JP2007152803A - 隠蔽情報伝達媒体 - Google Patents

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【課題】情報量が多く盛り込め、秘匿情報の隠蔽ができ、かつ、その隠蔽に剥離紙を必要とせず郵送物の軽量化ができる隠蔽情報伝達媒体を提供する。
【解決手段】折れ線16をはさんで配置された第1の基材部13、第2の基材部14及び第3の基材部15を有し、第1の基材部13又は第2の基材部14の少なくとも一方に秘匿情報記入欄21を有するシート状基材11と、シート状基材11の第1の基材部13及び第2の基材部14の秘匿情報記入欄21を設けた面に形成された同じ成分同士であると接着する自着性をもつ接着層12を備え、第1の基材部13及び第2の基材部14の接着層12面の間に第3の基材部15を挿入するように折り込み、接着層12と第3の基材部15の表面とを剥離可能及び再貼付不能に接着した第1の形態と、第1の基材部13と第2の基材部14の接着層12同士を貼り合わせることで、秘匿情報記入欄21を隠蔽する第2の形態をとる。
【選択図】図1

Description

本発明は、請求書などの通知情報及びダイレクトメールの申込書などの個人情報を隠蔽、保護するのに好適な隠蔽情報伝達媒体に関するものである。
昨今、請求書などの通知業務とともに、ダイレクトメールを同封する傾向がある。通常、ダイレクトメールの送付にかかるコストのほとんどは郵券代(切手代)であるため、請求書などに同封できればダイレクトメール媒体の作成費を追加するだけで販売促進が可能となる。
また、顧客にとって請求書は必ず目を通すものであるため、同封されるダイレクトメールの目に留まる率も向上し、費用対効果の点だけでなく有効なメディアとなっている。
また、近年では郵便の他に、インターネット申し込みや、FAXなどの通信手段による申し込みも考えられるが、インターネット申し込みは若年世代に限定され、FAXは更にその上の世代に限定される傾向にあるため、結局、郵便が最も使いやすいメディアとなっている現実がある。
請求書に同封されるダイレクトメールは、上述した費用対効果の面から増加傾向にあり、郵便物の軽量化によるコスト維持、削減が必須となっている。現在の郵券代は、封書では、25gまで¥80、50gまで¥90となり、それ以上の重さになると次の料金は¥120となり、現状最も多い50g程度の郵送物に対しては、ダイレクトメールを減らしたりして軽量化することはあっても、郵券代を追加する余裕はない。また、はがきは、封書と比較すると郵券代が安価ですみ費用対効果が上がるため、通常は最も使用したい形態であるが、形状、重量などに制約(本体が2g以上、全体で6g以下、隠蔽ラベルは全面密着、表裏各面に1枚まで、寸法は最大で107mm×154mmなど)があるため、これらを満足しつつ、かつ、請求書としての体裁を損なわずに設計することが求められている。
ダイレクトメールは、サービスや物品販売など種類を問わず、一般的に何らかの申込書を必要としており、これまでこれらの申し込みには、申し込み用のはがきを同封することでよかったが、個人情報保護法の施行に伴い、申込書の氏名、住所、口座番号、捺印などの秘匿情報記入欄の隠蔽の要望が高まり、現在では隠蔽機能が必須となっている。
従来の隠蔽手段は、剥離紙で覆われた再剥離粘着剤層を有する隠蔽紙と、それに連接されたはがきとを備え、はがきに設けられた申込書の秘匿情報記入欄を記入し、はがきの返送時に剥離紙を剥がし、隠蔽紙を秘匿情報記入欄に貼り付けることで、隠蔽する方式が用いられてきた(例えば、特許文献1)。
図4は、隠蔽情報伝達媒体の従来例を隠蔽はがきとして示した図である。
隠蔽はがき100は、はがき用紙101と、それに連接した隠蔽用紙102とを備えている。
はがき用紙101は、片面に記入欄106及び捺印欄107の秘匿情報欄を備えている。
隠蔽用紙102は、はがき用紙101の記入欄106と同じ面に、再剥離粘着剤104とそれを覆う剥離紙105とを備えている。
申し込みをするときは、記入欄106及び捺印欄107に必要事項を記入及び捺印する。続いて、剥離紙105を隠蔽用紙102から剥がして、隠蔽用紙102の再剥離粘着剤104の面を、はがき用紙101の記入欄106及び捺印欄107の面上に貼り合わせることで秘匿情報を隠蔽する。
しかし、上述した従来の隠蔽方式は、剥離紙を必要とするため、はがきなどの情報伝達媒体の軽量化の妨げになってきた。
また、請求書などの通知情報にダイレクトメールを同封した情報伝達媒体は、より多くの情報量を掲載することと、発送時の情報(請求書など)と返送時の情報(ダイレクトメール申込書)を隠蔽することとが必要とされている。
特開平7−214947号公報
本件発明者は、鋭意検討した結果、隠蔽情報伝達媒体に隠蔽紙を必要とする隠蔽方式の代わりに、従来から存在する接着特性を必要に応じて変更できる接着剤を用いて、隠蔽紙を使用しない隠蔽方式を開発するに至った。
本発明の隠蔽情報伝達媒体は、上述したとおり、発送時の請求書などの通知情報の隠蔽と、返送時のダイレクトメールの申込書の秘匿情報記入欄の隠蔽とが必要となる。特に返送時は請求書などの通知情報を受けた顧客が、申込書の秘匿情報記入欄に必要事項を記入し、自ら隠蔽する必要があるので、上述の接着剤は、メールシーラなどの機具を必要としない人間の手の圧力により接着できるような特性に設定する必要がある。
