応させることができる。
X'の変更態様を検討するときには、第二の典型的な合成を用いることができる。この場合には、スルホニル化を行う代わりに、アミノアルコール2は、Pを外すことによって外れない基によってNを保護することができ、例えばPはBocであり、P'はカルボベンジルオキシである。次に、二箇所が保護された7を脱保護して8を得て、これを前記のように反応させて9を得る。9の脱保護の後に、様々なX'基を前記と同様の方法で活性化スルホニル誘導体を介して導入することができる。
Figure 2007528423
第三の融合環を用いるXの合成の一例を、以下に示す。このオレフィン性三環系は、McElvain, et al. JACS 77, 5601(1955)によって既に報告されている。標準的条件を用いる二重結合に対する水の反マルコニコフ付加によって、標的アルコールを得ることができる。これらの著者が、未置換三環系が著しい酸安定性を有し、これによって本発明者らの標的化合物の活性を延長することができることを示したことは注目すべきである。
Figure 2007528423
ビシクロ[2.2.0]系の合成は、同族類似体についてPadias, et al. J.O.C. 52, 5305 (1987)により報告されている同様の方法で進めることができる。RはHであるか、または後で標準的条件下で外すことができるベンジルのような保護基であることができる。プロトン酸(例えば、トルエンスルホン酸)またはルイス酸(例えば、スカンジウムトリフレート)を、縮合に用いることができる。
Figure 2007528423
典型的なリンを含む二環性化合物の合成を、ここに記載する。同様な化学反応は、Arnold, et al. Ang. Chem. 70, 539 (1958)およびDankiewicz, et al. JACS 101, 7712 (1979)によって報告されている。示された標的におけるR基は、Hまたは後で外すことができるベンジルのような保護基のいずれでもよい。
Figure 2007528423
D. 医薬組成物
本発明は、これらの有効成分を個々にまたは同時に薬学上許容可能な担体(carrier)、賦形剤、結合剤、希釈剤などと混合することによって、例えば、顆粒剤、散剤、錠剤、カプセル、シロップ剤、座剤、注射、乳剤、エリキシル、懸濁剤、または溶液の形態で経口または非経口投与することができる組成物も意図している(contemplates)。
本発明の化合物は、HIVに感染した個体の治療およびこれらの個体の予防に有用である。本発明は、存在がプロテアーゼ酵素によって影響されまたは依存しているウイルスに感染した哺乳類の治療に有用である。本発明の化合物によって予防し、または治療することができる疾患、特にHIVおよび他の病原性レトロウイルスに関連した疾患としては、AIDS、AIDS関連合併症(ARC)、進行性の全身性リンパ節腫(POL)、並びにレトロウイルスによって引き起こされる慢性CNS疾患、例えばHIV性認知症および多発性硬化症が挙げられる。
経口投与用の固形処方物としては、本発明の組成物は散剤、顆粒剤、錠剤、ピル、およびカプセルの形態であってもよい。これらの場合には、本発明の化合物は少なくとも一種類の添加剤、例えばスクロース、ラクトース、セルロース糖(cellulose sugar)、マンニトール、マルチトール、デキストラン、澱粉、寒天、アルギン酸塩、キチン、キトサン、ペクチン、トラガカントガム、アラビアゴム、ゼラチン、コラーゲン、カゼイン、アルブミン、合成または半合成ポリマー、またはグリセリドと混合することができる。これらの処方物は、通常の場合と同様に、更なる添加剤、例えば不活性希釈剤、ステアリン酸マグネシウムのような滑沢剤、パラベンまたはソルビン酸のような防腐剤、アスコルビン酸、トコフェロールまたはシステインのような酸化防止剤、崩壊剤、結合剤、増粘剤、緩衝剤、甘味料、フレーバー剤、および芳香剤を含むことができる。錠剤およびピルは、腸溶コーティングを用いて調製することもできる。
本明細書で用いられる「非経口」としては、皮下注射、静脈内注射、筋肉内注射、腹腔内注射、または点滴注入が挙げられる。注射可能な製剤、例えば滅菌した注射可能な水性懸濁液または油性懸濁液は、関連分野における既知の方法によって適当な分散剤、または適当な湿潤剤、および適当な懸濁剤を用いて調製することができる。滅菌注射は、例えば溶液または懸濁液でよく、これは水性溶液のような非経口投与可能な毒性のない希釈剤を用いてまたは滅菌注射に用いることができる溶媒を用いて調製される。使用可能なビヒクルまたは許容可能な溶媒の例としては、水、リンゲル溶液、および等張食塩水溶液が挙げられる。更に、滅菌した不揮発性油性物は、溶媒または懸濁剤として通常用いることができる。不揮発性油性物および脂肪酸をこの目的に用いることができ、天然または合成または半合成脂肪酸油または脂肪酸、および天然または合成モノ-グリセリドまたはジ-グリセリドまたはトリ-グリセリドが挙げられる。
本発明の医薬組成物は、鼻内エアゾールまたは吸入用に処方することができ、食塩水、およびベンジルアルコールまたは他の適当な防腐剤、吸収促進剤、フッ化炭素、または可溶化剤または分散剤の溶液として調製することができる。
直腸座薬は、薬剤を適当なビヒクル、例えばカカオバターおよびポリエチレングリコールであって、常温では固形状態であるが腸管中の温度では液体状態であり融解して薬剤を放出するものと混合することによって調製することができる。
経口投与用の液体製剤の例としては、薬学上許容可能な乳剤、シロップ剤、エリキシル、懸濁液、および溶液であって、不活性希釈剤、例えば水を含むことがあるものが挙げられる。
医薬組成物は、鉱油、流動パラフィン(liquid petroleum)、白色ワセリン(white petroleum)、プロピレングリコール、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン化合物、乳化性ワックスおよび水などの担体(carrier)に懸濁または溶解した一種類以上の本発明の化合物を含む適当な軟膏で局所投与用に容易に処方することができる。更に、局所処方物は、担体(carrier)に懸濁または溶解した活性化合物を含むローションまたはクリームで処方することができる。適当な担体(carrier)としては、鉱油、ソルビタンモノステアレート、ポリソルベート60、セチルエステルワックス、セトアリールアルコール、2-オクチルドデカノール、ベンジルアルコール、および水が挙げられる。
本発明の化合物の投薬量は、年齢、体重、一般的健康状態、性別、食餌、投与間隔、投与経路、排泄速度、薬剤と治療を行う疾患の状態との組合せ、および他の必要な要因を考慮していても、これらの要因によって変化する。一般に、約10μg/日〜約10,000mg/日、好ましくは約10mg/日〜約5,000mg/日、また好ましくは約100mg/日〜約1,000mg/日の化合物の投薬量水準が、HIV感染症などのウイルス感染症の予防および治療に有用である。典型的には、本発明の医薬組成物は約1〜約5回/日、あるいは連続輸液として投与される。このような投与を、慢性治療または急性治療として用いることができる。
担体(carrier)材料と組み合わせて単一投薬量形態を生成することができる活性成分の量は、治療を行う宿主と特定の投与様式によって変化する。典型的製剤は、約5%〜約95%の活性化合物(w/w)を含む。好ましくは、このような製剤は、約20%〜約80%の活性化合物を含む。
これらの投薬量範囲は前記のように一日用量を分割するのに必要な単位ベースによって調節することができるが、このような用量は治療を行おうとする疾患、前記の疾患の状態、次に治療を行う患者の年齢、体重、一般的健康状態、性別、食餌、投薬間隔、投与経路、排泄速度、および薬剤と治療を行う疾患の状態との組合せおよび他の必要な要因を考慮しながら、これらの要因によって決定される。例えば典型的な製剤は、約0.05%〜約95%の活性化合物(w/w)を含む。好ましくは、前記製剤は、約10%〜約80%の活性化合物を含む。本発明の組成物の所望な単位用量を、1日1回または1日複数回投与する。
従って、好ましい態様では、本発明は一種類以上の本発明の化合物を一種類以上の他のHIVプロテアーゼ阻害薬、逆転写酵素阻害薬、または非ヌクレオシド逆転写酵素阻害薬と組み合わせてなる組成物および処方物も意図している。
本発明の化合物は、未感染またはHIV感染患者に単一薬剤としてまたはHIVの複製周期を妨げる他の抗ウイルス薬との組合せ療法で投与して、これらの化合物の治療効果を増加させてもよい。従って、本発明はレトロウイルス感染症の治療、特に多剤耐性レトロウイルスによる感染症の治療において同時に、単独に、または逐次的に使用するための組合せ製剤としての、本発明の化合物および別のレトロウイルス化合物を含んでなる組成物にも関する。従って、HIV感染症、または後天性免疫不全症候群(AIDS)またはAIDS関連合併症(ARC)のようなHIV感染症と関連した感染症および疾患と戦いまたは治療を行うために、本発明の化合物を、例えばデキストラン硫酸塩、スラミン、ポリアニオン、可溶性CD4、PRO-542、BMS-806のような結合阻害薬、例えばT20、T1249、5-へリックス、D-ペプチドADS-Jiのような融合阻害薬、例えばAMD 3100、AMD-3465、AMD7049、AMD3451(ビシクラムス)、TAK 779のようなコレセプター結合阻害薬、例えばフォスカルネットおよびプロドラッグのようなSHC-C(SCH351125)、SHC-D、PRO-140RT阻害薬、例えばAZT、3TC、DDC、DDI、D4T、アバカビール、FTC、DAPD、dOTC、DPC 817のようなヌクレオシドRTI、例えばPMEA、PMPA(テノフォビール)のようなヌクレオチドRTI、例えばネビラピン、デラビルジン、エファビレンツ、8-Cl TIBOおよび9-Cl TIBO(ティビラピン)、ロビリド、TMC-125、ダピビリン、MKC-442、UC781、UC782、カプラビリン、DPC961、DPC963、DPC082、DPC083、カラノリドA、SJ-1366、TSAO、4"-脱アミノ化TSAO、MV150、MV026048のようなNNRTI、例えばSPI093V、PD126338のようなリボヌクレアーゼH阻害薬、例えばRO-5-3335、K12、K37のようなTAT阻害薬、例えばL708906、L731988、S-1360のようなインテグラーゼ阻害薬、例えばアンプレナビルおよびプロドラッグGW908、リトナビル、ネルフィナビル、サキナビル、インディナビル、ロピナビル、パリナビル、BMS186316、アタザナビ
ル、DPC681、DPC684、チプラナビール、AG1776、モゼナビル(mozenavir)、GS3333、KNI-413、KNI-272、L754394、L756425、LG-71350、PD161374、PD173606、PD177298、PD178390、PD178392、PNU140135、TMC114、マスリン酸、U-140690のようなプロテアーゼ阻害薬、例えばカスタノスペルミン、デオキシノジリマイシンのようなグリコシル化阻害薬と組み合わせて同時投与してもよい。
この組合せは、幾つかの場合には、相乗効果を示すことがあり、これによってウイルス感染性およびその関連症状を予防し、実質的に減少し、または完全に除去することができる。
本発明の化合物は、免疫調節剤(例えばブロピリミン、抗ヒトαインターフェロン抗体、IL-2、メチオニンエンケファリン、インターフェロンα、HE-2000、およびナルトレキソン) 、抗生物質(例えば、ペンタミジンイソチオレート)、サイトカイン(例えば、Th2)、サイトカインのモジュレーター、ケモカインまたはその受容体(例えば、CCR5)、またはホルモン(例えば、成長ホルモン)と組み合わせて投与して、HIV感染症およびその症状を改善し、HIV感染症およびその症状と闘い、またはHIV感染症およびその症状を除去してもよい。
異なる処方物におけるこのような組合せ療法は、同時に、別々に、または逐次的に投与することができる。あるいは、このような組合せを単一処方物として投与することによって、活性成分を同時にまたは別々に放出させることができる。
本発明の化合物は、薬剤の個体への適用に続いて代謝のモジュレーターと組み合わせて投与してもよい。これらのモジュレーターとしては、チトクロームP450のような、チトクロームで代謝を妨げる化合物が挙げられる。幾つかのモジュレーターはチトクロームP450を阻害する。幾つかのイソ酵素がチトクロームP450に存在し、その一つがチトクロームP4503A4であることが知られている。リトナビルは、チトクロームP450を介する代謝のモジュレーターの一例である。異なる処方物におけるこのような組合せ療法は、同時に、別々に、または逐次的に投与してもよい。あるいは、このような組合せを単一処方物として投与することによって、活性成分を同時にまたは別々に放出させることができる。このようなモジュレーターは、本発明の化合物と同じまたは異なる比率で投与してもよい。好ましくは、前記モジュレーター対本発明の化合物の重量比(モジュレーター:本発明の化合物)は1:1以下であり、更に好ましくは、この比率は1:3であり、好都合には、この比率は1:10以下であり、更に好都合には、この比率は1:30以下である。
