JP2007508753A - データ圧縮システム及び方法 - Google Patents
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Abstract
Description
データを含むバイナリファイルは、暗号化されていなければ、構造化されたフォーマットとなる傾向にある。通常、ヘッダ情報、テキスト、頻度及び他の構成要素間の配置がある。一般に、バイナリファイルの最初の数バイトは、ファイルタイプを表す指標を含むので、どのバイナリファイルを用いるアプリケーションも互換性を有する。実行ファイル若しくは何がしかの機能を実行するために使用されるファイルは、ほとんど構造化されたフォーマットを持たない。しかしながら、これらのファイルは機能を実行するためにオペレーティングシステムと情報をやりとりしなければならないか、オペレーションシステムの一部であるため、構造的要素がある。
本発明は、データファイル5に対して適用しようとするデータ圧縮システム及び方法を提供する。データファイル5は、BMP、WAV、DOC、XLS、MDB、ZIP、SIT、ARJ、ZOO、TIF、JPG、GIF、MP3、MP4などを含む適当なデータとすることができる。データファイル5を、コンピュータ装置15の一部を形成するか、少なくとも接続される二次記憶装置10に保存することができる。コンピュータ装置15は、ダイレクトアクセスメモリ25及びディスプレイ30と接続されるプロセッサ20を少なくとも含む。コンピュータ装置は、他のコンポーネント、例えばデータ入力装置(図示せず)及び出力装置(図示せず)を含むか、接続されてもよいことを理解されたい。
データファイル5は所定長以上の長さのバイトシーケンスを含むことが想定されている。本発明の一つの好ましい実施形式では、この所定長は300バイトである。
データファイル5のサブシーケンスは最初に検査される。サブシーケンスの長さは、所定長の300バイトを超えないことが好ましい。特定された一意な値の数が閾値を下回る場合、一連のデータ変換がそのサブシーケンスにおける一意なバイト値の頻度を増加するためにサブシーケンスに対して適用される。
一意なバイト値の頻度が、300バイト内で所定の閾値の256未満の場合、そのサブシーケンスは、データ変換マスクをサブシーケンスに適用可能か否かを識別するためにテストされる(ステップ215)。本発明の一つ好ましい形式では、構造ライブラリが、コンピュータメモリ、例えばダイレクトアクセスメモリ25に保持される。そのライブラリは、複数のランダムに生成されたデータセットを含むことが好ましい。これらのデータセットを、それぞれデータセット識別子によって識別することができ、そのデータセット識別子はコンピュータメモリに保存され、ランダムに生成されたデータセットのそれぞれと関連付けられる。
データ変換の一つの例は、加算剰余(modulus addition)である。サブシーケンスの最初のバイト値とデータセットの最初のバイト値とが加算され、その合計について256を法として剰余が計算される。例えば、サブシーケンスの最初のバイナリ値が168であり、特定されたデータセットの最初のバイナリ値が203の場合、その合計は371である。変換値は、371MOD256を計算することにより、115である。その後、シーケンスの2番目のバイトが、データセットの2番目のバイトにより同じ方法で変換される。その後、シーケンスの3番目のバイトが、データセットの3番目のバイトにより同じ方法で変換される、などとなる。
この方法で、マスクがサブシーケンスに適用される(ステップ220)。
データ変換コンポーネント40は、マスク式を含むことができる。例えば以下の通りである。
・先の300バイト以下のデータファイルのシーケンスの標準偏差。この式は前にサブシーケンスのない、データファイルの最初のシーケンスでは使用できないことを理解されたい。
・前回のサブシーケンス又は標準偏差に基づいたサブシーケンス内の値の反転
・サブシーケンスの構造に基づいて計算される適用可能な構造
・関連するサブシーケンスに対して加算又は減算され、ファイル構造に基づいてランダムに生成されるセグメント
インデックスは、ダイレクトアクセスメモリ25内のデータアレイ90に保存されることが好ましい。300個のデータ値のインデックスは、最初に2ビットで生成される。256個の一意なデータ値が300バイトのデータグループ内で特定される場合、そのビット値“01”がインデックスに書き込まれる(ステップ225)。
マスクがサブシーケンスに適用されると、マスク又はデータセット識別子がインデックスに書き込まれる(ステップ230)。このマスク識別子は、0から65,536間のマスク値を識別する16ビット値であることが好ましい。マスク識別子において値が0であるということは、サブシーケンスに対してマスクが適用されなかったか、ヌルマスクが適用されたことを表す。ヌルデータセットがサブシーケンスに適用される場合、データ変換後のサブシーケンスは、データ変換前のサブシーケンスと実質的に同一である。