図5(A)は、上述の接着剤を用いた隠蔽情報伝達媒体を、隠蔽はがきとして示した図である。
隠蔽はがき50は、シート状基材51と、その片面に自着性を有した接着層52とを備えている。
シート状基材51は、折れ線55を境に第1の基材部53と第2の基材部54とを備えている。
接着層52は、上述したような、再剥離可能な自着性を有する接着剤であり、人間の手の圧力のような低圧でも接着できる特性である。
第1の基材部53は、接着層52と同じ面に申込書の秘匿情報記入欄56を有している。
隠蔽はがき50の使用方法を以下に説明する。
図5(B)は、隠蔽はがき50の情報発信者から顧客への発送形態を示す図である。シート状基材51を、接着層52が外側になるように折れ線55部で折り曲げ、発送形態の隠蔽はがき50−1を構成して、顧客へ発送される。
図5(C)は、隠蔽はがき50の顧客から情報発信者への返送形態を示す図である。第1の基材部53の秘匿情報記入欄56に必要事項を記入した後に、第1の基材部53と第2の基材部54を、接着層52が内側になるように折れ線55部で折り曲げ、接着層52同士で接着させることによって返送形態の隠蔽はがき50−2を構成し、情報発信者へ返送される。
しかし、図5(B)の発送形態の隠蔽はがき50−1は、接着層52が外側に存在しているので、図5(D)に示すように、同じ形態の隠蔽はがきが重ねられたときに、接着層52同士が重なり接着されてしまうブロッキング現象を起こし、一般市場での使用は非常に困難になる。
本発明の課題は、上述した問題を回避し、情報量が多く盛り込め、秘匿情報の隠蔽ができ、かつ、その隠蔽に剥離紙を必要とせず郵送物の軽量化ができる隠蔽情報伝達媒体を提供することである。
本発明は、以下のような解決手段により、前記課題を解決する。なお、理解を容易にするために、本発明の実施形態に対応する符号を括弧内に付して説明するが、これに限定されるものではない。
請求項1の発明は、折れ線(16)をはさんで配置された第1の基材部(13)、第2の基材部(14)及び第3の基材部(15)を有し、前記第1の基材部(13)又は第2の基材部(14)の少なくとも一方に秘匿情報記入欄(21)を有するシート状基材(11)と、前記シート状基材(11)の第1の基材部(13)及び第2の基材部(14)の前記秘匿情報記入欄(21)を設けた面に形成された同じ成分同士であると接着する自着性をもつ接着層(12)を備え、前記第1の基材部(13)及び第2の基材部(14)の前記接着層(12)面の間に前記第3の基材部(15)を挿入するように折り込み、前記接着層(12)と前記第3の基材部(15)の表面とを剥離可能及び再貼付不能に接着した第1の形態と、前記第1の形態の折り込みを開き、前記秘匿情報記入欄(21)に必要事項を記入して、前記第1の基材部(13)と第2の基材部(14)の前記接着層(12)同士を貼り合わせることで、前記第1の基材部(13)及び第2の基材部(14)を剥離可能及び再貼付不能にして前記秘匿情報記入欄(21)を隠蔽する第2の形態をとることを特徴とする隠蔽情報伝達媒体である。
請求項2の発明は、請求項1に記載の隠蔽情報伝達媒体において、第1の基材部(13)、第2の基材部(14)及び第3の基材部(15)の間の折れ線(16)の少なくとも一方に形成され、第1の基材部(13)、第2の基材部(14)及び第3の基材部(15)を分離する分離線(17)を備えることを特徴とする隠蔽情報伝達媒体である。
以上説明したように、本発明によれば、以下のような効果がある。
(1)秘匿情報記入欄の隠蔽に、別葉の剥離紙を必要としないので、隠蔽情報伝達媒体の軽量化になり、郵券代のような輸送コストの低減を図る効果がある。
(2)情報伝達媒体であるシート状基材には、第1、第2、第3の基材部があるので、請求書などの通知業務情報だけでなく、ダイレクトメールなどの他の情報も多く盛り込むことができる効果がある。
(3)秘匿情報記入欄には、自着性を有した接着剤を使用するので、人間の手の圧力で容易に隠蔽でき、申し込み手続きに手間がかからないという効果がある。
本発明は、情報量が多く盛り込め、秘匿情報の隠蔽ができ、その隠蔽に剥離紙を必要とせず郵送物の軽量化ができる隠蔽情報伝達媒体を提供するという目的を、自着性のある接着層を設けたシート状基材を、自着性のある接着層の間に基材部を挿入するように折り込んだ発送時の形態と、基材部を自着性のある接着層同士で貼り合わせるように折り込んだ返送時の形態とに変化させることによって実現する。
以下、図面等を参照して、本発明の実施例をあげて、さらに詳しく説明する。
図1は、本発明による隠蔽情報伝達媒体を隠蔽はがきとした実施例1を示す図である。
隠蔽はがき10は、シート状基材11と、その片面に接着層12とを備えている。
シート状基材11は、第1の基材部13、第2の基材部14及び第3の基材部15がそれぞれ連接するように構成している。
