JP2007210829A - ガラス微粒子堆積体の製造方法及びガラス体の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】短時間で効率良くガラス微粒子堆積体を製造しつつ、嵩密度の均一化を図ることが可能なガラス微粒子堆積体の製造方法及びガラス体の製造方法を提供する。
【解決手段】本発明に係るガラス微粒子堆積体の製造方法は、複数本のバーナ3で構成されたバーナ列と、反応容器2内に軸回りに回転する棒状の出発材Sとを、軸方向へ相対的に往復移動させ、各バーナ3で合成されたガラス微粒子がそれぞれ出発材Sの長さ方向の一部を覆うように出発材S上にガラス微粒子を堆積させ、各バーナ3がガラス微粒子を堆積する範囲内の堆積面の温度差が70℃以下となるように、往復移動の速度、またはバーナに供給されるガラス原料ガス、もしくは燃焼性ガスの流量を調整して一つの堆積体となるようにガラス微粒子堆積体Gを製造する。また、ガラス微粒子堆積体Gにフッ素を添加した後、そのガラス微粒子堆積体を焼結することで、透明なガラス体を製造する。
【選択図】図1
【解決手段】本発明に係るガラス微粒子堆積体の製造方法は、複数本のバーナ3で構成されたバーナ列と、反応容器2内に軸回りに回転する棒状の出発材Sとを、軸方向へ相対的に往復移動させ、各バーナ3で合成されたガラス微粒子がそれぞれ出発材Sの長さ方向の一部を覆うように出発材S上にガラス微粒子を堆積させ、各バーナ3がガラス微粒子を堆積する範囲内の堆積面の温度差が70℃以下となるように、往復移動の速度、またはバーナに供給されるガラス原料ガス、もしくは燃焼性ガスの流量を調整して一つの堆積体となるようにガラス微粒子堆積体Gを製造する。また、ガラス微粒子堆積体Gにフッ素を添加した後、そのガラス微粒子堆積体を焼結することで、透明なガラス体を製造する。
【選択図】図1
Description
本発明は、出発棒の外周にガラス微粒子の堆積層を積層させてガラス微粒子堆積体を形成するガラス微粒子堆積体の製造方法、及びガラス微粒子堆積体を焼結して透明なガラス体を得るガラス体の製造方法に関する。
ガラス製品の一例として光ファイバがあるが、光ファイバを得るための光ファイバ母材は、出発棒にガラス微粒子(これをススと呼ぶ)を堆積させてガラス微粒子堆積体を形成し、これを脱水及び焼結させて透明ガラス化することにより得られる。このガラス微粒子堆積体を形成する方法としては、長尺状の出発棒を軸回りに回転させながら出発棒の軸方向にガラス合成用バーナを相対的にトラバースさせ、このバーナによって生成したガラス微粒子を出発棒に堆積させる方法(所謂外付け法)がある。
そして、このようにして形成したガラス微粒子堆積体にフッ素を添加した後、収縮させて透明化することにより、フッ素添加透明ガラス体を製造する技術が知られている(例えば特許文献1参照)。
また、上記のように出発棒にガラス微粒子を堆積する方法を用いて、ゲルマニウムを添加したガラスを製造する際に、ゲルマニウムを含むガラス微粒子が堆積する堆積面の最高温度と、この堆積面の最高温度の位置から径方向に約90°進んだ位置の堆積面温度との差を0℃〜90℃に維持してガラス微粒子の堆積を行い、屈折率の局所的な変動である脈理を抑える技術が知られている(例えば、特許文献2参照)。
また、外付け法として、出発棒の軸方向に配列させた複数のバーナを用い、バーナと出発棒とをバーナ間隔程度の範囲で相対移動させることにより、これら複数のバーナ毎に決められた受け持ち区域でガラス微粒子を堆積させる技術がある(例えば、特許文献3参照)。
