JP2006117957A - 非結晶ポリイミド膜の製造方法 - Google Patents
非結晶ポリイミド膜の製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2006117957A JP2006117957A JP2006007213A JP2006007213A JP2006117957A JP 2006117957 A JP2006117957 A JP 2006117957A JP 2006007213 A JP2006007213 A JP 2006007213A JP 2006007213 A JP2006007213 A JP 2006007213A JP 2006117957 A JP2006117957 A JP 2006117957A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- polyimide
- polyimide film
- polyamic acid
- metal foil
- amorphous
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Laminated Bodies (AREA)
- Macromolecular Compounds Obtained By Forming Nitrogen-Containing Linkages In General (AREA)
Abstract
【解決手段】反応容器中、有機溶媒、2,2−ビス(4−アミノフェノキシフェニル)プロパンおよび3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物あるいはその誘導体の各成分を攪拌、溶解した後、重合してポリアミック酸の溶液とし、このポリアミック酸の溶液あるいはポリアミック酸の溶液にさらに有機溶媒を加えてポリアミック酸のド−プとして使用し、ド−プの薄膜を形成し、その薄膜から溶媒を蒸発させて除去するとともにポリアミック酸をイミド環化することを特徴とする非結晶ポリイミド膜の製造方法。
【選択図】 なし
Description
この発明によれば、密着力促進等の表面粗化処理のような特別の表面処理を施していないステンレス(SUS)などの金属箔とポリイミドフィルムとの接着性を向上させた金属箔積層体を得ることができる。この明細書において非結晶性ポリイミドとは、広角X線回折法によりX線回折スペクトルを測定し結晶性散乱に由来するピ−クが観測されないものをいう。
1)ポリアミック酸のド−プが、ポリアミック酸の濃度が1〜20重量%である上記の非結晶ポリイミド膜の製造方法
2)芳香族テトラカルボン酸成分と芳香族ジアミン成分との割合が、等モルから6モル%の酸過剰である上記の非結晶ポリイミド膜の製造方法。
3)反応容器中が、窒素雰囲気下にある上記の非結晶ポリイミド膜の製造方法。
4)有機溶媒が、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミドである上記の非結晶ポリイミド膜の製造方法。
5)非結晶性ポリイミド膜が、金属箔積層体用である上記の非結晶ポリイミド膜の製造方法。
6)膜が、0.05〜3μmの厚みである上記の非結晶ポリイミド膜の製造方法。
ガラス転移温度:DSCにて測定した。
結晶化度:XRD(X線回折)によって測定した。ピ−クが認められない場合、非結晶性と評価した。
線膨張係数:20〜200℃、5℃/分の昇温速度で測定(MD)した。
積層体の剥離強度:90度剥離強度を測定した。
耐熱性:金属箔積層体を260℃の半田浴に1分間浸漬して、膨れ、はがれ、変色の有無を観察した。
熱圧着性ポリイミド製造用ド−プの合成−1
撹拌機、窒素導入管を備えた反応容器に、N,N−ジメチルアセトアミド(DMAc)を加え、さらに、1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン(TPE−R)と2,3,3’,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物(a−BPDA)とを1000:1000のモル比でモノマ−濃度が22%になるように、またトリフェニルホスフェ−トをモノマ−重量に対して0.1%加えた。添加終了後25℃を保ったまま1時間反応を続けた。25℃における溶液粘度は約2000ポイズであった。この溶液をド−プとして使用した。
導入管を備えた反応容器に、N,N−ジメチルアセトアミドを加え、さらに、パラフェニレンジアミン(PPD)と3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物(s−BPDA)とを1000:998のモル比でモノマ−濃度が18%(重量%、以下同じ)になるように加えた。添加終了後50℃を保ったまま3時間反応を続けた。得られたポリアミック酸溶液は褐色粘調液体であり、25℃における溶液粘度は約1500ポイズであった。この溶液をド−プとして使用した。