テンポラリポジションインデックスの作成方法は、データグループの最初のバイトにおいて開始し、256個の一意な値が300バイトのデータグループから抽出される場合、256個の一意な値が特定されるまで、データグループ内の次のバイトを検査する。検査される特定の値が、そのデータグループ又は以前のデータグループ内ではじめて現れる値である場合、“1”ビット値がテンポラリインデックスに加算される。一方、検査されるデータ値が既出のデータ値の繰り返しである場合、“0”ビット値がインデックスに書き込まれる。インデックス化の方法は、256個の“1”ビットがインデックスに書き込まれると、直ちに終了する。
300バイトのデータグループ内に256個以上の値がある場合、インデックスの最初の2ビットは既に“01”にセットされている。テンポラリインデックスはメインのインデックスに対して単に加算されるが、一方、この情報を格納する、より効率的な方法がある。サブシーケンスにおいて出現する“1”の値の数は既知である。それらが出現する順番を無視するならば、一意なバイト値の発生数を記録するだけで十分である。
1.34×1053個のこの最大ポジションインデックス値は、2177よりも小さく、値を表現するために177ビットを必要とする。
これは、300ビットの実際のテンポラリインデックスを保存するよりも、テンポラリインデックス内に少なくとも256個の“1”の値があるという事実を利用することによって、代わりにポジションインデックスは177ビット若しくは22.125バイトで記録できるということを意味する。
順列インデックスの計算は、256個の一意な値を並べることができる方法の数、すなわち繰り返しのない256個の値の順列に基づく。最初の値に対しては、256通り有り、2番目の値に対しては255通り有り、3番目の値に対しては254通り有る、などである。これは256!として表され、“256の階乗”として参照される。そのため256個の一意な値の可能な順列の数は、8.57×10506通りである。この値は、21684が8.57×10506よりも大きい8.6×10506と等しいので、1684ビットで表すことができる。1684ビットは210.5バイトと等価である。
シーケンス0,1,2,3,4...,254,255は順列番号1で表し、シーケンス255,254,253...,3,2,1,0は順列番号8.57×10506で表す。
出力ファイルは、ファイルタイプを識別するために先頭3バイトを含むことが好ましい。さらにファイルタイプ識別子に続く2バイトは、最大65,536回に対する特定のデータファイル全体にわたって実行された本発明の方法の試行数を示す。
これらの5バイトに続いて、データアレイ90に保存されるインデックスが出力ファイルに加えられる。インデックスに続いて、インデックスで未処理な、すなわちデータファイル内に残るビットの値又は一意な値が十分でない値が加えられる。
たいていの場合、ヘッダの5バイトと、それに続く本体と、出力ファイルの終わりに未圧縮の形式でフルに書き込まれる63以下のビットの値とが存在することが予想される。出力ファイルの本体は、ストリーミングの手法で抽出することを容易にするために連続して書き込まれるインデックスの集合であることが好ましい。
データファイルに残る152個の7ビット値を含む少なくとも133バイトが有る場合、152個の7ビット値内で一意な値の数をカウントする(ステップ310)。その後、一意な値の数が、閾値(例えば128)に対してチェックされる(ステップ315)。133バイトのサブシーケンスに十分な一意の数がなければ、図2のステップ215及び220と同様の方法で適用可能なマスクが特定され(ステップ340)、適用される(ステップ345)。
一度、一意な値の数の閾値がデータファイルの152個の7ビット値に対して確認されると、ビットシーケンス“10”がインデックスに書き込まれ(ステップ350)、本方法は図2において230で示されるステップへ進む。
77個の6ビットサブシーケンスにおいて64個の一意な値があれば、値“11”がインデックスに書き込まれる(ステップ430)。そして制御は図2のステップ230へ戻される。
データファイル内に処理されるべき残りが77個の6ビット値もないか、77個の6ビットサブシーケンス内に64個の一意な値を見つけられなければ、ビット値“00”がインデックスに書き込まれ(ステップ435)、インデックスは図2に示されるステップ250と同様の手法で出力ファイルに書き込まれ、且つデータファイルの残りのバイトは出力ファイルに書き込まれる。
77個の6ビットグループ全体にわたって64個の一意な値が有る場合、インデックスは77!/(64!・13!)通りとなる。これは、1.84×1014となる先の値よりも大きい2.81×1014=248なので、48ビットで表すことができる。