また、上記のように出発棒にガラス微粒子を堆積する方法を用いて、ゲルマニウムを添加したガラスを製造する際に、ゲルマニウムを含むガラス微粒子が堆積する堆積面の最高温度と、この堆積面の最高温度の位置から径方向に約90°進んだ位置の堆積面温度との差を0℃〜90℃に維持してガラス微粒子の堆積を行い、屈折率の局所的な変動である脈理を抑える技術が知られている(例えば、特許文献2参照)。
また、外付け法として、出発棒の軸方向に配列させた複数のバーナを用い、バーナと出発棒とをバーナ間隔程度の範囲で相対移動させることにより、これら複数のバーナ毎に決められた受け持ち区域でガラス微粒子を堆積させる技術がある(例えば、特許文献3参照)。
ところで、特許文献3のように、複数のバーナによってガラス微粒子堆積体を形成すれば、大型の堆積体の製造にかかる時間を短縮させることができるが、この場合、全てのバーナが有効部全長にガラス微粒子を堆積するのではなく、バーナ毎に受け持ち区域が決まっていて、バーナと出発棒との相対移動の範囲がバーナの間隔程度である。そのため、特許文献2のように径方向の温度調整を行っただけでは、堆積面の温度は、各バーナの火炎の温度分布に近くなり、各バーナによって堆積されたガラス微粒子の1層内にてガラス微粒子の堆積面温度分布が生じ、この堆積面温度分布に相関してガラス微粒子の堆積密度(堆積体の嵩密度)に差が生じやすい。
このため、ガラス微粒子堆積体に特許文献1のようにフッ素を添加して透明化し、透明なガラス体とすると、嵩密度の高い部分でフッ素添加量が少なくなることにより、フッ素の添加量に差が生じてしまい、その部分で急激な屈折率変動(脈理と呼ばれる)が生じる。屈折率変動が甚だしい場合は、プリフォームアナライザ(PA)と称する測定器によるガラス内部の屈折率分布の測定時に、測定器から発せられた測定用のレーザ光がガラス内部で散乱し、正しく測定できなくなってしまう。PAで正しく測定できない場合、屈折率分布を所望のものとするための調整に必要なリードタイムが長くなり、生産効率が悪くなる。
そこで、本発明の目的は、短時間で効率良くガラス微粒子を堆積させてガラス微粒子堆積体を製造しつつ、ガラス微粒子堆積体の嵩密度の均一化を図ることが可能なガラス微粒子堆積体の製造方法及びガラス体の製造方法を提供することである。
上記課題を解決することのできる本発明に係るガラス微粒子堆積体の製造方法は、複数本のガラス合成用バーナで構成されたバーナ列と、反応容器内に長手方向の軸線を固定して支持された軸回りに回転する棒状の出発材とを、軸方向へ相対的に往復移動させ、各前記バーナで合成されたガラス微粒子がそれぞれ前記出発材の長さ方向の一部を覆うように前記出発材上に前記ガラス微粒子を堆積させ、前記各バーナがガラス微粒子を堆積する範囲内の堆積面の温度差が70℃以下となるように、前記往復移動の速度、または前記バーナに供給されるガラス原料ガス、もしくは燃焼性ガスの流量を調整し、かつ隣り合うバーナによりガラス微粒子が堆積される範囲を連続させて一つの堆積体となるようにガラス微粒子堆積体を製造することを特徴としている。
本発明に係るガラス微粒子堆積体の製造方法において、前記バーナは、中央にガラス原料ガスを噴出する原料ポートを有し、前記原料ポートの周囲に、酸素ガスを噴出する酸素ガスポートが複数個配置されている焦点型バーナであることが好ましい。
また、上記課題を解決することのできる本発明に係るガラス体の製造方法は、上記本発明に係るガラス微粒子堆積体の製造方法により製造したガラス微粒子堆積体に、フッ素を添加した後、そのガラス微粒子堆積体を焼結することを特徴としている。
本発明に係るガラス微粒子堆積体の製造方法によれば、複数本のガラス合成用バーナにより短時間で効率良く大型のガラス微粒子堆積体を製造することができる。しかも、各バーナがガラス微粒子を堆積する範囲内の堆積面の温度差が70℃以下となるように、往復移動の速度、またはバーナに供給されるガラス原料ガス、もしくは燃焼性ガスの流量を調整するため、ガラス微粒子堆積体の嵩密度を均一化することができる。