医薬組成物における式Iの化合物の溶解度および/または安定性を増大させるために、α-シクロデキストリン、β-シクロデキストリン、またはγ-シクロデキストリンまたはそれらの誘導体を用いてもよい。また、アルコールのような補助溶媒は、医薬組成物における式Iの化合物の溶解度および/または安定性を向上させることがある。水性組成物の調製において、本発明の化合物の付加塩が水溶解度が増加するため一層適当であることがある。
適当なシクロデキストリンは、α-シクロデキストリン(CD)、β-シクロデキストリン(CD)、またはγ-シクロデキストリン(CD)またはエーテルおよびそれらの混合エーテルであって、シクロデキストリンのアンヒドログルコース単位の一個以上のヒドロキシ基がメチル、エチルまたはイソプロピルのようなC1-C6アルキルで置換されている、例えば無作為にメチル化したβ-CD、ヒドロキシC16アルキル、特にヒドロキシエチル、ヒドロキシプロピル、またはヒドロキシブチル、カルボキシC1-C6アルキル、特にカルボキシメチルまたはカルボキシエチル、C1-C6アルキル-カルボニル、特にアセチル、C1-C6アルキルオキシカルボニルC1-C6アルキルまたはカルボキシC16アルキルオキシC1-C6アルキル、特にカルボキシメトキシプロピルまたはカルボキシエトキシプロピル、Cl-C6アルキルカルボニルオキシC1-C6アルキル、特に2-アセチルオキシプロピルで置換されているものである。錯化促進剤(complexants)および/または可溶化剤として特に注目すべきものは、β-CD、無作為にメチル化したβ-CD、2,6-ジメチル-β-CD、2-ヒドロキシエチル-β-CD、2-ヒドロキシエチル-γ-CD、ヒドロキシ-プロピル-γ-CD、および(2-カルボキシメトキシ)プロピル-β-CD、および特に2-ヒドロキシ-プロピル-β-CD (2-HP-β-CD)である。
混合エーテルという用語は、シクロデキストリン誘導体であって、少なくとも二個のシクロデキストリンヒドロキシ基が、例えばヒドロキシ-プロピルおよびヒドロキシエチルのような異なる基でエーテル化されているものを表す。
本発明の化合物は、EP-A-721,331号に記載の通りシクロデキストリンまたはその誘導体と組み合わせて処方してもよい。前記に記載の処方物は抗真菌活性成分を用いるものであるが、それらはまた本発明の化合物の処方にも関連している。前記に記載の処方物は経口投与に特に適しており、活性成分として抗真菌薬、可溶化剤として十分な量のシクロデキストリンまたはその誘導体、バルク液体担体(carrier)として酸性の水性媒質、および組成物の調製を大幅に簡略化するアルコール性補助溶媒を含んでなる。これらの処方物は、薬学上許容可能な甘味料および/またはフレーバーを添加することによって一層嗜好に合うようにしてもよい。
医薬組成物において本発明の化合物の溶解度を増大するための他の好都合な方法は、WO 94/05263号、WO 98/42318号、EP-A-499,299号、およびWO 97/44014号に記載されており、前記内容は、その開示の一部として本明細書に引用されている。
更に詳細には、本発明の化合物は、式Iの化合物を含んでなる固形分散体からなる治療上有効量の粒子と一種類以上の薬学上許容可能な水溶性ポリマーとを含んでなる医薬組成物において処方してもよい。
「固形分散体」という用語は、少なくとも二成分を含んでなる固形状態の系であって、一成分が他の成分または複数成分中に多少均一に分散されているものと定義される。これらの成分の前記分散体が、系が化学的および物理的に完全に均一または均質であるか、または熱力学で定義した通り一つの相からなるようなものであるときには、このような固形分散体は「固溶体」と呼ばれる。固溶体は、その成分は通常はこれを投与する生物にとって容易に生物学的に利用可能であることから、好ましい物理系である。
「固形分散体」という用語は、固溶体より全体にわたって均質でない分散体をも含んでなる。このような分散体は化学的および物理的に完全に均一ではなく、または二以上の相を含んでなる。
粒子中の水溶性ポリマーは、好都合には20℃の2%水性溶液に溶解したときに見かけ粘度が1-100mPa.sであるポリマーである。
好ましい水溶性ポリマーは、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)である。メトキシ置換度が約0.8〜約2.5であり且つヒドロキシプロピルモル置換が約0.05〜約3.0であるHPMCは、一般的に水溶性である。メトキシ置換度は、セルロース分子のアンヒドログルコース単位当たりの存在するメチルエーテル基の平均数を表す。ヒドロキシプロピルモル置換は、セルロース分子のそれぞれのアンヒドログルコース単位と反応したプロピレンオキシドの平均モル数を表す。
前記で定義した粒子は、最初に成分の固形分散体を調製した後、その分散体を場合によって摩砕または微粉砕することによって調製することができる。固形分散体を調製するための様々な手法があり、溶融押出、噴霧乾燥、および溶液蒸発が挙げられる。
有効平均粒度を1000nm未満に維持するのに十分な量で表面改質剤を表面に吸着させたナノ粒子の形状の本発明の化合物を処方するのが好都合なこともある。有用な表面改質剤は、抗レトロウイルス薬の表面に物理吸着するが、抗レトロウイルス薬に化学結合しないものを包含すると考えられる。
適当な表面改質剤は、好ましくは既知の有機薬学賦形剤および無機薬学賦形剤から選択することができる。このような賦形剤としては、様々なポリマー、低分子量オリゴマー、天然産物、および界面活性剤が挙げられる。好ましい表面改質剤としては、ノニオン性界面活性剤およびアニオン性界面活性剤が挙げられる。
本発明の化合物は、親水性ポリマーに組込み、多数の小ビーズ上にフィルムとして適用し、このようにして好都合に製造することができ、且つ経口投与用の薬学投薬量形態を調製するのに適当な良好な生物学的利用能(bioavailability)を有する組成物を得ることもできる。ビーズは、中心の丸めたまたは球形の核と、親水性ポリマーのコーティングフィルム、および抗レトロウイルス薬、およびシールコーティングポリマー層を含んでなる。核として用いるのに適当な材料は、薬学上許容可能であり且つ適当な大きさと堅さを有している。このような材料の例は、ポリマー、無機物質、有機物質、糖類、およびそれらの誘導体である。投与経路は被験者の状態、同時投薬(co-medication)の状況などに依存してもよい。
本発明の化合物および組成物は、関連があるが全く同一ではないレトロウイルスプロテアーゼの広汎なスペクトルにわたって阻害活性、または効果を保持している。従って、もう一つの態様では、ウイルス感染症を治療しまたはウイルス感染症を予防する方法が提供される。治療または予防とは、哺乳類、特にヒトのような感染した動物におけるウイルス感染症の症状または影響を緩和しまたは妨げることを表す。治療は、ウイルス感染症またはウイルス感染症の症状の予防並びに治療を包含する。本発明の方法は、本発明の化合物または組成物の治療上有効量で動物を治療することを含んでなる。もう一つの態様によれば、ウイルス感染症はHIV感染症であり、好ましくはmdrHIV感染症である。
更に、本発明の化合物および組成物は、薬剤耐性およびmdrHIV株、および多剤耐性HIVプロテアーゼ(mdrPR)に対する阻害薬として特に有効である。従って、もう一つの態様では、本出願による化合物または組成物の治療上有効量を用いてHIVプロテアーゼ、特に薬剤耐性および多剤耐性HIVプロテアーゼ(mdrPR)を阻害する方法が提供される。
前記に関連して、本発明の化合物をウイルス、具体的にはmdrHIV感染症から個体を防御するワクチンに用いることができる。その意味で、本発明の化合物は、ワクチンに通常用いられるのと同様にプロテアーゼ阻害薬として用いることができる。これに関して、一個以上の本発明の化合物をワクチンに通常用いられる薬学上許容可能なアジュバントと組み合わせ、予防上有効量で投与して、個体を長期間HIV感染症から防御することができる。
意外なことには、本発明のある種の化合物はHIVプロテアーゼの強力な阻害薬であるだけでなく、HIVプロテアーゼ阻害薬の酸化的分解に主として関与するチトクロームP450アイソザイム(CYP3A4)も強力に阻害することが見出された。この活性を考慮すれば、これらの化合物はゆっくりしか分解されず、イン・ビボで長時間の作用を有する。更に、これらの化合物は、これらの化合物のCYP3A4依存性分解を阻害することによって他のHIV薬の活性を「増強」するのに有用である。
これに関して、本発明は、チトクロームP450モノオキシゲナーゼによって代謝される薬剤(または薬学上許容可能なその塩)の薬物動態を改良する方法であって、本発明の化合物または薬学上許容可能なその塩を第二の治療薬と共に同時投与してなる方法を提供する。組み合わせて投与するときには、二種類の治療薬は同時にまたは異なる時間に投与される別々の組成物として処方することができ、または二種類の治療薬を単一組成物として投与することができる。
本発明は、チトクロームP450モノオキシゲナーゼによって代謝される複数の薬剤の薬物動態を改良するための新規組成物および方法にも関する。更に、本発明は、レトロウイルスプロテアーゼを阻害する、特にヒト免疫不全ウイルス(HIV)プロテアーゼを阻害するための新規組成物および方法、およびレトロウイルス感染症、特にHIV感染症を阻害するための組成物および方法に関する。
これに関して、本発明は、チトクロームP450モノオキシゲナーゼによって代謝される薬剤(または薬学上許容可能なその塩)の薬物動態を改良する方法であって、本発明の化合物または薬学上許容可能なその塩を同時投与してなる方法を提供する。組み合わせて投与するときには、二種類の治療薬は同時にまたは異なる時間に投与される別々の組成物として処方することができ、または二種類の治療薬を単一組成物として投与することができる。一態様では、治療薬を組合せ投与するときには、用いられる投薬量は治療用量または副治療用量であることがある。
チトクロームP450モノオキシゲナーゼによって代謝され且つ本発明の化合物との同時投与により有利になる薬剤としては、リトナビル、免疫抑制薬シクロスポリン、FK-506、およびラパマイシン 化学療法薬タキソールおよびタキソテレ(taxotere)、抗生物質クラリトロマイシン、およびHIVプロテアーゼ阻害薬A-77003、A-80987、MK-639、サキナビル、VX-478、AG1343、DMP-323、XM-450、BILA2011BS、BILA1096BS、BILA2185BS、BMS186,318、LB71262、SC-52151、SC-629(N,N-ジメチルグリシル-N-(2-ヒドロキシ-3-(((4-メトキシフェニル)スルホニル)(2-メチルプロピル)アミノ)-l-(フェニルメチル)プロピル)-3-メチル-L-バリナミド)、KNI-272、CGP53437、CGP57813、チプラナビル、ロピナビル、アタザナビル、TMC-114、およびU-103017が挙げられるが、これらに限定されない。
もう一つの態様では、チトクロームP450モノオキシゲナーゼによって代謝されるHIVプロテアーゼ阻害薬(または薬学上許容可能なその塩)の薬物動態を改良する方法であって、本発明の化合物または薬学上許容可能なその塩を同時投与してなる方法が開示される。本発明の化合物または薬学上許容可能なその塩とチトクロームP450モノオキシゲナーゼによって代謝されるHIVプロテアーゼ阻害薬または薬学上許容可能なその塩とのこのような組合せは、ヒトにおけるHIVプロテアーゼの阻害に有用であり、且つヒトのHIV感染症またはAIDS(後天性免疫不全症候群)の阻害、治療または予防にも有用である。組み合わせて投与するときには、これら二種類の治療薬は同時にまたは異なる時間に投与される別々の組成物として処方することができ、または二種類の治療薬を単一組成物として投与することができる。
下記の実施例により更に本発明を説明するが、本発明の範囲を制限するものと解釈すべきでないことは勿論のことである。
2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-インドール-5-スルホニルクロリド 141
Figure 2007528423
1,3-ジヒドロ-インドール-2-オン 13(4.43g, 33.3ミリモル)を、冷クロロスルホン酸(9ml, 135ミリモル)に徐々に加えた。反応温度を、添加中30℃より低い温度に保持した。添加の後、反応混合物を室温で2時間攪拌した後、68℃まで1時間加熱し、冷却して、氷水に投入した。沈殿物を水で洗浄し、真空乾燥して、2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-インドール-5-スルホニルクロリド 14(5.4g, 70%)を得た。MS m/z 229[MH]+1H NMR, CD3CN 8.91 (s, 1H), 7.90-7.95(m, 2H), 7.04(d, J=0.11, 1H), 3.57(s, 1H)。
