JP2006249719A - 車載機遠隔操作システムおよび車載機遠隔操作方法 - Google Patents

車載機遠隔操作システムおよび車載機遠隔操作方法 Download PDF

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Masayoshi Tabuchi
正義 田縁
Osamu Amaharu
理 天春
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Abstract

【課題】
リモートコントローラが常時間欠的にIDを含むデータを送信し、車載機側で同期をとることができ、かつリモートコントローラ側でのデータ受信期間を短くすることで消費電力を小さくすることができるキーレスエントリーシステムを提供すること
【解決手段】
携帯機2には、一動作周期内にデータ信号DATAの送信と重複しない少なくとも1つの受信タイミングRTが設定され、車載機3は携帯機2が送信する各データ信号を受信したときは、携帯機が正規の通信圏内に存在することを示すステータス情報を携帯機2に返す。
【選択図】 図1

Description

本発明は、キーレスエントリーシステムや、セキュリティシステムなどの車載機遠隔操作システムおよび車載機遠隔操作方法に関するものである。
車両に搭載し、車両に対して制御信号を送ったり、或いは車両とは独立した動作を行なう車載機と、その車載機と通信を行ない車載機の動作を決定する携帯機を備えた車両用システムの一例として、キーレスエントリーシステムや、セキュリティシステムなどがある。キーレスエントリーシステムシステムは、車両のドア錠の施錠(ロック)/解錠(アンロック)を制御するものであり、セキュリティシステムは、車載機は車両の各部に配置した状態センサと接続し、それら状態センサから検知信号に基づいて車両の現在状態を監視し、異常検出の際に所定の警報を発するものである。
キーレスエントリーシステムには、施錠/解錠操作ボタンをマニュアル操作することで、携帯機から出力される制御信号を車載機が受信し、それに基づいて車載機から施錠/解錠命令信号を出力するマニュアルタイプと、携帯機の所持者が車から離れるとドア錠を自動的に施錠(ロック)し、車に近づくとドア錠を自動的に解錠(アンロック)するタイプがある。
係る後者のキーレスエントリーシステムの一タイプとして、使用者の手元にある携帯型送信機(携帯機)と、車載機との間でデータの送受が行なえるか否かや、受信した電波の電界強度がしきい値を超えるか否かなどに基づいて、使用者(携帯機)のおおよその存在位置や、携帯機を持った使用者が自動車(車載機)に近づいてきているか、離れていっているかの状態等を判断し、その判断結果に基づいて自動車のドアの旋錠や解錠を自動的に行なうものがある。係る携帯機を持った使用者の移動(接近/離反)に基づき自動的に施錠/解錠を行なうタイプにおける従来のキーレスエントリーシステムの携帯機(リモートコントローラ)と車載機間の通信方式には、典型的に、
(a)リモートコントローラが常時間欠的にIDを含むデータを送信し、車載機側が常時または非同期(間欠的)でデータを受信する単方向データ通信技術(特許文献1等参照)、
(b)車載機がリクエスト信号(確認信号)を間欠的に送信し、携帯機側がリクエスト信号を受信したとき(すなわち正規の通信圏内にあるとき)に応答信号を返す双方向データ通信技術(特許文献2等参照)、
が知られている。
上記の(a)のデータ通信技術では、携帯機がID等のデータを常時間欠送信し、一方、車載機側は常時受信状態にある。逆に(b)の技術では、携帯機が常時リクエスト信号の受信状態にあることが必要となる。特に携帯機はその性格上ボタン電池で駆動されるから、低電力化する必要がある。キーレスエントリーシステムに用いられる送受信においては、受信には送信の数倍程度の電力が必要とされる(たとえば、送信回路電流は3mA程度、受信回路電流は11mA程度である)から、携帯機の電力からみれば(a)が有利といえるが、上述した携帯機を保持したまま移動するだけで自動的に施錠/解錠を行なうことのできるキーレスエントリーシステムにおいてもドアが施錠または開錠されたことを携帯機に通知するいわゆるアンサーバック機能が望まれているため、携帯機側も受信が必要となる。
特開2004−137667 特開2004−132024