接着層12は、再剥離可能な自着性を有する天然ゴムを主成分としており、接着時の圧力の大きさにより、接着特性が異なる接着剤である。実際には、人間の手の圧力のような低圧で圧着した場合、接着層同士では接着されるが、接着層と紙では接着されない特性であり、メールシーラなどの圧着機による高圧で圧着した場合、接着層と紙でも接着される特性である。
第1の基材部13は、片面に接着層12とダイレクトメールの宣伝記載欄20を有しており、寸法ははがきと同等である。
第2の基材部14は、第1の基材部13と同じ面に接着層12とダイレクトメールの申し込みに必要な申込書の秘匿情報記入欄21を有しており、寸法ははがきと同等である。
第3の基材部15は、申込書の使用方法の記載欄22及び請求書の通知業務情報の記載欄23を有しており、長辺の寸法ははがきと同等であり、短辺の寸法ははがきより5mm短くしてある。
折れ線16は、第1の基材部13と第2の基材部14との間に位置する折り込み用の線であり、分離線17は、第2の基材部14と第3の基材部15との間に位置する折り込み用又は切り取り用の線である。折れ線16及び分離線17には、例えばミシン目やハーフカットが使用できる。
次に、実施例1についての使用方法を説明する。
図2は、実施例1における、請求書の通知業務及びダイレクトメールの発信者から受信者である顧客へ隠蔽はがき10が郵送される際の発送形態(第1の形態)を示す図である。シート状基材11を、第3の基材部15が第2の基材部14の接着層12面上に折り重なるように分離線17で折り曲げ、さらに、第1の基材部13が第3の基材部15に折り重なるように折れ線16で折り曲げる。
続いて、第1の基材部13及び第2の基材部14にある接着層12と、第3の基材部15とを、メールシーラを使用して剥離可能再貼付不能に接着し、はがきと同寸法となった発送形態(第1の形態)の隠蔽はがき30を作製し、請求書の通知業務情報の記載欄23を隠蔽した状態で顧客へ郵送できる。
発信者より発送形態の隠蔽はがき30を受け取った顧客は、第1の基材部13、第2の基材部14、第3の基材部15を接合している接着剤を剥がし、開いて、図1の状態とし、請求書の通知業務情報の記載欄23を含む第3の基材部15を見る。このとき第1の基材部13は、見開かれた状態であるので、ダイレクトメールの宣伝記載欄20も見ることができる。
図3は、実施例1における、顧客がダイレクトメールの申し込みを実施する際の、隠蔽はがき10の返送形態(第2の形態)を示す図である。請求書の通知業務情報の記載欄23を含む第3の基材部15を、分離線17で第2の基材部14から切り離す。第2の基材部14のダイレクトメールの申込書である秘匿情報記入欄21に必要事項を記入し、第1の基材部13及び第2の基材部14の接着層12同士を折れ線16で折り曲げ、手で貼り合わせて剥離可能再貼付不能に接着し、はがきと同寸法となった返送形態(第2の形態)の隠蔽はがき40を作製し、秘匿情報記入欄21を隠蔽した状態で発信者へ郵送できる。
以上より、実施例1の隠蔽はがき10には以下のような効果がもたらされる。
(1)情報の隠蔽に別葉の剥離紙を必要としないので、隠蔽はがきの軽量化になり、郵券代の削減を図る効果がある。
(2)第1の基材部13、第2の基材部14及び第3の基材部15のはがき3枚分相当の情報掲載スペースを有しているので、情報量も多く掲載できるという効果がある。
(3)申込書の秘匿情報記入欄21は、自着性を有した接着剤を使用するので、人間の手の圧力で容易に隠蔽でき、個人からの返送ができるという効果がある。
(4)顧客が必ず見る請求書の通知業務情報の記載欄23と並んでダイレクトメールの宣伝記載欄20が掲載されているので、顧客のダイレクトメールの目に留まる率も向上し、宣伝効果が向上する効果がある。
(変形例)
以上説明した実施例に限定されることなく、種々の変形や変更が可能であって、それらも本発明の均等の範囲内である。
(1)実施例1では、郵便はがきを例としたが、会社内などにおける秘匿情報の連絡書類や宅配便などの情報伝達媒体にも適用できる。
(2)接着層12を有する第1の基材部13と第2の基材部14は、隣り合った配置でなくてもよく、また、第1の基材部13と第2の基材部14の接着層12は、同一の面に存在しなくてもよい。例えば、図6に示すような、第3の基材部15が第1の基材部13及び第2の基材部14と連接し、第1の基材部13の接着層12Aが裏面にあり、第2の基材部14の接着層12Bが表面に存在する構成も可能である。
(3)第1の基材部13、第2の基材部14及び第3の基材部15は、各基材部の長辺部で連接されていなくてもよい。例えば、各基材部の短辺部同士の連接でも可能である。
本発明による実施例1の隠蔽はがきの全体を示す図である 本発明による実施例1の隠蔽はがきの発送時の形態を示す図である 本発明による実施例1の隠蔽はがきの返送時の形態を示す図である 従来の隠蔽はがきを示す図である 本発明の課題を説明するための図である 本発明による実施例1の隠蔽はがきの変形例を示す図である
符号の説明
10 隠蔽はがき
11 シート状基材
12 接着層
13 第1の基材部
14 第2の基材部
15 第3の基材部
16 折れ線
17 分離線
20 ダイレクトメールの宣伝記載欄
21 秘匿情報記入欄
22 申込書の記入方法の記載欄
23 請求書の通知業務情報の記載欄
30 発送形態の隠蔽はがき
40 返送形態の隠蔽はがき