1. J. Med. Chem., 1999, vol. 42, No. 25, 5120-5130.
3-第三ブトキシカルボニルアミノ-2-ヒドロキシ-4-フェニル-ブチル)-イソブチル-カルバミン酸ベンジルエステル 16
Figure 2007528423
(1-ベンジル-2-ヒドロキシ-3-イソブチルアミノ-プロピル)-カルバミン酸第三ブチルエステル2 15 (94g, 0.279モル)を600ml THFに溶解したものに、Na2CO3(32.5g, 0.307モル)を200ml H2Oに溶解したものを加えた。Cbz-クロリド(52.4g, 0.307モル, 1.1当量)をTHF (100ml)に溶解したものを前記混合物に5-10℃(氷浴)で1時間かけて滴加した後、混合物を10℃で更に2時間攪拌した。次に、酢酸エチル(1000ml)を反応混合物に加え、有機層を分離して、水性NaHCO3、KHSO4、および塩水で順次洗浄し、Na2SO4上で乾燥し、濾過して、真空濃縮した。油状残渣がEtOAc/ヘキサンから結晶し、3-第三ブトキシカルボニルアミノ-2-ヒドロキシ-4-フェニル-ブチル)-イソブチル-カルバミン酸ベンジルエステル 16 (101g, 77%)を白色固形物として得た。融点79-81℃。元素分析 計算値: C 68.91%, H 8.14% N 5.95%、実測値: C 68.91%, H 8.27%, N 5.85%。NMRスペクトルは構造と一致している。
2. Ghosh, et al. J. Org. Chem. 63; 18; 6146-6152 (1998).
[3-(ヘキサヒドロ-フロ[2,3-b]フラン-3-イルオキシカルボニルアミノ)-2-ヒドロキシ-4-フェニル- ブチル]-イソブチル-カルバミン酸ベンジルエステル 18
Figure 2007528423
(3-第三ブトキシカルボニルアミノ-2-ヒドロキシ-4-フェニル-ブチル)-イソブチル-カルバミン酸ベンジルエステル 16 (7.54g, 15ミリモル)と4M HClをジオキサンに加えたもの35mlを、アルゴン雰囲気下にて30分間攪拌した。混合物を真空濃縮し、ジクロロメタンと二回共沸した。残渣をジクロロメタン(50ml)とN,N-ジイソプロピルエチルアミン(6.1ml, 35ミリモル)に溶解し、炭酸2,5-ジオキソ-ピロリジン-1-イルエステルヘキサヒドロ-フロ[2,3-b]フラン-3-イルエステル 17 (4.88g, 18ミリモル)を加えた。反応混合物を一晩攪拌した後、真空濃縮した。残渣をジクロロメタンに溶解し、塩水、10%KHSO4、塩水、飽和NaHCO3、および塩水で順次洗浄した後、MgSO4上で乾燥し、真空濃縮した。油性残渣を70:30酢酸エチル-ヘキサンを溶離剤として用いてフラッシュクロマトグラフィーによって精製し、[3-(ヘキサヒドロ-フロ[2,3-b]フラン-3-イルオキシカルボニルアミノ)-2-ヒドロキシ-4-フェニル-ブチル]-イソブチル-カルバミン酸ベンジルエステル 18(5.8g, 73%)を白色固形物として得た。TLC: Rf 0.56 (7:3酢酸エチル:ヘキサン)。MS m/z 527(MH)+
関連手順: Ghosh, et al. BMCL 687 (1998).
(1-ベンジル-2-ヒドロキシ-3-イソブチルアミノ-プロピル)-カルバミン酸ヘキサヒドロ-フロ[2,3-b]フラン-3-イルエステル 19
Figure 2007528423
[3-(ヘキサヒドロ-フロ[2,3-b]フラン-3-イルオキシカルボニルアミノ)-2-ヒドロキシ-4-フェニル-ブチル]-イソブチル-カルバミン酸ベンジルエステル 18(5.5g, 10.4ミリモル)と10%Pd/C 550mgをエタノール130ml中で混合したものを、水素雰囲気下にて一晩攪拌した。触媒Celite(登録商標)を介して濾過によって除去し、溶液を蒸発乾固して(1-ベンジル-2-ヒドロキシ-3-イソブチルアミノ-プロピル)-カルバミン酸ヘキサヒドロ-フロ[2,3-b]フラン-3-イルエステル 19(4.0g, 97%)を白色固形物として得た。TLC: Rf 0.36 (5:15:85 トリエチルアミン:メタノール:酢酸エチル)。MS m/z 393 (MH)+
{1-ベンジル-2-ヒドロキシ-3-[イソブチル-(2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-インドール-5-スルホニル)-アミノ]-プロピル}-カルバミン酸ヘキサヒドロ-フロ[2,3-b]フラン-3-イルエステル 20
Figure 2007528423
(1-ベンジル-2-ヒドロキシ-3-イソブチルアミノ-プロピル)-カルバミン酸ヘキサヒドロ-フロ[2,3-b]フラン-3-イルエステル 19(59mg, 0.15ミリモル)をCH2Cl2 (1.6ml)に溶解したものに、飽和の水性重炭酸ナトリウム(0.4ml)、固形の重炭酸ナトリウム(16mg, 0.19ミリモル)、および次に2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-インドール-5-スルホニルクロリド 14(42mg, 0.18ミリモル)を加えた。混合物を一晩攪拌し、酢酸エチルで希釈し、飽和塩水で洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、真空濃縮して、標記生成物を白色固形物(79mg, 90%)として得た。TLC: Rf 0.33 (酢酸エチル)。MS m/z 588(MH)+1H NMR(CDCl3)は、構造と一致している。
方法A
{1-ベンジル-3-[(3-ジメチルアミノメチレン-2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-インドール-5-スルホニル)-イソブチル-アミノ]-2-ヒドロキシ-プロピル}-カルバミン酸ヘキサヒドロ-フロ[2,3-b]フラン-3- イルエステル 21
Figure 2007528423
{1-ベンジル-2-ヒドロキシ-3-[イソブチル-(2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-インドール-5-スルホニル)-アミノ]-プロピル}-カルバミン酸ヘキサヒドロ-フロ[2,3-b]フラン-3-イルエステル 20(59mg, 0.1ミリモル)とN,N-ジメチルホルムアミドジメチルアセタール(27μl, 0.2ミリモル)をクロロホルム1mlに溶解したものを1時間還流し、冷却し、真空濃縮した。残渣をシリカゲル上でクロマトグラフィーを行い(メタノール:酢酸エチル 3:97)、{1-ベンジル-3-[(3-ジメチルアミノメチレン-2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-インドール-5-スルホニル)-イソブチル-アミノ]-2-ヒドロキシ-プロピル}-カルバミン酸ヘキサヒドロ-フロ[2,3-b]フラン-3-イルエステル 21(48mg, 75%)を得た。TLC: Rf 0.09 (酢酸エチル)。MS m/z 643(MH)+1H NMR (CDCl3)は、構造と一致している。
方法B
[1-ベンジル-3-({(3-[(2,2-ジメチル-プロピルアミノ)-メチレン]-2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-インドール-5-スルホニル}-イソブチル-アミノ)-2-ヒドロキシ-プロピル]-カルバミン酸ヘキサヒドロ-フロ[2,3b]フラン-3-イルエステル 22
Figure 2007528423
{1-ベンジル-3-[3-ジメチルアミノメチレン-2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-インドール-5-スルホニル)-イソブチル-アミノ]-2-ヒドロキシ-プロピル}-カルバミン酸ヘキサヒドロ-フロ[2,3-b]フラン-3-イルエステル 21(32mg, 0.05ミリモル)を無水エタノール(1ml)に溶解したものに、ネオペンチルアミン(29μl, 0.25ミリモル)を加えた。生成する溶液を22時間攪拌した後、真空濃縮した。残渣を調製用TLCプレート(20 x 20cm, 500μm)上で8:2酢酸エチル:ヘキサンを溶離剤として用いて精製し、[1-ベンジル-3({3-[(2,2-ジメチル-プロピルアミノ)-メチレン]-2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-インドール-5-スルホニル}-イソブチル-アミノ)-2-ヒドロキシ-プロピル]-カルバミン酸ヘキサヒドロ-フロ[2,3-b]フラン-3-イルエステル 22(24mg, 70%)を得た。TLC: Rf 0.63 (酢酸エチル:ヘキサン)。MS m/z 685(MH)+1H NMR (CDCl3)は、構造と一致している。
関連文献J. Med. Chem., 1989, Vol. 32, No. 2, 437-444.