そして、本発明に係るガラス体の製造方法によれば、均一化された嵩密度のガラス微粒子堆積体にフッ素を添加して焼結を行うため、製造したガラス体の屈折率の脈理の発生を抑えてプリフォームアナライザによる屈折率の測定を正しく行うことができる。
そして、本発明に係るガラス体の製造方法によれば、均一化された嵩密度のガラス微粒子堆積体にフッ素を添加して焼結を行うため、製造したガラス体の屈折率の脈理の発生を抑えてプリフォームアナライザによる屈折率の測定を正しく行うことができる。
以下、本発明に係るガラス微粒子堆積体の製造方法及びガラス体の製造方法の実施の形態の例について図面を参照して説明する。
図1は、本発明に係るガラス微粒子堆積体の製造方法を実施可能な製造装置の概略図である。
図1に示すように、この製造装置1は、反応容器2内に昇降装置(図示省略)によって吊り下げられた棒状の出発材Sに対向させて複数のバーナ(ガラス合成用バーナ)3が一定間隔で配置されている。反応容器2には、出発材Sの軸方向に配列させたバーナ3により構成されるバーナ列に対向する位置に、反応容器2の内部に浮遊する未堆積のガラス微粒子等を排出する排気口4が設けられている。
図1は、本発明に係るガラス微粒子堆積体の製造方法を実施可能な製造装置の概略図である。
図1に示すように、この製造装置1は、反応容器2内に昇降装置(図示省略)によって吊り下げられた棒状の出発材Sに対向させて複数のバーナ(ガラス合成用バーナ)3が一定間隔で配置されている。反応容器2には、出発材Sの軸方向に配列させたバーナ3により構成されるバーナ列に対向する位置に、反応容器2の内部に浮遊する未堆積のガラス微粒子等を排出する排気口4が設けられている。
そして、この製造装置1では、出発材Sを回転させながら軸方向に往復移動させることにより、出発材Sとバーナ3の列とが相対的に往復移動される。これにより、出発材Sの外周に、バーナ3によって合成されたガラス微粒子が堆積され、中心に出発材Sを有するガラス微粒子堆積体Gが形成される。
図2は、本実施形態において好適なバーナの構成を示す正面図である。図2に示すように、バーナ3は、中央にガラス原料ガスを噴出する原料ポート11を有し、この原料ポート11の周囲に、燃焼用ガスを噴出する燃焼ガスポート12が同一円上に複数個配置されている。
原料ポート11は、二重構造とされており、中心のポート11aから、一例として四塩化珪素(SiCl4)と酸素(O2)とを混合したガラス原料ガスが噴出され、外周のポート11bから不活性ガスからなるシールガスが噴出される。燃焼ガスポート12も、二重構造とされており、中心のポート12aから助燃性ガスである酸素(O2)が噴出され、外周のポート12bから支燃性ガスである水素(H2)が噴出される。
また、これら燃焼ガスポート12は、ガスの噴出方向が、バーナ3の先端から所定寸法離れたバーナ3の中心軸上の所定位置に向けてそれぞれ傾けられている。つまり、このバーナ3は、燃焼ガスポート12から噴出される燃焼用ガスが原料ポート11から噴出される原料ガスに、バーナ3の先端から所定寸法離れた焦点位置にて交わる焦点型のマルチノズルバーナと呼ばれる構造をなしている。このような構造のバーナ3を使用すると、酸水素火炎の広がりを抑えて狙った位置に火炎のエネルギーを集中させることができる。
そして、このバーナ3では、燃焼用ガスによって発生した酸水素火炎中にガラス原料ガスが噴出され、これにより、加水分解反応によってシリカ(SiO2)が生じ、ガラス微粒子が合成される。