前記の熱圧着性ポリイミド製造用ド−プと基体層ポリイミド製造用ド−プとを三層押出し出し成形用ダイス(マルチマニホ−ルド型ダイス)を設けた製膜装置を使用し、三層押出ダイスから金属製支持体上に流延し、140℃の熱風で連続的に乾燥し、固化フィルムを形成した。この固化フィルムを支持体から剥離した後加熱炉で200℃から320℃まで徐々に昇温して溶媒の除去、イミド化を行い長尺状の三層押出しポリイミドフィルムを巻き取りロ−ルに巻き取った。得られた熱圧着性三層押出しポリイミドフィルムは、各層の厚みが4μm/17μm/4μmであり、線膨張係数(50−200℃)が、MD:23ppm/℃、TD:19ppm/℃、平均:21ppm/℃であり、引張弾性率が526kg/mm2で、基体層ポリイミドのガラス転移温度は400℃以下の温度で確認されず、熱圧着層ポリイミドはガラス転移温度が250℃であり、275℃での弾性率が50℃での弾性率の0.002倍であり、ゲル化が実質的に生じていなかった。
4,4’−ジアミノジフェニルエ−テル2.00g(0.01モル)、DMAc19.76gを室温で、窒素雰囲気下反応容器中で撹拌、溶解した。これにa−BPDA3.00g(0.0102モル)を徐々に加え、40℃で3時間撹拌した。得られたポリアミック酸溶液をDMAcで希釈し5%溶液とした。このワニス(芳香族テトラカルボン酸成分/芳香族ジアミンが1.02)をド−プとして使用した他は実施例1と同様にして、SUSにポリイミド膜を形成した。このポリイミドは、非結晶でガラス転移温度(Tg)が325℃であった。得られた非結晶性ポリイミド形成SUSを使用した他は、実施例1と同様に実施して両面金属積層板を得た。この両面金属積層板のSUS−ポリイミド界面の90度ピ−ル強度は0.20Kgf/cmであった。
TPE−R17.54g(0.0600モル)、DMAc124.80gを室温で、窒素雰囲気下反応容器中で撹拌、溶解した。これにs−BPDA18.01g(0.0612モル)を徐々に加え、室温で3時間撹拌した。得られたポリアミック酸溶液を一部取り出しDMAcで希釈し5%溶液とした。このワニス(芳香族テトラカルボン酸成分/芳香族ジアミンが1.02)をド−プとして使用した他は実施例1と同様にして、SUSにポリイミド膜を形成した。このポリイミドは、結晶性でガラス転移温度(Tg)が234℃であった。得られた結晶性ポリイミド形成SUSを使用した他は、実施例1と同様に実施して両面金属積層板を得た。この両面金属積層板のSUS−ポリイミド界面の90度ピ−ル強度は0.10Kgf/cmであった。
非結晶性ポリイミドを形成していないSUSを使用した他は、実施例1と同様に実施して両面金属積層板を得た。この両面金属積層板のSUS−ポリイミド界面の90度ピ−ル強度は0.50Kgf/cmであった。なお、両面金属積層板の圧延銅箔−ポリイミド界面の90度ピ−ル強度は、いずれの実施例および比較例においても1.5Kgf/cmであった。
Claims (7)
- 反応容器中、有機溶媒、芳香族テトラカルボン酸成分としての3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物あるいはその誘導体および芳香族ジアミン成分としての2,2−ビス(4−アミノフェノキシフェニル)プロパンの各成分を攪拌、溶解した後、重合してポリアミック酸の溶液とし、このポリアミック酸の溶液あるいはポリアミック酸の溶液にさらに有機溶媒を加えてポリアミック酸のド−プとして使用し、ド−プの薄膜を形成し、その薄膜を加熱乾燥して溶媒を蒸発させて除去するとともにポリアミック酸をイミド環化することを特徴とする非結晶ポリイミド膜の製造方法。
- ポリアミック酸のド−プが、ポリアミック酸の濃度が1〜20重量%である請求項1に記載の非結晶ポリイミド膜の製造方法。
- 芳香族テトラカルボン酸成分と芳香族ジアミン成分との割合が、等モルから6モル%の酸過剰である請求項1に記載の非結晶ポリイミド膜の製造方法。
- 反応容器中が、窒素雰囲気下にある請求項1に記載の非結晶ポリイミド膜の製造方法。
- 有機溶媒が、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミドである請求項1に記載の非結晶ポリイミド膜の製造方法。
- 非結晶性ポリイミド膜が、金属箔積層体用である請求項1に記載の非結晶ポリイミド膜の製造方法。
- 非結晶性ポリイミド膜が、0.05〜3μmの厚みである請求項1に記載の非結晶ポリイミド膜の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006007213A JP2006117957A (ja) | 2006-01-16 | 2006-01-16 | 非結晶ポリイミド膜の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006007213A JP2006117957A (ja) | 2006-01-16 | 2006-01-16 | 非結晶ポリイミド膜の製造方法 |
Related Parent Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000021961A Division JP4362917B2 (ja) | 2000-01-31 | 2000-01-31 | 金属箔積層体およびその製法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2006117957A true JP2006117957A (ja) | 2006-05-11 |
Family