本発明の目的は、リモートコントローラが常時間欠的にIDを含むデータを送信し、車載機側で同期をとることができ、かつリモートコントローラ側でのデータ受信期間を短くすることで消費電力を小さくすることができる車載機遠隔操作システムおよび車載機遠隔操作方法を提供することにある。
本発明の車載機遠隔操作システムは、IDコードとフレーム番号とを含むデータ信号を一動作周期内に複数回間欠送信するとともに、前記一動作周期内に前記データ信号の送信と重複しない少なくとも1つの受信ウインドウが設定された携帯機と、前記携帯機が間欠送信する前記各データ信号を受信したときは、当該携帯機が正規の通信圏内に存在することを示すステータス情報を返す車載機と、を備えた車載機遠隔操作システムである。そして、前記車載機は当該携帯機が送信する前記各データ信号を受信したときは、当該各データ信号のタイミングおよび当該各データ信号に含まれるフレーム番号に基づき前記受信ウインドウに同期して応答することを特徴とする。
本発明の車載機遠隔操作システムでは、前記携帯機は前記ステータス情報を受信するまでは、前記一動作周期の偶数番目または奇数番目の期間中は、前記データ信号を送信せずかつ前記受信タイミングが設定されないようにできる。これにより、携帯機の電力消費を大幅に低減できる。
本発明の車載機遠隔操作システムでは、前記携帯機の送信データに含まれるフレーム番号は、前記車載機に前記携帯機にデータ受信タイミングを認識させるために(すなわち、前記車載機がデータ送信周期を特定できるように)用いられる。これにより、車載機は、携帯機の受信タイミングに合わせてアクナリッジを返すことができる。
前記車載機の一動作周期とは、前記車載機がN回データを間欠送信し、M回受信タイミングを生成する(M回データを受信する)場合には、N回の間欠送信およびM回の受信動作が行われる期間である。通常、データ受信回数(一動作周期内のデータ受信タイミングの個数)は、データ送信回数(一動作周期内のデータ送信タイミングの個数)よりも少なく設定される(すなわち、N>Mとされる)。
前記車載機では、データ受信も間欠的に行われる(すなわち、受信タイミングに合わせて受信回路をアクティブにする)ので、車載機の消費電力は僅かである。
本発明の車載機遠隔操作システムでは、前記車載機は、前記携帯機が正規の通信圏内に入ったときは、ステータス情報を含むアクナリッジ(フラグ(ビットまたはビット列)等)を当該携帯機に送信する。前記携帯機は、前記車載機からのアクナリッジを受信すると、当該アクナリッジを受信したことを示すフラグ(所定ビットまたはビット列がセットされる)を含むデータを車載機に送信する。
本発明の車載機遠隔操作システムでは、前記携帯機の前記受信タイミングは、前記車載機と同期が取られる前は前記一動作周期内に1つであり、前記車載機と同期が取られた後は複数とすることができる。このとき、前記同期が取られた後の複数の受信タイミングの少なくとも一部は、前記車載機からのアンサーバック信号を受信するためのものとすることができる。
本発明の車載機遠隔操作システムでは、前記車載機の受信タイミングは、前記携帯機と同期を取った後は前記携帯機が間欠送信する前記各データ信号ごとに設定することができる。
また、本発明の車載機遠隔操作システムでは、前記車載機の送信タイミングは、前記携帯機と同期を取った後は前記携帯機の前記各受信タイミングの少なくとも1つに同期して設定することができる。前記携帯機と同期を取った後は、前記一動作周期内の受信タイミング数を増やすことができる。
本発明の車載機遠隔操作方法は、携帯機からIDコードとフレーム番号とを含むデータ信号を一動作周期内に複数回間欠送信し、車載機が、前記携帯機が間欠送信する前記各データ信号を受信したときは、当該各データ信号のタイミングおよび当該各データ信号に含まれるフレーム番号に基づき前記携帯機と同期通信を行なうことを備えた車載機遠隔操作方法であって、前記携帯機には、前記一動作周期内に前記データ信号の送信と重複しない少なくとも1つの受信タイミングが設定され、前記車載機は当該携帯機が送信する前記各データ信号を受信したときは、当該携帯機が正規の通信圏内に存在することを示すステータス情報を前記携帯機に返す、ことを特徴とする。
本発明の車載機遠隔操作方法では、前記携帯機は前記ステータス情報を受信するまでは、前記一動作周期の偶数番目または奇数番目の期間中は、前記データ信号を送信せずかつ前記受信タイミングが設定されないようにできる。