Claims (2)

  1. 折れ線をはさんで配置された第1の基材部、第2の基材部及び第3の基材部を有し、前記第1の基材部又は第2の基材部の少なくとも一方に秘匿情報記入欄を有するシート状基材と、
    前記シート状基材の第1の基材部及び第2の基材部の前記秘匿情報記入欄を設けた面に形成された同じ成分同士であると接着する自着性をもつ接着層を備え、
    前記第1及び第2の基材部の前記接着層面の間に前記第3の基材部を挿入するように折り込み、前記接着層と前記第3の基材部表面とを剥離可能及び再貼付不能に接着した第1の形態と、
    前記第1の形態の折り込みを開き、前記秘匿情報記入欄に必要事項を記入して、前記第1の基材部と第2の基材部の前記接着層同士を貼り合わせることで、前記第1及び第2の基材部を剥離可能及び再貼付不能にして前記秘匿情報記入欄を隠蔽する第2の形態をとること、
    を特徴とする隠蔽情報伝達媒体。
  2. 請求項1に記載の隠蔽情報伝達媒体において、
    前記第1、第2及び第3の基材部の間の折れ線の少なくとも一方に形成され、前記第1、第2及び第3の基材部を分離する分離線を備えること、
    を特徴とする隠蔽情報伝達媒体。

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JP2011088412A (ja) * 2009-10-26 2011-05-06 Toppan Forms Co Ltd 隠蔽はがき
JP2011183716A (ja) * 2010-03-10 2011-09-22 Kyodo Printing Co Ltd 隠蔽シート付き葉書の製造方法
JP2018171735A (ja) * 2017-03-31 2018-11-08 大日本印刷株式会社 記入シート

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