ID=36536111
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2006007213A Pending JP2006117957A (ja) | 2006-01-16 | 2006-01-16 | 非結晶ポリイミド膜の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2006117957A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011187613A (ja) * | 2010-03-08 | 2011-09-22 | Fuji Electric Co Ltd | 半導体素子用絶縁膜 |
JP2011192773A (ja) * | 2010-03-15 | 2011-09-29 | Fuji Electric Co Ltd | 半導体素子及び半導体素子の製造方法 |
-
2006
- 2006-01-16 JP JP2006007213A patent/JP2006117957A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011187613A (ja) * | 2010-03-08 | 2011-09-22 | Fuji Electric Co Ltd | 半導体素子用絶縁膜 |
JP2011192773A (ja) * | 2010-03-15 | 2011-09-29 | Fuji Electric Co Ltd | 半導体素子及び半導体素子の製造方法 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4362917B2 (ja) | 金属箔積層体およびその製法 | |
JP4147639B2 (ja) | フレキシブル金属箔積層体 | |
JP5035220B2 (ja) | 銅張積層板及びその製造方法 | |
JP4304854B2 (ja) | 多層ポリイミドフィルムおよび積層体 | |
JP2004098659A (ja) | 銅張積層板及びその製造方法 | |
JP4457542B2 (ja) | 熱圧着性を有する多層ポリイミドフィルム、熱対策銅張り板 | |
JP3580128B2 (ja) | 金属箔積層フィルムの製法 | |
JP2001270034A (ja) | フレキシブル金属箔積層体 | |
JP2001270036A (ja) | フレキシブル金属箔積層体 | |
JP3938058B2 (ja) | 熱融着性を有するポリイミドフィルム、それを用いた積層板およびそれらの製造法 | |
JP4345188B2 (ja) | フレキシブル金属箔積層体およびその製造方法 | |
JP2006188025A (ja) | 銅張積層板 | |
JP2002240195A (ja) | ポリイミド銅張板 | |
JP4193461B2 (ja) | 熱融着性ポリイミドおよび該ポリイミドを使用した積層体 | |
JP4006999B2 (ja) | ポリイミドフィルムおよび積層体 | |
JP4123665B2 (ja) | 耐熱性樹脂ボ−ド及びその製造法 | |
JPH11157026A (ja) | 積層体およびその製法 | |
JP2000123512A (ja) | 磁気ヘッドサスペンションおよびその製造方法 | |
JP2001270033A (ja) | フレキシブル金属箔積層体の製造法 | |
JP4360025B2 (ja) | 補強材を有するポリイミド片面積層体およびその製造法 | |
JP2006117957A (ja) | 非結晶ポリイミド膜の製造方法 | |
JP2001270035A (ja) | フレキシブル金属箔積層体 | |
JP4894866B2 (ja) | 多層ポリイミドフィルムおよび積層体 | |
JP2008023760A (ja) | 耐熱性ポリイミド金属積層板の製造方法 | |
JP4345187B2 (ja) | フレキシブル金属箔積層体の製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A521 | Written amendment |
Effective date: 20060123 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 |
|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20060123 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Effective date: 20081209 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20090209 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20091104 |
|
A521 | Written amendment |
Effective date: 20100104 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20100309 |