本明細書で提供された他の化合物を下記に示す。全ての化合物は、満足な質量スペクトルを示した。
Figure 2007528423
Figure 2007528423
Figure 2007528423
手順Bを用いて作製した追加の化合物としては、下記のものが挙げられる。
Figure 2007528423
Figure 2007528423
Figure 2007528423
方法C
前記の方法によって調製した生成物と無水酢酸またはエチルクロロホルメートのようなアシル化剤との反応は、下記の生成物を提供した。
Figure 2007528423
HIV PR阻害検定法
WTおよび突然変異体HIV PRの発現および精製
組換え野生型および突然変異体HIV PRをpET21ベクター(Novagen)を用いて大腸菌細胞で発現させ、以前に報告されている通りに精製し、リフォールディングした(Gulnik et al, 1995)。細胞を50mMトリス-HCl緩衝液, pH8.0、25mM NaCl、0.2%β-メルカプトエタノール(緩衝液A)に再懸濁し、超音波処理し、遠心分離した。封入体を最初に緩衝液Aで洗浄した後、それぞれ0.1%Triton X-100、1M NaCl、1M尿素を含む緩衝液Aで洗浄し、最後に緩衝液Aのみで洗浄した。精製した封入体に、8M尿素を含む緩衝液Aを室温で添加することによって可溶化した。溶液を遠心分離によって透明にし、2.6 x 9.5cm Q-Sepharoseカラムに装填した。流出画分を集めて、25mMリン酸Na, pH 7.0、25mM NaCl、0.2%β-メルカプトエタノール、および10%グリセロールからなるリフォールディング緩衝液を三回換えて透析し、等分して、-80℃で保管した。
阻害定数は、蛍光原性(fluorogenic)基質ArgGlu(EDANS)SerGlnAsnTyr-ProIleValGlnLys(DABCYL)Arg (Amichem,米国)を用いて決定した。HIVプロテアーゼを、20mM NaCl、2mM DTTおよび0.01% Tween-20を含む0.05Mリン酸ナトリウム緩衝液, pH6.5中で様々な濃度の阻害薬と共に96穴プレート上で周囲温度にて0.5-1分間前培養した。反応は、基質の添加によって開始した。最終酵素濃度は、WTについては2-5nMであり、突然変異体については2-30nMであった。基質濃度は20μMであり、DMSO濃度は2%であった。520nm (励起波長340 nm、カットオフフィルター495nm)の発光極大における蛍光強度の増加を、Spectramax Gemini蛍光プレートリーダー(Molecular Devices, カリフォルニア、米国)を用いて経時的に観察した。加水分解の初期速度は、SoftMAXオペレーティングソフトウェアを用いて一次多項式適合度によって計算した。データを、競合阻害薬についてミカエリス-メンテンの式に適合させた。固く結合する阻害薬については、プログラムGraFit、第5版(Erithacus Software Limited, 英国)を用いてデータを非線形回帰分析によって方程式
V=V0/2Et({[Ki(l+S/Km)+It-Et]2+4Ki(l+S/Km)Et}1/2-[Ki(l+S/Km)+It-Et]) (Williams and Morrison, 1979)
(式中、VおよびV0は阻害薬を有するまたは、阻害薬無しの初期速度であり、Kmはミカエリス-メンテン定数であり、S、EtおよびItはそれぞれ基質、活性酵素および阻害薬の濃度である)に適合させた。
抗ウイルス検定法
MT-4細胞は、AIDS Research and Reference Reagent Program (ARRRP、AIDS部門、NIAID、NIH: Dr. D. RichmanからMT-4)から入手した。細胞を、10%ウシ胎児血清、ペニシリン50U、およびストレプトマイシン50μg/ml(Invitrogen,カールスバード,カリフォルニア)を追加したRPMI 1640中で増殖させた。下記のHIVウイルスを用いて、化合物の抗ウイルス力を試験した: WT=HIVHXB2、薬剤耐性患者単離物からの組換えHIVHXB2ウイルス、HIV突然変異体10(16突然変異)、HIV突然変異体8(14突然変異)、HIV突然変異体9(10突然変異)。
試験化合物の効力を、以前に報告されているもの(参考文献1-3)を若干変更して測定した。MT-4細胞(1.5x104/ml)を、96穴マイクロタイタープレート中で様々な濃度の試験化合物の存在下にて200のウイルスの50%組織培養感染量(TCID50)に暴露し、37℃で5日間培養した。3-(4,5-ジメチルチアゾール-2-イル)-2,5-ジフェニルテトラゾリウムブロミド(MTT)溶液を加えて最終濃度を0.75mg/mlとし、プレートを1時間培養した。培養後、細胞をイソプロパノール/Triton-X 100/HCl (1000:50:25)溶液に溶解した。吸光度をマイクロプレートリーダー(Spectramax, Molecular Devices)で540nmおよび690nmにて観察した。化合物の細胞傷害性は、ウイルスの非存在下にて同様な分析法で試験した。
生物学的データ
Figure 2007528423
Figure 2007528423
Figure 2007528423
追加の利点、特徴および変更は、当業者には容易に思い浮かぶであろう。従って、本発明は、その一層広義の態様では、本明細書に示され且つ記載されている特定の詳細および典型的手順に限定されない。従って、特許請求の範囲およびそれらと同等のものによって定義される包括的な本発明の概念の精神または範囲から離反することなく、様々な変更を行うことができる。
参考文献
1. Kodama, E., S. Shigeta, T. Sizuzki, E. De Clerq. 1996 「MTT法を用いる抗アデノウイルススクリーニングのための胃癌細胞系(MKN-28)の応用」Antiviral Res. 31: 159-164.
2. Pauwels, R., J. Balzarini, M. Baba, R. Snoeck, D. Schols, P. Herdeweijn, J. Desmyter, E. De Clerq. 1988 「抗HIV化合物の検出のための迅速且つ自動テトラゾリウムを基剤とする比色分析法」J. Virol. Methods. 20: 309-321.
3. Yoshimura, K., R. Kato, M. F. Kavlick, A. Nguyen, V. Maroun, K. Maeda, K. A. Hussain, A. K. Ghosh, S. V. Gulnik, J. W. Erickson, H. Mitsuya. 2002. 「強力なHIV-1プロテアーゼ阻害薬UIC-94003(TMC-126)、およびプロテアーゼ活性部位における新規(A28S)突然変異の選択」J. Virol. 76: 1349-1358.
4. Gulnik SV, Suvorov LI, Liu B, Yu B, Anderson B, Mitsuya H, Erickson JW.「薬剤圧力下で選択されるHIV-1プロテアーゼ突然変異体の動力学的特性決定および交差耐性パターン」Biochemistry. 1995, 34 (29): 9282-7.
5. Williams JW, Morrison JF.「可逆的な固く結合した阻害の速度論」Methods Enzymol. 1979; 63: 437-67.
特許明細書、特許出願明細書および公表物などの本明細書で引用された全ての文献の内容は、その開示の一部として本明細書に引用されている。
特許請求の範囲は、前記の特定の態様に限定されない。

Claims (35)

  1. 式I
    X-A-B-A'-X' I
    [前記式中、
    Xは5-7員の非芳香族単環性複素環であり、前記複素環は場合によって一個以上の3-7員の非芳香族単環性複素環と融合または架橋して多環系を形成し、前記複素環系のいずれかがO、N、S、またはPから選択される一個以上のヘテロ原子を含み、複素環の任意の窒素形成部は場合によってR2、R3、R6、R7、またはOによって置換されていてもよく、いずれかの硫黄は場合によって一または二個の酸素原子によって置換されていてもよく、いずれかのPは場合によってO、NR2、またはSの一個以上によって置換されていてもよく、且つ前記環系のいずれかは場合によってR2、R3、R5、およびR6からなる群から選択される1-6個の置換基を含み、
    AはZCZNH、ZCOCONH、ZS(O)2NH、ZP(O)(V)NH、CONH、COCONH、S(O)2NH、およびP(O)(V)NHからなる群から選択され、それぞれのZはNR2、O、S、およびC(R2)2からなる群から独立して選択され、VはOR2またはN(R2)2であり、
    Bは
    Figure 2007528423
    (式中、Dはアルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、シクロアルキル、ヘテロアラールキル、およびアラールキルからなる群から選択され、場合によってアルキル、ハロ、ニトロ、シアノ、CF3、ハロ-C1-C6アルキル、C3-C7シクロアルキル、C5-C7シクロアルケニル、R6、OR2、SR2、NHR2、OR3、SR3、NHR3、OR6、SR6、およびNHR6からなる群から選択される一個以上の基によって置換される)であり、
    A'は-N(D')-E'-(式中、D'はアルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、シクロアルキル、およびアラールキルからなる群から選択され、且つ場合によってアルキル、ハロ、ニトロ、シアノ、CF3、ハロ-C1-C6アルキル、O-アルキル、またはS-アルキルによって置換されており、E'は-CO-、-SO-または-SO2-である)であり、
    X'は
    Figure 2007528423
    または
    Figure 2007528423
    (式中、それぞれのR20は、独立してHであるか、またはアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、およびヘテロアリールからなる群から選択され、且つ場合によってR2、R3、R5、またはR6によって置換されており、
    Z'''はOまたはNR9であり、
    Z"はR、OH、またはNHRであり、
    D3はNR30またはSであり、
    D4は単結合、CR31R31、NR31、O、またはSであり、
    R30は水素、OH、およびNHRからなる群から選択され、
    R31は水素であるか、または置換アルキル、置換アルケニル、置換アルキニル、置換シクロアルキル、および置換ヘテロシクリルからなる群から選択され、これらの置換基はCOOH、OH、NHR32、およびSHから選択され、R32は水素、アルキル、アルケニル、シクロアルキル、またはヘテロシクリルであり、
    R21はRであるか、または
    R21およびR31は、それらが結合している窒素原子と一緒になって3-8員のヘテロシクリルまたはヘテロアリール環を形成し、または
    R21およびZ'''、またはR21およびZ''は、それらが結合している原子と一緒になって5-8員のシクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、またはヘテロアリール環を形成し、または
    R31およびZ'''、またはR31およびZ''は、それらが結合している原子と一緒になって6-8員のシクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、またはヘテロアリール環を形成し、または
    R20およびZ''は、それらが結合している原子と一緒になって5-8員のシクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、またはヘテロアリール環を形成し、または
    R20、R31、またはR21が、インドール核のC4原子またはC4置換基と共に5-8員のシクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、またはヘテロアリール環を形成し、または