本発明の車載機遠隔操作方法では、前記携帯機の前記受信タイミングは、前記車載機と同期が取られる前は前記一動作周期内に1つであり、前記車載機と同期が取られた後は複数とすることができる。ことのき、前記同期が取られた後の複数の受信タイミングの少なくとも一部は、前記車載機からのアンサーバック信号を受信するようにすることができる。
本発明の車載機遠隔操作方法では、前記車載機の受信タイミングを、前記携帯機と同期を取った後は前記携帯機が間欠送信する前記各データ信号ごとに設定し、前記車載機の送信タイミングを、前記携帯機と同期を取った後は前記携帯機の前記各受信タイミングの少なくとも1つに同期して設定することができる。
上述した各発明において、正規の通信圏とは、正常受信可能な範囲であり、単純に通信可能な圏内(相手からの電波を受信できればよい)としてもよいし、一定範囲内の距離,一定以上の電界強度など、各種の条件を具備するものとなる。携帯機が近づいてくる場合と、離れていく場合における条件を異ならせても良い。
本発明では、携帯機は、車載機と通信を確立する前には、僅かな時間しか受信状態にはならないので、携帯機の低消費電力化を図ることができる。
図1は本発明の一態様であるキーレスエントリーシステムの構成を示す説明図である。図1において、キーレスエントリーシステム1は、携帯機2と、車載機3とからなる。つまり、図1は、携帯機2および車載機3を機能ブロックで示す図である。携帯機2は、送信部21と受信部22とを備えている。また、車載機3は、送信部31と受信部32と錠制御部33とを備えている。
図2は、携帯機2のハードウェアブロック図である。この携帯機2は、CPU201と、メモリ202と、操作・表示装置203と、通信回路204と、送受信アンテナ205とを備えている。
メモリ202には送受信プログラム,操作・表示プログラム等の各種ドライバ、マニュアル操作プログラム、マニュアル・オート切換えプログラム等が格納されている。図1の送信部21,受信部22の機能は、CPU201と通信回路204とメモリ202に格納された送受信プログラムにより達成される。
操作・表示装置203は、マニュアル・オート切換えスイッチを備えている。切換えスイッチは、図1のマニュアル・オート切換え部23を構成するものでマニュアル側にセットすることで、本発明の機能を停止し、解錠や施錠の信号を乗車,降車に際にその都度、車載機3に送信するようにでき、オート側にセットすることで本発明の機能をアクティブにすることができる。もちろん、このような構成のマニュアル・オート切替機能ではなく、単に、操作ボタンの押下などのマニュアル操作による施錠/解錠命令信号を発する機能と、本発明によるオート機能をそれぞれ独立して稼働するようにしても良い。もちろん、オート機能のみから構成しても良い。また、マニュアル・オート切替機能の場合、切替のための独立したスイッチを設けても良いし、マニュアル操作用のボタン(スイッチ)を操作した場合には、自動的にマニュアルモードに切り替わるようにしても良い。この場合のオート機能への復帰は、一定時間経過した後としたり、オート起動用のためのボタン(スイッチ)を設けても良い。
さらに、操作・表示装置203には、現在ロック状態にあるのかアンロック状態にあるのかを表示するインジケータを設けることができる。
図3は、車載機3のハードウェアブロック図である。この車載機3は、CPU301と、メモリ302と、操作・表示装置303と、通信回路304と、送受信アンテナ305とを備えている。
メモリ302には送受信プログラム,操作・表示プログラム,送受信プログラム等の各種ドライバ、錠制御プログラム等が格納されている。図1の送信部31,受信部32の機能は、CPU301と通信回路304とメモリ302に格納された送受信プログラムにより達成される。また、図1の錠制御部33の機能は、CPU301とメモリ302に格納された錠制御プログラムにより達成される。
操作・表示装置303は、図1の携帯機2の操作・表示装置203と同様、マニュアル・オート切換えスイッチを備えるようにできる。操作・表示装置303には、現在ロック状態にあるのかアンロック状態にあるのかを表示するインジケータを設けることができる。