64個の値に対する順列は、64!すなわち1.27×1089である。これは、2296=1.27×1089なので、296ビットで表現することができる。
全てのインデックス化は実際のデータそれ自体の中に包含されるので、複数回の解凍ルーチンを同時に実行してもよい。
他のアプリケーションは、ソフトウェア圧縮、データ圧縮、ソニープレイステーション2(登録商標)、マイクロソフト(登録商標)X−Boxなどのような対戦型オンラインゲーム、ボイスオーバーIP、ビデオオンデマンドを含む。本発明は、データ又はバイナリ情報が保存され、変換され、若しくは如何なるフォーマットで使用される如何なるアプリケーションも含む。
説明してきた8ビット(256値)よりも大きなビット値を用いて、より大きな削減を行うことができる。例えば、9ビット値で圧縮された場合、8ビットの圧縮により達成される圧縮をさらに超える圧縮ゲインが有る。
上記の300バイトの方法を用いて、これを377バイトグループに拡張することができる。これは、図5に示され、且つこの明細書で説明される好ましい実施形態に対して最適レベルである300バイトを用いて、効果のある範囲が256から377バイトのグループであることを意味する。
1.セグメントサイズに対する関連するビットグループの数の表示。8ビットグループに対するサイズの範囲は256から377であり、7ビットで表され得る。7ビットグループに対する範囲は5ビットで表され、6ビットグループに対する範囲は4ビットで表され得る。
2.ビットグループのそれぞれ内で変更があるか否かを示すために上記のそれぞれの終端に追加され得る追加ビット。“0”は変更無しを示し、“1”は変更有りを示すことができる。
ヘッダは、上記の値を示す追加の19ビットを含んでもよい。
ヘッダごとに、変更値が許されるならば、グループごとを基礎として変更値をインデックスに書き込んでもよい。
例えば、8ビットグループの一つのグループのデフォルトは300の値としてもよいが、各セグメントは、含まれる変更値によって示されるように、256から377の間で変化してもよい。
機能的電子ファイルは、複数の異なるカテゴリのバイト構造に分類される。これらは単純な2色のビットマップから、これまでに利用可能なロスのない圧縮アルゴリズムを用いて圧縮されたファイルまで、様々である。
24ビットのビットマップに移ると、パターンの識別はより困難となり、そのためロスのない圧縮の圧縮率は、現在のアルゴリズムを用いて、より単純なビットマップ構造上での圧縮率と同程度に大きくはならない。
オリジナルの構造が6通りしかないので、これらは以下のビットインデックスを用いて記録される。
00=123
01=132
100=213
101=231
110=312
111=321
上記の数のそれぞれは、バイトの並び替えられた位置と比較したときのそのバイトのオリジナルの位置を表す。
630に示されるように、最小のものの全て、又は各グループから現在の最初のバイトの値が別個のファイル(ファイルB)に書き込まれる。
635に示されるように、バイトの値は順番に並んでいるので、2番目のバイトの値から最初のバイトの値を引いた値がファイル(ファイルC)に書き込まれ、直ぐに3番目のバイトから2番目のバイトの値を引いた値が続く。
これで、3個のファイル、ファイルA、ファイルB、ファイルCが生成される。ファイルBとファイルCを合わせた合計は、オリジナルの24ビットのビットマップと同じである。ファイルAはバイトのインデックスを表すので、ファイルAはサイズにおいて余分のオーバーヘッドである。
テストでは、最悪の場合のシナリオで2.5%の低下を示し、最高の場合、画質が24ビットのトゥルーカラービットマップの82%であった。同じゲインはJPEGのロスなしの圧縮モードを用いて得ることができる。
このプロセスは、データを保持する3バイトのグループ分けを用いて如何なるファイル構造にも適用できる。それはまた、ロスのない圧縮のレベルをより大きくしていくために、4、5、6、7、8等のバイト構造をカバーするように拡張してもよい。
Waveファイルは複数の成分を用いて作成され、その成分は平均サンプリングレート、サンプリングレート、オーディオサンプルサイズ及びチャンネル数である。
サンプリングレートが低いほど、ファイルサイズも小さく、質も劣化することを意味する。また、モノラルファイルはステレオファイルよりも小さい。
平均データレートが176.4Kb/秒、サンプリングレート44.1kHz、オーディオサンプルサイズ16ビット、2チャンネル(ステレオ)のWaveファイルに対して、次のように適用される。
テストでは、圧縮ファイルのサイズにおいて最悪の場合のシナリオで10%のさらなる低下を示し、最高の場合、サイズにおいて43%の低下であった。