    R21はHであるか、またはアルキル、アリール、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロシクリル、およびヘテロアリールであってそれぞれが場合によって一個以上のハロ、ハロアルキル、ヒドロキシ、アルコキシ、アリールオキシ、シクロアルコキシ、ヘテロアリールオキシ、シアノ、ニトロ、アルキルチオ、アリールチオ、シクロアルキルチオ、アミノ、またはモノ-アルキルアミノまたはジアルキルアミノ、モノ-アリールアミノまたはジアリールアミノ、モノ-シクロアルキルアミノまたはジ-シクロアルキルアミノ、モノ-ヘテロアリールアミノまたはジ-ヘテロアリールアミノ、アルカノイル、シクロアルカノイル、アロイル、ヘテロアロイル、カルボキサミド、モノ-アルキルカルボキサミドまたはジアルキルカルボキサミド、モノ-アリールカルボキサミドまたはジアリールカルボキサミド、スルホンアミド、モノ-アルキルスルホンアミドまたはジアルキルスルホンアミド、モノ-アリールスルホンアミドまたはジアリールスルホンアミド、アルキルスルフィニル、アルキルスルホニル、アリールスルフィニル、アリールスルホニル、シクロアルキルスルフィニル、シクロアルキルスルホニル、ヘテロアリールスルフィニル、またはヘテロアリールスルホニルによって置換されているものからなる群から選択され、または
    R21およびR31は、それらが結合している窒素原子と一緒になって3-8員の未置換または置換ヘテロシクリルまたはヘテロアリール環を形成するか、または
    R20およびR21は一緒になって5-8員の未置換または置換ヘテロシクリルまたはヘテロアリール環を形成し、
    R31は水素であるか、またはアルキル、アリール、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロシクリル、およびヘテロアリールであってそれぞれが場合によって一個以上のハロ、ハロアルキル、ヒドロキシ、ヒドロキシアルキル、R32、-COH、-COR32、-CO2H、-COOR32、-CONH2、-CONHR32、-CONR32R32、-OR32OCOR32、-OCONHR32、-OCONR32R32、シアノ、ニトロ、アミノ、NHR32、NR32R32、NHCONH2、NHCONHR32、NHCONR32R32、NR32CONH2、NR32CONHR32、NR32CONR32R32、NHCOOR32、NR32COOR32、SR32、SO2NH2、SO2NHR32、SO2NR32R32、SOR32、またはSO2R32によって置換されているものからなる群から選択され、
    それぞれのR32は、独立してアルキル、アリール、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロシクリル、およびヘテロアリールである)であり、
    X'は、場合によって一個以上の置換基であって、下記の
    (a) OR3、OR6、OR7、OR2、
    (b) R3、R5、R6によって置換されたアルキル、
    (c) C2-C6アルケニル、C2-C6アルキニル、C3-C8シクロアルキル、C5-C8シクロアルケニル、およびヘテロシクリルであって、場合によってR5から選択される一個以上の置換基によって置換されていてもよい基、
    (d) アリールまたはヘテロアリールであって、前記アリールまたはヘテロアリールが場合によってアリール、ヘテロアリール、R2、R3、R4、およびR6からなる群から選択される一個以上の基によって置換されていてもよいもの、
    (e) R2、R3、R5またはR6によって置換されたC3-C7シクロアルキル、
    (f) CO2HまたはR7、
    (g) NR8R8、NR7R8、NR7R7、および
    (h) SOnN(R8)2、SOnNR7R8、SR8、S(O)nR8 であり、nが1または2であるものから独立して選択される一個以上の置換基で置換されており、
    RはHであるか、またはアルキル、アリール、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロシクロ、およびヘテロアリールであって場合によってハロ、ヒドロキシ、アルコキシ、アリールオキシ、シクロアルコキシ、ヘテロアリールオキシ、シアノ、ニトロ、アルキルチオ、アリールチオ、シクロアルキルチオ、アミノ、またはモノ-アルキルアミノまたはジアルキルアミノ、モノ-アリールアミノまたはジアリールアミノ、モノ-シクロアルキルアミノまたはジ-シクロアルキルアミノ、モノ-ヘテロアリールアミノまたはジ-ヘテロアリールアミノ、アルカノイル、シクロアルカノイル、アロイル、ヘテロアロイル、カルボキサミド、モノ-アルキルカルボキサミドまたはジアルキルカルボキサミド、モノ-アリールカルボキサミドまたはジアリールカルボキサミド、スルホンアミド、モノ-アルキルスルホンアミドまたはジアルキルスルホンアミド、モノ-アリールスルホンアミドまたはジアリールスルホンアミド、アルキルスルフィニル、アルキルスルホニル、アリールスルフィニル、アリールスルホニル、シクロアルキルスルフィニル、シクロアルキルスルホニル、ヘテロアリールスルフィニル、ヘテロアリールスルホニルによって置換されているものからなる群から選択され、
    R2はHであるか、またはC1-C6アルキルであって、場合によってC2-C6アルケニル、C2-C6アルキニル、C3-C8シクロアルキル、C5-C8シクロアルケニル、ヘテロシクロによって置換されており、これらの基は場合によってハロ、OR、ROH、R-ハロ、NO2、CN、COnR、CON(R)2、C(S)R、C(S)N(R)2、SOnN(R)2、SR、SOnR、N(R)2、N(R)COnR、NRS(O)nR、NRC[=N(R)]N(R)2、N(R)N(R)COnR、NRPOnN(R)2、NRPOnOR、オキソ、=N-OR、=N-N(R)2、=NR、=NNRC(O)N(R)2、=NNRCOnR、=NNRS(O)nN(R)2、または=NNRS(O)n(R)からなる群から選択される一個以上の置換基によって置換されていてもよく、または
    R2はC1-C6アルキルであって、アリールまたはヘテロアリールによって置換されており、これらの基は場合によってハロ、OR、ROH、R-ハロ、NO2、CN、COnR、CON(R)2、C(S)R、C(S)N(R)2、SOnN(R)2、SR、SOnR、N(R)2、N(R)COnR、NRS(O)nR、NRC[=N(R)]N(R)2、N(R)N(R)COnR、NRPOnN(R)2、NRPOnORからなる群から選択される一個以上の置換基によって置換されていてもよく、または
    R2はC1-C6アルキルであって、場合によってハロ、OR、ROH、R-ハロ、NO2、CN、COnR、CON(R)2、C(S)R、C(S)N(R)2、SOnN(R)2、SR、SOnR、N(R)2、N(R)COnR、NRS(O)nR、NRC[=N(R)]N(R)2、N(R)N(R)COnR、NRPOnN(R)2、NRPOnOR、オキソ、=N-OR、=N-N(R)2、=NR、=NNRC(O)N(R)2、=NNRCOnR、=NNRS(O)nN(R)2、または=NNRS(O)n(R)によって置換されており、
    R3はC2-C6アルケニル、C2-C6アルキニル、C3-C8シクロアルキル、C5-C8シクロアルケニル、またはヘテロシクロであり、これらの基は場合によってハロ、OR2、R2-OH、R2-ハロ、NO2、CN、COnR2、C(O)N(R2)2、C(O)N(R2)N(R2)2、C(S)R2、C(S)N(R2)2、S(O)nN(R2)2、SR2、SOnR2、N(R)2、N(R2)COnR2、NR2S(O)nR2、NR2C[=N(R2)]N(R2)2、N(R2)N(R2)COnR2、NR2POnN(R2)2、NR2POnOR2、オキソ、=N-OR2、=N-N(R2)2、=NR2、=NNRC(O)N(R2)2、=NNR2C(O)nR2、=NNR2S(O)nN(R2)2、または=NNR2S(O)n(R2)からなる群から選択される一個以上の置換基によって置換されていてもよく、
    R4はハロ、OR8、R2-OH、R3-OH、R2-ハロ、R3-ハロ、NO2、CN、COnR8、COnR8、C(O)N(R8)2、C(O)N(R8)N(R8)2、C(S)R8、C(S)N(R8)2、S(O)nN(R8)2、SR8、SOnR8、N(R8)2、N(R8)COnR8、NR8S(O)nR8、NR8C[=N(R8)]N(R8)2、N(R8)N(R8)COnR8、NR8POnN(R8)2、NR8POnOR8、OC(O)R2、OC(S)R8、OC(O)N(R8)2、OC(S)N(R8)2、およびOPOn(R8)2からなる群から選択され、
    R5はOR8、N(R8)2、NHOH、N(R8)COR8、NR8S(O)nR8、NR8C[=N(R8)]N(R8)2、N(R8)N(R8)C(O)R8、NR8POnN(R8)2、NR8POnOR8、R2-OH、R3-OH、R2-ハロ、R3-ハロ、CN、COnR8、CON(R8)2、C(O)N(R8)N(R8)2、C(S)nR8、C(S)N(R8)2、S(O)nR8、S(O)nN(R8)2、ハロ、NO2、SR8、オキソ、=N-OH、=N-OR8、=N-N(R8)2、=NR8、=NNR8C(O)N(R8)2、=NNR8C(O)nR8、=NNR8S(O)nN(R8)2、または=NNR8S(O)n(R8)、およびR3からなる群から選択され、
    R6はアリールまたはヘテロアリールであって、前記アリールまたはヘテロアリールは場合によってアリール、ヘテロアリール、R2、R3、ハロ、OR2、R2OH、R2-ハロ、NO2、CN、COnR2、C(O)N(R2)2、C(O)N(R2)N(R2)2、C(S)R2、C(S)N(R2)2、S(O)nN(R2)2、SR2、SOnR2、N(R)2、N(R2)COnR2、NR2S(O)nR2、NR2C[=N(R2)]N(R2)2、N(R2)N(R2)COnR2、NR2POnN(R2)2、NR2POnOR2、OC(O)R2、OC(S)R2、OC(O)N(R2)2、OC(S)N(R2)2、OPOn(R2)2から選択される一個以上の置換基によって置換されていてもよく、
    R7はC(O)nR8、C(S)R8、C(O)N(R8)2、C(S)N(R8)2、S(O)nR8、およびS(O)nN(R8)2からなる群から選択され、
    R8はR2、R3、またはR6であり、
    R9は場合によってR3、R5、R6によって置換されているアルキル、C2-C6アルケニル、C2-C6アルキニル、C3-C8シクロアルキル、C5-C8シクロアルケニル、およびヘテロシクロであって、場合によって-OR2、C(O)N(R2)2、S(O)nN(R2)2、CN、SR2、SOnR2、COR2、CO2R2、またはNR2C(O)R2、R5、およびR7からなる群から選択される一個以上の置換基によって置換されていてもよい基、アリールまたはヘテロアリールであって、場合によってアリール、ヘテロアリール、R2、R3、R4およびR6からなる群から選択される一個以上の基によって置換されていてもよい前記アリールまたはヘテロアリール、場合によってR2、R3、R5、R6によって置換されているC3-C7シクロアルキル、CO2H、またはR7、NR3R3、NR6R6、NR7R7、NR3R6、NR6R7、NR3R7、NR2R3、NR2R6、NR2R7、NR2R2、SOnN(R8)2、SOnNR7R8、SR8、S(O)nR8、およびnは1または2、SOnN(R2)2、SOnN(R3)2、SOnN(R6)2、SOnN(R7)2、SOnNR2R3、SOnNR2R6、SOnNR2R7、SOnNR3R6、SOnNR3R7、SOnNR6R7、S(O)mR2、S(O)mR3、S(O)mR6、およびmは1または2、およびそれぞれのnは、独立して1または2である]
    の化合物、または薬学上許容可能なその誘導体。
  2. Xが
    Figure 2007528423
    (前記式中、
    YはO、NH、またはSであり、
    ZはO、NH、またはSであり、
