JP2007064954A - 潤滑オイルの劣化検出方法及び潤滑装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 潤滑オイルの劣化に起因する内燃機関の不具合の発生を未然に防止することができる潤滑オイルの劣化検出方法及び潤滑装置を提供する。
【解決手段】 内燃機関の内部の潤滑オイルが浸漬または飛着する位置に測定用部材41を配置する。潤滑オイルの劣化に伴って、測定用部材41の表面41aと潤滑オイルとが反応を開始し、表面41aに腐食部71を形成する。そして、この腐食部71の腐食状態を観察することによって、潤滑オイルの劣化度合いを検出する。
【選択図】 図4
【解決手段】 内燃機関の内部の潤滑オイルが浸漬または飛着する位置に測定用部材41を配置する。潤滑オイルの劣化に伴って、測定用部材41の表面41aと潤滑オイルとが反応を開始し、表面41aに腐食部71を形成する。そして、この腐食部71の腐食状態を観察することによって、潤滑オイルの劣化度合いを検出する。
【選択図】 図4
Description
本発明は、内燃機関の潤滑オイルの劣化検出方法及び潤滑装置に関するものである。
自動車エンジンなどの内燃機関に使用される潤滑オイルは、高温、高圧にさらされ、さらに外部から燃焼生成物等が混入することにより劣化が進行する。この潤滑オイルの劣化は各摺動部の運動抵抗を増大させ内燃機関の性能低下をもたらす。このため、通常、所定距離走行毎に潤滑オイルの交換を行うようにしている。ところが、潤滑オイルの劣化は、オイルの種類、運転状況、運転時間等の影響を受けるため、走行距離に比例して進行しない場合が多く、必ずしも最適な時期に潤滑オイルの交換が行われているとは限らない。
そこで、最適な時期に潤滑オイルの交換を行うことを目的として、潤滑オイル中の水素イオン濃度を測定して潤滑オイルの劣化を検出する方法が提案されている(例えば、特許文献1,2)。こうした潤滑オイルの劣化検出方法は、オイルの劣化に伴って、オイル自体の酸化及び酸化防止剤等の添加剤の化学変化により水素イオン濃度が上昇する点に着目したものである。すなわち、潤滑オイル中にpH(−log[H])センサを設け、水素イオン濃度が上昇してアルカリ度(pH)が所定値を超えて低下したときに潤滑オイルの交換を促すようにしている。
実開平6−12926号公報
特開2004−271388号公報
ところで、このような潤滑オイルの劣化検出方法では、潤滑オイルの劣化度合いを検出することはできるが、劣化した潤滑オイルの使用による内燃機関への悪影響の度合いを推定することはできない。例えば、劣化した潤滑オイルを使用していたため内燃機関の各部に僅かな損傷等が発生しているような場合においては、潤滑オイル中のアルカリ度を測定して潤滑オイルを交換するだけでは内燃機関を適切にメンテナンスすることができない。このため、潤滑オイルの劣化に起因する内燃機関の不具合の発生を未然に防止することができず、内燃機関の長寿命化が図れないという問題がある。
この発明は、こうした実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、潤滑オイルの劣化に起因する内燃機関の不具合の発生を未然に防止することができる潤滑オイルの劣化検出方法及び潤滑装置を提供することにある。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明は、潤滑オイルが浸漬または飛着する内燃機関の内部に金属からなる測定用部材を配置し、前記測定用部材の腐食による表面状態の変化を観察して前記潤滑オイルの劣化を検出するようにしている。