以下、キーレスエントリーシステムの動作を図2の機能ブロック図を参照して説明する。まず、車載機3が、携帯機2の一動作周期Tの長さを知っている場合を説明する。携帯機2の送信部21は、図4(a)に示すように、IDコードID_DATAとフレーム番号FN_DATAとを含むデータ信号DATAを一動作周期T内に複数回間欠送信する。図4(a)ではフレーム番号を0,1,2,3で示す。携帯機2の受信部22には、一動作周期T内にデータ信号DATAの送信と重複しない少なくとも1つの受信タイミングRTが設定される。図4(a)は、同期前のデータ信号DATAの送信タイミングSTと受信タイミングRTを示している。同期前では受信タイミングRTは一動作周期Tに一回である。図4(a)では、携帯機2の動作周期P1は一休止期間(P0で示す)を置いて設定されるようにしている。これにより、携帯機2の電力消費が軽減される。なお、4つの送信タイミングSTと1つの受信タイミングRTはほぼ等しい時間間隔(T/5)に設定されている。
本実施の形態で、上述したような携帯機2の送受信のタイミングを取るのは、以下の理由からである。すなわち、本実施の形態における携帯機2と車載機3との間の通信は、特定小電力無線局テレコントロール用標準規格に準拠して設計している。この特定小電力無線は環境にもよるが、500mから1km程度の双方向通信が可能となる一方、微弱電波を使用するより相対的に消費電力が大きくなる。この、特定小電力無線局テレコントロール装置については、法令の定めにより、無線通信に使用できる周波数帯域が規定されていると共に、無線信号を一回の送信に付き連続して送信することができる送信可能期間(最長5秒)と、その送信可能期間内で送信が制限される送信休止期間(最短2秒)が定められている。
一方、携帯機3は、その性格から小型であることを要求され、そのバッテリー(駆動源)はボタン電池で駆動する必要性があることから、消費電力を極力低く抑えることが必要となる。但し、消費電力を低く抑えるために送信間隔を長くしすぎると、応答性が悪くなる。その結果、例えば携帯機を保有したユーザが比較的速い速度で車両に近づいて来たような場合に、車両のドアの前に到達してもドアが施錠されたままとなる事態を生じるおそれがある。そこで、ユーザが違和感を持たない程度の応答性を確保するため、リモコンは一動作周期内にほぼ等間隔(約1秒ごと)に4回アンロック信号を送信し、2秒休止する方法をとっている。この2秒の休止期間中にアクノリッジの受信を1回行なっている。この受信タイミングは、休止期間中のほぼ中間位置で行なうようにしている。さらに、1回目の送信タイミングを若干遅らせるようにしている(1回目と2回目の送信間隔が1秒未満で、2回目以降の送信間隔は1秒)。
係る4回の送信のあと1回の受信を行なう処理を1つの動作周期とし、上記のように送受信タイミングを設定することで、かりに1つの動作周期を連続して行なったとしても、特定小電力無線局テレコントロール用標準規格に準拠し、しかも、通常時は、1回の動作周期を実行後、一定の停止期間(前記動作周期と同じ時間)を設けたため、携帯機2のバッテリーの電力消費を極力抑制することができる。
車載機3は、受信部32が、携帯機2が間欠送信する各データ信号を受信したときは、当該各データ信号DATAの送信タイミングSTおよび当該各データ信号に含まれるフレーム番号に基づき、携帯機2と同期通信を行なうことができる。車載機3の送信部31は、受信部32が携帯機2が送信する各データ信号DATAを受信したときは、携帯機2が正規の通信圏内に存在することを示すステータス情報を携帯機2の受信部22に返すように設定されている。
車載機3の受信部32の受信周期は、携帯機2との間で同期がとられる前は図4(b)に示すように、携帯機2の一動作周期Tに複数回(この例では2回)の受信周期が含まれるように設定されている。なお、図4(a),(b)では、図示の便宜上携帯機2側の最初に描画した送信タイミングと、車載機3側の最初に描画した受信タイミングがほぼ同一のタイミングに記載しているが、実際には、通常時は、両者は非同期で動作しているため、必ずしも図示したようになるとは限らない。
図5は、携帯機2の送信部21が送信するデータ信号DATAの構成例を示している。図5に示すように、データ信号DATAは「ビット同期情報」と、「フレーム同期情報」と、「ID情報」と、「コントロール・ステータス情報,フレーム番号」と、「検査ビット」とから構成されている。
図6(a)に示すように、携帯機2の受信部22の受信タイミングRTは、車載機3と同期が取られる前(図4(a)の動作周期P1参照)には一回である。車載機3の受信部32は、携帯機2と同期を取る前(動作周期P1)には、図6(b)に示すように、フレーム番号0と、フレーム番号2の送信データDATAを受信するタイミングで、受信可能状態にあるものとする。