    いずれかの環炭素は、場合によってR2、R3、R5、またはR6によって置換されている)
    である、請求項1に記載の化合物。
  3. Xが未置換であり、且つ構造
    Figure 2007528423
    (前記式中、
    いずれかの環炭素は、場合によってR2、R3、R5、またはR6によって置換されている)
    を有する、請求項1に記載の化合物。
  4. Xが
    Figure 2007528423
    (前記式中、
    GはC、O、NR2、またはSであり、
    nは1または2であり、
    いずれかの環炭素は、場合によってR2、R3、R5、またはR6によって置換されている)
    である、請求項1に記載の化合物。
  5. Xが
    Figure 2007528423
    (前記式中、
    それぞれのLは、独立してH、低級アルキル、オキソであるか、またはLはMと共に炭素環または複素環を形成し、
    それぞれのMは、独立してH、OH、クロロ、フルオロであるか、またはMはQと共に炭素環または複素環を形成し、
    QはH、OH、アミノ、低級アルキル、アルキルアミノ、アルコキシ、ハロであるか、またはTと共に3-7員の炭素環または複素環を形成し、
    それぞれのWは、独立してH、OH、低級アルキル、ハロ、またはスピロシクロプロピルであり、
    TはHまたはFであるか、またはTはWと共に炭素環または複素環を形成する)
    である、請求項1に記載の化合物。
  6. Xがテトラヒドロフロジヒドロフラニル、テトラヒドロフロテトラヒドロフラニル、テトラヒドロピラノテトラヒドロフラニル、またはテトラヒドロピラノジヒドロフラニルであって、それぞれR2、R3、R5またはR6によって置換されていない、または置換されているものからなる群から選択される、請求項1に記載の化合物。
  7. AがZCZNHであり、それぞれのZは、NR2、OおよびSからなる群から独立して選択され、R2はHまたはC1-C6アルキルである、請求項1に記載の化合物。
  8. Dがアラールキルおよびヘテロアラールキルから選択され、且つ場合によってアルキル、ハロ、ニトロ、シアノ、CF3、ハロ-C1-C6アルキル、C3-C7シクロアルキル、C5-C7シクロアルケニル、R6、OR2、SR2、NHR2、OR3、SR3、NHR3、OR6、SR6、またはNHR6から選択される一個以上の基によって置換されている、請求項1に記載の化合物。
  9. Dがベンジルである、請求項1に記載の化合物。
  10. A'が-N(D')-E'-であり、D'がアルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、シクロアルキルおよびアラールキルから選択され、且つ場合によってアルキル、ハロ、CF3、またはハロ-C1-C6アルキルによって置換されており、E'が-SO2-である、請求項1に記載の化合物。
  11. D'がC1-C6アルキルである、請求項10に記載の化合物。
  12. X'が、式
    Figure 2007528423
    (前記式中、
    D3はNR30であり、R30は水素、OH、またはNHRであり、
    R20はH、アルキル、アルケニル、およびアルキニルからなる群から選択され、
    D4はNR31、O、またはSであり、R31はHまたはアルキルであり、
    R21はHであるか、またはアルキル、アリール、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロシクリルおよびヘテロアリールであってそれぞれが場合によって一個以上のハロ、ハロアルキル、ヒドロキシ、アルコキシ、アリールオキシ、シクロアルコキシ、ヘテロアリールオキシ、シアノ、ニトロ、アルキルチオ、アリールチオ、シクロアルキルチオ、アミノ、またはモノ-アルキルアミノまたはジアルキルアミノ、モノ-アリールアミノまたはジアリールアミノ、モノ-シクロアルキルアミノまたはジ-シクロアルキルアミノ、モノ-ヘテロアリールアミノまたはジ-ヘテロアリールアミノ、アルカノイル、シクロアルカノイル、アロイル、ヘテロアロイル、カルボキサミド、モノ-アルキルカルボキサミドまたはジアルキルカルボキサミド、モノ-アリールカルボキサミドまたはジアリールカルボキサミド、スルホンアミド、モノ-アルキルスルホンアミドまたはジアルキルスルホンアミド、モノ-アリールスルホンアミドまたはジアリールスルホンアミド、アルキルスルフィニル、アルキルスルホニル、アリールスルフィニル、アリールスルホニル、シクロアルキルスルフィニル、シクロアルキルスルホニル、ヘテロアリールスルフィニル、またはヘテロアリールスルホニルによって置換されているものからなる群から選択され、または
    R21およびR31は、それらが結合している窒素原子と一緒になって3-8員の未置換または置換ヘテロシクリルまたはヘテロアリール環を形成するか、または
    R20およびR21は一緒になって5-8員の未置換または置換ヘテロシクリルまたはヘテロアリール環を形成し、
    R31は水素であるか、またはアルキル、アリール、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロシクリルおよびヘテロアリールであってそれぞれが場合によって一個以上のハロ、ハロアルキル、ヒドロキシ、ヒドロキシアルキル、R32、-COH、-COR32、-CO2H、-COOR32、-CONH2、-CONHR32、-CONR32R32、-OR32OCOR32、-OCONHR32、-OCONR32R32、シアノ、ニトロ、アミノ、NHR32、NR32R32、NHCONH2、NHCONHR32、NHCONR32R32、NR32CONH2、NR32CONHR32、NR32CONR32R32、NHCOOR32、NR32COOR32、SR32、SO2NH2、SO2NHR32、SO2NR32R32、SOR32、またはSO2R32によって置換されているものからなる群から選択され、
    それぞれのR32は、独立してアルキル、アリール、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロシクリル、およびヘテロアリールである)
    を有する、請求項1に記載の化合物。
  13. R21が-R10-U-R31 (式中、R10はアルキレン、アルケニレン、アルキニレン、シクロアルキレン、ヘテロシクリレン、アリーレン、およびヘテロアリーレンからなる群から選択され、UはNR35、O、またはSであり、R31はアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、およびヘテロアリールからなる群から選択され、R35は場合によってR3、R5、R6によって置換されているアルキル、C2-C6アルケニル、C2-C6アルキニル、C3-C8シクロアルキル、C5-C8シクロアルケニル、およびヘテロシクロであって、場合によって-OR2、C(O)N(R2)2、S(O)nN(R2)2、CN、SR2、SOnR2、COR2、CO2R2、またはNR2C(O)R2、R5、およびR7からなる群から選択される一個以上の置換基によって置換されていてもよい基、アリールまたはヘテロアリールであって、場合によってアリール、ヘテロアリール、R2、R3、R4、およびR6からなる群から選択される一個以上の基によって置換されていてもよい前記アリールまたはヘテロアリール、場合によってR2、R3、R5、R6によって置換されているC3-C7シクロアルキル、CO2HまたはR7、NR3R3、NR6R6、NR7R7、NR3R6、NR6R7、NR3R7、NR2R3、NR2R6、NR2R7、NR2R2、SOnN(R2)2、SOnN(R3)2、SOnN(R6)2、SOnN(R7)2、SOnNR2R3、SOnNR2R6、SOnNR2R7、SOnNR3R6、SOnNR3R7、SOnNR6R7、S(O)mR2、S(O)mR3、S(O)mR6であり、但し、R2はHではなく、mは0、1、または2であり、R21は場合によってR2、R3、R4、R5、およびR6からそれぞれ独立して選択される一個以上の置換基で置換されている)である、請求項12に記載の化合物。
  14. R21がメチル、エチル、n-プロピル、イソブチル、およびネオペンチルからなる群から選択される、請求項13に記載の化合物。

  15. Figure 2007528423
    (前記式中、
    D'はアルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、シクロアルキル、およびアラールキルからなる群から選択され、且つ場合によってアルキル、ハロ、ニトロ、シアノ、CF3、ハロ-C1-C6アルキル、O-アルキル、またはS-アルキルによって置換されており、
    R20はH、アルキル、アルケニル、およびアルキニルからなる群から選択され、
    R21はHであるか、またはアルキル、アリール、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロシクリル、およびヘテロアリールであってそれぞれが場合によって一個以上のハロ、ハロアルキル、ヒドロキシ、アルコキシ、アリールオキシ、シクロアルコキシ、ヘテロアリールオキシ、シアノ、ニトロ、アルキルチオ、アリールチオ、シクロアルキルチオ、アミノ、またはモノ-アルキルアミノまたはジアルキルアミノ、モノ-アリールアミノまたはジアリールアミノ、モノ-シクロアルキルアミノまたはジ-シクロアルキルアミノ、モノ-ヘテロアリールアミノまたはジ-ヘテロアリールアミノ、アルカノイル、シクロアルカノイル、アロイル、ヘテロアロイル、カルボキサミド、モノ-アルキルカルボキサミドまたはジアルキルカルボキサミド、モノ-アリールカルボキサミドまたはジアリールカルボキサミド、スルホンアミド、モノ-アルキルスルホンアミドまたはジアルキルスルホンアミド、モノ-アリールスルホンアミドまたはジアリールスルホンアミド、アルキルスルフィニル、アルキルスルホニル、アリールスルフィニル、アリールスルホニル、シクロアルキルスルフィニル、シクロアルキルスルホニル、ヘテロアリールスルフィニル、またはヘテロアリールスルホニルによって置換されているものからなる群から選択され、または
    R21およびR31は、それらが結合している窒素原子と一緒になって3-8員の未置換または置換ヘテロシクリルまたはヘテロアリール環を形成するか、または
    R20およびR21は一緒になって5-8員の未置換または置換ヘテロシクリルまたはヘテロアリール環を形成し、
    R31は水素であるか、またはアルキル、アリール、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロシクリル、およびヘテロアリールであってそれぞれが場合によって一個以上のハロ、ハロアルキル、ヒドロキシ、ヒドロキシアルキル、R32、-COH、-COR32、-CO2H、-COOR32、-CONH2、-CONHR32、-CONR32R32、-OR32OCOR32、-OCONHR32、-OCONR32R32、シアノ、ニトロ、アミノ、NHR32、NR32R32、NHCONH2、NHCONHR32、NHCONR32R32、NR32CONH2、NR32CONHR32、NR32CONR32R32、NHCOOR32、NR32COOR32、SR32、SO2NH2、SO2NHR32、SO2NR32R32、SOR32、またはSO2R32によって置換されているものからなる群から選択され、
    それぞれのR32は、独立してアルキル、アリール、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロシクリル、およびヘテロアリールであり、