同構成によれば、内燃機関の内部に潤滑オイルと接触する金属からなる測定用部材を設け、その測定用部材が潤滑オイルと反応して腐食する状態を観察することによって潤滑オイルの劣化を検出する。潤滑オイルは、その劣化が進行するに従って全酸価が上昇し、測定用部材に対する腐食力が強くなるため、測定用部材の腐食による表面状態を観察することで潤滑オイルの劣化度合いを検出することができる。また、測定用部材の腐食状態を観察することから、劣化した潤滑オイルの使用による内燃機関への悪影響の度合いを間接的に推定することができる。このため、観察された腐食状態に基づいて、適切な時期に潤滑オイルの交換及び内燃機関のメンテナンスを行うことができるため、不具合の発生を未然に防止することができ、内燃機関の長寿命化を図ることができる。
また、測定用部材には、現時点で使用されている潤滑オイルのみならず、過去に使用した潤滑オイルにより腐食された痕が残されているため、これらの累積した腐食状態の観察結果に基づいて内燃機関のメンテナンスを行うことができる。
請求項2に記載の発明は、内燃機関の摺動部に潤滑オイルを供給する潤滑装置において、前記潤滑オイルが浸漬または飛着する位置に配置され、前記潤滑オイルの劣化に伴い腐食状態が変化する金属からなる測定用部材を備えるようにしている。
同構成によれば、内燃機関の潤滑装置に、潤滑オイルの劣化に伴って腐食される金属からなる測定用部材を設けるため、測定用部材の腐食状態を観察することで潤滑オイルの劣化を検出することができ、適切な時期に潤滑オイルの交換を行うことができる。また、測定用部材の腐食状態を観察することで、過去に使用された潤滑オイルのオイル性状の履歴を推定することができるため、内燃機関のメンテナンスを適切に行うことができる。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の潤滑装置において、前記測定用部材はその表面が鏡面仕上げに加工されるようにしている。
同構成によれば、測定用部材はその表面が鏡面仕上げに加工されるため、測定用部材の腐食状態の変化を精度良く観察することができる。
同構成によれば、測定用部材はその表面が鏡面仕上げに加工されるため、測定用部材の腐食状態の変化を精度良く観察することができる。
請求項4に記載の発明は、請求項2または3に記載の潤滑装置において、前記測定用部材は前記内燃機関に対して着脱可能な部材に装着されるようにしている。
同構成によれば、測定用部材は内燃機関に対して着脱可能な部材に装着されるため、その部材を取り外すことで測定用部材の腐食状態の観察を容易に行うことができる。なお、このように内燃機関に対して着脱可能な部材に装着される具体例として、請求項5に記載されるように、ドレンプラグの内面部、オイルフィラーキャップの内面部又はオイルレベルゲージの先端部等に測定用部材を装着する、といった構成を採用することができる。
同構成によれば、測定用部材は内燃機関に対して着脱可能な部材に装着されるため、その部材を取り外すことで測定用部材の腐食状態の観察を容易に行うことができる。なお、このように内燃機関に対して着脱可能な部材に装着される具体例として、請求項5に記載されるように、ドレンプラグの内面部、オイルフィラーキャップの内面部又はオイルレベルゲージの先端部等に測定用部材を装着する、といった構成を採用することができる。
請求項6に記載の発明は、請求項4または5に記載の潤滑装置において、前記測定用部材は、前記着脱可能な部材に対して取り外し可能に設けられるようにしている。
同構成によれば、測定用部材は着脱可能な部材に対して取り外し可能に設けられるため、内燃機関のメンテナンス毎に測定用部材の交換を容易に行うことができ、その後に使用される潤滑オイルによる腐食状態をより精度良く観察することができる。
同構成によれば、測定用部材は着脱可能な部材に対して取り外し可能に設けられるため、内燃機関のメンテナンス毎に測定用部材の交換を容易に行うことができ、その後に使用される潤滑オイルによる腐食状態をより精度良く観察することができる。
請求項7に記載の発明は、請求項2または3に記載の潤滑装置において、前記内燃機関に対して着脱可能な金属部材の一部が前記測定用部材を兼ねるようにしている。
同構成によれば、内燃機関に対して着脱可能な金属部材の一部が測定用部材を兼ねるため、着脱可能な金属部材を測定用部材として機能させて腐食状態の観察を容易に行うことができる。
