JP2007129785A - ギャップワインディングモータ - Google Patents

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Abstract

【課題】小型化するとともに安価であり、位置検出器6への固定子コイル結線部4の発生するノイズの影響を抑制することができるギャップワインディングモータを提供する。
【解決手段】固定子コイル11とその結線部4と固定子コア10を樹脂モールド9した固定子と、固定子内径にある空隙部に位置検出器6を備え、前記固定子が、前記位置検出器6と前記樹脂モールド9間を電磁気遮蔽するシールド3を有する。
【選択図】図2

Description

本発明は、FA、OA分野に使用される平滑電機子巻線形ブラシレスモータ、いわゆるギャップワインディングモータに関する。
従来のギャップワィンディングモータは、位置検出器の設置場所として、モータ電磁部より十分に離した位置に設置していた。例えば、モータ電磁部とは切り離し、反負荷側ブラケットの電磁部と反対側部分に設置していた。
図4は、従来のギャップワィンディングモータの構造を示す側断面図である。図において、4はコイル結線部、5はフレーム、6は位置検出器基板、7は永久磁石、8は回転子ヨーク、10は固定子積層コア、11はコイル、12は負荷側ブラケット、13は反負荷側ブラケット、14は位置検出器カバーである。固定子積層コア10は、複数の集中巻きコイルであるコイル11を固定子積層コア10内径面に等間隔に配置し、コイル結線部4を含んで樹脂にてモールドされて固定子を形成している。また、固定子は、フレーム5内に挿入し固定されており、フレームの端面に負荷側ブラケット12と反負荷側ブラケット13が固定されている。フレーム5は、鉄等の導電物質で形成されており、外部配線を通じて接地されている。負荷側ブラケット12と反負荷側ブラケット13とフレーム5は導通しており、コイル結線部4より発生するスイッチングノイズを外部へ漏らさないシールドの働きをしている。位置検出器基板6は、永久磁石7や固定子積層コア10、コイル11、コイル結線部4等で構成されるモータ電磁部である固定子と、反負荷側ブラケット13を隔てて配置しており、コイル結線部4より発生するスイッチングノイズの影響を受けないようにしていた。
また、従来のモータステータ構造であり、コイルとコイル結線基板の配線パターンとの間における電磁気ノイズの影響を抑制し、高精度のモータを構成しているものがある。(例えば、特許文献1参照)。これは、従来のステータコアにプリント基板を取りつけて巻き線を巻回するステータでは、プリント基板に巻き線が非常に接近にして巻かれているため、プリント基板に設けられた配線パターン層と巻き線に流れる電流によって発生した電磁気ノイズは、電磁相互作用によって互いに流れる電流に悪影響を与えることになっていたため、モータのステータコアの軸方向端面に多層プリント基板を配設し、巻き線をステータコア及び多層プリント基板を包み込んでトロイダル状に整列巻回し、多層プリント基板は、巻き線間を結線する配線パターン層と、該配線パターン層と巻き線との間を電磁気遮蔽するシールド層12とを備えるものである。
特開2000−333395号公報(第4−6頁、図1,3)
従来のギャップワインディングモータは、固定子内部の空間へのノイズ対策がされていないため、固定子内部の空間に位置検出器を配置することができず、固定子内部の空間を有効に活用することができないという問題があった。このため、モータを小型化する事が難しく、部品点数が増加し、コストアップとなるという問題点もあった。
また、特許文献1の従来のモータステータ構造においても、コイルとコイル結線基板の配線パターンとの間における電磁気ノイズの影響を抑制しているに過ぎず、固定子内部の空間へのノイズ対策がされていないため、従来のギャップワインディングモータ同様の問題点があった。
本発明はこのような問題点に鑑みてなされたものであり、モータを小型化するとともに安価であり、位置検出器への固定子コイル結線部の発生するノイズの影響を抑制するギャップワインディングモータを提供することを目的とする。
上記問題を解決するため、本発明は、次のように構成したのである。
請求項1に記載の発明は、 固定子コアの内周面に回転磁界形成用の複数の空芯形状固定子コイルを装着してなる固定子と、外周面上に複数の永久磁石を取り付けかつ前記固定子コイルに空隙を介して対向するように配置された回転子とを有するギャップワインディングモータにおいて、前記固定子コイルとその結線部と前記固定子コアを樹脂モールドした前記固定子と、固定子内径にある空隙部に配置した位置検出器を備え、前記固定子が、前記位置検出器と前記樹脂モールド間を電磁気遮蔽するシールドを有するものである。
また、請求項2に記載の発明は、請求項1記載における前記シールドが、導電塗料であり、前記樹脂モールド表面に吹き付けて形成されるものである。