    R30は水素、OH、およびNHRからなる群から選択され、RはHであるか、またはアルキル、アリール、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロシクロ、およびヘテロアリールであって場合によってハロ、ヒドロキシ、アルコキシ、アリールオキシ、シクロアルコキシ、ヘテロアリールオキシ、シアノ、ニトロ、アルキルチオ、アリールチオ、シクロアルキルチオ、アミノ、またはモノ-アルキルアミノまたはジアルキルアミノ、モノ-アリールアミノまたはジアリールアミノ、モノ-シクロアルキルアミノまたはジ-シクロアルキルアミノ、モノ-ヘテロアリールアミノまたはジ-ヘテロアリールアミノ、アルカノイル、シクロアルカノイル、アロイル、ヘテロアロイル、カルボキサミド、モノ-アルキルカルボキサミドまたはジアルキルカルボキサミド、モノ-アリールカルボキサミドまたはジアリールカルボキサミド、スルホンアミド、モノ-アルキルスルホンアミドまたはジアルキルスルホンアミド、モノ-アリールスルホンアミドまたはジアリールスルホンアミド、アルキルスルフィニル、アルキルスルホニル、アリールスルフィニル、アリールスルホニル、シクロアルキルスルフィニル、シクロアルキルスルホニル、ヘテロアリールスルフィニル、ヘテロアリールスルホニルによって置換されているものからなる群から選択される)
    を有する化合物。
  16. {1-ベンジル-3-[(3-ジメチルアミノメチレン-2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-インドール-5-スルホニル)-イソブチル-アミノ]-2-ヒドロキシ-プロピル}-カルバミン酸ヘキサヒドロ-フロ[2,3-b]フラン-3-イルエステル、
    (1-ベンジル-3-{[3-(1-ジメチルアミノ-エチリデン)-2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-インドール-5-スルホニル]-イソブチル-アミノ}-2-ヒドロキシ-プロピル)-カルバミン酸ヘキサヒドロ-フロ[2,3-b]フラン-3-イルエステル、
    [1-ベンジル-3-({3-[(エチル-メチル-アミノ)-メチレン]-2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-インドール-5-スルホニル}-イソブチル-アミノ)-2-ヒドロキシ-プロピル]-カルバミン酸ヘキサヒドロ-フロ[2,3-b]フラン-3-イルエステル、
    [1-ベンジル-3-({3-[1-(エチル-メチル-アミノ)-エチリデン]-2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-インドール-5-スルホニル}-イソブチル-アミノ)-2-ヒドロキシ-プロピル]-カルバミン酸ヘキサヒドロ-フロ[2,3-b]フラン-3-イルエステル、
    [1-ベンジル-2-ヒドロキシ-3-(イソブチル-{3-[(メチル-プロピル-アミノ)-メチレン]-2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-インドール-5-スルホニル}-アミノ)-プロピル]-カルバミン酸ヘキサヒドロ-フロ[2,3-b]フラン-3-イルエステル、
    [1-ベンジル-2-ヒドロキシ-3-(イソブチル-{3-[1-(メチル-プロピル-アミノ)-エチリデン]-2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-インドール-5-スルホニル}-アミノ)-プロピル]-カルバミン酸ヘキサヒドロ-フロ[2,3-b]フラン-3-イルエステル、
    {1-ベンジル-3-[(3-ジエチルアミノメチレン-2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-インドール-5-スルホニル)-イソブチル-アミノ]-2-ヒドロキシ-プロピル}-カルバミン酸ヘキサヒドロ-フロ[2,3-b]フラン-3-イルエステル、
    (1-ベンジル-3-{[3-(1-ジエチルアミノ-エチリデン)-2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-インドール-5-スルホニル]-イソブチル-アミノ}-2-ヒドロキシ-プロピル)-カルバミン酸ヘキサヒドロ-フロ[2,3-b]フラン-3-イルエステル、
    {1-ベンジル-3-[(3-ジプロピルアミノメチレン-2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-インドール-5-スルホニル)-イソブチル-アミノ]-2-ヒドロキシ-プロピル}-カルバミン酸ヘキサヒドロ-フロ[2,3-b]フラン-3-イルエステル、
    (1-ベンジル-3-{[3-(1-ジプロピルアミノ-エチリデン)-2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-インドール-5-スルホニル]-イソブチル-アミノ}-2-ヒドロキシ-プロピル)-カルバミン酸ヘキサヒドロ-フロ[2,3-b]フラン-3-イルエステル、
    {1-ベンジル-2-ヒドロキシ-3-[イソブチル-(2-オキソ-3-ピペリジン-1-イルメチレン-2,3-ジヒドロ-lH-インドール-5-スルホニル)-アミノ]-プロピル}-カルバミン酸ヘキサヒドロ-フロ[2,3-b]フラン-3-イルエステル、
    (1-ベンジル-2-ヒドロキシ-3-{イソブチル-[2-オキソ-3-(1-ピペリジン-1-イル-エチリデン)-2,3-ジヒドロ-1H-インドール-5-スルホニル]-アミノ}-プロピル)-カルバミン酸ヘキサヒドロ-フロ[2,3-b]フラン-3-イルエステル、
    {1-ベンジル-2-ヒドロキシ-3-[イソブチル-(2-オキソ-3-ピペラジン-1-イルメチレン-2,3-ジヒドロ-1H-インドール-5-スルホニル)-アミノ]-プロピル}-カルバミン酸ヘキサヒドロ-フロ[2,3-b]フラン-3-イルエステル、
    {1-ベンジル-2-ヒドロキシ-3-[イソブチル-(3-モルホリン-4-イルメチレン-2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-インドール-5-スルホニル)-アミノ]-プロピル}-カルバミン酸ヘキサヒドロ-フロ[2,3-b]フラン-3-イルエステル、
    {3-[(3-アミノメチレン-2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-インドール-5-スルホニル)-イソブチル-アミノ]-1-ベンジル-2-ヒドロキシ-プロピル}-カルバミン酸ヘキサヒドロ-フロ[2,3-b]フラン-3-イルエステル、
    3-{[3-(1-アミノ-エチリデン)-2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-インドール-5-スルホニル]-イソブチル-アミノ}-1-ベンジル-2-ヒドロキシ-プロピル)-カルバミン酸ヘキサヒドロ-フロ[2,3-b]フラン-3-イルエステル、
    {1-ベンジル-2-ヒドロキシ-3-[イソブチル-(3-メチルアミノメチレン-2-オキソ-2,3-ジヒドロ-lH-インドール-5-スルホニル)-アミノ]-プロピル}-カルバミン酸ヘキサヒドロ-フロ[2,3-b]フラン-3-イルエステル、
    (1-ベンジル-2-ヒドロキシ-3-{イソブチル-[3-(1-メチルアミノ-エチリデン)-2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-インドール-5-スルホニル]-アミノ}-プロピル)-カルバミン酸ヘキサヒドロ-フロ[2,3-b]フラン-3-イルエステル、
    {1-ベンジル-3-[(3-エチルアミノメチレン-2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-インドール-5-スルホニル)-イソブチル-アミノ]-2-ヒドロキシ-プロピル}-カルバミン酸ヘキサヒドロ-フロ[2,3-b]フラン-3-イルエステル、
    (1-ベンジル-3-{[3-(1-エチルアミノ-エチリデン)-2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-インドール-5-スルホニル]-イソブチル-アミノ}-2-ヒドロキシ-プロピル)-カルバミン酸ヘキサヒドロ-フロ[2,3-b]フラン-3-イルエステル、
    [1-ベンジル-2-ヒドロキシ-3-(イソブチル-{2-オキソ-3-[(2,2,2-トリフルオロ-エチルアミノ)-メチレン]-2,3-ジヒドロ-1H-インドール-5-スルホニル}-アミノ)-プロピル]-カルバミン酸ヘキサヒドロ-フロ[2,3-b]フラン-3-イルエステル、
    [1-ベンジル-2-ヒドロキシ-3-(イソブチル-{2-オキソ-3-[1-(2,2,2-トリフルオロ-エチルアミノ)-エチリデン]-2,3-ジヒドロ-1H-インドール-5-スルホニル}-アミノ)-プロピル]-カルバミン酸ヘキサヒドロ-フロ[2,3-b]フラン-3-イルエステル、
    [1-ベンジル-2-ヒドロキシ-3-({3-[(2-ヒドロキシ-エチルアミノ)-メチレン]-2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-インドール-5-スルホニル}-イソブチル-アミノ)-プロピル]-カルバミン酸ヘキサヒドロ-フロ[2,3-b]フラン-3-イルエステル、
    [1-ベンジル-2-ヒドロキシ-3-({3-[1-(2-ヒドロキシ-エチルアミノ)-エチリデン]-2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-インドール-5-スルホニル}-イソブチル-アミノ)-プロピル]-カルバミン酸ヘキサヒドロ-フロ[2,3-b]フラン-3-イルエステル、
    [1-ベンジル-2-ヒドロキシ-3-(イソブチル-{3-[(2-メトキシ-エチルアミノ)-メチレン]-2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-インドール-5-スルホニル}-アミノ)-プロピル]-カルバミン酸ヘキサヒドロ-フロ[2,3-b]フラン-3-イルエステル、
    [1-ベンジル-2-ヒドロキシ-3-(イソブチル-{3-[l-(2-メトキシ-エチルアミノ)-エチリデン]-2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-インドール-5-スルホニル}-アミノ)-プロピル]-カルバミン酸ヘキサヒドロ-フロ[2,3-b]フラン-3-イルエステル、
    [1-ベンジル-3-({3-[(2-ジメチルアミノ-エチルアミノ)-メチレン]-2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-インドール-5-スルホニル}-イソブチル-アミノ)-2-ヒドロキシ-プロピル]-カルバミン酸ヘキサヒドロ-フロ[2,3-b]フラン-3-イルエステル、
    [1-ベンジル-3-({3-[1-(2-ジメチルアミノ-エチルアミノ)-エチリデン]-2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-インドール-5-スルホニル}-イソブチル-アミノ)-2-ヒドロキシ-プロピル]-カルバミン酸ヘキサヒドロ-フロ[2,3-b]フラン-3-イルエステル、
    (1-ベンジル-2-ヒドロキシ-3-{イソブチル-[3-(イソプロピルアミノ-メチレン)-2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-インドール-5-スルホニル]-アミノ}-プロピル)-カルバミン酸ヘキサヒドロ-フロ[2,3-b]フラン-3-イルエステル、
    (1-ベンジル-2-ヒドロキシ-3-{イソブチル-[3-(l-イソプロピルアミノ-エチリデン)-2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-インドール-5-スルホニル]-アミノ}-プロピル)-カルバミン酸ヘキサヒドロ-フロ[2,3-b]フラン-3-イルエステル、
    {1-ベンジル-2-ヒドロキシ-3-[イソブチル-(2-オキソ-3-プロピルアミノメチレン-2,3-ジヒドロ-1H-インドール-5-スルホニル)-アミノ]-プロピル}-カルバミン酸ヘキサヒドロ-フロ[2,3-b]フラン-3-イルエステル、
    (1-ベンジル-2-ヒドロキシ-3-{イソブチル-[2-オキソ-3-(1-プロピルアミノ-エチリデン)-2,3-ジヒドロ-1H-インドール-5-スルホニル]-アミノ}-プロピル)-カルバミン酸ヘキサヒドロ-フロ[2,3-b]フラン-3-イルエステル、