同構成によれば、内燃機関に対して着脱可能な金属部材の一部が測定用部材を兼ねるため、着脱可能な金属部材を測定用部材として機能させて腐食状態の観察を容易に行うことができる。
以下、図1〜5を参照して、本発明の実施形態について説明する。
図1に、潤滑装置を備えた内燃機関1の構成を示す。内燃機関1は、シリンダブロック2と、シリンダブロック2の上部に設けられるシリンダヘッド3及びヘッドカバー4と、シリンダブロック2の下部に設けられるオイルパン5とを備えて構成される。シリンダブロック2には、シリンダボア11が形成され、ピストン12が往復移動可能に設けられる。ピストン12は、コンロッド13を介してピストン12の下部に設けられたクランクシャフト14に連結されている。そして、ピストン12の往復運動は、コンロッド13によりクランクシャフト14の回転運動へと変換される。また、シリンダヘッド3の底面とピストン12の上端面とによって囲まれた空間により燃焼室15が形成される。
図1に、潤滑装置を備えた内燃機関1の構成を示す。内燃機関1は、シリンダブロック2と、シリンダブロック2の上部に設けられるシリンダヘッド3及びヘッドカバー4と、シリンダブロック2の下部に設けられるオイルパン5とを備えて構成される。シリンダブロック2には、シリンダボア11が形成され、ピストン12が往復移動可能に設けられる。ピストン12は、コンロッド13を介してピストン12の下部に設けられたクランクシャフト14に連結されている。そして、ピストン12の往復運動は、コンロッド13によりクランクシャフト14の回転運動へと変換される。また、シリンダヘッド3の底面とピストン12の上端面とによって囲まれた空間により燃焼室15が形成される。
シリンダヘッド3には、吸気ポート16及び排気ポート17が燃焼室15と連通するよう形成される。吸気ポート16及び排気ポート17には、それぞれ吸気バルブ18及び排気バルブ19が設けられている。また、シリンダヘッド3の上部側には、吸気バルブ18及び排気バルブ19を開閉駆動させるための吸気カムシャフト20及び排気カムシャフト21が設けられる。吸気・排気カムシャフト20,21は、図示しないタイミングベルトによってクランクシャフト14に駆動連結される。吸気・排気カムシャフト20,21の回転により、吸気・排気バルブ18,19が開閉駆動されることで、吸気・排気ポート16,17と燃焼室15とが連通・遮断される。ヘッドカバー4は、シリンダヘッド3の上部側を覆うように配置される。また、オイルパン5は、内燃機関1の各潤滑部に供給される潤滑オイルを蓄える。
次に、内燃機関1に備えられた潤滑装置について説明する。潤滑装置は、オイルストレーナ31と、オイルポンプ32と、オイルフィルタ33と、オイルギャラリ34とを備える。図1に示す矢印は、潤滑オイルの供給方向を示す。オイルパン5に蓄えられた潤滑オイルは、オイルポンプ32によって汲み上げられる。オイルストレーナ31は、オイルパン5に蓄えられた潤滑オイルの中に配置され、潤滑オイルがオイルパン5からオイルポンプ32に吸入される際に異物を除去し、オイルポンプ32内に異物が吸入されないようにしている。オイルポンプ32は、クランクシャフト14の回転により駆動され、潤滑オイルをオイルパン5から汲み上げてオイルフィルタ33に供給する。オイルフィルタ33は、潤滑オイル内に含まれている微小なゴミや燃料の燃焼によって生じたスラッジ等を取り除く。オイルフィルタ33により浄化された潤滑オイルは、潤滑オイルの通路であるオイルギャラリ34を通じて、シリンダブロック2内のピストン12、コンロッド13、クランクシャフト14等、及びシリンダヘッド3内の吸気・排気バルブ18,19、吸気・排気カムシャフト20,21等に供給される。そして、上記各部の潤滑、冷却及び清浄等に使用された潤滑オイルは、シリンダヘッド3内及びシリンダブロック2内を流れ落ち、再びオイルパン5に蓄えられる。