また、請求項3に記載の発明は、請求項1または2記載における前記シールドが、モータフレームを介して接地されるものである。
請求項1に記載の発明によると、モータを軸方向に小型化することができる。また、部品点数を減らすことができるため、モータ構造の簡単化や軽量化、製造での作業時間の短縮や容易化、低コスト化を図ることができる。また、システムへのモータ設置での省スペース化にも貢献することができる。また、位置検出器の耐ノイズ性の向上を図ることができる。
また、請求項2または3に記載の発明によると、容易にノイズ対策を実施することができ、位置検出器が安定動作し信頼性を確保することができる。また、位置検出器精度への影響も抑制でき、位置検出器の性能を十分に発揮させることができる。
以下、本発明の実施の形態について図を参照して説明する。
図1は、本発明の実施例を示すギャップワイディングモータの構造を示す側断面図である。1は固定子、2は回転子、3はシールド、5はフレーム、6は位置検出器基板、7は永久磁石である。また、図2は、図1のコイル結線部4を中心とした拡大断面図である。4はコイル結線部、8は回転子ヨーク、9はモールド樹脂、10は固定子積層コア、11はコイルである。図において、固定子1と固定子内径側に軸受けを介して、回転自在に保持された回転子2で構成されており、回転子2は、円筒状の永久磁石7配置面を持ったヨーク8とヨーク8の表面にコイル11と磁気空隙部を介して、対向する様に等間隔に配置された永久磁石7とで構成されている。固定子1のコイル結線部4の内径側空間部に隣接して、位置検出器基板6が配置されている。
固定子1は、円筒形状の固定子積層コア10の内周面に複数個の集中巻コイルであるコイル11を等間隔に配置し、回転磁界を形成する様にコイル間を結線したコイル結線部4をモールド樹脂9にて一体化して構成されている。位置検出器基板6は、固定子1におけるコイル結線部4のモールド樹脂9と隣接して配置されており、モールド樹脂9上の位置検出器基板6が配置されている側に、導電塗料によってシールド3が形成されている。また、導電塗料は、フレーム5と導通する様に塗布されており、モータケーブルを通して接地されている。
図3は、本発明の実施例を示すギャップワインディングモータ固定子の単体斜視図である。斜線で示された範囲に導電塗料によるシールド3を形成している。この範囲は、位置検出器基板6が配置されている範囲であり、この範囲より広範囲に導電塗料によるシールド3を形成する必要はない。このように、固定子1のコイル結線部4より放射されたスイッチングノイズは、フレーム5を介して接地された導電塗料によるシールド3によって遮断され、位置検出器基板6への影響が抑制されることになる。
なお、導電塗料の塗布の厚みは、塗料自体の導電特性や放射されたスイッチングノイズのレベルにもよるが、0.05〜0.1mm程度の厚みが望ましく、塗布範囲を途切れなく覆うものである。また、塗布にあたっては、固定子のケーブル位置を目印とした治具により、塗布範囲外のマスクや吹き付ける塗料の量管理を行なう。
なお、実施例において、導電塗料を塗布することに依るシールドを形成することを示したが、同様のシールド効果をもたらす導電テープ等を貼付しても良い。
本発明の実施例を示すギャップワイディングモータの構造を示す側断面図である。 図1のコイル結線部4を中心とした拡大側断面図である。 本発明の実施例を示すギャップワインディングモータ固定子の単体斜視図である。 従来のギャップワィンディングモータの構造を示す側断面図である。
符号の説明
1 固定子
2 回転子
3 シールド形成範囲
4 コイル結線部
5 フレーム
6 位置検出器基板
7 永久磁石
8 回転子ヨーク
9 モールド樹脂
10 固定子積層コア
11 コイル
12 負荷側ブラケット
13 反負荷側ブラケット
14 検出器カバー

Claims (3)

  1. 固定子コアの内周面に回転磁界形成用の複数の空芯形状固定子コイルを装着してなる固定子と、外周面上に複数の永久磁石を取り付けかつ前記固定子コイルに空隙を介して対向するように配置された回転子とを有するギャップワインディングモータにおいて、
    前記固定子コイルとその結線部と前記固定子コアを樹脂モールドした前記固定子と、
    固定子内径にある空隙部に配置した位置検出器を備え、
    前記固定子が、前記位置検出器と前記樹脂モールド間を電磁気遮蔽するシールドを有することを特徴とするギャップワインディングモータ。
  2. 前記シールドが、導電塗料であり、前記樹脂モールド表面に吹き付けて形成されるものであることを特徴とする請求項1記載のギャップワインディングモータ。
  3. 前記シールドが、モータフレームを介して接地されることを特徴とする請求項1または2記載のギャップワインディングモータ。
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