図6(b)では、携帯機2と車載機3との距離が遠いために、車載機3の送信部31は、フレーム番号0のタイミングでは送信データを受信できなかったが、携帯機2を持ったユーザがそのまま車載機3に近づいてきたことによりフレーム番号2のタイミングでは車載機3は送信データを受信できたものとする。
この場合、車載機3は、携帯機2の一動作周期Tの長さを知っているので、フレーム番号2の送信データの送信タイミングSTから、携帯機2への送信タイミングstを知る(算出する)ことができ、このタイミングでアクナリッジACKを携帯機2に返すことができる。このアクナリッジACK(フラグ(ビットまたはビット列)等)には、携帯機2が正規の通信圏内に存在することを示すステータス情報が含まれる。携帯機2の受信部22がアクナリッジACKを受信することにより、携帯機2と車載機3との同期通信が確立する。
なお、車載機3が、携帯機2からの送信データ(フレーム番号付き)の受信に伴い、携帯機2の次の受信タイミング(自己がアクナリッジACKを送信するタイミング)を求めるのは、例えば、フレーム番号と、そのフレーム番号の送信データを受信してから携帯機2の次の受信タイミングまでの経過時間を関連づけたテーブルを記憶保持しておき、そのテーブルを参照することで取得するようにしても良いし、動作周期P1の時間Tがわかっているため、その都度算出しても良い。また、上述したように、本実施の形態では、フレーム番号が0の送信データの送信タイミングのみ少しずらしている。従って、フレーム番号が1から4の場合には、送信間隔がT/5(例えば1秒)と固定のためそれに基づいて算出し、フレーム番号が0の場合には、係るずれ量に基づく補正を行なうことで算出処理が簡単に行なえる。
携帯機2の受信部22では、車載機3からアクノリッジを受けて車載機3と同期が取られた後(動作周期P2)には、受信タイミング(受信ウインドウを開く)は、携帯機2が間欠送信する各データ信号DATAごとに(送信タイミングSTごとに)設定される。図6(a)ではこの受信タイミングをRT′で示す。この受信タイミングRT′は、携帯機2が車載機3からのアンサーバックをうけとるための受信ウインドウであり、アクノリッジ受信ウインドウRTとは別に約1秒間隔(送信タイミングSTに続いて)で設けている。
すなわち、本実施の形態のキーレスエントリーシステムでは、上記のアクノリッジを携帯機2が受信することで、携帯機2が車載機3の通信圏内に存在することが認識できるとともに、同期を取ることができる。そして、錠制御部33は、この通信圏内のある位置Xよりも携帯機2が車載機3に近づくと解錠し、逆にある位置Yよりも携帯機2が車載機3から離反すると施錠するように制御する。この解錠/施錠の為の制御信号を出力したことに伴い、車載機3から携帯機2に向けて、係る処理を行なったことをアンサーバック信号として送信する。そこで、このアンサーバック信号を、上記の携帯機の受信タイミングRT′に合わせて送る。なお、位置X,Yは、実際には後述するごとく、携帯機2からの送信データを受信した際の電界強度に基づいて判断する。位置X,Y(電界強度の閾値)は、同じにしても良いし異ならせても良い。
携帯機2は、このアンサーバック信号を受信すると、所定の報知を行ない、携帯機2を携帯しているユーザに、施錠,解錠が行なわれたことを知らせることができる。報知の仕方としては、例えば、ブザー,音声としたり、ランプの点灯、点滅など各種の報知手段を動作させることができる。なお、携帯機2が車載機3に対して接近、離反する時間は全体からみるとわずかだから、全体の消費電力に占める割合は無視できる程度となる。
車載機3の受信部32は、携帯機2と同期を取った後(動作周期P2)には、携帯機2の送信タイミングを知っているので、図6(b)の動作周期P3に示すように、フレーム番号0,1,2,3の送信データDATAのタイミングで受信をする。
つぎに、車載機3が、携帯機2の一動作周期Tの長さを知らない場合を説明する。この場合にも、携帯機2の送信部21は、図7(a)に示すように、IDコードID_DATAとフレーム番号FN_DATAとを含むデータ信号DATAを一動作周期T内に複数回間欠送信する。図7(a)でもフレーム番号を0,1,2,3で示し、携帯機2の受信部22には、一動作周期T内にデータ信号DATAの送信と重複しない少なくとも1つの受信タイミングRTが設定される。図7(a)に示した携帯機2の動作は、図4(a)に示した携帯機2の動作と同じである。また、図7(b)に示した携帯機2の同期前の動作は、図4(b)に示した携帯機2の動作と同じである。携帯機2の送信部21が送信するデータ信号DATAの構成は、図5に示したものと同じとすることができる。