そして、このバーナ3では、燃焼用ガスによって発生した酸水素火炎中にガラス原料ガスが噴出され、これにより、加水分解反応によってシリカ(SiO2)が生じ、ガラス微粒子が合成される。
次に、上記バーナ3を複数備えた製造装置1によってガラス微粒子堆積体を製造する場合について説明する。
まず、出発材Sを昇降装置によって反応容器2内の所定位置に吊り下げる。
次いで、この出発材Sを回転させながら軸方向に往復移動させて出発材Sとバーナ3の列とを相対的に往復移動させるとともに、各バーナ3にてガラス微粒子を合成させる。
このようにすると、各バーナ3にて合成されたガラス微粒子がそれぞれ出発材Sの長さ方向の一部を覆うように出発材Sの外周面に付着して堆積し、隣り合うバーナ3によりガラス微粒子が堆積される範囲を連続させて一つの堆積体となってガラス微粒子堆積体Gが形成されていく。
まず、出発材Sを昇降装置によって反応容器2内の所定位置に吊り下げる。
次いで、この出発材Sを回転させながら軸方向に往復移動させて出発材Sとバーナ3の列とを相対的に往復移動させるとともに、各バーナ3にてガラス微粒子を合成させる。
このようにすると、各バーナ3にて合成されたガラス微粒子がそれぞれ出発材Sの長さ方向の一部を覆うように出発材Sの外周面に付着して堆積し、隣り合うバーナ3によりガラス微粒子が堆積される範囲を連続させて一つの堆積体となってガラス微粒子堆積体Gが形成されていく。
ここで、出発材Sとバーナ3との軸方向への相対的な往復移動の形態について好ましい一例を説明する。
図3は、出発材とバーナとの相対位置の経時変化の状況を示す図である。
図3に示すように、ここでは、一度の往復移動毎に折り返し位置が徐々に移動して、往復移動の折り返し位置の1回毎の移動距離を略等間隔とする方式であり、バーナ3が初期の位置に戻るまでの1セットの中で折り返し位置が所定位置まで移動した時点と各バーナ3が初期の位置に戻った時点の2点でガラス微粒子堆積体Gの定常部の堆積層数が長さ方向で略均一となる(図3では堆積層数が8)。
図3は、出発材とバーナとの相対位置の経時変化の状況を示す図である。
図3に示すように、ここでは、一度の往復移動毎に折り返し位置が徐々に移動して、往復移動の折り返し位置の1回毎の移動距離を略等間隔とする方式であり、バーナ3が初期の位置に戻るまでの1セットの中で折り返し位置が所定位置まで移動した時点と各バーナ3が初期の位置に戻った時点の2点でガラス微粒子堆積体Gの定常部の堆積層数が長さ方向で略均一となる(図3では堆積層数が8)。
この移動形態では、往路を2×A、復路をAとし、折り返し位置の移動を同方向に繰り返し、折り返し位置が所定位置まで(バーナ間隔だけ)移動したら往復移動の往路は2×Aのままとしながら復路のみ3×Aとし、逆方向に折り返し位置を移動していき1番始めの初期の位置に戻るまでの往復移動を1セットとし、これを繰り返しながらガラス微粒子の堆積を行う。
図3は、隣り合うバーナ間隔内を5区画に分割し、バーナ3の列の1番外側の外側バーナ3aと2番目のバーナ3bの部分を示しており、反対側の外側バーナ3aとその内側のバーナ3bについても同様の状況となる。また、図3中右側の数値は折り返し位置が始めの位置に戻るまでの一連の往復移動(1セットの往復移動)の間に出発材S上に形成されるガラス微粒子の堆積層数を示している。
図3の例では、1セットの往復移動の前半においては1方向へ2区画分移動して1区画分戻し、後半においては1方向への移動は2区画分のままとし、3区画分戻すようにして初期の相対位置に戻るようにしている。
図3の例では、1セットの往復移動の前半においては1方向へ2区画分移動して1区画分戻し、後半においては1方向への移動は2区画分のままとし、3区画分戻すようにして初期の相対位置に戻るようにしている。