次に、潤滑オイルの劣化検出方法について説明する。潤滑オイルは、高温、高圧にさらされると、酸化反応によりオイルの一部が−CHO基や−COOH基などの官能基に変化する。そして、さらに酸化が進行すると、官能基を複数個持った化合物へと成長しそれらが互いに重合する。重合が進むと分子量が増えるので、不溶解分となって析出を開始し、オイルの粘度が上昇する。すなわち、潤滑オイルが酸化して劣化すると粘度は上昇し、不溶解分によるスラッジの発生や、摺動部の摩耗促進の原因となる。また、潤滑オイルには排気ガス中に含まれるNOxがブローバイガスとともに混入するため、燃焼生成物による潤滑オイルの酸化も促進される。潤滑オイルはこのような酸化によって全酸価が上昇することから、全酸価の上昇に伴う金属に対する腐食力の増加を検出することによって、潤滑オイルの劣化度合いを検出する。以下、具体的な検出方法について説明する。
図2に、潤滑オイルの劣化度合いを検出するために内燃機関の内部に設けられる測定用部材41の斜視図を示す。測定用部材41は厚さ略1mmの板状の金属部材であり、その表面41aは各辺が10〜20mmの矩形状を呈した平面形状で鏡面仕上げに加工されている。測定用部材41は、その表面41aに潤滑オイルが浸漬または飛着する位置に配置される。そして、測定用部材41の表面41aが潤滑オイルと反応して腐食する状態を観察することによって、潤滑オイルの劣化度合いを検出する。
測定用部材41は、表面41aの観察を行いやすくするため、内燃機関1に対して着脱可能な部材に装着される。例えば、オイルパン5に設けられたドレンプラグ51の内面部51a、ヘッドカバー4に設けられたオイルフィラーキャップ52の内面部52a又はオイルレベルゲージ53の先端部53aに装着することによって、潤滑オイルの点検時や交換時に容易に測定用部材41の表面41aを観察することができる。なお、これらの場所以外にも、サービス用の穴部54、ヘッドカバー4の内面55、シリンダヘッド3上面等に測定用部材41を装着するようにしてもよい。
測定用部材41は、上記各部材に対してボルト締め又は嵌め込みによって固定される。図3(a)はボルト61によって測定用部材41が固定される状態を示し、図3(b)は複数の爪部62によって測定用部材41が固定される状態を示す。ボルト締め又は嵌め込みによる固定によって測定用部材41を取り外し可能に構成することで、内燃機関1のメンテナンス毎に測定用部材41の交換を容易に行うことができるため、その後に使用される潤滑オイルによる腐食状態をより精度良く観察することができる。ここで、測定用部材41の表面41aは鏡面仕上げに加工され腐食状態の観察面となることから、測定用部材41の固定時及び交換時に疵や油分の付着を防止するため、測定用部材41の取付時まで表面41aにシール等を貼って表面41aを保護しておくことが望ましい。
このように配置された測定用部材41は、内燃機関1の運転により潤滑オイルの劣化が進行していくと、その表面41aが腐食し始める。図4,5に測定用部材41の表面41aが腐食する態様の一例を示す。なお、図4,5は説明を容易にするために、腐食部71の大きさを誇張して描いている。実際に表面41aの腐食状態の確認を行うときは、顕微鏡で1000倍程度に拡大して観察を行う。まず腐食の初期段階においては、図4に示すように、ある一点が局部的に円形状に腐食する孔食が表れる。そして、腐食が進行すると腐食部71の直径dが次第に大きくなっていく。そして、さらに腐食が進行すると、図5に示すように、腐食部71は測定用部材41の結晶粒に沿って拡大する。
図4,5に示した腐食態様は一例であるが、腐食の進行態様を予め試験によって確認しておくことで、表面41aの腐食状態と内燃機関1が受けているダメージとの相関をとっておくと、表面41aの腐食状態を観察することによって内燃機関1が受けているダメージを推定することができる。また、測定用部材41には、過去に使用した潤滑オイルにより腐食された痕が残されているため、これらの累積した腐食状態を観察することによって内燃機関1が受けているダメージを推定することもできる。このため、表面41aの腐食状態の観察結果に基づいて内燃機関1のメンテナンスを行うことにより、不具合の発生を未然に防ぐことができ、内燃機関1の長寿命化を図ることができる。