図8(a)に示すように、携帯機2の受信部22の受信タイミングRTは、車載機3と同期が取られる前(図7(a)の動作周期P1参照)には一回である。車載機3の受信部32は、携帯機2と同期を取る前(動作周期P1)には、図8(b)に示すように、フレーム番号0と、フレーム番号2の送信データDATAを受信している。車載機3の送信部31は、このフレーム番号0の送信データのタイミングと、フレーム番号2の送信データの送信タイミングSTとから、携帯機2への送信タイミングstを知ることができ、このタイミングでアクナリッジACKを携帯機2に返す。このアクナリッジACK(フラグ(ビットまたはビット列)等)には、携帯機2が正常な通信圏内に存在することを示すステータス情報が含まれる。携帯機2の受信部22がアクナリッジACKを受信することにより、携帯機2と車載機3との同期通信が確立する。
携帯機2の受信部22では、車載機3はと同期が取られた後(動作周期P2)には、受信タイミングが、携帯機2が間欠送信する各データ信号DATAごとに(送信タイミングSTごとに)設定される。図8(a)ではこの受信タイミングをRT′で示す。車載機3の受信部32は、携帯機2と同期を取った後(動作周期P2)には、携帯機2の送信タイミングを知っているので、図8(b)のP3に示すように、このフレーム番号0,1,2,3の送信データDATAのタイミングで受信をする。
車載機3が携帯機2の一動作周期Tの長さを知っている場合(図4および図5)に同期がとられた後、または車載機3が携帯機2の一動作周期Tの長さを知らない場合(図6および図7)に同期がとられた後は、図9(b)に示すように、送信タイミングは、携帯機2の各受信タイミングRT′の少なくとも1つに同期して設定される。
この送信タイミングをst′で示す。なお、図9(a)の携帯機2のP3における送受信タイミングは、図6(a),図8(a)のP3における送受信タイミングと同じである。
ここでは、携帯機2の送信部31には、受信タイミングRTに応じて送信される送信タイミングstのほか、携帯機2のフレーム番号2の送信データDATAに応じて設定された受信タイミングRT′に応じて送信される送信タイミングst′が設定されている。
本実施形態では、複数の携帯機2が存在する場合において、携帯機2と車載機3との間で同期通信が成立したときに、車載機3は他の携帯機2との間で同期通信をすることはない。
車載機3の錠制御部33は、携帯機2が車両から近づいているのか離れているのかを電波強度等に基づき判定することができる。携帯機2が通信範囲外から通信範囲内にある場合、第1の電波強度設定値を超えたときに車両のドア錠を解錠するための制御信号を出力し、第2の電波強度設定値を下回ったときに車両のドア錠を施錠するための制御信号を出力できる(この場合、[第1の電波強度設定値]<[第2の電波強度設定値]とする)。
上述した実施の形態では、キーレスエントリーシステムに適用した例を示したが、本発明はこれに限ることはなく、例えば、セキュリティシステムにおける携帯機と車載機との間の同期の取り方、アンサーバック信号の送信など各種のシステムに適用することができる。
本発明の一態様であるキーレスエントリーシステムの構成を示す説明図である。 本発明の一態様であるキーレスエントリーシステムに携帯機の構成を示すハードウェアブロック図である。 本発明の一態様であるキーレスエントリーシステムに車際機の構成を示すハードウェアブロック図である。 車載機が携帯機の一動作周期を知っている場合の送受信信号の説明図であり、(A)は同期前における携帯機側に送受信信号を示す図、(B)は同期前における車載機おける送受信信号を示す図である。 車載機が携帯機の一動作周期を知っている場合の送受信信号の説明図であり、(A)は同期確立の際の携帯機側の送受信信号を示す図、(B)は同期確立の際の車載機側の送受信信号を示す図である。 携帯機の送信部が送信するデータ信号の構成例を示す図である。 車載機が携帯機の一動作周期を知らない場合の送受信信号の説明図であり、(A)は同期前における携帯機側に送受信信号を示す図、(B)は同期前における車載機おける送受信信号を示す図である。 車載機が携帯機の一動作周期を知らない場合の送受信信号の説明図であり、(A)は同期確立の際の携帯機側の送受信信号を示す図、(B)は同期確立の際の車載機側の送受信信号を示す図である。 (A)は同期後における携帯機側に送受信信号を示す図、(B)は同期後における車載機おける送受信信号を示す図である。