この場合、堆積層数は、図3の右側に示したように、2,6,8,8…となっており、有効部の堆積層数より少ない部分は、外側のバーナ3aとその内側のバーナ3bとの間のわずかに2区画のみであり、ガラス微粒子堆積体Gの外径が均一となる有効部(定常部)を極力大きくすることができる。
このようにして形成されたガラス微粒子堆積体Gは、その後、図4に示すように、外周にヒータ15を備えた加熱炉16内に導入し、フッ素を含むガス(例えばSiF4とHe)雰囲気下で約1100℃〜1350℃で加熱処理を行って、ガラス微粒子堆積体Gを構成するガラス微粒子にフッ素を添加する。なお、このフッ素添加前にガラス微粒子堆積体Gの脱水処理を行っても良い。フッ素を添加した後、加熱炉16内の温度を1300℃〜1500℃に上昇させてガラス微粒子堆積体Gを仮収縮させ、その後、さらに温度を1400℃〜1600℃に上昇させてガラス微粒子堆積体Gの透明化を行う。そして、このような焼結処理を行うことにより、内部にフッ素が添加された透明なガラス体が得られる。
ところで、一般に、ガラス微粒子の堆積工程時におけるバーナ3の火炎の温度は、図5に示すように、堆積幅Wにおいて、その堆積面に温度差Tが生じる。これは燃焼用ガスが供給される外周側の温度と比較して、ガラス原料ガスが噴出される中心の温度が下がるためである。そして、この堆積面温度差Tが大きくなると、ガラス微粒子堆積体Gに嵩密度差が発生してしまう。そして、嵩密度差の大きいガラス微粒子堆積体Gにフッ素を添加すると、嵩密度の高い部分でフッ素添加量が少なくなることにより、透明化した際のフッ素の含有量に差が生じてしまい、その部分で急激な屈折率変動(脈理)が生じる。屈折率変動が甚だしい場合、プリフォームアナライザによる屈折率の測定時に、照射したレーザ光がガラス体内部で散乱し、正しく測定できなくなってしまう。
そこで、本実施形態では、ガラス微粒子堆積体Gの嵩密度差を低減するために、各バーナ3がガラス微粒子の堆積するそれぞれの範囲内において、堆積面の最高温度と最低温度との差である堆積面温度差T(図5参照)を70℃以下とした状態を保ちながら、ガラス微粒子を堆積させる。
ここで、この堆積面温度差Tを70℃以下とする具体的な手段としては、以下の3つが有効である。
(1)バーナ3と出発材Sとの相対移動速度を速くする。
(2)燃焼用ガスである水素の流量を少なくする。
(3)原料ガスの流量を少なくする。
そして、上記(1)〜(3)のうちの少なくとも1つを実施することにより、堆積面温度差Tを70℃以下とすることが可能となる。
(1)バーナ3と出発材Sとの相対移動速度を速くする。
(2)燃焼用ガスである水素の流量を少なくする。
(3)原料ガスの流量を少なくする。
そして、上記(1)〜(3)のうちの少なくとも1つを実施することにより、堆積面温度差Tを70℃以下とすることが可能となる。
ここで、バーナ3と出発材Sとの相対移動速度、水素ガスの流量及び原料ガスの流量を調整することにより、ガラス微粒子が堆積する範囲内での堆積面温度差Tを60℃、70℃,80℃,90℃,100℃の5つの条件に設定してそれぞれの条件でガラス微粒子を堆積させて5本のガラス微粒子堆積体Gを形成した。そして、これら5本のガラス微粒子堆積体Gにフッ素添加した後、透明化して透明なガラスとした。バーナ3としては上記の焦点型のマルチノズルバーナを使用した。
得られた5本の透明ガラス体について、プリフォームアナライザによる測定を実施したところ、堆積面温度差Tを60℃,70℃としたものは正しく屈折率分布を測定できたのに対し、堆積面温度差Tを80℃,90℃,100℃としたものは正しく屈折率分布を測定することができなかった。