上記実施形態によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1)上記実施形態では、金属からなる測定用部材41を潤滑オイルが浸漬または飛着する位置に配置し、測定用部材41の表面41aが潤滑オイルと反応して腐食する状態を観察することによって潤滑オイルの劣化を検出する。このように測定用部材41の腐食状態を観察することから、劣化した潤滑オイルの使用による内燃機関1への悪影響の度合いを間接的に推定することができる。このため、観察された腐食状態に基づいて、適切な時期に潤滑オイルの交換及び内燃機関1のメンテナンスを行うことができるため、不具合の発生を未然に防止することができ、内燃機関1の長寿命化を図ることができる。
(1)上記実施形態では、金属からなる測定用部材41を潤滑オイルが浸漬または飛着する位置に配置し、測定用部材41の表面41aが潤滑オイルと反応して腐食する状態を観察することによって潤滑オイルの劣化を検出する。このように測定用部材41の腐食状態を観察することから、劣化した潤滑オイルの使用による内燃機関1への悪影響の度合いを間接的に推定することができる。このため、観察された腐食状態に基づいて、適切な時期に潤滑オイルの交換及び内燃機関1のメンテナンスを行うことができるため、不具合の発生を未然に防止することができ、内燃機関1の長寿命化を図ることができる。
(2)上記実施形態では、測定用部材41の表面41aが潤滑オイルと反応して腐食する状態を観察することによって潤滑オイルの劣化を検出する。測定用部材41には、現時点で使用されている潤滑オイルのみならず、過去に使用した潤滑オイルにより腐食された痕が残されているため、これらの累積した腐食状態の観察結果に基づいて内燃機関1のメンテナンスを行うことができる。
(3)上記実施形態では、測定用部材41は、腐食状態を観察するための表面41aが鏡面仕上げに加工される。このため、表面41aの腐食状態の変化を精度良く観察することができる。
(4)上記実施形態では、測定用部材41は、ドレンプラグ51の内面部51a、オイルフィラーキャップ52の内面部52a又はオイルレベルゲージ53の先端部53aに装着される。測定用部材41が内燃機関1に対して着脱可能な部材に装着されるため、潤滑オイルの点検時や交換時等にその部材を取り外すことで測定用部材41の表面41aの腐食状態の観察を容易に行うことができる。
(5)上記実施形態では、測定用部材41は、ドレンプラグ51等に対して、ボルト締め又は嵌め込みによって固定され取り外し可能に構成される。このため、内燃機関1のメンテナンス毎に測定用部材41の交換を容易に行うことができるため、その後に使用される潤滑オイルによる腐食状態をより精度良く観察することができる。
なお、上記実施形態は以下のように変更してもよい。
・上記実施形態では、測定用部材41を、ドレンプラグ51の内面部51a、オイルフィラーキャップ52の内面部52a、オイルレベルゲージ53の先端部53a、サービス用の穴部54又はヘッドカバー4の内面55に装着するようにしたが、これらの位置のうち複数箇所に装着するようにしてもよい。測定用部材41を複数箇所に設けることにより、潤滑オイルの劣化を精度よく検出することができる。また、測定用部材41をこれら以外の場所に装着するようにしてもよい。
・上記実施形態では、測定用部材41を、ドレンプラグ51の内面部51a、オイルフィラーキャップ52の内面部52a、オイルレベルゲージ53の先端部53a、サービス用の穴部54又はヘッドカバー4の内面55に装着するようにしたが、これらの位置のうち複数箇所に装着するようにしてもよい。測定用部材41を複数箇所に設けることにより、潤滑オイルの劣化を精度よく検出することができる。また、測定用部材41をこれら以外の場所に装着するようにしてもよい。