符号の説明
1 キーレスエントリーシステム
2 携帯機
3 車載機
21 送信部
22 受信部
23 マニュアル・オート切換え部
31 送信部
32 受信部
33 錠制御部
201,301 CPU
202,302 メモリ
203,303 操作・表示装置
204,304 通信回路
205,305 送受信アンテナ

Claims (10)

  1. IDコードとフレーム番号とを含むデータ信号を一動作周期内に複数回間欠送信するとともに、前記一動作周期内に前記データ信号の送信と重複しない少なくとも1つの受信ウインドウが設定された携帯機と、
    前記携帯機が間欠送信する前記各データ信号を受信したときは、当該携帯機が正規の通信圏内に存在することを示すステータス情報を返す車載機と、
    を備えた車載機遠隔操作システムであって、
    前記車載機は当該携帯機が送信する前記各データ信号を受信したときは、
    当該各データ信号のタイミングおよび当該各データ信号に含まれるフレーム番号に基づき前記受信ウインドウに同期して応答することを特徴とする車載機遠隔操作システム。
  2. 前記携帯機は前記ステータス情報を受信するまでは、前記一動作周期の偶数番目または奇数番目の期間中は、前記データ信号を送信せずかつ前記受信タイミングが設定されないことを特徴とする請求項1に記載の車載機遠隔操作システム。
  3. 前記携帯機の前記受信タイミングは、前記車載機と同期が取られる前は前記一動作周期内に1つであり、前記車載機と同期が取られた後は複数であることを特徴とする請求項1または2に記載の車載機遠隔操作システム。
  4. 前記同期が取られた後の複数の受信タイミングの少なくとも一部は、前記車載機からのアンサーバック信号を受信するためのものであることを特徴とする請求項3に記載の車載機遠隔操作システム。
  5. 前記車載機の受信タイミングは、前記携帯機と同期を取った後は前記携帯機が間欠送信する前記各データ信号ごとに設定され、
    前記車載機の送信タイミングは、前記携帯機と同期を取った後は前記携帯機の前記各受信タイミングの少なくとも1つに同期して設定される、
    ことを特徴とする請求項1から4の何れか1項に記載の車載機遠隔操作システム。
  6. 携帯機からIDコードとフレーム番号とを含むデータ信号を一動作周期内に複数回間欠送信するとともに、前記一動作周期内に前記データ信号の送信と重複しない少なくとも1つの受信ウインドウが設定され、
    車載機が、前記携帯機が送信する前記各データ信号を受信したときは、前記携帯機が正規の通信圏内に存在することを示すステータス情報を前記携帯機に返す機能、
    を備えた車載機遠隔操作方法であって、
    前記車載機は、当該携帯機が送信する前記各データ信号を受信したときは、当該各データ信号のタイミングおよび当該各データ信号に含まれるフレーム番号に基づき前記受信ウインドウに同期して応答する、
    ことを特徴とする車載機遠隔操作方法。
  7. 前記携帯機は前記ステータス情報を受信するまでは、前記一動作周期の偶数番目または奇数番目の期間中は、前記データ信号を送信せずかつ前記受信タイミングが設定されないことを特徴とする請求項6に記載の車載機遠隔操作方法。
  8. 前記携帯機の前記受信タイミングは、前記車載機と同期が取られる前は前記一動作周期内に1つであり、前記車載機と同期が取られた後は複数であることを特徴とする請求項6または7に記載の車載機遠隔操作方法。
  9. 前記同期が取られた後の複数の受信タイミングの少なくとも一部は、前記車載機からのアンサーバック信号を受信するようにしたことを特徴とする請求項8に記載の車載機遠隔操作方法。
  10. 前記車載機の受信タイミングは、前記携帯機と同期を取った後は前記携帯機が間欠送信する前記各データ信号ごとに設定され、
    前記車載機の送信タイミングは、前記携帯機と同期を取った後は前記携帯機の前記各受信タイミングの少なくとも1つに同期して設定される、
    ことを特徴とする請求項6から9の何れか1項に記載の車載機遠隔操作方法。
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