なお、プリフォームアナライザによる測定が正しく実施できているかどうかの判断は、透明なガラス体から輪切りサンプルを作製し、そのサンプル断面の径方向におけるフッ素濃度分布をプリフォームアナライザとは別の測定手段(EPMA測定)により確認し、その結果と比較することにより行った。
なお、プリフォームアナライザによる測定が正しく実施できているかどうかの判断は、透明なガラス体から輪切りサンプルを作製し、そのサンプル断面の径方向におけるフッ素濃度分布をプリフォームアナライザとは別の測定手段(EPMA測定)により確認し、その結果と比較することにより行った。
このように、上記実施形態のガラス微粒子堆積体の製造方法によれば、各バーナ3がガラス微粒子を堆積する範囲内の堆積面の温度差Tが70℃以下となるように往復移動の速度もしくはバーナ3に供給されるガラス原料ガスもしくは燃焼性ガスの流量を調整し、かつ隣り合うバーナ3によりガラス微粒子が堆積される範囲を連続させて一つの堆積体となるように製造することにより、ガラス微粒子堆積体G内の嵩密度差を極力抑えつつ製造時間を大幅に短縮させることができる。これにより、製造したガラス微粒子堆積体Gにフッ素を添加して透明化し、透明なガラス体としても、脈理の発生を抑えることができる。プリフォームアナライザによる測定が可能となり、屈折率分布のさらなる均一化やガラス微粒子堆積体の大きさが変わった場合の製造条件を速やかに変更することができる。
なお、出発材Sに対するバーナ3の相対移動の移動形態としては、上記実施形態のように平均往復移動距離をバーナ間隔より短い距離とする移動形態に限らず、バーナ間隔で往復移動する移動形態であっても良い。
また、本発明は、同心円状に複数のポートを備えた多重管バーナを用いる場合にも適用可能である。
また、本発明は、同心円状に複数のポートを備えた多重管バーナを用いる場合にも適用可能である。
2 反応容器
3 バーナ
11 原料ポート
12a 酸素ガスポート
G ガラス微粒子堆積体
S 出発材
T 堆積面温度差
3 バーナ
11 原料ポート
12a 酸素ガスポート
G ガラス微粒子堆積体
S 出発材
T 堆積面温度差
Claims (3)
- 複数本のガラス合成用バーナで構成されたバーナ列と、反応容器内に長手方向の軸線を固定して支持された軸回りに回転する棒状の出発材とを、軸方向へ相対的に往復移動させ、各前記バーナで合成されたガラス微粒子がそれぞれ前記出発材の長さ方向の一部を覆うように前記出発材上に前記ガラス微粒子を堆積させ、前記各バーナがガラス微粒子を堆積する範囲内の堆積面の温度差が70℃以下となるように、前記往復移動の速度、または前記バーナに供給されるガラス原料ガス、もしくは燃焼性ガスの流量を調整し、かつ隣り合うバーナによりガラス微粒子が堆積される範囲を連続させて一つの堆積体となるようにガラス微粒子堆積体を製造することを特徴とするガラス微粒子堆積体の製造方法。
- 請求項1に記載のガラス微粒子堆積体の製造方法であって、
前記バーナは、中央にガラス原料ガスを噴出する原料ポートを有し、前記原料ポートの周囲に、酸素ガスを噴出する酸素ガスポートが複数個配置されている焦点型バーナであることを特徴とするガラス微粒子堆積体の製造方法。 - 請求項1または2に記載のガラス微粒子堆積体の製造方法により製造したガラス微粒子堆積体に、フッ素を添加した後、そのガラス微粒子堆積体を焼結することを特徴とするガラス体の製造方法。
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2006
- 2006-02-08 JP JP2006031576A patent/JP2007210829A/ja active Pending
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