    {1-ベンジル-2-ヒドロキシ-3-[イソブチル-(2-オキソ-3-ピロリジン-2-イリデン-2,3-ジヒドロ-1H-インドール-5-スルホニル)-アミノ]-プロピル}-カルバミン酸ヘキサヒドロ-フロ[2,3-b]フラン-3-イルエステル、
    {1-ベンジル-3-[(3-ブチルアミノメチレン-2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-インドール-5-スルホニル)-イソブチル-アミノ]-2-ヒドロキシ-プロピル}-カルバミン酸ヘキサヒドロ-フロ[2,3-b]フラン-3-イルエステル、
    (1-ベンジル-3-{[3-(1-ブチルアミノ-エチリデン)-2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-インドール-5-スルホニル]-イソブチル-アミノ}-2-ヒドロキシ-プロピル)-カルバミン酸ヘキサヒドロ-フロ[2,3-b]フラン-3-イルエステル、
    (1-ベンジル-2-ヒドロキシ-3-{イソブチル-[3-(イソブチルアミノ-メチレン)-2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-インドール-5-スルホニル]-アミノ}-プロピル)-カルバミン酸ヘキサヒドロ-フロ[2,3-b]フラン-3-イルエステル、
    (1-ベンジル-2-ヒドロキシ-3-{イソブチル-[3-(1-イソブチルアミノ-エチリデン)-2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-インドール-5-スルホニル]-アミノ}-プロピル)-カルバミン酸ヘキサヒドロ-フロ[2,3-b]フラン-3-イルエステル、
    (1-ベンジル-3-{[3-(第三ブチルアミノ-メチレン)-2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-インドール-5-スルホニル]-イソブチル-アミノ}-2-ヒドロキシ-プロピル)-カルバミン酸ヘキサヒドロ-フロ[2,3-b]フラン-3-イルエステル、
    (1-ベンジル-3-{[3-(1-第三ブチルアミノ-エチリデン)-2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-インドール-5-スルホニル]-イソブチル-アミノ}-2-ヒドロキシ-プロピル)-カルバミン酸ヘキサヒドロ-フロ[2,3-b]フラン-3-イルエステル、
    [1-ベンジル-3-({3-[(2,2-ジメチル-プロピルアミノ)-メチレン]-2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-インドール-5-スルホニル}-イソブチル-アミノ)-2-ヒドロキシ-プロピル]-カルバミン酸ヘキサヒドロ-フロ[2,3-b]フラン-3-イルエステル、
    [1-ベンジル-3-({3-[1-(2,2-ジメチル-プロピルアミノ)-エチリデン]-2-オキソ-2,3-ジヒドロ-lH-インドール-5-スルホニル}-イソブチル-アミノ)-2-ヒドロキシ-プロピル]-カルバミン酸ヘキサヒドロ-フロ[2,3-b]フラン-3-イルエステル、
    [1-ベンジル-2-ヒドロキシ-3-(イソブチル-{3-[(2-メチル-ブチルアミノ)-メチレン]-2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-インドール-5-スルホニル}-アミノ)-プロピル]-カルバミン酸ヘキサヒドロ-フロ[2,3-b]フラン-3-イルエステル、
    [1-ベンジル-2-ヒドロキシ-3-(イソブチル-{3-[(3-メチル-ブチルアミノ)-メチレン]-2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-インドール-5-スルホニル}-アミノ)-プロピル]-カルバミン酸ヘキサヒドロ-フロ[2,3-b]フラン-3-イルエステル、
    [1-ベンジル-3-({3-[(3,3-ジメチル-ブチルアミノ)-メチレン]-2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-インドール-5-スルホニル}-イソブチル-アミノ)-2-ヒドロキシ-プロピル]-カルバミン酸ヘキサヒドロ-フロ[2,3-b]フラン-3-イルエステル、
    [1-ベンジル-2-ヒドロキシ-3-(イソブチル-{3-[(1-イソプロピル-2-メチル-プロピルアミノ)-メチレン]-2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-インドール-5-スルホニル}-アミノ)-プロピル]-カルバミン酸ヘキサヒドロ-フロ[2,3-b]フラン-3-イルエステル、
    {1-ベンジル-2-ヒドロキシ-3-[イソブチル-(2-オキソ-3-フェニルアミノメチレン-2,3-ジヒドロ-1H-インドール-5-スルホニル)-アミノ]-プロピル}-カルバミン酸ヘキサヒドロ-フロ[2,3-b]フラン-3-イルエステル、
    (1-ベンジル-3-{[3-(ベンジルアミノ-メチレン)-2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-インドール-5-スルホニル]-イソブチル-アミノ}-2-ヒドロキシ-プロピル)-カルバミン酸ヘキサヒドロ-フロ[2,3-b]フラン-3-イルエステル、
    (1-ベンジル-3-{[3-(1-ベンジルアミノ-エチリデン)-2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-インドール-5-スルホニル]-イソブチル-アミノ}-2-ヒドロキシ-プロピル)-カルバミン酸ヘキサヒドロ-フロ[2,3-b]フラン-3-イルエステル、
    [1-ベンジル-3-({3-[(シクロヘキシルメチル-アミノ)-メチレン]-2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-インドール-5-スルホニル}-イソブチル-アミノ)-2-ヒドロキシ-プロピル]-カルバミン酸ヘキサヒドロ-フロ[2,3-b]フラン-3-イルエステル、
    {1-ベンジル-2-ヒドロキシ-3-[イソブチル-(2-オキソ-3-{[(ピリジン-4-イルメチル)-アミノ]-メチレン}-2,3-ジヒドロ-1H-インドール-5-スルホニル)-アミノ]-プロピル}-カルバミン酸ヘキサヒドロ-フロ[2,3-b]フラン-3-イルエステル、
    (1-ベンジル-2-ヒドロキシ-3-{イソブチル-[2-オキソ-3-(フェネチルアミノ-メチレン)-2,3-ジヒドロ-1H-インドール-5-スルホニル]-アミノ}-プロピル)-カルバミン酸ヘキサヒドロ-フロ[2,3-b]フラン-3-イルエステル、
    [1-ベンジル-3-({3-[(2-シクロヘキサ-1-エニル-エチルアミノ)-メチレン]-2-オキソ-2,3-ジヒドロ-lH-インドール-5-スルホニル}-イソブチル-アミノ)-2-ヒドロキシ-プロピル]-カルバミン酸ヘキサヒドロ-フロ[2,3-b]フラン-3-イルエステル、
    [1-ベンジル-2-ヒドロキシ-3-(イソブチル-{2-オキソ-3-[(2-ピリジン-2-イル-エチルアミノ)-メチレン]-2,3-ジヒドロ-1H-インドール-5-スルホニル}-アミノ)-プロピル]-カルバミン酸ヘキサヒドロ-フロ[2,3-b]フラン-3-イルエステル、
    [1-ベンジル-2-ヒドロキシ-3-(イソブチル-{2-オキソ-3-[(2-フェニル-プロピルアミノ)-メチレン]-2,3-ジヒドロ-1H-インドール-5-スルホニル}-アミノ)-プロピル]-カルバミン酸ヘキサヒドロ-フロ[2,3-b]フラン-3-イルエステル、
    [1-ベンジル-2-ヒドロキシ-3-(イソブチル-{2-オキソ-3-[(4-フェニル-ブチルアミノ)-メチレン]-2,3-ジヒドロ-1H-インドール-5-スルホニル}-アミノ)-プロピル]-カルバミン酸ヘキサヒドロ-フロ[2,3-b]フラン-3-イルエステル、
    {1-ベンジル-2-ヒドロキシ-3-[イソブチル-(3-ノニルアミノメチレン-2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-インドール-5-スルホニル)-アミノ]-プロピル}-カルバミン酸ヘキサヒドロ-フロ[2,3-b]フラン-3-イルエステル、および
    (1-ベンジル-2-ヒドロキシ-3-{[3-(1-ヒドロキシ-エチリデン)-2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-インドール-5-スルホニル]-イソブチル-アミノ}-プロピル)-カルバミン酸ヘキサヒドロ-フロ[2,3-b]フラン-3-イルエステル
    からなる群から選択される化合物、および単一立体異性体または立体異性体の混合物としての薬学上許容可能なその塩。
  17. 表に示される化合物。
    Figure 2007528423
    Figure 2007528423
    Figure 2007528423
    Figure 2007528423
  18. 化合物がその薬学上許容可能な塩、多形の生物加水分解性エステルであるアミド、またはカルバメート、溶媒和物、水和物、またはプロドラッグの形態である、請求項1に記載の化合物。
  19. 化合物が単一異性体または立体異性体の混合物として存在する、請求項1に記載の化合物。
  20. 請求項1に記載の化合物を活性成分として含んでなる、医薬組成物。
  21. 組成物が経口投与に適する固形処方物である、請求項20に記載の医薬組成物。
  22. 組成物が経口または非経口投与に適した液体処方物である、請求項20に記載の医薬組成物。
  23. 組成物が経口、非経口、腹腔内、静脈内、動脈内、経皮、舌下、筋肉内、直腸、経頬(transbuccally)、経鼻、リポソーム(liposomally)、吸入、膣、眼内(intraoccularly)、局所送達(via local delivery)、皮下、脂肪内(intraadiposally)、関節内(intraarticularly)、および鞘内からなる群から選択される経路による投与に適している、請求項1に記載の化合物を含んでなる医薬組成物。
  24. 野生型または薬剤耐性突然変異体形態のHIV-1プロテアーゼとの複合体において結合した、請求項1に記載の化合物。
  25. 請求項1に記載の化合物と、抗レトロウイルス薬、HIV阻害薬、HIVプロテアーゼ阻害薬およびHIV逆転写酵素阻害薬からなる群から選択されるもう一つの薬剤を含んでなる、医薬組成物。
  26. HIV感染症に罹っている患者に請求項1に記載の化合物を投与することを含んでなる、前記患者の治療方法。
  27. HIV感染症に罹っている患者に請求項25に記載の組成物を投与することを含んでなる、前記患者の治療方法。
  28. 前記患者が多剤耐性HIV感染症に罹っている、請求項27に記載の方法。
  29. HIVプロテアーゼを請求項1に記載の化合物と接触させることを含んでなる、HIVプロテアーゼの阻害方法。
  30. HIVプロテアーゼを請求項24に記載の組成物と接触させることを含んでなる、HIVプロテアーゼの阻害方法。
  31. 更に、チトクロームP450阻害薬を投与することを含んでなる、請求項30に記載の方法。
  32. レトロウイルスプロテアーゼ阻害薬で治療を受ける被験者における前記阻害薬の代謝低下(metabolic degradation)を阻害する方法であって、請求項1に記載の化合物の分解阻害量を被験者に投与することを含んでなる、方法。
  33. 化合物を前記阻害薬と実質的に同時に投与する、請求項32に記載の方法。
  34. 前記阻害薬を投与する前に化合物を投与する、請求項32に記載の方法。
  35. 前記阻害薬を投与した後に化合物を投与する、請求項32に記載の方法。
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