・上記実施形態では、測定用部材41は、ドレンプラグ51等に対してボルト締め又は嵌め込みによって固定されるようにしたが、例えば溶接等により固定して取り外し可能に構成しなくてもよい。
・上記実施形態では、測定用部材41を厚さ略1mmの板状の金属部材で構成し、その表面41aを各辺が10〜20mmの矩形状を呈した平面形状にしているが、測定用部材41は板状のものでなくてもよく、任意の大きさ及び形状で構成してもよい。
・上記実施形態では、測定用部材41の表面41aは鏡面仕上げに加工されるようにしたが、表面41aは鏡面仕上げに加工しなくてもよい。
・上記実施形態では、腐食状態の観察部となる測定用部材41を内燃機関1の内部に配置したが、腐食状態の観察部を例えばヘッドカバー4の内面55等に一体的に形成してもよい。
・上記実施形態では、腐食状態の観察部となる測定用部材41を内燃機関1の内部に配置したが、腐食状態の観察部を例えばヘッドカバー4の内面55等に一体的に形成してもよい。
・別の実施形態として、内燃機関に対して着脱可能な金属部材の一部を測定用部材として使用してもよい。例えば、サービス用の穴部54を覆う蓋の内面の一部又は全部を鏡面仕上げに加工して測定用部材として使用することができる。
1…内燃機関、2…シリンダブロック、3…シリンダヘッド、4…シリンダカバー、5…オイルパン、12…ピストン、13…コンロッド、14…クランクシャフト、18…吸気バルブ、19…排気バルブ、20…吸気カムシャフト、21…排気カムシャフト、31…オイルストレーナ、32…オイルポンプ、33…オイルフィルタ、34…オイルギャラリ、41…測定用部材、41a…表面、51…ドレンプラグ、52…オイルフィラーキャップ、53…オイルレベルゲージ、71…腐食部。
Claims (7)
- 潤滑オイルが浸漬または飛着する内燃機関の内部に金属からなる測定用部材を配置し、前記測定用部材の腐食による表面状態の変化を観察して前記潤滑オイルの劣化を検出する潤滑オイルの劣化検出方法。
- 内燃機関の摺動部に潤滑オイルを供給する潤滑装置において、
前記潤滑オイルが浸漬または飛着する位置に配置され、前記潤滑オイルの劣化に伴い腐食状態が変化する金属からなる測定用部材を備える
ことを特徴とする潤滑装置。 - 請求項2に記載の潤滑装置において、
前記測定用部材はその表面が鏡面仕上げに加工される
ことを特徴とする潤滑装置。 - 請求項2または3に記載の潤滑装置において、
前記測定用部材は前記内燃機関に対して着脱可能な部材に装着される
ことを特徴とする潤滑装置。 - 請求項4に記載の潤滑装置において、
前記測定用部材は、ドレンプラグの内面部、オイルフィラーキャップの内面部又はオイルレベルゲージの先端部に装着される
ことを特徴とする潤滑装置。 - 請求項4または5に記載の潤滑装置において、
前記測定用部材は、前記着脱可能な部材に対して取り外し可能に設けられる
ことを特徴とする潤滑装置。 - 請求項2または3に記載の潤滑装置において、
前記内燃機関に対して着脱可能な金属部材の一部が前記測定用部材を兼ねる
ことを特徴とする潤滑装置。
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GB2442557A (en) * | 2006-10-05 | 2008-04-09 | Ford Global Tech Llc | A Method For Determining Degradation Of A Lubricating Oil |
JP2011017278A (ja) * | 2009-07-08 | 2011-01-27 | Toyota Motor Corp | ピストンリング・シリンダボア間隙腐食進行度推定方法、ピストンリング・シリンダボア間隙腐食進行度推定装置及び内燃機関運転制限装置 |
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