抽出/解凍は単純であり、二つのファイルが関連するロスのないツールを用いて解凍された後に、ファイル2からのバイトがファイル1のバイトのそれぞれの間に挿入される。
Claims (13)
- 所定長以上の長さのバイトシーケンスを有するデータファイルの圧縮方法であって、
二次記憶装置からデータファイルを取り出すステップと、
前記データファイルをダイレクトアクセスメモリに保存するステップと、
前記データファイルの前記所定長を超えないサブシーケンス内で一意なバイト値の頻度を計算するステップと、
前記サブシーケンス内で計算された前記一意なバイト値の頻度を表すデータ値を含むインデックスを前記差サブシーケンスに対して作成するステップと、
所定の閾値未満である一意なバイト値の頻度を持つ前記サブシーケンス上で、該サブシーケンス内で該一意なバイト値の頻度を増加するために該サブシーケンスに対してデータ変換を適用し、該データ変換を表すデータ値を前記インデックスに追加するステップと、
所定の閾値を超える一意なバイト値の頻度を持つ前記サブシーケンス上で、該サブシーケンス内で1以上の一意な値の位置を表すデータ値を前記インデックスに追加するステップと、
ファイルタイプ識別子を持つ出力データファイルを作成するステップと、
前記出力データファイルに前記インデックスを追加するステップと、
を含むことを特徴とする方法。 - 前記サブシーケンスに対してデータ変換を適用するステップは、
コンピュータメモリ内に複数の変換データセットを保持するステップであって、該変換データセットは一連のバイト値を持ち、且つ変換データセット識別子によって識別されるステップと、
コンピュータメモリから前記変換データセットの一つを読み出すステップであって、該読み出された変換データセットは前記データファイルのサブシーケンスの長さと実質的に等しい長さを持つステップと、
各々のバイトの値に対して、前記読み出された変換データセットにおいて対応する各々のバイトの値に基づいてデータ変換を適用するステップと、
を含む請求項1に記載の方法。 - 前記読み出された変換データセットの少なくとも一つに基づいてデータ変換された前記サブシーケンスは、該データ変換前の前記サブシーケンスと実質的に同一である、請求項2に記載の方法。
- 前記変換データセットの少なくとも一つは、ランダムに生成されたバイトレートのシーケンスを含む、請求項2に記載の方法。
- 前記変換データセットの少なくとも一つは、バイトレートの所定のシーケンスを含む、請求項2に記載の方法。
- 前記変換データセットの少なくとも一つは、前記データファイルのサブシーケンス以外の該データファイルの一部から得られたバイト値のシーケンスを含む、請求項2に記載の方法。
- 前記サブシーケンスに対して適用された前記データの変換データセットの前記変換データセット識別子を前記インデックスに対して追加するステップをさらに含む、請求項2〜6の何れか一項に記載の方法。
- 前記サブシーケンス内で1以上の一意な値の前記位置を計算するステップをさらに含む、請求項1〜7の何れか一項に記載の方法。
- 前記サブシーケンス内で前記1以上の一意な値の前記位置を計算するステップは、
コンピュータメモリ内にテンポラリポジションインデックスを作成するステップと、
前記サブシーケンスから連続したバイトの値を読み出すステップと、
各バイト値の読み出しにおいて、該読み出されたバイト値が一意なバイト値か繰り返された値かを決定するステップと、
一意なバイト値の検出において、二つのビットの値の一つを前記テンポラリポジションインデックスに追加し、さもなければ、該二つのビットの値の他方を前記テンポラリポジションインデックスに追加するステップと、
前記テンポラリポジションインデックスから、前記1以上の一意な値の前記位置を表すポジションインデックスを作成するステップと、
前記ポジションインデックスから、少なくとも部分的に前記1以上の一意な値の前記位置を表す前記データ値を計算するステップと、
を含む請求項8に記載の方法。 - 前記サブシーケンス内のバイト数が、前記テンポラリポジションインデックス内のビット数と実質的に等しい、請求項9に記載の方法。
- 前記ポジションインデックスのサイズは、前記テンポラリポジションインデックスのサイズよりも小さい、請求項9又は10に記載の方法。
- 前記サブシーケンス内の一意なバイトの値の順序を表す順列インデックスを作成するステップと、
前記ポジションインデックス及び前記順列インデックスの両方から前記1以上の一意な値の前記位置を表す前記データ値を計算するステップと、
をさらに含む請求項9〜11の何れか一項に記載の方法。 - 前記1以上の一意な値の前記位置を表す前記データ値を形成するために、前記ポジションインデックス及び前記順列インデックスを連結させるステップを含む、請求項12に記載の方法。
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